JP2004342526A - スピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】スピーカ装置内に混入する高周波ノイズをスピーカキャビネット或いは音響機器の背面板にコネクタを取り付けるだけで除去し、スピーカキャビネット内の有効スペースを確保し、複数のスピーカ装置間でノイズ除去効果がバラツカないスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置を得る。
【解決手段】高周波ノイズ除去用のフィルタをコネクタ20と一体に構成するためにフェライト等の磁性体或はセラミックの如き誘電体から成る囲繞体31をコンタクト30に囲繞させる。
【選択図】 図2
【解決手段】高周波ノイズ除去用のフィルタをコネクタ20と一体に構成するためにフェライト等の磁性体或はセラミックの如き誘電体から成る囲繞体31をコンタクト30に囲繞させる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置内のワイヤを伝わって侵入するノイズを除去或は減衰させる様にフィルタを施したスピーカ用コネクタ及びスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーディオ用の電力増幅器(以下アンプと記す)として、デジタルオーディオ信号をPWM(パルス幅変調)して、所定の周波数でPWM信号をスイッチングし、駆動アンプを介して増幅し、オーディオ信号を効率的に増幅するD型アンプ(Class−D Amplifier)は消費電力や発熱量が低く、高出力が得られるため広く利用されている。
【0003】
図5は、この様なD型アンプ1を用いたPWM信号に含まれる高周波成分を除去するためのフィルタ構成を示すものである。
【0004】
図5に於いて、入力端子8からはCD等の記録媒体を介してデジタル信号が入力される。1は高周波成分等のノイズを多く発生するD型アンプを示し、D型アンプの駆動増幅部で出力されるPWM信号をL1,C1及びL2,C2で構成されたフィルタ2,3でアナログ信号に復調する。チョークトランスCHは1次側のアナログ信号と2次側のアナログ信号を相殺し、アナログ信号として音響機器9の出力端子4,5に出力する。
【0005】
6は可聴帯域外にカットオフ周波数を有する高域通過濾波器(HPF)であり、このHPF6でフィルタされた高域の高周波成分は反転アンプ7で位相を90°反転してチョークトランスCHの2次側に供給し、1次側の高周波漏話成分をキャンセルさせる様に成している。この様な構成は特許文献1に開示されている。
【0006】
また、上述の様なD型アンプ1を用いたスピーカ装置10では音響機器9の出力端子4,5とスピーカ装置10の入力端子11,12との間を接続するワイヤ13内にフェライト等の磁性材で成型したコアリング(フェライト、ビーズ)14を挿通させるかスピーカ装置10に内蔵したスピーカ15とスピーカ装置10の入力端子11,12間にLC型のフィルタ16等を介在させたりして、D型アンプ1からスピーカ装置10に混入する高周波成分のノイズを除去する様にしたフィルタも提案されている。
【0007】
更に、コアリング14の他に図6に示す様に、一対の半割体17a,17bから成るフェライト等のコア17をケース18内に収納させ、このケース18を閉じることでコア17の半割体17a,17bの溝19が突き合わされ、この半割体17a,17bの溝19に挿入したワイヤ13を1ターンだけ巻回させる様に成したフィルタが特許文献2に披瀝されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−118430号公報(図1)
【特許文献2】
特開平10−106655号公報(図12)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の図5に示す構成ではD型アンプ1の出力段以後に多くの電気部品を必要とし、コストアップと成る。またスピーカ装置10のキャビネット内にはノイズ除去用のフィルタ16の他に、図示されていないがネットワーク用のLC回路等が内蔵されているためキャビネット内の有効スペースが削減される。図6に示す様なコア17をワイヤ13に巻回させた場合には複数のスピーカ装置10毎の取付け位置や取り付け状態が一定せず、夫々のスピーカ装置毎のバラツキが大きくなってしまう課題を有していた。
