JP2004518626A - ビスフェノールタールから物的価値を回収する方法 - Google Patents

ビスフェノールタールから物的価値を回収する方法 Download PDF

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Abstract

塩基性触媒の存在下で加熱しながら流動化したBPAタールにスパージングを施すことにより、BPAタールからフェノール及びイソプロペニルフェノールが回収される。スパージングは、フェノール及びイソプロペニルフェノール回収の効率を劇的に高める。回収したイソプロペニルフェノールは、フェノール及び酸性触媒との反応により、留出物中でビスフェノールAに転化させることができる。

Description

【0001】
【発明の技術的背景】
本発明は、酸性条件下でフェノールをケトンと反応させたときに副生物として生じるビスフェノールタールの処理に関し、さらに具体的には、ビスフェノールタールからの有用化学物質の回収に関する。
【0002】
酸性条件下でのフェノールとケトンの反応で製造されるビスフェノール類の中では、その生産規模、比較的安い原価及び使用に適した用途の多さの点でビスフェノールAが卓越している。アセトンとフェノールからのビスフェノールA(BPA)の生産は大規模に実施されており、年間数億ポンドのBPAが生産されている。現在の生産プロセスは長年にわたる研究活動の成果であり、極めて効率的であるが、出発原料の一部はわずかながらBPAタールと呼ばれるタール状副生物として失われる。BPAの生産規模からすれば、百分率としてはたとえわずかであってもBPAタール副生物の生成は無視できない量となり、年間タール生成量は数百万ポンドに達する。かかるタールは様々な化合物の複雑な混合物からなり、個々の成分の分離及び精製は多大な経費を要し、非効率的である。BPAタールから物的価値を回収するため現在用いられているリサイクル策は、BPAタールを酸性又は塩基性触媒存在下大気圧で加熱するタール「クラッキング(分解)」に集中している。熱と触媒との総合的作用によって、BPAタール成分の結合の開裂が起こり、フェノールを生じる。遊離フェノールは反応容器から留出させる。次いで、回収したフェノールをさらに精製し、フェノールの使用を要する用途に再利用する。
【0003】
場合によっては、BPAタールを触媒存在下真空下で加熱して留出物中にフェノールとイソプロペニルフェノールの混合物を得ることもある。イソプロペニルフェノールは有用な合成中間体であり、BPAタールからのイソプロペニルフェノールの回収はその製造手段として魅力的である。BPAタールのクラッキングを真空下で行うとフェノールとイソプロペニルフェノールが共に回収されることは、留出物中にイソプロペニルフェノールが全く又はほとんど得られない大気圧下でのBPAタールクラッキングとは極めて対照的である。イソプロペニルフェノールを含む留出物を生成させるためにBPAタールのクラッキングに真空条件を用いる必要があることは、イソプロペニルフェノールの化学的不安定性を反映したものであり、コスト増と共にBPAタールからのフェノール−イソプロペニルフェノール混合物の回収の経済的実施可能性を制限する条件である。
【0004】
そこで、BPAタールからの物的価値の回収方法で、真空装置の使用を必要とせず、大気圧下でBPAタールからフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を生じ、しかもBPAタール以外のビスフェノールタール類からの物的価値の回収にも適用し得る方法を開発することが重要である。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、大気圧条件下でBPAタールその他のビスフェノールタール類から物的価値を回収する方法に関し、他の有用な生成物へと転化し得るフェノール−イソプロペニルフェノール混合物の回収に焦点を当てたものである。BPAタールは世界中で生産されている最も重要なビスフェノールタールであり、他のビスフェノールタールの化学的挙動もBPAタールの挙動に類似しているので、本発明ではBPAタールからの物的価値の回収を本発明の好ましい実施形態として記載する。ただし、本発明の方法は、BPAタールだけに限らず、ビスフェノールタール類全般に適用される。そこで、本発明の一態様は、ビスフェノールタール類から物的価値を回収する方法であって、
a.ビスフェノールタールを、ビスフェノールタール百万部当たり約10〜約10000部の量の塩基性触媒と接触させ、
