JP2004518236A - ダイナミックな間隙調節を行うヘッドドラム - Google Patents
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Abstract
第1の態様によれば、本発明は、回転変圧器の間隙調節をさらに著しく容易にするヘッドドラム配列に関する。ヘッドドラム配列は、非回転下部ドラムと、回転する上部ドラムとを有しており、これらのドラムは、下部ドラムに固定されたシャフトによって結合されている。上部ドラムは、軸受、有利には2つの玉軸受によってシャフトに取り付けられている。回転変圧器は、下部ドラムと上部ドラムとの間に配置されており、定置のステータと、上部ドラムと一緒に回転するロータとを有している。ステータとロータとは間隙によって分離されている。最後に、圧縮可能な弾性的なばねが、下部ドラムと上部ドラムとの間に配置されており、ばねの長さが、回転変圧器のステータとロータとの間の間隙を規定する。有利には、本発明は、付加的な部材、例えばワッシャ、スペーサ又は同様のものを必要とすることなしに回転変圧器の間隙を規定することを可能にする。本発明は、本発明の第1の態様によるヘッドドラムが装備された磁気テープレコーダにも関する。
本発明の別の態様は、本発明の第1の態様によるヘッドドラム配列の組み立て方法に関する。
本発明の別の態様は、本発明の第1の態様によるヘッドドラム配列の組み立て方法に関する。
Description
【0001】
第1の態様によると、本発明は、磁気テープ装置のためのヘッドドラムに関する。本発明は、請求項1の上位概念部によるヘッドドラムに基づく。以下において、磁気テープ装置は、アナログ及び/又はデジタル式の信号、データ又は情報が磁気テープに記録されかつ/又は磁気テープから読み取られるようなあらゆる装置を意味する。これにもかかわらず、これらの装置は他の機能を有していてもよい。すなわち、これらの装置は、電子カメラと組み合わされてもよい。本発明の第2の態様によれば、本発明は付加的に、本発明によるヘッドドラムが装備された磁気テープ装置にも関する。
【0002】
概してヘッドドラムは、定置の下部ドラムと回転する上部ドラムとを有しており、周面において180°の構成で少なくとも2つの読取り/書込みヘッドを有している。運転中、磁気テープはヘッドドラムの周面の少なくとも半分と接触する。以下では単純にするために、読取り/書込みヘッドは、テープから信号を読み取るビデオヘッドと呼ぶ。しかしながら、本発明はビデオ信号を読み取ることに限定されない。
【0003】
回転ビデオヘッドは磁気テープから信号を読み取り、これらの信号は、信号処理回路に接続された定置の下部ドラムに伝達されなければならない。回転上部ドラムと定置下部ドラムとの間で信号を伝達するためにブラシを使用することが知られている。しかしながら、実際には、伝達される信号は弱く、ブラシによって生じるノイズが、伝達される信号を妨害する傾向がある。さらに、ブラシは、長い運転期間に亘って信頼することができない。さらに、今日のヘッドドラムにおいて回転上部ドラムから定置下部ドラムへ信号を伝達するために、定置ステータと回転するロータとを有する回転変圧器が使用される。回転変圧器のステータとロータとを、約10マイクロメートルの許容できる公差を備えた約30〜40マイクロメートルの間隙が分離している。間隙のこれらの値が実現されないと、信号伝達経路の誘導率が変化し、伝達される信号の摂動を生じる。したがって、従来技術では、真鍮から形成されたフライホイールを使用することが知られており、このフライホイールは、所定の厚さに切削されており、あらかじめ選択された間隙値を規定するように上部ドラムと下部ドラムとの間に取り付けられている。しかしながら、この解決手段は、材料が高価でありかつ面倒であり、ひいてはフライホイールの高価な切削を含む。
【0004】
択一例として、特開昭60−124017号は、ヘッドドラムにおける回転変圧器の間隙を調節するためにスペーサを使用する組み立てプロセスを開示している。変圧器のロータはセメントによってドラムのシャフトに固定され、変圧器の間隙がスペーサの厚さに等しくなるように調節する。セメントが硬化させられると、スペーサが除去される。
【0005】
