JP2004340607A - 自己発熱する半導体装置とその製造方法及び検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の高温検査を行った後に常温検査を行う場合に、ハンドラの半導体装置検査部を高温から常温に戻すことを不要にし、半導体装置の高温検査を容易にし、検査コストを低減する。
【解決手段】半導体チップ12を搭載するパッケージに被加熱金属体13とコイル11を設け、コイル11に交流電流を流すことにより、被加熱金属体13に誘導加熱による渦電流を発生させることで被加熱金属体13を熱し、これに密着する半導体チップ12を加熱する。さらに、外部の半導体検査装置と任意温度に制御可能な温度制御装置に接続し、温度制御装置により半導体チップの温度をモニターしつつコイルに流す電流量を制御することにより半導体チップの温度を一定に保ち、任意の検査温度で半導体装置の検査を行うことを可能にする。
【選択図】 図1
【解決手段】半導体チップ12を搭載するパッケージに被加熱金属体13とコイル11を設け、コイル11に交流電流を流すことにより、被加熱金属体13に誘導加熱による渦電流を発生させることで被加熱金属体13を熱し、これに密着する半導体チップ12を加熱する。さらに、外部の半導体検査装置と任意温度に制御可能な温度制御装置に接続し、温度制御装置により半導体チップの温度をモニターしつつコイルに流す電流量を制御することにより半導体チップの温度を一定に保ち、任意の検査温度で半導体装置の検査を行うことを可能にする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自己発熱する半導体装置とその検査方法及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置の検査を行う場合、一般にはハンドラを使用して検査を実施している。半導体装置の検査を高温で実施する場合、ハンドラでは半導体装置検査部に半導体装置を置く前に半導体装置加熱部に一度搬送し、そこで半導体装置の温度を検査温度まで上昇させた後に半導体装置検査部に搬送し検査を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、検査時に半導体装置の温度が低下しないようにするために、半導体装置検査部も検査温度に設定されている。検査を常温で行う場合は半導体装置を加熱する必要がないため、未検査の半導体装置が置かれているトレイより直接半導体装置検査部に搬送して検査を実施し、半導体装置加熱部を経由しないように制御している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−64437号公報(第5−7頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法により高温検査を実施した後に常温検査を実施する場合は、高温検査実施時にはハンドラの半導体装置検査部は検査温度に設定されているため高温になっており、高温検査後すぐに常温で検査を実施すると半導体装置検査部はまだ高温であるため、半導体装置は幾分か温度が上昇してしまい正確な検査ができなくなる。
【0006】
したがって、高温で検査を実施した後に常温で検査を行う場合は、高温検査を実施したことにより温度が上昇した半導体装置検査部を常温に戻してから検査を実施している。しかし、高温になっている半導体装置検査部を常温まで温度を下げるためには長時間を要し、それにより半導体装置の検査コストが上昇するという問題があった。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、半導体装置の検査を高温で実施した後に常温で検査を行う場合に、ハンドラの半導体装置検査部を高温から常温に戻すことを不要にし、半導体装置の高温検査を容易にし、検査コストを低減することができる半導体装置とその検査方法及び製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の半導体装置は、半導体チップを搭載するパッケージに前記半導体チップを加熱する加熱手段を内蔵するものである。
【0009】
上記構成によれば、半導体装置自身が内蔵する加熱手段により発熱するため、容易に半導体チップを高温検査温度に設定することが可能になる。このとき、ハンドラの半導体装置検査部は高温検査であるか常温検査であるかによらず常温検査時の状態で使用することができるため、検査部を高温から常温に戻すことが不要になり、余分な時間がかからなくなる。
【0010】
請求項2の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、半導体チップを搭載するパッケージに被加熱金属体を内蔵し、前記加熱手段は前記被加熱金属体に渦電流を生じさせる誘導加熱を行うものである。
【0011】
上記構成によれば、半導体チップを搭載するパッケージに被加熱金属体を内蔵しているため、近接するコイルに交流電流を流すことにより被加熱金属体に渦電流を生じさせる誘導加熱を行うことができる。
【0012】
請求項3の半導体装置は、請求項2記載の半導体装置において、半導体チップを搭載するパッケージに内蔵されるコイルに交流電流を流すことにより前記誘導加熱を行うものである。
【0013】
上記構成によれば、被加熱金属体に誘導加熱を行うためのコイルをパッケージに内蔵するため、外部にコイルを設ける必要がなく、また、コイルを被加熱金属体に密着して実装することができるため、効率よく誘導加熱を行うことができる。
【0014】
請求項4のリードフレームは、コイル及び前記コイルの内側に配置した被加熱金属体を搭載し、かつ請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を電気的に接続したものである。
