JPH10101784A - スクラップ利用ポリエステルの製造法 - Google Patents
スクラップ利用ポリエステルの製造法Info
- Publication number
- JPH10101784A JPH10101784A JP28034696A JP28034696A JPH10101784A JP H10101784 A JPH10101784 A JP H10101784A JP 28034696 A JP28034696 A JP 28034696A JP 28034696 A JP28034696 A JP 28034696A JP H10101784 A JPH10101784 A JP H10101784A
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- JP
- Japan
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- polyester
- scrap
- esterification
- ethylene glycol
- terephthalic acid
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 テレフタル酸とエチレングリコールとをエス
テル化させる際にスクラップを添加する方法によって、
生産性よく、かつ、高品質のポリエステルを得ることの
できる方法を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸とエチレングリコールとか
らエステル化工程及び重縮合工程を経てポリエステルを
製造するに際し、溶融状態のオリゴマーの存在するエス
テル化反応器にテレフタル酸とエチレングリコールとの
スラリー及び溶融状態のスクラップポリエステルを供給
してエステル化反応を行った後、重縮合反応を行う。
テル化させる際にスクラップを添加する方法によって、
生産性よく、かつ、高品質のポリエステルを得ることの
できる方法を提供する。 【解決手段】 テレフタル酸とエチレングリコールとか
らエステル化工程及び重縮合工程を経てポリエステルを
製造するに際し、溶融状態のオリゴマーの存在するエス
テル化反応器にテレフタル酸とエチレングリコールとの
スラリー及び溶融状態のスクラップポリエステルを供給
してエステル化反応を行った後、重縮合反応を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料の一部として
スクラップポリエステルを利用したポリエステルの製造
法に関するものである。
スクラップポリエステルを利用したポリエステルの製造
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)
は、機械的特性及び化学的特性に優れており、衣料用や
産業用の繊維のほか、包装用、磁気テープ用、写真用、
コンデンサー用等のフイルム、ボトル等の成形物として
広く用いられている。
は、機械的特性及び化学的特性に優れており、衣料用や
産業用の繊維のほか、包装用、磁気テープ用、写真用、
コンデンサー用等のフイルム、ボトル等の成形物として
広く用いられている。
【0003】近年、資源の有効活用や地球環境保護の観
点から、リサイクルが注目されており、PETにおいて
もその製造工程や成形工程で発生する屑、使用済み製品
等のスクラップポリエステル(以下、単にスクラップと
いう。)のリサイクルが重要な課題となっている。
点から、リサイクルが注目されており、PETにおいて
もその製造工程や成形工程で発生する屑、使用済み製品
等のスクラップポリエステル(以下、単にスクラップと
いう。)のリサイクルが重要な課題となっている。
【0004】リサイクルの方法としては、スクラップを
ポリマーのままで製品に加工するための原料として再使
用するマテリアルリサイクル法と、解重合して原料に戻
して再度重合してポリエステルとするケミカルリサイク
ル法とがある。
ポリマーのままで製品に加工するための原料として再使
用するマテリアルリサイクル法と、解重合して原料に戻
して再度重合してポリエステルとするケミカルリサイク
ル法とがある。
【0005】マテリアルリサイクルにおいては、スクラ
ップは熱劣化の進んだ、色調や物性の低下したものが多
く、熱劣化の進んだスクラップからの製品は、特殊な用
途にしか使用できないという問題がある。スクラップを
