JP2004361211A - 渋滞状況の表示方法および車載情報端末 - Google Patents
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Abstract
【課題】道路交通情報などにより提供される時間間隔ごとの渋滞情報を画面表示することによって行う渋滞状況の経時的変化の表示において、画面表示する渋滞情報の時間間隔を可変とする渋滞状況の表示方法を提供する。
【解決手段】経路上の各渋滞区間における渋滞距離の変化量を計算し(ステップS2)、いちばん大きい渋滞距離の変化量が所定値以上であるか否かを判定して(ステップS4、S5)、画面表示する渋滞情報の時間間隔の設定値を変える(ステップS6、S7)。こうして設定された時間間隔ごとの渋滞情報を読み出して(ステップS9)、その渋滞状況を切り換えて表示する(ステップS10)。このようにして、渋滞状況の経時的変化を示す画像を画面表示する。
【選択図】図3
【解決手段】経路上の各渋滞区間における渋滞距離の変化量を計算し(ステップS2)、いちばん大きい渋滞距離の変化量が所定値以上であるか否かを判定して(ステップS4、S5)、画面表示する渋滞情報の時間間隔の設定値を変える(ステップS6、S7)。こうして設定された時間間隔ごとの渋滞情報を読み出して(ステップS9)、その渋滞状況を切り換えて表示する(ステップS10)。このようにして、渋滞状況の経時的変化を示す画像を画面表示する。
【選択図】図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、渋滞状況をナビゲーション装置などの車載情報端末において画面表示する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路の渋滞状況を表す渋滞情報などの道路交通情報を提供する道路交通情報通信システム(VICS)が実用化されている。このシステムでは、VICSセンターにおいて収集した各種道路交通情報(VICS情報)を、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送などにより車両へ送信する。車両では、受信したVICS情報を画面表示などによって運転者等のユーザへ提供する。このVICS情報などによって一定時間ごとに提供される渋滞情報を受信して蓄積し、蓄積された一定時間ごとの渋滞情報を切り換えて画面表示することにより、渋滞状況の経時的変化を表示するナビゲーション装置が知られている。(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−287392号公報
【0004】
特許文献1のナビゲーション装置は、一定の時間間隔ごとの渋滞情報しか画面表示することができず、渋滞状況の経時的変化を適切に表示することができない場合がある。
【0005】
本発明は、道路交通情報などにより提供される時間間隔ごとの渋滞情報を画面表示することによって行う渋滞状況の経時的変化の表示において、画面表示する渋滞情報の時間間隔を可変とする渋滞状況の表示方法および車載情報端末を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による渋滞状況の表示方法は、可変の時間間隔を設定し、設定された時間間隔ごとの渋滞状況を取得し、時間間隔で取得した複数個の渋滞状況に基づいて道路の渋滞状況の経時的変化を示す画像を作成して画面表示するものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、時間間隔を所定時間における渋滞状況の変化の度合いに応じて変化させるものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の渋滞状況の表示方法において、渋滞状況の変化の度合いが大きいほど、時間間隔を短くするものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、時間間隔を道路種別の割合に応じて変化させるものである。
請求項5の発明は、請求項4に記載の渋滞状況の表示方法において、道路に含まれる高速道路の割合が大きいほど、時間間隔を長くするものである。
請求項6の発明は、請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、時間間隔を目的地の種類に応じて変化させるものである。
請求項7の発明は、請求項6に記載の渋滞状況の表示方法において、目的地が観光地に該当する場合、そうでない場合に比べて時間間隔を長くするものである。
請求項8の発明による車載情報端末は、車両に搭載され、請求項1〜7のいずれかに記載の渋滞状況の表示方法を実行するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
本発明の一実施形態を図1に示す。図1のナビゲーション装置1は、地図表示などの通常のナビゲーション機能に加えて、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送などによって送信されるVICS情報を受信し、それを画面表示などによってユーザに提供する。さらに、このVICS情報を蓄積して可変の時間間隔ごとの渋滞状況を画面表示することにより、渋滞状況の経時的変化を表示するものである。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、VICS情報受信部18、VICS情報蓄積部19、およびディスクドライブ20を有している。ディスクドライブ20には、地図データが記録されたDVD−ROM21が装填される。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、車両の進行方位を検出する方位センサ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、それらはディスクドライブ20によって読み込まれるDVD−ROM21に記録された地図データに基づいて、適宜選択される。ナビゲーション装置1は、このようにして選択された画像データを用いることによって、地図の表示などを行うことができる。
