JP2004509197A - ゴム製品用のポリマーコーティング - Google Patents
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Abstract
本発明は、天然ゴムおよび合成ゴム製品、特にラテックス手袋の内面コーティング用に、分散剤、ミクロビーズおよび−10℃より高いTgを有する高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物を使用することを対象とする。ゴム製品用のコーティングは、ラテックスと手の間の摩擦を低減して着用を容易にする内面コーティングを与える。前記コーティングは水溶液から提供することができる。
Description
【0001】
本発明は、ゴム製品用のポリマーのコーティング組成物の使用に関する。特に、ポリマーのコーティング組成物は、ラテックス手袋の内面コーティングに有用である。
【0002】
発明の背景
本願で用いる場合、ラテックス手袋またはラテックス製品という用語は、天然ゴム製または合成ゴム製の手袋または製品のことを指す。天然ゴムまたは合成ゴムでできた従来の医療用手袋は潤滑剤なしで着用することが難しい。一般的に前記手袋は、手袋が容易に着用できるように手袋の内面にコーンスターチなどのパウダーコーティングをつけて製造される。さらさらのパウダーは空気中に飛び散るので、パウダーコーティングは公知の有害物である。前記パウダーは天然ゴムラテックス中に存在するタンパク質を吸着する傾向があり、着用中または使用中に容易にこぼれ落ちて周囲の環境を汚染し、アレルギーまたは他の不都合な効果を生み出す。さらに、前記のタンパク質/パウダー複合体はバクテリアの栄養源となるのでバクテリアが増殖する。最近、着用および離型用にさらさらのパウダーを使用しない、パウダーなしの天然ゴムおよび合成ゴム手袋に対する需要が増えつつある。
【0003】
手袋製造業者は手袋にコーティングするスターチパウダーの使用に代わる方法を見出そうとしてきた。塩素化プロセスを利用して手袋の着用を容易にするために必要な滑りを与えているラテックス手袋製造業者もいる。この場合、炭酸カルシウムが離型剤として使用され塩素化の前に洗い流される。これによりゴムの粘着および摩擦を減らすことができるが、このプロセスはゴムの柔軟性を低下させ、手袋の貯蔵寿命を短くする。
【0004】
手袋製造業者はポリマー系コーティングを検討してきた。スターチの効果的な代替品になるには、内面コーティングは、都合よく着用できるようにゴムと手の間の摩擦を減らすだけでなく、コーティングの層間剥離なしにゴムが伸びることができるよう、すなわち低い粘着度および低い摩擦係数とともに高い伸び率を持つようにしなくてはならない。さらに、前記コーティングは水溶液から提供可能でなくてはならないが、これは極限の環境条件で安定でなくてはならず、関連規制要件を満たさなくてはならない。
【0005】
主にポリウレタンを主成分とするいくつかの種類のコーティングが開発されてきた。米国特許第5,088,125号はイオン性ポリウレタンにより変性された手袋を開示しており、米国特許第5,272,771号は完全に反応したイソシアネート基を含有するイオン性ポリウレタンにより変性された手袋を開示しており、米国特許第5,534,350号は、外面の手袋コーティングがポリウレタン分散液を含有しており内面の手袋コーティングがシリコーンエマルションを含有するポリウレタンを含有する手袋を開示している。
【0006】
開発されてきた他のコーティングには、米国特許第5,691,069号および米国特許第5,700,585号に開示されている低表面エネルギーモノマーおよび硬質モノマーを含むエマルションコポリマー、特にコアシェルならびに米国特許第5,712,346号に開示されているようにそれぞれ0℃未満と0〜100℃のガラス転移温度を有するスチレン、メチルまたはブチルアクリレート、メタクリル酸またはアクリル酸およびシリコーンオリゴマーから選択される2種のモノマーを含有するエマルションコポリマーがある。これらの逐次乳化重合は、実質的に直鎖のコポリマーを与える。同時係属出願中の米国特許出願09/400,488号は、ラテックス手袋用のコーティングとして星形ポリマーの使用を記載している。
【0007】
滑りを与える成分を含む他のコーティングが開発されてきた。米国特許第4,070,713号および第4,143,109号は、内層中にしっかりと埋め込まれその中でランダムに分布している粒子状物質を含む医療用手袋を開示しており、米国特許第5,395,666号はバインダーおよび平均直径が4〜約20ミクロンで吸油度がパウダー100gあたり180gを超える多孔質吸収性微粒子によりコーティングされた柔軟製品を開示している。
【0008】
驚くべきことに、高Tgポリマー、分散剤および微小球を含む配合物が、ラテックス手袋および他の天然ゴムおよび合成ゴム製品にすばらしい滑りを与えるコーティングを提供することが見出された。高Tgポリマーだけでも良好なコーティングを提供できるが、沈澱しやすく、手袋産業で好ましい希薄溶液では特にその傾向がある。特定の理論に拘束されるのを意図するわけではないが、高Tgポリマーおよび微小球を含む組成物に分散剤を添加すると、高Tgポリマーの安定化ならびに粒子の安定化および均一な分散を起こすと思われる。分散剤は均質または連続的なフィルム形成も助けている。
【0009】
発明の概要
本発明は、分散剤、微小球および高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物をゴム製品、特にラテックス手袋の内面のコーティングとして使用することを対象としている。
前記分散剤は各成分をコーティング組成物中に分散させる働きがある。分散剤はポリマーでもポリマーでなくてもよいが、好ましくは星形ポリマーである。
【0010】
前記微小球は、直径が60ミクロン未満の小さなビーズである。微小球はゴム製品との接触面積を減らし、それにより摩擦を低減する。
【0011】
前記高Tgポリマーは、−10℃〜120℃のTgを有するポリマーである。高Tgポリマーは、摩擦低減剤およびバインダーとして働く。
【0012】
本発明の他の態様は、分散剤、微小球および高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物を手袋の内面コーティングとして手袋に塗布する、手袋の製造方法である。
前記コーティングは耐水性であり、水溶液から提供可能である。
【0013】
(発明の詳細な説明)
本発明は、分散剤、微小球および高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物をゴム製品、特にラテックス手袋の内面のコーティングとして使用することを対象としている。
【0014】
本発明の分散剤は、ポリマー配合物中での各成分の均一な分布および安定性を向上させる。前記分散剤は、好ましくは0.1〜5質量%で存在し、最も好ましくは0.5〜3質量%で存在する。前記分散剤はポリマーでも、ポリマーでなくても、これらの混合物でもよい。本発明に有用なポリマーでない分散剤には、アニオン性、カチオン性、非イオン性および両性界面活性剤があるが、これらに限定されない。
【0015】
ポリマー分散剤には、直鎖ポリマーおよび星形ポリマーの両方がある。本発明に有用な直鎖ポリマーには、ポリビニルアルコール;部分加水分解ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸;ポリメタクリル酸;アクリル酸および/またはメタクリル酸と、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、α−メチルスチレン、スチレンおよびその誘導体、ビニルアセテート、クロトン酸、クロトン酸のエステルならびにアクリルアミドおよびその誘導体などの相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーがあるが、これらに限定されない。
