JP2004361007A - 脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥時間の短縮化及び装置のコンパクト化を図ることができる脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法を提供する。
【解決手段】ろ室22を形成するろ布23と、ろ布23に隣接して配置され、ろ布側に移動可能な金属部材25と、金属部材25を保持するろ枠26と、金属部材25及びろ枠26により形成された流体室30に高温の流体を供給する流体供給機構2,8とを備え、流体室30に流体が供給されたときに、金属部材25はろ布23をろ室22内の含水物に対して押圧する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥や食品などの含水物を脱水乾燥させるための脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法に係り、特に含水物を加圧して脱水するとともに、高温の流体(例えば温水や水蒸気)により加温して乾燥させる脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、生活様式の変化及び環境変化に伴い、上下水道設備などから排出される汚泥の濃縮性及び脱水性は年々悪化しつつある。汚泥の濃縮及び脱水は、主に脱水機により行なわれているが、上述したように汚泥の濃縮性及び脱水性の悪化に伴って脱水機への負荷が増大し、このため、脱水機の処理速度が低下したり、ケーキ(脱水された汚泥)の含水率が上昇するなどの問題が生じている。一方、埋め立て処分地の減少に伴い、排出汚泥の減容化、有効利用化への要求が強まっている。
【0003】
汚泥を機械的に脱水することにより得られる脱水ケーキの含水率には限界があり、限界値よりさらに低含水率化を図るためには、おがくずやもみがらなどの含水率の低い乾燥物を汚泥に混ぜたり、乾燥等の熱操作が必要である。しかしながら、乾燥物を汚泥に混ぜると汚泥量が増加するという問題がある。また、汚泥を乾燥させるためには別途乾燥機が必要となり、プロセスが複雑になる上、イニシャルコストが増大するとともに、乾燥機の維持管理に多大な労力がかかるのが実情であった。
【0004】
これらの問題を解決するために、熱源発生装置及び真空発生装置を具備したフィルタープレス型の脱水乾燥装置が提示されている(特許文献1参照)。この装置によれば、脱水工程の終了後に、フィルタープレス(加圧ろ過機)内を真空発生装置により真空下とし、熱源発生装置から供給される温水の熱をダイヤフラムを介して脱水ケーキに伝達することでフィルタープレス内の脱水ケーキが乾燥される。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−232109号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような装置では、熱伝達部材(ダイヤフラム)がゴムなどの樹脂であるため熱伝導性が悪く、脱水ケーキの乾燥に要する時間がかかり、装置が大きくなるという課題を抱えている。特に、このような問題は、有機性汚泥を対象にした場合に顕著であった。
【0007】
本発明はかかる問題点を解決するためになされたもので、乾燥時間の短縮化及び装置のコンパクト化を図ることができる脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明の第1の態様は、ろ室を形成するろ布と、前記ろ布に隣接して配置され、前記ろ布側に移動可能な金属部材と、前記金属部材を保持するろ枠と、前記金属部材及び前記ろ枠により形成された流体室に高温の流体を供給する流体供給機構とを備え、前記流体室に流体が供給されたときに、前記金属部材は前記ろ布を前記ろ室内の含水物に対して押圧することを特徴とする脱水乾燥装置である。
本発明の好ましい態様は、前記金属部材は、前記ろ枠に伸縮部を介して固定されていることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記金属部材は、前記ろ枠内に滑動自在に収容されていることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、流体室内に供給された流体の熱を、金属部材を介してろ室内の含水物に高効率で伝達することができる。従って、含水物に熱を与えて含水物中の水を蒸発させることができ、含水物を効果的に乾燥させることが可能となる。
【0010】
