JP2004350155A - 光通信システム、光通信装置および光ケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバケーブルの脱抜および断線を検出して、発光素子の発光を停止できるようにする。
【解決手段】光通信装置2と光通信装置3は光ファイバケーブル4で接続される。光ファイバケーブル4には通電線5と通電線6を備え、光通信装置2に備えた出力側通電回路7と光通信装置3に備えた入力側通電回路8を接続して、検出回路9を構成する。光通信装置2は検出回路9の通電状態を監視するモニタ15と、レーザダイオード16を制御する出力制御部17を備える。光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜した場合、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合のいずれも、出力側通電回路7と入力側通電回路8が切り離されることで、モニタ15で監視する通電状態が変化する。よって、モニタ15で通電状態の変化を検出すると、出力制御部17はレーザダイオード16の発光を停止する。
【選択図】 図1
【解決手段】光通信装置2と光通信装置3は光ファイバケーブル4で接続される。光ファイバケーブル4には通電線5と通電線6を備え、光通信装置2に備えた出力側通電回路7と光通信装置3に備えた入力側通電回路8を接続して、検出回路9を構成する。光通信装置2は検出回路9の通電状態を監視するモニタ15と、レーザダイオード16を制御する出力制御部17を備える。光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜した場合、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合のいずれも、出力側通電回路7と入力側通電回路8が切り離されることで、モニタ15で監視する通電状態が変化する。よって、モニタ15で通電状態の変化を検出すると、出力制御部17はレーザダイオード16の発光を停止する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ケーブルで光通信装置同士を接続した光通信システムおよびこの光通信システムを構成する光通信装置と光ケーブルに関する。詳しくは、一方の光通信装置と他方の光通信装置との間を接続する光ケーブルを利用して、光通信装置間を電気的に通電させた検出回路を形成することで、光ケーブルが一方の光通信装置から脱抜した場合、光ケーブルが他方の光通信装置から脱抜した場合、および光ケーブルが断線した場合のいずれの状態も検出できるようにして、光通信装置からの発光を停止あるいは抑制できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
光信号を出力する発光素子と光信号を入力する受光素子を備えた光通信装置の間を光ファイバケーブルで接続して、光通信を行うシステムでは、光ファイバケーブルは光通信装置に対して着脱自在な構成となっている。
【0003】
光通信装置では、例えば、装置の電源が投入されている間は、発光素子は発光させている。このため、光ファイバケーブルが接続されていない場合も、光通信装置では発光素子は発光している。
【0004】
そこで、光ファイバケーブルが接続されていない場合は、発光素子の発光を停止させて、消費電力の低減を図る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
図19は光ケーブルが接続されていないときに発光素子の発光を停止させることができる構成を組み込んだ従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【0006】
従来の光通信システム101は、図19(a)に示すように、光通信装置102と光通信装置103を光ファイバケーブル104で接続した構成である。一方の光通信装置102にはレーザダイオード等の発光素子105を備える。また、他方の光通信装置103にはフォトダイオード等の受光素子106を備える。
【0007】
光ファイバケーブル104は両端にプラグ107を備えて、光通信装置102および光通信装置103に対して着脱自在となっている。発光素子105を備えた光通信装置102には、このプラグ107の接続の有無を検出する検出回路108を備える。この検出回路108は、プラグ107の接続の有無で例えば通電状態と非通電状態が切り替わるように構成される。そして、検出回路108の通電状態を監視するモニタ109を備え、このモニタ109の監視結果に応じて、図示しない制御系が発光素子105の発光を制御する。
【0008】
上述した従来の光通信システム101では、図19(b)に示すように、光通信装置102から光ファイバケーブル104が脱抜した場合は、検出回路108が例えば通電状態から非通電状態に変化し、この状態の変化がモニタ109で検出されることで、発光素子105の発光を停止することができる。
【0009】
これに対して、図19(c)に示すように、光通信装置103から光ファイバケーブル104が脱抜した場合、あるいは図19(d)に示すように光ファイバケーブル104が断線した場合は、検出回路108の通電状態は変化しないので、発光素子105の発光を停止させることはできない。
【0010】
図20は双方向通信を実現した従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。この従来の光通信システム111は一芯双方向光通信を実現したものであり、図20(a)に示すように、光通信装置112と光通信装置113を光ファイバケーブル114で接続した構成である。一方の光通信装置112にはレーザダイオード等の発光素子115aとフォトダイオード等の受光素子116aを備える。また、他方の光通信装置113にはレーザダイオード等の発光素子115bとフォトダイオード等の受光素子116bを備える。
【0011】
光ファイバケーブル114は両端にプラグ117を備えて、光通信装置112および光通信装置113に対して着脱自在となっている。光通信装置112には、このプラグ117の接続の有無を検出する検出回路118aを備える。この検出回路118aは、プラグ117の接続の有無で例えば通電状態と非通電状態が切り替わるように構成される。そして、検出回路118aの通電状態を監視するモニタ119aを備え、このモニタ119aの監視結果に応じて、図示しない制御系が発光素子115aの発光を制御する。
【0012】
また、光通信装置113には、プラグ117の接続の有無を検出する検出回路118bを備える。この検出回路118bは、プラグ117の接続の有無で例えば通電状態と非通電状態が切り替わるように構成される。そして、検出回路118bの通電状態を監視するモニタ119bを備え、このモニタ119bの監視結果に応じて、図示しない制御系が発光素子115bの発光を制御する。
【0013】
上述した従来の光通信システム111では、図20(b)に示すように、光通信装置112から光ファイバケーブル114が脱抜した場合は、検出回路118aが例えば通電状態から非通電状態に変化し、この状態の変化がモニタ119aで検出されることで、発光素子115aの発光を停止することができる。
【0014】
しかしながら、光ファイバケーブル114が接続されている光通信装置113側の検出回路118bの通電状態は変化しないので、発光素子115bの発光を停止させることはできない。図示しないが、光通信装置113から光ファイバケーブル114が脱抜した場合も同様である。
【0015】
さらに、図20(c)に示すように、光ファイバケーブル114が断線した場合は、光通信装置112の検出回路118aと光通信装置113の検出回路118bのいずれの通電状態も変化しないので、発光素子115aおよび発光素子115bの発光を停止させることはできない。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−340306号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の光通信システムでは、発光素子を備えた光通信装置自身から光ファイバケーブルが脱抜した場合は、これを検出して発光素子の発光を停止させることができる。しかしながら、相手方の光通信装置側で光ファイバケーブルが脱抜した場合や、光ファイバケーブルが断線した場合は、これを検出できない。これにより、相手方の光通信装置側で光ファイバケーブルが脱抜した場合や、光ファイバケーブルが断線した場合は、発光素子の発光を停止させることができないという問題があった。
【0018】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、光ファイバケーブルの脱抜や断線を検出して、光通信装置からの発光を制御できるようにした光通信システム、光通信装置および光ケーブルを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る光通信システムは、光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受光手段を有する光通信装置を、各光通信装置に対して着脱自在な光ケーブルで接続した光通信システムにおいて、光ケーブルに装置間通電手段を備えるとともに、各光通信装置に装置間通電手段と接続される内部通電手段を備えて、光ケーブルと各光通信装置が接続されることで、内部通電手段同士が装置間通電手段を介して接続された検出回路を構成し、この検出回路の通電状態を監視する監視手段およびこの監視手段の監視結果に基づいて発光手段の出力を制御する制御手段を、発光手段を有する光通信装置に備えたものである。
【0020】
本発明に係る光通信装置は、上述した光通信システムを構成するものである。すなわち、光信号の発光手段と受光手段のうち、少なくとも発光手段を備え、この発光手段からの信号光が入射される光ケーブルが着脱自在に接続される光通信装置において、光ケーブルに設けられる装置間通電手段と接続し、光ケーブルの他方に接続される相手方の光通信装置との間で装置間通電手段を介して検出回路を構成する内部通電手段と、検出回路の通電状態を監視する監視手段と、監視手段の監視結果に応じて発光手段の出力を制御する制御手段とを備えたものである。
【0021】
また、本発明に係る光通信装置は、光信号の受光手段を備え、この受光手段へ入射する信号光を出力する光ケーブルが着脱自在に接続される光通信装置において、光ケーブルに設けられる装置間通電手段と接続し、光ケーブルの他方に接続される相手方の光通信装置との間で装置間通電手段を介して検出回路を構成する内部通電手段を備えたものである。
【0022】
さらに、本発明に係る光ケーブルは、上述した光通信システムを構成するものであり、光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受光手段を有する光通信装置との間を接続する光ケーブルにおいて、光信号を伝搬する少なくとも1本のファイバ芯線と、このファイバ芯線の一方の端部側と他方の端部側に設けられ、各光通信装置に対して着脱自在な着脱手段と、一方の着脱手段と他方の着脱手段の間を接続する装置間通電手段とを備え、装置間通電手段を各光通信装置に設けられる内部通電手段と接続し、各光通信装置の間で検出回路を構成するものである。
【0023】
本発明に係る光通信システム、光通信装置および光ケーブルによれば、光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受信手段を有する光通信装置を光ケーブルで接続すると、一方の光通信装置の発光手段から出力した信号光を光ケーブルで伝搬して、他方の光通信装置の受光手段に入力することができる。
【0024】
また、光通信装置同士を光ケーブルで接続すると、一方の光通信装置の内部通電手段と他方の光通信装置の内部通電手段が光ケーブルの装置間通電手段と接続する。これにより、内部通電手段同士が装置間通電手段を介して電気的に接続される検出回路が構成される。そして、発光手段を有して光信号を出力する側の光通信装置では、監視手段で検出回路の通電状態を監視する。
【0025】
発光手段を有する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜すると、監視手段で監視している検出回路から、受光手段を有する側の光通信装置の内部通電手段が切り離される形態となる。
【0026】
検出回路から内部通電手段が切り離されると、検出回路の通電状態が変化する。この通電状態の変化を監視手段が検出すると、制御信号は発光手段の出力を制御する。
【0027】
受光手段を有する光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合も、監視手段で監視している検出回路から、この受光手段を有する光通信装置の内部通電手段が切り離される形態となる。同様に、光ケーブルが断線した場合も、監視手段で監視している検出回路から、受光手段を有する光通信装置の内部通電手段が切り離される。そして、検出回路から内部通電手段が切り離されることで、通電状態の変化を監視手段が検出すると、制御信号は発光手段の出力を制御する。
【0028】
これにより、発光手段を有する光通信装置で監視手段により検出回路の通電状態を監視することで、光信号を出力する側である自身の光通信装置から光ケーブルが脱抜したことのみならず、光信号を入力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜したこと、および光ケーブルが断線したことを検出できる。
【0029】
したがって、光信号を出力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合だけでなく、光信号を入力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合や光ケーブルが断線した場合も、発光手段の出力を制御して、例えば発光の停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の光通信システム、光通信装置および光ファイバケーブルの実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図2は第1の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図、図3は第1の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【0031】
第1の実施の形態の光通信システム1は、光通信装置2と光通信装置3を光ファイバケーブル4で接続して、単向光通信を実現する構成である。光ファイバケーブル4は光ケーブルの一例で、図3に示すように、光信号が伝搬される光ファイバ芯線4aと、この光ファイバ芯線4aを保護する被覆材4bとを有する。光ファイバケーブル4は、この光ファイバ芯線4aに沿って2本の通電線5と通電線6を備える。通電線5と通電線6は装置間通電手段の一例で、光ファイバケーブル4で接続された光通信装置2と光通信装置3との間を電気的に接続する。
【0032】
光通信装置2には、通電線5および通電線6と接続する出力側通電回路7を備える。また、光通信装置3には、通電線5および通電線6と接続する入力側通電回路8を備える。出力側通電回路7と入力側通電回路8は内部通電手段の一例で、これら出力側通電回路7と入力側通電回路8および通電線5と通電線6により図1に示すように検出回路9が構成される。
【0033】
ここで、光ファイバケーブル4は光通信装置2および光通信装置3に対して着脱自在であり、光通信装置2と光通信装置3を光ファイバケーブル4で接続したときに、検出回路9が構成されるようになっている。
【0034】
具体的には、図3に示すように、光ファイバケーブル4の一方の端部にプラグ10aを備え、他方の端部にプラグ10bを備える。これらプラグ10aおよびプラグ10bは着脱手段の一例である。以下の説明では、プラグ10aが光通信装置2と接続される側とし、プラグ10bが光通信装置3と接続される側とする。ここで、プラグ10aとプラグ10bは、接続される装置の構成に合わせて、同一の形状であっても良いし、異なる形状であってもよい。
【0035】
光通信装置2は、図2(a)に示すようにプラグ10aが挿抜されるジャック11を備え、同様に、光通信装置3は、図2(b)に示すようにプラグ10bが挿抜されるジャック12を備える。これにより、光ファイバケーブル4と光通信装置2および光通信装置3は着脱自在な構成となっている。
【0036】
光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aには、通電線5の一方の端子5aと通電線6の一方の端子6aを備える。また、他方のプラグ10bには、通電線5の他方の端子5bと通電線6の他方の端子6bを備える。
【0037】
これにより、光ファイバケーブル4において、一方のプラグ10a側の端子5aと他方のプラグ10b側の端子5bは通電線5により電気的につながり、同様に、一方のプラグ10a側の端子6aと他方のプラグ10b側の端子6bは通電線6により電気的につながっている。
【0038】
光通信装置2のジャック11には、出力側通電回路7の一方の端子7aと出力側通電回路7の他方の端子7bを備える。また、光通信装置3のジャック12には、入力側通電回路8の一方の端子8aと入力側通電回路8の他方の端子8bを備える。
【0039】
そして、光通信装置2のジャック11に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入することで、ジャック11側の端子7aとプラグ10a側の端子5aが接触するとともに、ジャック11側の端子7bとプラグ10a側の端子6aが接触して、出力側通電回路7と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0040】
また、光通信装置3のジャック12に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、ジャック12側の端子8aとプラグ10b側の端子5bが接触するとともに、ジャック12側の端子8bとプラグ10b側の端子6bが接触して、入力側通電回路8と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0041】
このように、光通信装置2のジャック11に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置3のジャック12に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、出力側通電回路7と入力側通電回路8が通電線5と通電線6に接続して検出回路9が構成される。
【0042】
この検出回路9は、光ファイバケーブル4が光通信装置2あるいは光通信装置3から脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル4の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0043】
例えば、出力側通電回路7に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス13を備える。また、入力側通電回路8に任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス14を備える。検出回路9はインピーダンス13とインピーダンス14が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路7にモニタ15を備える。モニタ15は監視手段の一例で、例えば検出回路9の抵抗を測定する。
【0044】
光通信装置2は、ジャック11に接続される光ファイバケーブル4に対向してレーザダイオード(LD)16を備える。このレーザダイオード16は発光手段の一例で、光ファイバケーブル4に入射する信号光を出力する。
【0045】
また、光通信装置2は、レーザダイオード16を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード16の発光を制御する出力制御部17を備える。出力制御部17は制御手段の一例で、モニタ15で検出回路9の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード16の出力を制御する。
【0046】
光通信装置3は、ジャック12に接続される光ファイバケーブル4に対向してフォトダイオード(PD)18を備える。このフォトダイオード18は受光手段の一例で、光ファイバケーブル4から出射する信号光を入力する。
【0047】
図4は第1の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第1の実施の形態の光通信システム1の動作について説明する。まず、図1に示すように、光通信装置2のジャック11に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置3のジャック12に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入する。これにより、光通信装置2と光通信装置3が光ファイバケーブル4で接続された光通信システム1が構成される。
【0048】
光通信システム1では、光通信装置2に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード16により光に変換され、このレーザダイオード16から出力される。光通信装置2のレーザダイオード16から出力された信号光は、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aの一方の端部に入射する。光ファイバ芯線4aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線4aを伝搬されて他方の端部から出射する。光ファイバ芯線4aの他方の端部から出射した信号光は、光通信装置3のフォトダイオード18に入力する。そして、信号光はフォトダイオード18で電気信号に変換されて、光通信装置3の外部へ出力される。このように、第1の実施の形態の光通信システム1では、光通信装置2から光通信装置3への単向光通信が実現される。
【0049】
この光通信システム1では、光通信装置2の出力側通電回路7と光通信装置3の入力側通電回路8が、光ファイバケーブル4の通電線5および通電線6と接続して検出回路9が構成される。
【0050】
そして、この検出回路9の通電状態を、出力側通電回路7に設けたモニタ15で監視して、レーザダイオード16の発光を制御する。すなわち、出力側通電回路7に通電線5および通電線6を介して入力側通電回路8が接続されることで、光通信装置2側に設けたモニタ15に、インピーダンス13とインピーダンス14の両方が接続される形態となる。
【0051】
このように、光通信装置2と光通信装置3が光ファイバケーブル4で正常に接続されている状態では、出力側通電回路7と入力側通電回路8が接続していることにより、検出回路9の抵抗値は、インピーダンス13(Z1)とインピーダンス14(Z2)の並列抵抗値となる。
【0052】
これにより、モニタ15では、検出回路9の抵抗値がインピーダンス13(Z1)とインピーダンス14(Z2)による並列抵抗値である場合を、検出回路9の正常な通電状態として認識する。なお、検出回路9の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、検出回路9の正常な通電状態としてモニタ15で認識することとしてもよい。
【0053】
図4(a)に示すように、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック11からプラグ10aが抜けることで、ジャック11側の端子7aとプラグ10a側の端子5aが離れるとともに、ジャック11側の端子7bとプラグ10a側の端子6aが離れる。
【0054】
これにより、出力側通電回路7と通電線5および通電線6が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路7と入力側通電回路8が電気的に切り離された形態となる。
【0055】
このように、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜すると、モニタ15には出力側通電回路7のインピーダンス13(Z1)のみが接続されることになる。
【0056】
したがって、モニタ15で検出回路9の通電状態として抵抗値を監視している場合、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜すると、モニタ15では抵抗値の増加を検出する。若しくは、モニタ15で電圧値を監視している場合は電圧値の増加を検出し、電流値を監視している場合は電流値の減少を検出する。なお、以下の説明では、モニタ15は検出回路9の抵抗値を監視しているものとする。
【0057】
図4(b)に示すように、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック12からプラグ10bが抜けることで、ジャック12側の端子8aとプラグ10b側の端子5bが離れるとともに、ジャック12側の端子8bとプラグ10b側の端子6bが離れる。
【0058】
これにより、入力側通電回路8と通電線5および通電線6が電気的に切り離される。すなわち、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜した場合と同様に、出力側通電回路7と入力側通電回路8が電気的に切り離された形態となる。
【0059】
よって、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜した場合も、モニタ15には出力側通電回路7のインピーダンス13(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜した場合も、モニタ15では抵抗値の増加を検出する。
【0060】
さらに、図4(c)に示すように、光ファイバケーブル4が断線すると、通電線5および通電線6が切断されることになり、出力側通電回路7と入力側通電回路8が電気的に切り離された形態となる。
【0061】
よって、光ファイバケーブル4が断線した場合も、モニタ15には出力側通電回路7のインピーダンス13(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光ファイバケーブル4が断線した場合も、モニタ15では抵抗値の増加を検出する。
【0062】
このように、モニタ15で検出回路9の通電状態の変化、例えば抵抗値の増加を検出すると、光ファイバケーブル4の脱抜あるいは光ファイバケーブル4の断線が発生したものとして、出力制御部17はレーザダイオード16の発光を停止する。あるいはレーザダイオード16の発光量を、レーザ安全基準(例えばクラス1)以下に抑制する。
【0063】
以上のように、第1の実施の形態の光通信システム1では、光通信装置2に設けた出力側通電回路7と光通信装置3に設けた入力側通電回路8を、光ファイバケーブル4に設けた通電線5および通電線6で接続して検出回路9を構成することで、モニタ15を設けた光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜したことのみならず、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜したことおよび光ファイバケーブル4が断線したことを検出できる。
