JP2004344398A - 錠剤の粉取り機 - Google Patents
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Abstract
【課題】錠剤を欠損させることなく,多数の錠剤をバッチ式に迅速に処理できる粉取り機を提供する。
【解決手段】排気室11の下方に錠剤aの受け入れシュート20を配置し,上方に排出シュート30を配置し,受け入れシュート20から排出シュート30まで錠剤aを搬送するバケット45と,受け入れシュート20から錠剤aを受取る受取位置から,排出シュート30に錠剤aを受け渡す受渡し位置まで,バケット45を移動させる移動機構35と,バケット45を揺動自在に支持する揺動機構40を備え,バケット45の壁面には,錠剤aを通さない大きさの孔50が複数形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】排気室11の下方に錠剤aの受け入れシュート20を配置し,上方に排出シュート30を配置し,受け入れシュート20から排出シュート30まで錠剤aを搬送するバケット45と,受け入れシュート20から錠剤aを受取る受取位置から,排出シュート30に錠剤aを受け渡す受渡し位置まで,バケット45を移動させる移動機構35と,バケット45を揺動自在に支持する揺動機構40を備え,バケット45の壁面には,錠剤aを通さない大きさの孔50が複数形成されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,錠剤の表面に付着している粉を取り除くための,錠剤の粉取り機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば打錠機から排出された錠剤の表面には,賦形剤などが粉となって付着していることが多い。そこで,そのような錠剤の表面に付着している粉を取り除くための装置として,本出願人らは,先に特開平8−141051号公報の「錠剤の粉取り機」を開示している。この装置によれば,振動フィーダで錠剤を樋状の通路に搬送する間に,多数の孔から吸引して錠剤の表面に付着した粉を取り除くように構成している。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−141051号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人らが開示したこの粉取り機は,錠剤を欠損させることなく粉取りができるといった利点があるが,処理時間が短くできず,また,多数の錠剤をまとめて処理するいわゆるバッチ式の処理がしにくいという課題があった。
【0005】
本発明の目的は,錠剤を欠損させることなく,多数の錠剤をバッチ式に迅速に処理できる粉取り機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,排気室の下方に錠剤の受け入れシュートを配置し,上方に排出シュートを配置し,前記受け入れシュートから前記排出シュートまで錠剤を搬送するバケットと,前記受け入れシュートから錠剤を受取る受取位置から,前記排出シュートに錠剤を受け渡す受渡し位置まで,前記バケットを移動させる移動機構と,前記バケットを揺動自在に支持する揺動機構を備え,前記バケットの壁面には,錠剤を通さない大きさの孔が複数形成されていることを特徴とする,錠剤の粉取り機が提供される。
【0007】
前記受け入れシュートには,常時は閉じられ,前記バケットに錠剤を受取るときにのみ開くように構成される開閉シャッターが設けられていても良い。また,前記バケットに入れられた錠剤に空気を吹付けるノズルを備えていても良い。また,前記バケットの内部に,吸引口を備えていても良い。
【0008】
本発明の粉取り機にあっては,受取位置において受け入れシュートからバケットに錠剤が受取られる。こうしてバケットに受取られた錠剤は,移動機構によってバケットごと受渡し位置に搬送される。そして,このように受取位置から受渡し位置まで搬送される間に,排気室内において,錠剤の表面に付着した粉が取り除かれる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態を図面を参照に説明する。
図1は,本発明の実施例にかかる粉取り機1の正面図である。図2は,図1におけるA−A断面矢視図である。図3は,バケット45,ギヤードモータ15(移動機構)及び揺動機構40を示す斜視図である。図4,5は,受け入れシュート20からバケット45に錠剤を受け渡す動作の説明図であり,図4は,シャッター27が閉じている状態,図5は,シャッター27が開いた状態を示している。
【0010】
図1,2に示すように,粉取り機1のケーシング10の内部において,前方に排気室11が形成され,後方に機械室12が形成されている。これら排気室11と機械室12の間は,仕切板13によって仕切られている。なお,図1においては,排気室11の内部を示すため,ケーシング10の前板14(前板14は,図2に示す。)を取り外した状態を示している。
【0011】
機械室12には,図示しない吸引ポンプが接続してあり,機械室12の内部雰囲気を減圧できるようになっている。仕切板13の下部には,排気室11と機械室12の雰囲気を連通させる吸引通路15が設けてある。図示しない吸引ポンプの稼動で機械室12内部雰囲気を減圧することにより,排気室11の内部雰囲気が,吸引通路15を通じて排気されるようになっている。
【0012】
排気室11の下方外側には,錠剤の受け入れシュート20が配置されている。この受け入れシュート20に隣接して錠剤の供給トラフ21が設けられており,供給トラフ21の下面には,バイブレータ22が装着されている。このバイブレータ22の振動によって,錠剤が供給トラフ21を通って受け入れシュート20に供給されるようになっている。
