JPH0412315B2 - - Google Patents
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- JPH0412315B2 JPH0412315B2 JP20416082A JP20416082A JPH0412315B2 JP H0412315 B2 JPH0412315 B2 JP H0412315B2 JP 20416082 A JP20416082 A JP 20416082A JP 20416082 A JP20416082 A JP 20416082A JP H0412315 B2 JPH0412315 B2 JP H0412315B2
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- Luminescent Compositions (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は二価のユーロピウムで付活されたアル
カリ土類金属アルミン酸塩からなる青緑色発光螢
光体の改良に関するものである。 従来例の構成とその問題点 従来、紫外線または陰極線で励起すると、青緑
色の波長域で発光するアルミン酸塩螢光体として
は、特公昭52−22836号公報に示されているよう
に、二価のユーロピウムで付活されたストロンチ
ウム・マグネシウム・アルミネイト螢光体が知ら
れている。しかしながら、これらの二価のユーロ
ピウムで付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体は文献J.M.P.J.
Verstegen,D.Radielovic and L.E.Vrenken,J.
Electrochem.Soc.121(12),1627〜1631(1974)に
述べられているように、螢光ランプに適用した場
合には非常に不安定であり、ランプ寿命中に起こ
る著しい発光出力の低下を避けられないものであ
るため、実用に供するには不適当なものであつ
た。 発明の目的 本発明は上記のような欠点を解消した二価のユ
ーロピウムで付活されたストロンチウム・マグネ
シウム・アルミネイト螢光体を提供するものであ
る。 発明の構成 本発明の青緑色発光螢光体は、従来知られてい
る二価のユーロピウムで付活されたストロンチウ
ム・マグネシウム・アルミネイト螢光体を詳細に
検討した結果得られたものであり、その化学組成
式が、 (Sr2-xEuxO2)・mMgO・nAl2O3 で示され、式中x,mおよびnがそれぞれ 0.01≦x≦0.30 0.5≦m<2.0 4≦n<6 を満足するものである場合に限り、その発光ピー
ク波長は、およそ480〜490nmの青緑色領域にあ
り、かつ螢光ランプへの適用に際して安定であ
り、ランプ寿命中を通じて発光出力の低下が少な
く実用可能なものである。 実施例の説明 発明者らは従来知られている前記二価のユーロ
ピウムで付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体の母体組成と螢光ランプ
に適用した場合におけるかかる螢光体の安定性と
の関係を詳細に検討したところ、螢光体の母体組
成を限定することにより安定な相が存在すること
を見いだしたものであり、実用可能な二価のユー
ロピウムで付活されたストロンチウム・マグネシ
ウム・アルミネイト螢光体を実現できるものであ
る。 本発明の螢光体を得るには、前記化学組成式に
おける組成元素の化合物、例えばSrCO3,
Al2O33MgCO3・Mg(OH)2・3H2,Eu2O3,
AlF3・3H2O等を前記の化学組成となるような混
合比で混合し、この混合物を石英ボードのような
耐熱性容器に入れ、窒素と水素との混合気流中の
ような還元性雰囲気において1000〜1300℃付近の
温度で所望時間焼成を行なう。 本発明の螢光体は、後にも詳述するように、紫
外線および青色領域の可視放射線によつて励起さ
れ青緑色に発光するものであり、前記化学組成式
に示されている組成範囲を満足する本質的に二価
のユーロピウムで付活されたストロンチウム・マ
グネシウム・アルミネイト螢光体であれば良く、
一般に行なわれているように、ストロンチウムの
一部をバリウムおよびカルシウム等で置換する場
合にはその置換量が少量であれば本発明による螢
光体と同様の作用効果が得られるものである。 上記のmおよびnの範囲を限定した理由を次に
述べる。mが2以上の値をとる場合には、例えば
254nmの紫外線励起により発光ピーク波長が500
〜520nm付近にある緑色領域に効率のよい発光を
示すが、螢光ランプへの適用を検討したところ、
通常のランプ製造工程における螢光体塗布工程に
おいてバインダーを除去するための焼付工程中著
しい劣化を呈することが認められた。た、mが
0.5未満の場合には発光効率が低下して実用上不
適当であつた。 一方、nが6以上の値をとる場合には、従来の