【0064】
これにより、光ファイバケーブル4が光通信装置2あるいは光通信装置3からの脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合に、レーザダイオード16の発光を停止あるいは発光量を所定値以下に抑制して、光ファイバケーブル4が脱抜した光通信装置や光ファイバケーブル4の断線個所からのレーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにレーザダイオード16の発光を停止させる等により、消費電力を抑えることができる。
【0065】
次に、光通信システムの第2の実施の形態について説明する。ここで、図5は第2の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図6は第2の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【0066】
第2の実施の形態の光通信システム21は、光通信装置22と光通信装置23を光ファイバケーブル4で接続して、一芯双方向光通信を実現した構成である。ここで、図6では光通信装置22を図示しているが、光通信装置23も同様の構成である。
【0067】
光ファイバケーブル4は第1の実施の光通信システム1で説明したものと同じ構成で、光信号が伝搬される1本の光ファイバ芯線4aを被覆材4bで被覆したものである。光ファイバケーブル4は、この光ファイバ芯線4aに沿って2本の通電線5と通電線6を備え、光ファイバケーブル4で接続された光通信装置22と光通信装置23との間を電気的に接続する。
【0068】
光通信装置22には、通電線5および通電線6と接続する出力側通電回路24を備える。また、光通信装置23には、通電線5および通電線6と接続する出力側通電回路25を備える。出力側通電回路24および出力側通電回路25は内部通電手段の一例で、出力側通電回路24と出力側通電回路25および通電線5と通電線6により図5に示すように検出回路26が構成される。
【0069】
第1の実施の形態の光通信システムで説明したように、光ファイバケーブル4の一方の端部にプラグ10aを備え、他方の端部にプラグ10bを備える。以下の説明では、プラグ10aが光通信装置22と接続される側とし、プラグ10bが光通信装置23と接続される側とする。
【0070】
光通信装置22は、図6に示すようにプラグ10aが挿抜されるジャック27を備え、同様に、光通信装置23は、プラグ10bが挿抜されるジャック28を備える。これにより、光ファイバケーブル4と光通信装置22および光通信装置23は着脱自在な構成となっている。
【0071】
光通信装置22のジャック27には、出力側通電回路24の一方の端子24aと出力側通電回路24の他方の端子24bを備える。同様に、光通信装置23のジャック28には、出力側通電回路25の一方の端子25aと出力側通電回路25の他方の端子25bを備える。
【0072】
そして、光通信装置22のジャック27に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入することで、ジャック27側の端子24aとプラグ10a側の端子5aが接触するとともに、ジャック27側の端子24bとプラグ10a側の端子6aが接触して、光通信装置22の出力側通電回路24と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0073】
また、光通信装置23のジャック28に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、ジャック28側の端子25aとプラグ10b側の端子5bが接触するとともに、ジャック28側の端子25bとプラグ10b側の端子6bが接触して、光通信装置23の出力側通電回路25と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0074】
このように、光通信装置22のジャック27に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置23のジャック28に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、出力側通電回路24と出力側通電回路25が通電線5と通電線6に接続して検出回路26が構成される。
【0075】
この検出回路26も、光ファイバケーブル4が光通信装置22あるいは光通信装置23から脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル4の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0076】
例えば、出力側通電回路24に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス29を備える。同様に、出力側通電回路25に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス30を備える。検出回路26はインピーダンス29とインピーダンス30が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路24にモニタ31を備えるとともに、出力側通電回路25にモニタ32を備える。モニタ31およびモニタ32は監視手段の一例で、例えば検出回路26の抵抗値を測定する。
【0077】
光通信装置22は、ジャック27に接続される光ファイバケーブル4に対向してレーザダイオード33を備える。このレーザダイオード33は発光手段の一例で、光ファイバケーブル4に入射する信号光を出力する。
【0078】
また、光通信装置22は、レーザダイオード33を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード33の発光を制御する出力制御部34を備える。出力制御部34は制御手段の一例で、モニタ31で検出回路26の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード33の出力を制御する。
【0079】
さらに、光通信装置22は、ジャック27に接続される光ファイバケーブル4に対向してフォトダイオード35を備える。このフォトダイオード35は受光手段の一例で、光ファイバケーブル4から出射する信号光を入力する。詳細はしないが、光通信装置22においては、レーザダイオード33から出力する信号光を光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aに入射し、かつ、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aから出射する信号光をフォトダイオード35に入射するための構成が組み込まれている。
【0080】
同様に、光通信装置23は、ジャック28に接続される光ファイバケーブル4に対向してレーザダイオード36を備える。このレーザダイオード36は発光手段の一例で、光ファイバケーブル4に入射する信号光を出力する。
【0081】
また、光通信装置23は、レーザダイオード36を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード36の発光を制御する出力制御部37を備える。出力制御部37は制御手段の一例で、モニタ32で検出回路26の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード36の出力を制御する。
【0082】
さらに、光通信装置23は、ジャック28に接続される光ファイバケーブル4に対向してフォトダイオード38を備える。このフォトダイオード38は受光手段の一例で、光ファイバケーブル4から出射する信号光を入力する。詳細はしないが、光通信装置23においても、レーザダイオード36から出力する信号光を光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aに入射し、かつ、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aから出射する信号光をフォトダイオード38に入射するための構成が組み込まれている。
【0083】
図7は第2の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第2の実施の形態の光通信システム21の動作について説明する。まず、図5に示すように、光通信装置22のジャック27に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置23のジャック28に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入する。これにより、光通信装置22と光通信装置23が光ファイバケーブル4で接続された光通信システム21が構成される。
【0084】
光通信システム21では、光通信装置22に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード33により光に変換され、このレーザダイオード33から出力される。光通信装置22のレーザダイオード33から出力された信号光は、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aの一方の端部に入射する。光ファイバ芯線4aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線4aを伝搬されて他方の端部から出射する。光ファイバ芯線4aの他方の端部から出射した信号光は、光通信装置23のフォトダイオード38に入力する。そして、信号光はフォトダイオード38で電気信号に変換されて、光通信装置23の外部へ出力される。
【0085】
光通信装置23に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード36により光に変換され、このレーザダイオード36から出力される。光通信装置23のレーザダイオード36から出力された信号光は、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aの他方の端部に入射する。光ファイバ芯線4aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線4aを伝搬されて一方の端部から出射する。光ファイバ芯線4aの一方の端部から出射した信号光は、光通信装置22のフォトダイオード35に入力する。そして、信号光はフォトダイオード35で電気信号に変換されて、光通信装置22の外部へ出力される。
【0086】
このように、第2の実施の形態の光通信システム21では、光通信装置22と光通信装置23の間で一芯双方向光通信が実現される。
【0087】
この光通信システム21では、光通信装置22の出力側通電回路24と光通信装置23の出力側通電回路25が、光ファイバケーブル4の通電線5および通電線6と接続して検出回路26が構成される。
【0088】
そして、この検出回路26の通電状態を、光通信装置22では出力側通電回路24に設けたモニタ31で監視して、レーザダイオード33の発光を制御する。同様に、検出回路26の通電状態を、光通信装置23では出力側通電回路25に設けたモニタ32で監視して、レーザダイオード36の発光を制御する。
【0089】
出力側通電回路24と出力側通電回路25が通電線5および通電線6を介して接続されることで、光通信装置22側に設けたモニタ31に、インピーダンス29とインピーダンス30の両方が接続される形態となる。また、光通信装置23側に設けたモニタ32にも、インピーダンス29とインピーダンス30の両方が接続される形態となる。
【0090】
このように、光通信装置22と光通信装置23が光ファイバケーブル4で正常に接続されている状態では、出力側通電回路24と出力側通電回路25が接続していることにより、検出回路26の抵抗値は、インピーダンス29(Z1)とインピーダンス30(Z2)の並列抵抗値となる。
【0091】
これにより、モニタ31では、検出回路26の抵抗値がインピーダンス29(Z1)とインピーダンス30(Z2)による並列抵抗値である場合を、検出回路26の正常な通電状態として認識する。なお、検出回路26の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、検出回路26の正常な通電状態として認識することとしてもよい。
【0092】
また、モニタ32でも、検出回路26の抵抗値がインピーダンス29(Z1)とインピーダンス30(Z2)による並列抵抗値である場合を、検出回路26の正常な通電状態として認識する。
【0093】
図7(a)に示すように、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック27からプラグ10aが抜けることで、ジャック27側の端子24aとプラグ10a側の端子5aが離れるとともに、ジャック27側の端子24bとプラグ10a側の端子6aが離れる。
【0094】
これにより、出力側通電回路24と通電線5および通電線6が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離された形態となる。
【0095】
このように、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜すると、モニタ31には出力側通電回路24のインピーダンス29(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22では、モニタ31により抵抗値の増加が検出される。
【0096】
これにより、光通信装置22では、出力制御部34がレーザダイオード33の発光を停止する。あるいはレーザダイオード33の発光量を所定値以下に抑制する。
【0097】
また、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜すると、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離されることで、光通信装置23のモニタ32には、出力側通電回路25のインピーダンス30(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜した場合に、光通信装置23においてもモニタ32により抵抗値の増加が検出される。
【0098】
これにより、光通信装置23でも、出力制御部37がレーザダイオード36の発光を停止する。あるいはレーザダイオード36の発光量を所定値以下に抑制する。
【0099】
以上のように、第2の実施の形態の光通信システム21では、一芯双方向光通信を行うシステムで、一方の光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜した場合に、光ファイバケーブル4が抜けた光通信装置22のレーザダイオード33の発光を停止等させることができるだけでなく、他方の光通信装置23のレーザダイオード36の発光も停止させることができる。
【0100】
図7(b)に示すように、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜した場合も、同様の制御が行われる。すなわち、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック28からプラグ10bが抜けることで、ジャック28側の端子25aとプラグ10b側の端子5bが離れるとともに、ジャック28側の端子25bとプラグ10b側の端子6bが離れる。
【0101】
これにより、出力側通電回路25と通電線5および通電線6が電気的に切り離され、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離された形態となる。
【0102】
このように、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜すると、光通信装置23のモニタ32には出力側通電回路25のインピーダンス30(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置23では、モニタ32により抵抗値の増加が検出される。
【0103】
これにより、光通信装置23では、出力制御部37がレーザダイオード36の発光を停止する。あるいはレーザダイオード36の発光量を所定値以下に抑制する。
【0104】
また、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜すると、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離されることで、光通信装置22のモニタ31には、出力側通電回路24のインピーダンス29(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22においてもモニタ31により抵抗値の増加が検出される。
【0105】
これにより、光通信装置22では、出力制御部34がレーザダイオード33の発光を停止する。あるいはレーザダイオード33の発光量を所定値以下に抑制する。
【0106】
以上のように、他方の光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜した場合に、光ファイバケーブル4が抜けた光通信装置23のレーザダイオード36の発光を停止等させることができるだけでなく、一方の光通信装置22のレーザダイオード33の発光も停止させることができる。
【0107】
さらに、図7(c)に示すように、光ファイバケーブル4が断線すると、通電線5および通電線6が切断されることになり、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離された形態となる。
【0108】
よって、光ファイバケーブル4が断線した場合も、光通信装置22のモニタ31には出力側通電回路24のインピーダンス29(Z1)のみが接続されることになり、モニタ31では抵抗値の増加を検出する。また、光通信装置23のモニタ32には出力側通電回路25のインピーダンス30(Z2)のみが接続されることになり、モニタ32では抵抗値の増加を検出する。
【0109】
これにより、光通信装置22では、出力制御部34がレーザダイオード33の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。また、光通信装置23では、出力制御部37がレーザダイオード36の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。
【0110】
以上のように、第2の実施の形態の光通信システム21では、光ファイバケーブル4が光通信装置22から脱抜した場合、光ファイバケーブル4が光通信装置23から脱抜した場合、そして光ファイバケーブル4が断線した場合のいずれであっても、光通信装置22のレーザダイオード33の発光を停止あるいは発光量を抑制することができる。また、光通信装置23のレーザダイオード36の発光も停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0111】
これにより、一芯双方向光通信を行う光通信システムで、光ファイバケーブル4が脱抜した場合や断線した場合に、光ファイバケーブル4が脱抜した光通信装置や光ファイバケーブル4の断線個所からのレーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにはレーザダイオード33およびレーザダイオード36の発光が停止等されることになり、消費電力を抑えることができる。
【0112】
次に、光通信システムの第3の実施の形態について説明する。ここで、図8は第3の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図9は第3の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図、図10は第3の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【0113】
第3の実施の形態の光通信システム41は、光通信装置42と光通信装置43を光ファイバケーブル44で接続して、多芯双方向光通信を実現した構成である。ここで、図9では光通信装置42を図示しているが、光通信装置43も同様の構成である。
【0114】
光ファイバケーブル44は光ケーブルの一例で、図10に示すように、光信号が伝搬される2本の光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bを被覆材44cで被覆したものである。光ファイバケーブル44は、この光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bに沿って4本の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を備える。通電線45、通電線46、通電線47および通電線48は装置間通電手段の一例で、光ファイバケーブル44で接続された光通信装置42と光通信装置43との間を電気的に接続する。
【0115】
光通信装置42には、通電線45および通電線46と接続する出力側通電回路49と、通電線47および通電線48と接続する入力側通電回路50を備える。また、光通信装置43も光通信装置42と同様の構成で、通電線45および通電線46と接続する入力側通電回路51と、通電線47および通電線48と接続する出力側通電回路52を備える。
【0116】
出力側通電回路49と入力側通電回路50および出力側通電回路51と入力側通電回路52は内部通電手段の一例で、出力側通電回路49と入力側通電回路51および通電線45と通電線46により第1の検出回路53が構成される。また、出力側通電回路52と入力側通電回路50および通電線47と通電線48により第2の検出回路54が構成される。
【0117】
光ファイバケーブル44は光通信装置42および光通信装置43に対して着脱自在であり、光通信装置42と光通信装置43を光ファイバケーブル44で接続したときに、第1の検出回路53と第2の検出回路54が構成されるようになっている。
【0118】
具体的には、光ファイバケーブル44の一方の端部にプラグ55aを備え、他方の端部にプラグ55bを備える。これらプラグ55aおよびプラグ55bは着脱手段の一例である。以下の説明では、プラグ55aが光通信装置42と接続される側とし、プラグ55bが光通信装置43と接続される側とする。
【0119】
光通信装置42は、図9に示すようにプラグ55aが挿抜されるジャック56を備え、同様に、光通信装置43は、図8に示すようにプラグ55bが挿抜されるジャック57を備える。これにより、光ファイバケーブル44と光通信装置42および光通信装置43は着脱自在な構成となっている。
【0120】
光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aには、通電線45の一方の端子45aと通電線46の一方の端子46aと通電線47の一方の端子47aと通電線48の一方の端子48aを備える。また、他方のプラグ55bには、通電線45の他方の端子45bと通電線46の他方の端子46bと通電線47の他方の端子47bと通電線48の他方の端子48bを備える。
【0121】
光通信装置42のジャック56には、出力側通電回路49の一方の端子49aと他方の端子49bを備える。また、ジャック56には入力側通電回路50の一方の端子50aと他方の端子50bを備える。同様に、光通信装置43のジャック57には、入力側通電回路51の一方の端子51aと他方の端子51bを備える。また、ジャック57には出力側通電回路52の一方の端子52aと他方の端子52bを備える。
【0122】
そして、光通信装置42のジャック56に光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aを挿入することで、ジャック56側の端子49aとプラグ55a側の端子45aが接触するとともに、ジャック56側の端子49bとプラグ55a側の端子46aが接触して、光通信装置42の出力側通電回路49と通電線45および通電線46が電気的に接続する。
【0123】
また、ジャック56側の端子50aとプラグ55a側の端子47aが接触するとともに、ジャック56側の端子50bとプラグ55a側の端子48aが接触して、光通信装置42の入力側通電回路50と通電線47および通電線48が電気的に接続する。
【0124】
光通信装置43のジャック57に光ファイバケーブル44の他方のプラグ55bを挿入することで、ジャック57側の端子51aとプラグ55b側の端子45bが接触するとともに、ジャック57側の端子51bとプラグ55b側の端子46bが接触して、光通信装置43の入力側通電回路51と通電線45および通電線46が電気的に接続する。
【0125】
また、ジャック57側の端子52aとプラグ55b側の端子47bが接触するとともに、ジャック57側の端子52bとプラグ55b側の端子48bが接触して、光通信装置43の出力側通電回路52と通電線47および通電線48が電気的に接続する。
【0126】
このように、光通信装置42のジャック56に光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aを挿入し、光通信装置43のジャック57に光ファイバケーブル44の他方のプラグ55bを挿入することで、光通信装置42に備えた出力側通電回路49と、光通信装置43に備えた入力側通電回路51が、光ファイバケーブル44に備えた通電線45と通電線46に接続して第1の検出回路53が構成される。
【0127】
また、光通信装置42に備えた入力側通電回路50と、光通信装置43に備えた出力側通電回路52が、光ファイバケーブル44に備えた通電線47と通電線48に接続して第2の検出回路54が構成される。
【0128】
第1の検出回路53および第2の検出回路54は、光ファイバケーブル44が光通信装置42あるいは光通信装置43から脱抜した場合、および光ファイバケーブル44が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル44の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0129】
第1の検出回路53の構成としては、例えば、出力側通電回路49に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス58を備える。入力側通電回路51には任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス59を備える。第1の検出回路53はインピーダンス58とインピーダンス59が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路49にモニタ60を備える。モニタ60は監視手段の一例で、第1の検出回路53の例えば抵抗値を測定する。
【0130】
第2の検出回路54の構成としては、例えば、入力側通電回路50に任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス61を備える。出力側通電回路52には図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス62を備える。第2の検出回路54はインピーダンス61とインピーダンス62が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路52にモニタ63を備える。モニタ63は監視手段の一例で、第2の検出回路54の例えば抵抗値を測定する。
