JP2004514009A - ラテックスからの天然ゴム及びそれを含む組成物 - Google Patents

ラテックスからの天然ゴム及びそれを含む組成物 Download PDF

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Abstract

採取された天然ゴムラテックスを凝固させずに乾燥して得られる天然ゴムであって、乾燥にはドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤを使用することを特徴とする。また、天然ゴムラテックスにカーボンブラックや無機充填剤の少なくとも1種を加えた天然ゴム−充填剤混合物の製造方法、さらにこれらの天然ゴム及び天然ゴム−充填剤混合物にヒドラジド化合物又は芳香族若しくは脂肪族多価カルボン酸誘導体のエステルからなる恒粘度剤を添加した天然ゴム及びそれを使用して調整した生産性、耐摩耗性、耐破壊特性に優れたゴム組成物が提供される。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、採取された天然ゴムラテックスを凝固させずに、乾燥させることにより、天然ゴム中に取り込まれずにきた様々な有用な非ゴム成分である天然ゴム漿液を有効に取り込むと共に、分子量が高く、かつ、ポリマーゲル量も少ない天然ゴム及びそれを含有する組成物ならびに天然ゴムのラテックスに、カーボンブラック及びシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等の無機充填剤を添加してなる天然ゴム−充填剤混合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、天然ゴムは、タイ・マレーシア・インドネシアなどの熱帯諸国で産出されている。天然ゴムは、その優れた物理的性質のため、ゴム産業、タイヤ産業界において幅広く、かつ、大量に使用されている。
【0003】
天然ゴムは、タッピング−凝固−洗浄(水洗い)−脱水−乾燥−パッキングの順で生産されており、その産出種、グレード等により分けられている。
【0004】
従来より、天然ゴムの製造工程としては、下記の2つの方法が代表的である。すなわち、天然ゴム各種等級品の国際品質包装標準(通称グリーンブック)における格付けによるリブド・スモークド・シート(RSS)では、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスを酸等によりゴム成分を凝固(USS)せしめて、固形ゴムをロールにより水溶性の非ゴム成分から分離し、この固形ゴムを約60℃で5〜7日間の乾燥(スモーキング)を行なっている。
【0005】
また、技術的格付けゴム(TSR)では、タッピング後、天然ゴムラテックスのゴム成分を自然凝固(カップランプ)せしめて、固形ゴムを粉砕し、水洗し、脱水後、この固形ゴムを110℃〜140℃で数時間の熱風乾燥を行なっている。
【0006】
なお、上記各方法において、凝固前に採取された天然ゴムラテックスに安定剤としてアンモニア等のアルカリを加える場合もある。
【0007】
上記各方法において、生ゴム(固形ゴム)を採取した残りの天然ゴム漿液、沈積物は、今までほとんど利用されていない。この天然ゴム漿液には、イノシトール、炭水化物、α−グロブリン等のタンパク質、糖類、アンモニア源、ミネラル、酵素、核酸、加硫促進成分などのゴム成分に対しても有用な成分が含まれている。
【0008】
しかしながら、上記各方法により得られる天然ゴムでは、凝固し乾燥する工程に時間がかかり、その工程においてバクテリアによる非ゴム分の変質、リン脂質から脂肪酸への加水分解が促進され天然ゴムの物性が低下するなどの問題がある。
【0009】
さらに、上記各方法による天然ゴムの製造工程では、凝固−乾燥の際に異物の混入が多く、更に、RSS製造時の乾燥条件では、加工性を悪化させるポリマーゲル量が増加するゲル化が促進される点に問題があり、また、TSR製造時の乾燥条件では、ゴム性能に悪影響を及ぼすこととなる分子量が低下する点に問題がある。
【0010】
また、天然ゴムに、無機充填剤として水酸化アルミニウムを配合した場合、特に、水酸化アルミニウムにシリカを併用した場合の、シリカ+水酸化アルミニウムの多量の配合では、ゴム中への無機充填剤の分散性が低下し、得られる加硫ゴム組成物の耐摩耗性が低下することとなる。これは、水酸化アルミニウムは、酸、アルカリにも反応し易く、安定したマスターバッチを作ることが困難であるからである。
【0011】
また、アルミナの含水複合体、炭酸カルシウム、カオリン、クレイ、マイカ、長石等の他の無機充填剤についても、加硫の際、配合量増加により、耐久性が低下し、耐摩耗性、耐破壊性、耐き裂成長性が低下するという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題等について、これを解消しようとするものであり、天然ゴム中に取り込まれずにきた様々な有用な非ゴム成分である天然ゴム漿液を有効に取り込むと共に、分子量が高く、かつ、ポリマーゲル量も少ない天然ゴムを提供すること、及びこうして得られた優れた特性を有する天然ゴムを用いることにより、加硫時間の短縮が容易に得られると共に、熱老化後の物性変化を伴わず、かつ、生産性及び経済性に優れるゴム組成物を提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は上記の得られた天然ゴムを原料として使用する場合の加硫速度の極度の上昇を抑え、練り時、押し出し時におけるスコーチを防止し、生産性を向上することができる天然ゴム−充填剤混合物の製造方法を提供することを目的とする。
【0014】
さらに、本発明は、天然ゴムを含有するゴム成分と充填剤とを配合してなるゴム組成物の加硫物の耐久性、すなわち、耐摩耗性、耐破壊性、耐き裂成長性等に優れると共に、未加硫物の生産性を向上することができる天然ゴム−充填剤混合物の製造方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の課題等を解決するため、鋭意検討した結果、タッピング後の天然ゴムラテックスを凝固させずに、乾燥して固形ゴムを得、乾燥等の処理を施す前に、特定の充填剤成分を添加して乾燥することにより、上記目的の天然ゴム、それを用いた組成物及び天然ゴム−充填剤混合物の製造方法を得ることに成功し、本発明を完成するに至ったのである。
【0016】
すなわち、本発明は、次の1〜20からなる。
1.天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥して得られる天然ゴム。
2.天然ゴムラテックスを凝固させずにドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥して得られる天然ゴム。
3.上記の天然ゴムラテックスがタッピング後のフレッシュラテックス、安定化剤を加えたラテックス及び遠心分離されたラテックスの少なくとも1種である上記1又は2に記載の天然ゴム。
4.上記天然ゴムラテックスの固形分濃度が5重量%以上である上記1〜3のいずれか1項に記載の天然ゴム。
5.恒粘度剤を含有してなる上記4に記載の天然ゴム。
6.恒粘度剤が下記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物である上記5に記載の天然ゴム。
R−CONHNH        ……………(I)
(ただし、式(I)中のRは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基又はアリール基を示す。)
7.恒粘度剤が下記一般式(II)で表される芳香族多価カルボン酸誘導体及び下記一般式(III)で表される脂肪族多価カルボン酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のエステル化合物からなる上記5に記載の天然ゴム。
【化3】
Figure 2004514009
(式(II)中、bは平均重合度で1以上の整数、a及びxはそれぞれ1以上の整数、yは0以上の整数、かつa+x+y=6の関係を満たす。Arは芳香族炭化水素基、Rはアルキレン基、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアシル基のいずれかである。Rは、水素原子、アルキル基及びアルケニル基のいずれかである。)
【化4】
Figure 2004514009
(式(III)中、dは平均重合度で1以上の整数、c及びzはそれぞれ1以上の整数である。Alは飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基である。Rはアルキレン基、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアシル基のいずれかである。)
