JP2004358793A - インクカートリッジの残量検出方法、インクカートリッジの残量検出システム、インクジェットプリンタ及びインクカートリッジ - Google Patents
インクカートリッジの残量検出方法、インクカートリッジの残量検出システム、インクジェットプリンタ及びインクカートリッジ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】インクニアエンド状態になった後にカートリッジ装着部から引き抜かれたインクカートリッジをインクリアルエンド状態まで使用可能なインク残量検出システムを提案すること。
【解決手段】インクジェットプリンタ1のカートリッジ装着部6に装着されたインクカートリッジ7、8のICメモリ70、80のフラグ領域71、81にインクニアエンド状態であるか否かの情報を記憶させ、その残量カウンタ72、82にインク残量情報を記憶させる。装着されたインクカートリッジ7、8がインクニアエンド状態のものである場合には、インク残量算出回路56において、残量カウンタ72、82のカウント値から、インク液滴の吐出回数から算出したインク消費量を減算してインク残量を算出し、インクリアルエンド検出回路58においてインクリアルエンドを検出する。
【選択図】 図7
【解決手段】インクジェットプリンタ1のカートリッジ装着部6に装着されたインクカートリッジ7、8のICメモリ70、80のフラグ領域71、81にインクニアエンド状態であるか否かの情報を記憶させ、その残量カウンタ72、82にインク残量情報を記憶させる。装着されたインクカートリッジ7、8がインクニアエンド状態のものである場合には、インク残量算出回路56において、残量カウンタ72、82のカウント値から、インク液滴の吐出回数から算出したインク消費量を減算してインク残量を算出し、インクリアルエンド検出回路58においてインクリアルエンドを検出する。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクカートリッジをインク供給源とするインクジェットプリンタに関し、特に、インクカートリッジが引き抜かれた場合においても当該インクカートリッジのインク残量を精度良く検出可能なインクカートリッジの残量検出方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクカートリッジをインク供給源とするインクジェットプリンタにおいては、インクカートリッジのインク残量を検出するためにインクカートリッジに取り付けたICチップなどのメモリ部材にインク残量カウンタを搭載した構成のものが知られている。この構成の場合には、インク液滴の吐出回数からインク消費量を算出し、算出したインク消費量に対応する値をメモリ部材のインク残量カウンタから減算することで残量を管理している。このようなインクジェットプリンタは、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【0003】
しかしながら、インク液滴の吐出回数に基づきインク消費量を算出する場合、インク吐出量にばらつきがあるので、インク吐出量の最大値に吐出回数を掛け合わせてインク消費量としている。したがって、インク残量カウンタによりインク残量が無くなったことが検出された時点では、一般にインクカートリッジ内には充分なインクが残っている場合が多く、経済的でない。
【0004】
一方、インクカートリッジのインク残量を検出するために、インクニアエンド検出機構と、インクジェットプリンタの側に搭載されたインク残量カウンタとを備えた構成のものも知られている。例えば、光学式センサを用いて、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部に装着されているインクカートリッジのインク残量が予め定めた所定のインク残量以下になるインクニアエンド状態を検出し、インクニアエンド状態になった後は、インク液滴の吐出回数からインク消費量を算出し、算出したインク消費量に対応する値をインク残量カウンタから減算するように構成されている。インク残量カウンタの値が予め定めた値以下になると、インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなったインクリアルエンド状態になったことが検出される。このようなインクジェットプリンタは、例えば、下記の特許文献2に開示されている。
【0005】
インクニアエンド状態が検出された後に、インク液滴の吐出回数に基づきインクリアルエンド状態を検出すると、インク液滴の吐出回数のみに基づきインクリアルエンドを検出する場合に比べて、インクリアルエンド検出時点での残存インク量を少なくできる。
【0006】
【特許文献1】
国際公開第01/005596号パンフレット
【特許文献2】
特開2002−326369号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクカートリッジがカートリッジ装着部から一旦引き抜かれてしまうと、インク残量の検出が出来ないという課題がある。すなわち、インクカートリッジがカートリッジ装着部に装着されている間は、インクジェットプリンタの側のインク残量カウンタと、カートリッジ装着部に装着されているインクカートリッジとが対応関係にある。しかるに、インクカートリッジが引き抜かれて、再度装着された場合には、装着されたインクカートリッジが引き抜かれたインクカートリッジと同一のものであるか否かが不明である。
【0008】
このために、従来においては、インクニアエンドが検出された後にインクカートリッジが引き抜かれた場合にはインク残量カウンタをリセットしている。また、再び同一のインクカートリッジが装着された場合には、インクニアエンド状態であることが検出されるものの、インクニアエンド状態からどの程度の量のインクが消費されているのかが不明である。よって、インク残量の多寡に拘わりなく、インクリアルエンドであると判定せざるを得ないのが現状である。このように、インクニアエンド検出後にインクカートリッジが抜かれた場合には、当該インクカートリッジのインクが無駄になり、極めて不経済である。
【0009】
本発明の課題は、インクニアエンド検出後にインクカートリッジが引き抜かれた場合においても、当該インクカートリッジをインクリアルエンド状態まで再び使用可能なインクカートリッジの残量検出方法およびシステムを提案することにある。
【0010】
また、本発明の課題は、かかる新しい残量検出方法によりインク残量を検出可能なインクジェットプリンタおよびインクカートリッジを提案することある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部に着脱可能に装着され、インク残量に関する情報を記憶保持可能なインクカートリッジの残量検出方法において、
前記カートリッジ装着部に装着されている前記インクカートリッジのインク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になった以降は、当該インクニアエンド状態になった旨およびインク残量情報を、前記インクカートリッジの側に記憶保持させ、
前記カートリッジ装着部に、前記インクニアエンド状態になっているインクカートリッジが新たに装着された場合には、当該インクカートリッジの側に記憶保持されている前記インク残量情報に基づき、当該インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態の検出動作を開始することを特徴としている。
【0012】
本発明のインクカートリッジの残量検出方法では、インクカートリッジの側に、インクニアエンド状態になっているか否かの情報を記憶保持させ、インクニアエンド状態になっている場合にはインク残量情報も記憶保持させるようにしている。したがって、インクニアエンド状態になった後にインクカートリッジが引き抜かれて、再びカートリッジ装着部に装着された場合には、インクカートリッジの側に記憶保持されている情報に基づき、インクジェットプリンタの側において、インクカートリッジがインクニアエンド状態になっているか否かが分かる。また、インクニアエンド状態になっている場合には、インクカートリッジの側にインク残量情報が記憶保持されているので、インクジェットプリンタの側では、このインク残量情報に基づき、インクカートリッジのインクリアルエンドの検出も行うことができる。
【0013】
よって、インクカートリッジが引き抜かれて、再び装着された場合においても、そのインクカートリッジのインクリアルエンドを精度良く検出できる。よって、従来のように、インクニアエンド状態になった後に引き抜かれ、再び装着されたインクカートリッジについては一律にインクリアルエンド状態であると判定していた場合に比べて、インクの無駄を抑制できるので、極めて経済的である。
【0014】
ここで、前記インクリアルエンド状態の検出動作では、前記インク残量情報と、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数から算出したインク消費量とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出し、前記インク残量情報を算出されたインク残量となるように更新し、算出されたインク残量に基づき前記インクリアルエンド状態の判別を行うようにすればよい。
【0015】
また、前記インクカートリッジの側に記憶保持される前記インク残量情報の初期値として、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものを採用すればよい。
【0016】
さらに、前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを、インクジェットプリンタへの電源投入時や、カートリッジ装着部の蓋が開閉された後の初期化動作の時点などの所定のタイミングで検出し、
インクカートリッジが装着されている場合に、前記インクカートリッジの側に記憶保持されている情報を読み出して、当該インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になっているか否かを検出すればよい。
【0017】
次に、本発明は、上記の方法によりインクカートリッジの残量を検出する残量検出システムに関するものであり、
