JP2004518069A - 内燃機関用のオイル捕集装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、内燃機関用のオイル捕集装置であって、クランクケーシングの下にオイル捕集ケーシング(2)が配置されており、該オイル捕集ケーシングが、異なった構造室深さを備えた少なくとも2つの区分を有しており、深い方の構造室区分(4)内にオイル吸込み導管(8)が設けられていて、該オイル吸込み導管を用いて潤滑オイルがポンプを介して消費機に圧送される形式のものに関する。このような形式のオイル捕集装置において本発明では、オイル捕集ケーシング(2)内に別体の挿入部材(18)が固定されており、該挿入部材(18)が一方では、オイル捕集ケーシング(2)の長手方向に対して横方向に延びるオイルバリア(22,28)を有していて、該オイルバリア(22,28)が、内燃機関の傾斜状態において、深い方の構造室区分(4)からクランク室及び/又は浅い方の構造室区分(12)に潤滑オイルが戻り流れることを阻止し、かつ他方では、シリンダヘッドから戻り流れる潤滑オイルのためのオイル戻し通路(34,38,40)を有している。
Description
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載された形式の内燃機関用のオイル捕集装置に関する。
【0002】
米国特許第5103782号明細書に基づいて公知の上記形式のオイル捕集装置では、内燃機関のオイルパンもしくはオイル捕集ケーシングは、クランクケーシングの長手方向にわたって、異なった深さに構成された2つの構造室区分を有している。オイルパンとして形成された深い方の構造室区分内には、オイル吸込み装置が設けられており、このオイル吸込み装置を用いてオイルは再び消費機に供給される。浅い方の構造室区分内にあるオイルを所望のように戻すためには、相応な複数のオイルガイドリブが設けられている。特に荒れ地走行用自動車において昇り走行時には、深い方の構造室区分内にある潤滑オイルが、浅い方の構造室区分を越えて再びクランクケーシング内に達してしまうおそれがある。潤滑オイルがばしゃばしゃと跳ねることによる損失のみならず、オイル吸込み装置の領域においては消費機へのオイル供給のために十分なオイルが得られないおそれ、もしくはオイルの代わりに空気が吸い込まれてしまうおそれがある。
【0003】
さらに別の公知の構成(MTZ Motortechnische Zeitschrift 52, 1991年からの別冊の第9頁及び第10頁)では、シリンダヘッドからの潤滑オイルを、オイルパン上側部分に一体に組み込まれていてオイル鏡面の下まで延びているオイル戻し通路を介して、オイル溜に戻すようになっている。
【0004】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の内燃機関用のオイル捕集装置を改良して、一方では消費機からオイル溜への確実かつ迅速なオイル戻しを保証することであり、かつ他方では、内燃機関の傾斜状態においても深い方の構造室区分からクランク室及び/又は浅い方の構造室区分への潤滑オイルの逆流を、確実に阻止することである。そしてこの両方の機能が製造技術的に簡単な形式でひいては安価にオイル捕集装置に一体に組み込まれていることが望ましい。
【0005】
この課題を解決するために本発明の構成では、請求項1の特徴部に記載のようにした。オイル捕集装置とは別体に形成された挿入部材は、一方では、両構造室区分の間において必要なオイルバリアを備えて形成されており、かつ他方ではオイル戻し通路を有しており、このオイル戻し通路を介して、シリンダヘッドから戻り流れるオイルは直接的に、深い方の構造室区分内にある潤滑オイルのオイル鏡面の下にまで到達する。このようになっていることによって、上に述べた2つの機能がオイル捕集ケーシングとは別体に形成された挿入部材に転換されていることによって、オイル捕集ケーシングは鋳造技術的に簡単に製造可能である。
【0006】
本発明によるオイル捕集装置の別の有利な構成は請求項2以下に記載されている。
【0007】
本発明の有利な構成では、挿入部材が、オイル保持縁とオイル隔壁とを有する1つの中央部分と、2つの側部分とから成っており、該側部分内に、シリンダヘッドからのオイル戻し通路が一体に組み込まれている。
【0008】
