JP2004345715A - 製品収容容器用パージシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】FOUP等、被収容物を収容する容器の内部をパージする際に用いられる給排気ポートにおいて、当該給排気ラインを外部環境に対して良好にシールするシステムを提供する。
【解決手段】シール部材20を、リング形状の本体部、本体部におけるリング内周部より突出する内周リップ20b、および本体部におけるリング外周部より外周リップ20cを有する形状とし、内周リップ20b、外周リップ20c等により形成される空間を排気可能な構成とする。
【選択図】 図1
【解決手段】シール部材20を、リング形状の本体部、本体部におけるリング内周部より突出する内周リップ20b、および本体部におけるリング外周部より外周リップ20cを有する形状とし、内周リップ20b、外周リップ20c等により形成される空間を排気可能な構成とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、半導体、フラットパネルディスプレイ用のパネル、光ディスク等、高清浄な環境下にてそのプロセスが行われる物品の製造工程において、当該物品収容のために用いられる製品収容容器、および当該容器の開閉操作を行うためのいわゆるロードポートに関する。より詳細には、前述の物品、主として300mm径の半導体用ウエハの処理工程においてこれを被収容物として用いられるいわゆるFOUP(front−opening unified pod)において、その内部に封入された気体を置換するパージシステムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
【特許文献1】特表2002−510150号公報
【特許文献2】米国特許第6164664号公報
【特許文献3】米国特許第5988233号公報
【特許文献4】特表2002−531934号公報
【特許文献5】特開平8−203993号公報
【0003】
これまで、半導体デバイスの製造工程では、ウエハに対して各種処理を施すための工場全体をクリーンルーム化するで、求められるプロセス中の高清浄化に対応していた。しかし、ウエハの大径化に伴って、この様な対処では構成上環境を得ることがコスト等において問題となり、ここ数年、各処理装置各々に対して高清浄度に保ったミニエンバイロンメント(微小環境)空間を確保する手段がとられている。
【0004】
具体的には工場全体の清浄度を高めるのではなく、製造工程内における各処理装置内およびその間の移動中における保管用容器(以下、ポッドと呼ぶ)内のみを高清浄度に保つこととしている。このポッドを、上述のごとくFOUPと総称している。この様に、わずかな空間のみを高清浄化するいわゆるミニエンバイロンメント方式を採用することで、工場全体をクリーンルーム化した場合と同じ効果を得て設備投資や維持費を削減して効率的な生産工程を実現している。
【0005】
以下、実際に用いられる、いわゆるミニエンバイロンメント方式に対応した半導体処理装置等について簡単に説明する。図6は半導体ウエハ処理装置50の全体を示している。半導体ウエハ処理装置50は、主にロードポート部51、搬送室52、および処理室59から構成されている。それぞれの接合部分は、ロードポート側の仕切り55aおよびカバー58aと、処理室側の仕切り55bおよびカバー58bとにより区画されている。半導体ウエハ処理装置50における搬送室52では塵を排出して高清浄度を保つ為、その上部に設けられたファン(不図示)により搬送室52の上方から下方に向かって空気流を発生させている。これで塵は常に下側に向かって排出されることになる。
【0006】
ロードポート部51上には、シリコンウエハ等(以下、単にウエハと呼ぶ)被収容製品の保管用容器たるポッド2が台53上に据え付けられる。先にも述べたように、搬送室52の内部はウエハ1を処理する為に高清浄度に保たれており、更にその内部にはロボットアーム54が設けられている。このロボットアーム54によって、ウエハはポッド2内部と処理室59の内部との間を移送される。処理室59には、通常ウエハ表面等に薄膜形成、薄膜加工等の処理を施すための各種機構が内包されているが、これら構成は本発明と直接の関係を有さないためにここでの説明は省略する。
【0007】
ポッド2は、被処理物たるウエハ1を内部に収めるための空間を有し、いずれか一面に開口部を有する箱状の本体部2aと、該開口部を密閉するための蓋4とを備えている。本体部2aの内部にはウエハ1を一方向に重ねる為の複数の段を有する棚が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定としてポッド2内部に収容される。なお、ここで示した例においては、ウエハ1を重ねる方向は、鉛直方向となっている。搬送室52のロードポート部51側には、開口部10が設けられている。開口部10は、ポッド2が開口部10に近接するようにロードポート部51上で配置された際に、ポッド2の開口部と対向する位置に配置されている。また、搬送室52には内側における開口部10付近には、不図示のオープナが設けられている。当該オープナがポッド2から蓋4を取り外した後に、ロボットアーム54によるウエハ1の搬出あるいは搬入の操作が為されることとなる。
【0008】
図7は、図6に示した台53およびその上に載置されたポッド2に関し、これらの断面に観察される構成の概略を示している。ポッド2の下部には、凹部5、給気ポート7および排気ポート9が設けられている。また、台53の表面には、凹部5に嵌合することによってポッド2の載置位置を規制する位置決めピン12、ポッド2側の給気ポート7と当接する台53側の給気ポート14、およびポッド2側の排気ポート9と当接する台53側の排気ポート16が設けられている。台53側の給排気ポート14、16の開口部には、これらポートがポッド2側のポートと当接した際にこの部分の気密性を高めるためのシール部材18が配置されている。ポッド側の給排気ポート7、9の開口部近傍にはフィルタ部材11が配置されており、当該ポートを介して塵埃等がポッド2内部に侵入することを防止している。また、台53側の給気ポート14および排気ポート16は、それぞれ不図示の逆止弁、フローメータ等を介して、外部装置たる不図示の置換ガス供給源および置換ガス排気源に接続されている。
【0009】
以上述べた構成は、例えば、
【特許文献4】あるいは
