JP2004514935A - 色ずれを低減した光学システム - Google Patents
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Abstract
色ずれ特性が改良された光学システムを記載する。本システムは、第1および第2の明確に識別される偏光状態の光を提供する光源(28)と、ビーズ入りスクリーン(24)と、を有する、背面投射ディスプレイを備えることが好ましい。
Description
【0001】
本発明は、一般に色ずれ低減性能を有する光学システムに関し、特に背面投射システムで使用する透過型スクリーンに関する。
【0002】
背景
図1は、従来技術による背面投射システム10を示す。典型的な背面投射システムは、光投射装置(たとえば、プロジェクタ)12とスクリーン14とを有する。
【0003】
プロジェクタ12では、多くの異なるテクノロジを利用することができる。液晶デバイスすなわちLCDは、光学システムで使用される一例である。LCDベースのプロジェクタを用いる光学システムは、明るい(たとえば1000〜2500ルーメン)高解像度性能を提供することができる。
【0004】
背面投射スクリーンは、スクリーンの背面に投射されたイメージを観察空間に透過させる。背面投射スクリーン14は、プロジェクタ12のイメージ面に配置される比較的薄い観察層を備えたシート状の光学装置であってよい。背面透過型ディスプレイの例は、PCT国際公開WO99/064927号、PCT国際公開WO99/13378号およびEP783133号に開示されている。
【0005】
背面投射型光学システムは、典型的には、フレネルレンズおよび/またはレンチキュラーレンズまたはシートを含む。かかるシステムの例は、米国特許第3,712,707号、同第3,832,032号、同第4,379,617号、同第4,418,986号、同第4,468,092号および同第4,509,823号に開示されている。
【0006】
また、本技術分野では、前面投射システムも周知である。それらは、表面(会議室の壁またはスクリーン)にイメージを投射するように設計されたプロジェクタを備える。オーバヘッドプロジェクタは、前面投射システムの一例である。背面投射スクリーンは、前面投射スクリーンと比較していくつかの利点を提供する。概して、背面投射スクリーンシステムを用いる方が、望ましいコントラスト特徴を達成することがより容易である。背面投射スクリーンを用いる場合、プレゼンタはイメージ上に影を落す可能性がなく、投射装置を視界から隠すことができる(それはまた電気部品から発するいかなる可聴暗騒音を遮断するのにも役立つ)。前面投射システムは、背面投射システムより周囲光を吸収する能力が低い。
【0007】
1つの公知の背面投射スクリーンは、平滑ガラス面をエッチング、サンドブラスト、または他の方法によって粗化することによって構成された薄い光拡散層(すりガラスまたは半透明ガラス)を備える。半透明面が光を拡散させるため、イメージをある範囲の視角から見ることができる。単に半透明なスクリーンは、前方の観察面に入射する周囲光を強く反射する傾向があり、その結果、投射イメージが退色するかまたはウォッシュアウトする(washout)。結果として、この背面投射スクリーンは周囲照明状態に影響を受け易い。
【0008】
米国特許第2,378,252号は、透明支持材と光吸収層とに関連する密に詰まったガラスビーズのアレイを備えた背面投射スクリーンを開示する。ガラスビーズは、レンズのような機能を果たすことにより、スクリーンの背面から投射される光を集光し、それをビーズが支持材に接触する部分の近くの比較的小さいスポットに集束させる。ガラスビーズは、透明基板に接触し、それによりガラスビーズと支持材との間の接触部分の位置において光吸収材料の大部分を排除する。支持材の前面に入射する周囲光は、光吸収層によって吸収される。その結果、スクリーンの前面は、ガラスビーズを通して透過される光を除き暗く見える。
【0009】
ガラスビーズを備えた背面投射スクリーンは、米国特許第5,563,738号と同第5,781,344号とにも開示されている。さらなるビーズ入りスクリーンとかかるスクリーンを作製する方法とは、本願と同一の譲受人に譲渡された特許出願PCT国際公開WO99/50710号およびPCT国際公開WO98/45753号に開示されている。
【0010】
概要
本発明は、投射イメージ源とスクリーンとを含む光学システムにおいて使用するために特に適している。スクリーンは、複数の(例えばアレイ状の)屈折要素(たとえば、ガラスビーズ)と、任意の光透過基板と、周囲光排除を制御するための任意の光吸収層と、光学システムの色ずれを制御する偏光管理層と、を有する。
【0011】
照明源は、第1色に関連する第1偏光状態と、第2色に関連する第2偏光状態と、を有する光を提供する。第1偏光状態は第2偏光状態とは明確に識別される。たとえば、第1色は、水平面において完全に直線偏光されてよく、第2色は、垂直面において完全に直線偏光されてよい。本明細書において直線偏光のコンテキストで使用するように、第1色が第2色の偏光状態とは異なるかまたは明確に識別される偏光状態を有する場合、同じ入射面に関し、第1色におけるp偏光およびs偏光された光の相対的な量は、第2色におけるp偏光およびs偏光された光の量とは大幅に異なる(すなわち、10%より大きい)。好ましくは、第1色および第2色の少なくとも一方は原色である。
【0012】
本発明はまた、直線偏光された光とは異なる状態で偏光される光も考慮する。たとえば、第1色は、電磁振動の主軸に関して楕円偏光されてよく、第2色もまた、電磁振動の主軸に関して楕円偏光されてよい。第1および第2色の主軸は、ある角度をなしていてよい。本発明は、かかる軸が互いに直交するかまたは垂直である場合に特に有利である。
【0013】
LCDプロジェクタは、著しい明るさ(たとえば、少なくとも1000ルーメンANSIの明るさ)を有する光学システムを提供することができる。液晶デバイス(LCD)プロジェクタによって提供される光は、明るいが、直線偏光される。LCDベースのプロジェクタによっては、2つの明確に識別される偏光状態の緑、赤および青成分を提供することが確認された。緑の光の偏光状態は、赤および青の光の偏光状態に対して垂直であった。たとえば、緑は、水平状態で存在した。組合わされた赤および青(紫)は、垂直状態で存在した。かかるLCDプロジェクタが従来からのガラスビーズ入りの背面投射スクリーンと使用された場合、スクリーンを水平方向または垂直方向のいずれかにおいて軸外で観察した時、変化する色ずれかまたは色ずれ勾配が観察者に見えた。
【0014】
本発明の一実施形態では、偏光管理層は、色補償コーティングを備えてよい。色補償コーティングは、光学システムのユーザに見える色ずれを低減する。好ましくは、色補償コーティングは、1/4波長コーティングである。あるいは、色補償コーティングは、不均一厚さを有してよい。あるいは、色補償コーティングはまた、厚さが1/4波長厚さ未満の部分を有してよい。
【0015】
本発明の他の実施形態では、偏光管理層は、色補償する拡散コーティングを備える。コーティングは、好ましくは、粒子(たとえばビーズ)が埋込まれたポリマを備える。ポリマとビーズとの屈折率の差は、好ましくは小さい。
【0016】
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を利用する光学システムの色ずれを評価するために、色ずれ試験(Color Shift Test)を開示する。好ましくは、本発明によるガラスビーズ入りスクリーンを備えた光学システムは、色ずれ試験にしたがって測定した場合、60度以上の軸外角度で約0.010以下の軸外色ずれを示す。好ましくは、光学システムはまた、色ずれ試験にしたがって測定した場合、45度以上の軸外角度で約0.005以下の軸外色ずれを示す。驚くべきことに、本発明を組込んだガラスビーズ入り背面投射スクリーンを、2つの明確に識別される偏光状態の緑、赤および青成分を提供したLCDベースのプロジェクタに関連して使用した場合、観察者には色ずれの45〜70%の低減(軸外視角による)が見られた。
【0017】
他の態様において、本発明は、上述したような光学システムとともに使用する背面投射スクリーンを備える。
【0018】
