JP2004521717A - 家電機器のドラム装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、乾燥又は洗濯などが行われるチャンバー31を備えるドラム30の外面に除振性遮音部材が備えられるものである。このような構成の本発明によると、前記チャンバー31の内部に投入された洗濯物がドラム30の回転によって上下する時、前記洗濯物に付いているボタン、ジッパー、クリップなどの付属品が金属材質のドラム30に衝突することにより発生する振動音を効果的に遮断できることを特徴とする。

Description

【0001】
技術分野
本発明は家電機器に関するもので、更に詳しくは洗濯機や乾燥機において洗濯や乾燥が行われるドラムから発生する騒音を最小化できるドラム装置に関する。
【0002】
背景技術
一般に乾燥機はドラム内に投入された衣類などの乾燥対象物に電気ヒーター又はガス燃焼装置などにより発生した熱風を供給して乾燥を行う機器である。
本発明では、説明の便宜のために乾燥機に用いられるドラム装置を例として説明する。しかしながら、本発明はドラムを用いる洗濯機など、関連機器のいずれにも適用可能である。
図1は関連技術による乾燥機の要部構成の分解斜視図である。
図1に示すように、乾燥機の外観を構成するキャビネット(図示せず)の内部にドラム1が設けられる。
【0003】
前記ドラム1は円筒状に両端部を開放して形成され、モーター3により駆動するドラムベルト4が巻かれるベルト溝2が外周面の中間部に沿って形成されている。前記ドラム1の内部には乾燥が行われる乾燥チャンバー5が形成される。
前記乾燥チャンバー5の内部にはドラム1の回転時に、前記乾燥チャンバー5の内部にある乾燥対象物を裏返すバッフル6が多数個形成される。このようなドラム1は内部に高温の熱風が流れているので、通常金属材質からなる。前記金属材質の例としてステンレスがある。
図において、符号3’はモーター3の動力をドラムベルト4に伝えるプーリーである。
【0004】
前記ドラム1の先端と後端に対応するように各々前面ヘッド7と、後面ヘッド9が設けられる。ここで、前記前面ヘッド7と、後面ヘッ9は前記ドラム1の開放部分が閉塞して乾燥チャンバー5を形成し、ドラム1の先端と後端を各々支持する役割を果たしている。この時相対的に回転する前記前面ヘッド7とドラム1との間及び前記後面9とドラム1との間には漏洩を防止するためにシーリング材10が設けられる。勿論前記ドラム1を支持するための多数のローラ(図示せず)が前記ドラム1の先端と後端とに対応する位置に設けられる。
【0005】
前記前面ヘッド7には前記乾燥チャンバー5の内部と外部とを連通させる通孔8が形成されている。前記通孔8はドア(図示せず)により選択的に開閉する。
前記後面ヘッド9にはエア供給ダクト12が設けられるが、前記エア供給ダクト12は前記乾燥チャンバー5の内部に空気、より正確には熱風を供給する通路の役割を果たすものであって前記乾燥チャンバー5の内部と連通している。
また、前記前面ヘッド7の通孔8の下端に当たる前記前面ヘッド7の一方には前記乾燥チャンバー5から空気が抜け出す部分のリントダクト15が設けられ、前記リントダクト15の内部には乾燥チャンバー5から抜け出す空気に混ざっている異物(例えば、塵、抜糸など)をフィルタリングする役割を果たすリントフィルターが設けられる。
【0006】
また、前記リントダクト15にはブロワ17が連結されて前記リントダクト15を介して前記乾燥チャンバー5内部の空気を排出することになる。
前記ブロワ17はブロワハウジング18の内部に配設される。前記ブロワハウジング18は一方が前記リントダクト15と連通されており、他方に排気パイプ19が連結されている。従って、前記乾燥チャンバー5から抜け出て前記リントダクト15を通過した空気が前記ブロワ17の力によって前記排気パイプ19を介して排出される。
【0007】
尚、前記エア供給ダクト12と連結されるように熱風ダクト20が設けられる。
前記熱風ダクト20は前記乾燥チャンバー5の内部から乾燥作用をする熱風を供給する役割を果たす。このために前記熱風ダクト20には空気を加熱するための熱エネルギーを発生する構成が備えられる。
即ち、前記熱風ダクト20の入口には混合管24が設けられる。前記混合管24はガスノズル22から噴射されたガスと1次空気とをミキシングする役割を果たすことになる。
【0008】
また、ガスノズル22はガスの供給を制御するためのバルブ30の片側に備えられる。図面符号23はバルブ30に連結されるガス供給管23である。
前記バルブ30の片側に設けられたガスノズル22は混合管24の入口に向き合うように設ける。
これによって前記混合管24の内部では前記ガスノズル22から噴射されたガスと前記混合管24の入口を介して流れ込んだ外部空気、即ち、1次空気が混ざることになる。
尚、前記混合管24の出口側には着火のための点火プラグ26が設けられる。
このような構成を有する関連技術による乾燥機が働くことを説明する。
【0009】
前記ドラム1の内部に形成された乾燥チャンバー5に乾燥対象物の洗濯物を投入し、ドアを閉じた後、動作ボタンを押すと前記ベルト溝2に巻かれているドラムベルト4がモーター3により駆動しながらドラム1が回転する。