【0010】
本発明は叙上の課題を解決するために成されたもので、発明が解決しようとする課題はフィルタをコネクタのコンタクトと一体化させる様に成し、D型アンプから放射される高周波ノイズを容易にカットする様にしたので、スピーカ装置の入口やD型アンプ1の出力でノイズのカットが可能なスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置を得ることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置はスピーカ装置内に混入する高周波ノイズをコネクタ内に設けたフィルタで除去或は減衰させる様に成したものである。
【0012】
本発明のスピーカ装置用コネクタは基台内にコンタクトを1体に成形させたスピーカ装置用コネクタであって、コンタクトを磁性材或は磁性材を混入した合成樹脂で構成した囲繞体で囲繞させる様に成したものである。
【0013】
本発明のスピーカ装置はD型アンプで駆動されるスピーカを内蔵したもので、D型アンプからスピーカへの信号供給用のコネクタ内にノイズ除去用のフィルタを1体に構成させる様に成したものである。
【0014】
斯かる、本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置に依れば単にスピーカキャビネットに入力コネクタ或いはD型アンプに出力コネクタを取り付けるだけでスピーカ装置内に混入する高周波ノイズを除去或は減衰が可能であり、複数のスピーカ装置間のノイズ除去効果のバラツキが解消され、スピーカキャビネット内のスペースも充分に確保することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置を図1乃至図4に基づいて詳記する。図1は本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置の全体的等価回路図、図2は本発明の1形態例のコネクタ部分の一部側断面図、図3は本発明の他の形態例を示すコネクタ部の側断面図、図4は本発明の更に他の形態例を示すコネクタ部の1部側断面及び磁性材及び誘電体の傾斜図である。尚図1乃至図4に於いて、図5及び図6との対応部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0016】
図1に於いて、CD等の記録媒体からデジタルオーディオデータを入力端子8に入力し、PWMされたデータをスイッチングし、D型アンプ1に供給する。図示しないが必要に応じて低域通過濾波回路(LPF)を介して、アナログ信号と成し、D型アンプ1を含む音響機器9(図5参照)の出力端子4,5で構成されるコネクタ20を介してフェライト等のコアリング14を挿通したワイヤ13を経てスピーカ装置10の入力端子11,12にアナログ信号を供給する。
【0017】
スピーカ装置10のスピーカキャビネット23内のバッフルボードにはスピーカ15が固定され、背面板24に入力端子11,12となるコネクタ20が配設されている。このコネクタ20は後述するが通常、スピーカキャビネット23の入力コネクタ或いはD型アンプ1の筺体に取り付けられる出力コネクタに広く利用されているAT型端子、ピンジャック形式のコネクタ、ワイヤを挟着保持する各種接続具、丸型,角型のオーディオ用コネクタを包含する。
【0018】
例えばコネクタ20内には接触片或は接触ピンを含むコンタクトを囲繞する様にフェライト等の磁性材からなる円筒状のコアリングの囲繞体によってインダクタンスL4,L5を形成させ更に、接地電位にあるシールドケース22との間で生ずるストレーキャパシタンスC4,C5によってLPFを形成し、所定の周波数以上の高域周波数ノイズをカットする様に成されている。
【0019】
図2は上述のフィルタ21と1体化されたコネクタ20の1形態例を示すものであり、単線用のピン型のプラグ(接栓)25及び単線用ジャック(接栓座)26より構成されたコネクタ20はスピーカキャビネット23の背面板24に穿った透孔27の内面側にネジ等を介して固定されている。
【0020】
ジャック26は前面にフランジ部28と円筒状のシェルと成る基台29を合成樹脂等で1体に成形し、ベリリウム等で形成したレセプタクルコンタクト30を基台29のフランジ部28の略中央に穿った透孔に挿入固定する。
【0021】
