JP2004500323A - 保護されたフェノールのメタ位におけるハロゲン化 - Google Patents

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Abstract

本発明は、フェノール官能基のメタ位におけるハロゲン化に関する。このハロゲン化は、中程度の酸、有利には強酸の芳香族誘導体をハロゲン化することからなる工程を含み、芳香族基は誘電効果によって電子を求引する官能基によりオルト位およびパラ位において置換されているフェニルである。本発明は有機合成に適用可能である。

Description

【0001】
芳香族酸のメタ位におけるハロゲン化を含む合成法、中間体化合物およびその使用。
本発明は、フェノール又は少なくともその主鎖を選択的に官能化するための、フェノールの保護方法に関する。より詳細には、本発明は、フェニル主鎖のメタ位、有利には5位において官能化するようにオルト及びパラ置換されたフェノールの保護である。
【0002】
芳香族有機合成の分野では、最も重大な問題の1つは芳香族核の官能化の選択性であり、特に芳香族核の官能化の位置選択性である。
この問題は、官能化が合成の進んだ段階で起こる場合にさらに重大である。この官能化工程において出発材料が高価であるほど、高収率で選択的な反応を行うことが重要である。
【0003】
これは4回官能化される(すなわち、すでに3個の置換基を含む)3官能化ベンゼン核の場合に顕著である。
この問題は、フェノール官能基及びその誘導体並びにアニリン官能基及びその誘導体の場合のように、官能基が特に著しい直接効果を有する場合に、官能基の直接効果のため厄介である。
【0004】
上記の同様の生成物のハロゲン化工程を含む一般的合成に関する特開平4−356438号公報では、ハロゲン化がフェノールのメチルエステルに対して行われ、単離された収率が30%未満であるため、得られる収率は問題となっておらず、これは選択性がとても低いことを示している。
【0005】
さらに、最も実施が困難な官能化はハロゲン化であり、これは第一に位置選択性に関して、第二に核がうけるハロゲン化の数に関して、選択性がない。
【0006】
本発明の目的は、アニリン官能基又はフェノール官能基を示す芳香族誘導体のメタ位における選択的ハロゲン化方法を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、芳香族核がオルト位(2位)及びパラ位(4位)において電子求引性基を示す上記タイプの方法を提供することである。これらの電子求引性基は有利には、誘電効果によって電子求引性となり、この電子求引性基は誘電効果により電子求引性となり、メソメリー効果によって電子供与性となることが好ましい。これらの電子求引性官能基は同一であっても異なっていてもよい。
【0008】
本発明の他の目的は、上記ハロゲン化の選択性を高める保護システムを提供することである。
本発明の他の目的は、選択的ハロゲン化のためにこうして保護された分子の使用を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、3位と区別される場合に、5位において選択的にハロゲン化するために、こうして保護された分子のハロゲン化方法を提供することである。
本発明の他の目的は、少なくとも80%、有利には85%、好ましくは90%までの選択率(すなわち転化率、すなわち消失した出発材料の量に対する得られた所望の生成物の量の比率、モルで表す)を示す、上記タイプの方法を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、少なくとも60%、有利には70%、好ましくは80%の反応収率(RY、すなわち出発材料の量に対する得られる生成物の量の比率)を得ることを可能にする上記タイプの方法を提供することである。
本発明の他の目的は、合成中間体化合物を提供することである。
【0011】
これらの目的及び明らかになるであろう他の目的は、中程度の酸もしくは有利には強酸の芳香族誘導体のハロゲン化工程を含み、芳香族基が誘導作用により電子求引性となる官能基によってオルト及びパラ位において置換しているフェニルであることを特徴とする有機合成方法によって達成される。
【0012】
本発明によれば、強酸による、及びフェノールもしくはアニリンによる保護が上記タイプの誘導体のメタ位、特に5位に誘導の役割を果たすことが示された。
フェニルエステルの場合、位置選択性が特に著しい。
【0013】
少なくとも1個(特に保護されたフェノール官能基に対しオルト位)、有利には両方の電子求引性官能基はメソメリー効果によって電子供与性を示す。
最も有利な効果は、前記電子求引性官能基の、少なくとも1つ、好ましくは両方がハロゲン原子である場合に得られる。
【0014】
副反応を避けるため、少なくとも1つの電子求引性官能基が軽質ハロゲン、すなわち塩素もしくはフッ素原子であることが好ましい。
選択性は、出発材料を得ることが困難となるためますます有利になっている。従って、出発材料もしくは電子求引性官能基はそれぞれ塩素及びフッ素であることが適している。
【0015】
オルト位において塩素を有し、パラ位においてフッ素を有する化合物が好ましい。
前記強酸もしくは中程度の酸について、これらは酸素含有酸から選択することが好ましい。
また、前記強酸もしくは中程度の酸は4以下、有利には2以下、好ましくは0以下のpKaを示すことが望ましい。
【0016】
最も使用容易な酸は、リン酸(オルト、ピロもしくはポリリン酸)又はホスホン酸(ホスフィン酸、スルホン酸及びα−ポリハロカルボン酸)の酸又は酸エステルより選ばれる。
