JP2004354072A - 導光板及びこれを用いた車両用計器 - Google Patents

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Abstract

【課題】文字板及び指針の照明効率を改善する。
【解決手段】導光板121における受光部121a5方向からの光を平面部121qに放射状に反射させる第1反射部121a1、121a2は、平面部121qに近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面を有している。このような円錐側面状反射面により、より多くの光を平面部方向に反射させることが可能になる。また、平面部121qに複数の孔を穿設することにより形成された指針孔方向に至る導光路により、光源からの光を大きく減衰させることなく、指針受光部に導くことが可能になる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字板の背面に重着されて、光源からの光を文字板の背面及び指針受光部に導く導光板及びこれを用いた車両用計器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、車両用計器には、計器内の所定部位に配置された光源からの光を効率的に文字板や指針に導くために、文字板の背面に、いわゆる、導光板が重着されていることが多い。この種の導光板においては、通常、導光板内を進行する光を所定方向に反射させる反射部が含まれるが、従来の反射部の構造では文字板及び指針の照明効率が好ましくなかった。以下にこの問題を図10を用いて説明する。
【0003】
図10は、従来の導光板を有する車両用計器を示す断面図である。この車両用計器において、本体ケース911の導光板収容部には導光板921が収容されており、その上には種々の意匠が形成された文字板93が重着されている。文字板93の背面に重着される導光板921の平面部においては、受光部921bの上方に円錐側面状に形成された第1反射部921a及び指針受光部に対応して形成された第2反射部921cが形成されている。
【0004】
なお、本体ケース911は、光源L9やムーブメント914を実装する基板913を収容している。ムーブメント914の回転軸は、指針キャップ942と一体形成された指針軸受に挿通されている。ムーブメント914は、所定の制御信号に応じてその回転軸を回転させ、これにともない指針94の指示部941が、文字板93上に形成された所定の意匠を指示する。また、指針基部上方には、指示部941に対して荷重バランスをとり、指針94の回転を安定させるための、金属製のバランサ943が取り付けられている。
【0005】
このような構成において、指針照明及び文字板照明に関する作用を以下に説明する。所定トリガに応答して、光源L9が点灯すると、その光R9は、受光部921bを経て導光板921内を上方に進行する。この光R9aは、第1反射部921aで反射されて導光板921の平面部を放射状に進行していく。この光R9aが、第2反射部921cに到達すると、上方に反射されて導光板921から出射されて、指針94基部の指針受光部に入る。そして、指針94内を反射しつつ進行する光によって、指針はホットスタンプ層(不図示)等に依存する色調で光輝する。なお、このような導光板921を有する車両用計器は、例えば、下記特許文献1に記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−133607号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記導光板921の受光部921bは、単に棒状に下方に向けて突設されたもので、第1反射部921aの断面形状も単なる三角形状である。このため、図10中、R9a′で示すように、第1反射部921aによる反射光は、目的とする方向に向かわない成分も多かった。また、目的とする方向に反射された光R9aでさえも平面部を進行していき第2反射部921cに到達したときには、大きく減衰しており、指針94に十分な光を供給することができなかった。すなわち、従来の導光板によると、文字板及び指針の照明効率が好ましいものではなかった。
【0008】
よって本発明は、上述した現状に鑑み、コストアップを招くことなく、文字板及び指針の照明効率を大きく改善することのできる導光板及び及びこれを用いた車両用計器を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の導光板は、指針を有する計器に含まれる文字板の背面に重着される平面部と、前記計器内の所定部位に配置された光源に対向するように突設された受光部と、前記受光部方向からの光を前記平面部に放射状に反射させる第1反射部と、を有し、前記光源からの光を前記文字板の背面及び前記指針の基部に形成された指針受光部に導く導光板であって、前記第1反射部は、前記平面部に近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面を有する、ことを特徴とする。
【0010】
請求項1記載の発明によれば、導光板における受光部方向からの光を平面部に放射状に反射させる第1反射部は、平面部に近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面を有している。このような円錐側面状反射面により、より多くの光を平面部方向に反射させることが可能になる。
