JP2004515467A - 吸入可能な、噴霧乾燥した、最少の凝集物を有する4−ヘリックスバンドルタンパク質粉末 - Google Patents

吸入可能な、噴霧乾燥した、最少の凝集物を有する4−ヘリックスバンドルタンパク質粉末 Download PDF

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Abstract

本発明は、高度に分散性の噴霧乾燥粉末組成物、特に、肺へのエアロゾル化送達のための吸入可能な乾燥粉末組成物を提供する。本発明の粉末は、以下の両方の条件下で、4−αヘリックスバンドルタンパク質を噴霧乾燥させることによって生成される:(i)凝集からタンパク質を保護する条件、および(ii)吸入のための適切な粒子を提供する(すなわち、優れたエアロゾル性能を実証する)条件。優れたエアロゾル化能およびタンパク質安定性を有する、噴霧乾燥した、吸入可能な4−α−ヘリックスバンドルタンパク質粉末であって、該粉末は、4−αヘリックスバンドルタンパク質を含み、ここで、該粉末は、界面活性剤を含まず、そして(i)少なくとも約65%の放出用量、および(ii)10%未満の総タンパク質凝集物含量によって特徴付けられる、粉末。

Description

【0001】
本願は、以下の米国仮特許出願の優先権の利益を主張する:2000年8月7日に出願された米国仮出願番号60/223,144;2000年8月29日に出願された米国仮出願番号60/228,634;および2000年10月13日に出願された米国仮出願番号60/240,478(これらの内容は、その全体が本明細書中で参考として援用される)。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、高度に分散性の噴霧乾燥された粉末組成物、特に、肺へのエアロゾル化送達のための吸入可能な乾燥粉末組成物に関する。本発明の粉末は、以下の両方の条件下で、4−αヘリックスバンドルタンパク質を噴霧乾燥させることによって生成される:(i)タンパク質を凝集から保護する条件、および(ii)吸入のために理想的に適する粒子を提供する(すなわち、優れたエアロゾル性能を実証する)条件。
【0003】
(発明の背景)
伝統的に、吸入治療は、より伝統的な薬物投与経路(例えば、経口および静脈内)と比較した場合に、生物治療剤および従来の医薬の投与において、比較的軽微な役割を果たしてきた。注射は、生物治療剤(例えば、ペプチド、タンパク質および核酸)の送達の、なお慣例的な経路であり、そして、注射に関連する多くの欠点(例えば、不便さ、不快さ、針に基づく送達方法に対する患者の嫌悪)に起因して、代替の投与経路が必要とされる。
【0004】
肺送達は、針に基づく投与を上回るいくつかの利点を提供し得る、このような代替の投与経路の1つである。これらの利点としては、患者の自己投与の便利さ、減少した薬物副作用の可能性、吸入による送達の容易さ、針の排除などが挙げられる。吸入されたタンパク質、ペプチド、DNAおよび低分子を用いた多くの臨床前研究および臨床研究によって、効力が肺内および全身の両方で達成され得ることが実証されている。しかし、このような結果にも関わらず、医療の分野での吸入治療の役割は、吸入可能な薬物処方物の開発に独特な問題に部分的に起因して、近年予測どおりには大きくなっていない。特に、肺送達のための乾燥粉末処方物は、厄介な液体投薬形態および噴霧剤駆動性の処方物を上回る独自の利点を提供するが、乾燥粉末に基づいた吸入治療の効力をかなり減少させる凝集および低流動性現象の傾向があり得る。
【0005】
近年、乾燥粉末のエアロゾル送達、および乾燥粉末を調製するための周知の技術(例えば、凍結乾燥、風乾および同時沈降)のいくつかの欠点における関心によって一部後押しされて、噴霧乾燥が、肺投与のためのミクロンサイズの粉末を調製するための方法として使用されている(Platz,R.ら、国際特許公開番号WO96/32149)。噴霧乾燥は、熱ガス流を利用して、乾燥粉末を形成するために液体供給原料の噴霧によって作製される、微小分散された液滴をエバポレートする。噴霧乾燥は、食品産業および医薬産業において、乾燥粉末を調製するために長い間使用されてきたが、治療的タンパク質に対するその適用は、特定のタンパク質が噴霧乾燥プロセスの間に熱的に分解され得るという考慮に起因して、かなり限定されてきた。現在、吸入のために適切な生物学的に活性な粉末を生成するための、高分子に基づく生物治療処方物の噴霧乾燥の一般的な有用性を支持する証拠が増えつつある(Foster,L.ら、国際特許公開番号WO98/16205;Platz,R.ら、国際公開番号WO97/41833;Eljamal,M.ら、国際公開番号WO96/32152;Eljamal,M.ら、国際公開番号WO96/32116;Eljamal,M.ら、国際公開番号95/24183;Bennett,D.ら、国際公開番号01/00312)が、噴霧乾燥の厳しい条件下に曝露される場合、多くのペプチドおよびタンパク質が、ある程度凝集(アンフォールディング)する傾向がある。
【0006】
特定のタンパク質、特に、4−αヘリックスバンドルスーパーファミリーに属するとして特徴付けられるタンパク質(例えば、hGH、INF−γ、INF−β、GM−CSF、M−CSF、IL−2、IL−4、IL−5)は、生物学的活性の喪失を伴って、変性、アンフォールディング、凝集および沈降に対して、非常に感受性である。これらのタンパク質は、広範な配列相同性および構造的(コンフォメーションの)相同性を共有し、ダブルオーバーハンドのループトポロジーを有するα−ヘリックスバンドルについて、上、上、下、下、アンチパラレル、左巻きで折り畳まれたタンパク質コアによって特徴付けられる。従って、その不安定性に起因して、このクラスのタンパク質の噴霧乾燥および吸入のための処方は、独自の挑戦を提示する。
【0007】
噴霧乾燥プロセスのいくつかの局面(例えば、剪断圧、高温、液体空気界面に対する液滴でのタンパク質の曝露(表面効果)、液体−壁相互作用など)は、このクラスのタンパク質についての、タンパク質アンフォールディングに寄与し得、そして吸入のために不適切な(または少なくとも最適ではない)範囲のサイズの、高度の凝集形態のタンパク質を含む乾燥粒子の形成を生じ得る。処理の際の4−αヘリックスのバンドルタンパク質の不安定性の例は、多数である。組換えコンセンサスα−インターフェロン(rConIFN)は、不溶性の非共有結合的凝集物の迅速な形成を生じるエアジェット噴霧によって脱安定化されることが示されており、最初のモノマータンパク質の約25%のみが噴霧の25分後も残存する(Ip,A.Y.ら、J.Pharm Sci.、84(10)、1995:1210−1214)。hGHのようなタンパク質の噴霧乾燥の実施可能性の試験において、タンパク質の25%が処理の間に分解するが、0.1%(w/v)のポリソルベート20の添加が、噴霧乾燥の間に不溶性および可溶性の凝集物の形成を約70〜85%減少させることが見出された(Mumenthaler,M.ら、Pharm.Research、11(1)、1994:12)。二価の亜鉛イオンの存在下でのポリソルベート20の添加は、噴霧乾燥の際にhGHの分解をさらに抑制することが見出された(Maa,Y−F.ら、J.Pharm.Sci.87(2)、1998:152−159)。連続注入による送達の際のインターロイキン−2の生物活性および物理学的安定性の調査において、カテーテルチュービングとのIL−2の一時的表面会合は、観察される生物学的活性の喪失の大部分(約90%の喪失)を担うと確認された(Tzannis,S.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、93:5460(1996))。
【0008】
4−α−ヘリックスバンドル化タンパク質のうち、成長ホルモンは、特に不安定であり、そして多くのアプローチが、安定な治療的処方物に達するために、現在まで使用されてきた。成長ホルモンの分解産物としては、脱アミド化またはスルホキシル化された産物およびダイマーまたはポリマー形態が挙げられる。具体的には、成長ホルモンの優勢な分解反応は、(i)種々の量のL−asp−hGH、L−iso−asp−hGH、D−asp−hGH、およびD−iso−asp−hGHを形成するための、直接的加水分解によるか、または環状スクシンイミド中間体を介した脱アミド化、ならびに(ii)14位および125位でのメチオニン残基の酸化である。ヒト成長ホルモンはまた、14位および125位で容易に酸化される。より重要なことに、ヒト成長ホルモンにおける凝集物形成は、有害である。なぜなら、これは、減少した生物活性および増大した免疫原性を生じ得るからである(Beckerら、Biotech.Appl.Biochem.、9:478−487(1987);Leppert,P.、Moore,W.V.、J.Clin.Endocrinol.、51:691−697(1980))。
【0009】
従って、タンパク質変性、凝集物の形成ならびに乏しい流動特性および低い分散性を有する粉末の生成は、吸入治療のためのエアロゾル化可能な4−ヘリックスバンドルタンパク質粉末を調製するための開発努力を悩まし続ける。さらに、今日まで使用された多くのアプローチ(例えば、肺の病理を妨害し、そして上皮刺激性であると考えられる界面活性剤の使用)は、吸入治療のための粉末処方物にとって、所望でないかまたは不適切であるか、あるいは予め噴霧乾燥された溶液のタンパク質固体濃度を増大させ、肺深部への効果的な送達のためには大きすぎる粒子を生じ得る。
【0010】
従って、4−へリックスバンドルタンパク質の肺送達のための、改善された吸入可能な粉末エアロゾル、特に、優れたエアロゾル特性および減少した凝集物を有する噴霧乾燥粉末についての必要性が存在する。
【0011】
(発明の要旨)
本発明は、4−αヘリックスバンドルタンパク質を噴霧乾燥して、呼吸可能なタンパク質粉末処方物、および特に、(i)噴霧乾燥の間および貯蔵の際のタンパク質凝集に対して抵抗性であり、(ii)高度に分散性であり、そして(iii)吸入に適切なサイズ範囲である、4α−ヘリックスバンドルタンパク質粉末処方物を提供するための独特の条件の発見に基づく。安定化条件または使用される賦形剤は、噴霧乾燥の極端な条件からタンパク質をマスクするために効果的であり、その結果、そうでなければ(すなわち、このような安定化条件の非存在下では)大きな程度のタンパク質凝集をもたらすプロセスパラメータが、(i)10%未満の総タンパク質凝集物、そしてより好ましくは7%未満の総凝集物、そしてなおより好ましくは5%未満の総凝集物を含み、そして(ii)少なくとも約65%、そしてより好ましくは少なくとも約70%の放出用量を有する粒子を形成するために適切であり、そしてしばしば最適である。本発明の噴霧乾燥された粒子は、吸入療法に適切な大きさである(すなわち、10ミクロン未満、好ましくは5ミクロン未満、より好ましくは3.5ミクロン未満、そして最も好ましくは3ミクロン未満のMMADを有する)。
【0012】
本発明の好ましい実施形態において、4−αヘリックスバンドルタンパク質は、ヒト成長ホルモンを含有する。
【0013】
本発明の噴霧乾燥された処方物は、ある特定の実施形態において、噴霧乾燥されたニートな処方物と比較して、粉末の凝集レベル(すなわち、不溶性または可溶性の凝集物レベルのいずれか)を維持するかまたは低下させるために効果的な、安定化賦形剤を含有する。具体的には、安定化賦形剤としては、糖、アミノ酸、および2〜5アミノ酸を含むオリゴマーが挙げられる。
【0014】
1つの実施形態において、安定化賦形剤は、スクロースまたはラフィノースである。
【0015】
別の実施形態において、安定化賦形剤は、ロイシン、イソロイシン、またはノルロイシンである。
【0016】
なお別の実施形態において、安定化賦形剤は、トリロイシン(trileucine)である。
【0017】
本発明の1つの特定の実施形態において、安定剤は、噴霧乾燥された粒子中に、約30重量%以下の量で存在する。
【0018】
なお別の特定の実施形態において、本発明の噴霧乾燥された粉末は、少なくとも約50重量%の、ヒト成長ホルモンのような4α−ヘリカルバンドルタンパク質を含有する。
【0019】
本発明の噴霧乾燥された粉末はまた、貯蔵の際に安定であり、その結果、特定の実施形態において、この粉末は、40℃で1ヶ月の貯蔵の後に、約10%未満の総凝集物含有量を維持する。
【0020】
本発明のなお別の実施形態において、4α−ヘリカルバンドルタンパク質は、さらなる安定剤の存在が必要ではない、最適化された噴霧乾燥条件下で、噴霧乾燥される。驚くべきことに、ニートな噴霧乾燥方法論は、最小量(すなわち、10%未満)のタンパク質凝集物(可溶性または不溶性の凝集物)、優れた分散性(65%より大、そして好ましくは70%の放出用量)、および小さな空気力学的粒子サイズ(約4ミクロン未満のMMAD)を有する噴霧乾燥粒子を提供するために効果的である。
【0021】
別の局面において、本発明は、4α−ヘリカルバンドルタンパク質の二次構造における、噴霧乾燥により誘導される変化を最小にする(すなわち、α−ヘリックスが大いに維持される)、処方物および噴霧乾燥条件を提供する。特に、本発明は、FT IRまたは円偏光二色性(CD)のいずれかによって測定される場合に、噴霧乾燥される前のネイティブな構造と比較して、約50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは30%以下、そしてなおより好ましくは約10〜20%以下の、α−ヘリックスの損失を示す、噴霧乾燥された粉末を提供する。本発明の噴霧乾燥された処方物において使用するための、特に好ましい構造安定剤および溶媒は、タンパク質のα−ヘリックス含有量を保存し、そしてβ−シートの形成を嫌うものであり、アルコール、特に、エタノールが挙げられる。タンパク質のα−ヘリックス性を保存するための、本発明のこの局面の1つの実施形態において、噴霧乾燥される前の溶液における固体の濃度は、2mg/mL未満である。
