JP2004522545A - 人工真皮及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は血小板を含有する血漿(2)とヒトの線維芽細胞(3)とから得られた人工真皮(1)に関する。血小板入りの前記血漿(2)は軽度の遠心法により患者(8)の全血(4)を分別することにより得られ、ヒトの線維芽細胞(3)は皮膚生検(5)から得られる。凝血ゲル化はカルシウムの添加により得られる。本発明の人工真皮(1)は、容易に移植し得る人工皮膚(7)を形成するのに人工真皮の表面に播種した角化細胞(6)の迅速な成長に好都合である。大面積の人工真皮(1)は少量の皮膚生検(5)と最低量の血小板入り血漿(2)とから得られる。該血漿はサイトカイン及び血小板成長因子で富化しており、それ故播種した角化細胞の増殖を真皮内部と真皮表面との両方で促進する。かくして製造した人工皮膚(7)は重度の火傷、慢性の皮膚潰瘍等の処置に用いることができあるいは遺伝学的に改変した細胞の使用によって遺伝子治療用の基材として用い得る。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明はカルシウムの添加により、血小板の存在下で凝血した血漿により形成した人工真皮であって、線維芽細胞又は別の真皮細胞が埋設された人工真皮に関する。次いで、この人工真皮の表面上に角化細胞を播種でき、これによって重度の火傷、慢性の潰瘍の処置に且つ種々の製品に対する鋭敏性を加減する試験等に特に有用とさせる。遺伝学的に改変した細胞を用いることにより、遺伝子治療用の基剤としても用い得る。
【背景技術】
【0002】
皮膚は2つの部分から成る組織であり、即ち上皮即ち外側部分と真皮即ち上皮が配置された内側部分とからなる。これらの2つの部分は明らかに異なる特性を有する。表皮中には細胞外組織は実際上なく、然るに、この成分は真皮中には細胞全体に亘って明らかに存在している。皮膚は組織工学技術により再生し得る組織である(Parenteau NのSci. Am. 280:83〜84(1999))。これらの技術においては、一般に細胞成分は細胞培養技術により生体外で(ex vivo)生成される。小さな皮膚生検から採取した少数の細胞を原料としてこれらの技術では短時間で多数の細胞を得る。これらの「生体外で」拡大した細胞は広い面積の人工皮膚を形成するのに用い得る。細胞外基質は細胞培養によって製造し得ないが、人体外で前もって意図され且つ製造される。細胞外基質は、前もって培養した真皮細胞の付着を促進する構造を提供し且つこれらの細胞の正常な成長を促進しうるものでなければならない。この人工基質上で、真皮細胞は天然の真皮基質を形成する正常なタンパク質を製造し始め且つ同時に真皮細胞は元の構造を徐々に分解し、こうして経時的にこの人工基質は天然の基質と完全に同様な真の細胞外基質により置換される。前もって培養した上皮細胞(皮膚の場合には角化細胞)はこの人工基質上に播種でき、その際新規な細胞培養技術を用いると、これらの上皮細胞はこれらが生じた正常な上皮ときわめて同様である構造を生成しうるものである。換言すれば、皮膚の組織工学における重要な因子の1つは出来るだけ人体の自然条件を模倣する真皮基質を作製することであり、しかもその場合導入された上皮細胞は複雑なプロセスを開始しうるものであり、その目的は天然の皮膚と出来るだけ同様な構造を発現するものである。皮膚の組織工学における別の重要な因子は真皮基質上に播種された上皮細胞の成長を真皮基質が促進する能力である。真皮細胞と表皮細胞との両方の成長を促進する真皮基質の発現は小さな生検から大面積の人工皮膚を培養し得るものであることを意味する。これは患者に残っている小さな面積の健康な皮膚を用いて、人体の全表面積の90〜95%までを出来るだけ迅速に置換しなければならない重度の火傷を人工皮膚が処置するためである時に特に重要である。少量の生検からこれら大面積の人工皮膚を生成しうる真皮基質の欠如は前記した真皮基質の限定条件の1つである(シェリダンR及びトンプキンの火傷(Burns)25:97〜103(1999))。
【0003】
幾つかの人工真皮の型式が存在する。従来用いた人工真皮型式の若干を以下に簡潔に記載する:
動物起源のコラーゲンI型、これは真皮中に存在するタンパク質のうち最も豊富にあるから用いられる(マラグチT等のPlast. Reconstr. Surg, 93:537〜544(1994)、ムハルツ等のArch Dermatol, 135:913〜918(1999))。
【0004】
コンドロイチン硫酸(ボイスS等の外科(Surgery)103:421〜431(1988))。
【0005】
不透過性のシラスチック(Sylastic)膜に組合せた又は組合せてないナイロン(ノートン及びマンスブリッジのClin. Plast. Surg. 26:579〜586,(1999))。
【0006】
