JP2004500296A - 空コンテナ倉庫 - Google Patents

Abstract

本発明は、特に海港または内陸港の全自動コンテナターミナルにおいてＩＳＯ空コンテナを中間貯蔵するための空コンテナ倉庫であって、空コンテナ倉庫１に跨って設けられ、架承クレーン軌道４上を走行可能な自動化可能橋形クレーン６と、クレーン上をクレーン長手方向に走行可能な走行トロリ７とを有し、この走行トロリに空コンテナ８，１１，１３用の昇降可能吊り具７．３，７．４のための垂直昇降柱７．１が固着されているものに関する。吊り具は、シーブ２１によって昇降柱７．１で案内されるスプレッダ台車７．３のもとで、スプレッダ支持体１８に配置されるスプレッダ７．４である。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
本発明は、特に海港または内陸港の全自動コンテナターミナルにおいてＩＳＯ空コンテナを中間貯蔵するための空コンテナ倉庫であって、空コンテナ倉庫に跨って設けられ、架承クレーン軌道上を走行可能な自動化可能橋形クレーンと、クレーン上をクレーン長手方向に走行可能な走行トロリとを有し、この走行トロリに空コンテナ用昇降可能吊り具のための垂直昇降柱が固着されているものに関する。
【０００２】
全自動コンテナターミナルがますます普及する一方、現在、空コンテナ倉庫はもっぱら手動で操業され、それゆえに、上位の倉庫ロジスティックによって制御される全自動ターミナルに統合することができない。空コンテナの段積みと輸送は、リーチスタッカ、フォークリフトトラックまたは類似の移動機器を利用して行われ、これらは空コンテナ倉庫とコンテナ倉庫モジュールとの間の輸送も引き受けている。
【０００３】
本発明の課題は、コンテナターミナルの全自動操業に統合可能であり、これにより、手動で操業される空コンテナ倉庫に比較して付加的費用なしに積替え能力を高めることができる空コンテナ倉庫を提供することである。
【０００４】
この課題を解決するために本発明によれば、吊り具が、シーブによって昇降柱で案内されるスプレッダ台車のもとで、スプレッダ支持体に配置されているスプレッダであることを特徴とする空コンテナ倉庫が提案される。
【０００５】
橋形クレーンは空コンテナエリア全体に跨って設けられ、そこをスタッカクレーンが走行可能であり、本発明による設備の核である。橋形クレーンは基本的に公知であり、成熟した技術で利用可能である。クレーン軌道で架承することによって、上下に段積みされる８つまでのコンテナの所要の段積み高さが達成され、垂直昇降柱で昇降可能な吊り具でコンテナは把持可能、積卸し可能である。昇降柱自体は橋形クレーン上を走行可能な走行トロリの一部であり、橋形クレーンおよび走行トロリの走行によって空コンテナ倉庫のいずれの場所にも到達可能である。
【０００６】
好ましくは垂直昇降柱が、主に３弦を有するラチスマスト構造体からなり、弦で吊り具が垂直走行可能に案内されている。横断面で三角形のラチスマストは、荷を有する吊り具を保持して昇降柱で案内するために一方で軽量であり、他方で十分に安定している。
【０００７】
本発明の他の１特徴によれば、スプレッダ台車は２本ロープ巻上装置によって昇降柱を垂直に走行することができ、ロープ用転向シーブが昇降柱に設けられている。ＩＳＯコンテナ用スプレッダはスプレッダ台車によって開脚可能なスプレッダ支持体に配置されており、異なる寸法のコンテナを把持できるように整えられている。
【０００８】
本発明の別の１特徴によれば、スプレッダ支持体がスプレッダと共にスプレッダ台車の垂直方向縦中心面において、昇降柱に近い位置から昇降柱から遠い位置へと旋回可能である。この旋回性は後になお説明する吊り具機能に役立ち、これにより吊り具は昇降柱から一定の距離を置いてコンテナを積卸しもしくは把持することができる。
【０００９】
好ましくは、ピストン・シリンダユニットによって旋回可能な平行リンクを介して、スプレッダ支持体がスプレッダ台車に結合されている。平行リンクガイドはスプレッダ支持体の実質水平な運動を可能とし、これにより好ましい荷ガイドを可能とし、スプレッダと空コンテナは平行リンクの長さに依存した円弧運動を実施することになる。
【００１０】
本発明の他の１特徴により、昇降柱の位置がクレーン軌道レールに近い場合、スプレッダがクレーン軌道の台架を通過するほど、昇降柱から離れたその旋回位置においてスプレッダ支持体がスプレッダと一緒に旋回進出可能であるように、平行リンクの長さとその旋回運動は相互に調整されている。この特徴により、空コンテナ倉庫外に配置された位置にスプレッダで旋回させることが可能となる。こうして、空コンテナ倉庫外に段積みされまたは搬入されたコンテナは把持することができ、もしくは空コンテナは空コンテナ倉庫から搬出して倉庫外で把持することができる。