また、前記ブロワ17が動作しながら前記乾燥チャンバー5の内部の空気を前記リントダクト15を介して排出する。
このようになると、前記乾燥チャンバー5の内部には前記エア供給ダクト12を介して外部の空気が流れ込む。
ここで、前記エア供給ダクト12に供給される空気は前記熱風ダクト20を通りながら燃焼されるガスから供給される熱によって相対的に高い温度になる。
【0010】
前記熱風は前記エア供給ダクト12を介して前記ドラム1の内部に形成された乾燥チャンバー5の内部に伝えられる。前記乾燥チャンバー5の内部で前記熱風は洗濯物に含まれた水分を吸収した後、乾燥チャンバー5から抜け出る。
この時空気が乾燥チャンバー5から抜け出る理由は前記ブロワ17の吸入力によるものである。
前記乾燥チャンバーを抜け出る空気は前記リントダクト15の内部に設けられたリントフィルターを通過しながら塵や抜糸などの異物が濾過される。
しかしながら、前記のような構成の関連技術には次のような問題がある。
【0011】
ステンレスのような金属材質から形成されるドラム1の内部では洗濯物がドラム1の回転によって回転するが、前記洗濯物は前記バッフル6により引っ張られて落下する過程を繰り返す。
この時、前記洗濯物にはボタン、ジッパー、クリップのような付属品があり、洗濯物がドラム1の内部で落下するとき、かかる付属品などが金属材質のドラム1の表面と衝突して騒音が発生するという問題がある。
また、コインなどの金属性の異物もドラムの回転時に落下してドラムの表面に衝突することによってかかる騒音を発生させることとなり、この場合ドラムが音を更に響かせる役割を果たして、騒音を増幅させるという不具合があった。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明は前記諸般の問題を解決するためのもので、本発明の目的は、家電機器のドラム回転中に洗濯物などに付着された付属品または金属性の異物がドラム内面に衝突することにより発生する振動音を効果的に遮断できるようにすることにある。
【0013】
前記目的を達成するための本発明の特徴によると、内部に作業が行われるチャンバーを備えて回転するドラムと、前記ドラムに設けられて前記ドラムの回転によりチャンバーの内部で流動する物体とドラムとの衝突により発生する振動音を遮断する除振性遮音部材を含めてなることを特徴とする。
前記除振性遮音部材は前記ドラムの外周面に沿って設けられる。
前記ドラムの外周面には除振性遮音部材の設置のために凹入形成された安着溝が円周方向に沿って備えられる。
前記除振性遮音部材は多数個が前記ドラムの長手方向にドラムの外面に設けられる。
【0014】
前記ドラムの外周面には除振性遮音部材の設置のために複数の安着溝が凹んだ形でドラムの長手方向に沿って備えられる。
前記除振性遮音部材は弾性を有する材質からなり、ドラムの外面に付着され、シート状を成すことが望ましい。
尚、前記除振性遮音部材はブチルラバー層にポリエステルシートのような吸音材層を追加できる。
このような構成を有する本発明による家電機器のドラム装置によるとドラムの回転による洗濯物の付属品とドラムとの衝突による振動音を遮断して家電機器の静粛性を担保することにより製品の信頼性の向上を図ることができる。
【0015】
発明を実施するための最良の形態
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
以下、本発明の望ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図2に示すように、ドラム30は円筒状からなり、その内部にチャンバー31が形成される。本実施例のドラム30が乾燥機やドラム洗濯機で用いられる場合、前記チャンバー31には洗濯物が投入されて乾燥や洗濯が成される。
【0016】
前記ドラム30の外周面に安着溝32が形成される。前記安着溝32の片側には前記ドラム30の駆動のためのドラムベルト34が巻き付いている。
本実施例ではドラムの外周面に形成されている安着溝32が円周方向に沿って環状になっているが、前記安着溝32はドラム30の外周面に沿って螺旋形を成すこともできる。
【0017】
また、前記安着溝32の内部には金属材質のドラム30の内部から発生する衝突による振動音を遮断するための除振性遮音部材が配設される。ここで、前記除振性遮音部材は前記金属材質のドラム30と硬い物体とが衝突するとき発生する振動音を効果的に遮断する役割を果たす。
【0018】
このような除振性遮音部材としては弾性を有する材質が用いられるのが望ましく、その例としてはゴムや皮などが用いられ、特に加工性に優れ、他の材料との複合化が容易であり、かつ、耐熱性及び難燃性に優れ、強い振動音の低減効果があるブチルラバー40が用いられるのが最適である。前記ブチルラバー40は前記安着溝32に沿ってドラム30の外周面に設けられるが、このために前記ブチルラバー40の片側には接着剤が塗布されている。
ここで、前記除振性遮音部材はブチルラバー40層にポリエステルシートのような吸音材層が加えられた複合層からなることもできる。
【0019】