本発明のさらに別の有利な構成では、挿入部材がプラスチックから成っており、これによって全体として内燃機関の重量を減じることができる。さらにまた、このようなプラスチック製の挿入部材は、例えば射出成形によって製造技術的に簡単に製造することができる。
【0009】
次に図面を参照しながら本発明の1実施例を説明する。
【0010】
図1は、オイル捕集装置を示す第1の斜視図である。
【0011】
図2は、オイル捕集装置を示す第2の斜視図である。
【0012】
図3は、オイル捕集装置を上から見た平面図である。
【0013】
図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【0014】
図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。
【0015】
図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図である。
【0016】
図7は、図3のVII−VII線に沿った断面図である。
【0017】
図8は、オイル捕集装置に挿入された2段階式のオイルポンプを示す図である。
【0018】
実施例の記載
オイル捕集ケーシング2は構造室区分4を有しており、以下において第1のオイル集合室と呼ばれるこの構造室区分4内には、内燃機関への潤滑オイル供給のために必要なオイルが集められる。第1のオイル集合室4内にはその最深箇所にオイルシュノーケル6が配置されており、このオイルシュノーケル6は第1のオイル吸込み導管8を介してオイルポンプ10の吸込み側に通じている。オイル捕集ケーシング2内には第2の構造室12が配置されており、以下において第2のオイル集合室と呼ばれるこの第2の構造室12は、第1のオイル集合室4に比べてフラットに形成されている。第2のオイル集合室12内にはその最深箇所に同様にオイルシュノーケル14が配置されており、このオイルシュノーケル14は、第2のオイル吸込み導管16を介して、ダブルポンプとして形成されたオイルポンプ10の第2の吸込み側と接続されている。
【0019】
オイル捕集ケーシング2内にはプラスチック挿入部材18が挿入されており、このプラスチック挿入部材18の構造については以下において詳しく述べる。挿入部材18は中央部分20を有しており、この中央部分20は特に図2及び図3から分かるように、取り付けられた状態において両方のオイル集合室4,12を互いに切り離している。この場合中央部分20は、第1のオイル集合室4に向けられた第1の側壁22を有しており、この第1の側壁22は潤滑オイル用の隔壁を形成する湾曲した壁区分23を備えている。両オイル集合室4,12を隔てる第2の側壁24は、オイル集合室12の底部に配置されていてオイル捕集ケーシング2の長手方向に対して横方向に延びる保持溝48に係合している。この溝・キー結合部はさらに付加的に、シリコン又はソフトフォームによってシールされる。それというのは、自動車の傾斜状態において潤滑オイルが第1のオイル集合室4から第2のオイル集合室12に達することを阻止することが望ましいからである。これに対して挿入部材19の第1の側壁22は、潤滑オイルが特に機関の傾斜状態において第1のオイル集合室4から中央部分20の下に流れ込むことができるように、形成されている。これによってこの室区分は、許容可能な潤滑オイル供給のために必要なオイル容量を受容するためにも使用される。
【0020】
中央部分20のカバー壁26はオイル捕集ケーシング2の真ん中(図3の断面線IV−IV線参照)に向かって降下していて、2つの降下した部分面26a,26bから成っており、両部分面26a,26bは真ん中で真っ直ぐな部分面26cに移行している。カバー壁26の、第1のオイル集合室4に向けられた側縁(以下においてはオイル保持縁と呼ぶ)28は、オイルバリアとして働き、このオイルバリアは車両の昇り走行時に、潤滑オイルが第1のオイル集合室4から第2のオイル集合室12に流れることを阻止する。図8から分かるように、中央に方向付けられた真っ直ぐな部分面26cの上には、第2のオイル集合室12に通じる第2のオイル吸込み導管16が延びている。
【0021】
