JP2004363463A - 放射線画像検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線画像を電荷として記録するとともに、線状の読取光の線状電極の長さ方向への走査により上記電荷を所定の読出タイミングで読み出して放射線画像を電気信号として検出する放射線画像検出器において、上記読出タイミングに用いられる、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に取得する。
【解決手段】放射線画像を読み出す線状電極5a,5bの長さ方向に平行に同期信号生成用電極5cとして線状電極を設け、この同期信号生成用電極5cを、上記長さ方向に略直交する方向の幅が広い部分と上記幅が狭い部分とが上記長さ方向に交互に配列されるとともに、上記幅の広い部分が上記長さ方向に所定のピッチで配列されるよう形成し、その同期信号生成用電極5cを用いることにより読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成する。
【選択図】 図2
【解決手段】放射線画像を読み出す線状電極5a,5bの長さ方向に平行に同期信号生成用電極5cとして線状電極を設け、この同期信号生成用電極5cを、上記長さ方向に略直交する方向の幅が広い部分と上記幅が狭い部分とが上記長さ方向に交互に配列されるとともに、上記幅の広い部分が上記長さ方向に所定のピッチで配列されるよう形成し、その同期信号生成用電極5cを用いることにより読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像を担持した放射線が照射され、その放射線の線量に応じて発生した電荷を蓄積することにより放射線画像を記録するとともに、線状の読取光の走査により上記電荷を所定の読出タイミングで読み出して放射線画像を電気信号として検出する放射線画像検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被写体を透過したX線などの放射線の線量に応じた量の電荷を蓄電部に蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像検出器が、医療用放射線画像の撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。
【0003】
上記のような放射線画像検出器としては、たとえば、特許文献1には、放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および読取光を透過する線状に延びる第1の線状電極と読取光を遮光する線状に延びる第2の線状電極とが平行に交互に配列された第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像記録媒体を備えた放射線画像検出器が提案されている。上記放射線画像検出器においては、第1の電極層側から放射線が照射され、照射された放射線の線量に応じた量の潜像電荷が記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成される蓄電部に蓄積されることより、放射線画像が記録される。そして、第2の電極層側から上記線状電極の長さ方向に略直交する方向に線状に延びた読取光が上記長さ方向に走査され、その読取光の走査により読取用光導電層において発生した一方の極性の電荷が蓄電部における潜像電荷と結合するとともに、他方の極性の電荷が第1または第2の線状電極に接続されたチャージアンプにより検出されることにより放射線画像が電気信号として読み出される。
【0004】
ここで、上記のような放射線画像検出器において、上記のように線状の読取光を走査することにより電気信号を読み取る際には、チャージアンプにおけるスイッチが上記読取光の走査ライン毎に所定のタイミングで上記略直交する方向に向かって順次スイッチングされ、そのスイッチングに応じて放射線画像を構成する画素毎の電気信号が各チャージアンプから順次出力される。したがって、読取光の走査ライン毎のスイッチングのタイミングは読取光の走査に応じて同期したものでなけらばならない。そこで、従来は、読取光の光源の移動速度とチャージアンプのスイッチングの走査ライン毎のタイミングとを同期させるため、リニアエンコーダやロータリーエンコーダなどといった機械的移動速度を電気的なパルス周波数信号に変換するものを別に設け、これらにより生成された同期信号を用いて走査ライン毎のスイッチングを行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−284056号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにリニアエンコーダやロータリエンコーダなどにより同期信号を生成した場合には、読取光源の移動速度とエンコーダから出力される同期信号との間に誤差があり、この誤差に起因して放射線画像検出器から読み出された電気信号から形成される放射線画像においてムラなどが発生し、画質の劣化を生じる。また、エンコーダなどを別に設ける必要があるため、読出装置が複雑化し、読出装置の小型化も困難である。また、定期的に機械的な調整も必要となる。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑み、上記のような放射線画像検出器において、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に生成することができる放射線画像検出器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線画像検出器は、照射された放射線の線量に応じて発生した電荷を蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像記録部と、放射線画像記録部に蓄積された電荷を読み出すための線状電極が平行に複数配列されたストライプ電極を有し、線状電極の長さ方向に略直交する方向に延びる線状の読取光の長さ方向への走査により電荷を線状電極を用いて所定の読出タイミングで読み出して放射線画像を電気信号として検出する検出部とを備えた放射線画像検出器において、放射線画像記録部に設けられた同期信号生成用電極を有し、同期信号生成用電極を用いて読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成する同期信号生成部を備えたことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記「周期的に変化する」とは、一定の時間間隔毎に所定の閾値以上に変化したり、または一定の時間間隔毎に所定の閾値以下に変化したりすることを意味する。
【0010】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、上記略直交する方向の幅が所定の閾値以上の部分と上記所定の閾値より小さい部分とが上記長さ方向に交互に配列されるとともに、上記所定の閾値以上の部分が上記長さ方向に所定のピッチで配列されて形成されたものとすることができる。
【0011】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、同期信号生成部を、同期信号生成用電極の読取光が照射される側に同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、読取光を遮光する遮光部および読取光を透過する透光部を有するものとし、遮光部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにすることができる。
