JP2004502011A - 高分子フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
(発明の背景)
本発明は、高分子フィルムのための下地組成物および防汚表面の調製に用いるのに適した下塗りされた高分子フィルムに関する。
【0002】
環境汚染、特に大気汚染は、大気にさらされる外表面に対する問題を代表する。例えば建造物、車両および他の人工構造物の外表面の構築に用いられる材料は、大気中に存在する汚染物質で汚染される。塵、燃焼物質および無機物質(例えばクレー粒子)などの空気中に存在する粒子状物質は、建造物および車両の外側表面に堆積する。降雨への曝露時に、雨水中に存在する粒子と共にそのような堆積物は、これらの外側表面全体を雨水とともに流れる。堆積物は、建造物の外表面の材料にしみつき、その建造物は汚くなる。このような汚染は、車両交通にごく接近する建造物にとっておよび同様に車両自体の外表面にとって、特に問題である。車両の窓およびミラーの外表面の汚れは、際立った問題である。
【0003】
この問題に取り組む種々の方法が、これまでに開示されている。例えば、EP−0903389−Aは、疎水性成分および親水性成分を有する防汚組成物を開示する。親水性は、光触媒成分によって導かれる。一実施形態において、EP−0903389−Aは、二酸化チタンなどの光触媒性酸化物と、シリコーン樹脂またはシリカと撥水性のフッ素樹脂とを含む組成物を開示する。基材に防汚特性を与える目的で、公知の塗装技術に従って、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、木材、石、セメント、コンクリート、繊維および布などの基材の表面上に、該組成物を塗付することができる。
【0004】
経済的および便宜の理由から、一般に、防汚組成物が付着されるべき製品から離れたところで防汚組成物を調製することが望ましい。この理由のため、ベースフィルム上の塗膜として防汚組成物を含むフィルム構造を提供することが望ましい。塗装されたベースフィルムは、次いで、上述した表面のいずれかを含んでもよい保護される製品または表面の位置に運ばれ、該フィルムは、そこに積層、または接着される。しかしながらベースフィルムおよび防汚コーティング(しばしばシリコーンベースである)の間に充分でかつ長く継続する接着を得ることは困難である。さらに公知のフィルムは、しばしば乏しい耐候性の欠点を有し、時間がたつにつれて、もろくなり、および/または光学的特性および/または色調の低下を示す。それゆえエージングにおいて、フィルムは野外曝露の結果として、微小の亀裂を起こす恐れがあり、それはフィルム分解を加速し、ヘイズを増加させ、脆化を促進し、内部層の接着性の低下を引き起こす。
【0005】
フィルム基材と防汚塗料組成物との間の接着特性を改良するために、フィルム基材上に塗付するための下地組成物を提供することが、本発明の目的である。防汚組成物に対し改良された接着性を示すフィルムを提供をすることが、本発明のさらなる目的である。防汚組成物のためのベースフィルムとして用いるのに適したフィルム基材を提供することが、本発明のさらなる目的である。改良されたUV安定性および耐候性を示すフィルムを提供することは、本発明のさらなる目的である。
【0006】
(発明の概要)
本発明の第一の態様に従い、
(i)(a)35から40モル%までのアルキルアクリレート、(b)35から40モル%までのアルキルメタクリレート、(c)遊離カルボキシル基を含有する10から15モル%までのコモノマー、および(d)15から20モル%までの芳香族スルホン酸および/またはその塩を有するコポリマー、
(ii)アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂、および
(iii)架橋剤
を含む組成物を提供する。
【0007】
上述の組成物は、高分子フィルム基材、特に防汚塗料組成物のためのフィルム基材への下塗としての使用に適している。下地層は、良好な接着性を提供するため、基材層と、任意の後に続く層、すなわち防汚コーティング層または任意の中間層を適合させる役割を成す。本発明の下塗りされたフィルムは、公知のフィルムに比較して改良された接着性を示す。該下塗は、公知の塗膜よりも親水性であり、およびこれが防汚組成物に対する接着性を増加させると信じられている。しかしながら、本発明はこの説に制限されるものではない。本発明の下塗りされたフィルムは、優れた耐候性およびUV安定性も示す。
【0008】
(発明の詳細な説明)
好ましい実施形態において、本発明の組成物は、高分子フィルム基材、特にポリエステルフィルム基材と、シリコーンを基礎とした防汚組成物、特にその中に親水性の成分を有するものとの間の接着性を改良するのに適している。
【0009】
本発明の好ましい実施形態において、本発明の下地組成物は、成分(i)、(ii)および(iii)の水分散物である。別の実施形態において、組成物は、成分(i)、(ii)および(iii)の有機溶剤溶液または乳化物である。
【0010】
好ましくは、成分(i)は、組成物中に存在する全固体の約0.1から約15質量%まで、および好ましくは約2から約6質量%までの量で存在する。好ましくは、成分(ii)は、組成物中に存在する全固体の約0.1から約10質量%まで、および好ましくは約1から約5質量%までの量で存在する。好ましくは、成分(iii)は、組成物中に存在する全固体の約0.01から約3質量%まで、および好ましくは約0.2から約1質量%までの量で存在する。
【0011】
成分(i)の好ましいコポリマーは、以下のとおりである。
【0012】
モノマー(a)のアルキル基は、好ましくは低級アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、テルブチルおよびヘキシルなどの最高6個までの炭素原子を含有するアルキル基である。エチルアクリレートは特に好ましいモノマー(a)である。
【0013】
モノマー(b)のアルキル基は、好ましくは低級アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、テルブチルおよびヘキシルなどの最高6個までの炭素原子を含有するアルキル基である。メチルメタクリレートは特に好ましいモノマー(b)である。
【0014】
遊離カルボキシル基、つまりコポリマーを形成する重合反応に関与するものとは別のカルボキシル基を含有するモノマー(c)は、共重合可能な不飽和カルボン酸を適切に含み、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、および/またはイタコン酸から選択され、アクリル酸およびイタコン酸が特に好ましい。
【0015】
芳香族スルホン酸モノマー(d)は、遊離の酸および/またはその塩、例えばアンモニウム塩、置換アンモニウム塩またはアルカリ金属(リチウム、ナトリウムまたはカリウムなど)塩としてコポリマー中に存在することができる。スルホネート基は、コポリマーを形成する重合反応に関与しない。非芳香族のスルホネートを含有するモノマーの使用は、塗装されたフィルムの劣悪な帯電防止性、および同様に重合化中のコポリマー乳化物の不安定化をもたらし、許容し難いコポリマーの感水性を与える。芳香族スルホン酸ポリマーは、好ましくはp−スチレンスルホン酸および/またはその塩である。
【0016】
成分(i)は、好ましくは、(a)35から37.5モル%までのアルキルアクリレート、(b)35から37.5モル%までのアルキルメタクリレート、(c)遊離カルボキシル基を含有する10から15モル%までのモノマー、および(d)15から20モル%までの芳香族スルホン酸および/またはその塩であるコモノマーを含むコポリマーである。特に好ましいコポリマーは、エチルアクリレート/メチルメタクリレート/イタコン酸/p−スチレンスルホン酸および/またはその塩を35/35/15/15モル%の割合で含み、特には37.5/37.5/10/15モル%の割合で含む。
【0017】
コポリマーの重量平均分子量は、幅広い範囲で変化することができるが、好ましくは10,000から10,000,000、およびより好ましくは1,000,000のオーダーである。
【0018】