【0022】
本発明のこれらおよび他の課題および特徴は、以下の詳細な説明を、添付の実施例と組み合わせて読む場合に、より完全に明らかとなる。
【0023】
(発明の詳細な説明)
(I.定義)
以下の用語は、本明細書において、示される意味を有するように使用される。
【0024】
本明細書において使用される場合に、成長ホルモンとは、鳥類、ウシ、ウマ、ヒト、ヒツジ、およびブタのような任意の起源由来の成長ホルモンであり得、ヒト成長ホルモンが、最も好ましい。タンパク質活性剤(例えば、本明細書中に記載される4α−ヘリカルバンドルタンパク質のいずれか)に対して、本発明は、天然および合成または組換えにより誘導されたタンパク質、およびそのアナログが全長ペプチド/タンパク質に付随する治療活性の合理的な程度を維持する限り、これらの使用を意図する。
【0025】
本明細書において使用される場合、用語「アナログ」とは、1つ以上のアミノ酸が置換されたか、欠失されたか(すなわち、フラグメント)、付加されたか(例えば、Met−hGHのようなN末端またはC末端伸長を有する誘導体)または他の様式でネイティブ(野生型)ヒト配列から改変されており、そしてネイティブ(非合成)の内因性ペプチドの、少なくとも約10%、20%、30%または40%、そして好ましくは、少なくとも50%、60%、または70%、そして最も好ましくは、少なくとも80%、90%、95%、100%、または100%より大きな生物活性を示す、タンパク質をいう。
【0026】
「アミノ酸」とは、アミノ基およびカルボン酸基の両方を含む任意の化合物をいう。アミノ基は最も一般的には、カルボキシ官能基の隣接した位置で生じるが、アミノ基はその分子内の任意の位置に位置し得る。アミノ酸はまた、アミノ、チオ、カルボキシル、カルボキサミド、イミダゾールなどのようなさらなる官能基を含み得る。アミノ酸は、合成または天然に存在し得、そしてラセミ活性または光学活性(D−またはL−)の形態(種々の比の立体異性体を含む)のいずれかで使用され得る。
【0027】
「ロイシン」は、D−ロイシン、L−ロイシン、ラセミ体のロイシン、および種々の比のこれら2つのエナンチオマーを包含するように意味する。
【0028】
本発明による「ニート」な処方物とは、4−αヘリックスタンパク質および必要に応じて緩衝剤(代表的には、0〜15重量%の乾燥粉末)を含有する、噴霧乾燥された粉末であって、さらなる賦形剤を実質的に含まない(すなわち、約1重量%未満のさらなる賦形剤を含む)、粉末をいう。
【0029】
「ペプチド」は、ペプチド結合によって互いに結合した約100未満のアミノ酸からなる。ペプチドは、ホモペプチドまたはヘテロペプチドであり得(すなわち、同一かまたは異なる、上で定義されるようなアミノ酸残基からなる)、そして2アミノ酸から約100アミノ酸まで、長さが変動し得る。
【0030】
「ジペプチド」(本明細書中でダイマーとも称される)とは、ペプチド結合によって結合した2個のアミノ酸からなるペプチドをいう。
【0031】
「トリペプチド」(本明細書中でトリマーとも称される)とは、3個のアミノ酸からなるペプチドをいう。
【0032】
「タンパク質」とは、100以上のアミノ酸からなる高分子である。
【0033】
「総タンパク質凝集物」とは、それぞれサイズ排除クロマトグラフィーおよびUV分光法によって決定して、100%モノマー4−αヘリックスタンパク質に対する可溶性タンパク質凝集物および不溶性タンパク質凝集物の割合をいう。
【0034】
「凝集レベル」とは、他に示されない限り、可溶性または不溶性のいずれかの凝集物をいう。
【0035】
「界面活性」材料とは、溶解される液体の表面張力を減少する能力によって特徴付けられるような、界面活性(例えば、表面張力計によって測定される)を有する物質である。表面張力(これは、液体と別の層との間の界面に関連する)は、表面分子が内向きの引力を示すことによる液体の特徴である。
【0036】
「迅速に作用する」乾燥粉末とは、吸入によって投与される場合に、制御放出特性または徐放特性を示さない、粉末である。
【0037】
本明細書中で使用される場合、「水性溶媒」とは、水、または水および1つ以上の水混和性共溶媒を含む混合溶媒系をいう。
【0038】
「乾燥粉末」とは、粉末組成物における活性剤の型に依存して、代表的に、約10%未満の水分、好ましくは、7%未満の水分、より好ましくは、約5〜6%未満の水分、なおより好ましくは約3%未満、そして最も好ましくは2%未満の水分を含む粉末組成物をいう。
【0039】
「肺送達に適切な」「吸入可能な」乾燥粉末とは、(i)吸入デバイスにおいて/吸入デバイスによって容易に分散され、そして(ii)その粒子の少なくとも一部が肺に到達して、肺胞への侵入を可能にするように、被験体によって吸入され得る固体(すなわち、非液体)を含む組成物をいう。このような粉末は、「呼吸用」または「吸入可能」とみなされる。
【0040】
「エアロゾル化」粒子は、受動的または能動的な吸入デバイスのいずれかによって気体流に分散された場合、この粒子の少なくとも一部が患者によって吸入されるのに十分な時間、この気体に懸濁されたままであり、その結果、この吸入された粒子の一部が肺に到達するような粒子である。
【0041】
「放出用量」または「ED」は、発射または分散事象の後の、適切な吸入器デバイスからの薬物処方物の送達の指標を提供する。より詳細には、乾燥粉末処方物について、このEDは、単位用量パッケージから排出され、そして吸入デバイスのマウスピースから出る粉末の割合の測定値である。このEDは、名目用量に対する、吸入デバイスによって送達される用量の比(すなわち、発射の前に適切な吸入デバイスに入れられる単位用量あたりの粉末の質量)として定義される。このEDは、実験的に決定されるパラメータであり、そして典型的には、患者の投薬を模倣するインビトロデバイスセットアップを使用して決定される。ED値を決定するために、典型的に、単位用量形態である、乾燥粉末の名目用量は、適切な乾燥粉末吸入器(例えば、Inhale Therapeutic Systemsに譲渡された米国特許第5,785,049号に記載される吸入器)に入れられ、次いで、作動され、この粉末を分散する。得られたエアロゾル雲は、次いで、このデバイスを減圧することによって排出され、これはこのデバイスのマウスピースに取り付けられたテアフィルター(tared filter)に捕獲される。フィルターに到達する粉末の量は、放出用量を構成する。例えば、吸入デバイスに入れられた5mgの乾燥粉末含有投薬形態について、この粉末の分散が、上記のようなテアフィルターにおける4mgの粉末の回収を生じる場合、乾燥粉末組成物の放出用量は、4mg(送達された用量)/5mg(名目用量)×100=80%である。非同質粉末について、ED値は、乾燥粉末よりも、発射後の吸入器デバイスからの薬物の送達の指標を提供し、そして総粉末重量よりも薬物の量に基づく。同様に、MDI投薬形態について、EDは、投薬形態から排出され、吸入器デバイスのマウスピースから出る薬物の割合に相当する。
【0042】
本発明の文脈において、「界面活性剤がない」とは、噴霧乾燥された粉末が約0.1重量%未満の界面活性剤を含むことをいう。
【0043】
「微粒子用量」(FPD<3.3μm)は、エアロゾル品質の尺度を提供し、そしてカスケードインパクターの測定によって決定される、3.3ミクロン未満の粉末の量(FPD<3.3μm)として定義される。このパラメータは、1cfm(28.3L/分)の流速で操作される場合のアンデルセンインパクターの第3段階での、総質量に対応し、そして患者に送達される3.3ミクロン未満の用量のインビトロでの推定を提供する。
【0044】
「微粒子画分」(FPF<3.3μm)は、単位投薬形態(例えば、ブリスターパック)から肺の深部への、エアロゾル化した粉末の送達効率の尺度を提供し、そして1分間あたり28.3リットルの減圧で操作される、ショートスタックアンデルセンカスケードインパクターを使用して実験的に決定される。FPFは、単位投薬形態に含まれる粉末の質量(ミリグラム)に対する、3.3マイクロメートル未満の粒子サイズを有するエアロゾル化粉末の総質量(ミリグラム)として定義され、そして百分率として表される。
【0045】
「分散可能な」または「エアロゾル化可能な」粉末は、少なくとも約30%、より好ましくは、40〜50%、さらにより好ましくは、少なくとも約50〜60%、またはそれより大きなED値を有する粉末である。優れたエアロゾル化性を有する粉末は、少なくとも約65%以上のED値を有する。
【0046】
「質量中央直径」または「MMD」は、平均粒子サイズの測定値である。なぜなら、本発明の粉末は、一般的に多分散性(すなわち、ある範囲の粒子サイズからなる)であるからである。本明細書中で報告されるようなMMD値は、遠心沈降によって決定されるが、任意の数の一般的に用いられる技術(例えば、電子顕微鏡、光散乱、レーザー回折)が、平均粒子サイズを測定するために使用され得る。
【0047】
「質量中央空気力学的直径」または「MMAD」は、分散した粒子の空気力学的なサイズの測定値である。この空気力学的直径は、沈降挙動の点からエアロゾル化粉末を記載するために使用され、そして、空気中で粒子と同じ沈降速度を有する単位密度のスフェアの直径である。空気力学的直径は、粒子の形状、密度、および粒子の物理的サイズを包含する。本明細書中で使用される場合、MMADとは、他に示されない限り、カスケード嵌入によって決定されるエアロゾル化粉末の空気力学的粒子サイズ分布の中間点または中央値をいう。
【0048】
「薬学的に受容可能な塩」としては、無機酸を用いて調製される塩(例えば、塩化物塩、硫酸塩、リン酸塩、二リン酸塩、臭化物塩、および硝酸塩)、または有機酸を用いて調製される塩(例えば、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、エチルコハク酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、安息香酸塩、アスコルビン酸塩、パラトルエンスルホン酸塩、パルミチン酸塩、サリチル酸塩、およびステアリン酸塩)、ならびにエストレート(estolate)、グルセプテートおよびラクトビオネート(lactobionate)の塩が挙げられるが、これらに限定されない。同様に、薬学的に受容可能なカチオンを含む塩としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、カルシウム、アルミニウムおよびアンモニウム(アルキル置換アンモニウムを含む)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
「薬学的に受容可能な賦形剤またはキャリア」とは、本発明の組成物に必要に応じて含まれ、そして被験体(特に、被験体の肺)に対して有意な毒物学的悪影響を与えることなく、肺に取り込まれる賦形剤をいう。
【0050】
「薬理学的有効量」または「生理学的有効量」は、このような組成物が肺に投与された場合、予想される生理学的応答を与えるように処置される被験体の血流において、タンパク質の所望のレベルを提供するために必要な、本明細書中で記載されるような粒子乾燥粉末組成物中に存在する4−αヘリックスバンドルタンパク質の量である。正確な量は、多数の因子(例えば、4−αヘリックスバンドルタンパク質、組成物の活性、用いられる粒子吸入デバイス、粉末の物理的特性、意図される患者の使用(例えば、一日に投与される用量の回数)、患者の考慮など)に依存し、そして本明細書中に提供される情報に基づいて、当業者によって容易に決定され得る。
【0051】
(II.処方物の成分)
本発明は、部分的に、分子(および特に、4α−ヘリカルバンドルタンパク質のようなタンパク質)を噴霧乾燥して、安定な、凝集していない、呼吸用の乾燥粉末を調製するための最適な条件の、本出願人らの発見に基づく。本発明者らが直面した挑戦は、タンパク質の凝集、脱アミド化(分解)、および変性に影響を与え得る要因と、空気力学的粒子サイズおよび粒子分散性、ならびに貯蔵安定性に影響を与える要因との、バランスをとることであった。これらの要因は、しばしば、逆の方向に作用し、その結果、最小のタンパク質凝集を与える条件はしばしば、吸入のために望ましくない特性(例えば、大きな粒子サイズ、低い分散性)を有する粒子を生じる。
【0052】
好ましい安定化賦形剤および処方物成分が以下に記載されており、これらは、以下にさらに詳細に記載される特定の噴霧乾燥プロセスパラメータと組み合わせて使用される場合に、噴霧乾燥の厳しい条件からタンパク質をマスク/シールドするために効果的であり、その結果、そうでなければ高度なタンパク質凝集をもたらす条件が適切となり、そしてしばしば、呼吸用の粒子を形成するために最適である。いかなる特定の理論によっても束縛されないが、安定剤は、種々の様式で働き得る(例えば、表面張力を低下させること、拡散を増加させること、タンパク質との疎水性/イオン性会合によってアンフォールディングに対して安定化させること、緩衝化などによって)。従って、これらの安定剤は、タンパク質の凝集を最小にするのみでなく、得られる噴霧乾燥された処方物のエアロゾル性能をも増加させるために使用され得、そしていくつかの場合には、エアロゾル化処方物、および特にエアロゾル化可能な4α−ヘリカルバンドルタンパク質処方物が以前には未知または達成不可能であった状況において、エアロゾル化可能な処方物を提供するために、使用され得る。
【0053】
本発明の噴霧乾燥された組成物の成分を、ここで説明する。
【0054】
(A.4α−ヘリカルバンドルタンパク質)