二価のユーロピウムで付活されたストロンチウ
ム・マグネシウム・アルミネイト螢光体のよう
に、例えば254nmの紫外線励起により発光ピーク
波長が463〜475nmの青緑色領域に効率のよい発
光を示すものが得られるが、発光ピーク波長が短
波長側に移動するため、発光輝度は低下し、かつ
螢光体自体の不安定が伴い螢光ランプに適用した
場合には前述の焼付工程時および寿命中を通じて
の劣化が著しいことを確認した。また、nが4未
満である場合には、螢光体として安定なものが得
られず、発光効率も低下して実用に供し得るもの
は得られなかつた。 そして、上記範囲において特にmが1.0〜1.5で
あり、かつnが4.5〜5.5の場合、発光ピーク波長
がほぼ480〜490nmの青緑色領域にある効率のよ
い発光が得られ、螢光ランプに適用した場合にお
いても安定な螢光体となるため、特に好ましいこ
とが明らかとなつた。 次に、ユーロピウム含量のxに関して、これを
上記範囲に限定した理由は、これが下限未満の量
では実用上有効な発光出力が得られず、また上限
を越えると濃度消光により量子効率の低下が大き
く、高価なユーロピウムを多量に使用する割には
有効な発光出力が得られず、実用に供し得ないこ
とによるものである。 以上のように、本発明による青緑色発光螢光体
は螢光ランプ,水銀ランプおよび陰極線管の発光
スクリーンとして使用できるが、発光スペクトル
の点から螢光ランプ用として好適である。そし
て、通常の螢光ランプ製造工程に適用された場
合、螢光体はニトロセルローズのような塗膜を一
次的に形成させるためのバインダーを含む有機溶
剤や水に分散させて用いられるが、本発明の螢光
体このバインダーを除去するための焼付工程おけ
る加熱に対しても高い安定性を有し、発光効率が
あまり低下しない利点がある。具体的には、従来
の二価のユーロピウムで付活されたストロンチウ
ム・マグネシウム・アルミネイト螢光体は、この
焼付工程により約20〜30%の発光効率の低下を示
すのに対し、本発明の螢光体はこれが約5〜7%
と大幅に改良されているものである。 本発明の螢光体の有するきわめて重要な利点
は、この螢光体の紫外線のみならず、青色領域の
可視放射線によつても励起されることである。螢
光ランプから放射される405nmおよび436nmの青
色領域の水銀ラインスペクトルは視感度が低い領
域であるため、螢光ランプの発光効率にはあまり
寄与しないが、本発明の螢光体はこれらの水銀ラ
インスペクトルによつても励起され青緑色領域に
長残光の発光を呈するため、螢光ランプ用の螢光
体としてきわめて有用なものである。 以下、本発明の実施例および従来例について図
面を参照して説明する。 第1表に示す化学組成に従つて、その組成元素
の化合物を次のとおり調合した。 実施例 1 SrCO3 1.85モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 0.175モル Al2O3 4.90モル Eu2O3 0.075モル AlF3・3H2O 0.40モル これらをボールミルを用いて混合した後、石英
ボートに充填した窒素と水素との混合ガス中で
1000〜1300℃の温度で2時間焼成した。得られた
焼成物を同雰囲気中で冷却し、ボールミルを用い
て粉砕混合後同じ条件で、さらに2時間焼成し螢
光体を得た。 実施例 2 SrCO3 1.87モル MgO 0.50モル MgF2 0.50モル Al2O3 5.00モル Eu2O3 0.065モル 実施例 3 Sr(NO3)2 1.97モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 0.30モル Al2O3 5.50モル Eu2O3 0.015モル AlF3 0.20モル 実施例 4 SrCO3 0.96モル SrCl2 0.96モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 0.375モル Al2O3 4.50モル Eu2O3 0.04モル 従来例 SrCO3 5.00モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 1.00モル MgF2 2.00モル Al2O3 27.50モル Eu2O3 0.25モル 実施例2,3,4および従来例について上記実施
例1と同様にして螢光体を得た。
カリ土類金属アルミン酸塩からなる青緑色発光螢
光体の改良に関するものである。 従来例の構成とその問題点 従来、紫外線または陰極線で励起すると、青緑
色の波長域で発光するアルミン酸塩螢光体として
は、特公昭52−22836号公報に示されているよう
に、二価のユーロピウムで付活されたストロンチ
ウム・マグネシウム・アルミネイト螢光体が知ら
れている。しかしながら、これらの二価のユーロ
ピウムで付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体は文献J.M.P.J.
