JP2004508704A - 銀ニオブタンタル酸塩の誘電性セラミック層を備えたキャパシタ - Google Patents

銀ニオブタンタル酸塩の誘電性セラミック層を備えたキャパシタ Download PDF

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Abstract

本発明は、2つ又はそれ以上のペアの相互に向かい合う電極層(1)及びその間にある誘電体層(2)を備え、前記の誘電体層(2)はセラミック材料を有するキャパシタにおいて、前記のセラミック材料は少なくとも2つの異なるそれぞれ相互に別個の相の形で存在する成分を含有し、これらの成分はそれぞれAサイトに銀を有しかつBサイトにニオブ及びタンタルを有するペロブスカイト構造を示し、成分Aの組成及び成分Bの組成は、その誘電率の温度係数TKε及びTKεが温度区間において相互に異なる符号を有するように選択されている、キャパシタに関する。これらの成分の適当な混合比は、たとえば成分Aのグリーンシート及び成分Bのグリーンシートをそれぞれ適当な数で相互に積み重ねて積層することにより実現できる。

Description

【0001】
本発明は、2又はそれ以上のペアの相互に向かい合う電極層及びそれぞれその間に存在する誘電体層を備え、前記誘電体層がセラミック材料を有するキャパシタに関する。
【0002】
文献M. Valant, D. Suvorov著”Microwave Ceramics with Permittivity over 400”, The 9th International Meeting on Ferroelectricity, Seoul, South Korea, 1997, Abstract Book, P−05−TH−067から多層キャパシタは公知であり、この誘電体層は、一般式A(B Nb)Oで示されるニオブベースのペロブスカイト状の「固溶体」に基づくセラミックを有する。このようなセラミックスはε>400の高い誘電率を特徴とすることが見出された。さらに、このセラミック材料は100kHz〜1MHzの低い周波数でも適当な誘電特性を示すため、多層キャパシタに使用するのが適している。
【0003】
文献A. Kania著, Ag(Nb Ta)O Solid Solutions − Dielectric Properties and Phase Transitions, Phase Transitions, 1983, Volume 3, pp. 131 − 140から、銀、ニオブ及びタンタルをベースとして製造(以後ANTと記載する)されており、かつ2種の材料AgNbO及びAgTaOの「固溶体」の形で存在するセラミック材料は公知である。この文献に記載されたセラミックスは、組成Ag(Nb Ta)Oで表され(以後ANTxと記載する)、その際、xは0〜0.7の間で可変である。組成に応じて、このセラミックは約300Kの温度で80〜400の間のεを示す。
【0004】
文献Matjaz Valant, Danilo Suvorov著, New High− Permittivity Ag(Nb Ta)O Microwave Ceramics; Part 2, Dielectric Characteristics, J. Am. Ceram. Soc. 82 [1], pp. 88−93 (1999)から、xのパラメータが0.46〜0.54であるANTxからなる円盤状のセラミック体が、−20℃〜120℃の温度区間で誘電率εの著しい相対的変化を示すことは公知である。この場合、温度によるεの相対的変化の推移は、20℃〜70℃の間で最大値を示し、−0.07〜0.01の間の値をとる曲線を描くことが特に示された。
【0005】
さらに、文献WO98/03446からは、ANTをリチウム、タングステン、マンガン又はビスマスでドープすることにより、誘電率の温度係数TKεを個々の温度で+/−70ppm/Kまでの極めて小さな値に減少できることは公知である。
【0006】
この公知のANT材料は、高いεを有するが、しかしながら、KTεは使用のために重要な−20℃〜80℃の温度領域において比較的高い値を示すという欠点を有する。誘電率εの高い温度係数により同時にキャパシタの容量の高い温度係数が生じる。
