JP2004506178A - バイオセンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、体液、特に血液中の物質を測定するためのバイオセンサに関する。該バイオセンサは2部構成の支持板を含み、支持板の一方の部分は上側部分を示し、他方の部分は下側部分を示し、上側部分と下側部分との間には開口部が形成された中間層が介在する。上側部分と下側部分と開口部とは、バイオセンサの縁に形成されたカバー開口部から上側部分または下側部分内に形成された空気孔まで延びる毛細管溝を形成する。酵素含有物質とともに、体液中に見いだされる物質の電気化学的測定を可能にする電極が設けられる。上側部分および下側部分はそれぞれ、毛細管溝の領域内に少なくとも1つの電極を担持し、該電極は対をなして対向するとともに、両電極対が毛細管溝内に横たわる測定領域を形成するように配置され、各電極対の少なくとも1つの電極が酵素含有物質で処理される。
Description
【0001】
本発明は体液中の物質を測定するためのバイオセンサと、そのようなバイオセンサの製造方法とに関する。
【0002】
バイオセンサを用いて体液中の物質を測定することは知られている。例えば、グルコースオキシダーゼ酵素を用いて尿素中または血液中のグルコースを測定することができる(カリソン(Carison)、”Kurzes Lehrbuch der Biochemie fuer Mediziner and Naturwissenschaftler”、第11版、189頁を参照)。測定を行うために、例えば1滴の血液中に含まれるグルコースを、グルコースオキシダーゼによってグルコノラクトンに酸化させる。これによって放出された電子がグルコースオキシダーゼ酵素を還元し、グルコースオキシダーゼ酵素は次に電子を例えばフェロセンなどのメディエータに引き渡して、その代わりに自ら酸化される。電子はメディエータによって電極に引き渡されうるため、電圧を印加すると微電流が流れる。この電流を血液試料のグルコース含量の尺度として用いることができる。この酵素的反応は、バイオセンサにおいて、電圧印加後の2つの電極間の電流を測定することにより電気化学的に検知される。この原理に基づいて動作するバイオセンサが、例えば、米国特許第5,264,130号、米国特許第5,264,106号あるいは欧州特許出願出願公開第0359831号より知られる。
【0003】
請求項1の前提部が基礎としている欧州特許出願出願公開第0359831号は、2部構成の基板からなるバイオセンサを開示しており、基板の一方の部分は上側部分を構成し、他方の部分は下側部分を構成し、スリットが設けられた中間層が上側部分と下側部分との間に設けられている。スリットは空気孔を一方の終端とし、体液が供給されるバイオセンサの縁の開口部を他方の終端とする。電極アセンブリと、物質の電気化学的測定を可能にする酵素含有物質とが、下側部分上のスリットの領域内に提供される。
【0004】
本発明の目的は、上述のタイプのバイオセンサを検出特性に関して改良すること、およびそのようなバイオセンサの製造方法を提供することにある。
本発明によれば、体液中の物質を測定するためのバイオセンサにおいて、バイオセンサが、2部構成の基板を備え、基板の一方の部分が上側部分を構成し、他方の部分が下側部分を構成し、上側部分と下側部分との間に、スリットが形成された中間層を含み、上側部分と下側部分とスリットとは、バイオセンサの縁に形成された供給口から上側部分または下側部分に形成された空気孔まで延びる毛細管溝を形成し、さらに、酵素含有物質とともに体液中に含まれる物質の電気化学的測定を可能にする電極が形成され、上記目的は、上側部分と下側部分のそれぞれが毛細管溝の領域内に少なくとも1つの電極を有し、該電極は対をなして互いに向き合うように配置するとともに、各電極対が毛細管溝内に測定領域を形成するように配置し、酵素含有物質を少なくとも1対の電極の少なくとも1つの電極上に塗布することで達成される。
【0005】
本発明の概念において、電極は複数部分構成のセンサの下側部分のみには配置されてないことが必須要件である。本発明に従えば、上側部分上の利用可能な表面領域にも電極を備え、該電極は対をなして向き合うように配置されている。
【0006】
バイオセンサは、対をなして向き合うように配置された電極によって、有効電極表面積が大きく増大するという従来技術に勝る利点を有している。これにより、電気化学的測定において電極の表面積に直接に依存する有効な信号が増加する。したがって、信号/雑音比が著しく改善され、前記バイオセンサによって達成しうる、検知すべき物質に対する検出限界が低くなる。信号/雑音比が改善されることにより、より少ない量の体液を用いての分析が可能となる。例えば、血糖値の測定に必要とされる血液の最小量は著しく小さくなり、このことは、血液滴を採取する際の苦痛を軽減できることから患者にとっても喜ばしいことである。
【0007】
電極を対をなして向き合うように配置することにより、事実上任意の数の電極対を連続して毛細管溝内に設けることができるという利点を有する。これにより、体液試料中の1種のみならず、実際上数種の物質を検出できるようになる。
【0008】
電極を対をなして向き合うように配置することにより、分析すべき体液が前記すべての電極対の間を正確に通過し、対をなして互いに関連付けられた直列に配列された電極の上を連続的に通過しないという利点も生まれる。このように、電極によって捕捉される電流は、体液の流れ方向を横断するように流れる。このことは、各電極対の間の空間に体液が進入したときに、前記液体が直列に配置された電極の上を流れる場合に比べて、測定信号がより階段状の反応を示すことから、測定の精度の観点からも有益である。したがって、分析に必要な体液の最小量がさらに低減される。
【0009】
製造上の際だった利点は、折り線に沿って折り曲げられる基板を用いた場合、すなわち、上側部分と下側部分とが一体基板の部分である場合に実現される。これにより電極の施工と接触が容易に行えるようになる。というのも電極の施工と接触は、折り曲げ前に1つの操作で部材の一表面だけに行えばよいからである。さらに、上側部分と下側部分とを分割している折り線に沿って基板を折り曲げることにより、対向配置される電極を特に良好に位置合わせすることができ、構造物の位置合わせと調整を行う必要がなくなる。また、折り曲げ前の基板上への酵素含有物質の塗布が容易になる。さらに、この概念により、例えばスクリーン印刷法による基板上へのスリットを含む中間層の施工を比較的容易に行えるようになる。
【0010】
このさらなる実施形態では、折り曲げ前の1操作で電極を基板に施すことができるため、上側部分または下側部分のいずれかの上に配置された接点を介して全ての電極を接触させることができる。この目的のために、上側部分または下側部分には、折り曲げ状態でた突出し前記接点を担持する部分を設けることが好ましく、この部分は、評価装置に挿入するように構成され、評価装置は前記接点を介して電極との電気接続を確立する。
【0011】
上側部分および下側部分のための材料または基板のための材料としては、交差感受性と測定誤差を回避するために、分析すべき体液および酵素ペーストに関して十分に不活性である一方で、湿潤特性によって毛細管溝における毛管効果を発揮できるものであればどのような材料であってもよい。薄いシートが特に好ましく、コストの観点からはカプトンまたはポリエステルが有益である。剛性を与えるために、安定化支持層を下側部分のシートの下に設けることにより、特別に薄いシートを選べるようにしてもよい。
【0012】
原理上は、分析すべき体液を毛細管溝に導入するための供給口は任意の位置に配置することができる。溝はバイオセンサの縁、例えば基板の縁まで延びるものであればよい。しかしながら、折り線の領域内に孔を設け、この孔まで中間層のスリットが延びるようにすることが特に好ましい。基板を折り曲げると、前記孔は供給口を形成する。バイオセンサは、折り線によって形成される縁上に設けられた供給口が湾曲した凹部であり、例えば指先の断面形状を有している場合、血液滴を1本の指から供給口に導入することを望む患者にとって特に便利である。この場合、血液滴を採取するために通常行われるように、患者は針で指を刺し、その指を単にバイオセンサの縁の凹部に載せるだけでよい。