【0013】
受け入れシュート20の下部は,ケーシング10の側板25に形成された孔26に連通している。前述のように供給トラフ21から受け入れシュート20に供給された錠剤が,孔26を通じて受け入れシュート20から排気室11内に向って滑り落ちることができるようになっている。
【0014】
但し,受け入れシュート20の下部にはシャッター27が装着してある。後述するように,常時は,このシャッター27によって受け入れシュート20の下部が塞がれることにより,受け入れシュート20内の錠剤は滑り落ちずに,受け入れシュート20内に溜められた状態となっている。
【0015】
排気室11の内部上方には,錠剤の排出シュート30が配置されている。排出シュート30の底部には,ケーシング10の前板14を貫通する排出通路31が接続してあり,後述するように,バケット45から排出シュート30に受け渡された錠剤を,排出通路31を通じて,ケーシング10の外部に排出できるようになっている。
【0016】
機械室12には,移動機構としてのギヤードモータ35が配置されている。ギヤードモータ35の回転軸36は,仕切板13に形成された孔37を通って,排気室11内に突出している。回転軸36の先端には,排気室11内に配置されるアーム38の基端部が接続してある。
【0017】
アーム38の先端部には,揺動機構40が装着してある。仕切板13には,この揺動機構40を通過させる円弧状の溝41が設けてある。前述のギヤードモータ35の稼動によって回転軸36を中心にアーム38が回転し,それに伴って,アーム38の先端部に取付けられた揺動機構40が,この溝41内に沿ってほぼ半円を描いて移動するようになっている。
【0018】
図3に示すように,揺動機構40は,アーム38の先端部に固定された軸受41と,この軸受41に取付けられた揺動モータ42を備えている。揺動モータ42の回転軸43は,軸受41を貫通して回転自在になっている。
【0019】
揺動モータ42の回転軸43には,受け入れシュート20から排出シュート30まで錠剤を搬送するバケット45が支持されている。前述のように,ギヤードモータ35の稼動によってアーム38の先端部に取付けられた揺動機構40が回転移動することにより,バケット45は,受け入れシュート20に近付いた受取位置から,排出シュート30に近付いた受渡し位置まで移動させられるようになっている。図1,2中において,一点鎖線で描かれたバケット45は,排気室11の下方に配置された受け入れシュート20近傍の受取位置に移動した状態を示している。一方,図1,2中において,実線で描かれたバケット45は,排気室11の上方に配置された排出シュート30近傍の受渡し位置に移動した状態を示している。前述のギヤードモータ35の稼動によって,バケット45は,これら受取位置と受渡し位置の間を往復移動させられるようになっている。また,この移動中に,揺動モータ42が正逆回転稼動することによって,バケット45は揺動モータ42の回転軸43を中心に揺動を繰り返すように構成されている。
【0020】
図3に示すように,バケット45は,所定の間隔を開けて対向配置された一対の横壁面46,46と,これら横壁面46,46の周縁部を囲んで配置された周壁面47で構成されている。揺動モータ42の回転軸43は,これら横壁面46,46と周壁面47で構成されるバケット45内部の中央を貫通している。横壁面46,46は,揺動モータ42の回転軸43に固定されており,これによって,回転軸43にバケット45が支持されている。周壁面47は,横壁面46,46の周縁部をほぼ全周囲むように取付けられている。但し,周壁面47の一部には,開口部48が開口している。一対の横壁面46,46と周壁面47で囲まれたバケット45の内部に対して,この開口部48を通じて,錠剤を入出させるようになっている。
【0021】
バケット45の周壁面47は,例えばパンチングメタルなどからなり,周壁面47のほぼ全体に分布して,錠剤を通さない大きさの孔50が多数形成されている。
【0022】
バケット45内部においては,揺動モータ42の回転軸43の表面にスリット状の吸引口51が複数箇所に形成されている。これら吸引口51も,錠剤を通さない大きさを有している。各吸引口51には,回転軸43及びアーム38の内部を通る吸引管路52が連通しており,図示しない吸引ポンプの稼動によって,バケット45内部を吸引口51及び吸引管路52を通して吸引できるようになっている。
【0023】
バケット45において,揺動モータ42から離れた方の横壁面46の外側面には,レバー54が取り付けられている。このレバー54の先端は,周壁面47よりも外側に突出している。揺動モータ42の稼動によって,レバー54がバケット45と一体的に回転し,レバー54の先端が上下動させられるようになっている。
【0024】
図4,5に示すように,受け入れシュート20の底面は傾斜面55になっており,この傾斜面55の最下部には,ケーシング10の側板25に形成された孔26と向い合う孔56が開口している。これにより,シュート20内の錠剤aが,孔26及び孔56を通じて排気室11内に向って滑り落ちることができるようになっている。
【0025】
受け入れシュート20の下部(傾斜面55の下部)には,軸57が設けられており,この軸57を介して,前述のシャッター27が回転自在に支持されている。シャッター27は,底面60と,この底面60の左右(図4,5では,底面60の前後)に立設された一対のガイド板61,61で構成されている。軸57に回転自在に支持されることにより,シャッター27の底面60は,図4に示すように,軸57を中心にして図4中において時計回転方向に回転して斜め上方に上昇した姿勢と,図5に示すように,軸57を中心にして図5中において反時計回転方向に回転して斜め下方に下降した姿勢に,切替えられるようになっている。