8.恒粘度剤が芳香環又は脂肪族炭化水素基に結合する遊離のカルボキシル基を少なくとも一つ有する、多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレン誘導体とのエステルである上記5に記載の天然ゴム。
9.前記ヒドラジド化合物が、アセトヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、酪酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、パルミチン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、シクロプロパンカルボン酸ヒドラジド、シクロヘキサンカルボン酸ヒドラジド、シクロブタンカルボン酸ヒドラジド、シクロヘプタンカルボン酸ヒドラジド、o−トルイル酸ヒドラジド、m−トルイル酸ヒドラジド、p−トルイル酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、乳酸ヒドラジド、フタル酸ヒドラジド、p−メトキシ安息香酸ヒドラジド、3,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、1−ナフトエ酸ヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記6に記載のゴム組成物。
10.上記1〜9のいずれか1項に記載の天然ゴムと充填剤を含む天然ゴム−充填剤混合物。
11.充填剤が、カーボンブラック、シリカ、下記一般式(IV)で表されるアルミナ、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ、長石からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記10に記載のゴム組成物。
Al mHO   (IV)
ただし、mは0〜3の整数。
12.前記充填剤の添加量が天然ゴムラテックス中のゴム成分の乾燥重量に対し、5重量%〜200重量%であることを特徴とする上記10又は11に記載の天然ゴム−充填剤混合物。
13.上記1〜9のいずれか1項に記載のゴム成分と充填剤を配合して得られるゴム組成物。
14.上記10〜12のいずれか1項に記載のゴム−充填剤混合物を配合して得られるゴム組成物。
15.天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥することを特徴とする天然ゴムの製造方法。
16.天然ゴムラテックスをドラムドライヤでシート状に乾燥した後、該シート状天然ゴムラテックスを更にコンベア式ドライヤで乾燥する上記15に記載の天然ゴムの製造方法。
17.更に、恒粘度剤を添加する工程を含む上記15又は16に記載の天然ゴムの製造方法。
18.天然ゴムのラテックスに、カーボンブラック、シリカ、下記一般式(IV)で表されるアルミナ、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ、長石からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加する工程と、該天然ゴムラテックス−充填剤混合物を乾燥する工程とを含む天然ゴム−充填剤混合物の製造方法。
Al mHO   (IV)
ただし、mは0〜3の整数。
19.更に、恒粘度剤を添加する工程を含む上記18に記載の天然ゴム−充填剤混合物の製造方法。
20.乾燥がドラムドライヤ及び/又はコンベヤ式ドライヤにより行われる上記18に記載の天然ゴム−充填剤混合物の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の天然ゴムは、天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥して得られることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の天然ゴムの製造方法は、天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥することを特徴とするものである。
また、本発明のゴム組成物は、ゴム成分を含み、該ゴム成分が上記天然ゴムのラテックスを乾燥して得られる天然ゴム(以下、「DD−NR」)を含むことを特徴とするものである。
【0019】
本発明では、従来における天然ゴムの製造工程、すなわち、タッピング−凝固−洗浄(水洗い)−脱水−乾燥−パッキングの順で生産されている工程において、タッピング後の天然ゴムラテックスを凝固させることなく、ドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤで乾燥処理を施すことにより、目的の天然ゴムを得る。
【0020】
天然ゴムのラテックスとしては、例えば、天然ゴム木からタッピングして3時間以内に使用するタッピング後のフレッシュラテックス、タッピング後のラテックスにアンモニア処理等で安定化してなる安定化剤を加えた、好ましくはpH7.0程度のラテックス、及びタッピング後のラテックスを遠心分離機により遠心分離した遠心分離ラテックスの少なくとも1種(各単独又は2種以上の組合わせ使用)が挙げられる。
【0021】
これらの天然ゴムラテックスは、イノシトール、炭水化物、α−グロブリン等のタンパク質、糖類、アンモニア源、ミネラル、酵素、核酸、加硫促進成分などのゴム成分に対して有用な成分が含まれているものである。
また、これらの天然ゴムラテックスの濃度は、固形分濃度が5重量%以上、好ましくは、10重量%以上、より好ましくは15〜70重量%であることが望ましい。
【0022】
天然ゴムのラテックスの濃度は、固形分濃度で5重量%未満であると、ラテックスに含まれる加硫促進成分などの有用成分やゴム分が減り、また、ゴム自体が水を多く含むようになり、乾燥などの追加工程が次の工程で必要となり、生産性の低下をまねき、好ましくない。
【0023】
本発明におけるドラムドライヤとしては、例えば、ロール表面にブレードを備え、水蒸気又は電気ヒーターなどのロール内側を加熱する装置を備え、連続的にラテックスを滴下させる装置を備えたものであり、具体的には、天然ゴムラテックス又は予熱した天然ゴムラテックスを連続的に乾燥する二軸式ドラムドライヤなどが挙げられる。
【0024】
コンベア式ドライヤとしては、例えば、無端コンベアの上部又は無端コンベアを挟むように上下にヒーター等の乾燥装置、遠赤外線装置、マイクロウェイブ照射装置、送風機を備えたものであり、コンベア上に採取した天然ゴムラテックスを薄く延ばして連続的に乾燥するコンベア式ドライヤなどが挙げられる。
【0025】
上記ドラムドライヤ及びコンベア式ドライヤの乾燥温度は、使用する(産出される)天然ゴムラテックスの種類などにより適宜設定されるが、共に、80℃〜200℃、好ましくは、100℃〜180℃であり、乾燥時間は夫々で30分以内、より好ましくは、10分以内である。特に好ましくは1分以内である。
【0026】
上記ドラムドライヤ及びコンベア式ドライヤの乾燥温度を100℃以上とすることにより、ラテックスは効率よく乾燥することができ、180℃以下で、良好な物性を有する天然ゴムが得られることになり、好ましい。
乾燥温度が80℃未満であると、水分が多いゴムとなり、後で乾燥が必要となり、好ましくない。
【0027】
本発明では、天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥するに際し、好ましくは、十分にラテックスを乾燥する点から天然ゴムラテックスを上記乾燥温度、時間の範囲でドラムドライヤでシート状に乾燥した後、該シート状天然ゴムラテックスを更に上記乾燥温度、時間の範囲でコンベア式ドライヤで乾燥することが望ましい。
【0028】
本発明では、上記ドライヤで乾燥する前、好ましくは、採取した天然ゴムラテックスに恒粘度剤を含有せしめることが望ましい。
【0029】
採取した天然ゴムラテックスには、上記有用な成分が含有される他、ゲル化を促進するアミノ酸などの成分が含まれているので、採取した天然ゴムラテックスに恒粘度剤を含有せしめ、具体的には、ミキサー、混練機等を用いて混練せしめることにより、天然ゴムラテックスに優れた恒粘度効果を付与し、ゲル化抑制を発揮せしめることができる。
【0030】
