JP2004510722A - 皮膚洗浄用組成物および挫瘡の処置 - Google Patents
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Abstract
約0.1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の抗挫瘡活性成分、約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種のアルコール、約0.1重量%〜約15重量%の少なくとも1種の可溶化剤、および水を含む皮膚洗浄用組成物である。この組成物は安定であり、迅速に乾燥するが使用後に皮膚の乾燥感を与えない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は皮膚洗浄用および挫瘡処置用に有効な組成物に関する。これらの組成物はサリチル酸を含有し、低アルコールであり、物理的に安定しており、使用後に皮膚が乾いた感じが残らない。
【0002】
【従来の技術】
挫瘡は黒色面ぽう(blackhead)、白色面ぽう(whitehead)、丘疹(papules)、膿(pustules)、膿疱(cyst)および種々の節(nodules)および瘢痕(scars)を特徴とする一般的な疾患である。挫瘡は顔面と上腕背面によく見られる。挫瘡は少なくとも部分的にはプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)のような細菌により引き起こされるという学説が立てられている。このため、抗挫瘡製品は細菌を殺菌またはその成長を阻害する有効成分を含有していることが多い。過酸化ベンゾイルとサリチル酸は抗挫瘡有効成分としての用途がよく知られている。
【0003】
挫瘡は見苦しく、罹患者はしばしば当惑させられる。このため、また衛生上の見地から、人々は皮膚洗浄用製品と抗挫瘡用製品を毎日使用している。皮膚洗浄用製品としては収斂剤(astringent)、収斂用化粧水(toner)等が挙げられる。抗挫瘡用製品としては軟膏、ローション等が挙げられる。収斂剤および収斂用化粧水の処方は抗挫瘡有効成分を含んでいる場合がある。
【0004】
皮膚洗浄用製品と抗挫瘡用製品は水を含有していることが知られているが、サリチル酸は水に対する溶解性に乏しい。従って、サリチル酸を洗浄用製品または抗挫瘡用製品に処方することが望ましい場合に、このサリチル酸を溶液状態に保つことが努力目標となる。これらの処方はしばしば物理的には不安定であり、サリチル酸に比較的大量のエチルアルコールを配合してサリチル酸を可溶化するのを助けていることが多い。本明細書において使用されているように、「比較的大量のエチルアルコール」という用語は処方の全重量に基づいて40重量%〜80重量%のエチルアルコールを意味する。
【0005】
サリチル酸調剤におけるエチルアルコールはまた皮膚上で迅速に乾燥する処方を創成するのを助けるために用いられている。これらの製剤はエチルアルコールが蒸発するため、迅速に乾燥しやすいが、残念なことに、皮膚からエチルアルコールが蒸発すると皮膚を乾燥させやすい。一般に、人々は洗浄後皮膚が潤っている感じを好むので、抗挫瘡有効成分を含有しているが、使用後皮膚に乾いた感じを与えない皮膚洗浄用製品に対する需要が存在する。
【0006】
抗挫瘡有効成分を含有する無アルコール皮膚用洗剤を開発する試みがなされているが、これらの製剤はいくつかの問題点を伴っている。一つの問題点はサリチル酸が溶液から沈殿し易いので、安定な製剤を作成することが難しいことである。もう一つの問題点は、これらの製剤がエチルアルコールを含まないため迅速に乾燥しないことである。無アルコール製剤が完全に乾燥すると、皮膚上に粘着感が残る場合が多い。
【0007】
米国特許第6,024,941号公報明細書にはビタミンAとビタミンA用の少なくとも1種の安定化剤とを含む外用皮膚処置用組成物が開示されている。好適な安定化剤としてはサリチル酸化合物とポリエチレングリコールとが挙げられる。これらの組成物は皮膚角質炎の処置および皮膚の老化の予防または治療に有効であると教示されている。しかしながら、抗挫瘡有効成分と少量のアルコールとを含有する物理的に安定な皮膚洗浄用組成物またはそれらの利点については記載も示唆もない。
【0008】
したがって、抗挫瘡有効成分を含有し、物理的に安定であり、使用後に皮膚の乾燥感または粘着感を与えない皮膚洗浄用製品に対する需要が依然としてある。
【0009】
発明の開示
本発明者は、抗挫瘡有効成分を含有し、物理的に安定であり、使用後に皮膚の乾燥感または粘着感を与えない皮膚洗浄用製品を提供することが可能であることを発見した。本発明は約0.1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の抗挫瘡活性成分、約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種のアルコール、約0.1重量%〜約15重量%の少なくとも1種の可溶化剤、および水を含むことを特徴とする皮膚洗浄用組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、抗挫瘡有効成分を含有し、物理的に安定であり、使用後に皮膚の乾燥感または粘着感を与えない皮膚洗浄用製品を提供することが可能であることを発見した。本発明は約0.1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の抗挫瘡活性成分、約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種のアルコール、約0.1重量%〜約15重量%の少なくとも1種の可溶化剤、および水を含む皮膚洗浄用組成物に関する。本発明の文脈において、「物理的に安定な」という用語は透明であり、室温で相分離を起こさない、または沈殿を形成しない組成物を意味する。
【0011】
本発明の皮膚洗浄用組成物は少なくとも1種の抗挫瘡有効成分を含む。好適な抗挫瘡有効成分としては、限定されないが、サリチル酸、イオウ、乳酸、グリコール酸、ピルビン酸、尿素、レゾルシノール、N−アセチルシステイン、レチノイン酸、過酸化ベンゾイル、オクトピロックス、トリクロサン、アゼライン酸、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フラビノイド、それらの誘導体、およびこれらの配合物が挙げられる。サリチル酸と過酸化ベンゾイルが好ましい。サリチル酸がもっとも好ましい。本発明の組成物中の抗挫瘡有効成分の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.5重量%〜約2重量%である。
【0012】
少なくとも1種のアルコールが本発明の組成物中に含まれている。このアルコールはエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、t−ブチルアルコールおよびこれらの混合物が挙げられる。エタノールが好ましい。本発明の組成物中のアルコールの量は組成物が迅速に乾燥し、かつ皮膚に粘着感を残さないほど多いが、これらの組成物の使用後に皮膚に乾燥感を与えるほど多くはない。本発明の組成物中のアルコールの量は組成物の全重量に基づいて、約1重量%〜約25重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、さらに好ましくは約10重量%〜約20重量%である。