基台29の円筒状の内径内に突出したレセプタクルコンタクト30の外周を囲繞する様にフェライト、或は合成樹脂材の中にフェライト等の磁性材粉を混合した略円筒状の囲繞体31を挿入固定させリング33等で基台29の後部を塞ぎ、レセプタクルコンタクト30の後部に形成したラグ32にスピーカ接続用のワイヤ34を半田付けする。ワイヤ34には必要に応じてコアリング35を挿通させて、ノイズフィルタを構成させてもよい。この場合、ワイヤ34の所定寸法位置に正しく固定する。シールドケース22も必要に応じて形成すればよい。
【0022】
図3は2ピン構造のコネクタ20を示すもので、本例ではプラグ(接栓)25をスピーカキャビネット23の背面板24又は図5に示す音響機器9の筺体の背面板24a或いはD型アンプ1のシャーシの背面板24bに穿った透孔27の内側にネジ等で固定した場合である。
【0023】
コネクタ20はフランジ部28の前後にシェルとなる円筒状の前後部基台29a及び29bを合成樹脂等で1体形成し、後部基台29bの内径に2本のピンコンタクト36a,36bを挿通固定した絶縁性のリング37を挿入固定し、フランジ部28に穿った2個の透孔からピンコンタクト36a,36bの先端を前部基台29a内に突出させる。
【0024】
リング37の背面にはカップ状に形成したピンコンタクト36a,36bに対応した互いに短絡しない様に2個の透孔38a,38bを穿った、フェライト等の磁性体或はフェライト等の磁性体粉末を合成樹脂材に混入して成形した囲繞体31をリング37及び後部基台29bを覆う様に囲繞させ、更に金属性シールドケース22を必要に応じてコネクタ20を覆う様に固定させる。
【0025】
図4(A)は通常のAT型端子から構成されたコネクタ20をスピーカキャビネット23の背面板24或は背面板24に固定した端子取り付け基板(図示せず)又は図5に示す音響機器9の筺体の背面板24a或いはD型アンプ1のシャーシの背面板24bに穿った透孔27に立設させたものであり、本例の場合はコネクタ(以下端子と記す)20を背面板24,24a,24bに固定する端子ネジを固定するナット及びワッシャ41と背面板24、24a,24b間にリング状の囲繞体42を介在させる。この囲繞体42はフェライト等の磁性体或はフェライト等の磁性体粉末を合成樹脂材に混入して成形し、図4(B)に示す様に中心に透孔43を穿ちネジ(コンタクト30,36a,36bに対応)40に挿通させてナット及びワッシャ41で固定させればインダクタンスL0が形成される。
【0026】
又、囲繞体42には図4(B)に示す様に透孔43と同心円状のリング状導電部44を形成する。またこのリング状の囲繞体42はセラミックス等を焼結させた誘電体で形成することで透孔43とリング状導電部44間に静電容量のコンタクトC0を形成させることでインピーダンスの低い負荷の場合は、リング状導電部44を接地電位に落せば高周波ノイズ成分をパスさせることが出来る。
【0027】
又、図4(C)の様にフェライト等のビーズコア45を囲繞体とし、ネジ40内に挿通し背面板24、24a,24bとワッシャ及びナット41間に固定させればインダクタンスL0が形成され、ノイズフィルタを形成可能となる。
【0028】
上述の構成では各種コネクタをスピーカキャビネット23の背面板24に固定させた入力コネクタ20について主に説明したが、これら各種コネクタ20をD型アンプ1の出力側のシャーシや筺体の背面板24a,24bに固定させる様にして、D型アンプ1からスピーカ15への信号供給時に出力コネクタ側でノイズを除去するフィルタとしても良い。又、スピーカ装置用の入力コネクタ20とD型アンプ1の出力側の筺体側に設けた出力コネクタ20の両方にこれらのフィルタを設ける様にしても良い。
【0029】
本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置に依れば、スピーカ装置10又はD型アンプ1の出力側の筺体にコネクタ20を取り付けるだけで高周波ノイズ除去の対策を施す必要がなく、D型アンプ1の様に高周波ノイズを多く発生するスピーカ装置10のコネク20及びスピーカ15に用いて極めて有効と成る。
【0030】
尚、本発明では音響機器9の出力端子4、5とスピーカ装置10の入力端子11,12間を接続するワイヤ13及びスピーカ装置10のコネクタ20とスピーカ15を接続するワイヤ34にコアリング14を挿入させて2段乃至3段のノイズフィルタを構成すること及びシールドケース22を必要に応じて設けることで、ノイズ除去効果をより高めることとできる。