本発明の好ましい態様は、前記ろ布と前記金属部材との間に形成される隙間を減圧させる真空発生機構を更に備えたことを特徴とする。
本発明によれば、含水物の乾燥をさらに促進させることができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、ろ布により形成されるろ室に含水物を圧送して該含水物に含まれる水をろ過するろ過工程と、ろ枠と移動自在な金属部材との間に形成された流体室に高温の流体を供給することで前記金属部材を介して前記ろ布を前記含水物に対して押圧する第1の脱水乾燥工程とを備えたことを特徴とする脱水乾燥方法である。
【0012】
本発明の好ましい態様は、前記ろ布と前記金属部材との間に形成される隙間を減圧させる第2の脱水乾燥工程を更に備えたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記第2の脱水乾燥工程後に、前記ろ室内に含水物を供給することにより前記金属部材を反ろ布側に移動させることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係る脱水乾燥装置及び脱水乾燥方法について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る脱水乾燥装置の全体構成を示す概略図である。なお、本実施形態では、含水物(スラリー状あるいはスラッジ状の被処理物)として汚泥を用いているが、本発明にはこれに限らず、水を含む食品などの脱水乾燥にも本発明を適用することができる。
【0014】
図1に示すように、脱水乾燥装置は、複数の脱水乾燥部1と、温水(高温の流体)を生成する温水ボイラ2と、真空ポンプ(真空発生機構)3とを備えている。複数の脱水乾燥部1は締め付け装置16により締め付けられて互いに固定されている。脱水乾燥部1の上部には連通管15が配置されており、この連通管15は汚泥供給ライン4を介して図示しない汚泥貯槽に接続されている。汚泥供給ライン4には、汚泥を移送する汚泥供給ポンプ5及び開閉弁V1が設けられている。また、汚泥供給ライン4には、開閉弁V4を具備したブローライン6が接続されており、連通管15には、開閉弁V5を具備した汚泥排出ライン14が接続されている。このような構成において、開閉弁V1を開き、開閉弁V4,V5を閉じた状態で汚泥供給ポンプ5を駆動させることにより、汚泥は連通管15を介して汚泥貯槽から各脱水乾燥部1に供給される。
【0015】
各脱水乾燥部1の下部および上部には、それぞれ温水ヘッダ17A,17Bが接続されている。温水ヘッダ17Aは温水循環ライン7Aを介して温水ボイラ2に接続され、温水ヘッダ17Bは温水循環ライン7Bを介して温水ボイラ2に接続されている。このように、脱水乾燥部1と温水ボイラ2とは、温水循環ライン7A,7Bによって相互に接続されている。
【0016】
温水ボイラ2から脱水乾燥部1に温水を供給する温水循環ライン7Aには温水循環ポンプ8が設置され、脱水乾燥部1から温水ボイラ2に温水を戻す温水循環ライン7Bには背圧弁9が設置されている。背圧弁9は、温水循環ライン7Bを流通する温水の流量を調整可能に構成されており、この背圧弁9を操作することにより、脱水乾燥部1に供給される温水の圧力を調節することができるようになっている。なお、温水ボイラ2及び温水循環ポンプ8は、加圧媒体としての高温の流体を脱水乾燥部1の流体室(後述する)に供給するための流体供給機構を構成している。
【0017】
脱水乾燥部1には、開閉弁V2を具備したろ液排出ライン10が接続され、このろ液排出ライン10には真空排気ライン11が接続されている。真空排気ライン11には、開閉弁V3、ドレンポット12、及び真空ポンプ3が設置されている。ドレンポット12には、図示しない冷却液循環機構が接続されており、冷却液循環機構とドレンポット12との間で冷却液が循環されるようになっている。
【0018】
図2(a)及び図2(b)は、図1に示す脱水乾燥部を示す断面図である。図2(a)に示すように、脱水乾燥部1は、内部が中空な矩形状の中空体24と、この中空体24の両側に配置される一対のろ布23と、各ろ布23の外側に配置される一対の薄板状の金属板(金属部材)25と、それぞれの金属板25を保持する一対のろ枠26とを備えている。ろ室22は一対のろ布23及び中空体24によって形成されており、中空体24の上部に形成された汚泥供給口24aから汚泥がろ室22内に供給されるようになっている。
【0019】