本発明は、添付図面に関連して、本発明の様々な実施形態の以下の詳細な説明においてより完全に理解することができる。
【0019】
本発明は、様々な変更態様および代替形態にしたがう。本発明の細部を単に実施例として図面に示す。意図することは、発明を、説明する特定の実施形態に限定することではない。代りに、特許請求の範囲で画定される発明の精神および範囲内にあるすべての変更態様、等価物および代替物を包含することである。
【0020】
詳細な説明
図2を参照すると、本発明は、照明源28と、フレーム25と、偏光管理要素21と、任意のミラー27と、スクリーン24と、を有する光学システムで使用するために特に適している。例示した光学システム20は、ミラー27を有するが、本発明による光学システムはミラー(図7に示し後により詳細に検討する照明源等)を含む必要はない。光学システムは、限定されないが、テレビ受像機、ビデオウォール、大画面TVおよびデータモニタ等の多くの異なるタイプの製品を含んでよい。
【0021】
照明源28は、スクリーン24に向かってイメージを投射する。スクリーン24は、照明源28から発生している光を受取る背面と、前面すなわち観察面と、を有する。使用時、観察者は、スクリーン24の前面を眺めることにより光学システム20によって提供されるイメージを見る。好ましい実施形態では、スクリーン24は、ビーズ入りスクリーン等の背面投射スクリーンからなる。所望の視角を達成するために著しい屈折を使用するものを含む他のスクリーンも、本発明とともに使用することが企図される、ということを留意しなければならない。たとえば、光学システム20は、米国特許第3,712,707号、同第3,832,032号、同第4,379,617号、同第4,418,986号、同第4,468,092号、同第4,509,823号、同第4,576,850号および同第5,183,597号に記載され、またはそれらにしたがって構成された、フレネルレンズおよび/またはレンチキュラーレンズまたはシートを含んでよい。
【0022】
照明源28は、2つ以上の明確に識別される偏光状態で光の緑、赤および青成分を提供することができる。たとえば、照明源28は、少なくとも1つ(たとえば、第1)色に関連する第1直線偏光状態と、少なくとも1つ(たとえば、第2)色に関連する第2直線偏光状態と、を有する光を提供してよい。本発明は、同じ入射面に対し、第1色におけるp偏光およびs偏光された光の相対量が第2色におけるp偏光およびs偏光された光の量と著しく異なる(すなわち、10%より多く)場合、特に有用である。たとえば、純粋にp偏光された緑の光は、純粋にs偏光された紫(赤および青)の光(0%p偏光された光、100%s偏光された光)とは完全に異なるp偏光(100%)およびs偏光(0%)成分を有する。本発明は、偏光の第1および第2状態に対し主な電磁振動の軸が互いに直交または垂直であるシステムにおける使用に特に適している。好ましくは、第1および第2色のうちの少なくとも1つは、加法混色の原色(すなわち、青、赤および緑)である。
【0023】
本発明は、様々な照明源との使用に適しているが、第1色に関連する第1偏光状態と、第1色の偏光から明確に識別される第2色に関連する第2偏光と、を有する光を提供する照明源との使用に特に適している。
【0024】
図2において、偏光管理要素21をミラー27と照明源28との間にあるように示すが、本発明の偏光照明源を、光学システム20のいかなる場所に設けてもよい。たとえば、偏光管理要素を、照明源28、ミラー27、スクリーン24、それらの組合せ等に設けてよい。概して、偏光管理要素21により、特に増大する軸外視角での光学システム20の色ずれが低減される。図2に示す偏光管理要素21は、色回転子または1/2波長板を備えてよい。色回転子は、第1色を回転させることにより、第1および第2色を略平行にする。
【0025】
図5を参照すると、スクリーン60に偏光管理要素を含む本発明の他の実施形態が示されている。この実施形態では、偏光管理要素(後述する)は、特定の色の特定の直線偏光状態との関連を変更する。スクリーン60は、観察者に最も近接する前面すなわち観察面67と、観察面67と反対側の背面69と、を有する。任意に、観察面67は、つや消し仕上げが施されてよい。
【0026】
スクリーン60は、複数の屈折要素62(たとえば、ガラスビーズ)と、光透過基板66と、光吸収層63と、を有する。本発明のこの実施形態では、偏光管理要素は、光学システム20の観察者が知覚する色ずれを制御する偏光管理層61を備える。偏光管理層61をスクリーンのみに配置することにより、光学システムの他の要素にそれを配置する必要が無くなる。
【0027】
複数の屈折要素62は、好ましくは、製造およびコストの制限が配置の精度を制限する可能性があることを考慮して、実質的に所定の位置に配置される。たとえば、屈折要素62を、アレイ状に、密に詰められたまたは緩く詰められた構成で配置してよい。
【0028】
光吸収層63を、光透過基板62上にコーティングするかまたはそれに関連付けてよい。光吸収層63は、本発明の光学システムに対して周囲光排除を制御するのに役立つ。
【0029】
光吸収層63は、不透明または実質的に不透明であってよい。吸収層63は、好ましくは、カーボンブラックの粉末コーティング、黒い染料、不透明粒子、有機または無機顔料または粒子、もしくはバインダ材料に分散されたかかる粒子のうちの1つまたは複数を含む。それらは、多種多様の形状であってよい。材料を、液体または固体のバインダ系に分散させてよい。一実施形態では、吸収層63は、内部に黒の粒子が分散された透明なバインダを含む。バインダは、たとえばアクリル酸塩または他のUV硬化型ポリマからなってよい。吸収層63を、コーティングプロセスまたは粉末コーティング等の従来からの技術によって取付けてよい。
【0030】
屈折要素62を、ガラスまたは高分子材料から構成してよい。適当な例には、ガラスまたは透明プラスチック材料が含まれる。ビーズは、本出願と同一の譲受人に譲渡された特許出願、PCT国際公開WO99/50710号およびPCT国際公開WO98/45753号に開示されているものから構成されてよい。
【0031】
基板66は、好ましくは、透明または半透明である。適当な透明基板には、アクリル樹脂等の可撓性および剛性基板が含まれる。基板66は、出口に、好ましくはエンボス加工によって達成される任意のつや消し防眩仕上げを有してよい。なお、基板66はオプションであるか、または取外すことができる(たとえば、屈折要素62および層63が自立型である場合)、ということを留意しなければならない。
【0032】
層64もまたオプションである。それは、構造的一体性を提供するために透明なバインダ層からなってよい。
【0033】
ここで図3を参照すると、LCDベースのプロジェクタによっては、2つの明確に識別可能な偏光状態の光の緑、赤および青成分を提供する、ということが確認された。なお、緑は水平状態に存在し、混合された赤および青(紫)は垂直状態に存在することが分かった。かかるLCDプロジェクタが従来からのガラスビーズ入り背面投射スクリーンと使用された場合、スクリーンを水平または垂直方向のいずれかで軸外から見た場合、観察者に色ずれが見えた。色ずれは、ビーズ入りスクリーンを通るこれらの偏光状態の透過の差からもたらされる。偏光の異なる状態は、角度により優先的に透過されるかまたは反射される。色は偏光状態に関連するため、色ずれが見える結果となる。
【0034】
図3は、水平面40における偏光状態強度を概略的に示す。スクリーンの背面に入射する光線41は、水平に直線偏光される成分と、垂直に直線偏光される成分とを有する。光線41において、水平偏光は光線41上の円として識別され、垂直偏光は光線41を交差する矢印として識別される。円および矢印の相対サイズは、縮尺外であり例示の目的のために誇張されている。
【0035】
入射光41は、光線42のように反射する場合があり、もしくは光線45のようにスクリーンから最終的に出る場合がある。入射角度が高いとs偏光された光の反射力の方が高いため、水平偏光(ここではp偏光状態)出力は、垂直偏光(ここではs偏光状態)より高い。水平偏光された光の出力の方が高いことを、出力光45上で矢印が大きいことによって示す。結果として、さらに大きくなる軸外水平角度で見る場合、垂直偏光される色(たとえば、青および赤)は、水平偏光された色(緑)より相対的にぼやけることになる。
