JP2004344759A - 塗工用ロッド - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦係数が小さいとともに優れた耐摩耗性、耐食性が得られるDLC被膜が、ステンレス鋼から成る基材の表面に高い寸法精度で設けられるようにする。
【解決手段】ステンレス鋼SUS304にて構成されている基材16の表層部に窒化処理によって硬質の窒化層16nが設けられるため、浸炭などに比べて基材16の変形や歪みが少ないとともに、その窒化層16nが設けられた基材の表面にDLC被膜18が直接コーティングされているため、基材16と同程度の高い寸法精度が得られて塗工剤の塗布性能が安定し、塗工品質が向上する。また、窒化処理が施されて硬化させられているため高い密着性が得られ、優れた耐摩耗性と相まってDLC被膜18の耐久性が向上するとともに、硬質クロムメッキに比較して電解液の処理などが不要で、環境的にも有利である。
【選択図】 図1
【解決手段】ステンレス鋼SUS304にて構成されている基材16の表層部に窒化処理によって硬質の窒化層16nが設けられるため、浸炭などに比べて基材16の変形や歪みが少ないとともに、その窒化層16nが設けられた基材の表面にDLC被膜18が直接コーティングされているため、基材16と同程度の高い寸法精度が得られて塗工剤の塗布性能が安定し、塗工品質が向上する。また、窒化処理が施されて硬化させられているため高い密着性が得られ、優れた耐摩耗性と相まってDLC被膜18の耐久性が向上するとともに、硬質クロムメッキに比較して電解液の処理などが不要で、環境的にも有利である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は塗工用ロッドに係り、特に、優れた耐摩耗性、耐食性が得られるダイヤモンド状カーボン被膜で被覆した塗工用ロッドの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
円柱形状の外周部に軸方向に対して交差するように多数の凸条が一体に設けられ、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、その被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッドが知られている。
【0003】
図6は、上記塗工用ロッドの使用態様の一例を説明する図で、塗工用ロッド100により合成樹脂製のフィルムやシート、或いは紙などの被塗工部材102の表面に所定の塗工剤104を塗布する場合であり、(a) は、略水平に配設された送りローラ106の上方に略平行に塗工用ロッド100が配設され、長手形状の被塗工部材102が送りローラ106によって図の右方向へ走行させられるとともに、その送り速度に応じて定められた一定の回転速度で塗工用ロッド100が矢印で示すように送り方向へ回転させられることにより、被塗工部材102の上面に供給された塗工剤104を定量送りして被塗工部材102の表面に塗布し、所定厚さの塗膜108を形成する。また、(b) は、複数の送りローラ110によって塗工剤104が収容された容器112内を被塗工部材102が走行させられることにより、その被塗工部材102の表面に塗工剤104が付着させられる一方、その容器112の上方において被塗工部材102の表面に近接して略平行に配設された塗工用ロッド100が矢印で示すように逆方向へ所定の回転速度で回転させられ、余分な塗工剤104が掻き落とされることにより、被塗工部材102の表面に塗膜108が所定の厚さで設けられる。
【0004】
一方、図7は、塗工用ロッド100の具体例で、多数の凸条として1条のねじ山114が設けられており、そのねじ山114の間の凹所(ねじ溝)116内に保持される塗工剤104の量によって、前記塗膜108の厚さが定められる。また、かかる塗工用ロッド100は一般に、ステンレス鋼にて構成されている基材118の表面に硬質被膜120が設けられ、所定の耐摩耗性が得られるようになっている。硬質被膜120としては、例えば特許文献1に記載されているように、硬質クロムメッキやセラミック被膜、ダイヤモンド被膜など種々のものが提案されており、ダイモンド被膜としてダイヤモンド状カーボン(以下、DLC(Diamond Like Carbon)という)被膜も用いられる。DLCは緻密なアモルファス構造で、結晶学的にはダイヤモンドと異なるものであるが、高硬度で優れた耐摩耗性が得られるとともに、化学的に安定しているため強酸や強アルカリの塗工剤を塗布する場合にも使用できる。また、表面が滑らかで摩擦係数が小さいため、液晶関連などの粘性が高い塗工剤を使用する場合でも、目詰まりや摩耗が抑制される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−354808号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように硬質クロムメッキの上にDLC被膜を設けると、塗工用ロッドの表面は凹凸であるため硬質クロムメッキの膜厚がばらつき易く、塗工用ロッドの表面の寸法精度が損なわれて塗工剤の保持量などが変化し、塗膜厚さがばらついて塗工むらを生じる可能性があった。