【特許文献5】に、その構成が概略開示されている。通常、この様な製品収容用のポッド2に対しては、塵埃等の付着を抑制したウエハ1が持ち込まれ、その内部雰囲気を清浄な窒素等の不活性ガスにより置換し、収容状態でのウエハ表面に対する自然酸化等の化学変化あるいは有機汚染等の発生を抑制している。この様な内部雰囲気の置換操作は、ポッド2が台53上に載置された状態において、上述したポッド2および台53各々に設けられた給排気ポートから形成されるガス流路を介して行われる。従って、当該ガス流路は、充分な量の置換用ガスあるいは内部雰囲気を流しえる大きさと、置換用ガスあるいは内部雰囲気を汚染しないための充分な機密性を確保する必要がある。シール部材18は、これら要求を満たす十分なシール特性の確保が求められる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
リング状の形状を有するいわゆるパッキンが、シール部材として従来より用いられている。当該パッキンを用いた場合におけるポッド側排気(給気)ポート、台側排気(給気)ポートの概略断面図を、図8Aおよび8Bに示す。図8Aは、シール部材が、上部開口に向かうに従ってその内径が小さくなる湾曲内面形状を有する、いわゆるドーム型の形状を有するシール部材18aを用いた場合を示す。また図8Bは、シール部材が、上部開口に向かうに従ってその内径が大きくなる湾曲内面形状を有する、いわゆる漏斗型の形状を有するシール部材18bを用いた場合を示す。
【0011】
パッキン内部すなわちガス流路側の圧力がパッキン外部の圧力より大きい場合には、図8Aに示すシール部材18aに対しては、当該ドーム型形状を外側に変形させる圧力が加えられる。このような状況として、当該シール部材18aが給気ポート側に用いられる場合等が考えられる。この場合、シール部材18aのシール面が、ポッド2側のポート端部に対してより密着するように変形圧力が与えられることとなり、シール特性はより強化されて安定したものとなる。しかしながら、パッキン内部の圧力が外部の圧力より小さい場合、すなわちシール部材18aが排気ポート側に用いられたような場合等では、この圧力差によって、図中矢印で示すようなドーム型形状が内側に変形させられる変形圧力が与えられる。その結果、シール部材18aのシール面とポッド2のポート端部との密着性が低下し、極端な場合には隙間等が発生することも考えられる。
【0012】
また、パッキン内部の圧力がパッキン外部の圧力より小さい場合には、図8Bに示すシール部材18bに対しては、当該漏斗型形状を内側に変形させる圧力が加えられる。このような状況として、当該シール部材18bが排気ポート側に用いられる場合等が考えられる。この場合、シール部材18bのシール面が、ポッド2側のポート端部に対してより密着するように変形圧力が与えられることとなり、シール特性はより強化されて安定したものとなる。しかしながら、パッキン内部の圧力が外部の圧力より大きい場合、すなわちシール部材18aが給気ポート側に用いられたような場合等では、この圧力差によって、図中矢印で示すような漏斗型形状が外側に変形させられる変形圧力が与えられる。その結果、シール部材18bのシール面とポッド2のポート端部との密着性が低下し、極端な場合には隙間等が発生することも考えられる。
【0013】
従って、ドーム型形状のシール部材と漏斗型形状のシール部材とは共用することが困難であり、各々そのシールすべき環境が正圧であるか負圧であるかに応じて使い分ける必要がある。さらに、これらシール部材が記すべき環境は、一般的にその圧力が変化するため、個々のシール特性が環境圧の変化に伴って変化するため、一定のシール特性を確保するためにはこれらシール部材に対してこれを押しつぶす加重を付加して一定以上の変形を与えておく必要がある。この場合、大きな加重に加えることとが必要となるが、このために繰り返して変形されるうちにシール部材が塑性変形してしまい、当該シール部材の交換頻度が高くなるという問題がある、同時に、これらシール部材を均等に変形して良好なシール特性を確保するために、ポッド側、台側、さらにはシール部材のシール面の面精度を常に保つこととが求められ、これら部材の加工コストの上昇を招いていた。
【0014】
【特許文献1】乃至
【特許文献3】には、この様な繰り返し加重による塑性変形防止を目的とした、湾曲ドーム型のグロメット、あるいはベロータイプのシール部材が開示されている。これら形状は、この塑性変形防止という観点では好適な効果を呈しえると思われる。しかしながら、シール内環境の圧力変化によってシール特性が変化するという本発明が解決しようとする課題に対しては、特に有効な効果は示さないと考えられる。
【0015】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、シール内環境の圧力の正圧、負圧等の変化にかかわらず良好なシール特性を示し得るパージシステムの提供を目的とするものである。また、同時に本発明は、シール部材を過大に変形させる大きな変形加重、厳しいシール面精度を達成しなくとも良好なシール特性を示し得るパージシステムの提供をも目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るパージシステムは、製品を収容する容器に形成されたポートと容器が載置される台に形成されたポートとをシール部材を介して略当接させ、台側のポートと容器側のポートとの間において容器内部に対してガスの供給あるいは排気の少なくとも一方を行うガスラインを形成するシステムであって、シール部材は、台側のポート開口端部において当該開口の外周を囲んで固定されるリング形状からなる本体部と、本体部のリング形状の内周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第一のリップ部と、本体部のリング形状の外周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第二のリップ部と、本体部において第一および第二のリップ部の間に第一および第二のリップ部が形成されていない端面に貫通する孔とを有し、台は、孔と連通し、排気系に接続されるガス流路を有することを特徴としている。
【0017】
なお、上記システムにおいては、第一のリップ部と第二のリップ部とは、シール部材によって周囲環境と隔置される空間の圧力に応じて、第一および第二のリップ部の延在する方向であって各々異なる方向に変形することが好ましい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るパージシステムは、製品を収容する容器に形成されたポートと容器が載置される台に形成されたポートとをシール部材を介して略当接させ、台側のポートと容器側のポートとの間において容器内部に対してガスの供給あるいは排気の少なくとも一方を行うガスラインを形成するシステムであって、シール部材は容器側のポート開口端部において当該開口の外周を囲んで固定されるリング形状からなる本体部と、本体部のリング形状の内周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第一のリップ部と、本体部のリング形状の外周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第二のリップ部とを有し、台は、台側のポートと容器側のポートとを当接させた際に第一および第二のリップ部の間に形成される部分と連通し、排気系に接続されるガス流路を有することを特徴としている。