【0031】
【発明の効果】
本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置に依れば単にスピーカキャビネット又はD型アンプのシャーシや筺体にコネクタを取り付けるだけで複数のスピーカ装置間のノイズ除去効果のバラツキが解消され、スピーカキャビネット内のスペースも充分に確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置の全体的等価回路図である。
【図2】本発明のスピーカ装置用コネクタの1形態例を示すコネクタ部分の一部側断面図である。
【図3】本発明のスピーカ装置用コネクタの他の形態例を示すコネクタ部の側断面図である。
【図4】本発明のスピーカ装置用コネクタの更に他の形態例を示すコネクタの一部を断面とする側断面図及び囲繞体の斜視図である。
【図5】従来のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置のノイズフィルタ構成を示す回路図である。
【図6】従来のノイズフィルタ用コアを示す斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥D型アンプ、10‥‥スピーカ装置、15‥‥スピーカ、20‥‥コネクタ、21‥‥フィルタ、25‥‥プラグ、26‥‥ジャック、29‥‥基台、29a,29b‥‥前後部基台、30‥‥レセプタクルコンタクト、31,42,45‥‥囲繞体
【発明の属する技術分野】
本発明はスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置内のワイヤを伝わって侵入するノイズを除去或は減衰させる様にフィルタを施したスピーカ用コネクタ及びスピーカ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、オーディオ用の電力増幅器(以下アンプと記す)として、デジタルオーディオ信号をPWM(パルス幅変調)して、所定の周波数でPWM信号をスイッチングし、駆動アンプを介して増幅し、オーディオ信号を効率的に増幅するD型アンプ(Class−D Amplifier)は消費電力や発熱量が低く、高出力が得られるため広く利用されている。
【0003】
図5は、この様なD型アンプ1を用いたPWM信号に含まれる高周波成分を除去するためのフィルタ構成を示すものである。
【0004】
図5に於いて、入力端子8からはCD等の記録媒体を介してデジタル信号が入力される。1は高周波成分等のノイズを多く発生するD型アンプを示し、D型アンプの駆動増幅部で出力されるPWM信号をL1,C1及びL2,C2で構成されたフィルタ2,3でアナログ信号に復調する。チョークトランスCHは1次側のアナログ信号と2次側のアナログ信号を相殺し、アナログ信号として音響機器9の出力端子4,5に出力する。
【0005】
6は可聴帯域外にカットオフ周波数を有する高域通過濾波器(HPF)であり、このHPF6でフィルタされた高域の高周波成分は反転アンプ7で位相を90°反転してチョークトランスCHの2次側に供給し、1次側の高周波漏話成分をキャンセルさせる様に成している。この様な構成は特許文献1に開示されている。
【0006】
また、上述の様なD型アンプ1を用いたスピーカ装置10では音響機器9の出力端子4,5とスピーカ装置10の入力端子11,12との間を接続するワイヤ13内にフェライト等の磁性材で成型したコアリング(フェライト、ビーズ)14を挿通させるかスピーカ装置10に内蔵したスピーカ15とスピーカ装置10の入力端子11,12間にLC型のフィルタ16等を介在させたりして、D型アンプ1からスピーカ装置10に混入する高周波成分のノイズを除去する様にしたフィルタも提案されている。
【0007】
更に、コアリング14の他に図6に示す様に、一対の半割体17a,17bから成るフェライト等のコア17をケース18内に収納させ、このケース18を閉じることでコア17の半割体17a,17bの溝19が突き合わされ、この半割体17a,17bの溝19に挿入したワイヤ13を1ターンだけ巻回させる様に成したフィルタが特許文献2に披瀝されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−118430号公報(図1)