【0010】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の地図などの各種情報を画面表示してユーザに提供する。入力装置17は、車両の目的地や経由地(以下、これらを合わせて単に目的地という)をユーザが設定するための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、地名や地図上の位置を指定して目的地を設定する。また、入力装置17を操作して異なる時間における渋滞状況を表示モニタ16に切り替え表示することにより、渋滞状況の経時的変化を表示することができる。
【0011】
目的地がユーザにより設定されると、ナビゲーション装置1は、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められた経路(以下、誘導経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、他の道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の誘導経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、誘導経路に従って車両が走行できるよう、ユーザに対して画像や音声などによる進行方向指示を行い、車両を誘導する。
【0012】
ディスクドライブ20は、装填されたDVD−ROM21より、表示モニタ16へ地図を表示するための地図データを読み出す。なお、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出すこととしてもよい。
【0013】
VICS情報受信部18は、図示しないVICS情報センターから一定時間ごと、たとえば5分おきに供給されるVICS情報を受信して、VICS情報蓄積部19に出力する。このVICS情報は、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはそれらよりも広域エリアをカバーするFM多重放送によって、ナビゲーション装置1へ送信される。VICS情報蓄積部19は、VICS情報受信部18により受信された一定時間ごとのVICS情報を順次蓄積する。なお、蓄積したVICS情報が許容量に達した場合は、過去に蓄積されたものから順に最新のものへと置き換えるようにする。すなわち、VICS情報蓄積部19には許容量分に相当する過去の一定期間におけるVICS情報が蓄積されている。このときの許容量には、後述する経時変化表示処理において読み出される分以上が設定される。
【0014】
制御回路11は、VICS情報受信部18により受信されてVICS情報蓄積部19に蓄積されたVICS情報に含まれる渋滞情報を画像化して、渋滞状況を表示モニタ16に画面表示する。このとき、渋滞度に応じて異なる表示色を地図上に重ね合わせて表示する。たとえば、渋滞度が高い部分を赤、渋滞度が中程度の部分をオレンジ、渋滞度が低い部分を緑色によって表示する。
【0015】
さらに、設定した時間間隔ごとの複数の渋滞情報を画面表示することにより、制御回路11は渋滞状況の経時的変化を示す画像を表示モニタ16に表示することができる。以降の説明では、この渋滞状況の経時的変化の表示を経時変化表示といい、この経時変化表示において制御回路11が実行する処理を経時変化表示処理という。なお、この経時変化表示処理において画面表示する渋滞情報の時間間隔は可変であり、設定された推奨経路における渋滞状況の変化する様子によって、その設定値を変えることができる。
【0016】
前述の経時変化表示において、渋滞状況の変化の様子によって渋滞情報を画面表示するときの時間間隔を変えた場合の画面表示例を図2に示す。図2(a)は渋滞状況の変化が大きい(変化の周期が短い)ときの例であり、10分間隔の渋滞状況を表示モニタ16に3秒おきに順次切り換え表示している。この画面表示例では、現在地31より目的地32へ向かう2つの誘導経路A(符号33)およびB(符号34)が設定されており、その間の渋滞状況を符号35および36に示すように表示している。誘導経路A33では時間の経過とともに渋滞表示35の範囲が拡大しており、逆に誘導経路B34では時間の経過とともに渋滞表示36の範囲が縮小している。このように表示される渋滞状況の経時的変化に基づいて、ユーザは誘導経路AとBのいずれかを選択して車両を走行させることができる。このとき、ナビゲーション装置1においてどちらを選択するか判断し、選択した誘導経路を画面表示等によってユーザに提示するようにしてもよい。なお、誘導経路は必ずしも2つ設定されている必要はなく、設定された1つ以上の誘導経路について、このように渋滞状況の経時的変化を表示することができる。
【0017】
図2(b)は渋滞状況の変化が小さい(変化の周期が短い)ときの画面表示例である。このときには、変化の様子が分かるように、図2(a)の場合よりも長い30分間隔の渋滞状況を3秒おきに切り換え表示している。この画面表示例においても、図2(a)の場合と同様に、現在地31より目的地32へ向かう誘導経路A33および誘導経路B34について、その間の渋滞状況を表示35および36によって表している。このように、渋滞状況の変化の大小に従って表示する渋滞情報の時間間隔を変えることにより、渋滞状況の経時的変化の様子を的確に表示することができる。
【0018】
なお、図2(a)と(b)に示す画面表示はいずれも、誘導経路全体の渋滞状況の経時的変化を判別しやすくするために、誘導経路の地図を簡易的な図形によって表したものである。通常の地図によって誘導経路全体の渋滞状況の経時的変化を表すことができる場合には、通常の地図を用いてもよい。また、図2(a)と(b)の場合のいずれにおいても、表示の切り換え周期は3秒とは限らず、任意の時間を設定することができる。たとえば、渋滞状況の変化の大小に従って、表示切り換え周期を変えてもよい。あるいは、表示を切り換えずに、1つの画面を分割して同時に表示するようにしてもよい。
【0019】
以上説明した処理のフローチャートを図3に示す。この処理フローは、たとえば入力装置17の操作によってユーザが経時変化表示を選択した場合に、図1の制御回路11において実行されるものである。図3のステップS1では、設定された誘導経路上にある渋滞区間をいずれか1つ選択する。ここで選択する渋滞区間について、次に説明する。