【0019】
なお、上記システムにおいては、第一のリップ部と第二のリップ部とは、シール部材によって周囲環境と隔置される空間の圧力に応じて、第一および第二のリップ部の延在する方向であって各々異なる方向に変形することを特徴としている。
【0020】
なお、ここで述べた製品、容器、台は、各々以下の実施の形態等に述べられるウエハ、ポッド、およびオープナにおける台に対応している。また、第一のリップ部、第二のリップ部は、以下の実施の形態における内周リップおよび外周リップにそれぞれ対応している。
【0021】
【実施の形態】
本発明の一実施の形態に関して、図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明に係るシステムに好適に用いられるシール部材の斜視図および部分断面図に関するものであり、図2は、図1に示すシール部材の線2−2における断面図を示したものである。本発明に係るシステムに用いられるシール部材20は、二重シール構造を有しており、略リング形状からなる本体部20a、本体部20aの一端面上の内周側に形成された内周リップ20b、本体部20aにおける内周リップ20bが形成された端面上の外周側に更に形成された外周リップ20cとから構成されている。また、本体部20aにおける内周リップ20bと外周リップ20cの間には、本体部20aの一端面から他端面に抜ける吸引孔20dが複数個設けられている。
【0022】
内周リップ20bは、その上方に向かうに従って内径が小さくなる、シール部材20の中心軸に対してのドーム型形状を有している。また、外周リップ20cは、その上方に向かうに従って内径が大きくなる、中心軸に対しての漏斗型形状を有している。これら構成とすることにより、シール内環境が正圧に保たれる場合には、ドーム型形状を有する内周リップ20bが、また、シール内環境が負圧に保たれる場合には漏斗型形状を有する外周リップ20cが、各々好適にシール作用をしめすため、シール内環境の圧力によらず良好なシール特性が得られることとなる。また、2種類のリップが各々異なる動作を示すことからシール面精度が低い場合、あるいはシール部材を押しつぶすための加重がわずかな場合であっても、良好なシール特性を得ることが可能となる。
【0023】
また、上述の如く、本例に示すシール部材20には、吸気孔20dが設けられている。当該吸気孔20を介することによって、シール部材20における内周リップ20bおよび外周リップ20cが各々ポッド側ポート端部と当接した際に、内周リップ20b、外周リップ20cおよびポート端部によって形成される空間内部を排気することが可能である。この排気操作によって、シール部材20はポッド側ポート端部とより強力に密着することとなり、シール特性を更に改善することが可能となる。また、当該操作を行うことにより、シール面の精度が低い場合、あるいはシール部材を押しつぶすための加重がわずかな場合であっても、シール部材自身が能動的にシール作用を呈することで、良好なシール特性を得ることが可能となる。
【0024】
なお、本例においては、シール部材に吸気孔を設けることとしているが、仮にこれら吸引孔を有さない構成とし、複数のリップを有するだけの構成としても良い。なお、本例においては、二重シールにおける個々のリップ形状をそれぞれドーム型形状および漏斗型形状としたが、本発明はこれに限定されない。具体的には、シール内環境における圧力によって、各々のリップが異なる方向に変形するような形状を有することとすれば、同様の効果が得られる。また、個々のリップ形状を同一の形状からなるものとした場合であっても、本実施例における吸気孔と同等の作用を有する構成を複数のリップの間に設けることにより、シール部材とポート端部との密着性を高める効果が得られる。
【0025】
(第一の実施の形態)
次に、本発明の第一の実施の形態に係るシステムを、現在用いられているFOUPに関するシステムに対して適用した場合について、以下に図面を参照して説明する。なお、本発明を適用した半導体ウエハ処理装置およびポッドは、その概略構成が従来技術において述べた構成と略同一であるため、同一の構成に関しての説明は省略する。また、オープナ等、ポッド2の蓋4を開閉する機等に関しても本発明と直接的な関係を有さないことから、従来技術に関しての記述を援用することとし、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
図3は、台53の概略斜視図を示している。台53の表面には位置決めピン12、給気ポート14および排気ポート16が設けられている。これら給排気ポート14、16の開口部には、本発明に係るシール部材20が配置されている。図4および図5は、台53等、およびこの上に載置されるポッド2の断面構成概略を示しており、図4はポッド2が載治される直前の状態、図5はポッド2が載置された状態をそれぞれ示している。なお、本適用例においては、シール部材20とポッド2の給排気ポート端部との間に形成される空間の減圧を行うための吸気ライン19が、台53の内部に設けられている。吸気ライン19は、吸気孔20dを解して前述の空間と連通しており、吸気ライン19は、外部装置たる不図示の真空排気系に接続されている。
【0027】
以下、図面を参照して本発明を適用したFOUPシステムにおけるパージ操作等について説明する。まず、内部に半導体ウエハ1を収容し、蓋4によってその内部が密閉空間とされたポッド2が台53上方まで運ばれる。ポッド2は、台53上に突出する位置決めピン12がポッド2の下部に設けられた凹部5に略嵌合した状態で、台53上に載置される。この状態において、ポッド側の給気ポート7および排気ポート9は、各々シール部材20を介して台53側の給気ポート14および排気ポート16と当接している。
【0028】
ここで、吸気ライン19を用いて、シール部材20とポッド2側の給排気ポート端部との間に形成される空間20e内部を排気する操作を行う。当該操作によって、空間20eは減圧され、シール部材20は、この減圧空間20eの効果によって、当接するポッド2側の給排気ポート端部と強固に密着することとなる。当該操作終了後、あるいは当該操作を継続しながら、ポッド2内部のパージ操作を行う。パージ操作においては、台53側の給気ポート14、シール部材20、ポッド2側吸気ポート7、フィルタ11、ポッド2内部、フィルタ11、ポッド2側排気ポート9、シール部材20、台53側の排気ポート16の順に置換ガスを循環させることによって、ポッド2内部雰囲気の置換が行われる。
【0029】
