JP2004362994A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電バルブ点灯時のノイズの放射を防止する構造を、簡単なものとすること。
【解決手段】キャップ30の内側に金属製のノイズカバー35を設ける。ノイズカバー35には、前後方向に弾力性を有する金属製のバネ部40が、前方に向けて形成されている。またバルブソケット50には、外側に金属製のシールドカバー51が形成されている。前記キャップ30を、ランプハウジング6の後方部分に形成された開口部7に装着することにより、バネ部40がシールドカバー51に付勢力を与えて接触する。放電バルブ2からのノイズは、前記ノイズカバー35がバネ部40によってシールドカバー51にアースされているため、当該ノイズカバー35で効率よくノイズを吸収できる。この結果、ノイズカバー35が設けられたキャップ30を開口部7に装着するだけでノイズの放射を防止できるので、ノイズの放射防止用の構造が簡単になる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、放電バルブを光源とする車両用灯具に係るものである。特に、この発明は、当該車両用灯具を点灯した際に、放電バルブから周囲にもれるノイズを低減させることができる車両用灯具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の車両用灯具では、その照度、低電力消費量、長寿命などの高性能により、放電バルブ(いわゆる、メタルハライドランプなどの高圧金属蒸気放電バルブ、高輝度放電バルブ(HID)など)を、光源として使用する機会が多くなっている。このような放電バルブを用いた車両用灯具としては、例えば、特許文献1のようなものがある。この車両用灯具に使用される放電バルブは、点灯した際に発光部から可視光線を照射すると同時に、数十MHzの周波数帯の電波ノイズを発生する。放電バルブが発するこのノイズは、放電バルブを挿通固定するためにリフレクタに設けられた挿通孔の隙間を通って、後方に向けて放射される。当該車両用灯具を車両に装着した場合、車両用灯具の後方には様々な電気部品が多数設けられている場合があるため、この方向へのノイズは低減させることが好ましい。またノイズは、電源から供給される電気を放電バルブを点灯させるために変換する回路以降で発生するものであるため、放電バルブに接続するバルブソケットと、前記回路との間のコードからも発生する。
【0003】
そこで、特許文献1の車両用灯具では、金属製の点灯回路ケースを放電バルブの後方に設けてバルブソケットをこの中の収め、この点灯回路ケースをアースすることにより、放電バルブから後方に発せられるノイズの外部への放射を防止している。また、ノイズのシールド用に設けられた各部品を電線によって接続することにより、複数のシールド用部品を電気的に接続された状態に維持し、それらの部品のうちの1つである点灯回路ケースをアースすることにより、ノイズのシールド効果を高めている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−293402号公報(段落番号「0009」〜「0024」、第1〜3図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前記車両用灯具では、ノイズのシールド用の各部品を電線で接続しているため、構造が複雑になり組立てが困難なものとなっていた。
【0006】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、前記ノイズをシールドしつつ、そのシールド部品の構造が従来と比較して簡単な車両用灯具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、放電バルブと、前記放電バルブからの光を反射させるリフレクタと、前記放電バルブと着脱可能に形成され、且つ、放電バルブに電気を供給し、さらに、金属材料からなるシールドカバーが形成されているバルブソケットと、前記放電バルブ、前記リフレクタ、前記バルブソケットを内設し、且つ、前記バルブソケット付近に開口部を有するハウジングと、前記ハウジングの前記開口部に着脱可能で、開口部を閉止するキャップと、前記キャップの前記バルブソケット側の面に設けられ、且つ、金属材料からなるノイズカバーと、前記ノイズカバーと一体に設けられている、若しくは、前記ノイズカバーに接しているアース手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】