ポリラクチド/ポリグリコリド(ジアルジノ等のJ. Trauma 47;303〜308(1999))。これらのポリマーは線維芽細胞が取得され、成長し且つ正常な真皮基質タンパク質を分離し得る構造体として作用するウェブを形成する。
【0007】
フィブリンの前駆体であるフィブリノーゲンはヒトの血漿から得られ、フィブリンであるこのタンパク質は角化細胞の培養に種々の仕方で用いられている。フィブリンは上皮細胞の成長に良好な基材を提供し、それ故このタンパク質は角化細胞を成長させる不活性担体として用いられている。(ロンファード等の火傷(Burns)17:181〜184(1991))及び(ブロリー等のスペイン特許2060803号)。フィブリンは負傷領域と培養した角化細胞との間の正確な真皮/表皮結合の次後の発展を妨害しない。これらの特徴故に、フィブリンは角化細胞用の運搬系として広く用いられてきていた(ペレグリノ等の移植(Transplantation)68:868〜879(1999)、カイゼル及びスタークの火傷20:23〜29(1994))。
【0008】
フィブリン及び/又はヒトの血漿タンパク質の凝固後に形成したゲルは、試験管内で("in vitro")前もって拡大した皮膚細胞を移植するための担体として用いられていた(サダキIの日本特許第10277143号)。
【0009】
フィブリンは大きな面積の培養した皮膚を製造するための真皮基材としても用い得る(メアナ等の火傷24:621〜630(1998))。フィブリンゲル中に埋設した線維芽細胞は成長しうるものである。同時に、これらの線維芽細胞は角化細胞成長の真正な誘発質の様に作用し、こうして、フィブリン及び線維芽細胞から形成したゲル上にきわめて限られた個数の培養済み角化細胞を8〜12日間被覆すると、正常なヒトの上皮を模倣する層状化した融合上皮を得る。上皮細胞の発現に対するフィブリンゲルのこの能力は別の人工皮膚型式に用いられていた(メアナ等の特許第9701533号)。更には、フィブリンは、その剛性を増大し且つ真皮担体としてその使用を促進する別成分の存在下で用い得る(メアナAの特許第9601684号)。少量の皮膚生検から大面積の人工皮膚を得るフィブリンゲル及び線維芽細胞のこの能力は、別の組成を有する人工真皮に基いた型式では欠如している。これの説明はフィブリン基材のゲルが生理的な創傷修復機構を模倣し得るという事実に在る(マーチンPの科学(Science)276:75〜81(1999))。
【0010】
然しながら、フィブリン濃厚物を基部とした真皮基質の製造は生理的プロセスの模倣であるに過ぎない。組織修復及び防衛機構の一部として形成される真のフィブリン血餅は血液血漿を犠牲とするものである。細胞外の血液フラクションには多数のタンパク質が存在し、それらのうちの1つであるフィブリノーゲンはフィブリンの可溶性前駆体であり、フィブリン血餅中の主要なタンパク質であるが唯一のタンパク質ではない。組織の攻撃後に血漿が漏洩することは全体の凝血過程が開始される方式の1つである。組織の攻撃が生起し、組織生成物が皮膚と接触している時、言わゆる外因性の凝血経路が賦活化され、しかも血漿に存在する不活性なトロンビン前駆体の賦活化が生起するならば最終的な結果が得られる。このトロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに転化させるのを開始し、最終的には血液細胞に結合した可溶性フィブリンに転化させ、該可溶性フィブリンはフィブリン血餅の一部を形成し、人体に対する病変を治療し、後に修復する最初の工程である(シンガー及びクラークのN. Engl. J. Med. 341:736〜746(1999))。血餅を形成するのに伴なう細胞のうち、血小板を特に挙げる。これらの細胞は、創傷に対する最終的な修復過程における細胞応答を開始するのに基因する物質であるサイトカイン用の重要な沈着物である。血小板はまた血管内部のフィブリン血餅の発現にも関する。これは内因性の凝血経路とも呼ばれ、その際刺激は血小板凝集の発現を生起し、血小板凝集は一連の血漿タンパク質を賦活化し、この賦活化された血漿タンパク質は続いてカスケードプロセス機構により別成分を刺激するものである。最後に、血餅の形成を開始するトロンビンを得るものである。外因性と内因性との凝血経路の両方のプロセスにおいて、遊離カルシウムイオンの存在は該経路の発現を完了するのに必須である。何故ならば、これらの経路のタンパク質の若干は賦活化されるにはこのカルシウムイオンに依存するからである。フィブリン血餅が血液血漿から形成された後に、血小板によって最初に放出されたサイトカインは、マクロファージ、好中球等の如き別の細胞を引き付け、しかも血餅の破壊を開始し、このフィブリノイド組織を攻撃前に存在した正常な組織で置換するものである。これらの細胞は続いて別のサイトカインを製造し、該サイトカインは攻撃に対する応答を維持、調節するものである。該サイトカインは創傷部に真皮線維芽細胞及び内皮細胞を引き付け、これによって修復応答を完了するものである。これらの新規な修復細胞は別のサイトカインを製造し、該別のサイトカインは上皮細胞を創傷部に引き付けてその全表面を被覆するものである。続いて、上皮細胞は下方にある真皮細胞において種々の細胞応答を生起する多数の物質を製造することができる。上皮細胞はまたフィブリン血餅に異化作用を有する。何故ならば、上皮細胞は創傷の表面を再被覆するためにはフィブリン血餅に浸透し且つこれを除去することが必要であるからである(シンガー及びクラークのN. Engl. J. Med. 341:738〜746(1999))。病変が上皮によって被覆されたからには、治療プロセスは完了する。
