JP2004352362A - 包装食品 - Google Patents

Abstract

【課題】 たとえ複数の包装製品が一般的な同じような形状的特徴を有していても、包装製品に消費者が即座に特定できる特徴を与える。
【解決手段】 シート状材料で形成された包材（３）に包まれた菓子製品からなる包装食品において、前記シート状材料で形成された包材（３）は、非透明部（１３）と、該非透明部（１３）に隣接する少なくとも１つの透明部（１２）とからなり、前記透明部（１２）は、表面の特徴部分（１０，１１）が外部から視認可能に、菓子製品の本体を包み込んでいる包装食品。
【選択図】図１

Description

本発明は、シート状材料で形成された包材で包装した、特にプラリネのような菓子製品からなる包装食品に関する。

プラリネ、チョコレート等のような菓子製品の包装に最も一般的に使用されるシート状材料は、通例ではアルミ箔からなる。包装材料としてのアルミ箔の選択は、製品の周囲の形状に容易に適合し、表面が不規則な形状であっても製品の本体にぴったりくっつくような包材を実現するので好ましいと考えられる。菓子製品の形状が消費者に製品を識別し特徴付けるものとして理解されるとき、アルミ箔の製品の形状をしっかりとなぞらえる能力は、独特な製品効果を達成することを助け、その製品効果は当然ながら、箔に固有の彩色をするか、箔に特徴的なロゴを付することでさらに高めることができる。

しかし、菓子製品、特にプラリネは、製造者のラインまたは商標を識別する類似の全体的形状の特徴を有しているが、異なる含有物の存在により味や香りなどの食味的な特徴の差異を有している製品を提供する方策を採用することがしばしば好ましい。この方策の中で、菓子製品の表面に、製品の食味的特徴を消費者に即座に連想させられるような、独特の特徴を持たせることが望まれる。このため、例えば、果実ベースのクリームを構成要素とする充填物を含むチョコレートまたはウェハの容器で形成されたプラリネは、その外表面に完全なコーティングをし、または、例えば、プラリネの頂部に限定したコーティングをして、充填物に含む果実を特定する色をふりかける（frosting）ことで構成してもよい。あるいは、プラリネはさらに、例えば、充填物の味や香りに対応する種類の乾燥果実、果粒、種子またはナッツのような、特徴的要素をその頂部に含んでもよい。

本発明は、従来のアルミ箔包材は、消費者に包装製品の特徴を理解させるには好ましくないという事実から生じている。

それ故、特に、本発明は、たとえ複数の包装製品が一般的な同じような形状的特徴を有していても、包装製品に消費者が即座に認知できる特徴を与えるという課題に着目して開発された。

また、本発明は、包装菓子製品の美的特徴を高めるのに適した包材を提供するために開発された。

これらの課題に鑑みて、本発明の主題は、シート状材料で形成された包材に包まれた菓子製品からなる包装食品において、前記シート状材料で形成された包材は、非透明部と、該非透明部に隣接する少なくとも１つの透明部とからなり、前記透明部は、表面の特徴部分が外部から視認可能に、菓子製品の本体を包み込んでいることを特徴とする。

さらに好ましい菓子製品の特徴は添付の請求の範囲に定義される。

図面を参照すると、全体的に符号１で示す包装菓子製品は、プラリネ２とシート状材料で形成された包材３とからなる。図示する本実施形態において、プラリネは、例えば、ほぼ平坦で例えば円形の基部表面４、カップ型下部本体５およびドーム型上部６からなる本体を有している。しかしながら、本発明は、菓子製品の特定の形状を限定することを意図せず、例えば、球形、ほぼ円錐形または円錐台形、ピラミッド型または角錐台形、直方体または棒状のような他の形状を採用できる。同様に、「プラリネ」という用語は、例えばチョコレートのような他の同様の菓子製品を含むもことを意図する。

好ましい実施形態において、関係する製品は、口と口とが密接されて充填物９を包含する２つの半割シェル７，８（図２の断面に部分的に図示）によって形成されたプラリネである。プラリネの外側の表面は、部分的または完全にコーティングされていてもよい。好ましい実施形態において、プラリネは、少なくともその頂部に、製品の食味的な特性を特徴付けるような、消費者によって識別できるような表面部を有する。例として、これは、例えば色などの製品の味または香りに直接関連するまたは象徴する外観のコーティングまたはふりかけ（frosting）１０であってもよい。例えば、ピスタチオ風味のクリームからなる充填物９を包含するプラリネでは、プラリネの外側表面は、少なくとも頂部に緑色のふりかけ１０を有する。さらに、好ましくは風味を提供する機能をも有し、例えば、ナッツまたは種、果粒、または自然の、乾燥のまたは水もどしの果実で構成された特徴的要素１１が、好ましくは、プラリネの本体に結合し、プラリネ本体の上部に（例えば凹部に）配置される。上述した例において、特徴的要素１１は、例えば、プラリネの香りを特徴付け、装飾美的特徴をも有する種またはナッツ、果粒または乾燥果実でもよい。