【0017】
スルホン酸が本発明に特に適している。従って、アリールスルホン酸(その例はベンゼンスルホン酸及びパラトルエンスルホン酸である)、アルキルスルホン酸(その例はメタンスルホン酸、これはメシル酸としても知られている、である)を用いてもよい。後者の酸は親水性を示し、時には有利であり、時には不利である。より親油性の高い酸を望む場合、5以上の炭素原子を含む酸又はフッ素化酸が望ましい。より親水性の高い酸を望む場合、リン酸もしくはホスホン酸のような多酸が望ましく、ポリハロカルボン酸が親油性を有する化合物であり、この親油性は有機相への溶解性が良好であることを意味している。
【0018】
α位、さらにはβ位においてフッ素化されているスルホン酸が好ましい。従ってトリフルオロメチルスルホン酸又はトリフルオロ酸が好ましい。しかし、パーフルオロスルホン酸は脂肪可溶性酸であり、これは水不混和性有機相への良好な溶解を可能にする。
【0019】
この有機相への溶解性は、有機相に回収することによって最終生成物を分別することを望むか望まないかによって、状況に応じて有利であったり欠点であったりする。
【0020】
ハロゲン化は有利には、カチオンであるハロゲンを用いる方法を用いて公知の方法で行われる。
このハロゲン化は塩素化又は臭素化であってよい。後者の場合、特に有利な反応体は式BrClの化合物であり、これは媒体に直接導入されるか又は現場で合成することができる。
【0021】
溶媒及び反応媒体の他の成分について、反応媒体中にエステル化されたフェノール官能基として多くの酸官能基が存在することが好ましい。
これらの酸は好ましくはプロトン酸又はブレンステッド酸であり、特に中程度の酸又は強酸であり、すなわちそのpKaが少なくともカルボン酸のpKa(すなわち、約4)に等しい酸である。硫酸又は同様の酸性度(2以下、好ましくは0以下のpKa)を有する他の酸のような強酸を用いることが好ましい。
【0022】
ハロゲンのカチオン性を与えるため、ハロゲン化剤のカチオン解離のための触媒、特にルイス酸の存在下でハロゲン化を行うことが好ましい。このルイス酸は有利にはハロゲン化される物質に対して1/1000〜10モル%、好ましくは1〜5モル%のレベルで存在する。
【0023】
好ましいルイス酸は金属、硫酸媒体中で容易に解離するその塩、特に三価金属である。その例は、アルミニウム(Al3+)及び特に第二鉄である。
【0024】
溶媒としての酸、又はフェノール官能基の数の少なくとも1倍、有利には1.5倍の量で媒体中に存在する酸(通常かつ好ましくはフェノール官能基は1個のみ存在し、従って存在し及び溶媒として作用する酸の量は基質のモル量の少なくとも1倍であり、1.5倍であってもよい)はハロゲン反応体に対する基質の反応性を低下させる傾向にある。従って、反応媒体を少なくとも30℃の温度に加熱することが望ましい。通常、100℃以上に加熱する必要はない。
【0025】
好ましい基質は下式1においてYが水素である化合物である。ここでハロゲン化は5位において行われる。
【0026】
本発明の他の目的は、中間体化合物として下式1の化合物を提供することである。
【化2】
Figure 2004500323
上式中、AcはAcOHが2以下、有利には1以下、好ましくは0以下のpKaを有する酸素含有酸であるような基であり、
X及びX’は同一でも異なっていてもよく、ハロゲン、有利には塩素及び/又はフッ素を表し、
Yは水素、塩素、臭素又は沃素原子を表し、
Zは−N−R−基、又はカルコゲン、好ましくは酸素もしくは硫黄、より好ましくは酸素のいずれかを表し、
Rはアシル基、すなわちOH基を除去した後の酸素含有酸の残基を表し、Rは水素原子であってもよい。RはAc基に結合し、窒素原子を有する環式イミド基を形成してもよい。この基は、環式イミドを形成するようにカルボン酸官能基の残基、又は混合カルボン酸もしくはスルホン酸、又は環によってイミドもしくはイミド同族体を形成することのできる同様のもしくは異なる成分からなる混合物を含んでいてもよい。
【0027】
このように、本発明はアミン官能基又はより好ましくはフェノール官能基を保護するために一酸もしくは多酸を用い、前記アニリンもしくはフェノール官能基に対してメタ位、有利には5位においてハロゲン化(これは塩素化、臭素化もしくは沃素化であってよい)を促進することを目的とする。
【0028】
炭素質であるかもしくはそれほど炭素質ではない中間体化合物は共に、フッ素化されていなくても良好な結果を与え、合成容易であり有利である。
従って、中間体化合物として、炭素原子を含まないもの、又は少なくとも3個、好ましくは少なくとも5個の炭素を有するもの、又はハロゲン化、好ましくはフッ素化されているものを用いることが好ましい。
以下の例は本発明を説明するものである。
【0029】
例1−フェノールの保護
2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートの合成
34.32gの2−クロロ−4−フルオロフェノール(0.201mol)、80gのジクロロメタン、41.46gの炭酸カリウム(0.300mol)及び25.19gの塩化メシル(0.218mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を3時間攪拌する。塩を濾過した後、有機相を回収する。次いでジクロロメタン溶液を100mlの炭酸カリウム溶液(pH=8)、100mlの20%(wt/wt)炭酸水素カリウム溶液、及び100mlの水で続けて洗浄する。ジクロロメタンを除去した後、粗生成物をMeOH/水(70/30 w/w)混合物から再結晶により精製する。単離された生成物の分析値は98%以上であり、2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートの収率は65%である。