バージンポリマーで希釈して利用する方法もあるが、正
常なポリマーの価値を低下させることになる。
ップは熱劣化の進んだ、色調や物性の低下したものが多
く、熱劣化の進んだスクラップからの製品は、特殊な用
途にしか使用できないという問題がある。スクラップを
バージンポリマーで希釈して利用する方法もあるが、正
常なポリマーの価値を低下させることになる。
【0006】一方、ケミカルリサイクルにおいては、上
記のような問題はないが、スクラップの解重合及び回収
した原料の精製のため、コストアップになるという問題
があった。
記のような問題はないが、スクラップの解重合及び回収
した原料の精製のため、コストアップになるという問題
があった。
【0007】ケミカルリサイクルを経済的に実施する方
法として、特公昭46− 15114号公報には、テレフタル酸
とエチレングリコールとをエステル化させる際にスクラ
ップを添加し、解重合反応とエステル化反応とを行った
後、重縮合する方法が提案されている。しかし、この公
報に開示された方法は、テレフタル酸、エチレングリコ
ール及びスクラップ (繊維屑) を同時にエステル化反応
器に投入して反応させるものである。この方法では、固
液混合が必要で、使用できる装置が制限されると共に、
攪拌効率が悪く、スクラップが溶融するまでの時間を含
めて解重合に長時間を要し、ジエチレングリコールのよ
うな副生物が多くなって得られるポリエステルの品質が
低下すると共に、生産性が悪いという問題があった。
法として、特公昭46− 15114号公報には、テレフタル酸
とエチレングリコールとをエステル化させる際にスクラ
ップを添加し、解重合反応とエステル化反応とを行った
後、重縮合する方法が提案されている。しかし、この公
報に開示された方法は、テレフタル酸、エチレングリコ
ール及びスクラップ (繊維屑) を同時にエステル化反応
器に投入して反応させるものである。この方法では、固
液混合が必要で、使用できる装置が制限されると共に、
攪拌効率が悪く、スクラップが溶融するまでの時間を含
めて解重合に長時間を要し、ジエチレングリコールのよ
うな副生物が多くなって得られるポリエステルの品質が
低下すると共に、生産性が悪いという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、テレフタル
酸とエチレングリコールとをエステル化させる際にスク
ラップを添加する方法によって、生産性よく、かつ、高
品質のポリエステルを得ることのできるスクラップ利用
ポリエステルの製造法を提供しようとするものである。
酸とエチレングリコールとをエステル化させる際にスク
ラップを添加する方法によって、生産性よく、かつ、高
品質のポリエステルを得ることのできるスクラップ利用
ポリエステルの製造法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するもので、その要旨は、テレフタル酸とエチレン
グリコールとからエステル化工程及び重縮合工程を経て
ポリエステルを製造するに際し、溶融状態のオリゴマー
の存在するエステル化反応器にテレフタル酸とエチレン
グリコールとのスラリー及び溶融状態のスクラップポリ
エステルを供給してエステル化反応を行った後、重縮合
反応を行うことを特徴とするスクラップ利用ポリエステ
ルの製造法にある。
解決するもので、その要旨は、テレフタル酸とエチレン
グリコールとからエステル化工程及び重縮合工程を経て
ポリエステルを製造するに際し、溶融状態のオリゴマー
の存在するエステル化反応器にテレフタル酸とエチレン
グリコールとのスラリー及び溶融状態のスクラップポリ
エステルを供給してエステル化反応を行った後、重縮合
反応を行うことを特徴とするスクラップ利用ポリエステ
ルの製造法にある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0011】本発明の方法は、テレフタル酸とエチレン
グリコールとからPETを製造する際に適用されるが、
少量の共重合成分を併用してもよい。共重合成分として
は、イソフタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジ
ピン酸、コハク酸等のジカルボン酸や1,4−ブタンジオ
ール、1,3−プロパンジオール等のグリコールが挙げら
れる。
グリコールとからPETを製造する際に適用されるが、
少量の共重合成分を併用してもよい。共重合成分として