金属板25とろ布23とは互いに隣接して配置されている。金属板25のろ布側の表面には複数の突起部28が設けられており、これらの突起部28の先端はろ布23に当接している。従って、金属板25とろ布23との間には突起部28によって微小な隙間Gが形成されている。なお、突起部28は、熱伝導率の高い金属から製作されることが好ましい。金属板25は矩形状に形成され、周縁部はろ枠26に固定されている。金属板25にはその周縁部に沿って延びるベローズ(伸縮部)27が形成されており、これらのベローズ27が伸張することにより金属板25がろ布側に移動可能となっている。
【0020】
金属板25の素材は特に規定するものではないが、熱伝導率の高い素材が好ましく、本実施形態ではSUS304(ステンレス)が使用されている。ろ枠26の構成素材としてはポリプロピレンなどの樹脂が使用されるが、金属でもよく、ベローズ(伸縮部)と一体構造にしてもよい。また、本実施形態では金属板25の一部に複数の折り返し部を形成することでベローズ27が構成されているが、樹脂などから構成された伸縮部を金属板25の周縁部に固定してもよい。
【0021】
中空体24の下部及び一対のろ枠26の下部には、ろ液排出孔20が設けられており、このろ液排出孔20は、金属板25とろ布23との間に形成された隙間Gに連通している。ろ液排出孔20はろ液排出ライン10及び真空排気ライン11を介して真空ポンプ3に接続されている(図1参照)。このような構成により、汚泥に含まれる水はろ布23によってろ過され、ろ布23でろ過された水(以下ろ液という)は隙間G内を流下してろ液排出孔20に流れ込む。その後、ろ液は、ろ液排出ライン10、及び真空排気ライン11を介して脱水乾燥装置の外部に排出される。更に、真空ポンプ3を動作させることで、金属板25とろ布23との間に形成された隙間Gは、例えば0.03MPa程度の減圧雰囲気下に保たれる。
【0022】
金属板25とろ枠26との間には流体室30が形成されている。すなわち、ろ枠26の金属板側の面には凹部26aが形成されており、このろ枠26の凹部26a及び金属板25により流体室30が画成されている。ろ枠26の上部及び下部には、流体室30に連通する上部流体孔26b及び下部流体孔26cがそれぞれ形成されている。下部流体孔26cは温水ヘッダ17Aに接続されており、上部流体孔26bは温水ヘッダ17Bに接続されている(図1参照)。従って、温水ボイラ2により生成された温水は、温水循環ポンプ8の駆動に伴って温水循環ライン7A、温水ヘッダ17A、及び下部流体孔26cを介して流体室30に供給され、さらに流体室30から、上部流体孔26b、温水ヘッダ17B、及び温水循環ライン7Bを介して温水ボイラ2に戻される。このようにして、温水は温水ボイラ2と流体室30との間を循環する。なお、流体室30に供給される温水の圧力は、背圧弁9(図1参照)を操作することによって所望の圧力に速やかに調整される。
【0023】
図2(b)に示すように、流体室30に温水(加圧流体)が供給されると、一対の金属板25は、温水の圧力を受けてろ布側に移動し、これによりろ室22の体積が減少する。金属板25の移動に伴ってろ室22内の汚泥Sはろ布23によって押圧され、これにより汚泥Sに含まれる水がろ布23と金属板25との間の隙間Gに流れ込む。このようにして、汚泥Sの圧搾脱水が行われる。また、温水の熱は、金属板25及びろ布23を介してろ室22内の汚泥Sに伝達され、これにより汚泥Sが加熱される。その結果、汚泥Sに含まれる水が蒸発し、汚泥Sはケーキ状になる。さらに、金属板25とろ布23との間の隙間Gを真空ポンプ3によって真空引きすることにより、ろ室22内の汚泥S(ケーキ)に含まれる水が更に蒸発し、汚泥Sの脱水乾燥が促進される。
【0024】
なお、本実施形態では、脱水乾燥部1として、ろ過面積(伝熱面積)2mの両面圧搾可能なフィルタープレス(加圧ろ過機)が使用されている。また、本実施形態では、高温の流体として温水が使用されているが、温水の他に、蒸気、高温ガス等を使用してもよい。
【0025】
次に、本実施形態に係る脱水乾燥装置の動作について説明する。
まず、締め付け装置16により各脱水乾燥部1を所定位置で固定する。汚泥貯槽(図示せず)に貯留されているし尿余剰汚泥(濃度2.3%)に、ポリ硫酸第二鉄(Feとして)1.5%、エバグロースB−034などのポリマー0.5%を添加して調質する(調質工程)。そして、汚泥供給ポンプ5を駆動させ、汚泥貯槽(図示せず)に貯留されているし尿余剰汚泥を開閉弁V1及び連通管15を経由して脱水乾燥部1の上部からろ室22に30分間打ち込む(圧送する)。このとき、ろ室22内でのろ過圧が最大0.5MPa程度となるように開閉弁V1を調整する。このろ過圧は、好ましくは0.5MPa以上(最大1.5MPa)に設定されるが、場合によっては0.5MPa以下に設定してもよい。また、汚泥を調質する必要の無い場合は、調質工程を省略することができる。なお、汚泥は、脱水乾燥部1の下部から供給してもよく、汚泥の供給位置は特に限定されない。
