JPH05230199A - 芳香族ポリエステルの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリエステルの製造方法

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JPH05230199A
JPH05230199A JP9448192A JP9448192A JPH05230199A JP H05230199 A JPH05230199 A JP H05230199A JP 9448192 A JP9448192 A JP 9448192A JP 9448192 A JP9448192 A JP 9448192A JP H05230199 A JPH05230199 A JP H05230199A
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polyester
aromatic polyester
aromatic
glycol
polymer
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JP9448192A
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Toru Morita
融 森田
Hidesada Okasaka
秀真 岡阪
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族ポリエステルを酸成分1モルに対して
グリコール成分0.1〜5.0倍モルで解重合反応を行
った後、芳香族ポリエステルに対して不溶な粒子を、1
20〜250℃の溶融状態で、ディスク型遠心分離機を
用い、遠心力1×102 〜2×104 Gで分離した後、
再度、重縮合反応を行なうことにより、清澄な芳香族ポ
リエステルを製造する。 【効果】 解重合反応以前に含有または付着している異
物を高精度に除去できる。また、異物分離が迅速に果せ
るため、生産性に優れる。得られた再重合ポリエステル
は軟化点が高いなどの良好な特性を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエステルに対して
不溶な粒子を含有した芳香族ポリエステルを、清浄な芳
香族ポリエステルとして再生する製造方法に関する。特
に芳香族ポリエステルスクラップ屑に、付着または含有
している異物を経済性よくかつ高度に除去した後、再度
重縮合反応を行い高品位なポリエステルを製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチック製品は、優れた力学特性、
耐候性、電気絶縁性、耐薬品性を有しているため、ボト
ル、フイルム、繊維、その他の成型品として広く使用さ
れている。しかしながらこれらプラスチックは、樹脂の
製造段階や成型加工段階でスクラップ屑が発生する。ま
た、これらプラスチック製品の大半は、使用後廃棄さ
れ、各自治体で焼却処分や埋め立て処分されているのが
実情である。しかしながら、焼却処分した場合には焼却
炉を損傷したり、埋め立てした処分した場合には前記し
た優れた特性であるが故に腐敗しにくく、埋め立て地の
確保が困難であるのみならず環境保護の観点から好まし
くない。近年、廃プラスチックリサイクルの気運が高ま
りつつあるものの、廃プラスチックに付着している異物
の除去が困難であり、再生プラスチックの品位を低下し
てしまうという重大な問題を有している。ポリエチレン
テレフタレート(PET)や、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)などで代表されるポリエステルも同様な問
題を有している。これらを解決する手段として、多くの
提案がなされている。例えば、ポリエステルスクラップ
を洗浄、粉砕、溶融などの工程を経て、ポリマフイルタ
で高精度に異物を除去した後成型する再生方法において
は、ポリマの溶融粘度が高いためフイルタに対する負荷
が大きく、頻繁にフイルタを交換する必要があったり、
濾過面積を大きくする必要があったりし経済的に好まし
いものではなかった。さらには、異物の除去が不満足な
ものであった。
【0003】また、PETにメタノールを添加してジメ
チルテレフタレート(DMT)とエチレングリコール
(EG)に分解する方法(特公昭32−8069号公
報、特公昭42−8855号公報など)が開示されてい
るが、反応装置が複雑であり経済的に好ましくない。ま
た、通常ポリエステルを製造する場合は、ポリエステル
原料から持ち込まれた異物や製造段階で発生する異物