インクジェットプリンタのインク供給源として用いるインクカートリッジと、
前記インクカートリッジを着脱可能に装着するために前記インクジェットプリンタに形成されているカートリッジ装着部と、
前記インクカートリッジのインク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になっているか否かを表す情報と、当該インクカートリッジのインク残量情報とを記憶保持可能な、前記インクカートリッジに取り付けられている記憶部材と、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記記憶部材に対する書き込みおよび読み出しを行う書き込み・読み出し手段と、
前記記憶部材に、前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態であることを表す情報が記憶されている場合には、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数と、前記記憶部の前記インク残量情報とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段と、
前記記憶部材のインク残量情報を、算出されたインク残量となるように更新する更新手段と、
算出されたインク残量に基づき、前記インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態になったか否かを検出するインクリアルエンド検出手段とを有していることを特徴としている。
【0018】
ここで、前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するインクニアエンド検出手段を有し、前記インクニアエンド状態になったことが検出された場合に、前記更新手段によって、前記インクカートリッジの前記記憶部材に、その旨を表す情報を保持させるようにすればよい。
【0019】
また、前記記憶部材に担持される前記インク残量情報の初期値として、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものを採用すればよい。
【0020】
さらに、前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出するインクカートリッジ検出手段を有し、
前記インクカートリッジが装着されていることが検出された場合に、前記書き込み・読み出し手段によって前記記憶部材の記憶内容を読み出して、インクニアエンド状態のものであるか否かを検出すればよい。
【0021】
次に、本発明は、上記のインクカートリッジの残量検出システムにおける前記インクジェットプリンタであって、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記記憶部材に対する書き込みおよび読み出しを行う書き込み・読み出し手段と、
前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態であることを表す情報が前記記憶部材に記憶保持されている場合には、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数と、前記記憶部の前記インク残量情報とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段と、
前記記憶部材のインク残量情報を、算出されたインク残量となるように更新する更新手段と、
算出されたインク残量に基づき、前記インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態になったか否かを検出するインクリアルエンド検出手段とを有していることを特徴としている。
【0022】
ここで、前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するインクニアエンド検出手段を有し、
前記更新手段によって、前記インクニアエンド状態になったことが検出された場合に、前記インクカートリッジの前記記憶部材に、その旨を表す情報を記憶保持させるようにすればよい。
【0023】
また、前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出するインクカートリッジ検出手段を有し、
前記インクカートリッジが装着されていることが検出された場合に、前記書き込み・読み出し手段によって前記記憶部材の記憶内容を読み出せばよい。
【0024】
一方、本発明は、前述のインクカートリッジの残量検出システムにおける前記インクカートリッジであって、
インク残量情報と、インク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になっているか否かを表す情報とが更新可能な状態で保持されている記憶部材を有していることを特徴としている。
【0025】
ここで、前記記憶部材に担持される前記インク残量情報の初期値として、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものを採用すればよい。
【0026】
また、前記記憶部材としてはICメモリを用いることが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明のインクカートリッジの残量検出方法を適用したオフキャリッジ方式のシリアル型インクジェットプリンタの一例を説明する。
【0028】
(全体構成)
図1は本例のインクジェットプリンタを示す斜視図であり、図2および図3はインクカートリッジの有無およびインクニアエンド検出用の光学式検出機構を示す説明図である。これらの図を参照して説明すると、本例のインクジェットプリンタ1は、ケース2の内部に、印字幅方向に配置したガイド軸3に沿って往復移動可能に配置されたヘッドキャリッジ4と、このヘッドキャリッジ4に搭載されたインクジェットヘッド5とが配置されている。ヘッドキャリッジ4の移動方向に沿ってカートリッジ装着部6が形成されており、ここには、2個のインクカートリッジ7、8が着脱可能に装着されている。インクジェットヘッド5のインクノズル面5aに対向する側にはプラテン9が配置され、ここを通って搬送される記録紙(図示せず)に対してインクジェットヘッド5により印刷が行われる。
【0029】
図2および図3に示すように、ヘッドキャリッジ4には反射型の光学式検出器10が搭載されている。カートリッジ装着部6には、インクカートリッジ7、8が印字幅方向に配列された状態に装着されており、光学式検出器10に面する側面における底側の位置には、それぞれ、プリズム反射面からなる被検出部11、12が配置されている。反射型の光学式検出器10は、これら被検出部11、12からの反射光量に基づき、インクカートリッジ7、8が装着されているか否かを検出する。また、各インクカートリッジ7、8のインク残量が予め定められた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になったか否かを検出するようになっている。
【0030】
次に、図4はカートリッジ装着部6に装着されたインクカートリッジ7、8と光学式検出器10との位置関係を中心に示す部分平面図である。本例のインクカートリッジ7、8は、その側面7a、8aに、ICチップ70、80が取り付けられている。ICチップ70、80は、それぞれ、インクニアエンド状態になっているか否かを表すフラグ領域71、81と、インク残量カウンタ72、82とを備えている。フラグ領域71、81が例えば「0」の場合はインクニアエンドにはなっていないことを表し、「1」の場合はインクニアエンド状態になっていることを表す。また、インク残量カウンタ72、82には、インクニアエンド状態における各インクカートリッジ7、8のインク残量に対応する値が初期値として保持されている。
【0031】
インクジェットプリンタ1のカートリッジ装着部6には、ここに装着されたインクカートリッジ7、8のICチップ70、80に対峙する部位に、接触端子61、62が配置されている。インクカートリッジ7、8をカートリッジ装着部6に装着すると、各ICチップ70、80の出力端子(図示せず)がカートリッジ装着部6の側の接触端子61、62に接触状態になり、インクジェットプリンタ1の側においてICチップ70、80のフラグ領域71、81およびインク残量カウンタ72、82の内容を読み出すことが可能であり、また、これらの内容を書き換え可能である。
【0032】
ここで、被検出部11は後述のように直角プリズム21および22を備えており、他方の被検出部12も同様に直角プリズム41、42を備えている。これらの直角プリズム21〜42の中心線に光学式検出器10の発光素子および受光素子の中心線が一致した位置、すなわち、光学式検出器10が図4における位置P1、P2、P3、P4に到った時点が検出ポイント(検出信号のレベルがピークになる位置)である。本例では、検出ポイントP1、P3において各インクカートリッジ7、8の装着の有無が検出され、検出ポイントP2、P4において各インクカートリッジ7、8がインクニアエンド状態になったか否かが検出される。
【0033】
(インクカートリッジ)
次に、図5および図6は、一方のインクカートリッジ7の縦断面図および横断面図である。インクカートリッジ7は例えば黒インクが貯留されたインクカートリッジであり、他方のインクカートリッジ8は黒以外のカラーインクが貯留されたインクカートリッジである。これらのインクカートリッジ7、8の基本的な構造は同一であるので、インクカートリッジ7の構造のみを以下に説明する。
【0034】
これらの図に示すように、インクカートリッジ7はフォーム式のインクカートリッジであり、上側が開口した直方体の容器本体102と、この上側開口103を封鎖している容器蓋104とを有し、これらの内部に主インク室105が形成され、ここに、インクが吸収保持された全体として直方体形状のフォーム106が収納されている。
【0035】
容器本体102の底面にはインク取出し孔107が形成されており、このインク取出し孔107には円盤状のゴムパッキン108が装着されており、その中心に開けた貫通孔108aがインク取出し口とされている。インク取出し孔107におけるゴムパッキン108よりも奥の部分には、インク取出し口108aを封鎖可能な弁109が配置されており、この弁109は常にコイルばね110によってゴムパッキン108に押し付けられ、インク取出し口108aを封鎖している。