【0007】
従って、本発明の課題は、誘電体が誘電率の低い温度係数を有するキャパシタを提供することであった。
【0008】
前記の課題は、本発明の場合に、請求項1記載のキャパシタにより達成される。本発明の他の実施態様は、2項以降の請求項に記載されている。
【0009】
本発明は、2つ又はそれ以上のペアの相互に向かい合う電極層を有し、その電極層の間にそれぞれ誘電体層が配置されているキャパシタに関する。この場合に、セラミック材料の誘電層は少なくとも2つの異なる成分を含有し、これらの成分はそれぞれ相互に別個の相の形で存在する。成分のそれぞれは、この場合に、Aサイトに銀を含有し、Bサイトにニオブ及びタンタルを含有するペロブスカイト構造を示す。一方の成分(成分A)の組成及び他方の成分(成分B)の組成は、それぞれ、これらの誘電率の温度係数TKε及びTKεが温度区間において相互に異なる符号を有するように選択される。
【0010】
このANT−材料は、高いε>300を示すという利点を有する。さらに、本発明によるセラミック材料は、低い誘電損失を示すという利点を有する。それぞれTKεが異なる符号を有する2つの成分を混合することにより、誘電率の温度依存性の大部分を補償することで、本発明によるセラミック材料がその成分よりも小さなTKεを示すことが達成できる。この補償は、この場合、所定の温度で部分的に行われるのではなく、全温度区間にわたり行われ、この温度区間内では個々の成分が異なる符号を示す。この補償は、温度スケール上の一点に限定されない。
【0011】
本発明によるセラミック材料中の成分は別個の相として存在しているため、セラミック材料のTKεは、これが単に2種の異なる成分からなる場合について、次に記載されたリヒテンエッカーの規則(Lichtenecker−Regel)により示すことができる。
【0012】
TKε = V × TKε + (1−V) × TKε
この場合、Vは成分の全体積に対する成分Aの体積割合を意味し、TKεもしくはTKεは成分A及びBの温度係数を意味する。
【0013】
このリヒテンエッカーの規則から、所定の温度に対する成分Aの体積割合の適当な選択によって、誘電率の温度係数の完全な補償を実施できることが明らかになる。このリヒテンエッカーの規則は、成分A及びBの全体積に対する成分Aの最適な体積割合を決定するために利用されるため、個々の成分が異なる符号を有する温度区間において、温度係数の最適な補償を達成できる。
【0014】
このため、本発明の場合に成分A及びBの全体積に対する成分Aの体積割合は、次の式:
V × S + (1−V) × S = 0
により計算される体積割合Vの25%より少なく偏倚するように選択される。
【0015】
この場合、S及びSは、温度区間において成分Aもしくは成分Bの誘電率の相対的変化のそれぞれ温度に依存する推移に最も適合しているそれぞれ直線の傾斜を意味する。
【0016】
個別の温度にとって通用するリヒテンエッカーの規則を本発明の場合に温度区間に転用することにより、異なる符号を有する温度係数TKεの最適な補償が達成することができる。上記の計算式を用いて、温度係数TKεの体積割合で決定された平均値が適当な体積割合の算定のために利用される。
【0017】
この算定の基礎となるリヒテンエッカーの規則がTKε−値を線状に加算するため、個々の成分の誘電率の相対的変化の温度依存性の推移が、線状の推移により良好に適合できればそれだけ、温度係数TKεの補償はより良好に関数化される。従って、成分の適当な組成によってこのような線状の推移にできる限り良好に近付けることが追求される。
【0018】
線状の推移をこのように近付けることは、成分の一方においてニオブ/タンタルの量比を適当に選択することにより特に有利に行うことができる。
【0019】
反対の温度推移の補償が機能するため、成分A及びBは相互に別個の相の形で存在しなければならない。
【0020】
試験は、別個の相を実現する第1の方法が、成分A及びBをそれぞれ粒度>5μmを有する小さすぎない粒子として混合することよりなる。比較的小さい粒度を使用した場合に、成分間で拡散による材料交換が生じ、「固溶」が形成されてしまい、この固溶は相応する新規の特性を示す新規材料を生じさせてしまう。リヒテンエッカーの規則により記載されたような成分A及びBの簡単な「線形の重ね合わせ」はもはや不可能となる。5μmよりも大きな粒子を使用する場合に、緩慢な拡散プロセスによって単に粒子の周辺領域が相互に混合するため、成分Aと成分Bとはほぼ別個の相の形で残留する。