本発明は、タンパク質薬学的薬剤、および特に、4α−ヘリカルバンドルタンパク質に関するが、これに限定されない。この構造的ファミリーに属するタンパク質としては、G−CSF、成長ホルモン、IFN−γ、IFN−β、GM−CSF、IL−2、IL−4、IL−5、およびM−CSFが挙げられる。配列レベルでは制限された相同性を有するが、これらの増殖因子およびサイトカインは、オーバーハンドループ接続を有する4つのヘリックストポロジー(A−D)を共有する。より具体的には、これらのタンパク質は、そのコンホメーション構造において、アップ−アップ−ダウン−ダウンの、逆平行の、左側の4−α−ヘリカルバンドル(二重のオーバーハンドループトポロジーを有する)によって特徴付けられる共通の折り畳みを共有する。1つの例示的な4α−ヘリカルタンパク質である、IL−2は、そのネイティブな構造において、約42〜63%のαヘリックスを有し、βシートをほとんどまたは全く有さない(Tzannis,S.,ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,93:5460−5465(1996))。本発明の目的の1つは、噴霧乾燥の間にタンパク質のα−ヘリックスの二次構造が維持され、一方でβ−シート形成が阻害される、呼吸可能なタンパク質粉末を生成することである。
【0055】
本明細書中に記載される方法および組成物において使用するために特に適切なものは、成長ホルモンのような増殖因子であり、そして特に、ヒト成長ホルモンである。ヒト成長ホルモン(hGH)とは、拍動の様式で下垂体前葉から分泌されるタンパク質であり、そして成長の調節のために必須である。hGHは、191アミノ酸の一本鎖ポリペプチドであり、約22kDaの分子量および約5.3のpIを有する。hGHは、一生にわたって骨格の成長を刺激し、そして身体の栄養、炭水化物、タンパク質および脂質の正常な代謝において必須である。これは、タンパク質代謝において重要な役割を果たす。なぜならこれは、より効率的なエネルギー源として脂肪を使用することによって、タンパク質合成を増加させ(同化作用)、そしてタンパク質分解を低下させる(異化作用)傾向があるからである。分泌される自然なhGHの量は、小児期に高く、青年期に最大レベルに達し、次いで成人の間に最低レベルまで低下する。本発明の組成物において使用するためのヒト成長ホルモンは、代表的に、組換え的に調製される(例えば、E.coliによって)か、または下垂体由来である。
【0056】
処方物中の4α−ヘリカルバンドルタンパク質の量は、所望の結果を達成するための単位用量あたりのタンパク質の治療有効量を送達するために必要な量である。実際には、この量は、特定の薬剤、その活性、処置されるべき状態の重篤度、患者集団、投薬条件、および所望される治療効果に依存して、広範に変動する。この組成物は、一般に、約1重量%〜約99重量%のいずれかの活性タンパク質、代表的には約2重量%〜約95重量%の活性タンパク質、そしてより代表的には約5重量%〜85重量%の4−αヘリックスバンドルタンパク質を含み、そしてまた、組成物中に含まれる賦形剤/添加剤の相対量に依存する。より具体的には、噴霧乾燥された組成物は、代表的に、以下の百分率のうちの少なくとも約1つの活性剤を含有する:10重量%、20重量%、30重量%、40重量%、50重量%、またはそれより多くの4−αヘリックスバンドルタンパク質。好ましくは、噴霧乾燥された粉末は、少なくとも約50%、例えば、約50〜100重量%の、4−αヘリックスバンドルタンパク質(例えば、ヒト成長ホルモン)を含有する。本発明の特定の実施形態において、噴霧乾燥された粉末は、少なくとも約60重量%の4−αヘリックスバンドルタンパク質、なおより好ましくは、少なくとも約70重量%の4−αヘリックスバンドルタンパク質(例えば、約70%〜100%の活性タンパク質)、より好ましくは、少なくとも約80重量%以上の4−αヘリックスバンドルタンパク質(80重量%〜100重量%の活性タンパク質)、または約90〜100重量%の4−αヘリックスバンドルタンパク質を含有する。一般に、粒子中の高いタンパク質含有量が所望される。本発明の噴霧乾燥された組成物は、タンパク質(例えば、4−αヘリックスバンドルタンパク質)に対して特に有用であり、これらは、0.001mg/日〜100mg/日の用量、好ましくは0.01mg/日〜75mg/日の用量、そしてより好ましくは0.10mg/日〜50mg/日の用量で送達される。
【0057】
(B.安定増強賦形剤)
本発明の組成物は、いくつかの例において、1つ以上の保護的賦形剤または安定化賦形剤を含有する。上で議論されたように、本発明の1つの局面は、最適化された噴霧乾燥条件と組み合わせて使用される場合に、特定の賦形剤または添加剤(例えば、ロイシンのようなアミノ酸、トリロイシンのようなオリゴマー、スクロース、マンニトール、およびラフィノースのような糖、ならびに塩化ナトリウム、塩化カリウムのような塩など)は、そのタンパク質凝集を最小にする能力が優れるのみでなく、例示的なタンパク質(ヒト成長ホルモン(hGH))を使用する実施例において実証されるように、得られる粉末化組成物の空気力学的サイズを減少させ、そして分散性を増加させる能力が優れるという、本出願人らの発見に基づく。さらに、本発明の例示的な組成物のいくつかは、延長された貯蔵の際に安定であり得た。すなわち、貯蔵の際に実質的に増加しない凝集レベルを有した。
【0058】
例示的な安定剤としては、アミノ酸、ペプチドおよび特に2〜9アミノ酸を含むオリゴマー、およびより好ましくは2〜5マー、およびポリペプチドが挙げられ得、これらの全ては、同種または異種であり得る。4αへリックスバンドルタンパク質安定剤としての使用のためのアミノ酸としては、グリシン(gly)、アラニン(ala)、バリン(val)、ノルバリン(2−アミノペンタン酸)、2−アミノヘプタン酸、ロイシン(leu)、イソロイシン(ile)、メチオニン(met)、プロリン(pro)、フェニルアラニン(phe)、トリプトファン(trp)、セリン(ser)、トレオニン(thr)、システイン(cys)、チロシン(tyr)、アスパラギン(asp)、グルタミン酸(glu)、リジン(lys)、アルギニン(arg)、ヒスチジン(his)、ノルロイシン(nor)、およびこれらの改変形態が挙げられる。ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、2−アミノヘプタン酸、フェニルアラニン、およびトリプトファンのようなアミノ酸が好ましい。特に好ましい安定化アミノ酸/賦形剤は、ロイシン、イソロイシン、およびノルロイシンである。
【0059】
好ましいアミノ酸安定剤の特徴を考慮する際に、水における比較的低い可溶性(例えば、約10mg/ml〜約75mg/ml)を有するアミノ酸が好ましい。いずれの理論にも束縛されることなく、減少した水溶性は、水分吸着を減少させ、そして得られた乾燥粉末における結晶化を遅らせ、これらの両方が、本発明の吸入可能な粉末について所望される特徴である(例えば、この点に関して、ロイシンは、ヒスチジンより好ましく、ヒスチジンはアラニンより好ましく、アラニンはグリシンより好ましい)。いくらか大きいファンデルワールス容積(例えば、約100Aより大きい)を有するアミノ酸(例えば、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニンおよびフェニルアラニン)もまた好ましい。ファンデルワールス容積を増加させることは、得られた噴霧乾燥薬学的粉末の増加したTgと相関し、従って、より大きい貯蔵安定性を示す。ロイシン(leu)、バリン(val)、イソロイシン(isoleu)、トリプトファン(try)、アラニン(ala)、メチオニン(met)、ファニルアラニン(phe)、チロシン(tyr)、ヒスチジン(his)、およびプロリン(pro)のような疎水性アミノ酸もまた好ましい。アミノ酸安定剤について好ましい別の因子は、水の表面張力を減少させる能力であり、これは、得られた噴霧乾燥粒子におけるより低いMMDおよび減少したタンパク質凝集と相関する;水の表面張力を低下させるのに効果的な表面活性アミノ酸としては、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、ロイシンおよびバリンが挙げられる。40℃より大きい、より好ましくは50℃より大きい、なおより好ましくは、60℃より大きい、そしてより好ましくは70℃以上のガラス遷移温度を有するアミノ酸もまた好ましい。噴霧乾燥粉末にこのようなアミノ酸を含むことは、代表的に、エアロゾル性能および特にMMADおよびEDを、約10〜25%改善する。1つの特に好ましいアミノ酸は、ロイシンであり、これは、その表面活性に起因して、噴霧乾燥粒子の表面上で濃縮する傾向がある。すなわち、噴霧乾燥タンパク質粒子の表面上のロイシンの濃度は、代表的に、バルク粉末中よりも大きい。噴霧乾燥タンパク質粒子の表面上で濃縮する傾向がある他の表面活性アミノ酸としては、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、ノルロイシンおよびバリンが挙げられ得る。これは、噴霧乾燥の間に、本発明の安定剤(例えば、4−αへリックスタンパク質)の別の好ましい特徴(薬学的因子を保護または遮蔽する傾向)を示す。この特に好ましい実施形態において、薬学的因子は、液滴表面上の安定剤分子の存在によって噴霧乾燥の厳しい条件から遮蔽される。この例において、安定剤は、カプセル化剤ではなく、そして別々のコーティング剤を形成せず、強化された表面濃度の安定剤を有する粒子を生じる。
【0060】
Inhale Therapeutic System’s International特許公開WO01/32144(これは、本明細書中にその全体が参考として援用される)において記載されるように、2つ以上のロイシン残基を含むジペプチドおよびトリペプチドが、安定剤としての使用に好ましい。このクラスの安定剤の代表は、ジロイシンおよびトリロイシンである。ジロイシン含有トリマーは、(1位および2位において)お互いに隣接する2つのロイシン残基を含み得るか、またはこれらは、(1位および3位を占める)トリマーの末端を形成し得る。このトリマーに含まれる残りのアミノ酸は、上の第I節に定義されるような任意のアミノ酸であり得る。グリシン(gly)、アラニン(ala)、バリン(val)、ロイシン(leu)、イソロイシン(ile)、メチオニン(met)、プロリン(pro)、フェニルアラニン(phe)、トリプトファン(trp)、セリン(ser)、トレオニン(thr)、システイン(cys)、チロシン(tyr)、アスパラギン(asp)、グルタミン酸(glu)、リジン(lys)、アルギニン(arg)、ヒスチジン(his)、ノルロイシン(nor)、およびこれらの改変体のようなアミノ酸が適切である。好ましくは、ジロイシン含有三量体について、三量体の第3のアミノ酸成分は、以下の1つである:ロイシン(leu)、バリン(val)、イソロイシン(isoleu)、トリプトファン(try)、アラニン(ala)、メチオニン(met)、フェニルアラニン(phe)、チロシン(tyr)、ヒスチジン(his)、およびプロリン(pro)。本発明における例示的なトリマーとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:leu−leu−gly、leu−leu−ala、leu−leu−val、leu−leu−leu、leu−leu−ile、leu−leu−met、leu−leu−pro、leu−leu−phe、leu−leu−trp、leu−leu−ser、leu−leu−thr、leu−leu−cys、leu−leu−tyr、leu−leu−asp、leu−leu−glu、leu−leu−lys、leu−leu−arg、leu−leu−his、leu−leu−nor、leu−gly−leu、leu−ala−leu、leu−val−leu、leu−ile−leu、leu−met−leu、leu−pro−leu、leu−phe−leu、leu−trp−leu、leu−ser−leu、leu−thr−leu、leu−cys−leu、leu−try−leu、leu−asp−leu、leu−glu−leu、leu−lys−leu、leu−arg−leu、leu−his−leu、およびleu−nor−leu。
【0061】
上記アミノ酸の任意の組み合わせから構成される二量体および三量体はまた、本発明における使用に適切である。以下のアミノ酸の少なくとも2つを含む二量体および三量体が最も好ましい:ロイシン、イソロイシン、バリン、ノルロイシン、フェニルアラニン、およびトリプトファン。
【0062】
水中におけるこれらの限定された可溶性に起因して、あまり好ましくないが、本発明における使用のためのさらなる安定性およびエアロゾル性能強化ペプチドは、上記のアミノ酸の任意の組み合わせを含む4マーおよび5マーである。最も好ましくは、4マーまたは5マーは、2つ以上のロイシン残基を含む。これらのロイシン残基は、ペプチド内で任意の位置を占め得るが、残り(すなわち、非ロイシン)アミノ酸の位置は、残りの4マーまたは5マーが少なくとも約1mg/mlの水における可溶性を有する条件で、上記のような任意のアミノ酸によって占められ得る。好ましくは、4マーまたは5マーにおける非ロイシルアミノ酸は、リジンのような親水性アミノ酸であり、それにより、水におけるペプチドの可溶性を増加する。
【0063】
約40℃より大きい、より好ましくは50℃より大きい、なおより好ましくは60℃より大きい、そして最も好ましくは70℃より大きいガラス遷移温度を有するジペプチドおよびトリペプチドもまた好ましい。
【0064】
ポリアミノ、および特に本明細書中に記載されるアミノ酸のいずれかを含むポリアミノがまた、安定剤としての使用に適切である。ポリリジン、ポリグルタミン酸、およびポリ(lys、ala)のようなポリアミノ酸が好ましい。
【0065】