更に、恒粘度剤を含有しない天然ゴムラテックス又は恒粘度剤を含有せしめた天然ゴムラテックスを、ストレーナー処理をしてもよい。これにより、分子量が高く、更に、ゴミ分のない天然ゴムラテックスが得られる。ここでいう「ストレーナー処理」とは、メッシュ状部材を用いて恒粘度剤含有又は含有しない天然ゴムラテックス中に含まれるゴミ分を除去する処理をいう。
【0031】
恒粘度剤については、後で説明する。
このように構成される本発明の天然ゴムは、タッピング後の天然ゴムラテックスを凝固させずに、ドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤで乾燥処理を施したものであるので、凝固、洗浄(水洗い)及び脱水処理を施していないため生産性に優れ、異物量が少なく、品質も容易にコントロールでき、天然ゴム中に取り込まれずにきた様々な有用な非ゴム成分である天然ゴム漿液を有効に取り込む。
【0032】
更に、タッピング後の天然ゴムラテックスに上述の恒粘度剤を含有せしめてドラムドライヤ等で乾燥処理を施すことにより、分子量が高く、かつ、ポリマーゲル量も少なく、優れた恒粘度効果を有する天然ゴムを得ることができる。
【0033】
また、本発明では、上記天然ゴムラテックスを乾燥する前に、カーボンブラックやシリカ、下記一般式で表されるアルミナ水和物、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ、長石で代表される無機充填剤から選ばれる少なくとも1種を上記天然ゴムラテックスに加えることができる。
Al mHO   (IV)
ただし、mは0〜3の整数。
この充填剤は上述の恒粘度剤と併用して、または、上述の恒粘度剤を用いることなく、該充填剤の単用であってもよい。
【0034】
次に、上記の天然ゴム−充填剤混合物を得る方法について説明する。
本発明の1つであるこの方法は、天然ゴムラテックスに少なくとも1種の上記の充填剤を添加して天然ゴム−充填剤混合液を製造する工程と、該天然ゴム−充填剤混合液を乾燥する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0035】
この発明では、天然ゴムラテックスを凝固させることなく、乾燥する前に、カーボンブラックと上記の無機充填剤から選択される少なくとも1種の充填剤を添加して天然ゴム−充填剤混合液を製造する工程と、該天然ゴム−充填剤混合液を乾燥する工程とを含むことにより、目的の天然ゴム−充填剤混合物を得るものである。
【0036】
天然ゴムラテックスとしては前述のものが使用でき、ラテックスの濃度は、固形分濃度が10重量%以上が好ましい。
【0037】
本発明において添加する充填剤としては、カーボンブラック及びシリカ、上記一般式(IV)で表されるアルミナ、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ、長石、複塩、錯塩、その他の鉱物などの無機充填剤が挙げられる。好ましくは、充填剤は、カーボンブラック、シリカ、アルミナ水和物、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ及び長石である。これらの充填剤は、好ましくは平均粒径0.1μm〜60μmのものが用いられる。これらの充填剤は単独で又は組み合わせて使用することができる。
【0038】
カーボンブラックとしては、通常ゴム工業で用いられるカーボンブラックを使用することができ、例えば、SRF,FEF,GPF,HAF,ISAF,SAFなどが挙げられる。
【0039】
また、シリカも、通常ゴム工業で用いられるシリカを使用することができ、例えば、日本シリカ工業社製のニップシル(Nipsil)AQ,ニップシル(Nipsil)NA,ニップシル(Nipsil)VE,ニップシル(Nipsil)AR等の湿式法ホワイトカーボン、デグサ社製のアエロジル730等の乾式ホワイトカーボンなどが挙げられる。
【0040】
水酸化アルミニウムとしては、例えば、昭和電工社製のハイジライトH−43M、バイエル社製のアピラールBなどが挙げられる。
【0041】
これらの充填剤の添加方法としては、充填剤をそのまま天然ゴムラテックスに添加してもよいが、分散を向上させる点から、水に混入し予めスラリー化してから混入することが望ましい。
【0042】
これらの充填剤の添加量は、天然ゴムラテックス中のゴム成分の乾燥重量に対し、好ましくは、5重量%〜200重量%、より好ましくは、30重量%〜150重量%である。
【0043】
充填剤の添加量が天然ゴムラテックス中のゴム成分の乾燥重量に対し、5重量%未満であると、分散改良の効果が十分発揮されないことがあり、また、200重量%を越えると、ゴムが固くなり、ゴム組成物製造時に配合剤の分散が悪くなり、好ましくない。
【0044】
この発明において、上記天然ゴムのラテックスに、上記充填剤の少なくとも1種を添加してゴム−充填剤混合液を製造する工程では、ミキサーなどを用いて行うことができる。
【0045】
この工程における、混練温度は、90〜170℃、混合時間は、1.5〜15分である。
【0046】
この発明では、上記天然ゴム−充填剤混合液を製造する工程後、該天然ゴム−充填剤混合液を乾燥する。
【0047】
乾燥手段としては、例えば、前記ドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤを用いて乾燥することが挙げられる。
【0048】
そして、天然ゴム−充填剤混合液をドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥するに際し、好ましくは、生産性を向上させる点から天然ゴム−充填剤混合物を下記乾燥温度、時間の範囲でドラムドライヤでシート状に乾燥した後、該シート状天然ゴム−充填剤混合物を更に下記乾燥温度、時間の範囲でコンベア式ドライヤで乾燥することが望ましいが、その乾燥温度、乾燥時間は、使用する(産出される)天然ゴムラテックスの種類などにより適宜設定される。
乾燥条件の1例として、天然ゴム充填剤混合液を、まずドラムドライヤで、次いでコンベア式ドライヤで乾燥する場合、ドラムドライヤの乾燥温度は95℃〜160℃、好ましくは、105℃〜150℃であり、乾燥時間は5秒〜1分、好ましくは、15秒〜30秒であり、コンベア式ドライヤの乾燥温度は、95℃〜170℃、好ましくは、105℃〜160℃であり、乾燥時間は10秒〜2分、好ましくは、15秒〜1分である。ここで、コンベア式ドライヤの乾燥条件はドラムドライヤで乾燥後の天然ゴム−充填剤混合物の状態により、適宜設定されるべきものである。
【0049】
本発明では、上記乾燥工程前、好ましくは、天然ゴム−充填剤混合液を製造する工程における上記充填剤を添加する際に恒粘度剤を添加せしめることが望ましい。
【0050】
また、この方法によればカーボンブラック、シリカ及びアルミナ以外の上記無機充填剤を使用する場合でも、天然ゴムを原料として従来の方法で無機充填剤を配合する場合の耐久性の低下などを解消できる。
【0051】
すなわち、充填剤の分散性を向上させて耐摩耗性を改良させ、同一配合部数対比において、耐摩耗性、耐き裂成長性などの耐久性を改良させて、必要な他の性能、例えば、ウエット性能、気体透過性等の両立を図ることができる天然ゴム−充填剤混合物が得られる。また、従来の方法では、むずかしかった多量の充填剤の配合も可能となる。
【0052】
本発明では、充填剤のスラリー等を、天然ゴムラテックスに加えた混合液をドラムドライヤ等で乾燥することで天然ゴム−充填剤混合物(充填剤NRマスターバッチ)を容易に得ることができる。
【0053】
特に、水酸化アルミニウムは、両性塩のため酸、アルカリと反応し通常のラテックス凝固法(酸凝固)では不安定だが、上記ドライヤを用いることで反応を極力抑えて安定したマスターバッチを得ることができる。
【0054】
次に、本発明で使用する恒粘度剤について説明する。
本発明では、上記ドライヤ等で乾燥する前、より好ましくは、採取した天然ゴムラテックスに恒粘度剤を含有せしめることが望ましい。
本発明に用いる恒粘度剤としては、例えば、セミカルバジド、ジメドン(1,1−ジメチルシクロヘキサン−3,5−ジオン)、下記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物が挙げられる。
R−CONHNH        ……………(I)
(ただし、式(I)中のRは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、アリール基を示す。)
【0055】