【0016】
他の好適な直鎖ポリマー性分散剤には、ポリマレイン酸ならびにマレイン酸と、マレイン酸のモノエステルおよびジエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、α−メチルスチレン、スチレンおよびその誘導体、ビニルアセテート、クロトン酸、クロトン酸のエステルならびにアクリルアミドおよびその誘導体などの相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーがあるが、これらに限定されない。
【0017】
他の好適な直鎖ポリマー性分散剤には、ポリスチレンまたはスチレンと、限定するものではないが、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のエステル、マレイン酸およびマレイン酸のモノエステルおよびジエステルなどの相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーをスルホン化することにより一般的に得られるポリスチレンスルホネート;限定するものではないが、ナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合物およびメラミン−ホルムアルデヒド縮合物などの縮合物があるが、これらに限定されない。本発明に有用な天然ポリマーまたは天然由来ポリマーには、タンニン、リグニン、リグノスルフェート、アルギネート、分散性または溶解性スターチおよび化工スターチならびにセルロースポリマーがあるが、これらに限定されない。
【0018】
本書で用いる星形ポリマーすなわち放射状ポリマーは、中心コアから伸びている3本以上のポリマーアームを有するポリマーのことである。これらのポリマーは、アニオン機構、カチオン機構およびフリーラジカル機構などの種々の重合方法により調製できる。通常星形ポリマーは、多官能性開始剤、多官能性連鎖移動剤または多官能性カップリング剤のいずれかを用いて形成される。星形ポリマーには、その高密度構造による溶液中での低粘度および直鎖コーティングに比較して大幅な絡み合いによる高融解粘度という他に見られない特性がある。
【0019】
好ましくは、本発明の星形ポリマーは、多価メルカプタンコアおよび前記コアから放射状に伸びる3本以上のポリマーアームを含んでなる。前記アームは、ホモポリマー、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーを含んでなる。さらに、単一の星形構造中のアームは、その組成が同じでも異なっていてもかまわない。
【0020】
本発明に使用することが好ましい星形ポリマーは、米国特許出願09/400,488号に記載されているものであり、その記載を参照により本書に組み込む。
【0021】
前記ポリマーは水溶液から提供でき、通常の温度および高温で安定であり、規制要件を満たすことが望ましい。したがって、特に好適な星形コポリマーは、少なくとも1種の親水性モノマーおよび少なくとも1種の疎水性モノマーを含むであろう。水溶液から提供できるためには、前記物質は親水性モノマーを十分に含んでいなくてはならない。好適な親水性モノマーには、イオン性、例えばアニオン性、カチオン性または双性イオン性であるモノマーあるいは親水性にするのに十分な非イオン性極性官能基、例えばヒドロキシルまたはアミド基を有するモノマーがある。任意に、分散剤も、例えば反応性シリコーン、共重合性シリコーン、フルオロカーボンおよび脂肪酸エステルなどの低エネルギーモノマーを1種以上含んでもよい。
【0022】
ポリマー分散剤は、イミダゾールまたは尿素またはカルバメート官能基を含むオレフィン系モノマーなどの接着促進剤を任意に含んでもよい。そのようなモノマーの例には、2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチルメタクリレートおよび2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチルメタクリルアミドがあるが、これらに限定されない。さらに、ポリマー分散剤(または高Tgエマルション)は、アルコール、酸、シラン、シロキサン、イソシアネートおよびエポキシドなどの架橋性官能基を含むオレフィン系モノマーを任意に少量含んでもよい。そのようなモノマーの例には、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシ−エトキシ)シランおよびγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランがあるが、これらに限定されない。
【0023】
前記ポリマーコーティング組成物は微小球を含む。微小球は、コーティングとの接触面積を減らすことにより、コーティングされたゴム製品間の摩擦を低減するのに有用である。 前記微小球は、60ミクロン未満、好ましくは5〜40ミクロン、最も好ましくは10〜30ミクロンの直径を有する。前記微小球は、コーティングされる製品より硬ければいかなる物質でできていてもよい。本発明に有用な微小球の例には、ナイロンなどのポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトンおよび他の熱可塑性プラスティックおよびそのコポリマー、シリカおよび微結晶性セルロースでできたものがある。前記微小球は、コーティング組成物中に0.01〜1質量%存在することが好ましい。
【0024】
本発明の高Tgポリマーはポリマーまたはコポリマーであり、バインダーとして機能し、かつ摩擦を低減するように働く。本発明の文脈中での高Tgポリマーは、−10〜120℃、好ましくは25〜110℃、最も好ましくは40〜70℃のTgを有するものである。本発明に有用なポリマーは、当業界に公知の手段によりエチレン系不飽和モノマーから形成されたものおよびその混合物がある。特に有用なポリマーには、(メタ)アクリル酸コポリマー、ビニルアクリル樹脂、ポリビニルアセテート、ビニルコポリマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマーおよびポリウレタンがある。任意に、高Tgポリマーは、低エネルギーモノマーおよび接着促進剤を含んでもよい。
【0025】
前記高Tgポリマーは当業界に公知の手段により製造することができる。前記ポリマーは乳化重合により製造されることが好ましい。前記ポリマーは、コーティング組成物に0.1〜5質量%で存在することが好ましい。
【0026】
分散剤、ミクロビーズおよび高Tgポリマーの他に、任意にコーティング組成物に流動性改質剤を加えると有利なことがある。流動性改質剤は、異なる製造プロセスおよび製造機器で容易に使用するため組成物の粘度を調整する目的で使用される。本発明に有用な流動性改質剤には、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース類、Polyquaternium−4およびPolyquaternium−10などのカチオン性ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース;分散性または可溶性スターチまたは化工スターチ;ならびにキサンタンガムなどの多糖類ガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドなどのカチオン性グアーガムおよびローカストビーンガムがあるが、これらに限定されない。
【0027】
