JP2004501190A - 治療薬の胃部保留および制御された放出のための急速膨張する組成物とその組成物を含む剤形 - Google Patents

治療薬の胃部保留および制御された放出のための急速膨張する組成物とその組成物を含む剤形 Download PDF

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Abstract

本発明は、患者に経口投与するための剤形に使用する医薬組成物を提供する。この組成物は、胃液と接触すると膨張し、患者の胃内で長期間にわたり剤形の保留を助長する。本発明はさらに、活性成分および医薬用組成物を含有する医薬用剤形を提供する。この形態は、活性成分の即時または制御された放出に適合する。この剤形は、レボドパによるパーキンソン病の治療、ならびにメチルフェニダートによる機能亢進および注意欠陥障害の治療に便利に用いることができる。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、経口投与型胃部保留系およびそれらを用いて患者の胃内で薬剤を放出する医薬用剤形に関する。
【0002】
発明の背景
ヒトの疾病の治療のための新しい薬剤の発見の後に、その薬剤が患者に対して静脈内、経皮的、皮下、または経口的のうちどれが最も有効に投与できるかを決めるために更なる調査が企てられる。経口ルートが実施可能ならば、多くの場合経口投与型薬剤が有利である。
【0003】
薬物動態学的研究は、薬剤からの最適な治療上の応答をいかにして得るかについて重要な情報を与えることができる。いくつかの薬剤については治療の過程全体を通じて一定な血流および組織濃度を維持することが、治療の最も望ましい形態である。これら薬剤の即時放出は、血液レベルが望ましい応答を引き出すのに必要なレベルより高いところでピークに達する恐れがあり、それは薬剤を浪費し、また有毒な副作用を引き起こすか激化させる可能性がある。
【0004】
多くの薬剤は、それらが制御された放出方法で送達される場合に、よりすぐれた療法をもたらす。薬剤の放出を持続させるか先へ延ばすことができる周知の剤形が存在する。いくつかの持続型放出剤形では活性成分は、ゆっくり侵食されて活性成分を放出する基質の中に埋め込まれる。他の持続型および遅発型放出剤形は皮膜を有する。持続型放出剤形の皮膜は薬剤にとって半透過性であり、それによってその放出を減速することができる。いくつかの従来の遅発型放出剤形の皮膜は薬剤にとって非透過性であり胃腸液中でゆっくり溶解し、それによって皮膜の溶解が胃腸液と薬剤の接触を可能にするまで活性成分の放出を先へ延ばす。しかしながら半透過性および非透過性皮膜ならびに従来の侵食性基質は、部位特異的な吸収を伴う薬剤の持続型および遅発型の放出に関しては効果がないことが多い。
【0005】
多くの経口投与型薬剤は、空腸および十二指腸によって最も容易に吸収される。他の薬剤は胃壁を通して最も容易に吸収される。ほとんどの薬剤は結腸では効率的に吸収されない。従来の剤形の胃中における滞留時間は平均1〜3時間である。胃を通過した後、剤形が結腸に達するまでに約3〜5時間の生体利用の好機がある。薬剤の放出の前および間、胃内に留まらない持続型および遅発型放出媒質は、生体利用の好機を通り過ぎた後に薬剤のかなりの部分を放出する可能性がある。しかしながら剤形が胃内に留まる場合、活性成分は小腸の上流で放出されることになり、溶解状態、すなわち容易に吸収される状態で腸に入ることになる。胃部保留性剤形、すなわち長期間胃内に留まるように設計される剤形は、上部胃腸管によって最も容易に吸収される薬剤の生体利用性を高めることができる。
【0006】
胃部保留性剤形の別の重要な用途は、腸の塩基性条件に対して不安定な薬剤の生体利用性を改善することである。任意の水溶液と接触すると溶解するように調合される組成物は、腸に達する前に胃に達するので胃の中で少なくとも一部が溶解することになる。しかしながら、薬剤がそれほど急速に吸収されないかまたは滞留時間が長くない場合、薬剤の一部は腸に移ることになる。不安定な薬剤は吸収されないか、吸収されても望ましい治療効果を発揮しない可能性のある生成化合物に少なくとも一部が分解することになる。したがって、腸に移る塩基に敏感な薬剤の分解は、投薬量の有効性を低下させ、正確な投薬に害になる制御できない要因を持ち込む。
【0007】
胃部保留の別の重要な利用法は、消化性潰瘍などの胃の局部的障害の治療のために活性部位に薬剤を送達することである。
前述の理由で医薬調剤の専門家達は、経口剤形の胃内の滞留時間を増す方法を開発した。一般的な方法の一つは、剤形の膨張によりそれが幽門を通過しないようにする胃内膨張である。幽門の径は、個体間で約1から約4 cmまで変動し、平均約2 cmである。膨張性の胃部保留性剤形は、2.5 cm×2 cmのサイズがより望ましいが、少なくとも2 cm×2 cmまで二次元的に膨張して胃部保留を引き起こさなければならない。
【0008】
胃内膨張性剤形の一つのタイプは、ヒドロゲルを用いて胃液と接触したときに剤形の幽門通過を防止するのに十分なサイズまで剤形を膨張させる。このような剤形の例は米国特許第4,434,153号に記載されている。第4,434,153号特許には、経口摂取後に治療プログラムを実行するための装置が開示され、この装置は非水和性ヒドロゲルから形成された基質と、基質全体にわたって分散させた薬剤を含有する複数のきわめて小さな丸剤を有する。
【0009】
Hwang, S等の著、「Gastric Retentive Drug−Delivery Systems」、Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems, 1998, 15, 243 ̄284中で言及されているように、胃内膨張性ヒドロゲルの主要な問題の一つは、ヒドロゲルが十分に水和性になり、それを胃内に留めるのに十分なサイズに膨張させるのに数時間を要する可能性があるということである。非膨張性剤形は平均で約1〜3時間胃の中に残るので、第4,434,153号特許のような周知の膨張性剤形は通過を妨害するのに十分なサイズを達成する前に幽門を通過することになる確率が高い。普通のヒドロゲルの膨張速度制限因子は、剤形中の非表面のヒドロゲル材料への水の拡散速度である。通常のヒドロゲルは乾燥している場合はそれほど多孔性ではなく、したがってヒドロゲル中への水の移送は緩慢である可能性がある。加えて低透過性のゼラチン状の層が濡れたヒドロゲルの表面に形成され、それがさらにヒドロゲル中への水の移送速度を低下させる。
【0010】
緩慢な膨張の問題を解決する一つのアプローチは、超多孔性ヒドロゲルの開発であった。超多孔性ヒドロゲルは、孔の径が100μ以上の網目を有する。この径では、孔は毛管作用によって水を迅速に超多孔性ヒドロゲル中に深く移送することができる。水は急速に非表面のヒドロゲル材料に達し、その結果超多孔性ヒドロゲルを十分な程度まで迅速に膨張させる。超多孔性ヒドロゲルはまだ開発中であり、U. S. Food and Drug Administrationにより医薬的使用を承認されていない。また超多孔性ヒドロゲルの使用に付随する欠点がある。これらは構造的に弱い傾向があり、胃から腸へ食物を進ませる自然収縮の機械的応力に耐えることができないものがある。超多孔性ヒドロゲルは、留まるにはあまりにも小さい粒子に急速に分解しやすい。
【0011】
Chen, J.およびPark, K.の論文、Journal of Controlled Release 2000, 65, 73 ̄82には、数種類の超崩壊剤の存在下で前駆物質のヒドロゲルモノマーを重合することによってその機械的強度を改良する超多孔性ヒドロゲルが記述されている。ChenおよびParkによって記述された重合の結果は、ポリアクリル酸エステルと、例えば架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムが相互結合した架橋性の網目を有する新しい物質である。このような相互結合した網目は、同じ前駆物質のヒドロゲルモノマーから製造される従来のヒドロゲルと同様の物性を有するとは考えられない。
【0012】
胃内に剤形を留めるための別の一般的な方法は、米国特許第4,140,755号および第4,167,558号に例証されている胃内浮遊である。胃内浮遊系は胃液よりも低密度であり、胃液の上部に浮遊することによって幽門の通過を避ける。これらの系は一般に三つの形態のうちの一つをとる。流体力学的に均衡した浮遊系は、活性成分と、水と接触すると水の取り込み速度をさらに低下させるゼラチン状皮膜を形成するヒドロゲルとのカプセルを含む。このような系の一例では非水和性ヒドロゲルと活性成分を封入したカプセルは、胃液と接触すると溶解する。
【0013】
次いでヒドロゲルは胃液と接触し、表面にゼラチン状の皮膜を形成する。ゼラチン状の皮膜はヒドロゲル内部に空気を閉じ込め、それによってその塊を浮揚性にする。ヒドロゲルの膨張もまたそれを低密度にし、したがってより浮揚性にする。胃内浮遊系の別の形態はガス発生系であり、水と接触するとガスを発生する。剤形中に閉じ込められたガスの泡がそれを浮揚性にする。胃内浮遊系の別の変形形態は低密度コア系であり、活性成分が膨らませた米などの低密度材料上にコーティングされる。
【0014】
さきに述べた浮揚性剤形および膨張性剤形は、効果的であるために各々それ自体必要なさまざまな胃部保留のメカニズムによって作用する。浮遊系は、胃液を吸収する間でさえ浮揚性のままでなければならない。膨張系は、腸への移動を妨げるのに十分なサイズまで膨張が可能でなければならず、さらに非水和状態で嚥下するのに十分小さくなければならない。本発明には、膨張する実施形態および膨張しガスを発生する実施形態が含まれる。
【0015】
レボドパによるパーキンソン病の治療のための効果的な胃部保留系に対する特殊な必要性が存在する。パーキンソン病は、脳の基底神経節中のドーパミン濃度の低下と関連する退化状態である。その欠乏は、黒質中のドーパミン作用ニューロンの酸化劣化によって引き起こされると考えられる。療法の好ましい過程はレボドパ、すなわちドーパミンとは違って血液と脳の障壁を越えることができるドーパミンの代謝前駆物質の投与によって脳内のドーパミン濃度を元に戻すことである。レボドパのドーパミンへの代謝性変質は、Lアミノ酸デカルボキシラーゼ酵素によって触媒される。この酵素は、胃液および腸の粘膜を含む体のいたるところに見出される。レボドパのみによる治療は、この酵素の脳外代謝のせいで大用量の薬剤投与を必要とする。その結果生ずる高濃度の脳外ドーパミンが、一部の患者の吐気を引き起こす。この問題を克服するために通常、レボドパをカルビドパなどの芳香族Lアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害薬と一緒に投与する。
【0016】
レボドパは、中枢神経系中のドーパミン濃度を一時的に高めることによってパーキンソン症候群の症状を和らげるが、それは治癒ではない。レボドパによるこの病の長期治療の間に一般に体が脳中のレボドパ濃度に敏感でなくなる。この病の発症、すなわち振戦、筋硬剛、顔面表情の不足、および足取りの部分的変化を抑えるために体はより頻繁な投与を必要とする。血漿濃度が低下するにつれていわゆる「オフ状態」での病の発症の再発が、更なる用量をすぐに投与する必要性の合図となる。不幸にしてレボドパの摂取と「オン状態」による病の症状の抑止への復帰の間には遅れがある。オフ状態での硬直および無動症の症状を回避するためにレボドパを集中的に投与することは、運動障害と呼ばれる不随意運動が均等に動作しない状態を招く恐れがある。
【0017】
以上述べたことから、患者中のレボドパの血清レベルを安定化することが可能な持続型放出の経口剤形としてレボドパを投与できることがきわめて望ましいことが理解されるであろう。レボドパ/カルビドパは、ゆっくり侵食して活性物質を放出するSinamet(商標)CR制御型放出錠剤(DuPont Pharma)が現在入手可能である。Physician’ s Desk Reference, 54th ed.によれば、この錠剤はポリマーベースの薬剤送達系を使用している。これらの錠剤により病の発症を長期間抑えることは、胃腸管からのレボドパの吸収メカニズムによって制約を受ける。
【0018】
レボドパは、アミノ酸の活発な輸送メカニズムによって吸収され、それは小腸の十二指腸域で最も活発である。したがって持続型放出は、胃および十二指腸を通り抜ける剤形の通過時間によって制約を受け、個体間で大きく変わり栄養状態に左右されるが、一般には約3〜4時間かかるのみである。3〜4時間の治療の好機が過ぎ去った後に放出されるレボドパは生体利用できない。Sinamet(商標)CR制御型放出錠剤は、Sinamet(商標)の従来の放出錠剤の約75%の生体利用性を有する。Physician’ s Desk Reference, 54th ed. 2000, p.979(Medical Economics Co.出版)参照。
【0019】
制御された放出用のレボドパ送達媒質の改良により対処することができるパーキンソン病療法の別の問題は、患者の睡眠中に起こる血漿のレボドパ濃度の低下である。パーキンソン病の患者はオフ状態にある午前中は通常覚醒しており、レボドパ投与が具合よく働くことができるまでには午前中の投与が効果を生ずるのを待たなければならない。もしパーキンソン病の患者が前のレボドパ投与の治療効果の下にありながら午後に摂取することができ、また病の発症なしに午前中起きていることができるならば、それはきわめて望ましいはずである。このような目的に対して薬剤送達媒質は、ある期間にわたってレボドパの放出を延長するだけでなく、患者が覚醒する数時間前の早朝までレボドパの放出を先へ延ばすことになり、その結果投与の治療効果が最高に近づくとき患者が覚醒することになるのが理想的である。
【0020】
したがって、頻繁な投与の養生法に頼ることのない、また頻繁な投与に付随して起こる血漿のレボドパレベルの変動のない、現在可能なものよりも長期間にわたって患者の血流にレボドパを送達することが可能な制御された放出のレボドパ経口剤形に対する必要性が存在する。さらに、投与の頻度を少なくするだけでなくレボドパの生体利用性を改善する制御された放出形態の改良に対する必要性が存在する。
【0021】
また、機能亢進および注意欠陥障害をもつ小児の治療に用いられる効果的な胃部保留系に対する特殊な必要性も存在する。機能亢進の治療のかなめであるメチルフェニダートはヒトの体内で短い半減期間を有し、したがって頻繁な投与(約4時間ごと)を必要とする。したがって小児は学校に居るときも薬剤の摂取を必要とする。これは、小児が薬物を摂取するのを見届けることを依頼される学校にとって管理上の問題を提起する。メチルフェニダートの持続型放出調合物が開発された。
【0022】