【0020】
ナビゲーション装置1へ送信されるVICS情報には、渋滞情報として、各リンク列に対して、渋滞の程度を表す混雑度と、その混雑度の開始地点の位置と、その混雑度の範囲とを示す情報が含まれている。ここで、リンク列とは、ある区間の道路に関する情報が記録された地図データのことである。また、混雑度の開始地点の位置は、現在地側から見たときのリンク列の先端からの距離によって表されるものであり、混雑度の範囲は、開始地点から終了地点までの距離である。このような渋滞情報に基づいて、誘導経路上の渋滞の有無とその範囲とを特定することができる。図3のステップS1において選択する渋滞区間は、最新のVICS情報の渋滞情報によって特定される渋滞が継続している区間のうちの1つである。すなわち、混雑度が渋滞を示している範囲における開始地点から終了地点までの1区間である。なお、複数のリンク列にまたがっている場合は、その連続したリンク列によって形成される区間を1つの渋滞区間として選択する。
【0021】
ステップS1で渋滞区画をいずれか1つ選択したら、次のステップS2では、下記の式(1)によって渋滞距離の変化量を計算する。
【数1】Lc=|Lp−L|/L ・・・・・・(1)
ただし
Lc:渋滞距離の変化量
L :今回のVICS情報による渋滞距離
Lp:前回のVICS情報による渋滞距離
【0022】
上記式(1)において、渋滞距離LおよびLpは、渋滞情報において混雑度が渋滞を示している1区間の距離、つまり渋滞の開始地点から終了地点までの距離によって表される。また、今回のVICS情報とは、VICS情報蓄積部19に蓄積されたVICS情報のうち最後に受信されたもののことであり、前回のVICS情報とは、その1回前に受信されたもののことである。すなわち、このステップS2で計算される渋滞距離の変化量Lcは、VICS情報の受信間隔によって定まる所定時間における渋滞状況の変化の度合いに相当する。
【0023】
ステップS3では、ステップS1において推奨経路上の全ての渋滞区間を選択したか否かを判定する。全ての渋滞区間を選択した場合はステップS4へ進み、まだ選択していない渋滞区間がある場合はステップS1へ戻る。
【0024】
ステップS4では、ステップS2で計算された各渋滞区間における渋滞距離の変化量のうち、いちばん変化量が大きいものを選択する。次のステップS5では、ステップS4で選択した渋滞距離の変化量が所定値以上であるか否かを判定する。所定値以上である場合はステップS6へ進み、画面表示する渋滞情報の時間間隔(以降、Tと表す)を10分に設定してステップS8へ進む。一方、所定値未満である場合はステップS7へ進み、時間間隔Tを30分に設定してステップS8へ進む。なお、このステップS5の判定で用いられる所定値は、時間間隔Tの設定値を変えるためのしきい値であり、これには渋滞状況の経時的変化が分かるために適切な値が設定される。
【0025】
ステップS8では、変数iに3を代入する。この変数iは画面表示する渋滞情報を異なる時間のものに切り換えるために用いられる。なお、ステップS8で変数iに代入する値を変えることにより、画面表示する渋滞情報の数を変化させることができる。たとえば、渋滞状況の変化が大きいとき、ステップS8で変数iにi=3を代入すると図2(a)のように30、20、10分前および現在の渋滞情報を表示するが、i=4を代入すると、さらに40分前の渋滞情報をも表示することができる。ユーザの操作によって、ステップS8で変数iに代入する値を変えるようにしてもよい。
【0026】
ステップS9では、ステップS6またはS7で設定された時間間隔Tに変数iを乗じた時間だけ現在よりも前、すなわち(T・i)分前の渋滞情報をVICS情報蓄積部19より読み出す。たとえば、ステップS5が肯定判定された場合は、ステップS6においてT=10となり、ステップS8でi=3とした後、ステップS9において30分前の渋滞情報を読み出す。また、ステップS5が否定判定された場合は、ステップS7においてT=30となり、ステップS9において90分前の渋滞情報を読み出す。ステップS10では、ステップS9で読み出した渋滞情報に基づいて、誘導経路の渋滞状況を前述したように表示モニタ16に表示する。
【0027】
ステップS11では、入力装置17の操作等によって終了操作が行われているか否かを判定する。終了操作が行われている場合には、図3の処理フローを終了する。そうでない場合はステップS12へ進み、表示の切り換え周期分、たとえば3秒の間待機する。次のステップS13では、変数iが0以下であるか否かを判定する。変数iが0以下である場合はステップS8へ戻り、ステップS8においてi=3が設定された後、ステップS9以下の処理を上記の説明と同様にして繰り返す。一方、変数iが0より大きい場合は、ステップS14へ進んでiの値より1を減じた後、ステップS9へ戻ってそれ以降の処理を繰り返す。たとえば、変数iが3から2となった場合には、ステップS9では20分前(ステップS5が肯定判定された場合)または60分前(ステップS5が否定判定された場合)の渋滞情報を読み出す。
【0028】
以上説明した第1の実施の形態によれば、各渋滞区間における渋滞距離の変化量を計算し(ステップS2)、いちばん大きい渋滞距離の変化量が所定値以上であるか否かを判定して(ステップS4、S5)、画面表示する渋滞情報の時間間隔の設定値を変える(ステップS6、S7)。こうして設定された時間間隔ごとの渋滞情報を読み出して(ステップS9)、その渋滞状況を切り換えて表示する(ステップS10)ことによって、渋滞状況の経時的変化を示す画像を画面表示する。このようにしたので、渋滞状況の経時的変化をその変化の様子に応じて的確に表示することができる。
【0029】
なお、以上説明した第1の実施の形態では、各渋滞区間ごとに式(1)を用いて渋滞距離の変化量を計算したが、他の方法を用いて計算してもよい。たとえば、いちばん渋滞距離が長い渋滞区間や、一定の渋滞距離以下の渋滞区間を除外したものについてのみ計算することとしてもよい。さらに、式(1)以外を用いて計算してもよい。
【0030】
また、以上説明した第1の実施の形態では、計算された変化量のうちいちばん大きいものによってステップS5の判定を実行したが、この内容には限定されない。たとえば、計算された変化量の平均値や中間値、あるいは誘導経路全体における渋滞距離の変化量などを用いて、ステップS5の判定を実行してもよい。