【0013】
少なくとも1種の可溶化剤が本発明の組成物中に含まれていて、抗挫瘡有効成分が通常の貯蔵条件下で溶液から沈殿しないように安定化している。好適な可溶化剤としては、限定されないが、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリソルベート−20、ポリソルベート−40、イソセテス−15、イソセテス−20、イソセテス−30、ソルベス−20、ソルベス−40、PEG−40ひまし油およびこれらの配合物が挙げられる。
【0014】
もっとも好適な可溶化剤はPEGである。PEG中の反復単位の数が抗挫瘡有効成分の可溶化剤としてのPEGの性能をもたらすことが発見された。反復単位の数が大き過ぎたり、小さ過ぎたりすると、製剤が不透明になり、物理的に安定ではなくなる。一般に、好適なPEGとしては約20個〜約75個のエチレングリコール反復単位、好ましくは20,32,40,55,60個および75個、さらに好ましくは20,32個および40個、もっとも好ましくは32個のエチレングリコール反復単位を有するPEGが挙げられる。本発明の組成物中の可溶化剤の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、さらに好ましくは約1重量%〜約5重量%の範囲内であってもよい。
【0015】
本発明の組成物中には水も含まれている。用いられる水の量は処方の中の必要な成分の量および任意的な成分の量によって決まる。一般に、水の量は、組成物の全重量に基づいて、約60重量%〜約99重量%、好ましくは約75重量%〜約85重量%である。
【0016】
本発明の皮膚洗浄用組成物は任意に湿潤剤、UV吸収剤、pH調整剤、皮膚鎮静剤(skin soothers)、皮膚軟化剤、保存剤、コンディショニング剤(conditioning agents)、および芳香剤を含む。
【0017】
本発明の組成物中に含んでいてもよい皮膚軟化剤は皮膚の表面上または角質層中に残留する能力により潤滑剤として作用して落屑(flaking)を低減し、皮膚の外観を改善するように機能する。典型的な皮膚軟化剤としては脂肪酸エステル類、脂肪族アルコール類、鉱油、ポリエーテルシロキサン共重合体等が挙げられる。好適な皮膚軟化剤の例としては、限定されないが、ポリプロピレングリコール(「PPG」)−15ステアリルエーテル、PPG−10セチルエーテル、ステアレス−10、オレス−8、PPG−4ラウリルエーテル、ビタミンEアセテート、PEG−7グリセリルココエート、ラノリンおよびこれらの配合物が挙げられる。ビタミンEアセテート、PEG−7グリセリルココエートおよびこれらの配合物が好ましい。使用されている場合、皮膚軟化剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、さらに好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の量で存在することができる。
【0018】
多価アルコール類を本発明の組成物において湿潤剤として使用することができる。湿潤剤は皮膚軟化剤の効果を増強するのを助け、落屑を低減し、作り上げられた鱗屑の除去を促進し、かつ皮膚の感じを改善する。好適な多価アルコール類としては、限定されないが、グリセロール(グリセリンとしても知られている)、ポリアルキレングリコール、アルキレンポリオール、およびこれらの誘導体が挙げられ、特にプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ジブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロールおよびこれらの混合物が挙げられる。グリセリンが好ましい。使用されている場合は、湿潤剤は組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%の量で存在する。
【0019】
皮膚鎮静剤を本発明の組成物に添加してもよい。好適な皮膚鎮静剤としては、限定されないが、パンテノール、ビサボロール、アラントインおよびこれらの配合物が挙げられる。使用されている場合は、皮膚鎮静剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約0.75重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.1重量%の量で存在する。
【0020】
コンディショニング剤も本発明の組成物に添加してもよい好適なコンディショニング剤としては、限定されないが、ジメチコンプロピルPG−ベタイン、ジメチコンコポリオール、ポリクァテルニウム−10およびこれらの配合物が挙げられる。使用されている場合は、コンディショニング剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
【0021】
本発明の組成物のpHが組成物の物理的安定性に効果を持つことも見出された。一般に、本発明の組成物のpHは約3〜約4、好ましくは約3.25〜約3.75、もっとも好ましくは約3.6である。pHは化粧的に許容し得るpH調整剤、例えば、限定されないがクエン酸ナトリウムを使用することにより調整してもよい。使用するpH調整剤の量は組成物の当初のpHと調整すべき組成物の体積とによって決まる。一般に、使用するpH調整剤の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約0.5重量%、好ましくは約0.2重量%〜約0.4重量%の範囲であってもよい。
【0022】
UV吸収剤を本発明の組成物に添加してもよい。好適なUV吸収剤としては、限定されないが、ベンゾフェノンおよびその誘導体、桂皮酸およびその誘導体、アゾール類、イミダゾール類等が挙げられる。使用されている場合、UV吸収剤の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.001重量%〜約0.01重量%である。
【0023】
植物性薬品、例えばアロエ・バルバデンシス(aloe barbadensis)抽出物、カモミール抽出物、タイム抽出物、ローズマリー抽出物等も本発明の組成物において有用である。使用されている場合、植物性薬品は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.1重量%の量で存在する。
【0024】
清涼剤(sensates)、例えば乳酸メンチル、メントール、樟脳、ハッカ、ユーカリ油、メントキシプロパンジオ−ル、等も本発明の組成物に有用である。使用されている場合、清涼剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
【0025】
保存剤は典型的には微生物の成長を抑制するために組成物に添加される。本発明の組成物に添加すべき好適な保存剤としては安息香酸、および米国ミシガン州ミッドランド市のダウケミカル社から「ダウィシル(Dowicil)2000」の商品名で市販されているクァテルニウム−15が挙げられる。安息香酸が好ましい。使用されている場合、保存剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