上記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物としては、例えば、アセトヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、酪酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、パルミチン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、シクロプロパンカルボン酸ヒドラジド、シクロブタンカルボン酸ヒドラジド、シクロヘキサンカルボン酸ヒドラジド、シクロヘプタンカルボン酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、o−ジメチル安息香酸、m−ジメチル安息香酸、o−トルイル酸ヒドラジド、m−トルイル酸ヒドラジド、p−トルイル酸ヒドラジド、p−メトキシ安息香酸ヒドラジド、3,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、乳酸ヒドラジド、フタル酸ヒドラジド、1−ナフトエ酸ヒドラジドが挙げられる。
【0056】
好ましい恒粘度剤としては、優れた分散性及び恒粘度効果の更なる向上の点から、脂肪酸ヒドラジド、特にプロピオン酸ヒドラジドが望ましい。
【0057】
また、本発明に用いることができるもう一つの恒粘度剤は、少なくとも一つの遊離のカルボキシル基が残っている、多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレン誘導体とのエステル化合物である。このエステル化合物は、多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレン誘導体とから得られる限り、特に限定されない。
エステルの一つの好ましいタイプは、芳香族多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレン誘導体との反応から得られ、分子中に芳香族環に結合した遊離のカルボキシル基を少なくとも一つもったものである。このタイプのエステル化合物は下記一般式(II)で表される。
【化5】
Figure 2004514009
(式(II)中、bは平均重合度で1以上の整数である。a及びxはそれぞれ1以上の整数、yは0以上の整数、かつa+x+y=6の関係を満たす。Arは芳香族炭化水素基である。Rはアルキレン基である。Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアシル基のいずれかである。Rは、水素原子、アルキル基及びアルケニル基のいずれかである。)
【0058】
式(II)において、より好ましくは、a+xは2又は3、Rが炭素原子2〜4のアルキレン基、Rが炭素原子2〜28のアルキル基又はアルケニル基である。更に好ましくは、a=1及びx=1、Rがエチレン基、Rが炭素原子2〜28のアルキル基又はアルケニル基である。特に好ましくは、b=1〜10、a=1及びx=1、Rがエチレン基、Rが炭素原子2〜28のアルキル基又はアルケニル基である。具体的には、フタル酸モノ(ポリオキシアルキレンラウリル)エステルが挙げられる。
【0059】
もう一つの好ましいタイプのエステルは、脂肪族多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレンとの反応により得られ、分子中に脂肪族炭化水素基に結合した遊離のカルボキシル基を少なくとも一つもったものである。このタイプのエステル化合物は下記一般式(III)で表される。
【化6】
Figure 2004514009
(式(III)中、dは平均重合度で1以上の整数である。c及びzはそれぞれ1以上の整数である。Alは飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基である。Rはアルキレン基である。Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアシル基のいずれかである。)
【0060】
上記の式(III)において、より好ましくは,Alが不飽和脂肪族炭化水素基、Rが炭素原子2〜4のアルキレン基、Rが炭素原子2〜28のアルキル基又はアルケニル基である。更に好ましくは,c=1及びz=1、Rがエチレン基又はプロピレン基、Rが炭素原子8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。特に好ましくは,Alが炭素原子2〜8の不飽和脂肪族炭化水素基、d=1〜10、c=1及びz=1、Rがエチレン基又はプロピレン基、Rが炭素原子8〜18のアルキル基又はアルケニル基である。
【0061】
本発明に用いることができる式(II)で表されるエステルは、(i)2価以上の芳香族カルボン酸またはその無水物と、(ii)(ポリ)オキシアルキレン誘導体とを反応させることで得ることができる。
【0062】
上記(i)の2価以上の芳香族カルボン酸としては、例えば、フタル酸、無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの2価の芳香族カルボン酸またはその無水物、トリメリット酸、無水トリメリット酸などの3価の芳香族カルボン酸またはその無水物、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸などの4価の芳香族カルボン酸またはその無水物が挙げられるが、コストの面から2価または3価の芳香族カルボン酸またはその無水物が好ましく、特に、無水フタル酸であることが好ましい。
【0063】
これらの芳香族酸は単独で又は2種以上組み合せて用いることができる。
本発明に用いることができる式(III)で表されるエステルは、(iii)2価以上の脂肪族カルボン酸又はその無水物と、(ii)(ポリ)オキシアルキレン誘導体とを反応させることで得ることができる。
【0064】
上記(iii)の脂肪族多価カルボン酸としては、例えばコハク酸、コハク酸無水物、グルタル酸、アジピン酸などの2価の飽和脂肪族カルボン酸又はその無水物、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸、イタコン酸無水物、シトラコン酸、シトラコン酸無水物、アルケニルコハク酸、アルケニルコハク酸無水物などの2価の不飽和脂肪族カルボン酸又はその無水物、及びトリカルバリル酸、アコニット酸などの3価の脂肪族カルボン酸又はその無水物が挙げられる。コスト及び効率の面から2価の不飽和脂肪族カルボン酸又はその無水物が好ましく、マレイン酸無水物が特に好ましい。
【0065】
これらの脂肪族酸は単独で又は2種以上組み合せて用いることができる。
上記(ii)の(ポリ)オキシアルキレン誘導体としては、例えば、1以上の水酸基を持った平均重合度1以上の(ポリ)オキシアルキレン基を有する誘導体であり、好ましくは、1〜2の水酸基を持った(ポリ)オキシアルキレン基を有する誘導体であり、特に好ましくは1ケの水酸基を持った(ポリ)オキシアルキレン基を有する誘導体である。(ポリ)オキシアルキレン誘導体としては、例えば、(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル型;(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸モノエステルなどのエステル型;(ポリ)オキシアルキレングリセリン脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型;(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸アミド、(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミンなど含窒素型などが挙げられるが、本発明の(ポリ)オキシアルキレン誘導体としてはエーテル型とエステル型が好ましく、エーテル型が特に好ましい。
【0066】
エーテル型の(ポリ)オキシアルキレン誘導体としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシアルキレンの飽和、不飽和の脂肪族エーテル、ポリオキシエチレンベンジルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンベンジル化フェニルエーテルなどのポリオキシエチレン芳香族エーテルなどが挙げられるが、このなかでポリオキシアルキレン脂肪族エーテルが好ましい。
【0067】
更に、ポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテルであることが好ましく、特にポリオキシエチレンの平均重合度が10以下、アルキル基またはアルケニル基の炭素数が8から18であることが好ましい。
【0068】
具体的には、以下に、ポリオキシエチレンをPOE(n)と略し、( )内には平均重合度を示して例示する。