【0012】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、同期信号生成部を、放射線画像記録部の放射線が照射される側に、同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、放射線を遮断する放射線遮断部および放射線を透過する放射線透過部を有するものとし、放射線遮断部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにすることができる。
【0013】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に所定のピッチで配列された複数の電極部分からなるものとすることができる。
【0014】
ここで、上記「所定のピッチで配列された」とは、一定の時間間隔毎に所定の閾値以上に変化する量の電荷を読み出すことができるように、または一定の時間間隔毎に所定の閾値以下に変化する量の電荷を読み出すことができるように配列されていることをいう。
【0015】
また、上記「電極部分」、上記「遮光部」、または上記「放射線遮断部」の形状は如何なる形状でもよく、たとえば、矩形で形成するようにすればよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明の放射線画像検出器によれば、放射線画像記録部に同期信号生成用電極を設け、その同期信号生成用電極を用いて読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成するようにしたので、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に生成することができる。
【0017】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、上記略直交する方向の幅が所定の閾値以上の部分と上記所定の閾値より小さい部分とが上記長さ方向に交互に配列されるとともに、上記所定の閾値以上の部分が上記長さ方向に所定のピッチで配列されて形成されたものとした場合には、上記幅が所定の閾値以上の部分と上記所定の閾値より小さい部分とで周期的に変化する量の電荷を読み出すことができ、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の放射線画像記録部からの読出しを行うことができる。
【0018】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、同期信号生成部を、同期信号生成用電極の読取光が照射される側に同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、読取光を遮光する遮光部および読取光を透過する透光部を有するものとし、遮光部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにした場合には、上記のようにして設けられた遮光部に対応する部分の放射線画像記録部の電荷は読み出されないので、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の読出しを行うことができる。
【0019】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、上記同期信号生成部を、放射線画像記録部の放射線が照射される側に、同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、放射線を遮断する放射線遮断部および放射線を透過する放射線透過部を有するものとし、放射線遮断部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにした場合には、上記放射線遮断部に対応する部分の放射線画像記録部には電荷が蓄積されないので、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の読出しを行うことができる。
【0020】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に所定のピッチで配列された複数の電極部分からなるものとした場合には、上記電極部分により放射線画像記録部の電荷を読み出すことにより、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の読み出しを行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の放射線画像検出器の一実施形態について説明する。図1および図2は本放射線画像検出器の概略構成図である。なお、図2は図1の下面図、図1は図2の放射線画像検出器の1−1線断面図である。
【0022】
本放射線画像検出器10は、図1に示すように、放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層1、第1の電極層1を透過した放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層2、記録用光導電層2において発生した電荷に対しては絶縁体として作用し、且つその電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層3、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層4、および読取光を透過する第2の電極層5をこの順に積層してなるものである。そして、記録用光導電層2と電荷輸送層3との間には、記録用光導電層2内で発生した電荷を蓄積する蓄電部6が形成されている。なお、本実施形態においては、本実施形態における第1の電極層1から読取用光導電層4までが請求項における放射線画像記録部であり、第2の電極層5および後述するチャージアンプ9が請求項における検出部である。
【0023】
第1の電極層1としては、放射線を透過するものであればよく、たとえば、ネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X−metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができ、また、100nm厚のAlやAuなども用いることもできる。
【0024】
第2の電極層5は、図1および図2に示すように、多数の第1の線状電極5aからなる第1のストライプ電極51と、第1の線状電極5aの間に配列された多数の第2の線状電極5bからなる第2のストライプ電極52とを備えている。第1のストライプ電極51は、読取光を遮光するAl、Crなどの金属から形成されている。また、第2のストライプ電極52は、第1の電極層1と同様の材料で形成することができ、読取光を透過するものである。また、第1のストライプ電極51についても、第2のストライプ電極52と同様の材料により形成し、その後、読取光を遮光するようにAl、Crなどの金属によりコーティングするようにしてもよい。また、第2の電極層5には、上記第1および第2のストライプ電極51,52の線状電極5a,5bに平行に配列された同期信号生成用電極5cが設けられている。同期信号生成用電極5cは、読取光を透過する導電部材で形成すればよく、たとえば、上記第2のストライプ電極52と同様に、ITOやIDIXOなどの透明な材料により形成してもよいし、Al、Crなどの金属を用いて読取光を透過する程度の厚さで形成するようにしてもよい。
【0025】