を、エステル化反応またはエステル交換反応を行った
後、金網フイルタや焼結フイルタを用いて除去する方法
が一般的であった。
【0004】しかしながら、ポリエステルスクラップ
は、塵埃などに接触する機会が多いため、必然的に異物
の含有量が多いのが実情である。このため、フイルタに
よって異物を除去する方法は効率が悪い。そこで、PE
T屑などをEGで解重合したビス−(β−ヒドロキシエ
チル)テレフタレート(BHT)を、溶融状態で円筒型
遠心分離機にかけて特定の比重の範囲のものを分離した
後、PETを得る方法が開示されている(特公昭50−
6495号公報)。しかしながら、この方法では、10
μm以下の微細異物の除去が困難であったり、遠心分離
機内での滞留時間を長くする必要があり、BHTの品質
劣化を招くばかりでなく、生産性が劣るなどの欠点を有
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ルに対して不溶な粒子を含有した芳香族ポリエステル
を、清浄な芳香族ポリエステルとして再生する製造方
法、または芳香族ポリエステルスクラップ屑に、付着ま
たは含有している異物を経済性よくかつ高度に除去した
後、高品位なポリエステルを製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、芳香族
ポリエステルをアルキレングリコールで解重合反応を行
った後、再度重縮合反応を行い芳香族ポリエステルを製
造するに際して、芳香族ポリエステルを構成する酸成分
1モルに対して、アルキレングリコール成分を0.1〜
5.0倍モルで解重合反応を行い芳香族ジカルボン酸グ
リコールエステルおよびその低重合体を得、該芳香族ジ
カルボン酸グリコールエステルおよびその低重合体を、
装置の内部に複数のディスクを備えた遠心分離機に12
0〜250℃の溶融状態で供給し、遠心力1×102
2×104 Gでポリエステルに含有しているポリエステ
ルに対して不溶な粒子を遠心分離した後、再度重縮合反
応触媒の存在下でポリエステルを製造することを特徴と
する芳香族ポリエステルの製造方法によって達成でき
る。
【0007】本発明における芳香族ポリエステル(以下
単にポリエステルという)とは、酸成分として、テレフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル
ジカルボン酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸
およびその低級アルキルエステルがあげられ、グリコー
ル成分として、エチレングリコール、ブタンジオール、
シクロヘキサンジメタノールなどがあげられる。具体的
には、PET、2,6−PEN、ポリブチレンテレフタ
レートなどをあげることができる。これらポリエステル
は、ホモポリマであっても共重合ポリマであってもよい
が、ホモポリマと共重合ポリマを混入させないことが最
終的に得られるポリエステルの品質管理上好ましい。ま
た、共重合ポリマの場合は、共重合成分を構成するポリ
エステルごとに分別して本発明の異物分離を施すこと
が、ポリエステルの品質管理上好ましい。また目的によ
っては、上記したジカルボン酸成分およびジオール成分
を2種類以上使用することもでき、さらにはポリエチレ
ングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリアル
キレングリコールや、アジピン酸、セバシン酸などの脂
肪族カルボン酸や5−ナトルムスルホイソフタル酸、ヒ
ドロキシエトキシ安息香酸などを使用することもでき
る。
【0008】本発明では、先ず芳香族ポリエステルをア
ルキレングリコールで解重合反応を行う。解重合反応に
用いられたグリコール成分は、ポリエステルに共重合さ
れる場合を除き、重縮合反応時にほぼ全量系外へ留出す
るため、グリコール成分は少ないほど経済的であるが、
本発明では、ポリエステルを構成する酸成分1モルに対
してグリコール成分のモル比(以下単にモル比という)
を0.1〜5.0倍モルにする必要がある。より好まし
くは0.5〜4.0倍モル、最も好ましくは1.0〜
3.0倍モルである。モル比が0.1未満の場合は、解
重合反応後の生成物(以下低重合体という)中に2量体
以上の低重合体含有率が増加し、平均的な融点の上昇の
みならず、各々の重合度に対応した融点幅が大きくなる
ため、次工程での遠心分離機による異物の分離が困難に
なる。一方、モル比が高いほど、低重合体中の1量体含
有率が増加するため粘度が低下するので、遠心分離が容
易になるが、モル比が5.0を越えると1量体含有率の