POE(3)オクチルエーテル、POE(4)2−エチルヘキシルエーテル、POE(3)デシルエーテル、POE(5)デシルエーテル、POE(3)ラウリルエーテル、POE(8)ラウリルエーテル、POE(1)ステアリルエーテルなどが挙げられる。
【0069】
本発明に用いる上記各恒粘度剤は、そのまま天然ゴムラテックス中に添加することもできるが、天然ゴムラテックス中への分散性を向上せしめる点等から恒粘度剤を溶媒で希釈したものが好ましく、恒粘度剤種により好適な溶媒種が設定される。溶媒種として、水(原水、精製水、イオン交換水、純水等、以下、単に「水」という)を用いることが好ましい。
【0070】
上記恒粘度剤種が水溶性の場合は、水溶液として、また、油溶性の場合は、エマルジョンとして用いることができる。
【0071】
本発明では、更に優れた分散性及び恒粘度効果の更なる向上の点から、好ましくは、恒粘度剤が、上記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物であり、溶媒が水である恒粘度剤溶液が望ましい。
【0072】
本発明において、恒粘度剤エマルジョンは、乳化剤と、必要に応じて親和剤とを用い、通常の方法で得ることができる。
【0073】
恒粘度剤水溶液の濃度は、20〜80重量%であること、及び、恒粘度剤エマルジョンの濃度が、3〜50重量%であることが好ましい。上記濃度が薄すぎると(上記濃度が20重量%又は3重量%未満であると)、所望量の恒粘度剤を添加するのに必要となる恒粘度剤液の量が多くなりすぎ、また、濃度が濃すぎると(上記濃度が80重量%又は50重量%を越えると)、液の安定性を損ない、恒粘度剤の分散性が低下するなどの不具合を生じることがあるため、好ましくない。
【0074】
本発明方法では、前記各種の恒粘度剤は、単独で又は2種以上組合わせて用いることができ、その好ましい配合量は、乾燥重量として天然ゴム100重量部に対して、0.001重量部以上、より好ましくは、0.001〜3重量部、特に好ましくは0.002〜2重量部であることが望ましい。
【0075】
これらの恒粘度剤の配合量を0.001重量部以上とすることにより、よりよい恒粘度効果を発揮することができ、ゴム物性低下などの悪影響を生じることなく、本発明の目的とする更なる効果を得る。
【0076】
なお、本発明の上記工程で得られた天然ゴムには、必要に応じて、補強剤、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤等の任意成分を含有させることができる。
【0077】
次に、上記で得られた天然ゴムを用いたゴム組成物を説明する。
本発明のゴム組成物において、前記で詳述したDD−NRの含有量は、ゴム成分全量に対して、5重量%以上含まれることが好ましく、より好ましくは、10〜100重量%である。
【0078】
上記DD−NRの含有量が、5重量%未満であると、本発明の効果を十分発揮できないことがある。
【0079】
本発明において、他に用いることができるゴム成分としては、通常のゴム組成物に用いられるゴム成分であれば、特に限定されず、好ましくは追加のゴム成分はジエン系ゴムで、例としては、一般の製造方法により得られる天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などのゴムが挙げられる。
【0080】
なお、本発明のゴム組成物には、必要に応じて、補強剤、軟化剤、加硫剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤等の任意成分を含有させることができる。
また、本発明のゴム組成物は、タイヤトレッドなどのタイヤ用ゴム、コンベアベルトなどの多種多様のゴム材料に適用することができる。
【0081】
このように構成される本発明のゴム組成物では、ゴム成分として、従来の製法で得られる天然ゴムでは流出してしまう成分、すなわち、イノシトール、α−グロブリン等のタンパク質、糖類、酵素、核酸、加硫促進成分などの有用成分が含まれる天然ゴムラテックスを乾燥することにより得た天然ゴムを含むので、ゴム成分中に加硫促進成分などの有用成分を留めることができることとなる。このDD−NRを含有することによりゴム組成物の加硫を促進させることができると共に、この加硫の促進は通常の加硫促進剤の増量と異なり、熱老化後の物性変化を伴わないという利点を有するものである。これにより、加硫速度の短縮が容易に図られ、生産の効率化を更に向上でき、その上、このDD−NRをゴム成分として多量に配合することで、通常配合する加硫促進剤量を減らすことができ、配合コストも減らすことができるという利点を有するものである。
【0082】
【実施例】
以下に、実施例及び比較例を参照して、本発明を更に具体的かつ詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例における天然ゴム及び組成物の評価方法は下記のとおりである。
【0083】
I.天然ゴムの物性
(分子量の評価法)
ゲル浸透クロマトグラフィー法により分子量を測定し、測定装置には東ソー社製のゲルパーミエイションクロマトグラフ(Gel Permeation Chromatograph)HCL−8020、カラムには東ソー社製のGMHXL、校正には東ソー社製の標準ポリスチレン、溶媒にはTHFエクストラグレード、溶液には0.01gサンプル/30ccTHFをそれぞれ用いた。
【0084】
(異物量の評価法)
ISO 249−1987に準拠して測定した。
【0085】
(耐破壊性(引張強さT)の評価法)
リング状の5号試験品を使って、JIS K 6251−1993に準拠して引張強さ(T)を測定し、比較例1を100として指数表示した。数値が高いほど耐破壊性に優れている。
【0086】
(モジュラスの評価法)
JIS K 6251−1993に準拠して300%伸長時の引張応力を測定し、比較例1を100として指数表示した。数値が高いほど剛性が高い。
【0087】
(恒粘度効果の評価方法)
JIS K 6300−1994に準拠して、製造直後の100℃におけるムーニー粘度:ML1+4(ORI)と、この天然ゴムを60℃オーブン中に7日間保管した後の100℃におけるムーニー粘度:ML1+4(AGED)を測定し、恒粘度効果として、ML1+4(AGED)−ML1+4(ORI)によりその差を求めて恒粘度効果を評価した。
【0088】
II.ゴム組成物の物性
(加硫ゴム組成物の耐破壊性(引張強さT)の評価法)
ダンベル状の3号試験品を使って、JISK6251−1993に準拠して引張強さ(T)を測定して、比較例3を100として指数表示した。数値が高いほど耐破壊性に優れている。
【0089】
(加硫ゴム組成物のモジュラスの評価法)
JISK6251−1993に準拠して300%又は500%伸長時引張応力を測定し、比較例3を100として指数表示した。数値が高いほど剛性が高い。
【0090】
(未加硫ゴム組成物の加硫速度の評価法)
JIS−K−6300−1994に準拠し、比較例3又は4をコントロール(100として指数表示)として評価した。指数が大きいほど、時間が長いことを意味する。
【0091】
(加硫ゴム組成物の引張強さ、モジュラスの評価法)
JIS−K−6251−1993に準拠し、比較例3をコントロール(100として指数表示)として評価した。指数が大きいほど、引張強さ(T)に優れていることを意味する。
【0092】
(加硫ゴム組成物の摩耗試験の評価法)
JIS−K−6264−1993(ランボーン試験)に準拠し、比較例3又は4をコントロール(100として指数表示)として評価した。指数が大きいほど、耐摩耗性に優れていることを意味する。
【0093】
(加硫ゴム組成物のラボμ指数の評価法)
ウェットスキッド抵抗は、スタンレーロンドン製の英国製携帯用スキッドテスターを用いて、15℃で測定し、コントロールの値を100として指数表示した。指数が高いほど高μであることを示す。
【0094】
(加硫ゴム組成物の耐空気透過性の評価法)
JIS K−7126−1995のA法(差圧法)により、測定し、比較例8を100(コントロール)として指数表示した。指数が高いほど、耐空気透過性が良好であることを示す。
【0095】
(加硫ゴム組成物の屈曲き裂成長の評価法)
JIS K−6260−1995に準拠して評価した。比較例8の屈曲き裂成長速度を100(コントロール)として指数表示した。指数が高いほど、き裂成長が早く、耐久性に劣ることを示す。
【0096】
(未加硫ゴム組成物のT0.9(加硫速度)の測定方法)
加硫速度は、日本合成ゴム社製キュラストメーターを用いて、温度120℃±1℃で測定した。加硫トルクカーブの最大値の90%を得るまでに要する時間を測定した。比較例10をコントロール(100)として、指数表示で示した。指数が低いほどT0.9(加硫速度)が速いことを示す。