【0026】
受け入れシュート20は,ケーシング10の側板25に対してプレート65を介して固定されている。このプレート65に設けられたピン66と,シャッター27のガイド板61に設けられたピン67の間に引張りバネ68が装着してあり,常時は,この引張りバネ68の引張り力によって,シャッター27は軸57を中心にして,図4中において時計回転方向に回転させられ,これにより,シャッター27の底面60が,軸57を中心にして斜め上方に上昇した姿勢にさせられている。このようにシャッター27の底面60が上昇している時は,受け入れシュート20下部の孔56が底面60で塞がれた格好となり,錠剤aはシュート20内から滑り落ることがない。
【0027】
シャッター27の底面60下面には係合ピン70が取り付けられている。前述のように,ギヤードモータ35の稼動によってバケット45が受け入れシュート20近傍の受取位置に移動させられた際には,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54が,この係合ピン70と係合する位置関係になっている。
【0028】
図4に示すように,受取位置において,揺動モータ42の稼動によりバケット45が回転軸43を中心に図4中において反時計回転方向に回転させられた状態では,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は上昇しており,シャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げない。これにより,シャッター27は,引張りバネ68の引張り力によって,軸57を中心にして図4中において時計回転方向に回転させられ,シャッター27の底面60が受け入れシュート20下部の孔56を塞ぐので,錠剤aはシュート20内から滑り落ることがない。また,この状態(バケット45が回転軸43を中心に図4中において反時計回転方向に回転させられた状態)では,バケット45の開口部48は上に位置している。
【0029】
一方,図5に示すように,受取位置において,揺動モータ42の稼動によりバケット45が回転軸43を中心に図5中において時計回転方向に回転させられると,それに伴って,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は下降し,バケット45の開口部48もケーシング10の側板25に形成された孔26に向く位置まで下降する。そして,下降したレバー54の先端は,受け入れシャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げる。これにより,シャッター27は,引張りバネ68の引張り力に抗して,軸57を中心にして図5中において反時計回転方向に回転させられ,シャッター27の底面60が軸57を中心にして斜め下方に下降した姿勢となる。こうして,斜め下方に下降したシャッター27の先端(軸57から離れた位置にあるシャッター27の底面60の先端)は,孔26に向く位置まで下降させられたバケット45の開口部48内に入り込んだ位置に移動する。これにより,受け入れシュート20内の錠剤aは,孔26及び孔56を通じて,シャッター27上を滑り落ちながら,バケット45内に受け渡されることとなる。
【0030】
図1に示すように,排気室11の天井には,こうしてバケット45に入れられた錠剤aに空気を吹付けるノズル75が設けられている。この実施の形態では,ギヤードモータ35の稼動によってバケット45が受取位置から受渡し位置まで移動する途中において,ノズル75からバケット45内の錠剤aに向って空気を吹付けるようになっている。図1中の二点鎖線で描かれたバケット45は,そのように受取位置と受渡し位置の間において,ノズル75から空気が吹付けれる位置に移動したバケット45の状態を示している。なお,このようにノズル75からバケット45に空気が吹付けれる際には,前述の揺動モータ42の稼動によって,開口部48がノズル75に向くような姿勢にバケット45は回転させられるようになっている。
【0031】
さて,以上のように構成された本発明実施例にかかる粉取り機1において,例えば打錠機から排出されたばかりの錠剤aが,供給トラフ21から受け入れシュート20に供給される。打錠機から排出されたばかりの錠剤aの表面には賦形剤などが粉となって付着している。このように受け入れシュート20に錠剤aが供給される際には,図4に示したように,引張りバネ68の引張り力によって,シャッター27は軸57を中心にして斜め上方に上昇した姿勢になっている。このため,錠剤aがシュート20内に溜められる。
【0032】
一方,ギヤードモータ35の稼動によって,排気室11内においてアーム38が回転し,図4に示したように,アーム38先端部の揺動モータ42で支持されたバケット45が下降し,受け入れシュート20近傍の受取位置に移動する。この時,揺動モータ42の稼動により,バケット45の開口部48は上に向いた姿勢とされている。また,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は上昇しており,シャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げない。
【0033】