b.ビスフェノールタール−触媒混合物を不活性ガスでスパージングしながら、ビスフェノールタール−触媒混合物を約180〜約300℃の温度で加熱し、
c.ビスフェノールタール−触媒混合物から留出物を捕集する
段階を含んでなる方法である。
【0006】
本発明のさらに別の態様は、捕集したフェノール−イソプロペニルフェノール混合物に含まれるイソプロペニルフェノールを酸性触媒存在下でフェノールと反応させることによって、フェノール−イソプロペニルフェノール混合物をフェノール−ビスフェノールA混合物へと転化することである。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態及びその実施例に関する以下の説明を参照することで本発明の理解を深めることができよう。本明細書及び特許請求の範囲では多くの用語を用いるが、以下の意味をもつものと定義される。
【0008】
単数形で記載したものであっても、前後関係から明らかでない限り、複数の場合も含めて意味する。
【0009】
「任意」又は「任意には」という用語は、その用語に続いて記載された事象又は状況が起きても起きなくてもよいことを意味しており、かかる記載はその事象又は状況が起きた場合と起こらない場合を包含する。
【0010】
本明細書中「BPA」とは、ビスフェノールAつまり2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン又は4,4′−イソプロピリデンジフェノールと定義される。
【0011】
本明細書中「p,p−BPA」とは、ビスフェノールAつまり2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン又は4,4′−イソプロピリデンジフェノールと定義される。
【0012】
本明細書中「o,p−BPA」とは、ビスフェノールAつまり2−(2−ヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン又は2,4′−イソプロピリデンジフェノールと定義される。
【0013】
本明細書中「IPP」とは、イソプロペニルフェノール又はp−イソプロペニルフェノール又は4−(プロペン−2−イル)フェノールと定義される。
【0014】
「IPP線状ダイマー1」は、構造Iを有するBPAタール成分をいう。
【0015】
【化1】
Figure 2004518626
【0016】
「IPP線状ダイマー2」は構造IIを有するBPAタール成分をいう。
【0017】
【化2】
Figure 2004518626
【0018】
「IPP環状ダイマー1」は構造IIIを有するBPAタール成分をいう。
【0019】
【化3】
Figure 2004518626
【0020】
「IPP環状ダイマー2」は構造IVを有するBPAタール成分をいう。
【0021】
【化4】
Figure 2004518626
【0022】
「クロマン1」は構造Vを有するBPAタール成分をいう。
【0023】
【化5】
Figure 2004518626
【0024】
「クロマン2」は構造VIを有するBPAタール成分をいう。
【0025】
【化6】
Figure 2004518626
【0026】
「DMX」は構造VIIを有するBPAタール成分をいう。
【0027】
【化7】
Figure 2004518626
【0028】
「BPX」は構造VIIIを有するBPAタール成分をいう。
【0029】
【化8】
Figure 2004518626
【0030】
本明細書中「不活性ガス」とは、BPAタールをフェノールとIPPを含む混合物へと転化させるのに用いられる条件下で非反応性のガスと定義され、その具体例として窒素、アルゴン及び水蒸気が挙げられる。
【0031】
本明細書で用いる「物的価値」という用語は、所定のビスフェノールタールから誘導される化学物質(例えば、ある純度のフェノール)に内在する価値をいう。本発明の方法を用いてBPAタールを触媒存在下で熱処理して得られる留出物に含まれるフェノールの物的価値は、時にはそれをさらに精製することで高めることができる。IPPの物的価値は中間体としての汎用性の所産である。IPPはIPP線状及び環状ダイマー(I〜IV)製造時の公知の中間体であり、アセトンとフェノールからBPAを合成する際の推定中間体である。所望により、添加した酸性触媒の存在下でIPPを留出物中のフェノールと直接反応させてBPAを合成することもできる。
【0032】
