JP2004349470A - 基板処理装置およびその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗浄液の未気化微粒子が乾燥処理後の基板に付着してウォータマーク痕を形成することを抑制することができる基板処理装置およびその方法を提供することを目的とする。
【解決手段】洗浄ノズル4による基板Wへの純水の洗浄処理を、基板Wを収容したチャンバ7で行う。基板Wへの洗浄処理後の基板Wに対する乾燥処理中に、少なくともチャンバ7内へのドライエアAの供給を行うので、チャンバ7内の湿度が降下し、基板Wの上方に滞留した純水の未気化微粒子の気化(蒸発)も促進される。その結果、未気化微粒子が基板W上に付着することによって基板W上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】洗浄ノズル4による基板Wへの純水の洗浄処理を、基板Wを収容したチャンバ7で行う。基板Wへの洗浄処理後の基板Wに対する乾燥処理中に、少なくともチャンバ7内へのドライエアAの供給を行うので、チャンバ7内の湿度が降下し、基板Wの上方に滞留した純水の未気化微粒子の気化(蒸発)も促進される。その結果、未気化微粒子が基板W上に付着することによって基板W上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板(以下、単に基板と称する)に対して基板処理を行う基板処理装置およびその方法に係り、特に、基板に対して洗浄液を供給する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の基板処理装置の場合には、基板やノズルなどを収容したチャンバ内で洗浄液の供給処理が行われ、基板への洗浄液の供給処理が終了すると、基板に付着した洗浄液を振り切って基板を乾燥させるための乾燥処理が行われる。
このような基板処理装置では、洗浄液を吐出するノズルを基板の処理面に向けて備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、近年では、圧縮された気体と洗浄液とを混合させることで洗浄液を微粒子化して洗浄効率を上げる2流体ノズルを、ノズルとして採用しているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−17780号公報(第2頁、図3)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−79192号公報(第2−5頁、図1、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常、洗浄液が基板に対して供給される際には、基板上のパーティクルを物理的に除去する目的で、あるいは処理液を確実に置換する目的で、所定の流速を付与された洗浄液が基板に供給される。しかしながら、このように所定の流速を付与した洗浄液を基板に対して供給すると、基板上に供給されて跳ね返った洗浄液の未だ気化されていない微粒子、すなわち未気化微粒子がチャンバ内の基板上方において浮遊し、乾燥処理を終了して基板を搬送するまでにその未気化微粒子が乾燥処理後の基板に付着する。特に、基板を回転させながら洗浄液の供給を行う場合においては、基板の回転による未気化微粒子の舞い上がりを促進することになる。このように乾燥処理後の基板に未気化微粒子が付着すると、それが原因となって基板上にいわゆる、ウォータマーク痕を形成することとなり、処理ムラになったり、その後の検査工程でパーティクルとして検出されるという不具合が生じる。
【0006】
また、上述した特許文献2のような、いわゆる2流体ノズルを使用した場合においては、洗浄液の未気化微粒子の発生を促進する構造であるので、基板上方で浮遊する洗浄液の未気化微粒子が発生しやすくなり、上記と同様の不具合が生じやすくなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、洗浄液の未気化微粒子が乾燥処理後の基板に付着してウォータマーク痕を形成することを抑制することができる基板処理装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を収容して処理を施す処理部と、前記処理部内で基板を水平姿勢で回転可能に保持する回転保持手段と、基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記処理部内の洗浄液の気化を促進させる気化促進手段とを備え、前記気化促進手段は、少なくとも前記回転保持手段による基板の回転乾燥処理中に前記処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記気化促進手段は、前記処理部内に気体を供給する気体供給手段であることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記気化促進手段は、前記処理部内の雰囲気を加熱する加熱手段であることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の基板処理装置において、前記加熱手段は、赤外線ランプであることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の基板処理装置において、前記加熱手段は、前記処理部内に加熱気体を供給する手段であることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部から排気を行う排気手段をさらに備え、前記処理部内の気化の促進と排気とを並行に行うことを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、処理部内の基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、前記洗浄液供給工程後の基板に対して乾燥処理を施す乾燥工程と、を含み、基板の処理を行う基板処理方法であって、少なくとも前記処理部における前記乾燥工程時に、前記洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも前記回転保持手段による基板の乾燥処理中に、気化促進手段が処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させる。その結果、基板の乾燥処理中に処理部内に浮遊した洗浄液の未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。ここで、本明細書中での「未気化微粒子」とは、上述したように未だ気化されていない微粒子のことであって、この微粒子は液相である。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、少なくとも前記回転保持手段による基板の乾燥処理中に、気体供給手段が処理部内に気体を供給することによって処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させる。つまり、処理部内に気体を供給することにより処理部内の湿度が降下し、洗浄液の未気化微粒子の気化(蒸発)が促進される。その結果、未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0017】