メチルフェニダートは現在、Ritalin(商標)−SR持続型放出錠剤(Novartis)が入手可能である。Physician’ s Desk Reference, 54th ed.によればRitalin(商標)−SR錠剤は、セルロース化合物およびポビドンを含有する。メチルフェニダートの別の持続型の放出処方が、米国特許第5,874,090号に提案されている。不幸にして患者は、持続するメチルフェニダートの高い血液レベルに対して耐性になり、機能亢進または注意散漫を抑制するためにより多量の投薬を必要とする。
【0023】
米国特許第6,034,101号(および国際公開第WO98/14168号)には、1回の投与間隔内の耐性の発生を克服するように設計されたメチルフェニダートの剤形が開示されている。この剤形は、上昇する強度を有するパルスを使ってメチルフェニダートを送達する。しかしながら、この剤形は胃部保留の形態ではない。したがって薬剤の第一パルスは胃内で放出されるが、続くパルスは十二指腸、回腸、および/または結腸に送達される。メチルフェニダートは腸よりも胃によってより容易に吸収される。
【0024】
その結果、最も強くなるように設計されたパルスは、胃の下流で放出されるために最も生体利用性が低い。パルスを使ってメチルフェニダートを送達するための別の剤形が、米国特許第5,837,284号に記載されている。剤形が胃腸管を通過するときの上昇する用量プロフィールと下降する生体利用性との不釣合いな組合せに加えてこれらのパルスによる方法は、用量が多いほどこの薬剤で経験される副作用の激しさと発現、特に睡眠障害を増す恐れがあるという欠点を有する。
【0025】
メチルフェニダートの投与の間の十分長い薬剤のない間隔を可能にすることは、上昇する薬剤プロフィールを用いるよりも急性の耐性を避けるにはずっと好ましいアプローチである。しかしながら長期間にわたってメチルフェニダートを送達するために用いられるパルス送達系は、上昇プロフィールを用いるパルス型剤形と同じ生体利用性の問題に見舞われる。したがって、パルスを使って生体利用性と両立するようにメチルフェニダートを送達できる胃部保留性パルス型送達系に対する必要性が存在する。
胃部保留性/制御された放出技術の改良に対する必要性、ならびにレボドパおよびメチルフェニダートの改良された胃部保留性剤形に対する特殊な必要性は明らかに存在する。
【0026】
発明の目的および概要
本発明者等は、患者の胃液中で迅速に膨張し、それによって組成物が長期間胃内に留まる可能性を増す組成物をここに発見した。この組成物は、超崩壊剤、タンニン酸、および1または複数種のヒドロゲルのブレンドである。この組成物は、その剤形によって運ばれる活性成分が胃内で放出される可能性を高めるための胃部保留性剤形に有用である。本発明の剤形は、周知の膨張性ヒドロゲル調合物で以前には達成されなかった速度で迅速に膨張するにもかかわらず、それは超多孔性ヒドロゲルを含有しないために超多孔性ヒドロゲルと関連する機械的強度の問題が避けられる。本発明の組成物および剤形に従来のヒドロゲルを使用するその他の利点は、これらのヒドロゲルの分解/侵食速度がよく研究されていることである。
【0027】
本発明は、胃液と接触すると膨張して長期間患者の胃内での剤形の保留を助長する、経口投与型医薬製品に用いられる医薬用組成物を提供する。組成物は、非水和性ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含み、好ましくはその量は存在してもよい任意の他の賦形剤を除いてヒドロゲル約20〜約70重量%、超崩壊剤約10〜約75重量%、およびタンニン酸約2〜約12重量%である。
【0028】
一実施形態においてこの医薬用組成物は、ヒドロキプロピルメチルセルロース(「HPMC」)を約10〜約20重量%、ヒドロキプロピルセルロース(「HPC」)を約45〜約50重量%、デンプングリコール酸ナトリウムを約25〜約35重量%、およびタンニン酸を約4〜約6重量%含む。この医薬用組成物の第二の実施形態は、ヒドロキプロピルメチルセルロースを約10〜約30重量%、ヒドロキプロピルセルロースを約40〜約60重量%、クロスカメロースナトリウムを約7〜約35重量%、およびタンニン酸を約4〜約12重量%含む。これらの組成物は、胃液から水を吸収することによって約15分以内に5倍以上の体積に膨張することができる。
【0029】
本発明はさらに、治療薬およびこの医薬用組成物を含有する経口投与型医薬用剤形を提供する。この剤形は、即座または制御された放出方法で患者の胃に治療薬を送達するために用いることができる。例えば、これらの剤形の一つでは治療薬は、本発明の医薬用組成物を含む基質全体に分散される被覆された粒子として提供される。この剤形は、治療薬の遅発型およびパルス型送達によく適合する。別の剤形の実施形態において治療薬は、本発明の組成物を含む殻内に埋め込まれた持続型放出リザーバ中に含有される。殻は、治療薬がリザーバから持続したやり方で放出される間、患者の胃内における剤形の保留を助長する。
【0030】
本発明はさらに、レボドパの制御された胃部放出用およびメチルフェニダートの制御された胃部放出用の剤形を提供する。これらの剤形は、これら薬剤を使用する現在の療法に伴う問題と取り組むようにされる。したがって本発明はさらに本発明の剤形および組成物を投与することによって、これらの薬剤およびその他の薬剤を用いて病気を治療する方法を提供する。
【0031】
発明の詳細な説明
用語「薬剤」、「活性成分」、「治療に有益な物質」、および「治療薬」はすべて、本記述中では区別なく使用され、患者にとって治療に有益な効果を及ぼす化合物およびプロドラッグ、溶媒和化合物、分子錯体、およびその化合物の医薬的に受け入れられる塩および誘導体を意味する。
【0032】
用語「胃液」は、水および分泌物などの胃の内因性の液状媒体、または模擬胃液を意味する。「模擬胃液」は、胃内の物質の化学的または生化学的働きを評価するために立案される実験において本物の胃液の有益な代用品を提供することが一般に認められている任意の液体を意味する。このような模擬胃液の一つは酵素を欠いたUSP Gastric Fluid TSである。United states Pharmacopeia and National Formulary 24/19 p.2235 (1999)参照。したがって、本開示を通じてまた特許請求の範囲において「胃液」は本物の胃液または模擬胃液を意味することが理解されるはずである。
【0033】
「即時放出」とは、活性成分が保護皮膜または基質中へ埋め込む手段によって著しく先へ延ばすことがないことを意味する。即時放出を達成するために用いられる賦形剤は一般に、胃液中で迅速に溶解するかまたは分散する。「持続型放出」とは、即時放出調合物の当量の投与からの同じ活性成分の同じ量に関して即時放出時間よりも長期間にわたってその剤形から活性成分が放出されることを意味する。「遅発型放出」とは、その剤形が胃液と接触した後、活性成分が放出されないか、またはその薬剤を患者に投与する目的に対して治療上効き目のない速度で放出されるいずれかの期間が存在することを意味する。「バースト型放出」とは、大部分の活性成分の放出が短時間、一般には30分未満であることを意味する。
【0034】
「パルス型放出」とは、活性成分が放出されないか、またはその薬剤を患者に投与する目的に対して治療上効き目のない速度で放出されるいずれかの期間によって区別される2つ以上の期間にわたって活性成分が放出されることを意味する。バースト型放出、パルス型放出、および持続型放出は、そのプロフィールに従って活性成分の放出が、活性成分が放出されないか、またはその薬剤を患者に投与する目的に対して治療上効き目のない速度で放出されるいずれかの遅延期間の後に開始するように遅発型放出とつなぐことができる。用語「制御された放出」は包括的に用いられ、遅発型放出;遅発持続型放出を含む持続型放出;遅発バースト型放出を含むバースト型放出;遅発パルス型放出を含むパルス型放出;および即時放出でない任意の放出を意味する。
【0035】
本発明は、患者の胃液と接触すると迅速に膨張する胃部保留性組成物を提供する。膨張性組成物は、有利には経口投与される医薬用剤形における胃部保留性送達系(「GRDS」)として使用され、その剤形が長期間患者の胃内に留まる可能性を高める。
【0036】
膨張性組成物は水和し膨張した後、膨張した組成物内の可溶化された物質は周囲の液体環境中に拡散することが可能になる。したがって膨張性組成物は、遅発型、バースト型、および/またはパルス型の放出剤形で使用するためによく適合する。膨張性組成物はまた、持続型放出のやり方で薬剤を送達するように設計されたリザーバと一緒に使用するためによく適合する。リザーバは、膨張性組成物中に埋め込まれた持続型放出コアであってもよい。
【0037】
すなわちそれは膨張性組成物と一緒にカプセル内に封入される錠剤であってもよく、あるいはそれはリザーバ層が活性成分を含有し、持続するやり方で活性成分を放出するための手段を備え、またもう一つの層が膨張性組成物を含有する多層構造の層であってもよい。膨張性組成物はまた、活性成分の放出を減速させる皮膜を塗布した持続型放出粒子と共に、または活性成分の放出を減速させる粒子の基質中に活性成分を分散した持続型放出粒子と共に使用するためによく適合する。膨張性組成物はまた、活性成分の放出を減速するために用いることができる。
【0038】
組成物の速い膨張速度は臨床的な影響を有する。任意の膨張性胃部保留性剤形は、それが十分膨張して留まる以前に胃を通過する可能性がある。もし薬剤が偶然に蠕動の直前に患者に投与されるならば、剤形は平均滞留時間よりずっと短時間で胃から出て行く可能性がある。膨張が不完全な剤形は腸に移った後、さらに膨張してある期間患者の腸の閉塞を引き起こす可能性がある。また、特に活性成分が胃中で最も容易に吸収される場合、または塩基性条件で不安定な場合、生体利用の好機を逃す恐れがある。
【0039】
膨張性剤形が幽門を貫通する通路を塞ぐのに十分なサイズを達成する以前に胃を通り抜ける可能性は、患者の絶食または食後の状態および患者の胃の動き易さなど多くの要因に左右される。絶食状態では従来の経口剤形は、胃の蠕動によって約100分ごとに胃から移される。本発明が臨床医に管理を委ねる別の要因は、剤形が膨張するのに必要な時間の量と胃が空になる時間の関係である。したがって膨張の速い速度が本発明の顕著な利点であることは理解できるはずである。
【0040】
本発明の別の態様は、本発明の膨張性組成物を含有する剤形を提供する。本発明による剤形は組成物の膨張によって、また任意選択で浮遊によって長期間胃内に留まる。胃部保留性を改善するために浮遊を使用する実施形態において、剤形は水溶液または水性の酸性溶液と接触すると気泡を出す物質を含有する。膨張した組成物は、沸騰性物質によって放出された泡の一部を捕え、それによって剤形を浮揚性にする。胃部での保留は、活性成分を空腸および十二指腸、すなわち多くの薬剤を最も活発に吸収する胃腸管の2つの部位の上流で放出させる。ある期間にわたって膨張した剤形は、幽門を通過するのに十分小さな粒子に分解または侵食される。
【0041】
組成物およびそれを含有する剤形の迅速な膨張は、ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸の新奇な組合せにより達成される。
ヒドロゲルは親水性だが水に不溶のポリマーである。水和性条件でそれらは平衡体積まで膨潤し、弾性的には変形可能だが塑性変形に対しては実質的に反応を示さない。乾燥状態ではヒドロゲルは構造的に剛体である可能性がある。膨張性組成物の好ましいヒドロゲルは、単独またはヒドロキシプロピルセルロースおよび/または架橋アクリル酸ポリマーとの組合せのいずれかのヒドロキシプロピルメチルセルロースである。好ましくはHPMCは、分子量が約4000〜約100,000 a.u.、かつ粘度グレードが約8000 mPa・s以下である。HPMCは、Dow Chemical Co.から商標Methocel(商標)で市販されている。
【0042】
膨張性組成物に用いられるヒドロキシプロピルセルロースは、好ましくは分子量が約80,000〜約1.2百万の範囲、より好ましくは約1.0百万〜約1.2百万の範囲にある。HPCは、Hercules Inc.から商標Klucel(商標)で市販されている。
好適な架橋アクリル酸ポリマーには、商標Carbopol(商標)(BF Goodrich Chemical Ltd.)で市販されているアリルスクロースで架橋したポリアクリル酸、ならびにジビニルグリコールで架橋したポリアクリル酸がある。
本発明の最も好ましいヒドロゲルは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとヒドロキシプロピルセルロースの重量比約1 : 3〜約5 : 3の組合せである。
【0043】
膨張性組成物はまた超崩壊剤を含む。超崩壊剤は水と接触すると膨張する崩壊剤である。本発明の好ましい超崩壊剤は、水と接触するとそれらの水和していない体積の少なくとも2倍に膨張する。これらの超崩壊剤の例は、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(またクロスカメロースナトリウムとして知られる)、デンプングリコール酸ナトリウム、および架橋ポリビニルピロリドン(またクロスポビドンとして知られる)である。
【0044】
クロスカメロースナトリウムは、FMC Corp.から商標Ac−Di−Sol(商標)で、またAvebe Corp.から商標Primellose(商標)で市販されている。デンプングリコール酸ナトリウムは、Penwest Pharmaceuticals Co.から商標Explotab(商標)で、またAvebe Corp.から商標Primojel(商標)で市販されている。クロスポビドンは、BASF Corp.から商標Kolidon(商標)CLで、また International Specialty Chemicals Corp. から商標Polyplasdone(商標)で市販されている。最も好ましい超崩壊剤はクロスカメロースナトリウムである。
【0045】
膨張性組成物はさらにタンニン酸を含む。タンニン、ガロタンニン、およびガロタンニン酸とも呼ばれるタンニン酸は、多くの樹木の樹皮および果実の天然に産出する成分である。用語「タンニン」は、従来どおり化合物の2つの群、「縮合タンニン」および「加水分解性タンニン」を指す。Merck IndexモノグラフNo. 8828 (9th ed. 1976) 参照。加水分解性タンニンは、1または複数の(ポリヒドロキシルアレーン)ギ酸でエステル化される糖類である。タンニン酸の一つの一般的なポリヒドロキシルアレーンギ酸置換物は、ガロイル(すなわち3,4,5−トリヒドロキシベンゾイル)である。タンニン酸の別の一般的なポリヒドロキシルアレーンギ酸置換物は、メタ−二没食子酸である。タンニン酸の一般的な糖部分はグルコースである。好ましくはUSPグレードのタンニン酸を使用する。
【0046】
膨張性組成物は、ヒドロゲル、好ましくは任意選択で他のヒドロゲルポリマーと組み合わせたヒドロキシプロピルメチルセルロース、超崩壊剤、およびタンニン酸を含み、存在してもよい任意の他の賦形剤を除いてその量は好ましくはヒドロゲルが約20〜約70重量%、超崩壊剤が約10〜約75重量%、およびタンニン酸が約2〜約12重量%である。特に好ましい膨張性組成物は、超崩壊剤約30〜約55重量%、タンニン酸約5重量%(±2重量%)、プラス、合計を100重量%にするのに十分なヒドロゲルの量を含む。