【0011】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の導光板は、請求項1記載の導光板において、前記平面部は、前記指針の回転軸受部が挿通される指針孔と、複数の孔を穿設することにより形成され、前記反射部方向から前記指針孔方向に至る導光路と、前記指針孔の周囲に形成され、前記導光路を進行してくる光を前記指針の受光部方向に反射させる第2反射部と、を有する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明によれば、平面部に複数の孔を穿設することにより形成された指針孔方向に至る導光路により、光源からの光を大きく減衰させることなく、指針受光部に導くことが可能になる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の導光板は、請求項2記載の導光板において、前記第2反射部は、前記指針の回動範囲に基づき、複数の小平面が組み合わされて形成されている、ことを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、第2反射部は、指針の回動範囲に基づき、複数の小平面が組み合わされて形成されているので、いずれの回転角時においても、指針を安定した輝度で光輝させることが可能になる。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の導光板は、請求項3記載の導光板において、前記第1受光部及び前記導光路は共に、左右対象で対になって配置されている、ことを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明によれば、第1受光部及び導光路は共に、左右対象で対になって配置されているので、文字板及び指針の照明効率をより大きく改善することができる。
【0017】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の車両用計器は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導光板を用いた車両用計器であって、前記指針は、指針キャップと一体形成されたバランサ部を有する、ことを特徴とする。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、指針は指針キャップと一体形成されたバランサ部を有するので、従来のようにバランサを別途製造する必要がなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の導光板が適用される車両用計器の一例を示す正面図である。ここに例示する車両用計器1は、スピードメータ部、燃料メータ部、水温メータ部、ギアポジション部等が一体化されたコンビネーションメータであり、図1に示すように、本体ケース11、導光板12(図2以降で詳細説明する)、文字板13、指針14a〜14c、見返し15、文字板13の前方に覆設される表ガラス16等を含んで構成される。また、このメータは、本体ケース11に収容された、ここでは図示しないムーブメント、基板、光源等も有する。
【0020】
本体ケース11は、例えば、白色の樹脂製であり、ムーブメント、光源、各種電子部品を搭載する基板を両面から挟み込むようにして収容する、表カバー及び裏カバーにより構成される。本体ケース11の側壁には、ねじ孔を有する取付片11e、11fが設けられている。本体ケース11には、文字板13に形成された意匠を照明するための光源としてのLED(Light Emitting Diode)を収容する光源収容室も設けられている。
【0021】
文字板13は、例えば、ポリカーボネイト製であり、上からみると各メータ部に対応して横長形状をしている。この文字板13上には、スピードメータ部、燃料メータ部、水温メータ部等の目盛りに対応した表示意匠13a〜13c、各種ワーニング意匠13d、13f、方向指示意匠13e、レバーポジション意匠13g等が形成されている。これら意匠は、所定の数字やキャラクタを中抜きにして、透明生地の文字板13に、例えば、黒系統色のインクを塗布することによって形成される。また、文字板13には、この背面に配置されるLCD(Liquid Crystal Display)等のディジタル表示装置に対応した形状の開口部13h、13iも形成されている。
【0022】
指針14a〜14cは、各メータ部にそれぞれ対応するムーブメントによって、それぞれの計測値に基づいた所定角度だけ回転駆動されて文字板13上の所定の表示意匠を指示する。各指針14a〜14cの構成は図3において補足説明する。見返し15は、文字板13と同様の横長形状をした黒色の樹脂製であり、各表示部位や意匠、指針基部等を除いて、文字板13上の前面を覆う。表ガラス16も、文字板13と同様の横長形状をした黒色透明の樹脂製であり、いわゆるスモークガラスで構成される。
【0023】
次に、図2を用いて、本発明に関わる導光板及びその近傍の立体形状を示す。また、本発明に関わる指針の立体形状も示す。図2は、図1の車両用計器における左半分の分解斜視図である。図3は、図1の指針の斜視図である。なお、図2において、本発明に直接的に関わりのない見返し、表ガラス、他の部位は割愛している。
【0024】
