JP2004356684A - 移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来は、シングルシステムを対象としているため、デュアルシステムに適用した場合、移動無線端末装置静止時の無駄なセルサーチにより消費電力が増大したり、2つの移動無線システム共にセルを検出できないことがある。
【解決手段】移動無線端末装置は、2G用制御部と3G用制御部を有し、3Gのセルサーチの周期を決定するときには、2G用制御部から得られる2Gのセルの移り変わりの頻度を示す指標Nrと、2Gセルの受信電界強度Rx_Levとを取得し、これらにより、本体記憶部16に記憶されているテーブルを参照して3Gのセルサーチ周期T_3Gを決定する(ステップS3、S4)。指標Nrにより移動無線端末が静止していると判定されるときには3Gのセルサーチの周期を長く設定することにより、静止時の無駄なセルサーチを抑制でき、端末が移動していると判定されるときには3Gのセルサーチの周期を短く設定する。
【選択図】 図3
【解決手段】移動無線端末装置は、2G用制御部と3G用制御部を有し、3Gのセルサーチの周期を決定するときには、2G用制御部から得られる2Gのセルの移り変わりの頻度を示す指標Nrと、2Gセルの受信電界強度Rx_Levとを取得し、これらにより、本体記憶部16に記憶されているテーブルを参照して3Gのセルサーチ周期T_3Gを決定する(ステップS3、S4)。指標Nrにより移動無線端末が静止していると判定されるときには3Gのセルサーチの周期を長く設定することにより、静止時の無駄なセルサーチを抑制でき、端末が移動していると判定されるときには3Gのセルサーチの周期を短く設定する。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置に係り、特に移動無線端末装置が位置登録を行うために基地局を検索するセルサーチ方法及び移動無線端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の移動無線端末装置の機能の一つに、位置登録を行うために最寄りの基地局を探す機能(セルサーチ)がある。このセルサーチは、通常、圏外状態で行われる(ここで、本明細書で「圏外状態」とは、基地局からの電波が届いていない電波受信不可能地域に在圏する状態ではなく、基地局からの電波が届いている(電波的には圏内にいる)も、まだセルを発見できていない状態をいう)。
【0003】
このセルサーチの周期が長いと移動無線端末装置の消費電流は減り、周期が短いと消費電流は増加するという特徴があり、また、セルサーチの周期が長すぎると電波的に圏内に入ってもセルサーチが行われるまでは圏内と認識できないという特徴がある。このように、セルサーチの周期は移動無線端末装置の消費電力と使い勝手に大きく影響を与えるため、セルサーチの周期を最適に制御するセルサーチ方法が重要となっている。
【0004】
セルサーチの周期を調整するための従来のセルサーチ方法としては、例えば、移動無線端末装置がセルの圏内から圏外へ移行する時は、短い周期でサーチを行い、一定時間セルが発見できない場合はセルサーチの周期を段階的に長くする方法などが挙げられる。
【0005】
例えば、シングルシステム(1つの無線方式)を対象としたセルサーチ周期を調整する従来のセルサーチ方法としては、シングルシステムの移動無線端末装置において、所定回数のセルサーチを実行する間の報知(BCCH)の更新回数から、その移動無線端末装置が移動しているかどうかを判断し、移動していると判断された場合にはセルサーチ周期を短周期に設定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−186009号公報(特許請求の範囲、第8−9頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記の特許文献1記載の従来の移動無線端末装置のセルサーチ方法では、シングルシステムのみを考慮しており、2つ以上の無線方式のデュアルシステムに対応するセルサーチ周期の調整については全く言及しておらず、別の無線方式の圏内から移動情報を入手するといったことについては考慮されていない。このため、上記の従来の移動無線端末装置のセルサーチ方法では、デュアルシステムに適用した場合、移動無線端末装置が別の無線方式の圏外の領域移動の有無から、移動無線端末装置の移動の有無を判断することができず、移動無線端末装置静止時の無駄なセルサーチにより消費電力が増大してしまう。
【0008】
また、上記の従来の移動無線端末装置のセルサーチ方法では、シングルシステムを対象としているため、例えば、2つの無線方式からなるデュアルシステムのうち一方のシステムの受信電界レベルが悪いときは、もう一方のシステムにおけるセルサーチ周期を短くするといったことができないため、2つのシステムともに圏外となることが生じる。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、移動無線端末装置内の別のシステムの情報から移動情報を入手することにより、別のシステムでセルが検出できていれば移動無線端末装置の移動を判断できる移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、静止時の無駄なセルサーチを抑制して消費電力を低減し得る移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置を提供することにある。
【0011】
更に、本発明の他の目的は、2つのシステムのうち一方のシステムの電界レベルが悪いときは、もう一方のセルサーチ周期を短くし得る移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の移動無線端末装置のセルサーチ方法は、複数の移動通信システムのいずれにも対応可能な移動無線端末装置が、位置登録を行うために最寄りの基地局を検索するセルサーチ方法であって、移動無線端末装置内の複数の移動通信システムに別々に対応する複数の制御部のうち、所望の一の移動通信システムでのセルサーチを行う一の制御部以外の他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得する第1のステップと、第1のステップの取得結果に基づき、一の制御部による所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定する第2のステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
この発明では、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得し、その取得結果に基づき、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するようにしたため、移動無線端末装置が静止しているか移動しているかに応じて、最適なセルサーチ周期を得ることができる。
【0014】
ここで、上記の第1のステップは、指標を、他の移動通信システムで通信中のときは一定時間あたりのハンドオーバーの発生頻度により取得し、他の移動通信システムに位置登録が完了しており、他の移動通信システムでの発信、着信が可能なアイドル状態では一定時間あたりに発生したセル移動の回数により取得し、他の移動通信システムで他のオペレータのセルは検出できているが、サービスを受けることのできるセルが検出されていないノーサービス状態では一定時間あたりに発生した検出セル数の変化量により取得し、第2のステップは、指標により移動無線端末装置の静止状態が判定されたときには、指標により移動無線端末装置の移動状態が判定されたときに比し、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定してもよい。この発明では、移動無線端末装置が静止しているときはセルサーチの周期を長く設定でき、移動しているときにはセルサーチの周期を長く設定することができる。