【0036】
主インク室105は、第1のフィルタ111および第2のフィルタ112によって仕切られている副インク室130を介してインク取出し孔107に連通している。また、容器蓋104に形成された大気連通孔113を介して大気開放されている。従って、主インク室105に装着したフォーム106に吸収保持されているインクが、インク取出し孔107を介して吸引されると、吸引されたインクに対応する分の空気が、大気連通口113から主インク室105に入り込む。
【0037】
次に、副インク室130の部分を説明すると、容器本体102の底板部分121には、矩形断面の筒状枠122が当該底板部分121を貫通して上下に垂直に延びている。この筒状枠122における主インク室105内に垂直に起立している上側筒状枠部分123の上端には長方形の連通口125(主インク室側連通口)が形成されている。この連通口125には長方形の第1のフィルタ111が取り付けられている。
【0038】
この筒状枠122の容器底板部分121から下方に垂直に突出している下側筒状枠部分124の下端開口は、これに一体形成されている枠底板部分124aによって封鎖されており、当該枠底板部分124aの略中央からは、全体として円筒状の突出部分126が上方に垂直に延びる状態で一体形成されている。この突出部分126の中心孔はインク取り出し孔107に連通したインク通路127とされており、ここにゴムパッキン108、弁109およびコイルばね110が装着されており、当該コイルばね110のばね受け128が突出部分126の内周面に一体形成されている。
【0039】
この突出部分126は、上記の第1のフィルタ111よりも所定距離だけ下の位置までに延びており、その上端に形成されている円形の連通口129(取り付け孔側連通口)には第2のフィルタ112が取り付けられている。
【0040】
本例の第1のフィルタ111は、インクを通すと共に、インク取出し孔107に作用するインク吸引力によって、気泡が通過可能な多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってメニスカスが破壊する毛管引力となる孔サイズの多孔質材料から形成されている。この第1のフィルタ111は、例えば、メッシュフィルタから形成されている。
【0041】
これに対して、第2のフィルタ112は、インクを通すが、インク取出し孔に作用するインク吸引力によっては気泡が通過することのない多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってはメニスカスが破壊しない毛管引力となる細かな孔サイズの多孔質材料から形成されている。また、この第2のフィルタ112は、インクに混入している異物を捕捉可能な孔サイズのものである。この第2のフィルタ112もメッシュフィルタから形成することができる。
【0042】
ここで、インク吸引力とは、インク供給対象のインクジェットヘッド(図示せず)でのインク吐出圧力によりインク取出し孔107に作用するインク吸引力である。
【0043】
次に、本例の副インク室130には、インク吸い上げ用のコップ状キャップ131が配置されている。このコップ状キャップ131によって、副インク室130の底に溜まっているインクを上方に位置している第2のフィルタ112が取り付けられている連通口129まで吸い上げるようにしている。
【0044】
(光学式検出機構)
次に、インクカートリッジ7、8の装着の有無、およびインクニアエンドを検出するための光学式検出機構を詳細に説明する。光学式検出機構は、前述のように、ヘッドキャリッジ4に搭載された光学式検出器10と、インクカートリッジ7、8の側に形成された被検出部11、12から構成されている。
【0045】
インクカートリッジ7の被検出部11には、インクカートリッジ7がインクジェットプリンタ1のカートリッジ装着部6に装着されたか否かを光学的に検出するために用いる直角プリズム21と、副インク室130に溜まっているインク残量が所定インク残量を下回った状態(インクニアエンド状態)を光学的に検出するために用いる直角プリズム22が配置されている。
【0046】
容器本体102の側板部分153の下端部分には、横長の矩形板154が接着固定されており、この矩形板154の内側面に直角プリズム21および22が一定の間隔で一体形成されている。これら直角プリズム21、22はそれぞれ直交する一対の反射面21a、21bおよび22a、22bを備えている。
【0047】
一方の直角プリズム21は、一定隙間の空気層155を介して容器本体102の側板部分153に対峙している。すなわち、側板部分153には直角プリズム21に対応した形状の凹部156が形成されており、これにより各反射面21a、21bは一定隙間の空気層155を介して主インク室105の側板部分153に対峙している。
【0048】
これに対して、他方の直角プリズム22は、副インク室130を形成している筒状枠122に開けた開口部122bから直接に副インク室130の内部に露出している。すなわち、一対のプリズム反射面22a、22bの背面がインク界面となっている。従って、副インク室130のインク液面が当該直角プリズム22の取り付け位置よりも上側にある場合には、各反射面22a、22bはインクに接して反射面として機能しない。しかるに、インク液面が下方に下がると、各反射面22a、22bは本来の反射面として機能を徐々に取り戻す。
【0049】
一方、ヘッドキャリッジ4に搭載されている反射型の光学式検出器10は、発光素子31と受光素子32を備えている。これらの中心軸線が反射面21a、21bの中心線、あるいは反射面22a、22bの中心線に一致した状態では、発光素子31からの射出光を反射面21aあるいは22aに対して45度の角度で入射させ、この反射面21aあるいは22aおよび反射面21bあるいは22bで反射された戻り光を受光素子32により受光できるようになっている。
【0050】
なお、他方のインクカートリッジ8の被検出部11も、直角プリズム41、42を備え、各直角プリズム41、42はそれぞれ直交する一対の反射面を備えている。
【0051】
(インク残量検出システム)
次に、図7には、上記構成のインクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ7、8から構成されるインクカートリッジのインク残量検出システムの概略構成を示してある。インク残量検出システムの制御系は、インクジェットプリンタ1の駆動制御装置の一部として構成されており、CPUを中心に構成されている制御回路50を備え、ROM内に格納されている制御プログラムを実行することにより、印字動作、インク残量検出動作などの各種の動作を実現している。また、ヘッドキャリッジ4を印字幅方向に往復移動させるためのステッピングモータからなるキャリッジモータMのステップ数に基づき、ヘッドキャリッジ4の移動位置(キャリッジポジション)を検出する位置検出回路51を備えている。
【0052】
光学的検出器10の発光素子31はLEDからなり、LED発光回路52を介して発光が制御される。その受光素子32の受光量はLED受光回路53を介して検出回路54に取り込まれる。検出回路54では、位置検出部51から供給されるヘッドキャリッジ4の位置情報と、LED受光回路53から供給される受光量とに基づき、図4に示す検出ポイントP1〜P4での受光量から、インクカートリッジ7、8が装着されているか否か、および、インクカートリッジ7、8がインクニアエンド状態になったか否かを検出する。
【0053】
検出回路54によりインクニアエンド状態が検出されると、その情報がICチップのリーダ・ライタ55およびインク残量算出回路56に供給される。リーダ・ライタ55は、この情報を受け取ると、カートリッジ装着部6に装着されているインクカートリッジ7、8のICチップ70、80のフラグ領域71、81を「0」から「1」に書き換える。
【0054】
インク残量算出回路56では、インクニアエンド状態が検出されると、インクジェットヘッドの駆動回路57から供給されるインクジェットヘッドの駆動状態に基づき、インク液滴の吐出回数を算出し、吐出回数に予め定められている最大インク吐出量を掛け合わせて、インク消費量を算出する。また、インク残量算出回路56には、ICチップのリーダ・ライタ55を介して、カートリッジ装着部6に装着されているインクカートリッジ7、8のICチップ70、80のインク残量カウンタ72、82のカウント値が供給されている。
【0055】
インク残量算出回路56では、リーダ・ライタ55から供給されたカウント値から、算出されたインク消費量に対応する値を減算して、インク残量を算出する。算出されたインク残量は、リーダ・ライタ55を介して、インクカートリッジ7、8のICチップ70、80の残量カウンタ72、82に書き込まれる。また、算出されたインク残量はインクリアルエンド検出回路58に供給され、このインクリアルエンド検出回路58において、インクカートリッジ7、8のインク残量が無くなったことが検出されるようになっている。
【0056】
(インク残量検出動作)
図8は、インクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ7、8から構成されるインク残量検出システムによる検出動作の一例を示す概略フローチャートである。なお、インクカートリッジ7、8のインク残量の検出は個別に行われる。
【0057】
この図を参照して説明すると、インクジェットプリンタ1の電源投入後などに行われる初期設定動作時において、ヘッドキャリッジ4をそのホームポジションHP(図4参照)から副走査方向(矢印A、Bの方向)に一往復させ、光学式検出器10の受光量を読み取る。また、インクカートリッジ7、8のICチップ70、80の記憶内容を読み込む(ステップST1)。
【0058】
ヘッドキャリッジ4の移動の間に、ヘッドキャリッジ4に搭載されている光学式検出器10が検出ポイントP1〜P4を走査する時の光学式検出器10の受光量に基づき、検出回路54は、インクカートリッジ7、8の装着の有無を検出する(ステップST2)。インクカートリッジ7、8が装着されていない場合にはその旨を表示するなどの処理を行う(ステップST3)。インクカートリッジ7、8が装着されている場合には、リーダ・ライタ55を介して読み込まれたインクカートリッジ7、8のICチップ70、80のフラグ領域71、81が、インクニアエンド状態であることを表す値、すなわち「1」であるか否かを判断する(ステップST4)。