Verstegen,D.Radielovic and L.E.Vrenken,J.
Electrochem.Soc.121(12),1627〜1631(1974)に
述べられているように、螢光ランプに適用した場
合には非常に不安定であり、ランプ寿命中に起こ
る著しい発光出力の低下を避けられないものであ
るため、実用に供するには不適当なものであつ
た。 発明の目的 本発明は上記のような欠点を解消した二価のユ
ーロピウムで付活されたストロンチウム・マグネ
シウム・アルミネイト螢光体を提供するものであ
る。 発明の構成 本発明の青緑色発光螢光体は、従来知られてい
る二価のユーロピウムで付活されたストロンチウ
ム・マグネシウム・アルミネイト螢光体を詳細に
検討した結果得られたものであり、その化学組成
式が、 (Sr2-xEuxO2)・mMgO・nAl2O3 で示され、式中x,mおよびnがそれぞれ 0.01≦x≦0.30 0.5≦m<2.0 4≦n<6 を満足するものである場合に限り、その発光ピー
ク波長は、およそ480〜490nmの青緑色領域にあ
り、かつ螢光ランプへの適用に際して安定であ
り、ランプ寿命中を通じて発光出力の低下が少な
く実用可能なものである。 実施例の説明 発明者らは従来知られている前記二価のユーロ
ピウムで付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体の母体組成と螢光ランプ
に適用した場合におけるかかる螢光体の安定性と
の関係を詳細に検討したところ、螢光体の母体組
成を限定することにより安定な相が存在すること
を見いだしたものであり、実用可能な二価のユー
ロピウムで付活されたストロンチウム・マグネシ
ウム・アルミネイト螢光体を実現できるものであ
る。 本発明の螢光体を得るには、前記化学組成式に
おける組成元素の化合物、例えばSrCO3,
Al2O33MgCO3・Mg(OH)2・3H2,Eu2O3,
AlF3・3H2O等を前記の化学組成となるような混
合比で混合し、この混合物を石英ボードのような
耐熱性容器に入れ、窒素と水素との混合気流中の
ような還元性雰囲気において1000〜1300℃付近の
温度で所望時間焼成を行なう。 本発明の螢光体は、後にも詳述するように、紫
外線および青色領域の可視放射線によつて励起さ
れ青緑色に発光するものであり、前記化学組成式
に示されている組成範囲を満足する本質的に二価
のユーロピウムで付活されたストロンチウム・マ
グネシウム・アルミネイト螢光体であれば良く、
一般に行なわれているように、ストロンチウムの
一部をバリウムおよびカルシウム等で置換する場
合にはその置換量が少量であれば本発明による螢
光体と同様の作用効果が得られるものである。 上記のmおよびnの範囲を限定した理由を次に
述べる。mが2以上の値をとる場合には、例えば
254nmの紫外線励起により発光ピーク波長が500
〜520nm付近にある緑色領域に効率のよい発光を
示すが、螢光ランプへの適用を検討したところ、
通常のランプ製造工程における螢光体塗布工程に
おいてバインダーを除去するための焼付工程中著
しい劣化を呈することが認められた。た、mが
0.5未満の場合には発光効率が低下して実用上不
適当であつた。 一方、nが6以上の値をとる場合には、従来の
二価のユーロピウムで付活されたストロンチウ
ム・マグネシウム・アルミネイト螢光体のよう
に、例えば254nmの紫外線励起により発光ピーク
波長が463〜475nmの青緑色領域に効率のよい発
光を示すものが得られるが、発光ピーク波長が短
波長側に移動するため、発光輝度は低下し、かつ
螢光体自体の不安定が伴い螢光ランプに適用した
場合には前述の焼付工程時および寿命中を通じて
の劣化が著しいことを確認した。また、nが4未
満である場合には、螢光体として安定なものが得
られず、発光効率も低下して実用に供し得るもの
は得られなかつた。 そして、上記範囲において特にmが1.0〜1.5で
あり、かつnが4.5〜5.5の場合、発光ピーク波長
がほぼ480〜490nmの青緑色領域にある効率のよ
い発光が得られ、螢光ランプに適用した場合にお
いても安定な螢光体となるため、特に好ましいこ
とが明らかとなつた。 次に、ユーロピウム含量のxに関して、これを
上記範囲に限定した理由は、これが下限未満の量
では実用上有効な発光出力が得られず、また上限
を越えると濃度消光により量子効率の低下が大き
く、高価なユーロピウムを多量に使用する割には