【0021】
2つの成分A及びBが別個の相の形で維持される他の方法は、成分A及びBをそれぞれ異なる誘電体層の形で配置し、これらの誘電体層はその間に存在する電極層によって相互に隔てられていることよりなる。この電極層は、例えば金属層、例えば銀/パラジウム−電極層であることができ、この電極層は拡散バリアであるため焼結の間の成分AとBとの間の材料の交換を有効に抑制できる。そのため、セラミック材料の成分Aだけを含有する誘電体層並びに成分Bだけを含有する誘電体層を製造する必要がある。
【0022】
介在する電極層を用いて個々の相を分離することにより、セラミック材料の成分Aと成分Bは上記したよりも小さな粒子の形でキャパシタ中に配置されていることも可能である。成分Aと成分Bとの間の拡散の抑制により、粒子のサイズはもはや重要な役割ではなく、成分A及びBは例えば100nm〜5μmの間の大きさの粒子の形で存在することができ、この粒子は粉砕プロセスにおけるセラミック製造の標準方法によって容易に製造可能である。
【0023】
小さな粒子の形での多様な成分の存在は、さらに極めて薄い厚さ1〜50μmのキャパシタの誘電体層の製造を可能にする。それにより、同じ体積の場合に、著しく多くの数の誘電体層及びそれにより著しく多くの数のキャパシタを形成する部分キャパシタを格納することができる。それによりキャパシタの体積利用率が有利に向上する。このような1〜50μmの薄い誘電体層は、成分を大きな粒子の形で使用した場合には不可能である、それというのも粒子の単層がすでに誘電体層の可能な層厚を上回っているためである。
【0024】
さらに、向かい合う誘電体層が、それぞれ成分Aのメタライジングされたセラミックグリーンシート及びそれぞれメタライジングされた成分Bのセラミックグリーンシートを相互に重ね合わせて積層させ、引き続きこのシート積層体を焼結することにより製造されているキャパシタは特に有利である。グリーンシートのメタライジングはこの場合に電極層を形成する。このようなキャパシタは、多層セラミックキャパシタの公知の製造方法の使用を十分に可能にする。この場合に、成分Aのグリーンシートもしくは成分Bのグリーンシートをどのような順序で相互に重ね合わせるかは重要ではない、それというのも、通常はキャパシタは個々の部分キャパシタの直列接続もしくは並列接続であるためであるためである。それにより、それぞれの場合に個々の誘電体層の誘電率の温度係数の補償が保証される。
【0025】
このキャパシタは、特に有利に、焼結助剤としてホウ酸を用いて製造されているセラミック材料を有することができる。この場合、ホウ酸は、ANTセラミックスの絶縁抵抗を不利に低下させないという利点を有する。
【0026】
次に、本発明を実施例及びそれに対応する図面を用いて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明によるキャパシタの例示的な図式的な断面図を示す。
【0028】
残りの図2〜8は、それぞれ、本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示す。
【0029】
図3、4、5、6、7及び8は付加的に成分Aと成分Bとの混合物の推移を示す。
【0030】
これらの図中で、それぞれ温度に依存する円盤状の試料の容量ΔC/Cの相対的変化を記載する。この容量の変化は、C=ε×A/dに関して大きさΔε/εと直接関連付けられている。
【0031】
図1は、例えば銀/パラジウム−電極であることができる電極層1を備えた本発明によるキャパシタを示す。この電極層1は誘電体層2により相互に隔てられている。この場合、接触層3を介してそれぞれ電気的に相互に接続している2種の誘電体層が相互に櫛状に咬み合っており、それにより部分キャパシタの並列接続が製造されている。接触層3は銀−焼き付け電極である。
【0032】