したがって、回転変圧器の間隙調節をさらに容易にするようなヘッドドラム配列を提供することが望まれる。本発明によれば、回転不能な下部ドラムと回転する上部ドラムとを有するヘッドドラム配列が提供され、下部ドラムと上部ドラムとは、下部ドラムに固定されたシャフトによって取り付けられている。上部ドラムは、軸受、有利には2つの玉軸受けによってシャフトに取り付けられている。回転変圧器は、下部ドラムと上部ドラムとの間に配置されており、回転変圧器は、定置のステータと、上部ドラムと一緒に回転するロータとを有している。ステータとロータとは間隙によって分離されている。最後に、下部ドラムと上部ドラムとの間には弾性的なばねが配置されており、ばねの長さが、回転変圧器のステータとロータとの間の間隙を規定するようになっている。有利には、本発明は、付加的な部材、例えばワッシャ、スペーサ又は同様のものを必要とすることなしに回転変圧器の間隙を規定することを可能にする。
【0006】
本発明の有利な実施例では、ばねは、一方の端部では軸受けの回転しないリングによって、他方の端部では回転変圧器のステータによって支持されている。通常、軸受けは玉軸受であり、軸受の内ライナは定置である。
【0007】
本発明のヘッドドラム配列の別の利点は、ステータが、ばねによってステータに加えられる弾性力によって下部ドラムに押し付けられるということである。このようにすると、付加的な固定手段、例えばねじ又は糊を必要とすることなくステータが下部ドラムに非ポジティブに結合される。
【0008】
本発明の別の実施例では、玉軸受はシャフトに取り付けられており、内ライナがこのシャフトに沿って摺動し、ばねの弾性力が軸受に対するプレロードを供給する。これにより、ばねは第2の機能を有し、これによりさらに本発明によるヘッドドラム配列の構造を単純にする。有利には、ばねの寸法は、回転変圧器の間隙の所定の値が調節される場合にばねが所定のプレロード力を1つ又は複数の軸受に加えるように選択されている。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、磁気テープレコーダが設けられており、この磁気テープレコーダは、本発明の第1の態様によるヘッドドラムが装備されている。
【0010】
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様によるヘッドドラム配列に取り付けられた回転変圧器の間隙を調節する方法に関する。この方法は以下のステップを有する。すなわち:
(a)回転変圧器のステータを支持する下部ドラムを挿入し、ステータが回転変圧器のロータに接近して、ステータと上部ドラムとの間に配置されたばねがさらに圧縮され、
(b)ステータとロータとの間の間隙をダイナミックに測定し、
(c)間隙の所定の値が達せられた時に下部ドラムの挿入を停止しする。
【0011】
本発明は、添付図面に関連した以下の説明を読むことによりさらによく理解されることができる。
【0012】
図1は、従来技術で知られるヘッドドラム配列を示している。
【0013】
図2は、本発明によるヘッドドラム配列を示している。
【0014】
図1には、慣用的なヘッドドラム配列101が部分的かつ概略的な図で示されている。ヘッドドラム101は、定置の下部ドラム102と回転する上部ドラム103とを有している。回転上部ドラム103は、磁気読取り/書込みヘッドを支持している。信号は、回転変圧器104によって上部ドラム103と下部ドラム102との間で伝達される。上部ドラムと下部ドラムとの間に配置されたワッシャ105は、回転変圧器104の定置部分と回転部分との間に間隙を規定している。ヘッドドラムの部材の製造公差を補償するために、ワッシャ105は、種々異なる厚さを有する一群のワッシャから選択される。したがって、製造現場にワッシャがストックされなければならず、これは、ワッシャが精度の高い部品であるため高価である。
【0015】
図2では、参照符号1は、ヘッドドラム配列の全体を示している。ヘッドドラム1は、定置の下部ドラム2と、回転する上部ドラム3とを有している。上部ドラム3は、円周部に1対の読取り/書込みヘッドを互いに180°ずらして有しており、これらの読取り/書き込みヘッドは図2に示されていない。ヘッドドラム1は、より多くの読取り/書込みヘッド、ヘッドドラムの具体的な用途に応じて例えば4つ又は6つの読取り/書込みヘッドを有するように適応されることができる。読取りヘッドによって読み取られた信号は、回転変圧器4を介して単純な形式で回転上部ドラムから定置下部ドラムへ伝達され、書込みヘッドによって書き込みたい信号は、回転変圧器4によって下部ドラム2から上部ドラム3へ伝達される。下部ドラム2と上部ドラム3とは、下部ドラム2に固定されたシャフト6に取り付けられている。上部ドラム3は、内レース8a,8b及び外レース9a,9bを有する2つの玉軸受7a,7bによってシャフト6に取り付けられている。外レース9a,9bは、円形シート11a,11bにおいて上部ドラム3に収容されており、これらの円形シートは、シート11a,11bよりも小さな直径を有するボア12によって接続されている。ボア12は、2つの環状の肩13a,13bを形成し、これらの肩は、玉軸受の外レース9a,9bのための支持部又はベアリングとして働く。外レース9a,9bは、回転上部ドラムに固定されている。