図2に示すように、横長の平面形状をした本体ケース11は、浅皿状に掘り下げられて形成された導光板収容部111及び112を有している。導光板収容部111及び112はそれぞれ、導光板121及び122に対応した形状をしている。導光板収容部111の底面には、導光板121の受光部121a5及び121b5(図6参照)にそれぞれ対向する光源を収容する一対の光源収容室111a及び111b、意匠13fに対向する光源を収容する光源収容室111f、指針の回転軸受部が挿通される孔111g、及び一対の取付孔111hが設けられている。光源収容室111a及び111bは円形状開口部を有し、光源収容室111fは底面からやや突出した正三角形状開口部を有している。
【0025】
一方、導光板収容部112の底面にも、同様に、ムーブメントの回転軸が挿通される孔、導光板122の受光部に対向する光源を収容する一対の光源収容室等が設けられている。光源収容室は円形状開口部を有している。また、上記導光板収容部111及び112の間には、字板13に形成されたワーニング意匠13dを照射するための光源を収容する複数の光源収容室11dが設けられている。
【0026】
導光板121及び122は、導光性を有する樹脂製のプリズム型導光板であり、それぞれ導光板収容部111及び112に収容されて、文字板13の背面側に配置される。導光板121及び122は、スピードメータ部及び燃料メータ部に対応した平面形状をしている。導光板121は、一対の受光反射部121a、121b、導光用孔121c〜121e、指針軸の貫通孔を有する出光部121g、光源収容室111fの形状に対応した開口部121f、一対の取付片121h、半円平面状の平面部121qから構成される。なお、受光反射部121a及び121bは受光部及び反射部から構成されており、それらの詳細は図4以降の説明で明らかになる。また、導光板122にも同様に、一対の受光反射部122a及び122b、指針軸の貫通孔を有する出光部122g、及び平面部から構成されている。図示しないが、水温メータ部にも同等の形状の導光板が採用されている。なお、LCD110は、装着後の導光板122の上側に取り付けられる。
【0027】
文字板13には、上述したように複数種の意匠13a、13b、13d、13f等が形成されると共に、開口部13hや指針孔13j、13kが設けられている。そして、文字板13の指針孔13j等を介して指針14aが取り付けられる。指針14aは、上記他の指針14b、14cとは異なるサイズであるが同等の形状をしている。図3において、代表して指針14aを用いて本発明に係る指針14の構成について説明する。
【0028】
図3において、指針14a(14)は、周知のように、指示部141及び指針キャップ142が組み合わされて基本構成されている。但し、本発明の指針においては、白色樹脂製の指針キャップ142にはバランサ部142bが一体形成されている。このバランサ部142bは、指針14の回転を安定させるために、指示部141との荷重バランスも考慮されたものである。このような構成により、従来のようにバランサを別途製造する必要がなくなり、車両用計器のコスト低減に結びつく。なお、指示部141の底面には、周知のように、赤色系のホットスタンプ層が印刷形成され、その基部には、指針受光部141cが形成されている。また、指針キャップ142には指針袴とよばれる回転軸受部142aも一体形成されており、この回転軸受部142aを利用して指示部141が指針キャップ142に固定されている。
【0029】
更に、図4〜図6を用いて、本発明に係る導光板の構成について説明を続ける。図4は、本発明の一実施形態に係る導光板の平面図である。図5は、図4の導光板が収容される導光板収容部の平面図である。図6は、図4におけるXX線断面図である。なお、ここでは、スピードメータ部に対応する導光板121を挙げて説明する。
【0030】
図4に示すように、導光板121は、スピードメータ部に対応した半円型の平面形状をしている。導光板121には、左右対象で対になって、同形状の受光反射部121a及び121bが一体形成されている。例えば、受光反射部121aは、図5に示すように、反射部(121a1〜121a4からなる)及び受光部121a5から構成されている。詳しくは、反射部は、内側反射部121a1、121a2、及び外側反射部121a3、121a4から構成される。内側反射部121a1、121a2は共に、円錐側面状反射面から構成されるが、図中θ1、θ2で示されるように、内側反射部121a2の方が、内側反射部121a1よりも、緩やかな傾斜を有している。すなわち、内側反射部は、平面部121qに近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面を有する。
【0031】
ここでは、2段階に傾斜が異なる内側反射部121a1、121a2を例示しているが、これをより多段階、或いは、連続的にしてもよい。外側反射部121a3、121a4もそれぞれ、内側反射部121a1、121a2と同様に、平面部121qに近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面になっている。このような形状の反射部は請求項の第1反射部に対応する。なお、受光部121a5は、正円平面状である。したがって、受光部121a5側からは、受光反射部121aは、一種の円錐台状のようにも見える。なお、受光反射部121bも受光反射部121aと同様の構成をしている。すなわち、受光反射部121bの内側反射部121b1、121b2、外側反射部121b3、121b4、及び受光部121b5はそれぞれ、上記受光反射部121aの内側反射部121a1、121a2、外側反射部121a3、121a4、及び受光部121a5に対応する。