【0007】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、摩擦係数が小さいとともに優れた耐摩耗性、耐食性が得られるDLC被膜が、ステンレス鋼から成る基材の表面に高い寸法精度で設けられるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、円柱形状の外周部に軸方向に対して交差するように多数の凸条が一体に設けられ、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、その被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッドであって、(a) ステンレス鋼の棒材にて構成されているとともに、転造加工により外周部に前記多数の凸条が設けられた基材と、(b) 窒化処理が施されることにより前記凸条を含めた前記基材の表層部に設けられた硬質の窒化層と、(c) その窒化層が設けられた前記基材の表面に直接コーティングされたDLC被膜とを有することを特徴とする。
【0009】
第2発明は、第1発明の塗工用ロッドにおいて、(a) 前記窒化層の深さは10〜80μmの範囲内で、その窒化層の表面のビッカース硬さHVは1000〜1350の範囲内であり、(b) 前記DLC被膜の膜厚は1〜5μmの範囲内で、そのDLC被膜の表面のビッカース硬さHVは2000〜4000の範囲内であることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
このような塗工用ロッドにおいては、ステンレス鋼にて構成されている塗工用ロッドの基材の表層部に窒化処理によって硬質の窒化層が設けられるため、浸炭などに比べて基材の変形や歪みが少ないとともに、その窒化層が設けられた基材の表面にDLC被膜が直接コーティングされているため、基材と同程度の高い寸法精度が得られて塗工剤の塗布性能が安定し、塗膜厚さのばらつきに起因する塗工むらが抑制されて塗工品質が向上する。
【0011】
また、窒化処理が施されて硬化させられているため高い密着性が得られ、優れた耐摩耗性と相まってDLC被膜の耐久性が向上するとともに、硬質クロムメッキに比較して電解液の処理などが不要で、環境的にも有利である。
【0012】
また、DLC被膜は、化学的に安定しているためpHが3程度以下の強酸や、pHが11程度以上の強アルカリの塗工剤を塗布する場合にも使用できる。
【0013】
また、DLC被膜は表面が滑らかで、摩擦係数μが0.05〜0.1程度と小さいため、液晶関連などの粘性が高い塗工剤を使用する場合でも、目詰まりや摩耗が抑制されて優れた塗工品質や耐久性が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の塗工用ロッドは、被塗工部材としての合成樹脂製のフィルムやシート、紙などの表面に所定の塗工剤を薄く塗布する場合に好適に用いられるが、このようなフィルムやシート、紙以外の被塗工部材に塗工剤を塗布する場合に用いることも可能である。塗工剤としては、例えば所定の流動性、粘性を有する液状物質が好適に用いられるが、粉状物などを塗工剤として塗布することもできる。
【0015】
多数の凸条は、軸方向に多数設けられていることを意味するもので、軸方向に一定の間隔で設けられるが、1周毎に分離していても、或いは所定のねじれ角で捩じれたねじ山であっても良い。その場合のねじ山は、一繋がりの1条ねじでも2以上の複数条のねじ山でも良い。凸条やその凸条間の凹所の形状は適宜定められる。
【0016】
ステンレス鋼は、耐食性や耐摩耗性などを考慮して採用され、転造加工による凸条の成形が容易なSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼が好適に用いられるが、フェライト系、マルテンサイト系等の他のステンレス鋼を使用することも可能である。
【0017】
窒化処理方法としては、イオン窒化法やガス窒化法が好適に用いられるが、塩浴窒化法や粉末窒化法などの他の処理方法を採用することもできる。また、DLC被膜のコーティング法としては、プラズマCVD法が好適に用いられ、その場合は共通の反応炉を用いてガス窒化法により窒化処理を行うことができるが、イオンビーム蒸着法やCO2 レーザ誘起放電法などの他の成膜法でDLC被膜をコーティングすることもできる。