【0031】
−第2の実施の形態−
本発明における他の実施形態について以下に説明する。本実施形態では、画面表示する渋滞情報の時間間隔を上記に説明した第1の実施の形態とは異なる条件によって変化させる。第1の実施の形態では渋滞状況の変化の大小によって変化させたが、本実施形態では、道路種別や目的地などの条件に応じて変化させる。なお、本実施形態における構成は図1と同一であるため、説明を省略する。
【0032】
図4に本実施形態の処理フローチャートを示す。この処理フローは、図2に示す第1の実施の形態における処理フローと同様に、たとえば入力装置17の操作によってユーザが経時変化表示を選択した場合に、図1の制御回路11において実行されるものである。なお、図2の処理フローと同一の処理内容の部分については、同一のステップ番号としている。
【0033】
ステップS4Aでは、DVD−ROM21より読み出された地図データに記録されている道路種別の情報に基づいて、設定された誘導経路における道路種別の割合、たとえば高速道路とそれ以外の一般道との割合を計算する。このとき、累計距離または累計走行時間のいずれの割合としてもよい。ステップS5Aでは、ステップS4Aで計算された道路種別の割合において、高速道路の割合が60%以上であるか否かを判定する。高速道路の割合が60%未満である場合はステップS6Aへ進み、表示する渋滞情報の時間間隔Tを10分に設定する。
【0034】
ステップS5Aにおいて高速道路の割合が60%以上である場合は、ステップS5Bへ進み、推奨経路における目的地が観光地、たとえば温泉地やキャンプ場などに該当するか否かを判定する。地図データにおいて、目的地の施設情報には施設の種別に関する情報が含まれており、この情報に基づいてステップS5Bの判定を行うことができる。目的地が観光地でない場合は、ステップS7Aに進んで時間間隔Tを20分に設定する。一方、目的地が観光地に該当する場合は、ステップS7Bに進んで時間間隔Tを30分に設定する。ステップS6A、S7A、S7Bのいずれかを実行した後は、ステップS8へ進む。ステップS8以降では、図2と同様の処理を行う。
【0035】
以上説明した第2の実施の形態によれば、高速道路の割合が60%以上であるか否かを判定し(ステップS5A)、さらに目的地が観光地であるか否かを判定して(ステップS5B)、それらの判定結果に応じて画面表示する渋滞情報の時間間隔の設定値を変えることとした(ステップS6A、S7A、S7B)。このようにしたので、渋滞状況の経時的変化を運転目的に応じて的確に表示することができる。
【0036】
なお、上記実施の形態では、経時変化表示処理において画面表示する渋滞情報の時間間隔を、渋滞距離や運転目的に応じて2ないし3種類の値のいずれかに設定することとした。しかし、本発明はこの内容に限定されず、他の様々な条件、たとえば曜日や月日、時刻の違いなどに応じて、画面表示する渋滞情報の時間間隔を任意の種類の値のいずれかに設定できる。
【0037】
また、上記実施の形態において、VICS情報受信部18により受信された一定時間ごとのVICS情報のうち、経時変化表示処理において設定された渋滞情報を画面表示する時間間隔ごとのVICS情報のみを、VICS情報蓄積部19に蓄積するようにしてもよい。このようにすると、VICS情報蓄積部19の記憶容量を低減することができる。
【0038】
さらに、上記実施の形態では、VICSセンターより提供されるVICS情報の渋滞情報を用いる例について説明したが、この内容に限定する必要はない。VICS情報では現在地付近の一定地域の渋滞情報しか提供されないが、たとえば全国の渋滞情報を基地局より配信し、これを車載情報端末により受信して用いるようなシステムについても、本発明を適用できる。
【0039】
本発明は、上記実施の形態で用いた構成要素には限定されず、本発明の特徴が損なわれない限り、どのような構成を用いることとしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、時間間隔ごとの渋滞情報を画面表示することによって渋滞状況の経時的変化を表示するとき、渋滞状況の経時的変化の様子や運転目的などに応じて、画面表示する渋滞情報の時間間隔を可変とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車載用情報端末の構成を示す図である。
【図2】渋滞状況の変化の様子が異なるときの経時変化表示における画面表示例であり、(a)は渋滞状況の変化が大きいとき、(b)は渋滞状況の変化が小さいときの例である。
【図3】本発明の一実施例における経時変化表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の別の一実施例における経時変化表示処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:ナビゲーション装置 11:制御回路
12:ROM 13:RAM
14:現在地検出装置 15:画像メモリ
16:表示モニタ 17:入力装置
18:VICS情報受信部 19:VICS情報蓄積部
20:ディスクドライブ 21:DVD−ROM
【発明の属する技術分野】
本発明は、渋滞状況をナビゲーション装置などの車載情報端末において画面表示する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
道路の渋滞状況を表す渋滞情報などの道路交通情報を提供する道路交通情報通信システム(VICS)が実用化されている。このシステムでは、VICSセンターにおいて収集した各種道路交通情報(VICS情報)を、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送などにより車両へ送信する。車両では、受信したVICS情報を画面表示などによって運転者等のユーザへ提供する。このVICS情報などによって一定時間ごとに提供される渋滞情報を受信して蓄積し、蓄積された一定時間ごとの渋滞情報を切り換えて画面表示することにより、渋滞状況の経時的変化を表示するナビゲーション装置が知られている。(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−287392号公報