【0011】
創傷の生理学的な修復は、血漿に溶解したフィブリノーゲンに基いた、血漿サイトカイン富化フィブリン血餅に基づくものであると考えられる。この血餅は人体の初期修復応答を開始するものであり、しかも創傷に最も近い地点から移動し最後に創傷を閉鎖するのに近くで上皮細胞を誘発するものである。この修復方法には限界があり、負傷が存在する全ての上皮細胞を完全に破壊した時(広域で深度のある火傷)、修復方法を完了するためには、培養した角化細胞、懸濁した角化細胞又は培養した人工皮膚の移植の何れかにより或る量の人工上皮が必要とされる(ナブサリア等のTIBTECH 13:91〜100(1995))。
【0012】
創傷修復の供給源が血漿からのフィブリン血餅にあるならば、細胞外基質の一次供給源としてヒトの血漿の使用に基いた人工皮膚型式が高度に有効であることができ且つ細胞成長に非凡な助長を提供することができる。何故ならば、該人工皮膚型式は人体の創傷修復過程の生理的条件を再生するからである。
【特許文献1】
スペイン特許第2060803号
【特許文献2】
日本特許第10277143号
【特許文献3】
日本特許第9701533号
【特許文献4】
日本特許第9601684号
【非特許文献1】
Sci. Am. 280;83〜84(1999)
【非特許文献2】
Burns 25;97〜103(1999)
【非特許文献3】
Plast, Reconstr. Surg. 93;537〜544(1994)
【非特許文献4】
Arch. Dermatol. 135;913〜918(1999)
【非特許文献5】
Surgery 103:421〜431(1988)
【非特許文献6】
Clin. Plast. Surg. 26;579〜586(1999)
【非特許文献7】
J. Trauma 47;303〜308(1999)
【非特許文献8】
Burns 17;181〜184(1991)
【非特許文献9】
Transplantation 68;868〜879(1999)
【非特許文献10】
Burns 20;23〜29(1994)
【非特許文献11】
Burns 24;621〜630(1998)
【非特許文献12】
Science 276;75〜81(1997)
【非特許文献13】
N. Engl. J. Med. 341;736〜746(1999)
【非特許文献14】
TIBTECH 13;91〜100(1995)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、細胞外基質用の基本基材としてヒトの血漿の使用に基いた人工真皮の発現に関する。このヒトの血漿は全血の一次分別によって得られ、その組成中に血小板を含有する。前もって培養した真皮の線維芽細胞を血漿中に再懸濁させ、凝血後にこれによって人工真皮を製造する。「生体外で」拡大した角化細胞は次後にこの人工真皮上に播種される。この人工真皮上で、角化細胞は創傷修復過程において「生体内に」おけるのと同様な挙動を「試験管内で」示す。角化細胞は丁度数個の細胞から8〜12日間で血漿ゲルの全表面を被覆し且つ層状化した上皮を形成するような仕方で、角化細胞は付着し、移動し且つ成長する。最終的な結果は、最初少数の細胞から数日後に、一方では層状化上皮細胞の上方部分ともう一方では線維芽細胞で密に分布した細胞外基質よりなる下方部分との2つの部分から成る皮膚組織を得ることである。
【0014】
これらのゲルは従来技術(メアナ等の特許第9701533号)を用いてしかもこれらを固体担体に固定して移植用に用意でき、こうしてこれらのゲルは皮膚の負傷を処置するのに有効に用い得る。通常量のゲルよりも多量のゲルを用いると、これらのゲルは固体担体に固定することなく用いることができ、これによってゲルの取扱いの困難さを更に減少させ且つ最終的な経費を低下させる。この人工皮膚を実験動物に移植すると、創傷部に配置した時には利用しうるものであることを示し且つまた角質層を含めて成熟したヒトの皮膚に普通見られる全ての層を発現することを示す。今日まで行なった研究が示す処によれば上皮化は動物の全寿命に亘って持続する。これらの実験結果はこの人工皮膚が火傷をした患者の決定的な上皮化に用い得ることを意味する。
【0015】