【0030】
2−クロロ−4−フルオロフェニルアセテートの合成
34.32gの2−クロロ−4−フルオロフェノール(0.201mol)、80gのジクロロメタン、41.46gの炭酸カリウム(0.300mol)及び17.78gの塩化アセチル(0.218mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を3時間攪拌する。塩を濾過した後、有機相を回収する。次いでジクロロメタン溶液を100mlの炭酸カリウム溶液(pH=8)、100mlの20%(wt/wt)炭酸水素カリウム溶液、及び100mlの水で続けて洗浄する。ジクロロメタン及び過剰の塩化アセチルを除去した後、2−クロロ−4−フルオロフェニルアセテートを回収する。単離された2−クロロ−4−フルオロフェニルアセテートの収率は84%であり、分析値は95wt%である。
【0031】
例2−保護されたフェノールの臭素化
5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートの合成
100mlの96%硫酸、0.1gの鉄粉(0.0018mol)、2.04gの2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネート(0.0091mol)及び3.14gの臭素(0.019mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を50℃に加熱し、1時間かけて塩素(1.35g、0.019mol)を加える。反応の最後において、硫酸溶液を窒素によって除去し、次いで250mlの氷冷した水に注ぐ。ジクロロメタンによりこの硫酸溶液から粗5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートを抽出する(3×50ml)。このジクロロメタン溶液をpHが5になるまで水で洗浄する。ジクロロメタンを蒸発させた後、粗5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートを集め、乾燥する。単離された収率は90%であり、粗生成物の純度は92wt%である。
【0032】
トリス(5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)ホスフェートの合成
100mlの96%硫酸、0.1gの鉄粉(0.0018mol)、2.0gのトリス(2−クロロ−4−フルオロフェニル)ホスフェート(0.00373mol)及び3.14gの臭素(0.019mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を50℃に加熱し、1時間かけて塩素(1.35g、0.019mol)を加える。反応の最後において、硫酸溶液を窒素によって除去し、次いで250mlの氷冷した水に注ぐ。ジクロロメタンによりこの硫酸溶液から粗メタントリス(5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)ホスフェートを抽出する(4×50ml)。このジクロロメタン溶液をpHが5になるまで水で洗浄する。ジクロロメタンを蒸発させた後、粗トリス(5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)ホスフェートを集め、乾燥する。単離された収率は83%であり、粗生成物の純度は94wt%である。
【0033】
例3−保護されたフェノールの塩素化
2,5−ジクロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートの合成
100mlの96%硫酸、0.1gの鉄粉(0.0018mol)及び2.04gの2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネート(0.0091mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を30℃に加熱し、1時間かけて塩素(1.35g、0.019mol)を加える。反応の最後において、硫酸溶液を窒素によって除去し、次いで250mlの氷冷した水に注ぐ。ジクロロメタンによりこの硫酸溶液から粗2,5−ジクロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートを抽出する(3×50ml)。このジクロロメタン溶液をpHが5になるまで水で洗浄する。ジクロロメタンを蒸発させた後、粗2,5−ジクロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネートを集め、乾燥する。単離された収率は93%であり、粗生成物の純度は91wt%である。
【0034】
(2,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)アセテートの合成
100mlの酢酸及び2.0gの(2−クロロ−4−フルオロフェニル)アセテート(0.0106mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を50℃に加熱し、1時間かけて塩素(1.35g、0.019mol)を加える。反応の最後において、酢酸溶液を窒素によって除去し、次いで250mlの氷冷した水に注ぐ。ジクロロメタンの水溶液によりこの酢酸溶液から粗(2,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)アセテートを抽出する(4×50ml)。このジクロロメタン溶液をpHが5になるまで水で洗浄する。ジクロロメタンを蒸発させた後、粗(2,5−ジクロロ−4−フルオロフェニル)アセテートを集め、乾燥する。単離された収率は85%であり、粗生成物の純度は89wt%である。