そして,受け入れシュート20内に適当な量の錠剤aが溜まると,揺動モータ42の稼動により,図5に示すように,受取位置にあるバケット45が回転軸43を中心に図5中において時計回転方向に回転させられ,バケット45の開口部48がケーシング10の側板25に形成された孔26に向く位置まで下降すると共に,レバー54の先端が下降し,シャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げる。これにより,シャッター27は,引張りバネ68の引張り力に抗して,図5中において反時計回転方向に回転させられ,シャッター27の底面60が斜め下方に下降した姿勢となる。こうして,受け入れシュート20内の錠剤aは,孔26及び孔56を通じて,シャッター27上を滑り落ちながら,バケット45内に受け渡される。
【0034】
そして,バケット45内への錠剤aの受け渡しが終了すると,揺動モータ42の稼動により,図4に示すように,再びバケット45の開口部48は上に向いた姿勢とされる。また,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は上昇し,引張りバネ68の引張り力によって,シャッター27は軸57を中心にして斜め上方に上昇した姿勢となる。こうして,供給トラフ21から供給された錠剤aがシュート20内に溜められる。
【0035】
そして,ギヤードモータ35の稼動によって,排気室11内においてアーム38が図1中の時計回転方向に回転する。こうして,アーム38先端部の揺動モータ42で支持されたバケット45が上昇し,排出シュート30近傍の受渡し位置に移動する。
【0036】
このようにバケット45が受取位置から受渡し位置に移動していく間,排気室11の内部雰囲気が吸引通路15を通じて排気されることにより,錠剤aの表面に付着した賦形剤などの粉が,バケット45の周壁面47に形成された孔50を通じて吸引除去される。また,バケット45の内部においても,回転軸43の表面に形成されたスリット状の吸引口51から吸引されることにより,錠剤aの表面に付着した賦形剤などの粉が,吸引口51及び吸引管路52を通して吸引除去される。そして,バケット45の移動中,揺動モータ42の稼動により,バケット45は,開口部48を上に向けた姿勢を保ちながら揺り動かされる。これにより,バケット45内の錠剤a全体から,満遍なく粉が除去される。
【0037】
また,バケット45が受取位置から受渡し位置に移動していく途中,図1中の二点鎖線で描かれた位置までバケット45が移動すると,排気室11の天井に設けられたノズル75からバケット45に向って空気が吹付けられる。また,このようにノズル75からバケット45に空気が吹付けれる際には,揺動モータ42の稼動によって,開口部48がノズル75に向く姿勢にされる。これにより,バケット45に入れられた錠剤aに向ってノズル75から空気が吹付けられ,錠剤aの表面に付着した粉がより確実に除去される。
【0038】
こうして,排気室11内において表面の粉を除去された錠剤aを,バケット45に入れて受渡し位置にまで搬送すると,ギヤードモータ35の稼動が停止し,バケット45が排出シュート30近傍の受渡し位置に停止する。
【0039】
その後,揺動モータ42の稼動により,バケット45は,開口部48を下に向けた姿勢にさせられる。こうして,表面の粉を除去された錠剤aが排出シュート30に受け渡され,更に,錠剤aは排出通路31を通じて,ケーシング10の外部に排出される。
【0040】
かくして,ケーシング10内において表面に付着している粉を念入りに吸引除去された錠剤aが,排出通路31を通じて機外へ排出されることとなる。本発明の実施の形態の粉取り機1によれば,バケット45に入れた状態で搬送しながら吸引することによって,錠剤aに過度の衝撃が加わるようなことがなく,欠け錠を発生させることなく,錠剤aの表面に付着している粉を良好に取り除くことができるようになる。なお,このように粉を取り除かれた錠剤aは,排出通路31を通じて外部に排出された後,適宜次の行程へ供給される。
【0041】
以上,本発明の好ましい実施の形態を例示したが,本発明は以上に説明した形態に限定されない。移動機構や揺動機構は,モータの他,シリンダー装置なども利用できる。また,バケットの形状等も適宜変形可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば,欠け錠を発生させることなく錠剤に付着した粉を良好に取り除くことができる。本発明の粉取り機は,特に硬度の低い錠剤の粉取りに適している。また,多数の錠剤をバッチ式に迅速に処理でき,更に,供給位置よりも高い位置に錠剤を搬送できるので,次の行程への錠剤の供給が便利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる粉取り機の正面図である。
【図2】図1におけるA−A断面矢視図である。
【図3】バケット,ギヤードモータ(移動機構)及びサーボモータ(揺動機構)を示す斜視図である。
【図4】受け入れシュートからバケットに錠剤を受け渡す動作の説明図であり,シャッターが閉じている状態を示している。
【図5】受け入れシュートからバケットに錠剤を受け渡す動作の説明図であり,シャッターが開いた状態を示している。
【符号の説明】
a 錠剤
1 粉取り機
10 ケーシング
11 排気室
12 機械室
13 仕切板
15 吸引通路
20 受け入れシュート
27 シャッター
30 排出シュート
35 ギヤードモータ
38 アーム
40 揺動機構
42 揺動モータ
45 バケット
48 開口部
50 孔
51 吸引口
54 レバー
68 引張りバネ
70 係合ピン
75 ノズル
【発明の属する技術分野】