本発明に係るシステムを上述の如くロードポートに用いることによって、給気および排気ラインが各々正圧あるいは負圧いずれに保たれているにもかかわらず、これらラインは外部環境に対して十分なシール特性を保ちながら当該状態を維持することが可能となる。従って、ポッド2内部に対して、従来と比べてより大きな流速でもって置換ガスを送ることが可能となる等、より効果的に雰囲気置換を行うことが可能となる。また、上述の減圧空間20eの内部圧力を、吸気ライン19を介してモニタすることにより、シール部材20のシール状態をモニタすることも可能である。
【0030】
なお、本実施の形態においては、給気ポートおよび排気ポートが各々一系統のみ形成された台53、およびこれと対応するポッド2が示されている。しかしながら本発明が適用可能となる構成はこれらに限られず、求められるガス置換速度、ポッド2の内容量等を考慮して、適宜その数を増減させることが好ましい。また、給気ポートのみからなる構成としても良い。この場合、当該ポートを介して置換ガスをポッド内部に供給し、置換ガス等によってポッド内部の圧力を外部の大気圧より大きくし、蓋4とポッド本体2a都の間のシール力を低下させる。このようにして、シール力が低下して生じた蓋4とポッド本体2aとの間からポッド2の内部雰囲気を流出させることによって、ポッド内部の排気を行うこととすれば良い。
【0031】
(第二の実施の形態)
上述の第一の実施の形態においては、前述したシール部材を台側に配置することとしているが、当該シール部材の配置はこれに限られず、ポッド側にこれを配置することとしても良い。この場合を本発明に係る第二の実施の形態として、図面を参照して説明する。図9は、第二の実施の形態に関し、第一に実施の形態の説明において用いた図4に対応するものである。なお、図中第一の実施の形態における構成と同様の作用を呈する構成に関しては同一の参照符号を用いて説明することとする。本実施の形態においては、シール部材20には吸気孔20dを設けず、台側のシール面であって内周リップ20bと外周リップ20cとの間に形成される空間と接触する部分に、当該空間内部を排気するための排気系19を接続することとしている。本実施の形態においても、排気系19により二つのリップの間に形成される空間内部を減圧することにより、給気および排気ラインが各々正圧あるいは負圧いずれに保たれているにもかかわらず、これらラインは外部環境に対して十分なシール特性を保ちながら当該状態を維持することが可能となる。
【0032】
なお、上述の第一及び第二の実施の形態においては、本システムの適用例として、FOUPを対象として述べているが、本発明の実施の形態は当該システムに限定されない。内部に複数の被保持物を収容する容器と、当該容器より被保持物を搬送して被保持物を処理する装置に搬送する搬送室とを有する系であって、当該容器内部の雰囲気をパージすることを要する系であれば、本発明に係るシステムを適用することは可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係るシステムに用いるシール部材は、リップ内周部に付加される圧力によって生じる変形方向が各々異なる複数のリップを有することを特徴としている。当該構成を有することにより、シール特性を得る際に、大きな加重によるリップの過大な変形、あるいはシール面とシール面と対向する面との精密な面精度を要することなく、優れたシール性を得ることが可能となる。また、当該シール部材によって外部と隔置された空間の圧力が外部圧力に対して正圧であるか負圧であるかに拘わらず、優れたシール特性を得ることが可能となる。
【0034】
さらに、当該シール部材は、本体部と複数のリップ、およびこれらと対向する部材のシール面との間に空間を形成する構造を有し、且つ当該空間内部の排気を行うための吸気孔を有している。当該構成を有することにより、前述の空間内部を排気してシール部材をこれと対向するシール面により強固に密着させ、優れたシール性を得ることが可能となる。このように、シール部材のシール面と対抗する部材のシール面とが物理的な吸着作用によって密着することからも、これらシール面に求められる面精度が、従来のシール面に求められる面精度よりも低いレベルであっても許容することが可能となる。さらに、前述の空間の内部圧力をモニタすることにより、シール状態を確認することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシステムに用いられるシール部材を斜めから見た状態および部分断面を示す図である。
【図2】図1に示したシール部材の断面形状を示す図である。
【図3】本発明における第一の実施の形態に係るシステムであって、図1に示すシール部材をFOUP用のロードポートにおける台に設置した際における、当該台を斜め上方から見た状態の概略構成を示す図である。
【図4】図3に示す台上にFOUPを配置した状態における、各々の構成の断面概略を示す図である。
【図5】図3に示す台上にFOUPを載置した状態における、各々の構成の断面概略を示す図である。
【図6】本発明および従来技術が適用される一般的な半導体ウエハ処理装置の概略構成を示す全体側面図である。
【図7】FOUP用ロードポートにおける台に対して従来のシール部材を用い、当該台に対してFOUPを載置した状態における各々の構成断面概略を示す図である。
【図8A】従来のシステム、すなわちシール部材、これを用いた台における給排気ポート端部、および対向するポッドにおける給排気ポート端部の断面概略を示す図である。
【図8B】従来のシステム、すなわちシール部材、これを用いた台における給排気ポート端部、および対向するポッドにおける給排気ポート端部の断面概略を示す図である。
【図9】本発明における第二の実施の形態に係るシステムであって、第一の実施の形態における図4に対応する各々の構成の断面概略を示す図である。
【符号の説明】
1:ウエハ
2:ポッド
3:オープナ
4:蓋
5:フレーム
7:ポッド側ガス給気ポート
9:ポッド側ガス排気ポート
10:搬送室開口部
11:フィルタ
12:位置決めピン
14:台側ガス給気ポート
16:台側ガス排気ポート
18、20:シール部材
50:半導体処理装置
51:ロードポート
52:搬送室
53:台
【発明の属する技術の分野】
本発明は、半導体、フラットパネルディスプレイ用のパネル、光ディスク等、高清浄な環境下にてそのプロセスが行われる物品の製造工程において、当該物品収容のために用いられる製品収容容器、および当該容器の開閉操作を行うためのいわゆるロードポートに関する。より詳細には、前述の物品、主として300mm径の半導体用ウエハの処理工程においてこれを被収容物として用いられるいわゆるFOUP(front−opening unified pod)において、その内部に封入された気体を置換するパージシステムに関するものである。
【0002】
【従来技術】
【特許文献1】特表2002−510150号公報