【0131】
光通信装置42は、ジャック56に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aに対向してレーザダイオード64を備える。このレーザダイオード64は発光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aに入射する信号光を出力する。
【0132】
また、光通信装置42は、レーザダイオード64を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード64の発光を制御する出力制御部65を備える。出力制御部65は制御手段の一例で、モニタ60で第1の検出回路53の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード64の出力を制御する。
【0133】
さらに、光通信装置42は、ジャック56に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bに対向してフォトダイオード66を備える。このフォトダイオード66は受光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bから出射する信号光を入力する。
【0134】
同様に、光通信装置43は、ジャック57に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bに対向してレーザダイオード67を備える。このレーザダイオード67は発光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bに入射する信号光を出力する。
【0135】
また、光通信装置43は、レーザダイオード67を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード67の発光を制御する出力制御部68を備える。出力制御部68は制御手段の一例で、モニタ63で第2の検出回路54の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード67の出力を制御する。
【0136】
さらに、光通信装置23は、ジャック57に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aに対向してフォトダイオード69を備える。このフォトダイオード69は受光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aから出射する信号光を入力する。
【0137】
図11は第3の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第3の実施の形態の光通信システム41の動作について説明する。まず、図8に示すように、光通信装置42のジャック56に光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aを挿入し、光通信装置43のジャック57に光ファイバケーブル44の他方のプラグ55bを挿入する。これにより、光通信装置42と光通信装置43が光ファイバケーブル44で接続された光通信システム41が構成される。
【0138】
光通信システム41では、光通信装置42に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード64により光に変換され、このレーザダイオード64から出力される。光通信装置42のレーザダイオード64から出力された信号光は、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aの一方の端部に入射する。光ファイバ芯線44aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線44aを伝搬されて他方の端部から出射する。光ファイバ芯線44aの他方の端部から出射した信号光は、光通信装置43のフォトダイオード69に入力する。そして、信号光はフォトダイオード69で電気信号に変換されて、光通信装置43の外部へ出力される。
【0139】
光通信装置43に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード67により光に変換され、このレーザダイオード67から出力される。光通信装置43のレーザダイオード67から出力された信号光は、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bの他方の端部に入射する。光ファイバ芯線44bに入射した信号光はこの光ファイバ芯線44bを伝搬されて一方の端部から出射する。光ファイバ芯線44bの一方の端部から出射した信号光は、光通信装置42のフォトダイオード66に入力する。そして、信号光はフォトダイオード66で電気信号に変換されて、光通信装置42の外部へ出力される。
【0140】
このように、第3の実施の形態の光通信システム41では、光通信装置42と光通信装置43の間で多芯双方向光通信が実現される。
【0141】
この光通信システム41では、光通信装置42の出力側通電回路49と光通信装置43の入力側通電回路51が、光ファイバケーブル44の通電線45および通電線46と接続して第1の検出回路53が構成される。また、光通信装置42の入力側通電回路50と光通信装置43の出力側通電回路52が、光ファイバケーブル44の通電線47および通電線48と接続して第2の検出回路54が構成される。
【0142】
そして、第1の検出回路53の通電状態を、光通信装置42の出力側通電回路49に設けたモニタ60で監視して、レーザダイオード64の発光を制御する。また、第2の検出回路54の通電状態を、光通信装置43の出力側通電回路52に設けたモニタ63で監視して、レーザダイオード67の発光を制御する。
【0143】
第1の検出回路53では、出力側通電回路49と入力側通電回路51が通電線45および通電線46を介して接続されることで、光通信装置42に設けたモニタ60に、インピーダンス58とインピーダンス59の両方が接続される形態となる。
【0144】
このように、光通信装置42と光通信装置43が光ファイバケーブル44で正常に接続されている状態では、出力側通電回路49と入力側通電回路51が接続していることにより、第1の検出回路53の抵抗値は、インピーダンス58(Z1)とインピーダンス59(Z2)の並列抵抗値となる。
【0145】
これにより、モニタ60では、第1の検出回路53の抵抗値がインピーダンス58(Z1)とインピーダンス59(Z2)による並列抵抗値である場合を、第1の検出回路53の正常な通電状態として認識する。なお、第1の検出回路53の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、第1の検出回路53の正常な通電状態として認識することとしてもよい。以下の説明では、抵抗値を監視することとする。
【0146】
第2の検出回路54では、入力側通電回路50と出力側通電回路52が通電線47および通電線48を介して接続されることで、光通信装置43に設けたモニタ63に、インピーダンス61とインピーダンス62の両方が接続される形態となる。
【0147】
このように、光通信装置42と光通信装置43が光ファイバケーブル44で正常に接続されている状態では、入力側通電回路50と出力側通電回路52が接続していることにより、第2の検出回路54の抵抗値は、インピーダンス61(Z1)とインピーダンス62(Z2)の並列抵抗値となる。
【0148】
これにより、モニタ63では、第2の検出回路54の抵抗値がインピーダンス61(Z1)とインピーダンス62(Z2)による並列抵抗値である場合を、第2の検出回路54の正常な通電状態として認識する。
【0149】
図11(a)に示すように、光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜すると、ジャック56からプラグ55aが抜けることで、ジャック56側の端子49aとプラグ55a側の端子45aが離れるとともに、ジャック56側の端子49bとプラグ55a側の端子46aが離れる。
【0150】
これにより、出力側通電回路49と通電線45および通電線46が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離された形態となる。
【0151】
また、ジャック56からプラグ55aが抜けることで、ジャック56側の端子50aとプラグ55a側の端子47aが離れるとともに、ジャック56側の端子50bとプラグ55a側の端子48aが離れる。
【0152】
これにより、入力側通電回路50と通電線47および通電線48が電気的に切り離される。すなわち、入力側通電回路50と出力側通電回路52が電気的に切り離された形態となる。
【0153】
このように、光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜すると、光通信装置42に備えたモニタ60には出力側通電回路49のインピーダンス58(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置42では、モニタ60により抵抗値の増加が検出される。
【0154】
これにより、光通信装置42では、出力制御部65がレーザダイオード64の発光を停止する。あるいはレーザダイオード64の発光量を所定値以下に抑制する。
【0155】
また、光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜すると、光通信装置43に備えたモニタ63には出力側通電回路52のインピーダンス62(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置43では、モニタ63により抵抗値の増加が検出される。
【0156】
これにより、光通信装置43では、出力制御部68がレーザダイオード67の発光を停止する。あるいはレーザダイオード67の発光量を所定値以下に抑制する。
【0157】
以上のように、第3の実施の形態の光通信システム41では、多芯双方向光通信を行うシステムで、一方の光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜した場合に、光ファイバケーブル44が抜けた光通信装置42のレーザダイオード64の発光を停止等させることができるだけでなく、他方の光通信装置43のレーザダイオード67の発光も停止させることができる。
【0158】
図11(b)に示すように、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜した場合も、同様の制御が行われる。すなわち、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜すると、ジャック57からプラグ55bが抜けることで、ジャック57側の端子52aとプラグ55b側の端子47bが離れるとともに、ジャック57側の端子52bとプラグ55b側の端子48bが離れる。
【0159】
これにより、出力側通電回路52と通電線47および通電線48が電気的に切り離され、出力側通電回路52と入力側通電回路50が電気的に切り離された形態となる。
【0160】
また、ジャック57側の端子51aとプラグ55b側の端子45bが離れるとともに、ジャック57側の端子51bとプラグ55b側の端子46bが離れることで、入力側通電回路51と通電線45および通電線46が電気的に切り離される。これにより、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離された形態となる。
【0161】
このように、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜すると、光通信装置43のモニタ63には出力側通電回路52のインピーダンス62(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置43では、モニタ63により抵抗値の増加が検出される。
【0162】
これにより、光通信装置43では、出力制御部68がレーザダイオード67の発光を停止する。あるいはレーザダイオード67の発光量を所定値以下に抑制する。
【0163】
また、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜すると、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離されることで、光通信装置22のモニタ60には、出力側通電回路49のインピーダンス58(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22においてもモニタ60により抵抗値の増加が検出される。
【0164】
これにより、光通信装置22では、出力制御部65がレーザダイオード64の発光を停止する。あるいはレーザダイオード64の発光量を所定値以下に抑制する。
【0165】
以上のように、他方の光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜した場合に、光ファイバケーブル44が抜けた光通信装置43のレーザダイオード67の発光を停止等させることができるだけでなく、一方の光通信装置42のレーザダイオード64の発光も停止させることができる。
【0166】
さらに、図11(c)に示すように、光ファイバケーブル44が断線すると、通電線45、通電線46、通電線47および通電線48が切断されることになり、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離された形態となるとともに、出力側通電回路52と入力側通電回路50が電気的に切り離された形態となる。
【0167】
よって、光ファイバケーブル44が断線した場合も、光通信装置42のモニタ60には出力側通電回路49のインピーダンス58(Z1)のみが接続されることになり、モニタ60では抵抗値の増加を検出する。また、光通信装置43のモニタ63には出力側通電回路52のインピーダンス62(Z2)のみが接続されることになり、モニタ63では抵抗値の増加を検出する。
【0168】
これにより、光通信装置42では、出力制御部65がレーザダイオード64の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。また、光通信装置43では、出力制御部68がレーザダイオード67の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。
【0169】
以上のように、第3の実施の形態の光通信システム41では、光ファイバケーブル44が光通信装置42から脱抜した場合、光ファイバケーブル44が光通信装置43から脱抜した場合、そして光ファイバケーブル44が断線した場合のいずれであっても、光通信装置42のレーザダイオード64の発光を停止あるいは発光量を抑制することができる。また、光通信装置43のレーザダイオード67の発光も停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0170】
これにより、多芯双方向光通信を行う光通信システムで、光ファイバケーブル44が脱抜した場合や断線した場合に、光ファイバケーブル44が脱抜した光通信装置や光ファイバケーブル44の断線個所からのレーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにはレーザダイオード64およびレーザダイオード67の発光が停止等されることになり、消費電力を抑えることができる。
【0171】
次に、光通信システムの第4の実施の形態について説明する。ここで、図12は第4の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図13は第4の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図、図14は第4の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【0172】
第4の実施の形態の光通信システム71は、光通信装置72と光通信装置73を光ファイバケーブル74で接続して、多芯双方向光通信を実現した構成であり、第3の実施の形態の光通信システムにおいて、第1の検出回路と第2の検出回路で通電線の一部を共用としたものである。ここで、図13では光通信装置72を図示しているが、光通信装置73も同様の構成である。
【0173】
光ファイバケーブル74は光ケーブルの一例で、図14に示すように、光信号が伝搬される2本の光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bを被覆材74cで被覆したものである。光ファイバケーブル74は、この光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bに沿って3本の通電線75、通電線76および通電線77を備える。通電線75、通電線76および通電線77は装置間通電手段の一例で、光ファイバケーブル74で接続された光通信装置72と光通信装置73との間を電気的に接続する。
【0174】
光通信装置72には、通電線75および通電線76と接続する出力側通電回路79と、通電線76および通電線77と接続する入力側通電回路80を備える。ここで、出力側通電回路79と入力側通電回路80は、通電線76を共用できる構成となっている。
【0175】
また、光通信装置73も光通信装置72と同様の構成で、通電線75および通電線76と接続する入力側通電回路81と、通電線76および通電線77と接続する出力側通電回路82を備える。ここで、出力側通電回路82と入力側通電回路81は、通電線76を共用できる構成となっている。
【0176】
出力側通電回路79と入力側通電回路80および出力側通電回路81と入力側通電回路82は内部通電手段の一例で、出力側通電回路79と入力側通電回路81および通電線75と通電線76により第1の検出回路83が構成される。また、出力側通電回路82と入力側通電回路80および通電線76と通電線77により第2の検出回路84が構成される。
【0177】
光ファイバケーブル74は光通信装置72および光通信装置73に対して着脱自在であり、光通信装置72と光通信装置73を光ファイバケーブル74で接続したときに、第1の検出回路83と第2の検出回路84が構成されるようになっている。
【0178】
具体的には、光ファイバケーブル74の一方の端部にプラグ85aを備え、他方の端部にプラグ85bを備える。これらプラグ85aおよびプラグ85bは着脱手段の一例である。以下の説明では、プラグ85aが光通信装置72と接続される側とし、プラグ85bが光通信装置73と接続される側とする。
【0179】
光通信装置72は、図13に示すようにプラグ85aが挿抜されるジャック86を備え、同様に、光通信装置73は、プラグ85bが挿抜されるジャック87を備える。これにより、光ファイバケーブル74と光通信装置72および光通信装置73は着脱自在な構成となっている。
【0180】
光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aには、通電線75の一方の端子75aと通電線76の一方の端子76aと通電線77の一方の端子77aを備える。また、他方のプラグ85bには、通電線75の他方の端子75bと通電線76の他方の端子76bと通電線77の他方の端子77bを備える。
【0181】
光通信装置72のジャック86には、出力側通電回路79の一方の端子79aと他方の端子79bを備える。この端子79bは入力側通電回路80の一方の端子も兼ねる。さらに、ジャック56には入力側通電回路80の他方の端子80bを備える。同様に、光通信装置73のジャック87には、入力側通電回路81の一方の端子81aと他方の端子81bを備える。この端子81bは出力側通電回路82の端子も兼ねる。さらに、ジャック87には出力側通電回路82の他方の端子82bを備える。
【0182】
そして、光通信装置72のジャック86に光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aを挿入することで、ジャック86側の端子79aとプラグ85a側の端子75aが接触するとともに、ジャック86側の端子79bとプラグ85a側の端子76aが接触して、光通信装置72の出力側通電回路79と通電線75および通電線76が電気的に接続する。
【0183】
また、ジャック86側の端子80bとプラグ85a側の端子77aが接触して、光通信装置72の入力側通電回路80と通電線76および通電線77が電気的に接続する。
【0184】
光通信装置73のジャック87に光ファイバケーブル74の他方のプラグ85bを挿入することで、ジャック87側の端子81aとプラグ85b側の端子75bが接触するとともに、ジャック87側の端子81bとプラグ85b側の端子76bが接触して、光通信装置73の入力側通電回路81と通電線75および通電線76が電気的に接続する。
【0185】
また、ジャック87側の端子82bとプラグ85b側の端子77bが接触して、光通信装置73の出力側通電回路82と通電線76および通電線77が電気的に接続する。
【0186】
このように、光通信装置72のジャック86に光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aを挿入し、光通信装置73のジャック87に光ファイバケーブル74の他方のプラグ85bを挿入することで、光通信装置72に備えた出力側通電回路79と、光通信装置73に備えた入力側通電回路81が、光ファイバケーブル74に備えた通電線75と通電線76に接続して第1の検出回路83が構成される。
【0187】
また、光通信装置72に備えた入力側通電回路80と、光通信装置73に備えた出力側通電回路82が、光ファイバケーブル74に備えた通電線76と通電線77に接続して第2の検出回路84が構成される。
【0188】
第1の検出回路83および第2の検出回路84は、光ファイバケーブル74が光通信装置72あるいは光通信装置73から脱抜した場合、および光ファイバケーブル74が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル74の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0189】
第1の検出回路83の構成としては、例えば、出力側通電回路79に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス88を備える。入力側通電回路81には任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス89を備える。第1の検出回路83はインピーダンス88とインピーダンス89が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路79にモニタ90を備える。モニタ90は監視手段の一例で、第1の検出回路83の例えば抵抗値を測定する。
【0190】
第2の検出回路84の構成としては、例えば、入力側通電回路80に任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス91を備える。出力側通電回路82には図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス92を備える。第2の検出回路84はインピーダンス91とインピーダンス92が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路82にモニタ93を備える。モニタ93は監視手段の一例で、第2の検出回路84の例えば抵抗値を測定する。
【0191】
光通信装置72は、ジャック86に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aに対向してレーザダイオード94を備える。このレーザダイオード94は発光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aに入射する信号光を出力する。
【0192】
また、光通信装置72は、レーザダイオード94を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード94の発光を制御する出力制御部95を備える。出力制御部95は制御手段の一例で、モニタ90で第1の検出回路83の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード94の出力を制御する。
【0193】
さらに、光通信装置72は、ジャック86に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bに対向してフォトダイオード96を備える。このフォトダイオード96は受光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bから出射する信号光を入力する。
【0194】
同様に、光通信装置73は、ジャック87に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bに対向してレーザダイオード97を備える。このレーザダイオード97は発光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bに入射する信号光を出力する。
【0195】
また、光通信装置73は、レーザダイオード97を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード97の発光を制御する出力制御部98を備える。出力制御部98は制御手段の一例で、モニタ93で第2の検出回路84の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード97の出力を制御する。
【0196】
さらに、光通信装置73は、ジャック87に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aに対向してフォトダイオード99を備える。このフォトダイオード99は受光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aから出射する信号光を入力する。
【0197】
図15は第4の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第4の実施の形態の光通信システム71の動作について説明する。まず、図12に示すように、光通信装置72のジャック86に光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aを挿入し、光通信装置73のジャック87に光ファイバケーブル74の他方のプラグ85bを挿入する。これにより、光通信装置72と光通信装置73が光ファイバケーブル74で接続された光通信システム71が構成される。
【0198】
光通信システム71では、光通信装置72に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード94により光に変換され、このレーザダイオード94から出力される。光通信装置72のレーザダイオード94から出力された信号光は、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aを伝搬されて、光通信装置73のフォトダイオード99に入力する。そして、信号光はフォトダイオード99で電気信号に変換されて、光通信装置73の外部へ出力される。