この誘電体層2は、図1において文字A及びBで表したように、成分Aのセラミック又は成分Bのセラミックを有する。図1の実施例により、成分Aからなる4枚の誘電体層2と成分Bからなる2枚の誘電体層2がこのキャパシタ中に配置されている。従って、このキャパシタ中の成分Aと成分Bの体積割合は4/2である。誘電体層2の総数の増大により及び成分AもしくはBについての誘電体層の多様な数の選択により、成分Aと成分Bとの間で任意の混合比が調整できる。
【0033】
次に、成分Aもしくは成分Bとして適している異なるセラミック材料をその電気特性と共に記載する。この場合に、記載されたそれぞれの例において、成分の混合は相互に混合された粒子の形であるか、又は成分A又は成分Bに帰属する相互に積み重ねられ、電極層により相互に隔てられた誘電層の形で実施することができることに留意すべきである。次に記載した試料の場合に、HBOそれぞれ1及び1.5質量%を引き続き950℃でか焼する前にセラミック材料に添加した。引き続き、セラミックスを1070℃で5時間焼結した。その後、こうして製造した材料の誘電特性を1MH及び約2GHzの周波数で試験した。
【0034】
複合材料セラミックスについての成分Bとして、すでに上記した組成から公知の成分B(ANTx、x=0.65)を使用した。この成分を30.9μm(成分A)もしくは27.7μm(成分B)の平均粒度を有する粒子として相互に混合し、引き続き一緒に焼結させる。
【0035】
最初の一連の試験において、成分BはHBO 1質量%並びにタンタルに関してニオブの多様な過剰量を有する複数の可能な成分Aを試験した。この結果を図2に示した。この場合、曲線51〜54は、それぞれ変化するx含有量を示す成分Aに関し、曲線55はx=0.65を示す上記の成分Bに関する。曲線51は、この場合に、x=0.35を示す成分Bの組成を記載し、曲線52はx=0.38を示し、曲線53はx=0.40を示し、曲線54はx=0.42を示す。
【0036】
図2は特に曲線51による組成が良好な線形の推移を示し、本発明によるキャパシタにおいて成分Aとして使用するために特に適していることを示す。
【0037】
図2に示した、多様な成分を用いて、次の表1に記載した多様な混合比の成分A/成分Bを有するセラミック材料を製造した。表1の第1列には、成分Aのそれぞれ使用した過剰量のニオブがx値として記載されている。第2列には成分A/成分Bの重量に関する割合が記載されている。第3、第4、第5、第6及び第7列は、試料の誘電性の中心値もしくは収縮率Sを示す。例1の最後の列には、成分A及び成分Bからなる推移に関してそれぞれ最適な混合物について、−20℃〜80℃の温度区間において誘電率のそれぞれ最大の相対的変化率が記載されている。
【0038】
表1:1070℃で5時間焼結した、焼結助剤としてHBO 1質量%を有する複合材料セラミックス(成分B=ANTx、x=0.65)の誘電率及び誘電損失
【0039】
【表1】
Figure 2004508704
【0040】
表1は、それぞれ最適な混合比で成分A/成分Bから製造された、成分Aについて多様なx値を有する複合材料セラミックが、多層キャパシタに適していることを示す。
【0041】
図3は、成分Aをx=0.42(8%のニオブ過剰量)で有し及び成分A/成分Bの多様な混合比を有する多様な複合材料セラミックスの推移を示す。この場合、曲線56は混合比60/40についての推移を示し、曲線57は混合比70/30についての推移を示し、曲線58は混合比62.5/37.5についての推移を示し、曲線59は純粋な成分Aの推移を示し、曲線60は純粋な成分Bの推移を示す。
【0042】
図4は、成分Aをx=0.40(10%のニオブ過剰量)で有し及び成分A/成分Bの多様な混合比を有する多様な複合材料セラミックスの推移を示す。この場合、曲線62は混合比60/40についての推移を示し、曲線64は混合比40/60についての推移を示し、曲線63は混合比50/50についての推移を示し、曲線61は純粋な成分Aの推移を示し、曲線65は純粋な成分Bの推移を示す。
【0043】
図5は、成分Aをx=0.38(12%のニオブ過剰量)で有し及び成分A/成分Bの多様な混合比を有する複合材料セラミックスの推移を示す。この場合、曲線69は混合比35/65についての推移を示し、曲線68は混合比45/55についての推移を示し、曲線67は混合比55/45についての推移を示し、曲線70は純粋な成分Bの推移を示し、曲線66は純粋な成分Aの推移を示す。