組成物の成分(ii)は、アクリルポリマー樹脂および/またはメタクリルポリマー樹脂である。好適なポリマーは、アクリル酸のエステル、好ましくはアルキル基が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、ヘプチルおよびn−オクチル、およびより好ましくはエチルおよびブチルなどのC1−10のアルキル基であるアルキルエステルから誘導された少なくとも1つのモノマーを含む。アルキルアクリレートモノマー単位を含み、さらにアルキルメタクリレートモノマー単位を含むポリマーが、特に好ましい。特に好ましい実施形態において、ポリマーはエチルアクリレートおよびアルキルメタクリレートを含む。好ましくは、アルキルメタクリレートはメチルメタクリレートである。好ましい実施形態において、アルキルアクリレートモノマー単位は、約30から約65モル%までの範囲内の割合で存在し、アルキルメタクリレートモノマー単位は、約20から約60モル%までの範囲内の割合で存在する。
【0019】
成分(ii)のポリマー樹脂中に存在することのできる他のモノマー単位には、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ハロ置換アクリロニトリル、ハロ置換メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−エタノールアクリルアミド、N−プロパノールアクリルアミド、N−メタクリルアミド、N−エタノールメタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−第3級ブチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、イタコン酸、無水イタコン酸およびイタコン酸のハーフエステルを含む。
【0020】
さらに成分(ii)のポリマー樹脂に存在することのできるモノマー単位には、ビニルアセテート、ビニルクロロアセテートおよびビニルベンゾエートなどのビニルエステル類、ビニルピリジン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、マレイン酸、無水マレイン酸、スチレン、並びにクロロスチレン、ヒドロキシスチレンおよびアルキル基がC1−10のアルキル基であるアルキル化スチレンなどのスチレン誘導体を含む。好ましい実施形態において、成分(ii)のポリマーは約35から60モル%までのエチルアクリレート、約30から55モル%までのメチルメタクリレートおよび約2から20モル%のメタクリルアミドを含む。
【0021】
好ましくは、成分(ii)のポリマーの分子量は、約40,000から約300,000まで、より好ましくは約50,000から約200,000までである。
【0022】
成分(iii)の架橋剤は、組成物を架橋させ、基材に対する接着性を改良するための機能を果たし、組成物内での内部架橋の能力を有するべきである。好適な架橋剤には、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、アミン誘導体(ヘキサメトキシメチルメラミンなど)並びにアミン(メラミン、ジアジン、ウレア、環状エチレンウレア、環状プロピレンウレア、チオウレア、環状エチレンチオウレア、アルキルメラミン類、アリールメラミン類、ベンゾグアナミン類、グアナミン類、アルキルグアナミン類およびアリールグアナミン類など)とアルデヒド、例えばホルムアルデヒドとの縮合物を含む。好ましい架橋剤は、メラミンとホルムアルデヒドとの縮合物である。縮合物は、任意選択的にアルコキシル化、例えばメトキシル化またはエトキシル化される。特に好ましい架橋剤は、例えば米国特許第4474923号および米国特許第4508869号に開示されているもののようなオキサゾリン側基を含有するオキサゾリン修飾された付加重合体から選択され、およびEPOCROS(商標)架橋剤(株式会社日本触媒)として商業的に入手可能である。
【0023】
好ましい実施形態において、組成物は、架橋剤の架橋を促進する架橋触媒をさらに含む。架橋剤がメラミンホルムアルデヒドおよびその誘導体を含む本発明の実施形態のための好ましい触媒には、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、パラトルエンスルホン酸、塩基との反応によって安定化されたマレイン酸、およびモルホルニウムパラトルエンスルホネートを含む。
【0024】
本発明の第二の態様によれば、基材層および下地層を含むフィルムが提供される、該下地層は本発明の第一の態様による組成物である。該フィルムは、その上に防汚組成物を塗装することができるベース層としての使用に適している。
【0025】
基材は、任意の適したフィルム成形材料から成形することができる。熱可塑性高分子材料は好ましい。このような材料には、エチレン、プロピレンおよび1−ブテンなどの1−オレフィンのホモポリマーまたはコポリマー、ポリアミド、ポリカーボネート、PVC、PVA、ポリアクリレート、セルロース、および特には合成線状ポリエステルを含む。
【0026】
基材として有用な合成線状ポリエステルは、1または複数のジカルボン酸またはそれらの低級アルキル(最高6個の炭素原子)ジエステル、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−または2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ヘキサヒドロ−テレフタル酸または1,2−ビス−p−カルボキシフェノキシエタン(任意選択的にピバル酸などのモノカルボン酸を有する)を、1または複数のグリコール、特に脂肪族または環状脂肪族グリコール、例えばエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,4−シクロヘキサンジメタノールと縮合することによって得ることができる。脂肪族グリコールが好ましい。
【0027】
好ましい実施形態において、ポリエステルはポリエチレンテレフタレートおよびポリエチレンナフタレートから選択される。ポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
【0028】
さらに好ましい実施形態において、ポリエステルは、脂肪族または環状脂肪族ジオールより成る群から選択される1または複数のジオールを有するテレフタル酸(TPA)およびイソフタル酸(IPA)のコポリエステルである。この実施形態において、テレフタレートポリエステル単位に対するイソフタレートポリエステル単位の好ましいモル比は、イソフタレートが0.1から40モル%までおよびテレフタレートが99.9から60モル%まで、好ましくはイソフタレートが15から20モル%までおよびテレフタレートが85から80モル%までである。テレフタル酸/イソフタル酸コポリエステルは、ジオールとテレフタル酸およびイソフタル酸の縮合重合により得ることができる。好適な脂肪族ジオールは、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,6−ヘキサンジオールを含む。好適な環状脂肪族ジオールに、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび1,4−シクロヘキサンジオールを含む。コポリエステルはエチレングリコールから誘導されることが好ましい。従って、この実施形態において、好ましいポリエステルは、エチレンイソフタレートおよびエチレンテレフタレート(本明細書中ではPE−TPA/IPAと呼ぶ)のコポリエステルであり、好ましくは0.1から40モル%までのエチレンイソフタレートおよび99.9から60モル%までのエチレンテレフタレート、より好ましくは15から20モル%までのエチレンイソフタレートおよび85から80モル%までのエチレンテレフタレートを含む。特に好ましい実施形態において、第二の層は、18モル%のエチレンイソフタレートおよび82モル%のエチレンテレフタレートを実質的に含んでいるコポリエステルを含む。
【0029】
TPA/IPAコポリエステルは、例えばPETを含むフィルムと比較して、そのフィルムの結晶化度を減少させる傾向にあり、結晶化度は、フィルムの耐候性またはUV安定性、特に脆性に関して改良することを所望される場合に重要な要因である。
【0030】