【0018】
本発明の塗工用ロッドは、例えば図6(a) 、(b) に示す態様で使用されるが、それ以外の態様で使用することも可能である。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である塗工用ロッド10を示す図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は軸心と平行な断面の外周部分の拡大図である。この塗工用ロッド10は、円柱形状の外周部に凸条として螺旋状の1条のねじ山12が設けられたもので、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を略均一に塗布するものである。ねじ山12は、先端(外周面)が軸心と平行な円筒面を成しており、ねじ山12の間の凹所(ねじ溝)14は、底部が円弧状の略三角形状を成している。そして、例えば前記図6(a) 、(b) において前記塗工用ロッド100の代わりに配設され、軸心まわりに回転させられることにより被塗工部材102の表面に所定の塗工剤104を所定の厚さで略均一に塗布するように使用される。
【0020】
上記塗工用ロッド10は、SUS304ステンレス鋼から成る棒状の基材16の表面にDLC被膜18をコーティングしたもので、基材16の表層部には硬質の窒化層16nが設けられており、例えば図2に示す手順に従って製造される。図2のステップS1は転造工程で、例えば図3に示す転造加工装置20を用いてステンレス鋼棒材26に転造加工が施され、そのステンレス鋼棒材26の外周部に前記ねじ山12が転造される。転造加工装置20は、一対の転造ダイス22、24で円柱形状のステンレス鋼棒材26を両側から挟圧して転造加工を行うもので、ステンレス鋼棒材26は支持部材28によって支持されるようになっている。図3の(a) は、ステンレス鋼棒材26の軸心方向から見た正面図で、(b) は(a) の右側面図である。転造ダイス22、24は、何れも前記ねじ山12の間の凹所14の形状に対応する断面形状の成形凸部30が、ねじ山12と略同じピッチで軸方向に離間して外周面に複数平行、すなわちリードが0の状態で設けられたもので、図3(b) に示すように成形凸部30がステンレス鋼棒材26の軸心に対して直角な方向からねじ山12のリード角と同じ角度θだけ傾斜した姿勢で配設される。一対の転造ダイス22、24は、図3(b) の状態において互いに反対方向へ角度θで傾斜させられており、その状態で図3(a) に矢印で示す方向へ回転駆動されることにより、ステンレス鋼棒材26の外周面には傾斜角度θと同じリード角でねじ山12が転造加工されるとともに、ステンレス鋼棒材26は軸心まわりに回転しつつ図3(b) の左方向へ送り出され、所定長さで切断されることによりねじ山12を有する中間品32が得られる。なお、一対の転造ダイス22、24の何れか一方は、成形凸部30が無い円筒面のものを用いるようにしても良い。
【0021】
図2のステップS2は窒化工程で、例えば前記中間品32を400〜600℃程度のNH3 ガス雰囲気中に数時間〜十時間程度保持するガス窒化法が用いられ、本実施例では窒化層16nの深さが10〜80μmの範囲内で例えば15〜30μm程度、表面のビッカース硬さHVが1000〜1350の範囲内で例えば1050〜1150程度となるように、処理条件が定められている。
【0022】
また、図2のステップS3は、上記窒化層16nが設けられた中間品32の表面にDLC被膜18をコーティングする工程で、例えばプラズマCVD法を用いて行われ、本実施例ではDLC被膜18の膜厚が1〜5μmの範囲内で例えば3〜5μm程度、表面のビッカース硬さHVが2000〜4000の範囲内で例えば2100〜2200程度となるように、処理条件が定められている。プラズマCVD法を用いてDLC被膜18をコーティングする場合は、その反応炉を用いて前記ステップS2の窒化処理(ガス窒化)を行うことにより、中間品32を反応炉内に保持したまま窒化処理とDLC被膜18のコーティング処理とを連続して行うことができる。
【0023】
図4は、このようにして得られた塗工用ロッド10の膜厚や表面硬さなどを調べた結果の一例で、DLC被膜18の表面硬さ(HV0.025)は2160、膜厚は4.0μm、窒化層16nの深さは16μm、表面硬さ(HV0.3)は1100であった。
【0024】
このような本実施例の塗工用ロッド10によれば、ステンレス鋼SUS304にて構成されている基材16の表層部に窒化処理によって硬質の窒化層16nが設けられるため、浸炭などに比べて基材16の変形や歪みが少ないとともに、その窒化層16nが設けられた基材の表面にDLC被膜18が直接コーティングされているため、基材16と同程度の高い寸法精度が得られて塗工剤の塗布性能が安定し、塗膜厚さのばらつきに起因する塗工むらが抑制されて塗工品質が向上する。