【0044】
図6は、成分Aをx=0.35(15%のニオブ過剰量)で有し及び成分A/成分Bの多様な混合比を有する複合材料セラミックスの推移を示す。この場合、曲線75は混合比30/70についての推移を示し、曲線73は混合比40/60についての推移を示し、曲線72は混合比50/50についての推移を示し、曲線71は混合比45/55についての推移を示し、曲線76は純粋な成分Bの推移を示し、曲線71は純粋な成分Aの推移を示す。
【0045】
他の実験の場合には、ホウ酸の割合が1質量%〜1.5質量%に上昇するように試験した。この場合、高めたホウ酸の割合はANT粉末の焼結を容易にすることが見出された。さらに、誘電率についていくらか高い値が得られた。この誘電損失は1MHzで測定して、この場合HBO−濃度によって明らかな変化は示さなかったが、2GHzでのQ×f値は1%のHBOを添加した場合よりもいくらか悪化した。
【0046】
図7は、HBO 1.5質量%を添加して製造したANTx系についての推移を示す。残りの製造パラメータはHBO 1質量%の試料の場合と同様であった。この場合、曲線77はx=0.42での成分Aについての推移を示し、曲線78は質量に対する混合比70/30での成分A及び成分Bからの混合物についての推移を示し、曲線79は混合比60/40の複合材料セラミックスであり、最後に曲線80はx=0.65での成分Bについての推移を示す。
【0047】
図8は、成分Aをx=0.35(15%のニオブ過剰量)で有し及び成分A/成分Bの多様な混合比を有する本発明による複合材料セラミックス(HBO 1.5質量%)の温度推移を示す。曲線81はx=0.35での成分Aを示し、曲線82は混合比60/40の混合物を示し、曲線83は混合比55/45の混合物を示し、曲線84は混合比45/55の混合物を示し、曲線85はx=0.65での成分Bを示す。
【0048】
次の表2の場合には、表1に相応して、それぞれ8%のニオブ過剰量(x=0.42)もしくは15%のニオブ過剰量(x=0.65)を示す成分Bを有する混合物についての誘電特性並びに収縮率が記載されている。成分A/成分Bのそれぞれの最適な混合比についての、−20℃〜80℃の間の温度区間での誘電率の最大の相対的変化が記載されている。
【0049】
表2:1070℃で5時間焼結した、焼結助剤としてHBO 1.5質量%を有する複合材料−セラミックス(成分B=ANTx、x=0.65)の誘電率及び誘電損失
【0050】
【表2】
Figure 2004508704
【0051】
次に、特別なセラミック材料を有するキャパシタを記載し、その際に、このキャパシタの電気特性データを測定した。
【0052】
組成Aについては、Nb 45.4質量%及びTa 54.6質量%からなるか焼された前駆体を使用した。引き続き、このか焼物58.9質量%を酸化銀40.1質量%及びHBO 1質量%と混合し、新たにか焼した。この場合に、HBOは焼結助剤の機能を有する。この混合物を種類Aのグリーンシートにまで加工することは当業者に公知の方法で行った。
【0053】
組成Bの形成のために、Nb 24.5質量%及びTa 75.5質量%を含有する第2の前駆体を製造した。このさらなる方法工程は第1のか焼までに相当し、組成Bについてもこれと同様に実施した。引き続き、このか焼物61.5質量%をAgO 37.5質量%及びHBO 1質量%と混合し、新たにか焼した。引き続きこの混合物を種類Aのグリーンシートについてと同様に加工した。
【0054】
第2のキャパシタの製造し、この場合それぞれのグリーンシートを相互に積み重ねて積層させ、相互にプレスし、引き続きグリーンシート状に存在するメタライジング層と一緒に焼結させた。種類Aの10枚の誘電体層を用いてキャパシタ1を製造し、この層はそれぞれ20μmの層厚及び10mmの面積を有していた。さらに、本発明によるキャパシタ2をそれぞれ5枚の種類Aの誘電体層及び5枚の種類Bの誘電体層を用いて製造し、これはそれぞれキャパシタ1で挙げられた寸法を有していた。
【0055】
次の表はキャパシタ1及び2の電気特性データを示す。この場合、TKCは−20℃〜100℃の温度区間に関している。
【0056】
表3:例示した多層キャパシタの電気特性
【0057】