中央部分20には2つの側部分30,32が一体成形されており、両側部分30,32内には、シリンダヘッドから第1のオイル集合室4に通じるオイル戻し通路の一部が一体に組み込まれている。そのために両側部分30,32はオイル戻し開口34を有しており、これらのオイル戻し開口34はシールリング36によって取り囲まれている。実施例において5つのオイル戻し開口34を備えた側部分32が、オイル捕集ケーシング2の全長にわたって延びているのに対して、実施例では4つのオイル戻し開口34を備えている側部分30は、第2のオイル集合室12から第1のオイル集合室4の始めにまで延びている。両側部分30,32に配置されたオイル戻し開口34は、各1つのオイル集合通路38,40に開口しており、これらのオイル集合通路38,40はその下端部に各1つのオイル流出開口42,44を備えている。両オイル集合通路38,40はオイル戻し開口34を除いて、クランクケーシング(図示せず)までカバーエレメント46によって閉鎖されており、これらのカバーエレメント46は例えば振動溶接によって側部分30,32に固定されている。図示されていないクランクケーシング下側部分にオイル捕集ケーシング2をねじ結合する場合、クランクケーシング下側部分のフランジ面にオイル戻し開口34に対応して設けられた孔は、密につまりシール作用をもってその孔縁部でシールリング36に載着している。クランクケーシングに組み込まれたオイル戻し通路と、第1のオイル集合室4内における潤滑オイルのオイル鏡面の下まで延びているオイル集合通路38,40とによって、次のこと、すなわち消費機からの潤滑オイルを、クランク運動及びピストン運動に起因する圧力脈動にもかかわらず、迅速に第1のオイル集合室4に戻せることが、保証される。第2のオイル集合室12内においては、クランク軸の主軸受からの潤滑オイルと、ピストン冷却用の噴射ノズル(図示せず)からの潤滑オイルとが捕集され、第2のオイル吸込み導管16を介して第1のオイル集合室4に圧送により戻される。
【0022】
保持溝48への側壁24の係合によって固定されたプラスチック挿入部材18は、中央部分20及び両側部分30,32に一体成形された固定接続板50を用いて、オイル捕集ケーシング2内に紛失を防止されてねじ結合される。オイル捕集ケーシング2の両長辺側にはシール面52が設けられており、このシール面52を介して挿入部材18はその側部分30,32でオイル捕集ケーシング2に対してシールされる。
【0023】
挿入部材18は特に、オイルバリアとして形成されたオイル保持縁28とオイル隔壁23とに基づいて次のように、すなわちこの場合、自動車の45°までの昇り走行時にも、潤滑オイルが第1のオイル集合室4からクランク室及び/又は第2のオイル集合室12内に移動することが阻止されるように、設計されている。第2のオイル集合室12内に配置されたオイル吸込み導管16によって、自動車の傾斜状態とは無関係に潤滑オイルが第2のオイル集合室12からオイル吸込み導管16及び空気分離器54を介して第1のオイル集合室4に達することが保証されており、この第1のオイル集合室4から潤滑オイルは第1のポンプ段を用いて再び消費機に供給される。両方のポンプ段は常に運転状態にあるので、空気分離器54によって次のこと、すなわち特に自動車の下り走行時又は制動時に第2のオイル集合室12から吸い込まれた空気を分離すること、ひいては空気がクランクケーシングもしくは消費機に達しないことが、保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
オイル捕集装置を示す第1の斜視図である。
【図2】
オイル捕集装置を示す第2の斜視図である。
【図3】
オイル捕集装置を上から見た平面図である。
【図4】
図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】
図3のV−V線に沿った断面図である。
【図6】
図3のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】
図3のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】
オイル捕集装置に挿入された2段階式のオイルポンプを示す図である。
本発明は、請求項1の上位概念部に記載された形式の内燃機関用のオイル捕集装置に関する。
【0002】