【0032】
図4に戻って、導光板121には、左右対象で対になって、受光反射部121a及び121b方向から指針孔121g方向に至る導光路121i及び121jが形成されている。詳しくは、導光路121i及び121jは、導光板121に穿設された3つの孔121c、121d及び121eによって形成されている。この導光路121i及び121jは、光源からの光を大きく減衰させることなく、指針に導くためのもので、その作用については図9において説明する。
【0033】
指針孔121gの周囲には、複数の小平面からなる反射面121k〜121pが形成されている。これら反射面121k〜121pは、導光路121iを進行してくる光を、効率的に指針受光部141cに供給するためのものである。反射面121k〜121pは、例えば、図7の121lに示すように、傾斜している。反射面121k〜121pは、請求項の第2反射部に対応する。なお、開口部121fは光源収容室111fの形状に対応している。また、導光板121の下縁部には、一対の取付片121hが設けられている。
【0034】
このような構成の導光板121は、図5に示すような、半円浅皿状の導光板収容部111に収容される。導光板収容部111の底面には、導光板121の受光反射部121a及び121bの外側面の形状に対応した光源収容室111a及び光源収容室111bが形成されている。光源収容室111a及び光源収容室111bの中央部にはそれぞれ、光源L1及びL2が配設されている。また、光源収容室111fは底面からやや突出した正三角形状開口部を有し、その中央部には光源L3が配置されている。なお、孔111gには、指針の回転軸受部が挿通される。また、導光板収容部111の下側面には、上記一対の取付片121hに対応する一対の取付孔111hが設けられている。
【0035】
このような構成の導光板121の本発明に係る作用効果を、図7〜図9を用いて以下に説明する。図7は、図4のYY線断面に相当する部分の車両用計器を含めた断面図である。図8は、導光板の受光反射部近傍の断面図である。図9は、導光板の導光路近傍の平面図である。なお、図7〜図9においては、光の進行状態も併記されている。図7〜図9において、図1〜図6と共通する部分には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0036】
図7に示すように、基板113上には、導光板121の受光部121a5に対向するように、光源L1が配置されている。また、基板113裏に本体部が取り付けられたムーブメント114の回転軸114aは、基板113を貫通して、指針キャップ142の回転軸受部142aに挿通されている。そして、指針141は、計測値に基づいた所定角度だけ回転駆動されて文字板13上の所定の表示意匠を指示する。文字板13の背面には、本体ケース11に取り付けられた導光板121の平面部121qが重着されている。
【0037】
このような構成において、所定トリガに応答して光源L1が点灯すると、その光R1は、図7に示すように、受光部121a5を経て導光板121内を進行する光R1aとなる。この光R1aは、内側反射部121a1、121a2等で反射された後、更に平面部121q内側面で反射されつつ、放射状に広がるようにして進行していく。
【0038】
特に、図8に示すように、平面部121qに近い内側反射部121a2は傾斜が緩やかになっているので、ここで反射される光R1aは、想像線で描いた従来形状の内側反射部121a′で反射される光R1a′と比べて、より多くの成分が平面部121q方向に向かうようになる。補足すると、内側反射部121a2によると、内側反射部121a′よりも、受光部121a5方向からの光の反射角が大きくなるので、平面部121q方向に直接向かう光の成分も多くなる。このようにして、平面部121qを進行する光により、文字板13背面が照射されたり、指針141に光が供給されるので、文字板及び指針の照明効率を大きく改善することができる。このような構成は、燃料メータ部に対応する導光板122や図示しない水温メータに対応する導光板にも同様に適用可能である。
【0039】
また、図9に示すように、平面部121q内を縁部に向けて放射状に進行する光のうち、指針孔121g方向に向かう光R1aは、導光路121iのおかげで、大きく減衰されることなく、反射部121k、121l、121mに到達することができる。受光反射部121bに対応した光源L2に起因する光R1bも、同様に、導光路121jのおかげで、大きく減衰されることなく、反射部121n、121o、121pに到達することができる。
【0040】
そして、図7に示すように、121l等で上方に反射された光は出射後、指針基部の指針受光部141cに入る。そして、上方に向かい反射部141aで反射された後、R1cで示すように、指示部141内を反射しつつ先端に向かって進行する光によって、指針はホットスタンプ層141bや光源L1に依存する色調で光輝する。このように、導光路121i及び導光路121jにより、より多くの光を指針141に供給可能になるため、指針の照明効率をより大きく改善することができる。更に、反射部121k〜121pは、指針141の回動範囲に基づき、組み合わされて形成されているので、いずれの指針回転角においても、指針を安定した輝度で光輝させることができる。したがって、指針の照明効率を更に大きく改善することができる。