【００１１】
空コンテナ倉庫内で８つまでのコンテナの高さでコンテナを段積みする場合、風圧を受けて少なくとも第１段積み列が不安定になることがある。これを防止するために、本発明の他の１特徴によれば、少なくとも第１コンテナ段積み列を安定させるべく、クレーン軌道に近い領域に倉庫架構が設けられており、この倉庫架構が垂直柱または支持体からなり、柱または支持体の高さが最大段積み可能なコンテナの高さに一致し、またその水平距離が最も短い被段積みコンテナの長手方向広がりよりも短く、２つの柱または支持体の間に少なくとも１つの通路が形成され、この通路を通して最長コンテナもその横方向で搬出可能であることが提案される。主に地面に埋め込まれる垂直柱または支持体は段積み体の転覆を防止し、同時に柱または支持体の間の大きなスペース内でコンテナの搬出を可能とする。
【００１２】
最後に、コンテナ倉庫内でＩＳＯコンテナの寸法、高さおよび設計別に仕分けを行うことが補足的に提案される。知られているように、コンテナはその標準寸法において異なる長さおよび高さを有するので、安定し整然として段積み体を形成するためにコンテナの仕分けが行われる。さらに、標準コンテナ、上面開放コンテナ、タンクコンテナ、バルクコンテナ、フレード（Ｆｌａｄｓ）はそれぞれ個別に段積みされ、各種船会社のコンテナを集合場所に積卸すことも可能である。
【００１３】
本発明は、全自動コンテナターミナル用に全自動コンテナ倉庫に対する所要の補足を提供するので有利である。自動スタッカクレーンを利用する場合、手動で操業される空コンテナ倉庫に比べて積替え能力が著しく高まり、手動倉庫に比べて付加的費用が生じることはない。
【００１４】
本発明の１実施例が図面に示してあり、以下で説明される。
【００１５】
本発明による空コンテナ倉庫モジュール１と隣接するコンテナ倉庫モジュール２が図１に横断面図で示してある。空コンテナ倉庫モジュール１内では、架承されたクレーン軌道４上を走行するスタッカクレーン３が空コンテナ倉庫５の作業を行うものである。スタッカクレーン３は、門形ブリッジ６とトロリ７とから構成されている。トロリの主要構成要素は、３弦マスト７．１、２本ロープ巻上装置７．２、スプレッダ台車７．３、最小旋回半径位置において浮動支承されたスプレッダ７．４である。
【００１６】
図１に示す空コンテナ倉庫を統合したコンテナ倉庫が図２においても、断面図で示してある。この図は、空コンテナ倉庫５内で第１列の空コンテナ８を積上げる際の空コンテナ倉庫モジュール１と、その中で作動するスタッカクレーン３を示している。第１列を安定させるのに役立つ倉庫架構９は、地面に垂直に埋め込まれた支持体から構成されている。スプレッダ７．４は空コンテナ倉庫５内でこの通常段積み作業のために最小旋回半径位置に配置されている。
【００１７】
図３は、隣接コンテナ倉庫モジュール２の第１列から空コンテナ１１を荷受けする際の空コンテナ倉庫５の外側の荷役領域１０における空コンテナ倉庫モジュール１と、その中で作業するスタッカクレーン３を示している。スプレッダ７．４は、空コンテナ倉庫５の外側での当該積替え作業のため、最大変位位置に旋回されている。
【００１８】
空コンテナ倉庫を統合したコンテナ倉庫が図４に他の断面図で示してある。この図は、ＦＴＦ（無人搬送車）１４から空コンテナ１３を荷受けする際の空コンテナ倉庫外側の荷役領域１２における空コンテナ倉庫モジュール１と、その中で作業するスタッカクレーン３を示している。空コンテナ倉庫５の外側でのこの積替え作業のために、スプレッダ７．４は最大旋回半径位置に旋回している。
【００１９】
スプレッダ支持体、最小旋回半径位置および最大旋回半径位置が図５と図６に示してある。図５が示すスプレッダ台車７．３は、案内フレーム１５、加圧リンク１６、平行リンク１７、スプレッダ支持体１８および浮動支承されたスプレッダ７．４から構成されている。両方の昇降シリンダ１９は、スプレッダの最小端位置を決定するものである。２ロープ巻上装置７．２の２本のロープ２０によって、スプレッダ台車は垂直方向で位置決めするために３弦マスト７．１に沿って移動するようになっている。
【００２０】
図６はスプレッダ台車７．３をその最大旋回半径において示している。昇降シリンダ１９が完全に進出しており、これにより平行リンク１７と加圧リンク１６は図面において左に旋回し、その結果、スプレッダ支持体をそれが３弦マストから離れる位置へと移動させている。
【００２１】
図７は、３弦マスト７．１、２本ロープ巻上装置７．２、スプレッダ台車７．３を横断面で示している。４つのシーブ２１によって２つのＨ形支持体２２で案内されるスプレッダ台車は、両方の昇降ロープ２０に吊支されており、図示しない巻上装置によって３弦マストで垂直に走行可能となっている。
