JP2004517978A - 難燃性のポリカーボネート含有組成物 - Google Patents

難燃性のポリカーボネート含有組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート、B)衝撃変性剤、C)任意に熱可塑性ホモポリマーおよび/またはコポリマー、およびD)(D.1)リン化合物と(D.2)D.1とは異なるリン−酸素化合物またはリン−硫黄化合物との組み合わせ、あるいは(D.1)と(D.2)の反応生成物を含有する、難燃性のポリカーボネート含有組成物に関する。

Description

【0001】
本発明は、優れた難燃性と(溶媒またはグリースなどの媒体に対する)高い応力クラッキング特性を示す、有機リン化合物と無機リン/酸素化合物またはリン/硫黄化合物との組み合わせを組み込んだ強化ポリカーボネートブレンドに関する。
【0002】
欧州特許出願公開第A0640655号明細書には、芳香族ポリカーボネート、スチレン含有コポリマーおよびグラフトポリマーを包含し、モノマー性および/またはオリゴマー性有機リン化合物によって難燃性にされ得る成形用組成物が記載されている。
【0003】
欧州特許出願公開第A0363608号明細書には、芳香族ポリカーボネート、スチレン含有コポリマーまたはグラフトコポリマー、および難燃剤としてのオリゴマー性有機ホスフェートを包含する難燃性ポリマーブレンドが記載されている。
【0004】
米国特許第A5061745号明細書には、芳香族ポリカーボネート、ABSグラフトポリマーおよび/またはスチレン含有コポリマー、および難燃剤としての有機モノホスフェートを包含するポリマーブレンドが開示されている。
【0005】
有機リン化合物と無機リン/酸素化合物またはリン/硫黄化合物との組み合わせは前記公報には記載されていない。列挙した前記出願全てに共通することは、優れた難燃性を非常に短い燃焼時間と共に達成するために、非常に大量のホスフェートを使用しなければならず、しかもこのことが、各成形用組成物の応力クラッキング特性に悪影響を及ぼす。顕著な難燃性と非常に優れた応力クラッキングから成る特性の組み合わせに対する要求は、特に、段々薄くなる成形部品の壁厚に対する要求に応じている。
【0006】
本発明の目的は、改良された難燃性と、グリース、油または溶媒などの媒体に対する高い応力クラッキング特性とを有するポリカーボネート組成物を提供することである。この特性範囲は、特に、情報技術分野における用途、例えば、モニター、プリンター、コピー機、ノートブック型コンピュータ(notebooks)のハウジングなどに求められている。
【0007】
難燃剤としての有機リン化合物と無機リン/酸素化合物との組み合わせを含有するポリカーボネート組成物が所望の特性を示すことが分かった。
【0008】
従って、本発明は、
A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート、
B)強化剤
C)任意に、熱可塑性ホモポリマーおよび/またはコポリマー、
D)D.1 リン化合物と
D.2 D.1とは異なるリン/酸素化合物、またはリン/硫黄化合物と
の組み合わせ、あるいはD.1とD.2の反応生成物
を含有する組成物に関する。
【0009】
成分Dは、好ましくは(全組成物に対して)0.1〜30重量部の量で含まれている。好ましくは、成分D.2は、リン/酸素化合物を含有する。
【0010】
本発明は、好ましくは、
A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート40〜99重量部、好ましくは60〜98.5重量部
B)B.1)1種以上のビニルモノマー5〜95重量%,好ましくは30〜80重量%の
B.2)ガラス転移温度10℃未満、好ましくは0℃未満、特に好ましくは−20℃未満を有する1種以上のグラフトベース95〜5重量%、好ましくは20〜70重量%への
グラフトポリマー0.5〜60重量部、好ましくは1〜40重量部、特に2〜25重量部、
C)ビニル(コ)ポリマーおよびポリアルキレンテレフタレートから成る群より選択される少なくとも1種の熱可塑性ポリマー0〜45重量部、好ましくは0〜30重量部、特に好ましくは2〜25重量部、
D)D.1)有機リン化合物と
D.2)リン/酸素化合物またはリン/硫黄化合物と
の組み合わせ0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、特に好ましくは2〜20重量部、および
E)フッ素化ポリオレフィン0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部、特に好ましくは0.1〜1重量部、とりわけ0.1〜0.5重量部
を含有し、前記成分A〜Eの重量部の和が100であるブレンドに関する。
【0011】
成分 A
本発明によれば、成分Aに係る好適な芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートは、文献公知であるか、または文献に公知の方法で調製されてよい(芳香族ポリカーボネートの調製に関しては、例えば、シュネル(Schnell)著、「ケミストリー・アンド・フィジクス・オブ・ポリカーボネーツ(Chemistry and Physics of Polycarbonates)」、インターサイエンス・パブリッシャーズ、1964年および独国特許出願公開第A1495626号明細書、同第A2232877号明細書、同第A2703376号明細書、同第A2714544号明細書、同第A3000610号明細書、同第A3832396号明細書を、また芳香族ポリエステルカーボネートの調製に関しては、例えば、独国特許出願公開第A3077934号明細書を参照のこと)。
【0012】
芳香族ポリカーボネートは、例えば、ジフェノールと、カルボニルハライド、好ましくはホスゲン、および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド、好ましくはベンゼンジカルボン酸ジハライドとを、相境界界面法により、任意にモノフェノールなどの連鎖停止剤を用いかつ任意にトリフェノールまたはテトラフェノールなどの3官能以上の枝分かれ剤を用いて反応させることにより調製される。
【0013】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートを調製するためのジフェノールは、好ましくは、式(I)で表されるものである。
【化7】
Figure 2004517978
(式中、Aは、単結合、C〜C−アルキレン、C〜C−アルキリデン、C〜C−シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO−、C〜C12−アリーレン(これには、複素原子を任意に含有する別の芳香環が縮合されていてよい)、または式(IIa)もしくは式(IIb):
【化8】
Figure 2004517978
の基であり、Bはそれぞれ、C〜C12−アルキル、好ましくはメチル、ハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素であり、xはそれぞれ、互いに独立して、0、1または2であり、pは、1または0であり、およびRおよびRは、全てのXに関して個別に選択され、そして互いに独立して、水素またはC〜C−アルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルであり、Xは炭素であり、そしてmは、少なくとも1個の原子XにおいてRおよびRが同時にアルキルであることを条件として、4〜7までの整数、好ましくは4または5である。)
【0014】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス(ヒドロキシフェニル)−C〜C−アルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)−C〜C−シクロアルカン、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホンおよびα,α−ビス(ヒドロキシフェニル)ジイソプロピルベンゼン、そして更にはこれらの核臭素化および/または核塩素化誘導体である。
【0015】
特に好ましいジフェノールは、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、および更にはこれらの二−および四−臭素化または−塩素化誘導体であり、例えば、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンまたは2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンが挙げられる。