また、基材は、ポリアリールエーテルまたはそのチオ類似体、特にポリアリールエーテルケトン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルエーテルスルホン、またはコポリマー若しくはそのチオアナログを含んでもよい。これらのポリマーの例は、EP−A−001879、EP−A−0184458およびUS−4008203に開示されており、およびSTABAR(登録商標)(ICI plc)として市販されているポリマーを含む。同様に、そのようなポリマーの配合物を用いてもよい。
【0031】
基材は、上述のフィルム形成性材料の1つまたは複数の別個の層を含むことができる。例えば、基材は、1、2、3、4または5またはそれ以上の層を含むことができる。それぞれの層の高分子材料は、同じでも異なってもよい。特に好ましい実施形態では、2または3の、特に2つの異なるタイプの層を含む多層基材を含むことができる。典型的な多層構造は、AB、ABA、ABC、ABABAまたはABCBAタイプであってよい。
【0032】
基材が2層以上含む場合には、好ましくは各層の少なくとも1つが、ポリチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)および上述したようなTPA/IPAコポリエステルから選択されたポリマーを含む。
【0033】
例えば、基材が2層AB構造または3層ABA構造または5層ABABA構造を含む場合、基材は以下の層の組み合わせ、A=PET、B=PET;A=PETおよびB=PE−TPA/IPA;A=PE−TPA/IPAおよびB=PET;A=PE−TPA/IPAおよびB=PE−TPA/IPA;およびPETがPENで置き換えられる上述に相当する組み合わせを含むことができる。基材が、3層ABC構造または5層ABCBA構造を含む場合は、基材は、AおよびBが上述で定義されるようなものであり、CがPE−TPA/IPAまたはポリエチレンイソフタレートである層の組み合わせを含むことができる。
【0034】
基材の形成は、当該分野で周知の従来技術によって達成することができる。都合よく、基材の形成は、以下に述べる手順に従う押出し形成によって達成される。一般的な用語において、上述の方法は、溶融高分子の層を押出し、押出し物を急冷し、および急冷した押出し物を少なくとも一方向に配向させる工程を含む。
【0035】
基材は、一方向に配向することもできるが、好ましくはフィルムの平面内の2つの相互に垂直な方向に引っ張ることによって二軸に配向させ、機械的および物理的性質の満足のいく組み合わせを達成させる。配向は、配向したフィルムを成形するための当該分野に公知のいずれかの方法、例えばインフレーション法またはフラットフィルム法によって実施してもよい。
【0036】
インフレーション法において、同時二軸延伸は、熱可塑性ポリエステルチューブを押出し成形し、続いて急冷し、再加熱し、次いで内部ガス圧によって広げて横配向を誘起し、縦配向を誘起する速度で引っ張ることによって達成する。
【0037】
好ましいフラットフィルム法では、基材を成形するポリエステルをスロットダイを通して押出し、冷却された流延用ドラム上ですばやく急冷し、該ポリエステルを非結晶の状態まで急冷することを確実とする。次いで、ポリエステルのガラス転移温度を越える温度で急冷した押出し物を少なくとも一方向に伸ばすことによって、配向を達成する。順次的配向は、急冷した平坦な押出し物を、最初に一方向に、一般的には縦方向、つまりフィルム延伸機を通して前方向に伸ばし、次いで横方向に伸ばすことによって達成することができる。1組の回転ロールの上でまたは2対のニップロールの間で押出し物の前方向の延伸を好都合に行い、次いでステンター装置内で横延伸を行う。延伸は、ポリエステルの性質によって決定される程度まで実施される。例えば一般的に、ポリエチレンテレフタレートは、延伸フィルムの寸法が、延伸する一方向または各方向における当初の寸法に対し2から5倍、好ましくは2.5から4.5になるよう延伸される。典型的には、延伸は、70℃から125℃までの範囲の温度で行う。一方向のみの延伸が必要とされる場合、より大きい延伸比(例えば最高約8倍まで)を用いることができる。縦方向と横方向とを等しく伸ばす必要はないが、バランスのとれた性質を所望するなら等しく伸ばすことは望ましいことである。
【0038】
延伸されたフィルムは、ポリステルのガラス転移温度を超える温度で、ただしその融点より下の温度で寸法拘束下でヒートセットすることによって寸法安定化され、ポリエステルの結晶化を誘起することができ、およびそうすることが好ましい。フィルム収縮が重要な問題でない用途において、比較的に低い温度でヒートセットしてもよく、あるいは全くヒートセットしなくてもよい。一方、フィルムをヒートセットする温度が上がるにつれて、フィルムの引裂き抵抗は変化し得る。したがって実際のヒートセットの温度および回数は、フィルムの組成物およびその目的用途に依存して変化するであろうが、フィルムの引裂き抵抗特性を著しく低下させるように選択されるべきではない。これらの制限内で、GB−A−838708で述べられるように、約135℃から250℃までのヒートセット温度が一般的に望ましい。
【0039】
基材が2つ以上の層を含む場合、基材の調製は共押出しによって都合よく実施される。該共押出しは、複数オリフィスのダイの独立したオリフィスを通したそれぞれのフィルムを形成する層の同時の共押出し、およびその後に依然として溶融している層を合体することによるか、または好ましくはダイマニホールドへと通じるチャネル内でそれぞれのポリマーの溶融流が最初に合体され、その後、それによる混合のない層流の条件下でダイオリフィスから一緒に押出されて、多層ポリマーフィルムが形成される単一チャネル共押出しのいずれかによる。その多層ポリマーフィルムは、前述のように配向およびヒートセットされてもよい。多層基材の構造は、従来の積層技術、例えば前もって形成された第一の層および前もって形成された第二の層を一緒に積層すること、または例えば第一の層を前もって形成された第二の層にキャスティングすることによっても達成することができる。
【0040】
基材は、適切には約12μmと300μm、好ましくは20μmから約150μmまで、および詳細には約30μmから約70μmまで間の厚さを有する。
【0041】
下地層の厚さに対する基材の厚さの割合は、幅広い範囲内で変えることができるが、下地層の厚さは、好ましくは、基材の厚さの0.004%未満でも、また10%より大きくあるべきでもない。実施には、下地層の厚さは、望ましくは約0.01μmから約10μmまで、好ましくは約0.1μmから約5μmまでである。一般的に下地層は、約1.0μmを越えない。
【0042】
基材および/または下地組成物は、好ましくは、フィルムのエージング特性を改良するため、特に時間が経つにつれて脆化するフィルムの傾向を小さくするために、1つまたは複数のUV吸収剤を含む。原則として、任意の有機または無機のUV吸収剤、特にポリステルとともに使用するのに適したものを、本発明において用いることができる。好適な例は、Encyclopaedia of Chemical Technology、Kirk−Othmer、第3版、John Wiley&Sons、第23巻、615から627頁において開示された有機UV吸収剤を含む。UV吸収剤の詳細な例は、ベンゾフェノン類、ベンゾトリアゾール類(US−4684679、US−4812498およびUS−4681905)、ベンゾキサジノン類(US−4446262、US−5251064、およびUS−5264539)、トリアジン類(US−3244708、US−3843371、US−4619956、US−5288778およびWO94/05645)およびヒンダードアミン類を含む。前述の文献の教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0043】
好ましくは、UV吸収剤は、不揮発性であり、生成物の過度の黄色化を引き起こさない。
【0044】
本発明の好ましい実施形態において、UV吸収剤は、1または複数のトリアジン類、より好ましくはヒドロキシフェニルトリアジン類、詳細には式1、
【0045】
【化1】
【0046】