また、図2に示すように、上記同期信号生成用電極5cは、上記のように配列された第1および第2の線状電極5a,5bの両側に各1本づつ設けられている。そして、同期信号生成用電極5cは、図2に示すように、そのX方向(第1および第2の線状電極5a、5bの長さ方向に略直交する方向)の幅が所定の閾値以上の部分6aと上記幅が所定の閾値よりも小さい部分6bとがY方向(第1および第2の線状電極5a、5bの長さ方向)に交互に配列されるよう形成されている。さらに、同期信号生成用電極5cは、上記部分6aがY方向に所定のピッチで配列されるよう形成されたものである。なお、本実施形態の同期信号生成用電極5cは、上記部分6aのY方向の幅W1と上記部分6bのY方向の幅W2とが同じになるように形成されているが、必ずしも同じである必要はなく、上記部分6aがY方向に所定のピッチで配列されている形状であれば、上記Y方向の幅がそれぞれ異なるものとしてもよい。また、本実施形態では、上記部分6aのY方向の幅W1を全て同じ幅にするようにしたが、必ずしも全て同じ幅である必要はなく、上記部分6aのY方向の一端部または他端部が、Y方向に一定の間隔を空けて配置されるようにするのであれば、上記部分6aのY方向の幅W1をそれぞれ異なるものとしてもよい。
【0026】
そして、上記のように形成された同期信号生成用電極5cには、図2に示すように、同期信号生成用電極5cに流れる電流を電圧として検出する電流検出アンプ7が接続され、電流検出アンプ7には、電流検出アンプ7から出力されたアナログ信号を2値に整形するコンパレータ回路8が接続されている。また、第2の電極層5における第2のストライプ電極52の各線状電極5bには、上記線状電極5bにより読み出された電荷を検出するためのチャージアンプ(図2においては図示省略)がそれぞれ接続されている。なお、本実施形態においては、上記同期信号生成用電極5c、電流検出アンプ7およびコンパレータ回路8により請求項における同期信号生成部が構成されている。
【0027】
記録用光導電層2は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを使用する。厚さは500μm程度が適切である。
【0028】
電荷輸送層3としては、たとえば、第1の電極層1に帯電する電荷の移動度と、その逆極性となる電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば102以上、望ましくは103以上)ポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PVK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Se等の半導体物質が適当である。
【0029】
読取用光導電層4としては、読取光の照射を受けることにより導電性を呈するものであればよく、例えば、a−Se、Se−Te、Se−As−Te、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン、MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine)、CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。厚さは10μm程度が適切である。
【0030】
次に、本放射線画像検出器の作用について説明する。
【0031】
まず、放射線画像の記録を行う際には、図3(A)に示すように、第1の電極層1に高電圧源20の負極側が接続され、第2の電極層の各電極には高電圧源20の正極側が接続され、第1の電極層1は負に帯電し、第2の電極層は正に帯電する。そして、第1の電極層1側から放射線画像検出器10に被写体30を通過した放射線L1が照射される。なお、被写体9における斜線部が放射線を透過しない遮光部30aであり、斜線でない部分が放射線を透過する透過部30bである。また、図3(A)に示すように、同期信号生成用電極5cに対応する範囲30cには、被写体30は配置されず、上記範囲30cには被写体30を透過してない放射線が直接照射される。
【0032】
上記のようにして放射線画像検出器10に照射された放射線は、第1の電極層1を透過し、記録用光導電層2に照射される。そして、記録用光導電層2の放射線の照射された部分において電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷は負に帯電した第1の電極層1に向かって移動し、第1の電極層1における負の電荷と結合して消滅する。一方、上記ようにして発生した電荷対のうち負の電荷は正に帯電した第2の電極層5に向かって移動するが、電荷輸送層3は負の電荷に対しては絶縁体として作用するため、上記負の電荷は、図3(A)に示すように、記録用光導電層2と電荷輸送層3との界面である蓄電部6に蓄積される。
【0033】
そして、上記のようにして放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読み取る際には、図3(B)に示すように、第1の電極層1および第2の電極層5における第1の線状電極5aは接地され、第2の線状電極5bはチャージアンプ9にそれぞれ接続され、同期信号生成用電極5cは電流検出アンプ7に接続される。そして、図2に示すように、第1および第2の線状電極5a,5bの長さ方向に略直交する方向に線状に延びる読取光源11が、Y方向に搬送され、ライン状の読取光L2により第2の電極層5が走査される。上記のようにして読取光L2が照射されると、読取光L2は第2の電極層5の第2の線状電極5bを透過して読取用光導伝層4に照射され、図3(B)に示すように、読取用光導伝層4において電荷対が発生する。そして、その電荷対のうち正の電荷は電荷輸送層3を通過して蓄電部6の負の電荷と結合して消滅する。一方、読取用光導伝層4において発生した電荷対のうち負の電荷は第2の電極層5に帯電された正の電荷に向かって移動する。そして、第2の電極層5における第2の線状電極5bに帯電した正の電荷と結合するとともに、第1の線状電極5aに帯電した正の電荷ともチャージアンプ9を介して結合する。そして、上記チャージアンプ9におけるコンデンサ9aに電荷が蓄積されるとともに、チャージアンプ9におけるスイッチ9bが上記読取光L2の走査に応じて所定のタイミングで順次スイッチングされることにより放射線画像を構成する画素毎の電気信号が各チャージアンプ9から順次出力される。
【0034】
ここで、上記のようにしてチャージアンプ9のスイッチ9bを読取光L2の走査ライン毎にスイッチングして電流検出を行う際には、そのスイッチングの走査ライン毎のタイミングは読取光の走査に応じて同期したものでなけらばならない。そこで、本実施形態においては、読取光L2のライン毎の照射に同期したスイッチングを行うための同期信号を、周期信号生成用電極5cから出力された信号により生成する。以下に、周期信号生成用電極5cを用いて上記同期信号を生成する作用について説明する。
【0035】
上記のようにして読取光L2が照射されると周期信号生成用電極5cに対応する範囲30cの読取用光導電層4においても電荷対が発生し、正の電荷が蓄電部6に蓄積された負の電荷と結合して消滅するとともに、負の電荷が周期信号生成用電極5cに帯電した正の電荷を結合する。そして、電流検出アンプ7により蓄電部6に蓄積された負電荷に応じた電流が検出され、電圧変換されて出力される。なお、図3(B)には1本の周期信号生成用電極5cしか示されていないが、電流検出アンプ7には2本の同期信号生成用電極5cが接続されており、電流検出アンプ7により検出される電流は、図2に示す2本の周期信号生成電極5cにより読み出された電流を加算したものである。
【0036】