【0015】
また、上記の第2のステップは、受信電界レベルが悪いときには受信電界レベルが良好なときに比し、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に決定するようにしてもよい。この発明では、他の移動通信システムにおける受信電界レベルが悪いときには、所望の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に設定するので、他の移動通信システムでセルを検出できなくなる前に、所望の移動通信システムのセルサーチを開始することができる。
【0016】
また、上記の第1のステップは、指標を、一定時間あたりに発生した他の移動通信システムの検出セルの受信電界レベルの変化量により取得し、第2のステップは、指標により移動無線端末装置の静止状態が判定されたときには、指標により移動無線端末装置の移動状態が判定されたときに比し、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定するようにしてもよい。
【0017】
更に、上記の第2のステップは、複数の指標と複数の受信電界レベルとをそれぞれ対応付けてセルサーチ周期を示すテーブルを、第1のステップで取得した指標及び受信電界レベルで参照して、セルサーチ周期を決定するようにしてもよい。
【0018】
また、更に、上記の第2のステップは、第1のステップで取得した指標及び受信電界レベルを所定の式を用いて演算して、セルサーチ周期を決定するようにしてもよい。
【0019】
また、上記の目的を達成するため、本発明の移動無線端末装置は、複数の移動通信システムのいずれにも対応可能で、かつ、位置登録を行うために最寄りの基地局を検索するセルサーチの機能を備えた移動無線端末装置であって、複数の移動通信システムに別々に対応する複数の制御部と、複数の制御部に接続され、複数の移動通信システムのいずれにも対応しており、いずれかの移動通信システムの基地局との間で双方向の無線通信をする無線部と、所望の入力情報を入力するための各種のキーなどからなる本体操作部と、各種の情報を画面に表示する本体表示部と、各種のデータを格納し、また読み出される本体記憶部とを有し、複数の制御部は、所望の一の移動通信システムでのセルサーチを行う一の制御部以外の他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得する取得手段と、取得手段の取得結果に基づき、一の制御部による所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するセルサーチ決定手段とを有する構成としたものである。
【0020】
この発明では、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得し、その取得結果に基づき、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するようにしたため、移動無線端末装置が静止しているか移動しているかに応じて、最適なセルサーチ周期を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる移動無線端末装置のセルサーチ方法が適用される2つの移動電話システムのエリアを示す図である。同図において、GSM(Global System for Mobile communications)方式(2G;Second Generation)のエリアIの中に、第3世代携帯電話方式(3G;Third Generation)のエリアIIが存在している。また、移動無線端末装置の一例としての携帯電話機1及び2はそれぞれ2GのエリアI内で、かつ、3GのエリアIIの範囲外の地点A、Bにあるものとする。
【0022】
ここで、携帯電話機1は地点Aに留まっている(静止状態にある)ものとすると、セルサーチの結果、3Gのセルを発見できなかったとすると、再度セルサーチを行っても3Gのセルを発見できる可能性はない。地点Aは3GのエリアIIの範囲外であるからである。
【0023】
一方、携帯電話機が移動していれば、セルサーチの結果、3Gのセル(基地局の通信可能範囲)を発見できなかったとしても、再度セルサーチを行えばセルを発見できる可能性は高くなる。例えば、図1の携帯電話機2は地点Bでのセルサーチの結果、3Gのセルが検出できなくても、その後3GのエリアII内の地点Cまで移動していれば、セルサーチによって3Gのセルを検出できる。
【0024】
従って、携帯電話機1、2が静止状態にある場合は、上記セルサーチの周期を長く設定し、携帯電話機1、2が移動状態にある場合は、上記セルサーチの周期を短くすることにより、静止状態における無駄なセルサーチを減らすことができる。そこで、本実施の形態では、携帯電話機1、2の移動を判定する指標をもう一方のシステム(ここでは2G)の制御部から入手し、その情報を基に他方のシステムの制御部により3Gのセルサーチ周期を決定することを特徴とする。
【0025】
ここで、携帯電話機1、2が静止しているかどうかの判断は、2Gで通信中であれば2Gのハンドオーバーの発生頻度で行う。また、2Gがアイドル状態(2Gのシステムに携帯電話機1、2の位置登録が完了しており、2Gのシステムで発信、着信が可能な状態)であれば、2Gでのセル移動(Cell Reselection)の発生頻度で行う。また、2Gがノーサービス(No Service)状態(他のオペレータのセルは検出できているが、サービスを受けることのできるセルが検出されていない状態)の場合は、(主に他オペレータの)2Gセルの検出数の変化量で、携帯電話機1、2が移動しているかどうかを判断できる。
【0026】
更に、本実施の形態では、上記の方法以外に、2Gの受信電界レベルによっても3Gのセルサーチ周期を変更することを特徴とする。すなわち、携帯電話機1、2の2Gの基地局から定期的に送信されている電波の受信電界レベルが悪いときには、2Gが圏外になる可能性が高いため3Gのセルサーチの周期を短く設定し、2Gの受信電界レベルが良いときには、2Gが圏外になる可能性が低いため3Gのセルサーチの周期を長く設定する。
【0027】
以上により、本実施の形態では無駄なセルサーチを減らし、携帯電話機1、2の消費電力の削減が可能となる。また、必要なときには携帯電話機1、2のセルサーチの頻度を上げることができるので、速やかにセルを検出することが可能となる。
【0028】
次に、本発明になる移動無線端末装置の一実施の形態の構成及び動作について説明する。図2は本発明になる移動無線端末装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図において、移動無線端末装置は、アンテナ11aを介して図示しない基地局との間で双方向の無線通信をするための無線部11と、GSM方式(2G)用の制御部12と、第3世代携帯電話方式(3G)用の制御部13と、所望の入力情報を入力するための各種のキーなどからなる本体操作部14と、各種の情報を画面に表示する本体表示部15と、各種のデータを格納し、また読み出される本体記憶部16とより構成されている。
【0029】
