JP2004504456A - ポリトリメチレンテレフタレートの製造方法 - Google Patents

ポリトリメチレンテレフタレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルを1,3−プロパンジオールによってエステル化し、エステル化物をプレ縮合してプレ縮合物を生成し、プレ縮合物を重縮合してポリトリメチレンテレフタレートを製造する段階から成り、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルと1,3−プロパンジオールとの環状ダイマーが副生物として生成するポリトリメチレンテレフタレートの重合方法であって、(a)重合混合物から環状ダイマーを回収し、(b)1,3−プロパンジオール中の0.5−25重量%の環状ダイマーを環状ダイマーの0.1−10重量%の塩基性触媒の存在下、50−210℃で5分−24時間反応させ、(c)場合によっては(b)の反応生成物中の塩基性触媒を中和し、(d)反応生成物を重合プロセスに再循環させることを特徴とする前記方法。

Description

【0001】
(発明の分野)
本発明は、テレフタル酸を1,3−プロパンジオールによってエステル化し、エステル化物をプレ縮合してプレ縮合物を生成し、プレ縮合物を重縮合してポリトリメチレンテレフタレートを得るポリトリメチレンテレフタレートの製造方法に関する。より特定的には本発明は、副生物として生じる1,3−プロパンジオールとテレフタル酸との環状ダイマーを重合混合物から取出し、重合性モノマーに変換し、重合混合物に再循環させるように改良した上記方法の改良方法に関する。
【0002】
(発明の背景)
ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)の製造は、テレフタル酸(TPA)またはテレフタル酸ジメチル(DMT)と過剰の1,3−プロパンジオール(PDO)とを、場合によっては触媒チタン化合物のようなエステル化触媒の存在下で、240−275℃の高温で反応させることによってエステル化物を得る段階を含む。得られたエステル化物は、通常は比較的低い固有粘度をもつPTTから成る。次に、このエステル化物をプレ縮合処理し、最後にプレ縮合物を重縮合してPTTを得る。幾つかの方法では、次に固相重合を行ってPTTの固有粘度を向上させるが、固相重合を行うことなく高い固有粘度のPTTを製造し得る新しい方法が存在する。
【0003】
この重合反応によって複数の副生物が生成する。これらの副生物の1つがPDOとTPAまたはDMTとの環状ダイマーである。
【0004】
以下の式:
【0005】
【化1】
Figure 2004504456
で示されるこのPTT環状ダイマーは、約175℃よりも低温ではPDOに不溶性ではないにしても微溶性である。従って、溶液が175℃以上に維持されないならば、溶液の冷却に伴ってこの環状ダイマーが沈殿し重合反応装置内に固体として蓄積されるので、除去が必要である。このような固体の処理は方法のコストを上げる。また、高温レベルを維持する場合には、高温液体の処理が製品の製造コストを上げる。環状ダイマーは極めて揮発性なので、重合中にポリマーから除去される。通常は方法が、重合方法の真空工程の1つ、即ち、プレ縮合または重縮合の工程または場合によっては固相化工程に環状ダイマーの回収段階を含んでいる。環状ダイマーは高温では常にポリマーと平衡しているので(プレ縮合中は約2.5重量%、多少低い温度で行われる固相重合中は約1重量%)、除去することはできるが、除去は、メルトまたは固相の反応装置内のポリマー中に蓄積することを妨害する。いずれにしても、これは反応装置内で環状ダイマー材料の損失が生じることを意味し、この損失は反応装置内のポリマーの全重量の1%までまたはそれ以上に達し得る。環状ダイマーは典型的には固体としてまたは1,3−プロパンジオール中の懸濁液もしくはスラリーとして回収される。
【0006】
従って、PDOを環状ダイマーと共に搬送するラインを175℃以上に加熱する必要がなくまた方法の総収率を増進させるために環状ダイマーをPTTに変換できるような環状ダイマーの再循環方法の開発が有益であることは理解されよう。本発明はこのような方法を提供する。
【0007】
(発明の概要)