【特許文献2】米国特許第6164664号公報
【特許文献3】米国特許第5988233号公報
【特許文献4】特表2002−531934号公報
【特許文献5】特開平8−203993号公報
【0003】
これまで、半導体デバイスの製造工程では、ウエハに対して各種処理を施すための工場全体をクリーンルーム化するで、求められるプロセス中の高清浄化に対応していた。しかし、ウエハの大径化に伴って、この様な対処では構成上環境を得ることがコスト等において問題となり、ここ数年、各処理装置各々に対して高清浄度に保ったミニエンバイロンメント(微小環境)空間を確保する手段がとられている。
【0004】
具体的には工場全体の清浄度を高めるのではなく、製造工程内における各処理装置内およびその間の移動中における保管用容器(以下、ポッドと呼ぶ)内のみを高清浄度に保つこととしている。このポッドを、上述のごとくFOUPと総称している。この様に、わずかな空間のみを高清浄化するいわゆるミニエンバイロンメント方式を採用することで、工場全体をクリーンルーム化した場合と同じ効果を得て設備投資や維持費を削減して効率的な生産工程を実現している。
【0005】
以下、実際に用いられる、いわゆるミニエンバイロンメント方式に対応した半導体処理装置等について簡単に説明する。図6は半導体ウエハ処理装置50の全体を示している。半導体ウエハ処理装置50は、主にロードポート部51、搬送室52、および処理室59から構成されている。それぞれの接合部分は、ロードポート側の仕切り55aおよびカバー58aと、処理室側の仕切り55bおよびカバー58bとにより区画されている。半導体ウエハ処理装置50における搬送室52では塵を排出して高清浄度を保つ為、その上部に設けられたファン(不図示)により搬送室52の上方から下方に向かって空気流を発生させている。これで塵は常に下側に向かって排出されることになる。
【0006】
ロードポート部51上には、シリコンウエハ等(以下、単にウエハと呼ぶ)被収容製品の保管用容器たるポッド2が台53上に据え付けられる。先にも述べたように、搬送室52の内部はウエハ1を処理する為に高清浄度に保たれており、更にその内部にはロボットアーム54が設けられている。このロボットアーム54によって、ウエハはポッド2内部と処理室59の内部との間を移送される。処理室59には、通常ウエハ表面等に薄膜形成、薄膜加工等の処理を施すための各種機構が内包されているが、これら構成は本発明と直接の関係を有さないためにここでの説明は省略する。
【0007】
ポッド2は、被処理物たるウエハ1を内部に収めるための空間を有し、いずれか一面に開口部を有する箱状の本体部2aと、該開口部を密閉するための蓋4とを備えている。本体部2aの内部にはウエハ1を一方向に重ねる為の複数の段を有する棚が配置されており、ここに載置されるウエハ1各々はその間隔を一定としてポッド2内部に収容される。なお、ここで示した例においては、ウエハ1を重ねる方向は、鉛直方向となっている。搬送室52のロードポート部51側には、開口部10が設けられている。開口部10は、ポッド2が開口部10に近接するようにロードポート部51上で配置された際に、ポッド2の開口部と対向する位置に配置されている。また、搬送室52には内側における開口部10付近には、不図示のオープナが設けられている。当該オープナがポッド2から蓋4を取り外した後に、ロボットアーム54によるウエハ1の搬出あるいは搬入の操作が為されることとなる。
【0008】
図7は、図6に示した台53およびその上に載置されたポッド2に関し、これらの断面に観察される構成の概略を示している。ポッド2の下部には、凹部5、給気ポート7および排気ポート9が設けられている。また、台53の表面には、凹部5に嵌合することによってポッド2の載置位置を規制する位置決めピン12、ポッド2側の給気ポート7と当接する台53側の給気ポート14、およびポッド2側の排気ポート9と当接する台53側の排気ポート16が設けられている。台53側の給排気ポート14、16の開口部には、これらポートがポッド2側のポートと当接した際にこの部分の気密性を高めるためのシール部材18が配置されている。ポッド側の給排気ポート7、9の開口部近傍にはフィルタ部材11が配置されており、当該ポートを介して塵埃等がポッド2内部に侵入することを防止している。また、台53側の給気ポート14および排気ポート16は、それぞれ不図示の逆止弁、フローメータ等を介して、外部装置たる不図示の置換ガス供給源および置換ガス排気源に接続されている。
【0009】
以上述べた構成は、例えば、
【特許文献4】あるいは
【特許文献5】に、その構成が概略開示されている。通常、この様な製品収容用のポッド2に対しては、塵埃等の付着を抑制したウエハ1が持ち込まれ、その内部雰囲気を清浄な窒素等の不活性ガスにより置換し、収容状態でのウエハ表面に対する自然酸化等の化学変化あるいは有機汚染等の発生を抑制している。この様な内部雰囲気の置換操作は、ポッド2が台53上に載置された状態において、上述したポッド2および台53各々に設けられた給排気ポートから形成されるガス流路を介して行われる。従って、当該ガス流路は、充分な量の置換用ガスあるいは内部雰囲気を流しえる大きさと、置換用ガスあるいは内部雰囲気を汚染しないための充分な機密性を確保する必要がある。シール部材18は、これら要求を満たす十分なシール特性の確保が求められる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
リング状の形状を有するいわゆるパッキンが、シール部材として従来より用いられている。当該パッキンを用いた場合におけるポッド側排気(給気)ポート、台側排気(給気)ポートの概略断面図を、図8Aおよび8Bに示す。図8Aは、シール部材が、上部開口に向かうに従ってその内径が小さくなる湾曲内面形状を有する、いわゆるドーム型の形状を有するシール部材18aを用いた場合を示す。また図8Bは、シール部材が、上部開口に向かうに従ってその内径が大きくなる湾曲内面形状を有する、いわゆる漏斗型の形状を有するシール部材18bを用いた場合を示す。
【0011】
パッキン内部すなわちガス流路側の圧力がパッキン外部の圧力より大きい場合には、図8Aに示すシール部材18aに対しては、当該ドーム型形状を外側に変形させる圧力が加えられる。このような状況として、当該シール部材18aが給気ポート側に用いられる場合等が考えられる。この場合、シール部材18aのシール面が、ポッド2側のポート端部に対してより密着するように変形圧力が与えられることとなり、シール特性はより強化されて安定したものとなる。しかしながら、パッキン内部の圧力が外部の圧力より小さい場合、すなわちシール部材18aが排気ポート側に用いられたような場合等では、この圧力差によって、図中矢印で示すようなドーム型形状が内側に変形させられる変形圧力が与えられる。その結果、シール部材18aのシール面とポッド2のポート端部との密着性が低下し、極端な場合には隙間等が発生することも考えられる。