即ち、請求項1にかかる発明は、バルブソケット付近に設けられた開口部を閉止するキャップに、ノイズカバーを設けている。ノイズカバーにはアース手段が設けられているため、当該ノイズカバーがノイズを受けた場合は、このアース手段によりノイズが逃がされるので、ノイズが他の部分に反射したりノイズカバーを透過することなく、当該ノイズカバーによって吸収される。また、バルブソケットにはシールドカバーが設けられており、バルブソケットが発するノイズは、このシールドカバーによって吸収される。しかし、放電バルブが発したノイズが、当該放電バルブを挿通固定している挿通孔からバルブソケット方向に漏れる場合もある。このような場合でも、前記ノイズカバーは、前記キャップのバルブソケット側の面に設けられているため、キャップで開口部を閉止することにより、放電バルブが発するノイズのうちバルブソケット方向に放射されるノイズが、外部に放射される前に当該ノイズカバーで吸収できる。この結果、キャップの内側にノイズカバーを設けることにより、開口部を閉止するだけで放電バルブからのノイズをシールドできるので、ノイズのシールド構造が簡単なものとなる。さらに、組立ても容易になり、前記のような簡単な構造と合わせて、製造コストの低減を図ることができる。
【0009】
また、請求項2にかかる発明は、前記アース手段は、前記ノイズカバーと前記シールドカバーとのいずれか一方に一体となって形成され、且つ、他方に接しており、さらに、前記ノイズカバーと前記シールドカバーとに付勢力を有する弾性部材から形成されていることを特徴とする。
【0010】
即ち、請求項2にかかる発明は、前記アース手段が前記ノイズカバーと前記シールドカバーとの間に設けられている。また、このアース手段は、ノイズカバーとシールドカバーとのいずれか一方に形成されており、他方には接しているだけである。つまり、前記のようにキャップにノイズカバーが設けられているので、ノイズカバーとシールドカバーとのどちらかにアース手段を設け、キャップで開口部を閉止した際に、アース手段が他方に接するようにしておけば、ノイズカバーとシールドカバーと間で別途電気配線を施す必要が無くなる。従って、ノイズのシールド用の部品を互いに電気的に接続することにより、ノイズを効率よく吸収させ、構造を簡素化させる場合の構造が、さらに簡素化される。この結果、構造が簡単なため組立て容易になり、製造コストの低減を図ることができる。
【0011】
さらに、前記アース手段は、ノイズカバーとシールドカバーとの双方に付勢力を有している。これにより、シールドカバーが設けられているバルブソケットは放電バルブ方向に押さえつけられることになる。従って、バルブソケット及び放電バルブが一体となって、当該放電バルブが挿通固定されている挿通孔に押さえつけられて固定される。この結果、放電バルブの固定が確実なものとなり、当該車両用灯具を装備する車両に振動が生じた場合でも、放電バルブが挿通孔に対して揺れないため、光軸がブレずに安定して照射をすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。
【0013】
以下の説明は、本発明の車両用灯具を車両に装着した場合と同様、車両用灯具が照射する方向を前方、バルブソケット側を後方として説明し、また、図面の上下方向を実際の車両用灯具の上下方向として説明する。図1は、発明の実施の形態に係る車両用灯具の一部断面図である。この車両用灯具1は、光源として放電バルブ2を使用する車両用灯具1である。この車両用灯具1は、ランプハウジング6とランプレンズ8とで区画された灯室9内に、リフレクタ10が設けられている。灯室9内の後方側、つまり、ランプレンズ8が設けられている側の反対側には、ランプハウジング6の灯室9内の下方に、先端が球形状となったピボット21が前方に向けて設けられている。また、リフレクタ10には、どの方向にも所定の角度までは自由に折れ曲がるように前記ピボット21と係合可能なピボット受け22が係合口23を後方に向けて設けられており、このピボット受け22と前記ピボット21とが係合されている。
【0014】
また、ランプハウジング6の後方側の上方には、アクチュエータ24が設けられている。このアクチュエータ24は、伸縮可能なロッド25が前方に向けて灯室9内に設けられており、そのロッド25の先端は前記ピボット21と同様に、球形状となって形成されている。前記リフレクタ10の後方の上方には、前記ロッド25と係合可能なロッド固定部26が、係合口27を後方に向けて設けられており、このロッド固定部26と前記ロッド25とが、前記のピボット21とピボット受け22との係合と同様に、所定の角度まで自由に折れ曲がるように係合されている。
【0015】