ここで、周期信号生成用電極5cは、図2に示すように、そのX方向の幅が所定の閾値以上の部分6aと上記幅が所定の閾値より小さい部分6bとがY方向に交互に配列されている。したがって、電流検出アンプ7から出力される信号S1は、図4(A)に示すように、読取光L2がY方向に走査されるのに応じて周期的に大きさが変化するアナログ信号となる。そして、上記のようにして電流検出アンプ7から出力されたアナログ信号S1はコンパレータ回路8に入力され、コンパレータ回路8により図4(B)に示すような波形に整形され、コンパレータ回路8から出力される。
【0037】
そして、上記のようにしてコンパレータ回路8から出力された信号S2は、たとえば、その後段に接続されたPLL回路に入力され、PLL回路において所定の周波数の信号としてロックされる。そして、PLL回路から出力された所定の周波数の信号は同期信号として上記チャージアンプ9における走査ライン毎のスイッチングを制御する制御手段(図示省略)に入力され、制御手段は入力された同期信号に基いて走査ライン毎のチャージアンプ9のスイッチングを制御する。
【0038】
上記実施形態の放射線画像検出器10によれば、放射線画像記録部に同期信号生成用電極5cを設け、その同期信号生成用電極5cを用いて読取光L2の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成するようにしたので、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に生成することができる。
【0039】
なお、同期信号生成用電極5cの形状については、たとえば、1ラインの信号を読み出す周期であるライン周期と同じ周期の同期信号を生成することができるように、上記X方向の幅の広い部分6aをY方向に所定のピッチで配列するようにしてもよいし、上記ライン周期よりも低い周波数の同期信号を生成することができるように、上記X方向の幅が広い部分6aをY方向に所定のピッチで配列するようにし、上記のようにしてPLL回路によりロックされた信号を逓倍回路により逓倍するなどしてライン周期の同期信号を得るようにしてもよい。
【0040】
また、同期信号生成用電極5cの形状については、上記のような形状に限らず、たとえば、図5に示すように、同期信号生成用電極5cにおけるX方向の幅が広い部分6aにだけ読取光源11により読取光Lの照射を行うように同期信号生成用電極5cを設けるようにしてもよい。なお、上記のような場合には、同期信号生成用電極5cに接続された電流検出アンプ7からは図6に示すような波形のアナログ信号が出力される。また、図5に示す同期信号生成用電極5cにおけるX方向の幅が狭い部分6bを形成せずに、図7に示すように、X方向の幅が広い部分6aのみをY方向に所定のピッチで配列して形成し、上記部分6aから所定の配線7を引き出し、その配線7を電流検出アンプ7に接続するようにしてもよい。
【0041】
また、同期信号生成用電極5cの形状については、図8に示すように、X方向の幅が広い部分6aの形状を楔形状にするようにしてもよい。
【0042】
また、図2および図5、または図8に示すような形状の同期信号生成用電極5cを2本用い、図9(A)、(B)に示すように、上記一方の電極のX方向の幅の広い部分6aの間に他方の電極のX方向の幅の広い部分6aを噛み合わせるようにして形成するようにしてもよい。上記のように同期信号生成用電極5cを形成すると、2本の同期信号生成用電極5cに接続された電流検出アンプ7からは、図10に示すように、一方の電極から出力された電流に基くアナログ信号S1と、他方の電極から出力された電流に基くアナログ信号S1’との2つのアナログ信号が出力される。上記2つのアナログ信号の差に基づいて同期信号を得るようにすれば、よりノイズの低減された同期信号を得ることができる。なお、上記2本の同期信号生成用電極5cは、図9に示すように、近接させて設けるようにしてもよいし、放射線画像記録部の両側にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0043】
また、図11に示すように、線状の同期信号生成用電極5eを放射線画像記録部に形成し、その読取光が照射される側にY方向の所定のピッチで読取光を遮光する遮光部5dを設けることにより同期信号生成部を構成するようにしてもよい。なお、遮光部5b間は読取光を透過する透過部であり、透過部は空間にして形成するようにしてもよいし、所定の読取光を透過する材料で形成するようにしてもよい。
【0044】
また、上記と同様に線状の同期信号生成用電極5eを放射線画像記録部に形成するとともに、放射線画像検出器10の第1の電極層1の放射線が照射される側の表面における、上記同期信号生成用電極5eに対向する範囲に放射線を遮断する放射線遮断部を、Y方向に所定のピッチで複数配列して設けることにより同期信号生成部を構成するようにしてもよい。なお、放射線遮断部間は放射線を透過する放射線透過部であり、放射線透過部は空間にして形成するようにしてもよいし、所定の放射線を透過する材料で形成するようにしてもよい。
【0045】
また、上記同期信号生成用電極の形状および同期信号生成部の構成は、上記のようなものに限らず、同期信号生成用電極を用いて読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出すことができるものであれば、如何なる電極形状または構成を採用してもよい。
【0046】
また、本発明の放射線画像検出器の層構成は、上記実施形態のような層構成に限らずその他の層を加えたりしてもよく、要は放射線線の照射によりその放射線の線量に応じた電荷を発生、蓄積し、その電荷を第1の電極層および第2の電極層を利用して読み出すものであれば如何なる層構成、材料を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線画像検出器の一実施形態の一部断面図
【図2】図1に示す放射線画像検出器の下面図
【図3】本発明の放射線画像検出器の一実施形態による放射線画像の記録、読出しおよび同期信号生成の作用を説明するための図
【図4】本発明の放射線画像検出器の一実施形態により生成された同期信号の電圧波形を示す図
【図5】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図6】図5に示す同期信号生成用電極を用いて生成された同期信号の電圧波形を示す図
【図7】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図8】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図9】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図10】図9に示す同期信号生成用電極を用いて生成された同期信号の電圧波形を示す図
【図11】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【符号の説明】
1 第1の電極層
2 記録用光導電層
3 電荷輸送層
4 読取用光導電層
5 第2の電極層
5a 第1の線状電極
5b 第2の線状電極
6 蓄電部
7 電流検出アンプ
8 コンパレータ回路
9 チャージアンプ
10 放射線画像検出器
11 読取光源
20 高電圧源
30 被写体
30a 遮光部
30b 透過部
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像を担持した放射線が照射され、その放射線の線量に応じて発生した電荷を蓄積することにより放射線画像を記録するとともに、線状の読取光の走査により上記電荷を所定の読出タイミングで読み出して放射線画像を電気信号として検出する放射線画像検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、被写体を透過したX線などの放射線の線量に応じた量の電荷を蓄電部に蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像検出器が、医療用放射線画像の撮影などにおいて多く利用されており、種々のタイプのものが提案されている。