【0016】
特に、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)が好ましい。
【0017】
ジフェノールは、単独でまたは所望の混合物として使用してもよい。
【0018】
ジフェノールは、文献公知であるか、あるいは文献に公知の方法で入手できる。
【0019】
連鎖停止剤は、熱可塑性芳香族ポリカーボネートの製造に好適であり、例えば、フェノール、p−クロロフェノール、p−tert−ブチルフェノールまたは2,4,6−トリブロモフェノールおよび独国特許出願公開第A2842005号明細書に記載の4−(1,3−テトラメチルブチル)フェノールなどの長鎖アルキルフェノール、あるいは3,5−ジ−tert−ブチルフェノール、p−イソオクチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノールおよび2−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノールおよび4−(3,5−ジメチルヘプチル)フェノールなどのアルキル置換基中に炭素原子を合計8〜20個有するモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノールが挙げられる。使用される連鎖停止剤の量は、一般には、使用されるジフェノールの総モル数に対して0.5モル%〜10モル%である。
【0020】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、平均的な重量平均分子量(超遠心分離法または光散乱法で測定されるM)10,000〜200,000、好ましくは20,000〜80,000である。
【0021】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、公知の方法で、特に好ましくは、3官能以上の化合物、例えば、フェノール性基を3個以上含有するものを、用いられるジフェノールに対して0.05〜2.0モル%混入することにより枝分かれされていてよい。
【0022】
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートの両者が好適である。本発明により、成分Aのコポリカーボネートを調製するために、ヒドロキシアリーロキシ末端基を有するポリジオルガノシロキサンを(用いられるジフェノールの総量に対して)1〜25重量%、好ましくは2.5〜25重量%使用してもよい。これは、公知であるか(例えば、米国特許第3419634号明細書参照)、あるいは文献公知の方法で調製されてよい。ポリジオルガノシロキサン含有コポリカーボネートの調製は、独国特許出願公開第A3334782号明細書に記載されている。
【0023】
ビスフェノールAホモポリカーボネートに加えて、好ましいポリカーボネートは、好ましいかまたは特に好ましいものとして列挙した他のジフェノール、特に2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンをジフェノールの総モル数に対して15モル%まで含有する、ビスフェノールAのコポリカーボネートである。
【0024】
芳香族ポリエステルカーボネートを調製するための芳香族ジカルボン酸ジハライドは、好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル4,4’−ジカルボン酸の二酸二塩化物、およびナフタレン−2,6−ジカルボン酸の二酸二塩化物である。
【0025】
イソフタル酸の二酸二塩化物とテレフタル酸の二酸二塩化物との比1:20〜20:1の混合物が特に好ましい。
【0026】
カルボニルハライド、好ましくはホスゲンを、ポリエステルカーボネートの調製時に2官能性酸誘導体として付随して使用する。
【0027】
前述のモノフェノールに加えて、そのクロロホルメートおよび芳香族モノカルボン酸の酸クロライド(これらはC〜C22−アルキル基またはハロゲン原子で任意に置換されていてよい)、並びに脂肪族C〜C22−モノカルボン酸クロライドが、芳香族ポリエステルカーボネートの調製のための連鎖停止剤として好適である。
【0028】
連鎖停止剤の量は、フェノール系連鎖停止剤の場合は、ジフェノールのモル数に対して、そしてモノカルボン酸クロライド連鎖停止剤の場合は、ジカルボン酸ジクロライドのモル数に対して、それぞれ0.1〜10モル%である。
【0029】
芳香族ポリエステルカーボネートは、芳香族ヒドロキシカルボン酸を混入していてもよい。
【0030】
芳香族ポリエステルカーボネートは、直鎖であっても、あるいは公知の方法で枝分かれされていてよい(これに関しては、独国特許出願公開第A2940024号明細書および同第A3007934号明細書参照)。
【0031】
枝分かれ剤としては、3官能性または多官能性カルボン酸クロライド、例えば、トリメシン酸トリクロライド、シアヌール酸トリクロライド、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸テトラクロライド、1,4,5,8−ナプタリンテレカルボン酸テトラクロライド(1,4,5,8−napthalinetetracarboxylictetrachloride)またはピロメリット酸テトラクロライドなどを(用いられるジカルボン酸ジクロライドに対して)0.01〜1.0モル%の量で使用しても、あるいは3官能性または多官能性フェノール、例えば、フロログルシノール、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプテン−2,4,4−ジメチル−2,4−6−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、1,3,5−トリ(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼン、1,1,1−トリ(4−ヒドロキシフェニル)エタン、トリ(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス[4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキシル]プロパン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニルイソプロピル)フェノール、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、テトラ(4−[4−ヒドロキシフェニルイソプロピル]フェノキシ)メタン、1,4−ビス[(4,4’−ジヒドロキシトリフェニル)メチル]ベンゼンなどを、用いられるジフェノールに対して0.01〜1.0モル%の量で使用してもよい。フェノール系枝分かれ剤はジフェノールと共に導入されてよく、他方、酸クロライド枝分かれ剤は酸ジクロライドと一緒に供給されてよい。
【0032】
熱可塑性芳香族ポリエステルカーボネートにおいて、カーボネート構造単位の割合は、所望により変更してよい。カーボネート基の割合は、エステル基とカーボネート基の合計に対して好ましくは100モル%まで、特に80モル%まで、特に好ましくは50モル%までである。芳香族ポリエステルカーボネートのエステル成分とカーボネート成分は共に、ブロック形態で含まれていても、あるいは重縮合物中にランダムに分布されていてもよい。
【0033】
芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は、1.18〜1.4の範囲、好ましくは1.22〜1.3である(相対溶液粘度は、塩化メチレン100mL溶液中、ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート0.5gの溶液において25℃で測定される)。
【0034】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、単独で、あるいは互いの所望の混合物で使用されてよい。
【0035】
成分 B
成分Bは、
B.1 少なくとも1種のビニルモノマー5〜95重量%、好ましくは30〜80重量部の、
B.2 ガラス転移温度10℃未満、好ましくは0℃未満、特に好ましくは−20℃未満の少なくとも1種のグラフトベース95〜5重量%、好ましくは70〜20重量%への
グラフトポリマーを1種以上包含する。
【0036】
グラフトベースB.2は、一般に、平均粒径(d50値)0.05〜5μm、好ましくは0.10〜0.5μm、特に好ましくは0.20〜0.40μmを有する。