この真皮で用いた材料の入手可能性及びその簡単な操作は生成物の最終経費の重大な低下を意味し、これは治療に培養した皮膚の大量使用を制限した因子の1つであった(フィリップスTJのArch. Dermatol. 135;977〜978(1999))。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の要旨である人工真皮は、血小板の存在下に凝血するヒトの血漿により製造したゲルよりなり、該血漿に培養したヒトの線維芽細胞を前もって添加してある。凝血はカルシウム塩を添加した結果である。別法として、外因性のトロンビン及びCa++イオンにより血漿中に含有されるフィブリノーゲンの変換によって製造できる。
【0017】
ゲル中のフィブリノーゲンの濃度に応じて、この凝血は抗−フィブリノーゲン分解剤として作用する薬剤の存在下に又は不在下に行なうことができ、該薬剤の添加はフィブリノーゲンがゲルの1ml当り2mg以下である時に推奨される。
【0018】
血漿は、凝血防止剤の存在下に好ましくはカルシウムイオンをキレート化する薬剤の存在下に血管穿刺により抽出した全血を軽く遠心分離することにより得られる。血漿はまた血漿瀉血によっても抽出し得る。
【0019】
角化細胞は、血漿及び培養した線維芽細胞を基材とするこのゲル上に次後に播種し得る。これらの角化細胞はゲル表面に低密度で被覆されしかも角化細胞を成長するのに用いる種々の培地の1つの存在下に8〜12日間培養すると、成長し且つ層状化上皮を形成しうるものである。血漿/線維芽細胞ゲルと自己培養上皮とよりなるこの皮膚は重度の火傷患者の決定的な上皮化に用い得る。この皮膚は火傷の一時的な被覆としてあるいは慢性の皮膚潰瘍用の治療として、供血者の上皮と共に用い得る。この培養方式は皮膚以外の別のヒトの上皮に応用して口腔粘膜、小胞粘膜等の如き別の上皮組織を生成できる。
【0020】
この原型(プロトタイプ)は創傷に移植して負傷に採り入れられしかも負傷を上皮化し得る。
【0021】
この型式のゲルは、移植に用いられ得るには固体担体に固定されることが必要であり得る。この担体はワセリンに浸漬した又はしていないガーゼであり得る。ガーゼは臨床用途の不活性な無機接着剤又は別の機械的な方式によりゲルに固定し得る。シリコーン膜も担体として用いることができ、この場合にはフィブリンの如き有機接着剤によりゲルに固定できる。後者の条件においては、この種のゲルは角化細胞層なしに用いて皮膚の負傷部を一時的に被覆でき、該負傷部に真皮基材を提供できる。
【0022】
ヒトの血漿と線維芽細胞とのゲルの利点は次の通りである:
(イ) 原料は入手するのが容易である。血漿は通常キレート化してあるカルシウムの存在下に、血管の穿刺により抽出したヒトの全血から生成される。全血から血漿を得るのに遠心法のみが必要とされる。ヒトの血漿はまたアフェレーシス法を用いて全血から得られる。
【0023】
(ロ) ゲルは角化細胞の迅速な成長を確保する。線維芽細胞は血漿ゲル内部で迅速に成長し、線維芽細胞が最初からきわめて低濃度である時でさえ角化細胞の成長を増大させ得るものである。血漿及び線維芽細胞のゲルにおいては、これらの細胞はこれらを真正の支持細胞(feeder cells)とさせる物質を分泌しながら、角化細胞の成長を促進、調節しながら成長する。この型式のゲル上で角化細胞を培養すると、生検を行なってから丁度3〜4週後に、今日まで記載した従来法を用いるよりも小さな総面積の培養した皮膚を製造することができる。
【0024】
(ハ) ゲルは最初の30日間の成長でその表面積及び全容積を収縮せず又は低下しない。
【0025】
(ニ) 真皮の線維芽細胞を別の起源の細胞で置換する可能性があること。血漿から形成したゲルにおいては、線維芽細胞の機能は別の細胞で置換し得る。骨髄中に見出される間葉幹細胞(ヤング等のJ. Ortho. Res. 16:406〜413(1996))はそれらをゲル中に埋設した時には線維芽細胞の様に作用し得る。角化細胞の成長を増大し得る別の細胞は内皮細胞である。皮膚以外の異なった領域からの真皮細胞の使用は新規な別法であり、特に細胞の成長を開始するのに皮膚の利用可能性が重大に制限されている重度の火傷の患者には、新規な別法である。
【0026】
(ホ) 外因性の開始剤タンパク質(ウシ又はヒトのトロンビン)を添加することなく凝血を開始する可能性があること。フィブリノーゲン濃厚物と異なってヒトの血漿は、トロンビンの前駆体(不活性)、プロトロンビンの形で存在するトロンビンを含めて凝血カスケードの全ての成分を有する。凝血及びそれ故人工真皮の製造は、カルシウムの添加により及び血小板起源のリン脂質(また存在する、次の部分で既述した通り)の存在下に専ら内因性の経路を用いて行ない得る。凝血にこの経路を用いることは外因性のトロンビンが必要とされないことを意味し、外因性のトロンビンはフィブリノーゲン濃厚物で操作する時に必要とされる。血小板の存在下に血漿を用いることにより、人工真皮中の全てのタンパク質の供給源が人工真皮を最終的に移植する患者から入手するのが今や初めて可能である。
【0027】