【0026】
このようにして、ろ室22に供給された汚泥中の水は、汚泥供給ポンプ5で生成されるろ過圧によりろ過される(ろ過工程)。ろ布23を通過したろ液は、ろ布23と金属板25との間の隙間Gを流下し、ろ液排出孔20によりろ液排出ライン10に導かれ、開閉弁V2を経由して系外に排出される。
【0027】
次に、背圧弁9で圧搾圧力を1.5MPaに設定した後、温水循環ポンプ8を稼働して流体室30に所定の温度に加熱された温水を供給する。そして、流体室30内の流体圧により金属板25をろ布側(ろ室側)に移動させてろ室22の体積を減少させ、汚泥を圧搾する。このとき、金属板25及びろ布23を介して温水の熱がろ室22内の汚泥に伝達され、汚泥が加温されて汚泥中の水が蒸発する。このようにして、第1の脱水乾燥工程が行われる(図2(b)参照)。なお、温水の温度は70〜90℃であることが好ましい。
【0028】
第1の脱水乾燥工程と同時又は後に、開閉弁V2を閉じると共に開閉弁V3を開き、真空ポンプ3を稼働させて金属板25とろ布23との間の隙間G内を真空排気し、汚泥中の水の蒸発を促す(第2の脱水乾燥工程)。なお、隙間G内の圧力は低ければ低い程良く、0.03MPa以下が好ましい。
【0029】
このように、汚泥中の水は、力学的な圧搾力による脱水と、温水の熱による蒸発と、真空による蒸発とによりろ室22内から除去される。除去された水はドレンポット12で冷却液と熱交換して凝縮し、凝縮水となって排出される。脱水乾燥工程(ろ過工程、第1の脱水乾燥工程、及び第2の脱水乾燥工程)に要する時間は、汚泥の種類や目標含水率によって異なり、ろ室22に供給される汚泥量と各工程で排出される排水量とから演算して決定される。本実施形態では、目標含水率を35%と設定した。その結果、本実施形態では脱水乾燥工程に要した時間は60〜70分であった。一方、従来例では180分を経過しても含水率は55%であり、目標値を達成することができなかった。これは熱伝達部材の熱伝導率に負うところが大きく、本実施形態では、金属板25の熱伝導率が15W/mKであるのに対し、従来例では、樹脂により形成されるダイヤフラムの熱伝導率が0.23W/mKであり、本実施形態の金属板25は従来のダイヤフラムに比べて65倍の熱伝導率を有している。
【0030】
第2の脱水乾燥工程終了後、開閉弁V1を閉じると共に開閉弁V4,V5を開き、0.5MPaの加圧空気を汚泥供給ライン4に吹き込み、汚泥供給ライン4や連通管15内に残留する軟弱な汚泥を排出する(ブロー工程)。排出された汚泥は汚泥貯槽に回収する。次いで、締め付け装置16を弛め、図2(b)の矢印Aで示す部位から脱水乾燥部1を開き、脱水乾燥された汚泥(以下、ケーキという)をろ室22から排出する(ケーキ排出工程)。なお、ケーキを採取して分析した結果、含水率は32.2〜33.8%であった。このように、ケーキは乾燥状態であるため、粒子状となってろ布23から良好に剥離させることができる。従って、ろ布23に残留するケーキはほとんどなく、ろ布23の清掃工程が不要であった。なお、ろ布側に移動した金属板25は、ろ室22に新たな汚泥を供給することによって反ろ布側に移動する。
【0031】
なお、本実施形態に係る脱水乾燥装置は、各脱水乾燥部1の内部にそれぞれ独立したろ室が形成される、いわゆる複式タイプの装置であるが、本発明は、隣接するろ枠によってろ室が形成される、いわゆる単式タイプの脱水乾燥装置にも適用することができる。
【0032】
次に、本発明の第2の実施形態について図3(a)及び図3(b)を参照して説明する。図3(a)及び図3(b)は本発明の第2の実施形態に係る脱水乾燥部を示す断面図である。なお、特に説明しない構成及び動作については上述した第1の実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。
【0033】
図3(a)に示すように、脱水乾燥部40は、一対のろ枠26にそれぞれ保持された一対の金属箱(金属部材)41とを備えている。ろ枠26の金属箱側の表面には凹部26aがそれぞれ形成されており、これらの凹部26aに金属箱41が滑動自在に収容されている。金属箱41は、反ろ布側の面が開口した形状を有している。すなわち、金属箱41はろ布23と平行に延びる矩形状の側部41aと、この側部41aの周縁部から垂直に延びる周壁部41bとを備えている。側部41aのろ布側の表面には複数の突起部28が設けられており、これらの突起部28の先端はろ布23に当接している。周壁部41bと凹部26aとの間にはシール部材42が配置されている。