請求項3から請求項5に記載の発明によれば、少なくとも前記回転保持手段による基板の乾燥処理中に、加熱手段が処理部内の雰囲気を加熱することによって処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させる。その結果、未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、処理部内の気化の促進と排気とを並行して行うことにより、処理部内の圧力変動を生じることなく、上述した各効果を達成することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、少なくとも前記処理部における前記乾燥工程時に、前記処理部内の未気化微粒子を気化させる。その結果、未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0020】
なお、本明細書は、次のような基板処理装置およびその方法に係る発明も開示している。
【0021】
(1)基板を回転させることにより、基板に付着した洗浄液を振り切って基板を乾燥させる基板処理装置であって、前記基板の乾燥処理を行う処理部に飛散した洗浄液の未気化微粒子を気化させる気化促進手段を備えたことを特徴とする基板処理装置。
【0022】
前記(1)に記載の発明によれば、気化促進手段が、基板の乾燥処理を行う処理部に飛散した洗浄液の未気化微粒子を気化させる。その結果、基板の乾燥処理中に処理部内に浮遊した洗浄液の未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0023】
(2) 基板に対して処理部内において乾燥処理を施す乾燥工程を含み、基板の処理を行う基板処理方法であって、前記処理部における前記乾燥工程時に、前記処理部に飛散した洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とする基板処理方法。
【0024】
前記(2)に記載の発明によれば、処理部に飛散した未気化微粒子を気化させる。その結果、乾燥工程時に処理部内に浮遊した未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例〕
以下、図面を参照して本発明の第1実施例を説明する。
図1は、第1実施例に係る基板処理装置の概略側面図であり、図2は、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【0026】
第1実施例に係る基板処理装置は、図1に示すように、スピンチャック1,回転軸2,電動モータ3,洗浄ノズル4,飛散防止カップ5,排気管6,チャンバ7,およびフィルタ10などを備えて構成されている。スピンチャック1の形状は円板状となっており、円柱状に形成されてなる6個の支持部材1a(図1では2個のみ図示)を立設して構成されている。このスピンチャック1は、底面に連結された回転軸2を介して電動モータ3によって回転駆動され、この回転駆動により、支持部材1aで周縁部を当接支持された基板Wが回転中心P周りに水平面内で回転される。スピンチャック1は、本発明における回転保持手段に相当する。なお、スピンチャック1は基板Wを吸着することで保持するタイプであってもよい。
【0027】
飛散防止カップ5はスピンチャック1の周囲に配設され、洗浄ノズル4から供給された洗浄液(第1実施例では超純水)が飛散することを防止する。この飛散防止カップ5は、未洗浄の基板Wをスピンチャック1から受け取る際に図中の矢印で示すようにスピンチャック1に対して昇降するように構成されている。また、飛散防止カップ5の底部には、排気管6が環状に配設されている。排気管6は、本発明における排気手段に相当する。
【0028】
洗浄ノズル4は、図1に示すように、吐出口が基板Wの処理面に向くように配設されており、この吐出口から洗浄液が吐出されて、基板Wに洗浄液が供給されて洗浄処理が行われる。洗浄液として、後述する第2実施例,第3実施例も含めて第1実施例では超純水(以下、単に『純水』と略記する)が用いられている。洗浄ノズル4は、供給管11を介して純水供給装置(タンク)12が接続されており、洗浄ノズル4と純水供給タンク12との間にバルブ13が供給管11に連結されている。バルブ13は、コントローラ14によって開閉操作される。洗浄ノズル4は、本発明における洗浄液供給手段に相当する。第1実施例では、洗浄ノズル4は、洗浄液のみを供給するノズルであったが、圧縮された気体と洗浄液とを混合させることで洗浄液を微粒子化して洗浄効率を上げる2流体ノズルであってもよい。
【0029】
チャンバ7は、基板Wや飛散防止カップ5を収容するように構成されている。チャンバ7は、本発明における処理部に相当する。チャンバ7の上部にはファン15が、このファン15の上部には供給気体通路16がそれぞれ配設されている。供給気体通路16には、供給管18を介して気体供給装置(タンク)19が接続されており、気体供給タンク19から気体が供給気体通路16に供給される。第1実施例では気体として、ドライエアが用いられている。また、供給気体通路16と気体供給タンク19との間にバルブ20が供給管16に連結されており、このバルブ20は、コントローラ14によって開閉操作される。
【0030】
供給気体通路16に供給されたドライエアAはファン15によって下部に案内され、フィルタ10を介して不純物やパーティクルが除去されて、チャンバ7の上部に供給される。また、チャンバ7の上部に供給されたドライエアAは、チャンバ7内の湿度を降下させる。ファン15,供給気体通路16は、本発明における気体供給手段に相当する。また、この気体供給手段は、チャンバ7内の湿度を降下させ、ひいては未気化微粒子の気化(蒸発)を促進させるものであるから、本発明における気化促進手段にも相当する。
【0031】
なお、第1実施例では、気体としてドライエアを採用したが、窒素(N2 )ガスなどに代表されるように湿度の低い乾燥気体でチャンバ7内の湿度を降下させるものであれば、特に限定されない。
【0032】
次に、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御について、図2のタイミングチャートを参照して説明する。図2(a)は、各構成の動作のON/OFFに関するタイミングチャートであって、図2(b)は、電動モータの回転数との関連を示したタイミングチャートである。
【0033】
まず、基板Wの周縁部を支持部材1aで当接支持することで、基板Wをスピンチャック1で保持させる。基板を保持した状態で、コントローラ14はバルブ20を開くように操作し、気体供給タンク19からドライエアAを供給気体通路16に供給して、そのドライエアAをチャンバ7の上部に供給する(図2中の▲1▼)。
【0034】
ドライエアAの供給は、供給管18にて連結されたバルブ20の開閉操作によって行われる。チャンバ7の上部へのドライエアAの供給後、コントローラ14は電動モータ3を駆動させ、これによってスピンチャック1に保持された基板Wをスピンチャック1ごと水平面内に回転させる(図2中の▲2▼)。このとき、コントローラ14はバルブ13を開くように操作し、供給管11を介して純水供給タンク12から純水を洗浄ノズル4に供給する。そして、洗浄ノズル4から純水を基板Wの処理面に吐出して、基板Wの洗浄処理を行う(図2中の▲2▼)。
【0035】
基板Wの洗浄処理中に基板Wを低速に回転させる(図2中の▲3▼)。後述する第2,第3実施例も含めて第1実施例では、回転数は1,000rpmである。洗浄処理中に、基板Wに供給された純水の一部は、基板Wに衝突することで微粒子化される。この純水の未気化微粒子は、チャンバ7内に浮遊する。なお、浮遊した未気化微粒子は排気管6に排気されるが、洗浄処理中に未気化微粒子の一部は基板Wの上方に滞留する。これらの滞留した未気化微粒子は、後述する説明から明らかなようにドライエアAの供給によって気化される。
【0036】
基板Wが洗浄されれば基板Wの洗浄処理を終了すべく、コントローラ14はバルブ13を閉じるように操作し、洗浄ノズル4への純水の供給を停止する(図2中の▲4▼)。