【0013】
このように指先から血液滴を供給口に供する場合、患者にとっては、自分の血液滴が実際にうまく供給口に導入できているかどうかを知ることが問題となる。本発明のバイオセンサのさらなる好適な実施形態において、バイオセンサの縁の凹部に、下側部分においてはバイオセンサの上面に垂直な縁面を設け、上側部分においては突出し、特に上面に対して傾斜した縁面を設けた場合、患者が上記の問題に直面することはなくなる。特に好適には、傾斜配置された縁面の鈍角縁は下側部分内の凹部の垂直な縁面と略同一線上にある。このように設計された突出斜面は、言い換えれば、上下逆に使用されることに対する保護として機能する。基板を含む設計において、孔は相当に意図的に非対称に設計することにより、折り曲げによって下側部分に属する孔の縁が上側部分に属する孔の縁とぴったり合わないようにされている。
【0014】
このような保護を用いた場合、患者は平坦なバイオセンサに垂直に延びる狭い縁面上に指を置く必要がなくなり、上側部分の凹部の突出した特に傾斜した縁に指を置くことにより、血液滴が実際に毛細管溝への供給口に当たっているかどうかを確認することができる。前記保護は、斜面が上面に対して約30〜40°で傾斜している場合に特に有効である。
【0015】
この概念は、とりわけ上記のようなバイオセンサが高齢の患者によっても使用されることを考えると、特に有益である。
毛細管溝としては、毛管効果が生み出される、すなわち供給口で導入された体液が実際に毛管力によって毛細管溝に沿って輸送されるものであれば、スリットの形状によって実際に様々な設計のものが可能である。本発明のさらなる実施形態において、毛細管溝を非線形の毛細管溝として設計することで前記溝内での体液輸送速度を制御できる。毛細管溝を広げた場合、すなわち中間層のスリットの幅、すなわち供給口から遠ざかる方向に毛細管溝の幅が増大する場合、体液は供給口から遠ざかる方向に迅速に輸送される。スリットの幅、したがって毛細管溝の断面が減少するように設計された場合、吸引は遅くなる。このように、バイオセンサの反応速度は、個々の用途に応じて設計することができる。
【0016】
中間層は、上側部分と下側部分とともに毛細管溝を形成する働きをする。上側部分や下側部分のための材料と同様に、前記層もまた、分析すべき体液に対して不活性であり、測定誤差を引き起こさないように設計される。さらに使用する酵素に害を及ぼさないものである。
【0017】
製造上の理由から、中間層は、下側部分に塗布された適切な厚みを有するワニス層を含み、このワニス層が接着剤によって上側部分に接合された2層構造を有することが特に好ましい。接着剤はその硬化過程が酵素に害を及ぼさないように設計される。このことは、特に、湿気の存在下で硬化するか、圧力によって活性化される接着剤によって実現できる。
【0018】
また、バイオセンサを使用している患者とのコミュニケーションも重要である。バイオセンサのさらなる実施形態において、突出部分を構成している上側部分または下側部分の両縁上に、評価装置への挿入によって点灯させることができる光案内要素が配設される。例えば、評価装置からの入射光に応じて、光案内要素は一定色の光、例えば赤色または緑色の光を発する。前記光案内要素は、光案内放射溝がセンサの縁に案内線の形態で作成されるように、上側および/または下側部分の縁に印刷することによって得ることができる。したがって、評価装置は赤色または緑色の光源、例えばLEDを含むことになる。前記LEDからの発光によって患者は何をすべきかを知ることができる。
【0019】
原理上は、電気化学的測定を可能にする任意の酵素を酵素含有物質中で使用することができる。酵素は、乳酸オキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレステラーゼ、ウリカーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、アミノトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アミノオキシダーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、クレアチンオキシダーゼ、クレアチニンアミノヒドロラーゼおよびデヒドロゲナーゼからなる群から選ばれることが特に好ましい。勿論、個々の電極対に対して異なる酵素含有物質を用いてもよい。このように、バイオセンサは体液試料中のいくつかの異なる物質を測定することができる。技術水準から知られているように、ゼロ値を得るために1対の電極を参照電極対として用いることも勿論可能である。
【0020】
本発明のバイオセンサは、
a)互いに接続され折り線に沿って折り曲げ可能な2つの部分を含む基板を製造する工程であって、基板の前記部分の一方はバイオセンサの上側部分を構成し、前記部分の他方は下側部分を構成する工程と、
b)基板内に貫通孔を形成する工程と、
c)上側部分または下側部分上の接点に導体を介して接続された電極を含む導体構造物を施す工程であって、上側部分上に2つの電極が配置され、下側部分上に2つの電極が配置される工程と、
d)上側部分または下側部分上に、該孔まで延びるとともに上側部分または下側部分の電極の上方に配置されるスリットが設けられた中間層を施す工程とによって製造される。
【0021】
本方法は、スクリーン印刷法によって導体構造物および中間層を製造することを可能にする。スクリーン印刷法は、かなり安価に実施できる一方で、電極または中間層の構造物の正確な位置決めを可能にする。折り線に沿って折り曲げられたセンサの実施形態において、前記折り曲げは互いに対向して配置される電極対の正確な位置合わせも同時に約束する。
【0022】
バイオセンサでは、酵素含有物質が調製後短時間しか保存できないという問題が常に伴う。その上、多くの場合、例えば低温などの特別な保存条件を満たさなければならない。本発明の製造方法は、中間層を施した時点でバイオセンサの製造を一旦中断することができる。接着剤層が中間層として選ばれた場合には、この中間層を保護シートで覆っておくことができる。この時点までのバイオセンサは大量生産することができ、所望の期間保存することができる。近いうちに消費する量のバイオセンサを最終的に製造するためには、保護シートを除去し酵素含有物質を塗布するだけでよい。2層構成の中間層を含む設計のものが用いられる場合には、圧力によって活性化される接着剤を用いれば保護シートさえも省略することができる。折り曲げると、バイオセンサはすぐに使える状態になる。
【0023】
特に好ましくは、折り線の領域に供給口を含むバイオセンサは、好ましくはレンズ形の孔を折り線の領域内に開けることにより製造することができる。前記孔は、折り曲げによって、下側部分に属する孔の縁が上側部分に属する孔の縁の上に載るように形成しなければならない。このように、該孔は必ず対称でなければならない。勿論、中間層内のスリットはスリットが該孔まで延びるように設ける必要がある。
【0024】
前記孔を開ける場合、縁面は上述のごとく、すなわち、下側部分に配置される孔の縁面が上面に対して垂直に延び、上側部分に配置される縁面が上面に対して傾斜して延びるように形成してもよい。
【0025】
あるいは、毛細管溝の供給口を段を付けた縁内に配置される。この場合、孔を非対称的に開けられる。この実施形態は、患者が容易に血液滴を供することができるようにする。下側部分の斜縁面を含むものに比べて、使用時に同様の利点を与えながらもより容易に製造することができる。
【0026】
このようにして製造されたバイオセンサは、特に血糖、尿素、乳酸、コレステロール、ビタミン類、トロポニンおよびミオグロビンの血中濃度を測定するのに適している。
本発明のさらなる有益な実施形態は従属項に挙げられている。