【0037】
モノマーB.1は、好ましくは
B.1.1 ビニル芳香族および/または核置換ビニル芳香族(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンなど)および/またはC〜C−アルキルメタクリレート(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど)50〜99重量部と、
B.1.2 ビニルシアニド(アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル)および/またはC〜C−アルキル(メタ)アクリレート(例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレートなど)および/または不飽和カルボン酸の(無水物またはイミドなどの)誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN−フェニルマレイミドなど)と
の混合物である。
【0038】
好ましいモノマーB.1.1は、スチレン、αメチルスチレンおよびメチルメタクリレートモノマーのうち少なくとも1種から選択され、そして好ましくは、モノマーB.1.2は、アクリロニトリル、無水マレイン酸およびメチルメタクリレートモノマーのうち少なくとも1種から選択される。
【0039】
特に好ましいモノマーは、B.1.1スチレンおよびB.1.2アクリロニトリルである。
【0040】
グラフトポリマーBに好適なグラフトベースB.2は、例えば、ジエンゴム、EP(D)Mゴム(すなわちエチレン/プロピレンをベースとするもの)、そして場合により、アクリレートゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴムおよびエチレン/酢酸ビニルゴムである。
【0041】
好ましいグラフトベースB.2は、この成分B.2のガラス転移温度が10℃未満、好ましくは0℃未満、特に好ましくは−10℃未満であることを条件として、ジエンゴム(例えば、ブタジエン、イソプレンなどをベースとするもの)またはジエンゴムの混合物、あるいはジエンゴムまたはその混合物と別の共重合性モノマー(例えば、B.1.1およびB.1.2に記載のもの)とのコポリマーである。
【0042】
純粋なポリブタジエンゴムが特に好ましい。
【0043】
特に好ましいポリマーBは、例えば、独国特許出願公開第A2035390号明細書(これは米国特許第3644574号明細書に対応)または独国特許出願公開第A2248242号明細書(これは英国特許出願公開第A1409275号明細書に対応)、あるいはウルマン・エンサイクロペディア・オブ・インダストリアル・ケミストリー(Ullmann Encyclopaedia of Industrial Chemistry)、第19巻(1980年)、第280頁以降に記載されているABSポリマー(エマルション、バルクおよび懸濁ABS)である。グラフトベースB.2のゲル成分は、(トルエン中で測定すると)少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%である。
【0044】
グラフトコポリマーBは、遊離基重合法により、例えば、エマルション重合、懸濁重合、溶液重合または塊重合により、好ましくはエマルション重合によって調製される。
【0045】
特に好適なグラフトゴムは、米国特許第A4937285号明細書に記載の有機過酸化物とアスコルビン酸とから成る開始剤系を用いたレドックス開始によって製造されるABSポリマーでもある。
【0046】
グラフトモノマーは、グラフト反応中にグラフトベースに完全にグラフト化されないことが分かっているため、グラフトポリマーBは、本発明によれば、グラフトベースの存在下でのグラフトモノマーのグラフト重合によって得られる生成物のみを意味するものと解される。
【0047】
ポリマーBのB.2に好適なアクリレートゴムは、好ましくはアルキルアクリレートのポリマーであり、場合により、成分B.2と重合できる他のエチレン性不飽和モノマーに対して40重量%まで含まれていてよい。好ましい重合性アクリレートは、メチル、エチル、ブチル、n−オクチルおよび2−エチルヘキシルエステルなどのC〜C−アルキルエステルや、ハロアルキルエステル、好ましくはクロロエチルアクリレートなどのハロ−C〜C−アルキルエステル、そしてこれらモノマーの混合物を包含する。
【0048】
架橋するために、重合性二重結合を1個以上含有するモノマーを共重合してもよい。架橋性モノマーの好ましい例は、炭素数3〜8の不飽和モノカルボン酸と、炭素数3〜12の不飽和の1価アルコールまたはOH基2〜4個と炭素原子2〜20個を含有する不飽和ポリオールとのエステルであって、例えば、エチレングリコールジメチルアクリレート、アリルメタクリレート、ポリ不飽和複素環式化合物(例えば、トリビニルシアヌレートおよびトリアリルシアヌレートなど)、ジ−およびトリ−ビニルベンゼンなどの多官能ビニル化合物、およびトリアリルホスフェートおよびジアリルフタレートが挙げられる。
【0049】
好ましい架橋性モノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートおよびエチレン性不飽和基を少なくとも3個含有する複素環式化合物である。
【0050】
特に好ましい架橋性モノマーは、環式モノマーであって、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジンおよびトリアリルベンゼンである。架橋モノマーの量は、グラフトベースB.2に対して、好ましくは0.02〜5重量%、特に0.05〜2重量%である。
【0051】
3個以下のエチレン性不飽和基を含有する環状の架橋性モノマーの場合、その量を、グラフトベースB.2の1重量%以下に制限することが有利である。
【0052】
アクリレート以外に、グラフトベースB.2を調製するのに任意に役立ち得る好ましい「他の」重合性エチレン性不飽和モノマーは、例えば、アクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、ビニル−C〜C−アルキルエーテル、メチルメタクリレートおよびブタジエンである。グラフトベースB.2として好ましいアクリレートゴムは、ゲル含量が少なくとも60重量%のエマルションポリマーである。
【0053】
B.2に係る更に好適なグラフトベースは、活性なグラフト部位を含有するシリコーンゴムであって、例えば、独国特許出願公開第A3704657号明細書、同第A3704655号明細書、同第A3631540号明細書および同第A3631539号明細書に記載されているものである。
【0054】
グラフトベースB.2のゲル含量は、25℃において、好適な溶媒中で求められる(エム・ホフマン(M. Hoffmann)、エイチ・クレマー(H. Kromer)、アール・クーン(R. Kuhn)著、ポリマーアナリティーク(Polymeranalytik)IおよびII、ゲオルグ・ティエメ−フェルラーク、シュトゥットガルト、1977年)。
【0055】
平均粒径d50は、粒子の50重量%がそれより大きくかつ粒子の50重量%がそれ以下の直径である。これは、超遠心分離測定により測定できる(ダブリュー・ショルタン(W. Scholtan)、エイチ・ランゲ(H. Lange)著、コロイド・ツァイシュリフト・ウント・ツァイシュリフト・フューア・ポリメレ(Kolloid, Z. und Z. Polymere)、第250巻(1972年)、第782〜1796頁)。
【0056】
成分 C
成分Cは、1種以上の熱可塑性ビニル(コ)ポリマーC.1および/またはポリアルキレンテレフタレートC.2を包含する。
【0057】
ビニル(コ)ポリマーC.1として好適なのは、ビニル芳香族、ビニルシアニド(不飽和ニトリル)、C〜C−アルキル(メタ)アクリレート、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドのような)誘導体より成る群からの少なくとも1種のモノマーのポリマーである。特に好適なのは、
C.1.1 ビニル芳香族および/または核置換ビニル芳香族(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレンなど)および/またはC〜C−アルキルメタクリレート(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど)50〜99重量部、好ましくは60〜80重量部と、