【0199】
光通信装置73に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード97により光に変換され、このレーザダイオード97から出力される。光通信装置73のレーザダイオード97から出力された信号光は、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bを伝搬されて、光通信装置72のフォトダイオード96に入力する。そして、信号光はフォトダイオード96で電気信号に変換されて、光通信装置72の外部へ出力される。
【0200】
このように、第4の実施の形態の光通信システム71では、光通信装置72と光通信装置73の間で多芯双方向光通信が実現される。
【0201】
この光通信システム71では、光通信装置72の出力側通電回路79と光通信装置73の入力側通電回路81が、光ファイバケーブル74の通電線75および通電線76と接続して第1の検出回路83が構成される。また、光通信装置72の入力側通電回路80と光通信装置73の出力側通電回路82が、光ファイバケーブル74の通電線76および通電線77と接続して第2の検出回路84が構成される。
【0202】
そして、第1の検出回路83の通電状態を、光通信装置72の出力側通電回路79に設けたモニタ90で監視して、レーザダイオード94の発光を制御する。また、第2の検出回路84の通電状態を、光通信装置73の出力側通電回路82に設けたモニタ93で監視して、レーザダイオード97の発光を制御する。
【0203】
第1の検出回路83では、出力側通電回路79と入力側通電回路81が通電線75および通電線76を介して接続されることで、光通信装置72に設けたモニタ90に、インピーダンス88とインピーダンス89の両方が接続される形態となる。
【0204】
このように、光通信装置72と光通信装置73が光ファイバケーブル74で正常に接続されている状態では、出力側通電回路79と入力側通電回路81が接続していることにより、第1の検出回路83の抵抗値は、インピーダンス88(Z1)とインピーダンス89(Z2)の並列抵抗値となる。
【0205】
これにより、モニタ90では、第1の検出回路83の抵抗値がインピーダンス88(Z1)とインピーダンス89(Z2)による並列抵抗値である場合を、第1の検出回路83の正常な通電状態として認識する。なお、第1の検出回路83の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、第1の検出回路83の正常な通電状態として認識することとしてもよい。以下の説明では、抵抗値を監視することとする。
【0206】
第2の検出回路84では、入力側通電回路80と出力側通電回路82が通電線76および通電線77を介して接続されることで、光通信装置73に設けたモニタ93に、インピーダンス91とインピーダンス92の両方が接続される形態となる。
【0207】
このように、光通信装置72と光通信装置73が光ファイバケーブル74で正常に接続されている状態では、入力側通電回路80と出力側通電回路82が接続していることにより、第2の検出回路84の抵抗値は、インピーダンス91(Z1)とインピーダンス92(Z2)の並列抵抗値となる。
【0208】
これにより、モニタ93では、第2の検出回路84の抵抗値がインピーダンス91(Z1)とインピーダンス92(Z2)による並列抵抗値である場合を、第2の検出回路84の正常な通電状態として認識する。
【0209】
図15(a)に示すように、光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜すると、ジャック86からプラグ85aが抜けることで、ジャック86側の端子79aとプラグ85a側の端子75aが離れるとともに、ジャック86側の端子79bとプラグ85a側の端子76aが離れる。
【0210】
これにより、出力側通電回路79と通電線75および通電線76が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離された形態となる。
【0211】
また、ジャック86からプラグ85aが抜けることで、ジャック86側の端子80bとプラグ85a側の端子77aが離れる。これにより、入力側通電回路80と通電線76および通電線77が電気的に切り離される。すなわち、入力側通電回路80と出力側通電回路82が電気的に切り離された形態となる。
【0212】
このように、光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜すると、光通信装置72に備えたモニタ90には出力側通電回路79のインピーダンス88(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置72では、モニタ90により抵抗値の増加が検出される。
【0213】
これにより、光通信装置72では、出力制御部95がレーザダイオード94の発光を停止する。あるいはレーザダイオード94の発光量を所定値以下に抑制する。
【0214】
また、光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜すると、光通信装置73に備えたモニタ93には出力側通電回路82のインピーダンス92(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置73では、モニタ93により抵抗値の増加が検出される。
【0215】
これにより、光通信装置73では、出力制御部98がレーザダイオード97の発光を停止する。あるいはレーザダイオード97の発光量を所定値以下に抑制する。
【0216】
以上のように、第4の実施の形態の光通信システム71では、多芯双方向光通信を行うシステムで、一方の光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜した場合に、光ファイバケーブル74が抜けた光通信装置72のレーザダイオード94の発光を停止等させることができるだけでなく、他方の光通信装置73のレーザダイオード97の発光も停止させることができる。
【0217】
図15(b)に示すように、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜した場合も、同様の制御が行われる。すなわち、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜すると、ジャック87からプラグ85bが抜けることで、ジャック87側の端子81aとプラグ85b側の端子75bが離れ、ジャック87側の端子81bとプラグ85b側の端子76bが離れ、ジャック87側の端子82bとプラグ85b側の端子77bが離れる。
【0218】
これにより、出力側通電回路82と通電線76および通電線77が電気的に切り離され、出力側通電回路82と入力側通電回路80が電気的に切り離された形態となる。また、入力側通電回路81と通電線75および通電線76が電気的に切り離され、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離された形態となる。
【0219】
このように、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜すると、光通信装置73のモニタ93には出力側通電回路82のインピーダンス92(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置73では、モニタ93により抵抗値の増加が検出される。
【0220】
これにより、光通信装置73では、出力制御部98がレーザダイオード97の発光を停止する。あるいはレーザダイオード97の発光量を所定値以下に抑制する。
【0221】
また、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜すると、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離されることで、光通信装置72のモニタ90には、出力側通電回路79のインピーダンス88(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置72においてもモニタ90により抵抗値の増加が検出される。
【0222】
これにより、光通信装置72では、出力制御部95がレーザダイオード94の発光を停止する。あるいはレーザダイオード94の発光量を所定値以下に抑制する。
【0223】
以上のように、他方の光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜した場合に、光ファイバケーブル74が抜けた光通信装置73のレーザダイオード97の発光を停止等させることができるだけでなく、一方の光通信装置72のレーザダイオード94の発光も停止させることができる。
【0224】
さらに、図15(c)に示すように、光ファイバケーブル74が断線すると、通電線75、通電線76および通電線77が切断されることになり、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離された形態となるとともに、出力側通電回路82と入力側通電回路80が電気的に切り離された形態となる。
【0225】
よって、光ファイバケーブル74が断線した場合も、光通信装置72のモニタ90には出力側通電回路79のインピーダンス88(Z1)のみが接続されることになり、モニタ90では抵抗値の増加を検出する。また、光通信装置73のモニタ93には出力側通電回路82のインピーダンス92(Z2)のみが接続されることになり、モニタ93では抵抗値の増加を検出する。
【0226】
これにより、光通信装置72では、出力制御部95がレーザダイオード94の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。また、光通信装置73では、出力制御部98がレーザダイオード97の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。
【0227】
以上のように、第4の実施の形態の光通信システム71では、光ファイバケーブル74が光通信装置72から脱抜した場合、光ファイバケーブル74が光通信装置73から脱抜した場合、そして光ファイバケーブル74が断線した場合のいずれであっても、光通信装置72のレーザダイオード94の発光を停止あるいは発光量を抑制することができる。また、光通信装置73のレーザダイオード97の発光も停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0228】
これにより、光ファイバケーブル74が脱抜した場合や断線した場合に、レーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにはレーザダイオード94およびレーザダイオード97の発光が停止等されることになり、消費電力を抑えることができる。
【0229】
そして、第1の検出回路83と第2の検出回路84で通電線76を共有したことで、第3の実施の形態の光通信システムに対して通電線の本数を減らし、コスト低減を図ることができる。
【0230】
なお、上述した各実施の形態では、発光手段の一例としてレーザダイオードを用いた例を説明したが、本発明は、発光ダイオード等の他の発光素子を用いる光通信装置にも適用できる。また、検出回路の構成は一例であり、光ファイバケーブルの脱抜や断線により、回路の抵抗等が変化するような構成であればよい。
【0231】
図16〜図18は光ファイバケーブルの構成例を示す断面図であり、以下に光ファイバケーブルの実施の形態の形態、特に通電線の配置について説明する。ここで、図16は第1の実施の形態および第2の実施の形態の光通信システムで用いられる光ファイバケーブル4の構成例を示す。
【0232】
図16(a)〜図16(e)は光ファイバケーブル4の被覆材4bの断面形状を矩形とした例である。図16(a)は、1本の光ファイバ芯線4aの両側に、線状の通電線5および通電線6を設けたものであり、通電線5および通電線6は、図3等に示すように、光ファイバ芯線4aに沿って設けられる。
【0233】
図16(b)および図16(c)は、1本の光ファイバ芯線4aに対して同心状に2本の通電線5および通電線6を囲むように設けたものである。2本の通電線5および通電線6のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線6は、図16(b)に示すように被覆材4bの内部に設けられる形態でもよいし、図16(c)に示すように被覆材4bの表面に設けられる形態でもよい。通電線5および通電線6の断面形状は、被覆材4bの形状に合わせて矩形とする。
【0234】
図16(d)および図16(e)は、被覆材4bの表面に帯状の通電線5および通電線6を設けたものである。通電線5と通電線6は絶縁されている必要があるので、断面形状が矩形の被覆材4bの対向する面に通電線5と通電線6を設ける。ここで、被覆材の表面に通電線を設ける構成では、テープ状の通電部材を被覆材に粘着させるような形態も考えられる。
【0235】
図16(f)〜図16(j)は光ファイバケーブル4の被覆材4bの断面形状を円形とした例である。図16(f)および図16(g)は、1本の光ファイバ芯線4aの両側に、線状の通電線5および通電線6を設けたものである。被覆材4bの断面形状としては、図16(f)に示すような楕円形でもよいし、図16(g)に示すような円形でもよい。
【0236】
図16(h)および図16(i)は、1本の光ファイバ芯線4aに対して同心状に2本の通電線5および通電線6を囲むように設けたものである。2本の通電線5および通電線6のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線6は、図16(h)に示すように被覆材4bの内部に設けられる形態でもよいし、図16(i)に示すように被覆材4bの表面に設けられる形態でもよい。通電線5および通電線6の断面形状は、被覆材4bの形状に合わせて円形とする。
【0237】
図16(j)は、被覆材4bの表面に帯状の通電線5および通電線6を設けたものである。通電線5と通電線6は互いが絶縁されるように、隙間を空けて設ける。
【0238】
図17は第3の実施の形態の光通信システムで用いられる光ファイバケーブル44の構成例を示す。図17(a)〜図17(e)は光ファイバケーブル44の被覆材44cの断面形状を矩形とした例である。図17(a)は、光ファイバ芯線44aの両側に、線状の通電線45および通電線46を設けるとともに、光ファイバ芯線44bの両側に、線状の通電線47および48を設けたものであり、通電線45、通電線46、通電線47および通電線48は、図10等に示すように、光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bに沿って設けられる。
【0239】
図17(b)および図17(c)は、光ファイバ芯線44aに対して同心状に2本の通電線45および通電線46を囲むように設けるとともに、ファイバ芯線44bに対して同心状に2本の通電線47および通電線48を囲むように設けたものである。2本の通電線45および通電線46のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線46と、2本の通電線47および通電線48のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線48は、図17(b)に示すように被覆材44cの内部に設けられる形態でもよいし、図17(c)に示すように一部が被覆材44cの表面に設けられる形態でもよい。通電線45、通電線46、通電線47および通電線48の断面形状は、被覆材44cの形状に合わせて矩形とする。
【0240】
図17(d)および図17(e)は、被覆材44cの表面に帯状の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を設けたものである。例えば、図17(d)に示すように、矩形の被覆材44cの対向する面に2枚ずつの通電線を互いが絶縁されるように設ける形態でもよいし、図17(e)に示すように、矩形の被覆材44cの各面にそれぞれ通電線を設ける形態としてもよい。
【0241】
図17(f)〜図17(j)は光ファイバケーブル44の被覆材44cの断面形状を円形とした例である。図17(f)および図17(g)は、光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bの周囲に、線状の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を設けたものである。被覆材44cの断面形状としては、図17(f)に示すような楕円形でもよいし、図17(g)に示すような円形でもよい。
【0242】
図17(h)および図17(i)は、光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bに対して同心状に4本の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を囲むように設けたものである。複数の通電線のうち、最も外側に位置する通電線、例えば通電線48は、図17(h)に示すように被覆材44cの内部に設けられる形態でもよいし、図17(i)に示すように被覆材44cの表面に設けられる形態でもよい。通電線45、通電線46、通電線47および通電線48の断面形状は、被覆材44cの形状に合わせて円形とする。
【0243】
図17(j)は、被覆材44cの表面に帯状の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を設けたものである。各通電線は互いが絶縁されるように隙間を空けて設ける。
【0244】
図18は第4の実施の形態の光通信システムで用いられる光ファイバケーブル74の構成例を示す。図18(a)〜図18(e)は光ファイバケーブル74の被覆材74cの断面形状を矩形とした例である。図18(a)は、光ファイバ芯線74aと光ファイバ芯線74bの並び方向に沿って線状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものであり、通電線75、通電線76および通電線77は、図14等に示すように、光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bに沿って設けられる。
【0245】
図18(b)および図18(c)は、光ファイバ芯線74aに対して同心状に通電線75を囲むように設け、ファイバ芯線74bに対して同心状に通電線76を囲むように設け、これら通電線75および通電線76を囲むように通電線77を設けたものである。外側に位置する通電線77は、図18(b)に示すように被覆材74cの内部に設けられる形態でもよいし、図18(c)に示すように被覆材74cの表面に設けられる形態でもよい。通電線75、通電線76および通電線77の断面形状は、被覆材74cの形状に合わせて矩形とする。
【0246】
図18(d)は、被覆材74cの表面と内側に帯状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。例えば、矩形の被覆材74cの対向する面に通電線75と通電線76を設け、光ファイバ芯線74aと光ファイバ芯線74bの間に通電線77を設ける。
【0247】
図18(e)は、被覆材74cの表面に帯状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。例えば、矩形の被覆材74cの3面に、互いが絶縁されるように隙間を空けて通電線75、通電線76および通電線77を設ける。
【0248】
図18(f)〜図18(j)は光ファイバケーブル74の被覆材74cの断面形状を円形とした例である。図18(f)および図18(g)は、光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bの周囲に、線状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。被覆材74cの断面形状としては、図18(f)に示すような楕円形でもよいし、図18(g)に示すような円形でもよい。
【0249】
図18(h)および図18(i)は、光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bに対して同心状に3本の通電線75、通電線76および通電線77を囲むように設けたものである。複数の通電線のうち、最も外側に位置する通電線、例えば通電線77は、図18(h)に示すように被覆材74cの内部に設けられる形態でもよいし、図18(i)に示すように被覆材74cの表面に設けられる形態でもよい。通電線75、通電線76および通電線77の断面形状は、被覆材74cの形状に合わせて円形とする。
【0250】
図18(j)は、被覆材74cの表面に帯状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。各通電線は互いが絶縁されるように隙間を空けて設ける。
【0251】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、光ケーブルに装置間通電手段を備えるとともに、光通信装置に装置間通電手段と接続される内部通電手段を備えることで、光通信装置間を光ケーブルで接続した光通信システムでは、内部通電手段同士が装置間通電手段を介して接続された検出回路を構成することができる。
【0252】
そして、この検出回路の通電状態を監視する監視手段およびこの監視手段の監視結果に基づいて発光手段の出力を制御する制御手段を、発光手段を有する光通信装置に備えることで、光ケーブルの脱抜および光ケーブルの断線を検出して、発光手段の出力を制御することができる。
【0253】
したがって、光信号を出力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合だけでなく、光信号を入力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合や光ケーブルが断線した場合も、発光の停止あるいは発光量を抑制することができる。よって、本発明の光通信システムでは、光ケーブルが脱抜した光通信装置や光ケーブルの断線箇所からの光の漏洩を防ぐことができ、安全性が向上するとともに、通信が出来ない状態となると発光が停止あるいは抑制されることから、消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図2】第1の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図3】第1の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【図4】第1の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図5】第2の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図6】第2の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図7】第2の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図8】第3の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図9】第3の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図10】第3の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【図11】第3の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図12】第4の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図13】第4の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図14】第4の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【図15】第4の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図16】光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図17】光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図18】光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図19】従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図20】従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・光通信システム、2・・・光通信装置、3・・・光通信装置、4・・・光ファイバケーブル、4a・・・光ファイバ芯線、5・・・通電線、6・・・通電線、7・・・出力側通電回路、8・・・入力側通電回路、9・・・検出回路、13・・・インピーダンス、14・・・インピーダンス、15・・・モニタ、16・・・レーザダイオード、17・・・出力制御部、18・・・フォトダイオード、21・・・光通信システム、22・・・光通信装置、23・・・光通信装置、24・・・出力側通電回路、25・・・出力側通電回路、26・・・検出回路、29・・・インピーダンス、30・・・インピーダンス、31・・・モニタ、32・・・モニタ、33・・・レーザダイオード、34・・・出力制御部、35・・・フォトダイオード、36・・・レーザダイオード、37・・・出力制御部、38・・・フォトダイオード、41・・・光通信システム、42・・・光通信装置、43・・・光通信装置、44・・・光ファイバケーブル、44a・・・ファイバ芯線、44b・・・ファイバ芯線、45・・・通電線、46・・・通電線、47・・・通電線、48・・・通電線、49・・・出力側通電回路、50・・・入力側通電回路、51・・・入力側通電回路、52・・・出力側通電回路、53・・・第1の検出回路、54・・・第2の検出回路、58・・・インピーダンス、59・・・インピーダンス、60・・・モニタ、61・・・インピーダンス、62・・・インピーダンス、63・・・モニタ、64・・・レーザダイオード、65・・・出力制御部、66・・・フォトダイオード、67・・・レーザダイオード、68・・・出力制御部、69・・・フォトダイオード、71・・・光通信システム、72・・・光通信装置、73・・・光通信装置、74・・・光ファイバケーブル、74a・・・ファイバ芯線、74b・・・ファイバ芯線、75・・・通電線、76・・・通電線、77・・・通電線、79・・・出力側通電回路、80・・・入力側通電回路、81・・・入力側通電回路、82・・・出力側通電回路、83・・・第1の検出回路、84・・・第2の検出回路、88・・・インピーダンス、89・・・インピーダンス、90・・・モニタ、91・・・インピーダンス、92・・・インピーダンス、93・・・モニタ、94・・・レーザダイオード、95・・・出力制御部、96・・・フォトダイオード、97・・・レーザダイオード、98・・・出力制御部、99・・・フォトダイオード