【0034】
金属箱41とろ枠26との間には流体室30が形成されており、流体室30は、ろ枠26の凹部26a及び金属箱41の内面により画成されている。ろ枠26の上部及び下部には、流体室30に連通する上部流体孔26b及び下部流体孔26cがそれぞれ形成されている。これらの上部流体孔26b及び下部流体孔26cは、温水ヘッダ17B,17Aにそれぞれ接続されている。また、ろ枠26の下部には、ろ布23と金属箱41の側部41aとの間の隙間Gに連通するろ液排出孔20が形成されている。ろ布23は固定部材43によりろ枠26に固定されており、固定部材43の間には汚泥供給口43aが形成されている。
【0035】
図3(b)に示すように、流体室30に温水が供給されると、一対の金属箱41は、温水の圧力を受けてろ布側に移動し、これによりろ室22の体積が減少する。このとき、金属箱41に熱が加わることにより金属箱41が膨張し、シール部材42とろ枠26の凹部26aとが密着してシール性が保たれる。金属箱41の移動に伴ってろ室22内の汚泥Sはろ布23によって押圧され、これにより汚泥Sに含まれる水がろ布23と金属箱41との間の隙間Gに流れ込む。このようにして、汚泥Sの圧搾脱水が行われる。また、温水の熱は、金属箱41及びろ布23を介してろ室22内の汚泥Sに伝達され、これにより汚泥Sが加熱される。その結果、汚泥Sに含まれる水が蒸発し、汚泥Sはケーキ状になる。さらに、金属箱41とろ布23との間の隙間Gを真空ポンプ3(図1参照)によって真空引きすることにより、ろ室22内の汚泥S(ケーキ)に含まれる水が更に蒸発し、汚泥Sの脱水乾燥が促進される。なお、脱水乾燥工程終了後は、図3(b)の矢印Bで示す部位から脱水乾燥部40を開き、脱水乾燥された汚泥(ケーキ)をろ室22から排出する。なお、ろ布側に移動した金属箱41は、ろ室22に新たな汚泥を供給することによって反ろ布側に移動する。
【0036】
次に、本発明の第3の実施形態に係る脱水乾燥装置について図4(a)及び図4(b)を参照して説明する。図4(a)及び図4(b)は本発明の第3の実施形態に係る脱水乾燥部を示す断面図である。なお、特に説明しない構成及び動作については上述した第1及び第2の実施形態と同様であるので、その重複する説明を省略する。上述した第1及び第2の実施形態に係る脱水乾燥装置は、複数の脱水乾燥部の内部にそれぞれ独立したろ室が形成される、いわゆる複式タイプの装置であるが、本実施形態に係る脱水乾燥装置は、隣接するろ枠によってろ室が形成される、いわゆる単式タイプの装置である。
【0037】
本実施形態では、脱水乾燥部50は、複数のろ枠51と、ろ枠51の両側にそれぞれ配置されたろ布23と、ろ枠51に保持された金属箱(金属部材)41とを備えている。隣り合うろ枠51の間には、一対のろ布23によってろ室22が形成されている。それぞれのろ枠51には断面矩形状の通孔51aが形成されており、これらの通孔51aに2つの金属箱41が滑動自在に収容されている。ろ布23の上部は、固定部材53によりろ枠51に固定されている。各ろ枠51の上部及び固定部材53には、汚泥をろ室22に導くための連通孔54が一体に形成されている。互いに当接する一対の固定部材53の下部には、ろ室22に連通する汚泥供給口53aが形成されている。
【0038】
ろ枠51に収容される2つの金属箱41は、その開口部が互いに向き合うように配置されている。そして、ろ枠51の通孔51a、及び2つの金属箱41によって流体室30が形成されている。ろ枠51の下部には、流体室30に連通する下部流体孔51cが形成されており、この下部流体孔51cは温水ヘッダ17A(図1参照)に接続されている。なお、下部流体孔51cを介して流体室30に供給された温水は、図示しない上部流体孔を介して温水ヘッダ17B(図1参照)に供給されるようになっている。ろ枠51の下部には、ろ布23と金属箱41の側部41aとの間の隙間Gに連通するろ液排出孔20が形成されている。
【0039】