(ヘ) 血小板起源の成長因子の富化。直接的な血漿凝血により製造したゲルにおいては、成長因子の一部とフィブリンゲル中にも存在する細胞付着分子とが存在する。然しながら、直接的な血漿凝血により製造したゲルにおいては、血小板のサイトカインも存在する。何故ならばこれら細胞のフラクションは遠心法後に常に存在するからである。遠心法のパラメーターを変更することにより血漿の血小板フラクションを富化できる。血小板の存在は人工真皮をPDGF及びTGF-Bできわめて富化させ(アニチュアEのInt. Oral Maxillofac. Implants 14;529〜535(1999))、これら両成分は組織修復を開始するのに重要な因子である(マルクス等のOral Surg. Oral Med. Oral Pathol. Oral Raiol. Endod. 85;638〜646(1998))。全てこれは、ヒトの血漿及び血小板から製造したゲルであって線維芽細胞を分布させたゲルはフィブリンゲルが比較的短時間で大面積の培養した人工皮膚を得る能力を保持し且つ増大することを意味し、これによって重度の火傷患者を処置するのに該ゲルを角化細胞の培養に適当とさせる。フィブリン内部の線維芽細胞の細胞成長と表面に播種した角化細胞の細胞成長との両方は非常に重要であるので少量の生検から真皮成分と表皮成分との両方に十分な細胞を得ることができる。換言すれば、本発明の人工皮膚の細胞成分は次後に移植されるであろう患者から専ら入来する。
【0028】
(ト) 血漿を用いると、きわめて低いフィブリノーゲン濃度で安定なゲルを製造することができる。培養全体に亘ってゲルの保全性を維持するのにゲルに必要とされるフィブリノーゲン濃度は0.5mg/1000以下であり得る。これらの濃度でさえ、血漿から形成したゲルは安定であり、該ゲルは線維芽細胞及びその上に播種した角化細胞によっては迅速に消化されない。更には、該ゲルが抗−フィブリノーゲン分解生成物(アプロチニン、トラネキサム酸、イプシロン−アミノカプロン酸)に係合するならば、フィブリノーゲン濃度は低くさえあることができ、こうして2〜3mlの血漿から70〜90cm2までの皮膚を得ることができる。全血漿濃度は血漿ゲルを固体のスタンド(ピクリル、ポリ乳酸−ポリグリコール酸等)に係合することにより尚一層低減させ得る。これらのゲルの別の利点(ゲルの1cm2当り最低量の血漿がある故に)は人工真皮に用いた血漿が患者自身から入来し得ることである。真皮中に外因性タンパク質が存在しないのと一緒に、患者自身から入来する人工皮膚中に全ての細胞が存在する可能性と共に、患者自身からの血漿の使用は本発明の新規な要旨の1つである。何故ならば、全ての成分が患者自体から入来する人工皮膚で大きく火傷をした面積を処置することが初めて可能であるからであり、即ち全体の自己人工皮膚で重度の火傷の患者を処置することである。
【0029】
ゲルの生理学的な特性に因り、これらのゲルは、種々の疾病に有用であるタンパク質(内皮成長因子等)を製造しうる細胞(線維芽細胞又は遺伝学的に改変された細胞を含めて別の細胞種)用の担体として用い得る。
【0030】
図1は本発明の要旨である人工真皮を用いて重度の火傷の患者に皮膚を移植するのに必要な操作の図解図である。
【0031】
次に真皮基材の主要成分を如何に取得するかを記載する。
【0032】
血小板入りの血漿(2)は全血(4)から得られる。この全血は臨床用途の抗凝血剤の存在下に、特に全血中でイオン化したCa++濃度のキレート化により作用する抗凝血剤の存在下に血管穿刺により抽出される。全血(4)は血液療法で通常用いたバッグの1つで得られるか又は少量についてはバキュテイナー(Vacutainer)(登録商標)型の小さな容器に収集した血液から得られる。血小板入りの血漿(2)は血小板にきわめて富む血漿を得るように低速での遠心法により得られるものであり、あるいは低濃度のこれらの血小板細胞を有する生成物を得るように高速での遠心法により得られるものである。血液が遠心分離されたからには、対応の血漿はゲルを形成するのに直ちに用いるものでありあるいは次後の使用のため−20℃で冷凍される。貯蔵される前に血漿はこれを自己の要領で(処置すべき患者から得られた)用いようとしないならば、メチレンブルーで処置して存在するかもしれないウィルスを不活化できる。
【0033】
ゲルは、ヒト又はウシのトロンビンとカルシウムイオンとの作用によりあるいは血漿それ自体に存在するプロトロンビンを専ら用いることによりの何れかで、カルシウムを添加することにより好ましくは血漿中に自然に存在し且つ抗凝血剤として用いたEDTAのクエン酸ナトリウムにより無力化されたイオン系カルシウム分を再構成する塩化カルシウムの形でカルシウムを添加することにより、血漿中に存在するフィブリノーゲンから形成される。フィブリンはゲル中の主要な構成成分であるが、唯一の成分ではない。何故ならばこの型式においてはフィブリンは血漿のフィブロネクチンに共有結合しているからである。ヒトの血漿中には多数の他のタンパク質、アルブミン、グロブリン、成長因子、プラスミノーゲン等が存在し、これらのタンパク質はゲルの製造及び安定性に関与し且つゲル中で培養される細胞の成長に関与することを指摘するのがまた重要である。