【0036】
図4は、垂直面では反対のことがあてはまることを示す。図4は、垂直面50における偏光状態強度を示す。スクリーンの背面に入射する光線51は、水平偏光成分と垂直偏光成分とを有する。光線51において、水平偏光された光は光線51上の円として識別し、垂直偏光された光は光線51を交差する矢印として識別する。入射光51は、光線52のように反射する場合があり、もしくは光線54のように最終的にスクリーンから出る場合がある。入射角度が高いとs偏光された光の反射力の方が高いため、垂直偏光(ここではp偏光状態)出力は、水平偏光出力(ここではs偏光状態)より高い。垂直偏光された光の出力が高いことを、既存の光54上で矢印が大きいことによって示す。結果として、さらに大きくなる軸外垂直角度で見た場合、垂直偏光される色(たとえば、青および赤)は水平偏光された(緑)色より相対的に明るくなる。
【0037】
ここで図5を参照すると、偏光管理層61は、色補償コーティングからなってよい。たとえば、色補償コーティングは、光学システムの色ずれを低減するために選択された反射防止コーティングであってよい。色補償コーティングの特性(たとえば、サイズ、位置および形状)は、軸外視角における第1色および第2色の相対透過強度の差を実質的に低減するように選択される。好ましくは、色補償コーティングは、所望の色ずれの原因となる色の透過を最適化するように選択される。オプションとして、色補償を、光の特定の波長と特定の視角とに対して調整してよい。より好ましくは、色補償コーティングは、1/4波長コーティングであってよい。ガラスビーズ面62上の1/4波長色補償コーティングは、軸外視角における望ましくない色ずれの原因となる波長(強度が不足した波長)に対する相対的な透過を増大させる。それにより、1/4波長コーティングによって、所望の所定軸外視角における色均一性が増大する結果となる。
【0038】
屈折要素62は、好ましくは、吸収性の、高光学密度透明ポリママトリクスに設けられた透明な球形の屈折ビーズである。ビーズは、好ましくは、透明なバインダ材料と密に接触する。
【0039】
あるいは、偏光管理要素は、ガラスビーズ上に粗化仕上げかまたはつや消し仕上げが施されてよい。サンドブラストすることによるかまたは弱酸性浴(たとえば、フッ化水素酸)を供することによりビーズを粗化することによって、この粗面が提供され得る。この実施形態により、スクリーンに追加の材料を取付ける必要が無くなる。
【0040】
偏光管理層61は、ガラスビーズ面を気相コーティングすることによって取付けられる1/4波長氷晶石(Na3AlF6)コーティングからなってよい。他の適当な色補償コーティングは、限定されないがフッ化マグネシウム(MgF2)またはMgF2/ZnSの多層を含むものと考えられる。
【0041】
層65は、好ましくはラミネーションによって塗布される任意の光学接着剤である。適当であると考えられる光学接着剤65は、PCT国際公開WO97/01610号に開示されている。たとえばバインダ64かまたは光吸収層63のいずれかがビーズ62を基板66に付着させる場合、接着剤層65を完全に省略してよい。
【0042】
あるいは、色補償コーティングは、不均一厚さを有してよい(図示せず)。また代替的に、色補償コーティングは、厚さが1/4波長厚さ未満の部分を有してよい。
【0043】
図6は、本発明の一態様によるスクリーン70の他の実施形態を示す。スクリーン70は、観察者に最も近接する前面すなわち観察面77と、観察面77と反対側の背面79とを有する。任意に、観察面77は、つや消し仕上げが施されてよい。
【0044】
スクリーン70は、屈折要素72(たとえば、ガラスビーズ)のアレイと、光透過基板76と、光吸収層73と、光学システムの色ずれを制御する偏光管理層71と、を有する。
【0045】
光吸収層73は、光透過基板76に関連し、スクリーン70の周囲光排除を制御するのを助ける。偏光管理層71は、少なくとも1つの色の偏光状態を少なくとも部分的に変更するコーティングを備える。コーティング71は、背面79に入射する入射光の偏光を少なくとも部分的に解消するのに役立つ。偏光状態と色との関係を切り離すことにより、スクリーンの色ずれが低減する結果となる。任意に、コーティング71に氷晶石コーティング(たとえば、図5の61)を追加してもよい。
【0046】
透明な球形の屈折ビーズ72は、好ましくは、吸収性の高光学密度ポリママトリクスに配置され、透明なバインダ材料と密に接触する。層75は、好ましくはラミネーションによって塗布される任意の光学接着剤を表す。層76は、出口においてエンボス加工によって達成された任意のつや消し防眩仕上げが施された基板(たとえば、剛性アクリル樹脂)である。コーティング71は、ポリビニルブチラール(PVB)(nPVB=1.49)に分散された15重量%ポリスチレンビーズ(0.005mm)(nPS=1.55)からなるガラスビーズ面に亙る0.013mmコーティングであってよい。
【0047】
層74は任意である。それは、構造的一体性を提供するために透明なバインダ層であってよい。
【0048】
適当なコーティング71は、内部に粒子を有する母体または母材であってよい。好ましくは、粒子の屈折率は、母材の屈折率に近く(すなわち、Δn=nparticles−nmatrix 〜小)、そのため最大の相互作用は、スクリーンの明るさを低減する可能性のある拡散が最小である場合に達成される。好ましくは、屈折率の差は、0.10未満であり、より好ましくは0.06以下である。代替的に、所望の効果を得るために、他の要素を変更してよい。たとえば、母材の粒子の数を、所望の効果を得るために変更してよい(たとえば増大させてよい)。
【0049】
本発明は、観察者が大きい軸外視角で配置される可能性のある光学システムでの使用に特に適している。好ましくは、本発明の光学システムは、約10度より大きい軸外視角で見ることができる。より好ましくは、本発明の光学システムは、約20度より大きい軸外視角で見ることができる。さらにより好ましくは、本発明の光学システムは、約30度より大きい軸外角度で見ることができる。
【0050】
色ずれ試験(Color Shift Test)
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を利用する光学システムの色ずれを評価するための色ずれ試験を開示する。図7および図9は、本発明の態様による色ずれ試験を行うために使用される試験装置を示す。試験装置は、フォト・リサーチ(Photo Research)PR650スペクトラ測色計(SpectraColorimeter)81と、LCDが直交偏光モードで動作するLCDイメージャを利用する、定格1400ルーメンの東芝(Toshiba)TLP−710 LCDプロジェクタ83と、からなる。スクリーン82を、プロジェクタ83の投射レンズから距離Y(約36インチすなわち91.3cm)でかつ測色計81の入力アパーチャに対して距離または半径X(約32インチすなわち81.2cm)で配置した。
【0051】
PR650の角度θは、パーカー(Parker)360度回転テーブルを使用して達成した。
【0052】
測色計を使用して、プロジェクタ83により背面投射試験スクリーン82に投射されたイメージの色を測定した。色ずれに対する試験中、プロジェクタ83は、スクリーン82に明瞭な白いイメージを投射した。測色計81を、スクリーン82上の特定の領域(図9における軸Aと半径Xとの交差点)から発している光の2°円錐を見るように設定した。測色計81を様々な角度θで配置し、1976CIEの均一色度座標u’およびv’を使用して、色座標を測定した。θ=0で測定された色座標u’0、v’0を基準色とすることにより、これらの基準値からのu’、v’の差を、以下Sによって示す色ずれと見ることができた。色ずれSを、以下のように計算した。
S={|u’−u’0|2−|v’−v’0|2}1/2
【0053】
これらの試験の結果を、表1および図8に示す。約0.010の色ずれは、人間の眼によって検出可能である。
【0054】
試験装置を、0°(参照符号85)、15°(参照符号86)、30°(参照符号87)、45°(参照符号88)、60°(参照符号89)、70°(参照符号90)および80°(参照符号91)の角度で、いくつかの背面投射スクリーン82の色ずれを測定するように組立てた。測定したスクリーン82は以下の通りであった。