【0012】
また、パッキン内部の圧力がパッキン外部の圧力より小さい場合には、図8Bに示すシール部材18bに対しては、当該漏斗型形状を内側に変形させる圧力が加えられる。このような状況として、当該シール部材18bが排気ポート側に用いられる場合等が考えられる。この場合、シール部材18bのシール面が、ポッド2側のポート端部に対してより密着するように変形圧力が与えられることとなり、シール特性はより強化されて安定したものとなる。しかしながら、パッキン内部の圧力が外部の圧力より大きい場合、すなわちシール部材18aが給気ポート側に用いられたような場合等では、この圧力差によって、図中矢印で示すような漏斗型形状が外側に変形させられる変形圧力が与えられる。その結果、シール部材18bのシール面とポッド2のポート端部との密着性が低下し、極端な場合には隙間等が発生することも考えられる。
【0013】
従って、ドーム型形状のシール部材と漏斗型形状のシール部材とは共用することが困難であり、各々そのシールすべき環境が正圧であるか負圧であるかに応じて使い分ける必要がある。さらに、これらシール部材が記すべき環境は、一般的にその圧力が変化するため、個々のシール特性が環境圧の変化に伴って変化するため、一定のシール特性を確保するためにはこれらシール部材に対してこれを押しつぶす加重を付加して一定以上の変形を与えておく必要がある。この場合、大きな加重に加えることとが必要となるが、このために繰り返して変形されるうちにシール部材が塑性変形してしまい、当該シール部材の交換頻度が高くなるという問題がある、同時に、これらシール部材を均等に変形して良好なシール特性を確保するために、ポッド側、台側、さらにはシール部材のシール面の面精度を常に保つこととが求められ、これら部材の加工コストの上昇を招いていた。
【0014】
【特許文献1】乃至
【特許文献3】には、この様な繰り返し加重による塑性変形防止を目的とした、湾曲ドーム型のグロメット、あるいはベロータイプのシール部材が開示されている。これら形状は、この塑性変形防止という観点では好適な効果を呈しえると思われる。しかしながら、シール内環境の圧力変化によってシール特性が変化するという本発明が解決しようとする課題に対しては、特に有効な効果は示さないと考えられる。
【0015】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、シール内環境の圧力の正圧、負圧等の変化にかかわらず良好なシール特性を示し得るパージシステムの提供を目的とするものである。また、同時に本発明は、シール部材を過大に変形させる大きな変形加重、厳しいシール面精度を達成しなくとも良好なシール特性を示し得るパージシステムの提供をも目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るパージシステムは、製品を収容する容器に形成されたポートと容器が載置される台に形成されたポートとをシール部材を介して略当接させ、台側のポートと容器側のポートとの間において容器内部に対してガスの供給あるいは排気の少なくとも一方を行うガスラインを形成するシステムであって、シール部材は、台側のポート開口端部において当該開口の外周を囲んで固定されるリング形状からなる本体部と、本体部のリング形状の内周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第一のリップ部と、本体部のリング形状の外周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第二のリップ部と、本体部において第一および第二のリップ部の間に第一および第二のリップ部が形成されていない端面に貫通する孔とを有し、台は、孔と連通し、排気系に接続されるガス流路を有することを特徴としている。
【0017】
なお、上記システムにおいては、第一のリップ部と第二のリップ部とは、シール部材によって周囲環境と隔置される空間の圧力に応じて、第一および第二のリップ部の延在する方向であって各々異なる方向に変形することが好ましい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明に係るパージシステムは、製品を収容する容器に形成されたポートと容器が載置される台に形成されたポートとをシール部材を介して略当接させ、台側のポートと容器側のポートとの間において容器内部に対してガスの供給あるいは排気の少なくとも一方を行うガスラインを形成するシステムであって、シール部材は容器側のポート開口端部において当該開口の外周を囲んで固定されるリング形状からなる本体部と、本体部のリング形状の内周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第一のリップ部と、本体部のリング形状の外周部より本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第二のリップ部とを有し、台は、台側のポートと容器側のポートとを当接させた際に第一および第二のリップ部の間に形成される部分と連通し、排気系に接続されるガス流路を有することを特徴としている。
【0019】
なお、上記システムにおいては、第一のリップ部と第二のリップ部とは、シール部材によって周囲環境と隔置される空間の圧力に応じて、第一および第二のリップ部の延在する方向であって各々異なる方向に変形することを特徴としている。
【0020】
なお、ここで述べた製品、容器、台は、各々以下の実施の形態等に述べられるウエハ、ポッド、およびオープナにおける台に対応している。また、第一のリップ部、第二のリップ部は、以下の実施の形態における内周リップおよび外周リップにそれぞれ対応している。
【0021】
【実施の形態】
本発明の一実施の形態に関して、図面を参照して以下に説明する。図1は、本発明に係るシステムに好適に用いられるシール部材の斜視図および部分断面図に関するものであり、図2は、図1に示すシール部材の線2−2における断面図を示したものである。本発明に係るシステムに用いられるシール部材20は、二重シール構造を有しており、略リング形状からなる本体部20a、本体部20aの一端面上の内周側に形成された内周リップ20b、本体部20aにおける内周リップ20bが形成された端面上の外周側に更に形成された外周リップ20cとから構成されている。また、本体部20aにおける内周リップ20bと外周リップ20cの間には、本体部20aの一端面から他端面に抜ける吸引孔20dが複数個設けられている。
【0022】