本発明によれば、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルを1,3−プロパンジオールによってエステル化し、エステル化物をプレ縮合してプレ縮合物を生成し、プレ縮合物を重縮合してポリトリメチレンテレフタレートを製造する段階から成り、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルと1,3−プロパンジオールとの環状ダイマーが副生物として生成するポリトリメチレンテレフタレートの重合方法であって、
(a)重合混合物から環状ダイマーを回収し、
(b)1,3−プロパンジオール中の0.5−25重量%の環状ダイマーを環状ダイマーの0.1−10重量%の塩基性触媒の存在下、50−210℃で5分−24時間反応させ、
(c)場合によっては(b)の反応生成物中の塩基性触媒を中和し、
(d)反応生成物を重合プロセスに再循環させること、
からなる方法が提供される。
【0008】
場合によっては、より高い固有粘度をもつポリトリメチレンテレフタレートを得るために、製造されたポリトリメチレンテレフタレートを固相化してもよい。
【0009】
(詳細な説明)
PTTは、1,3−プロパンジオール(PDO)とテレフタル酸(TPA)またはテレフタル酸ジメチル(DMT)とを場合によっては別のジオール及び/または芳香族二酸またはそのジエステルの存在下で、副生物として生じる水(またはアルコール)を除去しながら、25℃の60/40フェノール/テトラクロロエタン中で測定して少なくとも0.6dl/gの固有粘度をもつポリエステルを得るために有効な時間反応させることによって製造できる。この方法の1つの変形では、PDOを基材とするPTTのようなポリエステルを2工程縮重合法によって製造できる。第一工程、溶融縮重合またはエステル化は、2つの段階即ち順次に行われる“加圧段階”及び“真空段階”を含む。加圧段階では、モル過剰量のPDOと二酸またはそのアルキルエステルとを、場合によっては添加触媒(遷移金属触媒、特にチタンまたはスズのようなエステル化触媒を使用できる)の存在下、常圧下もしくは常圧以上の圧力下、240−275℃の範囲の温度で反応させる。水またはアルコールが副生物として生成するので、オーバーヘッド蒸留のような適当な手段によって除去する。重合条件は、0.3未満、通常は0.05−0.25dl/gの範囲内の固有粘度を有している比較的低分子量のポリエステルを製造するように選択される。
【0010】
溶融重縮合の真空段階では、反応混合物に対する圧力を低下させ、通常は触媒を添加する。好ましい重縮合触媒は、チタンまたはスズの化合物、例えばチタンブトキシドであり、ポリマーの重量を基準としてチタンまたはスズが10−400ppmの範囲内になる量で存在する。この段階は、主として圧力が徐々に低下するようにプレ縮合段階と重縮合段階とに分割される。第一段階の低分子量生成物を、常圧よりも低い圧力下、240−275℃の範囲内の温度で、出発材料の固有粘度が少なくとも0.5dl/gに向上するために有効な時間加熱する。反応中に、余分な水またはアルコールが副生物として生成するので、余剰のジオールと共にオーバーヘッドで除去する。環状ダイマー副生物もまた反応のこの時点でオーバーヘッドで除去できる。
【0011】
溶融工程の反応生成物を冷却し、固化させ、場合によってはペレットに形成する。次にポリマーを、目標ポリマーの融点よりも低い高温で、(PTTの場合には)一般には180℃、好ましくは200℃よりも高温で、減圧下及び/または不活性ガス流下で固体形態に重縮合する(“固相化”)。固相化段階は、少なくとも0.8、一般には0.9−1.1dl/gの範囲の固有粘度をもつポリエステルを得るために十分な時間、一般には4時間以上行う。
【0012】
固相化段階を要せずに高い固有粘度のPTTが得られる新規な連続的完全溶融法も存在する。この方法は、同時に係属している国際出願PCT/EP01/04593に記載されている。
【0013】
上述の環状ダイマーはPDOとTPAまたはDMTとの反応の副生物として形成される。環状ダイマーは重縮合段階の溶融ポリマー中に約2.5重量%のレベルで生成され、固相化された最終ポリマー中に約1重量%のレベルで生成される。275℃よりも低い典型的な重縮合温度では、PTTメルトの環状ダイマー含量が常に3.0重量%未満であり、その濃度は触媒または他の添加剤の影響を受けない。ポリエチレンテレフタレートの製造中に形成される環状オリゴマー、即ち、ポリエチレンテレフタレートの環状3量体と違って、PTT環状ダイマーは極めて揮発性なので上述のようなPTT重合法の真空段階中及び真空下または窒素流下の固相重合中に有意な量を回収できる。
【0014】