本発明は,錠剤の表面に付着している粉を取り除くための,錠剤の粉取り機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば打錠機から排出された錠剤の表面には,賦形剤などが粉となって付着していることが多い。そこで,そのような錠剤の表面に付着している粉を取り除くための装置として,本出願人らは,先に特開平8−141051号公報の「錠剤の粉取り機」を開示している。この装置によれば,振動フィーダで錠剤を樋状の通路に搬送する間に,多数の孔から吸引して錠剤の表面に付着した粉を取り除くように構成している。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−141051号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本出願人らが開示したこの粉取り機は,錠剤を欠損させることなく粉取りができるといった利点があるが,処理時間が短くできず,また,多数の錠剤をまとめて処理するいわゆるバッチ式の処理がしにくいという課題があった。
【0005】
本発明の目的は,錠剤を欠損させることなく,多数の錠剤をバッチ式に迅速に処理できる粉取り機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,排気室の下方に錠剤の受け入れシュートを配置し,上方に排出シュートを配置し,前記受け入れシュートから前記排出シュートまで錠剤を搬送するバケットと,前記受け入れシュートから錠剤を受取る受取位置から,前記排出シュートに錠剤を受け渡す受渡し位置まで,前記バケットを移動させる移動機構と,前記バケットを揺動自在に支持する揺動機構を備え,前記バケットの壁面には,錠剤を通さない大きさの孔が複数形成されていることを特徴とする,錠剤の粉取り機が提供される。
【0007】
前記受け入れシュートには,常時は閉じられ,前記バケットに錠剤を受取るときにのみ開くように構成される開閉シャッターが設けられていても良い。また,前記バケットに入れられた錠剤に空気を吹付けるノズルを備えていても良い。また,前記バケットの内部に,吸引口を備えていても良い。
【0008】
本発明の粉取り機にあっては,受取位置において受け入れシュートからバケットに錠剤が受取られる。こうしてバケットに受取られた錠剤は,移動機構によってバケットごと受渡し位置に搬送される。そして,このように受取位置から受渡し位置まで搬送される間に,排気室内において,錠剤の表面に付着した粉が取り除かれる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の好ましい実施の形態を図面を参照に説明する。
図1は,本発明の実施例にかかる粉取り機1の正面図である。図2は,図1におけるA−A断面矢視図である。図3は,バケット45,ギヤードモータ15(移動機構)及び揺動機構40を示す斜視図である。図4,5は,受け入れシュート20からバケット45に錠剤を受け渡す動作の説明図であり,図4は,シャッター27が閉じている状態,図5は,シャッター27が開いた状態を示している。
【0010】
図1,2に示すように,粉取り機1のケーシング10の内部において,前方に排気室11が形成され,後方に機械室12が形成されている。これら排気室11と機械室12の間は,仕切板13によって仕切られている。なお,図1においては,排気室11の内部を示すため,ケーシング10の前板14(前板14は,図2に示す。)を取り外した状態を示している。
【0011】
機械室12には,図示しない吸引ポンプが接続してあり,機械室12の内部雰囲気を減圧できるようになっている。仕切板13の下部には,排気室11と機械室12の雰囲気を連通させる吸引通路15が設けてある。図示しない吸引ポンプの稼動で機械室12内部雰囲気を減圧することにより,排気室11の内部雰囲気が,吸引通路15を通じて排気されるようになっている。
【0012】
排気室11の下方外側には,錠剤の受け入れシュート20が配置されている。この受け入れシュート20に隣接して錠剤の供給トラフ21が設けられており,供給トラフ21の下面には,バイブレータ22が装着されている。このバイブレータ22の振動によって,錠剤が供給トラフ21を通って受け入れシュート20に供給されるようになっている。
【0013】
受け入れシュート20の下部は,ケーシング10の側板25に形成された孔26に連通している。前述のように供給トラフ21から受け入れシュート20に供給された錠剤が,孔26を通じて受け入れシュート20から排気室11内に向って滑り落ちることができるようになっている。
【0014】
但し,受け入れシュート20の下部にはシャッター27が装着してある。後述するように,常時は,このシャッター27によって受け入れシュート20の下部が塞がれることにより,受け入れシュート20内の錠剤は滑り落ちずに,受け入れシュート20内に溜められた状態となっている。
【0015】
排気室11の内部上方には,錠剤の排出シュート30が配置されている。排出シュート30の底部には,ケーシング10の前板14を貫通する排出通路31が接続してあり,後述するように,バケット45から排出シュート30に受け渡された錠剤を,排出通路31を通じて,ケーシング10の外部に排出できるようになっている。
【0016】
機械室12には,移動機構としてのギヤードモータ35が配置されている。ギヤードモータ35の回転軸36は,仕切板13に形成された孔37を通って,排気室11内に突出している。回転軸36の先端には,排気室11内に配置されるアーム38の基端部が接続してある。
【0017】
アーム38の先端部には,揺動機構40が装着してある。仕切板13には,この揺動機構40を通過させる円弧状の溝41が設けてある。前述のギヤードモータ35の稼動によって回転軸36を中心にアーム38が回転し,それに伴って,アーム38の先端部に取付けられた揺動機構40が,この溝41内に沿ってほぼ半円を描いて移動するようになっている。
