JP2004345974A - カルボン酸エステルの連続的製造方法 - Google Patents

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耕史郎 横田
Tatsuo Yamaguchi
辰男 山口
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Abstract

【課題】本発明は、酸素の存在下でアルデヒドとアルコールを反応させてカルボン酸エステルを製造する方法に関し、高いカルボン酸エステル選択率と高いアルデヒド転化率を長期に渡り安定して維持するカルボン酸エステルの製造方法を提供する。
【解決手段】酸素の存在下でアルデヒドとアルコールを触媒と反応させてカルボン酸エステルを連続的に製造する方法において、反応器に吹き込む酸素を含むガスの温度を、0℃〜反応温度の間に制御することを特徴とするカルボン酸エステルの連続的製造方法。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素の存在下でアルデヒドとアルコールを反応させてカルボン酸エステルを連続的に製造する方法に関し、高いアルデヒド転化率と高いカルボン酸エステル選択率を長期間に渡り安定して実現するカルボン酸エステルの連続的製造法を提供する。
【0002】
【従来の技術】
工業的に有用なメタクリル酸メチル又はアクリル酸メチルを製造する方法として、メタクロレイン又はアクロレインをメタノールと反応させて、直接、メタクリル酸メチル又はアクリル酸メチルを製造する酸化エステル化法が提案されている。この製法ではメタクロレイン又はアクロレインをメタノール中で分子状酸素と反応させることによって行われ、パラジウムと鉛、ビスマス、タリウム、水銀を含む触媒を用いた例が知られ(特許文献1〜4)、また、パラジウムとこれら金属との金属間化合物を触媒とする例が開示されている(特許文献5)。
【0003】
また、パラジウムとビスマスを用いた触媒が知られ(たとえば特許文献6)、ルテニウムと鉛を用いた触媒が例示されている(特許文献7)。
これら触媒を用いた反応はアルコール、アルデヒド、触媒のスラリー液相に、酸素を含んだガスを吹き込む方式で実施され、空気あるいは空気を窒素などで希釈したガスを用いることが一般的であるが、これまで吹き込むガスの温度に関する検討は一切なされていなかった。
【0004】
吹き込みガスの温度は、反応温度が高い場合には特に制御することも無くプラント雰囲気温度に従い成り行きで供給されることもあるが、本件反応のように反応温度が100℃以下と低く外気温や室温との差が小さい場合には、日較差や年較差を拾うため、ガスの吹き込みよってもたらされる成り行きの温度変化を防ぐため、所定の温度に制御して吹き込むのが一般的であり、本発明者らも、反応温度まで加熱したガスを吹き込んで反応を実施したが、思いもよらなかったことに、ガスの吹き出し口の圧力上昇が認められ、反応の安定な運転が困難であった。
【0005】
また、本反応は発熱反応であるため、逆に、反応熱の除去を目的に冷却したガスを吹き込んだ実験も行ったが、予想もできなかったことに、やはりガスの吹き出し口の圧力上昇が認められ、反応の安定な運転が困難であった。
そこで、吹き出し口の様子を詳細に検討したところ、白色のポリマー様の物質が吹き出し口の小さな穴を塞いでしまっており、このためにガスを供給できなくなってしまったことが判明した。
【0006】
さらに、この白色の固形物を詳細に解析したところ、いずれの場合にも、反応液のpHを中性付近に保つために供給する塩基性化合物に由来すると思われる塩類や、カルボニルに由来する赤外吸収を持つポリマー様の物質が蓄積しており、これらの固形物が吹き出し口の周辺に固着してガスの流通を困難にしていることが判明した。
また、吹き込むガスを冷却した場合、特に室温よりも低い温度に冷却した場合に、吹き出し口の閉塞が急激に起こってしまうことも判明した。
このような吹き出し口の閉塞は、本件反応系に特有の現象であり、実際に長期連続運転を行うまでは全く予想もできないことであったため、早急に解決することが求められていた。
【0007】
【特許文献1】
特公昭57−35856号公報
【特許文献2】
特公昭57−35857号公報
【特許文献3】
特公昭57−35858号公報
【特許文献4】
特公昭57−35859号公報
【特許文献5】
特公昭62−7902号公報
【特許文献6】
特開平9−216850号公報
【特許文献7】
特開2001−220367号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本件発明はこのような情況に鑑みてなされたものであって、高いアルデヒド転化率と高いカルボン酸エステル選択率を長期間に渡り安定して実現するカルボン酸エステルの連続的製造法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本件発明者らは鋭意検討を行った。
