JP2004346204A - 発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液 - Google Patents

発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液 Download PDF

Info

Publication number
JP2004346204A
JP2004346204A JP2003145212A JP2003145212A JP2004346204A JP 2004346204 A JP2004346204 A JP 2004346204A JP 2003145212 A JP2003145212 A JP 2003145212A JP 2003145212 A JP2003145212 A JP 2003145212A JP 2004346204 A JP2004346204 A JP 2004346204A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorescent
fluorescent lamp
phosphor
lamp
luminescent composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003145212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4205487B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Sawada
和彦 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kasei Optonix Ltd
Original Assignee
Kasei Optonix Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kasei Optonix Ltd filed Critical Kasei Optonix Ltd
Priority to JP2003145212A priority Critical patent/JP4205487B2/ja
Priority to KR1020040035883A priority patent/KR20040101012A/ko
Priority to TW093114488A priority patent/TW200500446A/zh
Publication of JP2004346204A publication Critical patent/JP2004346204A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4205487B2 publication Critical patent/JP4205487B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J61/00Gas-discharge or vapour-discharge lamps
    • H01J61/02Details
    • H01J61/38Devices for influencing the colour or wavelength of the light
    • H01J61/42Devices for influencing the colour or wavelength of the light by transforming the wavelength of the light by luminescence
    • H01J61/44Devices characterised by the luminescent material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • C09K11/08Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials
    • C09K11/77Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals
    • C09K11/7728Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals containing europium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K11/00Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials
    • C09K11/08Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials
    • C09K11/77Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals
    • C09K11/7728Luminescent, e.g. electroluminescent, chemiluminescent materials containing inorganic luminescent materials containing rare earth metals containing europium
    • C09K11/7734Aluminates
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/54Screens on or from which an image or pattern is formed, picked-up, converted, or stored; Luminescent coatings on vessels
    • H01J1/62Luminescent screens; Selection of materials for luminescent coatings on vessels
    • H01J1/63Luminescent screens; Selection of materials for luminescent coatings on vessels characterised by the luminescent material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J9/00Apparatus or processes specially adapted for the manufacture, installation, removal, maintenance of electric discharge tubes, discharge lamps, or parts thereof; Recovery of material from discharge tubes or lamps
    • H01J9/003Auxiliary devices for installing or removing discharge tubes or lamps
    • H01J9/006Auxiliary devices for installing or removing discharge tubes or lamps for fluorescent lamps