【0037】
このとき、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)を行うべく基板Wを高速に回転させる(図2中の▲5▼)。第1実施例では、回転数は2,000rpmである。この高速回転によって基板Wに付着した純水を基板Wの回転によって振り切って、基板Wの乾燥を行う。このスピンドライ時も含めて、チャンバ7の上部へのドライエアAの供給によって、チャンバ7内の湿度が降下する。すなわちチャンバ7内の湿度を下げようとすることで基板Wの上方に滞留した未気化微粒子の気化(蒸発)も促進される。なお、未気化微粒子から気化された気化物は、ドライエアAごと排気管6に排気される。このようにドライエアAの供給により未気化微粒子が気化されているので、未気化微粒子が基板Wの上方に滞留することなく速やかに排気される。
【0038】
基板Wが乾燥すれば基板Wの乾燥処理を終了すべく、コントローラ14は電動モータ3を停止させ、基板Wの回転数を0にする(図2中の▲6▼)。乾燥処理後も引き続きドライエアAの供給を行う。そして、コントローラ14はバルブ20を閉じるように操作し、チャンバ7の上部へのドライエアAの供給を停止させ、チャンバ7内の雰囲気の気化を終了する(図2中の▲7▼)。
【0039】
なお、乾燥処理(スピンドライ)と同時にチャンバ7の上部へのドライエアAの供給を終了してもよい。また、スピンドライ時(図2中の▲5▼)のみドライエアAの供給を行ってもよい。つまり、少なくともスピンドライ時にチャンバ7の上部へのドライエアAの供給を行うことでチャンバ7内の未気化微粒子の気化を行えばよい。
【0040】
上述の構成を有する第1実施例に係る基板処理装置によれば、洗浄ノズル4による基板Wへの洗浄液の供給処理(第1実施例の場合には純水による洗浄処理)を、基板Wを収容したチャンバ7で行う。スピンチャック1による基板の乾燥処理中、すなわちスピンドライ中に、ファン15や供給気体通路16によってドライエアAをチャンバ7の上部へ供給する。このドライエアAの供給によってチャンバ7内に浮遊した純水の未気化微粒子を気化させる。その結果、スピンドライ中に未気化微粒子が基板W上に付着することによって基板W上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0041】
また、第1実施例では、未気化微粒子の気化の促進を、チャンバ7へドライエアAを供給することによって行っている。つまり、ドライエアAの供給によって、チャンバ7内の湿度が降下し、未気化微粒子が蒸発して気化が促進される。
【0042】
また、未気化微粒子の気化の促進と排気管6による排気とを並行して行うことにより、チャンバ7内の圧力変動を生じることなく、上述した各効果を達成することができる。
【0043】
〔第2実施例〕
次に、第2実施例について、図3,図4を参照して説明する。図3は、第2実施例に係る基板処理装置の概略側面図であり、図4は、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【0044】
第2実施例に係る基板処理装置は、図3に示すように、第1実施例と同様のスピンチャック1,回転軸2,電動モータ3,洗浄ノズル4,飛散防止カップ5,およびチャンバ7の他に、ヒータ8,ランプ9などを備えて構成されている。第2実施例では、第1実施例と違い、ドライエアAをチャンバ7内に供給しない構成となっている。
【0045】
飛散防止カップ5よりも上部には、ヒータ8および赤外線ランプ9がこのチャンバ7内に収容されて配設されている。ヒータ8およびランプ9は、チャンバ7内に浮遊した純水の未気化微粒子を気化させるべくチャンバ7内の雰囲気を加熱するもので、本発明における加熱手段に相当する。また、この加熱手段は、未気化微粒子の気化(蒸発)を促進させるものであるから、本発明における気化促進手段にも相当する。このように第2実施例では、気化促進手段としてヒータ8およびランプ9などの加熱手段を採用し、上述した第1実施例では、気化促進手段としてファン15,供給気体通路16などから構成された気体供給手段を採用している。
【0046】
なお、第2実施例では、本発明における加熱手段としてヒータ8およびランプ9をともに用いたが、チャンバ7内の雰囲気を加熱する手段であれば、特に限定されない。例えば、チャンバ7に加熱気体を供給することでチャンバ7内の雰囲気の加熱を行ってもよい。また、ヒータ8およびランプ9をともに用いなくとも、いずれか一方を用いればよい。
【0047】
また、ヒータ8およびランプ9の配設位置は、チャンバ7内であれば特に限定されないが、基板Wに付着するウォータマーク痕のことを鑑みれば、好ましくは基板Wよりも上部、より好ましくはチャンバ1の天井部の近傍にヒータ8およびランプ9を配設する。
【0048】
次に、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御について、図4のタイミングチャートを参照して説明する。図4(a)は、各構成の動作のON/OFFに関するタイミングチャートであって、図4(b)は、電動モータの回転数との関連を示したタイミングチャートである。
【0049】
ドライエアの供給を除けば図4中の▲4▼までは、第1実施例と同じ手順である。洗浄ノズル4への純水の供給を停止し(図4中の▲4▼)、コントローラ14はヒータ8およびランプ9を動作させて、チャンバ7内の雰囲気を加熱する。この加熱によって、基板Wの上方に滞留した未気化微粒子も気化される。また、このとき、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)を行うべく基板Wを高速に回転させる(図4中の▲5▼)。
【0050】
基板が乾燥すれば、基板Wの乾燥処理を終了すべく、コントローラ14は電動モータ3を停止させ、基板Wの回転数を0にする(図4中の▲6▼)。乾燥処理後も引き続き雰囲気の加熱を行う。そして、コントローラ14はヒータ8およびランプ9を停止させることで雰囲気の加熱を終了し、チャンバ7内の雰囲気の気化を終了する(図4中の▲7▼)。なお、乾燥処理と同時に雰囲気の加熱を終了してもよい。
【0051】
上述の構成を有する第2実施例に係る基板処理装置によれば、スピンドライ中にヒータ8および赤外線ランプ9によってチャンバ7内の雰囲気の加熱を行う。この加熱によってチャンバ7内に浮遊した純水の未気化微粒子を気化させる。その結果、スピンドライ中に未気化微粒子が基板W上に付着することによって基板W上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。また、第2実施例では、未気化微粒子の気化の促進を、チャンバ7内の雰囲気を加熱することによって行っている。
【0052】
〔第3実施例〕
次に、第3実施例について、図5,図6を参照して説明する。図5は、第3実施例に係る基板処理装置の概略側面図であり、図6は、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【0053】
第3実施例に係る基板処理装置は、第1実施例装置に係る基板処理装置と第2実施例に係る基板処理装置とを組み合わせたものである。すなわち、図5に示すように、第1,第2実施例と同様のスピンチャック1,回転軸2,電動モータ3,洗浄ノズル4,飛散防止カップ5,およびチャンバ7を備える他に、第1実施例のようにドライエアAをチャンバ7内に供給する構成(ファン15や供給気体通路16など)、および第2実施例のようにチャンバ7内の雰囲気を加熱する構成(ヒータ8や赤外線ランプ9)を備えている。
【0054】