【0035】
例4−ハロゲン化後のフェノールの脱保護
5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェノールの合成
2gの5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェニルメタンスルホネート(0.0066mol)、32mlのエタノール及び8gの10wt%水酸化カリウム水溶液(0.0145mol)を150mlの反応器に入れる。この反応混合物を周囲温度で3時間攪拌する。反応の最後において、1Nの塩酸により反応媒体をpH=1の酸性にする。ジクロロメタンによりこの水溶液から粗5−ブロモ−2−クロロ−4−フルオロフェノールを抽出する(3×5ml)。このジクロロメタン溶液をpHが3になるまで水で洗浄する。ジクロロメタン及びエタノールを蒸発させた後、粗生成物を集め、乾燥する。単離された収率は89%であり、粗生成物の純度は95wt%である。

Claims (18)

  1. 中程度の酸もしくは有利には強酸の芳香族誘導体のハロゲン化工程を含み、芳香族基が誘導作用により電子求引性となる官能基によってオルトおよびパラ位において置換しているフェニルであることを特徴とする有機合成方法。
  2. 前記誘導体がアニリド、又は好ましくはフェニルエステルより選ばれることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 電子求引性官能基の少なくとも1つ、好ましくは両者が好ましくはメソメリー効果によって電子供与性であることを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  4. 電子求引性官能基の少なくとも1つ、好ましくは両者がハロゲンより選ばれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 電子求引性官能基の少なくとも1つ、好ましくは両者が軽質ハロゲン(塩素及びフッ素)より選ばれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記電子求引性官能基が各々塩素とフッ素であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記電子求引性官能基がオルト位において塩素であり、パラ位においてフッ素であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記酸が酸素含有酸であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記酸が約4以下、有利には約2以下、好ましくは約0以下のpKaを示すことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記酸がα−多ハロゲン化されているリン酸、ホスホン酸、スルホン酸もしくはカルボン酸、及びこれらの酸のエステルより選ばれることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記酸がアルキルスルホン酸、アリールスルホン酸もしくはパーフルオロアルキルスルホン酸を含むスルホン酸であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ハロゲン化が5位において行われることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ハロゲン化が塩素化、又は好ましくは臭素化であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記ハロゲン化によって用いられる反応体がカチオンタイプであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記ハロゲン化が臭素化であり、臭素化剤が現場で調製されるもしくは直接添加されるBrClであることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 下式1
    Figure 2004500323
    (上式中、AcはAcOHが約4以下のpKaを有する酸素含有酸であるように選ばれ、
    X及びX’は同一でも異なっていてもよく、ハロゲン、有利には塩素及び/又はフッ素を表し、
    Yは水素、塩素、臭素又は沃素を表し、
    ZはN−R、又は−O−O−であり、Rはアリールもしくはアルキル基、アシル(これは前記酸により結合し、環式イミドを形成してもよい)、水素(好ましくは前記酸がラジカルメカニズムによってハロゲン化されないラジカルを示さない場合)を表す)の化合物。
  17. AcOHが炭素原子を含まない酸又は少なくとも3個、好ましくは少なくとも5個の炭素原子を含む酸、又はハロゲン化されかつ炭素質である酸のいずれかより選ばれることを特徴とする式1の化合物。
  18. カチオンタイプのハロゲン化の前にオルト位もしくはメタ位において置換されているフェノールを保護するための中程度の酸もしくは強酸の使用。
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