前記リフレクタ10には、前方に面する側の面に反射面11が設けられている。反射面11の形状は、焦点Fを中心としてできた放物線の一部を、当該焦点Fを通る前後方向の仮想の線である中心線20を中心として、回転させて得られた形状に近い形状で形成されている。この反射面11は、その表面がアルミ蒸着など金属の薄膜を形成することによって、光を反射させることができる状態となっている。また、このリフレクタ10は、後方側に前記中心線20を中心として形成された孔を有している。この孔は、前記放電バルブ2を固定するためのホルダ13を挿入するホルダ挿入孔12となっている。
【0016】
前記リフレクタ10に形成されたホルダ挿入孔12に挿入されるホルダ13は、一端面が開口端15として開口され、且つ、他端面が閉塞面14として閉塞された中空の円筒形状をなす。この閉塞面14には孔が形成されており、前記放電バルブ2を挿通固定する挿通孔16となっている。また、開口端15には、前記放電バルブ2を固定する部品である放電バルブ固定部品19を係合する部分である係合部17が1組形成されている。このホルダ13を、開口端15側が後方になる向きにしてホルダ挿入孔12に挿入し、スクリュー(図示省略)等でリフレクタ10に固定する。
【0017】
放電バルブ固定部品19は、バネ鋼等の線材を折り曲げて形成されており、係合部17に係合した際に放電バルブ2を固定できる形状となっている。また、閉塞面14の開口端15側の面の挿通孔16の周囲は、係接面18として形成されている。放電バルブ2には、この係接面18と接触する部分としてフランジ部4が設けられている。この放電バルブ2を挿通孔16に挿通し、前記放電バルブ固定部品19を係合部17に係合させることによって放電バルブ2のフランジ部4を挿通孔16の係接面18に押さえつけ、放電バルブ2を固定する。この状態での発光部5の位置は、前記リフレクタ10の反射面11の焦点Fとほぼ一致する位置になっている。また、発光部5を前後方向に通る放電バルブ2の中心線20は、前記リフレクタ10の中心線20とほぼ一致する位置に放電バルブ2は固定されている。
【0018】
放電バルブ2の周囲には、金属材料から形成されるシェード28が設けられている。このシェード28は、略円筒形状の形状で形成されており、片方の端が円筒形の半径と同じ半径で形成される半球状の形状によって、閉塞されている。一方、他方の端から、閉塞されている側の方向に向けた所定の位置までは、円筒形の外周のほぼ半周が切り欠かれた形状となっている。このシェード28が、当該シェード28を形成する円筒形の中心線と前記中心線とが一致し、且つ、閉塞している側の端を前方にして、さらに、前記の切り欠きが上側になるようにして、前記放電バルブ2の周囲に設けられている。これにより、放電バルブ2の前方及び下方はシェード28に覆われ、発光部5はリフレクタ10の上方及び側方の所定の範囲に対しては、露出している。
【0019】
前記放電バルブ2の接続部3には、当該放電バルブ2に電気を供給するバルブソケット50が接続される。このバルブソケット50は高電圧コード52に電気的に接続されており、さらに、高電圧コード52のバルブソケット50が接続されている側と反対側の端には、バラスト54が電気的に接続されている。このバラスト54は、電気コード(図示省略)を通じてバッテリー等の電源(図示省略)と電気的に接続されており、電源からの電気を前記放電バルブ2を点灯させるのに適した特性の電気に変換する。また、前記のバルブソケット50内には、放電バルブ2の始動回路を有する部品であるイグナイタ(図示省略)が内設されている。このイグナイタは、バラスト54で変換した電気はそのままでは消灯している放電バルブ2を点灯させることができないので、点灯時のみ電気を一度昇圧させて放電バルブ2を点灯させる役割をする。このバルブソケット50は放電バルブ2に着脱可能に形成されており、このバルブソケット50を放電バルブ2に接続することにより、バルブソケット50と放電バルブ2とが電気的に接続されるので、放電バルブ2は、イグナイタやバラスト54とも電気的に接続されることとなる。
【0020】
また、バルブソケット50は、その外側が金属材料からなるシールドカバー51によって覆われている。また、前記高圧コード52は金属材料から形成されるスリーブ53に覆われており、前記バラスト54も金属ケース55に覆われている。これらシールドカバー51、スリーブ53、金属ケース55は、シールドカバー51がスリーブ53に接触し、スリーブ53が金属ケース55に接触して形成されているので、電気的に接続されていることになる。さらに、金属カバー55にはアース線が接続されており、このアース線は当該車両用灯具1を装備する車両の車体に接続されるので、前記のシールドカバー51、スリーブ53、金属ケース55の各金属製の部品は、アースされている。