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ケーブルで光通信装置同士を接続した光通信システムおよびこの光通信システムを構成する光通信装置と光ケーブルに関する。詳しくは、一方の光通信装置と他方の光通信装置との間を接続する光ケーブルを利用して、光通信装置間を電気的に通電させた検出回路を形成することで、光ケーブルが一方の光通信装置から脱抜した場合、光ケーブルが他方の光通信装置から脱抜した場合、および光ケーブルが断線した場合のいずれの状態も検出できるようにして、光通信装置からの発光を停止あるいは抑制できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
光信号を出力する発光素子と光信号を入力する受光素子を備えた光通信装置の間を光ファイバケーブルで接続して、光通信を行うシステムでは、光ファイバケーブルは光通信装置に対して着脱自在な構成となっている。
【0003】
光通信装置では、例えば、装置の電源が投入されている間は、発光素子は発光させている。このため、光ファイバケーブルが接続されていない場合も、光通信装置では発光素子は発光している。
【0004】
そこで、光ファイバケーブルが接続されていない場合は、発光素子の発光を停止させて、消費電力の低減を図る技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
図19は光ケーブルが接続されていないときに発光素子の発光を停止させることができる構成を組み込んだ従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【0006】
従来の光通信システム101は、図19(a)に示すように、光通信装置102と光通信装置103を光ファイバケーブル104で接続した構成である。一方の光通信装置102にはレーザダイオード等の発光素子105を備える。また、他方の光通信装置103にはフォトダイオード等の受光素子106を備える。
【0007】
光ファイバケーブル104は両端にプラグ107を備えて、光通信装置102および光通信装置103に対して着脱自在となっている。発光素子105を備えた光通信装置102には、このプラグ107の接続の有無を検出する検出回路108を備える。この検出回路108は、プラグ107の接続の有無で例えば通電状態と非通電状態が切り替わるように構成される。そして、検出回路108の通電状態を監視するモニタ109を備え、このモニタ109の監視結果に応じて、図示しない制御系が発光素子105の発光を制御する。
【0008】
上述した従来の光通信システム101では、図19(b)に示すように、光通信装置102から光ファイバケーブル104が脱抜した場合は、検出回路108が例えば通電状態から非通電状態に変化し、この状態の変化がモニタ109で検出されることで、発光素子105の発光を停止することができる。
【0009】
これに対して、図19(c)に示すように、光通信装置103から光ファイバケーブル104が脱抜した場合、あるいは図19(d)に示すように光ファイバケーブル104が断線した場合は、検出回路108の通電状態は変化しないので、発光素子105の発光を停止させることはできない。
【0010】
図20は双方向通信を実現した従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。この従来の光通信システム111は一芯双方向光通信を実現したものであり、図20(a)に示すように、光通信装置112と光通信装置113を光ファイバケーブル114で接続した構成である。一方の光通信装置112にはレーザダイオード等の発光素子115aとフォトダイオード等の受光素子116aを備える。また、他方の光通信装置113にはレーザダイオード等の発光素子115bとフォトダイオード等の受光素子116bを備える。
【0011】
光ファイバケーブル114は両端にプラグ117を備えて、光通信装置112および光通信装置113に対して着脱自在となっている。光通信装置112には、このプラグ117の接続の有無を検出する検出回路118aを備える。この検出回路118aは、プラグ117の接続の有無で例えば通電状態と非通電状態が切り替わるように構成される。そして、検出回路118aの通電状態を監視するモニタ119aを備え、このモニタ119aの監視結果に応じて、図示しない制御系が発光素子115aの発光を制御する。
【0012】
また、光通信装置113には、プラグ117の接続の有無を検出する検出回路118bを備える。この検出回路118bは、プラグ117の接続の有無で例えば通電状態と非通電状態が切り替わるように構成される。そして、検出回路118bの通電状態を監視するモニタ119bを備え、このモニタ119bの監視結果に応じて、図示しない制御系が発光素子115bの発光を制御する。
【0013】
上述した従来の光通信システム111では、図20(b)に示すように、光通信装置112から光ファイバケーブル114が脱抜した場合は、検出回路118aが例えば通電状態から非通電状態に変化し、この状態の変化がモニタ119aで検出されることで、発光素子115aの発光を停止することができる。
【0014】
しかしながら、光ファイバケーブル114が接続されている光通信装置113側の検出回路118bの通電状態は変化しないので、発光素子115bの発光を停止させることはできない。図示しないが、光通信装置113から光ファイバケーブル114が脱抜した場合も同様である。
【0015】
さらに、図20(c)に示すように、光ファイバケーブル114が断線した場合は、光通信装置112の検出回路118aと光通信装置113の検出回路118bのいずれの通電状態も変化しないので、発光素子115aおよび発光素子115bの発光を停止させることはできない。
【0016】
【特許文献1】
特開2000−340306号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の光通信システムでは、発光素子を備えた光通信装置自身から光ファイバケーブルが脱抜した場合は、これを検出して発光素子の発光を停止させることができる。しかしながら、相手方の光通信装置側で光ファイバケーブルが脱抜した場合や、光ファイバケーブルが断線した場合は、これを検出できない。これにより、相手方の光通信装置側で光ファイバケーブルが脱抜した場合や、光ファイバケーブルが断線した場合は、発光素子の発光を停止させることができないという問題があった。
【0018】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、光ファイバケーブルの脱抜や断線を検出して、光通信装置からの発光を制御できるようにした光通信システム、光通信装置および光ケーブルを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る光通信システムは、光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受光手段を有する光通信装置を、各光通信装置に対して着脱自在な光ケーブルで接続した光通信システムにおいて、光ケーブルに装置間通電手段を備えるとともに、各光通信装置に装置間通電手段と接続される内部通電手段を備えて、光ケーブルと各光通信装置が接続されることで、内部通電手段同士が装置間通電手段を介して接続された検出回路を構成し、この検出回路の通電状態を監視する監視手段およびこの監視手段の監視結果に基づいて発光手段の出力を制御する制御手段を、発光手段を有する光通信装置に備えたものである。
【0020】
本発明に係る光通信装置は、上述した光通信システムを構成するものである。すなわち、光信号の発光手段と受光手段のうち、少なくとも発光手段を備え、この発光手段からの信号光が入射される光ケーブルが着脱自在に接続される光通信装置において、光ケーブルに設けられる装置間通電手段と接続し、光ケーブルの他方に接続される相手方の光通信装置との間で装置間通電手段を介して検出回路を構成する内部通電手段と、検出回路の通電状態を監視する監視手段と、監視手段の監視結果に応じて発光手段の出力を制御する制御手段とを備えたものである。
【0021】
また、本発明に係る光通信装置は、光信号の受光手段を備え、この受光手段へ入射する信号光を出力する光ケーブルが着脱自在に接続される光通信装置において、光ケーブルに設けられる装置間通電手段と接続し、光ケーブルの他方に接続される相手方の光通信装置との間で装置間通電手段を介して検出回路を構成する内部通電手段を備えたものである。
【0022】
さらに、本発明に係る光ケーブルは、上述した光通信システムを構成するものであり、光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受光手段を有する光通信装置との間を接続する光ケーブルにおいて、光信号を伝搬する少なくとも1本のファイバ芯線と、このファイバ芯線の一方の端部側と他方の端部側に設けられ、各光通信装置に対して着脱自在な着脱手段と、一方の着脱手段と他方の着脱手段の間を接続する装置間通電手段とを備え、装置間通電手段を各光通信装置に設けられる内部通電手段と接続し、各光通信装置の間で検出回路を構成するものである。
【0023】
本発明に係る光通信システム、光通信装置および光ケーブルによれば、光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受信手段を有する光通信装置を光ケーブルで接続すると、一方の光通信装置の発光手段から出力した信号光を光ケーブルで伝搬して、他方の光通信装置の受光手段に入力することができる。
【0024】
また、光通信装置同士を光ケーブルで接続すると、一方の光通信装置の内部通電手段と他方の光通信装置の内部通電手段が光ケーブルの装置間通電手段と接続する。これにより、内部通電手段同士が装置間通電手段を介して電気的に接続される検出回路が構成される。そして、発光手段を有して光信号を出力する側の光通信装置では、監視手段で検出回路の通電状態を監視する。
【0025】
発光手段を有する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜すると、監視手段で監視している検出回路から、受光手段を有する側の光通信装置の内部通電手段が切り離される形態となる。
【0026】
検出回路から内部通電手段が切り離されると、検出回路の通電状態が変化する。この通電状態の変化を監視手段が検出すると、制御信号は発光手段の出力を制御する。
【0027】
受光手段を有する光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合も、監視手段で監視している検出回路から、この受光手段を有する光通信装置の内部通電手段が切り離される形態となる。同様に、光ケーブルが断線した場合も、監視手段で監視している検出回路から、受光手段を有する光通信装置の内部通電手段が切り離される。そして、検出回路から内部通電手段が切り離されることで、通電状態の変化を監視手段が検出すると、制御信号は発光手段の出力を制御する。
【0028】
これにより、発光手段を有する光通信装置で監視手段により検出回路の通電状態を監視することで、光信号を出力する側である自身の光通信装置から光ケーブルが脱抜したことのみならず、光信号を入力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜したこと、および光ケーブルが断線したことを検出できる。
【0029】
したがって、光信号を出力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合だけでなく、光信号を入力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合や光ケーブルが断線した場合も、発光手段の出力を制御して、例えば発光の停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の光通信システム、光通信装置および光ファイバケーブルの実施の形態について説明する。図1は第1の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図2は第1の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図、図3は第1の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【0031】
第1の実施の形態の光通信システム1は、光通信装置2と光通信装置3を光ファイバケーブル4で接続して、単向光通信を実現する構成である。光ファイバケーブル4は光ケーブルの一例で、図3に示すように、光信号が伝搬される光ファイバ芯線4aと、この光ファイバ芯線4aを保護する被覆材4bとを有する。光ファイバケーブル4は、この光ファイバ芯線4aに沿って2本の通電線5と通電線6を備える。通電線5と通電線6は装置間通電手段の一例で、光ファイバケーブル4で接続された光通信装置2と光通信装置3との間を電気的に接続する。
【0032】
光通信装置2には、通電線5および通電線6と接続する出力側通電回路7を備える。また、光通信装置3には、通電線5および通電線6と接続する入力側通電回路8を備える。出力側通電回路7と入力側通電回路8は内部通電手段の一例で、これら出力側通電回路7と入力側通電回路8および通電線5と通電線6により図1に示すように検出回路9が構成される。
【0033】
ここで、光ファイバケーブル4は光通信装置2および光通信装置3に対して着脱自在であり、光通信装置2と光通信装置3を光ファイバケーブル4で接続したときに、検出回路9が構成されるようになっている。
【0034】
具体的には、図3に示すように、光ファイバケーブル4の一方の端部にプラグ10aを備え、他方の端部にプラグ10bを備える。これらプラグ10aおよびプラグ10bは着脱手段の一例である。以下の説明では、プラグ10aが光通信装置2と接続される側とし、プラグ10bが光通信装置3と接続される側とする。ここで、プラグ10aとプラグ10bは、接続される装置の構成に合わせて、同一の形状であっても良いし、異なる形状であってもよい。
【0035】
光通信装置2は、図2(a)に示すようにプラグ10aが挿抜されるジャック11を備え、同様に、光通信装置3は、図2(b)に示すようにプラグ10bが挿抜されるジャック12を備える。これにより、光ファイバケーブル4と光通信装置2および光通信装置3は着脱自在な構成となっている。
【0036】
光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aには、通電線5の一方の端子5aと通電線6の一方の端子6aを備える。また、他方のプラグ10bには、通電線5の他方の端子5bと通電線6の他方の端子6bを備える。
【0037】
これにより、光ファイバケーブル4において、一方のプラグ10a側の端子5aと他方のプラグ10b側の端子5bは通電線5により電気的につながり、同様に、一方のプラグ10a側の端子6aと他方のプラグ10b側の端子6bは通電線6により電気的につながっている。
【0038】
光通信装置2のジャック11には、出力側通電回路7の一方の端子7aと出力側通電回路7の他方の端子7bを備える。また、光通信装置3のジャック12には、入力側通電回路8の一方の端子8aと入力側通電回路8の他方の端子8bを備える。
【0039】
そして、光通信装置2のジャック11に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入することで、ジャック11側の端子7aとプラグ10a側の端子5aが接触するとともに、ジャック11側の端子7bとプラグ10a側の端子6aが接触して、出力側通電回路7と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0040】
また、光通信装置3のジャック12に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、ジャック12側の端子8aとプラグ10b側の端子5bが接触するとともに、ジャック12側の端子8bとプラグ10b側の端子6bが接触して、入力側通電回路8と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0041】
このように、光通信装置2のジャック11に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置3のジャック12に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、出力側通電回路7と入力側通電回路8が通電線5と通電線6に接続して検出回路9が構成される。
【0042】
この検出回路9は、光ファイバケーブル4が光通信装置2あるいは光通信装置3から脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル4の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0043】
例えば、出力側通電回路7に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス13を備える。また、入力側通電回路8に任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス14を備える。検出回路9はインピーダンス13とインピーダンス14が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路7にモニタ15を備える。モニタ15は監視手段の一例で、例えば検出回路9の抵抗を測定する。
【0044】
光通信装置2は、ジャック11に接続される光ファイバケーブル4に対向してレーザダイオード(LD)16を備える。このレーザダイオード16は発光手段の一例で、光ファイバケーブル4に入射する信号光を出力する。
【0045】
また、光通信装置2は、レーザダイオード16を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード16の発光を制御する出力制御部17を備える。出力制御部17は制御手段の一例で、モニタ15で検出回路9の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード16の出力を制御する。
【0046】
光通信装置3は、ジャック12に接続される光ファイバケーブル4に対向してフォトダイオード(PD)18を備える。このフォトダイオード18は受光手段の一例で、光ファイバケーブル4から出射する信号光を入力する。
【0047】
図4は第1の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第1の実施の形態の光通信システム1の動作について説明する。まず、図1に示すように、光通信装置2のジャック11に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置3のジャック12に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入する。これにより、光通信装置2と光通信装置3が光ファイバケーブル4で接続された光通信システム1が構成される。
【0048】
光通信システム1では、光通信装置2に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード16により光に変換され、このレーザダイオード16から出力される。光通信装置2のレーザダイオード16から出力された信号光は、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aの一方の端部に入射する。光ファイバ芯線4aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線4aを伝搬されて他方の端部から出射する。光ファイバ芯線4aの他方の端部から出射した信号光は、光通信装置3のフォトダイオード18に入力する。そして、信号光はフォトダイオード18で電気信号に変換されて、光通信装置3の外部へ出力される。このように、第1の実施の形態の光通信システム1では、光通信装置2から光通信装置3への単向光通信が実現される。
【0049】
この光通信システム1では、光通信装置2の出力側通電回路7と光通信装置3の入力側通電回路8が、光ファイバケーブル4の通電線5および通電線6と接続して検出回路9が構成される。
【0050】
そして、この検出回路9の通電状態を、出力側通電回路7に設けたモニタ15で監視して、レーザダイオード16の発光を制御する。すなわち、出力側通電回路7に通電線5および通電線6を介して入力側通電回路8が接続されることで、光通信装置2側に設けたモニタ15に、インピーダンス13とインピーダンス14の両方が接続される形態となる。
【0051】
このように、光通信装置2と光通信装置3が光ファイバケーブル4で正常に接続されている状態では、出力側通電回路7と入力側通電回路8が接続していることにより、検出回路9の抵抗値は、インピーダンス13(Z1)とインピーダンス14(Z2)の並列抵抗値となる。
【0052】
これにより、モニタ15では、検出回路9の抵抗値がインピーダンス13(Z1)とインピーダンス14(Z2)による並列抵抗値である場合を、検出回路9の正常な通電状態として認識する。なお、検出回路9の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、検出回路9の正常な通電状態としてモニタ15で認識することとしてもよい。
【0053】
図4(a)に示すように、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック11からプラグ10aが抜けることで、ジャック11側の端子7aとプラグ10a側の端子5aが離れるとともに、ジャック11側の端子7bとプラグ10a側の端子6aが離れる。
【0054】
これにより、出力側通電回路7と通電線5および通電線6が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路7と入力側通電回路8が電気的に切り離された形態となる。
【0055】
このように、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜すると、モニタ15には出力側通電回路7のインピーダンス13(Z1)のみが接続されることになる。
【0056】
したがって、モニタ15で検出回路9の通電状態として抵抗値を監視している場合、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜すると、モニタ15では抵抗値の増加を検出する。若しくは、モニタ15で電圧値を監視している場合は電圧値の増加を検出し、電流値を監視している場合は電流値の減少を検出する。なお、以下の説明では、モニタ15は検出回路9の抵抗値を監視しているものとする。
【0057】
図4(b)に示すように、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック12からプラグ10bが抜けることで、ジャック12側の端子8aとプラグ10b側の端子5bが離れるとともに、ジャック12側の端子8bとプラグ10b側の端子6bが離れる。
【0058】
これにより、入力側通電回路8と通電線5および通電線6が電気的に切り離される。すなわち、光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜した場合と同様に、出力側通電回路7と入力側通電回路8が電気的に切り離された形態となる。
【0059】
よって、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜した場合も、モニタ15には出力側通電回路7のインピーダンス13(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜した場合も、モニタ15では抵抗値の増加を検出する。
【0060】
さらに、図4(c)に示すように、光ファイバケーブル4が断線すると、通電線5および通電線6が切断されることになり、出力側通電回路7と入力側通電回路8が電気的に切り離された形態となる。
【0061】
よって、光ファイバケーブル4が断線した場合も、モニタ15には出力側通電回路7のインピーダンス13(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光ファイバケーブル4が断線した場合も、モニタ15では抵抗値の増加を検出する。
【0062】
このように、モニタ15で検出回路9の通電状態の変化、例えば抵抗値の増加を検出すると、光ファイバケーブル4の脱抜あるいは光ファイバケーブル4の断線が発生したものとして、出力制御部17はレーザダイオード16の発光を停止する。あるいはレーザダイオード16の発光量を、レーザ安全基準(例えばクラス1)以下に抑制する。
【0063】
以上のように、第1の実施の形態の光通信システム1では、光通信装置2に設けた出力側通電回路7と光通信装置3に設けた入力側通電回路8を、光ファイバケーブル4に設けた通電線5および通電線6で接続して検出回路9を構成することで、モニタ15を設けた光通信装置2から光ファイバケーブル4が脱抜したことのみならず、光通信装置3から光ファイバケーブル4が脱抜したことおよび光ファイバケーブル4が断線したことを検出できる。
【0064】
これにより、光ファイバケーブル4が光通信装置2あるいは光通信装置3からの脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合に、レーザダイオード16の発光を停止あるいは発光量を所定値以下に抑制して、光ファイバケーブル4が脱抜した光通信装置や光ファイバケーブル4の断線個所からのレーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにレーザダイオード16の発光を停止させる等により、消費電力を抑えることができる。
【0065】
次に、光通信システムの第2の実施の形態について説明する。ここで、図5は第2の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図6は第2の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【0066】
第2の実施の形態の光通信システム21は、光通信装置22と光通信装置23を光ファイバケーブル4で接続して、一芯双方向光通信を実現した構成である。ここで、図6では光通信装置22を図示しているが、光通信装置23も同様の構成である。
【0067】
光ファイバケーブル4は第1の実施の光通信システム1で説明したものと同じ構成で、光信号が伝搬される1本の光ファイバ芯線4aを被覆材4bで被覆したものである。光ファイバケーブル4は、この光ファイバ芯線4aに沿って2本の通電線5と通電線6を備え、光ファイバケーブル4で接続された光通信装置22と光通信装置23との間を電気的に接続する。
【0068】
光通信装置22には、通電線5および通電線6と接続する出力側通電回路24を備える。また、光通信装置23には、通電線5および通電線6と接続する出力側通電回路25を備える。出力側通電回路24および出力側通電回路25は内部通電手段の一例で、出力側通電回路24と出力側通電回路25および通電線5と通電線6により図5に示すように検出回路26が構成される。
【0069】