次に、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御について、図6のタイミングチャートを参照して説明する。図6(a)は、各構成の動作のON/OFFに関するタイミングチャートであって、図6(b)は、電動モータの回転数との関連を示したタイミングチャートである。
【0055】
図6中の▲1▼から▲4▼までは、第1実施例と同じ手順である。洗浄ノズル4への純水の供給を停止し(図6中の▲4▼)、コントローラ14はヒータ8およびランプ9を動作させて、チャンバ7内の雰囲気を加熱する。この加熱と、図6中の▲1▼から引き続き行われてきたチャンバ7のドライエアAの供給とによって、基板Wの上方に滞留した未気化微粒子も気化される。また、このとき、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)を行うべく基板Wを高速に回転させる(図6中の▲5▼)。
【0056】
基板が乾燥すれば、基板Wの乾燥処理を終了すべく、コントローラ14は電動モータ3を停止させ、基板Wの回転数を0にする(図6中の▲6▼)。乾燥処理後も引き続き雰囲気の加熱とドライエアAの供給とを行う。そして、コントローラ14はバルブ20を閉じるように操作し、チャンバ7の上部へのドライエアAの供給を停止させ、一方でコントローラ14はヒータ8およびランプ9を停止させることで雰囲気の加熱を終了し、チャンバ7内の雰囲気の気化を終了する(図6中の▲7▼)。なお、乾燥処理と同時にドライエアAの供給と雰囲気の加熱とを終了してもよい。
【0057】
上述の構成を有する第3実施例に係る基板処理装置によれば、第1実施例であるドライエアAの供給と、第2実施例である雰囲気の加熱とを組み合わせることで、ドライエアAの供給によるチャンバ7内の湿度の降下および雰囲気の加熱によって気化がより一層促進される。
【0058】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0059】
(1)上述した各実施例では、洗浄液として純水を例に採って説明したが、純水に限定されず、酸,アルカリ,およびオゾンを純水に溶解したオゾン水などに例示されるように、基板処理において通常用いられる洗浄液であれば、特に限定されない。
【0060】
(2)上述した各実施例では、洗浄ノズル4の吐出口から基板Wの処理面に洗浄液(実施例では純水)を供給することで洗浄を行う基板処理装置に本発明を適用したが、基板Wの処理面に洗浄液を供給しつつ、ブラシやスポンジなどを基板Wに作用させながら洗浄を行う基板処理装置、いわゆるスクラバーに本発明を適用してもよい。また、基板Wを水平面内に回転させながら洗浄液を基板Wに供給して洗浄処理を行う基板処理装置に本発明を適用したが、基板Wを回転させずに洗浄ノズル4を水平面内に走査しながら基板Wに供給して洗浄処理を行う基板処理装置に本発明を適用してもよい。
【0061】
(3)また、本発明における洗浄液供給手段は、実施例の洗浄ノズル4に限定されず、供給管に連接された洗浄槽に洗浄液を供給して、供給された洗浄液で満たされた洗浄槽であってもよい。つまり、本発明を、その洗浄槽に基板Wを浸漬して洗浄を行う基板処理装置に本発明を適用してもよい。また、実施例のように1枚づつ処理を行う枚葉式の基板処理装置に本発明を適用してもよいし、複数枚の基板を収容したカセット(キャリア)を上述した洗浄槽に浸漬するバッチ式の基板処理装置に本発明を適用してもよい。浸漬の場合には、浸漬処理された基板をチャンバ内に収容して、そのチャンバ内で基板の回転乾燥処理を行う際に本発明を適用すればよい。
【0062】
(4)上述した各実施例では、洗浄処理のみを行う基板処理装置を例に採って説明したが、洗浄処理を含んだ一連の基板処理を行う基板処理装置に、本発明を適用してもよい。例えば、上述した基板処理の一例として、フォトレジスト膜を基板に塗布形成して、塗布されたその基板に対して露光処理を行い、さらに露光処理後の基板を現像するフォトリソグラフィ処理があるが、現像処理後に基板に付着した現像液を洗浄する洗浄処理に本発明を適用してもよい。
【0063】
また、基板への洗浄液の供給処理を含むのであれば、一連の基板処理はフォトリソグラフィ処理に限定されない。例えば、基板の不良を検査する検査処理において、基板への洗浄液の供給処理を含んでいるのであれば、検査装置に本発明を適用してもよい。
【0064】
(5)上述した第2,第3実施例では、雰囲気の加熱を乾燥処理から行った(図4および図6中の▲4▼,▲5▼参照)が、乾燥処理よりも前の洗浄処理(洗浄液の供給処理でもよい)からチャンバ内の雰囲気の加熱を行ってもよい。例えば2流体ノズルを洗浄ノズルとして採用した場合には、各実施例と比較して、基板Wに供給される前からノズルから吐出した時点で洗浄液が微粒子化され、さらに未気化微粒子の粒径が小さくなる。つまり、2流体ノズルを備えた場合には、基板処理装置は洗浄液の未気化微粒子の発生を促進する構造となる。そこで、図7のタイミングチャートに示すように、気化のための雰囲気の加熱を、洗浄処理の途中から行ってもよい(図7中の▲8▼)。もちろん、洗浄処理よりも前から雰囲気の加熱を行ってもよい。つまり、第1実施例のドライエアAの供給でも説明したように、少なくともスピンドライ時にチャンバ7内の雰囲気の加熱を行うことでチャンバ7内の未気化微粒子の気化を行えばよい。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、少なくとも基板の乾燥処理中に、処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させるので、基板の乾燥処理中に処理部内に浮遊した洗浄液の未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る基板処理装置の概略側面図である。
【図2】第1実施例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【図3】第2実施例に係る基板処理装置の概略側面図である。
【図4】第2実施例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【図5】第3実施例に係る基板処理装置の概略側面図である。
【図6】第3実施例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【図7】変形例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 … スピンチャック
4 … 洗浄ノズル
6 … 排気管
7 … チャンバ
8 … ヒータ
9 … ランプ
15 … ファン
16 … 供給気体通路
W … 基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板、液晶表示器のガラス基板、フォトマスク用のガラス基板、光ディスク用の基板(以下、単に基板と称する)に対して基板処理を行う基板処理装置およびその方法に係り、特に、基板に対して洗浄液を供給する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の基板処理装置の場合には、基板やノズルなどを収容したチャンバ内で洗浄液の供給処理が行われ、基板への洗浄液の供給処理が終了すると、基板に付着した洗浄液を振り切って基板を乾燥させるための乾燥処理が行われる。
このような基板処理装置では、洗浄液を吐出するノズルを基板の処理面に向けて備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、近年では、圧縮された気体と洗浄液とを混合させることで洗浄液を微粒子化して洗浄効率を上げる2流体ノズルを、ノズルとして採用しているものがある(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−17780号公報(第2頁、図3)