1.従来技術による背面投射スクリーン(スリーエム(3M)のXRVS 120スクリーン)。
2.ビーズ入り面に1/4波長氷晶石(Na3AlF6)コーティングが塗布されたビーズ入り背面投射スクリーンからなる本発明の実施形態。
3.屈折要素面上のポリビニルブチラールに分散された15重量%ポリスチレンビーズ(0.005mm)の0.013mmコーティングが施されたビーズ入り背面投射スクリーンからなる本発明の実施形態。
4.ビーズ入り面上にポリビニルブチラールの0.025mmコーティングが施された従来技術によるビーズ入り背面投射スクリーン。
5.剛性アクリル樹脂基板に0.40mmUV硬化型アクリル酸塩がラミネートされてなる従来技術による拡散背面投射スクリーン(スリーエム(3M)のXRGS−NPスクリーン)。このサンプルは、交差偏光プロジェクタと使用した場合に低い色ずれを示すスクリーンの実施例として含めた。
【0055】
色ずれ試験の結果を、表1に開示する。
【0056】
【表1】
【0057】
表1の結果を、図8においてグラフに表す。曲線101は、スクリーン番号1に対応する。曲線102は、スクリーン番号2に対応する。曲線103は、スクリーン番号4に対応する。曲線105は、スクリーン番号5に対応する。
【0058】
好ましくは、本発明によるガラスビーズ入りスクリーンを備えた光学システムは、色ずれ試験にしたがって測定した場合、60以上の角度の軸外角度で約0.010以下の軸外色ずれを示す。また好ましくは、その光学システムは、色ずれ試験にしたがって測定した場合、45以上の角度の軸外角度で約0.005以下の軸外色ずれを示す。
【0059】
表1と図7および図8との両方において分かるように、60°以下の軸外(120°視円錐)の視角の場合、1/4波長氷晶石コーティングされたスクリーンは、従来からのガラスビーズ入りスクリーンに比較して約70%(0°〜45°)から45%(約60°)までの範囲の色ずれの低減を示す。また、1/4波長氷晶石コーティングされたスクリーンは、この角度の範囲に亘って従来からの拡散スクリーンと同様かまたはそれよりよく機能する。60°より大きい角度では、1/4波長氷晶石コーティングの効率は低減し、それはこのタイプの色補償コーティングと一貫している。しかしながら、大抵の背面投射スクリーンは、めったに60°軸外より大きい軸外の角度で見られることがない。
【0060】
ポリビニルブチラールに分散された15重量%ポリスチレンビーズ(0.005mm)の0.013mm層でコーティングされたビーズ入り背面投射スクリーンは、60°以下の軸外の視角の場合、氷晶石コーティングされたスクリーンと同様に色ずれを低減する。しかしながら、60°より大きい角度では、このコーティングは、ポリビニルブチラールまたは氷晶石コーティングされたスクリーンのいずれかと比較して20%の改善を示す。このコーティングを最適なつや消し防眩仕上げと結合することにより、スペックル(またはシンチレーション)を最小化することができる。本明細書で使用するスペックル(またはシンチレーション)、すなわちランダムな輝度分布は、部分的コヒーレント光がつや消し面等の拡散面に入射する場合に形成される。拡散面の散乱によってもたらされる結果としての干渉パターンにより、スペックルがもたらされる。スペックルは、高空間周波数情報内容をマスクし非常に望ましくない粒状の外観をもたらすことにより、スクリーンの解像度を大幅に低減する。
【0061】
上記説明では、要素の配置を、時に「上部」、「下部」、「上」、「下」、「垂直な」、「水平な」、「頂部」および「底部」という用語で説明した。これらの用語は、図面において例示するもの等、単に発明の様々な要素の説明を簡略化するために使用したものである。それらは、本発明の要素の有用な向きに対しいかなる限定を課すものであると理解されてはならない。
【0062】
したがって、本発明を、上述した特定の実施形態に限定されるものとみなすべきではなく、特許請求の範囲において公正に記載するような本発明のすべての態様を包含するものと理解しなければならない。本発明が関連する当業者には、本明細書を検討することによって、様々な変更態様、等価物が本発明を適用可能であってよい多数の構造とともに容易に明らかとなろう。特許請求の範囲は、かかる変更態様および考案物を包含するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
先行技術による光学システムの概略図である。
【図2】
本発明の一態様による背面投射システムの概略図である。
【図3】
ビーズ入りスクリーンに関連する偏光の水平面における偏光状態強度の概略図である。
【図4】
ビーズ入りスクリーンに関連する偏光の垂直面における偏光状態強度の概略図である。
【図5】
本発明の実施形態による光学システムの色ずれを制御する1/4波長コーティングの形態の偏光管理層を有する背面投射スクリーンを示す。
【図6】
本発明の他の実施形態による光学システムの色ずれを制御する拡散コーティングの形態の偏光管理層を有する背面投射スクリーンを示す。
【図7】
色ずれを測定するために使用する試験装置の概略図である。
【図8】
図7に示す試験装置で試験されたいくつかのスクリーンに対する色ずれ対角度のグラフである。
【図9】
色ずれを測定するために使用する図7の試験装置の他の概略図である。
本発明は、一般に色ずれ低減性能を有する光学システムに関し、特に背面投射システムで使用する透過型スクリーンに関する。
【0002】
背景
図1は、従来技術による背面投射システム10を示す。典型的な背面投射システムは、光投射装置(たとえば、プロジェクタ)12とスクリーン14とを有する。
【0003】
プロジェクタ12では、多くの異なるテクノロジを利用することができる。液晶デバイスすなわちLCDは、光学システムで使用される一例である。LCDベースのプロジェクタを用いる光学システムは、明るい(たとえば1000〜2500ルーメン)高解像度性能を提供することができる。
【0004】
背面投射スクリーンは、スクリーンの背面に投射されたイメージを観察空間に透過させる。背面投射スクリーン14は、プロジェクタ12のイメージ面に配置される比較的薄い観察層を備えたシート状の光学装置であってよい。背面透過型ディスプレイの例は、PCT国際公開WO99/064927号、PCT国際公開WO99/13378号およびEP783133号に開示されている。
【0005】
背面投射型光学システムは、典型的には、フレネルレンズおよび/またはレンチキュラーレンズまたはシートを含む。かかるシステムの例は、米国特許第3,712,707号、同第3,832,032号、同第4,379,617号、同第4,418,986号、同第4,468,092号および同第4,509,823号に開示されている。
【0006】
また、本技術分野では、前面投射システムも周知である。それらは、表面(会議室の壁またはスクリーン)にイメージを投射するように設計されたプロジェクタを備える。オーバヘッドプロジェクタは、前面投射システムの一例である。背面投射スクリーンは、前面投射スクリーンと比較していくつかの利点を提供する。概して、背面投射スクリーンシステムを用いる方が、望ましいコントラスト特徴を達成することがより容易である。背面投射スクリーンを用いる場合、プレゼンタはイメージ上に影を落す可能性がなく、投射装置を視界から隠すことができる(それはまた電気部品から発するいかなる可聴暗騒音を遮断するのにも役立つ)。前面投射システムは、背面投射システムより周囲光を吸収する能力が低い。
【0007】
1つの公知の背面投射スクリーンは、平滑ガラス面をエッチング、サンドブラスト、または他の方法によって粗化することによって構成された薄い光拡散層(すりガラスまたは半透明ガラス)を備える。半透明面が光を拡散させるため、イメージをある範囲の視角から見ることができる。単に半透明なスクリーンは、前方の観察面に入射する周囲光を強く反射する傾向があり、その結果、投射イメージが退色するかまたはウォッシュアウトする(washout)。結果として、この背面投射スクリーンは周囲照明状態に影響を受け易い。
【0008】