【特許文献2】
特開平10−106655号公報(図12)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述の図5に示す構成ではD型アンプ1の出力段以後に多くの電気部品を必要とし、コストアップと成る。またスピーカ装置10のキャビネット内にはノイズ除去用のフィルタ16の他に、図示されていないがネットワーク用のLC回路等が内蔵されているためキャビネット内の有効スペースが削減される。図6に示す様なコア17をワイヤ13に巻回させた場合には複数のスピーカ装置10毎の取付け位置や取り付け状態が一定せず、夫々のスピーカ装置毎のバラツキが大きくなってしまう課題を有していた。
【0010】
本発明は叙上の課題を解決するために成されたもので、発明が解決しようとする課題はフィルタをコネクタのコンタクトと一体化させる様に成し、D型アンプから放射される高周波ノイズを容易にカットする様にしたので、スピーカ装置の入口やD型アンプ1の出力でノイズのカットが可能なスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置を得ることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置はスピーカ装置内に混入する高周波ノイズをコネクタ内に設けたフィルタで除去或は減衰させる様に成したものである。
【0012】
本発明のスピーカ装置用コネクタは基台内にコンタクトを1体に成形させたスピーカ装置用コネクタであって、コンタクトを磁性材或は磁性材を混入した合成樹脂で構成した囲繞体で囲繞させる様に成したものである。
【0013】
本発明のスピーカ装置はD型アンプで駆動されるスピーカを内蔵したもので、D型アンプからスピーカへの信号供給用のコネクタ内にノイズ除去用のフィルタを1体に構成させる様に成したものである。
【0014】
斯かる、本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置に依れば単にスピーカキャビネットに入力コネクタ或いはD型アンプに出力コネクタを取り付けるだけでスピーカ装置内に混入する高周波ノイズを除去或は減衰が可能であり、複数のスピーカ装置間のノイズ除去効果のバラツキが解消され、スピーカキャビネット内のスペースも充分に確保することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置を図1乃至図4に基づいて詳記する。図1は本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置の全体的等価回路図、図2は本発明の1形態例のコネクタ部分の一部側断面図、図3は本発明の他の形態例を示すコネクタ部の側断面図、図4は本発明の更に他の形態例を示すコネクタ部の1部側断面及び磁性材及び誘電体の傾斜図である。尚図1乃至図4に於いて、図5及び図6との対応部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
【0016】
図1に於いて、CD等の記録媒体からデジタルオーディオデータを入力端子8に入力し、PWMされたデータをスイッチングし、D型アンプ1に供給する。図示しないが必要に応じて低域通過濾波回路(LPF)を介して、アナログ信号と成し、D型アンプ1を含む音響機器9(図5参照)の出力端子4,5で構成されるコネクタ20を介してフェライト等のコアリング14を挿通したワイヤ13を経てスピーカ装置10の入力端子11,12にアナログ信号を供給する。
【0017】
スピーカ装置10のスピーカキャビネット23内のバッフルボードにはスピーカ15が固定され、背面板24に入力端子11,12となるコネクタ20が配設されている。このコネクタ20は後述するが通常、スピーカキャビネット23の入力コネクタ或いはD型アンプ1の筺体に取り付けられる出力コネクタに広く利用されているAT型端子、ピンジャック形式のコネクタ、ワイヤを挟着保持する各種接続具、丸型,角型のオーディオ用コネクタを包含する。
【0018】
例えばコネクタ20内には接触片或は接触ピンを含むコンタクトを囲繞する様にフェライト等の磁性材からなる円筒状のコアリングの囲繞体によってインダクタンスL4,L5を形成させ更に、接地電位にあるシールドケース22との間で生ずるストレーキャパシタンスC4,C5によってLPFを形成し、所定の周波数以上の高域周波数ノイズをカットする様に成されている。