【0025】
また、ステンレス鋼SUS304から成る基材16に窒化処理が施されて硬化させられているため高い密着性が得られ、優れた耐摩耗性と相まってDLC被膜18の耐久性が向上するとともに、硬質クロムメッキに比較して電解液の処理などが不要で、環境的にも有利である。
【0026】
また、DLC被膜18は、化学的に安定しているためpHが3程度以下の強酸や、pHが11程度以上の強アルカリの塗工剤を塗布する場合にも使用できる。
【0027】
また、DLC被膜18は表面が滑らかで、摩擦係数μが0.05〜0.1程度と小さいため、液晶関連などの粘性が高い塗工剤を使用する場合でも、目詰まりや摩耗が抑制されて優れた塗工品質や耐久性が得られる。
【0028】
因みに、上記本発明品と、ステンレス鋼SUS304の生材と、その生材に硬質クロムメッキを施したメッキ品とを用いて、pH2の強酸塗布剤、およびpH7程度の中性塗布剤を用いて耐久性試験を行ったところ、図5に示すように強酸塗布剤についてはステンレス生材に比較して3〜4倍程度の耐久性が得られ、中性塗布剤についてはクロムメッキ品に比較して10倍以上の耐久性が得られた。耐久性は、塗布剤の塗膜厚さが所定範囲内か否かによって判断した。
【0029】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である塗工用ロッドを示す図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は軸心と平行な断面の拡大図である。
【図2】図1の塗工用ロッドを製造する手順を説明するフローチャートである。
【図3】図2の転造加工工程で好適に用いられる転造加工装置を説明する概略図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側面図である。
【図4】本発明品の膜厚、表面硬さ等の諸元の一例を示す図である。
【図5】本発明品、ステンレス生材、およびクロムメッキ品を用いて行った耐久性試験の結果の一例を示す図である。
【図6】(a) 、(b) 共に塗工用ロッドを用いて塗工剤を塗布する装置の一例を説明する概略図である。
【図7】従来の塗工用ロッドの一例を示す図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は軸心と平行な断面の拡大図である。
【符号の説明】
10:塗工用ロッド 12:ねじ山(凸条) 16:基材 16n:窒化層 18:DLC被膜
【発明の属する技術分野】
本発明は塗工用ロッドに係り、特に、優れた耐摩耗性、耐食性が得られるダイヤモンド状カーボン被膜で被覆した塗工用ロッドの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
円柱形状の外周部に軸方向に対して交差するように多数の凸条が一体に設けられ、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、その被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッドが知られている。
【0003】
図6は、上記塗工用ロッドの使用態様の一例を説明する図で、塗工用ロッド100により合成樹脂製のフィルムやシート、或いは紙などの被塗工部材102の表面に所定の塗工剤104を塗布する場合であり、(a) は、略水平に配設された送りローラ106の上方に略平行に塗工用ロッド100が配設され、長手形状の被塗工部材102が送りローラ106によって図の右方向へ走行させられるとともに、その送り速度に応じて定められた一定の回転速度で塗工用ロッド100が矢印で示すように送り方向へ回転させられることにより、被塗工部材102の上面に供給された塗工剤104を定量送りして被塗工部材102の表面に塗布し、所定厚さの塗膜108を形成する。また、(b) は、複数の送りローラ110によって塗工剤104が収容された容器112内を被塗工部材102が走行させられることにより、その被塗工部材102の表面に塗工剤104が付着させられる一方、その容器112の上方において被塗工部材102の表面に近接して略平行に配設された塗工用ロッド100が矢印で示すように逆方向へ所定の回転速度で回転させられ、余分な塗工剤104が掻き落とされることにより、被塗工部材102の表面に塗膜108が所定の厚さで設けられる。
【0004】
