JP2004356129A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フリップチップ型の半導体素子を実装基板上にフェイスダウンで実装した半導体装置及びその製造方法であって、接合強度が高く、信頼性を向上させた半導体装置を提供する。
【解決手段】フリップチップ型の半導体発光素子10に設けられたp型の素子側電極11、12にp型等の第1のバンプ14、15を設け、該バンプはAuのメッキバンプである。一方、実装基板20側に設けられたp型等の基板側電極21、22にp型等の第2のバンプ23、24を設け、該バンプはAuのスタッドバンプである。第1のバンプ14、15は、第2のバンプ23、24よりも、硬いことを特徴する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フリップチップ型の半導体素子をフェイスダウンで実装基板側に実装した半導体装置及びその製造方法に関するものである。特に、半導体素子に半導体発光素子を用いた半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体素子を基板側にフェイスダウンで実装する技術として、2つの実装方法がある。一つ目は、半導体素子側にバンプが形成されており、該半導体素子を基板側にフェイスダウン実装する方法である。二つ目は、基板側にバンプが形成されており、半導体素子を該基板側にフェイスダウン実装する方法である。
【0003】
また、バンプの形成方法として、2つの形成方法がある。一つ目は、メッキを用いるバンプの形成方法である。二つ目は、ボールを用いるバンプの形成方法である。
【0004】
このうち、□0.5mm角以下の比較的小型の半導体素子を用いる場合、基板側にボールバンプ、又は、メッキバンプを形成する方法が使用されている(例えば、特許文献1参照)。また、□1mm角程度の比較的中型の半導体素子を用いる場合、半導体素子側又は基板側のいずれか一方にボールバンプ又はメッキバンプを形成する方法が使用されている。
【0005】
ここで、半導体素子に半導体発光素子を用いる場合、最小で2ピン程度とバンプ数が極めて少ないため、この少数ピンで電気伝導性の確保、並びに、基板側への固定及び安定性性の確保、との2つ要望を兼ね備えた接合とすることが望まれている。
【0006】
また、近年、半導体素子を基板側にフェイスダウンで実装する技術の高信頼性化及び高生産効率化が望まれている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
更に、スタッドバンプを形成する方法がある(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−373908号公報
【特許文献2】
特開2000−164636号公報
【特許文献3】
特開2002―118137号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のフェイスダウン実装方法及びバンプ形成方法を用いる半導体装置及びその製造方法には、以下の問題点がある。上記の半導体装置及びその製造方法は、大別して、(1)基板側にボールバンプを形成する場合、(2)半導体素子側にボールバンプを形成する方法、(3)基板側にメッキバンプを形成する方法、(4)半導体素子側にメッキバンプを形成する方法がある。図2は、基板側にボールバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。図3は、半導体素子側にボールバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。図4は、基板側にメッキバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。図5は、半導体素子側にメッキバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。
【0010】
(1)基板側にボールバンプを形成する場合、基板側の対向する位置に半導体素子の電極部を位置合わせして接合を行う。このとき、半導体素子の位置合わせが困難であり、接合位置によっては、十分な接合強度が得られないという問題がある。また、超音波振動装置を用いて半導体素子と基板とを接合する場合、超音波振動により半導体素子を覆う絶縁膜が破壊されるという問題がある。また、ワイヤとの引きちぎりを行うボールバンプは、粘度、材料などにより、形成時のバンプの高さが異なり、半導体素子がθ回転を起こすという問題もある。
【0011】
(2)半導体素子側にボールバンプを形成する場合、上述のように硬化時のバンプの高さが異なり、半導体素子がθ回転を起こすという問題もある。また、そのバンプの高さが異なること、及び、半導体素子のサイズが小さいことから、ハンドリングやウェハー切断が困難となるという問題もある。
【0012】
(3)基板側にメッキバンプを形成する場合、メッキ手段を用いるため硬化時のメッキバンプの高さが低く、接合し難いという問題がある。また、メッキバンプでは平坦な面を形成し、半導体素子の電極部分と面接合するため、十分な接合強度が得られないという問題がある。また、基板側のメッキバンプと、半導体素子側の電極部とを対向させる必要があるため、メッキバンプの形成位置を所定の位置に設けなければならないという問題がある。
【0013】
(4)半導体素子にメッキバンプを形成する場合も、(3)と同様の問題を生じる。
【0014】
以上のことから、従来、半導体素子は、バンプを介して基板上に実装する際の接合強度が低く、信頼性に乏しいものであるという問題を有している。