【0004】
特許文献1のナビゲーション装置は、一定の時間間隔ごとの渋滞情報しか画面表示することができず、渋滞状況の経時的変化を適切に表示することができない場合がある。
【0005】
本発明は、道路交通情報などにより提供される時間間隔ごとの渋滞情報を画面表示することによって行う渋滞状況の経時的変化の表示において、画面表示する渋滞情報の時間間隔を可変とする渋滞状況の表示方法および車載情報端末を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明による渋滞状況の表示方法は、可変の時間間隔を設定し、設定された時間間隔ごとの渋滞状況を取得し、時間間隔で取得した複数個の渋滞状況に基づいて道路の渋滞状況の経時的変化を示す画像を作成して画面表示するものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、時間間隔を所定時間における渋滞状況の変化の度合いに応じて変化させるものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の渋滞状況の表示方法において、渋滞状況の変化の度合いが大きいほど、時間間隔を短くするものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、時間間隔を道路種別の割合に応じて変化させるものである。
請求項5の発明は、請求項4に記載の渋滞状況の表示方法において、道路に含まれる高速道路の割合が大きいほど、時間間隔を長くするものである。
請求項6の発明は、請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、時間間隔を目的地の種類に応じて変化させるものである。
請求項7の発明は、請求項6に記載の渋滞状況の表示方法において、目的地が観光地に該当する場合、そうでない場合に比べて時間間隔を長くするものである。
請求項8の発明による車載情報端末は、車両に搭載され、請求項1〜7のいずれかに記載の渋滞状況の表示方法を実行するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
本発明の一実施形態を図1に示す。図1のナビゲーション装置1は、地図表示などの通常のナビゲーション機能に加えて、電波ビーコン、光ビーコン、FM多重放送などによって送信されるVICS情報を受信し、それを画面表示などによってユーザに提供する。さらに、このVICS情報を蓄積して可変の時間間隔ごとの渋滞状況を画面表示することにより、渋滞状況の経時的変化を表示するものである。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、VICS情報受信部18、VICS情報蓄積部19、およびディスクドライブ20を有している。ディスクドライブ20には、地図データが記録されたDVD−ROM21が装填される。
【0008】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行して各種の制御を行う。現在地検出装置14は車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、車両の進行方位を検出する方位センサ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された車両の現在地に基づいて、地図の表示範囲や経路探索開始点などを決定するとともに、地図上にその現在地を表示する。
【0009】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを格納する。この画像データは道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、それらはディスクドライブ20によって読み込まれるDVD−ROM21に記録された地図データに基づいて、適宜選択される。ナビゲーション装置1は、このようにして選択された画像データを用いることによって、地図の表示などを行うことができる。
【0010】
表示モニタ16は、地図データなどの各種情報に基づいて、自車位置付近の地図などの各種情報を画面表示してユーザに提供する。入力装置17は、車両の目的地や経由地(以下、これらを合わせて単に目的地という)をユーザが設定するための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、地名や地図上の位置を指定して目的地を設定する。また、入力装置17を操作して異なる時間における渋滞状況を表示モニタ16に切り替え表示することにより、渋滞状況の経時的変化を表示することができる。
【0011】
目的地がユーザにより設定されると、ナビゲーション装置1は、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、目的地までの経路演算を所定のアルゴリズムに基づいて行う。このようにして求められた経路(以下、誘導経路という)は、表示形態、たとえば表示色などを変えることによって、他の道路とは区別して画面表示される。これにより、ユーザは地図上の誘導経路を画面上で認識することができる。また、ナビゲーション装置1は、誘導経路に従って車両が走行できるよう、ユーザに対して画像や音声などによる進行方向指示を行い、車両を誘導する。
【0012】
ディスクドライブ20は、装填されたDVD−ROM21より、表示モニタ16へ地図を表示するための地図データを読み出す。なお、DVD−ROM以外の他の記録メディア、たとえばCD−ROMやハードディスクなどより地図データを読み出すこととしてもよい。
【0013】
VICS情報受信部18は、図示しないVICS情報センターから一定時間ごと、たとえば5分おきに供給されるVICS情報を受信して、VICS情報蓄積部19に出力する。このVICS情報は、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはそれらよりも広域エリアをカバーするFM多重放送によって、ナビゲーション装置1へ送信される。VICS情報蓄積部19は、VICS情報受信部18により受信された一定時間ごとのVICS情報を順次蓄積する。なお、蓄積したVICS情報が許容量に達した場合は、過去に蓄積されたものから順に最新のものへと置き換えるようにする。すなわち、VICS情報蓄積部19には許容量分に相当する過去の一定期間におけるVICS情報が蓄積されている。このときの許容量には、後述する経時変化表示処理において読み出される分以上が設定される。