無線部11は、2Gと3Gの両方のシステムに対応する構成とされている。この実施の形態の移動無線端末装置は、2Gと3Gの2種類の無線システム(デュアルシステム)に対応している携帯電話機であり、例えば、PHSとPDCの両方が使える携帯電話機である。なお、図2には本発明に必要な部分のみ図示しており、本発明の動作に関係ない部分は図示を省略してある。
【0030】
次に、本実施の形態の動作について説明する。まず、2G用制御部12から得られる情報を用いて3G用制御部13によりセルサーチ周期を決定する方法について、図2のブロック図と図3のフローチャートを併せ参照して説明する。ここで、携帯電話機は3Gの圏外状態、すなわち、携帯電話機は3Gのエリア内に在圏しており、3Gの基地局からの電波が届いている(電波的には圏内にいる)も、まだセルを発見できていない状態とする。また、携帯電話機は2Gのエリア内にも在圏しているものとする。
【0031】
まず、3G用の制御部13は3Gセルサーチの周期T_3Gに初期値を設定し(ステップS1)、続いてタイマTsearchをスタートする(ステップS2)。なお、このタイマTsearchは以下の手順の間も常にカウントアップしており、タイマTsearchのカウント値が、3Gセルサーチの周期T_3Gの値より大きくなった時点で、3Gセルサーチを開始するためのタイマである。
【0032】
次に、3G用の制御部13は2G用の制御部12から、2Gのセルの移り変わりの頻度を現す指標Nrと、2Gセルの受信電界強度Rx_Levを入手する(ステップS3)。ここで、上記の2Gのセルの移り変わりの頻度を現す指標Nrは、2Gの状態によりそれぞれ制御部12から得られる下記の情報が用いられる。すなわち、2G通信中は一定時間(T1)あたりに発生したハンドオーバーの回数、前記2Gアイドル中は一定時間(T1)あたりに発生したセル移動(Cell Reselection)の回数、前記2Gノーサービス状態では一定時間(T1)あたりに発生した検出セル数の変化量が、上記の指標Nrとして用いられる。
【0033】
従って、例えば2Gノーサービス状態で、一定時間Tlに2Gが4回セルサーチを行い、そのとき検出されたセルの数が、それぞれ2→3→1→5だとすると、上記の指標Nrは7(=|2−3|+|3−1|+|1−5|)となる。
【0034】
続いて、3G用の制御部13は上記情報Nr及びRx_Levと、本体記憶部16に予め格納されているテーブルを基に、3Gセルサーチ周期T_3Gを変更する(ステップS4)。上記のテーブルは、例えば図4に示すように、NrとRx_Levとを対応付けて3Gセルサーチ周期T_3Gを示すテーブルであり、このテーブルを上記情報Nr及びRx_Levで参照することで、3Gセルサーチ周期T_3Gの値が決定される。例えば、Nr=2,Rx_Lev=−35(dBm)とすると、図4から3Gセルサーチ周期T_3Gは50sと決定される。
【0035】
ここで、2Gシステムより入手した上記の指標Nrが0のときには、携帯電話機が静止していると判断され、また、上記の指標Nrが大きい値ほど、携帯電話機が速く移動していると判断され、携帯電話機が静止していると判断したときには、移動しているときに比べて図4のテーブルから分かるように、3Gセルサーチの周期T_3Gを長く設定するので、静止時の無駄な3Gセルサーチを抑制でき、消費電力の削減ができる。他方、携帯電話機が移動していると判断した場合は3Gセルサーチの周期T_3Gを静止時よりも短く設定するので、3Gセルの検出を早めることができる。
【0036】
また、上記のテーブルから分かるように、2Gの受信電界が悪いときはRx_Levが低くなり(絶対値が大となり)、このときには3Gセルサーチの周期T_3Gを短く設定することになる。このため、2Gが圏外になる前に3Gのセルサーチを開始することが可能となり、2G及び3G共に圏外となることが減る。
【0037】
続いて、3G用の制御部13は前記タイマTsearchのカウント値が、3GセルサーチタイマT_3Gの値より大きくなったかどうか判定する(ステップS5)。タイマTsearchのカウント値が、3Gセルサーチ周期T_3Gの値以下であるときには、一定時間待機(Wait)した後(ステップS7)、上述したステップS3、S4の処理を繰り返し、再びステップS5の判定処理を行う。
【0038】
一方、ステップS5でタイマTsearchのカウント値が、3Gセルサーチ周期T_3Gの値より大きくなったと判定された場合は、3Gセルサーチを開始する(ステップS6)。そして、制御部13は、上記の3Gセルサーチによりセルを発見できたかどうかを判断する(ステップS8)。このステップS8での3Gセルの発見は、CPICH(コモン・パイロット・チャネル)の受信電界レベルが閾値以上となったか否かにより判断する。
【0039】
セルを発見できなかったときには、前記ステップS2に戻り、ステップS2のタイマスタート処理からやり直す。他方、ステップS8でセルを発見できた場合は、制御部13は3Gの発見できたセルの基地局に対しその携帯電話機に割り当てられている固有のIDを基地局に送信して位置登録を開始し、位置登録が成功すれば3Gの待ち受け状態へ移行する(ステップS9)。
【0040】
従来は、2Gのアイドル状態(3G圏外)から2Gの受信電界が悪化する状態に移行すると、長い3Gセルサーチタイマを設定するので、そのタイマ起動中に2Gの圏外(2Gも3Gも圏外状態)となり、その後に3Gのセルサーチが開始されて3Gのアイドル状態になってしまっていた。
【0041】
これに対し、本実施の形態では、上記のように2Gのアイドル状態(3G圏外)から2Gの受信電界が悪化する状態に移行すると、3Gセルサーチタイマの周期が短くされるため、2Gが圏外になる前に3Gセルサーチが開始されて3Gアイドル状態に移行できる。また、本実施の形態によれば、2Gの受信電界が良いときに3Gセルサーチの周期を長く設定できるので、2Gが圏外になる可能性が低いときに、3Gセルサーチを抑制でき、消費電力の削減ができる。また、本実施の形態では、全地球測位システム(GPS)用受信機などの特殊なハードウェア(HW)を用いずに携帯電話機(UE:User Equipment)の移動判定ができる。
【0042】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、以下の様々な他の実施の形態も包含するものである。すなわち、上記の実施の形態では、図3のステップS4で、本体記憶部16に記憶されている図4に示したNr,Rx_LevとT_3Gの対応テーブルを参照して3Gセルサーチの周期T_3Gを決定するとしたが、上記のテーブルを用いずに、例えば以下の(1)式又は(2)式(Nrが大きいほど、またRx_Levが低いほどT_3Gが短くなるような式)で3Gセルサーチの周期T_3Gを決定してもよい。
【0043】
T_3G=α×Nr+β×Rx_Lev+λ (1)
α:セルの移り変わりに対する重み係数
β:2Gの受信電界レベルに対する重み係数
λ:固定値
例えば、Nrを4回、Rx_Levを−50dBm、α=−20、β=2、λ=200とすると、(1)式により3Gセルサーチの周期T_3Gは、20(=−20×4+2×(−50)+200)sと決定される。
【0044】
T_3G=(β×Rx_Lev−λ)÷(α×Nr) (2)
α:セルの移り変わりに対する重み係数
β:2Gの受信電界レベルに対する重み係数
λ:固定値
例えば、上記と同様に、Nrを4回、Rx_Levを−50dBm、α=2、β=2、λ=200とすると、(2)式により3Gセルサーチの周期T_3Gは、12.5(=(2×(−50)+200)÷(2×4))sと決定される。
【0045】