他の好適な流動性改質剤には、(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、α−メチルスチレン、スチレンおよびその誘導体、ビニルアセテート、クロトン酸、クロトン酸のエステルならびにアクリルアミドおよびその誘導体などの相溶性エチレン型不飽和モノマーとの乳化重合により一般的に作られるアルカリ膨潤性エマルションポリマー;アルカリ膨潤性エマルションポリマーに疎水性基を導入した疎水性変性アルカリ膨潤性エマルションポリマー;ある種の両親媒性ポリウレタン;ポリアクリルアミド、アクリルアミドと相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマー、ポリビニルピロリドンなどのポリビニルアミド;ならびにビニルピロリドンなどのビニルアミドと相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーがあるが、これらに限定されない。流動性改質剤は、一般的に、ポリマーコーティング組成物に対し0.01〜1質量%、好ましくは0.05〜0.15質量%加えられる。
【0028】
ポリマーコーティング組成物は、接着促進剤、界面活性剤、架橋剤、殺生物剤、低表面エネルギー化合物および充てん剤など、当業界に公知の他の添加剤を含んでもよい。
本発明のポリマーコーティング組成物は、成分のそれぞれを混合して水性分散液を形成することにより作られる。例えば、微小球を分散剤に分散し、その混合物を組成物の残りに加えることができる。
【0029】
前記ポリマーコーティングを用いて、手袋、性病予防器具、カテーテル、バルーン、チューブおよびシート材料などの種々の天然ゴムおよび合成ゴム製品をコーティングできる。特に好適な最終使用用途は、手術用手袋、医師の検査用手袋および作業者の手袋などのラテックス手袋、より詳細にはパウダー不使用のラテックス手袋のコーティングである。そのようなコーティングを手袋の内側に用いて、滑りを与え着用を容易にできる。
【0030】
手袋をコーティングするために用いる場合、ポリマー性コーティング組成物は当業界に公知の標準的な方法を用いて塗布することができる。例えば、ラテックス手袋を製造する従来の方法は、手の形をした成型具すなわち型を、硝酸カルシウムを含む凝固剤混合物に浸す。乾燥後、ゴムが凝固して所望の厚さのコーティングを形成するに十分な時間、型をラテックスエマルションに浸漬する。任意に、その後手袋を水に晒しゴムの不純物を除去してもよい。次いで、形成された手袋をオーブンで硬化して冷却する。冷却後、手袋を型から外し裏返す。手袋の内部をコーティングするには、ポリマーコーティング組成物をラテックスの硬化直前またはその後に塗布することができる。
【0031】
接着促進剤を用いて電荷を与え引き上げられるポリマーの量を増やすことができるが、接着促進剤が必要なポリマーもある。そのような接着促進剤は、一般的に、ナトリウム、カルシウム、亜鉛またはアルミニウム塩などの水溶性の塩であり、特に塩化ナトリウムおよび硝酸カルシウムである。前記塩は、一般的にコーティング懸濁液の約40質量%までの濃度で、特に約20〜40質量%の濃度で提供される。接着促進剤は一般的に水晒しの後で塗布される。
【0032】
ラテックス製品、すなわち手袋は、前記ポリマーコーティング組成物が製品の内面をコーティングするように形成してもよい。前記ポリマーコーティング組成物は、塩素化またはパウダーなどの他のコーティングを必要とせずに所望の手袋特性を与える。しかし、片面のみコーティングした場合、コーティングしていない面に所望の特性を与えるため塩素化または他のコーティングを用いてもよい。
【0033】
以下の実施例は本発明をさらに例証および説明するためのものであり、いかなる点でも限定的にとるべきではない。
【0034】
実施例1−ヘテロアーム星形コポリマーの調製
45部のメチルメタクリレート、10部のメタクリル酸、6.5部のペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)および100部のイソプロピルアルコールの混合物を、窒素の入口、コンデンサーおよび温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに入れた。大気圧の窒素雰囲気下で攪拌しながら反応器を75℃に加熱した。0.5部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを反応容器に加え、還流下で45分間加熱した。45部のブチルアクリレートを反応容器に加え、還流下での加熱を2時間継続した。反応系を冷却し100部の1.25%水酸化アンモニウムを加え30分間攪拌した。次いで、イソプロピルアルコールを除去し、水を加えて安定なコロイドを形成した。最終ポリマーを水酸化アンモニウムおよび酢酸の組合せによりpH7.0に中和した。
【0035】
実施例2−ランダム星形コポリマーの調製
45部のメチルメタクリレート、10部のメタクリル酸、45部のブチルアクリレート、6.5部のペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)および100部のイソプロピルアルコールの混合物を、窒素の入口、コンデンサーおよび温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに入れた。大気圧の窒素雰囲気下で攪拌しながら反応器を75℃に加熱した。0.5部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを反応容器に加え、還流下で2時間加熱した。反応系を冷却し100部の1.25%水酸化アンモニウムを加え30分間攪拌した。次いで、イソプロピルアルコールを除去し、水を加えて安定なコロイドを形成した。最終ポリマーを水酸化アンモニウムによりpH8.0に中和した。
【0036】
実施例3−直鎖コポリマーの調製
45部のメチルメタクリレート、10部のメタクリル酸、45部のブチルアクリレート、26部の1−ドデカンチオールおよび100部のイソプロピルアルコールの混合物を、窒素の入口、コンデンサーおよび温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに入れた。大気圧の窒素雰囲気下で攪拌しながら反応器を75℃に加熱した。0.5部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを反応容器に加え、還流下で2時間加熱した。反応系を冷却し100部の1.25%水酸化アンモニウムを加え30分間攪拌した。次いで、イソプロピルアルコールを除去し、水を加えて安定なコロイドを形成した。最終ポリマーを水酸化アンモニウムによりpH8.0に中和した。
【0037】
実施例4−ポリマーコーティングされたゴム手袋の製作
セラミックスの型を洗浄して汚染物質を除き、すすぎ、40〜50℃に加熱し、硝酸カルシウムの20%水溶液である凝固剤に15〜20秒間浸した。凝固剤に浸した後、凝固剤をコーティングした型を部分的に乾燥した。次いで、凝固剤の付いた型を、所望の厚さのラテックス付着層を形成するに要する時間、室温で天然ゴムラテックスに浸した。次いで、ラテックス付着層をオーブンでさっと乾燥した。次いで、上記の付着層をコーティングした型を約65℃の温水に晒して、天然ゴムタンパク質を除去した。次いで、水晒し済みのラテックス付着層を乾燥し、最長1分間ポリマーコーティング組成物に浸した。ポリマー分散液に浸した後、90〜130℃で15〜30分間加熱してオーブン内でラテックス付着層を加硫した。加硫後、コーティングされたゴム製品を冷却し、型から外した。次いでセラミック製型を洗浄した。
【0038】
実施例5−ポリマーコーティングされたゴム手袋の製作
セラミックスの型を洗浄して汚染物質を除き、すすぎ、40〜50℃に加熱し、硝酸カルシウムの20%水溶液である凝固剤に15〜20秒間浸した。凝固剤に浸した後、凝固剤にコーティングされた型を部分的に乾燥した。次いで、凝固剤の付いた型を、所望の厚さのラテックス付着層を形成するに要する時間、室温で天然ゴムラテックスに浸した。次いで、ラテックス付着層をオーブンでさっと乾燥した。次いで、上記の付着層をコーティングした型を約65℃の温水に晒して、天然ゴムタンパク質を除去した。次いで、水晒し済みのラテックス付着層を、90〜130℃で15〜30分間加熱してオーブン内で加硫した。加硫後、コーティングされたゴム製品を再度水に曝し、乾燥し、最長1分間ポリマーコーティング組成物分散液に浸した。ポリマー潤滑層の乾燥後、手袋を冷却し型から外した。次いでセラミック製型を洗浄した。