【0015】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルをリードフレームにコンパクトに実装することができるため、製造性を損なうことなく、これらを実装するためのコスト増加を最小限に抑えることができる。
【0016】
請求項5のチップサイズパッケージ用基板は、コイル及び前記コイルの内側に配置した被加熱金属体並びに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を埋め込んで構成されるものである。
【0017】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルをチップサイズパッケージ用基板に埋め込んでコンパクトに実装することができるため、製造性を損なうことなく、これらを実装するためのコスト増加を最小限に抑えることができる。
【0018】
請求項6の半導体装置の検査方法は、任意温度に制御可能な温度制御装置と半導体検査装置に請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を接続して検査を行うものである。
【0019】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルを内蔵する自己発熱する半導体装置を外部の半導体検査装置と任意温度に制御可能な温度制御装置に接続し、温度制御装置により半導体チップの温度をモニターしつつコイルに流す電流量を制御することで、半導体チップを任意の検査温度に保って検査することができる。
【0020】
請求項7の半導体装置の製造方法は、コイル及び被加熱金属体を有するリードフレームに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体チップを接着する工程と、前記半導体チップと前記リードフレームを導電体で接続する工程と、前記半導体チップを封止する工程と、リードを整形する工程とを有するものである。
【0021】
請求項8の半導体装置の製造方法は、リードフレームに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を接着する工程と、前記半導体チップを接着したリードフレームに前記被加熱金属体と前記コイルを接着する工程と、前記半導体チップと前記リードフレームを導電体で接続する工程と、前記半導体チップを封止する工程と、リードを整形する工程とを有するものである。
【0022】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルを実装する自己発熱する半導体装置を標準的な製造工程により製造することができる。
【0023】
請求項9の半導体装置の製造方法は、請求項4記載のリードフレームを有する半導体装置の製造方法であって、半導体装置の組立時に前記コイルが接続されていない側のリードフレームを切断する工程と、半導体装置の検査後に前記コイルが接続されている側のリードフレームを切断する工程を有するものである。
【0024】
上記構成によれば、半導体装置の検査時に使用したコイルが接続されている側のリードフレームを検査後に切断することにより、検査時にはコイルを使用して半導体装置を誘導加熱することができ、半導体装置の完成品においては不要なリードフレームを取り除くことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のリードフレームの構成を示す図である。図1において、半導体チップ12はリードフレーム14上に接着され、半導体チップ12の上、もしくはリードフレーム14の下にコイル11及び被加熱金属体13が接着されている。
【0026】
コイル11に交流電流を流すことにより被加熱金属体13に渦電流が発生し、これによる誘導加熱を利用して被加熱金属体13の温度を上昇させる。被加熱金属体13は半導体チップ12と接触しているため、半導体チップ12を任意の温度に上昇させることができる。
【0027】
図2は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のチップサイズパッケージ用基板の構成を示す図である。図2において、チップサイズパッケージ用基板24の内部に被加熱金属体21及びコイル22を実装している。
【0028】
上記図1と同様に、コイル22に交流電流を流すことにより被加熱金属体21に渦電流が発生し、これによる誘導加熱を利用して被加熱金属体21の温度を上昇させ、半導体チップ23を任意の温度に上昇させることができる。
【0029】
図3は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の検査方法を示す図である。検査対象の自己発熱する半導体装置32は半導体装置検査治具34を介して半導体検査装置31に接続する。また、半導体装置32の内部に実装したコイルを任意温度に制御可能な制御装置33と接続する。
【0030】
半導体装置32に実装したコイルには温度制御装置33から交流電流を流して半導体装置32の温度を上昇させ、また、温度制御装置33により半導体装置32の温度を検出し、常に半導体装置32が検査温度になるようにコイルに流す電流を制御する。このようにして、半導体装置の高温検査を実施することができる。
【0031】
図4及び図5は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造方法を示すフロー図である。図4においては、被加熱金属体とコイルを有するリードフレームと半導体チップを接着し(工程41)、リードフレームと半導体チップを導電体で電気的に接続し(工程42)、これを封止し(工程43)、その後にリードの整形を行う(工程44)という製造工程を示している。
【0032】