本明細書中で用いる「スパージング」という用語は、ガスを強制的に液体中に流したときに起こる液体中でのガスの通過をいう。
【0033】
本明細書中で用いる「BPAタール」とは、フェノールとアセトンからBPAを製造する際に生じる副生物混合物と定義される。BPAタールはその組成が種々異なるが、典型的には、BPA、o,p−BPA、フェノール、IPP、IPP線状ダイマー1、IPP線状ダイマー2、IPP環状ダイマー1、IPP環状ダイマー2、クロマン、DMX、その他BPXのようなBPAとアセトン又はIPPとの縮合生成物などの成分を含んでいる。さらに、BPAタールは構造の不明な物質も含んでいる。BPAとo,p−BPAがBPAタールの主成分であることが多く、これら2種類の成分がBPAタールに含まれる潜在的なフェノール及びIPPの大半をなす。
【0034】
本明細書中で用いる「ビスフェノールタール」とは、フェノール類とケトン類からビスフェノール類を生産する際に生じる副生物混合物と定義される。「BPAタール」は、アセトンとフェノールを反応させてビスフェノールAを得る際の副生物として生じる特定のビスフェノールタールに相当する。他のビスフェノールタールは、BPA以外のビスフェノールの製造時に副生物として生じる。これらは、一般に、BPAタールにみられるものと類似の化学成分を含んでいる。ビスフェノールタールは、各種ビスフェノールの製造時、例えば、o−クレゾールとアセトンとの反応による2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパンの製造時、2,6−キシレノールとアセトンとの反応による2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンの製造時、フェノールとシクロヘキサノンとの反応による1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンの製造時、フェノールと3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンとの反応による1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンの製造時、o−クレゾールとシクロヘキサノンとの反応による1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサンの製造時、及びフェノールと2−ブタノンとの反応による2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンの製造時に副生物として生じる。本明細書中で用いる「ビスフェノールタール」という用語には、さらに、4−ヒドロキシアセトフェノンとフェノールとの反応で製造されるTHPE(1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン)のようなトリスフェノールの製造時に生じる副生物も包含される。本明細書中で用いる「ビスフェノールタール」という用語には、さらに、オクタナールとフェノールからの1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタンの製造のようにフェノールとアルデヒドとの縮合反応で生じる副生物も包含される。本明細書中で用いる「ビスフェノールタール」という用語には、さらに、フェノールとオレフィンからのビスフェノール製造、或いは別法としてフェノールとアルコールからのビスフェノール製造時に生じる副生物も包含される。フェノールとオレフィン又はアルコールから製造されるビスフェノールの具体例には、酸性触媒存在下でのフェノールと1,3−ビス(イソプロペニル)ベンゼン又はα,α′−ジヒドロキシ−1,4−ジイソプロピルベンゼンとの反応で製造されるビスフェノールM(4,4′−(1,3−フェニレンジイソプロビリデン)ビスフェノール)、及び酸性触媒存在下でのo−クレゾールと1,3−ビス(イソプロペニル)ベンゼン又はα,α′−ジヒドロキシ−1,4−ジイソプロピルベンゼンとの反応で製造されるジメチルビスフェノールMがある。ビスフェノールタールという用語には、さらに、BPAのようなビスフェノールの酸触媒転化による6,6′−ジヒドロキシスピロビインダンのようなスピロ環式ビスフェノール及び環状ダイマー1のような二環式ビスフェノールの製造時に生じる副生物も包含される。
【0035】