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

【課題】蛍光ランプの全光束の向上を可能にし、管端色差及び光束維持率を改善し、製造コストの低減をも図れる発光組成物、及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液を提供する。
【解決手段】紫外線励起用蛍光体、またはバインダー溶液中に分散させた紫外線励起用蛍光体と結着剤とを含む蛍光体塗布液に炭酸塩化合物を添加、混合することによって発光組成物、またはランプ用蛍光体塗布液とし、これを用いて蛍光膜を形成し、蛍光ランプとする。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、紫外線励起用発光組成物及びこの発光組成物を蛍光膜として用いた蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般照明用の蛍光ランプとしては、ハロ燐酸塩系蛍光体を蛍光膜とする旧来の白色発光蛍光ランプに加えて、いわゆる三波長域発光形の蛍光ランプが実用化され、高効率性と高演色性とを同時に満足することから近年、一般照明用の蛍光ランプの主流になってきている。三波長域発光形蛍光ランプは、比較的狭帯域の発光スペクトル分布を有する、青色発光(B)、緑色発光(G)及び赤色発光(R)の3種の蛍光体を任意の割合で混合し、この混合蛍光体からなる膜(蛍光体層)を蛍光ランプの外囲器であるガラス管の内壁面に形成した構成を有している。
【0003】
これらの蛍光ランプは、ランプの管内に封入された水銀蒸気の放電によって生じる紫外線で、ランプ管の内壁に形成された蛍光膜を励起して発光させる水銀蒸気蛍光ランプ、即ち従来のタイプの熱陰極型蛍光ランプや、液晶用バックライト等に用いられる冷陰極型蛍光ランプの他に、OA機器用光源等を中心に、ランプの管内に封入されたアルゴン、キセノン等の希ガスの放電によって生じる、波長が200nm以下の真空紫外線で蛍光膜を励起して発光させるタイプ等がある。近年これら蛍光ランプは一般照明用に限らず、OA機器用光源や液晶ディスプレイのバックライトなどにも利用される等、その利用分野が拡大してきている。
【0004】
ところで、従来の三波長域発光形蛍光ランプや希ガスランプの蛍光膜は、B、G、Rの3種類の蛍光体の混合蛍光体からなる蛍光体塗布液(蛍光体スラリーともいう)を、ランプ用のガラス管内壁に流し塗りなどの方法で塗布し、これを乾燥させて形成するが、使用されるB、G、Rの各蛍光体の比重、粒子径、粒子径分布及び粒子の形状に依存した該蛍光体スラリー中での沈降挙動の違いにより、蛍光体スラリーを塗布した際、塗膜中におけるB、G、Rの各蛍光体の分布状態が蛍光体ランプの両端間において異なってくる。そのため、蛍光ランプの両管端において発光色が異なる(管端色差を生じる)という弊害があった。
また従来の三波長域発光形蛍光ランプや希ガスランプは継続的な点灯中での光束維持率の低下があり、その寿命が必ずしも十分ではないためにその応用分野の拡大を妨げていた。
また近年来、市場からはより特性が良好で、かつ、より安価な三波長域発光形蛍光ランプが切望されるようになってきた。
このランプの製造コストを低減させるために、従来より種々の検討がなされており、例えばピロリン酸カルシウム等を蛍光体と混合した発光組成物を蛍光ランプの蛍光膜に用いることで、ランプの光束は数%の低下にとどめ且つ蛍光体自体の使用量を減らし、製造コストを低減することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特公平2−43303号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら非発光物質と蛍光体との混合物からなる発光組成物を蛍光膜として用いた蛍光ランプでは、製造コストの低減をはかると同時に全光束を向上させることはきわめて困難であった。
本発明は、上述のような問題点に対処するためになされたもので、特に蛍光ランプとした時、その全光束の向上を可能にし、管端色差及び光束維持率を改善し、しかも製造コストの低減をも図れる発光組成物、蛍光ランプ並びに蛍光ランプ用蛍光体塗布液を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、蛍光ランプの光束維持率の改善を達成するために蛍光体の表面処理について検討を重ね、特定の炭酸塩化合物を蛍光体の表面に被覆することが有効であることを先に提案した(特願2001−388507参照)。しかしながら、この方法では、蛍光体の表面が非発光成分である特定の炭酸塩化合物により被覆されるがために、その付着量が蛍光体に対し概ね5重量%を越えると、輝度が低下してしまい、その応用範囲に制限があった。しかしながら、炭酸塩化合物は一般に蛍光体に比べて充分安価な材料であるため、この炭酸塩化合物を用いて、蛍光体の表面を被覆する以外の方法によりその使用量を増やすことで相対的に蛍光体の使用量を減らすことが出来れば、蛍光ランプの特性を落とさずに蛍光ランプの製造コストを低減することができる。
【0008】
そこで、本発明者は、上記の目的を達成するために上述の考察を念頭に鋭意検討を重ねたところ、3波長形蛍光ランプ用蛍光体等の紫外線励起下で発光し得る蛍光体(紫外線励起用蛍光体)もしくはそのスラリーに特定の炭酸塩化合物を添加物質として添加し、混合してなる発光組成物を調製し、これを蛍光膜として用いることによって上記目的を達成し得ることを見いだし、本発明に至った。