一般に、特徴的要素は、好ましくは、上述した製品の頂部のコーティングまたはふりかけの上に配置される装飾または装飾的要素であってよい。

プラリネは、プラリネの本体にほぼぴったりとくっつき、透明部１２と非透明部１３とを有する包材３で包装される。好ましくは、透明部１２は、（プラリネのような）製品の頂部を包み込み、頂表面部１０および特徴的頂部要素１１を外部から視認可能にしている。

透明部は、好ましくは、製品の前記頂部上に中心を合わせられる。

好ましい実施形態において、包材３はラミネートシートからなり、該ラミネートシートは、好ましくはアルミ箔を含む、当然、要求次第の形状をした中央開口１５が設けられた金属箔１４と、開口１５を含む金属箔１４の表面ほぼ全体を覆う透明フィルム１６とからなる。金属箔１４と透明なフィルム１６は、接着あるいはラミネート形成の公知技術による熱溶融性塗料を介在させて互いに貼り合わされている。代案として、透明フィルム１６は、例えば、図３において符号１７で示し、図中に破線で画定するように、開口１６を覆い、開口を取り囲む環状の部分に限定されるような形状で金属箔１４と組み合わせてもよい。

包装シートは、いかなる周囲の輪郭を有していてもよい。長方形または正方形の周囲の輪郭が好ましい。

透明フィルムは、例えば、ポリエステル、ポリプロピレンまたはポリアミドのような透明樹脂からなってもよい。「透明」という用語は、本説明においては、正確に言えば半透明と定義される材料、つまり、観察者が菓子製品の特徴的要素または特徴的表面部分を視覚的に認識可能な材料をも含む。

包装シート３は、単に、透明な中央部または窓と、その部分に塗装、塗料または印刷インキを適用して非透明または不透明とした周囲部とを有する樹脂フィルムからなってもよい。

パッケージは、１枚の包装シートを使用してもよい。プラリネの基部４でシートの端部を折り返し、または、他の方法によって、例えば、さらなる接着要素によって固定して、プラリネ本体の全体を包み込む。

しかしながら、好ましい実施形態において、包材３は、一緒になってプラリネ本体全体を被覆する２枚の包装第１シート３ａおよび第２シート３ｂで形成されている。図２に示す、この方策では、第１シート３ａは、中央透明部１２を有し、プラリネの側壁を覆っている。第２シート３ｂは、プラリネの基部４を覆っている。第１シート３ａおよび第２シート３ｂは、それぞれの環状の外周部１８および１９で互いに貼り合わされている。２枚のシートの外周部１８および１９の組み合わせは、恒久的に閉じたものであり、これにより、密封またはほぼ密封の包装が行える。

本実施形態において、第１シート３ａおよび第２シート３ｂは、好ましくは上述した様式のラミネートシートである。もし、ラミネートを形成する透明樹脂フィルムがヒートシール可能であれば、２枚のシート３ａおよび３ｂは、樹脂材料の表面を内側に向けて食品を包み込む位置に配置し、外周部１８および１９の貼着をヒートシールによって行うことができる。

しかしながら、金属（アルミニウム）箔を内側に向けて２つのシート３ａおよび３ｂ配置し、材料を塗布してのり付けすることによって、または、金属箔に熱溶融性コーティング（塗料）し、該コーティングを（直接加熱または超音波を与えて）溶融することでヒートシールすることによって、外周部１８および１９を封止することが好ましい。

図２に示す形式の密封包装を製造するための好ましい方法および装置は、ＥＰ−Ａ−０５９１７４２およびＥＰ−Ａ−１０４６５７９に記載されている。

上記の文献に記載されているように、お互いに対して密封された外周部１８および１９は、（Ｆ１で示す矢印の方向に）プラリネ本体の基部４に折り重ねてもよい。また、ＥＰ−Ａ−１０４６５７９に記載されているように、（Ｆ２で示す矢印の方向に）プラリネ本体の頂部に向かって折り曲げて、少し離れてプラリネ本体を取り囲む周囲の端部でカップ形またはビーカ形の本体を形成してもよい。

このように、本発明は、消費者を魅了する製品の美的で装飾的な特徴を強調し、消費者が複数の一般的な同じような形状的特徴を有する製品の中から選択することを可能にする食品の包装を提供する。

アルミ箔と、本発明の範囲で選択することが好ましい透明フィルムとからなるラミネート包装シートは、本質的に樹脂の挙動を組み合わせた、製品の周囲に密着し容易に形成できるという望ましい特徴を有する。これにより、製品が複雑な形状であっても、また、包装シートの不規則性により製品の表面の不規則性を強調したいときでも、支障なく包装シートを製品にぴったりと密着させられる。