【0021】
前記ランプハウジング6には、リフレクタ10に固定されたホルダ13の後方に、円形の孔で形成される開口部7が形成されている。この開口部7には、当該開口部7を形成する円形と近似する径で形成された略円筒形の、開口端の一方を閉止面によって閉止した形状で形成されるキャップ30が着脱可能に装着される。このキャップ30と開口部7とには、キャップ開口端31と前記開口部7とが対になって、例えばバヨネット機構等の固定機構が設けられており、この固定機構により前記のように、キャップ30は開口部7を閉止するように着脱可能に装着される。
【0022】
図2は、図1のキャップをキャップ開口端方向から見た図、(b)は、(a)のAA断面図である。キャップ30の内側には、当該キャップ30を形成する円筒形の内側の形状とほぼ同一の形状で形成されたノイズカバー35が設けられている。このノイズカバー35は金属材料から形成されており、キャップ30を形成する円筒形の内径よりも若干小さい外形で形成される略円筒形が、キャップ30と同様に、開口端の一方を閉止面によって閉止した形状で形成されている。ノイズカバー35はキャップ30の内側に、キャップ閉止面32とノイズカバー閉止面37とが平行になる向きで、且つ、キャップ開口端とノイズカバー開口端36とが同方向となる向きで、キャップ閉止面32とノイズカバー閉止面37とがリベット38等で固定されることにより、固定されている。
【0023】
ノイズカバー閉止面37の内側の面、つまり、ノイズカバー開口端36側の面には、弾力性を有したバネ部40が設けられている。このバネ40部は、ノイズカバー35に一体となって金属材料で形成されている。当該バネ部40はノイズカバー閉止面37の前記の面の中央付近に設けられており、矩形の板状の部材が、途中で折り曲げられた形状で形成されている。詳細な形状は、矩形の板状の部材のうちの一辺が第1折り曲げ部41となって、この部分がノイズカバー35と一体となり、この第1折り曲げ部41から矩形の板状の形状で前方、若しくはノイズカバー開口端36方向に折り曲げられるようにして形成されている。さらに、第1折り曲げ部41と平行に形成される第2折り曲げ部42が、第1折り曲げ部41とバネ部先端43のほぼ中間の位置に形成され、この第2折り曲げ部42から矩形の板状の部材はさらに折り曲げられる。
【0024】
第2折り曲げ部42での折り曲げ方向は、第1折り曲げ部41での折り曲げ方向と同様、前方若しくはノイズカバー開口端36方向に折り曲げられる。第1折り曲げ部41での折り曲げ角度は、鋭角、例えば30°程度折り曲げられ、第2折り曲げ部42での折り曲げ角度は、90°以上折り曲げられるので、この部分の角部も鋭角になる。このように折り曲げられる結果、このバネ部40は、図2(b)の方向から見た場合、バネ部先端43と第1折り曲げ部41とを仮想線で繋いだ際の形状が、第1折り曲げ部41から第2折り曲げ部42までの長さと、第2折り曲げ部42からバネ部先端43までの長さとが等しい長さの辺となる二等辺三角形に近い形状、若しくは「へ」の字状の形状で形成されている。バネ部40は、上記の形状に形成されることにより、前後方向に弾力性を有している。
【0025】
この実施の形態にかかる車両用灯具1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。放電バルブ2を挿通孔16に挿通固定し、バルブソケット50を当該放電バルブ2に装着後、開口部7にキャップ30を装着する。装着する際には、まず、キャップ30の内側に設けられたノイズカバー35のバネ部先端43が、バルブソケット50の外側に形成されたシールドカバー51に接触する。接触後もキャップ30を開口部7方向へ押すと、バネ部40は弾性変形し、バネ部先端43が図2(b)の矢印の方向に動くので、バネ部40の第1折り曲げ部41での折り曲げ角度及び第2折り曲げ部42での折り曲げ角度は小さくなる。当該バネ部40は、前記のように変形後も弾力性を有しており、元の形状を維持しようとするので、前記の押す方向と反対方向の付勢力が生じる。この状態でさらにキャップ30を開口部7方向へ押し、キャップ30を開口部7に装着固定すると、バネ部40がシールドカバー51とノイズカバー35とに付勢力を与えたまま固定される。このため、バネ部40は常にノイズカバー35と接触していることになる。
【0026】
前記の放電バルブ2を点灯させるには、電源と前記バラスト54との間にあるランプスイッチ(図示省略)をONにする。これにより、バラスト54に電気が流れ、当該バラスト54によって電源からの電気を高電圧の矩形波の交流電流に変換する。バラスト54で変換された電気は高圧コード52を通じてバルブソケット50に流れるが、この矩形波の電流は、そのままでは消灯している放電バルブ2を点灯させることが出来ないので、バルブソケット50内のイグナイタで一度さらに昇圧する。この昇圧された電流によって、放電バルブ2は点灯する。放電バルブ2が点灯した際には、発光部5から可視光線が照射されると同時に、ノイズも発生する。