【0026】
審美的目的のために本発明の組成物に任意の芳香剤を添加してもよい。好適な芳香剤としては、限定されないが、ユーカリ油、合成樟脳、ハッカ油、丁子油、ラベンダー、カモミール等が挙げられる。使用されている場合、芳香剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.05重量%〜約0.5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約0.3重量%の量で存在する。
【0027】
審美的目的のために、本発明の組成物に着色料も添加してもよい。好適な着色料と典型的な使用量は当技術において周知である。
【0028】
本発明の組成物は皮膚の洗浄および挫瘡の処置に有効である。これらの組成物は液体として供給することができ、綿棒、布等を用いて皮膚に適用することができる。あるいはまた、これらの組成物を拭き取り物(wipes)上に吸収させてもよく、このものは当技術において公知であり、洗浄用拭き取り物として販売されている。
【0029】
実施例
本発明の利点および本発明に従って調製された組成物の具体的な態様を以下の実施例により説明する。しかしながら、本発明は以下の個々の実施例に示された特定の限定物に限定されず、特許請求の範囲の請求項により限定されるものであることが了解される。
【表1】
【0030】
実施例1
実施例において、油相および水相を別個に調製し、これらを配合した。サンプルを混合し室温で貯蔵した。サンプルは目視によりモニターした。サンプルが有効であると判断されるためには、処方が透明であり、室温で沈殿を生じてはならない。サンプルの調製方法は下記の通りである(すべての量は重量%に基づいている)。
油相はビタミンEアセテート、アルラモール(Arlamol(登録商標))Eおよびダウコーニング345液を配合し、よく混合して調製した。水相は、次のように調製した。PEG1450をガラス製ビーカー内で溶融し、サリチル酸を添加し、溶解するまで混合し、エチルアルコールを添加した。別の容器内で、カルボマーEX−518を水に添加して混合し、次いで、上記アルコールを含む溶液を上記水を含む溶液に添加し、混合して水相とした。さらに、この油相を水相と配合し、混合した。下記のサンプルが調製された。
【表2】
【0031】
これらのサンプルの物理的安定性を検査した。得られた結果は以下の通りである。
サンプル1 −濁ったエマルジョンを形成し、3時間以上で相分離した。
サンプル2 −油相と水相を配合した際にサリチル酸が沈殿した。
サンプル3 −濁ったエマルジョンを形成し、3時間未満で相分離した。
サンプル4 −濁ったエマルジョンを形成し、3時間未満で相分離した。
サンプル5 −濁ったエマルジョンを形成し、pH調整時に急速に相分離した。
サンプル6 −濁ったエマルジョンを形成し、5分以内で相分離した。
サンプル7 −濁ったエマルジョンを形成し、相分離した。
【0032】
実施例2
下記の処方を下記の方法により調製した。
すなわち、ビーカーに水とグリセリンとを装入し、混合した。アルコール相は次のようにして調製した。PEG1450を溶融し、サリチル酸を添加し、溶解するまで混合した。この溶液にアルコールを添加して混合した。油相は、ビタミンEアセテート、ビタミンAパルミテート、芳香剤およびプロセチル(Procetyl(登録商標))AWSまたはアルソルブ(Arsolve(登録商標))を配合し、混合することにより調製した。次いで、このアルコール相を水とグリセリンに添加混合した。次いでこの油相を水/アルコール相混合物に添加混合した。
【表3】
【0033】
これらのサンプルの物理的安定性を検査した。得られた結果は下記の通りである。
サンプル8 −不透明なエマルジョン
サンプル9 −不透明なエマルジョン
サンプル10 −透明な溶液
サンプル11 −濁った、黄色の油相、相分離した。
サンプル10は室温で物理的に安定であり、透明であった。
【0034】
実施例3 促進老化試験
貯蔵条件は季節および地理的位置によって変わる。従って、上昇した温度(夏期貯蔵条件)および低下した温度(冬季貯蔵条件)の両方において先導する候補処方を試験するのが有効である。
以下の処方の促進老化を試験した。これらの検討では、サンプルを4℃、室温(〜25℃)、40℃、および50℃で貯蔵した。加えて、サンプルを−4℃で24時間貯蔵し、次いで室温で24時間貯蔵してから評価した。この凍結/融解試験を全3回繰り返した。サンプルを目視により検査した。サンプルは相分離を起こしたり、濁ったり、沈殿を形成したり、変色したりした場合を不合格とした。
【表4】
【0035】
得られた結果は下記の通りである。
すなわち、5日間貯蔵後、サンプル12は4℃および室温の両方で透明であったが、40℃で濁り、50℃および凍結/融解1回後では非常に濁った。サンプル13は4℃および室温の両方で透明であったが、40℃で濁り、50℃および凍結/融解1回後では非常に濁った。また、サンプルはすべて匂いを嗅いで促進老化が芳香に何らかの悪影響を与えたか否かを決定した。いずれのサンプルにいても芳香の遺臭に違いが認められなかった。
【0036】
実施例4
基本処方は以下の通りである。すなわち、ビーカーに水とグリセリンを挿入して混合し、ベンゾフェノンを添加混合した。溶融PEG−1450、サリチル酸、アルコールおよび安息香酸の予備混合物を調製した。この水性混合物に上記予備混合物を添加混合し、クエン酸ナトリウムでpHを3.5に調整し、次いで染料を添加した。この基本処方は下記の成分(すべて重量%)、すなわちエタノール10%、グリセリン1%、ベンゾフェノン−4 0.005%サリチル酸0.5%、PEG−1450 1%、水80%、安息香酸0.1%、FD&Cブルー#1(0.1%溶液)0.035%、FD&Cイエロー#10(0.1%溶液)0.015%、およびクエン酸ナトリウム0.35%を含有していた。
次いで、乳酸メンチルと芳香剤を配合し、乳酸メンチルが溶解するまで加熱し、可溶化剤を添加混合し、かつこの混合物を上記基本処方に添加混合することによりサンプルを作製した。上記基本処方のサブサンプルから下記のサンプルを作製した。
【表5】
【0037】
サンプル17およびサンプル18は濁っていた。サンプル14,15,16およびサンプル19は透明であり、促進老化を検討するために貯蔵した。得られた結果は以下の通りである。すなわち、1日貯蔵後、サンプル14,15,16およびサンプル19のすべてが50℃および室温で透明であった。サンプル14およびサンプル16は凍結/融解1回後に透明であり、サンプル15およびサンプル19は凍結/融解1回後に濁った。
【0038】
実施例5
大きなビーカーに水を挿入し、グリセリンを添加混合し、ベンゾフェノンを添加混合し、クエン酸ナトリウムを添加混合した。PEG−1450を溶融し、可溶化剤を添加し、約40℃に加熱し、サリチル酸を添加し、サリチル酸が溶解するまで混合してサリチル酸予備混合物を調製した。この混合物を40℃に冷却し、次いで乳酸メンチルを添加し、溶解するまで混合し、ビタミンEアセテートを添加混合し、安息香酸を添加混合し、アルコールを添加混合し、芳香剤を添加混合した。次いで、このサリチル酸予備混合物を上記水溶液に添加混合し、次いで染料を添加混合した。