(式中、Rは水素、C1〜C18のアルキル、ハロゲン若しくはC1〜C12のアルコキシによって置換されたC2〜C6のアルキル、またはベンジルであり、R1は水素またはメチルである。)のヒドロキシフェニルトリアジン化合物を含む。Rは、好ましくはC1〜C12アルキルまたはベンジル、より好ましくはC3〜C6のアルキル、および詳細にはヘキシルである。R1は好ましくは水素である。特に好ましいUV吸収剤は、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシル)オキシ−フェノールであり、Ciba−AdditivesからTinuvin(商標)1577FFとして商業的に入手可能である。
【0047】
さらに好ましいUV吸収剤の例は、ベンジリデンマロネートエステル(SandozからSanduvor(商標)PR−25として商業的に入手可能)、およびベンゾキサジノン(CytecからCyasorb(商標)として商業的に入手可能)である。
【0048】
本発明の一実施形態において、UV吸収剤を、層を形成するポリエステルの鎖に化学的に組み込むことができる。例えばEP−A−0006686、EP−A−0031202、EP−A−0031203およびEP−A−0076582に述べられているように、好ましいUV安定化ポリステルは、ポリエステルの中にベンゾフェノンを組み入れることによって生成される。それら文献の教示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
本発明のさらなる実施形態において、UV吸収剤を、下地組成物に含有されるポリマーの鎖に化学的に組み込むことができる。例えば、本明細書で述べた成分(ii)のアクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂は、ベンゾトリアゾールなどのUV吸収性の官能基を含むことができる。UV吸収性の官能基を含有する好適なアクリレート樹脂は、SAIVINOL(商標)(Saiden Chemical Industry Co.)として商業的に入手可能である。典型的には、UV官能基は、下地組成物中に存在する、UV官能基を含するアクリレート樹脂の全量の約45質量%まで、一般的には約35質量%までのレベルで存在する。好適なアクリレートコポリマーの例は、EA/MMA;BA/MMA;EHA/MMA;EA/BA/MMA;EHA/BA/MMA;BA/MMA/MAA;BA/MMA/AA;BA/MMA;およびBA/MMA/2−HEMA、(EA=エチルアクリレート;MMA=メチルメタクリレート;BA=ブチルアクリレート;EHA=2−エチルヘキシルアクリレート;MAA=メタクリル酸;AA=アクリル酸;および2−HEMA=2−ヒドロキシエチルメタクリレート)を含む。
【0050】
好適な無機UV吸収剤には、電子顕微鏡で測定される200nm未満、より好ましくは5nmから150nmまで、詳細には10nmから100nmまで、および特には15nmから40nmまでの範囲の平均結晶サイズを有する、酸化亜鉛または二酸化チタンなどの金属酸化粒子を含む。二酸化チタン粒子が、特に好ましい。
【0051】
二酸化チタン粒子は、アナタース結晶形またはルチル結晶形を有してもよい。二酸化チタン粒子は、好ましくは、ルチル形を大部分含み、より好ましくはルチル形を少なくとも60質量%、詳細にはルチル形を少なくとも80質量%、および特にはルチル形をほぼ100質量%含む。該粒子は、塩化物法、または硫酸塩法などの標準的な方法によって調製することができる。
【0052】
本発明の一実施形態において、二酸化チタン粒子を、好ましくはアルミニウム、シリコン、亜鉛、マグネシウムまたはその混合物のような無機酸化物でコーティングする。好ましくは、上述のコーティングは、好適には8から30までの炭素原子、好ましくは12から24までの炭素原子を有する、脂肪酸および好ましくはアルカノールなどの有機化合物をさらに含む。ポリジメチルシロキサンまたはポリメチルハイドロゲンシロキサンなどのポリジオルガノシロキサンまたはポリオルガノハイドロゲンシロキサンは、好適な有機化合物である。コーティングは、水性懸濁液中の二酸化チタン粒子に、適切に付着される。無機酸化物を、アルミン酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、ケイ酸またはケイ酸ナトリウムなどの水溶性化合物から水性懸濁液中に沈澱させる。二酸化チタン粒子のコーティング層は、二酸化チタンの重量に基づいて、好ましくは、1質量%から12質量%まで、より好ましくは2質量%から6質量%までの範囲の無機酸化物、および好ましくは0.5質量%から3質量%まで、より好ましくは0.7質量%から1.5質量%までの範囲の有機化合物である。
【0053】
基材が2以上の層を含む場合、UV吸収剤は、基材の1つまたは複数の層または全ての層に存在することができる。基材の各層は、同一または異なるUV吸収剤を含むことができる。
【0054】
一層に組み込まれるUV吸収剤の量は、一般的に、その層のポリマーの重量に対して、0.1質量%から10質量%まで、より好ましくは0.5質量%から9質量%まで、より好ましくは1.2質量%から8質量%まで、詳細には2質量%から6質量%まで、および特には3.2質量%から5.5質量%までである。金属酸化物、詳細には二酸化チタンなどのある種の無機UV安定剤は、本明細書で後述するように、微粒子充填剤としての使用にも適しており、そのためポリマーの10質量%を越える量で存在することができるということに、注意すべきである。このような材料を使用する場合、本明細書で後述するように、その量、例えば二酸化チタンの量は、フィルムの所望される外観(例えば不透明な、または光学的に透明な)によって一般的に決定されるであろう。
【0055】
本発明の一実施形態においては、有機UV吸収剤、好ましくはトリアジン、および無機UV吸収剤、好ましくは二酸化チタンのどちらもが存在する。無機UV吸収剤対有機UV吸収剤の重量の比は、好ましくは、0.5:1から10:1まで、より好ましくは1:1から5:1まで、および詳細には1.5:1から2.5:1までの範囲である。
【0056】
本発明による高分子フィルムの1つまたは複数の層は、高分子フィルムの製造に慣用的に用いられる任意の添加剤を都合よく含有することができる。従って染料、顔料、ボイド形成剤(voiding agents)、潤滑剤、抗酸化剤、ラジカルスカベンジャー、熱安定剤、粘着防止剤、界面活性剤、スリップ剤、蛍光増白剤、光沢向上剤、分解剤前駆体、粘度改質剤、および分散安定剤のような剤は、基材および/または下地層の中に適宜組み込むことができる。詳細には、基材および/または下地層は微粒子充填剤を含むことができる。充填剤は、例えば微粒子無機充填剤または不相溶の樹脂充填剤、または2以上のこのような充填剤の混合物であってよい。
【0057】
「不相溶の樹脂」とは、層の押し出し成形および製造中にうける最も高い温度で、溶融しない樹脂、またはポリマーと実質的に混和しない樹脂を意味する。不相溶の樹脂の存在は、一般にボイドを含む層をもたらす。ボイドを含む層とは、少なくとも一定の割合で離散した独立気泡を含有する気泡構造を有する層を意味する。好適な不相溶の樹脂は、ポリアミド、およびオレフィンポリマーを含み、詳細には、分子中に最高6個の炭素原子を含有するモノ−α−オレフィンのホモポリマーまたはコポリマーを含む。好ましい材料は、低密度または高密度オレフィンホモポリマー(詳細にはポリエチレン、ポリプロピレン若しくはポリ−4−メチルペンテン−1)、オレフィンコポリマー(詳細にはエチレン−プロピレンコポリマー)、またはそれらの2以上の混合物を含む。ランダム、ブロックまたはグラフトコポリマーを用いてもよい。
【0058】
微粒子無機充填剤は、従来の無機充填剤を含み、詳細にはアルミナ、シリカ(特に沈降シリカまたは珪藻シリカおよびシリカゲル)およびチタニアなどの金属酸化物また非金属酸化物、焼成チャイナクレー、並びにカルシウムおよびバリウムの炭酸塩および硫酸塩などのアルカリ金属塩を含む。微粒子無機充填剤は、ボイドを形成するタイプまたはボイドを形成しないタイプであってよい。好適な微粒子無機充填剤は、均質なものであり、特に二酸化チタンのみまたは硫酸バリウムのみなどの単一の充填剤材料または化合物から実質的に構成されてもよい。あるいは少なくとも一部の充填剤が不均質であって、主たる充填剤材料が追加の修飾成分と会合していてもよい。例えば、顔料、石鹸、界面活性剤、カップリング剤または他の改質剤などの表面改質剤で主要の充填剤粒子を処理し、基材層ポリエステルに対して充填剤が相溶性である度合いを向上しまたは変えることができる。好ましい微粒子無機充填剤には、二酸化チタン、本明細書で先に述べたものなど、またはシリカを含む。