【0097】
(加硫ゴム組成物の熱老化後の引張強さ保持率指数(老化後/老化前)の評価法)
JIS K 6251−1993のダンベル状3号にて測定した破断強度
(T)を老化前の引張強さとし、JIS K 6257−1993の空気熱老化試験において、100℃、24時間後のダンベル状3号の破断強度を老化後の引張強さとして、(老化後の引張強さ)/(老化前の引張強さ)を熱老化後の引張強さ保持率指数として指数表示で示した。指数が100に近い程老化が少ないことを示す。
【0098】
(未加硫ゴム組成物の配合コスト指数の評価法)
従来のNR、本発明のDD−NRを同一コスト(円/kg)と仮定して計算し、比較例10をコントロール(100)として、指数表示で示した。指数が低いほど配合コストが低く、経済性に優れていることを示す。
【0099】
III.タイヤの性能
(耐摩耗指数の評価法)
185/70 R13の大きさの、本発明のゴム組成物でできたトレッドを有するタイヤを2万km走行させた後の平均耐摩耗を指数表示した。
【0100】
下記の実施例及び比較例に使われている原料ゴム及び化学物質は次の通りである。
NR:従来のRSS#3
RSS:タッピング後に採取した天然ゴムラテックスに含まれているゴム成分(固形ゴム)をギ酸により凝固し、ゴム成分を分離し、固形ゴムを水洗し、脱水後、この固形ゴムを約60℃で5日間乾燥(スモーキング)して、比較例1のリブド・スモークド・シート(RSS)を得た。
TSR:タッピング後に得た天然ゴムラテックスに含まれているゴム成分を自然凝固させ、ゴム成分(固形ゴム)を分離し、固形ゴムを水洗し、脱水後、この固形ゴムを120℃で3時間の熱風乾燥をして、比較例2の技術的格付けゴム(TSR)を得た。
DD−NR:実施例に記載されている方法により製造された、ドラムドライされた天然ゴム。
SBR:#1500(商標、日本合成ゴム社製)
Br−IIR:ブロモブチル2244(商標、日本合成ゴム社製)
恒粘度剤*1:ラウリン酸ヒドラジド、乾燥天然ゴムラテックス100重量部に対して10−3モル添加。
恒粘度剤*2:フタル酸モノステアリルエステル、乾燥天然ゴムラテックス100重量部に対して10−3モル添加。
恒粘度剤*3:フタル酸モノ(ポリオキシエチレンラウリル)エステル、乾燥天然ゴムラテックス100重量部に対して10−3モル添加。
恒粘度剤*4:プロピオン酸ヒドラジド
恒粘度剤*5:乳酸ヒドラジド
恒粘度剤*6:ラウリン酸ヒドラジド
GPF:汎用ファーネスカーボンブラック
SAF:(#90 商標、旭カーボン社製:N110)
水酸化アルミニウム*1:ハイジライトH−43M(商標、昭和電工(株)製)
水酸化アルミニウム*2:平均粒子径0.4μmの遊星型ボールミルにて粉砕されたハイジライトH−43M。
シリカ:Nipsil VN3(商標、日本シリカ工業社(株)製)
クレイ(粘度):ポリフィル40(商標、JMヒューバー社製)
Si69:シランカップリング剤(商標、デグサ社製、トリエトキシシリルプロピルテトラスルフィド)
TOP:リン酸トリス(1−エチルヘキシル)エステル
CZ:ノクセラーCZ(商標、大内新興化学工業社製、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
ノクセラーDZ(商標、大内新興化学工業社製、N,N‘−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
CBS(ノクセラーCBS(商標、大内新興化学工業社製、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
TOT:ノクセラーTOT−N(商標、大内新興化学工業社製、テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジサルフィド)
6C:ノクラック6C(商標、大内新興化学工業社製、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−p−フェニレンジアミン)
【0101】
実施例1〜4及び比較例1〜2
タッピング後の天然ゴムラテックスを下記方法及び下記表1に示される内容で処理し天然ゴムを得た。
実施例1は、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスを用いて、130℃、30秒間二軸式ドラムドライヤで乾燥を行い天然ゴム(DD−NR*1)を得た。
実施例2〜4は、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスに下記表1に示す添加量で各恒粘度剤を天然ゴムラテックスに添加し、上記実施例1と同様の条件でドラムドライヤで乾燥して天然ゴムを得た。
【0102】
実施例5〜8
実施例5は、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスを用いて、130℃、1分間コンベア式ドライヤで乾燥を行い天然ゴム(DD−NR*2)を得た。
実施例6〜8は、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスに下記表2に示す添加量で各恒粘度剤を天然ゴムラテックスに添加し、上記実施例5と同様の条件でコンベア式ドライヤで乾燥して天然ゴムを得た。
【0103】
実施例9〜12
実施例9は、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスを用いて、120℃、30秒間ドラムドライヤでシート状にしながら乾燥を行い、次いで、このシート状物を、更に、120℃、1分間ドラムドライヤで乾燥して天然ゴム(DD−NR*3)を得た。
実施例9〜12は、タッピング後、採取した天然ゴムラテックスに下記表3に示す添加量で各恒粘度剤を天然ゴムラテックスに添加し、上記実施例9と同様の条件で乾燥して天然ゴムを得た。
得られた各天然ゴムについて、上記評価法により分子量、異物量、耐破壊性(T)、モジュラス、恒粘度効果を評価した。
これらの結果を下記表1〜3に示す。
【0104】
【表1】
Figure 2004514009
【0105】
【表2】
Figure 2004514009
【0106】
【表3】
Figure 2004514009
【0107】
上記表1〜3の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜12は、本発明の範囲外となる比較例1〜2に比べて、分子量が大きく、異物量が少なく、耐破壊性(T)、モジュラスに優れ、また恒粘度剤を含有する天然ゴムは恒粘度効果に優れていることが判明した。
【0108】
〔各ゴム種(原料)の3ケ月放置後のムーニー粘度の評価〕
製造後すぐ下記の実施例13〜17及び比較例3〜5に用いられた各ゴムのムーニー粘度を測定した。また、温度25℃、湿度40%で3ケ月放置後のムーニー粘度を測定し、ムーニー粘度の変化を指数表示で(製造直後のムーニー粘度を100として)評価した。
これらの結果を下記表4に示す。
【0109】
【表4】
Figure 2004514009
【0110】
上記表4の結果、すなわち、原料すなわちゴム又はゴム−充填剤マスターバッチの経時安定性の結果から明らかなように、恒粘度剤を使用した系は、ムーニー粘度の変化は小さく、経時的に安定したものが得られるので、ゴム加工工程でのゴム物性の変動、バラツキを抑え、かつ、作業性を向上できることが判る。
【0111】
実施例13〜15及び比較例3
下記表5に示す天然ゴム等を含む配合組成により、トラック用タイヤのトレッドゴム組成物を調製した。配合単位は重量部である。
比較例3の天然ゴムは、一般のRSS#3を用いた。
実施例13は、凝固処理を施さない天然ゴムラテックス(ゴム濃度:DRC(Dried Rubber Content)30%品)に同重量の15%カーボンブラック(SAF)水スラリーを混練機により混ぜた後(混練温度25℃、混練時間1分)、ドラムドライヤで乾燥処理(乾燥条件130℃、乾燥時間20秒)した天然ゴムを用いた。
実施例14は、凝固処理を施さない天然ゴムラテックス(DRC30%品)に同重量の30%カーボンブラック(SAF)水スラリーを混練機により混ぜた後(混練温度25℃、混練時間1分)、ドラムドライヤで乾燥処理(乾燥条件130℃、乾燥時間20秒)した天然ゴムと比較例3の天然ゴムを下記表3に記載の量で併用した。
実施例15は、実施例14の水スラリーを混入する際に、天然ゴム対比0.3phr相当のプロピオン酸ヒドラジド水溶液を加えた後、実施例14と同様に処理したものを用いた。
得られた各ゴム組成物について、上記方法により、加硫速度、引張強さ、モジュラス、摩耗試験を行って指数表示で評価した。