第1の実施の形態の光通信システムで説明したように、光ファイバケーブル4の一方の端部にプラグ10aを備え、他方の端部にプラグ10bを備える。以下の説明では、プラグ10aが光通信装置22と接続される側とし、プラグ10bが光通信装置23と接続される側とする。
【0070】
光通信装置22は、図6に示すようにプラグ10aが挿抜されるジャック27を備え、同様に、光通信装置23は、プラグ10bが挿抜されるジャック28を備える。これにより、光ファイバケーブル4と光通信装置22および光通信装置23は着脱自在な構成となっている。
【0071】
光通信装置22のジャック27には、出力側通電回路24の一方の端子24aと出力側通電回路24の他方の端子24bを備える。同様に、光通信装置23のジャック28には、出力側通電回路25の一方の端子25aと出力側通電回路25の他方の端子25bを備える。
【0072】
そして、光通信装置22のジャック27に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入することで、ジャック27側の端子24aとプラグ10a側の端子5aが接触するとともに、ジャック27側の端子24bとプラグ10a側の端子6aが接触して、光通信装置22の出力側通電回路24と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0073】
また、光通信装置23のジャック28に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、ジャック28側の端子25aとプラグ10b側の端子5bが接触するとともに、ジャック28側の端子25bとプラグ10b側の端子6bが接触して、光通信装置23の出力側通電回路25と通電線5および通電線6が電気的に接続する。
【0074】
このように、光通信装置22のジャック27に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置23のジャック28に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入することで、出力側通電回路24と出力側通電回路25が通電線5と通電線6に接続して検出回路26が構成される。
【0075】
この検出回路26も、光ファイバケーブル4が光通信装置22あるいは光通信装置23から脱抜した場合、および光ファイバケーブル4が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル4の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0076】
例えば、出力側通電回路24に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス29を備える。同様に、出力側通電回路25に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス30を備える。検出回路26はインピーダンス29とインピーダンス30が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路24にモニタ31を備えるとともに、出力側通電回路25にモニタ32を備える。モニタ31およびモニタ32は監視手段の一例で、例えば検出回路26の抵抗値を測定する。
【0077】
光通信装置22は、ジャック27に接続される光ファイバケーブル4に対向してレーザダイオード33を備える。このレーザダイオード33は発光手段の一例で、光ファイバケーブル4に入射する信号光を出力する。
【0078】
また、光通信装置22は、レーザダイオード33を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード33の発光を制御する出力制御部34を備える。出力制御部34は制御手段の一例で、モニタ31で検出回路26の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード33の出力を制御する。
【0079】
さらに、光通信装置22は、ジャック27に接続される光ファイバケーブル4に対向してフォトダイオード35を備える。このフォトダイオード35は受光手段の一例で、光ファイバケーブル4から出射する信号光を入力する。詳細はしないが、光通信装置22においては、レーザダイオード33から出力する信号光を光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aに入射し、かつ、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aから出射する信号光をフォトダイオード35に入射するための構成が組み込まれている。
【0080】
同様に、光通信装置23は、ジャック28に接続される光ファイバケーブル4に対向してレーザダイオード36を備える。このレーザダイオード36は発光手段の一例で、光ファイバケーブル4に入射する信号光を出力する。
【0081】
また、光通信装置23は、レーザダイオード36を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード36の発光を制御する出力制御部37を備える。出力制御部37は制御手段の一例で、モニタ32で検出回路26の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード36の出力を制御する。
【0082】
さらに、光通信装置23は、ジャック28に接続される光ファイバケーブル4に対向してフォトダイオード38を備える。このフォトダイオード38は受光手段の一例で、光ファイバケーブル4から出射する信号光を入力する。詳細はしないが、光通信装置23においても、レーザダイオード36から出力する信号光を光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aに入射し、かつ、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aから出射する信号光をフォトダイオード38に入射するための構成が組み込まれている。
【0083】
図7は第2の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第2の実施の形態の光通信システム21の動作について説明する。まず、図5に示すように、光通信装置22のジャック27に光ファイバケーブル4の一方のプラグ10aを挿入し、光通信装置23のジャック28に光ファイバケーブル4の他方のプラグ10bを挿入する。これにより、光通信装置22と光通信装置23が光ファイバケーブル4で接続された光通信システム21が構成される。
【0084】
光通信システム21では、光通信装置22に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード33により光に変換され、このレーザダイオード33から出力される。光通信装置22のレーザダイオード33から出力された信号光は、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aの一方の端部に入射する。光ファイバ芯線4aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線4aを伝搬されて他方の端部から出射する。光ファイバ芯線4aの他方の端部から出射した信号光は、光通信装置23のフォトダイオード38に入力する。そして、信号光はフォトダイオード38で電気信号に変換されて、光通信装置23の外部へ出力される。
【0085】
光通信装置23に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード36により光に変換され、このレーザダイオード36から出力される。光通信装置23のレーザダイオード36から出力された信号光は、光ファイバケーブル4の光ファイバ芯線4aの他方の端部に入射する。光ファイバ芯線4aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線4aを伝搬されて一方の端部から出射する。光ファイバ芯線4aの一方の端部から出射した信号光は、光通信装置22のフォトダイオード35に入力する。そして、信号光はフォトダイオード35で電気信号に変換されて、光通信装置22の外部へ出力される。
【0086】
このように、第2の実施の形態の光通信システム21では、光通信装置22と光通信装置23の間で一芯双方向光通信が実現される。
【0087】
この光通信システム21では、光通信装置22の出力側通電回路24と光通信装置23の出力側通電回路25が、光ファイバケーブル4の通電線5および通電線6と接続して検出回路26が構成される。
【0088】
そして、この検出回路26の通電状態を、光通信装置22では出力側通電回路24に設けたモニタ31で監視して、レーザダイオード33の発光を制御する。同様に、検出回路26の通電状態を、光通信装置23では出力側通電回路25に設けたモニタ32で監視して、レーザダイオード36の発光を制御する。
【0089】
出力側通電回路24と出力側通電回路25が通電線5および通電線6を介して接続されることで、光通信装置22側に設けたモニタ31に、インピーダンス29とインピーダンス30の両方が接続される形態となる。また、光通信装置23側に設けたモニタ32にも、インピーダンス29とインピーダンス30の両方が接続される形態となる。
【0090】
このように、光通信装置22と光通信装置23が光ファイバケーブル4で正常に接続されている状態では、出力側通電回路24と出力側通電回路25が接続していることにより、検出回路26の抵抗値は、インピーダンス29(Z1)とインピーダンス30(Z2)の並列抵抗値となる。
【0091】
これにより、モニタ31では、検出回路26の抵抗値がインピーダンス29(Z1)とインピーダンス30(Z2)による並列抵抗値である場合を、検出回路26の正常な通電状態として認識する。なお、検出回路26の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、検出回路26の正常な通電状態として認識することとしてもよい。
【0092】
また、モニタ32でも、検出回路26の抵抗値がインピーダンス29(Z1)とインピーダンス30(Z2)による並列抵抗値である場合を、検出回路26の正常な通電状態として認識する。
【0093】
図7(a)に示すように、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック27からプラグ10aが抜けることで、ジャック27側の端子24aとプラグ10a側の端子5aが離れるとともに、ジャック27側の端子24bとプラグ10a側の端子6aが離れる。
【0094】
これにより、出力側通電回路24と通電線5および通電線6が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離された形態となる。
【0095】
このように、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜すると、モニタ31には出力側通電回路24のインピーダンス29(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22では、モニタ31により抵抗値の増加が検出される。
【0096】
これにより、光通信装置22では、出力制御部34がレーザダイオード33の発光を停止する。あるいはレーザダイオード33の発光量を所定値以下に抑制する。
【0097】
また、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜すると、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離されることで、光通信装置23のモニタ32には、出力側通電回路25のインピーダンス30(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜した場合に、光通信装置23においてもモニタ32により抵抗値の増加が検出される。
【0098】
これにより、光通信装置23でも、出力制御部37がレーザダイオード36の発光を停止する。あるいはレーザダイオード36の発光量を所定値以下に抑制する。
【0099】
以上のように、第2の実施の形態の光通信システム21では、一芯双方向光通信を行うシステムで、一方の光通信装置22から光ファイバケーブル4が脱抜した場合に、光ファイバケーブル4が抜けた光通信装置22のレーザダイオード33の発光を停止等させることができるだけでなく、他方の光通信装置23のレーザダイオード36の発光も停止させることができる。
【0100】
図7(b)に示すように、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜した場合も、同様の制御が行われる。すなわち、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜すると、ジャック28からプラグ10bが抜けることで、ジャック28側の端子25aとプラグ10b側の端子5bが離れるとともに、ジャック28側の端子25bとプラグ10b側の端子6bが離れる。
【0101】
これにより、出力側通電回路25と通電線5および通電線6が電気的に切り離され、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離された形態となる。
【0102】
このように、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜すると、光通信装置23のモニタ32には出力側通電回路25のインピーダンス30(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置23では、モニタ32により抵抗値の増加が検出される。
【0103】
これにより、光通信装置23では、出力制御部37がレーザダイオード36の発光を停止する。あるいはレーザダイオード36の発光量を所定値以下に抑制する。
【0104】
また、光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜すると、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離されることで、光通信装置22のモニタ31には、出力側通電回路24のインピーダンス29(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22においてもモニタ31により抵抗値の増加が検出される。
【0105】
これにより、光通信装置22では、出力制御部34がレーザダイオード33の発光を停止する。あるいはレーザダイオード33の発光量を所定値以下に抑制する。
【0106】
以上のように、他方の光通信装置23から光ファイバケーブル4が脱抜した場合に、光ファイバケーブル4が抜けた光通信装置23のレーザダイオード36の発光を停止等させることができるだけでなく、一方の光通信装置22のレーザダイオード33の発光も停止させることができる。
【0107】
さらに、図7(c)に示すように、光ファイバケーブル4が断線すると、通電線5および通電線6が切断されることになり、出力側通電回路24と出力側通電回路25が電気的に切り離された形態となる。
【0108】
よって、光ファイバケーブル4が断線した場合も、光通信装置22のモニタ31には出力側通電回路24のインピーダンス29(Z1)のみが接続されることになり、モニタ31では抵抗値の増加を検出する。また、光通信装置23のモニタ32には出力側通電回路25のインピーダンス30(Z2)のみが接続されることになり、モニタ32では抵抗値の増加を検出する。
【0109】
これにより、光通信装置22では、出力制御部34がレーザダイオード33の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。また、光通信装置23では、出力制御部37がレーザダイオード36の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。
【0110】
以上のように、第2の実施の形態の光通信システム21では、光ファイバケーブル4が光通信装置22から脱抜した場合、光ファイバケーブル4が光通信装置23から脱抜した場合、そして光ファイバケーブル4が断線した場合のいずれであっても、光通信装置22のレーザダイオード33の発光を停止あるいは発光量を抑制することができる。また、光通信装置23のレーザダイオード36の発光も停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0111】
これにより、一芯双方向光通信を行う光通信システムで、光ファイバケーブル4が脱抜した場合や断線した場合に、光ファイバケーブル4が脱抜した光通信装置や光ファイバケーブル4の断線個所からのレーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにはレーザダイオード33およびレーザダイオード36の発光が停止等されることになり、消費電力を抑えることができる。
【0112】
次に、光通信システムの第3の実施の形態について説明する。ここで、図8は第3の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図9は第3の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図、図10は第3の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【0113】
第3の実施の形態の光通信システム41は、光通信装置42と光通信装置43を光ファイバケーブル44で接続して、多芯双方向光通信を実現した構成である。ここで、図9では光通信装置42を図示しているが、光通信装置43も同様の構成である。
【0114】
光ファイバケーブル44は光ケーブルの一例で、図10に示すように、光信号が伝搬される2本の光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bを被覆材44cで被覆したものである。光ファイバケーブル44は、この光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bに沿って4本の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を備える。通電線45、通電線46、通電線47および通電線48は装置間通電手段の一例で、光ファイバケーブル44で接続された光通信装置42と光通信装置43との間を電気的に接続する。
【0115】
光通信装置42には、通電線45および通電線46と接続する出力側通電回路49と、通電線47および通電線48と接続する入力側通電回路50を備える。また、光通信装置43も光通信装置42と同様の構成で、通電線45および通電線46と接続する入力側通電回路51と、通電線47および通電線48と接続する出力側通電回路52を備える。
【0116】
出力側通電回路49と入力側通電回路50および出力側通電回路51と入力側通電回路52は内部通電手段の一例で、出力側通電回路49と入力側通電回路51および通電線45と通電線46により第1の検出回路53が構成される。また、出力側通電回路52と入力側通電回路50および通電線47と通電線48により第2の検出回路54が構成される。
【0117】
光ファイバケーブル44は光通信装置42および光通信装置43に対して着脱自在であり、光通信装置42と光通信装置43を光ファイバケーブル44で接続したときに、第1の検出回路53と第2の検出回路54が構成されるようになっている。
【0118】
具体的には、光ファイバケーブル44の一方の端部にプラグ55aを備え、他方の端部にプラグ55bを備える。これらプラグ55aおよびプラグ55bは着脱手段の一例である。以下の説明では、プラグ55aが光通信装置42と接続される側とし、プラグ55bが光通信装置43と接続される側とする。
【0119】
光通信装置42は、図9に示すようにプラグ55aが挿抜されるジャック56を備え、同様に、光通信装置43は、図8に示すようにプラグ55bが挿抜されるジャック57を備える。これにより、光ファイバケーブル44と光通信装置42および光通信装置43は着脱自在な構成となっている。
【0120】
光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aには、通電線45の一方の端子45aと通電線46の一方の端子46aと通電線47の一方の端子47aと通電線48の一方の端子48aを備える。また、他方のプラグ55bには、通電線45の他方の端子45bと通電線46の他方の端子46bと通電線47の他方の端子47bと通電線48の他方の端子48bを備える。
【0121】
光通信装置42のジャック56には、出力側通電回路49の一方の端子49aと他方の端子49bを備える。また、ジャック56には入力側通電回路50の一方の端子50aと他方の端子50bを備える。同様に、光通信装置43のジャック57には、入力側通電回路51の一方の端子51aと他方の端子51bを備える。また、ジャック57には出力側通電回路52の一方の端子52aと他方の端子52bを備える。
【0122】
そして、光通信装置42のジャック56に光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aを挿入することで、ジャック56側の端子49aとプラグ55a側の端子45aが接触するとともに、ジャック56側の端子49bとプラグ55a側の端子46aが接触して、光通信装置42の出力側通電回路49と通電線45および通電線46が電気的に接続する。
【0123】
また、ジャック56側の端子50aとプラグ55a側の端子47aが接触するとともに、ジャック56側の端子50bとプラグ55a側の端子48aが接触して、光通信装置42の入力側通電回路50と通電線47および通電線48が電気的に接続する。
【0124】
光通信装置43のジャック57に光ファイバケーブル44の他方のプラグ55bを挿入することで、ジャック57側の端子51aとプラグ55b側の端子45bが接触するとともに、ジャック57側の端子51bとプラグ55b側の端子46bが接触して、光通信装置43の入力側通電回路51と通電線45および通電線46が電気的に接続する。
【0125】
また、ジャック57側の端子52aとプラグ55b側の端子47bが接触するとともに、ジャック57側の端子52bとプラグ55b側の端子48bが接触して、光通信装置43の出力側通電回路52と通電線47および通電線48が電気的に接続する。
【0126】
このように、光通信装置42のジャック56に光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aを挿入し、光通信装置43のジャック57に光ファイバケーブル44の他方のプラグ55bを挿入することで、光通信装置42に備えた出力側通電回路49と、光通信装置43に備えた入力側通電回路51が、光ファイバケーブル44に備えた通電線45と通電線46に接続して第1の検出回路53が構成される。
【0127】
また、光通信装置42に備えた入力側通電回路50と、光通信装置43に備えた出力側通電回路52が、光ファイバケーブル44に備えた通電線47と通電線48に接続して第2の検出回路54が構成される。
【0128】
第1の検出回路53および第2の検出回路54は、光ファイバケーブル44が光通信装置42あるいは光通信装置43から脱抜した場合、および光ファイバケーブル44が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル44の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0129】
第1の検出回路53の構成としては、例えば、出力側通電回路49に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス58を備える。入力側通電回路51には任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス59を備える。第1の検出回路53はインピーダンス58とインピーダンス59が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路49にモニタ60を備える。モニタ60は監視手段の一例で、第1の検出回路53の例えば抵抗値を測定する。
【0130】
第2の検出回路54の構成としては、例えば、入力側通電回路50に任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス61を備える。出力側通電回路52には図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス62を備える。第2の検出回路54はインピーダンス61とインピーダンス62が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路52にモニタ63を備える。モニタ63は監視手段の一例で、第2の検出回路54の例えば抵抗値を測定する。
【0131】
光通信装置42は、ジャック56に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aに対向してレーザダイオード64を備える。このレーザダイオード64は発光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aに入射する信号光を出力する。
【0132】
また、光通信装置42は、レーザダイオード64を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード64の発光を制御する出力制御部65を備える。出力制御部65は制御手段の一例で、モニタ60で第1の検出回路53の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード64の出力を制御する。
【0133】
さらに、光通信装置42は、ジャック56に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bに対向してフォトダイオード66を備える。このフォトダイオード66は受光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bから出射する信号光を入力する。
【0134】
同様に、光通信装置43は、ジャック57に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bに対向してレーザダイオード67を備える。このレーザダイオード67は発光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bに入射する信号光を出力する。
【0135】
また、光通信装置43は、レーザダイオード67を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード67の発光を制御する出力制御部68を備える。出力制御部68は制御手段の一例で、モニタ63で第2の検出回路54の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード67の出力を制御する。
【0136】
さらに、光通信装置23は、ジャック57に接続される光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aに対向してフォトダイオード69を備える。このフォトダイオード69は受光手段の一例で、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aから出射する信号光を入力する。