【0047】
さきに述べたように膨張性組成物にとって好ましいヒドロゲルは、任意選択でヒドロキシプロピルセルロースまたは架橋アクリル酸ポリマーと組み合わせたヒドロキシプロピルメチルセルロースである。好ましいヒドロゲルが用いられる膨張性組成物は、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースを約10〜約30重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを約40〜約60重量%、クロスカメロースナトリウムを約7〜約35重量%、およびタンニン酸を約4〜約12重量%含む。
【0048】
好ましいヒドロゲルが用いられる膨張性組成物の第二の好ましい実施形態は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを約10〜約20重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを約45〜約50重量%、デンプングリコール酸ナトリウムを約25〜約35重量%、およびタンニン酸を約4〜約6重量%含む。
【0049】
これらの範囲内で下記に詳細に述べるように特定の用途のために設計された剤形の好ましい処方が存在する。具体的にはレボドパまたはレボドパとカルビドパの混合物の遅発型放出のための基質タイプの剤形が提供される。遅発型放出レボドパ/カルビドパ剤形の基質用の特に好ましい膨張性組成物は、HPMCを約10〜約14重量%、HPCを約42〜約47重量%、クロスカメロースナトリウムを約7〜約12重量%、タンニン酸を約6〜約9重量%、レボドパを約18〜約22重量%、カルビドパを約3〜約6重量%、およびステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤約0.3〜約1重量%含む。
【0050】
レボドパ、レビドパ/カルビド、メチルフェニダート、またはアレンドロナートのリザーバ剤形の殻として使用される膨張性組成物の特に好ましい処方は、HPMCを約10〜約20重量%、HPCを約50〜約60重量%、クロスカメロースナトリウムを約12〜約25重量%、タンニン酸を約8〜約12重量%、およびステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤約0.5〜約1重量%含む。
本発明の新奇な膨張性組成物は、ドライブレンド、乾式造粒、または湿式造粒によって従来どおりのやり方で調製することができる。
【0051】
乾式造粒では組成物を乾燥状態でブレンドし、次いで押し固めてスラッグまたはシートにし、次いで粉砕して押固めた顆粒にする。乾式顆粒圧縮またはロール成形、続いて粉砕および再圧縮の工程が顆粒内のヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を最終の剤形にすることは理解されるはずである。医薬の活性成分はまた、成形に先立って膨張性組成物と一緒にブレンドすることによって顆粒内に支給することができる。別法では粉砕後に活性成分、ヒドロゲル、超崩壊剤、またはタンニン酸を加えることもでき、その結果それら成分は顆粒外に存在することになる。この顆粒は、下記に記述する方法のいずれかまたは任意の他の手段による剤形の調製に用いることができる。
【0052】
湿式造粒では賦形剤は、造粒溶媒として水/アルコール混合物またはアルコールを用いて当業界で周知の標準的な造粒技術により造粒することができる。顆粒は次いで乾燥され、また任意選択で摩砕され、ふるいにかけられる。ヒドロゲル、超崩壊剤、タンニン酸、または活性成分は、成形前または後のいずれかで1または複数種の湿式造粒した成分に加えてもよい。この場合、造粒後に加えられた成分は、最終の剤形では顆粒外に存在することになる。湿式造粒によって調製された顆粒は乾燥後、下記に記述する方法のいずれかまたは任意の他の手段による剤形の調製に用いることができる。
【0053】
組成物は、通常の打錠技術および直接打錠技術の後に押し固めてもよい。直接打錠は、顆粒を含まないより一様な錠剤を製造することができる。したがってヒドロゲル、超崩壊剤、タンニン酸、活性成分、および任意の他の賦形剤は、直接打錠による錠剤化に先立ってこの組成物とブレンドされる。直接打錠による錠剤化に特によく適合するそのような別の賦形剤には、微晶質セルロース、噴霧乾燥したラクトース、リン酸二カルシウム二水和物、およびコロイドシリカがある。直接打錠による錠剤化におけるこれらのまたは他の賦形剤の適正な使用については、直接打錠による錠剤化の特定の挑戦課題において経験とスキルを有する当業者には知られている。
【0054】
いくつかの剤形において活性成分の制御された放出は、活性成分に皮膜を塗布することによって実現することができる。したがって本発明の前述の説明が活性成分の混合、ブレンド、造粒、打錠などについて記述された場合、活性成分は前もって皮膜で覆われていてもよいことは当業技術者ならば理解するはずである。 上記の説明は、当業界ですでによく知られている配合技術の変形形態を強調することを意図している。しかしながらこの組成物は、任意の製造方法で任意の化学的に互換性のある薬剤と共に使用することができる。特定の新奇なまた治療に有用な胃部保留性剤形を下記に開示する。
【0055】
本発明の医薬用剤形は活性成分と、本発明の膨張性組成物および任意の他の望ましい医薬用賦形剤を含む薬剤送達用媒質とを含む。本発明の医薬用剤形は3時間以上、より好ましくは約5時間以上胃内に留まることができる。本発明の剤形は約3倍以上、好ましい実施形態による膨張性組成物が用いられる場合には約5倍以上、また最も好ましい実施形態による膨張性組成物が用いられる場合には約8倍以上に体積を膨張することが可能である。膨張は、胃液と接触して約15分以内、好ましい実施形態に従って調合される場合には約5分以内に起こる。
【0056】
胃部滞留時間の更なる改良は、重炭酸ナトリウムなど、胃液と接触した場合にガスを発生する沸騰性化合物を加えることによって実現することができる。乾式造粒法では沸騰性化合物は、最初の成形の前または後にそれを膨張性組成物中にブレンドすることによって剤形中に導入することができる。湿式造粒法ではそれを湿式造粒後に顆粒外構成要素として与えることができる。さらに沸騰性化合物は、リザーバタイプの剤形の構成要素であってもよい。沸騰性化合物は、好ましくは低濃度、すなわち剤形の約0.5〜約5重量%で用いられる。沸騰性化合物には重炭酸ナトリウムに加えて、例えばその他のアルカリおよびアルカリ土類金属の炭酸塩および重炭酸塩が含まれる。
【0057】
粘膜接着物質もまた、本発明に従って調製される剤形の胃部保留性を向上させるために加えてもよい。
胃部保留性剤形の一実施形態は、膨張性組成物、活性成分、および任意選択で他の賦形剤を、医薬業界で周知の任意のタイプの錠剤化設備で粉末ブレンドまたは顆粒として押し固めることによって調製することができる錠剤である。別の剤形はカプセルであり、通常のカプセルの殻(例えばゼラチン)に膨張性組成物、活性成分、および任意選択で他の賦形剤を含有する粉末ブレンド物、顆粒、または錠剤を詰め込むことによって調製することができる。
【0058】
本発明の剤形は、所望の任意の形状に作製することができる。卵形または楕円形の剤形は、極限まで膨張したのちうまく留められる。卵形または楕円形の剤形は、好ましくは2つの寸法が約4mmと10mmの間で、第三の寸法が10mmと20mmの間であり、より好ましくは6×6×16mm±2mmの大きさである。
本発明の剤形にこの膨張性組成物を用いるにはさまざまな剤形と方法がある。
【0059】
剤形は、その中に活性成分が膨張性組成物全体にわたって一様に分散した粒子の基質タイプであってもよい。基質構造の中では、活性成分の粒子は摩砕した粉末または顆粒であってもよい。またこの粒子は、活性成分を含有するかまたは表面に有する、予調合したビーズ、丸剤、ペレット、マイクロカプセル、ミクロスフェア、微小顆粒、ナノカプセル、またはナノスフェアなどであってもよい。これらの予調合した粒子は基質中に分散される。
【0060】
予調合した粒子は、天然、半合成、または合成ポリマーの基質中に粉末状活性物質を含有してもよい。分散型粒子用の代表的基質は、多糖類、寒天、アガロース、アルギン酸ナトリウム、カラゲナン、アラビアガム、トラガントガム、ローカストビーンガム、ペクチン、アミロペクチン、ゼラチン、デンプン、微晶質セルロース、およびヒドロゲルである。さらに粒子の基質には、米国特許第5,007,790号に記載のように架橋ゼラチン、架橋アルブミン、架橋アルギン酸ナトリウム、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋ポリビニルアルコール、および架橋キチンがある。
【0061】
活性成分は、被覆された粒子、例えば活性成分にとって不透過性もしくは半透過性および/または胃液中でゆっくり溶解する物質で被覆されたビーズ、きわめて小さな丸剤、ミクロスフェア、ナノスフェア、および微小顆粒中に包含されてもよい。皮膜は、活性成分の放出を減速するために、または活性成分の放出を先に延ばすために用いることができる。遅延放出皮膜は、皮膜が胃液によって破られるまで活性成分にとって不透過性である。この基質タイプの剤形は、被覆された粒子を用いて遅発型放出用に調合することができる。膨張性組成物は遅延時間が過ぎるまで胃内に剤形を留め、そこで薬剤が放出される。
【0062】
粒子は、アラビノガラクタン、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、アラビアガム、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、およびデンプンなどの水溶性樹脂;硝酸セルロース、エチルセルロース、例えばEthocel(商標)、硝酸セルロース、ポリアミド、ポリエチレン、ポリ(エチレン−酢酸ビニル)、ポリ(ラクチド−co−グリコリド)、ポリメタアクリル酸エステル、例えばEudragit(商標)NE、Eudragit(商標)RS、Eudragit(商標)RL、Eudragit(商標)L、Eudragit(商標)S、およびシリコーンなどの水に不溶の樹脂;パラフィン、カルナウバ蝋、鯨蝋、蜜蝋、ステアリン酸ステアリルアルコール、およびステアリン酸グリセリルなどのワックスおよび脂質;酢酸フタル酸セルロース、ポリ酢酸ビニル、および酢酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの腸溶性樹脂;など周知のフィルムコーティング剤で被覆されてもよい。
【0063】
グリセリルエステル類は、米国特許第4,764,380号に以前に記載されたようにワックスと混ぜてもよく、この特許は全体として参照により本明細書に組み込まれる。このような皮膜は、ジステアリン酸グリセリル、トリステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジパルミチン酸グリセリル、トリパルミチン酸グリセリル、モノラウリン酸グリセリル、ジドコサン酸グリセリル、トリドコサン酸グリセリル、モノドコサン酸グリセリル、モノカプリン酸グリセリル、ジカプリン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル、モノミリスチン酸グリセリル、ジミリスチン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、モノデセン酸グリセリル、ジデセン酸グリセリル、トリデセン酸グリセリルなどのトリグリセリルエステル類から作製することができる。使用することができるワックスには、蜜蝋、パルミチン酸セチル、鯨蝋、カルナウバ蝋、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸セチル、セロチン酸セチル、パルミチン酸ステアリル、ミリスチン酸ステアリル、およびラウリン酸ラウリルがある。
【0064】
粒子の皮膜はまた、フタル酸メチルセルロース、ポリ(メタアクリル酸アルキル)、ポリ(シアノアクリル酸アルキル)、ポリグルタルアルデヒド、ポリ(ラクチド−グリコリド)、およびアルブミンを含む他の高分子皮膜物質由来のものであってもよい。使用することができる別の皮膜材料が、米国特許第4,434,153号、第4,721,613号、第4,853,229号、第2,996,431号、第3,139,383号、および第4,752,470号に開示されており、これらは全体として参照により本明細書に組み込まれる。
【0065】
遅発型放出皮膜で被覆された粒子は、活性成分のパルス型放出用の剤形を製造するために便利に使用することができる。例えば、パルスのやり方で2、3回(またはそれ以上)時間を決めて用量を送達することができ、一方患者は投与を1回受けることが必要なだけである。この3回分の用量は、定められた時刻に薬剤の多数回の投与を受け、薬剤が各投与で胃または腸の上部から吸収される状態とよく似ているはずである。
【0066】
このような投与は、投与スケジュールの遵守を改善することを考慮しており、多くの場合療法の改善につながるはずである。胃部保留性を持たない遅発型剤形は、各投与に関して異なる吸収プロフィールを持つ胃腸管の別の部分にそのような各用量を送達することになる。このような療法は、薬剤が3回の投与の各ケースで胃または腸の上部から吸収されたはずの、定められた時刻に薬剤の3回の投与を受けることと同等ではないはずである。この目的に対して粒子は異なる厚さの皮膜を備えることができる。別法では、粒子は胃液中で異なる溶解速度を有する異なる物質で被覆されてもよい。
【0067】
胃液は、膨張性組成物の親水性および多孔性の故に膨張性剤形に迅速に浸透する。その結果、被覆された粒子は剤形の外面に近いこととは関係なくほぼ同時に胃液と接触する。ある割合の粒子の皮膜、すなわち薄い皮膜または比較的可溶性の皮膜のいずれかを有する粒子はほぼ同時に破れる。これは短期間にわたって、すなわちパルスでこれら粒子から活性成分の放出を引き起こす。二回目のパルスは、より厚い皮膜またはゆっくり溶解する物質を有する粒子の皮膜が破れるときに起こる。処方者はこのパルスのタイミングおよび強度を、皮膜物質の溶解速度についての入手可能な知識を用いて、また所望のパルス強度に合致するように被覆された粒子の各タイプの割合を機械的に選択することによって決めることができる。
【0068】
パルス型放出は患者がその剤形を嚥下した後、1、2、またはそれ以上の種類の活性成分を異なる回数で送達するために用いることができる。
被覆したパルス型放出剤形では粒子のコアは、好ましくは1または複数種の活性成分あるいは活性成分と活性成分の放出を遅らせない賦形剤の混合物のいずれかであることができる。たとえ粒子コアが高分子量ポリビニルピロリドンなどの、ある特定の用途で活性物質の放出を遅らせる賦形剤を含有するとしても、粒子の小さな体積と比較的大きな表面積のせいで迅速な放出が起こる可能性がある。