内周リップ20bは、その上方に向かうに従って内径が小さくなる、シール部材20の中心軸に対してのドーム型形状を有している。また、外周リップ20cは、その上方に向かうに従って内径が大きくなる、中心軸に対しての漏斗型形状を有している。これら構成とすることにより、シール内環境が正圧に保たれる場合には、ドーム型形状を有する内周リップ20bが、また、シール内環境が負圧に保たれる場合には漏斗型形状を有する外周リップ20cが、各々好適にシール作用をしめすため、シール内環境の圧力によらず良好なシール特性が得られることとなる。また、2種類のリップが各々異なる動作を示すことからシール面精度が低い場合、あるいはシール部材を押しつぶすための加重がわずかな場合であっても、良好なシール特性を得ることが可能となる。
【0023】
また、上述の如く、本例に示すシール部材20には、吸気孔20dが設けられている。当該吸気孔20を介することによって、シール部材20における内周リップ20bおよび外周リップ20cが各々ポッド側ポート端部と当接した際に、内周リップ20b、外周リップ20cおよびポート端部によって形成される空間内部を排気することが可能である。この排気操作によって、シール部材20はポッド側ポート端部とより強力に密着することとなり、シール特性を更に改善することが可能となる。また、当該操作を行うことにより、シール面の精度が低い場合、あるいはシール部材を押しつぶすための加重がわずかな場合であっても、シール部材自身が能動的にシール作用を呈することで、良好なシール特性を得ることが可能となる。
【0024】
なお、本例においては、シール部材に吸気孔を設けることとしているが、仮にこれら吸引孔を有さない構成とし、複数のリップを有するだけの構成としても良い。なお、本例においては、二重シールにおける個々のリップ形状をそれぞれドーム型形状および漏斗型形状としたが、本発明はこれに限定されない。具体的には、シール内環境における圧力によって、各々のリップが異なる方向に変形するような形状を有することとすれば、同様の効果が得られる。また、個々のリップ形状を同一の形状からなるものとした場合であっても、本実施例における吸気孔と同等の作用を有する構成を複数のリップの間に設けることにより、シール部材とポート端部との密着性を高める効果が得られる。
【0025】
(第一の実施の形態)
次に、本発明の第一の実施の形態に係るシステムを、現在用いられているFOUPに関するシステムに対して適用した場合について、以下に図面を参照して説明する。なお、本発明を適用した半導体ウエハ処理装置およびポッドは、その概略構成が従来技術において述べた構成と略同一であるため、同一の構成に関しての説明は省略する。また、オープナ等、ポッド2の蓋4を開閉する機等に関しても本発明と直接的な関係を有さないことから、従来技術に関しての記述を援用することとし、ここでの詳細な説明は省略する。
【0026】
図3は、台53の概略斜視図を示している。台53の表面には位置決めピン12、給気ポート14および排気ポート16が設けられている。これら給排気ポート14、16の開口部には、本発明に係るシール部材20が配置されている。図4および図5は、台53等、およびこの上に載置されるポッド2の断面構成概略を示しており、図4はポッド2が載治される直前の状態、図5はポッド2が載置された状態をそれぞれ示している。なお、本適用例においては、シール部材20とポッド2の給排気ポート端部との間に形成される空間の減圧を行うための吸気ライン19が、台53の内部に設けられている。吸気ライン19は、吸気孔20dを解して前述の空間と連通しており、吸気ライン19は、外部装置たる不図示の真空排気系に接続されている。
【0027】
以下、図面を参照して本発明を適用したFOUPシステムにおけるパージ操作等について説明する。まず、内部に半導体ウエハ1を収容し、蓋4によってその内部が密閉空間とされたポッド2が台53上方まで運ばれる。ポッド2は、台53上に突出する位置決めピン12がポッド2の下部に設けられた凹部5に略嵌合した状態で、台53上に載置される。この状態において、ポッド側の給気ポート7および排気ポート9は、各々シール部材20を介して台53側の給気ポート14および排気ポート16と当接している。
【0028】
ここで、吸気ライン19を用いて、シール部材20とポッド2側の給排気ポート端部との間に形成される空間20e内部を排気する操作を行う。当該操作によって、空間20eは減圧され、シール部材20は、この減圧空間20eの効果によって、当接するポッド2側の給排気ポート端部と強固に密着することとなる。当該操作終了後、あるいは当該操作を継続しながら、ポッド2内部のパージ操作を行う。パージ操作においては、台53側の給気ポート14、シール部材20、ポッド2側吸気ポート7、フィルタ11、ポッド2内部、フィルタ11、ポッド2側排気ポート9、シール部材20、台53側の排気ポート16の順に置換ガスを循環させることによって、ポッド2内部雰囲気の置換が行われる。
【0029】
本発明に係るシステムを上述の如くロードポートに用いることによって、給気および排気ラインが各々正圧あるいは負圧いずれに保たれているにもかかわらず、これらラインは外部環境に対して十分なシール特性を保ちながら当該状態を維持することが可能となる。従って、ポッド2内部に対して、従来と比べてより大きな流速でもって置換ガスを送ることが可能となる等、より効果的に雰囲気置換を行うことが可能となる。また、上述の減圧空間20eの内部圧力を、吸気ライン19を介してモニタすることにより、シール部材20のシール状態をモニタすることも可能である。
【0030】
なお、本実施の形態においては、給気ポートおよび排気ポートが各々一系統のみ形成された台53、およびこれと対応するポッド2が示されている。しかしながら本発明が適用可能となる構成はこれらに限られず、求められるガス置換速度、ポッド2の内容量等を考慮して、適宜その数を増減させることが好ましい。また、給気ポートのみからなる構成としても良い。この場合、当該ポートを介して置換ガスをポッド内部に供給し、置換ガス等によってポッド内部の圧力を外部の大気圧より大きくし、蓋4とポッド本体2a都の間のシール力を低下させる。このようにして、シール力が低下して生じた蓋4とポッド本体2aとの間からポッド2の内部雰囲気を流出させることによって、ポッド内部の排気を行うこととすれば良い。
【0031】
(第二の実施の形態)
上述の第一の実施の形態においては、前述したシール部材を台側に配置することとしているが、当該シール部材の配置はこれに限られず、ポッド側にこれを配置することとしても良い。この場合を本発明に係る第二の実施の形態として、図面を参照して説明する。図9は、第二の実施の形態に関し、第一に実施の形態の説明において用いた図4に対応するものである。なお、図中第一の実施の形態における構成と同様の作用を呈する構成に関しては同一の参照符号を用いて説明することとする。本実施の形態においては、シール部材20には吸気孔20dを設けず、台側のシール面であって内周リップ20bと外周リップ20cとの間に形成される空間と接触する部分に、当該空間内部を排気するための排気系19を接続することとしている。本実施の形態においても、排気系19により二つのリップの間に形成される空間内部を減圧することにより、給気および排気ラインが各々正圧あるいは負圧いずれに保たれているにもかかわらず、これらラインは外部環境に対して十分なシール特性を保ちながら当該状態を維持することが可能となる。