このサンプルは水85.6%、グリセリン1%、ベンゾフェノン−4 0.005%、PEG−1450 1%、サリチル酸0.5%、エタノール10%、安息香酸0.1%、クエン酸ナトリウム0.35%、FD&Cブルー#1(0.1%溶液)0.044%、FD&Cイエロー#10(0.1%溶液)0.112%、乳酸メンチル0.1%、芳香剤0.2%、ビタミンEアセテート0.1%および溶解剤LRI0.9%を含有していた。この処方は単一相であり、透明であった。5週間貯蔵後、サンプルを4℃、25℃、40℃および50℃で透明のままであった。
【0039】
実施例6
以下のサンプルを実施例4の方法に従って作製した。
【表6】
【0040】
サンプル20,21およびサンプル22は透明であり、サンプル20およびサンプル21を促進老化試験のために貯蔵した。4.5週間貯蔵後、サンプル20およびサンプル21は室温、4℃、40℃および50℃で透明であった。サンプル20およびサンプル21は凍結/融解3回後にともに透明であった。
【表7】
【0041】
サンプル23は透明であり、従ってこれについて促進老化試験を行った。得られた結果は以下の通りである。すなわち、8週間貯蔵後、サンプル23は室温、4℃、40℃および50℃、かつ凍結/融解3回後に透明であった。
サンプル24は不透明であり、従って促進老化試験はこれについては行わなかった。
【0042】
実施例7−ジメチコン含有化合物の添加
サンプル22のサブサンプルを取り、ジメチコン含有化合物との相溶性を試験した。これらのサンプルは処方の洗浄特性がジメチコン含有化合物の添加の際に改善されるか否かを見るために調製した。これらのサンプルはシリコーン含有化合物をサブサンプルに添加混合して調製した。下記のサンプルを調製した。
【表8】
【0043】
サンプル25は濁っていた。サンプル27はわずかに濁りを帯びていた。サンプル26,28およびサンプル29は透明であった。これらのサンプルのいくつかを人の腕に適用した。これらのサンプルで洗浄後はサンプル22で洗浄したときと皮膚の感じは認められるほど相違していなかった。これらのサンプルについては促進老化試験は行わなかった。ジメチコン含有化合物はサリチル酸予備混合物にエタノールの添加直後に添加されたときにもっとも良く溶解されることが後に実験的に確認された。
【0044】
実施例8−乳酸メンチルおよび芳香剤の量の調製
一組のサンプルを調製して処方中の乳酸メンチルと芳香剤の量を最適化した。これらのサンプルは以下のようにして調製した。すなわち、カルボワックスPEG−1450、アルラソルブ200、サリチル酸、ビタミンEアセテート、セチオール(Cetiol)HE、安息香酸、フレスコラート(Frescolat)MR、エタノールおよび芳香剤の予備混合物を作製し、かつ水、グリセリン、ユニブル(Univul)MS−40、クエン酸ナトリウム、FD&Cブルー#1(0.1%溶液)、FD&Cイエロー#10(0.1%溶液)、リタパン(Ritapan)DLおよびアロエ・ベラ(Aloe Vera)の有効植物成分(アクチファイト(actiphyte))のメインバッチを作製し、次いで、このメインバッチと上記予備混合物とを配合した。下記のサンプルを調製した。
【表9】
【0045】
サンプルを室温、4℃、40℃および50℃で貯蔵し、匂いを検査した。いずれのサンプルについても、50℃で4つのサンプルのすべてにわずかなアルコール臭があった以外は、時間が経過しても匂いに変化が検知されなかった。サンプル33では2回および3回後にわずかなアルコール臭が認められた以外は、凍結/融解3回後、いずれのサンプルについても匂いの変化が検知されなかった。
【0046】
実施例9−PEGおよびpHの変化の効果
下記のサンプルを調製してPEGの種々の分子量の効果を比較した。サブサンプルのpHを調整してサンプルの安定性に対するpHの効果を確認した。
【表10】
【0047】
サンプル35およびサンプル36の促進老化試験を行った。サンプル35およびサンプル36のサブサンプルのpHを、クエン酸ナトリウムを用いて調整した。サンプル35について3つのサンプル、すなわち、pH3.23、pH3.62およびpH3.91のサンプルをそれぞれ調製した。サンプル36については2つのサンプル、すなわちpH3.63およびpH3.89のサンプルをそれぞれ調製した。これらのpH調整サンプルについても促進老化試験を行った。
5週間貯蔵後、pH3.23のサンプル35は室温でわずかに濁りを帯びていたが、4℃、40℃および50℃では透明であった。pH3.62のサンプル35は室温、4℃、40℃および50℃で透明であった。pH3.91のサンプル35は室温および50℃で透明であったが、4℃および40℃では濁っていた/不透明であった。凍結/融解試験の結果は、pH3.23で第2回目後に結晶が析出し、pH3.63ではサンプルは3回後も透明であり、pH3.91ではサンプルは各回の後で濁っていた/不透明であった。
5週間貯蔵後、pH3.63のサンプル36は室温、4℃、40℃および50℃で透明であった。pH3.89のサンプル36は室温で濁っており/不透明であり、40℃で濁りを帯びており、50℃では透明であった。凍結/融解の結果は以下の通りである。すなわち、pH3.63では、サンプルは3回後も透明であり、pH3.89では、サンプルは1回目および2回目後濁りを帯びており、3回目後は濁っていた/不透明であった。
PEGの分子量とサンプルのpHの両方が処方の物理的安定性に効果を有していた。
【0048】
産業上の利用分野
本発明の組成物は皮膚の洗浄および挫瘡の処置に有効である。これらの組成物は液体として供給することができ、綿棒、布等を用いて皮膚に適用することができる。あるいはまた、これらの組成物を拭き取り物(wipes)上に吸収させてもよい。
【発明の属する技術分野】
本発明は皮膚洗浄用および挫瘡処置用に有効な組成物に関する。これらの組成物はサリチル酸を含有し、低アルコールであり、物理的に安定しており、使用後に皮膚が乾いた感じが残らない。
【0002】
【従来の技術】
挫瘡は黒色面ぽう(blackhead)、白色面ぽう(whitehead)、丘疹(papules)、膿(pustules)、膿疱(cyst)および種々の節(nodules)および瘢痕(scars)を特徴とする一般的な疾患である。挫瘡は顔面と上腕背面によく見られる。挫瘡は少なくとも部分的にはプロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)のような細菌により引き起こされるという学説が立てられている。このため、抗挫瘡製品は細菌を殺菌またはその成長を阻害する有効成分を含有していることが多い。過酸化ベンゾイルとサリチル酸は抗挫瘡有効成分としての用途がよく知られている。
【0003】
挫瘡は見苦しく、罹患者はしばしば当惑させられる。このため、また衛生上の見地から、人々は皮膚洗浄用製品と抗挫瘡用製品を毎日使用している。皮膚洗浄用製品としては収斂剤(astringent)、収斂用化粧水(toner)等が挙げられる。抗挫瘡用製品としては軟膏、ローション等が挙げられる。収斂剤および収斂用化粧水の処方は抗挫瘡有効成分を含んでいる場合がある。
【0004】