【0059】
無機充填剤は微細に分割されるべきであり、その体積配分中央粒径(粒子の直径に対する体積%に関する累積分布曲線から読み取られる全粒子の体積の50%に相当する等価球の直径、しばしば「D(v,0.5)」価と呼ばれる)は、好ましくは0.01から5μmまで、より好ましくは0.05から1.5μmまで、および詳細には0.15から1.2μmまでの範囲である。
【0060】
無機充填剤粒子のサイズ分布は、重要なパラメーターでもあり、例えば過度に大きな粒子の存在は、目障りな「斑」を示すフィルムをもたらし得る、つまりフィルム中の個々の充填剤粒子の存在が肉眼で認められ得る。基材層に取り込まれるいずれの無機充填剤粒子も、30μmを越える実際の粒子サイズを有するべきではないことが好ましい。このようなサイズを越える粒子は、当該分野で公知の篩いにかける方法によって取り除くことができる。しかしながら篩う作業は、選ばれたサイズより大きい全ての粒子を取り除くことに、常に完全に成功するわけではない。それゆえ、実際には、99.9%の数の無機充填剤粒子のサイズは、30μmを越えるべきでなく、好ましくは20μmを越えるべきでなく、およびより詳細には15μmを越えるべきではない。無機充填剤粒子の好ましくは少なくとも90体積%、より好ましくは少なくとも95体積%は、体積配分中央粒径±0.8μm、および詳細には±0.5μmの範囲内である。
【0061】
充填剤粒子の粒子サイズは、電子顕微鏡、クールター計数器、沈降分析および静的または動的光散乱によって測定することができる。レーザー光回折に基づく技術が好ましい。中央粒子サイズは、選ばれた粒子サイズ未満の粒子の体積百分率を表す累積分布曲線をプロットし、50番目の百分位数を測定することによって、測定することができる。
【0062】
下地層に用いる場合、充填剤粒子は、下地層のポリマーの重量に関して下地層の約20から約200質量%、より好ましくは50から150質量%含むことができる。
【0063】
高分子フィルムの基材は、グリセロールまたはエチレングリコールまたは当該分野において公知の他の慣用の可塑剤などの1つまたは複数の可塑剤を含むこともできる。可塑剤は、構造から失われるUV吸収剤の量の減少に有益である。
【0064】
層の組成物の成分は、従来の方法において一緒に混合することができる。例えば、層ポリマーを誘導するモノマー反応剤と混合することによって、あるいは、それら成分を、混転もしくはドライブレンドによって、または押出し機中で配合し、引き続いて冷却、および通常は粒状またはチップへの粉砕を行うことによってポリマーと混合する。また、マスターバッチ技術を用いてもよい。
【0065】
好ましい実施形態では、本発明の基材層は光学的に透明であり、好ましくは、規格ASTM D1003により測定される6%未満の、より好ましくは3.5%未満の、および特には2%未満の散乱した可視光線の百分率(ヘイズ)を有する。この実施形態において、充填剤は、典型的には極めて少量、一般的には基材の0.5質量%を越えない、好ましくは0.2質量%未満で存在する。この実施形態の好ましい充填剤は、Aerosil(商標)OX50であり、典型的には約0.0002%の量で用いられる。
【0066】
本発明の別の実施形態では、基材層は不透明で、高度に充填されており、好ましくは、0.1から2.0、より好ましくは0.2から1.5、より好ましくは0.25から1.25、より好ましくは0.35から0.75および特には0.45から0.65の範囲の透過光学濃度(TOD)(Sakura Densitometer;タイプPDA65;透過モード)を示す。効果的な量の不透明剤をポリエステルブレンド物に組み込むことによって、都合よく基材層を不透明にさせる。好適な不透明剤には、先に述べたような、不相溶樹脂充填剤、微粒子無機充填剤または2以上のこのような充填剤の混合物を含む。不透明な基材層に存在する充填剤の量は、好ましくは基材層高分子の重量に基づいて1質量%から30質量%まで、より好ましくは3質量%から20質量%まで、詳細には4質量%から15質量%まで、および特には5質量%から10質量%までの範囲内である。
【0067】
不透明な基材層の表面は、好ましくは、本明細書に述べるように測定される、以下のL*、a*、およびb*のCIEラボラトリー色座標値を有する。L*値は、適切には85より大きく、好ましくは90から100まで、より好ましくは93から99まで、および詳細には95から98までの範囲内である。a*値は、好ましくは、−2から3まで、より好ましくは−1から2まで、詳細には0から1.5まで、および特には0.3から0.9までの範囲内である。b*値は、好ましくは、−10から0まで、より好ましくは−10から−3まで、詳細には−9から−5まで、特には−8から−7までの範囲内である。
【0068】
色座標値は、フィルムを形成するポリエステルの中に、青染料および/またはマゼンタ染料などの適切な染料を組み込むことによって変更することができる。例えば青染料は、好ましくは、ポリエステルの重量に関して10から1000ppmまで、より好ましくは30から500ppmまで、詳細には50から200ppmまで、および特には100から150ppmまでの範囲内の濃度で用いることができる。あるいは、またはさらに、マゼンタ染料は、好ましくは、ポリエステルの重量に関して2から200ppmまで、より好ましくは4から100ppmまで、詳細には7から50ppmまで、および特には10から15ppmまでの範囲の濃度で用いることができる。
【0069】
不透明な基材層の表面は、本明細書で述べるように測定される、好ましくは60から120まで、より好ましくは80から110まで、詳細には90から105まで、および特には95から100ユニットまでの白色度指数を示す。
【0070】
下地塗料組成物のコポリマーは、一般的に水に不溶性である。それでも、水に不溶性のコポリマーを包含する塗料組成物を、水性分散液として、あるいはまた有機溶剤中の溶液として、高分子フィルム基材に塗付することができる。水性媒体による塗付は、経済的に有利であり、揮発性有機溶剤の使用に関連する潜在的な爆発および毒性の危険を避け、および有機溶剤を用いる場合にしばしば遭遇する残余臭気の問題を除去する。
【0071】
高分子フィルム基材上の下地塗料の良好な湿潤性および平滑化特性を達成するためには、下地組成物の表面エネルギーは、フィルム基材の表面エネルギーより小さいことが望ましい。表面張力の適切な減少は、下地組成物に1つまたは複数の界面活性剤、例えばアルコールエトキシレート、ノニルフェノールエトキシレートなどのエトキシ化アルキルフェノール、およびアルキルスルフェートを添加することによって達成することができる。
【0072】
下地組成物は、すでに延伸されたフィルム基材に塗付することができる。しかしながら、下地塗料の塗付は、好ましくは延伸処理の前または間に行う。
【0073】
詳細には、下地塗料は、二軸延伸処理の2つの段階(縦および横)の間でフィルム基材に塗付することが好ましい。このような延伸と塗装の順序は、塗装された線状ポリエステルフィルム基材の製造に特に好ましく、該基材は、好ましくは最初に一連の回転ローラーの上で縦方向に延伸され、下地組成物で塗装され、次いでステンタオーブン内で横方向に延伸され、好ましくは続いてヒートセットされる。
【0074】
高分子基材への下地塗料の堆積の前に、所望であれば、その露出した表面に化学的または物理的に表面を改質する処理を施し、該表面と続いて塗装される下地塗料との間の結合を改良することができる。その簡易さおよび効果により特にポリオレフィン基材の処理に適する好ましい処理は、露出した基材表面をコロナ放電に伴う高電圧の電気応力にかけることである。あるいは、基材を当該分野において公知の薬剤で前処理し、基材高分子に対する溶解作用または膨潤作用を受けることができる。ポリエステル基材の処理に特に適したこのような薬剤の例には、一般的な有機溶剤中に溶解されたハロゲン化フェノール、例えばp−クロロ−m−クレゾール、2,4−ジクロロフェノール、2,4,5−または2,4,6−トリクロロフェノールまたは4−クロロレゾルシノールのアセトン溶液またはメタノール溶液を含む。