【0069】
水和状態では本発明の膨張性組成物は、可溶化された活性成分の胃内環境への拡散を必ずしも制限しない。したがって膨張した剤形内部の活性成分のパルス型放出は、換言すれば胃液中へのパルス型放出ということになる。
【0070】
このような薬剤が、膨張性組成物中に部分的に埋め込まれるかまたは接着剤によってそれに付着しているかいずれかである錠剤中に含有される場合、この組成物はまた胃内の薬剤の保留に適合する。これらの錠剤は、胃内での長期間の減速または制御された放出を与える緩慢な放出性のものであってもよい。これらの錠剤はさらに、遅発型パルス放出性のものであってもよい。本発明の膨張性組成物は、遅延時間が過ぎ、そこで薬剤がバーストまたはパルスのやり方で放出されることになるまでこれら剤形を胃内に留めることになる。本発明の組成物に、いくつかのこのような錠剤、すなわち異なる遅れを有する各々放出までの時間を決められた錠剤を付着させるかまたは部分的に埋め込むことは、投与を受ける者にとって融通のきく投与スケジュールを可能にする。
【0071】
例えばパルスのやり方で3回(またはそれ以上)時間を決めて用量を送達することができ、一方患者は1回投与を受けることが必要なだけである。この3回分の用量は、定められた時刻に薬剤の多数回の投与を受け、薬剤が各投与で胃または腸の上部から吸収される状態とよく似ているはずである。このような投与は、投与スケジュールの遵守を改善することを考慮しており、多くの場合療法の改善につながるはずである。胃部保留と結びつかない遅発型剤形は、各投与に関して異なる吸収プロフィールを持つ胃腸管の別の部分にそのような用量を各々送達することになる。このような療法は、薬剤が3回の投与の各ケースで胃から吸収されたはずの、定められた時刻に薬剤の3回の投与を受けることと同等ではないはずである。
【0072】
剤形はリザーバ(貯留槽)タイプでもよい。リザーバ形態は、剤形を患者が嚥下するのに大き過ぎない任意の所望の厚さの殻に埋め込まれたリザーバ中に活性成分を含有させる。埋め込まれた錠剤およびコアを有する錠剤は、リザーバタイプの剤形の例である。リザーバタイプにはさらに、カプセル形態、多層形態、および活性成分がその中で膨張性組成物から分離されたその他の形態がある。リザーバは、膨張性組成物の殻に完全に埋め込まれていてもよく、またはリザーバの表面の一部が露出していてもよい。リザーバは、膨張性組成物を含有する錠剤と一緒にカプセル内に封入される錠剤であってもよい。これらのタイプの製品は当業界で周知の方法を用いて製造することができる。
【0073】
リザーバは、即時放出または制御された放出のどちらかであるように調合することができる。剤形の放出プロフィールは、水和し膨張した組成物が可溶化した物質の胃内環境中への拡散を必ずしも阻害しないので、リザーバの放出プロフィールに近づけるようにすることができる(リザーバが完全に膨張性組成物中に埋め込まれる場合でさえ)。例えば即時放出リザーバは、活性成分を微晶質セルロース、ラクトース、およびステアリン酸マグネシウムとブレンドし、ブレンド物を打錠して押し固めたリザーバにすることによって調製することができる。別の例では持続型放出リザーバは、活性成分をMethocel(商標)K15M、K100LV、K4M、K100M、E4M、およびE10Mなどのヒドロキシプロピルメチルセルロース約5〜75%、ラクトース、およびステアリン酸マグネシウムと共に直接打錠することによって調製することができる。
【0074】
リザーバはまた、膨張性組成物に接着剤で付着させることもできる。膨張性組成物は錠剤(「GRDS錠剤」)に押し固められる。リザーバは、GRDS錠剤が製錠機のパンチ台を離れるときにその上に1滴の接着剤をたらし、ある装置でそのたらした接着剤に薬剤を含有するリザーバ、例えば別の錠剤を押し付けることによって製造中に接着剤で付着させることができる。
【0075】
より好ましくは薬剤を含有するリザーバは、その膨潤特性を妨げない水ベースの接着剤でGRDS錠剤を被覆し、GRDS錠剤が付着される薬剤リザーバと物理的に接触する適切なサイズのゼラチン製カプセル中にGRDS錠剤および1または複数種の薬剤のリザーバを詰めることによって、胃でin situでGRDS錠剤に付着させることができる。水がカプセルに入るとGRDS系の急速な膨潤の前にカプセル中でリザーバが近接するため、接着剤が濡れ、薬剤のリザーバに付着する。錠剤は膨潤後互いに付着したまま残る。
【0076】
これに使用される好ましい水ベースの接着剤は、ゼラチン、卵アルブミン、およびカゼインと、それらの塩および誘導体などのタンパク質接着剤、ならびにデンプン、変性デンプン、および当業界で膠として知られるその他の多糖誘導体などの多糖接着剤である。GRDS単位への薬剤のリザーバのin situ接着にとって最も好ましい接着剤は、Emulac(商標)50として市販されているカゼインナトリウムである。
【0077】
リザーバは従来の持続型放出皮膜で被覆することができる。このような皮膜材料にはポリメタアクリル酸エステル、例えばEudragit(商標)NE、Eudragit(商標)RS、Eudragit(商標)RL、Eudragit(商標)L、Eudragit(商標)S、および親水性および疎水性フィルム形成剤の混合物がある。親水性のフィルム形態には、メチルセルロース、ヒドロプロピルメチルセルロース、フタル酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、およびポリビニルアルコールがある。
【0078】
疎水性フィルム形成剤には、エチルセルロース、酢酸セルロース、フタル酸ヒドロプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール/無水マレイン酸コポリマー、βピネンポリマー類のロジン、部分水素化ロジン、およびロジンのグリセロールエステルがある。持続型放出皮膜は、流動床またはパン・コーティング技術によるなど当業界で周知の方法によって塗布することができる。
【0079】
即時放出または持続型放出性のものに加えてリザーバはさらに、遅発型パルス放出性または遅発持続型放出性であってもよい。
本発明の剤形はまた、単独または任意の他の賦形剤との混合物の活性成分が、例えば打錠によって膨張性組成物を含有する別の層と結合する層を形成する層状構造を有してもよい。層状剤形の好ましい寸法は、約14×8 mm±2 mmである。層状構造は従来の多層打錠技術によって調製することができる。
【0080】
1層が膨張性組成物を含み、別の層が活性成分と任意の他の所望の賦形剤を含む2層以上の層を備えた層状剤形は、活性成分含有層のみを胃液に強い在来の皮膜で被覆することによって活性成分の放出を先に延ばすようにすることができる。放出の先延ばしを達成する更なる方法は、拡散および侵食を先に延ばす基質として、あるいは薬剤含有層内のマイクロカプセルまたは被覆ビーズ中に活性物質を取り込むことにより薬剤含有層を調合することである。
【0081】
本発明の剤形に用いられる一つの好ましい活性成分はメチルフェニダートである。メチルフェニダートのパルス型送達用の特に好ましい剤形は、下記の錠剤およびカプセル形態である。
【0082】
一つの好ましいパルス型放出メチルフェニダート錠剤は、膨張性組成物を含む基質または殻中に分散させた被覆粒子または多段被覆リザーバを含有する。各々のケースで粒子またはリザーバは、さきに述べたように適切な皮膜で被覆される。粒子を含有するこのようなメチルフェニダート錠剤では、複数の粒子の一部が即時放出用に被覆されなくてもよい。粒子の第二部分は、好ましくは錠剤が患者に投与されたのち第二パルス(即時パルス後)のメチルフェニダートを約3〜約5時間放出するように被覆される。
【0083】
また第二パルスののち約4時間放出されるように被覆される粒子の第三の部分が存在してもよい。約4時間間隔を置いたパルスのタイミングは、急性の耐性の発生の影響を受けにくい血流中の低いメチルフェニダート濃度の間隔を与える。リザーバ含有錠剤においてリザーバの数は、所望のパルスの回数、一般には2または3回に対応する。リザーバの一つは即時放出用に被覆されないが、その他は粒子からの好ましい放出回数と同一の、上記で指定された時間範囲内にメチルフェニダートを放出するように被覆される。
【0084】
メチルフェニダートのパルス型送達用の特に好ましいカプセル剤形は、薬剤を含有し、時間を決められた放出の先延ばしのために被覆された2種類の錠剤(リザーバ)を含有する。これら2種類の錠剤は、カゼインナトリウムなどの接着剤と、錠剤の皮膜としてのメチルフェニダートの即時放出用量とを有する被覆したGRDS錠剤と接して配置される。カプセルが胃に入るとゼラチンのカプセルが溶解し、GRDS上の接着剤皮膜が湿潤し、その結果薬剤を含有する錠剤のGRDS錠剤への接着を引き起こし、メチルフェニダートの即時放出用量が放出され、その結果GRDS錠剤が膨潤して胃部で保留される。3種類の錠剤全体が長期間胃内に留められる。所定の時間、例えば4時間で第二用量が放出される。第二の所定の時間、例えば8時間で第三用量が放出される。
【0085】
メチルフェニダートのパルス型放出カプセルでは、両方とも遅発型放出処方であってもよいが、一つの錠剤が即時放出処方であってもよく、第二錠剤が遅発型放出処方であってもよい。カプセルを溶解するのに必要な時間のせいで即時放出錠剤からの放出には若干の遅れがあるはずである。即時放出処方は、メチルフェニダートが錠剤の基質全体にわたって粉末としてまたは粒子の成分として分散される上記方法のいずれか、または別の方法により前述のように調製された錠剤であることができる。
【0086】
遅発型放出錠剤は、好ましくは錠剤の周囲に遅発型放出皮膜を有する基質タイプのものである。したがってこのような錠剤は、粉末としてまたは即時放出粒子の成分として分散したメチルフェニダートを含有してもよい。異なる時刻にメチルフェニダートを放出するように異なる物質の、または異なる厚さの皮膜を有する2種類以上の遅発型放出錠剤をカプセル中に与えることもできる。第一の遅発型放出錠剤の好ましい放出時刻は、薬剤が患者に投与されてから約4〜約5時間後である。カプセル中に与えることができる追加の遅発型放出錠剤からの継続する遅発型放出パルスは、好ましくは約4〜約5時間の間隔で起こる。
【0087】
パルス型放出メチルフェニダート剤形が、錠剤、カプセル、または別の形態だとしても、各パルスは好ましくはメチルフェニダートを約2〜約15 mg、より好ましくはメチルフェニダートを約5〜約10 mg放出する。
【0088】
本発明の剤形に用いられる別の好ましい活性成分は、任意選択でカルビドバなどの芳香族Lアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害薬と組み合わせられるレボドバである。パーキンソン病患者の治療のための最も好ましい方式は、レボドバおよびカルビドバが胃部保留性送達系中に一様に分散された処方である。レボドバおよびカルビドバが基質中に均一に混合されるGRDS用の最も好ましい処方の一つは、HPMCを約10〜約14重量%、HPCを約42〜約47重量%、クロスカメロースナトリウムを約7〜約12重量%、タンニン酸を約6〜約9重量%、レボドバを約18〜約22重量%、カルビドバを約3〜約6重量%、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤を約0.3〜約1.0重量%含む。この調合物は8時間ごとに投与することができ、現在の投与と比べて紛れもない改善である。
【0089】
パーキンソン病患者の治療のための第二の最も好ましい方式は、患者が「オン」状態で目覚めるようにレボドバの夜間投与である。この場合、レボドバ/カルビドバの減速放出錠剤は膨張性組成物中に埋め込まれ、その結果薬剤放出の遅延が得られ、一方で送達系は胃内に残る。例えば当業界で知られているHPMCを基剤とする減速放出錠剤は、Kilian RUD加圧コーティングマシンまたは同等の装置を用いて膨張性組成物中に埋め込まれる。このために使用される最も好ましい処方は、HPMCが約10〜約20重量%、HPCが約50〜約60重量%、クロスカメロースナトリウムが約12〜約25重量%、タンニン酸が約8〜約12重量%、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤が約0.5〜約1重量%である。この錠剤を夜、睡眠の前に摂取すると、早朝まで放出が先へ延ばされ、次いで薬剤をゆっくり放出することになる。
【0090】
レボドバの用量は、任意選択でアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害薬と組み合わせられるレボドバ送達用の最も好ましい剤形において、好ましくは約150〜250 mg、より好ましくは約200 mgである。カルビドパを用いる場合カルビドパの用量は、レボドバおよびアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害薬送達用の最も好ましい剤形において、好ましくは約25〜約100 mg、より好ましくは約50 mgである。
【0091】
本発明の剤形は、さまざまな活性成分の投与に有用である。この剤形は胃、空腸、または十二指腸によるゆっくりとした吸収または選択的吸収のせいで生体利用の好機の狭い薬剤の遅発型、持続型、およびパルス型送達に特に価値がある。この剤形は、胃、空腸、または十二指腸の内膜を通して最もよく吸収される薬剤およびこれら領域で局所的効果をもつことを意図した薬剤を投与するために用いることができる。胃で局所的効果をもつことを意図した薬剤には、抗消化性潰瘍薬、制酸薬、胃炎および食道炎の治療薬、および胃癌の危険性を低下させる薬剤がある。さきに考察したように本発明に従って作製される剤形は、メチルフェニダートによる小児の注意欠陥障害および機能亢進の治療、レボドバによるパーキンソン病の治療、およびアレンドロナートおよびその他のビスホスホナートによる骨喪失の治療に紛れもない治療上の利点を有する。
【0092】
本発明の薬剤送達用媒質で投与することができるその他の活性成分には、交感神経受容体作動薬および拮抗薬;ムスカリン受容体作動薬および拮抗薬;抗コリンエステラーゼ薬;神経筋遮断薬;節遮断および興奮薬;交感神経興奮薬;セレトニン受容体作動薬および拮抗薬;向精神薬、抗精神病薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗躁薬、麻酔薬、催眠薬、鎮静薬、幻覚発動薬、および抗幻覚薬などの中枢神経活性薬;抗癲癇薬;片頭痛薬;パーキンソン、アルツハイマー、およびハンチントン病の治療薬;鎮痛薬;鎮咳薬;抗ヒスタミン薬;H、H、およびH受容体拮抗薬;ブラジキニン受容体拮抗薬;
【0093】