【0003】
上記のような放射線画像検出器としては、たとえば、特許文献1には、放射線を透過する第1の電極層、放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層、潜像電荷に対しては絶縁体として作用し、かつ潜像電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層、および読取光を透過する線状に延びる第1の線状電極と読取光を遮光する線状に延びる第2の線状電極とが平行に交互に配列された第2の電極層をこの順に積層してなる放射線画像記録媒体を備えた放射線画像検出器が提案されている。上記放射線画像検出器においては、第1の電極層側から放射線が照射され、照射された放射線の線量に応じた量の潜像電荷が記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成される蓄電部に蓄積されることより、放射線画像が記録される。そして、第2の電極層側から上記線状電極の長さ方向に略直交する方向に線状に延びた読取光が上記長さ方向に走査され、その読取光の走査により読取用光導電層において発生した一方の極性の電荷が蓄電部における潜像電荷と結合するとともに、他方の極性の電荷が第1または第2の線状電極に接続されたチャージアンプにより検出されることにより放射線画像が電気信号として読み出される。
【0004】
ここで、上記のような放射線画像検出器において、上記のように線状の読取光を走査することにより電気信号を読み取る際には、チャージアンプにおけるスイッチが上記読取光の走査ライン毎に所定のタイミングで上記略直交する方向に向かって順次スイッチングされ、そのスイッチングに応じて放射線画像を構成する画素毎の電気信号が各チャージアンプから順次出力される。したがって、読取光の走査ライン毎のスイッチングのタイミングは読取光の走査に応じて同期したものでなけらばならない。そこで、従来は、読取光の光源の移動速度とチャージアンプのスイッチングの走査ライン毎のタイミングとを同期させるため、リニアエンコーダやロータリーエンコーダなどといった機械的移動速度を電気的なパルス周波数信号に変換するものを別に設け、これらにより生成された同期信号を用いて走査ライン毎のスイッチングを行っていた。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−284056号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにリニアエンコーダやロータリエンコーダなどにより同期信号を生成した場合には、読取光源の移動速度とエンコーダから出力される同期信号との間に誤差があり、この誤差に起因して放射線画像検出器から読み出された電気信号から形成される放射線画像においてムラなどが発生し、画質の劣化を生じる。また、エンコーダなどを別に設ける必要があるため、読出装置が複雑化し、読出装置の小型化も困難である。また、定期的に機械的な調整も必要となる。
【0007】
本発明は、上記のような事情に鑑み、上記のような放射線画像検出器において、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に生成することができる放射線画像検出器を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の放射線画像検出器は、照射された放射線の線量に応じて発生した電荷を蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像記録部と、放射線画像記録部に蓄積された電荷を読み出すための線状電極が平行に複数配列されたストライプ電極を有し、線状電極の長さ方向に略直交する方向に延びる線状の読取光の長さ方向への走査により電荷を線状電極を用いて所定の読出タイミングで読み出して放射線画像を電気信号として検出する検出部とを備えた放射線画像検出器において、放射線画像記録部に設けられた同期信号生成用電極を有し、同期信号生成用電極を用いて読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成する同期信号生成部を備えたことを特徴とする。
【0009】
ここで、上記「周期的に変化する」とは、一定の時間間隔毎に所定の閾値以上に変化したり、または一定の時間間隔毎に所定の閾値以下に変化したりすることを意味する。
【0010】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、上記略直交する方向の幅が所定の閾値以上の部分と上記所定の閾値より小さい部分とが上記長さ方向に交互に配列されるとともに、上記所定の閾値以上の部分が上記長さ方向に所定のピッチで配列されて形成されたものとすることができる。
【0011】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、同期信号生成部を、同期信号生成用電極の読取光が照射される側に同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、読取光を遮光する遮光部および読取光を透過する透光部を有するものとし、遮光部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにすることができる。
【0012】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、同期信号生成部を、放射線画像記録部の放射線が照射される側に、同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、放射線を遮断する放射線遮断部および放射線を透過する放射線透過部を有するものとし、放射線遮断部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにすることができる。
【0013】
また、上記放射線画像検出器においては、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に所定のピッチで配列された複数の電極部分からなるものとすることができる。
【0014】
ここで、上記「所定のピッチで配列された」とは、一定の時間間隔毎に所定の閾値以上に変化する量の電荷を読み出すことができるように、または一定の時間間隔毎に所定の閾値以下に変化する量の電荷を読み出すことができるように配列されていることをいう。
【0015】
また、上記「電極部分」、上記「遮光部」、または上記「放射線遮断部」の形状は如何なる形状でもよく、たとえば、矩形で形成するようにすればよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明の放射線画像検出器によれば、放射線画像記録部に同期信号生成用電極を設け、その同期信号生成用電極を用いて読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成するようにしたので、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に生成することができる。