【0027】
このノイズは、発光部5以外でも、バルブソケット50、高圧コード52、バラスト54からも発生するが、バルブソケット50はシールドカバー51に覆われており、高圧コード52はスリーブ53に、バラスト54は金属ケース55に覆われている。これらのノイズの拡散防止のために設けられた金属材料からなる各シールド部品により、バルブソケット50、高圧コード52、バラスト54で発生したノイズは吸収される。また、これらのシールド部品は、他のシールド部品に接触しており、さらに金属ケース55にはアース線(図示省略)が接続されているので、各シールド部品で吸収したノイズは、他のシールド部品を経由して、或いは直接アース線を通じて車体に流される。
【0028】
前記発光部5で発生したノイズのうち、前方及び下方に向けて放射されたノイズは、前記シェード28で吸収され、上方及び側方の所定の範囲に向けて放射されたノイズは、前記反射面11で吸収される。このノイズは、前記以外にも後方に向けて放射され、後方に放射されたノイズはホルダ13に形成された挿通孔16を通じて、さらにその後方に放射される。このノイズは、前記の各シールド部品では吸収することが出来ないため、バルブソケット50の後方に放射される。
バルブソケット50の後方にはキャップ30の内側に設けられたノイズカバー35が形成されており、発光部5で発生して後方に放射された前記のノイズは、このノイズカバー35によって吸収される。ノイズカバー35は、当該ノイズカバー35に形成されたバネ部40が前記シールドカバー51に付勢力を有して常に接触することにより、バネ部40を介してシールドカバー51に接触している。
このノイズカバー35とシールドカバー51とは、双方とも金属材料から形成されているため、電気的に接触していることになる。このため、当該ノイズカバー35で吸収した前記のノイズは、シールドカバー51に伝わり、シールドカバー51から前記のように他のシールド部品を経由し、アース線を通じて車体に流される。これにより、放電バルブ2を発光させた際の発光部5からのノイズが、外部に放射するのを防止することができる。
【0029】
この結果、発光部5からのノイズの外部への放射を防止する部品の組立てが、内側にノイズカバー35が設けられたキャップ30を開口部7に装着するだけなので、組立て容易になり、製造コストの低減を図ることができる。また、発光部5から後方に放射されるノイズの外部への拡散を防止する部品が、バネ部40が形成されたノイズカバー35だけなので、構造が簡単になる。この結果、製造が容易になり、製造コストの低減を図ることができる。また、ノイズカバー35からのアースはバネ部40によって行っているため、アースをする部品の長さが短くなり、効率よくノイズをアースすることができる。この結果、ノイズカバー35が、よりノイズを吸収し易くなるため、ノイズの外部への拡散をより確実に防止することができる。
【0030】
さらに、ノイズカバー35が設けられているキャップ30は、リフレクタ10の形状には殆んど関係がないため、当該キャップ30は異なるリフレクタ10形状を有する複数の車両用灯具1においても、共通の形状のものを使用できる。このため、当該キャップ30に設けられるノイズカバー35も、複数の車両用灯具1において共通のものを使用できる。この結果、異なる形状の複数の車両用灯具1にノイズカバー35を使用する場合でも、それぞれの車両用灯具1に合わせたノイズカバー35を製作する必要がなく、同一の形状のものを使用することができるので、製造コストの低減を図ることができる。
【0031】
また、当該車両用灯具1はエイミング機構が備わっており、車体のピッチング方向の傾きに応じて、自動的に若しくは手動で照射方向が変化する。照射方向を下向きにする場合は、前記アクチュエータ24のロッド25を伸ばすことにより、前記ピボット21を中心にして、リフレクタ10の反射面11が若干下方を向く方向に、リフレクタ10及びリフレクタ10に固定されているものが回転する。照射方向を上向きにする場合は、前記とは反対に、アクチュエータ24のロッド25を縮めることにより、ピボット21を中心にして、リフレクタ10の反射面11が若干上方を向く方向に、リフレクタ10及びリフレクタ10に固定されているものが回転する。
【0032】