また、本発明の更に他の実施の形態として、上記係数α、β、λを2Gの状態(通信中、アイドル中、ノーサービス時)毎に用意し、2Gの各状態でそれぞれの係数を使い分けてもよい。例えば、2G通信中はT_3Gが大きくなるような係数を使用し、逆に2Gがノーサービス時はT_3Gが小さくなるような係数を使用する(2G通信中はそれほど3Gサーチを行わなくてもよいが、2Gがノーサービスの場合には3Gのサーチ頻度を高く設定するほうが良いため)。
【0046】
この場合、例えば、2G通信中はα=−10、β=2、λ=500とし、2Gアイドル中はα=−20、β=3、λ=300とし、2Gノーサービス中はα=−20、β=3、λ=250とすると、Nr=4回、Rx_Lev=−50dBmの場合、各状態で(1)式により計算したT_3Gは次のようになる。
【0047】
2G通信中:360s
2Gアイドル中:70s
2Gノーサービス中:20s
また、本体記憶部16に記憶されている図4に示したNr,Rx_LevとT_3Gの対応テーブルを、2Gの各状態でそれぞれ分けて用意してもよい。すなわち、2G通信中は3Gセルサーチ周期T_3Gが大きくなるようなテーブルを使用し、逆に2Gがノーサービス時は3Gセルサーチ周期T_3Gが小さくなるようなテーブルを使用する。
【0048】
また、図3のステップS3で取得する2Gのセルの移り変わりの頻度を示す指標Nrは、上記の実施の形態以外の方法で決定してもよい。例えば、Nrを「一定時間(T1)あたりに発生した検出セルの受信電界レベルの変化量」としてもよい。この場合、一定時間T1内に2G検出セルの受信電界レベルが−50dBm→−60dBm→−50dBm→−45dBmのように変化したとすると、Nrは25(=|−50−60|+|−60−50|+|−50−45|)となる。
【0049】
また、上記の実施の形態では、2Gから得られる情報を用いて3Gのセルサーチ周期を決定するように説明したが、3Gから得られる情報を用いて2Gのセルサーチ周期を決定するようにしてもよい。更に、本発明は、2Gと3Gの2種類のシステムをサポートする携帯電話機に限定されるものではなく、サポートするシステムはそれぞれ(n種)あっても構わない。
【0050】
例えば、システムA,B,Cの3種類をサポートする携帯電話機では、システムAのサーチ周期を決定する情報として、システムA以外のB,Cそれぞれから得られるNr、Rx_Levを組み合わせて用いることができる。組み合せる方法としては、例えば、Nr={Nr(システムB)+Nr(システムC)}÷2の様に、平均をとる方法が考えられる。
【0051】
更に、移動無線端末装置の構成は図2の構成でなくても構わない。制御部12及び13がシステムの区別なく1つであってもよいし、無線部11がシステム毎に分かれていてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得し、その取得結果に基づき、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定することにより、移動無線端末装置が静止しているか移動しているかに応じて、最適なセルサーチ周期を得るようにしたため、移動無線端末装置が静止しているときにはセルサーチの周期を長く設定することにより、静止時の無駄なセルサーチを抑制でき、これにより消費電力の削減ができ、他方、端末が移動しているときにはセルサーチの周期を短く設定することにより、セルサーチの検出を早めることができる。
【0053】
また、本発明によれば、他の移動通信システムにおける受信電界レベルが悪いときには、所望の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に設定することにより、他の移動通信システムでセルを検出できなくなる前に、所望の移動通信システムのセルサーチを開始することができるようにしたため、全部の移動通信システムでセルが同時に検出することができない状態を減らすことができる。
【0054】
更に、本発明によれば、他の移動通信システムにおける受信電界レベルが良好なときには、所望の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に設定することにより、他の移動通信システムでセルを検出できなくなる可能性が低い場合に、所望の移動通信システムのセルサーチを抑制することができ、これにより消費電力を削減することができる。
【0055】
また、更に、本発明によれば、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標に基づき、携帯無線端末装置が静止しているか移動しているかを判断するようにしているため、専用のハードウェアを用いることなく、移動の有無を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルサーチ方法が適用される2つの移動電話システムのエリアを示す図である。
【図2】本発明装置の一実施の形態のブロック図である。
【図3】本発明のセルサーチ方法の一実施の形態のフローチャートである。
【図4】図2の本発明装置により3Gセルサーチ周期を得るためのテーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2 携帯電話機
11 無線部
12 2G用制御部
13 3G用制御部
14 本体操作部
15 本体表示部
16 本体記憶部
【発明の属する技術分野】
本発明は移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置に係り、特に移動無線端末装置が位置登録を行うために基地局を検索するセルサーチ方法及び移動無線端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話機等の移動無線端末装置の機能の一つに、位置登録を行うために最寄りの基地局を探す機能(セルサーチ)がある。このセルサーチは、通常、圏外状態で行われる(ここで、本明細書で「圏外状態」とは、基地局からの電波が届いていない電波受信不可能地域に在圏する状態ではなく、基地局からの電波が届いている(電波的には圏内にいる)も、まだセルを発見できていない状態をいう)。
【0003】
このセルサーチの周期が長いと移動無線端末装置の消費電流は減り、周期が短いと消費電流は増加するという特徴があり、また、セルサーチの周期が長すぎると電波的に圏内に入ってもセルサーチが行われるまでは圏内と認識できないという特徴がある。このように、セルサーチの周期は移動無線端末装置の消費電力と使い勝手に大きく影響を与えるため、セルサーチの周期を最適に制御するセルサーチ方法が重要となっている。
【0004】
セルサーチの周期を調整するための従来のセルサーチ方法としては、例えば、移動無線端末装置がセルの圏内から圏外へ移行する時は、短い周期でサーチを行い、一定時間セルが発見できない場合はセルサーチの周期を段階的に長くする方法などが挙げられる。
【0005】
例えば、シングルシステム(1つの無線方式)を対象としたセルサーチ周期を調整する従来のセルサーチ方法としては、シングルシステムの移動無線端末装置において、所定回数のセルサーチを実行する間の報知(BCCH)の更新回数から、その移動無線端末装置が移動しているかどうかを判断し、移動していると判断された場合にはセルサーチ周期を短周期に設定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−186009号公報(特許請求の範囲、第8−9頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記の特許文献1記載の従来の移動無線端末装置のセルサーチ方法では、シングルシステムのみを考慮しており、2つ以上の無線方式のデュアルシステムに対応するセルサーチ周期の調整については全く言及しておらず、別の無線方式の圏内から移動情報を入手するといったことについては考慮されていない。このため、上記の従来の移動無線端末装置のセルサーチ方法では、デュアルシステムに適用した場合、移動無線端末装置が別の無線方式の圏外の領域移動の有無から、移動無線端末装置の移動の有無を判断することができず、移動無線端末装置静止時の無駄なセルサーチにより消費電力が増大してしまう。