【0137】
図11は第3の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第3の実施の形態の光通信システム41の動作について説明する。まず、図8に示すように、光通信装置42のジャック56に光ファイバケーブル44の一方のプラグ55aを挿入し、光通信装置43のジャック57に光ファイバケーブル44の他方のプラグ55bを挿入する。これにより、光通信装置42と光通信装置43が光ファイバケーブル44で接続された光通信システム41が構成される。
【0138】
光通信システム41では、光通信装置42に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード64により光に変換され、このレーザダイオード64から出力される。光通信装置42のレーザダイオード64から出力された信号光は、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44aの一方の端部に入射する。光ファイバ芯線44aに入射した信号光はこの光ファイバ芯線44aを伝搬されて他方の端部から出射する。光ファイバ芯線44aの他方の端部から出射した信号光は、光通信装置43のフォトダイオード69に入力する。そして、信号光はフォトダイオード69で電気信号に変換されて、光通信装置43の外部へ出力される。
【0139】
光通信装置43に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード67により光に変換され、このレーザダイオード67から出力される。光通信装置43のレーザダイオード67から出力された信号光は、光ファイバケーブル44の光ファイバ芯線44bの他方の端部に入射する。光ファイバ芯線44bに入射した信号光はこの光ファイバ芯線44bを伝搬されて一方の端部から出射する。光ファイバ芯線44bの一方の端部から出射した信号光は、光通信装置42のフォトダイオード66に入力する。そして、信号光はフォトダイオード66で電気信号に変換されて、光通信装置42の外部へ出力される。
【0140】
このように、第3の実施の形態の光通信システム41では、光通信装置42と光通信装置43の間で多芯双方向光通信が実現される。
【0141】
この光通信システム41では、光通信装置42の出力側通電回路49と光通信装置43の入力側通電回路51が、光ファイバケーブル44の通電線45および通電線46と接続して第1の検出回路53が構成される。また、光通信装置42の入力側通電回路50と光通信装置43の出力側通電回路52が、光ファイバケーブル44の通電線47および通電線48と接続して第2の検出回路54が構成される。
【0142】
そして、第1の検出回路53の通電状態を、光通信装置42の出力側通電回路49に設けたモニタ60で監視して、レーザダイオード64の発光を制御する。また、第2の検出回路54の通電状態を、光通信装置43の出力側通電回路52に設けたモニタ63で監視して、レーザダイオード67の発光を制御する。
【0143】
第1の検出回路53では、出力側通電回路49と入力側通電回路51が通電線45および通電線46を介して接続されることで、光通信装置42に設けたモニタ60に、インピーダンス58とインピーダンス59の両方が接続される形態となる。
【0144】
このように、光通信装置42と光通信装置43が光ファイバケーブル44で正常に接続されている状態では、出力側通電回路49と入力側通電回路51が接続していることにより、第1の検出回路53の抵抗値は、インピーダンス58(Z1)とインピーダンス59(Z2)の並列抵抗値となる。
【0145】
これにより、モニタ60では、第1の検出回路53の抵抗値がインピーダンス58(Z1)とインピーダンス59(Z2)による並列抵抗値である場合を、第1の検出回路53の正常な通電状態として認識する。なお、第1の検出回路53の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、第1の検出回路53の正常な通電状態として認識することとしてもよい。以下の説明では、抵抗値を監視することとする。
【0146】
第2の検出回路54では、入力側通電回路50と出力側通電回路52が通電線47および通電線48を介して接続されることで、光通信装置43に設けたモニタ63に、インピーダンス61とインピーダンス62の両方が接続される形態となる。
【0147】
このように、光通信装置42と光通信装置43が光ファイバケーブル44で正常に接続されている状態では、入力側通電回路50と出力側通電回路52が接続していることにより、第2の検出回路54の抵抗値は、インピーダンス61(Z1)とインピーダンス62(Z2)の並列抵抗値となる。
【0148】
これにより、モニタ63では、第2の検出回路54の抵抗値がインピーダンス61(Z1)とインピーダンス62(Z2)による並列抵抗値である場合を、第2の検出回路54の正常な通電状態として認識する。
【0149】
図11(a)に示すように、光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜すると、ジャック56からプラグ55aが抜けることで、ジャック56側の端子49aとプラグ55a側の端子45aが離れるとともに、ジャック56側の端子49bとプラグ55a側の端子46aが離れる。
【0150】
これにより、出力側通電回路49と通電線45および通電線46が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離された形態となる。
【0151】
また、ジャック56からプラグ55aが抜けることで、ジャック56側の端子50aとプラグ55a側の端子47aが離れるとともに、ジャック56側の端子50bとプラグ55a側の端子48aが離れる。
【0152】
これにより、入力側通電回路50と通電線47および通電線48が電気的に切り離される。すなわち、入力側通電回路50と出力側通電回路52が電気的に切り離された形態となる。
【0153】
このように、光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜すると、光通信装置42に備えたモニタ60には出力側通電回路49のインピーダンス58(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置42では、モニタ60により抵抗値の増加が検出される。
【0154】
これにより、光通信装置42では、出力制御部65がレーザダイオード64の発光を停止する。あるいはレーザダイオード64の発光量を所定値以下に抑制する。
【0155】
また、光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜すると、光通信装置43に備えたモニタ63には出力側通電回路52のインピーダンス62(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置43では、モニタ63により抵抗値の増加が検出される。
【0156】
これにより、光通信装置43では、出力制御部68がレーザダイオード67の発光を停止する。あるいはレーザダイオード67の発光量を所定値以下に抑制する。
【0157】
以上のように、第3の実施の形態の光通信システム41では、多芯双方向光通信を行うシステムで、一方の光通信装置42から光ファイバケーブル44が脱抜した場合に、光ファイバケーブル44が抜けた光通信装置42のレーザダイオード64の発光を停止等させることができるだけでなく、他方の光通信装置43のレーザダイオード67の発光も停止させることができる。
【0158】
図11(b)に示すように、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜した場合も、同様の制御が行われる。すなわち、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜すると、ジャック57からプラグ55bが抜けることで、ジャック57側の端子52aとプラグ55b側の端子47bが離れるとともに、ジャック57側の端子52bとプラグ55b側の端子48bが離れる。
【0159】
これにより、出力側通電回路52と通電線47および通電線48が電気的に切り離され、出力側通電回路52と入力側通電回路50が電気的に切り離された形態となる。
【0160】
また、ジャック57側の端子51aとプラグ55b側の端子45bが離れるとともに、ジャック57側の端子51bとプラグ55b側の端子46bが離れることで、入力側通電回路51と通電線45および通電線46が電気的に切り離される。これにより、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離された形態となる。
【0161】
このように、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜すると、光通信装置43のモニタ63には出力側通電回路52のインピーダンス62(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置43では、モニタ63により抵抗値の増加が検出される。
【0162】
これにより、光通信装置43では、出力制御部68がレーザダイオード67の発光を停止する。あるいはレーザダイオード67の発光量を所定値以下に抑制する。
【0163】
また、光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜すると、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離されることで、光通信装置22のモニタ60には、出力側通電回路49のインピーダンス58(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置22においてもモニタ60により抵抗値の増加が検出される。
【0164】
これにより、光通信装置22では、出力制御部65がレーザダイオード64の発光を停止する。あるいはレーザダイオード64の発光量を所定値以下に抑制する。
【0165】
以上のように、他方の光通信装置43から光ファイバケーブル44が脱抜した場合に、光ファイバケーブル44が抜けた光通信装置43のレーザダイオード67の発光を停止等させることができるだけでなく、一方の光通信装置42のレーザダイオード64の発光も停止させることができる。
【0166】
さらに、図11(c)に示すように、光ファイバケーブル44が断線すると、通電線45、通電線46、通電線47および通電線48が切断されることになり、出力側通電回路49と入力側通電回路51が電気的に切り離された形態となるとともに、出力側通電回路52と入力側通電回路50が電気的に切り離された形態となる。
【0167】
よって、光ファイバケーブル44が断線した場合も、光通信装置42のモニタ60には出力側通電回路49のインピーダンス58(Z1)のみが接続されることになり、モニタ60では抵抗値の増加を検出する。また、光通信装置43のモニタ63には出力側通電回路52のインピーダンス62(Z2)のみが接続されることになり、モニタ63では抵抗値の増加を検出する。
【0168】
これにより、光通信装置42では、出力制御部65がレーザダイオード64の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。また、光通信装置43では、出力制御部68がレーザダイオード67の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。
【0169】
以上のように、第3の実施の形態の光通信システム41では、光ファイバケーブル44が光通信装置42から脱抜した場合、光ファイバケーブル44が光通信装置43から脱抜した場合、そして光ファイバケーブル44が断線した場合のいずれであっても、光通信装置42のレーザダイオード64の発光を停止あるいは発光量を抑制することができる。また、光通信装置43のレーザダイオード67の発光も停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0170】
これにより、多芯双方向光通信を行う光通信システムで、光ファイバケーブル44が脱抜した場合や断線した場合に、光ファイバケーブル44が脱抜した光通信装置や光ファイバケーブル44の断線個所からのレーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにはレーザダイオード64およびレーザダイオード67の発光が停止等されることになり、消費電力を抑えることができる。
【0171】
次に、光通信システムの第4の実施の形態について説明する。ここで、図12は第4の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図、図13は第4の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図、図14は第4の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【0172】
第4の実施の形態の光通信システム71は、光通信装置72と光通信装置73を光ファイバケーブル74で接続して、多芯双方向光通信を実現した構成であり、第3の実施の形態の光通信システムにおいて、第1の検出回路と第2の検出回路で通電線の一部を共用としたものである。ここで、図13では光通信装置72を図示しているが、光通信装置73も同様の構成である。
【0173】
光ファイバケーブル74は光ケーブルの一例で、図14に示すように、光信号が伝搬される2本の光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bを被覆材74cで被覆したものである。光ファイバケーブル74は、この光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bに沿って3本の通電線75、通電線76および通電線77を備える。通電線75、通電線76および通電線77は装置間通電手段の一例で、光ファイバケーブル74で接続された光通信装置72と光通信装置73との間を電気的に接続する。
【0174】
光通信装置72には、通電線75および通電線76と接続する出力側通電回路79と、通電線76および通電線77と接続する入力側通電回路80を備える。ここで、出力側通電回路79と入力側通電回路80は、通電線76を共用できる構成となっている。
【0175】
また、光通信装置73も光通信装置72と同様の構成で、通電線75および通電線76と接続する入力側通電回路81と、通電線76および通電線77と接続する出力側通電回路82を備える。ここで、出力側通電回路82と入力側通電回路81は、通電線76を共用できる構成となっている。
【0176】
出力側通電回路79と入力側通電回路80および出力側通電回路81と入力側通電回路82は内部通電手段の一例で、出力側通電回路79と入力側通電回路81および通電線75と通電線76により第1の検出回路83が構成される。また、出力側通電回路82と入力側通電回路80および通電線76と通電線77により第2の検出回路84が構成される。
【0177】
光ファイバケーブル74は光通信装置72および光通信装置73に対して着脱自在であり、光通信装置72と光通信装置73を光ファイバケーブル74で接続したときに、第1の検出回路83と第2の検出回路84が構成されるようになっている。
【0178】
具体的には、光ファイバケーブル74の一方の端部にプラグ85aを備え、他方の端部にプラグ85bを備える。これらプラグ85aおよびプラグ85bは着脱手段の一例である。以下の説明では、プラグ85aが光通信装置72と接続される側とし、プラグ85bが光通信装置73と接続される側とする。
【0179】
光通信装置72は、図13に示すようにプラグ85aが挿抜されるジャック86を備え、同様に、光通信装置73は、プラグ85bが挿抜されるジャック87を備える。これにより、光ファイバケーブル74と光通信装置72および光通信装置73は着脱自在な構成となっている。
【0180】
光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aには、通電線75の一方の端子75aと通電線76の一方の端子76aと通電線77の一方の端子77aを備える。また、他方のプラグ85bには、通電線75の他方の端子75bと通電線76の他方の端子76bと通電線77の他方の端子77bを備える。
【0181】
光通信装置72のジャック86には、出力側通電回路79の一方の端子79aと他方の端子79bを備える。この端子79bは入力側通電回路80の一方の端子も兼ねる。さらに、ジャック56には入力側通電回路80の他方の端子80bを備える。同様に、光通信装置73のジャック87には、入力側通電回路81の一方の端子81aと他方の端子81bを備える。この端子81bは出力側通電回路82の端子も兼ねる。さらに、ジャック87には出力側通電回路82の他方の端子82bを備える。
【0182】
そして、光通信装置72のジャック86に光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aを挿入することで、ジャック86側の端子79aとプラグ85a側の端子75aが接触するとともに、ジャック86側の端子79bとプラグ85a側の端子76aが接触して、光通信装置72の出力側通電回路79と通電線75および通電線76が電気的に接続する。
【0183】
また、ジャック86側の端子80bとプラグ85a側の端子77aが接触して、光通信装置72の入力側通電回路80と通電線76および通電線77が電気的に接続する。
【0184】
光通信装置73のジャック87に光ファイバケーブル74の他方のプラグ85bを挿入することで、ジャック87側の端子81aとプラグ85b側の端子75bが接触するとともに、ジャック87側の端子81bとプラグ85b側の端子76bが接触して、光通信装置73の入力側通電回路81と通電線75および通電線76が電気的に接続する。
【0185】
また、ジャック87側の端子82bとプラグ85b側の端子77bが接触して、光通信装置73の出力側通電回路82と通電線76および通電線77が電気的に接続する。
【0186】
このように、光通信装置72のジャック86に光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aを挿入し、光通信装置73のジャック87に光ファイバケーブル74の他方のプラグ85bを挿入することで、光通信装置72に備えた出力側通電回路79と、光通信装置73に備えた入力側通電回路81が、光ファイバケーブル74に備えた通電線75と通電線76に接続して第1の検出回路83が構成される。
【0187】
また、光通信装置72に備えた入力側通電回路80と、光通信装置73に備えた出力側通電回路82が、光ファイバケーブル74に備えた通電線76と通電線77に接続して第2の検出回路84が構成される。
【0188】
第1の検出回路83および第2の検出回路84は、光ファイバケーブル74が光通信装置72あるいは光通信装置73から脱抜した場合、および光ファイバケーブル74が断線した場合に、例えば回路の抵抗が変化するような構成として、光ファイバケーブル74の脱抜や断線を検出できるようにしたものである。
【0189】
第1の検出回路83の構成としては、例えば、出力側通電回路79に図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス88を備える。入力側通電回路81には任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス89を備える。第1の検出回路83はインピーダンス88とインピーダンス89が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路79にモニタ90を備える。モニタ90は監視手段の一例で、第1の検出回路83の例えば抵抗値を測定する。
【0190】
第2の検出回路84の構成としては、例えば、入力側通電回路80に任意の抵抗値(Z1)のインピーダンス91を備える。出力側通電回路82には図示しない電源を備えるとともに、任意の抵抗値(Z2)のインピーダンス92を備える。第2の検出回路84はインピーダンス91とインピーダンス92が並列に接続される構成とする。そして、出力側通電回路82にモニタ93を備える。モニタ93は監視手段の一例で、第2の検出回路84の例えば抵抗値を測定する。
【0191】
光通信装置72は、ジャック86に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aに対向してレーザダイオード94を備える。このレーザダイオード94は発光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aに入射する信号光を出力する。
【0192】
また、光通信装置72は、レーザダイオード94を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード94の発光を制御する出力制御部95を備える。出力制御部95は制御手段の一例で、モニタ90で第1の検出回路83の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード94の出力を制御する。
【0193】
さらに、光通信装置72は、ジャック86に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bに対向してフォトダイオード96を備える。このフォトダイオード96は受光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bから出射する信号光を入力する。
【0194】
同様に、光通信装置73は、ジャック87に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bに対向してレーザダイオード97を備える。このレーザダイオード97は発光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bに入射する信号光を出力する。
【0195】
また、光通信装置73は、レーザダイオード97を駆動する図示しない駆動回路を備え、この駆動回路を制御してレーザダイオード97の発光を制御する出力制御部98を備える。出力制御部98は制御手段の一例で、モニタ93で第2の検出回路84の通電状態を監視して、例えば抵抗の変化を検出した場合に、レーザダイオード97の出力を制御する。
【0196】
さらに、光通信装置73は、ジャック87に接続される光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aに対向してフォトダイオード99を備える。このフォトダイオード99は受光手段の一例で、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aから出射する信号光を入力する。
【0197】
図15は第4の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図で、以下に第4の実施の形態の光通信システム71の動作について説明する。まず、図12に示すように、光通信装置72のジャック86に光ファイバケーブル74の一方のプラグ85aを挿入し、光通信装置73のジャック87に光ファイバケーブル74の他方のプラグ85bを挿入する。これにより、光通信装置72と光通信装置73が光ファイバケーブル74で接続された光通信システム71が構成される。
【0198】
光通信システム71では、光通信装置72に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード94により光に変換され、このレーザダイオード94から出力される。光通信装置72のレーザダイオード94から出力された信号光は、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74aを伝搬されて、光通信装置73のフォトダイオード99に入力する。そして、信号光はフォトダイオード99で電気信号に変換されて、光通信装置73の外部へ出力される。
【0199】
光通信装置73に電気信号が入力されると、この電気信号はレーザダイオード97により光に変換され、このレーザダイオード97から出力される。光通信装置73のレーザダイオード97から出力された信号光は、光ファイバケーブル74の光ファイバ芯線74bを伝搬されて、光通信装置72のフォトダイオード96に入力する。そして、信号光はフォトダイオード96で電気信号に変換されて、光通信装置72の外部へ出力される。
【0200】
このように、第4の実施の形態の光通信システム71では、光通信装置72と光通信装置73の間で多芯双方向光通信が実現される。
【0201】
この光通信システム71では、光通信装置72の出力側通電回路79と光通信装置73の入力側通電回路81が、光ファイバケーブル74の通電線75および通電線76と接続して第1の検出回路83が構成される。また、光通信装置72の入力側通電回路80と光通信装置73の出力側通電回路82が、光ファイバケーブル74の通電線76および通電線77と接続して第2の検出回路84が構成される。
【0202】
そして、第1の検出回路83の通電状態を、光通信装置72の出力側通電回路79に設けたモニタ90で監視して、レーザダイオード94の発光を制御する。また、第2の検出回路84の通電状態を、光通信装置73の出力側通電回路82に設けたモニタ93で監視して、レーザダイオード97の発光を制御する。
【0203】
第1の検出回路83では、出力側通電回路79と入力側通電回路81が通電線75および通電線76を介して接続されることで、光通信装置72に設けたモニタ90に、インピーダンス88とインピーダンス89の両方が接続される形態となる。
【0204】
このように、光通信装置72と光通信装置73が光ファイバケーブル74で正常に接続されている状態では、出力側通電回路79と入力側通電回路81が接続していることにより、第1の検出回路83の抵抗値は、インピーダンス88(Z1)とインピーダンス89(Z2)の並列抵抗値となる。
【0205】
これにより、モニタ90では、第1の検出回路83の抵抗値がインピーダンス88(Z1)とインピーダンス89(Z2)による並列抵抗値である場合を、第1の検出回路83の正常な通電状態として認識する。なお、第1の検出回路83の電圧値あるいは電流値が、この並列抵抗値に相当する値である場合を、第1の検出回路83の正常な通電状態として認識することとしてもよい。以下の説明では、抵抗値を監視することとする。
【0206】
第2の検出回路84では、入力側通電回路80と出力側通電回路82が通電線76および通電線77を介して接続されることで、光通信装置73に設けたモニタ93に、インピーダンス91とインピーダンス92の両方が接続される形態となる。
【0207】
このように、光通信装置72と光通信装置73が光ファイバケーブル74で正常に接続されている状態では、入力側通電回路80と出力側通電回路82が接続していることにより、第2の検出回路84の抵抗値は、インピーダンス91(Z1)とインピーダンス92(Z2)の並列抵抗値となる。
【0208】
これにより、モニタ93では、第2の検出回路84の抵抗値がインピーダンス91(Z1)とインピーダンス92(Z2)による並列抵抗値である場合を、第2の検出回路84の正常な通電状態として認識する。
【0209】