まず、吹き出し口の閉塞物質の解析を進めたところ、反応液のpHを中性に保つために供給している塩基性化合物に由来すると思われるアルカリ金属が検出された。さらに、カルボニルに由来すると思われる赤外吸収も認められたことから、閉塞物質は、アルカリ金属やアルカリ土類金属の炭酸塩やメタクリル酸塩類とアクロレインやメタクリル酸メチル、メタクリル酸などの重合物と推定された。
【0010】
吹き出し口は反応液で濡れたり吹き出しガスで乾いたりの濡れ乾きを繰り返しており、このために塩類が析出して蓄積したり、鍾乳洞式に重合物の蓄積が進行して、吹き出し口を閉塞していることが推定された。
そこで、本発明者らは、閉塞防止の手段として吹き込みガス温度に注目して、鋭意検討を重ねた結果、吹き込みガスの適切な温度範囲について、ある特定の温度範囲に制御して供給することで、反応を安定して連続して行うことができることを見出し、本発明に至った。
【0011】
すなわち、本件発明は、
1. 酸素の存在下でアルデヒドとアルコールを触媒と反応させてカルボン酸エステルを連続的に製造する触媒において、反応器に吹き込む酸素を含むガスの温度を、0℃〜反応温度の間に制御することを特徴とするカルボン酸エステルの連続的製造法に係わる。
2. 該触媒が、パラジウムおよび/またはルテニウムとX(Xは鉛、ビスマス、水銀、タリウムから選ばれる少なくとも1種類以上の金属を示す)を含む触媒であることを特徴とする上記1.記載のカルボン酸エステルの連続的製造方法に係わる。
3. アルデヒドがアクロレインおよび/またはメタクロレインで、アルコールがメタノールおよび/またはエタノールである上記1または2記載のカルボン酸エステルの連続的製造法に係わる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本件発明を詳細に説明する。
本発明において使用するアルデヒドとしては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソブチルアルデヒド、グリオキサールなどの脂肪族飽和アルデヒド;アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒドなどの脂肪族不飽和アルデヒド;ベンズアルデヒド、トリルアルデヒド、ベンジルアルデヒド、フタルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド;並びにこれらアルデヒドの誘導体などがあげられる。これらのアルデヒドは単独もしくは任意の二種以上の混合物として用いることができる。
【0013】
特に、アクロレインとメタクロレインは好ましく用いられる。
本発明において使用するアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、オクタノールなどの脂肪族飽和アルコール;エチレングリコール、ブタンジオールなどのジオール;アリルアルコール、メタリルアルコールなどの脂肪族不飽和アルコール;ベンジルアルコールなどの芳香族アルコールなどがあげられる。特にメチルアルコール、エチルアルコールなどの低級アルコールが反応が速やかで好ましい。これらのアルコールは単独もしくは任意の二種以上の混合物として用いることができる。
本発明反応におけるアルデヒドとアルコールとの使用量比には特に限定はなく例えばアルデヒド/アルコールのモル比で10〜1/1000のような広い範囲で実施できるが、一般にはアルデヒドの量が少ない方が好ましく、1/2〜1/50の範囲にするのが好ましい。
【0014】
本発明で使用する酸素は分子状酸素、すなわち酸素ガス自体又は酸素ガスを反応に不活性な希釈剤、例えば窒素、炭酸ガスなどで希釈した混合ガスの形とすることができ、空気を用いることもできる。反応系に存在させる酸素の量は、反応に必要な化学量論量以上、すなわち、アルデヒド/アルコールのモル比が1/2から1/50の好ましい条件では、アルデヒドに対して1/2モル以上の酸素、好ましくは化学量論量の1.2倍以上の酸素があれば充分である。 反応の全圧は減圧から加圧下の任意の広い圧力範囲で実施することができるが、通常は1〜20kg/cmの圧力で実施される。反応系に供給する酸素の分圧は、反応器出口側の酸素分圧が0.8kg/cm以下となるように管理するのが好ましく、より好ましくは0.4kg/cm以下である。一方、反応器流出ガスの酸素濃度が爆発範囲(8%)を越えないように全圧を設定するとよい。
【0015】
本発明反応は、気相反応、液相反応、潅液反応などの任意の従来公知の方法で実施できる。例えば液相で実施する際には気泡塔反応器、ドラフトチューブ型反応器、撹拌槽反応器などの任意の反応器形式によることができる。反応器形式も固定床式、流動床式、撹拌槽式などの従来公知の任意の形式によることができる。
反応は、無溶媒でも実施できるが、反応成分に対して不活性な溶媒、例えば、ヘキサン、デカン、ベンゼン、ジオキサンなどを用いて実施することができる。
【0016】