【0039】
実施例6−ポリマー配合物(比較例)
NACAN Products Limitedから市販されているTgが52℃のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションを2.5質量%含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は安定でなく、混合後すぐに多量の沈澱が容器の底に認められた。当分散液はゴム製品のコーティングには不適であった。
【0040】
実施例7−ポリマー配合物(比較例)
30質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび7.5質量%の平均直径8ミクロンのポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,316−7)を含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも安定性が低く、混合後すぐに容器の底に多量の沈澱が認められた。当分散液はゴム製品のコーティングには不適であった。
【0041】
実施例8−ポリマー配合物(比較例)
2.5質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%の平均直径8ミクロンのポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,316−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりもわずかに安定性が高かった。この分散液をゴム製品のコーティングに用いた。天然ゴムに比べて摩擦特性にはまずまずの向上が見られたが、当コーティングは極端なひび割れおよび剥がれを示した。
【0042】
実施例9−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0043】
実施例10−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例5よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0044】
実施例11−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0045】
実施例12−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、Tgが14℃のビニルアセテート−塩化ビニル−エチレン−アクリレートポリマーである1質量%のVINAMUL 3650および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0046】
実施例13−ポリマー配合物
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%の平均直径が8ミクロンであるポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にはわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
【0047】
実施例14−ポリマー配合物
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のORGASOL 3502 DNATナイロンビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にはわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
【0048】
実施例15−ポリマー配合物
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%の平均直径が8ミクロンであるポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0049】
実施例16−ポリマー配合物
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のORGASOL 3502 DNATナイロンビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0050】
実施例17−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、平均直径が8ミクロンで吸油度が55mL/100gである0.25質量%のポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0051】
実施例18−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のORGASOL 3502 DNATナイロンビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0052】
実施例19−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のINEOS PMMAビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0053】
実施例20−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび平均直径が8ミクロンで吸油度が55mL/100gである0.25質量%のポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)を含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
【0054】
実施例21−ポリマー配合物
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のVINAMUL 3650、平均直径が8ミクロンである0.25質量%のポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にはわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
本発明は、ゴム製品用のポリマーのコーティング組成物の使用に関する。特に、ポリマーのコーティング組成物は、ラテックス手袋の内面コーティングに有用である。
【0002】
発明の背景
本願で用いる場合、ラテックス手袋またはラテックス製品という用語は、天然ゴム製または合成ゴム製の手袋または製品のことを指す。天然ゴムまたは合成ゴムでできた従来の医療用手袋は潤滑剤なしで着用することが難しい。一般的に前記手袋は、手袋が容易に着用できるように手袋の内面にコーンスターチなどのパウダーコーティングをつけて製造される。さらさらのパウダーは空気中に飛び散るので、パウダーコーティングは公知の有害物である。前記パウダーは天然ゴムラテックス中に存在するタンパク質を吸着する傾向があり、着用中または使用中に容易にこぼれ落ちて周囲の環境を汚染し、アレルギーまたは他の不都合な効果を生み出す。さらに、前記のタンパク質/パウダー複合体はバクテリアの栄養源となるのでバクテリアが増殖する。最近、着用および離型用にさらさらのパウダーを使用しない、パウダーなしの天然ゴムおよび合成ゴム手袋に対する需要が増えつつある。
【0003】