以下、図面を参照しながら実施形態の例によって本発明をより詳細に説明するが、それらの開示全体は発明に必須である。
【0027】
(発明の実施の形態)
図1はバイオセンサの分解組立図である。バイオセンサは評価装置に挿入されるように設計されており、評価装置のスリットに挿入されたときに電気的に接触される接点14を有した対応部分15を有している。このバイオセンサは、いずれも10μm〜200μmの厚みを有するプラスチックシートからなる上側部分2および下側部分3によって構成されている。上側部分2と下側部分3との間には中間層5が設けられ上下部分を互い連結している。上側部分2には空気孔7が設けられている。この空気孔7の機能については後で説明する。上側部分2は、その中間層5側の表面に2つの電極10,11を有しているが、これらの電極は図解し易いように図1においては中間層5とは接しない側に示されている。下側部分2にも同様の電極8,9が設けられている。上側部分2および下側部分3は、電極10が電極8の真正面、電極9が電極11の真正面にくるように中間層5を上下部分間に含んでいる。
【0028】
中間層5には、電極対9,11および電極対8,10を介して空気孔7まで延びるスリット6が設けられている。スリット6は後で説明するようにバイオセンサの縁を始点としている。上側部分2および下側部分3とともに、スリット6は、分析のための体液を輸送する働きをする毛細管溝20を形成する。このスリットは、バイオセンサの縁に設けられた供給口16内に終点をもつ。中間層は2層構造を有し、下側部分に塗布されたワニス層とその上に塗布され上側部分を固定するための接着剤層とによって構成される。
【0029】
電極8,9は下側部分3上の接点14に接続され、電極10,11は上側部分2上の同様の接点14に接続される。
下側部分3、中間層5および上側部分2は一直線上に並ぶように接合され、この目的のために上記各部分内に位置決め構造物25が設けられる。この構造物は、例えば、互いに位置合わせできる溝または切欠であり得る。それらが一直線上に並ぶと、電極対をなす電極11,9および電極8,10は毛細管溝20において互いに正確に対向配置されることになる。
【0030】
バイオセンサの縁には、供給口16の周りの領域に凹部17が設けられ、この凹部17により、例えば患者の指先からの血液などの分析すべき体液を容易に供することができる。下側部分3または上側部分2の縁面18,19は、図4に示したように設計されている。図4は毛細管溝20に沿ったバイオセンサの部分断面図である。下側部分3における凹部17の縁面18は、下側部分3の上面に対して垂直に延びる。一方、上側部分2における凹部17の縁面19は、上側部分2の上面に対して傾斜して延びる。この場合、縁面18および19は、縁面19が下側部分3の縁の境界の上に突出するように相対配置される。下側部分3の上面に対して縁面19が占める角度は30°〜40°である。前記斜めに延びる縁面は、回転保護と中心合わせの働きをするとともに、患者が例えば指先の上の血液滴を供給口16に導入することを助ける役目も果たす。穿孔24の縁面18,19は図4に示されている。あるいは、縁部18および19は、両方が上面に対して同一の角度を占めつつ、前記縁面の一方が、図4中に縁面19aに対する波線で示したようにわずかに突出するように設計してもよい。
【0031】
図2は図1のバイオセンサの代替実施形態を示している。この実施形態では、図1においては別個の部分として提供される上側部分2と下側部分3とを折り線4に沿って接続している。すなわち上下部分を基板1の一体部分としている。前記基板1には電極8〜11ならびに接点14および各導線が印刷されている。図1に従う上述の実施形態の場合と同様に、中間層5が印刷法によって上側部分2または下側部分3上に施される。次に基板1を折り線4に沿って折り曲げる。必要であれば、基板1がさらに薄い場合でも容易に折り曲げられるように、対応する溝をプリント側とは反対側の基板1表面内の折り線4の領域に設ける。前記折り曲げのやり方については図3を参照して以下に説明する。
【0032】
ここでは毛細管溝はバイオセンサの縁を終端とし、この位置に折り線4を配置する。したがって、凹部17は基板内にレンズ形に開けられた孔24として提供される。
【0033】
上側部分2と下側部分3とスリット6とによって形成される毛細管溝は、非線形または傾斜した毛細管として提供することができる。この目的のために、毛細管溝は、供給口16から空気孔7に向かって拡大または先細にされ、結果として様々な特性が得られる。毛細管溝が供給口16から空気孔7に向かって先細にされている場合、より遅い体液の流量特性が得られる。また毛細管溝20が供給口16から空気孔7に向かって拡大されている場合、より速い体液の流量特性が得られる。
【0034】
空気孔7は必須のものである。というのも空気孔7があって初めて、毛管力によって、毛細管溝20へ体液が十分な早さで吸引されるからである。
電極対8,11および電極対9,10のうちの、電極8または11のいずれか一方、および電極9または10のいずれか一方の上に、酵素含有物質を塗布する。この際に、以下に示す酵素のいずれか1つを使用することができる:乳酸オキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレステラーゼ、ウリカーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、アミノトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アミノオキシダーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、クレアチニンオキシダーゼ、クレアチニンアミノヒドロラーゼ、およびデヒドロゲナーゼ。
【0035】
測定の動作原理については後で考察する。
図2のセンサは以下のように製造する。まず基板1を、例えばより大きな板から打ち抜くことによって製造する。適切な不活性プラスチックを、特にシート材料として、基板の材料に用いることができる。
【0036】
次に、空気孔7および穿孔24を開ける。穿孔24に対しては、単一の工程で真直ぐな縁面18と傾斜した縁面19の両方の打ち抜きを可能にするために、特別の穿孔方法を用いる。この目的のために、2段階ナイフを用いて、まず最初に第1のナイフ部分によって真直ぐな縁面を有する穿孔24を開け、次に第2のナイフ部分によって下側部分2内の傾斜した縁面19を形成する。センサが上下逆に使用されることへの簡単な防護形態として、厳密には一直線上にない真直ぐな縁を有する形態において、穿孔24は非対称に開ける必要があり、例えば、折り線4の方へわずかに偏らせて、縁面19aが折り線4の対称に関して縁面18に対してわずかにずらされる。この場合2段階ナイフを用いた特別な穿孔方法は省略してもよい。
【0037】
穿孔操作の後、それ自体は周知のスクリーン印刷法によって導体構造物が施される。前記導体構造物は、電極8〜11、接点14ならびに対応する複数の接続線によって構成される。金は良好な接触特性を有することから導体構造物のための好ましい材料であるが、黒鉛、銅、アルミニウム、銀、白金等を用いることもできる。
【0038】
下側部分3は接点14が載る部分15を有している。前記部分は評価装置に挿入されるように設計されている。
次に型孔(impression)を部分15内または部分15に隣接して基板1の縁に設ける。この型孔は後に光案内要素21および22の役目を果たすことになる。バイオセンサが評価装置に挿入された状態で、該評価装置から前記光案内要素21または22に光が入射すると、前記要素は入射光の色を有した光を発する。これが患者に対するメッセージ信号として機能する。
【0039】
導体構造物を施したところで、スクリーン印刷法によって中間層5を下側部分2上に施す。まず最初に適切な構造を有したワニス層を塗布する。このワニスは2〜5mmの厚みを有し、スリット20の周囲の領域および電極8および9を覆わない。このワニスはスペーサの役目を果たし、下側部分3に直接接着する。薄い接着剤層がワニスの上に塗布される。前記接着剤は後で塗布される酵素に害を及ぼさない特殊なものである。印刷時には、スリット6が空気孔7から穿孔24に露出するように接着剤も構造に組み込まれる。接着剤によって形成された中間層5は、上側部分2上に施してもよい。