一方、図7は、塗工用ロッド100の具体例で、多数の凸条として1条のねじ山114が設けられており、そのねじ山114の間の凹所(ねじ溝)116内に保持される塗工剤104の量によって、前記塗膜108の厚さが定められる。また、かかる塗工用ロッド100は一般に、ステンレス鋼にて構成されている基材118の表面に硬質被膜120が設けられ、所定の耐摩耗性が得られるようになっている。硬質被膜120としては、例えば特許文献1に記載されているように、硬質クロムメッキやセラミック被膜、ダイヤモンド被膜など種々のものが提案されており、ダイモンド被膜としてダイヤモンド状カーボン(以下、DLC(Diamond Like Carbon)という)被膜も用いられる。DLCは緻密なアモルファス構造で、結晶学的にはダイヤモンドと異なるものであるが、高硬度で優れた耐摩耗性が得られるとともに、化学的に安定しているため強酸や強アルカリの塗工剤を塗布する場合にも使用できる。また、表面が滑らかで摩擦係数が小さいため、液晶関連などの粘性が高い塗工剤を使用する場合でも、目詰まりや摩耗が抑制される。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−354808号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように硬質クロムメッキの上にDLC被膜を設けると、塗工用ロッドの表面は凹凸であるため硬質クロムメッキの膜厚がばらつき易く、塗工用ロッドの表面の寸法精度が損なわれて塗工剤の保持量などが変化し、塗膜厚さがばらついて塗工むらを生じる可能性があった。
【0007】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、摩擦係数が小さいとともに優れた耐摩耗性、耐食性が得られるDLC被膜が、ステンレス鋼から成る基材の表面に高い寸法精度で設けられるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、円柱形状の外周部に軸方向に対して交差するように多数の凸条が一体に設けられ、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、その被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッドであって、(a) ステンレス鋼の棒材にて構成されているとともに、転造加工により外周部に前記多数の凸条が設けられた基材と、(b) 窒化処理が施されることにより前記凸条を含めた前記基材の表層部に設けられた硬質の窒化層と、(c) その窒化層が設けられた前記基材の表面に直接コーティングされたDLC被膜とを有することを特徴とする。
【0009】
第2発明は、第1発明の塗工用ロッドにおいて、(a) 前記窒化層の深さは10〜80μmの範囲内で、その窒化層の表面のビッカース硬さHVは1000〜1350の範囲内であり、(b) 前記DLC被膜の膜厚は1〜5μmの範囲内で、そのDLC被膜の表面のビッカース硬さHVは2000〜4000の範囲内であることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
このような塗工用ロッドにおいては、ステンレス鋼にて構成されている塗工用ロッドの基材の表層部に窒化処理によって硬質の窒化層が設けられるため、浸炭などに比べて基材の変形や歪みが少ないとともに、その窒化層が設けられた基材の表面にDLC被膜が直接コーティングされているため、基材と同程度の高い寸法精度が得られて塗工剤の塗布性能が安定し、塗膜厚さのばらつきに起因する塗工むらが抑制されて塗工品質が向上する。
【0011】
また、窒化処理が施されて硬化させられているため高い密着性が得られ、優れた耐摩耗性と相まってDLC被膜の耐久性が向上するとともに、硬質クロムメッキに比較して電解液の処理などが不要で、環境的にも有利である。
【0012】
また、DLC被膜は、化学的に安定しているためpHが3程度以下の強酸や、pHが11程度以上の強アルカリの塗工剤を塗布する場合にも使用できる。
【0013】
また、DLC被膜は表面が滑らかで、摩擦係数μが0.05〜0.1程度と小さいため、液晶関連などの粘性が高い塗工剤を使用する場合でも、目詰まりや摩耗が抑制されて優れた塗工品質や耐久性が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の塗工用ロッドは、被塗工部材としての合成樹脂製のフィルムやシート、紙などの表面に所定の塗工剤を薄く塗布する場合に好適に用いられるが、このようなフィルムやシート、紙以外の被塗工部材に塗工剤を塗布する場合に用いることも可能である。塗工剤としては、例えば所定の流動性、粘性を有する液状物質が好適に用いられるが、粉状物などを塗工剤として塗布することもできる。
【0015】