【0008】
また、上記の従来の移動無線端末装置のセルサーチ方法では、シングルシステムを対象としているため、例えば、2つの無線方式からなるデュアルシステムのうち一方のシステムの受信電界レベルが悪いときは、もう一方のシステムにおけるセルサーチ周期を短くするといったことができないため、2つのシステムともに圏外となることが生じる。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、移動無線端末装置内の別のシステムの情報から移動情報を入手することにより、別のシステムでセルが検出できていれば移動無線端末装置の移動を判断できる移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、静止時の無駄なセルサーチを抑制して消費電力を低減し得る移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置を提供することにある。
【0011】
更に、本発明の他の目的は、2つのシステムのうち一方のシステムの電界レベルが悪いときは、もう一方のセルサーチ周期を短くし得る移動無線端末装置のセルサーチ方法及び移動無線端末装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の移動無線端末装置のセルサーチ方法は、複数の移動通信システムのいずれにも対応可能な移動無線端末装置が、位置登録を行うために最寄りの基地局を検索するセルサーチ方法であって、移動無線端末装置内の複数の移動通信システムに別々に対応する複数の制御部のうち、所望の一の移動通信システムでのセルサーチを行う一の制御部以外の他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得する第1のステップと、第1のステップの取得結果に基づき、一の制御部による所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定する第2のステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
この発明では、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得し、その取得結果に基づき、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するようにしたため、移動無線端末装置が静止しているか移動しているかに応じて、最適なセルサーチ周期を得ることができる。
【0014】
ここで、上記の第1のステップは、指標を、他の移動通信システムで通信中のときは一定時間あたりのハンドオーバーの発生頻度により取得し、他の移動通信システムに位置登録が完了しており、他の移動通信システムでの発信、着信が可能なアイドル状態では一定時間あたりに発生したセル移動の回数により取得し、他の移動通信システムで他のオペレータのセルは検出できているが、サービスを受けることのできるセルが検出されていないノーサービス状態では一定時間あたりに発生した検出セル数の変化量により取得し、第2のステップは、指標により移動無線端末装置の静止状態が判定されたときには、指標により移動無線端末装置の移動状態が判定されたときに比し、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定してもよい。この発明では、移動無線端末装置が静止しているときはセルサーチの周期を長く設定でき、移動しているときにはセルサーチの周期を長く設定することができる。
【0015】
また、上記の第2のステップは、受信電界レベルが悪いときには受信電界レベルが良好なときに比し、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に決定するようにしてもよい。この発明では、他の移動通信システムにおける受信電界レベルが悪いときには、所望の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に設定するので、他の移動通信システムでセルを検出できなくなる前に、所望の移動通信システムのセルサーチを開始することができる。
【0016】
また、上記の第1のステップは、指標を、一定時間あたりに発生した他の移動通信システムの検出セルの受信電界レベルの変化量により取得し、第2のステップは、指標により移動無線端末装置の静止状態が判定されたときには、指標により移動無線端末装置の移動状態が判定されたときに比し、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定するようにしてもよい。
【0017】
更に、上記の第2のステップは、複数の指標と複数の受信電界レベルとをそれぞれ対応付けてセルサーチ周期を示すテーブルを、第1のステップで取得した指標及び受信電界レベルで参照して、セルサーチ周期を決定するようにしてもよい。
【0018】
また、更に、上記の第2のステップは、第1のステップで取得した指標及び受信電界レベルを所定の式を用いて演算して、セルサーチ周期を決定するようにしてもよい。
【0019】
また、上記の目的を達成するため、本発明の移動無線端末装置は、複数の移動通信システムのいずれにも対応可能で、かつ、位置登録を行うために最寄りの基地局を検索するセルサーチの機能を備えた移動無線端末装置であって、複数の移動通信システムに別々に対応する複数の制御部と、複数の制御部に接続され、複数の移動通信システムのいずれにも対応しており、いずれかの移動通信システムの基地局との間で双方向の無線通信をする無線部と、所望の入力情報を入力するための各種のキーなどからなる本体操作部と、各種の情報を画面に表示する本体表示部と、各種のデータを格納し、また読み出される本体記憶部とを有し、複数の制御部は、所望の一の移動通信システムでのセルサーチを行う一の制御部以外の他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得する取得手段と、取得手段の取得結果に基づき、一の制御部による所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するセルサーチ決定手段とを有する構成としたものである。
【0020】
この発明では、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得し、その取得結果に基づき、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するようにしたため、移動無線端末装置が静止しているか移動しているかに応じて、最適なセルサーチ周期を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。図1は本発明になる移動無線端末装置のセルサーチ方法が適用される2つの移動電話システムのエリアを示す図である。同図において、GSM(Global System for Mobile communications)方式(2G;Second Generation)のエリアIの中に、第3世代携帯電話方式(3G;Third Generation)のエリアIIが存在している。また、移動無線端末装置の一例としての携帯電話機1及び2はそれぞれ2GのエリアI内で、かつ、3GのエリアIIの範囲外の地点A、Bにあるものとする。