【0019】
図2は上述のフィルタ21と1体化されたコネクタ20の1形態例を示すものであり、単線用のピン型のプラグ(接栓)25及び単線用ジャック(接栓座)26より構成されたコネクタ20はスピーカキャビネット23の背面板24に穿った透孔27の内面側にネジ等を介して固定されている。
【0020】
ジャック26は前面にフランジ部28と円筒状のシェルと成る基台29を合成樹脂等で1体に成形し、ベリリウム等で形成したレセプタクルコンタクト30を基台29のフランジ部28の略中央に穿った透孔に挿入固定する。
【0021】
基台29の円筒状の内径内に突出したレセプタクルコンタクト30の外周を囲繞する様にフェライト、或は合成樹脂材の中にフェライト等の磁性材粉を混合した略円筒状の囲繞体31を挿入固定させリング33等で基台29の後部を塞ぎ、レセプタクルコンタクト30の後部に形成したラグ32にスピーカ接続用のワイヤ34を半田付けする。ワイヤ34には必要に応じてコアリング35を挿通させて、ノイズフィルタを構成させてもよい。この場合、ワイヤ34の所定寸法位置に正しく固定する。シールドケース22も必要に応じて形成すればよい。
【0022】
図3は2ピン構造のコネクタ20を示すもので、本例ではプラグ(接栓)25をスピーカキャビネット23の背面板24又は図5に示す音響機器9の筺体の背面板24a或いはD型アンプ1のシャーシの背面板24bに穿った透孔27の内側にネジ等で固定した場合である。
【0023】
コネクタ20はフランジ部28の前後にシェルとなる円筒状の前後部基台29a及び29bを合成樹脂等で1体形成し、後部基台29bの内径に2本のピンコンタクト36a,36bを挿通固定した絶縁性のリング37を挿入固定し、フランジ部28に穿った2個の透孔からピンコンタクト36a,36bの先端を前部基台29a内に突出させる。
【0024】
リング37の背面にはカップ状に形成したピンコンタクト36a,36bに対応した互いに短絡しない様に2個の透孔38a,38bを穿った、フェライト等の磁性体或はフェライト等の磁性体粉末を合成樹脂材に混入して成形した囲繞体31をリング37及び後部基台29bを覆う様に囲繞させ、更に金属性シールドケース22を必要に応じてコネクタ20を覆う様に固定させる。
【0025】
図4(A)は通常のAT型端子から構成されたコネクタ20をスピーカキャビネット23の背面板24或は背面板24に固定した端子取り付け基板(図示せず)又は図5に示す音響機器9の筺体の背面板24a或いはD型アンプ1のシャーシの背面板24bに穿った透孔27に立設させたものであり、本例の場合はコネクタ(以下端子と記す)20を背面板24,24a,24bに固定する端子ネジを固定するナット及びワッシャ41と背面板24、24a,24b間にリング状の囲繞体42を介在させる。この囲繞体42はフェライト等の磁性体或はフェライト等の磁性体粉末を合成樹脂材に混入して成形し、図4(B)に示す様に中心に透孔43を穿ちネジ(コンタクト30,36a,36bに対応)40に挿通させてナット及びワッシャ41で固定させればインダクタンスL0が形成される。
【0026】
又、囲繞体42には図4(B)に示す様に透孔43と同心円状のリング状導電部44を形成する。またこのリング状の囲繞体42はセラミックス等を焼結させた誘電体で形成することで透孔43とリング状導電部44間に静電容量のコンタクトC0を形成させることでインピーダンスの低い負荷の場合は、リング状導電部44を接地電位に落せば高周波ノイズ成分をパスさせることが出来る。
【0027】
又、図4(C)の様にフェライト等のビーズコア45を囲繞体とし、ネジ40内に挿通し背面板24、24a,24bとワッシャ及びナット41間に固定させればインダクタンスL0が形成され、ノイズフィルタを形成可能となる。
【0028】
上述の構成では各種コネクタをスピーカキャビネット23の背面板24に固定させた入力コネクタ20について主に説明したが、これら各種コネクタ20をD型アンプ1の出力側のシャーシや筺体の背面板24a,24bに固定させる様にして、D型アンプ1からスピーカ15への信号供給時に出力コネクタ側でノイズを除去するフィルタとしても良い。又、スピーカ装置用の入力コネクタ20とD型アンプ1の出力側の筺体側に設けた出力コネクタ20の両方にこれらのフィルタを設ける様にしても良い。
【0029】