手袋製造業者は手袋にコーティングするスターチパウダーの使用に代わる方法を見出そうとしてきた。塩素化プロセスを利用して手袋の着用を容易にするために必要な滑りを与えているラテックス手袋製造業者もいる。この場合、炭酸カルシウムが離型剤として使用され塩素化の前に洗い流される。これによりゴムの粘着および摩擦を減らすことができるが、このプロセスはゴムの柔軟性を低下させ、手袋の貯蔵寿命を短くする。
【0004】
手袋製造業者はポリマー系コーティングを検討してきた。スターチの効果的な代替品になるには、内面コーティングは、都合よく着用できるようにゴムと手の間の摩擦を減らすだけでなく、コーティングの層間剥離なしにゴムが伸びることができるよう、すなわち低い粘着度および低い摩擦係数とともに高い伸び率を持つようにしなくてはならない。さらに、前記コーティングは水溶液から提供可能でなくてはならないが、これは極限の環境条件で安定でなくてはならず、関連規制要件を満たさなくてはならない。
【0005】
主にポリウレタンを主成分とするいくつかの種類のコーティングが開発されてきた。米国特許第5,088,125号はイオン性ポリウレタンにより変性された手袋を開示しており、米国特許第5,272,771号は完全に反応したイソシアネート基を含有するイオン性ポリウレタンにより変性された手袋を開示しており、米国特許第5,534,350号は、外面の手袋コーティングがポリウレタン分散液を含有しており内面の手袋コーティングがシリコーンエマルションを含有するポリウレタンを含有する手袋を開示している。
【0006】
開発されてきた他のコーティングには、米国特許第5,691,069号および米国特許第5,700,585号に開示されている低表面エネルギーモノマーおよび硬質モノマーを含むエマルションコポリマー、特にコアシェルならびに米国特許第5,712,346号に開示されているようにそれぞれ0℃未満と0〜100℃のガラス転移温度を有するスチレン、メチルまたはブチルアクリレート、メタクリル酸またはアクリル酸およびシリコーンオリゴマーから選択される2種のモノマーを含有するエマルションコポリマーがある。これらの逐次乳化重合は、実質的に直鎖のコポリマーを与える。同時係属出願中の米国特許出願09/400,488号は、ラテックス手袋用のコーティングとして星形ポリマーの使用を記載している。
【0007】
滑りを与える成分を含む他のコーティングが開発されてきた。米国特許第4,070,713号および第4,143,109号は、内層中にしっかりと埋め込まれその中でランダムに分布している粒子状物質を含む医療用手袋を開示しており、米国特許第5,395,666号はバインダーおよび平均直径が4〜約20ミクロンで吸油度がパウダー100gあたり180gを超える多孔質吸収性微粒子によりコーティングされた柔軟製品を開示している。
【0008】
驚くべきことに、高Tgポリマー、分散剤および微小球を含む配合物が、ラテックス手袋および他の天然ゴムおよび合成ゴム製品にすばらしい滑りを与えるコーティングを提供することが見出された。高Tgポリマーだけでも良好なコーティングを提供できるが、沈澱しやすく、手袋産業で好ましい希薄溶液では特にその傾向がある。特定の理論に拘束されるのを意図するわけではないが、高Tgポリマーおよび微小球を含む組成物に分散剤を添加すると、高Tgポリマーの安定化ならびに粒子の安定化および均一な分散を起こすと思われる。分散剤は均質または連続的なフィルム形成も助けている。
【0009】
発明の概要
本発明は、分散剤、微小球および高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物をゴム製品、特にラテックス手袋の内面のコーティングとして使用することを対象としている。
前記分散剤は各成分をコーティング組成物中に分散させる働きがある。分散剤はポリマーでもポリマーでなくてもよいが、好ましくは星形ポリマーである。
【0010】
前記微小球は、直径が60ミクロン未満の小さなビーズである。微小球はゴム製品との接触面積を減らし、それにより摩擦を低減する。
【0011】
前記高Tgポリマーは、−10℃〜120℃のTgを有するポリマーである。高Tgポリマーは、摩擦低減剤およびバインダーとして働く。
【0012】
本発明の他の態様は、分散剤、微小球および高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物を手袋の内面コーティングとして手袋に塗布する、手袋の製造方法である。
前記コーティングは耐水性であり、水溶液から提供可能である。
【0013】
(発明の詳細な説明)
本発明は、分散剤、微小球および高Tgポリマーを有するポリマーコーティング組成物をゴム製品、特にラテックス手袋の内面のコーティングとして使用することを対象としている。
【0014】
本発明の分散剤は、ポリマー配合物中での各成分の均一な分布および安定性を向上させる。前記分散剤は、好ましくは0.1〜5質量%で存在し、最も好ましくは0.5〜3質量%で存在する。前記分散剤はポリマーでも、ポリマーでなくても、これらの混合物でもよい。本発明に有用なポリマーでない分散剤には、アニオン性、カチオン性、非イオン性および両性界面活性剤があるが、これらに限定されない。
【0015】
ポリマー分散剤には、直鎖ポリマーおよび星形ポリマーの両方がある。本発明に有用な直鎖ポリマーには、ポリビニルアルコール;部分加水分解ポリビニルアルコール;ポリアクリル酸;ポリメタクリル酸;アクリル酸および/またはメタクリル酸と、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、α−メチルスチレン、スチレンおよびその誘導体、ビニルアセテート、クロトン酸、クロトン酸のエステルならびにアクリルアミドおよびその誘導体などの相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーがあるが、これらに限定されない。
【0016】
他の好適な直鎖ポリマー性分散剤には、ポリマレイン酸ならびにマレイン酸と、マレイン酸のモノエステルおよびジエステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、α−メチルスチレン、スチレンおよびその誘導体、ビニルアセテート、クロトン酸、クロトン酸のエステルならびにアクリルアミドおよびその誘導体などの相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーがあるが、これらに限定されない。
【0017】
他の好適な直鎖ポリマー性分散剤には、ポリスチレンまたはスチレンと、限定するものではないが、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸のエステル、マレイン酸およびマレイン酸のモノエステルおよびジエステルなどの相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーをスルホン化することにより一般的に得られるポリスチレンスルホネート;限定するものではないが、ナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合物およびメラミン−ホルムアルデヒド縮合物などの縮合物があるが、これらに限定されない。本発明に有用な天然ポリマーまたは天然由来ポリマーには、タンニン、リグニン、リグノスルフェート、アルギネート、分散性または溶解性スターチおよび化工スターチならびにセルロースポリマーがあるが、これらに限定されない。
【0018】
本書で用いる星形ポリマーすなわち放射状ポリマーは、中心コアから伸びている3本以上のポリマーアームを有するポリマーのことである。これらのポリマーは、アニオン機構、カチオン機構およびフリーラジカル機構などの種々の重合方法により調製できる。通常星形ポリマーは、多官能性開始剤、多官能性連鎖移動剤または多官能性カップリング剤のいずれかを用いて形成される。星形ポリマーには、その高密度構造による溶液中での低粘度および直鎖コーティングに比較して大幅な絡み合いによる高融解粘度という他に見られない特性がある。