増加の効果は小さく、むしろグリコールの原単位の増加
や重縮合反応時のグリコール除去に要するエネルギー原
単位の増大に伴いコストが上昇するとともに、次工程に
おける重縮合反応時間が遅延したりするなど、経済的に
好ましくない。さらには、ポリエステルの軟化点を低下
させるため、再重合ポリエステルの品位を低下させる。
【0009】解重合反応に際しては、触媒は添加しても
よいし無添加でもよいが、一般にスクラップ屑自体に触
媒が含まれているため、触媒を添加しないほうが好まし
い。さらには、スクラップ屑のみを解重合する方法であ
ってもよいし、ポリエステルを構成する酸成分やグリコ
ール成分との、エステル交換反応またはエステル化反応
時に任意の量を供給する方法であってもよい。また、溶
融貯留した低重合体に、スクラップポリマとグリコール
とを供給し解重合反応をする方法であってもよいし、ス
クラップポリマとグリコールのみで解重合反応をする方
法であってもよいが、前者の溶融貯留方式のほうが解重
合反応速度が高められるため好ましい。さらには、上記
した解重合反応時の反応系は常圧下であってもよいし、
加圧下であってもよい。このようにして得られた低重合
体中には、スクラップ屑に付着または含有している異物
の混入を避けることが困難である。これらの異物を含有
してなる再生ポリエステルは、繊維として使用すると断
糸が発生したり、フイルムに使用するとフイルム表面に
ピンホールが発生したり、さらには成型品にすると外観
の好ましくない製品になる。
【0010】本発明では、上記した異物は特殊な遠心分
離機除去を用いて除去する。一般に、溶媒(本発明では
低重合体)に含まれている粒子の沈降時間tは、次のス
トークス則で示される。 t=18μL/D2 (ρs −ρt )・g (ここで、D;粒子の平均径、ρs ;粒子の密度、
ρ;溶媒の密度、μ;溶媒の粘度、g;重力加速度、
L;沈降距離を指す。なお、遠心加速度は遠心力G×重
力加速度で与えられる。)
【0011】本発明の装置全体の略図と本発明で好適に
採用できるジャケット付き遠心分離機の略図を、それぞ
れ図1、図2に示した。図1に示した装置において、P
ETを貯留方式で解重合する場合を例に説明する。解重
合反応槽6において120〜250℃で溶融貯留したB
HT中へポリマ供給機5およびグリコール供給ライン4
からPETとEGを供給する。この間反応槽内は上記温
度で保持しておき、解重合反応を行う。ポリマの形状は
100mm2 以下とすれば解重合速度が高められるため
好ましい。解重合時にEGが反応外へ留出するのを防止
するため、EG蒸気は精留塔3を経由して冷却器1で凝
縮された後、分配器2によって精留塔3へ還流される。
反応系に水などの低沸成分が含まれる場合は、留出物受
槽10に留出させることもできる。解重合反応を終了し
たBHTは貯槽7へ移行する。貯槽7は解重合されたB
HTをBHTの凝固点以上であれば冷却することもでき
るし、BHTの沸点未満であれば加熱することもでき
る。次いで遠心分離機8へBHTを供給し、異物を分離
する。清澄BHTは重縮合反応槽9へ供給され、常法に
よってPETを得る。
【0012】図2で示した遠心分離機のジャケット部
は、スチームなどで加熱できるようにしてもよいし、実
質的に放熱されないように保温してもよい。さらにディ
スクの回転エネルギーで発熱する場合は、冷却する方法
であってもよい。なお、本発明においてはジャケット部
に替えて単に保温材を適用したものであってもよい。遠
心分離機は所望の遠心力Gになるようにディスクを回転
させておく。その後、ポリエステルに不溶な粒子を含む
処理液は、処理液入口11から供給され、ディスク14
とそれに隣接するディスクの間で固形分と液が分離され
る。処理された清澄液は、清澄液出口13から次工程へ
供給される。一方分離された固形分は固形分出口12か
ら連続的または間欠的に排出される。固形分の排出は、
固形分出口の弁を開閉することによって行なわれる。
【0013】本発明では、前式における遠心力を1×1
2 〜2×104 Gにする必要がある。より好ましくは
1×103 〜1.5×104 G、最も好ましくは5×1
3〜1×104 Gである。遠心力が1×102 〜2×
104 Gであると、異物を含有した低重合体を短時間
に、かつ確実に処理することができ、異物の分離効率お
よび装置の維持面から好ましい。
【0014】本発明における遠心力Gは、遠心分離機の
中心から最も遠くの壁面にかかる遠心力をいう。また、
内部に設置するディスクの枚数や、ディスクとディスク
の間隔は処理される低重合体の単位時間あたりの処理量
と、混入している異物の量やサイズ、および異物と低重