【0059】
フラグ領域71、81がインクニアエンド状態になっているインクカートリッジ7、8が装着されている場合には、ICチップ70、80の残量カウンタ72、82のカウント値に基づき、これらがインクリアルエンド状態であるか否かを判別する(ステップST5)。でインクリアルエンド状態であることが検出された場合には、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST6)。また、インクリアルエンド状態でないことが検出された場合には、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST7)。
【0060】
フラグ領域71、81がインクニアエンド状態になっていないインクカートリッジ7、8が装着されている場合には、ヘッドキャリッジ4の移動の間に、ヘッドキャリッジ4に搭載されている光学式検出器10が検出ポイントP1〜P4を走査する時の光学式検出器10の受光量に基づき、検出回路54は、インクカートリッジ7、8のニアエンドを検出する(ステップST8)。
【0061】
インクニアエンド状態になっていることが検出されると、インクニアエンド状態になったインクカートリッジ7、8のICメモリ70、80のフラグ領域71、81を「0」から「1」に書き換える(ステップST9)。また、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST7)。
【0062】
インクニアエンド状態になっていないことが検出された場合は、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST10)。
【0063】
(インク残量減算動作)
図9は、インクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ7、8から構成されるインク残量検出システムによる減算動作の一例を示す概略フローチャートである。なお、インクカートリッジ7、8のインク残量の減算は個別に行われる。
【0064】
この図を参照して説明すると、印字動作など、インク吐出を伴う動作毎に、インクカートリッジ7、8のICチップ70、80の記憶内容を読み込む(ステップST11)。リーダ・ライタ55を介して読み込まれたインクカートリッジ7,8のICチップ70、80のフラグ領域71、81が、インクニアエンド状態であることを表す値、すなわち「1」であるか否かを判断する(ステップST12)。フラグ領域71、81の値が「0」の場合には、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST17)。
【0065】
フラグ領域71、81がインクニアエンド状態になっているインクカートリッジ7、8が装着されている場合には、インク液滴の吐出回数に最大インク吐出量を掛け合わせてインク消費量を算出し、このインク消費量に対応する値を、ICメモリ70、80の残量カウンタ72、82のカウント値から減算することにより、インク残量を算出し、ICメモリ70、80の残量カウンタ72、82に書き込む(ステップST13)。算出されたインク残量が零でない場合には(ステップST14)、インクニアエンド状態である旨の表示などを行う(ステップST16)。インク残量が零となった場合には(ステップST14)、インクリアルエンド状態であるので、その旨を表示するなどの処理を行って動作を終了する(ステップST15)。
【0066】
なお、インク消費によるインクニアエンド発生は、定期的に図8に示すインク残量検出動作を行うことで検出する。
【0067】
(その他の実施の形態)
なお、上記の実施例では、ヘッドキャリッジに単一の光学式検出器が搭載されているが、例えば、2個の光学式検出器を搭載した構成とすることもできる。この場合には、同一のキャリッジポジションにおいて、一方の光学式検出器によってインクカートリッジの有無を検出し、他方の光学式検出器によってインクニアエンドの有無を検出する等の検出方法を実現できる。
【0068】
また、上記の実施例では2個のインクカートリッジが装着されるインクジェットプリンタの例であるが、単一のインクカートリッジが搭載されるもの、あるいは3個以上のインクカートリッジが搭載されるものに対しても本発明を同様に適用できる。
【0069】
さらに、上記の実施例では光学式検出器を用いてインクカートリッジの装着の有無、インクニアエンド状態を検出しているが、これ以外の形式の検出機構を用いることも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、インクニアエンド状態になったか否かの情報をインクカートリッジの側に記憶保持させると共に、インクニアエンド状態になった後にはインク残量情報もインクカートリッジの側に記憶保持させるようにしている。
【0071】
したがって、インクニアエンド状態になった後に、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部からインクカートリッジが引き抜かれ、再びカートリッジ装着部に装着された場合に、インクカートリッジの側の記憶情報に基づき、インクジェットプリンタの側では、当該インクカートリッジのインク残量を管理できる。よって、本発明によれば、インクカートリッジが途中で引き抜かれた場合でも、実質的にインクが無くなるまでインクカートリッジを使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェットプリンタの構成を示す斜視図である。
【図2】図1の検出機構を示すために、インクカートリッジとヘッドキャリッジを取り出して示す説明図である。
【図3】図1の検出機構を示すために、ヘッドキャリッジを取り出して示す説明図である。
【図4】図1の検出機構を示すために、インクカートリッジとヘッドキャリッジを取り出して示す平面図である。
【図5】図1のインクカートリッジの縦断面図である。
【図6】図1のインクカートリッジの横断面図である。
【図7】図1のインクジェットプリンタとインクカートリッジから構成されるインク残量検出システムを示す概略構成図である。
【図8】図7のシステムのインク残量検出動作を示す概略フローチャートである。
【図9】図7のシステムのインク残量検出動作を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ、4 ヘッドキャリッジ、5 インクジェットヘッド、6 カートリッジ装着部、7、8 インクカートリッジ、70、80 ICメモリ、71、81 フラグ領域、72、82 残量カウンタ、10 光学式検出器、11、12 被検出部、21、22、41、42 直角プリズム、21a、21b、22a、22b プリズム反射面、31 発光素子(LED)、32受光素子、51 位置検出部、54 検出回路、55 リーダ・ライタ、56インク残量算出回路、57 ヘッド駆動回路、58 インクリアルエンド検出回路、61、62 接触端子、M キャリッジモータ、P1〜P4 検出位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクカートリッジをインク供給源とするインクジェットプリンタに関し、特に、インクカートリッジが引き抜かれた場合においても当該インクカートリッジのインク残量を精度良く検出可能なインクカートリッジの残量検出方法およびシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
インクカートリッジをインク供給源とするインクジェットプリンタにおいては、インクカートリッジのインク残量を検出するためにインクカートリッジに取り付けたICチップなどのメモリ部材にインク残量カウンタを搭載した構成のものが知られている。この構成の場合には、インク液滴の吐出回数からインク消費量を算出し、算出したインク消費量に対応する値をメモリ部材のインク残量カウンタから減算することで残量を管理している。このようなインクジェットプリンタは、例えば、下記の特許文献1に開示されている。
【0003】
しかしながら、インク液滴の吐出回数に基づきインク消費量を算出する場合、インク吐出量にばらつきがあるので、インク吐出量の最大値に吐出回数を掛け合わせてインク消費量としている。したがって、インク残量カウンタによりインク残量が無くなったことが検出された時点では、一般にインクカートリッジ内には充分なインクが残っている場合が多く、経済的でない。
【0004】
一方、インクカートリッジのインク残量を検出するために、インクニアエンド検出機構と、インクジェットプリンタの側に搭載されたインク残量カウンタとを備えた構成のものも知られている。例えば、光学式センサを用いて、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部に装着されているインクカートリッジのインク残量が予め定めた所定のインク残量以下になるインクニアエンド状態を検出し、インクニアエンド状態になった後は、インク液滴の吐出回数からインク消費量を算出し、算出したインク消費量に対応する値をインク残量カウンタから減算するように構成されている。インク残量カウンタの値が予め定めた値以下になると、インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなったインクリアルエンド状態になったことが検出される。このようなインクジェットプリンタは、例えば、下記の特許文献2に開示されている。
【0005】
インクニアエンド状態が検出された後に、インク液滴の吐出回数に基づきインクリアルエンド状態を検出すると、インク液滴の吐出回数のみに基づきインクリアルエンドを検出する場合に比べて、インクリアルエンド検出時点での残存インク量を少なくできる。
【0006】
【特許文献1】
国際公開第01/005596号パンフレット
【特許文献2】