米国特許第2,378,252号は、透明支持材と光吸収層とに関連する密に詰まったガラスビーズのアレイを備えた背面投射スクリーンを開示する。ガラスビーズは、レンズのような機能を果たすことにより、スクリーンの背面から投射される光を集光し、それをビーズが支持材に接触する部分の近くの比較的小さいスポットに集束させる。ガラスビーズは、透明基板に接触し、それによりガラスビーズと支持材との間の接触部分の位置において光吸収材料の大部分を排除する。支持材の前面に入射する周囲光は、光吸収層によって吸収される。その結果、スクリーンの前面は、ガラスビーズを通して透過される光を除き暗く見える。
【0009】
ガラスビーズを備えた背面投射スクリーンは、米国特許第5,563,738号と同第5,781,344号とにも開示されている。さらなるビーズ入りスクリーンとかかるスクリーンを作製する方法とは、本願と同一の譲受人に譲渡された特許出願PCT国際公開WO99/50710号およびPCT国際公開WO98/45753号に開示されている。
【0010】
概要
本発明は、投射イメージ源とスクリーンとを含む光学システムにおいて使用するために特に適している。スクリーンは、複数の(例えばアレイ状の)屈折要素(たとえば、ガラスビーズ)と、任意の光透過基板と、周囲光排除を制御するための任意の光吸収層と、光学システムの色ずれを制御する偏光管理層と、を有する。
【0011】
照明源は、第1色に関連する第1偏光状態と、第2色に関連する第2偏光状態と、を有する光を提供する。第1偏光状態は第2偏光状態とは明確に識別される。たとえば、第1色は、水平面において完全に直線偏光されてよく、第2色は、垂直面において完全に直線偏光されてよい。本明細書において直線偏光のコンテキストで使用するように、第1色が第2色の偏光状態とは異なるかまたは明確に識別される偏光状態を有する場合、同じ入射面に関し、第1色におけるp偏光およびs偏光された光の相対的な量は、第2色におけるp偏光およびs偏光された光の量とは大幅に異なる(すなわち、10%より大きい)。好ましくは、第1色および第2色の少なくとも一方は原色である。
【0012】
本発明はまた、直線偏光された光とは異なる状態で偏光される光も考慮する。たとえば、第1色は、電磁振動の主軸に関して楕円偏光されてよく、第2色もまた、電磁振動の主軸に関して楕円偏光されてよい。第1および第2色の主軸は、ある角度をなしていてよい。本発明は、かかる軸が互いに直交するかまたは垂直である場合に特に有利である。
【0013】
LCDプロジェクタは、著しい明るさ(たとえば、少なくとも1000ルーメンANSIの明るさ)を有する光学システムを提供することができる。液晶デバイス(LCD)プロジェクタによって提供される光は、明るいが、直線偏光される。LCDベースのプロジェクタによっては、2つの明確に識別される偏光状態の緑、赤および青成分を提供することが確認された。緑の光の偏光状態は、赤および青の光の偏光状態に対して垂直であった。たとえば、緑は、水平状態で存在した。組合わされた赤および青(紫)は、垂直状態で存在した。かかるLCDプロジェクタが従来からのガラスビーズ入りの背面投射スクリーンと使用された場合、スクリーンを水平方向または垂直方向のいずれかにおいて軸外で観察した時、変化する色ずれかまたは色ずれ勾配が観察者に見えた。
【0014】
本発明の一実施形態では、偏光管理層は、色補償コーティングを備えてよい。色補償コーティングは、光学システムのユーザに見える色ずれを低減する。好ましくは、色補償コーティングは、1/4波長コーティングである。あるいは、色補償コーティングは、不均一厚さを有してよい。あるいは、色補償コーティングはまた、厚さが1/4波長厚さ未満の部分を有してよい。
【0015】
本発明の他の実施形態では、偏光管理層は、色補償する拡散コーティングを備える。コーティングは、好ましくは、粒子(たとえばビーズ)が埋込まれたポリマを備える。ポリマとビーズとの屈折率の差は、好ましくは小さい。
【0016】
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を利用する光学システムの色ずれを評価するために、色ずれ試験(Color Shift Test)を開示する。好ましくは、本発明によるガラスビーズ入りスクリーンを備えた光学システムは、色ずれ試験にしたがって測定した場合、60度以上の軸外角度で約0.010以下の軸外色ずれを示す。好ましくは、光学システムはまた、色ずれ試験にしたがって測定した場合、45度以上の軸外角度で約0.005以下の軸外色ずれを示す。驚くべきことに、本発明を組込んだガラスビーズ入り背面投射スクリーンを、2つの明確に識別される偏光状態の緑、赤および青成分を提供したLCDベースのプロジェクタに関連して使用した場合、観察者には色ずれの45〜70%の低減(軸外視角による)が見られた。
【0017】
他の態様において、本発明は、上述したような光学システムとともに使用する背面投射スクリーンを備える。
【0018】
本発明は、添付図面に関連して、本発明の様々な実施形態の以下の詳細な説明においてより完全に理解することができる。
【0019】
本発明は、様々な変更態様および代替形態にしたがう。本発明の細部を単に実施例として図面に示す。意図することは、発明を、説明する特定の実施形態に限定することではない。代りに、特許請求の範囲で画定される発明の精神および範囲内にあるすべての変更態様、等価物および代替物を包含することである。
【0020】
詳細な説明
図2を参照すると、本発明は、照明源28と、フレーム25と、偏光管理要素21と、任意のミラー27と、スクリーン24と、を有する光学システムで使用するために特に適している。例示した光学システム20は、ミラー27を有するが、本発明による光学システムはミラー(図7に示し後により詳細に検討する照明源等)を含む必要はない。光学システムは、限定されないが、テレビ受像機、ビデオウォール、大画面TVおよびデータモニタ等の多くの異なるタイプの製品を含んでよい。
【0021】
照明源28は、スクリーン24に向かってイメージを投射する。スクリーン24は、照明源28から発生している光を受取る背面と、前面すなわち観察面と、を有する。使用時、観察者は、スクリーン24の前面を眺めることにより光学システム20によって提供されるイメージを見る。好ましい実施形態では、スクリーン24は、ビーズ入りスクリーン等の背面投射スクリーンからなる。所望の視角を達成するために著しい屈折を使用するものを含む他のスクリーンも、本発明とともに使用することが企図される、ということを留意しなければならない。たとえば、光学システム20は、米国特許第3,712,707号、同第3,832,032号、同第4,379,617号、同第4,418,986号、同第4,468,092号、同第4,509,823号、同第4,576,850号および同第5,183,597号に記載され、またはそれらにしたがって構成された、フレネルレンズおよび/またはレンチキュラーレンズまたはシートを含んでよい。
【0022】
照明源28は、2つ以上の明確に識別される偏光状態で光の緑、赤および青成分を提供することができる。たとえば、照明源28は、少なくとも1つ(たとえば、第1)色に関連する第1直線偏光状態と、少なくとも1つ(たとえば、第2)色に関連する第2直線偏光状態と、を有する光を提供してよい。本発明は、同じ入射面に対し、第1色におけるp偏光およびs偏光された光の相対量が第2色におけるp偏光およびs偏光された光の量と著しく異なる(すなわち、10%より多く)場合、特に有用である。たとえば、純粋にp偏光された緑の光は、純粋にs偏光された紫(赤および青)の光(0%p偏光された光、100%s偏光された光)とは完全に異なるp偏光(100%)およびs偏光(0%)成分を有する。本発明は、偏光の第1および第2状態に対し主な電磁振動の軸が互いに直交または垂直であるシステムにおける使用に特に適している。好ましくは、第1および第2色のうちの少なくとも1つは、加法混色の原色(すなわち、青、赤および緑)である。
【0023】
本発明は、様々な照明源との使用に適しているが、第1色に関連する第1偏光状態と、第1色の偏光から明確に識別される第2色に関連する第2偏光と、を有する光を提供する照明源との使用に特に適している。
【0024】