【0014】
制御回路11は、VICS情報受信部18により受信されてVICS情報蓄積部19に蓄積されたVICS情報に含まれる渋滞情報を画像化して、渋滞状況を表示モニタ16に画面表示する。このとき、渋滞度に応じて異なる表示色を地図上に重ね合わせて表示する。たとえば、渋滞度が高い部分を赤、渋滞度が中程度の部分をオレンジ、渋滞度が低い部分を緑色によって表示する。
【0015】
さらに、設定した時間間隔ごとの複数の渋滞情報を画面表示することにより、制御回路11は渋滞状況の経時的変化を示す画像を表示モニタ16に表示することができる。以降の説明では、この渋滞状況の経時的変化の表示を経時変化表示といい、この経時変化表示において制御回路11が実行する処理を経時変化表示処理という。なお、この経時変化表示処理において画面表示する渋滞情報の時間間隔は可変であり、設定された推奨経路における渋滞状況の変化する様子によって、その設定値を変えることができる。
【0016】
前述の経時変化表示において、渋滞状況の変化の様子によって渋滞情報を画面表示するときの時間間隔を変えた場合の画面表示例を図2に示す。図2(a)は渋滞状況の変化が大きい(変化の周期が短い)ときの例であり、10分間隔の渋滞状況を表示モニタ16に3秒おきに順次切り換え表示している。この画面表示例では、現在地31より目的地32へ向かう2つの誘導経路A(符号33)およびB(符号34)が設定されており、その間の渋滞状況を符号35および36に示すように表示している。誘導経路A33では時間の経過とともに渋滞表示35の範囲が拡大しており、逆に誘導経路B34では時間の経過とともに渋滞表示36の範囲が縮小している。このように表示される渋滞状況の経時的変化に基づいて、ユーザは誘導経路AとBのいずれかを選択して車両を走行させることができる。このとき、ナビゲーション装置1においてどちらを選択するか判断し、選択した誘導経路を画面表示等によってユーザに提示するようにしてもよい。なお、誘導経路は必ずしも2つ設定されている必要はなく、設定された1つ以上の誘導経路について、このように渋滞状況の経時的変化を表示することができる。
【0017】
図2(b)は渋滞状況の変化が小さい(変化の周期が短い)ときの画面表示例である。このときには、変化の様子が分かるように、図2(a)の場合よりも長い30分間隔の渋滞状況を3秒おきに切り換え表示している。この画面表示例においても、図2(a)の場合と同様に、現在地31より目的地32へ向かう誘導経路A33および誘導経路B34について、その間の渋滞状況を表示35および36によって表している。このように、渋滞状況の変化の大小に従って表示する渋滞情報の時間間隔を変えることにより、渋滞状況の経時的変化の様子を的確に表示することができる。
【0018】
なお、図2(a)と(b)に示す画面表示はいずれも、誘導経路全体の渋滞状況の経時的変化を判別しやすくするために、誘導経路の地図を簡易的な図形によって表したものである。通常の地図によって誘導経路全体の渋滞状況の経時的変化を表すことができる場合には、通常の地図を用いてもよい。また、図2(a)と(b)の場合のいずれにおいても、表示の切り換え周期は3秒とは限らず、任意の時間を設定することができる。たとえば、渋滞状況の変化の大小に従って、表示切り換え周期を変えてもよい。あるいは、表示を切り換えずに、1つの画面を分割して同時に表示するようにしてもよい。
【0019】
以上説明した処理のフローチャートを図3に示す。この処理フローは、たとえば入力装置17の操作によってユーザが経時変化表示を選択した場合に、図1の制御回路11において実行されるものである。図3のステップS1では、設定された誘導経路上にある渋滞区間をいずれか1つ選択する。ここで選択する渋滞区間について、次に説明する。
【0020】
ナビゲーション装置1へ送信されるVICS情報には、渋滞情報として、各リンク列に対して、渋滞の程度を表す混雑度と、その混雑度の開始地点の位置と、その混雑度の範囲とを示す情報が含まれている。ここで、リンク列とは、ある区間の道路に関する情報が記録された地図データのことである。また、混雑度の開始地点の位置は、現在地側から見たときのリンク列の先端からの距離によって表されるものであり、混雑度の範囲は、開始地点から終了地点までの距離である。このような渋滞情報に基づいて、誘導経路上の渋滞の有無とその範囲とを特定することができる。図3のステップS1において選択する渋滞区間は、最新のVICS情報の渋滞情報によって特定される渋滞が継続している区間のうちの1つである。すなわち、混雑度が渋滞を示している範囲における開始地点から終了地点までの1区間である。なお、複数のリンク列にまたがっている場合は、その連続したリンク列によって形成される区間を1つの渋滞区間として選択する。
【0021】
ステップS1で渋滞区画をいずれか1つ選択したら、次のステップS2では、下記の式(1)によって渋滞距離の変化量を計算する。
【数1】Lc=|Lp−L|/L ・・・・・・(1)
ただし
Lc:渋滞距離の変化量
L :今回のVICS情報による渋滞距離
Lp:前回のVICS情報による渋滞距離
【0022】
上記式(1)において、渋滞距離LおよびLpは、渋滞情報において混雑度が渋滞を示している1区間の距離、つまり渋滞の開始地点から終了地点までの距離によって表される。また、今回のVICS情報とは、VICS情報蓄積部19に蓄積されたVICS情報のうち最後に受信されたもののことであり、前回のVICS情報とは、その1回前に受信されたもののことである。すなわち、このステップS2で計算される渋滞距離の変化量Lcは、VICS情報の受信間隔によって定まる所定時間における渋滞状況の変化の度合いに相当する。
【0023】
ステップS3では、ステップS1において推奨経路上の全ての渋滞区間を選択したか否かを判定する。全ての渋滞区間を選択した場合はステップS4へ進み、まだ選択していない渋滞区間がある場合はステップS1へ戻る。