特開2002−326369号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、インクカートリッジがカートリッジ装着部から一旦引き抜かれてしまうと、インク残量の検出が出来ないという課題がある。すなわち、インクカートリッジがカートリッジ装着部に装着されている間は、インクジェットプリンタの側のインク残量カウンタと、カートリッジ装着部に装着されているインクカートリッジとが対応関係にある。しかるに、インクカートリッジが引き抜かれて、再度装着された場合には、装着されたインクカートリッジが引き抜かれたインクカートリッジと同一のものであるか否かが不明である。
【0008】
このために、従来においては、インクニアエンドが検出された後にインクカートリッジが引き抜かれた場合にはインク残量カウンタをリセットしている。また、再び同一のインクカートリッジが装着された場合には、インクニアエンド状態であることが検出されるものの、インクニアエンド状態からどの程度の量のインクが消費されているのかが不明である。よって、インク残量の多寡に拘わりなく、インクリアルエンドであると判定せざるを得ないのが現状である。このように、インクニアエンド検出後にインクカートリッジが抜かれた場合には、当該インクカートリッジのインクが無駄になり、極めて不経済である。
【0009】
本発明の課題は、インクニアエンド検出後にインクカートリッジが引き抜かれた場合においても、当該インクカートリッジをインクリアルエンド状態まで再び使用可能なインクカートリッジの残量検出方法およびシステムを提案することにある。
【0010】
また、本発明の課題は、かかる新しい残量検出方法によりインク残量を検出可能なインクジェットプリンタおよびインクカートリッジを提案することある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部に着脱可能に装着され、インク残量に関する情報を記憶保持可能なインクカートリッジの残量検出方法において、
前記カートリッジ装着部に装着されている前記インクカートリッジのインク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になった以降は、当該インクニアエンド状態になった旨およびインク残量情報を、前記インクカートリッジの側に記憶保持させ、
前記カートリッジ装着部に、前記インクニアエンド状態になっているインクカートリッジが新たに装着された場合には、当該インクカートリッジの側に記憶保持されている前記インク残量情報に基づき、当該インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態の検出動作を開始することを特徴としている。
【0012】
本発明のインクカートリッジの残量検出方法では、インクカートリッジの側に、インクニアエンド状態になっているか否かの情報を記憶保持させ、インクニアエンド状態になっている場合にはインク残量情報も記憶保持させるようにしている。したがって、インクニアエンド状態になった後にインクカートリッジが引き抜かれて、再びカートリッジ装着部に装着された場合には、インクカートリッジの側に記憶保持されている情報に基づき、インクジェットプリンタの側において、インクカートリッジがインクニアエンド状態になっているか否かが分かる。また、インクニアエンド状態になっている場合には、インクカートリッジの側にインク残量情報が記憶保持されているので、インクジェットプリンタの側では、このインク残量情報に基づき、インクカートリッジのインクリアルエンドの検出も行うことができる。
【0013】
よって、インクカートリッジが引き抜かれて、再び装着された場合においても、そのインクカートリッジのインクリアルエンドを精度良く検出できる。よって、従来のように、インクニアエンド状態になった後に引き抜かれ、再び装着されたインクカートリッジについては一律にインクリアルエンド状態であると判定していた場合に比べて、インクの無駄を抑制できるので、極めて経済的である。
【0014】
ここで、前記インクリアルエンド状態の検出動作では、前記インク残量情報と、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数から算出したインク消費量とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出し、前記インク残量情報を算出されたインク残量となるように更新し、算出されたインク残量に基づき前記インクリアルエンド状態の判別を行うようにすればよい。
【0015】
また、前記インクカートリッジの側に記憶保持される前記インク残量情報の初期値として、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものを採用すればよい。
【0016】
さらに、前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを、インクジェットプリンタへの電源投入時や、カートリッジ装着部の蓋が開閉された後の初期化動作の時点などの所定のタイミングで検出し、
インクカートリッジが装着されている場合に、前記インクカートリッジの側に記憶保持されている情報を読み出して、当該インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になっているか否かを検出すればよい。
【0017】
次に、本発明は、上記の方法によりインクカートリッジの残量を検出する残量検出システムに関するものであり、
インクジェットプリンタのインク供給源として用いるインクカートリッジと、
前記インクカートリッジを着脱可能に装着するために前記インクジェットプリンタに形成されているカートリッジ装着部と、
前記インクカートリッジのインク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になっているか否かを表す情報と、当該インクカートリッジのインク残量情報とを記憶保持可能な、前記インクカートリッジに取り付けられている記憶部材と、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記記憶部材に対する書き込みおよび読み出しを行う書き込み・読み出し手段と、
前記記憶部材に、前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態であることを表す情報が記憶されている場合には、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数と、前記記憶部の前記インク残量情報とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段と、
前記記憶部材のインク残量情報を、算出されたインク残量となるように更新する更新手段と、
算出されたインク残量に基づき、前記インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態になったか否かを検出するインクリアルエンド検出手段とを有していることを特徴としている。
【0018】
ここで、前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するインクニアエンド検出手段を有し、前記インクニアエンド状態になったことが検出された場合に、前記更新手段によって、前記インクカートリッジの前記記憶部材に、その旨を表す情報を保持させるようにすればよい。
【0019】
また、前記記憶部材に担持される前記インク残量情報の初期値として、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものを採用すればよい。
【0020】
さらに、前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出するインクカートリッジ検出手段を有し、
前記インクカートリッジが装着されていることが検出された場合に、前記書き込み・読み出し手段によって前記記憶部材の記憶内容を読み出して、インクニアエンド状態のものであるか否かを検出すればよい。
【0021】
次に、本発明は、上記のインクカートリッジの残量検出システムにおける前記インクジェットプリンタであって、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記記憶部材に対する書き込みおよび読み出しを行う書き込み・読み出し手段と、
前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態であることを表す情報が前記記憶部材に記憶保持されている場合には、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数と、前記記憶部の前記インク残量情報とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段と、
前記記憶部材のインク残量情報を、算出されたインク残量となるように更新する更新手段と、
算出されたインク残量に基づき、前記インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態になったか否かを検出するインクリアルエンド検出手段とを有していることを特徴としている。
【0022】
ここで、前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するインクニアエンド検出手段を有し、
前記更新手段によって、前記インクニアエンド状態になったことが検出された場合に、前記インクカートリッジの前記記憶部材に、その旨を表す情報を記憶保持させるようにすればよい。
【0023】
また、前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出するインクカートリッジ検出手段を有し、
前記インクカートリッジが装着されていることが検出された場合に、前記書き込み・読み出し手段によって前記記憶部材の記憶内容を読み出せばよい。
【0024】
一方、本発明は、前述のインクカートリッジの残量検出システムにおける前記インクカートリッジであって、
インク残量情報と、インク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になっているか否かを表す情報とが更新可能な状態で保持されている記憶部材を有していることを特徴としている。