【0034】
幾つかの供給源からのヒトの線維芽細胞を用い得る:
1) 同類の線維芽細胞。包茎手術で得られた包皮から培養するか及び/又は健康な成人からの真皮の線維芽細胞から培養される。患者又は患者の法定代理人はそれらの同意を与えねばならない。
【0035】
2) 自己の線維芽細胞。患者(8)から抽出した皮膚の生検(5)から得られる。これは同じ患者に移植すべき真皮で専ら用いられるものである。
【0036】
ゲルは次の如く得られる;
一方では、線維芽細胞を培地又は0.9%塩化ナトリウム溶液に再懸濁する。或る容量の血漿をこの溶液に添加し、続いて抗フィブリノーゲン分解剤を添加する。この溶液が用意された時、2通りの異なる仕方で凝血させる:
i) 0.9%塩化ナトリウムに溶かした1%塩化カルシウム溶液を添加する。
【0037】
ii) 40mM塩化カルシウムに溶かしたトロンビン(2〜4単位)溶液を添加する。
【0038】
第1の方法は血漿中に存在する凝血因子を用いるものであり、該因子はCaの存在によって賦活化される。この方法は血漿中に存在するプロトロンビンをトロンビンに最終的に転化する緩慢な方法である。このタンパク質、トロンビンは次いでフィブリノーゲンに作用し、これをフィブリンに変化させしかも結局は他の凝血因子の作用により本発明の真皮中の主要構成タンパク質である不溶性フィブリンに変化させる。
【0039】
第2の別法は血漿にトロンビンを直接添加するものであり、これは該方法を大幅に加速する。対応部においては、ヒト又は牛起源の別のタンパク質を生成物に添加し、その結果として、場合によってはありうる病気の伝播に関連する問題を伴なう。
【0040】
該混合物を細胞培養皿に装入し、ゲルが完全に形成されるまで37℃で30〜120分間放置する。この期間の終了時に、ゲルは固形となり、完全な培地で被覆し得る。
【0041】
製造したゲルは培養した角化細胞に対して用いるまで5%CO2のインキュベーター中に精々37℃で14日間貯蔵する。通常の培養条件では、これらのゲルは安定なままであり、培養皿の底部に付着し、容量の減縮は観察されない。
【0042】
必要とされるものが完全な皮膚(7)成長であるならば、最初の培養で得られた角化細胞(6)をこの真皮基材に添加する。これらの角化細胞は、カルシウムの少ない培地又は完全に限定した培地(マイヤー等のAm. J. Surg. 170;75〜83(1995))を用いて支持細胞の存在下にきわめて異なる仕方で培養し得る。これらの方式の何れかで製造した角化細胞(6)はこの人工真皮(1)上に用い得る。
【0043】
播種した角化細胞(ケラチノサイト)が予備融合するか又は完全に融合したからには、ゲルは臨床用途に用意ができておりしかも移植用に準備できたものである。この移植は、ゲルを、減損又は破断することなく移植の部位にゲルを運搬させ得る担体にゲルを固定することにより行い得る。この固定処理にはきわめて厚いゲルを必要とするものではない。一般に、大面積の角化細胞の成長を短時間で必要とする時(重度の火傷患者)は、小さなゲルを用いるものであり、移植に固体担体(9)を必要とする。他の用途(慢性の潰瘍)用の培養物はこの固定処理なしに取扱い且つ移植し得る。ゲルは、臨床用途の無機接着剤を用いて且つ最低量の縫合糸を応用してこの固体担体に固定するものである。培養物を固体支持体に固定したからには、手で培養皿の底部から分離する。
【0044】
血小板入り血漿(2)の供給源として、抗凝血剤の存在下に血管穿刺により抽出したヒトの全血(4)を用いる。
【0045】
必要とされるものが単一の供血者から多量の血漿を取得することであるならば、三重袋セットと通常呼ばれる、抗凝血剤/防腐剤溶液(SAG−マニトール)含有の450mlの血液抽出袋を用いて、抽出は行なわれるものである。抽出したからには、全血を遠心分離する。血小板に富む血漿(PRP)を必要とするならば、遠心分離は20℃で5分間大体1500rpmで行なうものである。血小板で余り富化されていない血漿(PPP)を必要とするならば、遠心分離は10分間大体2900〜3000rpmで行なうものである。遠心分離に、得られる血漿は血液袋の通常の分別により分離される。得られた血漿はメチレンブルーで処理することにより実質上不活性とさせて、直接用い得る。この血漿は−20℃で少なくとも1年間は保存できる。
【0046】
必要とされるものが、小さな真皮面積用の少量の血漿であるならば、全血抽出は、抗凝血溶液として生産者によっては推奨される割合で飽和状態のカルシウムキレート化剤(クエン酸ナトリウム、EDTA)を用いて、無菌真空管(バキュテイナー(商標名)型)又は同様な特徴を有する他型式を用いて行なう。別種の抗凝血剤、ナトリウムヘパリンもまた用い得る。PRP又はPPPの何れかが必要とされるかに応じて、遠心分離は10分間160g(PRP)又は400g(PPP)で行なわれる。血小板入りの血漿フラクション(2)を遠心管から取出して、赤血球を取出さないように試みる。血漿の抽出収率を増大するには、次いで細胞フラクションの残部を含有するペレットを10分間3000gで遠心分離する。この操作の終了時に、血漿を取出し、先の遠心分離から得られた上澄み液と混合する。この培養系は通常血液(自己血漿)を提供する患者に移植すべき真皮の製造に用いられるので、メチレンブルー処理は必要でない。