【0040】
製造手順におけるこの段階において、製造プロセスを所望の期間中断することができる。防護シートで中間層5の接着剤を覆っておくだけでよいのである。このことは、酵素を含有した腐敗し易い場合もある物質を塗布する後続の工程を、完成したセンサが消費者に行き渡る前の短い期間の間に実施できるという利点を与える。ここまで準備された基板1は、予め大量に生産することができる。
【0041】
バイオセンサを完成させるために、ペースト状の酵素含有物質を、場合によっては保護シートの除去後に、下側部分3の電極8,9または上側部分2の電極10,11の上に塗布する。この場合、前記物質の粘度は電極間を流れて混ざり合うことのないように設定される。このように粘度を設定することにより、様々に調製されたペーストを2つの電極上に塗布することができる。塗装後、ペーストは2〜11μmの厚みを有する。
【0042】
次に基板1を折り線4に沿って折り曲げ、これにより中間層5として働く接着剤は下側部分2を上側部分3と接着する。この折り曲げ動作は、図3の矢印23によって示される。図3には見やすくするために中間層5が示されていない。こうしてバイオセンサはすぐに使用できる状態となる。
【0043】
次に、バイオセンサは以下のようにして使用される。
まず最初にバイオセンサを評価装置に挿入する。評価装置は接点14を電気的に接続し、電極8〜11に対する接続部を確立する。
例えば血糖値を測定しようとする場合、血液滴を得るために患者自分の指先を穿刺する必要がある。次に患者は血液滴が凹部17内に来るように指を置く。患者はこれを行う際に、供給口16における縁面の設計によって得られる中心合わせ機能の恩恵を受けることとなる。すなわち、患者は自分の指を凹部17に向けて斜めに動かす必要がなく、縁面、例えば斜めの縁面19が自動的に指を供給口16の方に導く。
【0044】
血液滴は、毛管力により毛細管溝20を通して電極対11,12および電極対10,8を介して引き込まれる。この毛管力の強さは、毛細管溝20が非線形に設計されるか傾斜した毛細管溝に設計されるかによって異なる。
【0045】
次に、各電極対間で以下のプロセスが起こる。
各電極対の一方の電極に塗布されたペーストは物質特異的酵素を含んでいるため酸化還元反応が起こる。この反応では、例えばグルコースなどの測定すべき物質から代謝産物へと電子が移動し、測定すべき物質の変換とともに電子は酵素に移動する。その後、電子は物質中に含まれる酵素から電極に移動するが、これは場合によっては、例えばフェロセンなどの既知のメディエータによって容易化することができる。
【0046】
このようにして発生した電流を測定する。電気化学的測定の代わりに導電率を測定するようにしてもよい。
電気化学的な動きを一定期間にわたって連続的に観測して、例えば勾配や絶対高さなどに関する様々な特性量に関して評価しうる曲線を得る。このことは当業者によって知られている。
【0047】
測定の結果得られる読み取り値に従って、評価装置は血液中の測定すべき物質の含有量を示す。この場合、検出すべき物質の定性的表示は、例えば、制限値を越えたかどうかに関するある意味での「はい」/「いいえ」表示によって行うことができるが、例えば濃度を表示することによる定量的測定も可能である。さらに、設定すべき制限値を超える場合には、さらなる表示を与えること、あるいは測定結果の信頼性を検査することもできる。
【0048】
上記バイオセンサでは少なくとも2対の電極により、単一の体液試料から数種の読み取り値を得ることができる。この目的のために、異なる酵素を含む様々に調製されたペーストが電極対に対して提供される。あるいは、参照測定のために1対の電極を用いることもできる。参照測定の条件は、使用する物質が一切の酵素を含まないものの可能な限り同一の特性を有していることを除いては、上述の血糖値測定のものと同じである。参照測定値は、例えば信頼性検査を行うために、一定の制限値と比較してもよい。さらに、前記参照測定値は、酵素含有ペーストを塗布した電極対での測定値と同一の基準に従って評価され、ここで参照測定の測定結果はゼロ値とされる。これにより、例えば上述のEP−A0359831に記載されるように、測定の精度を高めることができる。
【0049】
前記測定を実施する際には、光案内要素21,22が患者に情報を送る役目を果たす。例えば、評価装置内の光案内要素21を赤色LEDに接続し、光案内要素22を緑色LEDに接続することができる。これにより、バイオセンサを評定装置に挿入した後にバイオセンサによる測定準備が整ったかどうかを、患者に示すことができる。例えば、緑色LEDに接続された光案内面21は、患者が供給口16に体液を導入できる期間のあいだ点灯させておくようにしてもよい。評価装置が十分量の体液が供されたことを認識すると、これに対応して、例えば赤色光によって、測定が正しく実施されたこと、またはセンサ要素がこれ以上体液を受容できないことを患者に示すために、光案内要素21および22の照明を切り換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
バイオセンサの分解組立図。
【図2】
折り曲げ前のバイオセンサの基板を表した図。
【図3】
折り曲げ中のバイオセンサの基板を表した図。
【図4】
図1〜3のバイオセンサの供給口の拡大断面図。
本発明は体液中の物質を測定するためのバイオセンサと、そのようなバイオセンサの製造方法とに関する。
【0002】
バイオセンサを用いて体液中の物質を測定することは知られている。例えば、グルコースオキシダーゼ酵素を用いて尿素中または血液中のグルコースを測定することができる(カリソン(Carison)、”Kurzes Lehrbuch der Biochemie fuer Mediziner and Naturwissenschaftler”、第11版、189頁を参照)。測定を行うために、例えば1滴の血液中に含まれるグルコースを、グルコースオキシダーゼによってグルコノラクトンに酸化させる。これによって放出された電子がグルコースオキシダーゼ酵素を還元し、グルコースオキシダーゼ酵素は次に電子を例えばフェロセンなどのメディエータに引き渡して、その代わりに自ら酸化される。電子はメディエータによって電極に引き渡されうるため、電圧を印加すると微電流が流れる。この電流を血液試料のグルコース含量の尺度として用いることができる。この酵素的反応は、バイオセンサにおいて、電圧印加後の2つの電極間の電流を測定することにより電気化学的に検知される。この原理に基づいて動作するバイオセンサが、例えば、米国特許第5,264,130号、米国特許第5,264,106号あるいは欧州特許出願出願公開第0359831号より知られる。
【0003】
請求項1の前提部が基礎としている欧州特許出願出願公開第0359831号は、2部構成の基板からなるバイオセンサを開示しており、基板の一方の部分は上側部分を構成し、他方の部分は下側部分を構成し、スリットが設けられた中間層が上側部分と下側部分との間に設けられている。スリットは空気孔を一方の終端とし、体液が供給されるバイオセンサの縁の開口部を他方の終端とする。電極アセンブリと、物質の電気化学的測定を可能にする酵素含有物質とが、下側部分上のスリットの領域内に提供される。
【0004】
本発明の目的は、上述のタイプのバイオセンサを検出特性に関して改良すること、およびそのようなバイオセンサの製造方法を提供することにある。