有効な発光出力が得られず、実用に供し得ないこ
とによるものである。 以上のように、本発明による青緑色発光螢光体
は螢光ランプ,水銀ランプおよび陰極線管の発光
スクリーンとして使用できるが、発光スペクトル
の点から螢光ランプ用として好適である。そし
て、通常の螢光ランプ製造工程に適用された場
合、螢光体はニトロセルローズのような塗膜を一
次的に形成させるためのバインダーを含む有機溶
剤や水に分散させて用いられるが、本発明の螢光
体このバインダーを除去するための焼付工程おけ
る加熱に対しても高い安定性を有し、発光効率が
あまり低下しない利点がある。具体的には、従来
の二価のユーロピウムで付活されたストロンチウ
ム・マグネシウム・アルミネイト螢光体は、この
焼付工程により約20〜30%の発光効率の低下を示
すのに対し、本発明の螢光体はこれが約5〜7%
と大幅に改良されているものである。 本発明の螢光体の有するきわめて重要な利点
は、この螢光体の紫外線のみならず、青色領域の
可視放射線によつても励起されることである。螢
光ランプから放射される405nmおよび436nmの青
色領域の水銀ラインスペクトルは視感度が低い領
域であるため、螢光ランプの発光効率にはあまり
寄与しないが、本発明の螢光体はこれらの水銀ラ
インスペクトルによつても励起され青緑色領域に
長残光の発光を呈するため、螢光ランプ用の螢光
体としてきわめて有用なものである。 以下、本発明の実施例および従来例について図
面を参照して説明する。 第1表に示す化学組成に従つて、その組成元素
の化合物を次のとおり調合した。 実施例 1 SrCO3 1.85モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 0.175モル Al2O3 4.90モル Eu2O3 0.075モル AlF3・3H2O 0.40モル これらをボールミルを用いて混合した後、石英
ボートに充填した窒素と水素との混合ガス中で
1000〜1300℃の温度で2時間焼成した。得られた
焼成物を同雰囲気中で冷却し、ボールミルを用い
て粉砕混合後同じ条件で、さらに2時間焼成し螢
光体を得た。 実施例 2 SrCO3 1.87モル MgO 0.50モル MgF2 0.50モル Al2O3 5.00モル Eu2O3 0.065モル 実施例 3 Sr(NO3)2 1.97モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 0.30モル Al2O3 5.50モル Eu2O3 0.015モル AlF3 0.20モル 実施例 4 SrCO3 0.96モル SrCl2 0.96モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 0.375モル Al2O3 4.50モル Eu2O3 0.04モル 従来例 SrCO3 5.00モル 3MgCO3・Mg(OH)2・3H2O 1.00モル MgF2 2.00モル Al2O3 27.50モル Eu2O3 0.25モル 実施例2,3,4および従来例について上記実施
例1と同様にして螢光体を得た。
【表】
これらの各螢光体を254nmの紫外線で励起した
場合の発光ピーク波長と相対輝度を第1表に示
す。 次に、実施例1,4および従来例の二価のユー
ロピウム付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体の代表的なものである
Sr5Eu0.5Mg6Al55O94螢光体について、254nmの紫
外線励起による発光スペクトルを第1図に示す。
同図において、曲線1は実施例1、曲線2は実施
例4および曲線3は従来例の場合をそれぞれ示し
ている。第1図によれば、本発明による螢光体
は、その発光エネルギーの多くを青緑色領域に放
射線しており、特に従来例の二価のユーロピウム
で付活されたストロンチウム・マグネシウム・ア
ルミネイト螢光体に比べて、440nm以下の波長域
にほとんどエネルギーを放射していないという特
徴を有する。 次に、上記実施例1,4および従来例の螢光体
を用いて通常のとおり40W直管型螢光ランプを作
り、その特性比較を行なつたところ、第2表に示
すとおりの結果となつた。
場合の発光ピーク波長と相対輝度を第1表に示
す。 次に、実施例1,4および従来例の二価のユー
ロピウム付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体の代表的なものである