合体の密度差などによって異なるが、一般的に、ディス
ク枚数は10〜300枚、ディスク間隔は0.05〜5
mmであると、異物の分離効率および装置の小型設計が
可能になるためさらに好ましい。
【0015】また本発明で用いる遠心分離機は、異物を
多量に含有している低重合体の処理に特に有効である
が、芳香族カルボン酸成分とグリコール成分からなるい
わゆるバージン低重合体に含有している異物の除去に用
いることもできる。本発明で遠心分離機に供給される低
重合体の温度は、120〜250℃の範囲にする必要が
ある。好ましくは130〜220℃、最も好ましくは1
40〜200℃である。120℃未満では低重合体の溶
融粘度や密度が高くなったり、低重合体の不溶物が析出
することがあったりして、固液分離効率が低下する。
【0016】一方、250℃を越えた場合には、異物の
分離効率が低下したり、遠心分離機の軸受け部などが焼
き付きを起こしやすくなり好ましくない。また本発明に
おいて、遠心分離機に供給される低重合体の好ましい粘
度は、遠心分離機に供給された段階において0.8〜1
5.0CP、より好ましくは0.9〜10.0CP、最
も好ましくは0.9〜6.0CPである。また密度は
0.9〜1.3、より好ましくは1.0〜1.2にすれ
ば異物の分離効果や経済性が高められるため好ましい。
このようにして得られた異物を分離した後の清澄液の温
度は供給液の温度±10℃とすることが、好ましい。
【0017】また、本発明ではポリエステルスクラップ
に、粗大な異物の混入が懸念される場合は、遠心分離機
に低重合体を供給する以前に、予め粗大な異物を除去し
ておくと遠心分離機の維持管理上好ましい。また、遠心
分離機で異物を除去した後、さらに精密濾過を行うこと
もできる。本発明はバッチプロセスでも、連続プロセス
で操作してもよい。
【0018】このように異物が分離された低重合体は、
重縮合反応触媒の存在下でポリエステルを得る。重縮合
反応触媒は、グリコール可溶性のアンチモン化合物、ゲ
ルマニウム化合物、チタン化合物などを用いることがで
きる。また、スクラップ屑中に上記した重縮合反応触媒
が含有している場合は、改めて添加しなくてもよいし、
さらに添加してもよい。また得られるポリマの熱安定性
を改良するために、公知のリン化合物や酸化劣化防止剤
を添加することもできる。
【0019】本発明は、スクラップ屑から異物を除去し
た後再度重縮合反応を行い、ポリエステルを製造する方
法に関するが、目的に応じて炭酸カルシュウム、酸化チ
タン、二酸化ケイ素、タルク、カオリン、アルミナなど
の不活性粒子を添加しても構わない。
【0020】
【実施例】以下実施例で本発明を詳述する。実施例中の
部とは重量部を示す。各特性の測定値は次の方法に従っ
て行った。 A.ポリマの固有粘度 O−クロロフェノールを溶媒として、25℃で測定し
た。 B.軟化点 ペネトロメータで測定し、SP(℃)で示した。 C.ポリマ中の灰分(ppm) 重量が既知の白金ルツボを用いてポリマ20gを電熱器
で徐々に炭化した後、800℃で1時間灰化した。その
後、デシケータ内で2時間冷却した後、精密天秤で重量
を測定し灰分を次式によって求めた。 灰分(ppm)=(灰分重量/ポリマ採取重量)×10
6
【0021】実施例1 加熱装置、撹拌装置、精留塔などを備えた解重合反応缶
に、EG/PETモル比2.0からなるBHT165部
を220℃で溶融貯留した。該反応系にスクラップPE
T100部とEG65部(モル比2.0)を2時間を要
して連続的に供給した。この間反応系内を220℃で保
持した。スクラップPETとEGを供給した後さらに2
20℃で1.0時間反応系を保持して解重合反応を完結
させ低重合体を得た。この間に発生するEGは解重合反
応缶に還流させた。次いで解重合反応液をBHT貯槽に
移行し、BHTの温度を180℃に調整した後、該BH
T165部を20メッシュの金属フィルタで粗大異物を
除去した。
【0022】一方、ディスク型式遠心分離機を180℃
に保温し、内部に1枚あたり沈降面積が0.3m2 のデ
ィスクを0.5mm間隔で40枚装備したディスク型式
遠心分離機を、遠心力が8000Gになるように回転数
をあげた。該遠心分離機に、前述の粗大異物を除去した
後のBHTを50L/Hrで供給し異物を分離し清澄な
BHTを得た。該BHTを重縮合缶へ移行した後、三酸
化アンチモンを0.02部添加し、180℃から285
℃まで1.5時間を要して昇温した。昇温を開始すると
同時に減圧を開始して、1時間後に10mmHgとし
た。その後も減圧および加熱を続行して、3.0時間後
に重縮合反応を完結させた。反応終了時の缶内温度は2