本発明によれば、体液中の物質を測定するためのバイオセンサにおいて、バイオセンサが、2部構成の基板を備え、基板の一方の部分が上側部分を構成し、他方の部分が下側部分を構成し、上側部分と下側部分との間に、スリットが形成された中間層を含み、上側部分と下側部分とスリットとは、バイオセンサの縁に形成された供給口から上側部分または下側部分に形成された空気孔まで延びる毛細管溝を形成し、さらに、酵素含有物質とともに体液中に含まれる物質の電気化学的測定を可能にする電極が形成され、上記目的は、上側部分と下側部分のそれぞれが毛細管溝の領域内に少なくとも1つの電極を有し、該電極は対をなして互いに向き合うように配置するとともに、各電極対が毛細管溝内に測定領域を形成するように配置し、酵素含有物質を少なくとも1対の電極の少なくとも1つの電極上に塗布することで達成される。
【0005】
本発明の概念において、電極は複数部分構成のセンサの下側部分のみには配置されてないことが必須要件である。本発明に従えば、上側部分上の利用可能な表面領域にも電極を備え、該電極は対をなして向き合うように配置されている。
【0006】
バイオセンサは、対をなして向き合うように配置された電極によって、有効電極表面積が大きく増大するという従来技術に勝る利点を有している。これにより、電気化学的測定において電極の表面積に直接に依存する有効な信号が増加する。したがって、信号/雑音比が著しく改善され、前記バイオセンサによって達成しうる、検知すべき物質に対する検出限界が低くなる。信号/雑音比が改善されることにより、より少ない量の体液を用いての分析が可能となる。例えば、血糖値の測定に必要とされる血液の最小量は著しく小さくなり、このことは、血液滴を採取する際の苦痛を軽減できることから患者にとっても喜ばしいことである。
【0007】
電極を対をなして向き合うように配置することにより、事実上任意の数の電極対を連続して毛細管溝内に設けることができるという利点を有する。これにより、体液試料中の1種のみならず、実際上数種の物質を検出できるようになる。
【0008】
電極を対をなして向き合うように配置することにより、分析すべき体液が前記すべての電極対の間を正確に通過し、対をなして互いに関連付けられた直列に配列された電極の上を連続的に通過しないという利点も生まれる。このように、電極によって捕捉される電流は、体液の流れ方向を横断するように流れる。このことは、各電極対の間の空間に体液が進入したときに、前記液体が直列に配置された電極の上を流れる場合に比べて、測定信号がより階段状の反応を示すことから、測定の精度の観点からも有益である。したがって、分析に必要な体液の最小量がさらに低減される。
【0009】
製造上の際だった利点は、折り線に沿って折り曲げられる基板を用いた場合、すなわち、上側部分と下側部分とが一体基板の部分である場合に実現される。これにより電極の施工と接触が容易に行えるようになる。というのも電極の施工と接触は、折り曲げ前に1つの操作で部材の一表面だけに行えばよいからである。さらに、上側部分と下側部分とを分割している折り線に沿って基板を折り曲げることにより、対向配置される電極を特に良好に位置合わせすることができ、構造物の位置合わせと調整を行う必要がなくなる。また、折り曲げ前の基板上への酵素含有物質の塗布が容易になる。さらに、この概念により、例えばスクリーン印刷法による基板上へのスリットを含む中間層の施工を比較的容易に行えるようになる。
【0010】
このさらなる実施形態では、折り曲げ前の1操作で電極を基板に施すことができるため、上側部分または下側部分のいずれかの上に配置された接点を介して全ての電極を接触させることができる。この目的のために、上側部分または下側部分には、折り曲げ状態でた突出し前記接点を担持する部分を設けることが好ましく、この部分は、評価装置に挿入するように構成され、評価装置は前記接点を介して電極との電気接続を確立する。
【0011】
上側部分および下側部分のための材料または基板のための材料としては、交差感受性と測定誤差を回避するために、分析すべき体液および酵素ペーストに関して十分に不活性である一方で、湿潤特性によって毛細管溝における毛管効果を発揮できるものであればどのような材料であってもよい。薄いシートが特に好ましく、コストの観点からはカプトンまたはポリエステルが有益である。剛性を与えるために、安定化支持層を下側部分のシートの下に設けることにより、特別に薄いシートを選べるようにしてもよい。
【0012】
原理上は、分析すべき体液を毛細管溝に導入するための供給口は任意の位置に配置することができる。溝はバイオセンサの縁、例えば基板の縁まで延びるものであればよい。しかしながら、折り線の領域内に孔を設け、この孔まで中間層のスリットが延びるようにすることが特に好ましい。基板を折り曲げると、前記孔は供給口を形成する。バイオセンサは、折り線によって形成される縁上に設けられた供給口が湾曲した凹部であり、例えば指先の断面形状を有している場合、血液滴を1本の指から供給口に導入することを望む患者にとって特に便利である。この場合、血液滴を採取するために通常行われるように、患者は針で指を刺し、その指を単にバイオセンサの縁の凹部に載せるだけでよい。
【0013】
このように指先から血液滴を供給口に供する場合、患者にとっては、自分の血液滴が実際にうまく供給口に導入できているかどうかを知ることが問題となる。本発明のバイオセンサのさらなる好適な実施形態において、バイオセンサの縁の凹部に、下側部分においてはバイオセンサの上面に垂直な縁面を設け、上側部分においては突出し、特に上面に対して傾斜した縁面を設けた場合、患者が上記の問題に直面することはなくなる。特に好適には、傾斜配置された縁面の鈍角縁は下側部分内の凹部の垂直な縁面と略同一線上にある。このように設計された突出斜面は、言い換えれば、上下逆に使用されることに対する保護として機能する。基板を含む設計において、孔は相当に意図的に非対称に設計することにより、折り曲げによって下側部分に属する孔の縁が上側部分に属する孔の縁とぴったり合わないようにされている。
【0014】
このような保護を用いた場合、患者は平坦なバイオセンサに垂直に延びる狭い縁面上に指を置く必要がなくなり、上側部分の凹部の突出した特に傾斜した縁に指を置くことにより、血液滴が実際に毛細管溝への供給口に当たっているかどうかを確認することができる。前記保護は、斜面が上面に対して約30〜40°で傾斜している場合に特に有効である。
【0015】
この概念は、とりわけ上記のようなバイオセンサが高齢の患者によっても使用されることを考えると、特に有益である。
毛細管溝としては、毛管効果が生み出される、すなわち供給口で導入された体液が実際に毛管力によって毛細管溝に沿って輸送されるものであれば、スリットの形状によって実際に様々な設計のものが可能である。本発明のさらなる実施形態において、毛細管溝を非線形の毛細管溝として設計することで前記溝内での体液輸送速度を制御できる。毛細管溝を広げた場合、すなわち中間層のスリットの幅、すなわち供給口から遠ざかる方向に毛細管溝の幅が増大する場合、体液は供給口から遠ざかる方向に迅速に輸送される。スリットの幅、したがって毛細管溝の断面が減少するように設計された場合、吸引は遅くなる。このように、バイオセンサの反応速度は、個々の用途に応じて設計することができる。
【0016】
中間層は、上側部分と下側部分とともに毛細管溝を形成する働きをする。上側部分や下側部分のための材料と同様に、前記層もまた、分析すべき体液に対して不活性であり、測定誤差を引き起こさないように設計される。さらに使用する酵素に害を及ぼさないものである。
【0017】
製造上の理由から、中間層は、下側部分に塗布された適切な厚みを有するワニス層を含み、このワニス層が接着剤によって上側部分に接合された2層構造を有することが特に好ましい。接着剤はその硬化過程が酵素に害を及ぼさないように設計される。このことは、特に、湿気の存在下で硬化するか、圧力によって活性化される接着剤によって実現できる。
【0018】
また、バイオセンサを使用している患者とのコミュニケーションも重要である。バイオセンサのさらなる実施形態において、突出部分を構成している上側部分または下側部分の両縁上に、評価装置への挿入によって点灯させることができる光案内要素が配設される。例えば、評価装置からの入射光に応じて、光案内要素は一定色の光、例えば赤色または緑色の光を発する。前記光案内要素は、光案内放射溝がセンサの縁に案内線の形態で作成されるように、上側および/または下側部分の縁に印刷することによって得ることができる。したがって、評価装置は赤色または緑色の光源、例えばLEDを含むことになる。前記LEDからの発光によって患者は何をすべきかを知ることができる。