【0009】
本発明は以下の構成からなる。
(1) 紫外線励起用蛍光体と炭酸塩化合物との混合物からなることを特徴とする発光組成物。
(2) 前記炭酸塩化合物がアルカリ土類金属炭酸塩及び/又は希土類金属炭酸塩であることを特徴とする前記(1)に記載の発光組成物。
(3) 前記炭酸塩化合物の含有量が、前記紫外線励起用蛍光体の重量に対し0.005〜240重量%であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載の発光組成物。
(4) ガラス管の内壁に蛍光膜を形成してなる蛍光ランプにおいて、前記蛍光膜が前記(1)〜(3)のいずれかに記載の発光組成物からなることを特徴とする蛍光ランプ。
(5) 前記蛍光膜中に含まれる炭素量が150ppm〜5%である前記(4)に記載の蛍光ランプ。
(6) 水溶性バインダーもしくは有機バインダー中に少なくとも紫外線励起用蛍光体及び結着剤を分散させた蛍光ランプ用蛍光体塗布液において、該蛍光体塗布液中に炭酸塩化合物を含有することを特徴とする前記蛍光ランプ用蛍光体塗布液。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の発光組成物(本願第1の発明)は、3波長形蛍光ランプ用蛍光体など、紫外線励起下で発光する紫外線励起用蛍光体に、特定の炭酸塩化合物からなる添加物質を所定量加えてこれを充分機械的に混合することによって得ることが出来る。
本発明において用いられる炭酸塩化合物としては金属の炭酸塩化合物であれば特に制限はないが、熱分解温度(完全に脱炭酸してしまう温度)が高いほどよく、ひとつの目安としてはその熱分解温度がおよそ600℃以上のものが好ましい。熱分解温度の低い炭酸塩化合物を用いると蛍光ランプの製造工程中の加熱処理工程で脱炭酸してしまい、もはや炭酸塩として存在しなくなり、本発明の発光組成物としての機能を示さなくなるためである。本発明において用いられる炭酸塩化合物のうち、熱分解温度が800℃以上のものは更に好ましい。ただし、これらは本発明の発光組成物を用いてランプを製造する際の個々の製造条件やランプ種に依存する。例えば直管型ランプのように500℃近傍の加熱処理で充分なものもあればそうでないものもあり、また丸管型ランプのようにベンディング工程にて800℃以上の高温にすることもあるため、使用される環境に合わせて、最適の特性を有する炭酸塩化合物を選択する必要がある。
【0011】
熱分解温度が比較的高く本発明の発光組成物用として好ましい炭酸塩としては、例えばアルカリ土類炭酸塩や希土類炭酸塩等が挙げられる。アルカリ土類炭酸塩である炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等は、良く知られている米国メルク社の発行するメルクインデックスによれば、分解温度がそれぞれ825℃、1100℃及び1300℃と記載されているように、脱炭酸温度が非常に高いのが特徴である。本発明で用いられるこれら炭酸塩化合物は、単独の化合物であっても、また複数種の炭酸塩化合物の混合物であっても良く、また結晶水を含有しているもの、アルカリ土類金属、希土類金属及び炭酸根を主成分とする複塩の形を形成している化合物であっても良い。
【0012】
本発明の発光組成物において紫外線励起用蛍光体に添加する炭酸塩化合物の好ましい添加量は、所望する効果によって異なる。すなわち、蛍光ランプとした時の光束維持率の向上を求める場合は、使用蛍光体総重量に対しておよそ0.005〜50重量%とするのが好ましく、0.01〜45重量%の範囲とするのがより好ましい。また蛍光ランプとした時の全光束の向上を図りたい場合は、使用蛍光体総重量に対してそのおよそ0.005〜50重量%とするのが好ましく、0.01〜30重量%の範囲とするのがより好ましい。ただし、添加する炭酸塩化合物の量が蛍光体全量に対しておよそ0.005重量%より少ないと、蛍光ランプとした時の経時的な発光輝度の低下を防ぐ効果が得られなくなり、逆に50重量%を超えると、蛍光体に対する非発光成分の比率が高くなるために、蛍光膜の発光効率が低下し、蛍光ランプの全光束が低下してしまうので共に好ましくない。
【0013】
また蛍光ランプの製造コストを抑え、しかも管端色差を低減させることを主眼においた場合には、使用蛍光体総重量に対してそのおよそ0.005〜240重量%とするのが好ましく、5〜100重量%の範囲とするのがより好ましい。この場合、添加する炭酸塩化合物の量が蛍光体全量に対しておよそ0.005重量%より少ないと、蛍光ランプとした場合の全光束向上の効果が見られないため、塗布膜を薄く節約出来ずに経済的効果が得られず、逆に240重量%より多いと発光組成物の発光輝度の低下が著しく、蛍光ランプとした場合の全光束の低下が大きくなるので実用上好ましくない。
【0014】