多数の凸条は、軸方向に多数設けられていることを意味するもので、軸方向に一定の間隔で設けられるが、1周毎に分離していても、或いは所定のねじれ角で捩じれたねじ山であっても良い。その場合のねじ山は、一繋がりの1条ねじでも2以上の複数条のねじ山でも良い。凸条やその凸条間の凹所の形状は適宜定められる。
【0016】
ステンレス鋼は、耐食性や耐摩耗性などを考慮して採用され、転造加工による凸条の成形が容易なSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼が好適に用いられるが、フェライト系、マルテンサイト系等の他のステンレス鋼を使用することも可能である。
【0017】
窒化処理方法としては、イオン窒化法やガス窒化法が好適に用いられるが、塩浴窒化法や粉末窒化法などの他の処理方法を採用することもできる。また、DLC被膜のコーティング法としては、プラズマCVD法が好適に用いられ、その場合は共通の反応炉を用いてガス窒化法により窒化処理を行うことができるが、イオンビーム蒸着法やCO2 レーザ誘起放電法などの他の成膜法でDLC被膜をコーティングすることもできる。
【0018】
本発明の塗工用ロッドは、例えば図6(a) 、(b) に示す態様で使用されるが、それ以外の態様で使用することも可能である。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例である塗工用ロッド10を示す図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は軸心と平行な断面の外周部分の拡大図である。この塗工用ロッド10は、円柱形状の外周部に凸条として螺旋状の1条のねじ山12が設けられたもので、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、その被塗工部材の表面に所定の塗工剤を略均一に塗布するものである。ねじ山12は、先端(外周面)が軸心と平行な円筒面を成しており、ねじ山12の間の凹所(ねじ溝)14は、底部が円弧状の略三角形状を成している。そして、例えば前記図6(a) 、(b) において前記塗工用ロッド100の代わりに配設され、軸心まわりに回転させられることにより被塗工部材102の表面に所定の塗工剤104を所定の厚さで略均一に塗布するように使用される。
【0020】
上記塗工用ロッド10は、SUS304ステンレス鋼から成る棒状の基材16の表面にDLC被膜18をコーティングしたもので、基材16の表層部には硬質の窒化層16nが設けられており、例えば図2に示す手順に従って製造される。図2のステップS1は転造工程で、例えば図3に示す転造加工装置20を用いてステンレス鋼棒材26に転造加工が施され、そのステンレス鋼棒材26の外周部に前記ねじ山12が転造される。転造加工装置20は、一対の転造ダイス22、24で円柱形状のステンレス鋼棒材26を両側から挟圧して転造加工を行うもので、ステンレス鋼棒材26は支持部材28によって支持されるようになっている。図3の(a) は、ステンレス鋼棒材26の軸心方向から見た正面図で、(b) は(a) の右側面図である。転造ダイス22、24は、何れも前記ねじ山12の間の凹所14の形状に対応する断面形状の成形凸部30が、ねじ山12と略同じピッチで軸方向に離間して外周面に複数平行、すなわちリードが0の状態で設けられたもので、図3(b) に示すように成形凸部30がステンレス鋼棒材26の軸心に対して直角な方向からねじ山12のリード角と同じ角度θだけ傾斜した姿勢で配設される。一対の転造ダイス22、24は、図3(b) の状態において互いに反対方向へ角度θで傾斜させられており、その状態で図3(a) に矢印で示す方向へ回転駆動されることにより、ステンレス鋼棒材26の外周面には傾斜角度θと同じリード角でねじ山12が転造加工されるとともに、ステンレス鋼棒材26は軸心まわりに回転しつつ図3(b) の左方向へ送り出され、所定長さで切断されることによりねじ山12を有する中間品32が得られる。なお、一対の転造ダイス22、24の何れか一方は、成形凸部30が無い円筒面のものを用いるようにしても良い。
【0021】
図2のステップS2は窒化工程で、例えば前記中間品32を400〜600℃程度のNH3 ガス雰囲気中に数時間〜十時間程度保持するガス窒化法が用いられ、本実施例では窒化層16nの深さが10〜80μmの範囲内で例えば15〜30μm程度、表面のビッカース硬さHVが1000〜1350の範囲内で例えば1050〜1150程度となるように、処理条件が定められている。
【0022】