米国特許第5103782号明細書に基づいて公知の上記形式のオイル捕集装置では、内燃機関のオイルパンもしくはオイル捕集ケーシングは、クランクケーシングの長手方向にわたって、異なった深さに構成された2つの構造室区分を有している。オイルパンとして形成された深い方の構造室区分内には、オイル吸込み装置が設けられており、このオイル吸込み装置を用いてオイルは再び消費機に供給される。浅い方の構造室区分内にあるオイルを所望のように戻すためには、相応な複数のオイルガイドリブが設けられている。特に荒れ地走行用自動車において昇り走行時には、深い方の構造室区分内にある潤滑オイルが、浅い方の構造室区分を越えて再びクランクケーシング内に達してしまうおそれがある。潤滑オイルがばしゃばしゃと跳ねることによる損失のみならず、オイル吸込み装置の領域においては消費機へのオイル供給のために十分なオイルが得られないおそれ、もしくはオイルの代わりに空気が吸い込まれてしまうおそれがある。
【0003】
さらに別の公知の構成(MTZ Motortechnische Zeitschrift 52, 1991年からの別冊の第9頁及び第10頁)では、シリンダヘッドからの潤滑オイルを、オイルパン上側部分に一体に組み込まれていてオイル鏡面の下まで延びているオイル戻し通路を介して、オイル溜に戻すようになっている。
【0004】
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の内燃機関用のオイル捕集装置を改良して、一方では消費機からオイル溜への確実かつ迅速なオイル戻しを保証することであり、かつ他方では、内燃機関の傾斜状態においても深い方の構造室区分からクランク室及び/又は浅い方の構造室区分への潤滑オイルの逆流を、確実に阻止することである。そしてこの両方の機能が製造技術的に簡単な形式でひいては安価にオイル捕集装置に一体に組み込まれていることが望ましい。
【0005】
この課題を解決するために本発明の構成では、請求項1の特徴部に記載のようにした。オイル捕集装置とは別体に形成された挿入部材は、一方では、両構造室区分の間において必要なオイルバリアを備えて形成されており、かつ他方ではオイル戻し通路を有しており、このオイル戻し通路を介して、シリンダヘッドから戻り流れるオイルは直接的に、深い方の構造室区分内にある潤滑オイルのオイル鏡面の下にまで到達する。このようになっていることによって、上に述べた2つの機能がオイル捕集ケーシングとは別体に形成された挿入部材に転換されていることによって、オイル捕集ケーシングは鋳造技術的に簡単に製造可能である。
【0006】
本発明によるオイル捕集装置の別の有利な構成は請求項2以下に記載されている。
【0007】
本発明の有利な構成では、挿入部材が、オイル保持縁とオイル隔壁とを有する1つの中央部分と、2つの側部分とから成っており、該側部分内に、シリンダヘッドからのオイル戻し通路が一体に組み込まれている。
【0008】
本発明のさらに別の有利な構成では、挿入部材がプラスチックから成っており、これによって全体として内燃機関の重量を減じることができる。さらにまた、このようなプラスチック製の挿入部材は、例えば射出成形によって製造技術的に簡単に製造することができる。
【0009】
次に図面を参照しながら本発明の1実施例を説明する。
【0010】
図1は、オイル捕集装置を示す第1の斜視図である。
【0011】
図2は、オイル捕集装置を示す第2の斜視図である。
【0012】
図3は、オイル捕集装置を上から見た平面図である。
【0013】
図4は、図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【0014】
図5は、図3のV−V線に沿った断面図である。
【0015】
図6は、図3のVI−VI線に沿った断面図である。
【0016】
図7は、図3のVII−VII線に沿った断面図である。
【0017】
図8は、オイル捕集装置に挿入された2段階式のオイルポンプを示す図である。
【0018】
実施例の記載
オイル捕集ケーシング2は構造室区分4を有しており、以下において第1のオイル集合室と呼ばれるこの構造室区分4内には、内燃機関への潤滑オイル供給のために必要なオイルが集められる。第1のオイル集合室4内にはその最深箇所にオイルシュノーケル6が配置されており、このオイルシュノーケル6は第1のオイル吸込み導管8を介してオイルポンプ10の吸込み側に通じている。オイル捕集ケーシング2内には第2の構造室12が配置されており、以下において第2のオイル集合室と呼ばれるこの第2の構造室12は、第1のオイル集合室4に比べてフラットに形成されている。第2のオイル集合室12内にはその最深箇所に同様にオイルシュノーケル14が配置されており、このオイルシュノーケル14は、第2のオイル吸込み導管16を介して、ダブルポンプとして形成されたオイルポンプ10の第2の吸込み側と接続されている。