糖質賦形剤の糖質(例えば、糖、アルジトールのような誘導体化糖、アルドン酸、エステル型糖、および糖ポリマー)、および特に糖がまた、噴霧乾燥の間のタンパク質を保護する際の使用に適切である。本発明における使用に適切な糖質賦形剤としては、例えば、フルクトース、マルトース、ガラクトース、グルコース、D−マンノース、ソルボースなどのような単糖類;ラクトース、スクロース、トレハロース、セロビオースなどのような二糖類;ラフィノース、メレジトース(melezitose)、マルトデキストリン、デキストラン、デンプンなどのような多糖類;およびアルジトール(例えば、マンニトール、キシリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール、ソルビトール(グルシトール(glucitol))、ピラノシルソルビトール、ミオイノシトールなど)が挙げられる。噴霧乾燥固体中にタンパク質を有する無定形またはガラス相を形成し得る糖、および比較的高いTgを有する(例えば、40℃より大きい、好ましくは50℃より大きい、より好ましくは60℃より大きい、そしてなおより好ましくは70℃より大きい、そして最も好ましくは80℃以上のTgを有する)糖が好ましい。実施例から見られ得るように、スクロース、マニトールおよびトレハロースは、特に好ましい安定化賦形剤である。
【0066】
電解質、好ましくは強力な電解質はまた、4−αヘリックスタンパク質において有益である。出願人らによって実行された予備調査において、溶液のイオン強度を調整するための、電解質(例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウムなどのような多数の薬学的に受容可能な無機塩のいずれか)の4−αヘリックスタンパク質を含む液体処方物への組み込みはまた、噴霧乾燥の間、タンパク質を「遮蔽」するために効果的であることが発見された。任意の理論によって拘束されることなく、溶液中の電解質の増加した濃度に起因して、イオンは、噴霧乾燥の間に、液滴表面上で濃縮する傾向があり、それにより、噴霧乾燥プロセスの間に液滴コア中の活性タンパク質を保護または遮蔽する。
【0067】
本発明の組成物および方法において有用なさらなる賦形剤および添加剤は、Inhale Therapeutic Systems’ International Publication No.WO96/32096および「Handbook of Pharmaceutical Excipients」第3版、Kibbe,A.H.編(2000)において提供される。約35℃を超える、好ましくは約40℃を超える、より好ましくは約45℃を超える、最も好ましくは約55℃を超えるガラス遷移温度(Tg)を有する賦形剤が好ましい。
【0068】
例示的なタンパク質賦形剤としては、アルブミン(例えば、ヒト血清アルブミン(HSA)、組換えヒトアルブミン(rHA))、ゼラチン、カゼイン、ヘモグロビンなどが挙げられる。本発明の組成物はまた、緩衝液またはpH調整剤(必ずしもそうではないが、代表的には有機酸または塩基から調製された塩)を含み得る。代表的な緩衝液としては、クエン酸、アスコルビン酸、グルコン酸、炭酸、酒石酸、コハク酸、酢酸、またはフタル酸の有機酸塩を含む。他の適切な緩衝液としては、トリス、トロメタミン塩酸塩、ホウ酸塩、グリセロールリン酸塩およびリン酸塩が挙げられる。グリシンのようなアミノ酸もまた適切である。
【0069】
本発明の噴霧乾燥組成物は、代表的に、迅速に作用すると考えられている(すなわち、これらは、吸入によって投与される場合、制御放出特性または徐放性特性を示さない)。一般に、本発明の組成物は、非ミクロスフェアおよび非リポソームであり、そして粒子は、中空でない傾向がある。さらに、本発明の噴霧乾燥ヒト成長ホルモン粒子は、界面活性剤が存在しなかった(これは、モデルタンパク質(乳酸デヒドロゲナーゼ)において噴霧乾燥製品の貯蔵安定性に有害な効果を有することが示された)(Adler,M.;Lee,G.,J.Pharm Sci:Feb 88(2):199−208(1999))。驚くべきことに、出願人らは、界面活性剤の非存在下で、ヒト成長ホルモンの非凝集噴霧乾燥粉末を生成した。界面活性剤は、以前の研究において、噴霧の間のタンパク質凝集の防止に必須であることが示された(Maa,Y−F.ら、J.Pharm Sci,87(2):152−159(1998))。
【0070】
この組成物は、さらに、香味剤、食味マスキング剤、無機塩(例えば、塩化ナトリウム)、抗菌剤(例えば、ベンズアルコニウムクロライド)、甘味料、抗酸化剤、帯電防止剤、界面活性剤(例えば、約0.1重量%未満であるが、「TWEEN 20」および「TWEEN 80」のようなポリソルベート、ならびにF68およびF88のようなプルロニック(pluronic)(BASFより入手可能))ソルビタンエステル、脂質(例えば、好ましくはリポソーム形態ではないが、レシチンのようなリン脂質および他のホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン)、脂肪酸および脂肪エステル、ステロイド(例えば、コレステロール)、ならびにキレート剤(例えば、EDTA、亜鉛および他のこのような適切なカチオン)が挙げられ得る。4−αヘリックスタンパク質粉末において使用される場合、プルロニックは、代表的に、約1重量%未満の割合で、そしてより好ましくは約0.1重量%未満の割合で、存在し得る。本発明の1つの好ましい賦形剤は、F68およびトリロイシンのようなプルロニックを含む。本発明の組成物および方法における使用のための好ましいカチオンとしては、アルミニウム、マンガン、カルシウム、亜鉛、およびマグネシウムが挙げられる。このようなカチオンは、存在する場合、約50:1カチオン(mol)/タンパク質(mol)〜約1:1の範囲の相対的なモル量で存在し、そしてより好ましくは、約20:1と2:1の間である。約2:1、7:1、10:1、15:1および20:1のカチオン対タンパク質のモル比を有する組成物が特に好ましい。カチオンの亜鉛が、これらの比において特に好ましいが、不十分なレベルの可溶性凝集物を有する噴霧乾燥処方物が、亜鉛または他の二価のカチオンの非存在下でさえ達成される。好ましくは、この組成物は、浸透強化剤を含まず、または存在する場合、このような強化剤は、代表的に、乾燥固体中に少量で存在する(例えば、約10重量%未満くらい、およびより好ましくは約5重量%未満)。本発明に従う組成物における使用のために適切な他の薬学的賦形剤および/または添加剤は、「Remington:The Science&Practice of Pharmacy」,第19版,Williams&Williams,(1995)、および「Physician’s Desk Reference」,第52版,Medical Economics,Montvale,NJ(1998)に列挙される。
【0071】
一般に、本発明の薬学的組成物は、約1重量%〜約99重量%の安定剤、好ましくは約5重量%〜98重量%の安定剤、より好ましくは約15〜95重量%の安定剤を含む。なおより好ましくは、噴霧乾燥組成物は、約0〜40重量%の安定剤、より好ましくは0〜30重量%の安定剤を含む。例えば、好ましい組成物は、以下の量のいずれかを含む:1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%、30重量%の安定化剤。一般に、高タンパク質濃度が、噴霧乾燥粒子において、そして特に噴霧乾燥ヒト成長ホルモンについて所望である。従って、本発明の安定化剤は、代表的に、噴霧乾燥の間にタンパク質を保護する際に非常に効果的である。なぜなら、これらは、約30重量%(固体)未満の濃度で理想的に存在するためである。代表的には、安定化剤の最適量は、すなわち、種々の量(低から高までの範囲)の安定剤を含む組成物を調製することによって、得られた噴霧乾燥組成物のタンパク質凝集、MMADおよび分散能力を調査することによって、次いで、タンパク質凝集または貯蔵安定性に対して有意な有害な影響を与えないで最適なエアロゾル性能が達成される範囲をさらに探索することによって、経験的に決定される。
【0072】
(III.乾燥粉末の調製)
本発明の乾燥粉末処方物は、タンパク質凝集の程度を最小化する条件下で、噴霧乾燥により調製される。処方物の噴霧乾燥は、例えば、「Spray Drying Handbook」,第5版,K.Masters,John Wiley&Sons,Inc.,NY,NY(1991)、およびPlatz,R.ら,国際特許公開WO 97/41833(1997)およびWO96/32149(1996)(これらの内容は本明細書に参考として援用される)に一般的に記載されるように行われる。
【0073】
薬学的因子、好ましくは、成長ホルモンのような4α−へリックスタンパク質は、代表的に、使用されるpH範囲における活性タンパク質の可溶性に依存して、水溶液または懸濁液から噴霧乾燥される。このアプローチを使用して、4−αヘリックスバンドルタンパク質は、最初に水(必要に応じて生理学的受容可能な緩衝剤を含む)に溶解または懸濁される。好ましい実施形態において、タンパク質(例えば、hGH)は、水溶液中に溶解される。活性剤含有溶液のpH範囲は、一般的に、約3と11との間であり、より好ましくは3.5と9との間であり、いくつかの場合、中性pHにより近いpH(5.5〜7.8)が好ましい。なぜならば、このようなpHは、粉末の肺内での溶解後に、粉末の生理学的適合性を維持する際に補助し得るからである。従って、溶液は、タンパク質のpIと同じpH、それより上のpH、またはそれより下のpHで調製される。すなわち、液体処方物は、約3〜4、4〜5、5〜6、6〜7、7〜8、または8〜9の範囲のpHで噴霧乾燥される。本明細書中の実施例によって示されるように、驚くべき優れたエアロゾル特性が、噴霧乾燥されたhGH粉末について、低いpH条件で(すなわち、約4未満のpHで(約3.5〜4))得られた。しかし、適切な粉末はまた、中性pH近く(7〜8)で粉末乾燥される場合に得られた。本発明の1つの実施形態において、hGHのような4−αヘリックスタンパク質の懸濁液は、そのpI(等電点)にほぼ等しいpHで噴霧乾燥される。pIは、hGHの場合、5.3である。本発明の1つの特に好ましい実施形態において、溶液中にトリロイシンおよび4−αヘリックスタンパク質(hGH)を含む懸濁液は、pH5.3の懸濁液中で、噴霧乾燥される。
【0074】
水性処方物は、必要に応じてさらなる水混和性の溶媒(例えば、アセトン、アルコールなど)を含み得る。代表的なアルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのような低級アルコールである。このような混合溶媒系は、代表的に、水混和性溶媒の約0〜80%、より好ましくは、約20〜40%、そして最も好ましくは、水混和性溶媒の約10〜30%を含む。予め噴霧乾燥された溶液は、一般に、0.01%(重量/容積)〜約20%(重量/容積)の濃度、通常0.05%〜10%(重量/容積(例えば、mg/ml))、そして好ましくは約0.1〜2%(重量/容積(すなわち、1〜20mg/ml))の濃度で溶解された固体を含む。詳細には、予め噴霧乾燥された処方物は、代表的に、以下の固体濃度を1つを有する:0.1mg/ml以上、0.5mg/ml以上、1mg/ml以上、1.5mg/ml以上、2mg/ml以上、3mg/ml以上、4mg/ml以上、5mg/ml以上。約10〜15mg/mlの固体濃度が好ましい。本発明の1つの実施形態において、タンパク質は、0.1mg/mlの固体濃度で噴霧乾燥され、この濃度は、タンパク質のネイティブなコンホメーションが保持される噴霧乾燥固体を提供するために効果的である。従って、本発明の好ましい実施形態は、最小化したタンパク質凝集および優れたエアロゾル特性を有する吸入可能な粉末を提供するために、必要に応じて1つ以上の安定剤と共に、噴霧乾燥の間に最適な固体濃度を使用する。
【0075】
また、タンパク質のαヘリックスを維持する固体濃度内で作用するが(上記のように)、好ましい濃度範囲のより高い末端(すなわち、より高い固体含有)でタンパク質を噴霧乾燥することが好ましい。なぜなら、より高いタンパク質濃度は、液滴中の大量のタンパク質に対応するためであり、これは、空気−水界面との接触に起因して、液滴表面上で変性され得るタンパク質の相対的割合を減少させる。従って、特定の数のタンパク質分子のみが液滴表面上に適合し、そしてこれらの分子のみが変性に対して感受性(または少なくとも最も感受性)であると仮定する場合、残りの非表面に位置するタンパク質分子は、「保護された重量比(payload)」を示す。
【0076】
次いで溶液を、従来の噴霧乾燥機(例えば、Niro A/S(Denmark)、Buchi(Switzerland)などのような販売元から入手可能)で噴霧乾燥され、分散性乾燥粉末を生じる。この溶液を噴霧乾燥するために最適な条件は、処方成分によって変化し、そして一般的には実験的に決定される。材料を噴霧乾燥するために使用される気体は、典型的には空気であるが、窒素またはアルゴンのような不活性気体もまた適切である。さらに、噴霧される材料を乾燥するために使用される気体の入口および出口の両方の温度は、噴霧される材料中の活性剤の分解を引き起こさないような温度である。このような温度は、代表的には、実験的に決定されるが、一般的には、入口温度は、約50℃〜約200℃の範囲であり、一方出口温度は、約30℃〜約150℃の範囲である。好ましいパラメーターは、約20〜150psiの範囲、そして好ましくは約30〜40から100psiの範囲の微粒化圧力を含む。代表的には、使用される微粉化圧力は、以下の(psi)の1つである:20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120以上。噴霧乾燥粉末は、他の蒸発乾燥方法によって調製された粉末とは物理的に異なり、そして代表的に、凍結乾燥のような他の乾燥方法によって調製された粉末とは異なる形態および熱履歴(ガラス遷移温度、ガラス遷移幅、およびエンタルピー緩和プロフィールを含む)を示す。
【0077】