【0019】
原理上は、電気化学的測定を可能にする任意の酵素を酵素含有物質中で使用することができる。酵素は、乳酸オキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレステラーゼ、ウリカーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、アミノトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アミノオキシダーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、クレアチンオキシダーゼ、クレアチニンアミノヒドロラーゼおよびデヒドロゲナーゼからなる群から選ばれることが特に好ましい。勿論、個々の電極対に対して異なる酵素含有物質を用いてもよい。このように、バイオセンサは体液試料中のいくつかの異なる物質を測定することができる。技術水準から知られているように、ゼロ値を得るために1対の電極を参照電極対として用いることも勿論可能である。
【0020】
本発明のバイオセンサは、
a)互いに接続され折り線に沿って折り曲げ可能な2つの部分を含む基板を製造する工程であって、基板の前記部分の一方はバイオセンサの上側部分を構成し、前記部分の他方は下側部分を構成する工程と、
b)基板内に貫通孔を形成する工程と、
c)上側部分または下側部分上の接点に導体を介して接続された電極を含む導体構造物を施す工程であって、上側部分上に2つの電極が配置され、下側部分上に2つの電極が配置される工程と、
d)上側部分または下側部分上に、該孔まで延びるとともに上側部分または下側部分の電極の上方に配置されるスリットが設けられた中間層を施す工程とによって製造される。
【0021】
本方法は、スクリーン印刷法によって導体構造物および中間層を製造することを可能にする。スクリーン印刷法は、かなり安価に実施できる一方で、電極または中間層の構造物の正確な位置決めを可能にする。折り線に沿って折り曲げられたセンサの実施形態において、前記折り曲げは互いに対向して配置される電極対の正確な位置合わせも同時に約束する。
【0022】
バイオセンサでは、酵素含有物質が調製後短時間しか保存できないという問題が常に伴う。その上、多くの場合、例えば低温などの特別な保存条件を満たさなければならない。本発明の製造方法は、中間層を施した時点でバイオセンサの製造を一旦中断することができる。接着剤層が中間層として選ばれた場合には、この中間層を保護シートで覆っておくことができる。この時点までのバイオセンサは大量生産することができ、所望の期間保存することができる。近いうちに消費する量のバイオセンサを最終的に製造するためには、保護シートを除去し酵素含有物質を塗布するだけでよい。2層構成の中間層を含む設計のものが用いられる場合には、圧力によって活性化される接着剤を用いれば保護シートさえも省略することができる。折り曲げると、バイオセンサはすぐに使える状態になる。
【0023】
特に好ましくは、折り線の領域に供給口を含むバイオセンサは、好ましくはレンズ形の孔を折り線の領域内に開けることにより製造することができる。前記孔は、折り曲げによって、下側部分に属する孔の縁が上側部分に属する孔の縁の上に載るように形成しなければならない。このように、該孔は必ず対称でなければならない。勿論、中間層内のスリットはスリットが該孔まで延びるように設ける必要がある。
【0024】
前記孔を開ける場合、縁面は上述のごとく、すなわち、下側部分に配置される孔の縁面が上面に対して垂直に延び、上側部分に配置される縁面が上面に対して傾斜して延びるように形成してもよい。
【0025】
あるいは、毛細管溝の供給口を段を付けた縁内に配置される。この場合、孔を非対称的に開けられる。この実施形態は、患者が容易に血液滴を供することができるようにする。下側部分の斜縁面を含むものに比べて、使用時に同様の利点を与えながらもより容易に製造することができる。
【0026】
このようにして製造されたバイオセンサは、特に血糖、尿素、乳酸、コレステロール、ビタミン類、トロポニンおよびミオグロビンの血中濃度を測定するのに適している。
本発明のさらなる有益な実施形態は従属項に挙げられている。
以下、図面を参照しながら実施形態の例によって本発明をより詳細に説明するが、それらの開示全体は発明に必須である。
【0027】
(発明の実施の形態)
図1はバイオセンサの分解組立図である。バイオセンサは評価装置に挿入されるように設計されており、評価装置のスリットに挿入されたときに電気的に接触される接点14を有した対応部分15を有している。このバイオセンサは、いずれも10μm〜200μmの厚みを有するプラスチックシートからなる上側部分2および下側部分3によって構成されている。上側部分2と下側部分3との間には中間層5が設けられ上下部分を互い連結している。上側部分2には空気孔7が設けられている。この空気孔7の機能については後で説明する。上側部分2は、その中間層5側の表面に2つの電極10,11を有しているが、これらの電極は図解し易いように図1においては中間層5とは接しない側に示されている。下側部分2にも同様の電極8,9が設けられている。上側部分2および下側部分3は、電極10が電極8の真正面、電極9が電極11の真正面にくるように中間層5を上下部分間に含んでいる。
【0028】
中間層5には、電極対9,11および電極対8,10を介して空気孔7まで延びるスリット6が設けられている。スリット6は後で説明するようにバイオセンサの縁を始点としている。上側部分2および下側部分3とともに、スリット6は、分析のための体液を輸送する働きをする毛細管溝20を形成する。このスリットは、バイオセンサの縁に設けられた供給口16内に終点をもつ。中間層は2層構造を有し、下側部分に塗布されたワニス層とその上に塗布され上側部分を固定するための接着剤層とによって構成される。
【0029】
電極8,9は下側部分3上の接点14に接続され、電極10,11は上側部分2上の同様の接点14に接続される。
下側部分3、中間層5および上側部分2は一直線上に並ぶように接合され、この目的のために上記各部分内に位置決め構造物25が設けられる。この構造物は、例えば、互いに位置合わせできる溝または切欠であり得る。それらが一直線上に並ぶと、電極対をなす電極11,9および電極8,10は毛細管溝20において互いに正確に対向配置されることになる。
【0030】
バイオセンサの縁には、供給口16の周りの領域に凹部17が設けられ、この凹部17により、例えば患者の指先からの血液などの分析すべき体液を容易に供することができる。下側部分3または上側部分2の縁面18,19は、図4に示したように設計されている。図4は毛細管溝20に沿ったバイオセンサの部分断面図である。下側部分3における凹部17の縁面18は、下側部分3の上面に対して垂直に延びる。一方、上側部分2における凹部17の縁面19は、上側部分2の上面に対して傾斜して延びる。この場合、縁面18および19は、縁面19が下側部分3の縁の境界の上に突出するように相対配置される。下側部分3の上面に対して縁面19が占める角度は30°〜40°である。前記斜めに延びる縁面は、回転保護と中心合わせの働きをするとともに、患者が例えば指先の上の血液滴を供給口16に導入することを助ける役目も果たす。穿孔24の縁面18,19は図4に示されている。あるいは、縁部18および19は、両方が上面に対して同一の角度を占めつつ、前記縁面の一方が、図4中に縁面19aに対する波線で示したようにわずかに突出するように設計してもよい。
【0031】