皮膚洗浄用製品と抗挫瘡用製品は水を含有していることが知られているが、サリチル酸は水に対する溶解性に乏しい。従って、サリチル酸を洗浄用製品または抗挫瘡用製品に処方することが望ましい場合に、このサリチル酸を溶液状態に保つことが努力目標となる。これらの処方はしばしば物理的には不安定であり、サリチル酸に比較的大量のエチルアルコールを配合してサリチル酸を可溶化するのを助けていることが多い。本明細書において使用されているように、「比較的大量のエチルアルコール」という用語は処方の全重量に基づいて40重量%〜80重量%のエチルアルコールを意味する。
【0005】
サリチル酸調剤におけるエチルアルコールはまた皮膚上で迅速に乾燥する処方を創成するのを助けるために用いられている。これらの製剤はエチルアルコールが蒸発するため、迅速に乾燥しやすいが、残念なことに、皮膚からエチルアルコールが蒸発すると皮膚を乾燥させやすい。一般に、人々は洗浄後皮膚が潤っている感じを好むので、抗挫瘡有効成分を含有しているが、使用後皮膚に乾いた感じを与えない皮膚洗浄用製品に対する需要が存在する。
【0006】
抗挫瘡有効成分を含有する無アルコール皮膚用洗剤を開発する試みがなされているが、これらの製剤はいくつかの問題点を伴っている。一つの問題点はサリチル酸が溶液から沈殿し易いので、安定な製剤を作成することが難しいことである。もう一つの問題点は、これらの製剤がエチルアルコールを含まないため迅速に乾燥しないことである。無アルコール製剤が完全に乾燥すると、皮膚上に粘着感が残る場合が多い。
【0007】
米国特許第6,024,941号公報明細書にはビタミンAとビタミンA用の少なくとも1種の安定化剤とを含む外用皮膚処置用組成物が開示されている。好適な安定化剤としてはサリチル酸化合物とポリエチレングリコールとが挙げられる。これらの組成物は皮膚角質炎の処置および皮膚の老化の予防または治療に有効であると教示されている。しかしながら、抗挫瘡有効成分と少量のアルコールとを含有する物理的に安定な皮膚洗浄用組成物またはそれらの利点については記載も示唆もない。
【0008】
したがって、抗挫瘡有効成分を含有し、物理的に安定であり、使用後に皮膚の乾燥感または粘着感を与えない皮膚洗浄用製品に対する需要が依然としてある。
【0009】
発明の開示
本発明者は、抗挫瘡有効成分を含有し、物理的に安定であり、使用後に皮膚の乾燥感または粘着感を与えない皮膚洗浄用製品を提供することが可能であることを発見した。本発明は約0.1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の抗挫瘡活性成分、約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種のアルコール、約0.1重量%〜約15重量%の少なくとも1種の可溶化剤、および水を含むことを特徴とする皮膚洗浄用組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、抗挫瘡有効成分を含有し、物理的に安定であり、使用後に皮膚の乾燥感または粘着感を与えない皮膚洗浄用製品を提供することが可能であることを発見した。本発明は約0.1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の抗挫瘡活性成分、約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種のアルコール、約0.1重量%〜約15重量%の少なくとも1種の可溶化剤、および水を含む皮膚洗浄用組成物に関する。本発明の文脈において、「物理的に安定な」という用語は透明であり、室温で相分離を起こさない、または沈殿を形成しない組成物を意味する。
【0011】
本発明の皮膚洗浄用組成物は少なくとも1種の抗挫瘡有効成分を含む。好適な抗挫瘡有効成分としては、限定されないが、サリチル酸、イオウ、乳酸、グリコール酸、ピルビン酸、尿素、レゾルシノール、N−アセチルシステイン、レチノイン酸、過酸化ベンゾイル、オクトピロックス、トリクロサン、アゼライン酸、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フラビノイド、それらの誘導体、およびこれらの配合物が挙げられる。サリチル酸と過酸化ベンゾイルが好ましい。サリチル酸がもっとも好ましい。本発明の組成物中の抗挫瘡有効成分の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.5重量%〜約2重量%である。
【0012】
少なくとも1種のアルコールが本発明の組成物中に含まれている。このアルコールはエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、t−ブチルアルコールおよびこれらの混合物が挙げられる。エタノールが好ましい。本発明の組成物中のアルコールの量は組成物が迅速に乾燥し、かつ皮膚に粘着感を残さないほど多いが、これらの組成物の使用後に皮膚に乾燥感を与えるほど多くはない。本発明の組成物中のアルコールの量は組成物の全重量に基づいて、約1重量%〜約25重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%、さらに好ましくは約10重量%〜約20重量%である。
【0013】
少なくとも1種の可溶化剤が本発明の組成物中に含まれていて、抗挫瘡有効成分が通常の貯蔵条件下で溶液から沈殿しないように安定化している。好適な可溶化剤としては、限定されないが、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール(「PEG」)、ポリソルベート−20、ポリソルベート−40、イソセテス−15、イソセテス−20、イソセテス−30、ソルベス−20、ソルベス−40、PEG−40ひまし油およびこれらの配合物が挙げられる。
【0014】
もっとも好適な可溶化剤はPEGである。PEG中の反復単位の数が抗挫瘡有効成分の可溶化剤としてのPEGの性能をもたらすことが発見された。反復単位の数が大き過ぎたり、小さ過ぎたりすると、製剤が不透明になり、物理的に安定ではなくなる。一般に、好適なPEGとしては約20個〜約75個のエチレングリコール反復単位、好ましくは20,32,40,55,60個および75個、さらに好ましくは20,32個および40個、もっとも好ましくは32個のエチレングリコール反復単位を有するPEGが挙げられる。本発明の組成物中の可溶化剤の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、さらに好ましくは約1重量%〜約5重量%の範囲内であってもよい。
【0015】
本発明の組成物中には水も含まれている。用いられる水の量は処方の中の必要な成分の量および任意的な成分の量によって決まる。一般に、水の量は、組成物の全重量に基づいて、約60重量%〜約99重量%、好ましくは約75重量%〜約85重量%である。
【0016】
本発明の皮膚洗浄用組成物は任意に湿潤剤、UV吸収剤、pH調整剤、皮膚鎮静剤(skin soothers)、皮膚軟化剤、保存剤、コンディショニング剤(conditioning agents)、および芳香剤を含む。
【0017】