本明細書中で用いる「BPAタールクラッキング」とは、BPAタールに対する熱と触媒の総合作用の結果、フェノールを失いやすいBPAタール成分の結合開裂によって遊離フェノールと共にIPPのようなオレフィン性生成物が生成することをいう。さらに、BPAタールクラッキングには、構造IのIPP線状ダイマー1の逆エン反応のように、フェノールを遊離せずに2分子のIPPを生成するBPAタール成分の結合切断過程も包含される。
【0036】
【化9】
Figure 2004518626
【0037】
本発明は、BPAタールからフェノール及びIPPを回収する方法であって、BPAタールが、
約1〜約90重量%のBPA、
約0〜約90重量%のo,p−BPA、
約0〜約95重量%のフェノール、
約0〜約25重量%のIPP線状ダイマー1、
約0〜約15重量%のIPP線状ダイマー2、
約0〜約25重量%のIPP環状ダイマー1、
約0〜約15重量%のIPP環状ダイマー2、
約0〜約65重量%のクロマン1、
約0〜約65重量%のクロマン2、
約0〜約25重量%のDMX、及び
約0〜約25重量%のBPX
を含む方法を提供する。BPAタールは、BPA、o,p−BPA、及びPPXのようなBPAとアセトン又はIPPとの縮合生成物に富んでいることが概して好ましい。そこで、本発明の方法は、BPAタールが、
約5〜約90重量%のBPA、
約0.1〜約90重量%のo,p−BPA、及び
約1〜約90重量%のBPX
を含むときに最も有利に実施される。
【0038】
本発明において出発原料として用いるBPAタールは、非晶質ガラス又は部分結晶質固体である。いずれの場合も、BPAタールは加熱によって流動体へと容易に変化する。BPAタールは、液体ポンプのような機械的手段、重力流れ又は不活性ガスでの加圧による移送によって流動体として反応容器に添加し得る。別法として、BPAタールはスクリューフィーダーなどによって固体として反応容器に添加してもよい。
【0039】
反応容器は、1以上のスパージャ管、蒸留ヘッド、凝縮器及び受器を備えた単一バッチ式加熱反応器とし得る。BPAタールと触媒を反応器に仕込む。不活性ガスで連続的にスパージングしながら、流動化したBPAタールと触媒の混合物を約180〜約300℃の温度に加熱する。スパージングは、反応器内に挿入され流動化タールの表面下まで延びる1以上のガス送入管を用いて行う。窒素、水蒸気又はこれらの混合物のような不活性ガスは流動化タールの完全な攪拌に十分な速度で導入される。ガスを反応容器内に導入する前に、BPAタールの温度を調節する手段としてガスを予熱又は冷却してもよい。ガスの所要体積は、用いる反応器の容積に依存する。スパージャ管の最適な数、スパージャ管の直径その他の特徴(例えば、スパージャ管が直管か曲管かコイル管か、先端に金属又はセラミックフリットを有するかなど)は簡単な実験で決定できるし、反応器の寸法と形状、スパージングによる攪拌以外の機械的攪拌の有無及びBPAタールの組成に依存することもある。スパージングは熱伝達を促し、反応容器からのフェノール及びIPPの除去を促進する。スパージャ管を通して導入されたガスは、蒸留ヘッド、凝縮器及び受器を通って反応器を出る。BPAタール成分の炭素−炭素結合切断反応で生じたフェノールとIPPは、スパージングの補助作用によって蒸留ヘッド及び凝縮器を通して反応容器から留出し、受器に回収される。フェノール及びIPPを生じるタール成分が枯渇するにつれて、タールからのフェノール及びIPPの留出速度は遅くなる。フェノールとIPPの留出が止まったら、「使用済」タール残渣を反応容器から取り除く。
【0040】
別法として、BPAタールと触媒の導入、フェノール−IPP混合物の蒸留及び「使用済」タール残渣の除去が同時に実施されるように連続的BPAタールクラッキング用の装備を反応容器に備えてもよい。BPAタールクラッキングの連続装置は、単一スパージング式反応容器又は複数の直列したスパージング式反応容器を用いて実施し得る。
【0041】
本発明の一実施形態では、BPAタールクラッキングで得られた留出物中に存在するIPPを直接ビスフェノールAに転化させる。BPAタールクラッキングからの留出物はフェノールとIPPを含むので、受器に酸性触媒を添加すれば、IPPとフェノールとの公知のビスフェノールA合成反応を促進することができる。受器に追加のフェノール又は希釈剤と共に追加のフェノールを仕込んで、BPA生成速度を高め、IPP同士の二分子反応で生ずる不都合な副生物の形成を低減させるのが有利なこともある。様々な酸性触媒を受器に添加して、反応性の非常に高いIPPを格段に安定で取扱いの容易なビスフェノールAへと転化させることができる。