【0018】
図3に示すように,揺動機構40は,アーム38の先端部に固定された軸受41と,この軸受41に取付けられた揺動モータ42を備えている。揺動モータ42の回転軸43は,軸受41を貫通して回転自在になっている。
【0019】
揺動モータ42の回転軸43には,受け入れシュート20から排出シュート30まで錠剤を搬送するバケット45が支持されている。前述のように,ギヤードモータ35の稼動によってアーム38の先端部に取付けられた揺動機構40が回転移動することにより,バケット45は,受け入れシュート20に近付いた受取位置から,排出シュート30に近付いた受渡し位置まで移動させられるようになっている。図1,2中において,一点鎖線で描かれたバケット45は,排気室11の下方に配置された受け入れシュート20近傍の受取位置に移動した状態を示している。一方,図1,2中において,実線で描かれたバケット45は,排気室11の上方に配置された排出シュート30近傍の受渡し位置に移動した状態を示している。前述のギヤードモータ35の稼動によって,バケット45は,これら受取位置と受渡し位置の間を往復移動させられるようになっている。また,この移動中に,揺動モータ42が正逆回転稼動することによって,バケット45は揺動モータ42の回転軸43を中心に揺動を繰り返すように構成されている。
【0020】
図3に示すように,バケット45は,所定の間隔を開けて対向配置された一対の横壁面46,46と,これら横壁面46,46の周縁部を囲んで配置された周壁面47で構成されている。揺動モータ42の回転軸43は,これら横壁面46,46と周壁面47で構成されるバケット45内部の中央を貫通している。横壁面46,46は,揺動モータ42の回転軸43に固定されており,これによって,回転軸43にバケット45が支持されている。周壁面47は,横壁面46,46の周縁部をほぼ全周囲むように取付けられている。但し,周壁面47の一部には,開口部48が開口している。一対の横壁面46,46と周壁面47で囲まれたバケット45の内部に対して,この開口部48を通じて,錠剤を入出させるようになっている。
【0021】
バケット45の周壁面47は,例えばパンチングメタルなどからなり,周壁面47のほぼ全体に分布して,錠剤を通さない大きさの孔50が多数形成されている。
【0022】
バケット45内部においては,揺動モータ42の回転軸43の表面にスリット状の吸引口51が複数箇所に形成されている。これら吸引口51も,錠剤を通さない大きさを有している。各吸引口51には,回転軸43及びアーム38の内部を通る吸引管路52が連通しており,図示しない吸引ポンプの稼動によって,バケット45内部を吸引口51及び吸引管路52を通して吸引できるようになっている。
【0023】
バケット45において,揺動モータ42から離れた方の横壁面46の外側面には,レバー54が取り付けられている。このレバー54の先端は,周壁面47よりも外側に突出している。揺動モータ42の稼動によって,レバー54がバケット45と一体的に回転し,レバー54の先端が上下動させられるようになっている。
【0024】
図4,5に示すように,受け入れシュート20の底面は傾斜面55になっており,この傾斜面55の最下部には,ケーシング10の側板25に形成された孔26と向い合う孔56が開口している。これにより,シュート20内の錠剤aが,孔26及び孔56を通じて排気室11内に向って滑り落ちることができるようになっている。
【0025】
受け入れシュート20の下部(傾斜面55の下部)には,軸57が設けられており,この軸57を介して,前述のシャッター27が回転自在に支持されている。シャッター27は,底面60と,この底面60の左右(図4,5では,底面60の前後)に立設された一対のガイド板61,61で構成されている。軸57に回転自在に支持されることにより,シャッター27の底面60は,図4に示すように,軸57を中心にして図4中において時計回転方向に回転して斜め上方に上昇した姿勢と,図5に示すように,軸57を中心にして図5中において反時計回転方向に回転して斜め下方に下降した姿勢に,切替えられるようになっている。
【0026】
受け入れシュート20は,ケーシング10の側板25に対してプレート65を介して固定されている。このプレート65に設けられたピン66と,シャッター27のガイド板61に設けられたピン67の間に引張りバネ68が装着してあり,常時は,この引張りバネ68の引張り力によって,シャッター27は軸57を中心にして,図4中において時計回転方向に回転させられ,これにより,シャッター27の底面60が,軸57を中心にして斜め上方に上昇した姿勢にさせられている。このようにシャッター27の底面60が上昇している時は,受け入れシュート20下部の孔56が底面60で塞がれた格好となり,錠剤aはシュート20内から滑り落ることがない。
【0027】
シャッター27の底面60下面には係合ピン70が取り付けられている。前述のように,ギヤードモータ35の稼動によってバケット45が受け入れシュート20近傍の受取位置に移動させられた際には,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54が,この係合ピン70と係合する位置関係になっている。
【0028】