【0025】
ここで、前記記憶部材に担持される前記インク残量情報の初期値として、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものを採用すればよい。
【0026】
また、前記記憶部材としてはICメモリを用いることが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して、本発明のインクカートリッジの残量検出方法を適用したオフキャリッジ方式のシリアル型インクジェットプリンタの一例を説明する。
【0028】
(全体構成)
図1は本例のインクジェットプリンタを示す斜視図であり、図2および図3はインクカートリッジの有無およびインクニアエンド検出用の光学式検出機構を示す説明図である。これらの図を参照して説明すると、本例のインクジェットプリンタ1は、ケース2の内部に、印字幅方向に配置したガイド軸3に沿って往復移動可能に配置されたヘッドキャリッジ4と、このヘッドキャリッジ4に搭載されたインクジェットヘッド5とが配置されている。ヘッドキャリッジ4の移動方向に沿ってカートリッジ装着部6が形成されており、ここには、2個のインクカートリッジ7、8が着脱可能に装着されている。インクジェットヘッド5のインクノズル面5aに対向する側にはプラテン9が配置され、ここを通って搬送される記録紙(図示せず)に対してインクジェットヘッド5により印刷が行われる。
【0029】
図2および図3に示すように、ヘッドキャリッジ4には反射型の光学式検出器10が搭載されている。カートリッジ装着部6には、インクカートリッジ7、8が印字幅方向に配列された状態に装着されており、光学式検出器10に面する側面における底側の位置には、それぞれ、プリズム反射面からなる被検出部11、12が配置されている。反射型の光学式検出器10は、これら被検出部11、12からの反射光量に基づき、インクカートリッジ7、8が装着されているか否かを検出する。また、各インクカートリッジ7、8のインク残量が予め定められた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になったか否かを検出するようになっている。
【0030】
次に、図4はカートリッジ装着部6に装着されたインクカートリッジ7、8と光学式検出器10との位置関係を中心に示す部分平面図である。本例のインクカートリッジ7、8は、その側面7a、8aに、ICチップ70、80が取り付けられている。ICチップ70、80は、それぞれ、インクニアエンド状態になっているか否かを表すフラグ領域71、81と、インク残量カウンタ72、82とを備えている。フラグ領域71、81が例えば「0」の場合はインクニアエンドにはなっていないことを表し、「1」の場合はインクニアエンド状態になっていることを表す。また、インク残量カウンタ72、82には、インクニアエンド状態における各インクカートリッジ7、8のインク残量に対応する値が初期値として保持されている。
【0031】
インクジェットプリンタ1のカートリッジ装着部6には、ここに装着されたインクカートリッジ7、8のICチップ70、80に対峙する部位に、接触端子61、62が配置されている。インクカートリッジ7、8をカートリッジ装着部6に装着すると、各ICチップ70、80の出力端子(図示せず)がカートリッジ装着部6の側の接触端子61、62に接触状態になり、インクジェットプリンタ1の側においてICチップ70、80のフラグ領域71、81およびインク残量カウンタ72、82の内容を読み出すことが可能であり、また、これらの内容を書き換え可能である。
【0032】
ここで、被検出部11は後述のように直角プリズム21および22を備えており、他方の被検出部12も同様に直角プリズム41、42を備えている。これらの直角プリズム21〜42の中心線に光学式検出器10の発光素子および受光素子の中心線が一致した位置、すなわち、光学式検出器10が図4における位置P1、P2、P3、P4に到った時点が検出ポイント(検出信号のレベルがピークになる位置)である。本例では、検出ポイントP1、P3において各インクカートリッジ7、8の装着の有無が検出され、検出ポイントP2、P4において各インクカートリッジ7、8がインクニアエンド状態になったか否かが検出される。
【0033】
(インクカートリッジ)
次に、図5および図6は、一方のインクカートリッジ7の縦断面図および横断面図である。インクカートリッジ7は例えば黒インクが貯留されたインクカートリッジであり、他方のインクカートリッジ8は黒以外のカラーインクが貯留されたインクカートリッジである。これらのインクカートリッジ7、8の基本的な構造は同一であるので、インクカートリッジ7の構造のみを以下に説明する。
【0034】
これらの図に示すように、インクカートリッジ7はフォーム式のインクカートリッジであり、上側が開口した直方体の容器本体102と、この上側開口103を封鎖している容器蓋104とを有し、これらの内部に主インク室105が形成され、ここに、インクが吸収保持された全体として直方体形状のフォーム106が収納されている。
【0035】
容器本体102の底面にはインク取出し孔107が形成されており、このインク取出し孔107には円盤状のゴムパッキン108が装着されており、その中心に開けた貫通孔108aがインク取出し口とされている。インク取出し孔107におけるゴムパッキン108よりも奥の部分には、インク取出し口108aを封鎖可能な弁109が配置されており、この弁109は常にコイルばね110によってゴムパッキン108に押し付けられ、インク取出し口108aを封鎖している。
【0036】
主インク室105は、第1のフィルタ111および第2のフィルタ112によって仕切られている副インク室130を介してインク取出し孔107に連通している。また、容器蓋104に形成された大気連通孔113を介して大気開放されている。従って、主インク室105に装着したフォーム106に吸収保持されているインクが、インク取出し孔107を介して吸引されると、吸引されたインクに対応する分の空気が、大気連通口113から主インク室105に入り込む。
【0037】
次に、副インク室130の部分を説明すると、容器本体102の底板部分121には、矩形断面の筒状枠122が当該底板部分121を貫通して上下に垂直に延びている。この筒状枠122における主インク室105内に垂直に起立している上側筒状枠部分123の上端には長方形の連通口125(主インク室側連通口)が形成されている。この連通口125には長方形の第1のフィルタ111が取り付けられている。
【0038】
この筒状枠122の容器底板部分121から下方に垂直に突出している下側筒状枠部分124の下端開口は、これに一体形成されている枠底板部分124aによって封鎖されており、当該枠底板部分124aの略中央からは、全体として円筒状の突出部分126が上方に垂直に延びる状態で一体形成されている。この突出部分126の中心孔はインク取り出し孔107に連通したインク通路127とされており、ここにゴムパッキン108、弁109およびコイルばね110が装着されており、当該コイルばね110のばね受け128が突出部分126の内周面に一体形成されている。
【0039】
この突出部分126は、上記の第1のフィルタ111よりも所定距離だけ下の位置までに延びており、その上端に形成されている円形の連通口129(取り付け孔側連通口)には第2のフィルタ112が取り付けられている。
【0040】
本例の第1のフィルタ111は、インクを通すと共に、インク取出し孔107に作用するインク吸引力によって、気泡が通過可能な多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってメニスカスが破壊する毛管引力となる孔サイズの多孔質材料から形成されている。この第1のフィルタ111は、例えば、メッシュフィルタから形成されている。
【0041】
これに対して、第2のフィルタ112は、インクを通すが、インク取出し孔に作用するインク吸引力によっては気泡が通過することのない多孔質材料から形成されている。すなわち、インク吸引力によってはメニスカスが破壊しない毛管引力となる細かな孔サイズの多孔質材料から形成されている。また、この第2のフィルタ112は、インクに混入している異物を捕捉可能な孔サイズのものである。この第2のフィルタ112もメッシュフィルタから形成することができる。
【0042】
ここで、インク吸引力とは、インク供給対象のインクジェットヘッド(図示せず)でのインク吐出圧力によりインク取出し孔107に作用するインク吸引力である。
【0043】
次に、本例の副インク室130には、インク吸い上げ用のコップ状キャップ131が配置されている。このコップ状キャップ131によって、副インク室130の底に溜まっているインクを上方に位置している第2のフィルタ112が取り付けられている連通口129まで吸い上げるようにしている。
【0044】
(光学式検出機構)
次に、インクカートリッジ7、8の装着の有無、およびインクニアエンドを検出するための光学式検出機構を詳細に説明する。光学式検出機構は、前述のように、ヘッドキャリッジ4に搭載された光学式検出器10と、インクカートリッジ7、8の側に形成された被検出部11、12から構成されている。
【0045】
インクカートリッジ7の被検出部11には、インクカートリッジ7がインクジェットプリンタ1のカートリッジ装着部6に装着されたか否かを光学的に検出するために用いる直角プリズム21と、副インク室130に溜まっているインク残量が所定インク残量を下回った状態(インクニアエンド状態)を光学的に検出するために用いる直角プリズム22が配置されている。
【0046】
容器本体102の側板部分153の下端部分には、横長の矩形板154が接着固定されており、この矩形板154の内側面に直角プリズム21および22が一定の間隔で一体形成されている。これら直角プリズム21、22はそれぞれ直交する一対の反射面21a、21bおよび22a、22bを備えている。
【0047】
一方の直角プリズム21は、一定隙間の空気層155を介して容器本体102の側板部分153に対峙している。すなわち、側板部分153には直角プリズム21に対応した形状の凹部156が形成されており、これにより各反射面21a、21bは一定隙間の空気層155を介して主インク室105の側板部分153に対峙している。