なお、本発明で用いられる紫外線励起用蛍光体としては、例えば、(Sr,Ca,Ba,Mg)(POCl:Eu、(Ba,Ca,Sr)(Mg,Zn)Al1017:Eu、(Ba,Ca,Sr)(Mg,Zn)Al1017:Eu,Mn、BaMgAl1017:Eu、BaMgAl1017:Eu,Mn、Sr(POCl:Eu、LaPO:Ce,Tb、MgAl1119:Ce,Tb、Y:Eu、YVO:Eu、Y(P,V)O:Eu、3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn、Ca10(POFCl:Sb,Mn、Sr10(POFCl:Sb,Mn、(Sr,Mg):Eu、Sr:Eu、CaWO、CaWO:Pb、MgWO、(Ba,Ca)(POCl:Eu、SrAl1425:Eu、ZnSiO:Mn、BaSi:Pb、SrB:Eu、(Ca、Zn)(PO:Tl、LaPO:Ce、(Y,Gd)BO:Eu、(Y,Gd):Eu等をはじめ、水銀使用の通常の蛍光ランプ、冷陰極ランプ、あるいは希ガスランプ、PDP等に用いられる、波長が200nmよりより大の紫外線や波長が200nm以下の真空紫外線で励起したとき高効率に発光する紫外線励起用蛍光体や真空紫外線励起用蛍光体であれば特に制限はない。
【0015】
本発明の発光組成物を得るには、所定量の紫外線励起用蛍光体と炭酸塩化合物とを例えばV形混合機などの容器回転式混合機で混合するとか、篩いを何回か反復して通過させることによって十分に混合し粉体状の発光組成物を得ることが出来るが、例えばバインダーを溶解した溶液などの液体中に所定量の紫外線励起用蛍光体と炭酸塩化合物とを添加して液中で混合してスラリー状としてもよい。
【0016】
本発明の蛍光ランプ(本願第2の発明)は上記本発明の発光組成物をその蛍光膜として用いる以外は従来の蛍光ランプと同様にして製造される。すなわち、ポリエチレンオキサイドなどの水溶性バインダー溶液もしくはニトロセルロースのような有機バインダー溶液に、本発明の発光組成物と結着剤とを所定の割合で添加し、充分な分散混合によりスラリー化させて蛍光体塗布液を調製し、この蛍光体塗布液をランプ用ガラス管の内壁に塗布する以外は、一般に知られている従来の製造方法で製造される。この蛍光体塗布液が塗布されるランプ用ガラス管は予めその内壁面に保護膜等が具備されていても良く、特に限定されない。
【0017】
このようにして製造された本発明の蛍光ランプでは、 その蛍光膜として炭酸塩化合物を構成成分の1つとして用いているため、ベーキング工程を経て製造された蛍光ランプから剥離した蛍光膜中には従来の蛍光ランプの場合よりも多い、およそ150ppm〜5%の炭素が含有されていることが特徴の1つである。
【0018】
また、本発明の蛍光ランプ用蛍光体塗布液(本願第3の発明)は、ポリエチレンオキサイドなどの水溶性バインダー溶液もしくはニトロセルロースのような有機バインダー溶液に少なくとも所望の紫外線励起用蛍光体と上記本発明の発光組成物の構成成分として用いられる炭酸塩化合物と結着剤とを所定の割合で分散させ、充分に混合することにより得ることが出来る。なお、本発明の蛍光ランプ用塗布液は、予め調製しておくのではなく、別途調製された従来の蛍光体塗布液に、蛍光ランプのガラス管の内壁に塗布する直前に所定量の炭酸塩化合物を添加して充分に分散させ蛍光ランプの蛍光膜の形成のために供してもよいことはいうまでもない。
【0019】
図1に、下記実施例1で用いた紫外線励起用混合蛍光体と、炭酸塩化合物としてそれぞれ異なる添加量の炭酸バリウムとを用いた発光組成物を蛍光膜とするFL40S白色蛍光ランプを作製し、蛍光膜として用いた各発光組成物中の炭酸バリウムの添加比率(重量%)と該ランプの初光束との関係を測定した結果を示す。図1において、初光束とは、100時間点灯した後の光束で図1の縦軸は蛍光膜として用いた発光組成物中に炭酸バリウムが含まれていない従来の蛍光ランプの初光束に対する相対値で示してある。図1からわかるように発光組成物中の炭酸バリウムの添加量がおおよそ50%までは光束が向上する。なお、図示していないが、炭酸塩化合物として炭酸バリウム以外の炭酸塩化合物を用いた場合も、発光組成物中の炭酸塩化合物の添加量とその発光組成物を蛍光膜として用いた蛍光ランプの初光束との間には図1に示した相関と類似の相関関係にあることが確認された。
このように、本発明の発光組成物を用いた蛍光ランプの光束が向上するのは、水銀蒸気蛍光ランプ中の水銀が蛍光体へ付着するのを添加された炭酸塩化合物が抑制しているためであると推定される。この蛍光膜中の蛍光体への水銀の付着抑制効果は蛍光ランプを製造した初期の段階で現れ、この発光組成物中における炭酸塩化合物の添加量によって蛍光ランプの全光束が数%向上する。
【0020】
図2に上記本発明の蛍光ランプのガラス管内壁に形成された蛍光膜中に含まれる炭素量と蛍光膜作製用に用いられた発光組成物中の炭酸塩化合物の炭酸塩化合物の添加量との相関を示す。このように、本発明の蛍光ランプは炭酸塩化合物を含むため、蛍光ランプの膜中における炭素の含有量が通常の蛍光ランプに比べて多いことになる。
【0021】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。
〔実施例1〕
28重量部の(Ba,Sr)MgAl1017:Eu蛍光体(BAM)と37重量部のLaPO:Ce,Tb蛍光体(LAP)と35重量部のY:Eu蛍光体(YOX)とを混合してなる紫外線励起用混合蛍光体に、該混合蛍光体の総重量に対して5重量%となる量の炭酸バリウムを加えて十分に混合し、篩を通過して実施例1の発光組成物を製造した。
次にこの実施例1の発光組成物からなる蛍光体塗布液を用いた以外は常法に従って40Wの直管形蛍光ランプを製造した。すなわち、上記実施例1の発光組成物をニトロセルロース−酢酸ブチルの混合溶剤によく分散させて蛍光体塗布液を調製し、この塗布液をFL40S管用のガラス管の内壁面に塗布して乾燥させた後、通常の方法で40Wの直管形蛍光ランプである、実施例1の蛍光ランプを製造した。