【００２２】
空コンテナ倉庫５内で空コンテナを段積みするために、トロリ７はそれに配置された３弦マスト７．１と共に例えば図３に示す位置に走行し、スプレッダ７．４はその最大旋回半径において架承クレーン軌道に通される。スプレッダは空コンテナ１１を把持し、レーン軌道支柱の間に形成される通路を通してこの空コンテナを空コンテナ倉庫５の領域内に移動させる。そこで、図２に示すように、第１列８の空コンテナが段積みされて倉庫架構９によって支えられる。同様に、他の列が形成され（図１）、スプレッダ７．４は旋回半径に従った位置で位置決めされる。
【００２３】
上述したように、空コンテナはＦＴＦから持ち上げられまたはそこに卸され、そのことが図４に略示されている。有意義には倉庫内でコンテナタイプ別、つまり寸法（２０’、３０’、４０’、４５’、４８’、５０’）別、高さ（４’、４’６”、８’、８’６”、９’、９’６”、９’６^１／_２”）別、設計（標準コンテナ、上面開放コンテナ、タンクコンテナ、バルクコンテナ、フレード）別、および所有者（各種船会社）別に仕分けが行われる。
【００２４】
本発明によるコンテナ倉庫は確定されたプログラムに従って全自動で作動し、自動コンテナターミナルの経過に統合できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】空コンテナ倉庫を統合したコンテナ倉庫の断面図である。
【図２】第１空コンテナ列を積上げる際の図１のコンテナ倉庫を示している。
【図３】図１に示すコンテナ倉庫の他の断面図である。
【図４】空コンテナ倉庫モジュールを示している。
【図５】最小旋回半径位置におけるスプレッダ支持体の詳細図である。
【図６】最大旋回半径位置におけるスプレッダ支持体の詳細図である。
【図７】スプレッダ台車より上の３弦マストの断面図である。

Claims (7)

1. 特に海港または内陸港の全自動コンテナターミナルにおいてＩＳＯ空コンテナを中間貯蔵するための空コンテナ倉庫であって、空コンテナ倉庫（１）に跨って設けられ、架承クレーン軌道（４）上を走行可能な自動化可能橋形クレーン（６）と、クレーン上をクレーン長手方向に走行可能な走行トロリ（７）とを有し、この走行トロリに空コンテナ（８、１１、１３）用昇降可能吊り具（７．３、７．４）のための垂直昇降柱（７．１）が固着されているものにおいて、吊り具が、シーブ（２１）によって昇降柱（７．１）で案内されるスプレッダ台車（７．３）のもとで、スプレッダ支持体（１８）に配置されるスプレッダ（７．４）であることを特徴とする、空コンテナ倉庫。
2. 垂直昇降柱（７．１）が、主に３弦を有するラチスマスト構造体で形成されており、弦で吊り具（７．３、７．４）が垂直走行可能に案内されていることを特徴とする、請求項１に記載の空コンテナ倉庫。
3. スプレッダ台車（７．３）の垂直走行のために、昇降柱（７．１）に設けられた転向シーブを有する２本ロープ巻上装置（７．２）が設けられていることを特徴とする、請求項１または２に記載の空コンテナ倉庫。
4. スプレッダ支持体（１８）がスプレッダ（７．４）と共にスプレッダ台車（７．３）の垂直方向縦中心面において、昇降柱（７．１）に近い位置から昇降柱（７．１）から遠い位置へと旋回可能であることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１項に記載の空コンテナ倉庫。
5. 少なくとも１つのピストン・シリンダユニット（１９）によって旋回可能な平行リンク（１７）を介して、スプレッダ支持体（１８）がスプレッダ台車（７．３）に結合されていることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１項に記載の空コンテナ倉庫。
6. 昇降柱（７．１）の位置がクレーン軌道レールに近い場合、スプレッダ（７．３）がクレーン軌道（４）の台架を通過するほど、昇降柱（７．１）から離れたその旋回位置においてスプレッダ支持体（１８）がスプレッダ（７．３）と一緒に旋回進出可能であることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか１項に記載の空コンテナ倉庫。
7. 少なくとも第１コンテナ段積み列（８）を安定させるべく、クレーン軌道（４）に近い領域に倉庫架構（９）が設けられており、この倉庫架構が垂直柱または支持体からなり、柱または支持体の高さが最大段積み可能なコンテナ（１３）の高さに一致し、またその水平距離が最も短い被段積みコンテナ（１３）の長手方向広がりよりも短く、２つの柱または支持体の間に少なくとも１つの通路が形成され、この通路を通して最長コンテナ（１３）もその横方向で搬出可能であることを特徴とする、請求項１〜６記載のいずれか１項に記載の空コンテナ倉庫。