図4に示すように,受取位置において,揺動モータ42の稼動によりバケット45が回転軸43を中心に図4中において反時計回転方向に回転させられた状態では,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は上昇しており,シャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げない。これにより,シャッター27は,引張りバネ68の引張り力によって,軸57を中心にして図4中において時計回転方向に回転させられ,シャッター27の底面60が受け入れシュート20下部の孔56を塞ぐので,錠剤aはシュート20内から滑り落ることがない。また,この状態(バケット45が回転軸43を中心に図4中において反時計回転方向に回転させられた状態)では,バケット45の開口部48は上に位置している。
【0029】
一方,図5に示すように,受取位置において,揺動モータ42の稼動によりバケット45が回転軸43を中心に図5中において時計回転方向に回転させられると,それに伴って,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は下降し,バケット45の開口部48もケーシング10の側板25に形成された孔26に向く位置まで下降する。そして,下降したレバー54の先端は,受け入れシャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げる。これにより,シャッター27は,引張りバネ68の引張り力に抗して,軸57を中心にして図5中において反時計回転方向に回転させられ,シャッター27の底面60が軸57を中心にして斜め下方に下降した姿勢となる。こうして,斜め下方に下降したシャッター27の先端(軸57から離れた位置にあるシャッター27の底面60の先端)は,孔26に向く位置まで下降させられたバケット45の開口部48内に入り込んだ位置に移動する。これにより,受け入れシュート20内の錠剤aは,孔26及び孔56を通じて,シャッター27上を滑り落ちながら,バケット45内に受け渡されることとなる。
【0030】
図1に示すように,排気室11の天井には,こうしてバケット45に入れられた錠剤aに空気を吹付けるノズル75が設けられている。この実施の形態では,ギヤードモータ35の稼動によってバケット45が受取位置から受渡し位置まで移動する途中において,ノズル75からバケット45内の錠剤aに向って空気を吹付けるようになっている。図1中の二点鎖線で描かれたバケット45は,そのように受取位置と受渡し位置の間において,ノズル75から空気が吹付けれる位置に移動したバケット45の状態を示している。なお,このようにノズル75からバケット45に空気が吹付けれる際には,前述の揺動モータ42の稼動によって,開口部48がノズル75に向くような姿勢にバケット45は回転させられるようになっている。
【0031】
さて,以上のように構成された本発明実施例にかかる粉取り機1において,例えば打錠機から排出されたばかりの錠剤aが,供給トラフ21から受け入れシュート20に供給される。打錠機から排出されたばかりの錠剤aの表面には賦形剤などが粉となって付着している。このように受け入れシュート20に錠剤aが供給される際には,図4に示したように,引張りバネ68の引張り力によって,シャッター27は軸57を中心にして斜め上方に上昇した姿勢になっている。このため,錠剤aがシュート20内に溜められる。
【0032】
一方,ギヤードモータ35の稼動によって,排気室11内においてアーム38が回転し,図4に示したように,アーム38先端部の揺動モータ42で支持されたバケット45が下降し,受け入れシュート20近傍の受取位置に移動する。この時,揺動モータ42の稼動により,バケット45の開口部48は上に向いた姿勢とされている。また,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は上昇しており,シャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げない。
【0033】
そして,受け入れシュート20内に適当な量の錠剤aが溜まると,揺動モータ42の稼動により,図5に示すように,受取位置にあるバケット45が回転軸43を中心に図5中において時計回転方向に回転させられ,バケット45の開口部48がケーシング10の側板25に形成された孔26に向く位置まで下降すると共に,レバー54の先端が下降し,シャッター27の底面60に取り付けられた係合ピン70を押下げる。これにより,シャッター27は,引張りバネ68の引張り力に抗して,図5中において反時計回転方向に回転させられ,シャッター27の底面60が斜め下方に下降した姿勢となる。こうして,受け入れシュート20内の錠剤aは,孔26及び孔56を通じて,シャッター27上を滑り落ちながら,バケット45内に受け渡される。
【0034】
そして,バケット45内への錠剤aの受け渡しが終了すると,揺動モータ42の稼動により,図4に示すように,再びバケット45の開口部48は上に向いた姿勢とされる。また,バケット45の横壁面46に取付けられたレバー54の先端は上昇し,引張りバネ68の引張り力によって,シャッター27は軸57を中心にして斜め上方に上昇した姿勢となる。こうして,供給トラフ21から供給された錠剤aがシュート20内に溜められる。
【0035】
そして,ギヤードモータ35の稼動によって,排気室11内においてアーム38が図1中の時計回転方向に回転する。こうして,アーム38先端部の揺動モータ42で支持されたバケット45が上昇し,排出シュート30近傍の受渡し位置に移動する。
【0036】