85℃、減圧度は0.3mmHgであった。得られたP
ETの固有粘度は0.633、ポリマ中の灰分は230
ppmであった。その他のポリマ特性を表1に示した。
【0023】比較例2 実施例1で得たBHTを遠心分離機を用いず、直接重縮
合反応缶へ移行した後、実施例1と全く同様にして重縮
合反応を行い固有粘度が0.633のPETを得た。ポ
リマ中の灰分は2350ppmであった。
【0024】実施例2〜3比較例2〜3 貯留するBHTのEG/PETモル比と供給するEG/
PETモル比を同一とし、表1に示す条件で解重合反応
を完結させた以外は、実施例1と同様にして異物を遠心
分離した後、重縮合反応を完結させた。結果を表1に示
した。EG/PETモル比が本発明の範囲に満たない場
合には、灰分が1040ppmで異物の分離が不十分で
あった(比較例2)。一方、EG/PETモル比が本発
明の範囲を越えた場合には、重合反応時の固有粘度の上
昇が遅く、軟化点も低いポリマであり、灰分も若干多い
結果であった(比較例3)。
【0025】実施例4〜5、比較例4〜5 実施例1と同様にして解重合反応を完結させた後、BH
T貯槽に移行し、BHTの温度を表1に示す温度にした
後、該BHT165部を20メッシュの金属フィルタで
粗大異物を除去した。その後、実施例1と全く同様にし
て異物を遠心分離した後重縮合反応を完結させた。結果
を表1に示した。遠心分離機への供給温度が本発明の範
囲に満たない場合には、多量のBHTが異物濃縮側に排
出され清澄なBHTの収率が好ましくないばかりでな
く、ポリマの灰分も多い結果となった(比較例4)。一
方、供給温度が範囲を越えた場合には異物の分離が好ま
しくない(比較例5)。
【0026】実施例6〜8、比較例6〜7 実施例1において使用した遠心分離機の遠心力Gを表1
に示す様に変えた他は、実施例1と全く同様にしてPE
Tをえた。遠心力Gが本発明の範囲に満たない場合に
は、ポリマ中の灰分が多く(比較例6)、本発明の範囲
を越えた場合には、遠心分離機の運転を開始した1時間
後に金属音が発生したため、運転を停止した(比較例
7)。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリエステルの製造方法
は、特定量のグリコールで芳香族ポリエステルを解重合
反応を行った後、芳香族ポリエステルに含有している芳
香族ポリエステルに対して不溶な粒子を、ディスク型遠
心分離機を用いて特定な条件で分離した後、重縮合反応
を行い異物含有量の少ない芳香族ポリエステルを製造す
るため、高品質な繊維、フイルム、ボトルなどとして、
再生ができる。 解重合反応以前に含有または付着している異物を高精
度に除去できる。 異物分離が迅速に果たせるため、生産性に優れる。 軟化点の高いポリマが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 装置全体の略図
【図2】 ジャッケト付遠心分離機略図
【符号の説明】
1:冷却器 2:分配器 3:精留塔 4:グリコール供給ライン 5:ポリマ供給機 6:解重合反応槽 7:貯槽 8:遠心分離機 9:重縮合反応槽 10:留出物受槽 11:処理液入口 12:固形分出口 13:清澄液出口 14:ディスク 15:排出弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリエステルをアルキレングリコー
    ルで解重合反応を行った後、再度重縮合反応を行い芳香
    族ポリエステルを製造するに際して、芳香族ポリエステ
    ルを構成する酸成分1モルに対して、アルキレングリコ
    ール成分を0.1〜5.0倍モルで解重合反応を行い芳
    香族ジカルボン酸グリコールエステルおよびその低重合
    体を得、該芳香族ジカルボン酸グリコールエステルおよ
    びその低重合体を、装置の内部に複数のディスクを備え
    た遠心分離機へ120〜250℃の溶融状態で供給し、
    遠心力1×102 〜2×104 Gでポリエステルに含有
    しているポリエステルに対して不溶な粒子を遠心分離し
    た後、再度重縮合反応触媒の存在下でポリエステルを製
    造することを特徴とする芳香族ポリエステルの製造方
    法。
JP9448192A 1991-12-26 1992-04-14 芳香族ポリエステルの製造方法 Pending JPH05230199A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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