本発明の組成物中に含んでいてもよい皮膚軟化剤は皮膚の表面上または角質層中に残留する能力により潤滑剤として作用して落屑(flaking)を低減し、皮膚の外観を改善するように機能する。典型的な皮膚軟化剤としては脂肪酸エステル類、脂肪族アルコール類、鉱油、ポリエーテルシロキサン共重合体等が挙げられる。好適な皮膚軟化剤の例としては、限定されないが、ポリプロピレングリコール(「PPG」)−15ステアリルエーテル、PPG−10セチルエーテル、ステアレス−10、オレス−8、PPG−4ラウリルエーテル、ビタミンEアセテート、PEG−7グリセリルココエート、ラノリンおよびこれらの配合物が挙げられる。ビタミンEアセテート、PEG−7グリセリルココエートおよびこれらの配合物が好ましい。使用されている場合、皮膚軟化剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、さらに好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の量で存在することができる。
【0018】
多価アルコール類を本発明の組成物において湿潤剤として使用することができる。湿潤剤は皮膚軟化剤の効果を増強するのを助け、落屑を低減し、作り上げられた鱗屑の除去を促進し、かつ皮膚の感じを改善する。好適な多価アルコール類としては、限定されないが、グリセロール(グリセリンとしても知られている)、ポリアルキレングリコール、アルキレンポリオール、およびこれらの誘導体が挙げられ、特にプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびこれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ジブチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、エトキシル化グリセロール、プロポキシル化グリセロールおよびこれらの混合物が挙げられる。グリセリンが好ましい。使用されている場合は、湿潤剤は組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%の量で存在する。
【0019】
皮膚鎮静剤を本発明の組成物に添加してもよい。好適な皮膚鎮静剤としては、限定されないが、パンテノール、ビサボロール、アラントインおよびこれらの配合物が挙げられる。使用されている場合は、皮膚鎮静剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約0.75重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.1重量%の量で存在する。
【0020】
コンディショニング剤も本発明の組成物に添加してもよい好適なコンディショニング剤としては、限定されないが、ジメチコンプロピルPG−ベタイン、ジメチコンコポリオール、ポリクァテルニウム−10およびこれらの配合物が挙げられる。使用されている場合は、コンディショニング剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
【0021】
本発明の組成物のpHが組成物の物理的安定性に効果を持つことも見出された。一般に、本発明の組成物のpHは約3〜約4、好ましくは約3.25〜約3.75、もっとも好ましくは約3.6である。pHは化粧的に許容し得るpH調整剤、例えば、限定されないがクエン酸ナトリウムを使用することにより調整してもよい。使用するpH調整剤の量は組成物の当初のpHと調整すべき組成物の体積とによって決まる。一般に、使用するpH調整剤の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.1重量%〜約0.5重量%、好ましくは約0.2重量%〜約0.4重量%の範囲であってもよい。
【0022】
UV吸収剤を本発明の組成物に添加してもよい。好適なUV吸収剤としては、限定されないが、ベンゾフェノンおよびその誘導体、桂皮酸およびその誘導体、アゾール類、イミダゾール類等が挙げられる。使用されている場合、UV吸収剤の量は、組成物の全重量に基づいて、約0.001重量%〜約0.01重量%である。
【0023】
植物性薬品、例えばアロエ・バルバデンシス(aloe barbadensis)抽出物、カモミール抽出物、タイム抽出物、ローズマリー抽出物等も本発明の組成物において有用である。使用されている場合、植物性薬品は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.01重量%〜約0.1重量%の量で存在する。
【0024】
清涼剤(sensates)、例えば乳酸メンチル、メントール、樟脳、ハッカ、ユーカリ油、メントキシプロパンジオ−ル、等も本発明の組成物に有用である。使用されている場合、清涼剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
【0025】
保存剤は典型的には微生物の成長を抑制するために組成物に添加される。本発明の組成物に添加すべき好適な保存剤としては安息香酸、および米国ミシガン州ミッドランド市のダウケミカル社から「ダウィシル(Dowicil)2000」の商品名で市販されているクァテルニウム−15が挙げられる。安息香酸が好ましい。使用されている場合、保存剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.01重量%〜約1重量%、好ましくは約0.05重量%〜約0.5重量%の量で存在する。
【0026】
審美的目的のために本発明の組成物に任意の芳香剤を添加してもよい。好適な芳香剤としては、限定されないが、ユーカリ油、合成樟脳、ハッカ油、丁子油、ラベンダー、カモミール等が挙げられる。使用されている場合、芳香剤は、組成物の全重量に基づいて、約0.05重量%〜約0.5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約0.3重量%の量で存在する。
【0027】
審美的目的のために、本発明の組成物に着色料も添加してもよい。好適な着色料と典型的な使用量は当技術において周知である。
【0028】
本発明の組成物は皮膚の洗浄および挫瘡の処置に有効である。これらの組成物は液体として供給することができ、綿棒、布等を用いて皮膚に適用することができる。あるいはまた、これらの組成物を拭き取り物(wipes)上に吸収させてもよく、このものは当技術において公知であり、洗浄用拭き取り物として販売されている。
【0029】
実施例
本発明の利点および本発明に従って調製された組成物の具体的な態様を以下の実施例により説明する。しかしながら、本発明は以下の個々の実施例に示された特定の限定物に限定されず、特許請求の範囲の請求項により限定されるものであることが了解される。
【表1】
【0030】
実施例1
実施例において、油相および水相を別個に調製し、これらを配合した。サンプルを混合し室温で貯蔵した。サンプルは目視によりモニターした。サンプルが有効であると判断されるためには、処方が透明であり、室温で沈殿を生じてはならない。サンプルの調製方法は下記の通りである(すべての量は重量%に基づいている)。