図2において、偏光管理要素21をミラー27と照明源28との間にあるように示すが、本発明の偏光照明源を、光学システム20のいかなる場所に設けてもよい。たとえば、偏光管理要素を、照明源28、ミラー27、スクリーン24、それらの組合せ等に設けてよい。概して、偏光管理要素21により、特に増大する軸外視角での光学システム20の色ずれが低減される。図2に示す偏光管理要素21は、色回転子または1/2波長板を備えてよい。色回転子は、第1色を回転させることにより、第1および第2色を略平行にする。
【0025】
図5を参照すると、スクリーン60に偏光管理要素を含む本発明の他の実施形態が示されている。この実施形態では、偏光管理要素(後述する)は、特定の色の特定の直線偏光状態との関連を変更する。スクリーン60は、観察者に最も近接する前面すなわち観察面67と、観察面67と反対側の背面69と、を有する。任意に、観察面67は、つや消し仕上げが施されてよい。
【0026】
スクリーン60は、複数の屈折要素62(たとえば、ガラスビーズ)と、光透過基板66と、光吸収層63と、を有する。本発明のこの実施形態では、偏光管理要素は、光学システム20の観察者が知覚する色ずれを制御する偏光管理層61を備える。偏光管理層61をスクリーンのみに配置することにより、光学システムの他の要素にそれを配置する必要が無くなる。
【0027】
複数の屈折要素62は、好ましくは、製造およびコストの制限が配置の精度を制限する可能性があることを考慮して、実質的に所定の位置に配置される。たとえば、屈折要素62を、アレイ状に、密に詰められたまたは緩く詰められた構成で配置してよい。
【0028】
光吸収層63を、光透過基板62上にコーティングするかまたはそれに関連付けてよい。光吸収層63は、本発明の光学システムに対して周囲光排除を制御するのに役立つ。
【0029】
光吸収層63は、不透明または実質的に不透明であってよい。吸収層63は、好ましくは、カーボンブラックの粉末コーティング、黒い染料、不透明粒子、有機または無機顔料または粒子、もしくはバインダ材料に分散されたかかる粒子のうちの1つまたは複数を含む。それらは、多種多様の形状であってよい。材料を、液体または固体のバインダ系に分散させてよい。一実施形態では、吸収層63は、内部に黒の粒子が分散された透明なバインダを含む。バインダは、たとえばアクリル酸塩または他のUV硬化型ポリマからなってよい。吸収層63を、コーティングプロセスまたは粉末コーティング等の従来からの技術によって取付けてよい。
【0030】
屈折要素62を、ガラスまたは高分子材料から構成してよい。適当な例には、ガラスまたは透明プラスチック材料が含まれる。ビーズは、本出願と同一の譲受人に譲渡された特許出願、PCT国際公開WO99/50710号およびPCT国際公開WO98/45753号に開示されているものから構成されてよい。
【0031】
基板66は、好ましくは、透明または半透明である。適当な透明基板には、アクリル樹脂等の可撓性および剛性基板が含まれる。基板66は、出口に、好ましくはエンボス加工によって達成される任意のつや消し防眩仕上げを有してよい。なお、基板66はオプションであるか、または取外すことができる(たとえば、屈折要素62および層63が自立型である場合)、ということを留意しなければならない。
【0032】
層64もまたオプションである。それは、構造的一体性を提供するために透明なバインダ層からなってよい。
【0033】
ここで図3を参照すると、LCDベースのプロジェクタによっては、2つの明確に識別可能な偏光状態の光の緑、赤および青成分を提供する、ということが確認された。なお、緑は水平状態に存在し、混合された赤および青(紫)は垂直状態に存在することが分かった。かかるLCDプロジェクタが従来からのガラスビーズ入り背面投射スクリーンと使用された場合、スクリーンを水平または垂直方向のいずれかで軸外から見た場合、観察者に色ずれが見えた。色ずれは、ビーズ入りスクリーンを通るこれらの偏光状態の透過の差からもたらされる。偏光の異なる状態は、角度により優先的に透過されるかまたは反射される。色は偏光状態に関連するため、色ずれが見える結果となる。
【0034】
図3は、水平面40における偏光状態強度を概略的に示す。スクリーンの背面に入射する光線41は、水平に直線偏光される成分と、垂直に直線偏光される成分とを有する。光線41において、水平偏光は光線41上の円として識別され、垂直偏光は光線41を交差する矢印として識別される。円および矢印の相対サイズは、縮尺外であり例示の目的のために誇張されている。
【0035】
入射光41は、光線42のように反射する場合があり、もしくは光線45のようにスクリーンから最終的に出る場合がある。入射角度が高いとs偏光された光の反射力の方が高いため、水平偏光(ここではp偏光状態)出力は、垂直偏光(ここではs偏光状態)より高い。水平偏光された光の出力の方が高いことを、出力光45上で矢印が大きいことによって示す。結果として、さらに大きくなる軸外水平角度で見る場合、垂直偏光される色(たとえば、青および赤)は、水平偏光された色(緑)より相対的にぼやけることになる。
【0036】
図4は、垂直面では反対のことがあてはまることを示す。図4は、垂直面50における偏光状態強度を示す。スクリーンの背面に入射する光線51は、水平偏光成分と垂直偏光成分とを有する。光線51において、水平偏光された光は光線51上の円として識別し、垂直偏光された光は光線51を交差する矢印として識別する。入射光51は、光線52のように反射する場合があり、もしくは光線54のように最終的にスクリーンから出る場合がある。入射角度が高いとs偏光された光の反射力の方が高いため、垂直偏光(ここではp偏光状態)出力は、水平偏光出力(ここではs偏光状態)より高い。垂直偏光された光の出力が高いことを、既存の光54上で矢印が大きいことによって示す。結果として、さらに大きくなる軸外垂直角度で見た場合、垂直偏光される色(たとえば、青および赤)は水平偏光された(緑)色より相対的に明るくなる。
【0037】
ここで図5を参照すると、偏光管理層61は、色補償コーティングからなってよい。たとえば、色補償コーティングは、光学システムの色ずれを低減するために選択された反射防止コーティングであってよい。色補償コーティングの特性(たとえば、サイズ、位置および形状)は、軸外視角における第1色および第2色の相対透過強度の差を実質的に低減するように選択される。好ましくは、色補償コーティングは、所望の色ずれの原因となる色の透過を最適化するように選択される。オプションとして、色補償を、光の特定の波長と特定の視角とに対して調整してよい。より好ましくは、色補償コーティングは、1/4波長コーティングであってよい。ガラスビーズ面62上の1/4波長色補償コーティングは、軸外視角における望ましくない色ずれの原因となる波長(強度が不足した波長)に対する相対的な透過を増大させる。それにより、1/4波長コーティングによって、所望の所定軸外視角における色均一性が増大する結果となる。
【0038】
屈折要素62は、好ましくは、吸収性の、高光学密度透明ポリママトリクスに設けられた透明な球形の屈折ビーズである。ビーズは、好ましくは、透明なバインダ材料と密に接触する。
【0039】
あるいは、偏光管理要素は、ガラスビーズ上に粗化仕上げかまたはつや消し仕上げが施されてよい。サンドブラストすることによるかまたは弱酸性浴(たとえば、フッ化水素酸)を供することによりビーズを粗化することによって、この粗面が提供され得る。この実施形態により、スクリーンに追加の材料を取付ける必要が無くなる。
【0040】
偏光管理層61は、ガラスビーズ面を気相コーティングすることによって取付けられる1/4波長氷晶石(Na3AlF6)コーティングからなってよい。他の適当な色補償コーティングは、限定されないがフッ化マグネシウム(MgF2)またはMgF2/ZnSの多層を含むものと考えられる。
【0041】
層65は、好ましくはラミネーションによって塗布される任意の光学接着剤である。適当であると考えられる光学接着剤65は、PCT国際公開WO97/01610号に開示されている。たとえばバインダ64かまたは光吸収層63のいずれかがビーズ62を基板66に付着させる場合、接着剤層65を完全に省略してよい。
【0042】
あるいは、色補償コーティングは、不均一厚さを有してよい(図示せず)。また代替的に、色補償コーティングは、厚さが1/4波長厚さ未満の部分を有してよい。