解熱剤;抗炎症薬;NSAID;利尿薬;NaClシンポート阻害薬;バソプレシン受容体作動薬および拮抗薬;ACE阻害薬;アンギオテンシンII受容体拮抗薬;レニン阻害薬;カルシウムチャンネル遮断薬;βアドレナリン受容体拮抗薬;抗血小板薬;抗トロンビン薬;血圧降下薬;血管拡張薬;ホスホジエステラーゼ阻害薬;抗不整脈薬;HMG CoA還元酵素阻害薬;H−ATPアーゼ阻害薬;プラスタグランジンおよびプラスタグランジン類似体;緩下薬;下痢止め薬;制吐薬;プロカイネティック薬(prokinetic agents);抗マラリア薬、抗菌性物質、原虫類感染治療薬、および蠕虫駆除薬などの駆虫薬;
【0094】
スルホンアミド、キノロン、βラクタム抗生物質、アミノグリコシド、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、およびエリスロマイシンなどの抗菌薬;結核治療薬;らい病治療薬;抗かび剤;抗ウィルス物質;免疫調節薬;造血薬;成長因子;ビタミン類;ミネラル類;血液凝固阻止薬;抗甲状腺薬、エストロゲン、プロゲスチン、アンドロゲン、副腎皮質ステロイド、および副腎皮質ステロイド阻害薬などのホルモンおよびホルモン拮抗薬;インスリン;血糖降下薬;カルシウム吸収阻害薬;クラココルチコイド;レチノイド;および重金属拮抗薬がある。剤形中の活性成分は、患者に治療効果をもたらす物質の医薬品として受け入れられる塩、プロドラッグ、または誘導体であってもよい。
【0095】
上記の賦形剤に加えて薬剤送達用媒質にはさらに、さまざまな目的で媒質に加えることができる1または複数種の賦形剤が含まれてもよい。いくつかの物質が剤形中で2つ以上の目的に応えることは当業者には理解されるはずである。例えばいくつかの物質は、打錠後に錠剤がばらばらにならないようにするのを助けるバインダーだが、いったん錠剤が患者の胃に達するとばらばらに壊れるのを助ける錠剤分解剤である。さらに膨張性組成物のヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸は、剤形中で追加の機能を果たす可能性があることが理解されるはずであり、その機能は当業技術者にはすでに周知ではずである。
【0096】
希釈剤は固形医薬製品の嵩を増し、患者および看護者がより扱い易くする。希釈剤には、例えば微晶質セルロース(例えばAvicel(商標))、ミクロファインセルロース、ラクトース、デンプン、プレゼラチン化デンプン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、糖、デキストラート(dextrates)、デキストリン、デキストロース、二塩基性リン酸カルシウム二水和物、三塩基性リン酸カルシウム、カオリン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルトデキストリン、マンニトール、ポリメタアクリル酸エステル(例えばEudragit(商標))、塩化カリウム、粉末状セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトール、およびタルクがある。
【0097】
本発明の剤形のような押し固めた剤形は賦形剤を含んでもよく、その機能には打錠後に活性成分とその他の賦形剤がばらばらにならないようにするのを助けることが含まれる。固形の医薬組成物のバインダーにはアラビアゴム、アルギン酸、カルボマー(例えばcarbopol)、カルボキシメチルセルロースナトリウム、デキストリン、エチルセルロース、ゼラチン、グルコース、グアーガム、水素化した植物油、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(例えばKlucel(商標))、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えばMethocel(商標))、液状グルコース、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリメタアクリル酸エステル、ポリビニルピロリドン(例えばKollidon(商標)、Plasdone(商標))、デンプン、プレゼラチン化デンプン、アルギン酸ナトリウム、およびアルギン酸塩の誘導体があるが、これには限定されない。
【0098】
患者の胃内における押し固めた剤形の溶解速度はまた、本発明の組成物の超崩壊剤に加えて、剤形に錠剤分解剤または第二の超崩壊剤を添加することによって調整することができる。このような追加の錠剤分解剤にはアルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム(例えばAc−Di−Sol(商標)、Primellose(商標))、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカメロースナトリウム、クロスプロビドン(例えばKollidon、Polyplasdone(商標))、グアーガム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、メチルセルロース、微晶質セルロース、ポラクリリンカリウム、粉末状セルロース、プレゼラチン化デンプン、アルギン酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(例えばExplotab(商標))、およびデンプンがあるが、これには限定されない。
【0099】
グライダント(glidant)を加えて固形組成物の流動特性を改良し、投与の精度を改善することができる。グライダントとして働くことができる賦形剤にはコロイド状二酸化ケイ素、三ケイ酸マグネシウム、粉末状セルロース、デンプン、タルク、および三塩基性リン酸カルシウムがあるが、これには限定されない。
【0100】
錠剤などの剤形を成形によって製造する場合、組成物にはパンチおよびダイスからの圧縮がかかる。一部の賦形剤および活性成分は、パンチおよびダイスの表面に付着する傾向があり、製品に点食およびその他の表面の不整が生じる恐れがある。滑沢剤を組成物に加えて付着を低減し、ダイスからの製品の放出を楽にすることができる。滑沢剤にはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、モノステアリン酸グリセリル、パルミトテアリン酸グリセリル、水素化ひまし油、水素化した植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、フマル酸ステアリルナトリウム、ステアリン酸、界面活性剤、タルク、ワックス、およびステアリン酸亜鉛があるが、これには限定されない。
【0101】
香味料および香味向上剤は、剤形を患者にとってより口に合うものにする。本発明の薬剤送達用媒質中に含むことができる医薬品用の普通の香味料および香味向上剤には、マルトール、バニリン、エチルバニリン、メントール、クエン酸、フマル酸エチルマルトール、および酒石酸があるが、これには限定されない。
また、剤形は外観を改良するために、および/または患者にとって製品ならびに単位用量レベルの識別を容易にするために、医薬品として受け入れることができる任意の着色料を用いて着色することができる。
このようにいくつかの好ましい実施形態に関して本発明を説明したが、本発明をさらに例示するために下記の実施例を提供する。
【0102】
実施例
材料:
使用したHPMCは、Dow Chemical Co.から入手可能なMethocel(商標)K−15PMである。使用したヒドロキシプロピルセルロースは、別に指示がある場合を除いてHerculesから入手可能なKlucel(商標)HF NFである。使用したクロスカメロースナトリウムは、Avebe Corp. から入手可能なAc−Di−Sol(商標)である。架橋ポリアクリル酸は、B. F. Goodrich Chemical Ltd. から入手可能なCarbopol(商標)974Pである。タンニン酸は、Merckから購入した。すべての材料は医薬品グレードのものである。
【0103】
実施例1
錠剤の調製
実施例1で調製された各錠剤の組成物を表1にまとめた。すべての組成物が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、タンニン酸、超崩壊剤、およびステアリン酸マグネシウム1%を含有した。ステアリン酸マグネシウムを除いてすべての賦形剤は同時に混ぜ合わせ、手で入念にブレンドした。次いでステアリン酸マグネシウムを1重量%のレベルで加え、このブレンド物をステアリン酸マグネシウムが組成物全体にわたって一様に分配されるまでさらに手で混ぜ合わせた。厚さ5 mmの錠剤を製作するのに必要な各組成物の量を決め、次いでその量を、直径10 mmのパンチおよびダイスを備えたManesty f3単発式パンチ錠剤機で厚さ5 mmの錠剤に打錠した。錠剤は重量350〜400 mgの範囲にあり、Erweka硬度計で試験して硬さは各々5〜7 KPの範囲内であった。
【0104】
【表1】
Figure 2004501190
【0105】
膨張試験
50 mlのビーカーに入れ、37±2℃に保たれた模擬胃液(0.1 M HCl)40 mlに錠剤を加えた。15分後に錠剤をピンセットで取り出し、カリパスで測定した。ゲル強度はピンセットで定性的に評価した。
【0106】
膨張試験の結果を表2にまとめた。ヒドロゲルの膨張は、クロスカメロースナトリウムまたはデンプングリコール酸ナトリウムのいずれかを用いて増大させた。処方は、実施例5、6、および8の処方にヒドロキシプロピルセルロースおよびCarbopol(商標)を混ぜ合わせることによって実証されたように、任意選択でまた有利には2種類のヒドロゲルポリマーの混合物を含有することができる。最大に膨張した錠剤(36倍)は、タンニン酸約5重量%および超崩壊剤としてクロスカメロースナトリウムを含有するものであった。
【0107】
二番目に大きく膨張した錠剤(18倍)もまた、タンニン酸約5重量%を含有するが、超崩壊剤としてデンプングリコール酸ナトリウムを用いたものであった。これらゲルの両者(実施例1および4)は、実施例5〜8と比べて定性的には弱かった。高度な膨張とすぐれた機械的強度の点で最も高い性能を発揮する錠剤は、タンニン酸約5重量%を含有し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとヒドロキシプロピルセルロースポリマーの両方を用いた実施例5および8のものであった。
【0108】
【表2】
Figure 2004501190
【0109】
実施例 偽薬調合物の膨潤速度および膨潤度
下記の表3の処方を、ステアリン酸マグネシウムを除く粉末状成分を最初に5分間乾式混合することによって調製した。次いでステアリン酸マグネシウムを加え、2分間以上ブレンドした。調合物をManesty f3単発式パンチ錠剤機を用いて寸法17×9×8.5 mmの楕円形の錠剤に打錠した。8.5 mmが圧縮寸法の錠剤の厚さまたは高さである。
【0110】
【表3】
Figure 2004501190
【0111】
錠剤を、USP II型溶解槽に入れた酵素を含まない37℃のUSP Gastric TS緩衝液(pH=1.2)450 mlに浸漬した。溶解槽には膨張する錠剤がぶつからないように緩衝液の上部に仕切り板を取り付けた。溶液を50 rpmで攪拌した。15分、1時間、および3時間で錠剤を緩衝液から取り出し、ペーパーで静かに吸い取って乾燥し、目盛付きカリパスを用いて測定した。2つの主要な寸法、すなわち長さおよび高さを測定した。三番目の寸法は、すべての場合に9 mmから約14 mmに膨張した。測定結果を表4に示した。
【0112】
【表4】
Figure 2004501190
【0113】
膨張のほとんどは最初の15分で起こった。膨張度は圧縮寸法が最大であったことが分かる。この寸法は、そのサイズの1.8倍と2.8倍の間で膨張した。長さについては、錠剤はそのサイズの1.2〜1.9倍に成長した。
【0114】
実施例
方法
ゲル強度は、膨張したゲルを4 mmだけ撓ませるのに必要な重量により測定した。ゲルをGastric TS緩衝液から取り出し、ペーパーで静かに吸い取って乾燥し、トップローディング式天秤の平坦な面に置いた。プラスチック製の円筒をゲル上に置き、ゲルが4 mmだけ下方に圧縮されるまで水をゆっくり円筒に加えた。4 mm撓むのに必要な重量を記録した。
【0115】
ゲル強度に及ぼすタンニン酸含量の効果
実施例2においてタンニン酸の量を変えて調合物を調製した。錠剤を加圧成形し、実施例2で述べたように模擬胃液に浸漬した。すべての錠剤が15分間のうちに少なくとも25×22 mmまで膨張した。ゲル強度の測定結果は表5に見られる。
【0116】
【表5】
Figure 2004501190
【0117】
タンニン酸のパーセントを4.2から7%に上げると膨張したゲルの強度は劇的に増加した。表5に報告されていない実験でタンニン酸のパーセントを7%および12%から増加させてもゲル強度の更なる増加をほとんどもたらさないことを発見した。
【0118】
ゲル強度に及ぼす超崩壊剤含量の効果
実施例2の記述と同様にクロスカメロースの量を変えて調合物を調製した。錠剤を加圧成形し、その錠剤を実施例2の記述と同様に模擬胃液に浸漬した。すべての錠剤が15分間のうちに少なくとも23×18 mmまで膨張した。試験した調合物およびゲル強度の測定結果を表6に提供する。
【0119】
【表6】
Figure 2004501190
表6に見ることができるように処方中の超崩壊剤のパーセントを下げるとゲル強度は増加する傾向があった。
【0120】
実施例 レボドパ/カルビドパを含有する錠剤の膨張したゲルの強度
レボドパ200 mgおよびカルビドパ50 mgを含有する表7の調合物を下記のように調製した。薬剤の顆粒については、エタノールに溶かしたKlucel LFの0.75%w/v溶液をレボドパ/カルビドパ4 : 1の混合物用のバインダーとして用いた。造粒はZanchetta Rotalab単ポット型造粒機で行った。顆粒は、造粒機中で真空下で乾燥するか、または光から保護された室温で空気乾燥した。レボドパを含有する薬剤の顆粒は同じ方法で調製した。顆粒の最終組成は、レボドパ80.5%、カルビドパ19.9%、Klucel LF 0.6%であった。レボドパを含有する薬剤の顆粒を同じ方法で調製した。最終組成は、レボドパ99.4%、Klucel LF 0.6%である。
【0121】
乾燥された顆粒を0.63 mmのふるいを通して粉砕し、次いでその他の粉末および実施例2で記述した加圧成形された錠剤と混合した。薬剤の顆粒を膨張性組成物全体にわたって一様に分散した。錠剤を膨潤させ、実施例3と同様に強度を測定した。調合物はすべて15分間で少なくとも25×22 mmまで膨潤した。試験された処方および測定された膨張したゲルの強度を表7に示した。
【0122】
【表7】
Figure 2004501190
【0123】
表7に見られるように処方の超崩壊剤含量を下げることは、偽薬処方で分かったように錠剤強度に強い影響がある。クロスカメロースの量を処方番号21の場合のようにHPCで置換しても、または処方番号22の場合のようにHPMCで置換してもゲル強度に何の影響もなかった。
【0124】
実施例 GRDS 調合物中に均一に分散した薬剤の放出