図15(a)に示すように、光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜すると、ジャック86からプラグ85aが抜けることで、ジャック86側の端子79aとプラグ85a側の端子75aが離れるとともに、ジャック86側の端子79bとプラグ85a側の端子76aが離れる。
【0210】
これにより、出力側通電回路79と通電線75および通電線76が電気的に切り離される。すなわち、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離された形態となる。
【0211】
また、ジャック86からプラグ85aが抜けることで、ジャック86側の端子80bとプラグ85a側の端子77aが離れる。これにより、入力側通電回路80と通電線76および通電線77が電気的に切り離される。すなわち、入力側通電回路80と出力側通電回路82が電気的に切り離された形態となる。
【0212】
このように、光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜すると、光通信装置72に備えたモニタ90には出力側通電回路79のインピーダンス88(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置72では、モニタ90により抵抗値の増加が検出される。
【0213】
これにより、光通信装置72では、出力制御部95がレーザダイオード94の発光を停止する。あるいはレーザダイオード94の発光量を所定値以下に抑制する。
【0214】
また、光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜すると、光通信装置73に備えたモニタ93には出力側通電回路82のインピーダンス92(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置73では、モニタ93により抵抗値の増加が検出される。
【0215】
これにより、光通信装置73では、出力制御部98がレーザダイオード97の発光を停止する。あるいはレーザダイオード97の発光量を所定値以下に抑制する。
【0216】
以上のように、第4の実施の形態の光通信システム71では、多芯双方向光通信を行うシステムで、一方の光通信装置72から光ファイバケーブル74が脱抜した場合に、光ファイバケーブル74が抜けた光通信装置72のレーザダイオード94の発光を停止等させることができるだけでなく、他方の光通信装置73のレーザダイオード97の発光も停止させることができる。
【0217】
図15(b)に示すように、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜した場合も、同様の制御が行われる。すなわち、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜すると、ジャック87からプラグ85bが抜けることで、ジャック87側の端子81aとプラグ85b側の端子75bが離れ、ジャック87側の端子81bとプラグ85b側の端子76bが離れ、ジャック87側の端子82bとプラグ85b側の端子77bが離れる。
【0218】
これにより、出力側通電回路82と通電線76および通電線77が電気的に切り離され、出力側通電回路82と入力側通電回路80が電気的に切り離された形態となる。また、入力側通電回路81と通電線75および通電線76が電気的に切り離され、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離された形態となる。
【0219】
このように、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜すると、光通信装置73のモニタ93には出力側通電回路82のインピーダンス92(Z2)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置73では、モニタ93により抵抗値の増加が検出される。
【0220】
これにより、光通信装置73では、出力制御部98がレーザダイオード97の発光を停止する。あるいはレーザダイオード97の発光量を所定値以下に抑制する。
【0221】
また、光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜すると、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離されることで、光通信装置72のモニタ90には、出力側通電回路79のインピーダンス88(Z1)のみが接続されることになる。したがって、光通信装置72においてもモニタ90により抵抗値の増加が検出される。
【0222】
これにより、光通信装置72では、出力制御部95がレーザダイオード94の発光を停止する。あるいはレーザダイオード94の発光量を所定値以下に抑制する。
【0223】
以上のように、他方の光通信装置73から光ファイバケーブル74が脱抜した場合に、光ファイバケーブル74が抜けた光通信装置73のレーザダイオード97の発光を停止等させることができるだけでなく、一方の光通信装置72のレーザダイオード94の発光も停止させることができる。
【0224】
さらに、図15(c)に示すように、光ファイバケーブル74が断線すると、通電線75、通電線76および通電線77が切断されることになり、出力側通電回路79と入力側通電回路81が電気的に切り離された形態となるとともに、出力側通電回路82と入力側通電回路80が電気的に切り離された形態となる。
【0225】
よって、光ファイバケーブル74が断線した場合も、光通信装置72のモニタ90には出力側通電回路79のインピーダンス88(Z1)のみが接続されることになり、モニタ90では抵抗値の増加を検出する。また、光通信装置73のモニタ93には出力側通電回路82のインピーダンス92(Z2)のみが接続されることになり、モニタ93では抵抗値の増加を検出する。
【0226】
これにより、光通信装置72では、出力制御部95がレーザダイオード94の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。また、光通信装置73では、出力制御部98がレーザダイオード97の発光を停止する。あるいは発光量を所定値以下に抑制する。
【0227】
以上のように、第4の実施の形態の光通信システム71では、光ファイバケーブル74が光通信装置72から脱抜した場合、光ファイバケーブル74が光通信装置73から脱抜した場合、そして光ファイバケーブル74が断線した場合のいずれであっても、光通信装置72のレーザダイオード94の発光を停止あるいは発光量を抑制することができる。また、光通信装置73のレーザダイオード97の発光も停止あるいは発光量を抑制することができる。
【0228】
これにより、光ファイバケーブル74が脱抜した場合や断線した場合に、レーザ光の漏洩を防いで安全性を高めることができる。また、通信ができない状態となったときにはレーザダイオード94およびレーザダイオード97の発光が停止等されることになり、消費電力を抑えることができる。
【0229】
そして、第1の検出回路83と第2の検出回路84で通電線76を共有したことで、第3の実施の形態の光通信システムに対して通電線の本数を減らし、コスト低減を図ることができる。
【0230】
なお、上述した各実施の形態では、発光手段の一例としてレーザダイオードを用いた例を説明したが、本発明は、発光ダイオード等の他の発光素子を用いる光通信装置にも適用できる。また、検出回路の構成は一例であり、光ファイバケーブルの脱抜や断線により、回路の抵抗等が変化するような構成であればよい。
【0231】
図16〜図18は光ファイバケーブルの構成例を示す断面図であり、以下に光ファイバケーブルの実施の形態の形態、特に通電線の配置について説明する。ここで、図16は第1の実施の形態および第2の実施の形態の光通信システムで用いられる光ファイバケーブル4の構成例を示す。
【0232】
図16(a)〜図16(e)は光ファイバケーブル4の被覆材4bの断面形状を矩形とした例である。図16(a)は、1本の光ファイバ芯線4aの両側に、線状の通電線5および通電線6を設けたものであり、通電線5および通電線6は、図3等に示すように、光ファイバ芯線4aに沿って設けられる。
【0233】
図16(b)および図16(c)は、1本の光ファイバ芯線4aに対して同心状に2本の通電線5および通電線6を囲むように設けたものである。2本の通電線5および通電線6のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線6は、図16(b)に示すように被覆材4bの内部に設けられる形態でもよいし、図16(c)に示すように被覆材4bの表面に設けられる形態でもよい。通電線5および通電線6の断面形状は、被覆材4bの形状に合わせて矩形とする。
【0234】
図16(d)および図16(e)は、被覆材4bの表面に帯状の通電線5および通電線6を設けたものである。通電線5と通電線6は絶縁されている必要があるので、断面形状が矩形の被覆材4bの対向する面に通電線5と通電線6を設ける。ここで、被覆材の表面に通電線を設ける構成では、テープ状の通電部材を被覆材に粘着させるような形態も考えられる。
【0235】
図16(f)〜図16(j)は光ファイバケーブル4の被覆材4bの断面形状を円形とした例である。図16(f)および図16(g)は、1本の光ファイバ芯線4aの両側に、線状の通電線5および通電線6を設けたものである。被覆材4bの断面形状としては、図16(f)に示すような楕円形でもよいし、図16(g)に示すような円形でもよい。
【0236】
図16(h)および図16(i)は、1本の光ファイバ芯線4aに対して同心状に2本の通電線5および通電線6を囲むように設けたものである。2本の通電線5および通電線6のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線6は、図16(h)に示すように被覆材4bの内部に設けられる形態でもよいし、図16(i)に示すように被覆材4bの表面に設けられる形態でもよい。通電線5および通電線6の断面形状は、被覆材4bの形状に合わせて円形とする。
【0237】
図16(j)は、被覆材4bの表面に帯状の通電線5および通電線6を設けたものである。通電線5と通電線6は互いが絶縁されるように、隙間を空けて設ける。
【0238】
図17は第3の実施の形態の光通信システムで用いられる光ファイバケーブル44の構成例を示す。図17(a)〜図17(e)は光ファイバケーブル44の被覆材44cの断面形状を矩形とした例である。図17(a)は、光ファイバ芯線44aの両側に、線状の通電線45および通電線46を設けるとともに、光ファイバ芯線44bの両側に、線状の通電線47および48を設けたものであり、通電線45、通電線46、通電線47および通電線48は、図10等に示すように、光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bに沿って設けられる。
【0239】
図17(b)および図17(c)は、光ファイバ芯線44aに対して同心状に2本の通電線45および通電線46を囲むように設けるとともに、ファイバ芯線44bに対して同心状に2本の通電線47および通電線48を囲むように設けたものである。2本の通電線45および通電線46のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線46と、2本の通電線47および通電線48のうち、外側に位置する通電線、例えば通電線48は、図17(b)に示すように被覆材44cの内部に設けられる形態でもよいし、図17(c)に示すように一部が被覆材44cの表面に設けられる形態でもよい。通電線45、通電線46、通電線47および通電線48の断面形状は、被覆材44cの形状に合わせて矩形とする。
【0240】
図17(d)および図17(e)は、被覆材44cの表面に帯状の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を設けたものである。例えば、図17(d)に示すように、矩形の被覆材44cの対向する面に2枚ずつの通電線を互いが絶縁されるように設ける形態でもよいし、図17(e)に示すように、矩形の被覆材44cの各面にそれぞれ通電線を設ける形態としてもよい。
【0241】
図17(f)〜図17(j)は光ファイバケーブル44の被覆材44cの断面形状を円形とした例である。図17(f)および図17(g)は、光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bの周囲に、線状の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を設けたものである。被覆材44cの断面形状としては、図17(f)に示すような楕円形でもよいし、図17(g)に示すような円形でもよい。
【0242】
図17(h)および図17(i)は、光ファイバ芯線44aおよび光ファイバ芯線44bに対して同心状に4本の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を囲むように設けたものである。複数の通電線のうち、最も外側に位置する通電線、例えば通電線48は、図17(h)に示すように被覆材44cの内部に設けられる形態でもよいし、図17(i)に示すように被覆材44cの表面に設けられる形態でもよい。通電線45、通電線46、通電線47および通電線48の断面形状は、被覆材44cの形状に合わせて円形とする。
【0243】
図17(j)は、被覆材44cの表面に帯状の通電線45、通電線46、通電線47および通電線48を設けたものである。各通電線は互いが絶縁されるように隙間を空けて設ける。
【0244】
図18は第4の実施の形態の光通信システムで用いられる光ファイバケーブル74の構成例を示す。図18(a)〜図18(e)は光ファイバケーブル74の被覆材74cの断面形状を矩形とした例である。図18(a)は、光ファイバ芯線74aと光ファイバ芯線74bの並び方向に沿って線状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものであり、通電線75、通電線76および通電線77は、図14等に示すように、光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bに沿って設けられる。
【0245】
図18(b)および図18(c)は、光ファイバ芯線74aに対して同心状に通電線75を囲むように設け、ファイバ芯線74bに対して同心状に通電線76を囲むように設け、これら通電線75および通電線76を囲むように通電線77を設けたものである。外側に位置する通電線77は、図18(b)に示すように被覆材74cの内部に設けられる形態でもよいし、図18(c)に示すように被覆材74cの表面に設けられる形態でもよい。通電線75、通電線76および通電線77の断面形状は、被覆材74cの形状に合わせて矩形とする。
【0246】
図18(d)は、被覆材74cの表面と内側に帯状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。例えば、矩形の被覆材74cの対向する面に通電線75と通電線76を設け、光ファイバ芯線74aと光ファイバ芯線74bの間に通電線77を設ける。
【0247】
図18(e)は、被覆材74cの表面に帯状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。例えば、矩形の被覆材74cの3面に、互いが絶縁されるように隙間を空けて通電線75、通電線76および通電線77を設ける。
【0248】
図18(f)〜図18(j)は光ファイバケーブル74の被覆材74cの断面形状を円形とした例である。図18(f)および図18(g)は、光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bの周囲に、線状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。被覆材74cの断面形状としては、図18(f)に示すような楕円形でもよいし、図18(g)に示すような円形でもよい。
【0249】
図18(h)および図18(i)は、光ファイバ芯線74aおよび光ファイバ芯線74bに対して同心状に3本の通電線75、通電線76および通電線77を囲むように設けたものである。複数の通電線のうち、最も外側に位置する通電線、例えば通電線77は、図18(h)に示すように被覆材74cの内部に設けられる形態でもよいし、図18(i)に示すように被覆材74cの表面に設けられる形態でもよい。通電線75、通電線76および通電線77の断面形状は、被覆材74cの形状に合わせて円形とする。
【0250】
図18(j)は、被覆材74cの表面に帯状の通電線75、通電線76および通電線77を設けたものである。各通電線は互いが絶縁されるように隙間を空けて設ける。
【0251】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、光ケーブルに装置間通電手段を備えるとともに、光通信装置に装置間通電手段と接続される内部通電手段を備えることで、光通信装置間を光ケーブルで接続した光通信システムでは、内部通電手段同士が装置間通電手段を介して接続された検出回路を構成することができる。
【0252】
そして、この検出回路の通電状態を監視する監視手段およびこの監視手段の監視結果に基づいて発光手段の出力を制御する制御手段を、発光手段を有する光通信装置に備えることで、光ケーブルの脱抜および光ケーブルの断線を検出して、発光手段の出力を制御することができる。
【0253】
したがって、光信号を出力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合だけでなく、光信号を入力する側の光通信装置から光ケーブルが脱抜した場合や光ケーブルが断線した場合も、発光の停止あるいは発光量を抑制することができる。よって、本発明の光通信システムでは、光ケーブルが脱抜した光通信装置や光ケーブルの断線箇所からの光の漏洩を防ぐことができ、安全性が向上するとともに、通信が出来ない状態となると発光が停止あるいは抑制されることから、消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図2】第1の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図3】第1の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【図4】第1の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図5】第2の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図6】第2の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図7】第2の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図8】第3の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図9】第3の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図10】第3の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【図11】第3の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図12】第4の実施の形態の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図13】第4の実施の形態の光通信システムを構成する光通信装置の構成例を示す概念図である。
【図14】第4の実施の形態の光通信システムを構成する光ファイバケーブルの構成例を示す概念図である。
【図15】第4の実施の形態の光通信システムの動作例を示す概念図である。
【図16】光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図17】光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図18】光ファイバケーブルの構成例を示す断面図である。
【図19】従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【図20】従来の光通信システムの構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
1・・・光通信システム、2・・・光通信装置、3・・・光通信装置、4・・・光ファイバケーブル、4a・・・光ファイバ芯線、5・・・通電線、6・・・通電線、7・・・出力側通電回路、8・・・入力側通電回路、9・・・検出回路、13・・・インピーダンス、14・・・インピーダンス、15・・・モニタ、16・・・レーザダイオード、17・・・出力制御部、18・・・フォトダイオード、21・・・光通信システム、22・・・光通信装置、23・・・光通信装置、24・・・出力側通電回路、25・・・出力側通電回路、26・・・検出回路、29・・・インピーダンス、30・・・インピーダンス、31・・・モニタ、32・・・モニタ、33・・・レーザダイオード、34・・・出力制御部、35・・・フォトダイオード、36・・・レーザダイオード、37・・・出力制御部、38・・・フォトダイオード、41・・・光通信システム、42・・・光通信装置、43・・・光通信装置、44・・・光ファイバケーブル、44a・・・ファイバ芯線、44b・・・ファイバ芯線、45・・・通電線、46・・・通電線、47・・・通電線、48・・・通電線、49・・・出力側通電回路、50・・・入力側通電回路、51・・・入力側通電回路、52・・・出力側通電回路、53・・・第1の検出回路、54・・・第2の検出回路、58・・・インピーダンス、59・・・インピーダンス、60・・・モニタ、61・・・インピーダンス、62・・・インピーダンス、63・・・モニタ、64・・・レーザダイオード、65・・・出力制御部、66・・・フォトダイオード、67・・・レーザダイオード、68・・・出力制御部、69・・・フォトダイオード、71・・・光通信システム、72・・・光通信装置、73・・・光通信装置、74・・・光ファイバケーブル、74a・・・ファイバ芯線、74b・・・ファイバ芯線、75・・・通電線、76・・・通電線、77・・・通電線、79・・・出力側通電回路、80・・・入力側通電回路、81・・・入力側通電回路、82・・・出力側通電回路、83・・・第1の検出回路、84・・・第2の検出回路、88・・・インピーダンス、89・・・インピーダンス、90・・・モニタ、91・・・インピーダンス、92・・・インピーダンス、93・・・モニタ、94・・・レーザダイオード、95・・・出力制御部、96・・・フォトダイオード、97・・・レーザダイオード、98・・・出力制御部、99・・・フォトダイオード
Claims (12)
- 光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受光手段を有する光通信装置を、前記各光通信装置に対して着脱自在な光ケーブルで接続した光通信システムにおいて、
前記光ケーブルに装置間通電手段を備えるとともに、前記各光通信装置に前記装置間通電手段と接続される内部通電手段を備えて、前記光ケーブルと前記各光通信装置が接続されることで、前記内部通電手段同士が前記装置間通電手段を介して接続された検出回路を構成し、
前記検出回路の通電状態を監視する監視手段および前記監視手段の監視結果に基づいて前記発光手段の出力を制御する制御手段を、前記発光手段を有する光通信装置に備えた
ことを特徴とする光通信システム。 - 前記発光手段はレーザダイオードで、前記監視手段が前記検出回路の通電状態の変化を検出すると、前記制御手段は前記発光手段の発光を停止する
ことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。 - 前記発光手段はレーザダイオードで、前記監視手段が前記検出回路の通電状態の変化を検出すると、前記制御手段は前記発光手段の発光量を抑制する
ことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。 - 前記各光通信装置は、前記発光手段と前記受光手段の両方を備え、前記光ケーブルは、光信号を伝搬する1本のファイバ芯線を備えて、
一方の前記光通信装置の前記発光手段からの信号光と他方の前記光通信装置の前記発光手段からの信号光を同一のファイバ芯線で伝搬する
ことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。 - 前記各光通信装置は、前記発光手段と前記受光手段の両方を備え、前記光ケーブルは、一対の発光手段と受光手段に対して1本のファイバ芯線を備えて、
一方の前記光通信装置の前記発光手段からの信号光と他方の前記光通信装置の前記発光手段からの信号光を異なるファイバ芯線で伝搬する
ことを特徴とする請求項1記載の光通信システム。 - 光信号の発光手段と受光手段のうち、少なくとも前記発光手段を備え、前記発光手段からの信号光が入射される光ケーブルが着脱自在に接続される光通信装置において、
前記光ケーブルに設けられる装置間通電手段と接続し、前記光ケーブルの他方に接続される相手方の装置との間で前記装置間通電手段を介して検出回路を構成する内部通電手段と、
前記検出回路の通電状態を監視する監視手段と、
前記監視手段の監視結果に応じて前記発光手段の出力を制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする光通信装置。 - 前記発光手段はレーザダイオードで、前記監視手段が前記検出回路の通電状態の変化を検出すると、前記制御手段は前記発光手段の発光を停止する
ことを特徴とする請求項6記載の光通信装置。 - 前記発光手段はレーザダイオードで、前記監視手段が前記検出回路の通電状態の変化を検出すると、前記制御手段は前記発光手段の発光量を抑制する
ことを特徴とする請求項6記載の光通信装置。 - 光信号の受光手段を備え、前記受光手段へ入射する信号光を出力する光ケーブルが着脱自在に接続される光通信装置において、
前記光ケーブルに設けられる装置間通電手段と接続し、前記光ケーブルの他方に接続される相手方の装置との間で前記装置間通電手段を介して検出回路を構成する内部通電手段を備えた
ことを特徴とする光通信装置。 - 光信号の発光手段を有する光通信装置と光信号の受光手段を有する光通信装置との間を接続する光ケーブルにおいて、
光信号を伝搬する少なくとも1本のファイバ芯線と、
前記ファイバ芯線の一方の端部側と他方の端部側に設けられ、前記各光通信装置に対して着脱自在な着脱手段と、
一方の前記着脱手段と他方の前記着脱手段の間を接続する装置間通電手段とを備え、
前記装置間通電手段を前記各光通信装置に設けられる内部通電手段と接続し、前記各光通信装置の間で検出回路を構成する
ことを特徴とする光ケーブル。 - 前記装置間通電手段は複数本の通電線から構成され、前記通電線は前記ファイバ芯線を被覆する被覆材の内部に設けられる
ことを特徴とする請求項10記載の光ケーブル。 - 前記装置間通電手段は複数本の通電線から構成され、前記通電線は前記ファイバ芯線を被覆する被覆材の表面に設けられる
ことを特徴とする請求項10記載の光ケーブル。
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