【0016】
回転変圧器4は、ステータ16とロータ17とを有している。ロータ17は、上部ドラム3と一体的なハブ18に当接している。ロータ17は、慣用的な方法、例えばセメント又はねじによってハブ18に固定されている。ステータ16は、下部ドラム2と一体的なハブ19に当接している。ハブ19は、ケーブル、例えばフレキシブル・プリンティッド・ケーブル(FPC)がステータを信号処理回路に接続させるための凹所21を備えた環状を有する。ロータ17とは対照的に、ステータ16はハブ19に固定されていないが、玉軸受7bの内レース8bとステータ16との間において圧縮されたばね22によって、ハブ19にむしろポジティブに結合されている。ステータ16とロータ17との間には、±10マイクロメートルの公差を備えた30〜40マイクロメートルの間隙が設けられており、この間隙は図2には示されていない。間隙の値は、ばね22の長さによって決定される。配列全体は、シャフト6に固定されたディスク又はプレロードブラス23によって互いに保持されている。内レース8aのみがディスク23の肩に当接しており、これにより、上部ドラム23の回転を可能にしている。上部ドラムは、図2には示されていないモータによって駆動される。モータのロータは、ねじ穴24に固定されるねじによって上部ドラムに駆動結合されている。ばね22の長さは、下部ドラム2がシャフト6上で押し付けられる量によって調節され、これは、以下に記載された組み立て手順を読むことにより明らかになるであろう。
【0017】
ヘッドドラム配列を組み立てるために、ディスク23がシャフト6に固定される。次いで、玉軸受7a,7bを備えた上部ドラム、回転変圧器4のロータ17及びばね22もシャフト6に取り付けられる。最後に、回転変圧器4のスタータ16もシャフト6に取り付けられる。ばね22は圧縮されていないので、ステータはロータに対して所定の間隔を有しており、この間隔は、完成したヘッドドラムの間隙の長さよりも大きい。ヘッドドラムを組み立てるために、下部ドラム2はシャフト6に押し込まれ、同時に、電子デバイスを用いて回転変圧器4の誘導率が測定される。回転変圧器の誘導率は、ロータ17とステータ16との間の間隙の長さに直接比例し、公知の関数に従う。間隙の所定の値が達せられるまで下部ドラム2の挿入は継続される。ばねの寸法、すなわち長さ、ワイヤ太さ、直径、ワイヤのタイプ、巻きのタイプ及びその他のパラメータは、この位置においてほぼ12Nの力を加えるように計算される。ばねが12Nよりも大きな又は小さな異なるプレロード力を加えるように、ばねの他の寸法を選択することができる。実際には、長さは調整可能なパラメータとして好適である。
【0018】
下部ドラム2へのシャフトの挿入は、有利には、間隙の所定の値に達するとすぐに挿入を停止させるフィクスチャにおいて行われる。
【0019】
本発明が、別のタイプのヘッドドラム、例えばシャフトによって駆動される上部ドラムを有するヘッドドラムにも適用可能であることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
従来技術で知られるヘッドドラム配列を示している。
【図2】
本発明によるヘッドドラム配列を示している。
【符号の説明】
101 ヘッドドラム配列、 102 下部ドラム、 103 上部ドラム、 104 回転変圧器、 105 ワッシャ、 1 ヘッドドラム配列、 2 下部ドラム、 3 上部ドラム、 6 シャフト、 7a,7b 玉軸受、 8a,8b 内レース、 9a,9b 外レース、 11a,11b 円形シート、 13a,13b 肩、 16 ステータ、 17 ロータ、 18 ハブ、 19 ハブ、 21 凹所、 22 ばね、 23 ディスク、 24 ねじ穴
第1の態様によると、本発明は、磁気テープ装置のためのヘッドドラムに関する。本発明は、請求項1の上位概念部によるヘッドドラムに基づく。以下において、磁気テープ装置は、アナログ及び/又はデジタル式の信号、データ又は情報が磁気テープに記録されかつ/又は磁気テープから読み取られるようなあらゆる装置を意味する。これにもかかわらず、これらの装置は他の機能を有していてもよい。すなわち、これらの装置は、電子カメラと組み合わされてもよい。本発明の第2の態様によれば、本発明は付加的に、本発明によるヘッドドラムが装備された磁気テープ装置にも関する。