【0022】
ここで、携帯電話機1は地点Aに留まっている(静止状態にある)ものとすると、セルサーチの結果、3Gのセルを発見できなかったとすると、再度セルサーチを行っても3Gのセルを発見できる可能性はない。地点Aは3GのエリアIIの範囲外であるからである。
【0023】
一方、携帯電話機が移動していれば、セルサーチの結果、3Gのセル(基地局の通信可能範囲)を発見できなかったとしても、再度セルサーチを行えばセルを発見できる可能性は高くなる。例えば、図1の携帯電話機2は地点Bでのセルサーチの結果、3Gのセルが検出できなくても、その後3GのエリアII内の地点Cまで移動していれば、セルサーチによって3Gのセルを検出できる。
【0024】
従って、携帯電話機1、2が静止状態にある場合は、上記セルサーチの周期を長く設定し、携帯電話機1、2が移動状態にある場合は、上記セルサーチの周期を短くすることにより、静止状態における無駄なセルサーチを減らすことができる。そこで、本実施の形態では、携帯電話機1、2の移動を判定する指標をもう一方のシステム(ここでは2G)の制御部から入手し、その情報を基に他方のシステムの制御部により3Gのセルサーチ周期を決定することを特徴とする。
【0025】
ここで、携帯電話機1、2が静止しているかどうかの判断は、2Gで通信中であれば2Gのハンドオーバーの発生頻度で行う。また、2Gがアイドル状態(2Gのシステムに携帯電話機1、2の位置登録が完了しており、2Gのシステムで発信、着信が可能な状態)であれば、2Gでのセル移動(Cell Reselection)の発生頻度で行う。また、2Gがノーサービス(No Service)状態(他のオペレータのセルは検出できているが、サービスを受けることのできるセルが検出されていない状態)の場合は、(主に他オペレータの)2Gセルの検出数の変化量で、携帯電話機1、2が移動しているかどうかを判断できる。
【0026】
更に、本実施の形態では、上記の方法以外に、2Gの受信電界レベルによっても3Gのセルサーチ周期を変更することを特徴とする。すなわち、携帯電話機1、2の2Gの基地局から定期的に送信されている電波の受信電界レベルが悪いときには、2Gが圏外になる可能性が高いため3Gのセルサーチの周期を短く設定し、2Gの受信電界レベルが良いときには、2Gが圏外になる可能性が低いため3Gのセルサーチの周期を長く設定する。
【0027】
以上により、本実施の形態では無駄なセルサーチを減らし、携帯電話機1、2の消費電力の削減が可能となる。また、必要なときには携帯電話機1、2のセルサーチの頻度を上げることができるので、速やかにセルを検出することが可能となる。
【0028】
次に、本発明になる移動無線端末装置の一実施の形態の構成及び動作について説明する。図2は本発明になる移動無線端末装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図において、移動無線端末装置は、アンテナ11aを介して図示しない基地局との間で双方向の無線通信をするための無線部11と、GSM方式(2G)用の制御部12と、第3世代携帯電話方式(3G)用の制御部13と、所望の入力情報を入力するための各種のキーなどからなる本体操作部14と、各種の情報を画面に表示する本体表示部15と、各種のデータを格納し、また読み出される本体記憶部16とより構成されている。
【0029】
無線部11は、2Gと3Gの両方のシステムに対応する構成とされている。この実施の形態の移動無線端末装置は、2Gと3Gの2種類の無線システム(デュアルシステム)に対応している携帯電話機であり、例えば、PHSとPDCの両方が使える携帯電話機である。なお、図2には本発明に必要な部分のみ図示しており、本発明の動作に関係ない部分は図示を省略してある。
【0030】
次に、本実施の形態の動作について説明する。まず、2G用制御部12から得られる情報を用いて3G用制御部13によりセルサーチ周期を決定する方法について、図2のブロック図と図3のフローチャートを併せ参照して説明する。ここで、携帯電話機は3Gの圏外状態、すなわち、携帯電話機は3Gのエリア内に在圏しており、3Gの基地局からの電波が届いている(電波的には圏内にいる)も、まだセルを発見できていない状態とする。また、携帯電話機は2Gのエリア内にも在圏しているものとする。
【0031】
まず、3G用の制御部13は3Gセルサーチの周期T_3Gに初期値を設定し(ステップS1)、続いてタイマTsearchをスタートする(ステップS2)。なお、このタイマTsearchは以下の手順の間も常にカウントアップしており、タイマTsearchのカウント値が、3Gセルサーチの周期T_3Gの値より大きくなった時点で、3Gセルサーチを開始するためのタイマである。
【0032】
次に、3G用の制御部13は2G用の制御部12から、2Gのセルの移り変わりの頻度を現す指標Nrと、2Gセルの受信電界強度Rx_Levを入手する(ステップS3)。ここで、上記の2Gのセルの移り変わりの頻度を現す指標Nrは、2Gの状態によりそれぞれ制御部12から得られる下記の情報が用いられる。すなわち、2G通信中は一定時間(T1)あたりに発生したハンドオーバーの回数、前記2Gアイドル中は一定時間(T1)あたりに発生したセル移動(Cell Reselection)の回数、前記2Gノーサービス状態では一定時間(T1)あたりに発生した検出セル数の変化量が、上記の指標Nrとして用いられる。
【0033】
従って、例えば2Gノーサービス状態で、一定時間Tlに2Gが4回セルサーチを行い、そのとき検出されたセルの数が、それぞれ2→3→1→5だとすると、上記の指標Nrは7(=|2−3|+|3−1|+|1−5|)となる。
【0034】
続いて、3G用の制御部13は上記情報Nr及びRx_Levと、本体記憶部16に予め格納されているテーブルを基に、3Gセルサーチ周期T_3Gを変更する(ステップS4)。上記のテーブルは、例えば図4に示すように、NrとRx_Levとを対応付けて3Gセルサーチ周期T_3Gを示すテーブルであり、このテーブルを上記情報Nr及びRx_Levで参照することで、3Gセルサーチ周期T_3Gの値が決定される。例えば、Nr=2,Rx_Lev=−35(dBm)とすると、図4から3Gセルサーチ周期T_3Gは50sと決定される。
【0035】
ここで、2Gシステムより入手した上記の指標Nrが0のときには、携帯電話機が静止していると判断され、また、上記の指標Nrが大きい値ほど、携帯電話機が速く移動していると判断され、携帯電話機が静止していると判断したときには、移動しているときに比べて図4のテーブルから分かるように、3Gセルサーチの周期T_3Gを長く設定するので、静止時の無駄な3Gセルサーチを抑制でき、消費電力の削減ができる。他方、携帯電話機が移動していると判断した場合は3Gセルサーチの周期T_3Gを静止時よりも短く設定するので、3Gセルの検出を早めることができる。
【0036】
また、上記のテーブルから分かるように、2Gの受信電界が悪いときはRx_Levが低くなり(絶対値が大となり)、このときには3Gセルサーチの周期T_3Gを短く設定することになる。このため、2Gが圏外になる前に3Gのセルサーチを開始することが可能となり、2G及び3G共に圏外となることが減る。
【0037】