【0004】
【特許文献2】
特開2002−79192号公報(第2−5頁、図1、図3)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常、洗浄液が基板に対して供給される際には、基板上のパーティクルを物理的に除去する目的で、あるいは処理液を確実に置換する目的で、所定の流速を付与された洗浄液が基板に供給される。しかしながら、このように所定の流速を付与した洗浄液を基板に対して供給すると、基板上に供給されて跳ね返った洗浄液の未だ気化されていない微粒子、すなわち未気化微粒子がチャンバ内の基板上方において浮遊し、乾燥処理を終了して基板を搬送するまでにその未気化微粒子が乾燥処理後の基板に付着する。特に、基板を回転させながら洗浄液の供給を行う場合においては、基板の回転による未気化微粒子の舞い上がりを促進することになる。このように乾燥処理後の基板に未気化微粒子が付着すると、それが原因となって基板上にいわゆる、ウォータマーク痕を形成することとなり、処理ムラになったり、その後の検査工程でパーティクルとして検出されるという不具合が生じる。
【0006】
また、上述した特許文献2のような、いわゆる2流体ノズルを使用した場合においては、洗浄液の未気化微粒子の発生を促進する構造であるので、基板上方で浮遊する洗浄液の未気化微粒子が発生しやすくなり、上記と同様の不具合が生じやすくなる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、洗浄液の未気化微粒子が乾燥処理後の基板に付着してウォータマーク痕を形成することを抑制することができる基板処理装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、基板を収容して処理を施す処理部と、前記処理部内で基板を水平姿勢で回転可能に保持する回転保持手段と、基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、前記処理部内の洗浄液の気化を促進させる気化促進手段とを備え、前記気化促進手段は、少なくとも前記回転保持手段による基板の回転乾燥処理中に前記処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記気化促進手段は、前記処理部内に気体を供給する気体供給手段であることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置において、前記気化促進手段は、前記処理部内の雰囲気を加熱する加熱手段であることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の基板処理装置において、前記加熱手段は、赤外線ランプであることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の基板処理装置において、前記加熱手段は、前記処理部内に加熱気体を供給する手段であることを特徴とするものである。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置において、前記処理部から排気を行う排気手段をさらに備え、前記処理部内の気化の促進と排気とを並行に行うことを特徴とするものである。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、処理部内の基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、前記洗浄液供給工程後の基板に対して乾燥処理を施す乾燥工程と、を含み、基板の処理を行う基板処理方法であって、少なくとも前記処理部における前記乾燥工程時に、前記洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とするものである。
【0015】
【作用】
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも前記回転保持手段による基板の乾燥処理中に、気化促進手段が処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させる。その結果、基板の乾燥処理中に処理部内に浮遊した洗浄液の未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。ここで、本明細書中での「未気化微粒子」とは、上述したように未だ気化されていない微粒子のことであって、この微粒子は液相である。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、少なくとも前記回転保持手段による基板の乾燥処理中に、気体供給手段が処理部内に気体を供給することによって処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させる。つまり、処理部内に気体を供給することにより処理部内の湿度が降下し、洗浄液の未気化微粒子の気化(蒸発)が促進される。その結果、未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0017】
請求項3から請求項5に記載の発明によれば、少なくとも前記回転保持手段による基板の乾燥処理中に、加熱手段が処理部内の雰囲気を加熱することによって処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させる。その結果、未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、処理部内の気化の促進と排気とを並行して行うことにより、処理部内の圧力変動を生じることなく、上述した各効果を達成することができる。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、少なくとも前記処理部における前記乾燥工程時に、前記処理部内の未気化微粒子を気化させる。その結果、未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0020】
なお、本明細書は、次のような基板処理装置およびその方法に係る発明も開示している。
【0021】
(1)基板を回転させることにより、基板に付着した洗浄液を振り切って基板を乾燥させる基板処理装置であって、前記基板の乾燥処理を行う処理部に飛散した洗浄液の未気化微粒子を気化させる気化促進手段を備えたことを特徴とする基板処理装置。
【0022】
前記(1)に記載の発明によれば、気化促進手段が、基板の乾燥処理を行う処理部に飛散した洗浄液の未気化微粒子を気化させる。その結果、基板の乾燥処理中に処理部内に浮遊した洗浄液の未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0023】
(2) 基板に対して処理部内において乾燥処理を施す乾燥工程を含み、基板の処理を行う基板処理方法であって、前記処理部における前記乾燥工程時に、前記処理部に飛散した洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とする基板処理方法。
【0024】
前記(2)に記載の発明によれば、処理部に飛散した未気化微粒子を気化させる。その結果、乾燥工程時に処理部内に浮遊した未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
〔第1実施例〕
以下、図面を参照して本発明の第1実施例を説明する。