かかる触媒には、Amberlyst(登録商標)酸性樹脂で例示されるスルホン化ポリスチレン、Nafion(登録商標)フッ素化酸性樹脂、酸性白土触媒、硫酸、塩酸、臭化水素酸などがある。受器に添加される酸性触媒の量は、好ましくは、反応容器に仕込まれるBPAタールの重量を基準にして約0.001〜約100重量%である。受器に添加されるフェノールの量は、好ましくは、反応容器に仕込まれるBPAタールの重量を基準にして約50〜約1000重量%である。使用し得る希釈剤には、水、酢酸のようなカルボン酸、塩化メチレンのようなハロゲン化溶剤、メタノールやエタノールのようなアルコール、酢酸エチルや酢酸ブチルのようなエステル、アセトン又はアセトンと水の混合物、ヘプタンやトルエンやキシレンのような炭化水素などがある。希釈剤の使用量は、好ましくは、受器に添加されるフェノールの量を基準にして約1〜約1000%である。
【0042】
本発明の方法では、さらに、BPAタールクラッキング反応前にBPAタールをフェノールと混合してもよいし、或いは別法としてBPAタールクラッキング反応時に反応容器にフェノールを添加してもよい。フェノールをBPAタールに添加すると、BPAタールの流動性が高まり、BPAタールと反応容器の壁体との熱伝達が向上する。加えて、フェノールは留出物中のIPP生成物を同伴する働きをもつ。反応容器に添加されるフェノールの量は、好ましくは、反応容器に仕込まれるBPAタールの重量を基準にして約10〜約1000重量%である。場合によっては、BPAタールから得られるフェノールとIPPの許容し得る発生速度を得るのに十分な高温を反応容器内で達成するため、若干の加圧下でBPAタールクラッキング反応を実施することが必要とされることもある。
【0043】
触媒の非存在下では、BPAタールは比較的安定で180〜300℃に加熱してもフェノールとIPPはゆっくりとしか発生しない。BPAタール百万部当たり約10〜約10000部の範囲内の量の塩基性触媒を添加すると、炭素−炭素結合切断反応が促進され、BPA、o,p−BPA、IPP線状ダイマー1、IPP線状ダイマー2及びBPXのようなタール成分からフェノールとIPPが生じる。適当な触媒には、特に限定されないが、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属水酸化物、及び水素化ナトリウムや水素化リチウムや水素化カルシウムや水素化リチウムアルミニウムのような金属水素化物がある。以上の塩基性触媒の中で、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムが好ましい。水酸化ナトリウムが特に好ましい。塩基性触媒の最適使用量は、BPAタールの組成などの因子に依存し得る。たまにみられるように高レベルの酸性不純物が存在する場合には、それに応じて高レベルの塩基性触媒が必要となる。ただし、一般に、BPAタール成分から有用なフェノール及びIPP生成速度を達成するにはBPAタール百万部当たり約100〜約5000部の範囲内の量の塩基性触媒で十分であるという知見を本発明者らは得ている。
【0044】
【実施例】
以下の実施例は、本発明に係る方法をいかに評価するかを当業者に詳細に開示し説明するためのものであり、本発明者らが発明として把握している範囲を限定するものではない。特記しない限り、部は重量部であり、温度は摂氏単位(℃)又は室温であり、圧力は大気圧又はその付近である。以下に示す結果を得るのに用いた材料及び試験法は次の通りである。
【0045】
出発原料のBPAタール、生成物のフェノール及びIPP留出物、及び反応容器内の残留使用済タール残渣の組成は、同定された成分の各々について精製標準物質を用いて較正したHPLCで決定した。使用したHPLC装置は、4.6mm×100mmのODSカラムを備えたHewlett Packard社製モデル1090液体クロマトグラフであった。分析はアセトニトリル:メタノール:水を溶離液として用いて行った。
【0046】
不活性ガススパージングの予想外の効果を、キャップとテフロンライナーを備えたガラス製のスクリューキャップ式培養管からなる反応容器内で実験室規模で実証した。キャップには、空冷式蒸留ヘッドと、14ゲージステンレス鋼製注射針からなるスパージャ管を取り付けた。蒸留ヘッドはベント式受器用バイアルに接続した。スパージャ管は不活性ガス供給源及びガス流量計に接続した。スパージャ管は、流動化BPAタールに対して注射針の高さを調節することでガスブランケッティング又はスパージング(流動化BPAタールの上方ではブランケッティング、流動化BPAタールの下ではスパージング)の切換ができるように反応容器内で上下させることができた。ガス流量は較正流量計を用いて調整した。使用ガスは「屋内」窒素であり、用いたスパージングガス流量は35ml/分であった。反応容器は、半導体コントローラで制御された加熱シリコーンオイル浴に浸して加熱した。温度は250℃±1℃に維持した。いずれの実験でも、クラッキング温度に設定した浴中に培養管を浸した。