【0041】
以上のように、本発明の実施形態の導光板によれば、文字板及び指針の照明効率を大きく改善することができる。そして、この導光板及び上記構成の指針を用いることにより、コストアップを招くことなく、照明効率が大きく改善された車両用計器を提供することができる。
【0042】
なお、本発明は、車両用計器以外にも適用可能である。また、本発明は、半円形状以外の導光板にも同様に適用可能である。受光反射部及び導光路は、例示したように一対であってもよいし、或いは、1つだけであってもよいし、場合によっては3つ以上であってもよい。本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で変形されたものも含む。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、導光板における受光部方向からの光を平面部に放射状に反射させる第1反射部は、平面部に近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面を有している。このような円錐側面状反射面により、より多くの光を平面部方向に反射させることが可能になる。したがって、文字板及び指針の照明効率を大きく改善することができる。
【0044】
請求項2記載の発明によれば、平面部に複数の孔を穿設することにより形成された指針孔方向に至る導光路により、光源からの光を大きく減衰させることなく、指針受光部に導くことが可能になる。したがって、指針の照明効率をより大きく改善することができる。
【0045】
請求項3記載の発明によれば、第2反射部は、指針の回動範囲に基づき、複数の小平面が組み合わされて形成されているので、いずれの回転角時においても、指針を安定した輝度で光輝させることが可能になる。したがって、指針の照明効率を更に大きく改善することができる。
【0046】
請求項4記載の発明によれば、第1受光部及び導光路は共に、左右対象で対になって配置されているので、文字板及び指針の照明効率をより大きく改善することができる。
【0047】
請求項5記載の発明によれば、指針は指針キャップと一体形成されたバランサ部を有するので、従来のようにバランサを別途製造する必要がなくなり、低コストが促進され、かつ、照明効率が大きく改善された車両用計器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導光板が適用される車両用計器の一例を示す正面図である。
【図2】図1の車両用計器における左半分の分解斜視図である。
【図3】図1の指針の斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る導光板の平面図である。
【図5】図4の導光板が収容される導光板収容部の平面図である。
【図6】図4におけるXX線断面図である。
【図7】図4のYY線断面に相当する部分の車両用計器を含めた断面図である。
【図8】導光板の受光反射部近傍の断面図である。
【図9】導光板の導光路近傍の平面図である。
【図10】従来の導光板を有する車両用計器を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車両用計器
11 本体ケース
12、121、122 導光板
121a、121b 受光反射部
121a1、121a2 内側反射部
121a3、121a4 外側反射部
121a5 受光部
121i、121j 導光路
121k〜121p 反射部
13 文字板
14a、14b、14c 指針
142b バランサ部
15 見返し
16 表ガラス

Claims (5)

  1. 指針を有する計器に含まれる文字板の背面に重着される平面部と、前記計器内の所定部位に配置された光源に対向するように突設された受光部と、前記受光部方向からの光を前記平面部に放射状に反射させる第1反射部と、を有し、前記光源からの光を前記文字板の背面及び前記指針の基部に形成された指針受光部に導く導光板であって、
    前記第1反射部は、
    前記平面部に近づくほど緩やかな傾斜の円錐側面状反射面を有する、
    ことを特徴とする導光板。
  2. 請求項1記載の導光板において、
    前記平面部は、
    前記指針の回転軸受部が挿通される指針孔と、
    複数の孔を穿設することにより形成され、前記反射部方向から前記指針孔方向に至る導光路と、
    前記指針孔の周囲に形成され、前記導光路を進行してくる光を前記指針の受光部方向に反射させる第2反射部と、を有する、
    ことを特徴とする導光板。
  3. 請求項2記載の導光板において、
    前記第2反射部は、
    前記指針の回動範囲に基づき、複数の小平面が組み合わされて形成されている、
    ことを特徴とする導光板。
  4. 請求項3記載の導光板において、
    前記第1受光部及び前記導光路は共に、
    左右対象で対になって配置されている、
    ことを特徴とする導光板。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の導光板を用いた車両用計器であって、
    前記指針は、
    指針キャップと一体形成されたバランサ部を有する、
    ことを特徴とする車両用計器。
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