続いて、3G用の制御部13は前記タイマTsearchのカウント値が、3GセルサーチタイマT_3Gの値より大きくなったかどうか判定する(ステップS5)。タイマTsearchのカウント値が、3Gセルサーチ周期T_3Gの値以下であるときには、一定時間待機(Wait)した後(ステップS7)、上述したステップS3、S4の処理を繰り返し、再びステップS5の判定処理を行う。
【0038】
一方、ステップS5でタイマTsearchのカウント値が、3Gセルサーチ周期T_3Gの値より大きくなったと判定された場合は、3Gセルサーチを開始する(ステップS6)。そして、制御部13は、上記の3Gセルサーチによりセルを発見できたかどうかを判断する(ステップS8)。このステップS8での3Gセルの発見は、CPICH(コモン・パイロット・チャネル)の受信電界レベルが閾値以上となったか否かにより判断する。
【0039】
セルを発見できなかったときには、前記ステップS2に戻り、ステップS2のタイマスタート処理からやり直す。他方、ステップS8でセルを発見できた場合は、制御部13は3Gの発見できたセルの基地局に対しその携帯電話機に割り当てられている固有のIDを基地局に送信して位置登録を開始し、位置登録が成功すれば3Gの待ち受け状態へ移行する(ステップS9)。
【0040】
従来は、2Gのアイドル状態(3G圏外)から2Gの受信電界が悪化する状態に移行すると、長い3Gセルサーチタイマを設定するので、そのタイマ起動中に2Gの圏外(2Gも3Gも圏外状態)となり、その後に3Gのセルサーチが開始されて3Gのアイドル状態になってしまっていた。
【0041】
これに対し、本実施の形態では、上記のように2Gのアイドル状態(3G圏外)から2Gの受信電界が悪化する状態に移行すると、3Gセルサーチタイマの周期が短くされるため、2Gが圏外になる前に3Gセルサーチが開始されて3Gアイドル状態に移行できる。また、本実施の形態によれば、2Gの受信電界が良いときに3Gセルサーチの周期を長く設定できるので、2Gが圏外になる可能性が低いときに、3Gセルサーチを抑制でき、消費電力の削減ができる。また、本実施の形態では、全地球測位システム(GPS)用受信機などの特殊なハードウェア(HW)を用いずに携帯電話機(UE:User Equipment)の移動判定ができる。
【0042】
なお、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、以下の様々な他の実施の形態も包含するものである。すなわち、上記の実施の形態では、図3のステップS4で、本体記憶部16に記憶されている図4に示したNr,Rx_LevとT_3Gの対応テーブルを参照して3Gセルサーチの周期T_3Gを決定するとしたが、上記のテーブルを用いずに、例えば以下の(1)式又は(2)式(Nrが大きいほど、またRx_Levが低いほどT_3Gが短くなるような式)で3Gセルサーチの周期T_3Gを決定してもよい。
【0043】
T_3G=α×Nr+β×Rx_Lev+λ (1)
α:セルの移り変わりに対する重み係数
β:2Gの受信電界レベルに対する重み係数
λ:固定値
例えば、Nrを4回、Rx_Levを−50dBm、α=−20、β=2、λ=200とすると、(1)式により3Gセルサーチの周期T_3Gは、20(=−20×4+2×(−50)+200)sと決定される。
【0044】
T_3G=(β×Rx_Lev−λ)÷(α×Nr) (2)
α:セルの移り変わりに対する重み係数
β:2Gの受信電界レベルに対する重み係数
λ:固定値
例えば、上記と同様に、Nrを4回、Rx_Levを−50dBm、α=2、β=2、λ=200とすると、(2)式により3Gセルサーチの周期T_3Gは、12.5(=(2×(−50)+200)÷(2×4))sと決定される。
【0045】
また、本発明の更に他の実施の形態として、上記係数α、β、λを2Gの状態(通信中、アイドル中、ノーサービス時)毎に用意し、2Gの各状態でそれぞれの係数を使い分けてもよい。例えば、2G通信中はT_3Gが大きくなるような係数を使用し、逆に2Gがノーサービス時はT_3Gが小さくなるような係数を使用する(2G通信中はそれほど3Gサーチを行わなくてもよいが、2Gがノーサービスの場合には3Gのサーチ頻度を高く設定するほうが良いため)。
【0046】
この場合、例えば、2G通信中はα=−10、β=2、λ=500とし、2Gアイドル中はα=−20、β=3、λ=300とし、2Gノーサービス中はα=−20、β=3、λ=250とすると、Nr=4回、Rx_Lev=−50dBmの場合、各状態で(1)式により計算したT_3Gは次のようになる。
【0047】
2G通信中:360s
2Gアイドル中:70s
2Gノーサービス中:20s
また、本体記憶部16に記憶されている図4に示したNr,Rx_LevとT_3Gの対応テーブルを、2Gの各状態でそれぞれ分けて用意してもよい。すなわち、2G通信中は3Gセルサーチ周期T_3Gが大きくなるようなテーブルを使用し、逆に2Gがノーサービス時は3Gセルサーチ周期T_3Gが小さくなるようなテーブルを使用する。
【0048】
また、図3のステップS3で取得する2Gのセルの移り変わりの頻度を示す指標Nrは、上記の実施の形態以外の方法で決定してもよい。例えば、Nrを「一定時間(T1)あたりに発生した検出セルの受信電界レベルの変化量」としてもよい。この場合、一定時間T1内に2G検出セルの受信電界レベルが−50dBm→−60dBm→−50dBm→−45dBmのように変化したとすると、Nrは25(=|−50−60|+|−60−50|+|−50−45|)となる。
【0049】
また、上記の実施の形態では、2Gから得られる情報を用いて3Gのセルサーチ周期を決定するように説明したが、3Gから得られる情報を用いて2Gのセルサーチ周期を決定するようにしてもよい。更に、本発明は、2Gと3Gの2種類のシステムをサポートする携帯電話機に限定されるものではなく、サポートするシステムはそれぞれ(n種)あっても構わない。
【0050】
例えば、システムA,B,Cの3種類をサポートする携帯電話機では、システムAのサーチ周期を決定する情報として、システムA以外のB,Cそれぞれから得られるNr、Rx_Levを組み合わせて用いることができる。組み合せる方法としては、例えば、Nr={Nr(システムB)+Nr(システムC)}÷2の様に、平均をとる方法が考えられる。
【0051】
更に、移動無線端末装置の構成は図2の構成でなくても構わない。制御部12及び13がシステムの区別なく1つであってもよいし、無線部11がシステム毎に分かれていてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、他の制御部で得られる他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得し、その取得結果に基づき、所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定することにより、移動無線端末装置が静止しているか移動しているかに応じて、最適なセルサーチ周期を得るようにしたため、移動無線端末装置が静止しているときにはセルサーチの周期を長く設定することにより、静止時の無駄なセルサーチを抑制でき、これにより消費電力の削減ができ、他方、端末が移動しているときにはセルサーチの周期を短く設定することにより、セルサーチの検出を早めることができる。
【0053】
また、本発明によれば、他の移動通信システムにおける受信電界レベルが悪いときには、所望の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に設定することにより、他の移動通信システムでセルを検出できなくなる前に、所望の移動通信システムのセルサーチを開始することができるようにしたため、全部の移動通信システムでセルが同時に検出することができない状態を減らすことができる。