【0047】
例1〜3
上述の実験室規模のタール分解装置を用いて、BPAタールの1gアリコートを、1000ppmのNaOH存在下250℃で窒素ガスのブランケッティング(例1)又はスパージング(例2及び例3)しながら分解した。各例において、BPAタールは、o,p−BPA(39.0%)、BPA(25.1%)、クロマン1(12.3%)、IPP線状ダイマー1及び2(6.8%)、クロマン2(5.7%)、DMX(0.7%)、IPP(0.4%)及び未知成分(10%)からなるものであった。括弧内に示す値は重量%である。例3では、留出物中のIPP生成物を留出物中のフェノールと直接反応させてBPAを得た。これは、3.0gのフェノールと0.5gのAmberlyst 131(強酸性イオン交換樹脂、Rohm and Haas社製)を収容した50℃に保温した攪拌型4ドラムバイアルにフェノール−IPP留出物を回収することによって行った。このようにIPPをフェノールと反応させた場合、生成留出物中のBPAの量を測定し、その値をIPPの収率の計算に用いた。このためフェノールとIPPからBPAを生成する際の収率は定量的であると仮定した。
【0048】
【表1】
Figure 2004518626
【0049】
【表2】
Figure 2004518626
【0050】
表1は例1〜例3で生成した留出物に関するデータを示しており、表2は留出が終った後の反応器内に残った残渣(使用済タール残渣)に関する対応データを示している。表1の例1aと例2aのデータの対比から、フェノールとIPPの回収に対するスパージングの有益な効果が明らかである。例3aに比べ例2aの留出物中に得られる混合物が複雑であることは、追加フェノールと酸性触媒の複合物で留出物中のIPPをトラップすることの有益さを示している。表2の例1b〜例3bはできるだけ完全な物質収支を示すためのものである。ここで例2b及び例3b共にスパージングを使用したときの使用済タール生成量が劇的に減少することを示している。
【0051】
以上、本発明を特にその好ましい実施形態を参照して詳しく説明してきたが、本発明の要旨及び技術的範囲内で様々な変形及び修正が可能であることが理解されよう。

Claims (24)

  1. ビスフェノールタールから物的価値を回収する方法であって、
    a.ビスフェノールタールを、ビスフェノールタール百万部当たり約10〜約10000部の量の塩基性触媒と接触させ、
    b.ビスフェノールタール−触媒混合物を不活性ガスでスパージングしながら、ビスフェノールタール−触媒混合物を約180〜約300℃の温度で加熱し、
    c.ビスフェノールタール−触媒混合物から留出物を捕集する
    段階を含んでなる方法。
  2. ビスフェノールタールが、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、4,4′−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、6,6′−ジヒドロキシスピロビインダン及び環状ダイマー1の製造時に副生物として生成するビスフェノールタールからなる群から選択される、請求項1記載の方法。
  3. BPAタールからフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を回収する方法であって、
    a.BPAタールを、BPAタール百万部当たり約10〜約10000部の量の塩基性触媒と接触させ、
    b.BPAタール−触媒混合物を不活性ガスでスパージングしながら、BPAタール−触媒混合物を約180〜約300℃の温度で加熱し、
    c.BPAタール−触媒混合物からフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を捕集する
    段階を含んでなる方法。
  4. BPAタールが以下の成分を含む、請求項3記載の方法。
    約1〜約90重量%のBPA、
    約0〜約90重量%のo,p−BPA、