【0048】
これに対して、他方の直角プリズム22は、副インク室130を形成している筒状枠122に開けた開口部122bから直接に副インク室130の内部に露出している。すなわち、一対のプリズム反射面22a、22bの背面がインク界面となっている。従って、副インク室130のインク液面が当該直角プリズム22の取り付け位置よりも上側にある場合には、各反射面22a、22bはインクに接して反射面として機能しない。しかるに、インク液面が下方に下がると、各反射面22a、22bは本来の反射面として機能を徐々に取り戻す。
【0049】
一方、ヘッドキャリッジ4に搭載されている反射型の光学式検出器10は、発光素子31と受光素子32を備えている。これらの中心軸線が反射面21a、21bの中心線、あるいは反射面22a、22bの中心線に一致した状態では、発光素子31からの射出光を反射面21aあるいは22aに対して45度の角度で入射させ、この反射面21aあるいは22aおよび反射面21bあるいは22bで反射された戻り光を受光素子32により受光できるようになっている。
【0050】
なお、他方のインクカートリッジ8の被検出部11も、直角プリズム41、42を備え、各直角プリズム41、42はそれぞれ直交する一対の反射面を備えている。
【0051】
(インク残量検出システム)
次に、図7には、上記構成のインクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ7、8から構成されるインクカートリッジのインク残量検出システムの概略構成を示してある。インク残量検出システムの制御系は、インクジェットプリンタ1の駆動制御装置の一部として構成されており、CPUを中心に構成されている制御回路50を備え、ROM内に格納されている制御プログラムを実行することにより、印字動作、インク残量検出動作などの各種の動作を実現している。また、ヘッドキャリッジ4を印字幅方向に往復移動させるためのステッピングモータからなるキャリッジモータMのステップ数に基づき、ヘッドキャリッジ4の移動位置(キャリッジポジション)を検出する位置検出回路51を備えている。
【0052】
光学的検出器10の発光素子31はLEDからなり、LED発光回路52を介して発光が制御される。その受光素子32の受光量はLED受光回路53を介して検出回路54に取り込まれる。検出回路54では、位置検出部51から供給されるヘッドキャリッジ4の位置情報と、LED受光回路53から供給される受光量とに基づき、図4に示す検出ポイントP1〜P4での受光量から、インクカートリッジ7、8が装着されているか否か、および、インクカートリッジ7、8がインクニアエンド状態になったか否かを検出する。
【0053】
検出回路54によりインクニアエンド状態が検出されると、その情報がICチップのリーダ・ライタ55およびインク残量算出回路56に供給される。リーダ・ライタ55は、この情報を受け取ると、カートリッジ装着部6に装着されているインクカートリッジ7、8のICチップ70、80のフラグ領域71、81を「0」から「1」に書き換える。
【0054】
インク残量算出回路56では、インクニアエンド状態が検出されると、インクジェットヘッドの駆動回路57から供給されるインクジェットヘッドの駆動状態に基づき、インク液滴の吐出回数を算出し、吐出回数に予め定められている最大インク吐出量を掛け合わせて、インク消費量を算出する。また、インク残量算出回路56には、ICチップのリーダ・ライタ55を介して、カートリッジ装着部6に装着されているインクカートリッジ7、8のICチップ70、80のインク残量カウンタ72、82のカウント値が供給されている。
【0055】
インク残量算出回路56では、リーダ・ライタ55から供給されたカウント値から、算出されたインク消費量に対応する値を減算して、インク残量を算出する。算出されたインク残量は、リーダ・ライタ55を介して、インクカートリッジ7、8のICチップ70、80の残量カウンタ72、82に書き込まれる。また、算出されたインク残量はインクリアルエンド検出回路58に供給され、このインクリアルエンド検出回路58において、インクカートリッジ7、8のインク残量が無くなったことが検出されるようになっている。
【0056】
(インク残量検出動作)
図8は、インクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ7、8から構成されるインク残量検出システムによる検出動作の一例を示す概略フローチャートである。なお、インクカートリッジ7、8のインク残量の検出は個別に行われる。
【0057】
この図を参照して説明すると、インクジェットプリンタ1の電源投入後などに行われる初期設定動作時において、ヘッドキャリッジ4をそのホームポジションHP(図4参照)から副走査方向(矢印A、Bの方向)に一往復させ、光学式検出器10の受光量を読み取る。また、インクカートリッジ7、8のICチップ70、80の記憶内容を読み込む(ステップST1)。
【0058】
ヘッドキャリッジ4の移動の間に、ヘッドキャリッジ4に搭載されている光学式検出器10が検出ポイントP1〜P4を走査する時の光学式検出器10の受光量に基づき、検出回路54は、インクカートリッジ7、8の装着の有無を検出する(ステップST2)。インクカートリッジ7、8が装着されていない場合にはその旨を表示するなどの処理を行う(ステップST3)。インクカートリッジ7、8が装着されている場合には、リーダ・ライタ55を介して読み込まれたインクカートリッジ7、8のICチップ70、80のフラグ領域71、81が、インクニアエンド状態であることを表す値、すなわち「1」であるか否かを判断する(ステップST4)。
【0059】
フラグ領域71、81がインクニアエンド状態になっているインクカートリッジ7、8が装着されている場合には、ICチップ70、80の残量カウンタ72、82のカウント値に基づき、これらがインクリアルエンド状態であるか否かを判別する(ステップST5)。でインクリアルエンド状態であることが検出された場合には、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST6)。また、インクリアルエンド状態でないことが検出された場合には、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST7)。
【0060】
フラグ領域71、81がインクニアエンド状態になっていないインクカートリッジ7、8が装着されている場合には、ヘッドキャリッジ4の移動の間に、ヘッドキャリッジ4に搭載されている光学式検出器10が検出ポイントP1〜P4を走査する時の光学式検出器10の受光量に基づき、検出回路54は、インクカートリッジ7、8のニアエンドを検出する(ステップST8)。
【0061】
インクニアエンド状態になっていることが検出されると、インクニアエンド状態になったインクカートリッジ7、8のICメモリ70、80のフラグ領域71、81を「0」から「1」に書き換える(ステップST9)。また、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST7)。
【0062】
インクニアエンド状態になっていないことが検出された場合は、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST10)。
【0063】
(インク残量減算動作)
図9は、インクジェットプリンタ1およびインクカートリッジ7、8から構成されるインク残量検出システムによる減算動作の一例を示す概略フローチャートである。なお、インクカートリッジ7、8のインク残量の減算は個別に行われる。
【0064】
この図を参照して説明すると、印字動作など、インク吐出を伴う動作毎に、インクカートリッジ7、8のICチップ70、80の記憶内容を読み込む(ステップST11)。リーダ・ライタ55を介して読み込まれたインクカートリッジ7,8のICチップ70、80のフラグ領域71、81が、インクニアエンド状態であることを表す値、すなわち「1」であるか否かを判断する(ステップST12)。フラグ領域71、81の値が「0」の場合には、その旨を表示するなどの処理を行う(ステップST17)。
【0065】
フラグ領域71、81がインクニアエンド状態になっているインクカートリッジ7、8が装着されている場合には、インク液滴の吐出回数に最大インク吐出量を掛け合わせてインク消費量を算出し、このインク消費量に対応する値を、ICメモリ70、80の残量カウンタ72、82のカウント値から減算することにより、インク残量を算出し、ICメモリ70、80の残量カウンタ72、82に書き込む(ステップST13)。算出されたインク残量が零でない場合には(ステップST14)、インクニアエンド状態である旨の表示などを行う(ステップST16)。インク残量が零となった場合には(ステップST14)、インクリアルエンド状態であるので、その旨を表示するなどの処理を行って動作を終了する(ステップST15)。
【0066】
なお、インク消費によるインクニアエンド発生は、定期的に図8に示すインク残量検出動作を行うことで検出する。
【0067】
(その他の実施の形態)
なお、上記の実施例では、ヘッドキャリッジに単一の光学式検出器が搭載されているが、例えば、2個の光学式検出器を搭載した構成とすることもできる。この場合には、同一のキャリッジポジションにおいて、一方の光学式検出器によってインクカートリッジの有無を検出し、他方の光学式検出器によってインクニアエンドの有無を検出する等の検出方法を実現できる。
【0068】
また、上記の実施例では2個のインクカートリッジが装着されるインクジェットプリンタの例であるが、単一のインクカートリッジが搭載されるもの、あるいは3個以上のインクカートリッジが搭載されるものに対しても本発明を同様に適用できる。
【0069】
さらに、上記の実施例では光学式検出器を用いてインクカートリッジの装着の有無、インクニアエンド状態を検出しているが、これ以外の形式の検出機構を用いることも可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、インクニアエンド状態になったか否かの情報をインクカートリッジの側に記憶保持させると共に、インクニアエンド状態になった後にはインク残量情報もインクカートリッジの側に記憶保持させるようにしている。