【0015】
そこで、本発明は、フリップチップ型の半導体素子を実装基板上にフェイスダウンで実装した半導体装置及びその製造方法であって、接合強度が高く、信頼性を向上させた半導体装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の問題点を解決すべく、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに到った。
【0017】
本発明は、フリップチップ型の半導体素子上に形成された素子側電極と、対向する実装基板上に形成された基板側電極と、を、バンプを介して電気的に接合されている半導体装置において、前記バンプは、主成分が同一種類の金属材料から形成されている、第1のバンプと第2のバンプとからなり、前記第1のバンプは、素子側電極に電気的接合されており、前記第2のバンプは、基板側電極に電気的接合されており、第1のバンプは、第2のバンプよりも硬いことを特徴とする半導体装置に関する。主成分が同一種類の金属材料から形成されている、第1のバンプと第2のバンプとを用いることにより、置換型固溶体を形成し、強固なバンプを形成することができる。また、第1のバンプと第2のバンプとの界面での密着性の向上を図ることができる。第1のバンプは、第2のバンプよりも硬いため、半導体素子と基板との高さは、第1のバンプに依存しており、第1のバンプの高さを所定の高さにすることにより、半導体素子と基板との高さ調整を容易に行うことができる。また、第1のバンプは第2のバンプよりも硬いため、半導体素子に形成された第1のバンプは溶融せず、第2のバンプが溶融して、金属間接合する。小型の半導体素子を用いる場合、第1のバンプが溶融されないため、異種電極に接続されているバンプ間でショートが生じることはなく、信頼性の高い製品を供給することができる。逆に、第1のバンプが第2のバンプよりも軟らかい場合、第1のバンプが溶融する。小型の半導体素子を用いる場合、この第1のバンプの溶融により、異種電極に接続されているバンプ間でショートが生じるおそれがある。また、第1のバンプが第2のバンプよりも軟らかい場合、両バンプの接合時に、半導体発光素子側に配置されている第1のバンプが溶融して、その溶融した金属が絶縁膜で被覆されていない半導体素子の側面側に回り込み、半導体発光素子の発光層にあるp−n接合部でショートが生じるおそれもある。
【0018】
前記第1のバンプは、前記第2のバンプよりも融点が高いものを使用することができる。第1のバンプと第2のバンプとを摩擦熱によりいずれか一方を溶融させるとき、第2のバンプを先に溶融させるためである。第2のバンプを先に溶融させることにより、異種電極に接続されているバンプ間でショートが生じないようにするためである。
【0019】
前記第2のバンプは、前記第1のバンプよりも延性に富むことが好ましい。これにより、第1のバンプと第2のバンプとの接合、第2のバンプと基板側電極との接合を、破損を生じることなく強固に行うことができる。特に、第1のバンプと第2のバンプとの接合部において、第2のバンプをフィレット状につぶすことができるため、接合強度の向上を図ることができる。つまり、第2のバンプをフィレット状につぶすことにより、第1のバンプの側面側に第2のバンプが回り込み、第1のバンプと第2のバンプとの接合面積が大きくなるためである。また、接合面積が大きくなることにより熱伝達性の向上を図ることもできる。
【0020】
前記第1のバンプは、メッキバンプであることが好ましい。これにより、半導体素子側にメッキバンプを形成するため、平坦かつ平面となり、半導体素子のハンドリングやスクライブが可能かつ容易となる。半導体素子の素子側電極がメッキされているため、該素子側電極の破壊が発生し難くなる。また、メッキバンプの高さ分だけ基板から半導体素子までの高さを稼ぐことができるため、半導体素子と基板との間に所定の空間ができ、該空間に封止樹脂やアンダーフィルなどが浸透し易くすることができる。また、そのメッキバンプ分の高さがあるため、第1のバンプと第2のバンプとの接合のバンプつぶれやはみ出しにより、異種電極に接続されているバンプ間や半導体発光素子の発光層にあるp−n接合部でショートが生じない。また、第1のバンプが絶縁膜よりも突出しているため、第1のバンプと第2のバンプとの接合時における絶縁膜の破壊がなくなる。さらに、第1のバンプの高さにより、半導体素子と基板との高さを調節することができるため、生産性の向上を図ることができる。
【0021】
前記第2のバンプは、スタッドバンプであることが好ましい。特にスタッドバンプの上面は、一部平面となっており、所定の高さに形成されていることが好ましい。半導体素子のフェイスダウン実装の実装面に設けられた凸状のメッキバンプと、実装基板側に設けられた凸状のスタッドバンプとは、互いに凸状であるため、所定の位置に荷重を伝達することができる。従来は、半導体素子のフェイスダウン実装の実装面は、電極部を除き絶縁膜で覆われており、該電極部は、凹状となっている。そのため、該半導体素子側の凹状の電極部と基板凸状とを嵌合させる必要があったため、これらの位置合わせが困難であったり、絶縁膜の破壊も生じたりしていたため、生産性が悪いものであった。また、本発明は、スタッドバンプとメッキバンプとの面積の狭い面接合であるため、従来のメッキバンプどうしの面接合と異なり、投入エネルギーに対する単位面積あたりのエネルギー密度が大きくなり効率よく接合強度の向上を図ることができる。また、生産性の向上も図ることができる。
【0022】