また、図2のステップS3は、上記窒化層16nが設けられた中間品32の表面にDLC被膜18をコーティングする工程で、例えばプラズマCVD法を用いて行われ、本実施例ではDLC被膜18の膜厚が1〜5μmの範囲内で例えば3〜5μm程度、表面のビッカース硬さHVが2000〜4000の範囲内で例えば2100〜2200程度となるように、処理条件が定められている。プラズマCVD法を用いてDLC被膜18をコーティングする場合は、その反応炉を用いて前記ステップS2の窒化処理(ガス窒化)を行うことにより、中間品32を反応炉内に保持したまま窒化処理とDLC被膜18のコーティング処理とを連続して行うことができる。
【0023】
図4は、このようにして得られた塗工用ロッド10の膜厚や表面硬さなどを調べた結果の一例で、DLC被膜18の表面硬さ(HV0.025)は2160、膜厚は4.0μm、窒化層16nの深さは16μm、表面硬さ(HV0.3)は1100であった。
【0024】
このような本実施例の塗工用ロッド10によれば、ステンレス鋼SUS304にて構成されている基材16の表層部に窒化処理によって硬質の窒化層16nが設けられるため、浸炭などに比べて基材16の変形や歪みが少ないとともに、その窒化層16nが設けられた基材の表面にDLC被膜18が直接コーティングされているため、基材16と同程度の高い寸法精度が得られて塗工剤の塗布性能が安定し、塗膜厚さのばらつきに起因する塗工むらが抑制されて塗工品質が向上する。
【0025】
また、ステンレス鋼SUS304から成る基材16に窒化処理が施されて硬化させられているため高い密着性が得られ、優れた耐摩耗性と相まってDLC被膜18の耐久性が向上するとともに、硬質クロムメッキに比較して電解液の処理などが不要で、環境的にも有利である。
【0026】
また、DLC被膜18は、化学的に安定しているためpHが3程度以下の強酸や、pHが11程度以上の強アルカリの塗工剤を塗布する場合にも使用できる。
【0027】
また、DLC被膜18は表面が滑らかで、摩擦係数μが0.05〜0.1程度と小さいため、液晶関連などの粘性が高い塗工剤を使用する場合でも、目詰まりや摩耗が抑制されて優れた塗工品質や耐久性が得られる。
【0028】
因みに、上記本発明品と、ステンレス鋼SUS304の生材と、その生材に硬質クロムメッキを施したメッキ品とを用いて、pH2の強酸塗布剤、およびpH7程度の中性塗布剤を用いて耐久性試験を行ったところ、図5に示すように強酸塗布剤についてはステンレス生材に比較して3〜4倍程度の耐久性が得られ、中性塗布剤についてはクロムメッキ品に比較して10倍以上の耐久性が得られた。耐久性は、塗布剤の塗膜厚さが所定範囲内か否かによって判断した。
【0029】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である塗工用ロッドを示す図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は軸心と平行な断面の拡大図である。
【図2】図1の塗工用ロッドを製造する手順を説明するフローチャートである。
【図3】図2の転造加工工程で好適に用いられる転造加工装置を説明する概略図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右側面図である。
【図4】本発明品の膜厚、表面硬さ等の諸元の一例を示す図である。
【図5】本発明品、ステンレス生材、およびクロムメッキ品を用いて行った耐久性試験の結果の一例を示す図である。
【図6】(a) 、(b) 共に塗工用ロッドを用いて塗工剤を塗布する装置の一例を説明する概略図である。
【図7】従来の塗工用ロッドの一例を示す図で、(a) は軸心と直角な方向から見た正面図、(b) は軸心と平行な断面の拡大図である。
【符号の説明】
10:塗工用ロッド 12:ねじ山(凸条) 16:基材 16n:窒化層 18:DLC被膜
Claims (2)
- 円柱形状の外周部に軸方向に対して交差するように多数の凸条が一体に設けられ、被塗工部材の表面近傍に略平行に配設されて軸心まわりに回転させられるとともに、該被塗工部材の表面に沿って相対移動させられることにより、該被塗工部材の表面に所定の塗工剤を塗布する塗工用ロッドであって、
ステンレス鋼の棒材にて構成されているとともに、転造加工により外周部に前記多数の凸条が設けられた基材と、
窒化処理が施されることにより前記凸条を含めた前記基材の表層部に設けられた硬質の窒化層と、
該窒化層が設けられた前記基材の表面に直接コーティングされたダイヤモンド状カーボン被膜と
を有することを特徴とする塗工用ロッド。 - 前記窒化層の深さは10〜80μmの範囲内で、該窒化層の表面のビッカース硬さHVは1000〜1350の範囲内であり、
前記ダイヤモンド状カーボン被膜の膜厚は1〜5μmの範囲内で、該ダイヤモンド状カーボン被膜の表面のビッカース硬さHVは2000〜4000の範囲内である
ことを特徴とする請求項1に記載の塗工用ロッド。
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