製造した実施例1の蛍光ランプを切断し、その蛍光ランプのガラス管の内壁に形成されている蛍光膜を剥がし、炭素・硫黄分析装置EMIA−820(堀場製作所製)で蛍光膜中の含有炭素量を測定したところ、炭素量は0.31%であった。
【0022】
〔実施例2〜5〕
実施例1の紫外線励起用混合蛍光体の総量に対する炭酸バリウムの添加量を5重量%ではなくそれぞれ11重量%、43重量%、100重量%及び233重量%とした以外は実施例1の発光組成物と同様にして、実施例2、3、4及び5の発光組成物を製造した。
次に、発光組成物として、実施例1の発光組成物に代えてそれぞれ実施例2〜5の発光組成物を用いた以外は実施例1の蛍光ランプと同様にして実施例2〜5の蛍光ランプを製造した。
実施例1と同様に実施例2、3、4及び5の蛍光ランプの炭素量を測定したところ、それぞれ、0.58%、1.7%、3.0%及び4.1%であった。
【0023】
〔実施例6〕
実施例1の5重量%の炭酸バリウムに代えて紫外線励起用混合蛍光体の総量に対して5重量%の炭酸カルシウムを該混合蛍光体に添加した以外は実施例1の発光組成物と同様にして、実施例6の発光組成物を製造した。
次に、発光組成物として、実施例1の発光組成物に代えて実施例6の発光組成物を用いた以外は実施例1の蛍光ランプと同様にして実施例6の蛍光ランプを製造した。
【0024】
〔実施例7〕
実施例1で用いた紫外線励起用混合蛍光体と該混合蛍光体の総量に対して5重量%の炭酸イットリウムをニトロセルロース−酢酸ブチルの混合溶剤によく分散させて実施例7の蛍光体塗布液を調製し、この蛍光体塗布液を用いて実施例1の蛍光ランプと同様にして実施例7の蛍光ランプを製造した。
【0025】
〔実施例8〕
5重量%の炭酸イットリウムに代えて、5重量%の炭酸ランタンを用いた以外は実施例7の蛍光体塗布液と同様にして実施例8の蛍光体塗布液を製造し、この蛍光体塗布液を用いて実施例1の蛍光ランプと同様にして実施例8の蛍光ランプを製造した
【0026】
〔比較例1〕
実施例1の発光組成物の製造に用いた28重量部のBAM蛍光体と37重量部のLAP蛍光体と35重量部のY:Eu蛍光体(YOX)との混合からなる紫外線励起用混合蛍光体を比較例1の混合蛍光体とした。
また、実施例1の発光組成物に代えて、比較例1の混合蛍光体を用いた以外は実施例1の蛍光ランプと同様にして比較例1の蛍光ランプを製造した。
実施例1と同様に比較例1の蛍光ランプの炭素量を測定したところ、85ppmであった。
【0027】
上述の実施例1〜8並びに比較例1の各蛍光ランプについて、一定時間連続して点灯し、その際の各ランプの初光束、光束維持率並びに管端色差をそれぞれ測定して、その結果を蛍光ランプの蛍光膜として用いた各発光組成物に添加された炭酸塩の種類並びにその添加量と共に表1に示す。なお、表1において炭酸塩の添加量は、実施例1〜6については用いられた発光組成物中の混合蛍光体総量に対する炭酸塩化合物の量(重量%)を、また、実施例7及び8については蛍光体塗布組成物中に添加された炭酸塩化合物の該塗布組成物中の混合蛍光体総量に対する添加量(重量%)である。
また、表1において、初光束は100時間点灯後における各蛍光ランプの光束を、これと同一条件で測定した比較例1の蛍光ランプの初光束に対する相対光束値で表した値であり、光束維持率は各ランプを連続点灯した時の、点灯してから500時間後における光束を、それぞれの蛍光ランプの点灯直後における光束に対する百分率で表した値である。そして、各蛍光ランプの管端色差(ΔA)は、各蛍光ランプの両端からそれぞれ10cmの部分における発光の発光色度をそれぞれ(x1,y1)及び(x2,y2)とした時、ΔA={(x1−x2)+(y1−y2)1/2で定義される値である。
【0028】
【表1】
Figure 2004346204
【0029】
表1からわかるように、これら本発明の発光組成物を蛍光膜として用いた本発明の蛍光ランプ(実施例1〜6)は本発明の発光組成物の構成成分である紫外線励起用蛍光体と同一の蛍光体のみを蛍光膜とする従来の蛍光ランプ(比較例1)と比べて初光束が大きく向上するか、もしくは低下の程度が少なく、光束維持率は比較例1の蛍光ランプ以上であり、また、ランプの管端色差は比較例1の従来の蛍光ランプよりも小さい。また、本発明の発光組成物を蛍光膜として用いる代わりに紫外線励起用蛍光体、結着剤及びバインダーを含む蛍光体スラリー中に炭酸塩化合物を添加してなる本発明の蛍光体塗布液(実施例7、8)を用いても従来の蛍光体塗布液を用いた場合よりも、特に初光束がより向上し、かつ管端色差が小さくなる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は上記のような構成としたので、本発明の発光組成物もしくは蛍光体塗布液を用いて作製された蛍光膜を有する本発明の蛍光ランプは管端色差が少なく、初光束が高く、継続点灯による光束維持率の低減を抑制させることが出来る。また、初光束が向上するため、同一の発光強度を得るための蛍光膜を薄くでき、さらに添加物の添加による発光輝度の低減が少ないため、蛍光体の使用量が二重に節約でき、蛍光ランプの製造コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光ランプの初光束とそのランプの蛍光膜として用いた発光組成物中の炭酸塩化合物の添加比率との関係を示すグラフである。
【図2】本発明の蛍光ランプの蛍光膜中に含まれる炭素量とそのランプの蛍光膜形成用に用いられた発光組成物に添加された炭酸塩化合物の添加比率との関係を示すグラフである。