【0002】
概してヘッドドラムは、定置の下部ドラムと回転する上部ドラムとを有しており、周面において180°の構成で少なくとも2つの読取り/書込みヘッドを有している。運転中、磁気テープはヘッドドラムの周面の少なくとも半分と接触する。以下では単純にするために、読取り/書込みヘッドは、テープから信号を読み取るビデオヘッドと呼ぶ。しかしながら、本発明はビデオ信号を読み取ることに限定されない。
【0003】
回転ビデオヘッドは磁気テープから信号を読み取り、これらの信号は、信号処理回路に接続された定置の下部ドラムに伝達されなければならない。回転上部ドラムと定置下部ドラムとの間で信号を伝達するためにブラシを使用することが知られている。しかしながら、実際には、伝達される信号は弱く、ブラシによって生じるノイズが、伝達される信号を妨害する傾向がある。さらに、ブラシは、長い運転期間に亘って信頼することができない。さらに、今日のヘッドドラムにおいて回転上部ドラムから定置下部ドラムへ信号を伝達するために、定置ステータと回転するロータとを有する回転変圧器が使用される。回転変圧器のステータとロータとを、約10マイクロメートルの許容できる公差を備えた約30〜40マイクロメートルの間隙が分離している。間隙のこれらの値が実現されないと、信号伝達経路の誘導率が変化し、伝達される信号の摂動を生じる。したがって、従来技術では、真鍮から形成されたフライホイールを使用することが知られており、このフライホイールは、所定の厚さに切削されており、あらかじめ選択された間隙値を規定するように上部ドラムと下部ドラムとの間に取り付けられている。しかしながら、この解決手段は、材料が高価でありかつ面倒であり、ひいてはフライホイールの高価な切削を含む。
【0004】
択一例として、特開昭60−124017号は、ヘッドドラムにおける回転変圧器の間隙を調節するためにスペーサを使用する組み立てプロセスを開示している。変圧器のロータはセメントによってドラムのシャフトに固定され、変圧器の間隙がスペーサの厚さに等しくなるように調節する。セメントが硬化させられると、スペーサが除去される。
【0005】
したがって、回転変圧器の間隙調節をさらに容易にするようなヘッドドラム配列を提供することが望まれる。本発明によれば、回転不能な下部ドラムと回転する上部ドラムとを有するヘッドドラム配列が提供され、下部ドラムと上部ドラムとは、下部ドラムに固定されたシャフトによって取り付けられている。上部ドラムは、軸受、有利には2つの玉軸受けによってシャフトに取り付けられている。回転変圧器は、下部ドラムと上部ドラムとの間に配置されており、回転変圧器は、定置のステータと、上部ドラムと一緒に回転するロータとを有している。ステータとロータとは間隙によって分離されている。最後に、下部ドラムと上部ドラムとの間には弾性的なばねが配置されており、ばねの長さが、回転変圧器のステータとロータとの間の間隙を規定するようになっている。有利には、本発明は、付加的な部材、例えばワッシャ、スペーサ又は同様のものを必要とすることなしに回転変圧器の間隙を規定することを可能にする。
【0006】
本発明の有利な実施例では、ばねは、一方の端部では軸受けの回転しないリングによって、他方の端部では回転変圧器のステータによって支持されている。通常、軸受けは玉軸受であり、軸受の内ライナは定置である。
【0007】
本発明のヘッドドラム配列の別の利点は、ステータが、ばねによってステータに加えられる弾性力によって下部ドラムに押し付けられるということである。このようにすると、付加的な固定手段、例えばねじ又は糊を必要とすることなくステータが下部ドラムに非ポジティブに結合される。
【0008】
本発明の別の実施例では、玉軸受はシャフトに取り付けられており、内ライナがこのシャフトに沿って摺動し、ばねの弾性力が軸受に対するプレロードを供給する。これにより、ばねは第2の機能を有し、これによりさらに本発明によるヘッドドラム配列の構造を単純にする。有利には、ばねの寸法は、回転変圧器の間隙の所定の値が調節される場合にばねが所定のプレロード力を1つ又は複数の軸受に加えるように選択されている。
【0009】
本発明の第2の態様によれば、磁気テープレコーダが設けられており、この磁気テープレコーダは、本発明の第1の態様によるヘッドドラムが装備されている。
【0010】
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様によるヘッドドラム配列に取り付けられた回転変圧器の間隙を調節する方法に関する。この方法は以下のステップを有する。すなわち:
(a)回転変圧器のステータを支持する下部ドラムを挿入し、ステータが回転変圧器のロータに接近して、ステータと上部ドラムとの間に配置されたばねがさらに圧縮され、
(b)ステータとロータとの間の間隙をダイナミックに測定し、
(c)間隙の所定の値が達せられた時に下部ドラムの挿入を停止しする。
【0011】
本発明は、添付図面に関連した以下の説明を読むことによりさらによく理解されることができる。
【0012】
図1は、従来技術で知られるヘッドドラム配列を示している。
【0013】
図2は、本発明によるヘッドドラム配列を示している。
【0014】
図1には、慣用的なヘッドドラム配列101が部分的かつ概略的な図で示されている。ヘッドドラム101は、定置の下部ドラム102と回転する上部ドラム103とを有している。回転上部ドラム103は、磁気読取り/書込みヘッドを支持している。信号は、回転変圧器104によって上部ドラム103と下部ドラム102との間で伝達される。上部ドラムと下部ドラムとの間に配置されたワッシャ105は、回転変圧器104の定置部分と回転部分との間に間隙を規定している。ヘッドドラムの部材の製造公差を補償するために、ワッシャ105は、種々異なる厚さを有する一群のワッシャから選択される。したがって、製造現場にワッシャがストックされなければならず、これは、ワッシャが精度の高い部品であるため高価である。
【0015】
図2では、参照符号1は、ヘッドドラム配列の全体を示している。ヘッドドラム1は、定置の下部ドラム2と、回転する上部ドラム3とを有している。上部ドラム3は、円周部に1対の読取り/書込みヘッドを互いに180°ずらして有しており、これらの読取り/書き込みヘッドは図2に示されていない。ヘッドドラム1は、より多くの読取り/書込みヘッド、ヘッドドラムの具体的な用途に応じて例えば4つ又は6つの読取り/書込みヘッドを有するように適応されることができる。読取りヘッドによって読み取られた信号は、回転変圧器4を介して単純な形式で回転上部ドラムから定置下部ドラムへ伝達され、書込みヘッドによって書き込みたい信号は、回転変圧器4によって下部ドラム2から上部ドラム3へ伝達される。下部ドラム2と上部ドラム3とは、下部ドラム2に固定されたシャフト6に取り付けられている。上部ドラム3は、内レース8a,8b及び外レース9a,9bを有する2つの玉軸受7a,7bによってシャフト6に取り付けられている。外レース9a,9bは、円形シート11a,11bにおいて上部ドラム3に収容されており、これらの円形シートは、シート11a,11bよりも小さな直径を有するボア12によって接続されている。ボア12は、2つの環状の肩13a,13bを形成し、これらの肩は、玉軸受の外レース9a,9bのための支持部又はベアリングとして働く。外レース9a,9bは、回転上部ドラムに固定されている。
【0016】
回転変圧器4は、ステータ16とロータ17とを有している。ロータ17は、上部ドラム3と一体的なハブ18に当接している。ロータ17は、慣用的な方法、例えばセメント又はねじによってハブ18に固定されている。ステータ16は、下部ドラム2と一体的なハブ19に当接している。ハブ19は、ケーブル、例えばフレキシブル・プリンティッド・ケーブル(FPC)がステータを信号処理回路に接続させるための凹所21を備えた環状を有する。ロータ17とは対照的に、ステータ16はハブ19に固定されていないが、玉軸受7bの内レース8bとステータ16との間において圧縮されたばね22によって、ハブ19にむしろポジティブに結合されている。ステータ16とロータ17との間には、±10マイクロメートルの公差を備えた30〜40マイクロメートルの間隙が設けられており、この間隙は図2には示されていない。間隙の値は、ばね22の長さによって決定される。配列全体は、シャフト6に固定されたディスク又はプレロードブラス23によって互いに保持されている。内レース8aのみがディスク23の肩に当接しており、これにより、上部ドラム23の回転を可能にしている。上部ドラムは、図2には示されていないモータによって駆動される。モータのロータは、ねじ穴24に固定されるねじによって上部ドラムに駆動結合されている。ばね22の長さは、下部ドラム2がシャフト6上で押し付けられる量によって調節され、これは、以下に記載された組み立て手順を読むことにより明らかになるであろう。
【0017】