環状ダイマーは例えば175℃以上の高温ではPDO中にある程度溶解するであろうが、溶液が冷却されるとPDOから沈殿するであろう。環状ダイマーを重合混合物から回収した後、PDOと混合した環状ダイマーを少量の塩基性触媒で処理する。塩基性触媒は好ましくは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩基性塩、例えば、水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩である。酢酸塩、テレフタル酸塩のようなカルボン酸塩も使用でき、また、メトキシド、エトキシドのようなアルコキシドも使用できる。ナトリウム、カリウム、ルビジウム、マグネシウム、カルシウム及びストロンチウムの塩基が好ましく、ナトリウム及びカリウムの水酸化物及び炭酸塩が最も好ましい。
【0015】
塩基性触媒の使用量は環状ダイマーの重量を基準として0.1−10重量%、好ましくは1−5重量%の範囲である。PDO中の環状ダイマーの反応速度を増加させるために塩基性触媒をもっと多い量で使用することはできるが、過剰量の塩基性触媒はまた、このPDO溶液を使用して以後に行われるPTTポリマーの製造を妨害する。
【0016】
PDO中の環状ダイマー混合物は一般には出発反応混合物の0.5−25重量%、好ましくは1−10重量%の環状ダイマーを含有している。いずれの場合にも、所望ならば重合プロセスに戻す前に反応混合物の最終生成物に追加量のPDOを混合し得る。
【0017】
塩基性触媒の存在下の環状ダイマーとPDOとの反応は50−210℃、好ましくは80−180℃、最も好ましくは100−150℃の温度で行う。反応時間は使用温度に依存するが、5分という短時間から24時間以上になることもある。典型的には、反応時間は好ましい温度で10−150分の範囲である。反応混合物が室温に冷却されると、極めて少量の沈殿物、典型的には充填された環状ダイマーの10%未満の沈殿物が形成されるであろう。この沈殿物は所望ならば濾過によって容易に除去できる。
【0018】
NMR分析に基づくと、大部分の環状ダイマーが
HOCHCHCH(O−COCCO−OCHCHCHOH
のような線状ジエステルに変換されると考えられる。ここでxは1または2である。この線状ジエステルはPDO中でより高度に可溶性である。従ってこの反応混合物の全部または一部を高分子量PTTの製造に使用できる。所望ならば、引き続いてPTTの製造に使用する前に、反応混合物をリン酸、有機スルホン酸もしくは塩酸のような非酸化性の酸を添加するかまたは溶液を酸性イオン交換樹脂に通すことによって塩基性触媒を部分的にまたは完全に中和し得る。しかしながら記載の好ましい条件下では、反応生成物をPTTの製造に使用するためにこのような中和は不要であろう。
【0019】
重合混合物から除去された環状ダイマーの純度は、一般には10−100重量%純度、通常は50−95重量%純度の範囲である。残分は典型的にはPTTポリマー及びオリゴマーである。上記処理段階でPTTポリマー及びオリゴマーの少なくとも一部が、PDOに可溶性の誘導体に変換され、該誘導体が重合プロセスに再循環される。
【0020】
反応混合物は重合プロセスの縮重合段階よりも前の任意の段階に再循環され得る。反応混合物が供給材料に添加されるのが好ましく、供給PDO材料及び/または供給PDO/TPAペースト材料に添加されるのが最も好ましい。反応混合物はエステル化反応中に添加されてもよい。
【0021】
次に、本発明を以下の実施例に基づいて説明する。
【0022】
実施例1
磁気撹拌棒を備えたフラスコに、38gのPDO(99+%)と2gの環状ダイマー(93.4%)と0.05g(環状ダイマーに対して、約2.7%の塩基)の炭酸カリウムとを充填した。混合物を油浴中で撹拌しながら80℃の温度で約2時間加熱し、次いで135℃で約1時間加熱した後、環状ダイマーが消失し、反応混合物が室温に冷却されても再出現しなかった。
【0023】
実施例2
撹拌棒を備えた液用ボトル(serum bottle)に、0.125gの環状ダイマー(93.4%)と2.375gのPDO(99+%)と0.0025g(2.1%)の炭酸カリウムとを充填した。フラスコを油浴中、75、100、125、150、175及び200℃で1時間ずつ加熱した。125℃で固体が消失し、冷却されると極めて少量の沈殿物が再出現した。沈殿物を集めると0.0104gであり、これは固体の初期量の8.32%であることが判明した。
【0024】
実施例3
この実験は、9.5gのPDOと0.5gの99+%の環状ダイマーと0.005g(1%)の炭酸カリウムとを使用して実施例1と同様の手順で行った。混合物を125℃で1時間加熱した。固体が完全に消失し、室温に冷却されると少量の沈殿物が再出現した。