【0054】
更に、本発明によれば、他の移動通信システムにおける受信電界レベルが良好なときには、所望の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に設定することにより、他の移動通信システムでセルを検出できなくなる可能性が低い場合に、所望の移動通信システムのセルサーチを抑制することができ、これにより消費電力を削減することができる。
【0055】
また、更に、本発明によれば、他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標に基づき、携帯無線端末装置が静止しているか移動しているかを判断するようにしているため、専用のハードウェアを用いることなく、移動の有無を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセルサーチ方法が適用される2つの移動電話システムのエリアを示す図である。
【図2】本発明装置の一実施の形態のブロック図である。
【図3】本発明のセルサーチ方法の一実施の形態のフローチャートである。
【図4】図2の本発明装置により3Gセルサーチ周期を得るためのテーブルの一例を示す図である。
【符号の説明】
1、2 携帯電話機
11 無線部
12 2G用制御部
13 3G用制御部
14 本体操作部
15 本体表示部
16 本体記憶部
Claims (9)
- 複数の移動通信システムのいずれにも対応可能な移動無線端末装置が、位置登録を行うために最寄りの基地局を検索するセルサーチ方法であって、
前記移動無線端末装置内の前記複数の移動通信システムに別々に対応する複数の制御部のうち、所望の一の移動通信システムでのセルサーチを行う一の制御部以外の他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく該他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、前記他の制御部で得られる前記他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得する第1のステップと、
前記第1のステップの取得結果に基づき、前記一の制御部による前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定する第2のステップと
を含むことを特徴とする移動無線端末装置のセルサーチ方法。 - 前記第1のステップは、前記指標を、前記他の移動通信システムで通信中のときは一定時間あたりのハンドオーバーの発生頻度により取得し、前記他の移動通信システムに位置登録が完了しており、該他の移動通信システムでの発信、着信が可能なアイドル状態では一定時間あたりに発生したセル移動の回数により取得し、前記他の移動通信システムで他のオペレータのセルは検出できているが、サービスを受けることのできるセルが検出されていないノーサービス状態では一定時間あたりに発生した検出セル数の変化量により取得し、前記第2のステップは、該指標により前記移動無線端末装置の静止状態が判定されたときには、該指標により前記移動無線端末装置の移動状態が判定されたときに比し、前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定することを特徴とする請求項1記載の移動無線端末装置のセルサーチ方法。
- 前記第2のステップは、前記受信電界レベルが悪いときには該受信電界レベルが良好なときに比し、前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に決定することを特徴とする請求項1記載の移動無線端末装置のセルサーチ方法。
- 前記第1のステップは、前記指標を、一定時間あたりに発生した前記他の移動通信システムの検出セルの受信電界レベルの変化量により取得し、前記第2のステップは、該指標により前記移動無線端末装置の静止状態が判定されたときには、該指標により前記移動無線端末装置の移動状態が判定されたときに比し、前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定することを特徴とする請求項1記載の移動無線端末装置のセルサーチ方法。
- 前記第2のステップは、複数の前記指標と複数の前記受信電界レベルとをそれぞれ対応付けて前記セルサーチ周期を示すテーブルを、前記第1のステップで取得した前記指標及び受信電界レベルで参照して、前記セルサーチ周期を決定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の移動無線端末装置のセルサーチ方法。
- 前記第2のステップは、前記第1のステップで取得した前記指標及び受信電界レベルを所定の式を用いて演算して、前記セルサーチ周期を決定することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の移動無線端末装置のセルサーチ方法。
- 複数の移動通信システムのいずれにも対応可能で、かつ、位置登録を行うために最寄りの基地局を検索するセルサーチの機能を備えた移動無線端末装置であって、
前記複数の移動通信システムに別々に対応する複数の制御部と、
前記複数の制御部に接続され、前記複数の移動通信システムのいずれにも対応しており、いずれかの移動通信システムの基地局との間で双方向の無線通信をする無線部と、
所望の入力情報を入力するための各種のキーなどからなる本体操作部と、
各種の情報を画面に表示する本体表示部と、
各種のデータを格納し、また読み出される本体記憶部と
を有し、前記複数の制御部は、所望の一の移動通信システムでのセルサーチを行う一の制御部以外の他の移動通信システムでのセルサーチを行う他の制御部により得られる所定の情報に基づく該他の移動通信システムでのセルの移り変わりを示す指標と、前記他の制御部で得られる前記他の移動通信システムの基地局からの電波の受信電界レベルとのうち、少なくとも一方を取得する取得手段と、該取得手段の取得結果に基づき、前記一の制御部による前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を決定するセルサーチ決定手段とを有することを特徴とする移動無線端末装置。 - 前記取得手段は、前記指標を、前記他の移動通信システムで通信中のときは一定時間あたりのハンドオーバーの発生頻度により取得し、前記他の移動通信システムに位置登録が完了しており、該他の移動通信システムでの発信、着信が可能なアイドル状態では一定時間あたりに発生したセル移動の回数により取得し、前記他の移動通信システムで他のオペレータのセルは検出できているが、サービスを受けることのできるセルが検出されていないノーサービス状態では一定時間あたりに発生した検出セル数の変化量により取得し、前記セルサーチ決定手段は、該指標により自装置の静止状態が判定されたときには、該指標により自装置の移動状態が判定されたときに比し、前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を長い値に決定することを特徴とする請求項7記載の移動無線端末装置。
- 前記セルサーチ決定手段は、前記受信電界レベルが悪いときには該受信電界レベルが良好なときに比し、前記所望の一の移動通信システムでのセルサーチ周期を短い値に決定することを特徴とする請求項7記載の移動無線端末装置。
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