【0019】
好ましくは、本発明の星形ポリマーは、多価メルカプタンコアおよび前記コアから放射状に伸びる3本以上のポリマーアームを含んでなる。前記アームは、ホモポリマー、ランダムコポリマーまたはブロックコポリマーを含んでなる。さらに、単一の星形構造中のアームは、その組成が同じでも異なっていてもかまわない。
【0020】
本発明に使用することが好ましい星形ポリマーは、米国特許出願09/400,488号に記載されているものであり、その記載を参照により本書に組み込む。
【0021】
前記ポリマーは水溶液から提供でき、通常の温度および高温で安定であり、規制要件を満たすことが望ましい。したがって、特に好適な星形コポリマーは、少なくとも1種の親水性モノマーおよび少なくとも1種の疎水性モノマーを含むであろう。水溶液から提供できるためには、前記物質は親水性モノマーを十分に含んでいなくてはならない。好適な親水性モノマーには、イオン性、例えばアニオン性、カチオン性または双性イオン性であるモノマーあるいは親水性にするのに十分な非イオン性極性官能基、例えばヒドロキシルまたはアミド基を有するモノマーがある。任意に、分散剤も、例えば反応性シリコーン、共重合性シリコーン、フルオロカーボンおよび脂肪酸エステルなどの低エネルギーモノマーを1種以上含んでもよい。
【0022】
ポリマー分散剤は、イミダゾールまたは尿素またはカルバメート官能基を含むオレフィン系モノマーなどの接着促進剤を任意に含んでもよい。そのようなモノマーの例には、2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチルメタクリレートおよび2−(2−オキソ−1−イミダゾリジニル)エチルメタクリルアミドがあるが、これらに限定されない。さらに、ポリマー分散剤(または高Tgエマルション)は、アルコール、酸、シラン、シロキサン、イソシアネートおよびエポキシドなどの架橋性官能基を含むオレフィン系モノマーを任意に少量含んでもよい。そのようなモノマーの例には、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシ−エトキシ)シランおよびγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランがあるが、これらに限定されない。
【0023】
前記ポリマーコーティング組成物は微小球を含む。微小球は、コーティングとの接触面積を減らすことにより、コーティングされたゴム製品間の摩擦を低減するのに有用である。 前記微小球は、60ミクロン未満、好ましくは5〜40ミクロン、最も好ましくは10〜30ミクロンの直径を有する。前記微小球は、コーティングされる製品より硬ければいかなる物質でできていてもよい。本発明に有用な微小球の例には、ナイロンなどのポリアミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトンおよび他の熱可塑性プラスティックおよびそのコポリマー、シリカおよび微結晶性セルロースでできたものがある。前記微小球は、コーティング組成物中に0.01〜1質量%存在することが好ましい。
【0024】
本発明の高Tgポリマーはポリマーまたはコポリマーであり、バインダーとして機能し、かつ摩擦を低減するように働く。本発明の文脈中での高Tgポリマーは、−10〜120℃、好ましくは25〜110℃、最も好ましくは40〜70℃のTgを有するものである。本発明に有用なポリマーは、当業界に公知の手段によりエチレン系不飽和モノマーから形成されたものおよびその混合物がある。特に有用なポリマーには、(メタ)アクリル酸コポリマー、ビニルアクリル樹脂、ポリビニルアセテート、ビニルコポリマー、エチレン−ビニルアセテートコポリマーおよびポリウレタンがある。任意に、高Tgポリマーは、低エネルギーモノマーおよび接着促進剤を含んでもよい。
【0025】
前記高Tgポリマーは当業界に公知の手段により製造することができる。前記ポリマーは乳化重合により製造されることが好ましい。前記ポリマーは、コーティング組成物に0.1〜5質量%で存在することが好ましい。
【0026】
分散剤、ミクロビーズおよび高Tgポリマーの他に、任意にコーティング組成物に流動性改質剤を加えると有利なことがある。流動性改質剤は、異なる製造プロセスおよび製造機器で容易に使用するため組成物の粘度を調整する目的で使用される。本発明に有用な流動性改質剤には、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース類、Polyquaternium−4およびPolyquaternium−10などのカチオン性ヒドロキシエチルセルロース、疎水変性ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース;分散性または可溶性スターチまたは化工スターチ;ならびにキサンタンガムなどの多糖類ガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドなどのカチオン性グアーガムおよびローカストビーンガムがあるが、これらに限定されない。
【0027】
他の好適な流動性改質剤には、(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、α−メチルスチレン、スチレンおよびその誘導体、ビニルアセテート、クロトン酸、クロトン酸のエステルならびにアクリルアミドおよびその誘導体などの相溶性エチレン型不飽和モノマーとの乳化重合により一般的に作られるアルカリ膨潤性エマルションポリマー;アルカリ膨潤性エマルションポリマーに疎水性基を導入した疎水性変性アルカリ膨潤性エマルションポリマー;ある種の両親媒性ポリウレタン;ポリアクリルアミド、アクリルアミドと相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマー、ポリビニルピロリドンなどのポリビニルアミド;ならびにビニルピロリドンなどのビニルアミドと相溶性エチレン型不飽和モノマーとのコポリマーがあるが、これらに限定されない。流動性改質剤は、一般的に、ポリマーコーティング組成物に対し0.01〜1質量%、好ましくは0.05〜0.15質量%加えられる。
【0028】
ポリマーコーティング組成物は、接着促進剤、界面活性剤、架橋剤、殺生物剤、低表面エネルギー化合物および充てん剤など、当業界に公知の他の添加剤を含んでもよい。
本発明のポリマーコーティング組成物は、成分のそれぞれを混合して水性分散液を形成することにより作られる。例えば、微小球を分散剤に分散し、その混合物を組成物の残りに加えることができる。
【0029】
前記ポリマーコーティングを用いて、手袋、性病予防器具、カテーテル、バルーン、チューブおよびシート材料などの種々の天然ゴムおよび合成ゴム製品をコーティングできる。特に好適な最終使用用途は、手術用手袋、医師の検査用手袋および作業者の手袋などのラテックス手袋、より詳細にはパウダー不使用のラテックス手袋のコーティングである。そのようなコーティングを手袋の内側に用いて、滑りを与え着用を容易にできる。
【0030】
手袋をコーティングするために用いる場合、ポリマー性コーティング組成物は当業界に公知の標準的な方法を用いて塗布することができる。例えば、ラテックス手袋を製造する従来の方法は、手の形をした成型具すなわち型を、硝酸カルシウムを含む凝固剤混合物に浸す。乾燥後、ゴムが凝固して所望の厚さのコーティングを形成するに十分な時間、型をラテックスエマルションに浸漬する。任意に、その後手袋を水に晒しゴムの不純物を除去してもよい。次いで、形成された手袋をオーブンで硬化して冷却する。冷却後、手袋を型から外し裏返す。手袋の内部をコーティングするには、ポリマーコーティング組成物をラテックスの硬化直前またはその後に塗布することができる。