C.1.2 アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルなどのビニルシアニド(不飽和ニトリル)および/またはC〜C−アルキル(メタ)アクリレート(例えば、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレートなど)および/または不飽和カルボン酸(マレイン酸など)および/または不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドなどの)誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN−フェニルマレイミドなど)1〜50重量部、好ましくは20〜40重量部と
の(コ)ポリマーである。
【0058】
(コ)ポリマーC.1は、樹脂状で、熱可塑性であって、しかもゴムを含まない。
【0059】
特に好ましいのは、C.1.1スチレンとC.1.1アクリロニトリルとのコポリマーである。
【0060】
C.1に係る(コ)ポリマーは、公知であり、しかも遊離基重合法により、特にエマルション重合、懸濁重合、溶液重合または塊重合により調製され得る。(コ)ポリマーは、好ましくは分子量
【数1】
Figure 2004517978
(光散乱法または沈降法により求められる平均重量)15,000〜200,000を有する。
【0061】
成分C.2のポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸またはこの反応性誘導体(例えば、ジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環族または芳香脂肪族ジオールとの反応生成物、および前記反応生成物の混合物である。
【0062】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ジカルボン酸成分に対して、少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%のテレフタル酸基と、ジオール成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%のエチレングリコールおよび/またはブタンジオール1,4−基を含有する。
【0063】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタレート基以外に、炭素数8〜14の他の芳香族または脂環族ジカルボン酸または炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸の基を20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有していてよく、例えば、フタル酸基、イソフタル酸基、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸基、4,4’−ジフェニルジカルボン酸基、コハク酸基、アジピン酸基、セバシン酸基、アゼライン酸基およびシクロヘキサン二酢酸基が挙げられる。
【0064】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレングルコールまたはブタンジオール1,4−基以外に、炭素数3〜12の他の脂肪族ジオールまたは炭素数6〜21の脂環族ジオールを20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有していてよく、例えば、1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、3−エチル−2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,4−ジ(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス(4−β−ヒドロキシフェニル)プロパンおよび2,2−ビス(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)プロパンが挙げられる(独国特許出願公開第OS2407674号明細書、同第2407776号明細書、同第2715932号明細書)。
【0065】
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の3価または4価アルコールあるいは三塩基性または四塩基性カルボン酸を、例えば、独国特許出願公開第A1900270号明細書および米国特許第A3692744号明細書に従って混入することによって枝分かれされていてよい。好ましい枝分かれ剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールメタンおよびトリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールである。
【0066】
特に好ましいのは、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)およびエチレングリコールおよび/または1,4−ブタンジオールのみから調製されたポリアルキレンテレフタレート、および前記ポリアルキレンテレフタレートの混合物である。
【0067】
ポリアルキレンテレフタレートの混合物は、ポリエチレンテレフタレート1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、およびポリブチレンテレフタレート50〜99重量%、好ましくは70〜99重量%を含有する。
【0068】
好ましく用いられるポリアルキレンテレフタレートは、一般には、固有粘度0.4〜1.5dL/g、好ましくは0.5〜1.2dL/gを有する。これは、フェノール/o−ジクロロベンゼン(重量部比1:1)中、25℃においてウベローデ粘度計で測定される。
【0069】
ポリアルキレンテレフタレートは、公知の方法で製造され得る(例えば、クンシュトストッフ−ハンドブッフ(Kunststoff−Handbuch)、第VIII巻、第695頁以降、カール−ハンサー−フェルラーク、ミュンヘン、1973年参照)。
【0070】
成分 D
成分Dは、好ましくは(それぞれDに対して)、D.1)を50〜98重量%、特に好ましくは70〜98重量%、とりわけ75〜95重量%の量で、およびD.2)を好ましくは50〜2重量%、特に好ましくは30〜2重量%、とりわけ25〜5重量%の量で含有する。
【0071】
成分D.1に係るリン含有難燃剤は、好ましくはモノマー性およびオリゴマー性のリン酸エステルおよびホスホン酸エステル、ホスホネートアミンおよびホスファゼンから成る群より選択される。難燃剤として、前記群のうち1または数種から選択される数個の成分の混合物を使用することも可能である。ここに特に挙げていない他のハロゲンを有しない(halogen−free)リン化合物は、単独で使用されても、またはそれ以外のハロゲンを有しないリン化合物との所望の組み合わせとして使用されてもよい。
【0072】
好ましいモノマー性およびオリゴマー性リン酸エステルまたはホスホン酸エステルは、式(III)のリン化合物である。
【化9】
Figure 2004517978
前記式中、R、R、RおよびRは、互いに独立して、それぞれ任意にハロゲン化されたC−〜C−アルキル(任意にアルキル、好ましくはC−〜C−アルキルで置換されていてよい)および/またはハロゲン置換、好ましくは塩素置換または臭素置換されたC−〜C−シクロアルキル、C−〜C20−アリールまたはC−〜C12−アラルキルであり、nは、互いに独立して、0または1であり、qは、0〜30であり、およびXは、炭素数6〜30の単核または多核芳香族基または炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝脂肪族基であって、これらはOH置換されていてよくかつエーテル結合を8個まで含有していてよい。
【0073】
好ましくは、R、R、RおよびRは、互いに独立して、C−〜C−アルキル、フェニル、ナフチルまたはフェニル−C〜C−アルキルを表す。芳香族基R、R、RおよびRは、ハロゲンおよび/またはアルキル基、好ましくは塩素、臭素および/またはC〜C−アルキルで置換されていてよい。特に好ましいアリール基は、クレジル、フェニル、キシレニル、プロピルフェニルまたはブチルフェニル、およびこれらの対応する臭素化および塩素化誘導体である。
【0074】
式(III)中、Xは、好ましくは、炭素数6〜30の単核または多核芳香族基である。これらは好ましくは式(I)のジフェノールから誘導される。
【0075】
式(III)中、nは、互いに独立して、0または1であるが、好ましくは、nは1である。
【0076】