は、イソフタル酸、無水フタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、アジ
ピン酸、コハク酸等のジカルボン酸や1,4−ブタンジオ
ール、1,3−プロパンジオール等のグリコールが挙げら
れる。
【0012】本発明において用いられるスクラップは、
PET又はこれを主体とするポリエステルからなるもの
で、ポリエステルの製造時や成形時に発生する屑及び規
格外製品、リサイクルのために回収した利用済の繊維、
フィルム、ボトル等である。これらのスクラップは、機
械的に粉砕したり、繊維のような嵩高な物については、
加熱圧縮したり、一旦溶融してペレット化するなどして
使用し易い形態にしておくことが望ましい。
PET又はこれを主体とするポリエステルからなるもの
で、ポリエステルの製造時や成形時に発生する屑及び規
格外製品、リサイクルのために回収した利用済の繊維、
フィルム、ボトル等である。これらのスクラップは、機
械的に粉砕したり、繊維のような嵩高な物については、
加熱圧縮したり、一旦溶融してペレット化するなどして
使用し易い形態にしておくことが望ましい。
【0013】本発明においては、まず、溶融状態のオリ
ゴマー、すなわち、ビス (β−ヒドロキシエチル)テレ
フタレート及び/又はその低重合体の存在するエステル
化反応缶にテレフタル酸とエチレングリコールとのモル
比1/1.1 〜1/2.0 程度のスラリーと溶融状態のスク
ラップとを供給し、温度 220〜260 ℃、圧力0.02〜1.0M
Paで、5〜7時間エステル化反応を行い、重合度3〜10
程度のオリゴマーを得る。
ゴマー、すなわち、ビス (β−ヒドロキシエチル)テレ
フタレート及び/又はその低重合体の存在するエステル
化反応缶にテレフタル酸とエチレングリコールとのモル
比1/1.1 〜1/2.0 程度のスラリーと溶融状態のスク
ラップとを供給し、温度 220〜260 ℃、圧力0.02〜1.0M
Paで、5〜7時間エステル化反応を行い、重合度3〜10
程度のオリゴマーを得る。
【0014】スクラップの溶融には、剪断熱の発生を伴
う1軸もしくは2軸の押出機又混練機を用い、温度 270
〜300 ℃で、滞留時間が1〜20分となる条件で行うこと
が望ましい。これによりスクラップの熱劣化を抑制する
ことができる。
う1軸もしくは2軸の押出機又混練機を用い、温度 270
〜300 ℃で、滞留時間が1〜20分となる条件で行うこと
が望ましい。これによりスクラップの熱劣化を抑制する
ことができる。
【0015】スクラップの供給量は、スクラップの色調
(熱劣化の度合い)に応じて調整することが望ましく、
色調の良好なスクラップほど多量とすることができ、例
えば、製造しようとするポリエステルと同等以上の色調
を有するスクラップであれば、エステル化反応で得られ
る全オリゴマーの30重量%程度までとすることができ
る。
(熱劣化の度合い)に応じて調整することが望ましく、
色調の良好なスクラップほど多量とすることができ、例
えば、製造しようとするポリエステルと同等以上の色調
を有するスクラップであれば、エステル化反応で得られ
る全オリゴマーの30重量%程度までとすることができ
る。
【0016】エステル化反応で得られたオリゴマーは、
重縮合反応器に移送し、常法に従って重縮合してポリエ
ステルとするが、オリゴマーを重縮合反応器に導入する
前に、必要に応じて濾過して異物を除去する。
重縮合反応器に移送し、常法に従って重縮合してポリエ
ステルとするが、オリゴマーを重縮合反応器に導入する
前に、必要に応じて濾過して異物を除去する。
【0017】また、エステル化反応は、(連続)多段階
で行うこともでき、その場合、スクラップは第1段目で
添加することが必要である。
で行うこともでき、その場合、スクラップは第1段目で
添加することが必要である。
【0018】次に、本発明の方法の実施態様を図面を参
照しながら説明する。図1において、1はエステル化反
応器、2は反応物、3は攪拌機、4はスラリー供給配
管、5は固形スクラップのホッパー、6は計量器、7は
押出機、8はオリゴマー抜き出し配管、9はポンプ、10
はフィルターを示す。
照しながら説明する。図1において、1はエステル化反
応器、2は反応物、3は攪拌機、4はスラリー供給配
管、5は固形スクラップのホッパー、6は計量器、7は
押出機、8はオリゴマー抜き出し配管、9はポンプ、10
はフィルターを示す。