このようにバケット45が受取位置から受渡し位置に移動していく間,排気室11の内部雰囲気が吸引通路15を通じて排気されることにより,錠剤aの表面に付着した賦形剤などの粉が,バケット45の周壁面47に形成された孔50を通じて吸引除去される。また,バケット45の内部においても,回転軸43の表面に形成されたスリット状の吸引口51から吸引されることにより,錠剤aの表面に付着した賦形剤などの粉が,吸引口51及び吸引管路52を通して吸引除去される。そして,バケット45の移動中,揺動モータ42の稼動により,バケット45は,開口部48を上に向けた姿勢を保ちながら揺り動かされる。これにより,バケット45内の錠剤a全体から,満遍なく粉が除去される。
【0037】
また,バケット45が受取位置から受渡し位置に移動していく途中,図1中の二点鎖線で描かれた位置までバケット45が移動すると,排気室11の天井に設けられたノズル75からバケット45に向って空気が吹付けられる。また,このようにノズル75からバケット45に空気が吹付けれる際には,揺動モータ42の稼動によって,開口部48がノズル75に向く姿勢にされる。これにより,バケット45に入れられた錠剤aに向ってノズル75から空気が吹付けられ,錠剤aの表面に付着した粉がより確実に除去される。
【0038】
こうして,排気室11内において表面の粉を除去された錠剤aを,バケット45に入れて受渡し位置にまで搬送すると,ギヤードモータ35の稼動が停止し,バケット45が排出シュート30近傍の受渡し位置に停止する。
【0039】
その後,揺動モータ42の稼動により,バケット45は,開口部48を下に向けた姿勢にさせられる。こうして,表面の粉を除去された錠剤aが排出シュート30に受け渡され,更に,錠剤aは排出通路31を通じて,ケーシング10の外部に排出される。
【0040】
かくして,ケーシング10内において表面に付着している粉を念入りに吸引除去された錠剤aが,排出通路31を通じて機外へ排出されることとなる。本発明の実施の形態の粉取り機1によれば,バケット45に入れた状態で搬送しながら吸引することによって,錠剤aに過度の衝撃が加わるようなことがなく,欠け錠を発生させることなく,錠剤aの表面に付着している粉を良好に取り除くことができるようになる。なお,このように粉を取り除かれた錠剤aは,排出通路31を通じて外部に排出された後,適宜次の行程へ供給される。
【0041】
以上,本発明の好ましい実施の形態を例示したが,本発明は以上に説明した形態に限定されない。移動機構や揺動機構は,モータの他,シリンダー装置なども利用できる。また,バケットの形状等も適宜変形可能である。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば,欠け錠を発生させることなく錠剤に付着した粉を良好に取り除くことができる。本発明の粉取り機は,特に硬度の低い錠剤の粉取りに適している。また,多数の錠剤をバッチ式に迅速に処理でき,更に,供給位置よりも高い位置に錠剤を搬送できるので,次の行程への錠剤の供給が便利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる粉取り機の正面図である。
【図2】図1におけるA−A断面矢視図である。
【図3】バケット,ギヤードモータ(移動機構)及びサーボモータ(揺動機構)を示す斜視図である。
【図4】受け入れシュートからバケットに錠剤を受け渡す動作の説明図であり,シャッターが閉じている状態を示している。
【図5】受け入れシュートからバケットに錠剤を受け渡す動作の説明図であり,シャッターが開いた状態を示している。
【符号の説明】
a 錠剤
1 粉取り機
10 ケーシング
11 排気室
12 機械室
13 仕切板
15 吸引通路
20 受け入れシュート
27 シャッター
30 排出シュート
35 ギヤードモータ
38 アーム
40 揺動機構
42 揺動モータ
45 バケット
48 開口部
50 孔
51 吸引口
54 レバー
68 引張りバネ
70 係合ピン
75 ノズル
Claims (4)
- 排気室の下方に錠剤の受け入れシュートを配置し,上方に排出シュートを配置し,
前記受け入れシュートから前記排出シュートまで錠剤を搬送するバケットと,
前記受け入れシュートから錠剤を受取る受取位置から,前記排出シュートに錠剤を受け渡す受渡し位置まで,前記バケットを移動させる移動機構と,
前記バケットを揺動自在に支持する揺動機構を備え,
前記バケットの壁面には,錠剤を通さない大きさの孔が複数形成されていることを特徴とする,錠剤の粉取り機。 - 前記受け入れシュートには,常時は閉じられ,前記バケットに錠剤を受取るときにのみ開くように構成される開閉シャッターが設けられていることを特徴とする,請求項1に記載の錠剤の粉取り機。
- 前記バケットに入れられた錠剤に空気を吹付けるノズルを備えることを特徴とする,請求項1又は2に記載の錠剤の粉取り機。
- 前記バケットの内部に,吸引口を備えることを特徴とする,請求項1,2又は3に記載の錠剤の粉取り機。
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JP2003144788A JP2004344398A (ja) | 2003-05-22 | 2003-05-22 | 錠剤の粉取り機 |
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KR101860578B1 (ko) * | 2010-03-01 | 2018-05-23 | 가부시키가이샤 유야마 세이사쿠쇼 | 약제 불출기의 가루 제거 장치 |
CN115156024A (zh) * | 2022-07-04 | 2022-10-11 | 天工爱和特钢有限公司 | 一种粉末冶金的智能制造系统及方法 |
-
2003
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