【表3】
Figure 2004508704
【0058】
この表3は、種類A並びに種類Bの誘電体層を備えた本発明によるキャパシタ2が、1種類だけの誘電体層を備えたキャパシタ1よりも著しく小さなTKCを有することを示す。
【0059】
本発明は、記載された実施例に制限されるのではなく、最も普遍的な形式で請求項1により定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明によるキャパシタの例示的な図式的な断面図
【図2】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【図3】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【図4】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【図5】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【図6】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【図7】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【図8】
本発明によるキャパシタのために成分Aもしくは成分Bとして使用できる多様なANT材料の推移を示すグラフ
【符号の説明】
1 電極層、 2 誘電体層、 3 接触層

Claims (11)

  1. 2つ又はそれ以上のペアの相互に向かい合う電極層(1)及びその間にある誘電体層(2)を備え、
    前記の誘電体層(2)はセラミック材料を有するキャパシタにおいて、前記のセラミック材料は少なくとも2つの異なるそれぞれ相互に別個の相の形で存在する成分を含有し、
    これらの成分はそれぞれAサイトに銀を有しかつBサイトにニオブ及びタンタルを有するペロブスカイト構造を示し、
    成分Aの組成及び成分Bの組成は、その誘電率の温度係数TKε及びTKεが温度区間において相互に異なる符号を有するように選択されている、キャパシタ。
  2. 成分A及びBの全体積に対して成分Aの体積割合は、次の式:
    V×S+(1−V)×S=0
    により計算された体積割合Vから25%より少なく偏倚し、その際、S及びSは、温度区間において成分AもしくはBの誘電率の相対的変化のそれぞれの温度に依存する推移に最も適合したそれぞれの直線の勾配を示す、請求項1記載のキャパシタ。
  3. 成分A及びBはそれぞれ組成Ag(Nb Ta)Oで表され、その際、成分Aについては0.50<1−x≦0.70が当てはまり、成分Bについては0.30≦1−x≦0.50が当てはまる、請求項1又は2記載のキャパシタ。
  4. 成分Aについて0.64≦1−x≦0.66が当てはまり、成分Bについて0.34≦1−x≦0.36が当てはまり、その際、成分A/成分Bの体積に対する混合比は40/60〜50/50である、請求項3記載のキャパシタ。
  5. 成分A及びBはそれぞれ5〜500μmの大きさの粒子の形で存在する、請求項1から4までのいずれか1項記載のキャパシタ。
  6. 成分Aの粒子と成分Bの粒子との混合物を焼結させることにより製造されている、請求項5記載のキャパシタ。
  7. 成分A及びBはそれぞれ異なる誘電体層(2)の形で存在し、この誘電体層(2)はその間に存在する電極層(1)により相互に隔てられている、請求項4記載のキャパシタ。
  8. 成分A及びBはそれぞれ100nm〜5μmの大きさの粒子の形で存在する、請求項7項記載のキャパシタ。
  9. 誘電体層(2)が1〜50μmの厚さを有する、請求項8記載のキャパシタ。
  10. 成分Aのメタライジングされたセラミックグリーンシートと成分Bのメタライジングされたセラミックグリーンシートとをそれぞれ任意の順序で相互に重ね合わせて積層させることにより製造する、請求項7から9までのいずれか1項記載のキャパシタ。
  11. セラミック材料は焼結助剤としてホウ酸を含有する、請求項1から10までのいずれか1項記載のキャパシタ。
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