【0071】
したがって、インクニアエンド状態になった後に、インクジェットプリンタのカートリッジ装着部からインクカートリッジが引き抜かれ、再びカートリッジ装着部に装着された場合に、インクカートリッジの側の記憶情報に基づき、インクジェットプリンタの側では、当該インクカートリッジのインク残量を管理できる。よって、本発明によれば、インクカートリッジが途中で引き抜かれた場合でも、実質的にインクが無くなるまでインクカートリッジを使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェットプリンタの構成を示す斜視図である。
【図2】図1の検出機構を示すために、インクカートリッジとヘッドキャリッジを取り出して示す説明図である。
【図3】図1の検出機構を示すために、ヘッドキャリッジを取り出して示す説明図である。
【図4】図1の検出機構を示すために、インクカートリッジとヘッドキャリッジを取り出して示す平面図である。
【図5】図1のインクカートリッジの縦断面図である。
【図6】図1のインクカートリッジの横断面図である。
【図7】図1のインクジェットプリンタとインクカートリッジから構成されるインク残量検出システムを示す概略構成図である。
【図8】図7のシステムのインク残量検出動作を示す概略フローチャートである。
【図9】図7のシステムのインク残量検出動作を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ、4 ヘッドキャリッジ、5 インクジェットヘッド、6 カートリッジ装着部、7、8 インクカートリッジ、70、80 ICメモリ、71、81 フラグ領域、72、82 残量カウンタ、10 光学式検出器、11、12 被検出部、21、22、41、42 直角プリズム、21a、21b、22a、22b プリズム反射面、31 発光素子(LED)、32受光素子、51 位置検出部、54 検出回路、55 リーダ・ライタ、56インク残量算出回路、57 ヘッド駆動回路、58 インクリアルエンド検出回路、61、62 接触端子、M キャリッジモータ、P1〜P4 検出位置
Claims (14)
- インクジェットプリンタのカートリッジ装着部に着脱可能に装着され、インク残量に関する情報を記憶保持可能なインクカートリッジの残量検出方法において、
前記カートリッジ装着部に装着されている前記インクカートリッジのインク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になった以降は、当該インクニアエンド状態になった旨およびインク残量情報を、前記インクカートリッジの側に記憶保持させ、
前記カートリッジ装着部に、前記インクニアエンド状態になっているインクカートリッジが新たに装着された場合には、当該インクカートリッジの側に記憶保持されている前記インク残量情報に基づき、当該インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態の検出動作を開始するインクカートリッジの残量検出方法。 - 請求項1において、
前記インクリアルエンド状態の検出動作では、前記インク残量情報と、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数から算出したインク消費量とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出し、前記インク残量情報を算出されたインク残量となるように更新し、算出されたインク残量に基づき前記インクリアルエンド状態の判別を行うインクカートリッジの残量検出方法。 - 請求項1または2において、
前記インクカートリッジの側に記憶保持される前記インク残量情報の初期値が、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものであるインクカートリッジの残量検出方法。 - 請求項1、2または3において、
前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出し、
装着されている場合には、前記インクカートリッジの側に記憶保持されている情報を読み出して、当該インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になっているか否かを検出するインクカートリッジの残量検出方法。 - インクジェットプリンタのインク供給源として用いるインクカートリッジと、
前記インクカートリッジを着脱可能に装着するために前記インクジェットプリンタに形成されているカートリッジ装着部と、
前記インクカートリッジのインク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になっているか否かを表す情報と、当該インクカートリッジのインク残量情報とを記憶保持可能な、前記インクカートリッジに取り付けられている記憶部材と、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記記憶部材に対する書き込みおよび読み出しを行う書き込み・読み出し手段と、
前記記憶部材に、前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態であることを表す情報が記憶されている場合には、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数と、前記記憶部の前記インク残量情報とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段と、
前記記憶部材のインク残量情報を、算出されたインク残量となるように更新する更新手段と、
算出されたインク残量に基づき、前記インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態になったか否かを検出するインクリアルエンド検出手段と、
を有しているインクカートリッジの残量検出システム。 - 請求項5において、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するインクニアエンド検出手段を有し、
前記更新手段は、前記インクニアエンド状態になったことが検出された場合に、前記インクカートリッジの前記記憶部材に、その旨を表す情報を保持させるインクカートリッジの残量検出システム。 - 請求項6において、
前記記憶部材に保持される前記インク残量情報の初期値が、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものであるインクカートリッジの残量検出システム。 - 請求項5、6または7において、
前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出するインクカートリッジ検出手段を有し、
前記インクカートリッジが装着されていることが検出された場合には、前記書き込み・読み出し手段によって前記記憶部材の記憶内容が読み出されるインクカートリッジの残量検出システム。 - 請求項5に記載のインクカートリッジの残量検出システムにおける前記インクジェットプリンタであって、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジの前記記憶部材に対する書き込みおよび読み出しを行う書き込み・読み出し手段と、
前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態であることを表す情報が前記記憶部材に記憶保持されている場合には、前記インクジェットプリンタのインク液滴の吐出回数と、前記記憶部の前記インク残量情報とに基づき、前記インクカートリッジのインク残量を算出するインク残量算出手段と、
前記記憶部材に記憶保持されているインク残量情報を、算出されたインク残量となるように更新する更新手段と、
算出されたインク残量に基づき、前記インクカートリッジのインク残量が実質的に無くなるインクリアルエンド状態になったか否かを検出するインクリアルエンド検出手段と、
を有しているインクジェットプリンタ。 - 請求項9において、
前記カートリッジ装着部に装着された前記インクカートリッジが前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するインクニアエンド検出手段を有し、
前記更新手段は、前記インクニアエンド状態になったことが検出された場合に、前記インクカートリッジの前記記憶部材に、その旨を表す情報を記憶保持させるインクジェットプリンタ。 - 請求項9または10において、
前記カートリッジ装着部に前記インクカートリッジが装着されているか否かを所定のタイミングで検出するインクカートリッジ検出手段を有し、
前記インクカートリッジが装着されていることが検出された場合には、前記書き込み・読み出し手段によって前記記憶部材の記憶内容が読み出されるインクジェットプリンタ。 - 請求項5に記載のインクカートリッジの残量検出システムにおける前記インクカートリッジであって、
インク残量情報と、インク残量が予め定めた所定インク残量以下のインクニアエンド状態になっているか否かを表す情報とが書き換え可能な状態で保持されている記憶部材を有しているインクカートリッジ。 - 請求項12において、
前記記憶部材に記憶保持される前記インク残量情報の初期値が、前記インクニアエンド状態になったか否かを検出するために用いる前記所定インク残量を表すものであるインクカートリッジ。 - 請求項12または13において、
前記記憶部材はICメモリであるインクカートリッジ。
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JP2003159362A JP2004358793A (ja) | 2003-06-04 | 2003-06-04 | インクカートリッジの残量検出方法、インクカートリッジの残量検出システム、インクジェットプリンタ及びインクカートリッジ |
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2003
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