図2は図1のバイオセンサの代替実施形態を示している。この実施形態では、図1においては別個の部分として提供される上側部分2と下側部分3とを折り線4に沿って接続している。すなわち上下部分を基板1の一体部分としている。前記基板1には電極8〜11ならびに接点14および各導線が印刷されている。図1に従う上述の実施形態の場合と同様に、中間層5が印刷法によって上側部分2または下側部分3上に施される。次に基板1を折り線4に沿って折り曲げる。必要であれば、基板1がさらに薄い場合でも容易に折り曲げられるように、対応する溝をプリント側とは反対側の基板1表面内の折り線4の領域に設ける。前記折り曲げのやり方については図3を参照して以下に説明する。
【0032】
ここでは毛細管溝はバイオセンサの縁を終端とし、この位置に折り線4を配置する。したがって、凹部17は基板内にレンズ形に開けられた孔24として提供される。
【0033】
上側部分2と下側部分3とスリット6とによって形成される毛細管溝は、非線形または傾斜した毛細管として提供することができる。この目的のために、毛細管溝は、供給口16から空気孔7に向かって拡大または先細にされ、結果として様々な特性が得られる。毛細管溝が供給口16から空気孔7に向かって先細にされている場合、より遅い体液の流量特性が得られる。また毛細管溝20が供給口16から空気孔7に向かって拡大されている場合、より速い体液の流量特性が得られる。
【0034】
空気孔7は必須のものである。というのも空気孔7があって初めて、毛管力によって、毛細管溝20へ体液が十分な早さで吸引されるからである。
電極対8,11および電極対9,10のうちの、電極8または11のいずれか一方、および電極9または10のいずれか一方の上に、酵素含有物質を塗布する。この際に、以下に示す酵素のいずれか1つを使用することができる:乳酸オキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレステラーゼ、ウリカーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、アミノトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アミノオキシダーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、クレアチニンオキシダーゼ、クレアチニンアミノヒドロラーゼ、およびデヒドロゲナーゼ。
【0035】
測定の動作原理については後で考察する。
図2のセンサは以下のように製造する。まず基板1を、例えばより大きな板から打ち抜くことによって製造する。適切な不活性プラスチックを、特にシート材料として、基板の材料に用いることができる。
【0036】
次に、空気孔7および穿孔24を開ける。穿孔24に対しては、単一の工程で真直ぐな縁面18と傾斜した縁面19の両方の打ち抜きを可能にするために、特別の穿孔方法を用いる。この目的のために、2段階ナイフを用いて、まず最初に第1のナイフ部分によって真直ぐな縁面を有する穿孔24を開け、次に第2のナイフ部分によって下側部分2内の傾斜した縁面19を形成する。センサが上下逆に使用されることへの簡単な防護形態として、厳密には一直線上にない真直ぐな縁を有する形態において、穿孔24は非対称に開ける必要があり、例えば、折り線4の方へわずかに偏らせて、縁面19aが折り線4の対称に関して縁面18に対してわずかにずらされる。この場合2段階ナイフを用いた特別な穿孔方法は省略してもよい。
【0037】
穿孔操作の後、それ自体は周知のスクリーン印刷法によって導体構造物が施される。前記導体構造物は、電極8〜11、接点14ならびに対応する複数の接続線によって構成される。金は良好な接触特性を有することから導体構造物のための好ましい材料であるが、黒鉛、銅、アルミニウム、銀、白金等を用いることもできる。
【0038】
下側部分3は接点14が載る部分15を有している。前記部分は評価装置に挿入されるように設計されている。
次に型孔(impression)を部分15内または部分15に隣接して基板1の縁に設ける。この型孔は後に光案内要素21および22の役目を果たすことになる。バイオセンサが評価装置に挿入された状態で、該評価装置から前記光案内要素21または22に光が入射すると、前記要素は入射光の色を有した光を発する。これが患者に対するメッセージ信号として機能する。
【0039】
導体構造物を施したところで、スクリーン印刷法によって中間層5を下側部分2上に施す。まず最初に適切な構造を有したワニス層を塗布する。このワニスは2〜5mmの厚みを有し、スリット20の周囲の領域および電極8および9を覆わない。このワニスはスペーサの役目を果たし、下側部分3に直接接着する。薄い接着剤層がワニスの上に塗布される。前記接着剤は後で塗布される酵素に害を及ぼさない特殊なものである。印刷時には、スリット6が空気孔7から穿孔24に露出するように接着剤も構造に組み込まれる。接着剤によって形成された中間層5は、上側部分2上に施してもよい。
【0040】
製造手順におけるこの段階において、製造プロセスを所望の期間中断することができる。防護シートで中間層5の接着剤を覆っておくだけでよいのである。このことは、酵素を含有した腐敗し易い場合もある物質を塗布する後続の工程を、完成したセンサが消費者に行き渡る前の短い期間の間に実施できるという利点を与える。ここまで準備された基板1は、予め大量に生産することができる。
【0041】
バイオセンサを完成させるために、ペースト状の酵素含有物質を、場合によっては保護シートの除去後に、下側部分3の電極8,9または上側部分2の電極10,11の上に塗布する。この場合、前記物質の粘度は電極間を流れて混ざり合うことのないように設定される。このように粘度を設定することにより、様々に調製されたペーストを2つの電極上に塗布することができる。塗装後、ペーストは2〜11μmの厚みを有する。
【0042】
次に基板1を折り線4に沿って折り曲げ、これにより中間層5として働く接着剤は下側部分2を上側部分3と接着する。この折り曲げ動作は、図3の矢印23によって示される。図3には見やすくするために中間層5が示されていない。こうしてバイオセンサはすぐに使用できる状態となる。
【0043】
次に、バイオセンサは以下のようにして使用される。
まず最初にバイオセンサを評価装置に挿入する。評価装置は接点14を電気的に接続し、電極8〜11に対する接続部を確立する。
例えば血糖値を測定しようとする場合、血液滴を得るために患者自分の指先を穿刺する必要がある。次に患者は血液滴が凹部17内に来るように指を置く。患者はこれを行う際に、供給口16における縁面の設計によって得られる中心合わせ機能の恩恵を受けることとなる。すなわち、患者は自分の指を凹部17に向けて斜めに動かす必要がなく、縁面、例えば斜めの縁面19が自動的に指を供給口16の方に導く。
【0044】
血液滴は、毛管力により毛細管溝20を通して電極対11,12および電極対10,8を介して引き込まれる。この毛管力の強さは、毛細管溝20が非線形に設計されるか傾斜した毛細管溝に設計されるかによって異なる。
【0045】
次に、各電極対間で以下のプロセスが起こる。
各電極対の一方の電極に塗布されたペーストは物質特異的酵素を含んでいるため酸化還元反応が起こる。この反応では、例えばグルコースなどの測定すべき物質から代謝産物へと電子が移動し、測定すべき物質の変換とともに電子は酵素に移動する。その後、電子は物質中に含まれる酵素から電極に移動するが、これは場合によっては、例えばフェロセンなどの既知のメディエータによって容易化することができる。
【0046】
このようにして発生した電流を測定する。電気化学的測定の代わりに導電率を測定するようにしてもよい。
電気化学的な動きを一定期間にわたって連続的に観測して、例えば勾配や絶対高さなどに関する様々な特性量に関して評価しうる曲線を得る。このことは当業者によって知られている。
【0047】
測定の結果得られる読み取り値に従って、評価装置は血液中の測定すべき物質の含有量を示す。この場合、検出すべき物質の定性的表示は、例えば、制限値を越えたかどうかに関するある意味での「はい」/「いいえ」表示によって行うことができるが、例えば濃度を表示することによる定量的測定も可能である。さらに、設定すべき制限値を超える場合には、さらなる表示を与えること、あるいは測定結果の信頼性を検査することもできる。