前記第1のバンプと前記第2のバンプとは、Auを主成分とする金属材料から形成されていることが好ましい。Auを主成分とする金属材料を用いることにより、Auの自己拡散が起きることにより、第1のバンプと第2のバンプとが金属間接合する。これにより、第1のバンプと第2のバンプとの破壊が少なく、接合強度の高いバンプを提供することができる。
【0023】
前記素子側電極及び前記基板側電極の少なくとも一方は、Auを主成分とする金属材料から形成されていることが好ましい。これにより、素子側電極及び基板側電極の少なくとも一方は、第1のバンプ及び第2のバンプと同一種類の金属材料を用いることとなり、Auの自己拡散が起き、素子側電極と第1のバンプ、基板側電極と第2のバンプとが金属間接合する。これにより、これらの破壊が少なく、接合強度の高いバンプを提供することができる。また、Auは、熱伝達率が高いため、熱抵抗値を下げることができる。
【0024】
前記半導体素子は、半導体発光素子を使用することができる。半導体発光素子は、最小2ピンで基板と接合しているため、接合強度が高く各バンプとも安定したものが望まれている。また、半導体発光素子は、小型であるため、基板との接合が極めて行い難く、過大な荷重をかけすぎると、破損、破壊の原因となる。そこで、本発明は、半導体発光素子にも使用できる半導体装置を提供するものである。また、半導体発光素子は、光を外部に放出するため、基板やバンプなどは、光吸収率の低いものが好ましい。ここで、光反射率の高いAuのバンプを用いているため、発光による光の損失が少ない。これにより、発光効率の高い半導体装置を提供することができる。
【0025】
本発明は、フリップチップ型の半導体素子上に形成する素子側電極と、対向する実装基板上に形成する基板側電極と、を、バンプを介して電気的に接合する半導体装置の製造方法において、前記半導体素子上に形成する前記素子側電極にメッキバンプを形成する工程と、前記実装基板上に形成する前記基板側電極にスタッドバンプを形成する工程と、前記素子側電極に形成された前記メッキバンプを、前記基板側電極に形成された前記スタッドバンプに超音波接合手段を用いて電気的に接合する工程と、からなる半導体装置の製造方法に関する。これにより、半導体素子と実装基板と超音波振動手段を用いて接合する際の、接合ダメージを極めて少なくすることができ、電極破壊を防止することができる。特に、従来、超音波振動手段を用いた接合では、半導体素子の素子側電極以外の絶縁膜で覆われた表面を破壊、破損することが生じていたが、本発明による製造方法では、該絶縁膜の破壊、破損を極めて効果的に防止することができる。また、メッキバンプ及びスタッドバンプを凸状とした場合、半導体素子と実装基板とがわずかにずれても、絶縁膜を破壊、破損することがなく、所望の位置でメッキバンプとスタッドバンプとを接合することができる。さらに、メッキバンプとスタッドバンプとを用いて点接合しており、メッキバンプ同士のような面接合を用いていないため、接合強度を高めることもできる。さらに、メッキバンプとスタッドバンプとの両方を用いることにより、どちらか一方のみを使う場合よりも、半導体素子を載置したときの基板からの高さを高くすることができる。半導体素子を基板から高くすることにより、半導体素子と基板と載置する部分の隙間に封止樹脂やアンダーフィルなどが回り込み易くなり、ボイドの発生を防ぐことができる。また、該高さがあるため、接合時のバンプのつぶれやはみ出しなどによる異種電極間でのショートを生じないようにすることができる。さらに、従来は半導体素子の電極部分が凹状であるため、バンプのつぶれ具合によっては半導体素子側の電極部周辺にはみ出すこともあり、半導体素子側面の発光層にあるp−n接合部でショートが発生することも生じていたが、本発明では、このショートの発生をなくすことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る半導体装置及びその製造方法を、実施の形態及び実施例を用いて説明する。だたし、本発明は、この実施の形態及び実施例に限定されない。
【0027】
図1は、半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。(a)は、半導体素子側に素子側電極を形成し、実装基板側に基板側電極を形成し、半導体素子と実装基板とを接合する前段階の概略断面図である。(b)は、半導体素子と実装基板とを接合した半導体装置を示す断面図である。以下、図面を用いて説明する。
【0028】
フリップチップ型の半導体発光素子10は、ボンディング面側に素子側電極を形成しており、該素子側電極は、p型の素子側電極11と、n型の素子側電極12とを有している。そのp型の素子側電極11上には、p型の第1のバンプ14が形成されており、n型の素子側電極12上には、n型の第1のバンプ15が形成されている。半導体発光素子10のボンディング面側は、p型の素子側電極11とn型の素子側電極12とを除いて、絶縁膜13で覆われている。
【0029】
一方、実装基板20は、ボンディング面側に基板側電極を形成しており、該基板側電極は、p型の基板側電極21と、n型の基板側電極22とを有している。そのp型の基板側電極21上には、p型の第2のバンプ23が形成されており、n型の基板側電極22上には、n型の第2のバンプ24が形成されている。
【0030】
このp型の第1のバンプ14とp型の第2のバンプ23、n型の第1のバンプ15とn型の第2のバンプ24、とが電気的に接続されている。
【0031】
よって本発明にかかる半導体装置100は、上記の構成を有する。以下、各部材等について、詳述する。
【0032】
(半導体素子)