一旦形成されると、4−αヘリックスバンドルタンパク質乾燥粉末組成物は、好ましくは、製造、処理および貯蔵の間、乾燥(比較的低い湿度)条件下に維持される。使用される特定の乾燥パラメーターに関わらず、噴霧乾燥プロセスは、好ましくは、活性4−αヘリックスバンドルタンパク質、好ましくはヒト成長ホルモンを含む、吸入可能な非タンパク質凝集の、高度に分散性の粒子を生じる。
【0078】
(V.乾燥粉末処方物の特徴)
本発明の粉末は、いくつかの特徴、最も顕著には:(i)一貫して高い分散性(これは、貯蔵の際でさえ維持される)、(ii)小さな空気力学的な粒子の大きさ(MMAD)、(iii)改善された微粒子用量値(すなわち、より高い割合の、3.3ミクロン未満のMMADの大きさにされた粒子を有する粉末によりさらに特徴付けられ、これら全てが、hGHのようなタンパク質による全身的処置のために、下気道(すなわち、肺胞)の組織へ浸透する粉末の改善された能力に寄与する。本発明の噴霧乾燥粉末のこれらの物理的特徴(以下により十分に記載される)は、肺深部へのこのような粉末のエアロゾル化送達の効率を最大にする際に重要である。
【0079】
本発明の乾燥粉末は、肺内への浸透に有効なエアロゾル化可能な粒子から構成される。本発明の粒子は、約20μm未満、好ましくは約10μm未満、より好ましくは約7.5μm未満、そして最も好ましくは約4μm未満、そしてなおより好ましくは約3.5μm未満、そして通常0.1μm〜5μmの直径の範囲の質量中央直径(mass median diameter)(MMD)を有する。好ましい粉末は、約0.2〜4.0μmのMMDを有する粒子から構成される。いくつかの場合、粉末はまた、吸入不能(non−respirable)キャリア粒子(例えば、ラクトース)を含み、ここで吸入不能粒子は、代表的には約40ミクロンより大きなサイズである。
【0080】
本発明の粉末は、約10μm未満の質量中央空力直径(MMAD)のエアロゾル粒子サイズ分布によりさらに特徴付けられる。この粉末は、好ましくは約5μm未満、より好ましくは約4.0μm未満、さらにより好ましくは約3.5μm未満、そして最もより好ましくは約3μm未満のMMADを有する。この粉末の質量中央空力直径は、約0.1〜10μm、好ましくは約0.2〜5.0μmのMMAD、より好ましくは約1.0〜4.0μmのMMAD、およびさらにより好ましくは約1.5〜3.0μmの範囲で特徴付けられる。代表的な噴霧乾燥したhGH粉末についての例示的なMMAD値を、実施例に提供する。これらの実施例のいくつかは、エアロゾル粒子サイズ分布における改善が、至適化された噴霧乾燥の条件と安定剤の選択および濃度の組み合わせにより達成されることを実証する。
【0081】
本発明の粉末は、その密度によりさらに特徴付けられ得る。粉末は、一般的に約0.1〜10g/cm、好ましくは約0.1〜2g/cm、そしてより好ましくは約0.15〜1.5g/cmのかさ密度を有する。
【0082】
粉末は、一般的には約20重量%未満、通常約10重量%未満、そして好ましくは約6重量%未満の水分含量を有する。より好ましくは、噴霧乾燥した粉末は、代表的に約3重量%未満、より好ましくは2重量%未満、そして最も好ましくは0.5重量%と2重量%の間の残存水分含量を有する。このような低水分含有固体は、パッケージングおよび貯蔵の際により高い安定性を示す傾向がある。一般的に、本発明の粉末は吸湿性であり、すなわち、それらはブリスターパッケージのような密封された容器に保存されていない場合、大気から水分を吸収する傾向があることが実証されている。
【0083】
本発明の組成物の最も顕著な特徴の1つは、(ED値により示される場合の)その高度な分散性である。本明細書中に記載されている噴霧乾燥方法および安定剤は、有意に改善された(それらの至適化されていない相同物を超える)分散性を有する処方物を提供するのに有効である。一般的には、これらの粉末の放出用量(ED)は、30%より多く、そして通常は40%より多い。より好ましくは、本発明の粉末のEDは、50%より多く、そしてしばしば55%より多い。実際に、実施例を見ると、本発明の噴霧乾燥した粉末は、代表的には65%以上、そしてしばしば約70〜90%以上の範囲の至適ED値を有する。
【0084】
乾燥粉末の全体のエアロゾル性能を特徴付けるためのさらなる基準は、微粒子用量(FPF)であり、これは、3.3ミクロン未満の空力直径を有する粉末の割合を記載する。本発明の粉末は、肺送達に特によく適しており、そして約30%〜64%以上の範囲のFPF値を有する。好ましい粉末は、少なくとも約30%の、約0.5μm〜3.3μm未満のエアロゾル粒径を含み、従って、エアロゾル化形態で送達されて肺の領域(肺胞を含む)に到達する場合に、非常に有効である。
【0085】
本明細書中に記載される組成物はまた、化学的安定性および物理的安定性(すなわち、エアロゾル性能)の両方に関して、経時的に良好な安定性を有する。一般的に、化学的安定性に関して、処方物に含まれる4−αへリックスバンドル(bundle)タンパク質は、噴霧乾燥で約10%以下で分解する。すなわち、この粉末は、少なくとも約90%のインタクトな活性タンパク質、好ましくは少なくとも約95%のインタクトな活性薬剤を含み、そしてさらにより好ましくは少なくとも約97%以上のインタクトな活性薬剤を含む。好ましくは、この噴霧乾燥の過程は、約10%未満の総タンパク質凝集物、好ましくは総約7%未満の総凝集物、そして最も好ましくは約5〜6%未満の総凝集物未満を有する粉末を生じる。より具体的には、この噴霧乾燥した粉末は、代表的には、約10%未満の不溶性凝集物、好ましくは約7%未満の不溶性凝集物を含み、そしてより好ましくは約5%未満の不溶性凝集物を含む。可溶性凝集物を考えると、この噴霧乾燥した粉末は、代表的には7%未満の可溶性凝集物、好ましくは6%未満の可溶性凝集物、より好ましくは5%未満の可溶性凝集物、そして最も好ましくは4%、3%、2%または1%未満の可溶性凝集物を含む。この噴霧乾燥した粒子におけるモノマーの総量は、代表的に90%よりも多く、そしてより好ましくは以下のうちの1つよりも大きい:91%、92%、93%、94%、または95%。さらに、本発明の組成物は、40℃および周囲相対湿度での1ヶ月にわたる貯蔵後に、約10%未満の総タンパク質凝集物含有量により特徴付けられるように、貯蔵の際の良好な安定性をさらに実証する。すなわち、本発明の多くの例示的な成長ホルモン組成物の凝集物の総含有量は、40℃で1ヶ月間の貯蔵で実質的な変化はしなかった。従って、本発明の吸入可能な成長ホルモン組成物の噴霧乾燥および貯蔵の両方に関する化学的安定性および物理的安定性の両方の至適なバランスの達成を説明する。
【0086】
エアロゾル性能に関して、本発明の組成物は、概して、3ヶ月の期間、周囲条件下で貯蔵された場合に、約20%以下、好ましくは約15%以下、そしてより好ましくは約10%以下の放出用量の低下により特徴付けられる。本発明の好ましい実施形態において、
本明細書中に記述される組成物(最小化されたタンパク質凝集物を伴う)について注目されるエアロゾル特性における改善は、以下のようないくつかの関連する利点をもたらし得る:(i)吸入デバイスへの高価な薬物損失の減少(なぜならば、より多くの粉末がエアロゾル化され、それにより被験体による吸入に利用可能であるからである);(ii)高効率な粉末のエアロゾル化に起因する、単位用量あたりに必要とされる乾燥粉末の量の減少、(iii)被験体の肺に到達するエアロゾル化薬物の量の増加による、1日あたりの吸入回数の減少。
【0087】
(VI.組成物の投与)
本明細書中に記載される処方物は、任意の適切な乾燥粉末吸入器(DPI)、すなわち、患者の吸入呼気を、乾燥粉末薬物を肺に輸送するためのビヒクルとして利用する吸入デバイスを使用して送達され得る。好ましいInhale Therapeutic Systemの乾燥粉末吸入デバイスは、Patton,J.S.ら,米国特許第5,458,135号(1995) Smith,A.E.ら,米国特許第5,740,794号(1998);およびSmith,A.E.ら,米国特許第5,785,049号(1998)、Schuler,C.ら、国際特許出願WO 01/00263(本明細書中に参考として援用される)に記載される。
【0088】
この型のデバイスを使用して投与される場合、粉末は、穿通可能な蓋または他のアクセス表面を有する容器、好ましくはブリスターパッケージまたはカートリッジに収容され、この場合、この容器は、一回の投薬単位または複数の投薬単位を含み得る。多数の空洞(すなわち、単位用量パッケージ)を、計量した用量の乾燥粉末医薬で充填するための簡便な方法は、例えば、Parks,D.J.ら、WO97/41031(1997)(本明細書中に参考として援用される)に記載される。
【0089】
例えば、Cocozza,S.ら,米国特許第3,906,950号(1974)、およびCocozza,S.ら、米国特許第4,013,075号(1997)(本明細書中に参考として援用される)に記載される型の乾燥粉末吸入器はまた、本明細書中に記載される粉末を送達するのに適切であり、ここで予め計量された用量の被験体への送達用の乾燥粉末が、硬質ゼラチンカプセル内に含有される。
【0090】
乾燥粉末を肺に投与するための他の粉末分散デバイスとしては、例えば、Newell,R.E.ら、欧州特許第EP 129985号(1988);Hodson,P.D.ら,欧州特許第EP 472598号(1996);Cocozza,S.ら,欧州特許第EP 467172号(1994)、およびLloyd,L.J.ら,米国特許第5,522,385号(1996)(本明細書中に参考として援用される)に記載される分散デバイスが挙げられる。Astra−Draco「TURBUHALER」のような吸入デバイスもまた、本発明の乾燥粉末を送達するために適切である。この型のデバイスは、Virtanen,R.、米国特許第4,668,281号(1987);Wetterlin,K.ら、米国特許第4,667,668号(1987);およびWetterlin,K.ら、米国特許第4,805,811号(1989)(これらは全て本明細書中に参考として援用される)に詳細に記載される。他の適切なデバイスとしては、Rotahaler(登録商標)(Glaxo)、Discus(登録商標)(Glaxo)、SpirosTM吸入器(Dura Pharmaceuticals)、およびSpinhaler(登録商標)(Fisons)のような乾燥粉末吸入器が挙げられる。以下のいずれかのために空気を供給するピストンの使用を採用するデバイスもまた適切である:粉末化医薬品を飛沫同伴すること、空気をスクリーンを通過させることによりそのキャリアスクリーンから医薬品を浮揚させること、または混合チャンバで粉末医薬品と空気とを混合し、続いてこの粉末をデバイスのマウスピース(例えば、本明細書中に参考として援用されるMulhauser,P.ら、米国特許第5,388,572号(1997)に記載されるデバイス)を通して患者に導入すること。
【0091】
乾燥粉末はまた、加圧した計量用量吸入器(MDI)(例えば、Ventolin(登録商標)計量用量吸入器)を使用して送達され得る。この吸入器は、Laubeら,米国特許第5,320,094号(1994)、およびRubsamen,R.M.ら、米国特許第5,672,581号(1994)(両方が本明細書中に参考として援用される)に記載されるように、薬学的に不活性な液体噴霧体(例えば、クロロフルオロカーボンまたはフルオロカーボン)中の薬物の液体または懸濁液を含む。あるいは、本明細書中に記載される粉末は、溶媒(例えば、水、エタノール、または生理食塩水)中に溶解されていても懸濁されていてもよく、そして噴霧により投与される。エアロゾル化溶液を送達するための噴霧器としては、AERxTM(Aradigm)、Ultravent(登録商標)(Mallinkrodt)およびAcorn II(登録商標)(Marquest Medical Products)が挙げられる。
【0092】
使用の前に、乾燥粉末は、一般的に周囲条件下で貯蔵され、そして好ましくは約25℃以下の温度および約30〜60%の範囲の相対湿度(RH)で貯蔵される。より好ましい相対湿度条件(例えば、約30%未満)は、投薬形態の二次パッケージングでの乾燥剤の組込みにより達成され得る。
【0093】
(VII.有用性)
本発明の組成物は、上記のII.A節に記載されるような4−αへリックスバンドルタンパク質の投与に反応する任意の状態を処置または予防するために、治療的有効量で哺乳動物被験体に肺投与される場合に、有用である。
【0094】
特に、例示的な4−αへリックスバンドルタンパク質であるhGHが、治療的有効量で投与される場合、小児の成長ホルモン欠乏症、成体の成長ホルモン欠乏症、慢性腎不全およびターナー症候群のような状態の処置において有用である。
【0095】
以下の実施例は、本発明の例示であり、本発明の範囲の限定として解釈されるべきではない。この実施例の変形物および等価物は、本発明の開示、図面および本明細書中の特許請求の範囲を考慮して当業者に明らかである。
【0096】
本明細書中で参照される全ての文献、書籍、特許およびその他の刊行物は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0097】
(実施例)
(材料および方法)
(A.材料)
des−pheヒト成長ホルモン(des−phe hGH)、BresaGen Limited,Adelaide,South Australia
ネイティブヒト成長ホルモン、BresaGen Limited,Adelaide,South Australia
メチオニル−ヒト成長ホルモン(met hGH)、BresaGen Limited,Adelaide,South Australia
L−ロイシン(Aldrich,St.Louis,MO)
エタノール、200プルーフ(USP/NF、Spectrum Chemical Mfg.Corp.、New Brunswick、N.J.)