本件反応は、触媒が原料アルデヒドやアルコールの液体中に分散したスラリーに、酸素を含むガスを供給して行われるが、該ガスの供給方法としては、酸素を含むガスを該スラリーに吹き込む方法が好ましく採用される。この場合該ガスは、気泡の生成を促しスラリー中でガスの溶解を促すために、ノズル様の吹き出し口や金網を備えた吹き出し口からスラリー中に細かい気泡状で吹き出されることが好ましい。
【0017】
本件発明が開示する技術は、この酸素を含むガスの温度制御方法である。
本件発明は、該ガスの温度を0℃から反応温度の間に制御して供給することを特徴とするものである。ガス温は0℃から反応温度の間に制御することが必要であり、20℃から反応温度の間に制御することが好ましい。
ガス温が0℃を下回るかあるいは反応温度を上回ると、吹き出し口の閉塞が顕著となり好ましくない。ガス温が0℃を下回って低いと、反応液中に溶解している塩類の析出が顕著となり、吹き出し口がすぐに閉塞してしまうものと推定している。ガス温が反応温度を超えて高すぎると、重合性の原料を用いた場合に、例えば、メタクロレインやメタクリル酸、メタクリル酸メチルなどの重合が著しくなり、やはり吹き出し口が早晩閉塞してしまうため好ましくないと推定している。
【0018】
本発明に用いる触媒はパラジウムおよび/またはルテニウムと、X(Xは鉛、ビスマス、水銀、タリウムから選ばれる少なくとも1種類以上の金属)を含むことが好ましい。パラジウムおよび/またはルテニウムとXが合金、金属間化合物を形成しても良い。
以下、本件発明において、重量%は、該触媒全重量を100重量%としたときの値を示す。
【0019】
また、異種元素 としてFe、Te、Ni、Cr、Co、Cd、In、Ta、Cu、Zn、Zr、Hf、W、Mn、As、Ag、Re、Sb、Sn、Rh、Ru、Ir、Pt、Au、Ti、Al、B、Si、Ge、Se、Ta等は、カルボン酸エステル選択性を上げるなどの好ましい効果を期待できるため含んでもよい。これらの異種元素は通常、5重量%、好ましくは1重量%を超えない範囲で含むことができる。
【0020】
さらにはアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物から選ばれる少なくとも一員を含むものは反応活性が高くなるなどの利点がある。アルカリ金属、アルカリ土類金属は通常0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜5重量%の範囲から選ばれる。
これらの異種元素、アルカリ金属、アルカリ土類金属化合物などは結晶格子間に少量、侵入したり、結晶格子金属の一部と置換していてもよい。また、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属化合物は、触媒調製時にパラジウム化合物、ルテニウム化合物、あるいはXの化合物を含む溶液に加えておき担体に吸着あるいは付着させてもよいし、あらかじめこれらを担持した担体を利用して触媒を調製することもできる。また、反応条件下に反応系に添加することも可能である。
【0021】
これらの触媒構成要素は単独にあるいはシリカ、アルミナ、シリカアルミナ、チタン、炭酸塩、水酸化物、活性炭、ジルコニアなどの担体に担持されたものがよい。
本発明におけるパラジウムおよび/またはルテニウム担持触媒の担持量は、特に限定はないが、通常0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%であり、アルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物を使用する場合、担持量は、通常、0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜15重量%である。
【0022】
本発明の触媒は公知の調製方法で準備することができる。代表的な触媒調製方法について説明すれば、たとえば、可溶性の鉛化合物および塩化パラジウムなどの可溶性のパラジウム塩を含む水溶液に担体を加えて加温含浸させ、パラジウム、鉛を含浸する。ついでホルマリン、ギ酸、ヒドラジンあるいは水素ガスなどで還元する。この例で示すならば、パラジウムを担持する前に鉛を担持してもよいし、パラジウムと鉛を同時に担持してもよい。
【0023】
触媒調製のために用いられるパラジウム化合物及びルテニウム化合物は、例えば蟻酸塩、酢酸塩などの有機酸塩、硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩のごとき無機酸塩、アンミン錯体、ベンゾニトリル錯体、アセチルアセトナート錯体、カルボニル錯体などの有機金属錯体、酸化物、水酸化物などのなかから適宜選ばれるが、パラジウム化合物としては塩化パラジウム、酢酸パラジウムなどが、ルテニウム化合物としては塩化ルテニウムなどが好ましい。
【0024】
Xの化合物としては硝酸塩、酢酸塩などの無機塩、ホスフィン錯体など有機金属錯体を用いることができ、硝酸塩、酢酸塩などが好適である。
またアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物についても有機酸塩、無機酸塩、水酸化物などから選ばれる。
触媒の使用量は、反応原料の種類、触媒の組成や調製法、反応条件、反応形式などによって大巾に変更することができ、特に限定はないが、触媒をスラリー状態で反応させる場合には反応液1リットル中に0.04〜0.5kg使用するのが好ましい。
【0025】
本発明の反応は、反応系にアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物(例えば、酸化物、水酸化物、炭酸塩、カルボン酸塩など)を添加して反応系のpHを6〜9に保持することが好ましい。特にpHを6以上にすることで触媒中のX成分の溶解を防ぐ効果がある。これらのアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の化合物は単独もしくは二種以上組み合わせて使用することができる。
本発明反応は、100℃以上の高温でも実施できるが、好ましくは30〜100℃、さらに好ましくは60〜90℃である。
反応時間は特に限定されるものではなく、設定した条件により異なるので一義的には決められないが通常1〜20時間である。
【0026】
【実施例】
以下、実施例をもって本発明の実施の形態を具体的に説明する。
担体として富士シリシア社製のシリカゲル (キャリアクト10(登録商標)平均粒子径 50μm)にパラジウム5重量%、鉛5重量%、マグネシウム4重量%を担持した触媒375gを、液相部が3リットルのステンレス製外部循環型気泡塔反応器に仕込み、34重量%のメタクロレイン/メタノールを1.35リットル/h、NaOH/メタノールを0.15リットル/hで供給し、温度80℃、圧力5.0kg/cmで空気を供給しながら反応を行った。
【0027】
反応液のpHが7.1となるようにNaOH濃度調製し、また、供給原料液中の鉛濃度が20ppmとなるように酢酸鉛をメタクロレイン/メタノールに溶かして連続的に供給した。
一方、反応器出口酸素濃度は、4%(酸素分圧0.20kg/cm)となるように空気量を調整しながら反応器に空気を供給した。
アルデヒド転化率、カルボン酸エステル選択率は以下のように評価した。
反応液ならびに反応器出口ガスの分析は、通常のガスクロマトグラム法にて、島津製作所製GC−8A型機に化学品検査協会製G−100カラム(ほぼ沸点順に溶出する)を装着し、恒温槽をプログラム昇温させて、水素炎検出器(FID)を用いて行った。
【0028】
【実施例1】
反応器下部のガス吹き込み管にメッシュ径40メッシュのステンレス金網を装着し(上記触媒が網目から落下しない孔径)、ガス温度を30℃に制御して、入り口圧力5.2kg/cmとして上記実施例の反応を行った。
反応を500時間継続したが、なんら問題なく実施できた。
メタクロレイン転化率61%、メタクリル酸メチル選択率90%の反応成績を得た。
【0029】
【比較例1】
ガス温度を90℃にした以外は、実施例1と同様に反応を行った。なお、反応器上部に設置したコンデンサーはメタノールとメタクロレインが十分凝縮するよう能力を上げた。
反応開始1日目から入り口圧力は単調に上昇し、2日目、入り口圧力を7.0kg/cm以上に上げないとガスを供給できなくなってしまったため、反応を中断した。
ガスの吹き込み口を観察したところ、白色の固形物が析出していた。
【0030】
【比較例2】
吹き込むガスを、エチレングリコールを用いて−10℃に設定した冷却器を通して供給した以外は、実施例1と同様に反応を行った。
反応開始直後から入り口ガス圧力が上昇し、約20時間で、入り口圧力を7.0kg/cm以上に上げなければガスを供給できなくなってしまったため、反応を停止した。
ガスの吹き込み口を観察したところ、白色の固形物が析出していた。
【0031】
【発明の効果】
本発明の製造方法は、酸素の存在下でアルデヒドとアルコールを反応させてカルボン酸エステルを製造する方法に関し、高いアルデヒドまたはアルコール転化率と高いカルボン酸エステル選択性を長期に渡り安定して実現でき、その有用性は高い。

Claims (3)

  1. 酸素の存在下でアルデヒドとアルコールを触媒と反応させてカルボン酸エステルを連続的に製造する方法において、反応器に供給する酸素を含むガスの温度を、0℃〜反応温度の間に制御することを特徴とするカルボン酸エステルの連続的製造方法。
  2. 該触媒が、パラジウムおよび/またはルテニウムと、X(Xは鉛、ビスマス、水銀、タリウムから選ばれる少なくとも1種類以上の金属を示す)を含む触媒であることを特徴とする請求項1記載のカルボン酸エステルの連続的製造方法。
  3. アルデヒドがアクロレインおよび/またはメタクロレインで、アルコールがメタノールおよび/またはエタノールである請求項1または2記載のカルボン酸エステルの連続的製造方法。
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