半導体素子は、フリップチップ型の半導体素子である。半導体素子として、半導体発光素子をするが、ICやLSIなどにも使用することができる。以下、半導体素子の代表例として、半導体発光素子10を用いて説明するが、これに限定されるものではない。
【0033】
半導体発光素子10は、サファイヤ基板、シリコン基板などの上にn型層、p型層等を順次積層したものである。該n型層にn型の電極12を設け、該p型層にp型の電極11を設ける。このp型の素子側電極11及びn型の素子側電極12は、それぞれ1以上あればよく、複数個設けてもよい。また、該p型の素子側電極11から櫛形のように該半導体発光素子10の表面に沿って伸びる櫛形電極を配設することもできる。同様に、n型の素子側電極12にも、p型の素子側電極11に対向するように櫛形電極を配設することができる。
【0034】
半導体発光素子10のボンディング面において、p型の素子側電極11及びn型の素子側電極12(以下、特に断りのない限り、「p型等の素子側電極11、12」という。)以外の部分を絶縁膜13で被覆しておく。該絶縁膜13は、マスクなどを用いて成膜する。
【0035】
半導体発光素子10は、350nmから380nm若しくは400nmの紫外線領域の光を放出するものだけでなく、380nm若しくは400nmから780nmまでの可視光領域の光を放出するものを使用することができる。
【0036】
p型の素子側電極11とn型の素子側電極12とは、異種電極であり、短絡するとショートする。そのため、両電極を短絡させないため、半導体発光素子10の電極形成側は絶縁膜13で被覆し、両電極間の距離を所定の範囲、離隔して設けることが好ましい。
【0037】
p型等の素子側電極11、12は、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Rhなどの電気伝導性の良いもの、及びこれらの合金、Ni−Au、Ni−Agなどを使用することができる。半導体発光素子10を用いるため、該p型等の素子側電極11、12で光の吸収率が低く、光の反射率が高い方が好ましい。ここで、Auは、紫外域から500nm近傍まで反射率が低い。Cuも、紫外域から450nm近傍まで反射率が低い。そのため、この領域の半導体発光素子10を使用する場合は、反射率も考慮してp型等の素子側電極11、12の材料を選択する。
【0038】
p型等の素子側電極11、12は、p型の第1のバンプ14及びn型の第1のバンプ15(以下、特に断りのない限り、「p型等の第1のバンプ14、15」という。)と同一種類の金属材料を使用することが好ましい。これにより、p型等の素子側電極11、12とp型等の第1のバンプ14、15との密着性の向上、合金化の促進を図ることができる。同一種類の金属材料には、Auを用いることが好ましい。Auは、電気伝導性、耐食性、耐熱性、光反射率等に優れ、長期間の使用に耐えうるからである。
【0039】
(実装基板)
実装基板20は、半導体発光素子10を載置して固定するとともに、外部電極との導通を採ったり、半導体発光素子10からの光を所定の方向に放出させたりするものである。実装基板20は、平板上のものでも良いが、所定の形状を成したパッケージでも良い。実装基板20は、p型の基板側電極21とn型の基板側電極22(以下、特に断りのない限り、「p型等の基板側電極21、22」という。)とが設けられている。このp型等の基板側電極21、22は、平板上のものに所定の回路構造を形成したp型等の基板側電極21、22を形成してもよい。また、実装基板20は、p型等の基板側電極21、22を所定の型枠内に配置し、熱硬化性樹脂等を該型枠内に流し込み一体成型したパッケージでもよい。
【0040】
実装基板20は、サファイヤ、シリコン、セラミックスなどの比較的硬い材質を用いることもできるが、プラスチックなどの比較的軟らかい材質も用いることができる。これらの実装基板20の表面上若しくは内部に所定の配線回路を組み込んでおく。そして、外部に露出させたp型等の基板側電極21、22に、半導体発光素子10を載置する。
【0041】
p型等の基板側電極21、22も、p型等の素子側電極11、12と同様に、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Rhなどの電気伝導性の良いもの、及びこれらの合金などを使用することができる。半導体発光素子10を用いるため、該p型等の基板側電極21、22で光の吸収率が低く、光の反射率が高い方が好ましい。
【0042】
p型等の基板側電極21、22は、p型の第2のバンプ23及びn型の第2のバンプ24(以下、特に断りのない限り、「p型等の第2のバンプ23、24」という。)と同一種類の金属材料を使用することが好ましい。これにより、p型等の基板側電極21、22とp型等の第2のバンプ23、24との密着性の向上、合金化の促進を図ることができる。同一種類の金属材料には、Auを用いることが好ましい。Auは、電気伝導性、耐食性、耐熱性、光反射率等に優れ、長期間の使用に耐えうるからである。
【0043】
このp型等の基板側電極21、22は、半導体発光素子10のp型の素子側電極11、12に対向する位置に配置する。
【0044】
(バンプ)
p型の第1のバンプ14は、p型の素子側電極11のボンディング面側に形成する。n型の第1のバンプ15は、n型の素子側電極12のボンディング面側に形成する。このp型等の第1のバンプ14、15と、p型等の第2のバンプ23、24とを接合することにより、それぞれのバンプが緩衝材として作用し、半導体発光素子10のp型等の素子側電極11、12の破損がされることなく、半導体装置100を製造することができる。
【0045】