これらの結果を下記表5に示す。
【0112】
【表5】
Figure 2004514009
【0113】
実施例16〜17及び比較例4〜5
下記表6に示す天然ゴム等を含む配合組成により、タイヤトレッドゴム組成物を調製した。配合単位は重量部である。
比較例4及び5の天然ゴムは、一般のRSS#3を用いた(ゴム組成物調製時にシリカを添加)。
実施例16は、凝固処理を施さない天然ゴムラテックス(DRC30%品)に同重量の30%シリカ水スラリーを混練機により混ぜた後(混練温度25℃、混練時間1分)、ドラムドライヤで乾燥処理(乾燥条件130℃、乾燥時間20秒)した天然ゴムを用いた。
実施例17は、実施例16の水スラリーを混入する際に、天然ゴム対比0.6phr相当の乳酸ヒドラジドを加えた後、実施例16と同様に処理したものを用いた。
得られた各ゴム組成物について、上述の方法により、加硫速度、摩耗試験を行って指数表示で評価すると共に、上記方法によりラボμ指数で評価した。
比較例4をコントロールとして指数100とした。
【0114】
【表6】
Figure 2004514009
【0115】
上記表5の結果から明らかなように、本発明となる実施例13では、天然ゴムの半分量のカーボンブラック(CB)を混合した天然ゴム−充填剤混合物(カーボンブラック含有NRマスターバッチ)を使用したので、加硫時間が短かくなるものの、分散性が向上し、耐摩耗性が改良されることが判った。また、実施例14では、天然ゴム、カーボンブラック含有のNRマスターバッチ(1:1)を使用したものであり、NRにて希釈することで高歪み側のモジュラスを上げて、耐摩耗性をさらに改良できることが判った。この効果は、実施例14のマスターバッチに恒粘度剤(プロピオン酸ヒドラジド)を添加した実施例15でも、同様に得られることが判った。
【0116】
また、上記表6の結果から明らかなように、本発明となる実施例16では、シリカ−NRマスターバッチでの加硫はコントロール並となり、耐摩耗性が改良され、生産性、耐摩耗性とWet性能の性能バランスが良い配合が得られることが判明した。
これに対して、比較例5はカーボンブラックの一部をシリカに置換したものであり、加硫速度が遅れ加硫速度指数は大きくなる。この配合系では、加硫時間が長くなり加硫生産性を悪くさせることとなる。また、実施例16に使われているマスターバッチに恒粘度剤(乳酸ヒドラジド)を加えた実施例17において、耐磨耗性が大きく改良され、耐磨耗性、ウェット性能と生産性との良バランスを有するゴム組成物が得られることが判った。
【0117】
〔各ゴム種(原料)の6ケ月放置後のムーニー粘度の評価〕
製造後すぐ下記の実施例18〜21及び比較例6〜9に用いられた各ゴムのムーニー粘度を測定した。また、温度25℃、湿度40%で6ケ月放置後のムーニー粘度を測定し、ムーニー粘度の変化を指数表示で(製造直後のムーニー粘度を100として)評価した。
これらの結果を下記表7に示す。
【0118】
【表7】
Figure 2004514009
【0119】
上記表7の結果、すなわち、原料の経時安定性の結果から明らかなように、恒粘度剤を使用した系は、ムーニー粘度の変化は小さく、経時的に安定したものが得られるので、ゴム加工工程でのゴム物性の変動、バラツキを抑え、かつ、作業性を向上することが判る。
【0120】
実施例18〜21及び比較例6〜8
下記表8に示す配合組成により、乗用車用トレッドゴム組成物を調製した。配合単位は重量部である。
比較例6及び8の天然ゴムは、一般のRSS#3(ゴム組成物調製の際に無機充填剤配合)を用いた。
実施例18、19及び21の水酸化アルミニウム−NRマスターバッチは、水酸化アルミニウム水スラリーを天然ゴムラテックスと配合して天然ゴム−充填剤混合液を得て、次にドラムドライヤーを使って乾燥し本発明のマスターバッチを得た。実施例21の水酸化アルミニウムの平均粒子径は実施例18及び19の水酸化アルミニウムの平均粒子径より小さい。実施例19は、実施例18の水スラリーを混入する際に、ラテックス中に全ゴム対比0.3phr相当のプロピオン酸ヒドラジドを更に加えた後、実施例18と同様に処理したものを用いた。
実施例20では、実施例21の水酸化アルミニウムと同じ水酸化アルミニウムを他の配合成分と共に同時にDD−NRに配合した。
得られた各ゴム組成物について、上記方法により、ラボμ指数(15℃)及び耐摩耗指数で評価した。比較例6をコントロールとして指数100とした。
これらの結果を下記表8に示す。
【0121】
【表8】
Figure 2004514009
【0122】
上記表8の結果から明らかなように、比較例6に単純に水酸化アルミニウムを増やした比較例7ではWet性能は改良されるが、耐摩耗性が劣ることが判った。実施例18の水酸化アルミニウムマスターバッチは、比較例7と同じ部数の水酸化アルミニウムを最終配合で含むが、水酸化アルミニウムの分散がマスターバッチにより改良されるため耐摩耗指数は比較例7よりも明らかに良く、また、Wet性能も比較例7と同等以上で耐摩耗性とWet性能の両立化ができることが判った。この効果は、実施例18のマスターバッチに恒粘度剤(プロピオン酸ヒドラジド)を含有した実施例19でも、同様に得られることが判った。
ハイジライトH−43Mの代わりにより小さい粒子径の水酸化アルミニウムを使った比較例8は、比較例7より幾分よくなっているが、耐磨耗性の向上はみられない。一般のRSS#3の代わりにDD−NRが使われた実施例20は、比較例8に比べて耐磨耗性の悪化はみられなかった。ハイジライトH−43Mの代わりにより小さい粒子径の水酸化アルミニウムを使った実施例21は、実施例20に比べてWet性能及び耐磨耗性の両方の更なる向上がみられた。
実施例21では、実施例20の水酸化アルミニウムを天然ゴムラテックスと配合し、本発明の天然ゴム−充填剤マスターバッチを得て、使用した。結果から分かるように、充填剤を天然ゴムラテックスと配合することによりラボμ指数及び耐磨耗性の両方が向上したことが判る。
【0123】
実施例22〜23及び比較例9〜10
下記表9に示す配合組成により、インナーライナー用ゴム組成物を調製した。配合単位は重量部である。
比較例9及び10の天然ゴムは、一般のRSS#3を用いた(ゴム組成物調製時に無機充填剤を添加)。
実施例22は、クレイNRマスターバッチを用いたものであり、全ゴム成分(=DRC)30%の0.6%アンモニア処理ラテックスと30%クレイの水分散液(水スラリー)を1:1の比率で混ぜ合わせ、1分間スタラーで撹拌したのち、表面温度130℃のドラムドライヤで処理してクレイNRマスターバッチを得た。
実施例23は、実施例22の水分散液を混入する際に、ラテックス中に全ゴム対比0.6phr相当のラウリン酸ヒドラジドを加えた後、実施例22と同様に処理したものを用いた。
得られた各ゴム組成物について、上記の方法により、耐空気透過性、屈曲き裂成長試験を行って指数表示で評価した。比較例9をコントロールとして指数100とした。結果を表9に示す。
【0124】
【表9】
Figure 2004514009
【0125】
上記表9の結果から明らかなように、比較例9に単純にクレイを増やした比較例10では空気透過性は改良されるが、屈曲き裂成長が速いことが判った。
実施例22のクレイNRマスターバッチは、比較例10と同じ部数のクレイを最終配合で含むが、クレイの分散がマスターバッチにより改良されるため屈曲き裂成長は比較例10よりも明らかに遅く、また、空気透過性も比較例10と同等以上で空気透過性と屈曲き裂性の両立化ができることが判った。
また、実施例23は、実施例22のクレイNRマスターバッチに恒粘度剤としてラウリン酸ヒドラジドを加えたものであるが、この恒粘度剤を含有したものであっても性能的に実施例22と同等の効果が得られることが判った。
【0126】
実施例24〜28及び比較例11〜12
下記表10に示す配合組成により、トラック用タイヤのトレッドゴム組成物を調製した。なお、配合単位は、重量部である。
比較例11及び12の天然ゴムは、一般のRSS#4を用いた。
実施例24〜28の天然ゴム(DD−NR*4)は、天然ゴム木からとったフレッシュラテックスを水で全ゴム成分を30%にし、表面温度130℃のドラムドライヤにて15秒乾燥したものを用いた。
得られた各天然ゴムを用いると共に、下記表8に示す配合組成により、ゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物について、上記方法により、加硫速度(T0.9)及び熱老化後の引張強さ保持率指数(老化後/老化前)及び配合コスト指数で評価した。
これらの結果を下記表10に示す。
【0127】
【表10】
Figure 2004514009