【0075】
グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ディップコーティング、ビーズコーティング、スロットコーティングまたは静電吹付コーティングなどの任意の好適な慣用のコーティング技術によって、下地組成物を、水性分散液として、または有機溶剤溶液として高分子フィルム基材に塗付することができる。該溶液または分散液は、例えば塗装された基材を加熱することによって乾燥した際の下地層の厚みが、任意の続いて塗付される層に対し効果的な結合を与えるような量で、適切に塗付される。例えば、下地塗料は、0.1から10mg/dm2までの範囲内の、および典型的には0.2から5mg/dm2までの範囲内の塗料重量で基材に塗付することができる。
【0076】
例えば火炎処理、イオン衝撃(ion bombardment)、電子ビーム処理、紫外線処理による、または好ましくはコロナ放電による下地層の表面の改良は、続いて塗装される塗膜の接着性をさらに改良するために用いることができる。
【0077】
コロナ放電による好ましい処理は、好ましくは1から100kvの電位で1から20kwの出力を有する高周波高電圧の発電機を用いる従来の装置で、大気圧において大気中で行うことができる。放電は、好ましくは1.0から500m毎分の線速度で、放電ステーションの誘電性支持ロール上をフィルムを通過させることにより、慣用的に実施される。放電電極は、動いているフィルム表面から0.1から10.0mmまでに位置してよい。
【0078】
本発明の第一の態様に従って下地組成物で塗装された基材の表面を、本明細書では第一面と呼ぶ。この下地組成物で塗装されていない基材の面を、本明細書では第二面と呼ぶ。
【0079】
基材の第二面は、その上に1つまたは複数のさらなる高分子層または塗料材料を有してもよい。
【0080】
塗料材料で塗装する場合、第二面の塗料は、基材の第一面上の下地組成物と同じでも異なってもよく、好ましくは異なる。第二面の塗装は、好ましくは、フィルムの作成方法の上述した基材の第一面上の下地層で塗装する工程と同じ段階で本明細書で述べる技術を用いて行うことができる。第二面上の追加の塗膜層の表面を改質し、続いて行う塗装の接着性を改良することを、本明細書に述べる技術を用いて行ってもよい。
【0081】
一実施態様において、第二面上の追加の塗膜は、本明細書で成分(ii)として述べるようなアクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂の不連続層を含むことができ、任意選択的に、本明細書で成分(iii)として述べるもののいずれかのような架橋剤をさらに含むことができる。第二面上の追加の塗膜が架橋剤を含む場合、該架橋剤は、追加の塗膜層中の高分子の重量に基づいて好ましくは最高25質量%まで、好ましくは少なくとも10質量%の量で用いることができる。また追加の塗膜層は、本明細書で述べるような高分子フィルムの製造において慣用的に用いられる添加剤のいずれかを含むこともできる。詳細には、追加の塗膜層は、小粒径のシリカなどの微粒子充填剤を含むことができる。充填剤を用いる場合、好ましくは、充填剤は高分子材料の50質量%を超えない量で、好ましくは約5から15質量%、特に約10質量%の量で存在し、その粒径は、0.5μm未満、好ましくは0.3μm未満、特には0.005から0.2μmであるべきである。第二面上の追加の塗膜層は、0.1mg/dm2未満の塗料重量を塗付することによって生成することができる不連続層である。不連続な追加の塗膜の厚みは、好ましくは基材層の厚さの約0.004%から約10%である。好ましくは、不連続な追加の塗膜の厚みは、少なくとも0.01μmかつ約1.0μm未満、および好ましくは0.1μm未満である。
【0082】
第二面上の不連続な追加の塗膜層は、フィルムの巻き取り能(windability)などの取り扱い適性を改良するための「スリップコーティング」として特に有用である。基材の第二面上の追加の塗膜は、基材または下地塗膜から離れた多層基材の最も外側の層がテレフタル酸およびイソフタル酸のコポリエステル以外のポリマーを含む用途を主として意図される。追加の塗膜は、基材または下地塗膜から離れた多層基材の最も外側の層がPETまたはPENポリエステルを含む場合に特に有用である。
【0083】
アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂の不連続層の代わりとして、第二面が、ケイ酸カリウムを含む「スリップコーティング」をその上に有することもできる。ケイ酸カリウムコーティングは、例えば米国特許第5925428号および第5882798号に開示され、それら文献の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0084】
第二面を、例えば不連続な追加の塗膜で塗装するさらなる代わりとして、基材の第二面は、その上に1つまたは複数の高分子層を有しでもよく、それら高分子層は基材層と共押出しされても、従来技術を用いて前もって成形された基材層に積層してもよい。
【0085】
一実施形態において、基材の第二面の追加の高分子層は、ヒートシール可能な層である。ヒートシール可能な層は、基材層の融解温度未満の温度でヒートシール結合が形成され得るような温度において軟化し始めるべきである。好ましくは、ヒートシール可能な層は、基材層の高分子材料の融解温度より約5℃から50℃低い温度、好ましくは約5℃から30℃低い温度、および好ましくは少なくとも約10℃低い温度でヒートシール結合が形成され得るような温度で、軟化し始めるべきである。当該分野で知られる任意の好適なヒートシール可能な層を用いてもよい。例えばヒートシール可能な層は、1または複数のジカルボン酸(例えばテレフタル酸)と脂肪族ジオール(例えばエチレングリコール)および環状脂肪族ジオール(例えば1,4−シクロヘキサンジメタノール)とのコポリエステルを含んでもよく、該ヒートシール可能な層は、望ましくは常に本質的に非晶質である。環状脂肪族ジオール対脂肪族ジオールの好ましいモル比は、10:90から60:40の範囲、好ましくは20:80から40:60の範囲、およびより好ましくは30:70から35:65の範囲である。このような高分子の市販品の例は、テレフタル酸、約33%の1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび約67%のエチレングリコールのコポリエステルを含むPETG(商標)6763(Eastman)がある。
【0086】
さらなる実施形態において、基材の第二面上の追加の高分子層は、当該分野において知られる基材層に隣接する接着層、および該接着層に隣接する可剥性剥離層を含むことができる。
【0087】
本発明の第2の態様に従って下塗りされた基材層は、防汚複合フィルムにおけるベース層を形成することができる。該複合フィルムは、下塗りされた基材層の該下塗りされた表面上に光触媒を含む防汚層を含む。複合フィルムは、基材層と防汚層との間に改良された接着性を示し、好ましくは改良された耐候性特性も示す。
【0088】
防汚層は、複合フィルム中の活性層であり、例えば光触媒性酸化物(二酸化チタンなど)およびシリカまたはシリコーン樹脂(EP−A−0903389に開示されているものなど)を含んでもよい。防汚層は、太陽光または紫外線によって活性化される。活性層中に存在する光触媒は、紫外線または太陽光をさらされる時にフリーラジカルを生成し、次いでそのフリーラジカルが、フィルム表面上に蓄積した物質を攻撃し、分解すると信じられている。例えば自動車の窓やミラーなどの外面に積層された複合フィルムの場合、生じた分解生成物は、特別なメンテナンスなしに続いて起こる雨水によるすすぎ落とし効果によって取り除くことができる。それゆえ複合シートは、自己洗浄性保護層として用いることができる。
【0089】
複合フィルムは、自動車の窓やミラーなどの、水滴や曇りの形成を避けることが望まれる状況においても用いることができる。太陽光または紫外線の作用はフィルムの表面に親水性を与え、表面と水との間の接触角を減少させるので水滴は表面上に均一に広がり、それによって視界を改善する。この効果は続く雨または水蒸気にさらされる状態で維持される。