【0043】
図6は、本発明の一態様によるスクリーン70の他の実施形態を示す。スクリーン70は、観察者に最も近接する前面すなわち観察面77と、観察面77と反対側の背面79とを有する。任意に、観察面77は、つや消し仕上げが施されてよい。
【0044】
スクリーン70は、屈折要素72(たとえば、ガラスビーズ)のアレイと、光透過基板76と、光吸収層73と、光学システムの色ずれを制御する偏光管理層71と、を有する。
【0045】
光吸収層73は、光透過基板76に関連し、スクリーン70の周囲光排除を制御するのを助ける。偏光管理層71は、少なくとも1つの色の偏光状態を少なくとも部分的に変更するコーティングを備える。コーティング71は、背面79に入射する入射光の偏光を少なくとも部分的に解消するのに役立つ。偏光状態と色との関係を切り離すことにより、スクリーンの色ずれが低減する結果となる。任意に、コーティング71に氷晶石コーティング(たとえば、図5の61)を追加してもよい。
【0046】
透明な球形の屈折ビーズ72は、好ましくは、吸収性の高光学密度ポリママトリクスに配置され、透明なバインダ材料と密に接触する。層75は、好ましくはラミネーションによって塗布される任意の光学接着剤を表す。層76は、出口においてエンボス加工によって達成された任意のつや消し防眩仕上げが施された基板(たとえば、剛性アクリル樹脂)である。コーティング71は、ポリビニルブチラール(PVB)(nPVB=1.49)に分散された15重量%ポリスチレンビーズ(0.005mm)(nPS=1.55)からなるガラスビーズ面に亙る0.013mmコーティングであってよい。
【0047】
層74は任意である。それは、構造的一体性を提供するために透明なバインダ層であってよい。
【0048】
適当なコーティング71は、内部に粒子を有する母体または母材であってよい。好ましくは、粒子の屈折率は、母材の屈折率に近く(すなわち、Δn=nparticles−nmatrix 〜小)、そのため最大の相互作用は、スクリーンの明るさを低減する可能性のある拡散が最小である場合に達成される。好ましくは、屈折率の差は、0.10未満であり、より好ましくは0.06以下である。代替的に、所望の効果を得るために、他の要素を変更してよい。たとえば、母材の粒子の数を、所望の効果を得るために変更してよい(たとえば増大させてよい)。
【0049】
本発明は、観察者が大きい軸外視角で配置される可能性のある光学システムでの使用に特に適している。好ましくは、本発明の光学システムは、約10度より大きい軸外視角で見ることができる。より好ましくは、本発明の光学システムは、約20度より大きい軸外視角で見ることができる。さらにより好ましくは、本発明の光学システムは、約30度より大きい軸外角度で見ることができる。
【0050】
色ずれ試験(Color Shift Test)
本明細書では、本発明の好ましい実施形態を利用する光学システムの色ずれを評価するための色ずれ試験を開示する。図7および図9は、本発明の態様による色ずれ試験を行うために使用される試験装置を示す。試験装置は、フォト・リサーチ(Photo Research)PR650スペクトラ測色計(SpectraColorimeter)81と、LCDが直交偏光モードで動作するLCDイメージャを利用する、定格1400ルーメンの東芝(Toshiba)TLP−710 LCDプロジェクタ83と、からなる。スクリーン82を、プロジェクタ83の投射レンズから距離Y(約36インチすなわち91.3cm)でかつ測色計81の入力アパーチャに対して距離または半径X(約32インチすなわち81.2cm)で配置した。
【0051】
PR650の角度θは、パーカー(Parker)360度回転テーブルを使用して達成した。
【0052】
測色計を使用して、プロジェクタ83により背面投射試験スクリーン82に投射されたイメージの色を測定した。色ずれに対する試験中、プロジェクタ83は、スクリーン82に明瞭な白いイメージを投射した。測色計81を、スクリーン82上の特定の領域(図9における軸Aと半径Xとの交差点)から発している光の2°円錐を見るように設定した。測色計81を様々な角度θで配置し、1976CIEの均一色度座標u’およびv’を使用して、色座標を測定した。θ=0で測定された色座標u’0、v’0を基準色とすることにより、これらの基準値からのu’、v’の差を、以下Sによって示す色ずれと見ることができた。色ずれSを、以下のように計算した。
S={|u’−u’0|2−|v’−v’0|2}1/2
【0053】
これらの試験の結果を、表1および図8に示す。約0.010の色ずれは、人間の眼によって検出可能である。
【0054】
試験装置を、0°(参照符号85)、15°(参照符号86)、30°(参照符号87)、45°(参照符号88)、60°(参照符号89)、70°(参照符号90)および80°(参照符号91)の角度で、いくつかの背面投射スクリーン82の色ずれを測定するように組立てた。測定したスクリーン82は以下の通りであった。
1.従来技術による背面投射スクリーン(スリーエム(3M)のXRVS 120スクリーン)。
2.ビーズ入り面に1/4波長氷晶石(Na3AlF6)コーティングが塗布されたビーズ入り背面投射スクリーンからなる本発明の実施形態。
3.屈折要素面上のポリビニルブチラールに分散された15重量%ポリスチレンビーズ(0.005mm)の0.013mmコーティングが施されたビーズ入り背面投射スクリーンからなる本発明の実施形態。
4.ビーズ入り面上にポリビニルブチラールの0.025mmコーティングが施された従来技術によるビーズ入り背面投射スクリーン。
5.剛性アクリル樹脂基板に0.40mmUV硬化型アクリル酸塩がラミネートされてなる従来技術による拡散背面投射スクリーン(スリーエム(3M)のXRGS−NPスクリーン)。このサンプルは、交差偏光プロジェクタと使用した場合に低い色ずれを示すスクリーンの実施例として含めた。
【0055】
色ずれ試験の結果を、表1に開示する。
【0056】
【表1】
【0057】
表1の結果を、図8においてグラフに表す。曲線101は、スクリーン番号1に対応する。曲線102は、スクリーン番号2に対応する。曲線103は、スクリーン番号4に対応する。曲線105は、スクリーン番号5に対応する。
【0058】
好ましくは、本発明によるガラスビーズ入りスクリーンを備えた光学システムは、色ずれ試験にしたがって測定した場合、60以上の角度の軸外角度で約0.010以下の軸外色ずれを示す。また好ましくは、その光学システムは、色ずれ試験にしたがって測定した場合、45以上の角度の軸外角度で約0.005以下の軸外色ずれを示す。
【0059】
表1と図7および図8との両方において分かるように、60°以下の軸外(120°視円錐)の視角の場合、1/4波長氷晶石コーティングされたスクリーンは、従来からのガラスビーズ入りスクリーンに比較して約70%(0°〜45°)から45%(約60°)までの範囲の色ずれの低減を示す。また、1/4波長氷晶石コーティングされたスクリーンは、この角度の範囲に亘って従来からの拡散スクリーンと同様かまたはそれよりよく機能する。60°より大きい角度では、1/4波長氷晶石コーティングの効率は低減し、それはこのタイプの色補償コーティングと一貫している。しかしながら、大抵の背面投射スクリーンは、めったに60°軸外より大きい軸外の角度で見られることがない。
【0060】
ポリビニルブチラールに分散された15重量%ポリスチレンビーズ(0.005mm)の0.013mm層でコーティングされたビーズ入り背面投射スクリーンは、60°以下の軸外の視角の場合、氷晶石コーティングされたスクリーンと同様に色ずれを低減する。しかしながら、60°より大きい角度では、このコーティングは、ポリビニルブチラールまたは氷晶石コーティングされたスクリーンのいずれかと比較して20%の改善を示す。このコーティングを最適なつや消し防眩仕上げと結合することにより、スペックル(またはシンチレーション)を最小化することができる。本明細書で使用するスペックル(またはシンチレーション)、すなわちランダムな輝度分布は、部分的コヒーレント光がつや消し面等の拡散面に入射する場合に形成される。拡散面の散乱によってもたらされる結果としての干渉パターンにより、スペックルがもたらされる。スペックルは、高空間周波数情報内容をマスクし非常に望ましくない粒状の外観をもたらすことにより、スクリーンの解像度を大幅に低減する。