【0128】
上記表10の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例24〜27は、本発明の範囲外となる比較例11及び12に比べて、加硫時間の短縮が容易に得られると共に、熱老化後の物性変化を伴わず、かつ、経済性及び生産性に優れるゴム組成物を提供されることが判明した。
個別的にみると、ゴム成分としてDD−NR(100重量%)を用いた実施例24では、加硫速度が速くなるが、老化後の物性は単純に加硫促進剤(DZ)増加した比較例12に対して加硫はそれ以上に速いにもかかわらず熱老化後の引張強さ保持率は改良されていて、更に比較例11よりも良好であることが判る。
また、ゴム成分としてDD−NR(100重量%)を用いた実施例25では、加硫促進剤を減らした例であり、かなり減らしても加硫速度は比較例11よりも速く、引張強さ保持率、配合コストともバランスがとれていることが判る。
更に、ゴム成分としてDD−NR(20重量%)を含有する実施例26では、加硫促進剤を実施例25より増加した例(0.6部)であり、比較例11の量より少ないが加硫速度は比較例11よりも速く、引張強さ保持率、配合コストともバランスがとれていることが判る。
実施例27は、ゴム成分としてDD−NR(6重量%)の量が少ないが、5重量%以上含有しているので、引張強さ保持率が向上していることが判る。
実施例28は、ゴム成分としてDD−NR(100重量%)を用いると共に、恒粘度剤としてプロピオン酸ヒドラジド0.3重量%で処理したドラムドライヤNRを用いたものであり、配合組成は恒粘度剤含有以外は、実施例25と同一組成である。しかも、組成物の評価結果も実施例25と同一となる。さらに原料のムーニー粘度安定性は、下記に示すように、実施例28の方がムーニー粘度変化率が低く、原料ゴムのムーニー粘度安定性は実施例25のDD−NRよりも良好となることが判明した。
60℃、30時間後の原料ゴムのムーニー粘度変化率は、実施例25のDD−NRは45%であるのに対し、実施例28のDD−NR+恒粘度剤は7%であった。
【0129】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のRSS、TSRの天然ゴムに比べ、分子量が高く、ポリマーゲル量の少ない天然ゴムが得られ、更に耐摩耗性、耐破壊性、耐亀裂成長性等の耐久性に優れた充填剤含有天然ゴムが得られ、トレッド、ビードフィラー、ベルトコーティングゴム、カーカスプライコーティングゴム、サイドウォールゴム等のタイヤ部材の他、ホース、ベルト、防振ゴム等に好適に使用できる。

Claims (20)

  1. 天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥して得られる天然ゴム。
  2. 天然ゴムラテックスを凝固させずにドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥して得られる天然ゴム。
  3. 前記天然ゴムのラテックスがタッピング後のフレッシュラテックス、安定化剤を加えたラテックス及び遠心分離ラテックスの少なくとも1種である請求項1又は2記載の天然ゴム。
  4. 前記天然ゴムラテックスの固形分濃度が5重量%以上である請求項1〜3記載の天然ゴム。
  5. 恒粘度剤を含有してなる請求項4記載の天然ゴム。
  6. 恒粘度剤が下記一般式(I)で表されるヒドラジド化合物である請求項5記載の天然ゴム。
    R−CONHNH        ……………(I)
    (ただし、式(I)中のRは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、アリール基を示す。)
  7. 恒粘度剤が下記一般式(II)で表される芳香族多価カルボン酸誘導体及び下記一般式(III)で表される脂肪族多価カルボン酸誘導体からなる群から選択される少なくとも1種のエステル化合物からなる請求項5記載の天然ゴム。
    Figure 2004514009
    (式(II)中、bは平均重合度で1以上の整数、a及びxはそれぞれ1以上の整数、yは0以上の整数、かつa+x+y=6の関係を満たす。Arは芳香族炭化水素基、Rはアルキレン基、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアシル基のいずれかである。Rは、水素原子、アルキル基及びアルケニル基のいずれかである。)
    Figure 2004514009
    (式(III)中、dは平均重合度で1以上の整数、c及びzはそれぞれ1以上の整数である。Alは飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基、Rはアルキレン基、Rは、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基及びアシル基のいずれかである。)
  8. 恒粘度剤が芳香環又は脂肪族炭化水素基に結合する遊離のカルボキシル基を少なくとも一つ有する、多価カルボン酸と(ポリ)オキシアルキレン誘導体とのエステルである請求項5記載の天然ゴム。
  9. 前記ヒドラジド化合物が、アセトヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、酪酸ヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド、パルミチン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、シクロプロパンカルボン酸ヒドラジド、シクロヘキサンカルボン酸ヒドラジド、シクロブタンカルボン酸ヒドラジド、シクロヘプタンカルボン酸ヒドラジド、o−トルイル酸ヒドラジド、m−トルイル酸ヒドラジド、p−トルイル酸ヒドラジド、安息香酸ヒドラジド、乳酸ヒドラジド、フタル酸ヒドラジド、p−メトキシ安息香酸ヒドラジド、3,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、1−ナフトエ酸ヒドラジドからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項6記載のゴム組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の天然ゴムと充填剤を含む天然ゴム−充填剤混合物。
  11. 充填剤が、カーボンブラック、シリカ、下記一般式(IV)で表されるアルミナ、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ、長石からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項10記載のゴム組成物。
    Al mHO   (IV)
    ただし、mは0〜3の整数。
  12. 前記充填剤の添加量が天然ゴムラテックス中のゴム成分の乾燥重量に対し、5重量%〜200重量%であることを特徴とする請求項10又は11記載の天然ゴム−充填剤混合物。
  13. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のゴム成分と充填剤を配合して得られるゴム組成物。
  14. 請求項10〜12のいずれか1項に記載のゴム−充填剤混合物を配合して得られるゴム組成物。
  15. 天然ゴムラテックスをドラムドライヤ及び/又はコンベア式ドライヤにより乾燥することを特徴とする天然ゴムの製造方法。
  16. 天然ゴムラテックスをドラムドライヤでシート状に乾燥した後、該シート状天然ゴムラテックスを更にコンベア式ドライヤで乾燥する請求項15記載の天然ゴムの製造方法。
  17. 更に、恒粘度剤を添加する工程を含むことを特徴とする請求項15又は16記載の天然ゴムの製造方法。
  18. 天然ゴムのラテックスに、カーボンブラック、シリカ、下記一般式(IV)で表されるアルミナ、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレイ、マイカ、長石からなる群から選ばれる少なくとも1種を添加する工程と、該天然ゴムラテックス−充填剤混合物を乾燥する工程とを含む天然ゴム−充填剤混合物の製造方法。
    Al mHO  (IV)
    ただし、mは0〜3の整数。
  19. 更に、恒粘度剤を添加する工程を含む請求項18記載の天然ゴム−充填剤混合物の製造方法。
  20. 乾燥がドラムドライヤ及び/又はコンベヤ式ドライヤにより行われる請求項18記載の天然ゴム−充填剤混合物の製造方法。
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