【0017】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、上記略直交する方向の幅が所定の閾値以上の部分と上記所定の閾値より小さい部分とが上記長さ方向に交互に配列されるとともに、上記所定の閾値以上の部分が上記長さ方向に所定のピッチで配列されて形成されたものとした場合には、上記幅が所定の閾値以上の部分と上記所定の閾値より小さい部分とで周期的に変化する量の電荷を読み出すことができ、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の放射線画像記録部からの読出しを行うことができる。
【0018】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、同期信号生成部を、同期信号生成用電極の読取光が照射される側に同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、読取光を遮光する遮光部および読取光を透過する透光部を有するものとし、遮光部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにした場合には、上記のようにして設けられた遮光部に対応する部分の放射線画像記録部の電荷は読み出されないので、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の読出しを行うことができる。
【0019】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極とし、上記同期信号生成部を、放射線画像記録部の放射線が照射される側に、同期信号生成用電極に対向して上記長さ方向に交互に配列された、放射線を遮断する放射線遮断部および放射線を透過する放射線透過部を有するものとし、放射線遮断部が上記長さ方向に所定のピッチで複数配列されるようにした場合には、上記放射線遮断部に対応する部分の放射線画像記録部には電荷が蓄積されないので、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の読出しを行うことができる。
【0020】
また、上記放射線画像検出器において、同期信号生成用電極を、上記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に所定のピッチで配列された複数の電極部分からなるものとした場合には、上記電極部分により放射線画像記録部の電荷を読み出すことにより、簡易な構成で周期的に変化する量の電荷の読み出しを行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の放射線画像検出器の一実施形態について説明する。図1および図2は本放射線画像検出器の概略構成図である。なお、図2は図1の下面図、図1は図2の放射線画像検出器の1−1線断面図である。
【0022】
本放射線画像検出器10は、図1に示すように、放射線画像を担持した放射線を透過する第1の電極層1、第1の電極層1を透過した放射線の照射を受けることにより電荷を発生する記録用光導電層2、記録用光導電層2において発生した電荷に対しては絶縁体として作用し、且つその電荷と逆極性の輸送電荷に対しては導電体として作用する電荷輸送層3、読取光の照射を受けることにより電荷を発生する読取用光導電層4、および読取光を透過する第2の電極層5をこの順に積層してなるものである。そして、記録用光導電層2と電荷輸送層3との間には、記録用光導電層2内で発生した電荷を蓄積する蓄電部6が形成されている。なお、本実施形態においては、本実施形態における第1の電極層1から読取用光導電層4までが請求項における放射線画像記録部であり、第2の電極層5および後述するチャージアンプ9が請求項における検出部である。
【0023】
第1の電極層1としては、放射線を透過するものであればよく、たとえば、ネサ皮膜(SnO2)、ITO(Indium Tin Oxide)、アモルファス状光透過性酸化膜であるIDIXO(Idemitsu Indium X−metal Oxide ;出光興産(株))などを50〜200nm厚にして用いることができ、また、100nm厚のAlやAuなども用いることもできる。
【0024】
第2の電極層5は、図1および図2に示すように、多数の第1の線状電極5aからなる第1のストライプ電極51と、第1の線状電極5aの間に配列された多数の第2の線状電極5bからなる第2のストライプ電極52とを備えている。第1のストライプ電極51は、読取光を遮光するAl、Crなどの金属から形成されている。また、第2のストライプ電極52は、第1の電極層1と同様の材料で形成することができ、読取光を透過するものである。また、第1のストライプ電極51についても、第2のストライプ電極52と同様の材料により形成し、その後、読取光を遮光するようにAl、Crなどの金属によりコーティングするようにしてもよい。また、第2の電極層5には、上記第1および第2のストライプ電極51,52の線状電極5a,5bに平行に配列された同期信号生成用電極5cが設けられている。同期信号生成用電極5cは、読取光を透過する導電部材で形成すればよく、たとえば、上記第2のストライプ電極52と同様に、ITOやIDIXOなどの透明な材料により形成してもよいし、Al、Crなどの金属を用いて読取光を透過する程度の厚さで形成するようにしてもよい。
【0025】
また、図2に示すように、上記同期信号生成用電極5cは、上記のように配列された第1および第2の線状電極5a,5bの両側に各1本づつ設けられている。そして、同期信号生成用電極5cは、図2に示すように、そのX方向(第1および第2の線状電極5a、5bの長さ方向に略直交する方向)の幅が所定の閾値以上の部分6aと上記幅が所定の閾値よりも小さい部分6bとがY方向(第1および第2の線状電極5a、5bの長さ方向)に交互に配列されるよう形成されている。さらに、同期信号生成用電極5cは、上記部分6aがY方向に所定のピッチで配列されるよう形成されたものである。なお、本実施形態の同期信号生成用電極5cは、上記部分6aのY方向の幅W1と上記部分6bのY方向の幅W2とが同じになるように形成されているが、必ずしも同じである必要はなく、上記部分6aがY方向に所定のピッチで配列されている形状であれば、上記Y方向の幅がそれぞれ異なるものとしてもよい。また、本実施形態では、上記部分6aのY方向の幅W1を全て同じ幅にするようにしたが、必ずしも全て同じ幅である必要はなく、上記部分6aのY方向の一端部または他端部が、Y方向に一定の間隔を空けて配置されるようにするのであれば、上記部分6aのY方向の幅W1をそれぞれ異なるものとしてもよい。
【0026】
そして、上記のように形成された同期信号生成用電極5cには、図2に示すように、同期信号生成用電極5cに流れる電流を電圧として検出する電流検出アンプ7が接続され、電流検出アンプ7には、電流検出アンプ7から出力されたアナログ信号を2値に整形するコンパレータ回路8が接続されている。また、第2の電極層5における第2のストライプ電極52の各線状電極5bには、上記線状電極5bにより読み出された電荷を検出するためのチャージアンプ(図2においては図示省略)がそれぞれ接続されている。なお、本実施形態においては、上記同期信号生成用電極5c、電流検出アンプ7およびコンパレータ回路8により請求項における同期信号生成部が構成されている。
【0027】
記録用光導電層2は、放射線の照射を受けることにより電荷を発生するものであればよく、放射線に対して比較的量子効率が高く、また暗抵抗が高いなどの点で優れているa−Seを主成分とするものを使用する。厚さは500μm程度が適切である。
【0028】
電荷輸送層3としては、たとえば、第1の電極層1に帯電する電荷の移動度と、その逆極性となる電荷の移動度の差が大きい程良く(例えば102以上、望ましくは103以上)ポリN−ビニルカルバゾール(PVK)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1’−ビフェニル〕−4,4’−ジアミン(TPD)やディスコティック液晶等の有機系化合物、或いはTPDのポリマー(ポリカーボネート、ポリスチレン、PVK)分散物,Clを10〜200ppmドープしたa−Se等の半導体物質が適当である。