Claims (6)

  1. 紫外線励起用蛍光体と炭酸塩化合物との混合物からなることを特徴とする発光組成物。
  2. 前記炭酸塩化合物がアルカリ土類金属炭酸塩及び/又は希土類金属炭酸塩であることを特徴とする請求項1に記載の発光組成物。
  3. 前記炭酸塩化合物の含有量が、前記紫外線励起用蛍光体の重量に対し0.005〜240重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光組成物。
  4. ガラス管の内壁に蛍光膜を形成してなる蛍光ランプにおいて、前記蛍光膜が請求項1〜3のいずれか1項に記載の発光組成物からなることを特徴とする蛍光ランプ。
  5. 前記蛍光膜中に含まれる炭素量が150ppm〜5%である請求項4に記載の蛍光ランプ。
  6. 水溶性バインダーもしくは有機バインダー中に少なくとも紫外線励起用蛍光体及び結着剤を分散させた蛍光ランプ用蛍光体塗布液において、該蛍光体塗布液中に炭酸塩化合物を含有することを特徴とする前記蛍光ランプ用蛍光体塗布液。
JP2003145212A 2003-05-22 2003-05-22 発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液 Expired - Lifetime JP4205487B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003145212A JP4205487B2 (ja) 2003-05-22 2003-05-22 発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液
KR1020040035883A KR20040101012A (ko) 2003-05-22 2004-05-20 발광 조성물, 형광 램프 및 형광 램프용 형광체 도포액
TW093114488A TW200500446A (en) 2003-05-22 2004-05-21 Light-emitting composition, fluorescent lamp and phosphor coating liquid for fluorescent lamp