    約0〜約10重量%のフェノール、
    約0〜約25重量%のIPP線状ダイマー1、
    約0〜約15重量%のIPP線状ダイマー2、
    約0〜約25重量%のIPP環状ダイマー1、
    約0〜約15重量%のIPP環状ダイマー2、
    約0〜約65重量%のクロマン1、
    約0〜約65重量%のクロマン2、
    約0〜約25重量%のDMX、及び
    約0〜約25重量%のBPX。
  5. BPAタールが以下の成分を含む、請求項3記載の方法。
    約5〜約90重量%のBPA、
    約0.1〜約90重量%のo,p−BPA、及び
    約1〜約90重量%のBPX。
  6. 1以上のスパージャ管を備えた反応容器内でBPAタールを塩基性触媒と接触させる、請求項3記載の方法。
  7. 段階(b)の不活性ガスが窒素、アルゴン及び水蒸気からなる群から選択される、請求項3記載の方法。
  8. 塩基性触媒が水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カルシウムからなる群から選択される、請求項3記載の方法。
  9. 塩基性触媒の量が、BPAタール百万部当たり約100〜約2000部である、請求項3記載の方法。
  10. BPAタールから有用なフェノール及びビスフェノールAを回収する方法であって、
    a.BPAタールを、BPAタール百万部当たり約10〜約10000部の量の塩基性触媒と接触させ、
    b.BPAタール−触媒混合物を不活性ガスでスパージングしながら、BPAタール−触媒混合物を約180〜約300℃の温度で加熱し、
    c.フェノールと酸性触媒を収容しかつ温度約0〜約100℃に維持された受器に、BPAタール−触媒混合物からのフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を捕集する
    段階を含んでなる方法。
  11. 受器が温度約40〜約60℃に維持される、請求項10記載の方法。
  12. 段階(c)の酸性触媒がスルホン化ポリスチレン樹脂である、請求項10記載の方法。
  13. フェノール及び酸性触媒を含む段階(c)の混合物がさらに希釈剤を含む、請求項10記載の方法。
  14. 段階(c)におけるフェノールの使用量が、BPAタールの使用重量を基準にして約50〜約500%である、請求項13記載の方法。
  15. 段階(c)の希釈剤が水である、請求項14記載の方法。
  16. BPA及びo,p−BPAを合計でBPAタールの約10〜約90重量%含むBPAタールからフェノール及びイソプロペニルフェノールを回収する方法であって、
    a.BPAタールを、BPAタール百万部当たり約100〜約5000部の量の塩基性触媒と接触させ、
    b.BPAタール−触媒混合物を不活性ガスでスパージングしながら、BPAタール−触媒混合物を約220〜約280℃の温度で加熱し、
    c.BPAタール−触媒混合物からフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を捕集する
    段階を含んでなる方法。
  17. 段階(b)の塩基性触媒が水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される、請求項16記載の方法。
  18. BPAタール−塩基性触媒混合物が約245〜約255℃の温度に加熱される、請求項16記載の方法。
  19. 段階(c)のフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を、さらに、BPAタールの重量の約3〜約5倍に等しい量のフェノールと共にスルホン化ポリスチレン酸性触媒を含む混合物と反応させる、請求項16記載の方法。
  20. スルホン化ポリスチレン触媒の重量がフェノールの重量の約0.001%以上である、請求項19記載の方法。
  21. 段階(c)のフェノール−イソプロペニルフェノール混合物を、さらに、約40〜約60℃の温度で反応させる、請求項19記載の方法。
  22. BPAタールが約60〜約70重量%の量のBPAを含む、請求項16記載の方法。
  23. BPAタールが約10〜約30重量%の量のBPAを含む、請求項16記載の方法。
  24. BPAタールが約1〜約10重量%の量のBPAを含む、請求項16記載の方法。
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