【0024】
ステップS4では、ステップS2で計算された各渋滞区間における渋滞距離の変化量のうち、いちばん変化量が大きいものを選択する。次のステップS5では、ステップS4で選択した渋滞距離の変化量が所定値以上であるか否かを判定する。所定値以上である場合はステップS6へ進み、画面表示する渋滞情報の時間間隔(以降、Tと表す)を10分に設定してステップS8へ進む。一方、所定値未満である場合はステップS7へ進み、時間間隔Tを30分に設定してステップS8へ進む。なお、このステップS5の判定で用いられる所定値は、時間間隔Tの設定値を変えるためのしきい値であり、これには渋滞状況の経時的変化が分かるために適切な値が設定される。
【0025】
ステップS8では、変数iに3を代入する。この変数iは画面表示する渋滞情報を異なる時間のものに切り換えるために用いられる。なお、ステップS8で変数iに代入する値を変えることにより、画面表示する渋滞情報の数を変化させることができる。たとえば、渋滞状況の変化が大きいとき、ステップS8で変数iにi=3を代入すると図2(a)のように30、20、10分前および現在の渋滞情報を表示するが、i=4を代入すると、さらに40分前の渋滞情報をも表示することができる。ユーザの操作によって、ステップS8で変数iに代入する値を変えるようにしてもよい。
【0026】
ステップS9では、ステップS6またはS7で設定された時間間隔Tに変数iを乗じた時間だけ現在よりも前、すなわち(T・i)分前の渋滞情報をVICS情報蓄積部19より読み出す。たとえば、ステップS5が肯定判定された場合は、ステップS6においてT=10となり、ステップS8でi=3とした後、ステップS9において30分前の渋滞情報を読み出す。また、ステップS5が否定判定された場合は、ステップS7においてT=30となり、ステップS9において90分前の渋滞情報を読み出す。ステップS10では、ステップS9で読み出した渋滞情報に基づいて、誘導経路の渋滞状況を前述したように表示モニタ16に表示する。
【0027】
ステップS11では、入力装置17の操作等によって終了操作が行われているか否かを判定する。終了操作が行われている場合には、図3の処理フローを終了する。そうでない場合はステップS12へ進み、表示の切り換え周期分、たとえば3秒の間待機する。次のステップS13では、変数iが0以下であるか否かを判定する。変数iが0以下である場合はステップS8へ戻り、ステップS8においてi=3が設定された後、ステップS9以下の処理を上記の説明と同様にして繰り返す。一方、変数iが0より大きい場合は、ステップS14へ進んでiの値より1を減じた後、ステップS9へ戻ってそれ以降の処理を繰り返す。たとえば、変数iが3から2となった場合には、ステップS9では20分前(ステップS5が肯定判定された場合)または60分前(ステップS5が否定判定された場合)の渋滞情報を読み出す。
【0028】
以上説明した第1の実施の形態によれば、各渋滞区間における渋滞距離の変化量を計算し(ステップS2)、いちばん大きい渋滞距離の変化量が所定値以上であるか否かを判定して(ステップS4、S5)、画面表示する渋滞情報の時間間隔の設定値を変える(ステップS6、S7)。こうして設定された時間間隔ごとの渋滞情報を読み出して(ステップS9)、その渋滞状況を切り換えて表示する(ステップS10)ことによって、渋滞状況の経時的変化を示す画像を画面表示する。このようにしたので、渋滞状況の経時的変化をその変化の様子に応じて的確に表示することができる。
【0029】
なお、以上説明した第1の実施の形態では、各渋滞区間ごとに式(1)を用いて渋滞距離の変化量を計算したが、他の方法を用いて計算してもよい。たとえば、いちばん渋滞距離が長い渋滞区間や、一定の渋滞距離以下の渋滞区間を除外したものについてのみ計算することとしてもよい。さらに、式(1)以外を用いて計算してもよい。
【0030】
また、以上説明した第1の実施の形態では、計算された変化量のうちいちばん大きいものによってステップS5の判定を実行したが、この内容には限定されない。たとえば、計算された変化量の平均値や中間値、あるいは誘導経路全体における渋滞距離の変化量などを用いて、ステップS5の判定を実行してもよい。
【0031】
−第2の実施の形態−
本発明における他の実施形態について以下に説明する。本実施形態では、画面表示する渋滞情報の時間間隔を上記に説明した第1の実施の形態とは異なる条件によって変化させる。第1の実施の形態では渋滞状況の変化の大小によって変化させたが、本実施形態では、道路種別や目的地などの条件に応じて変化させる。なお、本実施形態における構成は図1と同一であるため、説明を省略する。
【0032】
図4に本実施形態の処理フローチャートを示す。この処理フローは、図2に示す第1の実施の形態における処理フローと同様に、たとえば入力装置17の操作によってユーザが経時変化表示を選択した場合に、図1の制御回路11において実行されるものである。なお、図2の処理フローと同一の処理内容の部分については、同一のステップ番号としている。
【0033】
ステップS4Aでは、DVD−ROM21より読み出された地図データに記録されている道路種別の情報に基づいて、設定された誘導経路における道路種別の割合、たとえば高速道路とそれ以外の一般道との割合を計算する。このとき、累計距離または累計走行時間のいずれの割合としてもよい。ステップS5Aでは、ステップS4Aで計算された道路種別の割合において、高速道路の割合が60%以上であるか否かを判定する。高速道路の割合が60%未満である場合はステップS6Aへ進み、表示する渋滞情報の時間間隔Tを10分に設定する。
【0034】
ステップS5Aにおいて高速道路の割合が60%以上である場合は、ステップS5Bへ進み、推奨経路における目的地が観光地、たとえば温泉地やキャンプ場などに該当するか否かを判定する。地図データにおいて、目的地の施設情報には施設の種別に関する情報が含まれており、この情報に基づいてステップS5Bの判定を行うことができる。目的地が観光地でない場合は、ステップS7Aに進んで時間間隔Tを20分に設定する。一方、目的地が観光地に該当する場合は、ステップS7Bに進んで時間間隔Tを30分に設定する。ステップS6A、S7A、S7Bのいずれかを実行した後は、ステップS8へ進む。ステップS8以降では、図2と同様の処理を行う。