前記のように当該車両用灯具1の照射方向は変化をさせるためにリフレクタ10の角度が変化するが、リフレクタ10の変化に応じて、放電バルブ2を介してリフレクタ10に固定されているバルブソケット50も動く。このため、バルブソケット50を覆っているシールドカバー51も動くが、このシールドカバー51にバネ部40を介して接触しているノイズカバー35は、バネ部40がシールドカバー51に付勢力を有して接触しているのでバネ部40はシールドカバー51に接触し続け、これにより、ノイズカバー35はシールドカバー51に接触し続ける。この結果、光軸調整をする際にリフレクタ10が可動する、リフレクタ可動タイプの車両用灯具1のノイズの拡散を防止する場合に、リフレクタ10がどの方向を向いても、確実にノイズの外部への放射を防止できる。
【0033】
また、放電バルブ2は放電バルブ固定部品19によってフランジ部4が挿通孔16の周囲の係接面18に押さえ付けられることによってリフレクタ10に固定されているが、放電バルブ固定部品19の経年劣化などにより押さえ付ける力が弱まると、車両が振動した際に放電バルブ2も振動し、これが原因で光軸がブレる虞がある。さらに、当該車両用灯具1のバルブソケット50内にはイグナイタが設けられているため、重量が重くなっている。このバルブソケット50は、前記の振動によって合わせて振動するが、重量が重いために車両の振動に追従しにくい。バルブソケット50は放電バルブ2に嵌合のみで保持されているため、前記のように車両の振動にバルブソケット50の振動が追従せずに、その振動がずれると、バルブソケット50が放電バルブ2から外れる方向に動く虞もある。
【0034】
ここで、当該車両用灯具1は、前記のようにバネ部40がシールドカバー51が設けられているバルブソケット50に、前方に押す方向の付勢力を与えている。これにより、放電バルブ2のフランジ部4が係接面18に押え付けられる力が、より大きくなる。この結果、放電バルブ2は、より確実にリフレクタ10と一体になり、車両が振動に起因する光軸のブレを防止することができる。さらに、バルブソケット50も放電バルブ2に接続する方向に押え付けられているので、バルブソケット50と放電バルブ2との接続が確実になる。
【0035】
なお、実施の形態では、バネ部40をノイズカバー35に設けているが、図3に示すように、バネ部73はシールドカバー72に設けてもよい。金属製のバネ部73をシールドカバー72と一体、若しくはその金属部分をシールドカバー72の金属部分に接するように固定し、バネ部40の設けられていないノイズカバー71が設けられたキャップ70を開口部7に装着することにより、バネ部73の金属部分がノイズカバー71の金属部分に接する。その際に、バネ部73が弾性変形し、バネ部73がシールドカバー72とノイズカバー71とに付勢力を与えることにより、シールドカバー72とノイズカバー71とは、常に電気的に接続されることになる。この結果、実施の形態の車両用灯具1と同様、放電バルブ2からのノイズの外部への放射を防止し、構造及び組立てが簡単で、光軸のブレ、及びバルブソケット50の脱落を防止できる車両用灯具1とすることができる。
【0036】
また、前記の実施の形態のバネ部40は、角部を有する「へ」の字状に形成されているが、図4に示すように、なだらかな曲線で形成することによって弾力性を有する「U」字状で形成するバネ部80としてもよい。キャップ30を開口部7に装着した際に、シールドカバー51に付勢力を与えることができ、ノイズカバー35とシールドカバー51とを電気的に接続することができるものであれば、バネ部40の形状や構造は問わない。シールドカバー51に付勢力を与えることにより、光軸のブレ、及びバルブソケット50の脱落を防止でき、ノイズカバー35とシールドカバー51とを電気的に接続することにより、放電バルブ2からのノイズの外部への放射を防止し、構造及び組立てが簡単な車両用灯具1とすることができる。
【0037】
また、前記の実施の形態の車両用灯具1は、放電バルブ2で発光した光をリフレクタ10で反射してそのまま前方を照射するタイプであるが、車両用灯具1は、リフレクタ10で反射した光が第2焦点を通過し、集光レンズを通じて前方を照射するプロジェクタータイプでもよい。光源として放電バルブ2を使用する車両用灯具1であれば、その形式や構造は問わない。また、実施の形態の車両用灯具1は、照射方向を調整する場合にはリフレクタを動かすリフレクタ可動型のエイミング機構が備わっているが、エイミング機構はランプハウジング6と灯室9内に設けられているものが一体で動くユニット可動型でもよい。ノイズカバー35とシールドカバー51の位置関係が変化しないような構造の車両用灯具1であっても、バネ部40を設けたノイズカバー35を使用することにより、ノイズの拡散を容易に防止でき、構造及び組立てが簡単で、光軸のブレ、及びバルブソケットの脱落を防止できる車両用灯具1とすることができる