種々の薬剤の調合物または薬剤の顆粒を直接打錠技術によって調製した。薬剤は粉末混合物中に一様に分散され、錠剤はさきの実施例に記述したように加圧成形された。薬剤の放出は、標準位置に仕切り板を備えたUSP II型溶解装置に入れたUSP Gastric TS 900 ml中で37℃、50 rpmで測定した。膨潤した錠剤は放出実験の間に仕切り板が時々ぶつかった。この錠剤は中間的な密度のものであった。錠剤はそのような叩きによって撓まないだけの十分な強さを有した。
【0125】
レボドパおよびカルビドパ錠剤
上記実施例4に記述した処方23および24からの薬剤の放出を測定した。薬剤放出の累積量を下記の条件を用いてHPLCによって測定した。すなわち、
カラム:Merck Lichrosphere 60 RP−Select B Sym 125×4 mm
移動相:リン酸緩衝液(pH=2.3):アセトニトリル94 : 4
流速:1 ml/分
検出器:280 nmのUV
保留時間:レボドパ5分;カルビドパ13分
レボドパおよびカルビドパは、1時間当たり〜8%のほぼ同じ速度でGRDS系から放出された。処方23および24はこの2つの薬剤の長期間にわたる制御された放出をもたらした。放出速度のデータを表8に提供した。
【0126】
【表8】
Figure 2004501190
【0127】
アセトアミノフェン錠剤
1錠当たり用量レベル200 mgおよび10 mgの拡散したアセトアミノフェン錠剤を、錠剤重量1gになるように調製した。その処方を表9に示した。
【0128】
【表9】
Figure 2004501190
【0129】
薬剤の放出を上記のGastric TS中で測定し、また薬剤放出の累積を下記の条件を用いてHPLCで測定した。
カラム:Hypersyl ODS 250×4.6 mm、5μ
移動相: 水:メタノール75 : 25
流速:1.5 ml/分
検出器:243 nmのUV
保留時間:3.5分
薬剤放出の結果を表10に示した。この可溶性薬剤の長期間にわたる制御された放出が見られる。
【0130】
【表10】
Figure 2004501190
【0131】
アレンドロナート錠剤
1錠剤当たりアレンドロン酸10 mgと当量になる重量のアレンドロン酸ナトリウム一水和物をGRDS錠剤中に分散した。その処方を表11に、また放出プロフィールを表12に示した。アレンドロナート濃度は、下記の条件を用いてFMOC(9−フルオロネイルメチルクロロホルマート)誘導体上でHPLCを用いて測定した。
カラム:Hamilton PRP−1、250×4.1 mm、5μ
移動相:クエン酸+リン酸緩衝液(pH=8):アセトニトリル:メタノール75 : 20:5
流速:1.0 ml/分
検出器:266 nmのUV
保留時間:5.6分
【0132】
【表11】
Figure 2004501190
【0133】
【表12】
Figure 2004501190
【0134】
実施例 GRDS 中に埋め込まれたリザーバからのレボドパおよびカルビドパの放出
HPC基質中に一様に分散させたレボドパ200 mgとカルビドパ50 mgを含有するリザーバ錠剤275 mgを形成した。このリザーバは、ゆっくり侵食されて約2時間にわたって薬剤を放出する。このリザーバを表13のGRDS調合物725 mg中に埋め込み、打錠して寸法17×9×8.5 mmの楕円形の錠剤にした。
【0135】
【表13】
Figure 2004501190
【0136】
【表14】
Figure 2004501190
【0137】
両方の薬剤の放出は初期の遅延を示し、次いで数時間後にこの2つの薬剤は同時に放出された。内部侵食性錠剤は、短時間の制御された放出用に設計された。この実施例は、早朝に胃内の遅延された送達が行われるように夜間にレボドパ/カルビドパGRDSを投与することの可能性を示す。この錠剤はまた、より長期間にわたる放出プロフィールを与えるように設計することもできる。
GRDS中に部分的に埋め込まれたリザーバからのアレンドロナートの放出:
アレンドロナートの内部錠剤の2つの異なる調合物、すなわち処方29および30を調製し、埋め込まれた錠剤の一方の面が表面に部分的に露出するようにGRDS調合物中に埋め込んだ。使用したGRDS処方は下記のとおりである。
【0138】
【表15】
Figure 2004501190
【0139】
処方番号29の内部コアは、50%水性エタノールを含むアレンドロン酸ナトリウム一水和物および尿素を湿式造粒し、乾燥し、粉砕し、その粉末をステアリン酸マグネシウムと混合することによって形成した。加圧成形した錠剤は、直径5 mm、1錠当たり重量が50 mgであり、1錠当たりアレンドロン酸ナトリウム一水和物を11.6 mg、尿素を37.9 mg、およびステアリン酸マグネシウムを0.5 mg含有した。
【0140】
処方番号30の内部コアは、アレンドロン酸塩およびAvicelを混合し、ステアリン酸マグネシウムを加え、数分間混合し、1錠当たりアレンドロン酸ナトリウム一水和物11.6 mg、Avicel 37.9 mg、およびステアリン酸マグネシウム0.5 mgを含有する直径5 mmで重量50 mgの錠剤をこの場合も加圧成形することによって形成した。
【0141】
アレンドロナートの放出を実施例5の記述と同様に測定し、これら測定結果を表16に示した。21時間にわたる累積放出から分かるように、部分的に埋め込まれた錠剤は、患者の胃中でGRDS系からの長期間にわたる制御された放出を達成する別の手段である。
【表16】
Figure 2004501190
【0142】
実施例 ビーグル犬におけるレボドパ/カルビドパの生体内放出
パーキンソン病の治療の要であるレボドパは、長期型薬剤放出プロフィールから利益を受けるはずである。しかしながら従来の長期型の放出処方は、十二指腸でのみ吸収され、末端の小腸または結腸では吸収されないため、この薬剤には使用することができない。十二指腸中の薬剤の滞留時間は数分程度できわめて短い。
【0143】
レボドパのどのような長期型送達も、そこから薬剤がその吸収部位である十二指腸に移行することになる胃の中になければならない。したがって胃内保留を引き延ばす送達用媒質は、パーキンソン病の治療におけるレボドパの薬効を大いに高めることになる。この薬剤はまた、胃内保留のすぐれた指標である。胃が空になった直後はこの薬剤はもはや吸収されない。レボドパはまた、血液中の半減期が短い。生体内実証試験で見出されたすべての長期間の吸収は、十二指腸の吸収を伴う胃内保留を暗示する。
【0144】
方法(薬物動力学的評価用の血液試料の採取)
調査の前に全血液のうちの適切な量(5〜10 ml)を犬から抜き取って標準となる検量基準線を準備した。
これに加えて4本のラベルを付けたエッペンドルフ微量遠心分離管を各試料採取時間(例えば0〜12時間の1時間ごとの間隔)に対して準備した。準備した微量遠心分離管の各々に水50μlプラス抽出混合物300μlを加えた。抽出混合物は、70%過塩素酸が25.5 ml、メタ重亜硫酸ナトリウムが2.5g、ラウリル硫酸ナトリウムが2.5g、EDTA二ナトリウムが0.25g、TEAが 2.5 ml、エタンジオールが50 ml、およびトゥイーン20が1.25gからなり、総容積が500 mlになるまで水で容積を調整した。
【0145】
調査においては、前肢(動物調教者が適切と考える右または左)を電気シェーバーで剃り、その部分をクロロヘキシジンの綿棒できれいにした。ゲージ23の針を用いて恒久的に体内に留置されるポリエチレン製カテーテルを各犬の前肢の頭側静脈に挿入し、12時間にわたって定期的に血液の試料採取を可能にするように定位置にテープで留めた。プラスチック製ボンネットを各犬の頭部の周囲に配置して犬の口が確実にカテーテル部位に届かないようにした。
【0146】
各時点で血液2.0 mlをシリンジで取り出し、次いで予めラベルを付けたヘパリン添加した試験管に入れた。試験管を手で激しく振った。次いで、その試料各々全血液のうちの250μlを入れた4つの分割量をピペットで試験管から引き出し、直ちにその採取時点に対するラベルを付けた4本のエッペンドルフ微量遠心分離管の1本に加えた。エッペンドルフ微量遠心分離管を渦動させ、次いで直ちに低温冷凍庫に移し、そこで試料を−70℃に保った。
【0147】
分割量の試験管を計量し、試験管にNaを含有する1 M NaHPO溶液(10%w/v)25μlを加えた。次いで試験管を13000gで約15分間、4℃で遠心分離した。0.2μmシリンジフィルタを通して各試料の上澄みを濾過した。試料の希釈が必要な場合の用心に、残りの上澄みはラベルを付けたガラス瓶中で−70℃で凍結して保管された。
HPLC分析:
全血液中のレボドパおよびカルビドパの量は、電気化学的検出による逆相高性能液体クロマトグラフィ(RP−HPLC)で決定した。
【0148】
HPLCカラムは、Licrocart 4−4 cartridge 60RP select B、5μm、4.0×4.0 mm(Merck、#1.50963)に加えてLicrosphere 60RP select B、5μm、250×4.0 mm(Merck、#1.50214)であった。射出容積は、試料温度5℃および流量1.3 ml/min−1で10μlあった。カラム温度は、作動時間約10分で50℃であった。電気化学的検出器(Coulochem II 5200−A ESA Huntingdon, UK, Model 5010; Analytical Cell = Model 5021)は下記のパラメータを有する。すなわち、電位E=350 mV、電位E=+250 mV、ガード電位E=50 mV、立上り時間=5秒、ゲイン=1μA。 レボドパおよびカルビドパの両者に対する検出の下限(LLD)は12.5ng/mlであった。
【0149】
調査:
犬を一晩、少なくとも12時間絶食させ、そこで1回の固形食物と液体栄養素の混合した食事を摂らせた。一口サイズの市販の犬用の餌(Bonzo Feed)250gを計量し摂餌皿に入れた。犬は0.5時間にわたって食べることを許され、そこで皿を取り除いた。皿に残った食物を計量し、元の250gとの差を消費した食物の量として記録した。これに加えて250カロリーの液体栄養素(Ensure(商標)、237 ml)を胃食道用給食チューブを介して投与した。追加の食物は調査の期間中何も与えられなかったが、水は調査の間ずっと犬の檻に飲み口から随意に与えられた。
【0150】
犬は食事後2時間以内にカテーテルの挿入を準備され、「投与以前」「ゼロ」時間の血液試料を抜き取られた。血液を抜き取り前述のとおり処理した(「薬物動力学的評価用の血液採取」)。
「投与以前」「ゼロ」時間の血液試料を採ったのち、食事の2時間後、犬に下記の組成を有する処方23(実施例4、表7)を投与した。
【0151】
【表17】
Figure 2004501190
【0152】
供試ヒドロゲルを投与後、可撓性の管を介して胃にpH調整(pH 2.0)用の水300 mgを投与した。
投与後12時間、各時間ごとに全血液の血液試料(2 ml)をカテーテルで抜き取り、ヘパリン添加したガラス製試験管に入れ、そこから4つの個々の分割量(250μl)を取り出し、各分割量をラベルを付けた準備されたエッペンドルフ微量遠心分離管に入れた。この微量遠心分離管を数秒間渦動させ(Vortex−2 Genie, Scientific Industries Model G−560E)、次いで直ちに低温冷凍庫に入れ、そこで分析まで試料を−70℃に保った。
【0153】
各試料採取時間について4つの分割量を準備し凍結した。反復用試料をレボドパおよびカルビドパのレベルに関して次の数日間にわたって評価し、一方残りの2つの分割量は将来の分析のために低温冷凍庫に保管した。
結果:
レボドパ/カルビドパの生体内放出の結果を表7に示した。
【0154】
【表18】
Figure 2004501190
【0155】
2つの薬剤の放出は遅れ、かなり長期間にわたった。レボドパは少なくとも6時間かなりのレベルにあり、ピークが先へ延ばされ送達系が薬剤を胃内で長期間放出していたことを示した。表7のデータはまた図1にグラフで表した。
【0156】
実施例 in situ で外側に錠剤を接着させた胃部保留性送達系
胃内で薬剤のパルス型送達を得る一つの方法は、胃部保留性送達系(GRDS)錠剤に分解するまでに所定の遅れをもつ錠剤を付着させることである。このような付着は、GRDSの基質中に錠剤を部分的に埋め込むことにより、またはGRDSの外側に錠剤を付着させることにより存在することができる。この実施例で本発明者等はそのような外側の付着の可能性を示す。
【0157】
GRDS処方は、実施例6の表13に示したものである。滑沢剤を除く粉末を5分間混合した。次いでステアリン酸マグネシウムを加え、その粉末を1分以上混合した。ブレンド物をManesty f3単発式パンチ錠剤機で加圧成形して10×7×7 mmの長方形(先端を切った楕円形)の錠剤にした。
接着剤溶液を下記のように調製した。カゼインナトリウム(Emolac(商標)50、15 g)を室温で夜通し攪拌することにより水100 ml中に溶解した。攪拌しながらエタノール500 mlを加えて水/エタノールに溶かした2.5%カゼインナトリウムエマルションを得た。
【0158】
次いで錠剤を接着剤で被覆した。このエマルションをパン・コーター中の錠剤上に、速度4 ml/分、生成物の温度30〜40℃の間、コーティング重量5〜14 mgの間でスプレイコーティングした。錠剤をコーティング用パンの中で空気乾燥して接着剤で被覆したGRDS錠剤を得た。
微晶質セルロースを基剤とする偽薬錠剤を調製(5×5×5 mmの長方形)し、Eudragit(商標)Sで被覆して酸性条件に対して不透水性にした。この錠剤をゼラチン#100のカプセルに詰めて、GRDS錠剤が2個の偽薬錠剤の間に在るようなスタックにした。錠剤の間の接触は、圧縮軸に垂直なGRDS錠剤の7×7 mmの面であった。
【0159】
ゼラチンカプセルをUSP II型溶解槽中の37℃の0.1N HClに入れ、50rpmで攪拌した。カプセルは溶解し、3個の錠剤のスタックはin situで互いに付着した。15分以内にGRDS錠剤は10×7 mmから13×22 mmに膨潤した(膨潤は大部分が圧縮軸に沿っている)。2時間でGRDS錠剤は14×25 mmまで膨潤した。偽薬錠剤は膨潤したにもかかわらず、溶解槽中で12時間以上の間、GRDS錠剤に付着したままであった。流動のより激しい条件下における付着の存続可能性を試験するために、スタックを1分当たり50ストロークの粉砕試験機中の37℃の0.1N HClの中に入れた。粉砕試験機中の錠剤上の流れは、溶解試験機中よりもかなり強い。3個の錠剤は10時間互いに付着したままであった。
【0160】
実施例 メチルフェニダートの決められた時間のパルス型送達
表18に示した処方のメチルフェニダート分解性錠剤を調製した。
【表19】
Figure 2004501190
【0161】