【0090】
複合フィルムは、下塗りされた基材層と防汚層との間に1つまたは複数の追加の層をさらに含むことができる。このような追加の層は、シリコーン誘導体、例えばポリメチルシラセスキオキサン誘導体(特に活性シラノール末端基を有するもの)を含むことができる。このような追加の層は、下塗りされた基材層と防汚層との相溶性を改良し、それゆえ接着性を改良する。もちろん下地層は、そのよなシリコーンを含有する層などに対して良好な接着性を示さなければならない。
【0091】
防汚層の厚みは、典型的には約0.05から約10μmまで、好ましくは約0.1から約1.5μmまでである。追加の層が存在する場合、その厚みは、典型的には約0.05から約10μmまで、好ましくは約0.1から約1.5μmまでである。
【0092】
複合フィルムは建造物、車両および他の人工構造物の外側の層または保護層として用いることができ、金属、セラミック、ガラス、プラスチック、木材、石、セメント、コンクリート、繊維、布および紙を包含する物質の上に塗付することができる。用途は、建造物におけるフィルム、内装タイルおよび外部タイルのためのフィルム、窓およびミラー(内部および外部)および特に自動車の窓およびミラー上のフィルム、道路の車線境界線および道路標識上のフィルム、太陽電池、標識板およびポスター等上のフィルムの使用を含む。複合フィルムは、ガラス基材に対して積層する透明フィルム、例えば自動車の窓またはウィングミラーとして特に使用される。複合フィルムの他の用途は、滅菌用エアーフィルター、自動車の排気浄化フィルター、および自己洗浄性タイルの製造における使用を包含する。複合フィルムを、製造工程の一部として製品の表面に付着することもできるし、現存の製品に後付けすることもできる。
【0093】
複合フィルムは、基材層を提供し、その一表面に本明細書で述べる下地層を形成し、任意選択的に、下塗りされた基材の裏面に追加の高分子層を形成し、および前述の下地層上に防汚層を形成することによって調製できる。
【0094】
本発明の2番目の態様による下塗りされた基材は、例えば画像形成可能な複写フィルム、またはインキジェットプリント可能なフィルム、または金属化フィルム、製図用フィルム、写真フィルムおよび磁気カードの製造に使用することもできる。
【0095】
画像形成可能な複写フィルムの場合には、フィルムの下塗りされた表面は、当該分野で知られる従来の技術により、熱可融性(熱可塑性)トナーパウダーを用いる静電複写技術によって、またはレーザープリンターによって画像を受像することができる。金属化フィルムは、例えばEP−0429179−Aに開示されるような当該分野における従来の技術により、下塗りされた基材に金属箔を積層することによって、または下塗りされた基材上に金属層を堆積することによって形成することができる。製図用フィルムは、例えばEP−0429179−Aに開示されるような当該分野における従来の技術により下塗りされた基材に、1または複数のポリビニルアルコールおよび/またはポリビニルアセテート樹脂などのラッカー層を付着することによって製造することができる。下塗りされた基材は、写真フィルムを製造するために写真乳剤(光感受性ゼラチン状ハロゲン化銀乳剤、特に従来のX線乳剤など)を塗付することができ、または磁気カードを製造するために磁気層を塗付することができる。
【0096】
以下の試験方法は、高分子フィルムのある特性を測定するために用いることができる:
(i)広角ヘイズは、ASTM D 1003−61に従い、Hazegard System XL−211を用いて測定する。
(ii)フィルム表面の60゜光沢値は、DIN 67530に従い、Dr Lange Reflectometer REFO 3(Dr Bruno Lange、GmbH、Dusseldorf,Germanyから入手可能)を用いて測定する。
(iii)L*、a*およびb*色座標値(CIE(1976))および白色度指数は、ASTM D313で述べられる原理に基づいて、Colorgard System 2000、Model/45(Pacific Scientific製)を用いて測定した。
(iv)ポリエステルフィルム基材の外側表面の2乗平均あらさ(Rq)は、0.9×1.2mmの視野にわたりWyko Optical Profilerを用いて測定する。
(V)接着強さは、以下の方法によって測定する。溶剤シリコーン中間層を、下地層の表面に塗装し、該試料を4分間にわたり120度でオーブン内で乾燥させる。接着テープ(SEWAテープ(Nichiban))の4cmの細片を表面上にしっかりと付着させ、次いで引き剥がす。次いで剥離領域の直下の区域を評価し、百分率で表す。100%の接着は、取り除かれた塗膜がゼロであることに相当する。
(vi)ポリエステルフィルムは以下の条件下、Atlas Ci65耐候性試験機でエージングを試験した;340nmで使用する0.50Wm2の自動照射、ブラックパネル温度=63℃(理論上の最大温度)、湿球温度降下=10℃、調整水=30℃、耐候試験サイクル=光を102分/水を18分、試験時間=最高1000時間。
(vii)張力測定(極限引張り強さ(UTS)および%伸長)は、ASTM D882を用いて測定した。
(viii)脆性は、評価されるフィルムの外観検査およびクラックの数で試験した。
【0097】
本発明を以下の実施例によってさらに例示する。実施例は、例示のみを目的とし、上述のように本発明を制限するものでないことは理解されるであろう。本発明の範囲を逸脱することなく、細部の変更をすることができる。
【0098】
(実施例)
以下の塗料組成物を調製した。
【0099】
配合A
【0100】
上述の成分を従来の技術に従い混合し、得られた分散液を脱塩水で50Lにする。従って、脱塩水20Lに対し、成分(i)から(iii)までおよびSYNPERONIC NP10を攪拌しながら添加した。得られた分散液に11.83Lの脱塩水を添加した。硫酸アンモニウムは、一般に使用の直前に加える。
【0101】
成分(i)は、エチルアクリレート(EA;37.5モル%)、メチルメタクリレート(MMA;37.5モル%)、イタコン酸(IA;10モル%)、およびp−スチレンスルホン酸(SSA;15モル%)を有するコポリマーの20%固形分水性分散液を含むNEOCRYL BT70(登録商標)(Avecia)である。
【0102】
成分(ii)は、エチルアクリレート(EA;48モル%)、メチルメタクリレート(MMA;48モル%)およびメタクリルアミド(MA;4モル%)を有するコポリマーの46%固形分水性分散液を含むAC201(登録商標)(Rohm and Haas)である。
【0103】
成分(iii)は、部分的に加水分解されたヘキサメトキシメチルメラミンホルムアルデヒド(90%のメトキシ基および10%のメチロール基)の10%固形分水性分散液(pH8.5から9に調整した)を含むCYMEL 350(登録商標)(Cytec Industries)である。
【0104】
硫酸アンモニウムは、10%溶液(pH9に調整した)であり、架橋剤のための触媒として存在する。
【0105】
SYNPERONIC NP10(登録商標)(Uniqema)は、ノニルフェノールエトキシ化された界面活性剤(10%溶液)である。
【0106】
配合 B
【0107】
成分(i)および(ii)は、配合Aと同様である。成分(iii)は、ヘキサメトキシメチルメラミンホルムアルデヒドの10%固形分水性分散液を含むCYMEL 300(登録商標)(Cytec Industries)である。
【0108】
配合 C
【0109】
成分(i)および(ii)は、配合Aと同様である。成分(iii)は、メトキシメチルメラミンホルムアルデヒド(90%を上回るメトキシ基および10%未満のメチロール基)の10%固形分水性分散液を含むMYCOAT 723(登録商標)(Mitsui Cytec)である。
【0110】
配合 D
【0111】
成分(i)および(ii)は、配合Aと同様である。成分(iii)は、オキサゾリン官能性コポリマー(CAS Registry No.137496−92−5)の38.8%水性乳化物を含むEPOCROS(商標)K−2030E(株式会社日本触媒)である。
【0112】
配合 E
【0113】