包材の透明部の寸法は、菓子製品の特徴を認知させ、視認可能かつ強調する望ましい効果を達成し、一方で、光線から製品の本体を保護する従来のアルミニウム包材の典型的な好ましい機能を保持するために、最低必要限度まで小さくできることを意図している。

当然ながら、構成の詳細および実施の形態は、以上の説明および図示したものに対して、特許請求範囲に定めた本発明の範囲から逸脱することなく、広範に変更することができる。

本発明にかかる包装食品の正面からの立面図。 包装製品の実施形態の正面からの部分断面立面図。 包材に使用する包装シートの分解斜視図。

符号の説明

１ 包装菓子製品（包装食品）
２ プラリネ
３ 包材
３ａ 第１シート（包材）
３ｂ 第２シート（包材）
９ 充填物
１０ コーティング（ふりかけ、頂部、特徴部分）
１１ 特徴的要素（頂部、特徴部分）
１２ 透明（中央）部
１３ 非透明（周囲）部
１４ アルミ箔（金属箔）
１５ 開口
１６ 透明フィルム
１７ 環状部
１８，１９ 外周部

Claims (12)

1. シート状材料で形成された包材（３）に包まれた菓子製品からなる包装食品において、
   前記シート状材料で形成された包材（３）は、非透明部（１３）と、該非透明部（１３）に隣接する少なくとも１つの透明部（１２）とからなり、
   前記透明部（１２）は、表面の特徴部分（１０，１１）が外部から視認可能に、菓子製品の本体を包み込んでいることを特徴とする包装食品。
2. 前記包材（３）は、開口（１５）を有する金属箔（１４）と透明フィルム（１６）とが組み合わされた少なくとも１枚のラミネートシートからなり、
   前記透明フィルム（１６）は、前記金属箔の前記開口（１５）と少なくとも前記開口を取り囲む環状部（１７）とを覆うことを特徴とする請求項１に記載の包装食品。
3. 前記包材（３）は、開口（１５）を有する金属箔（１４）と透明フィルム（１６）とが組み合わされた少なくとも１枚のラミネートシートからなり、
   前記透明フィルムは、前記開口（１５）を含む前記金属箔（１４）のほぼ全面を覆うことを特徴とする請求項１または２に記載の包装食品。
4. 前記シート状材料で形成された包材（３）は、透明中央部と非透明周囲部とを有する樹脂フィルムからなることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の包装食品。
5. 前記非透明周囲部は、前記樹脂フィルムに塗布した塗装からなることを特徴とする請求項４に記載の包装食品。
6. 前記非透明周囲部（１３）は、前記菓子製品の本体の側壁および基部を包み込み、
   前記透明中央部（１２）は、前記菓子製品の頂部（１１，１０）を包み込むことを特徴とする請求項１から５のいずれかに記載の包装食品。
7. 前記菓子製品（２）は、追加の特徴的要素を含むプラリネからなり、前記特徴的要素は、前記プラリネの頂部に配置されることを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の包装食品。
8. 前記菓子製品（２）は、充填物（９）を含むプラリネであり、前記特徴的要素（１１）は、前記充填物の風味に対応する種またはナッツ、果粒あるいは果実であることを特徴とする請求項７に記載の包装食品。
9. 前記菓子製品（２）は、少なくとも頂部にコーティング（１０）を有するプラリネであり、
   前記コーティング（１０）は、前記透明部（１２）を通して少なくとも部分的に視認可能であり、前記プラリネの風味を特定するように認知可能な外観であることを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の包装食品。
10. 前記シート状材料で形成された包材は、前記菓子製品の本体ほぼ全体を包み込む１枚のシートで形成されることを特徴とする請求項１から９のいずれかに記載の包装食品。
11. 前記シート状材料で形成された包材（３）は、第１シート（３ａ）と第２シート（３ｂ）とからなり、
    前記第１シート（３ａ）と前記第２シート（３ｂ）とはそれぞれの外周部（１８，１９）が互いに貼り合わされ、一緒に閉じられることを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の包装食品。
12. 前記第１シートおよび前記第２シート（３ａ，３ｂ）は、それぞれ、金属箔（１４）と透明フィルム（１６）とを組み合わせてなるラミネートシートにより構成され、
    前記第１シートおよび前記第２シート（３ａ，３ｂ）は、製品を包装する位置で金属箔を製品に向けて配置され、
    それぞれの外周部（１８，１９）は、金属表面に付着させた熱溶融性の接着剤または塗料によって一緒に密封されることを特徴とする請求項１１に記載の包装食品。
    

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