【0019】
オイル捕集ケーシング2内にはプラスチック挿入部材18が挿入されており、このプラスチック挿入部材18の構造については以下において詳しく述べる。挿入部材18は中央部分20を有しており、この中央部分20は特に図2及び図3から分かるように、取り付けられた状態において両方のオイル集合室4,12を互いに切り離している。この場合中央部分20は、第1のオイル集合室4に向けられた第1の側壁22を有しており、この第1の側壁22は潤滑オイル用の隔壁を形成する湾曲した壁区分23を備えている。両オイル集合室4,12を隔てる第2の側壁24は、オイル集合室12の底部に配置されていてオイル捕集ケーシング2の長手方向に対して横方向に延びる保持溝48に係合している。この溝・キー結合部はさらに付加的に、シリコン又はソフトフォームによってシールされる。それというのは、自動車の傾斜状態において潤滑オイルが第1のオイル集合室4から第2のオイル集合室12に達することを阻止することが望ましいからである。これに対して挿入部材19の第1の側壁22は、潤滑オイルが特に機関の傾斜状態において第1のオイル集合室4から中央部分20の下に流れ込むことができるように、形成されている。これによってこの室区分は、許容可能な潤滑オイル供給のために必要なオイル容量を受容するためにも使用される。
【0020】
中央部分20のカバー壁26はオイル捕集ケーシング2の真ん中(図3の断面線IV−IV線参照)に向かって降下していて、2つの降下した部分面26a,26bから成っており、両部分面26a,26bは真ん中で真っ直ぐな部分面26cに移行している。カバー壁26の、第1のオイル集合室4に向けられた側縁(以下においてはオイル保持縁と呼ぶ)28は、オイルバリアとして働き、このオイルバリアは車両の昇り走行時に、潤滑オイルが第1のオイル集合室4から第2のオイル集合室12に流れることを阻止する。図8から分かるように、中央に方向付けられた真っ直ぐな部分面26cの上には、第2のオイル集合室12に通じる第2のオイル吸込み導管16が延びている。
【0021】
中央部分20には2つの側部分30,32が一体成形されており、両側部分30,32内には、シリンダヘッドから第1のオイル集合室4に通じるオイル戻し通路の一部が一体に組み込まれている。そのために両側部分30,32はオイル戻し開口34を有しており、これらのオイル戻し開口34はシールリング36によって取り囲まれている。実施例において5つのオイル戻し開口34を備えた側部分32が、オイル捕集ケーシング2の全長にわたって延びているのに対して、実施例では4つのオイル戻し開口34を備えている側部分30は、第2のオイル集合室12から第1のオイル集合室4の始めにまで延びている。両側部分30,32に配置されたオイル戻し開口34は、各1つのオイル集合通路38,40に開口しており、これらのオイル集合通路38,40はその下端部に各1つのオイル流出開口42,44を備えている。両オイル集合通路38,40はオイル戻し開口34を除いて、クランクケーシング(図示せず)までカバーエレメント46によって閉鎖されており、これらのカバーエレメント46は例えば振動溶接によって側部分30,32に固定されている。図示されていないクランクケーシング下側部分にオイル捕集ケーシング2をねじ結合する場合、クランクケーシング下側部分のフランジ面にオイル戻し開口34に対応して設けられた孔は、密につまりシール作用をもってその孔縁部でシールリング36に載着している。クランクケーシングに組み込まれたオイル戻し通路と、第1のオイル集合室4内における潤滑オイルのオイル鏡面の下まで延びているオイル集合通路38,40とによって、次のこと、すなわち消費機からの潤滑オイルを、クランク運動及びピストン運動に起因する圧力脈動にもかかわらず、迅速に第1のオイル集合室4に戻せることが、保証される。第2のオイル集合室12内においては、クランク軸の主軸受からの潤滑オイルと、ピストン冷却用の噴射ノズル(図示せず)からの潤滑オイルとが捕集され、第2のオイル吸込み導管16を介して第1のオイル集合室4に圧送により戻される。
【0022】