成分(i)は配合Aと同様である。成分(iii)は配合Bと同様である。成分(ii)はSAIVINOL(登録商標)(Saiden Chemical Industry Company;Grades X−599−237E−1、X−599−237E−2、X−599−237E−3、およびX−599−237E−4)である。
【0114】
(塗装されたフィルム 実施例1および2)
ポリエチレンテレフタレート(組成物の84質量%)、エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート(82:18)コポリエステル(組成物の12質量%)および紫外線吸収剤(Tinuvin(商標)1577FF,組成物の4質量%)を含む高分子組成物を溶融押出し成形し、冷却した回転ドラム上にキャストし、押出し方向において原寸の約3倍に延伸した。次いで冷却し延伸したフィルムを配合Aで一方の面に塗付し、4μmの未乾燥塗膜厚さを得た。塗装したフィルムを120℃の温度のステンターオーブン中へと通し、乾燥させ、原寸の約3倍に横向き方向に延伸した。二軸延伸し塗装したフィルムを約230℃(実施例1)または約210℃(実施例2)の温度で慣用の方法によってヒートセットした。最終的なフィルムの厚さは50μmであった。
【0115】
(塗装されたフィルム 実施例3および4)
配合Bを用いて、実施例1および2の方法に従った。
【0116】
(塗装されたフィルム 実施例5および6)
配合Cを用いて、実施例1および2の方法に従った。
【0117】
(塗装されたフィルム 実施例7)
ポリエチレンテレフタレート(組成物の88質量%)、エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート(82:18)コポリエステル(組成物の8質量%)および紫外線吸収剤(Tinuvin(商標)1577FF,組成物の4質量%)を含む高分子組成物を用いて、実施例1の方法に従った。
【0118】
(塗装されたフィルム 実施例8)
ポリエチレンテレフタレートおよびTinuvin(商標)1577FF(組成物の2.3質量%)を含む組成物を、エチレンテレフタレート/エチレンイソフタレート(82:18)コポリエステルを含む組成物と共押出しし、実施例1で示した方法に従って加工した。
【0119】
(塗装されたフィルム 実施例9)
フィルムを、以下の水性分散液を用いて反対の面をさらに塗装したこと以外、実施例1の方法に従った:
【0120】
【0121】
成分を従来技術に従い混合し、得られた分散液を蒸留水で50Lにした。
【0122】
成分(a)は、エチルアクリレート(EA;48モル%)、メチルメタクリレート(MMA;48モル%)およびメタクリルアミド(MA;4モル%)を有するコポリマーの17%固形分水性分散液を生成するために、蒸留水で稀釈されたAC201(登録商標、Rohm and Hass)を含む。硝酸アンモニウムは、20%水溶液である。フィルムの反対の面の塗装は、不連続塗装であった。
【0123】
(試験方法)
実施例1から9までの塗装されたフィルムを本明細書で述べる試験方法に従い評価し、得られたデータを第1表に記載する。第1表は、エージングの前後両方のフィルムの特性を示す。
【0124】
試験データは、本発明のフィルムが良好な接着性および低いヘイズを示すということを示す。詳細には、フィルムのヘイズおよび脆化特性は、エージングのおいて有意の質の低下を示さない。さらに、フィルムの接着特性は、700時間のSWOMエージングの後に有意の質の低下を示し始めるだけである。
【0125】
【表1】
Claims (16)
- (i)(a)35から40モル%までのアルキルアクリレート、(b)35から40%までのアルキルメタクリレート、(c)遊離カルボキシル基を含有する10から15モル%までのコモノマー、および(d)15から20モル%までの芳香族スルホン酸および/またはその塩を有するコポリマー、
(ii)アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂、および、
(iii)架橋剤
を含む組成物。 - 成分(i)は、前記組成物中の全固体の約0.1から約15質量%の量で存在し、成分(ii)は、前記組成物中の全固体の約0.1から約10質量%の量で存在し、および成分(iii)は、前記組成物中の全固体の約0.01から約3質量%の量で存在することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 成分(i)は、エチルアクリレート/メチルメタクリレート/イタコン酸/p−スチレンスルホン酸および/またはその塩を、35/35/15/15モル%の割合で含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 成分(i)は、エチルアクリレート/メチルメタクリレート/イタコン酸/p−スチレンスルホン酸および/またはその塩を、37.5/37.5/10/15モル%の割合で含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 成分(ii)は、アルキルアクリレートモノマー単位およびアルキルメタクリレートモノマー単位を含むコポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 成分(ii)は、エチルアクリレートおよびメチルメタクリレートを含むコポリマーであることを特徴とする請求項5に記載の組成物。
- 成分(ii)は、約35から60モル%までのエチルアクリレート、約30から55モル%までのメチルメタクリレート、および約2から20モル%までのメタクリルアミドを含むコポリマーであることを特徴とする請求項6に記載の組成物。
- 成分(iii)は、メラミンホルムアルデヒドを含み、該メラミンホルムアルデヒドは任意選択的にアルコシキル化されることを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- 1つまたは複数の層の高分子材料を有する基材および下地層を含む高分子フィルムであって、上述の下地層が、
(i)(a)35から40モル%までのアルキルアクリレート、(b)35から40%までのアルキルメタクリレート、(c)遊離カルボキシル基を含有する10から15モル%までのコモノマー、および(d)15から20モル%までの芳香族スルホン酸および/またはその塩を有するコポリマー、
(ii)アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂、および
(iii)架橋剤
を含む組成物であることを特徴とする高分子フィルム。 - 前記の基材が1つの層を含むことを特徴とする請求項9に記載のフィルム。
- 前記の基材が2つの層を含むことを特徴とする請求項9に記載のフィルム。
- 1つの層または各層がポリエステルを含むことを特徴とする請求項9に記載のフィルム。
- 1つの層または各層が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、並びに脂肪族または環状脂肪族ジオールより成る群から選択される1または複数のジオールとテレフタル酸およびイソフタル酸のコポリエステルから選択されるポリエステルを含むことを特徴とする請求項9に記載のフィルム。
- 前記のコポリエステルは、15から20モル%までのエチレンイソフタレートおよび85から80モル%までのエチレンテレフタレートを含むエチレンイソフタレートおよびエチレンテレフタレートのコポリエステルであることを特徴とする請求項13に記載のフィルム。
- 前記基材は、UV吸収剤をさらに含み、該UV吸収剤は、該基材の1つの層またはいずれかの層または各層に存在することができることを特徴とする請求項9に記載のフィルム。
- 前記下地層から離れた前記基材の表面に追加の層をさらに含み、前記の追加の層は、アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂の不連続層を含み、および任意選択的に前記追加の塗装層中のポリマーを基準として25質量%までの量の架橋剤をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のフィルム。
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