図1は、第1実施例に係る基板処理装置の概略側面図であり、図2は、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【0026】
第1実施例に係る基板処理装置は、図1に示すように、スピンチャック1,回転軸2,電動モータ3,洗浄ノズル4,飛散防止カップ5,排気管6,チャンバ7,およびフィルタ10などを備えて構成されている。スピンチャック1の形状は円板状となっており、円柱状に形成されてなる6個の支持部材1a(図1では2個のみ図示)を立設して構成されている。このスピンチャック1は、底面に連結された回転軸2を介して電動モータ3によって回転駆動され、この回転駆動により、支持部材1aで周縁部を当接支持された基板Wが回転中心P周りに水平面内で回転される。スピンチャック1は、本発明における回転保持手段に相当する。なお、スピンチャック1は基板Wを吸着することで保持するタイプであってもよい。
【0027】
飛散防止カップ5はスピンチャック1の周囲に配設され、洗浄ノズル4から供給された洗浄液(第1実施例では超純水)が飛散することを防止する。この飛散防止カップ5は、未洗浄の基板Wをスピンチャック1から受け取る際に図中の矢印で示すようにスピンチャック1に対して昇降するように構成されている。また、飛散防止カップ5の底部には、排気管6が環状に配設されている。排気管6は、本発明における排気手段に相当する。
【0028】
洗浄ノズル4は、図1に示すように、吐出口が基板Wの処理面に向くように配設されており、この吐出口から洗浄液が吐出されて、基板Wに洗浄液が供給されて洗浄処理が行われる。洗浄液として、後述する第2実施例,第3実施例も含めて第1実施例では超純水(以下、単に『純水』と略記する)が用いられている。洗浄ノズル4は、供給管11を介して純水供給装置(タンク)12が接続されており、洗浄ノズル4と純水供給タンク12との間にバルブ13が供給管11に連結されている。バルブ13は、コントローラ14によって開閉操作される。洗浄ノズル4は、本発明における洗浄液供給手段に相当する。第1実施例では、洗浄ノズル4は、洗浄液のみを供給するノズルであったが、圧縮された気体と洗浄液とを混合させることで洗浄液を微粒子化して洗浄効率を上げる2流体ノズルであってもよい。
【0029】
チャンバ7は、基板Wや飛散防止カップ5を収容するように構成されている。チャンバ7は、本発明における処理部に相当する。チャンバ7の上部にはファン15が、このファン15の上部には供給気体通路16がそれぞれ配設されている。供給気体通路16には、供給管18を介して気体供給装置(タンク)19が接続されており、気体供給タンク19から気体が供給気体通路16に供給される。第1実施例では気体として、ドライエアが用いられている。また、供給気体通路16と気体供給タンク19との間にバルブ20が供給管16に連結されており、このバルブ20は、コントローラ14によって開閉操作される。
【0030】
供給気体通路16に供給されたドライエアAはファン15によって下部に案内され、フィルタ10を介して不純物やパーティクルが除去されて、チャンバ7の上部に供給される。また、チャンバ7の上部に供給されたドライエアAは、チャンバ7内の湿度を降下させる。ファン15,供給気体通路16は、本発明における気体供給手段に相当する。また、この気体供給手段は、チャンバ7内の湿度を降下させ、ひいては未気化微粒子の気化(蒸発)を促進させるものであるから、本発明における気化促進手段にも相当する。
【0031】
なお、第1実施例では、気体としてドライエアを採用したが、窒素(N2 )ガスなどに代表されるように湿度の低い乾燥気体でチャンバ7内の湿度を降下させるものであれば、特に限定されない。
【0032】
次に、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御について、図2のタイミングチャートを参照して説明する。図2(a)は、各構成の動作のON/OFFに関するタイミングチャートであって、図2(b)は、電動モータの回転数との関連を示したタイミングチャートである。
【0033】
まず、基板Wの周縁部を支持部材1aで当接支持することで、基板Wをスピンチャック1で保持させる。基板を保持した状態で、コントローラ14はバルブ20を開くように操作し、気体供給タンク19からドライエアAを供給気体通路16に供給して、そのドライエアAをチャンバ7の上部に供給する(図2中の▲1▼)。
【0034】
ドライエアAの供給は、供給管18にて連結されたバルブ20の開閉操作によって行われる。チャンバ7の上部へのドライエアAの供給後、コントローラ14は電動モータ3を駆動させ、これによってスピンチャック1に保持された基板Wをスピンチャック1ごと水平面内に回転させる(図2中の▲2▼)。このとき、コントローラ14はバルブ13を開くように操作し、供給管11を介して純水供給タンク12から純水を洗浄ノズル4に供給する。そして、洗浄ノズル4から純水を基板Wの処理面に吐出して、基板Wの洗浄処理を行う(図2中の▲2▼)。
【0035】
基板Wの洗浄処理中に基板Wを低速に回転させる(図2中の▲3▼)。後述する第2,第3実施例も含めて第1実施例では、回転数は1,000rpmである。洗浄処理中に、基板Wに供給された純水の一部は、基板Wに衝突することで微粒子化される。この純水の未気化微粒子は、チャンバ7内に浮遊する。なお、浮遊した未気化微粒子は排気管6に排気されるが、洗浄処理中に未気化微粒子の一部は基板Wの上方に滞留する。これらの滞留した未気化微粒子は、後述する説明から明らかなようにドライエアAの供給によって気化される。
【0036】
基板Wが洗浄されれば基板Wの洗浄処理を終了すべく、コントローラ14はバルブ13を閉じるように操作し、洗浄ノズル4への純水の供給を停止する(図2中の▲4▼)。
【0037】
このとき、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)を行うべく基板Wを高速に回転させる(図2中の▲5▼)。第1実施例では、回転数は2,000rpmである。この高速回転によって基板Wに付着した純水を基板Wの回転によって振り切って、基板Wの乾燥を行う。このスピンドライ時も含めて、チャンバ7の上部へのドライエアAの供給によって、チャンバ7内の湿度が降下する。すなわちチャンバ7内の湿度を下げようとすることで基板Wの上方に滞留した未気化微粒子の気化(蒸発)も促進される。なお、未気化微粒子から気化された気化物は、ドライエアAごと排気管6に排気される。このようにドライエアAの供給により未気化微粒子が気化されているので、未気化微粒子が基板Wの上方に滞留することなく速やかに排気される。
【0038】
基板Wが乾燥すれば基板Wの乾燥処理を終了すべく、コントローラ14は電動モータ3を停止させ、基板Wの回転数を0にする(図2中の▲6▼)。乾燥処理後も引き続きドライエアAの供給を行う。そして、コントローラ14はバルブ20を閉じるように操作し、チャンバ7の上部へのドライエアAの供給を停止させ、チャンバ7内の雰囲気の気化を終了する(図2中の▲7▼)。
【0039】
なお、乾燥処理(スピンドライ)と同時にチャンバ7の上部へのドライエアAの供給を終了してもよい。また、スピンドライ時(図2中の▲5▼)のみドライエアAの供給を行ってもよい。つまり、少なくともスピンドライ時にチャンバ7の上部へのドライエアAの供給を行うことでチャンバ7内の未気化微粒子の気化を行えばよい。
【0040】
上述の構成を有する第1実施例に係る基板処理装置によれば、洗浄ノズル4による基板Wへの洗浄液の供給処理(第1実施例の場合には純水による洗浄処理)を、基板Wを収容したチャンバ7で行う。スピンチャック1による基板の乾燥処理中、すなわちスピンドライ中に、ファン15や供給気体通路16によってドライエアAをチャンバ7の上部へ供給する。このドライエアAの供給によってチャンバ7内に浮遊した純水の未気化微粒子を気化させる。その結果、スピンドライ中に未気化微粒子が基板W上に付着することによって基板W上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【0041】