メタノール(HPLC グレード、EM Industries、Gibbstown、N.J.)
トリロイシン(Bachem California Inc,USA Torrance,CA)
リン酸ナトリウム、二塩基性、7−ハイドレイト結晶;J.T.Baker、ロット番号:M30150
リン酸ナトリウム、一塩基性、モノハイドレイト;J.T.Baker、ロット番号:N50156
ショ糖:T.J.Baker、ロット番号:N21593
ラフィノース、ペンタハイドレイト:Pfanstiehl、ロット番号:25320A
トレハロース、ジハイドレイト;Spectrum、ロット番号:OF0359
Ile:Sigma、98%、ロット番号28H00462
Val:Aldrich、99%、ロット番号08311AU
Phe:Aldrich、99%、ロット番号13022TS
Trp:Aldrich、99%、ロット番号12729HS
(B.方法)
(粒子サイズ測定(Horiba))
粉末の質量中央直径(MMD)を、Horiba CAPA−700粒子分析器(Horiba Instruments inc.、Irvine、CA)を用いて測定した。測定は、懸濁溶媒中の分散した粒子の遠心分離分割に基づいた。質量中央直径(これは、粒子のストークス直径に基づく)を、粒子密度ならびに懸濁溶媒の密度および粘度を用いて計算した。
【0098】
粉末の密度は、全粉末に対して1.5g/cmと設定した。(この名目上の値は、分析された全ての粉末について使用され、そして噴霧乾燥した粉末について典型的である範囲内にある)。粒子サイズ測定を、Sedisperse A−11(Micromeritics、Norcross、GA)5mlに懸濁した約5〜10mgの粉末を用いて行い、そして超音波処理によって10分間分散させた。粒子サイズデータを集めた範囲は0.4〜10.0μmであった。
【0099】
(粒子サイズ(VMD)):粒子サイズの分布を、SYMPATEC HELOS粒子サイズ分析器(2バー(bar)の剪断力で操作した)を用いて測定した。R2に対応する焦点距離を、1DR型検出器と組み合わせて使用した。容積平均直径(VMD)を分布から得た。
【0100】
(化学的安定性)タンパク質分解のタンパク質純度/程度を、逆相HPLC(RP−HPLC)により決定した。
【0101】
(水分含量)粉末の残存水分含量を、Mitsubishi水分メーターモデル#CA−06を用いて、Karl Fischer滴定技術により決定した。水分含量をまた、熱重量分析(TGA)により決定する。
【0102】
(可溶性凝集物の決定)可溶性凝集物を、溶媒送達システム、光ダイオードアレイ検出器、温度制御オートサンプラーおよびデータマネジメントシステムを備えたWaters HPLCシステムを用いて、サイズ排除高圧液体クロマトグラフィーまたはSECにより決定した。
【0103】
(不溶性凝集物の決定)不溶性凝集物を、Shimadzu UV−2101 PCデュアル分光光度計を用いて、紫外分光法(UV)により決定した。サンプルを240〜360nmの範囲にわたってスキャンした。不溶性凝集物を、溶液の濁度を測定することにより定量的に決定した(Eckhardt,B.M.ら、Pharm Res.,8(11),1360〜1364(1991)。
【0104】
(空気力学的な粒子サイズの測定)
(アンダーセンカスケードインパクター)
アンダーセンカスケードインパクター(粒子のサイズに従って、内部嵌入によってプレート上に粒子を捕獲する一連の工程を有する、ふるい様装置)を用いて、MMADおよび空気流中のエアロゾル化粉末処方物の粒子サイズ分布を決定した。このプレートを、試験の前および後に測量し、そして各工程のプレートに付着した粉末の質量を決定した。他に示されない場合、研究は、8つの工程(上部から底部工程まで(0〜7))を有する伝統的なアンダーセンカスケードインパクターを用いて行い、このカスケードインパクターは、9.0〜0.4μmにわたるカットオフサイズ、および28.3L/分の流速で操作される場合、<0.4μmの粒子を捕捉する最終フィルター工程を有する。装置試験設定は、カスケードインパクターおよびUSP(United States Pharmacopia)のど(USP23、チャプター<601>)がフィルターよりむしろ吹出し口に取り付けられた点を除くと、ED試験と同様であった。複数回の分散を、典型的に、各カスケード嵌入操作に対して行い、重量的に正確なデータを得た。
【0105】
(アンダーセンショートスタック(SS)法)
SS法において、工程が配置される順序を、上記の慣用的なアンダーセンカスケードインパクター設定から変化させた。上部から、インレットコーン取り付け装置をのどに連結するために工程0を利用した。工程3を次に、工程0の下に、配置し、続いてフィルター工程(工程F)を配置した。粉末を含む空気流は、工程0および3のみを通り;空気(しかし、粉末ではない)は、工程Fの下に配置され、他の工程を流れ、この他の工程は、アセンブリの残りの部分を適切な位置に保持する。前もって測量されたフィルターを、工程Fに配置し、そして<3.3μmの粒子を捕獲した。第2のフィルターを、工程3の下の反転したプレート上に置き、そして>3.3μmの粒子を捕獲した。本明細書中に記載される研究のために、2mgの粉末組成物を含む1つのBP(ブリスターパック)をエアロゾル送達デバイスに分散させ、そしてバキュームをUSP方法論に従って28.3L/分で抜いた。次いで、このプロセスを、1操作当たり6mgの標的質量に対して2度繰り返した。次いで、フィルターを除去し、そして計量し、付着した粉末の量を決定した。
【0106】
(実施例1)
(肺送達のためのニートhGH処方物)
ネイティブな全長のhGH(n−hGH、BresaGen ネイティブの全長、カタログ番号hST−3、ロットH057)は、噴霧乾燥ニート(すなわち、賦形剤/安定剤を欠く)である。生じた粉末の物理的安定性および化学的安定性ならびにエアロゾル特性を、噴霧乾燥した直後、そして3つの異なる温度での1ヶ月間の貯蔵後に評価した。
【0107】
(溶液調製)
噴霧乾燥する前に、タンパク質を、YM−10膜を伴うAmicon(Millipore)Ultrafiltrarionセル(cell)を用いて二重濾過し、市販の処方物に含まれるマンニトールおよびグリシンを除去した。hGH(725mg)および5mMリン酸ナトリウムを含む溶液(pH 7.8)を調製した。液体処方物は、1mlあたり10mgの固体を含んだ(すなわち、1%の全固体含量)。この緩衝液は、全ての固体の6.9%を示し、そして[hGH]は全ての固体の93.1%、すなわち9.31mg/ml)であった。
【0108】
(噴霧乾燥)ニート処方物を、改変サイクローン(Platz,R.ら、Inhale Therapeutic Systems国際特許出願番号WO 97/41833、1997年11月3日)、噴霧器ノズルおよび粉末収集容器を装備したBuchi 190ミニスプレードライヤー(Buchi Labortechnik AG,Meierseggstrasse,Switzerland)を用いて、噴霧乾燥した。回収効率は、約70%を超え;代表的な回収効率は約75〜95%の範囲であった。
【0109】
(粉末パッキングおよび特徴付け)得られた粉末を、相対的に5%未満の湿度を有するグローブボックスにおいて、5mg単回用量形態(ブリスターパック、BP)に手動で充填した。このBPを乾燥剤とともに袋に入れ、そして3つの異なる温度(4℃、25℃および40℃)で1ヶ月間貯蔵した。次いで、この粉末の物理的(エアロゾル性能)特性および化学的特性を、上記の一般的な方法論を用いて評価した。
表1.噴霧乾燥したニートhGHの特徴付け
【0110】
【表1】
Figure 2004515467
上のデータは、特定の噴霧乾燥条件(固体含有量、噴霧圧力、pHなど)が、hGH乾燥粉末(高分散性(EDが70%より大きい)、良好な空力直径の範囲(MMADの平均が約3.5ミクロン)、低い程度のタンパク質分解(約5%未満)、ならびに40℃で貯蔵した場合に8%未満、周囲の条件下で貯蔵した場合に約6%未満、および低温で貯蔵した場合に約4%未満の、可溶性および不溶性の組み合わさった凝集物を有する)を調製するために利用され得ることを示す。
【0111】
(実施例2)
(種々のプロセス条件下での噴霧乾燥ニートhGH)
さらなる賦形剤/安定化剤を欠くヒト成長ホルモンの水性溶液を調製し、上記のように種々の異なるプロセス条件下で噴霧乾燥して、得られた粉末の特性における効果を試験した。
【0112】
得られた乾燥粉末の関連性のあるプロセスパラメーターおよび特性のまとめを、以下の表2に提供する。IA=不溶性凝集物;SA=可溶性凝集物。
【0113】
(表2 噴霧乾燥ニートhGH)
【0114】
【表2】
Figure 2004515467
上記データはさらに、本明細書に記載される好ましいプロセスパラメータの、4つのαヘリックスバンドルタンパク質粉末の調製においての有用性を支持し、これは、噴霧乾燥でタンパク質凝集が最小になることを示し、優位なエアロゾル特性(EDは、70%より大きく、MMADは、平均約3ミクロンである)を有することを支持する。
【0115】
(実施例3)
(トリロイシンを含む、吸入可能な噴霧乾燥hGH調製物)
本研究の対象は、エアロゾル特性および噴霧乾燥Met−hGHの1ヶ月間の安定性におけるトリロイシンの効果を決定することであった。
【0116】
(A.処方物)
5つの異なる処方物溶液を以下のように調製した。メチオニン化ヒト成長ホルモンを7mg/mL(70%w/w)の濃度で、1.5および3mg/mLの濃度のトリロイシン(L3)と混合して、それぞれ15重量%および30重量%のトリロイシンを含む粉末を提供した。これらの溶液を、pH3.6または7.8に調節した。同様に、メチオニン化ヒト成長ホルモン(10mg/ml)およびリン酸ナトリウム(5mM)の水性溶液をpH7.8で調製した。全ての処方物を総固体含量1%で調製した。
【0117】
(B 噴霧乾燥)
上記のhGH溶液をBuchi190実験室スケールのスプレードライヤーを上記実施例1および2のように使用して噴霧乾燥した;用いた微粒化圧は、80psiであった。
【0118】
(C 特徴づけ)
噴霧乾燥したMet−hGH粉末のエアロゾル特性および化学的安定性を以下に示す:
(表3 噴霧乾燥したhGH−トリロイシン(L3)粉末)
【0119】
【表3】
Figure 2004515467
上記データは、噴霧乾燥の間、例示的な4つのαヘリックスバンドルタンパク質(例えば、hGH)を用いる場合に、トリロイシンが有効な安定化剤であることを示す。さらに、噴霧乾燥の間に利用した低pH条件は、分散性を増大するようにみられ、特にトリロイシンと組み合わせて用いる場合に、成長ホルモン分子の共同的な安定化を提供して、タンパク質分解の程度が最小を示す粉末を提供し、これは、優れたED(平均約90%)および小さな空気力学的直径(約2.6〜3.1ミクロンの範囲)の両方を有する。
【0120】
(実施例4)
(糖を含む吸入可能な噴霧乾燥hGH)
本研究の対象は、最適化されたプロセスパラメータとともに、噴霧乾燥hGH処方物に、安定化剤として糖を使用して、所望のエアロゾル特性および良好なhGH安定性プロフィールを有する粉末を実現することである。
【0121】
多くの糖の中で、非還元糖、乾燥固体中でタンパク質と合わせた場合、非結晶相を形成し得る糖、および高いTg(例えば、30℃より高い、好ましくは40℃より高い、より好ましくは50℃より高い、さらにより好ましくは60℃より高い、そして最も好ましくは70℃より高いガラス転移温度を有する)を有する糖が好ましい。これらの優先性を維持することにおいて、ショ糖(Tg=74℃)、ラフィノース(Tg=102℃)およびトレハロース(Tg=115℃)を本研究に用いた(A由来のTgデータ。Saleki−Gerdt、Zografi、G.、Pharm Res.、11(8)、1166−1172(1994))。
(A.処方物調製)5mMリン酸ナトリウム緩衝液をpH7.8で調製した。各metーhGH凍結乾燥バイアルを、HPLC用水5mlで再構成した。計18バイアルを使用した。hGH溶液をダイアフィルトレートして(diafilter)、再構成の前に賦形剤を除いた。使用したダイアフィルトレーション装置は、YM10,000フィルターを備えたAmicon(Millipore)Ultrafiltraion cellであった。このタンパク質溶液を5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)を用いてダイアフィルトレートして、37psigの気圧で4〜5℃、11時間で脱気した。ダイアフィルトレーション工程の後に、タンパク質濃度をUV分光法により277nmで確認し、5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)で濃度を12.1mg/mlに合わせた。