【0031】
接着促進剤を用いて電荷を与え引き上げられるポリマーの量を増やすことができるが、接着促進剤が必要なポリマーもある。そのような接着促進剤は、一般的に、ナトリウム、カルシウム、亜鉛またはアルミニウム塩などの水溶性の塩であり、特に塩化ナトリウムおよび硝酸カルシウムである。前記塩は、一般的にコーティング懸濁液の約40質量%までの濃度で、特に約20〜40質量%の濃度で提供される。接着促進剤は一般的に水晒しの後で塗布される。
【0032】
ラテックス製品、すなわち手袋は、前記ポリマーコーティング組成物が製品の内面をコーティングするように形成してもよい。前記ポリマーコーティング組成物は、塩素化またはパウダーなどの他のコーティングを必要とせずに所望の手袋特性を与える。しかし、片面のみコーティングした場合、コーティングしていない面に所望の特性を与えるため塩素化または他のコーティングを用いてもよい。
【0033】
以下の実施例は本発明をさらに例証および説明するためのものであり、いかなる点でも限定的にとるべきではない。
【0034】
実施例1−ヘテロアーム星形コポリマーの調製
45部のメチルメタクリレート、10部のメタクリル酸、6.5部のペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)および100部のイソプロピルアルコールの混合物を、窒素の入口、コンデンサーおよび温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに入れた。大気圧の窒素雰囲気下で攪拌しながら反応器を75℃に加熱した。0.5部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを反応容器に加え、還流下で45分間加熱した。45部のブチルアクリレートを反応容器に加え、還流下での加熱を2時間継続した。反応系を冷却し100部の1.25%水酸化アンモニウムを加え30分間攪拌した。次いで、イソプロピルアルコールを除去し、水を加えて安定なコロイドを形成した。最終ポリマーを水酸化アンモニウムおよび酢酸の組合せによりpH7.0に中和した。
【0035】
実施例2−ランダム星形コポリマーの調製
45部のメチルメタクリレート、10部のメタクリル酸、45部のブチルアクリレート、6.5部のペンタエリトリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)および100部のイソプロピルアルコールの混合物を、窒素の入口、コンデンサーおよび温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに入れた。大気圧の窒素雰囲気下で攪拌しながら反応器を75℃に加熱した。0.5部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを反応容器に加え、還流下で2時間加熱した。反応系を冷却し100部の1.25%水酸化アンモニウムを加え30分間攪拌した。次いで、イソプロピルアルコールを除去し、水を加えて安定なコロイドを形成した。最終ポリマーを水酸化アンモニウムによりpH8.0に中和した。
【0036】
実施例3−直鎖コポリマーの調製
45部のメチルメタクリレート、10部のメタクリル酸、45部のブチルアクリレート、26部の1−ドデカンチオールおよび100部のイソプロピルアルコールの混合物を、窒素の入口、コンデンサーおよび温度計を備えた1Lの四つ口丸底フラスコに入れた。大気圧の窒素雰囲気下で攪拌しながら反応器を75℃に加熱した。0.5部の2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを反応容器に加え、還流下で2時間加熱した。反応系を冷却し100部の1.25%水酸化アンモニウムを加え30分間攪拌した。次いで、イソプロピルアルコールを除去し、水を加えて安定なコロイドを形成した。最終ポリマーを水酸化アンモニウムによりpH8.0に中和した。
【0037】
実施例4−ポリマーコーティングされたゴム手袋の製作
セラミックスの型を洗浄して汚染物質を除き、すすぎ、40〜50℃に加熱し、硝酸カルシウムの20%水溶液である凝固剤に15〜20秒間浸した。凝固剤に浸した後、凝固剤をコーティングした型を部分的に乾燥した。次いで、凝固剤の付いた型を、所望の厚さのラテックス付着層を形成するに要する時間、室温で天然ゴムラテックスに浸した。次いで、ラテックス付着層をオーブンでさっと乾燥した。次いで、上記の付着層をコーティングした型を約65℃の温水に晒して、天然ゴムタンパク質を除去した。次いで、水晒し済みのラテックス付着層を乾燥し、最長1分間ポリマーコーティング組成物に浸した。ポリマー分散液に浸した後、90〜130℃で15〜30分間加熱してオーブン内でラテックス付着層を加硫した。加硫後、コーティングされたゴム製品を冷却し、型から外した。次いでセラミック製型を洗浄した。
【0038】
実施例5−ポリマーコーティングされたゴム手袋の製作
セラミックスの型を洗浄して汚染物質を除き、すすぎ、40〜50℃に加熱し、硝酸カルシウムの20%水溶液である凝固剤に15〜20秒間浸した。凝固剤に浸した後、凝固剤にコーティングされた型を部分的に乾燥した。次いで、凝固剤の付いた型を、所望の厚さのラテックス付着層を形成するに要する時間、室温で天然ゴムラテックスに浸した。次いで、ラテックス付着層をオーブンでさっと乾燥した。次いで、上記の付着層をコーティングした型を約65℃の温水に晒して、天然ゴムタンパク質を除去した。次いで、水晒し済みのラテックス付着層を、90〜130℃で15〜30分間加熱してオーブン内で加硫した。加硫後、コーティングされたゴム製品を再度水に曝し、乾燥し、最長1分間ポリマーコーティング組成物分散液に浸した。ポリマー潤滑層の乾燥後、手袋を冷却し型から外した。次いでセラミック製型を洗浄した。
【0039】
実施例6−ポリマー配合物(比較例)
NACAN Products Limitedから市販されているTgが52℃のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションを2.5質量%含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は安定でなく、混合後すぐに多量の沈澱が容器の底に認められた。当分散液はゴム製品のコーティングには不適であった。
【0040】
実施例7−ポリマー配合物(比較例)
30質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび7.5質量%の平均直径8ミクロンのポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,316−7)を含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも安定性が低く、混合後すぐに容器の底に多量の沈澱が認められた。当分散液はゴム製品のコーティングには不適であった。
【0041】
実施例8−ポリマー配合物(比較例)
2.5質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%の平均直径8ミクロンのポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,316−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりもわずかに安定性が高かった。この分散液をゴム製品のコーティングに用いた。天然ゴムに比べて摩擦特性にはまずまずの向上が見られたが、当コーティングは極端なひび割れおよび剥がれを示した。
【0042】
実施例9−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0043】