式(III)中、qは、0〜30の値を表す。式(III)の種々の成分のブレンドを使用する場合、好ましくは数平均q値が0.3〜20、特に好ましくは0.5〜10、とりわけ0.5〜6のブレンドを使用してよい。
【0077】
Xは、特に
【化10】
Figure 2004517978
またはこれらの塩素化もしくは臭素化誘導体を表し、とりわけ、Xは、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールAまたはジフェニルフェノールから誘導される。特に好ましくは、Xは、ビスフェノールAから誘導される。
【0078】
ビスフェノールAから誘導される式(III)のオリゴマー性リン酸エステルの使用は、前記リン化合物を混入する組成物が特に高い応力クラック耐性と加水分解耐性および射出成形加工中の特に低い蒸皮(encrustation)傾向を示すことから、特に有利である。特に高い加熱歪み耐性も、難燃剤を用いて達成され得る。
【0079】
モノホスフェート(q=0)、オリゴホスフェート(q=1〜30)またはモノホスフェートとオリゴホスフェートとの混合物を、本発明の成分D.1として使用してよい。
【0080】
式IIIのモノリン化合物は、特に、トリブチルホスフェート、トリス(2−クロロエチル)ホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、ジフェニル−2−エチルクレジルホスフェート、トリ(イソプロピルフェニル)ホスフェート、ハロゲン置換アリールホスフェート、ジメチルメチルホスホナート、ジフェニルメチルホスフェナート、ジエチルフェニルホスホナート、トリフェニルホスフェンオキサイドまたはトリクレジルホスフェンオキサイドである。
【0081】
式IIIの成分D.1に係るリン化合物は、公知であるか(例えば、欧州特許出願公開第A363608号明細書、同第A640655号明細書参照)、または公知の方法により、類似の方法で調製されてよい(例えば、ウルマンズ・エンサイクロペディア・オブ・インダストリアル・ケミストリー、第18巻、第301頁以降、1979年;ホウベン−ヴェイル(Houben−Weyl)著、メトーデン・デル・オルガニッシェン・ヘミー(Methoden der organischen Chemie),第12/1巻、第43頁;バイルシュタイン(Beilstein)第6巻、第177頁)。
【0082】
平均q値は、ホスフェート混合物の組成(分子量分布)を好適な手段(ガスクロマトグラフィー(GC)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC))を用いて決定し、そしてそれからqの平均値を計算することによって求められる。
【0083】
ホスホネートアミンは、好ましくは、式(IV)の化合物である。
【化11】
Figure 2004517978
前記式中、Aは、式(Va):
【化12】
Figure 2004517978
または式(Vb):
【化13】
Figure 2004517978
の基を表し、R11およびR は、互いに独立して、非置換または置換されたC〜C10−アルキルあるいは非置換または置換されたC〜C10−アリールを表し、R13およびR14は、互いに独立して、非置換または置換されたC〜C10−アルキルあるいは非置換または置換されたC〜C10−アリールを表し、R13およびR14は合わせて、非置換または置換されたC〜C10−アルキレンを表し、yは数値0、1または2を表し、そしてBは、独立して、水素、任意にハロゲン化されたC〜C−アルキル、非置換または置換されたC〜C10−アリールを表す。
【0084】
は、好ましくは、独立して、水素、エチル、n−プロピルまたはイソプロピル(これらはハロゲンで置換されていてよい。)、非置換かまたはC〜C−アルキルおよび/またはハロゲンで置換されたC〜C10−アリール、特にフェニルまたはナフチルを表す。
【0085】
11、R 、R13およびR14中のアルキルは、独立して、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−、イソ−、sec−もしくはtert−ブチル、ペンチルまたはヘキシルを表す。
【0086】
11、R 、R13およびR14中の置換アルキルは、独立して、好ましくは、ハロゲン置換C〜C10−アルキル、特に一置換または二置換されたメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−、イソ−、sec−もしくはtert−ブチル、ペンチルまたはヘキシルを表す。
【0087】
11、R 、R13およびR14中のC〜C10−アリールは、独立して、好ましくは、フェニル、ナフチルまたはビナフチル、特にo−フェニル、o−ナフチル、o−ビナフチルを表し、これらはハロゲン置換(一般には、一置換、二置換または三置換)されていてよい。
【0088】
13およびR14は、(直接接合された)酸素原子やリン原子と合わせて環構造を形成していてよい。
【0089】
例示として、また好ましくは、式(Va−1):
【化14】
Figure 2004517978
の5,5,5’,5’,5’’,5’’−ヘキサメチルトリス(1,3,2−ジオキサホスホリナンメタン)アミノ−2,2’,2’’−トリオキサイド(ソリューション・インコーポレイテッド、米国セントルイスによって製造された試験的な製品XPM1000)、
1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N−ブチル−N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナニル)メチル]−5,5−ジメチルP,2−ジオキサイド、
1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナニル)メチル]−5,5−ジメチル−N−フェニルP,2−ジオキサイド、1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N,N−ジブチル−5,5−ジメチル2−オキサイド、
1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナニル)メチル]−N−エチル−5,5−ジメチルP,2−ジオキサイド、
1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N−ブチル−N−[(5,5−ジクロロメチル−1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナニル)メチル]−5,5−クロロメチルP,2−ジオキサイド、
1,3,2−ジオキサホスホリナン−2−メタンアミン,N−[(5,5−ジクロロメチル−1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナニル)メチル]−5,5−ジクロロメチル−N−フェニルP,2−ジオキサイド、
1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナン−2−メタンアミン,N,N−ジ[(4−クロロブチル−5,5−ジメチル2−オキサイド、
1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナンメタンイミン,N−[(5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサ−2−ホスホリナニル)メタン]−N−(2−クロロエチル)−5,5−ジ(クロロメチル)P,2−ジオキサイド
が挙げられる。
【0090】
式(Va−2)または(Va−3)の化合物も好ましい。
【化15】
Figure 2004517978
(式中、R11、R 、R13およびR14は、前述の意味を示す。)
【0091】
特に好ましいのは、式(Va−2)および(Va−1)の化合物である。
【0092】
ホスホネートアミンの調製は、例えば、米国特許第5844028号明細書に記載されている。
【0093】
ホスファゼンは、式(VIa)および(VIb)の化合物である。
【化16】
Figure 2004517978
【化17】
Figure 2004517978
前記式中、Rはそれぞれ、同一または異なって、アミノ(任意にハロゲン化、好ましくはフッ素−ハロゲン化されていてよい)、C−〜C−アルキルまたはC−〜C−アルコキシ(任意にアルキル、好ましくはC−〜C−アルキルで置換されていてよい)および/またはハロゲン置換、好ましくは塩素置換および/または臭素置換されたもの、C−〜C−シクロアルキル、C−〜C20−アリール、好ましくはフェニルまたはナフチル、C−〜C20−アリーロキシ、好ましくはフェノキシ、ナフチロキシあるいはC−〜C12−アラルキル、好ましくはフェニル−C−〜C−アルキルを表し、kは、0または1〜15までの数、好ましくは1〜10までの数を表す。