【0025】
実施例4
この実験は3.4gの環状ダイマー(99+%)と64.6gのPDOと0.034g(1.0%)の炭酸カリウムとを使用して実施例1と同様の手順で行った。混合物を125℃で1時間加熱すると固体が消失した。溶液が室温に冷却されると少量の沈殿物が再出現した。溶液を濾過し、沈殿物を水洗し、乾燥し、0.046gの沈殿物(1.4%)を収集した。沈殿物とPDO溶液との双方をNMRによって分析した。この分析によって、沈殿物が約99.3%の線状PTTダイマーと0.7%の環状PTTダイマーとから成ることが判明した。PDO溶液は、約2%のTPAのPDOジエステルと約98%のプロパンジオールとから構成されていた。
【0026】
この実験で得られたPDO相をポリトリメチレンテレフタレートを製造する標準重合に使用した。即ち、蒸留塔、凝縮器及び収集容器を備えた600mL容のステンレススチール加圧反応装置に、60.0gの反応生成物(約0.79モルのPDO)と93.5gのテレフタル酸(約0.56モル)とを充填した。反応装置を窒素で50−80psi(345−552kPa)に加圧し、圧力開放を5回行ってガス抜きした。次に反応装置を再び138kPa(20psi)に加圧し、250℃に加熱した。ほぼ345kPA(50psi)の圧力を2時間維持し、その後は毎時69kPa(10psi)の割合で圧力を低下させた。合計で約6時間後、残留圧力を完全に開放し、水性蒸留物を収集し、計量し、GCによって分析した。溶融オリゴマーを皿に注いで放冷した。120gのオリゴマーと0.06gのチタンブトキシドとを500mL容の三つ口フラスコに充填した。フラスコを窒素で脱気し、少量の窒素で掃引して20kPa(200ミリバール)まで減圧し、油浴中で260℃に加熱し、約20rpmで撹拌し、約0.1kPa(1ミリバール)に減圧した。3時間後、反応混合物を冷却し、ポリマーを単離した。
【0027】
ヘキサフルオロイソプロパノール中で固有粘度(IV)を測定した。環状ダイマー(CD)対PTTポリマーの比及びPDO繰り返し単位対ジプロピレングリコール(DPG)繰り返し単位の比をプロトンNMRによって測定した。ポリマーの黄色度指数(YI)は、ASTM D−1295に従ってGardner Colorguardシステム105を用いて成形プラークに関して反射率によって測定した。これらの結果と重合グレードのPDOを用いて同様に製造した2つのポリマーサンプルA及びBで得られた結果との比較を次表に示す。
【0028】
【表1】
Figure 2004504456
【0029】
PDO中の反応生成物を用いた重合によって得られたPTTは、IVによって測定(ヘキサフルオロイソプロパノール中、室温で測定)すると、純粋なPDO(>99.5%)を用いて製造されたPTTと同様の分子量を有していた。60/40のフェノール/テトラクロロエタン中の対応するIVの計算値は実施例4、A及びBでそれぞれ0.98、0.97及び1.11である。最終ポリマー中の環状ダイマーの量も同様であった。DPGの量は減少していた。これもまた利点となる。実施例4のDPGが少量であることは、塩基の中和を省略し得る1つの理由を示す。
【0030】
実施例5−7 − 別の塩基を用いた反応
実施例5は、1.0gの環状ダイマー(99+%)と19.0gのPDOと0.010g(1%)の水酸化ナトリウムとを使用して実施例1と同様に行った。混合物を125℃で1時間加熱した。1時間後、殆どの固体フレークが消失した。冷却すると、少量の沈殿物が再出現した。
【0031】
実施例6は、0.5gの環状ダイマー(99+%)と9.5gのPDOと0.010g(2%)の水酸化ナトリウムとを使用して実施例1と同様に行った。混合物を125℃で1時間加熱した。1時間後、溶液が透明になっており、冷却すると、少量の沈殿物が出現した。溶液を濾過し、沈殿物を水洗し、乾燥した。0.028gの沈殿物(5.6%)を収集した。沈殿物をNMRで分析すると、約50%の環状PTTダイマーと50%の線状PTTダイマーとから成ることが判明した。
【0032】
実施例7は、0.5gの環状ダイマー(99+%)と9.5gのPDOと0.010g(2%)の水酸化カルシウムとを使用して実施例1と同様に行った。混合物を125℃で1時間加熱した。1時間後、固体は全く観察されなかったが、溶液が多少濁っていた。0.10gの水酸化カルシウムをさらに添加し、溶液を更に1時間加熱した。溶液は濁った状態を維持していた。溶液を濾過し、沈殿物を水洗し、乾燥した。0.0016gの沈殿物(0.3%)を収集した。