【0122】
糖のストック溶液を、22.8、22.7、および22.7mg/mLの濃度で、ショ糖、ラフィノースおよびトレハロースでそれぞれ調製した。これらの溶液を5mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7.8で調製した。4つの処方物を遠心チューブ中で調製し、S5−01(ショ糖)、S5−02(トレハロース)、S5−03(ラフィノース)およびS5−04(緩衝液のみ)とそれぞれ標記した。S5−01:40mlの12.1mg/mlのhGHをビン中で拡散し、10mlのショ糖ストックを添加した。pHを7.8に調製した。S5−02:40mlの12.1mg/ml hGHをビン中に分散させ、10mlのラフィノースストックを添加した。pHを7.8に調節した。S5−03:34mlの12.1mg/ml hGHをビン中に拡散し、8.5mlのトレハロースストック溶液を添加した。pHを7.8に分散させた。S5−04:40mlの12.1mg/ml hGHをビン中に分散させ、10mlの5mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.8)を添加した。pHを7.8に調節した。処方物のまとめを以下の表4に提供する。
【0123】
(表4 処方物のまとめ)
【0124】
【表4】
Figure 2004515467
(B 噴霧乾燥)
上記の処方溶液は、Buchi 190miniスプレードライヤーを、上記実施例のように用いて噴霧乾燥した。噴霧乾燥を、微粒化圧60psiおよび噴出口の気温60℃で実施した。粉末は、約60〜85%の範囲得られたものを収集した。
(C 安定性)この粉末を、相対湿度5%未満のグローブボックス中に、移して、単位用量形態(各包装パック中に5.0mgの粉末)に移し、リッドストック(lidstock)で、熱融着した。各処方物由来の包装を40℃の温度ステーション中においた。この包装を乾燥剤とともにアルミニウムバッグ中で封着した。サンプルを1ヶ月の時点で温度ステーションから取り出した。
【0125】
エアロゾルの性能、タンパク質凝集、タンパク質純度および残留水分の分析の結果を以下の表に提示する。
【0126】
(表5 開始時および1ヶ月の時点での放出用量)
【0127】
【表5】
Figure 2004515467
このデータは、全ての試験された処方物についてのEDが、75%を超えていたことを示す。hGH粉末は、ニート処方物に比較し場合、3つの糖(30%)で処方されたhGH粉末は、高いED提供しなかった。40℃で1ヶ月間袋に入れた粉末の保存では、EDは、顕著に変っていなかったが、トレハロースおよびニート処方物についてのEDに少しの減少が観察された。
【0128】
(表6 開始時および1ヶ月の時点でのMMAD、FPF)
【0129】
【表6】
Figure 2004515467
4つの処方物由来の粉末は、類似のMMAD値(3.8〜3.9μm)を有した。MMAD値は、ショ糖処方物(3.4μm)を除いて、1ヶ月間40℃の保存後に同じ範囲であった。ショ糖処方物についてのMMADの減少は、測定値由来のCIEが115%の値(100%を超える)を有したための予期しない実験誤差に由来する。他の処方物についての粒子サイズ分布は、最初と1ヶ月の時点の間で極めてに一定であった。
【0130】
(表7 水分含量)
【0131】
【表7】
Figure 2004515467
水分は、1〜1.6%の範囲であった。予想通り、水分レベルは、乾燥剤と共に40℃で1ヶ月間保存した後に減少しなかった。
【0132】
(表8 RP−HPLCによる化学分解の特徴づけ)
【0133】
【表8】
Figure 2004515467
このデータは、試験した全ての処方物について、40℃で1ヶ月間の保存ののちに、同じレベルを維持したhGHおよび初期の溶出ピーク(EE)の割合を示す。hGHおよびEE量において、調製した処方物間で有意な差は、RP−HPLC分析において観察されなかった。
【0134】
(表9 SE−HPLCによる可溶性凝集物(SA)の特徴づけ)
【0135】
【表9】
Figure 2004515467
可溶性凝集物(SA)は、全ての処方物を噴霧乾燥した後(約2%まで)少し増加した。乾燥剤と共に40℃で1ヶ月間保存した後、可溶性凝集物は、少し増加した。ニート処方物に対して可溶性凝集物は、4.7%まで増加した。このことは、これらのような糖がhGHタンパク質を凝集から安定化して得ることを示唆し得る。3つの糖処方物の中で、ショ糖処方物が最も低い可溶性凝集物の割合の値を、最初の時点と1ヶ月後の時点の両方で呈した。
【0136】
(表10 UV分光法による不溶性凝集物の特徴づけ)
【0137】
【表10】
Figure 2004515467
不溶性凝集物は、試験した全ての処方物について3%未満であった。不溶性凝集物は、40℃で1ヶ月の保存の後に増加は見られなかった。表9において報告される、1ヶ月の時点でのSDおよび%RSDを、同じサンプルを3回スキャンして得た。これは、同じサンプルからのUV測定の変動を反映しているのであって、サンプル間の変動ではない。
【0138】
総モノマー(TM)の割合をまた、B.M.Eckhardt、J.Q.OesweinおよびT.A.Bewley、Pharm.Res.、8(11):1360−1364(1991)に記載されるように計算した。
【0139】
(表11 総モノマーの割合の計算)
【0140】
【表11】
Figure 2004515467
本研究で評価される糖は、ニート処方物に比較してエアロゾル効率(EDおよびMMAD)の増大を示さなかった。しかし、糖を有する処方物は、よりよい安定性プロフィールを提供し(例えば、hGHが糖と処方された場合、可溶性凝集物レベルは、ニート処方物より低かった;さらに、ショ糖処方物は、可溶性凝集物の最も低い量を提供した。
【0141】
(実施例5)
(噴霧乾燥パラメータの最適化)
本研究の目的は、4つのαヘリックスバンドルタンパク質粉末のMMADを、拡散性を犠牲にせずにか:またはタンパク質の分解を増大することなく3ミクロン未満にさらに減少しすることであった。des−Phe hGHを用いたが、天然の全長のhGHの粉末の特性の生じる有意な差は、予期されなかった。
【0142】
hgHの凝集は、スプレー吹き付け染色の間、不可避であり、ほとんどの凝集は、微粒化の工程の間に生じることが示されている(Mumenthaler、M.ら、Pharm Res.、11:12−20(1994)およびMaa、Y−Fら、J Pharm Sci、87:152−159(1998))。本発明者らは、ニートのネィティブhgHを、40psi微粒化乾燥粉末に噴霧乾燥した(実施例1)。この粉末の多くのMMADは、3.5ミクロン(VMOD=2.7ミクロン)であり、3ミクロンより大きい。本研究の目的は、さらに空気力学的粒子サイズを、低い程度のタンパク質凝集を犠牲にせずに3ミクロン未満に減少させる最適化プロセスパラメータを決定することであった。
【0143】
減少したMMADを達成するための1つの方法は、主な粒子サイズの減少によるものであり、これは、微粒化圧における増大かまたは噴霧乾燥すべき溶液の固体含量における減少によりもたらされ得る。両方のパラメータの調節を検討した。
【0144】
(実験の設計)
噴霧圧力(40−60psi)、および固体含有量(0.5〜2.0%w/v)を、この設計において因子として使用した。
【0145】
噴霧器圧力を、より小さい粒子を作製する目的で、1%固体(S6−02)で60psiまで上昇させた。この固体含有量を、この粒子サイズをさらに低減するために、0.5%固体まで低減した(S6−03)。しかし、より小さい粒子サイズを生み出すために使用される条件(より低い固体および噴霧の増大)で、hGHの凝集レベルの上昇が以前に観察されていることに注目すべきである。換言すると、hGH濃度の増大は、より低い凝集を生じる可能性があり得る。従って、この固体含有量を2%w/vまで上昇させることを決定した。実験S6−04の目的は、この最も低いレベルでの凝集を維持し、40psiの噴霧圧力を使用することであった。この設計の基盤(design matrix)を、以下のように提供する。出発hGH物質は、表13におけるタンパク質純度値から見出され得るように高度に不純であった。
【0146】
【表12】
Figure 2004515467
溶液調製および噴霧乾燥を、上記の実施例に記載したように実施した。これらの得られた噴霧乾燥粉末の特徴づけを、以下に表形態で提供する。
【0147】
【表13】
Figure 2004515467
(実施例6)
(アミノ酸安定剤の使用)
アミノ酸を、噴霧乾燥の間に、4−αヘリックスバンドルタンパク質に対する潜在的な安定剤として検討した。データの編集に基づいて、本出願人らは、特定の傾向を見出し、またアミノ酸を含有する粉末処方物に関しての観察をした。一般に、溶解度を低減させることは、水分吸着を低減することおよび結晶化の遅延に相関し(Leu>His>Ala>Gly);ファンデルワールス体積を増大させることは、Tgを上昇させることに相関し(Leu>His>Ala>Gly);表面集積因子(surface accumulation factor)を増大させることは、疎水性の増大に相関し;そして表面張力を低減させることは、MMDおよび凝集の低減に相関することが観察された。
【0148】
この情報に基づいて、特定のアミノ酸(Leu、Ile、Val、nLeu、PheおよびTrp)を、4−αヘリックスバンドルタンパク質についての潜在的な噴霧乾燥安定剤として検討した。hGHアミノ酸処方物において、アミノ酸の割合を、総固体含有量の30%未満に維持した。アミノ酸の低い割合は、結晶化を遅延/阻止し得ると考えられた。
【0149】
水性アミノ酸ヒト成長ホルモン処方物を、上記のように調製した。この処方物の要約を、以下の表14に提供する。
【0150】
【表14】
Figure 2004515467
これらの処方物を、80psiの噴霧圧力を使用する上記の実施例において詳細に記載されるように調製した;粉末回収率は、55〜66%の範囲であった。
【0151】
粉末の特徴づけの結果を、以下の表形態で提供する。
【0152】
【表15】
Figure 2004515467
試験された全ての処方物についてのEDは、73.5%〜78.5%の範囲であった。
【0153】
【表16】
Figure 2004515467
この処方物からの粉末は、3.0〜3.6ミクロンのMMAD値を提示した。TrpおよびValを用いた処方物は、それぞれ、3.6ミクロンおよび3.4ミクロンという、より大きなMMAD値を保持した。Leu、IleおよびnLeuを含有する処方物についてのMMADにおける有意な差異は存在しなかった。このニートな処方物MMADは、3.3ミクロンであり、これは、以前の実施例由来のニートな処方物のMMADデータよりもずっと小さい。この差異に寄与し得る一つの要因は、より大きい噴霧圧力(80psi)ある。なぜならば、80psiの噴霧圧力は、小さい粒子サイズの処方物を60psiの噴霧圧力よりも好むからである。この処方物に対するVMDの傾向は、MMADデータの傾向と一致した。これらの処方物についての粒子サイズの分布は、類似していた。Leu、IleおよびnLeuは、噴霧乾燥安定剤として僅かに良好な特性を有しており、これら自体に小さな空気力学的サイズおよび高いFPFを有する粒子の形成をもたらすようである。
【0154】
全粉末の残余水分含有量は、0.8〜1.5%の範囲にあった。
【0155】
【表17】
Figure 2004515467
これらのデータは、hGHの割合および初期溶出ピーク(early−eluted peak)(EE)が、調べられた全ての処方物について類似のレベルにあることを示す。この処方物間のhGHおよびEEの割合における有意な差は、RP−HPLC分析から観察されなかった。非噴霧乾燥溶液と比較して、この抽出物のいずれかについての初期溶出ピークの増加は、存在しないようである。
【0156】