【0094】
以下のものが例として挙げられる。
プロポキシホスファゼン、フェノキシホスファゼン、メチルフェノキシホスファゼン、アミノホスファゼンおよびフルオロアルキルホスファゼン。
【0095】
フェノキシホスファゼンが好ましい。
【0096】
ホスファゼンは、単独でまたは混合物として使用してよい。基Rは、常に、同一であってよく、あるいは式(Ia)および(Ib)中の1以上の基が異なっていてよい。
【0097】
ホスファゼンおよびその調製は、例えば、欧州特許出願公開第A728811号明細書、独国特許出願公開第A1961668号明細書および国際公開第WO97/40092号パンフレットに記載されている。
【0098】
難燃剤は、単独で、互いの所望の混合物として、または他の難燃剤との混合物として使用してよい。
【0099】
成分D.2に係るリン/酸素化合物およびリン/硫黄化合物は、好ましくはリン酸化物およびリン硫化物である。特に好ましいのは、Pである。リン酸アルミニウム、リン酸アルカリ土類塩、リン酸アルカリ塩またはリン酸アンモニウムも好適である。
【0100】
成分D.1に係るリン含有難燃剤および成分D.2に係るリン化合物は、ポリマー混合物の調製時に、別々に添加されても、または特殊な調合物(formulation)として混合されてもよい。成分D.1およびD.2は、室温または高温で混合されてよい。好ましくは、前記混合物は、100℃を超える温度、特に好ましくは200℃を超える温度で調製される。本発明の範疇では、前記製品は、成分D.1と成分D.2から、高い方の温度で得られるとも考えられる。
【0101】
成分 E
フッ素化ポリオレフィンEは、高分子量のものであり、しかもガラス転移温度が−30℃を超え、一般には100℃を超え、フッ素含量が好ましくは65〜76重量%、特に70〜76重量%であり、および平均粒径d50が0.05〜1000、好ましくは0.08〜20μmのものである。一般に、フッ素化ポリオレフィンFは、密度1.2〜2.3g/cmを有する。好ましいフッ素化ポリオレフィンFは、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、並びにテトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーおよびエチレン−テトラフルオロエチレンコポリマーである。フッ素化ポリオレフィンは公知である(「ビニル・アンド・リレイテッド・ポリマーズ(Vinyl and Related Polymers)」シルトクネヒト(Schildknecht)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インク、ニューヨーク、1962年、第484〜494頁;「フルオロポリマーズ(Fluoropolymers)」ウォール(Wall)著、ワイリー・インターサイエンス、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ・インク、ニューヨーク、第13巻、1970年、第623〜654頁;「モダーン・プラスティクス・エンサイクロペディア(Modern Plastics Encyclopedia)」、1970〜1971年、第47巻、第10A号、1970年10月、マグロー−ヒル・インク、ニューヨーク、第134頁および第774頁;「モダーン・プラスティクス・エンサイクロペディア」、1975〜1976年、1975年10月、第52巻、第10A号、マグロー−ヒル・インク、ニューヨーク、第27頁、28頁および472頁、並びに米国特許第3671487号明細書、同第3723373号明細書および同第3838092号明細書参照)。
【0102】
これは、公知の方法で、例えば、テトラフルオロエチレンを水性媒体中、遊離基を形成する触媒、例えば、ナトリウムペルオキシジスルフィド、カリウムペルオキシジスルフェートまたはアンモニウムペルオキシジスルフェートを用いて7〜71kg/cmの圧力および0〜200℃の温度、好ましくは20〜100℃で重合することによって、調製されてよい(更なる詳細については、米国特許第A2393967号明細書等を参照のこと)。この材料は、用いられる形状に依存して、密度1.2〜2.3g/cmおよび平均粒径0.5〜1000μmであってよい。
【0103】
本発明によれば、好ましいフッ素化ポリオレフィンEは、平均粒径0.05〜20μm、好ましくは0.08〜10μm、および密度1.2〜1.9g/cmを有するテトラフルオロエチレンポリマーであり、好ましくは、テトラフルオロエチレンポリマーFのエマルションとグラフトポリマーBのエマルションとの凝集混合物の形態で使用される。
【0104】
本発明によれば、更に好ましい処方は、以下のフッ素化ポリオレフィンEである:
E.1) 成分A〜Cのうち少なくとも1成分を含有する凝集混合物としてのフッ素化ポリオレフィンE。このフッ素化ポリオレフィンEまたはポリオレフィン混合物は、エマルションとして、成分A〜Cのうち少なくとも1種のエマルションと混合された後、凝集される。
E.2) 成分A〜Cのうち少なくとも1成分を有するプリコンパウンドとしてのフッ素化ポリオレフィンE。このフッ素化ポリオレフィンEは、粉末として、成分A〜Cのうち少なくとも1種の粉末または粒状材料と混合されて、一般に208℃〜330℃の温度で内部ミキサー、押出機または二軸スクリューなどの標準的な装置において溶融コンパウンド化される。
【0105】
フッ素化ポリオレフィンEについての好ましい調合物(formulations)は、グラフトポリマーBまたはビニル(コ)ポリマーCを含有する凝集混合物である。
【0106】
粉末形態で使用され得る好適なフッ素化ポリオレフィンEは、平均粒径100〜1000μmおよび密度2.0g/cm〜2.3g/cmを有するテトラフルオロエチレンポリマーである。
【0107】
前記成分BとFとの凝集混合物を調製するために、グラフトポリマーBの水性エマルション(ラテックス)を、テトラフルオロエチレンポリマーFの細かく分離したエマルションと最初に混合する。好適なテトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、通常、固形分30〜70重量%、特に50〜60重量%、好ましくは30〜35重量%を有する。
【0108】
成分Bについて記載された量は、グラフトポリマーとフッ素化ポリオレフィンとの凝集混合物におけるグラフトポリマーの割合を包含していてよい。
【0109】
エマルション混合物において、グラフトポリマーBとテトラフルオロエチレンポリマーFとの重量比は95:5〜60:40である。その後、エマルション混合物は、公知の方法で、例えば、噴霧乾燥、凍結乾燥、あるいは無機もしくは有機の塩、酸、塩基または有機水混和性溶媒(例えば、アルコールやケトンなど)を添加することによる凝集により、好ましくは20〜150℃、特に50〜100℃で凝集される。必要に応じて、50〜200℃、好ましくは70〜100℃で乾燥を行ってよい。
【0110】
好適なテトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、市販の製品であり、デュポンからテフロン 登録商標 30Nとして販売されている。
【0111】
本発明の成形用組成物は、少なくとも1種の標準的な添加物を含有してよく、例えば、潤滑剤および離型剤、核形成剤、帯電防止剤、安定化剤、更には染料および顔料が挙げられる。
【0112】
成分A〜Eおよび場合により別の公知の添加物(例えば、安定化剤、染料、顔料、潤滑剤および離型剤、核形成剤、そして更には帯電防止剤など)を含有する本発明の混合物は、各成分を公知の方法で混合し、200℃〜300℃の温度で、内部ミキサー、押出機および二軸スクリューなどの標準的な装置において溶融コンパウンド化および溶融押出しすることによって調製される。成分Fは、好ましくは前述の凝集混合物の形態で使用される。
【0113】
個々の成分は、公知の方法で順番にまたは同時に、具体的には約20℃(室温)またはそれより高温で混合されてよい。
【0114】
そのため、本発明は、成形用組成物を調製する方法にも関する。
【0115】
その優れた難燃性および応力クラッキング特性、そしてその良好な機械特性に起因して、本発明の混合物は、あらゆる種類の成形品、特に油、グリースまたは有機溶媒と接触する場合などのように、応力クラッキング特性に関する高い要件を有するものを製造するのに好適である。
【0116】