【0048】
上記バイオセンサでは少なくとも2対の電極により、単一の体液試料から数種の読み取り値を得ることができる。この目的のために、異なる酵素を含む様々に調製されたペーストが電極対に対して提供される。あるいは、参照測定のために1対の電極を用いることもできる。参照測定の条件は、使用する物質が一切の酵素を含まないものの可能な限り同一の特性を有していることを除いては、上述の血糖値測定のものと同じである。参照測定値は、例えば信頼性検査を行うために、一定の制限値と比較してもよい。さらに、前記参照測定値は、酵素含有ペーストを塗布した電極対での測定値と同一の基準に従って評価され、ここで参照測定の測定結果はゼロ値とされる。これにより、例えば上述のEP−A0359831に記載されるように、測定の精度を高めることができる。
【0049】
前記測定を実施する際には、光案内要素21,22が患者に情報を送る役目を果たす。例えば、評価装置内の光案内要素21を赤色LEDに接続し、光案内要素22を緑色LEDに接続することができる。これにより、バイオセンサを評定装置に挿入した後にバイオセンサによる測定準備が整ったかどうかを、患者に示すことができる。例えば、緑色LEDに接続された光案内面21は、患者が供給口16に体液を導入できる期間のあいだ点灯させておくようにしてもよい。評価装置が十分量の体液が供されたことを認識すると、これに対応して、例えば赤色光によって、測定が正しく実施されたこと、またはセンサ要素がこれ以上体液を受容できないことを患者に示すために、光案内要素21および22の照明を切り換えるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
バイオセンサの分解組立図。
【図2】
折り曲げ前のバイオセンサの基板を表した図。
【図3】
折り曲げ中のバイオセンサの基板を表した図。
【図4】
図1〜3のバイオセンサの供給口の拡大断面図。
Claims (15)
- 体液、特に血液中の物質を測定するためのバイオセンサであって、
上下に重なり合う上側部分(2)および下側部分(2)と、
上側部分(2)と下側部分(3)との間に配置され、スリット(6)が形成された中間層(5)とを備え、
前記上側部分(2)、前記下側部分(3)、および前記スリット(6)は毛細管溝(20)を形成し、該毛細管溝(20)は、バイオセンサの縁に形成された供給口(16)から上側部分または下側部分(2,3)に形成された空気孔(7)まで延び、
酵素含有物質とともに、測定すべき物質の電気化学的測定を可能にする電極が設けられたバイオセンサにおいて、
上側部分(2)および下側部分(3)はいずれも、毛細管溝(20)の領域内にそれぞれ少なくとも1つの電極(8,9;10,11)を担持し、前記電極は毛細管溝(20)において互いに対をなして対向配置され、酵素含有物質(12,13)が少なくとも1対の電極の少なくとも1つの電極(8,9)上に塗布されることを特徴とするバイオセンサ。 - 上側部分および下側部分(2,3)は、上側部分(2)と下側部分(3)とを接合する折り線(4)に沿って折り曲げられる基板(1)の部分であることを特徴とする請求項1に記載のバイオセンサ。
- 電極(8,9;10,11)は、導体条片を介して接点(14)に接続され、前記接点(14)は、好ましくは下側部分または上側部分(3,2)から突出し評価装置に挿入するために設けられた部分において、上側部分および/または下側部分(2,3)と接触することを特徴とする請求項2に記載のバイオセンサ。
- 供給口(16)は、折り線(4)によって形成されるバイオセンサの縁上にあることを特徴とする請求項2または3に記載のバイオセンサ。
- 供給口(16)は、上側部分および下側部分(2,3)における湾曲した凹部(17)の形で設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバイオセンサ。
- 下側部分(3)において、凹部(17)は下側部分(3)の上面に対して垂直に設けられた縁面(18)を有し、上側部分(2)において、凹部(17)は上側部分(3)の上面に対して傾斜した縁面(19)を有することを特徴とする請求項5に記載のバイオセンサ。
- 中間層(5)内のスリット(6)の幅は、供給口(16)から見て遠ざかる方向に増大または減少し、毛細管溝(20)が傾斜した毛細管溝として設けられるようになっていることを特徴とする請求項3に記載のバイオセンサ。
- 突出部分(15)を含む上側部分または下側部分(2,3)の一方の縁または両方の縁上に光案内要素(21,22)が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のバイオセンサ。
- 酵素含有物質中の酵素は、乳酸オキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、コレステラーゼ、ウリカーゼ、キサンチンオキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、ウレアーゼ、アミノトランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アミノオキシダーゼ、グルタミン酸オキシダーゼ、クレアチンオキシダーゼ、クレアチニンアミノヒドロラーゼおよびデヒドロゲナーゼから成る群から選択されることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のバイオセンサ。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のバイオセンサの製造方法であって、
a)互いに接続され折り線に沿って折り曲げ可能な2つの部分を含む基板を製造する工程であって、基板の前記部分の一方はバイオセンサの上側部分を構成し、前記部分の他方は下側部分を構成する工程と、
b)基板内に貫通孔を形成する工程、
c)上側部分または下側部分上の接点に導体を介して接続された電極を含む導体構造物を施す工程であって、上側部分上に少なくとも1つの電極が配置され、下側部分上に数個の電極が配置される工程と、
d)上側または下側部分上に、前記孔まで延びるとともに上側または下側部分の電極の上方に配置されるスリットが設けられた中間層を施す工程とを含むことを特徴とする方法。 - 工程d)の後に、e)スリット内に配置されたそれぞれの電極の上に酵素含有ペーストを塗布する工程を実施することを特徴とする請求項10に記載の方法。
- 工程e)に続いて、中間層が上側部分と下側部分との間に介在し、スリットと上側部分および下側部分とによって毛細管溝が形成され、該毛細管溝内に上側部分および下側部分上の電極が互いに対をなして対向配置されるように、折り線に沿って基板が折り曲げられることを特徴とする請求項11に記載の方法。
- 好ましくは工程c)の前に、好ましくはレンズ形の孔を基板内の折り線の領域に開け、前記孔は、折り曲げの間に、下側部分に属する孔が上側部分に属する孔の縁の領域内に載り、スリットが前記孔まで延びるように形成されていることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
- 孔が開けられるとき、下側部分に属する孔の縁は垂直縁面を獲得し、かつ上側部分に属する孔の縁は傾斜縁面を獲得すること、および、折り曲げの間に、下側部分に属する孔の縁は上側部分に属する孔の縁に載ることを特徴とする請求項13に記載の方法。
- 少なくとも1つの血液パラメータ、好ましくは、血糖値、尿素、乳酸、コレステロール、ビタミン類、トロポニンおよびミオグロビンから成る群から選択される少なくとも1つの血液パラメータを測定するための、請求項1〜9のいずれかに記載のバイオセンサの使用方法。
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