Sr5Eu0.5Mg6Al55O94螢光体について、254nmの紫
外線励起による発光スペクトルを第1図に示す。
同図において、曲線1は実施例1、曲線2は実施
例4および曲線3は従来例の場合をそれぞれ示し
ている。第1図によれば、本発明による螢光体
は、その発光エネルギーの多くを青緑色領域に放
射線しており、特に従来例の二価のユーロピウム
で付活されたストロンチウム・マグネシウム・ア
ルミネイト螢光体に比べて、440nm以下の波長域
にほとんどエネルギーを放射していないという特
徴を有する。 次に、上記実施例1,4および従来例の螢光体
を用いて通常のとおり40W直管型螢光ランプを作
り、その特性比較を行なつたところ、第2表に示
すとおりの結果となつた。
【表】
第2表に示すように、本発明の螢光体を用いた
ランプは従来例の螢光体を用いたランプに比べて
その発光効率および維持率の点で明らかにすぐれ
た性能を有しており、実用可能なレベルに改良さ
れている。 上記実施例2の組成式におけるパラメータm.n
およびxを変化させた螢光体を作り、その特性を
測定した。その結果を第2図,第3図,第4図,
第5図に示す。 第2図は化学組成式が Sr1.87Eu0.13O2・mMgO・5Al2O3で示される螢光
体について、mの変化を254nmの紫外線励起によ
る発光輝度の関係を示している。 また、第3図は同じくmの変化による前述のバ
インダーを除去するための焼付工程における輝度
劣化の割合の変化を示している。同図において縦
軸は焼付工程前後における発光輝度の維持率
(%)である。第3図から、mの値が0.5以上で
2.0未満の場合にランプ適用に際してその発光輝
度が保たれることがわかる。また、mが1.0〜1.5
の範囲では安定な螢光体が得られるため特に好ま
しい。 一方、第4図は化学組成式が Sr1.87Eu0.13O2・MgO・nAl2O3で示される螢光体
について、nの変化による前記と同様の焼付工程
における輝度劣化の割合の変化を示している。同
図において、nの値が4以上で6未満の場合に安
定な発光輝度を得ることがわかる。 第5図は化学組成式 Sr2-xEuxO2・MgO・5Al2O3で示される螢光体に
ついて254nmの紫外線励起による発光輝度の変化
を測定した結果を示している。同図から、上記x
の値が0.01〜0.3の範囲で有効な発光が得られる
ことがわかる。 発明の効果 以上説明したように、本発明は二価のユーロピ
ウムで付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体において、化学組成式が
(Sr2-xEuxO2)・mMgO・nAl2O3であり、そして
m,nおよびxがそれぞれ 0.01≦x≦0.30 0.5≦m<2.0 4≦n<6 を満足するものである場合に限り、その螢光ピー
ク波長はおよそ480〜490nmの青緑色領域にあり、
かつ、螢光ランプへの適用に際して安定であり、
従来のようなランプ寿命中を通しての発光出力の
低下も少なく、実用可能な改良された青緑色発光
螢光体を提供することができるものである。
ランプは従来例の螢光体を用いたランプに比べて
その発光効率および維持率の点で明らかにすぐれ
た性能を有しており、実用可能なレベルに改良さ
れている。 上記実施例2の組成式におけるパラメータm.n
およびxを変化させた螢光体を作り、その特性を
測定した。その結果を第2図,第3図,第4図,
第5図に示す。 第2図は化学組成式が Sr1.87Eu0.13O2・mMgO・5Al2O3で示される螢光
体について、mの変化を254nmの紫外線励起によ
る発光輝度の関係を示している。 また、第3図は同じくmの変化による前述のバ
インダーを除去するための焼付工程における輝度
劣化の割合の変化を示している。同図において縦
軸は焼付工程前後における発光輝度の維持率
(%)である。第3図から、mの値が0.5以上で
2.0未満の場合にランプ適用に際してその発光輝
度が保たれることがわかる。また、mが1.0〜1.5
の範囲では安定な螢光体が得られるため特に好ま
しい。 一方、第4図は化学組成式が Sr1.87Eu0.13O2・MgO・nAl2O3で示される螢光体
について、nの変化による前記と同様の焼付工程
における輝度劣化の割合の変化を示している。同
図において、nの値が4以上で6未満の場合に安
定な発光輝度を得ることがわかる。 第5図は化学組成式 Sr2-xEuxO2・MgO・5Al2O3で示される螢光体に