図4(b)に示すように、流体室30に温水が供給されると、金属箱41は、温水の圧力を受けてろ布側に移動し、これによりろ室22の体積が減少する。金属箱41の移動に伴ってろ室22内の汚泥Sはろ布23によって押圧され、これにより汚泥Sに含まれる水がろ布23と金属箱41との間の隙間Gに流れ込む。このようにして、汚泥Sの圧搾脱水が行われる。また、温水の熱は、金属箱41及びろ布23を介してろ室22内の汚泥Sに伝達されて汚泥Sが加熱される。その結果、汚泥Sに含まれる水が蒸発し、汚泥Sはケーキ状になる。さらに、金属箱41とろ布23との間の隙間Gを真空ポンプ3(図1参照)によって真空引きすることにより、ろ室22内の汚泥S(ケーキ)に含まれる水が更に蒸発し、汚泥Sの脱水乾燥が促進される。なお、脱水乾燥工程終了後は、図4(b)の矢印Cで示す部位から脱水乾燥部50を開き、脱水乾燥された汚泥(ケーキ)をろ室22から排出する。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、流体室内に供給された流体の熱を、金属部材を介してろ室内の含水物に高効率で伝達することができる。従って、含水物に熱を与えて含水物中の水を蒸発させることができ、含水物を効果的に乾燥させることが可能となる。その結果、新たに乾燥機等の大掛かりな装置を付加することなく、一つの装置で汚泥を短時間で脱水乾燥することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る脱水乾燥装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】図2(a)及び図2(b)は図1に示す脱水乾燥部を示す断面図である。
【図3】図3(a)及び図3(b)は本発明の第2の実施形態に係る脱水乾燥部を示す断面図である。
【図4】図4(a)及び図4(b)は本発明の第3の実施形態に係る脱水乾燥部を示す断面図である。
【符号の説明】
1,40,50 脱水乾燥部
2 温水ボイラ
3 真空ポンプ
4 汚泥供給ライン
5 汚泥供給ポンプ
6 ブローライン
7 温水循環ライン
8 温水循環ポンプ
9 背圧弁
10 ろ液排出ライン
11 真空排気ライン
12 ドレンポット
14 汚泥排出ライン
15 連通管
16 締め付け装置
17A,17B 温水ヘッダ
20 ろ液排出孔
22 ろ室
23 ろ布
24 中空体
25 金属板(金属部材)
26 ろ枠
27 ベローズ(伸縮部)
28 突起部
30 流体室
41 金属箱(金属部材)
42 シール部材
43,53 固定部材
51 ろ枠
54 連通孔
G 隙間
S 汚泥
V1,V2,V3,V4,V5 開閉弁

Claims (7)

  1. ろ室を形成するろ布と、
    前記ろ布に隣接して配置され、前記ろ布側に移動可能な金属部材と、
    前記金属部材を保持するろ枠と、
    前記金属部材及び前記ろ枠により形成された流体室に高温の流体を供給する流体供給機構とを備え、
    前記流体室に流体が供給されたときに、前記金属部材は前記ろ布を前記ろ室内の含水物に対して押圧することを特徴とする脱水乾燥装置。
  2. 前記金属部材は、前記ろ枠に伸縮部を介して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の脱水乾燥装置。
  3. 前記金属部材は、前記ろ枠内に滑動自在に収容されていることを特徴とする請求項1に記載の脱水乾燥装置。
  4. 前記ろ布と前記金属部材との間に形成される隙間を減圧させる真空発生機構を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の脱水乾燥装置。
  5. ろ布により形成されるろ室に含水物を圧送して該含水物に含まれる水をろ過するろ過工程と、
    ろ枠と移動自在な金属部材との間に形成された流体室に高温の流体を供給することで前記金属部材を介して前記ろ布を前記含水物に対して押圧する第1の脱水乾燥工程とを備えたことを特徴とする脱水乾燥方法。
  6. 前記ろ布と前記金属部材との間に形成される隙間を減圧させる第2の脱水乾燥工程を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の脱水乾燥方法。
  7. 前記第2の脱水乾燥工程後に、前記ろ室内に含水物を供給することにより前記金属部材を反ろ布側に移動させることを特徴とする請求項6に記載の脱水乾燥方法。
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JP2007229547A (ja) * 2006-02-27 2007-09-13 Unozawa Gumi Iron Works Ltd 脱水乾燥装置および脱水乾燥方法

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