本発明の混合物は、あらゆる種類の成形品を製造するのに使用されてよい。特に、成形品は、射出成形によって製造され得る。製造できる成形品の例は、あらゆる種類のキャスティング部品であって、例えば、ジューサー、コーヒーメーカーおよびミキサーなどの家庭用器具のためのもの、モノター、プリンターおよびコピー機などの事務用機器のためのもの、建設分野における被覆、および自動車分野における部品が挙げられる。更に、前記組成物は、非常に良好な電気特性のために、電気工学分野でも使用され得る。
【0117】
更に、本発明の成形用組成物は、例えば、以下の成形品または成形部品を製造するのに使用されてよい。
列車車両のための内部仕上げ用部品、ハブキャップ、小さな変圧器を含む電気工学器具のためのケーシング、情報処理および情報変換用機器のためのキャスティング、医療用目的のためのキャスティングおよびライニング、マッサージ器具およびそのためのキャスティング、子供用のおもちゃの乗物、平面な壁部材、安全装置のためのキャスティング、リアスポイラー、断熱輸送容器、小動物を飼育および保護するための装置、トイレおよび浴室備品のための成形部品、排気口用の被覆格子、および園芸および器具収納庫のための成形部品、および園芸器具用のキャスティング。
【0118】
以下の更なる用途も可能である。
ファイル技術のための器具としての、電話機やテレファクシミリなどの電気通信学機器、コンピュータ、プリンター、スキャナー、プロッター、モニター、キーボード、タイプライター、口述録音機など、
電気工学機器としての、メインユニット、充電器、コンピュータや娯楽用エレクトロニクス用の小さな変圧器、低電圧変圧器など、
園芸器具としての、庭用の家具、芝刈り機キャスティング、園芸用潅水のためのパイプやキャスティング、園芸用納屋、落ち葉収集機(leaf collectors)、シュレッダー、まぐさ切り、噴霧器具など、
家具の分野における、作業台(worktops)、家具用ラミネート、シャッター部材、事務用家具、テーブル、椅子、アームチェア−、カップボード、棚、ドア部材、窓部材、リネン類用戸棚(linen drawers)など、
スポーツ器具および玩具としての、おもちゃの乗物、座面、ペダル、スポーツ器具、自転車、卓球台、自宅用トレーニング用具(home trainers)、ゴルフキャディ、スノーボード、ボート用の屋外部品、キャンプ用品、ビーチチェアーなど、
屋内および屋外用建築分野における、家屋外装材、断面ストリップ(profiled strips)、パイプ、ケーブル、シャッター部品、郵便箱、ランプのケーシング、屋根用タイル、背板(slabs)、パーティション、ケーブルダクト、副木用ボード(skirting boards)、コンセントなど、
自動車/レール運搬車両の分野における、壁および屋根外装材、シートシェル、シート、ベンチ、テーブル、網棚(luggage racks)、ハブキャップ、リアスポイラー、泥除け(mudguards)、テールゲート(tailgates)、エンジンボンネット、サイドパーツなど。
【0119】
更なる種類の加工は、予め製造されたシートまたはフィルムからの熱形成による成形品の製造である。
【0120】
そのため、本発明は、あらゆる種類、好ましくは前述の種類の成形品を製造するための本発明の成形用組成物の使用、並びに本発明の成形用組成物から成る成形品にも関する。
【0121】
実施例
成分 A
相対溶液粘度(溶媒としてのCHCl中、25℃において、0.5g/100mLの濃度で測定)1.252を有する、ビスフェノールAをベースとする直鎖ポリカーボネート。
【0122】
成分 B
スチレンとアクリロニトリルの比72:28のコポリマー40重量部の、粒状の架橋ポリブタジエンゴム(平均粒径d50=0.40μm)60重量部へのグラフトポリマーであって、エマルション重合によって調製されたもの。
【0123】
成分 C
スチレン/アクリロニトリル重量比72:28および固有粘度(ジエチルホルムアミド中、25℃で測定)0.55dL/gのスチレン/アクリロニトリルコポリマー。
【0124】
成分 D
D.1.1 トリフェニルホスフェート、バイエル・アクチエンゲゼルシャフト(レーフェルクーゼン、ドイツ)から供給されたDisflamoll 登録商標 TP。
D.1.2 m−フェニレンビス(ジ−フェニルホスフェート)、アクゾ・ノーベル・ケミカルズ・ゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング(AKZO Nobel Chemicals GmbH、52349デューレン、ドイツ)より供給されたFyrolflex 登録商標
D.2 市販のP、リーデル−デ・ハーン(Riedel−de Haen、ドイツ)から供給されたもの。
Da) D.1.1とD.2の混合物
調製法:
トリフェニルホスフェートを窒素下、60℃で溶融する。次いで、五酸化リンを加える。混合物を10分間激しく攪拌し、270℃まで加熱して、この温度で120分間保持する。反応後、生成物を冷却する。この方法では、針状結晶が生成する。
Da)中のトリフェニルホスフェートとPの比率は90:10である。
Db) Da)と同様に調製するが、270℃では30分のみ保持した。
Db)中のトリフェニルホスフェートとPとの比率は、72:25である。Db)は粘稠な液体である。
【0125】
成分 E
成分BのSANグラフトポリマーの水中エマルションとテトラフルオロエチレンポリマーの水中エマルションとの凝集混合物としてのテトラフルオロエチレンポリマー。混合物中のグラフトポリマーBとテトラフルオロエチレンポリマーEとの重量比は、90重量%:10重量%である。テトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、固形分60重量%であり、平均粒径は0.05〜0.5μmである。グラフトポリマーエマルションは、固形分34重量%であり、平均ラテックス粒径0.4μmである。
【0126】
Eの調製
テトラフルオロエチレンポリマー(デュポンから供給されたテフロン30N)のエマルションを、グラフトポリマーBのエマルションと混合し、ポリマー固形分に対して1.8重量%のフェノール性酸化防止剤を用いて安定化する。混合物を85〜95℃においてMgSO(エプソム塩)水溶液と酢酸を用いてpH4〜5で凝集し、濾過して、実質上電解質が無くなるまで洗浄する。その後、遠心分離によって水をほとんど遊離した後、100℃で乾燥させて粉末を形成する。次いで、前記粉末を前記装置において別の成分とコンパウンド化する。
【0127】
本発明の成形用組成物の調製および試験
前記成分を3リットル内部ミキサーで混合する。Arburg270Eがら射出成形機において260℃で成形品を製造する。
【0128】
VicatB耐熱性は、DIN53460(ISO306)に準拠して、測定値80×10×4mmのロッドについて求める。
応力クラッキング特性(ESC特性)は、測定値80×10×4mmのロッド(加工温度260℃で製造したもの)で評価する。トルエン60体積%とイソプロパノール40体積%との混合物を試験媒体として用いる。試験片は、環状のアークテンプレートを用いて予備延伸し(予備延伸率(%))、そして試験媒体中で室温において貯蔵する。応力クラッキング特性は、予備延伸ε)の作用としてのクラックの形成または裂傷および試験媒体中での曝露時間から評価する。
【0129】
試料の火炎特性は、UL−サブジェクト94Vに準拠して、260℃において射出成形機で製造した測定値127×12.7×1.6mmのロッドについて測定した。
UL94V−0分類は、UL94V指示に従って試験した材料の後述する特性を包含する。
この分類の成形用組成物は、残留炎(residual flame)で作用されたときには10秒以上燃焼する試料を含まない。これは、各試料セットを2回目に炎で作用したときには合計燃焼時間50秒以上を示さない。これは、試料の上端に固定された支持クランプまで完全に焼き払う試料を含まない。これは、燃焼滴または粒子のために、試料の下方に配置された生綿を発火する試料を含まない。これは、試験炎を取り除いた後、30秒以上白熱する試料も含まない。
【0130】
他のUL94分類は、燃焼滴または粒子を放出するために、より低い難燃性またはより低い自己消火性の試料を示す。これらの分類は、UL94V−1およびV−2で示される。「N.B.」は、「失敗」を意味し、燃焼時間が30秒以上の試料の分類である。
【0131】
表:成形用組成物およびその特性
【表1】
Figure 2004517978
【0132】