【0047】
全血を取得し、血漿を分離するのに何れの方法を選択しようとも、血漿に溶解したフィブリノーゲンはクラウス〔マルチフィブレン(商標名)U. Dade Behring〕によって最初記載された方法から由来した工業的方法によって測定される。
【0048】
異なった系列のヒトの線維芽細胞(3)は、予定した包茎外科手術後に得られたヒトの包皮から得られるか又は皮膚の生検(5)から得られる。試料を輸送培地(DMEM、10%牛胎児の血清、100U/mlのペニシリン、100μg/mlのストレプトマイシン)中に収集する。実験室では、試料を無菌PBSで3回洗浄し、複数細片に細心に切断する。37℃で攪拌しながら30mlの0.05%トリプシン−0.02%EDTA溶液に試料を装入した。30分毎にトリプシンを収集し、新鮮なトリプシンに交換した。トリプシンは完全な培地(DMEN、10%の牛胎児血清)を添加するることにより中和した。該操作は細胞がもはや得られなくなるまで反復した。得られた細胞は、1cm2の培養表面当り100,000個の細胞の密度で培養皿に配置した。細胞が融合するまで培地を72時間毎に交換した。融合により、これらの細胞はトリプシン化され、二次培養は先の段階における各々の培養皿に対して2枚の培養皿の割合で行なった。細胞が線維芽細胞(3)と同様な細胞の単一層を示す時、これらの一部を普通の技術を用いて冷凍し、液体窒素中の冷凍瓶に貯蔵した。これらの線維芽細胞の使用に理想的な進行回数(passes)は第4次培養と第12次培養との間である。
【0049】
同一の患者(8)からのヒト線維芽細胞(3)を真皮細胞(1)に用いようとする時は、同様に進行する。患者(8)の皮膚生検(5)を先の部分に記載される如く処理するものである。細胞が得られたからには、これらの一部を1cm2当り100,000個の細胞の密度でDMEM 10%ウシ胎児血清中で培養するものである。患者(8)が必要とする真皮細胞(1)を製造するに十分な個数のヒトの線維芽細胞(3)を得るまで対応の継代培養物を調製するものである。
【0050】
培養したヒトの線維芽細胞(3)はトリプシン化され、計数され、しかも人工真皮(1)に直接用いるための培地に再懸濁された。
【0051】
基材が得られたからには、ゲルを製造するのに着手する。
【0052】
算出は7.5cm2の培養皿に十分な真皮基材を製造するのに用いられる如く提供した。別の寸法の培養皿については、培養皿の表面に比例して寸法を減少又は増大して、同じ値を用いるものである。
【0053】
人工真皮(1)の製造:
培地である0.9%の塩化ナトリウム溶液とヒトの線維芽細胞(3)(30,000個と250,000個との間の細胞)とを基本的に含有する溶液を調製した。必要ならば、抗−フィブリノーゲン分解剤(10,000Uのアプロチニン、5〜20mgのトランキサム酸又は200〜300mgのイプシロン−アミノカプロン酸)を添加し、最後に2〜4IUのトロンビンを前もって溶解させておいた1mlの0.04M CaCl2溶液を添加した。これらの諸成分を混合した時、フィブリノーゲン濃度に応じて3〜6mlの血小板入り血漿(2)を添加した。用いた血漿の量に応じて、多少の塩化ナトリウムを用いて最終容量を15mlに仕上げた。該溶液を培養皿中に迅速に装入し、皿の表面上に均質に分布した。凝血が生起し、ゲルが重合されるまで培養皿を37℃でCO2の炉中に放置した。
【0054】
外因性のトロンビンを用いる代りの別法として、ゲルは次の通り製造し得る:
培地である0.9%塩化ナトリウム溶液とヒトの線維芽細胞(3)(30,000個と250,000個との間の細胞)とを基本的に含有する溶液を調製した。必要ならば、抗−フィブリノーゲン分解剤(10,000Uのアプロチニン、5〜20mgのトランキサム酸又は200〜800mgのイプシロン−アミノカプロン酸)を添加し、最後に0.9%塩化ナトリウムに溶解した1%CaCl2溶液の1mlを添加した。これらの成分を混合した後に、血小板入りの血漿(2)を添加した。用いた血漿の量に応じて多少とも塩化ナトリウムで最終容量を15mlに仕上げた。該溶液を培養皿に迅速に装入し、皿の表面上に均質に分布させた。凝血が生起しゲルが重合されるまで37℃でCO2の炉中に培養皿を放置した。この方法を用いると、ゲルはきわめて徐々に重合する。
【0055】
ゲル中のフィブリノーゲンの大体の最終濃度はゲルの1ml当り0.4〜2mgのフィブリノーゲンである。塩化ナトリウムで前もって希釈することなく或る条件下で血漿を用い得るけれども、こうしてフィブリノーゲンの濃度はゲルの1ml当り4mg程に大きくあり得る。
【0056】