【0061】
上記説明では、要素の配置を、時に「上部」、「下部」、「上」、「下」、「垂直な」、「水平な」、「頂部」および「底部」という用語で説明した。これらの用語は、図面において例示するもの等、単に発明の様々な要素の説明を簡略化するために使用したものである。それらは、本発明の要素の有用な向きに対しいかなる限定を課すものであると理解されてはならない。
【0062】
したがって、本発明を、上述した特定の実施形態に限定されるものとみなすべきではなく、特許請求の範囲において公正に記載するような本発明のすべての態様を包含するものと理解しなければならない。本発明が関連する当業者には、本明細書を検討することによって、様々な変更態様、等価物が本発明を適用可能であってよい多数の構造とともに容易に明らかとなろう。特許請求の範囲は、かかる変更態様および考案物を包含するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
先行技術による光学システムの概略図である。
【図2】
本発明の一態様による背面投射システムの概略図である。
【図3】
ビーズ入りスクリーンに関連する偏光の水平面における偏光状態強度の概略図である。
【図4】
ビーズ入りスクリーンに関連する偏光の垂直面における偏光状態強度の概略図である。
【図5】
本発明の実施形態による光学システムの色ずれを制御する1/4波長コーティングの形態の偏光管理層を有する背面投射スクリーンを示す。
【図6】
本発明の他の実施形態による光学システムの色ずれを制御する拡散コーティングの形態の偏光管理層を有する背面投射スクリーンを示す。
【図7】
色ずれを測定するために使用する試験装置の概略図である。
【図8】
図7に示す試験装置で試験されたいくつかのスクリーンに対する色ずれ対角度のグラフである。
【図9】
色ずれを測定するために使用する図7の試験装置の他の概略図である。
Claims (27)
- 光学システムであって、
第1色に関連する第1偏光状態と、第2色に関連する第2偏光状態とを有する光を提供するための照明源であって、前記第1偏光状態が前記第2偏光状態とは明確に識別される照明源と、
所定の光学特性を有する前記光学システムを提供するように構成された複数の屈折要素と、
光透過基板と、
周囲光排除を制御するために前記光透過基板に関連付けられた光吸収層と、
を備え、前記照明源とともに前記光学システムの光路を画定するスクリーンと、
前記光学システムの色ずれを低減するための、前記光路に配置された偏光管理要素と、
を備える光学システム。 - 前記第1色が直線偏光された光であり、前記第2色が直線偏光された光である、請求項1に記載の光学システム。
- 前記第1色が緑であり、前記第2色が赤と青との組合せ(たとえば、紫)である、請求項1に記載の光学システム。
- 前記第1色および第2色の少なくとも一方が、原色である、請求項1に記載の光学システム。
- 前記照明源が、液晶ディスプレイ(LCD)である、請求項1に記載の光学システム。
- 軸外視角を有し、前記第1および第2色が軸外視角において異なる透過強度を有し、前記偏光管理要素が軸外視角における前記第1および第2色の相対透過強度の差を低減するようにサイズおよび形状が決められている、請求項1に記載の光学システム。
- 前記スクリーンが背面と観察面とを有し、前記偏光管理要素が、前記スクリーンの前記背面に色補償コーティングを備える、請求項1に記載の光学システム。
- 前記色補償コーティングが、1/4波長コーティングである、請求項7に記載の光学システム。
- 前記色補償コーティングが、不均一厚さを有する、請求項7に記載の光学システム。
- 前記色補償コーティングが、厚さが1/4波長厚さ未満の部分を有する、請求項7に記載の光学システム。
- 色ずれ試験にしたがって測定した場合に、60度以上の軸外視角で約0.010以下の軸外色ずれを示すビーズ入りスクリーンを含む、請求項1に記載の光学システム。
- 色ずれ試験にしたがって測定した場合に、45度以上の軸外視角で約0.005以下の軸外色ずれを示す、請求項1に記載の光学システム。
- 前記偏光管理要素が、前記第1および第2色を略平行にするように前記第1色を回転させる色回転子であり、前記色回転子が、前記光学システムの前記スクリーン以外の要素上に配置される、請求項1に記載の光学システム。
- 前記照明源が、
第1色に関連する第1直線偏光状態と、
第2色に関連する第2直線偏光状態と、
第3色に関連する第3直線偏光状態と、
の光を提供し、前記第1、第2および第3色が、互いに異なり互いからずれている、請求項1に記載の光学システム。 - 光学システムにおいて使用される背面投射スクリーンであって、前記光学システムが、軸外視角を有し、かつ、第1色に関連する第1偏光状態と、第2色に関連する第2偏光状態とを有する光を提供し、前記第1偏光状態が前記第2偏光状態とは明確に識別されるものであり、前記第1色および第2色が軸外視角において透過強度を有する照明源を利用する、背面投射スクリーンであって、
複数の屈折要素と、
前記光学システムの色ずれを低減するために、軸外視角における前記第1および第2色の相対透過強度のいかなる差も低減するようにサイズおよび形状が決められた偏光管理層と、
を備える背面投射スクリーン。 - 前記偏光管理層が色補償コーティングを備え、該色補償コーティングは、第1色に関連する第1偏光状態と、前記第1偏光状態とは明確に識別される第2色に関連する第2偏光状態とを有する光による前記光学システムの前記色ずれを低減する、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 前記色補償コーティングが、1/4波長コーティングである、請求項16に記載の背面投射スクリーン。
- 前記色補償コーティングが、不均一厚さを有する、請求項16に記載の背面投射スクリーン。
- 前記色補償コーティングが、厚さが1/4波長厚さ未満の部分を有する、請求項16に記載の背面投射スクリーン。
- 前記スクリーンがガラスビーズを含み、前記スクリーンが、色ずれ試験にしたがって測定した場合に、60度以上の軸外視角で約0.010未満の軸外色ずれを示す、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 前記スクリーンが、色ずれ試験にしたがって測定した場合に、45度以上の軸外視角で約0.005未満の軸外色ずれを示す、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 前記偏光管理層が、少なくとも1つの色の前記偏光状態を少なくとも部分的に変更するコーティングを備える、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 1/4波長コーティングをさらに備える、請求項22に記載の背面投射スクリーン。
- 前記複数の屈折要素がガラスビーズを備え、前記偏光管理層が前記ガラスビーズより前に受光する、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 前記偏光管理層が、2つ以上の層を含む、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 前記スクリーンが、周囲光排除を制御する前記光透過基板に関連する光吸収層と、光透過基板とを含む、請求項15に記載の背面投射スクリーン。
- 約10度より大きく約60度未満の軸外視角で観察されるように設計された光学システムであって、
第1色に関連する第1偏光状態と、第2色に関連する第2偏光状態と、を有する光を提供し、前記第1偏光状態が前記第2偏光状態とは明確に識別される照明源と、
複数の屈折要素と、
光透過基板と、
周囲光排除を制御するために前記光透過基板に関連付けられた光吸収層と、
前記照明源と前記スクリーンとの中および間の光路と、
軸外視角における前記第1色と第2色との間の相対透過強度の差を低減することにより、前記光学システムの色ずれを低減するための、前記光路に配置された色補償手段とを含むスクリーンと、
を備える光学システム。
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