【0019】エステル化反応器1には、予め所定量のオ
リゴマーが投入され、加熱攪拌されている。テレフタル
酸とエチレングリコールとのスラリーがスラリー供給配
管4からエステル化反応器1に供給される。一方、粒状
等の固形スクラップは、ホッパー5から計量器6で計量
されて定量的に押出機7に供給され、溶融状態にされて
エステル化反応器1に供給される。
リゴマーが投入され、加熱攪拌されている。テレフタル
酸とエチレングリコールとのスラリーがスラリー供給配
管4からエステル化反応器1に供給される。一方、粒状
等の固形スクラップは、ホッパー5から計量器6で計量
されて定量的に押出機7に供給され、溶融状態にされて
エステル化反応器1に供給される。
【0020】エステル化反応器1への溶融状態のスクラ
ップの供給は、エステル化反応を開始してから行うこと
もできるが、解重合反応に1時間は必要とされるので、
エステル化反応の開始前又は初期に行うことが望まし
い。エステル化反応は、常法に従って、上述のような条
件で行えばよい。
ップの供給は、エステル化反応を開始してから行うこと
もできるが、解重合反応に1時間は必要とされるので、
エステル化反応の開始前又は初期に行うことが望まし
い。エステル化反応は、常法に従って、上述のような条
件で行えばよい。
【0021】エステル化反応で得られたオリゴマーは、
抜き出し配管8からポンプ9で抜き出され、フィルター
10で濾過された後、重縮合工程に送られる。
抜き出し配管8からポンプ9で抜き出され、フィルター
10で濾過された後、重縮合工程に送られる。
【0022】
【作用】本発明の方法によると、スクラップは解重合さ
れるので、ポリマー中に化学的に取り込まれていた熱分
解成分は主鎖から切り離され、例えば、アルデヒド等の
低沸点ガスとして、エステル化反応で生成した水と共に
系外に排出される。また、エステル化反応で得られたオ
リゴマーを濾過する場合、オリゴマーは低粘度であるか
ら、フィルターの目開きを 100μm 以下と小さくするこ
とが可能であり、異物を容易に除去することができる。
さらに、本発明においては、溶融状態のオリゴマーの存
在するエステル化反応器に、スラリーと溶融状態のスク
ラップとを供給してエステル化反応を行うので、スクラ
ップの解重合及びエステル化反応が円滑に進行する。
れるので、ポリマー中に化学的に取り込まれていた熱分
解成分は主鎖から切り離され、例えば、アルデヒド等の
低沸点ガスとして、エステル化反応で生成した水と共に
系外に排出される。また、エステル化反応で得られたオ
リゴマーを濾過する場合、オリゴマーは低粘度であるか
ら、フィルターの目開きを 100μm 以下と小さくするこ
とが可能であり、異物を容易に除去することができる。
さらに、本発明においては、溶融状態のオリゴマーの存
在するエステル化反応器に、スラリーと溶融状態のスク
ラップとを供給してエステル化反応を行うので、スクラ
ップの解重合及びエステル化反応が円滑に進行する。
【0023】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例においてポリエステルの特性値は次
のようにして測定した。 (a) 色調(b値) スクラップを一旦溶融して、4mm×4mm×2mmの大きさ
のペレットに成形したものを試料とし、日本電色工業社
製の 300A型色差計を用いて測定した。b値は黄−青系
の色相(+は黄味、−は青味)を表わし、ポリマーの色
調として極端に小さくならない限りb値が小さいほど良
好である。 (b) ジエチレングリコール成分含有量(DEG含量) ポリエステルを水酸化カリウム水溶液で加熱分解した
後、島津製作所製GC−14B型ガスクロマトグラフを用
いて測定した。
する。なお、実施例においてポリエステルの特性値は次
のようにして測定した。 (a) 色調(b値) スクラップを一旦溶融して、4mm×4mm×2mmの大きさ
のペレットに成形したものを試料とし、日本電色工業社
製の 300A型色差計を用いて測定した。b値は黄−青系
の色相(+は黄味、−は青味)を表わし、ポリマーの色
調として極端に小さくならない限りb値が小さいほど良
好である。 (b) ジエチレングリコール成分含有量(DEG含量) ポリエステルを水酸化カリウム水溶液で加熱分解した
後、島津製作所製GC−14B型ガスクロマトグラフを用
いて測定した。
【0024】実施例1 回分式エステル化反応器に重合度5のオリゴマー1500kg