保持溝48への側壁24の係合によって固定されたプラスチック挿入部材18は、中央部分20及び両側部分30,32に一体成形された固定接続板50を用いて、オイル捕集ケーシング2内に紛失を防止されてねじ結合される。オイル捕集ケーシング2の両長辺側にはシール面52が設けられており、このシール面52を介して挿入部材18はその側部分30,32でオイル捕集ケーシング2に対してシールされる。
【0023】
挿入部材18は特に、オイルバリアとして形成されたオイル保持縁28とオイル隔壁23とに基づいて次のように、すなわちこの場合、自動車の45°までの昇り走行時にも、潤滑オイルが第1のオイル集合室4からクランク室及び/又は第2のオイル集合室12内に移動することが阻止されるように、設計されている。第2のオイル集合室12内に配置されたオイル吸込み導管16によって、自動車の傾斜状態とは無関係に潤滑オイルが第2のオイル集合室12からオイル吸込み導管16及び空気分離器54を介して第1のオイル集合室4に達することが保証されており、この第1のオイル集合室4から潤滑オイルは第1のポンプ段を用いて再び消費機に供給される。両方のポンプ段は常に運転状態にあるので、空気分離器54によって次のこと、すなわち特に自動車の下り走行時又は制動時に第2のオイル集合室12から吸い込まれた空気を分離すること、ひいては空気がクランクケーシングもしくは消費機に達しないことが、保証される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
オイル捕集装置を示す第1の斜視図である。
【図2】
オイル捕集装置を示す第2の斜視図である。
【図3】
オイル捕集装置を上から見た平面図である。
【図4】
図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】
図3のV−V線に沿った断面図である。
【図6】
図3のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】
図3のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】
オイル捕集装置に挿入された2段階式のオイルポンプを示す図である。
Claims (5)
- 内燃機関用のオイル捕集装置であって、クランクケーシングの下にオイル捕集ケーシングが配置されており、該オイル捕集ケーシングが、異なった構造室深さを備えた少なくとも2つの区分を有しており、深い方の構造室区分内にオイル吸込み導管が設けられていて、該オイル吸込み導管を用いて潤滑オイルがポンプを介して消費機に圧送される形式のものにおいて、オイル捕集ケーシング(2)内に別体の挿入部材(18)が固定されており、該挿入部材(18)が一方では、オイル捕集ケーシング(2)の長手方向に対してほぼ横方向に延びるオイルバリア(22,28)を有していて、該オイルバリア(22,28)が、内燃機関の傾斜状態において、深い方の構造室区分(4)からクランク室及び/又は浅い方の構造室区分(12)に潤滑オイルが戻り流れることを阻止し、かつ他方では、シリンダヘッドから戻り流れる潤滑オイルのためのオイル戻し通路(34,38,40)を有していることを特徴とする、内燃機関用のオイル捕集装置。
- 挿入部材(18)が、2つの構造室区分(4,12)を隔てていてオイル保持縁(28)を有する中央部分(20)と、オイル戻し通路(34,38,40)を受容する2つの側部分(30,32)とから成っている、請求項1記載のオイル捕集装置。
- 両方の側部分(30,32)がオイル戻し開口(34)を有していて、該オイル戻し開口(34)がそれぞれ、深い方の構造室区分(12)内にまで延びている集合通路(38,40)に開口している、請求項2記載のオイル捕集装置。
- 挿入部材(18)がプラスチックから成っていて、オイル捕集ケーシング(2)内にねじ結合されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のオイル捕集装置。
- 浅い方の構造室区分(4)内に保持溝(48)が設けられていて、該保持溝(48)内に中央部分(20)の側壁(24)が係合している、請求項2から4までのいずれか1項記載のオイル捕集装置。
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Cited By (1)
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