【表18】
Figure 2004515467
【0157】
【表19】
Figure 2004515467
Leu、Ieu、Valを用いた処方物は、より高可溶生の凝集物でを有したが、他方の処方物は、可溶性凝集物の類似のレベル(約1%)を有した。
【0158】
【表20】
Figure 2004515467
この不溶性凝集物は、試験された全ての処方物について0.3〜1.5%の範囲にあった。IAは、この噴霧乾燥後に上昇しなかったことが観察された。全ての処方物は、類似のレベルのIAを有していた。表11で報告するSDおよび%RSDを、同じサンプルの3回スキャンによって得た。
【0159】
【表21】
Figure 2004515467
要約すると、全ての処方物のEDは、73%を超え、そしてMMADは、約3.0〜3.6μmの範囲にあった。ValおよびTrpを用いて処方された粉末は、比較的大きいMMAD(3.4μmおよび3.6μm)を保持したが、化学的安定性の観点から、30%レベルでLeuおよびIleの各々を用いて処方されたhGHは、他のアミノ酸を含む処方物より僅かに高い可溶性の凝集物を有していた。
【0160】
(実施例7)
(hGHの噴霧乾燥された組成物)
des−phe hGHの4つの処方物(ニートなhGH処方物、Zn2+/Tween20/hGH処方物、および2つの異なる亜鉛含有処方物、Zn2+:hGH(7:1および20:1))を、上に一般的に記述されるように調製および噴霧乾燥した。タンパク質濃度を、5mMのリン酸ナトリウム緩衝液を添加することによって調整した。バッチサイズは、500mg〜550mgの範囲であり、そしてこの粉末収率は、80%〜100%のであった。処方物関連データの要約を、以下の表に提供する。
【0161】
【表22】
Figure 2004515467
噴霧乾燥粉末の物理的安定性および化学的安定性ならびにエアロゾル性能を、決定し、そして以下に要約した。
【0162】
【表23】
Figure 2004515467
周囲環境条件および促進環境条件の両方での1月間の貯蔵後、ニートな粉末についての放出用量およびMMADの両方は、それぞれ、70%および3.5μmでほぼ一定ままであった。このことは、このニートな処方物の頑強性を実証する。
(実施例8)
(hGH噴霧研究)
以下の研究に着手し、処方物の効果および/または処理パラメータ(例えば、特定の量の安定化賦形剤と併用した場合の、代表的な4−αヘリックスタンパク質であるhGHを噴霧乾燥するために最適化された噴霧圧力)を決定した。この噴霧研究を、上述のようにBuchi 190において実施し、そして噴霧した溶液を、Erlemeyerフラスコ中で回収した。全ての実験を、別段指摘しない限り、一定濃度(5mMリン酸緩衝液中の10mg/mL)のmet−rHGHで実施し、80psiで噴霧した。詳細に調べた賦形剤/溶媒は、以下の表24に示した量の、αグリセロールホスフェート、ロイシン、エタノール、トリロイシン、トリフェニルアラニン、F−68、rHA、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、およびヒドロキシエチルスターチであった。全ての前噴霧された(pre atomized)サンプルおよび後噴霧された(post atomized)サンプルを、pH、UVおよびSE−HPLCによりアッセイした。サンプルのアリコートをまた、遠心分離し、そしてUVによって分析した。全ての前噴霧したサンプルを、表面張力について測定した。
【0163】
【表24】
Figure 2004515467
【0164】
【表25】
Figure 2004515467
Figure 2004515467
上記の表の結果を調べ、そして後噴霧乾燥された値と前噴霧乾燥された値とを比較すると、このagphos処方物は、agphosがより高濃度で存在した場合に凝集物の僅かな低減を示した;このロイシン含有処方物はそれほど良好に機能しないが、しかし、全体としてよい結果を有した。このエタノール含有処方物は、特により高濃度において、凝集物の低減を示したが、沈澱物は、特により高濃度において溶液から沈降した。このトリロイシン処方物は、より高濃度で凝集の低減を示したが、低濃度および高濃度のPhe−3処方物についての凝集の変化は存在しなかった(これらの両方を良好に実施した)。このF−68含有処方物は、より高濃度で凝集の減少を示したが、亜鉛含有処方物については、この亜鉛7:1処方物は、最も良好に機能した(亜鉛処方物の全てについて、沈澱物は、この溶液から沈降し、これの最も悪いものは、この20:1であった)。カチオン(MgおよびCa)含有処方物もまた、良好に機能したが、同様に沈澱物形成を受けた(以下に留意のこと:溶液から沈降したペレットについての問題)。このHES含有処方物は、より高濃度のHESで凝集の僅かな上昇を示した。

Claims (52)

  1. 優れたエアロゾル化能およびタンパク質安定性を有する、噴霧乾燥した、吸入可能な4−α−ヘリックスバンドルタンパク質粉末であって、該粉末は、4−αヘリックスバンドルタンパク質を含み、ここで、該粉末は、界面活性剤を含まず、そして(i)少なくとも約65%の放出用量、および(ii)10%未満の総タンパク質凝集物含量によって特徴付けられる、粉末。
  2. 前記4−αヘリックスバンドルタンパク質が、成長ホルモンを含む、請求項1に記載の粉末。
  3. 前記成長ホルモンが、ヒト成長ホルモンである、請求項2に記載の粉末。
  4. ヒト成長ホルモンおよび緩衝液から実質的になる、請求項3に記載の粉末。
  5. ヒト成長ホルモンおよびリン酸緩衝液から実質的になる、請求項4に記載の粉末。
  6. 約3.5ミクロン未満のMMADによってさらに特徴付けられる、請求項4に記載の粉末。
  7. 請求項1に記載の粉末であって、安定化賦形剤をさらに含み、前記4−αヘリックスバンドルタンパク質と組み合わせて噴霧乾燥の間に使用される場合に、該粉末の凝集物レベルを維持するか、または対応するニートな処方物と比較して凝集物レベルを低下させるに有効である、粉末。
  8. 前記賦形剤が、糖、アミノ酸および2〜5アミノ酸を含むオリゴマーからなる群より選択される、請求項7に記載の粉末。
  9. 前記粉末が、迅速に作用する、請求項7に記載の粉末。
  10. 水溶性である、請求項7に記載の粉末。
  11. 前記賦形剤が糖である、請求項8に記載の粉末。
  12. 前記糖が、スクロースまたはラフィノースである、請求項11に記載の粉末。
  13. 前記タンパク質が、ヒト成長ホルモンである、請求項12に記載の粉末。
  14. 前記賦形剤が、アミノ酸である、請求項8に記載の粉末。
  15. 前記アミノ酸が、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、ロイシン、ノルロイシンおよびバリンからなる群より選択される、請求項14に記載の粉末。
  16. 前記アミノ酸が、ロイシン、イソロイシンおよびノルロイシンからなる群より選択される、請求項15に記載の粉末。
  17. 前記タンパク質が、ヒト成長ホルモンである、請求項15に記載の粉末。
  18. 前記賦形剤が、2〜5アミノ酸を含むオリゴマーである、請求項8に記載の粉末。
  19. 前記賦形剤が、トリロイシンである、請求項18に記載の粉末。
  20. 前記タンパク質が、ヒト成長ホルモンである、請求項19に記載の粉末。
  21. 3.0ミクロン未満のMMADによって特徴付けられる、請求項20に記載の粉末。
  22. 約30重量%未満の前記安定化賦形剤を含む、請求項7に記載の粉末。
  23. 40℃での1ヶ月の貯蔵後の、約10%未満の総凝集物含量によってさらに特徴付けられる、請求項7に記載の粉末。
  24. 少なくとも約50重量%の4−αヘリックスバンドルタンパク質を含む、請求項7に記載の粉末。
  25. 噴霧乾燥の際の優れたエアロゾル化能およびタンパク質安定性を有する、吸入可能な4−αヘリックスバンドルタンパク質粉末を調製するための方法であって、該方法は、以下:
    (a)界面活性剤の非存在下で、水性溶媒中に4−αヘリックスバンドルタンパク質を溶解させて、溶液を形成する工程、ならびに
    (b)(i)少なくとも約65%の放出用量、および(ii)10%未満の総タンパク質凝集物含量によって特徴付けられる粉末を生成するに有効な条件下で、該溶液を噴霧乾燥させる工程、
    を包含する、方法。
  26. 前記4−αヘリックスバンドルタンパク質が、成長ホルモンを含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記成長ホルモンが、ヒト成長ホルモンである、請求項26に記載の粉末。
  28. 工程(a)において形成される前記溶液が、約0.02〜約20重量%の範囲の固体含量を有する、請求項25に記載の方法。
  29. 工程(a)において形成される前記溶液が、約0.05〜約5重量%の範囲の固体含量を有する、請求項28に記載の方法。
  30. 工程(a)において形成される前記溶液が、約0.05〜約2重量%の範囲の固体含量を有する、請求項28に記載の方法。
  31. 工程(a)において形成される前記溶液が、4−αヘリックスバンドルタンパク質および緩衝液から本質的になる、請求項25に記載の方法。
  32. 前記緩衝液が、ホスフェートである、請求項31に記載の方法。
  33. 前記タンパク質が、成長ホルモンを含む、請求項31に記載の方法。
  34. 工程(b)において生成される前記粉末が、約3.5ミクロン未満のMMADを有する、請求項25に記載の方法。
  35. 前記粉末の凝集物レベルを維持するか、またはニートな処方物と比較して凝集レベルを低下させるに有効な安定化賦形剤を、工程(a)において形成される前記タンパク質溶液に添加する工程をさらに包含する、請求項25に記載の方法。
  36. 前記安定化賦形剤が、糖、アミノ酸および2〜5アミノ酸を含むオリゴマーからなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
  37. 前記安定化賦形剤が、糖である、請求項36に記載の方法。
  38. 前記糖が、スクロースまたはラフィノースである、請求項37に記載の方法。
  39. 前記タンパク質が、ヒト成長ホルモンである、請求項38に記載の方法。
  40. 前記賦形剤が、アミノ酸である、請求項36に記載の方法。
  41. 前記アミノ酸が、アスパラギン、イソロイシン、フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン、ロイシン、ノルロイシンおよびバリンからなる群より選択される、請求項40に記載の方法。
  42. 前記アミノ酸が、ロイシン、イソロイシンおよびノルロイシンからなる群より選択される、請求項41に記載の方法。
  43. 前記タンパク質が、ヒト成長ホルモンである、請求項42に記載の方法。
  44. 前記賦形剤が、2〜5アミノ酸を含むオリゴマーである、請求項36に記載の方法。
  45. 前記賦形剤が、トリロイシンである、請求項44に記載の方法。
  46. 前記タンパク質が、ヒト成長ホルモンである、請求項45に記載の方法。
  47. 工程(b)において生成される前記粉末が、3.0未満のMMADによってさらに特徴付けられる、請求項46に記載の方法。
  48. 工程(a)において、前記タンパク質溶液のpHを約4未満に調節する工程をさらに包含する、請求項45に記載の方法。
  49. 前記水性溶媒中に溶解している4−αヘリックスバンドルタンパク質が、前記溶液中に存在する総固体の少なくとも約50重量%を構成する、請求項25に記載の方法。
  50. 前記条件が、約30〜100psiの範囲の噴霧圧力で前記溶液を噴霧乾燥させる工程を包含する、請求項25に記載の方法。
  51. 前記条件が、約30〜80psiの範囲の噴霧圧力で前記溶液を噴霧乾燥させる工程を包含する、請求項50に記載の方法。
  52. 優れたエアロゾル化能およびタンパク質安定性を有する、噴霧乾燥された、吸入可能なヒト成長ホルモン粉末であって、該粉末は、ヒト成長ホルモンを含み、ここで、該粉末が、界面活性剤を含まず、そして(i)少なくとも約65%の放出用量、および(ii)10%未満の総タンパク質凝集物含量によって特徴付けられる、粉末。
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