p型の第1のバンプ14は、p型の素子側電極11のほぼ全面に設けられている。このp型の第1のバンプ14は、スタッドバンプ、ボールバンプなどを使用することができるが、メッキバンプであることが好ましい。
【0046】
p型の第1のバンプ14は、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Rhなどの電気伝導性の良いもの、及びこれらの合金、Ni−Au、Ni−Agなどを使用することができる。半導体発光素子10を使用するため、光の反射率の高いものが好ましい。一方、p型の第1のバンプ14は、p型の第2のバンプ23よりも硬いことを特徴とするため、Niを90%以上Auが10%未満のNi−Au合金を用いることもできる。また、AuにNi、Ag、Coなどを0.1〜8%程度共析させた硬質Auメッキを使用することが好ましい。このp型の第1のバンプ14は、p型の第2のバンプ23よりも硬いため、半導体発光素子10と実装基板20との高さは、p型の第1のバンプ14の高さに大きく依存する。そのため、p型の第1のバンプ14とn型の第1のバンプ15との高さは、ほぼ一定であることが好ましい。
【0047】
ここで、バンプの主成分とは、バンプの材料の過半数を占める成分を指すものではなく、バンプの材料に主に含まれているものを指す。例えば、Ni−Au合金の場合、Niが90%、Auが10%であっても、主成分は、NiとAuである。
【0048】
半導体発光素子10は、基板20からの高さが高い方が好ましいため、p型の第1のバンプ14は、5μm〜10μm程度厚みを有する方が好ましいが、1μm〜20μm程度のものを使用することもできる。
【0049】
メッキバンプは、電気メッキ法や無電解メッキ法などにより形成することができる。
【0050】
n型の第1のバンプ15も、特に断りのない限りp型の第1のバンプ14と同様の形成方法、材料等を用いる。
【0051】
これに対し、p型の第2のバンプ23は、p型の基板側電極21のボンディング面側に形成する。n型の第2のバンプ24は、n型の基板側電極22のボンディング面側に形成する。
【0052】
p型の第2のバンプ23は、半導体発光素子10に設けられたp型の第1のバンプ14に対向するようにp型の基板側電極21の所定の位置に設けられている。n型の第2のバンプ24も同様である。このp型の第2のバンプ23は、スタッドバンプ、ボールバンプ、メッキバンプなどを使用することができるが、スタッドバンプであることが好ましい。例えば、p型の第1のバンプ14にメッキバンプを形成し、p型の第2のバンプ23にボールバンプを形成した場合では、接触部分が点となり、該点の部分に荷重が過剰にかかりすぎ、p型の第1のバンプ14やp型の素子側電極11の破壊が生じやすい。一方、p型の第1のバンプ14にメッキバンプを形成し、p型の第2のバンプ23にメッキバンプを形成した場合では、接触部分がほぼ全面となり、荷重が大幅に分散するため、接合強度が低くなる。そのため、接合強度を高めるときは、半導体発光素子10に荷重を過剰にかけなければならず、半導体発光素子10の破壊が生じやすい。これらに対し、p型の第1のバンプ14にメッキバンプを形成し、p型の第2のバンプ23にスタッドバンプを形成した場合、接触部分が点よりも広く全面よりも狭い一部の面となり、該部分に荷重が適切にかかり徐々につぶれることで、接合強度を高めることができ、p型の第1のバンプ14やp型の素子側電極11の破壊を無くすことができる。
【0053】
p型の第2のバンプ23は、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Rhなどの電気伝導性の良いもの、及びこれらの合金などを使用することができる。半導体発光素子10を使用するため、光の反射率の高いものが好ましい。一方、p型の第1のバンプ14は、p型の第2のバンプ23よりも硬いことを特徴とするため、純度の高いAuを用いることが好ましい。
【0054】
また、p型の第1のバンプ14により、半導体発光素子10の高さを決めるため、p型の第2のバンプ23を延性に富むものを使用することが好ましい。例えば、99%以上のAuを用いる、特に99.99999%以上のAuを用いることが好ましい。
【0055】
また、p型の第1のバンプ14は、p型の第2のバンプ23よりも融点が高いものを使用することが好ましい。超音波振動手段を用いてp型の第1のバンプ14とp型の第2のバンプ23とを接合する際、摩擦により熱が発生し接触面が溶融する。半導体発光素子10側のp型の第1のバンプ14が溶融し、半導体発光素子10の破損が生じさせないため、この溶融が生じる側がp型の第2のバンプ23であることが好ましい。
【0056】
半導体発光素子10を実装基板20に対し平行に載置するため、p型の第2のバンプ23とn型の第2のバンプ24との高さは、ほぼ等しいことが好ましい。半導体発光素子10を接合用コレット30により保持し、実装基板20上に載置する。載置後、超音波振動手段を用いて実装基板20に接合、固定する。このとき、p型の第2のバンプ23とn型の第2のバンプ24との高さが不均一であると、いずれか一方が先に半導体発光素子10に接触することとなり、該接触部分を中心にθ回転を起こし易くなるからである。
【0057】
半導体発光素子10は、基板20からの高さが高い方が好ましいため、p型の第2のバンプ23は、40μm〜50μm程度厚みを有する方が好ましいが、10μm〜80μm程度のものを使用することもできる。
【0058】