ヘッドドラム配列を組み立てるために、ディスク23がシャフト6に固定される。次いで、玉軸受7a,7bを備えた上部ドラム、回転変圧器4のロータ17及びばね22もシャフト6に取り付けられる。最後に、回転変圧器4のスタータ16もシャフト6に取り付けられる。ばね22は圧縮されていないので、ステータはロータに対して所定の間隔を有しており、この間隔は、完成したヘッドドラムの間隙の長さよりも大きい。ヘッドドラムを組み立てるために、下部ドラム2はシャフト6に押し込まれ、同時に、電子デバイスを用いて回転変圧器4の誘導率が測定される。回転変圧器の誘導率は、ロータ17とステータ16との間の間隙の長さに直接比例し、公知の関数に従う。間隙の所定の値が達せられるまで下部ドラム2の挿入は継続される。ばねの寸法、すなわち長さ、ワイヤ太さ、直径、ワイヤのタイプ、巻きのタイプ及びその他のパラメータは、この位置においてほぼ12Nの力を加えるように計算される。ばねが12Nよりも大きな又は小さな異なるプレロード力を加えるように、ばねの他の寸法を選択することができる。実際には、長さは調整可能なパラメータとして好適である。
【0018】
下部ドラム2へのシャフトの挿入は、有利には、間隙の所定の値に達するとすぐに挿入を停止させるフィクスチャにおいて行われる。
【0019】
本発明が、別のタイプのヘッドドラム、例えばシャフトによって駆動される上部ドラムを有するヘッドドラムにも適用可能であることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
従来技術で知られるヘッドドラム配列を示している。
【図2】
本発明によるヘッドドラム配列を示している。
【符号の説明】
101 ヘッドドラム配列、 102 下部ドラム、 103 上部ドラム、 104 回転変圧器、 105 ワッシャ、 1 ヘッドドラム配列、 2 下部ドラム、 3 上部ドラム、 6 シャフト、 7a,7b 玉軸受、 8a,8b 内レース、 9a,9b 外レース、 11a,11b 円形シート、 13a,13b 肩、 16 ステータ、 17 ロータ、 18 ハブ、 19 ハブ、 21 凹所、 22 ばね、 23 ディスク、 24 ねじ穴
Claims (8)
- ヘッドドラム配列(1)において、回転しない下部ドラム(2)と、該下部ドラムに固定されたシャフト(6)によって結合された回転する上部ドラム(3)とが設けられており、該上部ドラムが軸受(7a,7b)によってシャフトに取り付けられており、回転変圧器(4)が設けられており、該回転変圧器が、定置のステータ(16)と、上部ドラムと一緒に回転するロータ(17)とを有しており、ステータとロータとが間隙によって分離されている形式のものにおいて、
下部ドラムと上部ドラムとの間に圧縮可能なばね(22)が配置されており、ばねの長さが、回転変圧器のステータとロータとの間の間隙を規定するようになっていることを特徴とする、ヘッドドラム配列。 - 前記ばね(22)が、一端において軸受(7b)の非回転リング(8b)によって、他端において回転変圧器のステータ(16)によって支持されている、請求項1記載のヘッドドラム配列。
- 前記ステータ(16)が、ばねによってステータに加えられる弾性力によって下部ドラム(2)に非ポジティブに結合されている、請求項1記載のヘッドドラム配列。
- 前記回転変圧器(4)のロータ(17)が回転する上部ドラム(3)に固定されている、請求項1記載のヘッドドラム配列。
- 前記軸受(7a,7b)が玉軸受であり、軸受の非回転リング(8b)が、シャフト(6)上で摺動するように取り付けられており、ばね(22)の弾性力が軸受のためのプレロードを供給するようになっている、請求項1記載のヘッドドラム配列。
- 回転変圧器(4)の間隙の所定の値が調節されるときに、ばね(22)の寸法が所定のプレロード力を加えるようになっている、請求項1記載のヘッドドラム配列。
- 請求項1から6までのいずれか1項記載のヘッドドラム配列が装備された磁気テープ。
- 第1及び第2のドラム部分(2,3)を有するヘッドドラム配列に取り付けられた、2つの部分から成る回転変圧器の間隙を調節する方法において、
(a)回転変圧器の一方の部分(16)を支持した第1のドラム部分(2)を挿入し、これにより、回転変圧器の一方の部分(16)を回転変圧器の他方の部分(17)に接近させ、回転変圧器の一方の部分と第2のドラム部分との間に配置されたばね(22)を圧縮させ、
(b)回転変圧器の両部分の間の間隙をダイナミックに測定し、間隙の所定の値が達せられたときに第1のドラム部分の挿入を停止させるステップを有することを特徴とする、回転変圧器の間隙を調節する方法。
Applications Claiming Priority (2)
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