【0035】
以上説明した第2の実施の形態によれば、高速道路の割合が60%以上であるか否かを判定し(ステップS5A)、さらに目的地が観光地であるか否かを判定して(ステップS5B)、それらの判定結果に応じて画面表示する渋滞情報の時間間隔の設定値を変えることとした(ステップS6A、S7A、S7B)。このようにしたので、渋滞状況の経時的変化を運転目的に応じて的確に表示することができる。
【0036】
なお、上記実施の形態では、経時変化表示処理において画面表示する渋滞情報の時間間隔を、渋滞距離や運転目的に応じて2ないし3種類の値のいずれかに設定することとした。しかし、本発明はこの内容に限定されず、他の様々な条件、たとえば曜日や月日、時刻の違いなどに応じて、画面表示する渋滞情報の時間間隔を任意の種類の値のいずれかに設定できる。
【0037】
また、上記実施の形態において、VICS情報受信部18により受信された一定時間ごとのVICS情報のうち、経時変化表示処理において設定された渋滞情報を画面表示する時間間隔ごとのVICS情報のみを、VICS情報蓄積部19に蓄積するようにしてもよい。このようにすると、VICS情報蓄積部19の記憶容量を低減することができる。
【0038】
さらに、上記実施の形態では、VICSセンターより提供されるVICS情報の渋滞情報を用いる例について説明したが、この内容に限定する必要はない。VICS情報では現在地付近の一定地域の渋滞情報しか提供されないが、たとえば全国の渋滞情報を基地局より配信し、これを車載情報端末により受信して用いるようなシステムについても、本発明を適用できる。
【0039】
本発明は、上記実施の形態で用いた構成要素には限定されず、本発明の特徴が損なわれない限り、どのような構成を用いることとしてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、時間間隔ごとの渋滞情報を画面表示することによって渋滞状況の経時的変化を表示するとき、渋滞状況の経時的変化の様子や運転目的などに応じて、画面表示する渋滞情報の時間間隔を可変とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である車載用情報端末の構成を示す図である。
【図2】渋滞状況の変化の様子が異なるときの経時変化表示における画面表示例であり、(a)は渋滞状況の変化が大きいとき、(b)は渋滞状況の変化が小さいときの例である。
【図3】本発明の一実施例における経時変化表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の別の一実施例における経時変化表示処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:ナビゲーション装置 11:制御回路
12:ROM 13:RAM
14:現在地検出装置 15:画像メモリ
16:表示モニタ 17:入力装置
18:VICS情報受信部 19:VICS情報蓄積部
20:ディスクドライブ 21:DVD−ROM
Claims (8)
- 可変の時間間隔を設定し、
設定された時間間隔ごとの渋滞状況を取得し、
前記時間間隔で取得した複数個の渋滞状況に基づいて道路の渋滞状況の経時的変化を示す画像を作成して画面表示することを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、
前記時間間隔を所定時間における渋滞状況の変化の度合いに応じて変化させることを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 請求項2に記載の渋滞状況の表示方法において、
前記渋滞状況の変化の度合いが大きいほど、前記時間間隔を短くすることを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、
前記時間間隔を道路種別の割合に応じて変化させることを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 請求項4に記載の渋滞状況の表示方法において、
前記道路に含まれる高速道路の割合が大きいほど、前記時間間隔を長くすることを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 請求項1に記載の渋滞状況の表示方法において、
前記時間間隔を目的地の種類に応じて変化させることを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 請求項6に記載の渋滞状況の表示方法において、
前記目的地が観光地に該当する場合、そうでない場合に比べて前記時間間隔を長くすることを特徴とする渋滞状況の表示方法。 - 車両に搭載され、請求項1〜7のいずれかに記載の渋滞状況の表示方法を実行する車載情報端末。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003159223A JP2004361211A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | 渋滞状況の表示方法および車載情報端末 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006215189A (ja) * | 2005-02-02 | 2006-08-17 | Xanavi Informatics Corp | ナビゲーション装置の表示方法 |
JP2008298511A (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Xanavi Informatics Corp | ナビゲーション装置 |
KR100984962B1 (ko) | 2007-12-11 | 2010-10-04 | 팅크웨어(주) | 교통 흐름 예측 방법 및 장치 |
-
2003
- 2003-06-04 JP JP2003159223A patent/JP2004361211A/ja active Pending
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