【0029】
読取用光導電層4としては、読取光の照射を受けることにより導電性を呈するものであればよく、例えば、a−Se、Se−Te、Se−As−Te、無金属フタロシアニン、金属フタロシアニン、MgPc(Magnesium phtalocyanine),VoPc(phaseII of Vanadyl phthalocyanine)、CuPc(Cupper phtalocyanine)などのうち少なくとも1つを主成分とする光導電性物質が好適である。厚さは10μm程度が適切である。
【0030】
次に、本放射線画像検出器の作用について説明する。
【0031】
まず、放射線画像の記録を行う際には、図3(A)に示すように、第1の電極層1に高電圧源20の負極側が接続され、第2の電極層の各電極には高電圧源20の正極側が接続され、第1の電極層1は負に帯電し、第2の電極層は正に帯電する。そして、第1の電極層1側から放射線画像検出器10に被写体30を通過した放射線L1が照射される。なお、被写体9における斜線部が放射線を透過しない遮光部30aであり、斜線でない部分が放射線を透過する透過部30bである。また、図3(A)に示すように、同期信号生成用電極5cに対応する範囲30cには、被写体30は配置されず、上記範囲30cには被写体30を透過してない放射線が直接照射される。
【0032】
上記のようにして放射線画像検出器10に照射された放射線は、第1の電極層1を透過し、記録用光導電層2に照射される。そして、記録用光導電層2の放射線の照射された部分において電荷対が発生し、この電荷対のうち正の電荷は負に帯電した第1の電極層1に向かって移動し、第1の電極層1における負の電荷と結合して消滅する。一方、上記ようにして発生した電荷対のうち負の電荷は正に帯電した第2の電極層5に向かって移動するが、電荷輸送層3は負の電荷に対しては絶縁体として作用するため、上記負の電荷は、図3(A)に示すように、記録用光導電層2と電荷輸送層3との界面である蓄電部6に蓄積される。
【0033】
そして、上記のようにして放射線画像検出器10に記録された放射線画像を読み取る際には、図3(B)に示すように、第1の電極層1および第2の電極層5における第1の線状電極5aは接地され、第2の線状電極5bはチャージアンプ9にそれぞれ接続され、同期信号生成用電極5cは電流検出アンプ7に接続される。そして、図2に示すように、第1および第2の線状電極5a,5bの長さ方向に略直交する方向に線状に延びる読取光源11が、Y方向に搬送され、ライン状の読取光L2により第2の電極層5が走査される。上記のようにして読取光L2が照射されると、読取光L2は第2の電極層5の第2の線状電極5bを透過して読取用光導伝層4に照射され、図3(B)に示すように、読取用光導伝層4において電荷対が発生する。そして、その電荷対のうち正の電荷は電荷輸送層3を通過して蓄電部6の負の電荷と結合して消滅する。一方、読取用光導伝層4において発生した電荷対のうち負の電荷は第2の電極層5に帯電された正の電荷に向かって移動する。そして、第2の電極層5における第2の線状電極5bに帯電した正の電荷と結合するとともに、第1の線状電極5aに帯電した正の電荷ともチャージアンプ9を介して結合する。そして、上記チャージアンプ9におけるコンデンサ9aに電荷が蓄積されるとともに、チャージアンプ9におけるスイッチ9bが上記読取光L2の走査に応じて所定のタイミングで順次スイッチングされることにより放射線画像を構成する画素毎の電気信号が各チャージアンプ9から順次出力される。
【0034】
ここで、上記のようにしてチャージアンプ9のスイッチ9bを読取光L2の走査ライン毎にスイッチングして電流検出を行う際には、そのスイッチングの走査ライン毎のタイミングは読取光の走査に応じて同期したものでなけらばならない。そこで、本実施形態においては、読取光L2のライン毎の照射に同期したスイッチングを行うための同期信号を、周期信号生成用電極5cから出力された信号により生成する。以下に、周期信号生成用電極5cを用いて上記同期信号を生成する作用について説明する。
【0035】
上記のようにして読取光L2が照射されると周期信号生成用電極5cに対応する範囲30cの読取用光導電層4においても電荷対が発生し、正の電荷が蓄電部6に蓄積された負の電荷と結合して消滅するとともに、負の電荷が周期信号生成用電極5cに帯電した正の電荷を結合する。そして、電流検出アンプ7により蓄電部6に蓄積された負電荷に応じた電流が検出され、電圧変換されて出力される。なお、図3(B)には1本の周期信号生成用電極5cしか示されていないが、電流検出アンプ7には2本の同期信号生成用電極5cが接続されており、電流検出アンプ7により検出される電流は、図2に示す2本の周期信号生成電極5cにより読み出された電流を加算したものである。
【0036】
ここで、周期信号生成用電極5cは、図2に示すように、そのX方向の幅が所定の閾値以上の部分6aと上記幅が所定の閾値より小さい部分6bとがY方向に交互に配列されている。したがって、電流検出アンプ7から出力される信号S1は、図4(A)に示すように、読取光L2がY方向に走査されるのに応じて周期的に大きさが変化するアナログ信号となる。そして、上記のようにして電流検出アンプ7から出力されたアナログ信号S1はコンパレータ回路8に入力され、コンパレータ回路8により図4(B)に示すような波形に整形され、コンパレータ回路8から出力される。
【0037】
そして、上記のようにしてコンパレータ回路8から出力された信号S2は、たとえば、その後段に接続されたPLL回路に入力され、PLL回路において所定の周波数の信号としてロックされる。そして、PLL回路から出力された所定の周波数の信号は同期信号として上記チャージアンプ9における走査ライン毎のスイッチングを制御する制御手段(図示省略)に入力され、制御手段は入力された同期信号に基いて走査ライン毎のチャージアンプ9のスイッチングを制御する。
【0038】
上記実施形態の放射線画像検出器10によれば、放射線画像記録部に同期信号生成用電極5cを設け、その同期信号生成用電極5cを用いて読取光L2の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出し、その読み出した電荷に基いて読出タイミングに用いられる同期信号を生成するようにしたので、読取光源の移動速度に対応した適切な同期信号を簡易に生成することができる。
【0039】
なお、同期信号生成用電極5cの形状については、たとえば、1ラインの信号を読み出す周期であるライン周期と同じ周期の同期信号を生成することができるように、上記X方向の幅の広い部分6aをY方向に所定のピッチで配列するようにしてもよいし、上記ライン周期よりも低い周波数の同期信号を生成することができるように、上記X方向の幅が広い部分6aをY方向に所定のピッチで配列するようにし、上記のようにしてPLL回路によりロックされた信号を逓倍回路により逓倍するなどしてライン周期の同期信号を得るようにしてもよい。
【0040】
また、同期信号生成用電極5cの形状については、上記のような形状に限らず、たとえば、図5に示すように、同期信号生成用電極5cにおけるX方向の幅が広い部分6aにだけ読取光源11により読取光Lの照射を行うように同期信号生成用電極5cを設けるようにしてもよい。なお、上記のような場合には、同期信号生成用電極5cに接続された電流検出アンプ7からは図6に示すような波形のアナログ信号が出力される。また、図5に示す同期信号生成用電極5cにおけるX方向の幅が狭い部分6bを形成せずに、図7に示すように、X方向の幅が広い部分6aのみをY方向に所定のピッチで配列して形成し、上記部分6aから所定の配線7を引き出し、その配線7を電流検出アンプ7に接続するようにしてもよい。