ついて254nmの紫外線励起による発光輝度の変化
を測定した結果を示している。同図から、上記x
の値が0.01〜0.3の範囲で有効な発光が得られる
ことがわかる。 発明の効果 以上説明したように、本発明は二価のユーロピ
ウムで付活されたストロンチウム・マグネシウ
ム・アルミネイト螢光体において、化学組成式が
(Sr2-xEuxO2)・mMgO・nAl2O3であり、そして
m,nおよびxがそれぞれ 0.01≦x≦0.30 0.5≦m<2.0 4≦n<6 を満足するものである場合に限り、その螢光ピー
ク波長はおよそ480〜490nmの青緑色領域にあり、
かつ、螢光ランプへの適用に際して安定であり、
従来のようなランプ寿命中を通しての発光出力の
低下も少なく、実用可能な改良された青緑色発光
螢光体を提供することができるものである。
第1図は本発明の代表的な螢光体および従来品
の発光スペクトルを示す図、第2図は同螢光体の
化学組成mと発光輝度との関係を示す図、第3図
および第4図はそれぞれ同螢光体の化学組成m,
nと維持率との関係を示す図、第5図は同螢光体
の化学組成xと発光輝度との関係を示す図であ
る。
の発光スペクトルを示す図、第2図は同螢光体の
化学組成mと発光輝度との関係を示す図、第3図
および第4図はそれぞれ同螢光体の化学組成m,
nと維持率との関係を示す図、第5図は同螢光体
の化学組成xと発光輝度との関係を示す図であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 二価のユーロピウムで付活されたアルカリ土
類金属アルミン酸塩螢光体であつて、その化学組
成式が、 (Sr2-xEUxO2)・mMgO・nAl2O3 で示され、式中x,mおよびnがそれぞれ 0.01≦x≦0.30 0.5≦m<2.0 4≦n<6 を満足するものであることを特徴とする青緑色発
光螢光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20416082A JPS5993783A (ja) | 1982-11-19 | 1982-11-19 | 青緑色発光螢光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20416082A JPS5993783A (ja) | 1982-11-19 | 1982-11-19 | 青緑色発光螢光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5993783A JPS5993783A (ja) | 1984-05-30 |
JPH0412315B2 true JPH0412315B2 (ja) | 1992-03-04 |
Family
ID=16485824
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20416082A Granted JPS5993783A (ja) | 1982-11-19 | 1982-11-19 | 青緑色発光螢光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5993783A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB8711920D0 (en) * | 1987-05-20 | 1987-06-24 | Emi Plc Thorn | Infra-red phosphors |
JP2747018B2 (ja) * | 1989-05-30 | 1998-05-06 | 株式会社東芝 | 蛍光体及び蛍光ランプ |
WO2007105598A1 (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Nagaoka University Of Technology | アルミン酸塩系蛍光体の製法およびアルミン酸塩系蛍光体 |
-
1982
- 1982-11-19 JP JP20416082A patent/JPS5993783A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5993783A (ja) | 1984-05-30 |
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