ゲル中のヒトの線維芽細胞(3)の初期濃度はかなり変動し得る。一般に、ゲル表面の1cm2当り少なくとも500個以上の線維芽細胞の濃度が推奨されるが、より大きくあっても良い。4000/cm2以上の線維芽細胞の初期個数は推奨されない。何故ならば、高濃度の線維芽細胞を用いると、ゲルは成長の6日目〜7日目までに消化される傾向があり、移植には処理し得ないからである。
【0057】
角化細胞は、必要とされる成長量に応じて、きわめて変化した密度(真皮の1cm2当り1,500〜15,000個の細胞)でこのゲル上に播種される。
【0058】
用いた角化細胞(6)は、皮膚の生検(5)からの一次培養物から得られる。このゲル上での角化細胞(6)の培養は前記した角化細胞培養方式の何れかによって行ない得るが、ウシの胎児血清を補充した培地を用いると最良の結果が得られた。
【0059】
角化細胞が通常成長の8日目に融合するか又は初期融合する時に、移植用にシートを調製する。人工皮膚(7)の層は直接又は固体担体に固定しての何れかで培養皿の底部から分離しなければならない。ゲルがきわめて堅実でない時(フィブリノーゲンの低い初期濃度、大面積等)固体担体(9)への固定が必要であり、これはゲルを固体担体へ固定することなしにはそれらの臨床使用が不可能であることを意味する。この手法は次の工程よりなる:
最後の培地を取出し、培養皿を開放する。ゲルを無菌ガーゼ(ワセリン被覆した又は被覆されていない)で被覆し、こうしてガーゼはゲル表面全体を正確に被覆する。メスを用いて培養皿からゲルの側面を分離する。この操法が完了したからには、無機接着剤(シアノアクリレート、ヒストアクリル(商標名)、ブラウム又は同様な特性の別の接着剤)の使用によりゲルの上表面(角化細胞である場合には側面)にガーゼを固定する。シアノアクリレートはゲルの端縁に数滴施用して用いるものであり、別の数滴の接着剤はゲル中央に施用できる。接着剤が乾燥したからには、スパチラを用いて培養皿からゲルを分離する。ガーゼは真皮基材と培養した角化細胞の上層とを含有するゲルを一体に維持するのに役立つ。この原型はその保全性を失うことなく又は破断することなく16時間以上運搬し得る。
【0060】
以下の表1は従来技術の真皮と本発明の要旨である人工真皮との基本的な特徴を比較するものである。
【0061】
表1
Figure 2004522545

【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の要旨である人工真皮を用いて重度の火傷の患者に皮膚を移植するのに必要な操作の図解図である。
【符号の説明】
【0063】
1 人工真皮
2 自己の血小板入り血漿
3 線維芽細胞
4 全血
5 皮膚の生検
6 角化細胞
7 人工皮膚
8 患者
9 人工皮膚のシート

Claims (11)

  1. ヒトの血漿を凝血することにより得られた基質を用いる人工真皮(1)であって、この凝血はカルシウム塩の作用により血小板の存在下に行ない、しかも真皮細胞を基質中に埋設することを特徴とする、人工真皮(1)。
  2. トロンビンを凝血過程中に添加することを特徴とする、請求項1記載の人工真皮(1)。
  3. トロンビンは0.2IU/mlの濃度で添加することを特徴とする、請求項2記載の人工真皮(1)。
  4. カルシウム塩は血小板入り血漿(2)の3〜6ml毎に1mlの溶液中に1%CaCl2よりなることを特徴とする請求項1記載の人工真皮(1)。
  5. 血小板入り血漿(2)はウイルス不活性化を受けることを特徴とする請求項1記載の人工真皮(1)。
  6. 生体混和性ポリマーを添加することを特徴とする請求項1記載の人工真皮。
  7. 真皮細胞は線維芽細胞(3)であることを特徴とする請求項1記載の人工真皮。
  8. 間葉幹細胞を真皮細胞として用いるか又は別型式の細胞(内皮細胞等)を用いることを特徴とする請求項1記載の人工真皮。
  9. 人工真皮の表面上でヒトの角化細胞を培養して、移植に適当な人工皮膚(7)を生成することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の人工真皮(1)の使用。
  10. 人工真皮の表面上で別の上皮細胞(口腔細胞、泌尿生殖器細胞等)を培養して、移植に適当な人工上皮(口腔粘膜、小胞粘膜等)を形成することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の人工真皮(1)の使用。
  11. 次の工程即ち;
    a) 患者(8)の全血(4)の軽度の遠心法により血小板入り血漿(2)を取得し、これを次後に凍結する工程と、
    b) 既知の方法を用いて皮膚生検(5)からの真皮細胞を培養する工程と、
    c) 前もって解凍した血小板入り血漿(2)をカルシウム塩の添加により凝血してフィブリン基質を得る工程と、
    d) 真皮細胞例えば線維芽細胞(3)をフィブリン内部に埋設する工程とを包含することを特徴とする人工真皮(1)の製造方法。
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