スタッドバンプは、ボンディング面側は、平面部分を有しており、実装基板20からの高さを所定の高さに揃えることもできる。そのスタッドバンプの形成方法は、特開2002―118137号公報に記載の方法を使用することが好ましいが、公知の形成方法も使用することができる。
【0059】
n型の第2のバンプ24も、特に断りのない限りp型の第2のバンプ23と同様の形成方法、材料等を用いる。
【0060】
p型等の第1のバンプ14、15は、p型等の素子側電極11、12の高さ応じて、所定の高さにすることができる。例えば、半導体発光素子の場合、p型の素子側電極11とn型の素子側電極12との高さが異なるため、p型の第1のバンプ14とn型の第1のバンプ15との高さを調節することにより、p型等の第1のバンプ14、15の高さを揃えることができる。
【0061】
また、半導体素子のp型等の第1のバンプ14、15の高さに応じて、p型等の第2のバンプ22、23の高さを調節することにより、半導体素子を実装基板に対して水平に載置することができる。また、p型等の第1のバンプ14、15及びp型等の第2のバンプ22、23の接合時に、各バンプに均等に荷重をかけることができる。
【0062】
p型の第1のバンプ14とp型の第2のバンプ23、n型の第1のバンプ15とn型の第2のバンプ24とは、主成分が同一種類の金属材料が好ましい。主成分が同一種類の金属材料とすることにより、金属間接合が形成され接合強度を高めることができる。この金属材料として、Auを用いることが好ましい。耐食性、電気伝導性、密着性などに優れ、硬さや延性などの調整も容易に行うことができるからである。
【0063】
(封止部材)
半導体発光素子10を実装基板20に載置した後、封止部材(特に図示しない。)により半導体発光素子10を被覆する。封止部材として、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂などを使用することができる。
【0064】
封止部材には、フィラー、拡散剤、蛍光体、光拡散材などを含有させておくこともできる。これにより、半導体発光素子10から放出される光を制御することができるからである。
【0065】
半導体発光素子10と実装基板20との高さを高くすることにより、封止部材が半導体発光素子10の下側に回り込みやすくすることができる。
【0066】
(半導体装置の製造方法)
半導体装置100は、以下の方法により製造することができる。半導体素子として、半導体発光素子10を用いる。但し、本発明はこの製造方法に限定されない。
【0067】
(1)まず、フリップチップ型の半導体素子10上にp型の素子側電極11及びn型の素子側電極12とを予め形成しておく。そのp型の素子側電極11及びn型の素子側電極12とを除くボンディング面側を絶縁膜13で被覆しておく。このようにして形成された半導体発光素子10を用いる。
【0068】
(2)次に、この半導体発光素子10のp型の素子側電極11にp型の第1のバンプ14を、n型の素子側電極12にn型我の第1のバンプ15を、無電解メッキ方法により形成する。
【0069】
(3)一方、実装基板20に、所定の回路構造を配置したp型の基板側電極21とn型の基板側電極22とを予め形成しておく。若しくは、p型の基板側電極21とn型の基板側電極22とを一体成形した樹脂パッケージ(実装基板20)を用いることもできる。
【0070】
(4)次に、この実装基板20のp型の基板側電極21にp型の第2のバンプ23を、n型の基板側電極22にn型の第2のバンプ24を、スタッドバンプ形成方法により形成する。
【0071】
(5)次に、(1)及び(2)により形成された半導体発光素子10と、(3)及び(4)により形成された実装基板20とを、対向するように超音波実装手段を用いて実装する。この実装は、p型の第1のバンプ14とp型の第2のバンプ23、n型の第1のバンプ15とn型の第2のバンプ24、とが電気的に接合することと固定とを併せ持つ。
【0072】
(6)以上の工程を採ることにより、半導体発光素子10が実装基板20に載置された半導体装置100を製造することができる。
【0073】
以下、上記工程を詳述する。
【0074】
(2)の無電解メッキ方法によるメッキバンプ形成工程は、p型等の素子側電極11、12を除くボンディング面側に所定のマスクを施し、金属を含むメッキ浴中にボンディング面側を浸積する。該メッキ浴に所定の温度をかけ、所定の時間浸積しておくとp型等の素子側電極11部分に金属がメッキされる。無電解メッキ方法は、形状の如何を問わず、均一な厚さが得られ、膜厚管理も容易である。
【0075】
(4)のスタッドバンプ形成工程は、Auからなるワイヤをキャピラリーの細穴に通し、ワイヤの先端をキャピラリーの先端から突出させる。そのワイヤの先端を放電させ、ワイヤの先端を溶融させてボールを形成する。このキャピラリーをp型の基板側電極21に接触させて加圧する。そしてこのキャピラリーを少し引き上げた後、キャピラリーをp型の第2のバンプ23上からずらし、キャピラリーを少し引き下ろす。この時、キャピラリーの先端がp型の第2のバンプ23の上面を押しつぶす。このキャピラリーを横方向に1往復させる。このとき、p型の第2のバンプ23の上面は平坦な部分が形成されている。そのあと、キャピラリーを引き上げることにより、スタッドバンプを形成することができる。n型の第2のバンプ24も、p型の第2のバンプ23と同様に、スタッドバンプを形成する。このスタッドバンプ形成方法では、バンプの高さを均一に揃えられるため、半導体発光素子10を載置するときに、θ回転を起こさせることなく、所定の位置に半導体発光素子10を設けることができる。
【0076】