また、第1実施例では、未気化微粒子の気化の促進を、チャンバ7へドライエアAを供給することによって行っている。つまり、ドライエアAの供給によって、チャンバ7内の湿度が降下し、未気化微粒子が蒸発して気化が促進される。
【0042】
また、未気化微粒子の気化の促進と排気管6による排気とを並行して行うことにより、チャンバ7内の圧力変動を生じることなく、上述した各効果を達成することができる。
【0043】
〔第2実施例〕
次に、第2実施例について、図3,図4を参照して説明する。図3は、第2実施例に係る基板処理装置の概略側面図であり、図4は、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【0044】
第2実施例に係る基板処理装置は、図3に示すように、第1実施例と同様のスピンチャック1,回転軸2,電動モータ3,洗浄ノズル4,飛散防止カップ5,およびチャンバ7の他に、ヒータ8,ランプ9などを備えて構成されている。第2実施例では、第1実施例と違い、ドライエアAをチャンバ7内に供給しない構成となっている。
【0045】
飛散防止カップ5よりも上部には、ヒータ8および赤外線ランプ9がこのチャンバ7内に収容されて配設されている。ヒータ8およびランプ9は、チャンバ7内に浮遊した純水の未気化微粒子を気化させるべくチャンバ7内の雰囲気を加熱するもので、本発明における加熱手段に相当する。また、この加熱手段は、未気化微粒子の気化(蒸発)を促進させるものであるから、本発明における気化促進手段にも相当する。このように第2実施例では、気化促進手段としてヒータ8およびランプ9などの加熱手段を採用し、上述した第1実施例では、気化促進手段としてファン15,供給気体通路16などから構成された気体供給手段を採用している。
【0046】
なお、第2実施例では、本発明における加熱手段としてヒータ8およびランプ9をともに用いたが、チャンバ7内の雰囲気を加熱する手段であれば、特に限定されない。例えば、チャンバ7に加熱気体を供給することでチャンバ7内の雰囲気の加熱を行ってもよい。また、ヒータ8およびランプ9をともに用いなくとも、いずれか一方を用いればよい。
【0047】
また、ヒータ8およびランプ9の配設位置は、チャンバ7内であれば特に限定されないが、基板Wに付着するウォータマーク痕のことを鑑みれば、好ましくは基板Wよりも上部、より好ましくはチャンバ1の天井部の近傍にヒータ8およびランプ9を配設する。
【0048】
次に、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御について、図4のタイミングチャートを参照して説明する。図4(a)は、各構成の動作のON/OFFに関するタイミングチャートであって、図4(b)は、電動モータの回転数との関連を示したタイミングチャートである。
【0049】
ドライエアの供給を除けば図4中の▲4▼までは、第1実施例と同じ手順である。洗浄ノズル4への純水の供給を停止し(図4中の▲4▼)、コントローラ14はヒータ8およびランプ9を動作させて、チャンバ7内の雰囲気を加熱する。この加熱によって、基板Wの上方に滞留した未気化微粒子も気化される。また、このとき、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)を行うべく基板Wを高速に回転させる(図4中の▲5▼)。
【0050】
基板が乾燥すれば、基板Wの乾燥処理を終了すべく、コントローラ14は電動モータ3を停止させ、基板Wの回転数を0にする(図4中の▲6▼)。乾燥処理後も引き続き雰囲気の加熱を行う。そして、コントローラ14はヒータ8およびランプ9を停止させることで雰囲気の加熱を終了し、チャンバ7内の雰囲気の気化を終了する(図4中の▲7▼)。なお、乾燥処理と同時に雰囲気の加熱を終了してもよい。
【0051】
上述の構成を有する第2実施例に係る基板処理装置によれば、スピンドライ中にヒータ8および赤外線ランプ9によってチャンバ7内の雰囲気の加熱を行う。この加熱によってチャンバ7内に浮遊した純水の未気化微粒子を気化させる。その結果、スピンドライ中に未気化微粒子が基板W上に付着することによって基板W上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。また、第2実施例では、未気化微粒子の気化の促進を、チャンバ7内の雰囲気を加熱することによって行っている。
【0052】
〔第3実施例〕
次に、第3実施例について、図5,図6を参照して説明する。図5は、第3実施例に係る基板処理装置の概略側面図であり、図6は、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【0053】
第3実施例に係る基板処理装置は、第1実施例装置に係る基板処理装置と第2実施例に係る基板処理装置とを組み合わせたものである。すなわち、図5に示すように、第1,第2実施例と同様のスピンチャック1,回転軸2,電動モータ3,洗浄ノズル4,飛散防止カップ5,およびチャンバ7を備える他に、第1実施例のようにドライエアAをチャンバ7内に供給する構成(ファン15や供給気体通路16など)、および第2実施例のようにチャンバ7内の雰囲気を加熱する構成(ヒータ8や赤外線ランプ9)を備えている。
【0054】
次に、洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御について、図6のタイミングチャートを参照して説明する。図6(a)は、各構成の動作のON/OFFに関するタイミングチャートであって、図6(b)は、電動モータの回転数との関連を示したタイミングチャートである。
【0055】
図6中の▲1▼から▲4▼までは、第1実施例と同じ手順である。洗浄ノズル4への純水の供給を停止し(図6中の▲4▼)、コントローラ14はヒータ8およびランプ9を動作させて、チャンバ7内の雰囲気を加熱する。この加熱と、図6中の▲1▼から引き続き行われてきたチャンバ7のドライエアAの供給とによって、基板Wの上方に滞留した未気化微粒子も気化される。また、このとき、基板Wの乾燥処理(スピンドライ)を行うべく基板Wを高速に回転させる(図6中の▲5▼)。
【0056】
基板が乾燥すれば、基板Wの乾燥処理を終了すべく、コントローラ14は電動モータ3を停止させ、基板Wの回転数を0にする(図6中の▲6▼)。乾燥処理後も引き続き雰囲気の加熱とドライエアAの供給とを行う。そして、コントローラ14はバルブ20を閉じるように操作し、チャンバ7の上部へのドライエアAの供給を停止させ、一方でコントローラ14はヒータ8およびランプ9を停止させることで雰囲気の加熱を終了し、チャンバ7内の雰囲気の気化を終了する(図6中の▲7▼)。なお、乾燥処理と同時にドライエアAの供給と雰囲気の加熱とを終了してもよい。
【0057】
上述の構成を有する第3実施例に係る基板処理装置によれば、第1実施例であるドライエアAの供給と、第2実施例である雰囲気の加熱とを組み合わせることで、ドライエアAの供給によるチャンバ7内の湿度の降下および雰囲気の加熱によって気化がより一層促進される。
【0058】
本発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0059】
(1)上述した各実施例では、洗浄液として純水を例に採って説明したが、純水に限定されず、酸,アルカリ,およびオゾンを純水に溶解したオゾン水などに例示されるように、基板処理において通常用いられる洗浄液であれば、特に限定されない。