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明にかかる車両用灯具(請求項1)では、ランプハウジングの開口部を閉止するキャップの内側、若しくは灯室側にノイズカバーを設けている。このノイズカバーにはアース手段が設けられているので、ノイズを効率よく吸収することができる。また、光源として設けられている放電バルブを点灯させた際にはノイズが発生するが、このノイズは放電バルブの挿通孔から後方に向けて放射される。前記の開口部は挿通孔の後方に設けられており、その部分に固定されたキャップに前記ノイズカバーは設けられているので、後方に向けて放射されたノイズは、このノイズカバーで吸収される。この結果、ランプハウジングの開口部を、ノイズカバーが設けられたキャップで閉止するだけで放電バルブからのノイズをシールドできるので、ノイズのシールド構造が簡単なものとなる。さらに、組立ても容易になり、前記のような簡単な構造と合わせて、製造コストの低減を図ることができる。
【0039】
また、この発明にかかる車両用灯具(請求項2)では、放電バルブに接続されるバルブソケットに設けられたシールドカバーと、ノイズカバーとの間にアース手段が設けられている。このシールドカバーは他の部品を介して、若しくは直接当該車両用灯具を装備する車両の車体にアースされている。シールドカバーとノイズカバーとの間に設けられたアース手段は、一方に一体となって形成されており、他方に接触することによって設けられている。従って、ノイズカバーが設けられたキャップで開口部を閉止するだけで、ノイズカバーはアースされる。この結果、ノイズカバーのアース用に新たに電気配線を施す必要がないので、構造が簡単になり、また、組立ても容易になるので、コストの低減を図ることができる。さらに、当該アース手段は、ノイズカバーとシールドカバーとの双方に付勢力を有している。これにより、バルブソケットが放電バルブに押え付けられると同時に、放電バルブがリフレクタの挿通孔に押え付けられる、従って、バルブソケットと放電バルブとの固定、及び放電バルブとリフレクタとの固定が確実になる。この結果、当該車両用灯具を装備する車両が振動しても、バルブソケットの放電バルブからの脱落を防止し、また、振動による光軸がブレを防止できる車両用灯具とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる車両用灯具の実施の形態を示す一部断面図である。
【図2】(a)は、図1のキャップをキャップ開口端方向から見た図、(b)は、(a)のAA断面図である。
【図3】実施の形態の変形例を示す図である。
【図4】実施の形態の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 車両用灯具
2 放電バルブ
6 ランプハウジング
7 開口部
8 ランプレンズ
10 リフレクタ
13 ホルダ
16 挿通孔
20 中心線
30 キャップ
35 ノイズカバー
40 バネ部
43 バネ部先端
50 バルブソケット
51 シールドカバー
52 高電圧コード
54 バラスト

Claims (2)

  1. 放電バルブと、
    前記放電バルブからの光を反射させるリフレクタと、
    前記放電バルブと着脱可能に形成され、且つ、放電バルブに電気を供給し、さらに、金属材料からなるシールドカバーが形成されているバルブソケットと、
    前記放電バルブ、前記リフレクタ、前記バルブソケットを内設し、且つ、前記バルブソケット付近に開口部を有するハウジングと、
    前記ハウジングの前記開口部に着脱可能で、開口部を閉止するキャップと、
    前記キャップの前記バルブソケット側の面に設けられ、且つ、金属材料からなるノイズカバーと、
    前記ノイズカバーと一体に設けられている、若しくは、前記ノイズカバーに接しているアース手段と、を具備することを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記アース手段は、前記ノイズカバーと前記シールドカバーとのいずれか一方に一体となって形成され、且つ、他方に接しており、さらに、前記ノイズカバーと前記シールドカバーとに付勢力を有する弾性部材から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101744624B1 (ko) * 2013-12-19 2017-06-12 에스엘 주식회사 차량용 램프

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