(5)の半導体発光素子10の実装工程は、接合用コレット30を用いて、半導体発光素子10を持ち上げ、実装基板20上の所定の位置に配置させる。載置した後、接合用コレット30を水平横方向に超音波振動させ、p型等の第1のバンプ14、15とp型等の第2のバンプ23、24とを接合する。このとき、摩擦を生じ、摩擦熱が発生し、該摩擦熱により、p型等の第2のバンプ23、24が主に溶融し、p型等の第1のバンプ14、15の一部も溶融する。この溶融により、p型等の第1のバンプ14、15とp型等の第2のバンプ23、24とが金属間接合により強固に接合することとなる。なお、この水平横方向の超音波振動は、2つのバンプを結ぶ直線上に振動を加えることが好ましい。
【0077】
この他に、p型等の第2のバンプ23、24に延性に富むAuを用いると、超音波振動により、p型等の第2のバンプ23、24が延び、p型等の第1のバンプ14、15とp型等の第2のバンプ23、24とを接合することもできる。
【0078】
いずれによるものであっても、半導体発光素子10を実装基板20から所定の高さに均一に保持することができる。
【0079】
以上の製造工程を経ることにより、本発明にかかる半導体装置100を製造することができる。
【0080】
【実施例】
図1を用いて、説明する。特に断りのない限り、上記の半導体装置100の製造方法と同じである。
【0081】
p型の素子側電極11とn型の素子側電極12と、ボンディング面側を覆う絶縁膜13とを有するフリップチップ型の半導体発光素子10を用いた。p型等の素子側電極11、12は、Ni、Auを主成分とするAu−Ni合金を使用した。
【0082】
この半導体発光素子10に無電解メッキ方法により、p型等の第1のバンプ14、15を形成した。無電解メッキには、Niを主成分とするメッキ浴に先に浸積させた後、Auを主成分とするメッキ浴に浸積させて、Ni−Au合金のバンプを形成した。半導体発光素子10のボンディング面側にp型等の第1のバンプ14、15を除く部分にマスクを施し、メッキ浴中に浸積した。浸積したあと、該メッキ浴を加熱して、膜厚が約10μmのp型等の第1のバンプ14、15を形成した。このp型等の第1のバンプ14、15は、ボンディング面側において、絶縁膜13よりも突出しており、凸部を形成している。
【0083】
一方、p型の基板側電極21とn型の基板側電極22とを有する実装基板20を用いた。実装基板20上には所定の回路構造を配置している。このp型等の基板側電極21、22は、Ni、Auを主成分とするAu−Ni合金を使用した。
【0084】
この実装基板20にスタッドバンプ形成方法により、p型等の第2のバンプ23、24を形成した。p型等の第2のバンプ23、24は、純度が99.99999%以上のAuを使用した。スタッドバンプ形成方法により形成したp型等の第2のバンプ23、24は、高さが約40μm程度である。
【0085】
次に、上記半導体発光素子10を接合用コレット30により保持して、所定の位置の実装基板20上に載置して、超音波振動させて実装した。まず、接合用コレット30により、半導体発光素子10を吸引して持ち上げて、所定の実装基板20上に移動させる。接合用コレット30を引き下ろし、実装基板20上に半導体発光素子10を載置して、荷重をかける。その荷重をかける際に、超音波振動させて、p型等の第1のバンプ14、15と、p型等の第2のバンプ23、24との接合強度を高める。実装後、接合用コレット30のみを引き上げる。
【0086】
これにより、実装基板20に半導体発光素子10を実装した半導体装置100が製造された。
【0087】
(測定結果)
この半導体装置100のダイシェア強度の測定を行った。
【0088】
上記の実施例にかかる半導体装置100を10個取り出し、ダイシェア強度を測定した。
【0089】
ここでダイシェア強度は、半導体発光素子の剥離を発生させないため、常温及び高温で、半導体発光素子を真横から押し、せん断強度を測定する。このせん断剥離試験(Shear test method)の規格は、MIL−STD−883C method 2019.2に半導体チップ面積に対する強度規格が規定されている。具体的には、接触工具を用いて、2つのバンプを結ぶ直線に対して垂直な方向で、パッケージの搭載部に水平な方向に押し出す。このせん断強度を測定した結果、数値が高いほど、接合強度が高いことを示している。
【0090】
比較例として、半導体発光素子側の電極部にはバンプを設けず、実装基板側のみにボールバンプを形成して、超音波振動を加えた。使用する半導体発光素子、半導体発光素子側の電極、実装基板、実装基板側の電極、超音波振動手段等は、実施例と同様である。具体的には、半導体発光素子側の電極、実装基板側の電極にNi−Auを用いた。実装基板側のバンプにAuを用いた。該バンプは、Auワイヤの先端を溶融させてボールとし、そのボールを実装基板の電極部に押圧する。このボールが電極部と接合した後、ワイヤを引き上げ、電極にバンプを形成する。このバンプは、ワイヤの引きちぎりによる尖端形状を上部に有するボール形状を成している。その後、2つのバンプを結ぶ直線上に実施例と同様に、超音波振動を加え、半導体発光素子側の電極と実装基板のバンプとを接合した。この超音波振動手段を用いた接合により、半導体発光素子のθ回転が生じたものがありあった。このθ回転が生じた半導体装置は、不良品として取り扱い、ダイシェア強度を測定しなかった。比較例の半導体装置は、θ回転が生じなかったもの3個を取り出してダイシェア強度を測定した。
【0091】
表1は、実施例及び比較例の半導体装置のダイシェア強度を測定した結果を示す。
【0092】
【表1】
Figure 2004356129
【0093】