を投入し、 250℃で加熱攪拌しておいた。この反応器
に、PETからなる使用済ボトルを粉砕した粒状スクラ
ップ(b値0.5、DEG含量 2.0モル%) を押出機に供
給し、285 ℃で、3分間かけて溶融したものを 600kg供
給した後、テレフタル酸とエチレングリコールとのモル
比1/1.2 のスラリー1750kgを供給し、温度 250℃、圧
力0.05MPa で、5時間エステル化反応を行い、3600kgの
オリゴマーを得た。得られたオリゴマー2000kgを重縮合
反応器に移送し、重縮合触媒として、三酸化アンチモン
613g、酢酸ゴバルト 105g、トリメチルホスフェート
184g及び二酸化チタン40kgを20重量%エチレングリコ
ール溶液として添加し、温度 285℃で徐々に減圧し、最
終的に13.3Paの減圧下で、3時間重縮合反応を行い、約
2000kgのポリエステルを得た。得られたポリエステル
は、b値 0.5、DEG含量 1.6モル%であった。
を投入し、 250℃で加熱攪拌しておいた。この反応器
に、PETからなる使用済ボトルを粉砕した粒状スクラ
ップ(b値0.5、DEG含量 2.0モル%) を押出機に供
給し、285 ℃で、3分間かけて溶融したものを 600kg供
給した後、テレフタル酸とエチレングリコールとのモル
比1/1.2 のスラリー1750kgを供給し、温度 250℃、圧
力0.05MPa で、5時間エステル化反応を行い、3600kgの
オリゴマーを得た。得られたオリゴマー2000kgを重縮合
反応器に移送し、重縮合触媒として、三酸化アンチモン
613g、酢酸ゴバルト 105g、トリメチルホスフェート
184g及び二酸化チタン40kgを20重量%エチレングリコ
ール溶液として添加し、温度 285℃で徐々に減圧し、最
終的に13.3Paの減圧下で、3時間重縮合反応を行い、約
2000kgのポリエステルを得た。得られたポリエステル
は、b値 0.5、DEG含量 1.6モル%であった。
【0025】実施例2 スクラップとして、PETを重縮合反応器から払い出し
てペレット化する際の初期放流物(b値 3.0、DEG含
量 1.6モル%) を用い、エステル化反応器へのスクラッ
プの供給量を 250kg、スラリーの供給量を2200kgとした
以外は、実施例1と同様にして、約2000kgのポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルは、b値 0.5、DEG
含量 1.5モル%であった。
てペレット化する際の初期放流物(b値 3.0、DEG含
量 1.6モル%) を用い、エステル化反応器へのスクラッ
プの供給量を 250kg、スラリーの供給量を2200kgとした
以外は、実施例1と同様にして、約2000kgのポリエステ
ルを得た。得られたポリエステルは、b値 0.5、DEG
含量 1.5モル%であった。
【0026】比較例1 スクラップを供給せず、スラリーの供給量を2500kgとし
た以外は、実施例1と同様にして、約2000kgのポリエス
テルを得た。得られたポリエステルは、b値 0.4、DE
G含量 1.5モル%であった。
た以外は、実施例1と同様にして、約2000kgのポリエス
テルを得た。得られたポリエステルは、b値 0.4、DE
G含量 1.5モル%であった。
【0027】比較例2 スクラップを粒状のままエステル化反応器に投入した以
外は、実施例1と同様にして、約2000kgのポリエステル
を得た。この際、重縮合反応器へ移送するオリゴマーを
濾過する際、フィルターに詰まりが生じ、フィルターの
エレメントを交換作業が必要となり、移送が1時間中断
した。得られたポリエステルは、b値 0.9、DEG含量
1.9モル%であった。
外は、実施例1と同様にして、約2000kgのポリエステル
を得た。この際、重縮合反応器へ移送するオリゴマーを
濾過する際、フィルターに詰まりが生じ、フィルターの
エレメントを交換作業が必要となり、移送が1時間中断
した。得られたポリエステルは、b値 0.9、DEG含量
1.9モル%であった。
【0028】比較例3 比較例2において、粒状スクラップを投入し、スクラッ
プが完全に溶解するまでエステル化反応を行ったとこ
ろ、12時間を要し、得られたポリエステルは、b値 0.
9、DEG含量 2.8モル%であった。
プが完全に溶解するまでエステル化反応を行ったとこ
ろ、12時間を要し、得られたポリエステルは、b値 0.