錠剤の調製は下記のとおりである。メチルフェニダート2部に、水2部を加え、Zanchetta Rotolab 単ポット式造粒機中で混合することによって、HPC 1部およびデンプン5部と共に造粒した。顆粒を流動床式乾燥機中で45℃で乾燥し、0.63 mmのふるいを通して粉砕した。顆粒を微晶質セルロースおよびデンプングリコール酸ナトリウムと共に5分間混合し、ステアリン酸マグネシウムを加え、混合を1分間続けた。ブレンド物を、Manesty f3単発式パンチ錠剤機中で加圧成形して各々100 mgの5 mm錠剤にした。
【0162】
コーティング溶液は、総重量100gに対してエチルセルロース5g、尿素0.75g、およびクエン酸トリエチル0.5gをエタノール中に溶解させることによって調製した。この溶液を30〜40℃に保った錠剤床を備えたパン・コーター中で錠剤上にスプレーした。さまざまな重量の皮膜が錠剤上にスプレーされた。錠剤をUSP II型溶解装置を用いて0.1N HCl中で37 ℃、50 rpmでバースト型薬剤放出の遅延に関して試験した。皮膜量の関数としてバーストの遅延の結果を表19に示した。
【0163】
【表20】
Figure 2004501190
【0164】
このタイプの錠剤をGRDS錠剤に付着させて胃内での長期間の滞留とメチルフェニダートのバースト型放出をもたらすことができる。
このようにいくつかの好ましい実施形態に関して本発明を記述したが、他の実施の形態が当業技術者にはこの明細書および実施例の考察から明らかになるはずである。実施例を含む明細書は単に例示的なものであることを意図しており、本発明の範囲および精神は前述の請求の範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遅発型レボドパおよびカルビドパ剤形の投与後の期間にわたるビーグル犬中のレボドパおよびカルビドパの血液濃度レベルを示すグラフである。

Claims (112)

  1. 経口投与用の医薬品に使用されるようにされた胃部保留性媒質組成物であって、ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含み、前記組成物の体積が胃液と接触して約15分以内に約3倍に増大する、組成物。
  2. 胃液と接触して約15分以内に体積が約5倍に増大する、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  3. 胃液と接触して約15分以内に体積が約8倍に増大する、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  4. 胃液と接触して約5分以内に体積が約3倍に増大する、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  5. 打錠された請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  6. ヒドロゲルがヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  7. ヒドロゲルがさらにヒドロキシプロピルセルロースを含む、請求項6に記載の胃部保留性媒質組成物。
  8. ヒドロゲルが、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとヒドロキシプロピルセルロースを重量比約1:3〜約5:3で含む、請求項7に記載の胃部保留性媒質組成物。
  9. ヒドロゲルがさらに架橋ポリアクリル酸エステルを含む、請求項6に記載の胃部保留性媒質組成物。
  10. 架橋ポリアクリル酸エステルが、アリルスクロースで架橋ポリアクリル酸ポリマーである、請求項9に記載の胃部保留性媒質組成物。
  11. 超崩壊剤が、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、および架橋ポリビニルピロリドンからなる群から選択される、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  12. 超崩壊剤が架橋カルボキシメチルセルロースナトリウムである、請求項11に記載の胃部保留性媒質組成物。
  13. 超崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウムである、請求項11に記載の胃部保留性媒質組成物。
  14. タンニン酸が、存在してもよい他の賦形剤を除くヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸の合計重量の約2重量%〜約12重量%の量で存在する、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  15. 存在してもよい他の賦形剤を除くヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を合わせた重量を基準にして、
    a)ヒドロゲルを約20重量%〜約70重量%、
    b)超崩壊剤を約10重量%〜約75重量%、および
    c)タンニン酸を約2重量%〜約12重量%
    を含む、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  16. 超崩壊剤を約30重量%〜約55重量%、タンニン酸を約3重量%〜約7重量%、および合計重量%を100にするのに十分なヒドロゲルの量を含む、請求項15に記載の胃部保留性媒質組成物。
  17. 存在してもよい他の賦形剤を除くヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を合わせた重量を基準にして、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを約10重量%〜約30重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを約40重量%〜約60重量%、クロスカメロースナトリウムを約7重量%〜約35重量%、およびタンニン酸を約4重量%〜約12重量%含む、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  18. 存在してもよい他の賦形剤を除くヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を合わせた重量を基準にして、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを約10重量%〜約20重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを約45重量%〜約50重量%、デンプングリコール酸ナトリウムを約25重量%〜約35重量%、およびタンニン酸を約4重量%〜約6重量%含む、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  19. 胃液が模擬胃液である、請求項1に記載の胃部保留性媒質組成物。
  20. 模擬胃液が溶液を1000容積作製するのに十分な水の中に塩酸を7容積混ぜることによって調製され、またその模擬胃液の温度が37℃である、請求項19に記載の胃部保留性媒質組成物。
  21. 模擬胃液が0.1M HClであり、その模擬胃液の温度が37℃である、請求項19に記載の胃部保留性媒質組成物。
  22. a)治療薬、および
    b)ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む胃部保留性媒質組成物
    を含み、前記胃部保留性媒質組成物が胃液と接触すると膨張して延長された期間中患者の胃内における剤形の保留を助長し、さらに剤形からの治療薬の放出が前記延長された期間ずっと起こり、またさらに前記延長された期間ののち剤形は小さすぎて胃部に保留することができない断片に分解する、患者に経口投与するための医薬用剤形。
  23. 胃部保留性媒質組成物の膨張が剤形に約20×20 mm以上の最大断面積を達成させる、請求項22に記載の医薬用剤形。
  24. 最大断面積が約25×20 mm以上である、請求項23に記載の医薬用剤形。
  25. 胃液と接触して約15分以内に20×20 mmの断面積が達成される、請求項23に記載の医薬用剤形。
  26. 胃液と接触して約5分以内に20×20 mmの断面積が達成される、請求項25に記載の医薬用剤形。
  27. 胃液と接触して約15分以内に体積が約3倍に増大する、請求項22に記載の医薬用剤形。
  28. 胃液と接触して約15分以内に体積が約5倍に増大する、請求項27に記載の医薬用剤形。
  29. 胃液と接触して約15分以内に体積が約8倍に増大する、請求項28に記載の医薬用剤形。
  30. 胃液と接触して約5分以内に体積が約3倍に増大する、請求項27に記載の医薬用剤形。
  31. 延長される時間が少なくとも約4時間である、請求項22に記載の医薬用剤形。
  32. さらに沸騰性物質を含む、請求項22に記載の医薬用剤形。
  33. 沸騰性物質が重炭酸ナトリウムである、請求項32に記載の医薬用剤形。
  34. 治療薬が、任意選択でカルビドパおよびベンセラジドからなる群から選択されるアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害薬と組み合わせられるレボドパと、メチルフェニダーゼとからなる群から選択される、請求項22に記載の医薬用剤形。
  35. 錠剤の形態の請求項22に記載の医薬用剤形。
  36. 多層錠剤の形態の請求項35に記載の医薬用剤形。
  37. カプセルの形態の請求項22に記載の医薬用剤形。
  38. カプセルに入れた錠剤の形態の請求項22に記載の医薬用剤形。
  39. 胃部保留性媒質組成物が、存在してもよい他の賦形剤を除くヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を合わせた重量を基準にして、
    a)ヒドロゲルを約20〜約70重量%、
    b)超崩壊剤を約10〜約75重量%、および
    c)タンニン酸を約2〜約12重量%
    を含む、請求項22に記載の医薬用剤形。
  40. a)ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む均一な固形の基質を提供する胃部保留性媒質、および
    b)基質中に分散された治療薬
    を含み、胃液と接触すると胃部保留性媒質組成物が膨張して延長された期間中患者の胃内の剤形保留を助長し、また剤形からの治療薬の放出がその延長された期間内に胃中で起こる、患者の胃内で治療薬を放出するための医薬用剤形。
  41. 治療薬が基質中に分散された複数の粒子中の成分として基質中に分散される、請求項40に記載の医薬用剤形。
  42. 粒子が、押し固められた顆粒、ビーズ、丸剤、ペレット、マイクロカプセル、ミクロスフェア、微小顆粒、ナノカプセル、およびナノスフェアからなる群から選択される、請求項41に記載の医薬用剤形。
  43. 粒子が被覆される、請求項41に記載の医薬用剤形。
  44. 粒子が治療薬の放出を先へ延ばす皮膜で被覆される、請求項43に記載の医薬用剤形。
  45. 複数の粒子の第一部分の粒子が第一期間中治療薬の放出を先へ延ばす皮膜で被覆され、また複数の粒子の第二部分の粒子が第一期間より長い第二期間中治療薬の放出を先へ延ばす皮膜で被覆される、請求項44に記載の医薬用剤形。
  46. 粒子が治療薬の放出を減速する皮膜で被覆される、請求項43に記載の医薬用剤形。
  47. 複数の粒子の第一部分の粒子は被覆されず、複数の粒子の第二部分の粒子はそれら粒子からの治療薬の放出を先へ延ばす皮膜で被覆される、請求項41に記載の医薬用剤形。
  48. 粒子が持続的放出のやり方で放出される、請求項40に記載の医薬用剤形。
  49. 治療薬が治療薬の放出を減速する基質を有する複数の粒子内に含有される、請求項48に記載の医薬用剤形。
  50. 治療薬が治療薬の放出を減速する皮膜を有する複数の粒子内に含有される、請求項48に記載の医薬用剤形。
  51. さらに第二治療薬を含む、請求項40に記載の医薬用剤形。
  52. 患者の胃内の1または複数種の治療薬のパルス型放出のための医薬用剤形であって、
    a)ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む均一な固形基質を提供する胃部保留性媒質組成物と、
    b)第一治療薬を含有する、基質中に分散された複数の第一粒子と、
    c)第二治療薬を含有する、基質中に分散された複数の第二粒子であって、その第二粒子が第二治療薬にとって不透過性であり、胃液中で溶解して遅延期間ののち胃液によって破られる皮膜で被覆される第二粒子と
    を含み、
    前記第一治療薬および第二治療薬は同じでも異なっていてもよく、さらに胃液と接触すると胃部保留性媒質が膨張して患者の胃内での剤形の保留を助長し、また第一治療薬が複数の第一粒子から放出され、さらに遅延期間が過ぎたのち第二粒子の皮膜が破れ、第二治療薬が複数の第二粒子から放出される、医薬用剤形。
  53. 患者の胃内の1または複数種の治療薬のパルス型放出のための医薬用剤形であって、
    a)ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む均一な固形基質を提供する胃部保留性媒質組成物と、
    b)第一治療薬を含有する、基質中に分散された複数の第一粒子であって、その第一粒子が第一治療薬にとって不透過性であり、胃液中で溶解して第一遅延期間ののち胃液によって破られる第一皮膜で被覆される第一粒子と、
    c)第二治療薬を含有する、基質中に分散された複数の第二粒子であって、その第二粒子が第二治療薬にとって不透過性であり、胃液中で溶解して第二遅延期間ののち胃液によって破られる第二皮膜で被覆される第二粒子と
    を含み、
    前記第一治療薬および第二治療薬は同じでも異なっていてもよく、
    さらに第一皮膜および第二皮膜は同一で厚さが違うか、または別のものでもよく、さらに胃液と接触すると胃部保留性媒質組成物が膨張して患者の胃内での剤形の保留を助長し、また第一遅延期間が過ぎたのち第一皮膜が破れ、第一治療薬が第一粒子から放出され、さらに第二遅延期間が過ぎたのち第二皮膜が破れ、第二治療薬が第二粒子から放出される、医薬用剤形。
  54. 患者の胃内で治療薬を放出するための医薬用剤形であって、ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む押し固められた殻内に埋め込まれた、治療薬を含有する押し固められたリザーバを含み、前記殻が胃液と接触すると胃部保留性媒質組成物が膨張して延長された期間中患者の胃内での剤形の保留を助長し、さらに治療薬が前記延長された期間内にリザーバから放出され、さらに前記延長された期間ののち殻は小さすぎて胃部に保留することができない断片に分解する、医薬用剤形。