これより実施例のダイシェア強度は、最小値193gf、最大値254gf、平均値225.2gfと高いダイシェア強度を有していた。
【0094】
これに対し、比較例のダイシェア強度は、平均値113.3gfとダイシェア強度が低い。
【0095】
以上のことから、本発明は、高い接合強度を有する半導体装置を提供する。また、簡易な半導体装置の製造方法を提供する。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる半導体装置およびその製造方法は、高い接合強度を有する半導体装置を提供することができる。また、超音波振動手段を用いて半導体素子を実装基板に接合する際の半導体素子の破壊や破損を抑制することができる。特に、半導体素子のボンディング面側に設けた絶縁膜の破壊や破損を防止することができる。また、半導体素子の高さを均一に揃えることができる。また、半導体素子の高さがあるため、接合時にバンプがつぶれ、横方向にはみ出してきた場合でも、異種電極間の短絡によるショートの発生を無くすることができる。さらに、簡便な方法により、半導体装置を製造すること製造方法を提供することができる。
【0097】
上述のように、本発明は極めて重要な技術的意義を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体装置の製造方法を示す概略断面図である。(a)は、半導体素子側に素子側電極を形成し、実装基板側に基板側電極を形成し、半導体素子と実装基板とを接合する前段階の概略断面図である。(b)は、半導体素子と実装基板とを接合した半導体装置を示す断面図である。
【図2】基板側にボールバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。
【図3】半導体素子側にボールバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。
【図4】基板側にメッキバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。
【図5】半導体素子側にメッキバンプを形成して半導体装置を製造する概略図である。
【符号の説明】
10 半導体発光素子
11 p型の素子側電極
12 n型の素子側電極
13 絶縁膜
14 p型の第1のバンプ
15 n型の第1のバンプ
20 実装基板
21 p型の基板側電極
22 n型の基板側電極
23 p型の第2のバンプ
24 n型の第2のバンプ
30 接合用コレット
41 ボールバンプ
42 メッキバンプ
100 半導体装置

Claims (9)

  1. フリップチップ型の半導体素子上に形成された素子側電極と、対向する実装基板上に形成された基板側電極と、を、バンプを介して電気的に接合されている半導体装置において、
    前記バンプは、主成分が同一種類の金属材料から形成されている、第1のバンプと第2のバンプとからなり、
    前記第1のバンプは、素子側電極に電気的接合されており、前記第2のバンプは、基板側電極に電気的接合されており、
    第1のバンプは、第2のバンプよりも硬いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1のバンプは、前記第2のバンプよりも融点が高いことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置
  3. 前記第2のバンプは、前記第1のバンプよりも延性に富むことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の半導体装置。
  4. 前記第1のバンプは、メッキバンプであることを特徴とする請求項1乃至3の少なくともいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記第2のバンプは、スタッドバンプであることを特徴とする請求項1乃至4の少なくともいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1のバンプと前記第2のバンプとは、Auを主成分とする金属材料から形成されていることを特徴とする請求項1乃至5の少なくともいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記素子側電極及び前記基板側電極の少なくとも一方は、Auを主成分とする金属材料から形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の少なくともいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記半導体素子は、半導体発光素子であることを特徴とする請求項1乃至7の少なくともいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. フリップチップ型の半導体素子上に形成された素子側電極と、対向する実装基板上に形成された基板側電極と、を、バンプを介して電気的に接合されている半導体装置の製造方法において、
    前記半導体素子上に形成された前記素子側電極にメッキバンプを形成させる工程と、
    前記実装基板上に形成された前記基板側電極にスタッドバンプを形成させる工程と、
    前記素子側電極に形成された前記メッキバンプを、前記基板側電極に形成された前記スタッドバンプに超音波接合手段を用いて電気的に接合させる工程と、
    からなる半導体装置の製造方法。
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