尚、前記ブチルラバー40は前記洗濯物の付着物との衝突の多い個所に付着することが望ましい。前記ブチルラバー40の付着位置は実験を介して見出すことができるが、ドラム30の中間部分に近い所とする。
また、前記ブチルラバー40の厚さは前記安着溝32の深さに対応してドラム30の外面に前記ブチルラバー40が突出しないようにする。これによって前記ブチルラバー40がドラム30の外面に突出しないことになってドラム30の回転に影響を及ぼすことがない。
【0020】
図2の実施例では、前記ブチルラバー40が二重線に巻き付いていることが示されている。しかしながら、前記ブチルラバー40は設計条件に沿って二重線だけではなく線を変更して設置可能である。
次に、図3には本発明の他の実施例が示されているが、図によると、円筒状のドラム130の内部にはチャンバー131が備えられる。前記チャンバー131の内部には洗濯物が投入されて洗濯ないし乾燥が行われる。
【0021】
前記ドラム130の外面にはドラム130を回転させる動力を伝えるドラムベルト134が巻かれる。前記ドラムベルト134は前記ドラム130の外周面に沿って形成されたベルト安着溝132内に巻かれる。
尚、前記ドラム130の外面には除振性遮音部材の多数のブチルラバー140が付着される。本実施例では、前記ドラム130の長手方向に前記ベルト安着溝132を中心に両側に各々並べて多数のブチルラバー140が付着される。この時前記ブチルラバー140の付着のために前記ドラム130の外面に安着溝232を形成することもできる。
【0022】
以下、前記のような構成を有する本発明による家電機器のドラム装置の作用について説明する。
本発明はドラム30の外面に除振性遮音部材のブチルラバー40を付着して構成したもので、このようにすることでドラム30の回転時に発生する振動音を遮断できる。
即ち、乾燥機やドラム洗濯機において前記チャンバー31に洗濯物を投入した状態でドラム30が回転すると、洗濯物がチャンバー31の上部に上下したりする過程を繰り返す。
【0023】
このような過程から前記洗濯物についているボタン、ジッパー、クリップなど金属またはプラスチックなどの硬質の付属品はドラム30の内面と衝突することになる。この時前記ドラム30はステンレススチールなど金属材質であり、内部が空いていて前記付属品の衝突時振動音を発生させる。
【0024】
しかしながら、前記ドラム30の外面に付着されている除振性遮音部材のブチルラバー40により、かかる振動音は効果的に遮断される。
尚、前記ブチルラバー40は火災発生のおそれのある乾燥機などへの採用時に難燃性材質であって特に有利である。
以上本発明の好適な一実施態様について説明したが、前記実施態様に限定されず、本発明の技術思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0025】
産業上の利用可能性
本発明による家電機器のドラム装置はドラムの回転の際、洗濯物の落下によるボタンなどの付属品とドラムの内面との衝突により発生する振動音を遮断するためのドラム30の外面に除振性遮音部材を設けたものである。
これによって本発明はドラム洗濯機や家電製品の静粛性を向上させることによって製品の信頼性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
関連技術による乾燥機の要部構成を示した分解斜視図である。
【図2】
本発明による家電機器用ドラム装置の望ましい実施例の構成を示す斜視図である。
【図3】
本発明の他の実施例の構成を示す斜視図である。

Claims (10)

  1. 内部に作業が行われるチャンバーを備えて回転するドラムと、
    前記ドラムに設けられて前記ドラムの回転によりチャンバーの内部で流動する物体とドラムとの衝突により発生する振動音を遮断する除振性遮音部材を含めてなることを特徴とする家電機器のドラム装置。
  2. 前記除振性遮音部材は前記ドラムの外周面に沿って設けられる請求項1に記載の家電機器のドラム装置。
  3. 前記ドラムの外周面には除振性遮音部材の設置のために凹入形成された安着溝が円周方向に沿って備えられる請求項2に記載の家電機器のドラム装置。
  4. 前記除振性遮音部材は多数個が前記ドラムの長手方向にドラムの外面に設けられる請求項1に記載の家電機器のドラム装置。
  5. 前記ドラムの外周面には除振性遮音部材の設置のために複数の安着溝が凹んだ形でドラムの長手方向に沿って備えられる請求項4に記載の家電機器のドラム装置。
  6. 前記除振性遮音部材は弾性を有する材質からなる請求項1から4までのいずれか一項に記載の家電機器のドラム装置。
  7. 前記除振性遮音部材はドラムの外面に付着される請求項2又は請求項4に記載の家電機器のドラム装置。
  8. 前記除振性遮音部材はシート状を成す請求項6に記載の家電機器のドラム装置。
  9. 前記除振性遮音部材はブチルラバー材質である請求項4に記載の家電機器のドラム装置。
  10. 前記除振性遮音部材はブチルラバー層とポリエステル層の複合層からなる請求項1に記載の家電機器のドラム装置。
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