【0033】
実施例8−15 − 別の反応体を用いたPDOとPTT環状ダイマー
比較実施例8−11。撹拌棒を備えた4つの液用ボトルに、0.5gの環状ダイマー(93.4%)と10gのPDO(99+%)とを充填し、さらに0.002gのリン酸、0.002gのパラトルエンスルホン酸[pTSA]または0.014gのチタンブトキシドを添加するかまたは反応体を全く添加しなかった。ボトルを油浴中で撹拌しながら40−60℃で8時間、次いで約85℃で8時間、135℃で6時間及び160℃で6時間の順序で加熱した。いずれのボトルでも明らかな反応は全く生じなかった。
【0034】
比較実施例12−15。撹拌棒を備えた5つの液用ボトル(10mL)を使用し次表の条件で充填及び加熱を行った。
【0035】
【表2】
Figure 2004504456
#12−14では93%/7%の環状ダイマー/PTTを使用した。#15では99+%の環状ダイマーを使用した。
【0036】
【表3】
Figure 2004504456
N−明らかな反応なし
Y−固体消失
P−固体の一部消失
サンプルは175℃よりも高温で環状ダイマーがある程度は溶解することを示したが、その後、溶液が室温に冷却されると環状ダイマーが沈殿した。

Claims (10)

  1. テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルを1,3−プロパンジオールによってエステル化し、エステル化物をプレ縮合してプレ縮合物を生成し、プレ縮合物を重縮合してポリトリメチレンテレフタレートを製造する段階から成り、テレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルと1,3−プロパンジオールとの環状ダイマーが副生物として生成するポリトリメチレンテレフタレートの重合方法であって、
    (a)重合混合物から環状ダイマーを回収する段階と、
    (b)1,3−プロパンジオール中の0.5−25重量%の環状ダイマーを環状ダイマーの0.1−10重量%の塩基性触媒の存在下、50−210℃で5分−24時間反応させる段階と、
    (c)場合によっては(b)の反応生成物中の塩基性触媒を中和する段階と、
    (d)反応生成物を重合プロセスに再循環させる段階、
    とを含むことを特徴とする方法。
  2. 方法が少なくとも1つの真空段階を含み、環状ダイマーが前記真空段階中に重合混合物から回収されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 環状ダイマーの1−5重量%の塩基性触媒を使用することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 環状ダイマーが1,3−プロパンジオール中で溶液の1−10重量%を構成することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 段階(b)の反応を80−180℃で行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 段階(b)の反応を100−150℃で行うことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 段階(b)の反応を10−150分間行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 塩基性触媒が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の塩基性塩から成る群から選択されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 塩基性触媒が、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、カルボン酸塩及びアルコキシドから成る群から選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 塩基性触媒が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムから成る群から選択されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
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