油相はビタミンEアセテート、アルラモール(Arlamol(登録商標))Eおよびダウコーニング345液を配合し、よく混合して調製した。水相は、次のように調製した。PEG1450をガラス製ビーカー内で溶融し、サリチル酸を添加し、溶解するまで混合し、エチルアルコールを添加した。別の容器内で、カルボマーEX−518を水に添加して混合し、次いで、上記アルコールを含む溶液を上記水を含む溶液に添加し、混合して水相とした。さらに、この油相を水相と配合し、混合した。下記のサンプルが調製された。
【表2】
【0031】
これらのサンプルの物理的安定性を検査した。得られた結果は以下の通りである。
サンプル1 −濁ったエマルジョンを形成し、3時間以上で相分離した。
サンプル2 −油相と水相を配合した際にサリチル酸が沈殿した。
サンプル3 −濁ったエマルジョンを形成し、3時間未満で相分離した。
サンプル4 −濁ったエマルジョンを形成し、3時間未満で相分離した。
サンプル5 −濁ったエマルジョンを形成し、pH調整時に急速に相分離した。
サンプル6 −濁ったエマルジョンを形成し、5分以内で相分離した。
サンプル7 −濁ったエマルジョンを形成し、相分離した。
【0032】
実施例2
下記の処方を下記の方法により調製した。
すなわち、ビーカーに水とグリセリンとを装入し、混合した。アルコール相は次のようにして調製した。PEG1450を溶融し、サリチル酸を添加し、溶解するまで混合した。この溶液にアルコールを添加して混合した。油相は、ビタミンEアセテート、ビタミンAパルミテート、芳香剤およびプロセチル(Procetyl(登録商標))AWSまたはアルソルブ(Arsolve(登録商標))を配合し、混合することにより調製した。次いで、このアルコール相を水とグリセリンに添加混合した。次いでこの油相を水/アルコール相混合物に添加混合した。
【表3】
【0033】
これらのサンプルの物理的安定性を検査した。得られた結果は下記の通りである。
サンプル8 −不透明なエマルジョン
サンプル9 −不透明なエマルジョン
サンプル10 −透明な溶液
サンプル11 −濁った、黄色の油相、相分離した。
サンプル10は室温で物理的に安定であり、透明であった。
【0034】
実施例3 促進老化試験
貯蔵条件は季節および地理的位置によって変わる。従って、上昇した温度(夏期貯蔵条件)および低下した温度(冬季貯蔵条件)の両方において先導する候補処方を試験するのが有効である。
以下の処方の促進老化を試験した。これらの検討では、サンプルを4℃、室温(〜25℃)、40℃、および50℃で貯蔵した。加えて、サンプルを−4℃で24時間貯蔵し、次いで室温で24時間貯蔵してから評価した。この凍結/融解試験を全3回繰り返した。サンプルを目視により検査した。サンプルは相分離を起こしたり、濁ったり、沈殿を形成したり、変色したりした場合を不合格とした。
【表4】
【0035】
得られた結果は下記の通りである。
すなわち、5日間貯蔵後、サンプル12は4℃および室温の両方で透明であったが、40℃で濁り、50℃および凍結/融解1回後では非常に濁った。サンプル13は4℃および室温の両方で透明であったが、40℃で濁り、50℃および凍結/融解1回後では非常に濁った。また、サンプルはすべて匂いを嗅いで促進老化が芳香に何らかの悪影響を与えたか否かを決定した。いずれのサンプルにいても芳香の遺臭に違いが認められなかった。
【0036】
実施例4
基本処方は以下の通りである。すなわち、ビーカーに水とグリセリンを挿入して混合し、ベンゾフェノンを添加混合した。溶融PEG−1450、サリチル酸、アルコールおよび安息香酸の予備混合物を調製した。この水性混合物に上記予備混合物を添加混合し、クエン酸ナトリウムでpHを3.5に調整し、次いで染料を添加した。この基本処方は下記の成分(すべて重量%)、すなわちエタノール10%、グリセリン1%、ベンゾフェノン−4 0.005%サリチル酸0.5%、PEG−1450 1%、水80%、安息香酸0.1%、FD&Cブルー#1(0.1%溶液)0.035%、FD&Cイエロー#10(0.1%溶液)0.015%、およびクエン酸ナトリウム0.35%を含有していた。
次いで、乳酸メンチルと芳香剤を配合し、乳酸メンチルが溶解するまで加熱し、可溶化剤を添加混合し、かつこの混合物を上記基本処方に添加混合することによりサンプルを作製した。上記基本処方のサブサンプルから下記のサンプルを作製した。
【表5】
【0037】
サンプル17およびサンプル18は濁っていた。サンプル14,15,16およびサンプル19は透明であり、促進老化を検討するために貯蔵した。得られた結果は以下の通りである。すなわち、1日貯蔵後、サンプル14,15,16およびサンプル19のすべてが50℃および室温で透明であった。サンプル14およびサンプル16は凍結/融解1回後に透明であり、サンプル15およびサンプル19は凍結/融解1回後に濁った。
【0038】
実施例5
大きなビーカーに水を挿入し、グリセリンを添加混合し、ベンゾフェノンを添加混合し、クエン酸ナトリウムを添加混合した。PEG−1450を溶融し、可溶化剤を添加し、約40℃に加熱し、サリチル酸を添加し、サリチル酸が溶解するまで混合してサリチル酸予備混合物を調製した。この混合物を40℃に冷却し、次いで乳酸メンチルを添加し、溶解するまで混合し、ビタミンEアセテートを添加混合し、安息香酸を添加混合し、アルコールを添加混合し、芳香剤を添加混合した。次いで、このサリチル酸予備混合物を上記水溶液に添加混合し、次いで染料を添加混合した。
このサンプルは水85.6%、グリセリン1%、ベンゾフェノン−4 0.005%、PEG−1450 1%、サリチル酸0.5%、エタノール10%、安息香酸0.1%、クエン酸ナトリウム0.35%、FD&Cブルー#1(0.1%溶液)0.044%、FD&Cイエロー#10(0.1%溶液)0.112%、乳酸メンチル0.1%、芳香剤0.2%、ビタミンEアセテート0.1%および溶解剤LRI0.9%を含有していた。この処方は単一相であり、透明であった。5週間貯蔵後、サンプルを4℃、25℃、40℃および50℃で透明のままであった。
【0039】
実施例6
以下のサンプルを実施例4の方法に従って作製した。
【表6】
【0040】
サンプル20,21およびサンプル22は透明であり、サンプル20およびサンプル21を促進老化試験のために貯蔵した。4.5週間貯蔵後、サンプル20およびサンプル21は室温、4℃、40℃および50℃で透明であった。サンプル20およびサンプル21は凍結/融解3回後にともに透明であった。
【表7】
【0041】
サンプル23は透明であり、従ってこれについて促進老化試験を行った。得られた結果は以下の通りである。すなわち、8週間貯蔵後、サンプル23は室温、4℃、40℃および50℃、かつ凍結/融解3回後に透明であった。
サンプル24は不透明であり、従って促進老化試験はこれについては行わなかった。
【0042】
実施例7−ジメチコン含有化合物の添加
サンプル22のサブサンプルを取り、ジメチコン含有化合物との相溶性を試験した。これらのサンプルは処方の洗浄特性がジメチコン含有化合物の添加の際に改善されるか否かを見るために調製した。これらのサンプルはシリコーン含有化合物をサブサンプルに添加混合して調製した。下記のサンプルを調製した。
【表8】
【0043】
サンプル25は濁っていた。サンプル27はわずかに濁りを帯びていた。サンプル26,28およびサンプル29は透明であった。これらのサンプルのいくつかを人の腕に適用した。これらのサンプルで洗浄後はサンプル22で洗浄したときと皮膚の感じは認められるほど相違していなかった。これらのサンプルについては促進老化試験は行わなかった。ジメチコン含有化合物はサリチル酸予備混合物にエタノールの添加直後に添加されたときにもっとも良く溶解されることが後に実験的に確認された。