本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置に依れば、スピーカ装置10又はD型アンプ1の出力側の筺体にコネクタ20を取り付けるだけで高周波ノイズ除去の対策を施す必要がなく、D型アンプ1の様に高周波ノイズを多く発生するスピーカ装置10のコネク20及びスピーカ15に用いて極めて有効と成る。
【0030】
尚、本発明では音響機器9の出力端子4、5とスピーカ装置10の入力端子11,12間を接続するワイヤ13及びスピーカ装置10のコネクタ20とスピーカ15を接続するワイヤ34にコアリング14を挿入させて2段乃至3段のノイズフィルタを構成すること及びシールドケース22を必要に応じて設けることで、ノイズ除去効果をより高めることとできる。
【0031】
【発明の効果】
本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置に依れば単にスピーカキャビネット又はD型アンプのシャーシや筺体にコネクタを取り付けるだけで複数のスピーカ装置間のノイズ除去効果のバラツキが解消され、スピーカキャビネット内のスペースも充分に確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置の全体的等価回路図である。
【図2】本発明のスピーカ装置用コネクタの1形態例を示すコネクタ部分の一部側断面図である。
【図3】本発明のスピーカ装置用コネクタの他の形態例を示すコネクタ部の側断面図である。
【図4】本発明のスピーカ装置用コネクタの更に他の形態例を示すコネクタの一部を断面とする側断面図及び囲繞体の斜視図である。
【図5】従来のスピーカ装置用コネクタ及びスピーカ装置のノイズフィルタ構成を示す回路図である。
【図6】従来のノイズフィルタ用コアを示す斜視図である。
【符号の説明】
1‥‥D型アンプ、10‥‥スピーカ装置、15‥‥スピーカ、20‥‥コネクタ、21‥‥フィルタ、25‥‥プラグ、26‥‥ジャック、29‥‥基台、29a,29b‥‥前後部基台、30‥‥レセプタクルコンタクト、31,42,45‥‥囲繞体
Claims (10)
- 基台内にコンタクトを1体に成形させたスピーカ装置用コネクタであって、
上記コンタクトを磁性材或は磁性材を混入した合成樹脂で構成した囲繞体で囲繞させる様に成したことを特徴とするスピーカ装置用コネクタ。 - 前記基台の背面側からカップ状の前記囲繞体を配設させたことを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置用コネクタ。
- 前記スピーカ装置用コネクタを覆う様にシールド手段を配設したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスピーカ装置用コネクタ。
- 前記磁性体がフェライトであることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれか1項記載のスピーカ装置用コネクタ。
- 基台内にコンタクトを1体に成形させたスピーカ装置用コネクタであって、
上記コンタクトを誘電体で構成した囲繞体で囲繞させる様に成したことを特徴とするスピーカ装置用コネクタ。 - D型増幅器で駆動されるスピーカを内蔵したスピーカ装置であって、
上記D型増幅器の出力コネクタ及び上記スピーカの信号供給用の入力コネクタの少なくとも一つのコネクタ内にノイズ除去用のフィルタを1体に構成させる様に成したことを特徴とするスピーカ装置。 - 前記出力コネクタを前記D型増幅器の出力側の筺体に配設して成ることを特徴とする請求項6記載のスピーカ装置。
- 前記入力コネクタを前記スピーカ装置の入力側のスピーカキャビネットに配設して成ることを特徴とする請求項6又は請求項7記載のスピーカ装置。
- 前記入出力コネクタの少なくとも一つのコネクタをシールド部材で囲繞させたことを特徴とする請求項6乃至請求項8に記載のいずれか1項記載のスピーカ装置。
- 前記D型増幅器と前記スピーカ装置の前記入出力コネクタ間を接続するワイヤ及び/又は該入力コネクタと前記スピーカ間を接続するワイヤにコアを挿入し、該ワイヤを該コアに巻回させて成ることを特徴とする請求項6乃至請求項9に記載のいずれか1項記載のスピーカ装置。
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