【0060】
(2)上述した各実施例では、洗浄ノズル4の吐出口から基板Wの処理面に洗浄液(実施例では純水)を供給することで洗浄を行う基板処理装置に本発明を適用したが、基板Wの処理面に洗浄液を供給しつつ、ブラシやスポンジなどを基板Wに作用させながら洗浄を行う基板処理装置、いわゆるスクラバーに本発明を適用してもよい。また、基板Wを水平面内に回転させながら洗浄液を基板Wに供給して洗浄処理を行う基板処理装置に本発明を適用したが、基板Wを回転させずに洗浄ノズル4を水平面内に走査しながら基板Wに供給して洗浄処理を行う基板処理装置に本発明を適用してもよい。
【0061】
(3)また、本発明における洗浄液供給手段は、実施例の洗浄ノズル4に限定されず、供給管に連接された洗浄槽に洗浄液を供給して、供給された洗浄液で満たされた洗浄槽であってもよい。つまり、本発明を、その洗浄槽に基板Wを浸漬して洗浄を行う基板処理装置に本発明を適用してもよい。また、実施例のように1枚づつ処理を行う枚葉式の基板処理装置に本発明を適用してもよいし、複数枚の基板を収容したカセット(キャリア)を上述した洗浄槽に浸漬するバッチ式の基板処理装置に本発明を適用してもよい。浸漬の場合には、浸漬処理された基板をチャンバ内に収容して、そのチャンバ内で基板の回転乾燥処理を行う際に本発明を適用すればよい。
【0062】
(4)上述した各実施例では、洗浄処理のみを行う基板処理装置を例に採って説明したが、洗浄処理を含んだ一連の基板処理を行う基板処理装置に、本発明を適用してもよい。例えば、上述した基板処理の一例として、フォトレジスト膜を基板に塗布形成して、塗布されたその基板に対して露光処理を行い、さらに露光処理後の基板を現像するフォトリソグラフィ処理があるが、現像処理後に基板に付着した現像液を洗浄する洗浄処理に本発明を適用してもよい。
【0063】
また、基板への洗浄液の供給処理を含むのであれば、一連の基板処理はフォトリソグラフィ処理に限定されない。例えば、基板の不良を検査する検査処理において、基板への洗浄液の供給処理を含んでいるのであれば、検査装置に本発明を適用してもよい。
【0064】
(5)上述した第2,第3実施例では、雰囲気の加熱を乾燥処理から行った(図4および図6中の▲4▼,▲5▼参照)が、乾燥処理よりも前の洗浄処理(洗浄液の供給処理でもよい)からチャンバ内の雰囲気の加熱を行ってもよい。例えば2流体ノズルを洗浄ノズルとして採用した場合には、各実施例と比較して、基板Wに供給される前からノズルから吐出した時点で洗浄液が微粒子化され、さらに未気化微粒子の粒径が小さくなる。つまり、2流体ノズルを備えた場合には、基板処理装置は洗浄液の未気化微粒子の発生を促進する構造となる。そこで、図7のタイミングチャートに示すように、気化のための雰囲気の加熱を、洗浄処理の途中から行ってもよい(図7中の▲8▼)。もちろん、洗浄処理よりも前から雰囲気の加熱を行ってもよい。つまり、第1実施例のドライエアAの供給でも説明したように、少なくともスピンドライ時にチャンバ7内の雰囲気の加熱を行うことでチャンバ7内の未気化微粒子の気化を行えばよい。
【0065】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、少なくとも基板の乾燥処理中に、処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させるので、基板の乾燥処理中に処理部内に浮遊した洗浄液の未気化微粒子が基板上に付着することによって基板上にウォータマーク痕が形成されるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る基板処理装置の概略側面図である。
【図2】第1実施例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【図3】第2実施例に係る基板処理装置の概略側面図である。
【図4】第2実施例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【図5】第3実施例に係る基板処理装置の概略側面図である。
【図6】第3実施例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【図7】変形例に係る洗浄処理および乾燥処理を含んだ一連の基板処理の制御に係るタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 … スピンチャック
4 … 洗浄ノズル
6 … 排気管
7 … チャンバ
8 … ヒータ
9 … ランプ
15 … ファン
16 … 供給気体通路
W … 基板
Claims (7)
- 基板を収容して処理を施す処理部と、
前記処理部内で基板を水平姿勢で回転可能に保持する回転保持手段と、
基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、
前記処理部内の洗浄液の気化を促進させる気化促進手段とを備え、
前記気化促進手段は、少なくとも前記回転保持手段による基板の回転乾燥処理中に前記処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記気化促進手段は、前記処理部内に気体を供給する気体供給手段であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1に記載の基板処理装置において、
前記気化促進手段は、前記処理部内の雰囲気を加熱する加熱手段であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
前記加熱手段は、赤外線ランプであることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項3に記載の基板処理装置において、
前記加熱手段は、前記処理部内に加熱気体を供給する手段であることを特徴とする基板処理装置。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の基板処理装置において、
前記処理部から排気を行う排気手段をさらに備え、
前記処理部内の気化の促進と排気とを並行に行うことを特徴とする基板処理装置。 - 処理部内の基板に対して洗浄液を供給する洗浄液供給工程と、
前記洗浄液供給工程後の基板に対して乾燥処理を施す乾燥工程と、
を含み、基板の処理を行う基板処理方法であって、
少なくとも前記処理部における前記乾燥工程時に、前記処理部内の洗浄液の未気化微粒子を気化させることを特徴とする基板処理方法。
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---|---|---|---|
JP2003144771A JP2004349470A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 基板処理装置およびその方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101570676B1 (ko) * | 2014-01-23 | 2015-11-20 | 주식회사 케이씨텍 | 화학 기계식 연마 시스템의 웨이퍼의 스핀식 헹굼 건조 장치 |
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-
2003
- 2003-05-22 JP JP2003144771A patent/JP2004349470A/ja active Pending
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