  55. リザーバが治療薬の持続型放出を提供する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  56. リザーバが治療薬の遅発持続型放出を提供する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  57. リザーバが治療薬のバースト型放出を提供する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  58. リザーバが治療薬の遅発バースト型放出を提供する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  59. リザーバが治療薬の即時放出を提供する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  60. リザーバの埋め込みが部分的であり、リザーバの表面の一部を露出したままにする、請求項54に記載の医薬用剤形。
  61. リザーバを被覆する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  62. リザーバを治療薬の放出を先へ延ばす皮膜で被覆する、請求項61に記載の医薬用剤形。
  63. リザーバを治療薬の放出を減速する皮膜で被覆する、請求項61に記載の医薬用剤形。
  64. リザーバが治療薬の放出を減速する基質を有する、請求項54に記載の医薬用剤形。
  65. カプセルに入れた請求項54に記載の医薬用剤形。
  66. リザーバが錠剤である、請求項54に記載の医薬用剤形。
  67. ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む押し固めた胃部保留性媒質組成物と、その押し固めた胃部保留性媒質組成物に加圧または接着剤のいずれかによって結合させた、治療薬を含むリザーバとを封入するカプセルを含み、患者が摂取したときカプセルが患者の胃中で溶解して水が胃部保留性媒質組成物と接触することを可能にし、その結果組成物を膨張させて延長された期間中患者の胃内でのリザーバの保留を助長し、さらに治療薬が前記延長された期間内にリザーバから放出され、またさらに前記延長された期間ののち押し固めた胃部保留性媒質組成物は小さすぎて胃部に保留することができない断片に分解する、医薬用剤形。
  68. リザーバが治療薬の持続型放出を提供する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  69. リザーバが治療薬の遅発持続型放出を提供する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  70. リザーバが治療薬のバースト型放出を提供する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  71. リザーバが治療薬の遅発バースト型放出を提供する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  72. リザーバが治療薬の即時放出を提供する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  73. 接着剤を胃部保留性媒質組成物の表面の一部に塗布する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  74. 接着剤をリザーバの表面の一部に塗布する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  75. カプセルが第二治療薬を含む第二リザーバを封入する、請求項67に記載の医薬用剤形。
  76. 第二リザーバの第二治療薬が前記リザーバの治療薬と同一である、請求項75に記載の医薬用剤形。
  77. リザーバが錠剤である、請求項67に記載の医薬用剤形。
  78. ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む第一の押し固めた組成物を封入し、かつ治療薬を含む第二の押し固めた組成物を封入するカプセルを含み、前記第一または第二の押し固めた組成物の少なくとも一方がその表面の一部に接着剤を塗布され、患者が摂取したときカプセルが患者の胃中で溶解して組成物を膨張させる水が第一の押し固めた組成物と接触することを可能にし、また水が接着剤と接触することを可能にし、その結果湿潤した接着剤が第一および第二の押し固めた組成物を互いに結合させ、さらに第一の押し固めた組成物の膨張が延長された期間中患者の胃内での剤形の保留を助長し、さらに前記延長された期間内に治療薬が第二の押し固めた組成物から放出され、またさらに前記延長された期間ののち剤形は小さすぎて胃部に保留することができない断片に分解する、医薬用剤形。
  79. 患者の胃内で治療薬を放出するための多層医薬用剤形であって、
    a)治療薬を含有する第一層、および
    b)ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む胃部保留性媒質組成物を含有する、加圧または接着剤によって第一層と結合した第二層
    を含み、前記第二層が胃液と接触すると延長された期間にわたり患者の胃内の剤形の保留を助長し、さらに前記延長された期間中治療薬が第一層から放出され、またさらに前記延長された期間ののち第二層は小さすぎて胃部に保留することができない断片に分解する、多層医薬用剤形。
  80. 治療薬が、遅発型放出、バースト型放出、遅発バースト型放出、パルス型放出、遅発パルス型放出、持続型放出、または遅発持続型放出のやり方で第一層から放出される、請求項79に記載の多層医薬用剤形。
  81. 第一層を治療薬の放出を先へ延ばす皮膜で被覆する、請求項79に記載の多層医薬用剤形。
  82. 第一層を治療薬の放出を減速する皮膜で被覆する、請求項79に記載の多層医薬用剤形。
  83. 剤形が任意選択でカルビドパまたはベンセラジドと組み合わせられるレボドパを含み、かつ胃部保留性媒質組成物が胃液と接触すると膨張して少なくとも約4時間にわたり患者の胃内に剤形を留めるタンニン酸を含む、レボドパの持続型胃部放出を提供する患者に対する経口投与用の医薬用剤形。
  84. レボドパを少なくとも4時間にわたって模擬胃液中に放出する、請求項83に記載の医薬用剤形。
  85. 模擬胃液中のレボドパの放出を少なくとも4時間先へ延ばす、請求項83に記載の医薬用剤形。
  86. ヒドロキシプロピルメチルセルロースを約10〜約14重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを約42〜約47重量%、クロスカメロースナトリウムを約7〜約12重量%、タンニン酸を約6〜約9重量%、レボドパを約18〜約22重量%、カルビドパを約3〜約6重量%、および任意選択で錠剤滑沢剤を約0.3〜約1重量%含む、延長された期間にわたってレボドパの胃部放出を提供する患者に対する経口投与用の医薬用剤形。
  87. レボドパを患者の胃内で8時間にわたって放出する、請求項86に記載の医薬用剤形。
  88. ヒドロキシプロピルメチルセルロースを約10〜約20重量%、ヒドロキシプロピルセルロースを約50〜約60重量%、クロスカメロースナトリウムを約12〜約25重量%、タンニン酸を約6〜約12重量%、および任意選択で錠剤滑沢剤を約0.3〜約1重量%含む殻中に埋め込まれた、任意選択でカルビドパおよびベンセラジドからなる群から選択されるアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害剤と組み合わせられるレボドパの持続型放出リザーバを含む、レボドパの胃部放出を提供する患者に対する経口投与用の医薬用剤形。
  89. レボドパを患者の胃内で8時間にわたって放出する、請求項88に記載の医薬用剤形。
  90. メチルフェニダートのパルス型胃内放出を提供する患者に対する経口投与用の医薬用剤形であって、
    a)均一な固形基質を提供する、ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む胃部保留性媒質組成物と、
    b)メチルフェニダートを含有する、基質中に分散した複数の第一粒子と、
    c)メチルフェニダートを含有する、基質中に分散した複数の第二粒子であって、第二粒子の各々がメチルフェニダートにとって不透過性であり、胃液中で溶解して胃液によって破られる皮膜で被覆される第二粒子と
    を含み、胃液と接触すると胃部保留性媒質組成物が膨張して患者の胃内での剤形の保留を助長し、またメチルフェニダートが第一粒子から放出され、約3〜5時間後にはまた第二粒子の皮膜が破れ、メチルフェニダートが第二粒子から放出される、医薬用剤形。
  91. さらに、基質中に分散させたメチルフェニダートを含有する複数の第三粒子を含み、その第三粒子がその皮膜を破る胃液中で溶解するメチルフェニダートにとって不透過性の皮膜を有し、第二粒子からのメチルフェニダートの放出の約3〜5時間後に第三粒子からのメチルフェニダートが放出される、請求項90に記載の医薬用剤形。
  92. 第一粒子がそれら粒子からのメチルフェニダートの放出を先へ延ばす皮膜で被覆される、請求項90に記載の医薬用剤形。
  93. メチルフェニダートのパルス型胃内放出を提供する患者に対する経口投与用の医薬用剤形であって、
    a)ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む胃部保留性媒質組成物と、
    b)メチルフェニダートを含有する第一リザーバと、
    c)メチルフェニダートを含有する第二リザーバであって、その第二リザーバがメチルフェニダートにとって不透過性であり、胃液中で溶解して胃液によって破られる皮膜で被覆される第二リザーバと
    を含み、胃液と接触すると胃部保留性媒質組成物が膨張して患者の胃内での剤形の保留を助長し、また第一リザーバからメチルフェニダートが放出され、約3〜5時間後にはまた第二リザーバの皮膜が破れ、第二リザーバからメチルフェニダートが放出される、医薬用剤形。
  94. さらに、メチルフェニダートにとって不透過性であり、胃液中で溶解して胃液によって破られる皮膜で被覆された第三リザーバを含み、第二リザーバからのメチルフェニダートの放出ののち約3〜5時間第三リザーバからメチルフェニダートを放出する、請求項93に記載の医薬用剤形。
  95. 第一リザーバがそのリザーバからのメチルフェニダートの放出を先へ延ばす皮膜で被覆される、請求項93に記載の医薬用剤形。
  96. 胃部保留性媒質組成物およびリザーバをカプセルに封入する、請求項93に記載の医薬用剤形。
  97. 請求項22に記載の医薬用剤形に含有された臨床上適切な治療薬の治療に有効な量を病気に罹りやすいまたは罹患した患者に投与することによって病気を防ぐまたは治療する方法。
  98. 治療薬が任意選択でカルビドパおよびベンセラジドからなる群から選択されるアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害剤と組み合わせられるレボドパである、請求項22に記載の医薬用剤形を患者に投与することを含む、そのような治療が必要な患者の中枢神経系ドーパミン欠乏病の治療法。
  99. 任意選択でカルビドパおよびベンセラジドからなる群から選択されるアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害剤と組み合わせられるレボドパを含有し、レボドパを8時間以上にわたって患者の胃内に放出する医薬用剤形を患者に投与することを含む、そのような治療が必要な患者の中枢神経系ドーパミン欠乏病の治療法。
  100. 任意選択でカルビドパおよびベンセラジドからなる群から選択されるアミノデカルボキシラーゼ酵素阻害剤と組み合わせられるレボドパを含有し、治療に有効な量のレボドパの放出を投与後4時間以上先へ延ばし、その後患者の胃内にレボドパを放出する医薬用剤形を患者に投与することを含む、そのような治療が必要な患者の中枢神経系ドーパミン欠乏病の治療法。
  101. 剤形を夕刻または夜間に投与する、請求項100に記載の中枢神経系ドーパミン欠乏病の治療法。
  102. 第一用量のメチルフェニダートを患者の胃内に放出し、第一用量の放出ののち約3〜約5時間第二用量のメチルフェニダートを患者の胃内に放出する、メチルフェニダートの2回分以上の用量を含有する単一剤形を患者に投与することによってそのような治療が必要な患者の機能亢進または注意欠陥障害の治療法。
  103. 剤形が、第二用量の放出ののち約3〜約5時間放出されるメチルフェニダートの第三用量を含有する、請求項102に記載の機能亢進または注意欠陥障害の治療法。
  104. 剤形の投与後、メチルフェニダートの第一用量が放出されるまでに約3〜5時間の遅れがある、請求項102に記載の機能亢進または注意欠陥障害の治療法。
  105. 剤形がヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む均一な基質とその基質全体に分散したメチルフェニダートを含有する複数の粒子とを含み、複数の粒子のうちの一部の粒子が被覆された粒子からのメチルフェニダートの放出を先へ延ばす皮膜を有し、被覆された粒子からの放出が第二用量を提供する、請求項102に記載の機能亢進または注意欠陥障害の治療法。
  106. 剤形が、ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む胃部保留性媒質組成物と、第一用量でメチルフェニダートを放出するメチルフェニダートを含有する第一リザーバと、第二用量でメチルフェニダートを放出するメチルフェニダートを含有する第二リザーバとを含み、前記リザーバが第一用量ののち第二用量のメチルフェニダートの放出を約3〜約5時間先へ延ばす皮膜で被覆される、請求項102に記載の機能亢進または注意欠陥障害の治療法。
  107. 剤形が、メチルフェニダートの皮膜を有する、ヒドロゲル、超崩壊剤、およびタンニン酸を含む押し固めた胃部保留性媒質組成物と、メチルフェニダートの遅発型放出リザーバとを封入するカプセルを含み、そのカプセルが患者の胃内で溶解して胃液が胃部保留性媒質組成物と接触する、請求項102に記載の機能亢進または注意欠陥障害の治療法。
  108. 経口投与型医薬品の製造方法であって、
    a)ヒドロゲル、超崩壊剤、タンニン酸、および治療薬を混ぜ合わせるステップ、および
    b)その混ぜ合わせたものを加圧するステップ
    を含み、前記医薬品の体積が胃液と接触すると迅速に膨張する、方法。
  109. 医薬品の体積が胃液と接触して約15分以内に約3倍に増大する、請求項108に記載の方法。
  110. 医薬品の体積が胃液と接触して約15分以内に約5倍に増大する、請求項109に記載の方法。
  111. 医薬品の体積が胃液と接触して約15分以内に約8倍に増大する、請求項108に記載の方法。
  112. 医薬品の体積が胃液と接触して約5分以内に約3倍に増大する、請求項108に記載の方法。
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