実験シリーズ1〜5では、Pを用いると透明になり、実質的により短い燃焼時間や著しく良好な応力クラッキング特性(より大きな予備延伸率あるいはより長い曝露時間での裂傷)を示す成形用組成物が得られる。実験7および8では、Pとトリフェニルホスフェートをより高温で用いて、特別な調合物(formulation)を調製した。これは、非常に有効な難燃性であることが分かった。実験7の成形用組成物は、10%低いトリフェニルホスフェート含量を有するが、それにもかかわらず65〜36秒まで短縮された燃焼時間を示している。これは、耐熱性と応力クラッキング特性に有利である。

Claims (22)

  1. A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート、
    B)強化剤、
    C)任意に、熱可塑性ホモポリマーおよび/またはコポリマー、および
    D)D.1 リン化合物と
    D.2 D.1とは異なるリン/酸素化合物、またはリン/硫黄化合物と
    の組み合わせ、あるいはD.1とD.2の反応生成物
    を含有する組成物。
  2. 成分Dを0.1〜30重量部の量で含有する請求項1記載の組成物。
  3. D.2がリン/酸素化合物である請求項1または2記載の組成物。
  4. D.1が、モノマー性およびオリゴマー性リン酸エステルおよびホスホン酸エステル、ホスホネートアミンおよびホスファゼンおよび/またはこれらの混合物から成る群より選択される請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 成分D.1として、式(III):
    Figure 2004517978
    (式中、R、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、任意にハロゲン化されたC−〜C−アルキル(場合によりアルキルで置換されていてよい)および/またはハロゲン置換されたC−〜C−シクロアルキル、C−〜C −アリールまたはC−〜C12−アラルキルであり、nは、互いに独立して、0または1であり、qは、0〜30であり、およびXは、炭素数6〜30の単核もしくは多核芳香族基、または炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝の脂肪族基(これらはOH−置換されかつエーテル基を8個まで含有していてよい)である。)
    のリン化合物を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 前記式(III)において、Xが、
    Figure 2004517978
    またはこれらの塩素化もしくは臭素化誘導体を表す請求項5記載の組成物。
  7. 成分D.1として、モノホスフェート、オリゴホスフェートまたはモノホスフェートとオリゴホスフェートとの混合物を含有する請求項5または6記載の組成物。
  8. 成分D.1として、式(IV):
    Figure 2004517978
    (式中、Aは、式(Va):
    Figure 2004517978
    または式(Vb):
    Figure 2004517978
    の基を表し、R11およびR12は、互いに独立して、C−〜C10−アルキルまたは非置換もしくは置換C−〜C10−アリールを表し、R13およびR14は、互いに独立して、非置換もしくは置換C−〜C10−アルキルまたは非置換もしくは置換C−〜C10−アリールを表すか、あるいはR13およびR14は合わせて、非置換もしくは置換C−〜C10−アルキレンを表し、yは、0、1または2の数値であり、そしてBは、互いに独立して、水素、任意にハロゲン化されたC−〜C−アルキル、非置換もしくは置換C−〜C10−アリールを表す。)
    のホスホネートアミンと、式(VIa)および(VIb):
    Figure 2004517978
    (式中、Rはそれぞれ、同一または異なって、アミノ(任意にハロゲン化されていてよい)、C−〜C−アルキルまたはC−〜C−アルコキシ(任意にアルキル、C−アルキル、で置換されていてよい)および/またはハロゲン置換されたC−〜C−シクロアルキル、C−〜C20−アリール、C−〜C20−アリーロキシまたはC−〜C12−アラルキルであり、kは、0または1〜15までの数を表す。)
    のホスファゼンとから成る群より選択される少なくとも1種のホスホネートアミンを含有する請求項1記載の組成物。
  9. 成分D.2として、リン酸化物、リン硫化物、リン酸アルミニウム、リン酸アルカリ土類塩、リン酸アルカリ塩またはリン酸アンモニウムあるいはこれらの混合物を含有する請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 成分D.2として、五酸化リンを含有する請求項9記載の組成物。
  11. 滴り落ち防止剤(anti−dripping agents)を含有する請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
  12. 強化剤として、
    B.1 少なくとも1種のビニルモノマー5〜95重量%の
    B.2 ガラス転移温度10℃未満の少なくとも1種のグラフトベース95〜5重量%への
    グラフトポリマーB)を含有する請求項1〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. モノマーB.1が、
    B.1.1 ビニル芳香族、核置換ビニル芳香族またはC〜C−アルキルメタクリレートあるいはこれらの混合物50〜99重量部、および
    B.1.2 ビニルシアニド、C〜C−アルキル(メタ)アクリレートまたは不飽和カルボン酸の誘導体あるいはこれらの混合物
    から選択される請求項12記載の組成物。
  14. モノマーB.1.1が、スチレン、α−メチルスチレンおよびメチルメタクリレートモノマーのうち少なくとも1種から選択され、およびモノマーB.1.2が、アクリロニトリル、無水マレイン酸およびメチルメタクリレートモノマーのうち少なくとも1種から選択される請求項13記載の組成物。
  15. B.1.1がスチレンであり、およびB.1.2がアクリロニトリルである請求項14記載の組成物。
  16. グラフトベースB.2が、ジエンゴム、EP(D)Mゴム、アクリレートゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴムまたはエチレン/酢酸ビニルゴム、あるいはこれらの混合物から成る群より選択される請求項1〜15のいずれかに記載の組成物。
  17. グラフトベースB.2が、該成分B.2のガラス転移温度が10℃未満であることを条件として、ジエンゴム、ジエンゴムと別の共重合性モノマーとのコポリマー、またはこれらのゴム混合物から選択される請求項16記載の組成物。
  18. 成分Cが、1種以上の熱可塑性ビニル(コ)ポリマーC.1、ポリアルキレンテレフタレートC.2、またはこれらの混合物から選択される請求項1〜17のいずれかに記載の組成物。
  19. 滴り落ち防止剤がフッ素化ポリオレフィンである請求項1〜18のいずれかに記載の組成物。
  20. A)芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネート40〜99重量部、
    B)B.1)1種以上のビニルモノマー5〜95重量%,好ましくは30〜80重量%の
    B.2)ガラス転移温度10℃未満、好ましくは0℃未満、特に好ましくは−20℃未満を有する1種以上のグラフトベース95〜5重量%、好ましくは20〜70重量%への
    グラフトポリマー0.5〜60重量部、
    C)ビニル(コ)ポリマーおよびポリアルキレンテレフタレートから成る群より選択される少なくとも1種の熱可塑性ポリマー0〜45重量部、好ましくは0〜30重量部、特に好ましくは2〜25重量部、
    D)D.1)有機リン化合物と、
    D.2)リン/酸素化合物またはリン/硫黄化合物と
    の組み合わせ0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、特に好ましくは2〜20重量部、および
    E)滴り落ち防止剤0〜5重量部、好ましくは0.1〜3重量部、特に好ましくは0.1〜1重量部、とりわけ0.1〜0.5重量部
    を含有し、前記成分A〜Eの重量部の和が100である請求項1〜19のいずれかに記載の組成物。
  21. 成形部品、フィルムまたはシートを製造するための請求項1〜20のいずれかに記載の組成物の使用。
  22. 請求項1〜20のいずれかに記載の組成物から得られる成形品、フィルムまたはシート。
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