実施例10−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例5よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0044】
実施例11−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0045】
実施例12−ポリマー配合物(比較例)
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、Tgが14℃のビニルアセテート−塩化ビニル−エチレン−アクリレートポリマーである1質量%のVINAMUL 3650および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、良好な着用特性を示した。
【0046】
実施例13−ポリマー配合物
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%の平均直径が8ミクロンであるポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にはわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
【0047】
実施例14−ポリマー配合物
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のORGASOL 3502 DNATナイロンビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にはわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
【0048】
実施例15−ポリマー配合物
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%の平均直径が8ミクロンであるポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0049】
実施例16−ポリマー配合物
1.5%の実施例1のヘテロアーム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のORGASOL 3502 DNATナイロンビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0050】
実施例17−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、平均直径が8ミクロンで吸油度が55mL/100gである0.25質量%のポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0051】
実施例18−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のORGASOL 3502 DNATナイロンビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0052】
実施例19−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルション、0.25質量%のINEOS PMMAビーズおよび0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、すばらしい着用特性を示した。
【0053】
実施例20−ポリマー配合物
1.5%の実施例2のランダム星形コポリマー、1質量%のNACRYLIC 6408(メタ)アクリルエマルションおよび平均直径が8ミクロンで吸油度が55mL/100gである0.25質量%のポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)を含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底には事実上沈澱が認められなかった。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
【0054】
実施例21−ポリマー配合物
1.5%の実施例3の直鎖コポリマー、1質量%のVINAMUL 3650、平均直径が8ミクロンである0.25質量%のポリメチルメタクリレート−コ−エチレングリコールジメタクリレートコポリマービーズ(ALDRICH 46,313−7)および0.075質量%のKELTROL Tキサンタンガムを含むポリマーコーティング組成物を調製した。当分散液は実施例6よりも著しく安定性が高く、容器の底にはわずかに沈澱が認められた。当分散液をゴム製品のコーティングに用いたが、非常に良好な着用特性を示した。
Claims (13)
- a)分散剤、b)ミクロビーズおよびc)−10℃より高いTgを有する高Tgポリマーを含んでなるコーティングをその上に有する成形された天然ゴムまたは合成ゴム製品を含んでなる製品。
- 前記分散剤が星形ポリマーを含んでなる、請求項1に記載の製品。
- モノマーが少なくとも1種の疎水性モノマーおよび少なくとも1種の親水性モノマーを含んでなる、請求項1に記載の製品。
- 前記高Tgポリマーが25〜110℃のTgを有する、請求項1に記載の製品。
- さらに流動性改質剤を含んでなる請求項1に記載の製品。
- 前記製品が、手袋、性病予防器具、カテーテル、バルーン、チューブおよびシート材料からなる群から選択される、請求項1に記載の製品。
- 前記手袋がパウダー不使用である、請求項6に記載の製品。
- 手袋の製造方法であって、
a)凝固剤を含んでなる液体に型を浸し、前記型を凝固剤から取りだし、乾燥して型の上に凝固剤の層を形成する工程;
b)前記型をゴムラテックスに浸し、乾燥して部分的に硬化したゴム付着層を型上に形成する工程;
c)ゴムの付着層を、分散剤、ミクロビーズおよび高Tgポリマーを含んでなる分散液に浸し、乾燥してゴム付着層上にポリマーコーティングを形成する工程;
d)ゴムが所望の程度まで加硫し前記層がゴムと結合するまで、約100℃においてオーブン中でポリマーコーティングのついたゴム付着層を加硫する工程;および
d)冷却し、次いで完成した手袋を前記型から外す工程
を含んでなる手袋の製造方法。 - 凝固剤を含んでなる前記液体がさらに離型剤を含んでなる、請求項8(a)の方法。
- 工程(b)の後であって、工程(c)の前に、部分的に硬化したゴム付着層から可溶性タンパク質および他の汚染物質を少なくとも一部除去するに十分な時間、部分的に硬化したゴム付着層を水に浸し、浸出済みの部分的に硬化したゴム付着層を形成する工程をさらに含んでなる、請求項8に記載の方法。
- 手袋の製造方法であって、
a)凝固剤を含んでなる液体に型を浸し、前記型を凝固剤から取りだし、乾燥して型の上に凝固剤の層を形成する工程;
b)前記型をゴムラテックスに浸し、乾燥して部分的に硬化したゴム付着層を型上に形成する工程;
c)ゴムが所望の程度まで加硫し前記層がゴムと結合するまで、約100℃においてオーブン中で付着層を加硫する工程;
d)ゴムの付着層を、分散剤、ミクロビーズおよび高Tgポリマーを含んでなる分散液に浸し、乾燥してゴム付着層上にポリマーコーティングを形成する工程;および
e)冷却し、次いで完成した手袋を前記型から外す工程
を含んでなる手袋の製造方法。 - 凝固剤を含んでなる前記液体がさらに離型剤を含んでなる、請求項18(a)の方法。
- 工程(b)の後であって、工程(c)の前に、部分的に硬化したゴム付着層から可溶性タンパク質および他の汚染物質を少なくとも一部除去するに十分な時間、部分的に硬化したゴム付着層を水に浸し、浸出済みの部分的に硬化したゴム付着層を形成する工程をさらに含んでなる、請求項18に記載の方法。
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