【0044】
実施例8−乳酸メンチルおよび芳香剤の量の調製
一組のサンプルを調製して処方中の乳酸メンチルと芳香剤の量を最適化した。これらのサンプルは以下のようにして調製した。すなわち、カルボワックスPEG−1450、アルラソルブ200、サリチル酸、ビタミンEアセテート、セチオール(Cetiol)HE、安息香酸、フレスコラート(Frescolat)MR、エタノールおよび芳香剤の予備混合物を作製し、かつ水、グリセリン、ユニブル(Univul)MS−40、クエン酸ナトリウム、FD&Cブルー#1(0.1%溶液)、FD&Cイエロー#10(0.1%溶液)、リタパン(Ritapan)DLおよびアロエ・ベラ(Aloe Vera)の有効植物成分(アクチファイト(actiphyte))のメインバッチを作製し、次いで、このメインバッチと上記予備混合物とを配合した。下記のサンプルを調製した。
【表9】
【0045】
サンプルを室温、4℃、40℃および50℃で貯蔵し、匂いを検査した。いずれのサンプルについても、50℃で4つのサンプルのすべてにわずかなアルコール臭があった以外は、時間が経過しても匂いに変化が検知されなかった。サンプル33では2回および3回後にわずかなアルコール臭が認められた以外は、凍結/融解3回後、いずれのサンプルについても匂いの変化が検知されなかった。
【0046】
実施例9−PEGおよびpHの変化の効果
下記のサンプルを調製してPEGの種々の分子量の効果を比較した。サブサンプルのpHを調整してサンプルの安定性に対するpHの効果を確認した。
【表10】
【0047】
サンプル35およびサンプル36の促進老化試験を行った。サンプル35およびサンプル36のサブサンプルのpHを、クエン酸ナトリウムを用いて調整した。サンプル35について3つのサンプル、すなわち、pH3.23、pH3.62およびpH3.91のサンプルをそれぞれ調製した。サンプル36については2つのサンプル、すなわちpH3.63およびpH3.89のサンプルをそれぞれ調製した。これらのpH調整サンプルについても促進老化試験を行った。
5週間貯蔵後、pH3.23のサンプル35は室温でわずかに濁りを帯びていたが、4℃、40℃および50℃では透明であった。pH3.62のサンプル35は室温、4℃、40℃および50℃で透明であった。pH3.91のサンプル35は室温および50℃で透明であったが、4℃および40℃では濁っていた/不透明であった。凍結/融解試験の結果は、pH3.23で第2回目後に結晶が析出し、pH3.63ではサンプルは3回後も透明であり、pH3.91ではサンプルは各回の後で濁っていた/不透明であった。
5週間貯蔵後、pH3.63のサンプル36は室温、4℃、40℃および50℃で透明であった。pH3.89のサンプル36は室温で濁っており/不透明であり、40℃で濁りを帯びており、50℃では透明であった。凍結/融解の結果は以下の通りである。すなわち、pH3.63では、サンプルは3回後も透明であり、pH3.89では、サンプルは1回目および2回目後濁りを帯びており、3回目後は濁っていた/不透明であった。
PEGの分子量とサンプルのpHの両方が処方の物理的安定性に効果を有していた。
【0048】
産業上の利用分野
本発明の組成物は皮膚の洗浄および挫瘡の処置に有効である。これらの組成物は液体として供給することができ、綿棒、布等を用いて皮膚に適用することができる。あるいはまた、これらの組成物を拭き取り物(wipes)上に吸収させてもよい。
Claims (12)
- 約0.1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の抗挫瘡活性成分、
約1重量%〜約25重量%の少なくとも1種のアルコール、
約0.1重量%〜約15重量%の少なくとも1種の可溶化剤、および
水を含むことを特徴とする皮膚洗浄用組成物。 - 前記抗挫瘡剤はサリチル酸、イオウ、乳酸、グリコール酸、ピルビン酸、尿素、レゾルシノール、N−アセチルシステイン、レチノイン酸、過酸化ベンゾイル、オクトピロックス、トリクロサン、アゼライン酸、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フラビノイド、それらの誘導体、およびこれらの配合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記抗挫瘡剤はサリチル酸、過酸化ベンゾイル、それらの誘導体およびこれらの配合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項2記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記可溶化剤はプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリソルベート−20、ポリソルベート−40、イソセテス−15、イソセテス−20、イソセテス―30、ソルベス−20、ソルベス−40、PEG−40ひまし油、ポリプロピレングリコール−5セテス−20、およびこれらの配合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項1記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記可溶化剤は、ポリエチレングリコール、PEG−40ひまし油、ポリプロピレングリコール−5セテス−20およびこれらの配合物からなる群から選ばれることを特徴とする請求項4記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記可溶化剤は、約20個〜約40個のエチレングリコール反復単位を含有するポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項5記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記ポリエチレングリコールは32個の反復単位を含有することを特徴とする請求項6記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記アルコールはエタノールであることを特徴とする請求項7記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記抗挫瘡剤はサリチル酸であることを特徴とする請求項8記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記抗挫瘡剤の量は約0.5重量%〜約2重量%であることを特徴とする請求項8記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記エタノールの量は約10重量%〜約20重量%であることを特徴とする請求項9記載の皮膚洗浄用組成物。
- 前記組成物はさらに少なくとも1種の皮膚軟化剤を含むことを特徴とする請求項10記載の皮膚洗浄用組成物。
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