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003145212A JP4205487B2 (ja) 2003-05-22 2003-05-22 発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004346204A true JP2004346204A (ja) 2004-12-09
JP4205487B2 JP4205487B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=33532454

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003145212A Expired - Lifetime JP4205487B2 (ja) 2003-05-22 2003-05-22 発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP4205487B2 (ja)
KR (1) KR20040101012A (ja)
TW (1) TW200500446A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100795832B1 (ko) * 2005-12-26 2008-01-17 주식회사 디엠에스 막 형성용 조성물, 이를 이용하여 제조된 형광램프 및 이의제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
KR20040101012A (ko) 2004-12-02
TW200500446A (en) 2005-01-01
JP4205487B2 (ja) 2009-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5350971A (en) Blue-emitting phosphor for use in fluorescent lamps and fluorescent lamp employing the same
KR20080081054A (ko) 냉음극 형광 램프용 청색발광 알칼리토류 클로로 인산염형광체, 냉음극 형광 램프 및 컬러 액정표시장치
JP2505784B2 (ja) 低圧水銀蒸気放電灯
JP4269880B2 (ja) 蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体
JP4199530B2 (ja) 水銀蒸気放電ランプ用蛍光体及び水銀蒸気放電ランプ
EP2771429B1 (en) Fluorescent lamp with multi-layer phosphor coating
JP3515737B2 (ja) 蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプ
JP3187952B2 (ja) 三波長形蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプ
KR100893098B1 (ko) 형광체 및 형광램프
JP4205487B2 (ja) 発光組成物、蛍光ランプ及び蛍光ランプ用蛍光体塗布液
JP5092686B2 (ja) 蛍光体及びそれを用いた蛍光ランプ
JP4329651B2 (ja) 蛍光ランプ
JP4303989B2 (ja) 蛍光体及び蛍光ランプ
JPS6228539B2 (ja)
JP2931058B2 (ja) 蛍光ランプ
JP4111774B2 (ja) 発光組成物及び蛍光ランプ
JPH0412315B2 (ja)
JPH0673375A (ja) 蛍光体および蛍光ランプ
JPH05194946A (ja) 蛍光体およびこの蛍光体を用いた蛍光ランプ
JPH01156391A (ja) 蛍光ランプ用発光組成物およびこれを使用した蛍光ランプ
JP2011074268A (ja) Tb付活希土類アルミン酸マグネシウム蛍光体、及びその製造方法、並びに該蛍光体を用いたバックライト用蛍光ランプおよび液晶表示装置
JPH0753949A (ja) 蛍光体および蛍光ランプ
JPH06306359A (ja) 蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプ
JP2003336056A (ja) アルカリ土類アルミン酸塩蛍光体、蛍光体ペースト組成物及び真空紫外線励起発光素子
JPS60165036A (ja) 高圧水銀灯

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060331

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081007

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081016

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4205487

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term