【0041】
また、同期信号生成用電極5cの形状については、図8に示すように、X方向の幅が広い部分6aの形状を楔形状にするようにしてもよい。
【0042】
また、図2および図5、または図8に示すような形状の同期信号生成用電極5cを2本用い、図9(A)、(B)に示すように、上記一方の電極のX方向の幅の広い部分6aの間に他方の電極のX方向の幅の広い部分6aを噛み合わせるようにして形成するようにしてもよい。上記のように同期信号生成用電極5cを形成すると、2本の同期信号生成用電極5cに接続された電流検出アンプ7からは、図10に示すように、一方の電極から出力された電流に基くアナログ信号S1と、他方の電極から出力された電流に基くアナログ信号S1’との2つのアナログ信号が出力される。上記2つのアナログ信号の差に基づいて同期信号を得るようにすれば、よりノイズの低減された同期信号を得ることができる。なお、上記2本の同期信号生成用電極5cは、図9に示すように、近接させて設けるようにしてもよいし、放射線画像記録部の両側にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0043】
また、図11に示すように、線状の同期信号生成用電極5eを放射線画像記録部に形成し、その読取光が照射される側にY方向の所定のピッチで読取光を遮光する遮光部5dを設けることにより同期信号生成部を構成するようにしてもよい。なお、遮光部5b間は読取光を透過する透過部であり、透過部は空間にして形成するようにしてもよいし、所定の読取光を透過する材料で形成するようにしてもよい。
【0044】
また、上記と同様に線状の同期信号生成用電極5eを放射線画像記録部に形成するとともに、放射線画像検出器10の第1の電極層1の放射線が照射される側の表面における、上記同期信号生成用電極5eに対向する範囲に放射線を遮断する放射線遮断部を、Y方向に所定のピッチで複数配列して設けることにより同期信号生成部を構成するようにしてもよい。なお、放射線遮断部間は放射線を透過する放射線透過部であり、放射線透過部は空間にして形成するようにしてもよいし、所定の放射線を透過する材料で形成するようにしてもよい。
【0045】
また、上記同期信号生成用電極の形状および同期信号生成部の構成は、上記のようなものに限らず、同期信号生成用電極を用いて読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を放射線画像記録部から読み出すことができるものであれば、如何なる電極形状または構成を採用してもよい。
【0046】
また、本発明の放射線画像検出器の層構成は、上記実施形態のような層構成に限らずその他の層を加えたりしてもよく、要は放射線線の照射によりその放射線の線量に応じた電荷を発生、蓄積し、その電荷を第1の電極層および第2の電極層を利用して読み出すものであれば如何なる層構成、材料を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放射線画像検出器の一実施形態の一部断面図
【図2】図1に示す放射線画像検出器の下面図
【図3】本発明の放射線画像検出器の一実施形態による放射線画像の記録、読出しおよび同期信号生成の作用を説明するための図
【図4】本発明の放射線画像検出器の一実施形態により生成された同期信号の電圧波形を示す図
【図5】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図6】図5に示す同期信号生成用電極を用いて生成された同期信号の電圧波形を示す図
【図7】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図8】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図9】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【図10】図9に示す同期信号生成用電極を用いて生成された同期信号の電圧波形を示す図
【図11】本発明の放射線画像検出器における同期信号生成用電極のその他の実施形態を示す図
【符号の説明】
1 第1の電極層
2 記録用光導電層
3 電荷輸送層
4 読取用光導電層
5 第2の電極層
5a 第1の線状電極
5b 第2の線状電極
6 蓄電部
7 電流検出アンプ
8 コンパレータ回路
9 チャージアンプ
10 放射線画像検出器
11 読取光源
20 高電圧源
30 被写体
30a 遮光部
30b 透過部
Claims (5)
- 照射された放射線の線量に応じて発生した電荷を蓄積することにより放射線画像を記録する放射線画像記録部と、
該放射線画像記録部に蓄積された電荷を読み出すための線状電極が平行に複数配列されたストライプ電極を有し、前記線状電極の長さ方向に略直交する方向に延びる線状の読取光の前記長さ方向への走査により前記電荷を前記線状電極を用いて所定の読出タイミングで読み出して前記放射線画像を電気信号として検出する検出部とを備えた放射線画像検出器において、
前記放射線画像記録部に設けられた同期信号生成用電極を有し、該同期信号生成用電極を用いて前記読取光の走査により周期的に変化する量の電荷を前記放射線画像記録部から読み出し、該読み出した電荷に基いて前記読出タイミングに用いられる同期信号を生成する同期信号生成部を備えたことを特徴とする放射線画像検出器。 - 前記同期信号生成用電極が、前記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極であり、前記略直交する方向の幅が所定の閾値以上の部分と前記所定の閾値より小さい部分とが前記長さ方向に交互に配列されるとともに、前記所定の閾値以上の部分が前記長さ方向に所定のピッチで配列されて形成されたものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出器。
- 前記同期信号生成用電極が、前記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極であり、
前記同期信号生成部が、前記同期信号生成用電極の前記読取光が照射される側に前記同期信号生成用電極に対向して前記長さ方向に交互に配列された、前記読取光を遮光する遮光部および前記読取光を透過する透光部を有するものであって、前記遮光部が前記長さ方向に所定のピッチで複数配列されていることを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出器。 - 前記同期信号生成用電極が、前記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に延設された線状電極であり、
前記同期信号生成部が、前記放射線画像記録部の前記放射線が照射される側に、前記同期信号生成用電極に対向して前記長さ方向に交互に配列された、前記放射線を遮断する放射線遮断部および前記放射線を透過する放射線透過部を有するものであって、前記放射線遮断部が前記長さ方向に所定のピッチで複数配列されていることことを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出器。 - 前記同期信号生成用電極が、前記ストライプ電極の線状電極の長さ方向に所定のピッチで配列された複数の電極部分からなるものであることを特徴とする請求項1記載の放射線画像検出器。
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