9、DEG含量 2.8モル%であった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、テレフタル酸とエチレ
ングリコールとをエステル化させる際にスクラップを添
加する方法によって、生産性よく、かつ、高品質のポリ
エステルを得ることのできる。
ングリコールとをエステル化させる際にスクラップを添
加する方法によって、生産性よく、かつ、高品質のポリ
エステルを得ることのできる。
【図1】本発明の方法の実施態様を示す概略説明図であ
る。
る。
1 エステル化反応器 4 スラリー供給配管 5 固形スクラップのホッパー 6 計量器 7 押出機 8 オリゴマー抜き出し配管 9 ポンプ 10 フィルター
Claims (2)
- 【請求項1】 テレフタル酸とエチレングリコールとか
らエステル化工程及び重縮合工程を経てポリエステルを
製造するに際し、溶融状態のオリゴマーの存在するエス
テル化反応器にテレフタル酸とエチレングリコールとの
スラリー及び溶融状態のスクラップポリエステルを供給
してエステル化反応を行った後、重縮合反応を行うこと
を特徴とするスクラップ利用ポリエステルの製造法。 - 【請求項2】 スクラップポリエステルの供給量をスク
ラップポリエステルの色調に応じて調整する請求項1記
載のポリエステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28034696A JPH10101784A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | スクラップ利用ポリエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28034696A JPH10101784A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | スクラップ利用ポリエステルの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10101784A true JPH10101784A (ja) | 1998-04-21 |
Family
ID=17623734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28034696A Pending JPH10101784A (ja) | 1996-09-30 | 1996-09-30 | スクラップ利用ポリエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10101784A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002338671A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-27 | Toray Ind Inc | ポリエステルの製造方法 |
US6576774B2 (en) | 2000-07-20 | 2003-06-10 | Shell Oil Company | Process for recycling polytrimethylene terephthalate cyclic dimer |
WO2012041436A1 (en) | 2010-09-30 | 2012-04-05 | Equipolymers Gmbh | Method of mixing and device useful therefor |
WO2019162265A1 (de) | 2018-02-20 | 2019-08-29 | Uhde Inventa-Fischer Gmbh | Vorrichtung und verfahren zum einmischen von recyclingmaterial in eine polyesterschmelze |
WO2023054271A1 (ja) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | 東洋紡株式会社 | 再生ポリエステル樹脂の製造方法 |
-
1996
- 1996-09-30 JP JP28034696A patent/JPH10101784A/ja active Pending
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