【0032】
なお、上述の第一及び第二の実施の形態においては、本システムの適用例として、FOUPを対象として述べているが、本発明の実施の形態は当該システムに限定されない。内部に複数の被保持物を収容する容器と、当該容器より被保持物を搬送して被保持物を処理する装置に搬送する搬送室とを有する系であって、当該容器内部の雰囲気をパージすることを要する系であれば、本発明に係るシステムを適用することは可能である。
【0033】
【発明の効果】
本発明に係るシステムに用いるシール部材は、リップ内周部に付加される圧力によって生じる変形方向が各々異なる複数のリップを有することを特徴としている。当該構成を有することにより、シール特性を得る際に、大きな加重によるリップの過大な変形、あるいはシール面とシール面と対向する面との精密な面精度を要することなく、優れたシール性を得ることが可能となる。また、当該シール部材によって外部と隔置された空間の圧力が外部圧力に対して正圧であるか負圧であるかに拘わらず、優れたシール特性を得ることが可能となる。
【0034】
さらに、当該シール部材は、本体部と複数のリップ、およびこれらと対向する部材のシール面との間に空間を形成する構造を有し、且つ当該空間内部の排気を行うための吸気孔を有している。当該構成を有することにより、前述の空間内部を排気してシール部材をこれと対向するシール面により強固に密着させ、優れたシール性を得ることが可能となる。このように、シール部材のシール面と対抗する部材のシール面とが物理的な吸着作用によって密着することからも、これらシール面に求められる面精度が、従来のシール面に求められる面精度よりも低いレベルであっても許容することが可能となる。さらに、前述の空間の内部圧力をモニタすることにより、シール状態を確認することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシステムに用いられるシール部材を斜めから見た状態および部分断面を示す図である。
【図2】図1に示したシール部材の断面形状を示す図である。
【図3】本発明における第一の実施の形態に係るシステムであって、図1に示すシール部材をFOUP用のロードポートにおける台に設置した際における、当該台を斜め上方から見た状態の概略構成を示す図である。
【図4】図3に示す台上にFOUPを配置した状態における、各々の構成の断面概略を示す図である。
【図5】図3に示す台上にFOUPを載置した状態における、各々の構成の断面概略を示す図である。
【図6】本発明および従来技術が適用される一般的な半導体ウエハ処理装置の概略構成を示す全体側面図である。
【図7】FOUP用ロードポートにおける台に対して従来のシール部材を用い、当該台に対してFOUPを載置した状態における各々の構成断面概略を示す図である。
【図8A】従来のシステム、すなわちシール部材、これを用いた台における給排気ポート端部、および対向するポッドにおける給排気ポート端部の断面概略を示す図である。
【図8B】従来のシステム、すなわちシール部材、これを用いた台における給排気ポート端部、および対向するポッドにおける給排気ポート端部の断面概略を示す図である。
【図9】本発明における第二の実施の形態に係るシステムであって、第一の実施の形態における図4に対応する各々の構成の断面概略を示す図である。
【符号の説明】
1:ウエハ
2:ポッド
3:オープナ
4:蓋
5:フレーム
7:ポッド側ガス給気ポート
9:ポッド側ガス排気ポート
10:搬送室開口部
11:フィルタ
12:位置決めピン
14:台側ガス給気ポート
16:台側ガス排気ポート
18、20:シール部材
50:半導体処理装置
51:ロードポート
52:搬送室
53:台
Claims (4)
- 製品を収容する容器に形成されたポートと、前記容器が載置される台に形成されたポートとを、シール部材を介して略当接させ、前記台側のポートと前記容器側のポートとの間において、前記容器内部に対してガスの供給あるいは排気の少なくとも一方を行うガスラインを形成するシステムであって、前記シール部材は、前記台側のポート開口端部において当該開口の外周を囲んで固定されるリング形状からなる本体部と、前記本体部のリング形状の内周部より前記本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第一のリップ部と、前記本体部のリング形状の外周部より前記本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第二のリップ部と、前記本体部において前記第一および第二のリップ部の間に前記第一および第二のリップ部が形成されていない端面に貫通する孔とを有し、
前記台は、前記孔と連通し、排気系に接続されるガス流路を有することを特徴とするシステム。 - 前記第一のリップ部と前記第二のリップ部とは、前記シール部材によって前記周囲環境と隔置される空間の圧力に応じて、前記第一および第二のリップ部の延在する方向であって各々異なる方向に変形することを特徴とする請求項1記載のシステム。
- 製品を収容する容器に形成されたポートと、前記容器が載置される台に形成されたポートとを、シール部材を介して略当接させ、前記台側のポートと前記容器側のポートとの間において、前記容器内部に対してガスの供給あるいは排気の少なくとも一方を行うガスラインを形成するシステムであって、
前記シール部材は、前記容器側のポート開口端部において当該開口の外周を囲んで固定されるリング形状からなる本体部と、前記本体部のリング形状の内周部より前記本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第一のリップ部と、前記本体部のリング形状の外周部より前記本体部が固定された側の開口端部とは異なる他方の開口端部方向に概略向かって伸びる第二のリップ部とを有し、
前記台は、前記台側のポートと前記容器側のポートとを当接させた際に前記第一および第二のリップ部の間に形成される部分と連通し、排気系に接続されるガス流路を有することを特徴とするシステム。 - 前記第一のリップ部と前記第二のリップ部とは、前記シール部材によって前記周囲環境と隔置される空間の圧力に応じて、前記第一および第二のリップ部の延在する方向であって各々異なる方向に変形することを特徴とする請求項3記載のシステム。
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