これに対して、図5においては、まずリードフレームに半導体チップを接着する(工程51)。その後に半導体チップが接着されたリードフレームに被加熱金属体とコイルを接着し(工程52)、リードフレームと半導体チップを導電体で電気的に接続し(工程53)、これを封止し(54)、リードの整形を行う(工程55)という製造工程を示している。
【0033】
図6は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造における組立及び検査方法を示すフロー図である。まず、図4及び図5で示した製造工程により半導体装置の組立(工程61)をおこなった後に、コイルが接続されていない側のリードフレームの切断(工程62)を行う。次に温度制御装置を用い、コイル及び被加熱金属体により半導体装置の温度を制御して半導体装置の検査(工程63)を実施し、検査後にコイルが接続されている側のリードフレームの切断(工程64)を行う。
【0034】
図7は上記半導体装置の組立及び検査方法におけるリードフレームの切断時期を説明する図である。図7において、半導体装置のリードフレームの構成要素には図1と同じ符号を付与している。図7の上部の実線71は半導体装置組立後のリードフレームの切断箇所を示しており、図7の下部の点線72は半導体装置検査後のリードフレームの切断箇所を示している。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置自身が内蔵する加熱手段により発熱することにより、容易に半導体チップを高温検査温度に設定することが可能になる。このとき、ハンドラの半導体装置検査部は常温検査時の状態で使用することができるため、検査部の温度を高温から常温に下降させる時間が不要になり、効率的な半導体装置の検査が可能になる。また、上記効果によりハンドラの加熱装置が不要となり、搬送機能のみを有する低価格かつ省スペースのハンドラで検査することが可能となり装置コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のリードフレームの構成を示す図。
【図2】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のチップサイズパッケージ用基板の構成を示す図。
【図3】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の検査方法を示す図。
【図4】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造方法を示すフロー図。
【図5】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造方法を示すフロー図。
【図6】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造における組立及び検査方法を示すフロー図。
【図7】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の組立及び検査方法におけるリードフレームの切断時期を説明する図。
【符号の説明】
11、22 コイル
12、23 半導体チップ
13、21 被加熱金属体
14 リードフレーム
24 チップサイズパッケージ用基板
31 半導体検査装置
32 半導体装置
33 温度制御装置
34 半導体装置検査治具
41〜44、51〜55、61〜64 工程
71 半導体装置組立後のリードフレームの切断箇所
72 半導体装置検査後のリードフレームの切断箇所
【発明の属する技術分野】
本発明は、自己発熱する半導体装置とその検査方法及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体装置の検査を行う場合、一般にはハンドラを使用して検査を実施している。半導体装置の検査を高温で実施する場合、ハンドラでは半導体装置検査部に半導体装置を置く前に半導体装置加熱部に一度搬送し、そこで半導体装置の温度を検査温度まで上昇させた後に半導体装置検査部に搬送し検査を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、検査時に半導体装置の温度が低下しないようにするために、半導体装置検査部も検査温度に設定されている。検査を常温で行う場合は半導体装置を加熱する必要がないため、未検査の半導体装置が置かれているトレイより直接半導体装置検査部に搬送して検査を実施し、半導体装置加熱部を経由しないように制御している。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−64437号公報(第5−7頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法により高温検査を実施した後に常温検査を実施する場合は、高温検査実施時にはハンドラの半導体装置検査部は検査温度に設定されているため高温になっており、高温検査後すぐに常温で検査を実施すると半導体装置検査部はまだ高温であるため、半導体装置は幾分か温度が上昇してしまい正確な検査ができなくなる。
【0006】
したがって、高温で検査を実施した後に常温で検査を行う場合は、高温検査を実施したことにより温度が上昇した半導体装置検査部を常温に戻してから検査を実施している。しかし、高温になっている半導体装置検査部を常温まで温度を下げるためには長時間を要し、それにより半導体装置の検査コストが上昇するという問題があった。
【0007】
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、半導体装置の検査を高温で実施した後に常温で検査を行う場合に、ハンドラの半導体装置検査部を高温から常温に戻すことを不要にし、半導体装置の高温検査を容易にし、検査コストを低減することができる半導体装置とその検査方法及び製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の半導体装置は、半導体チップを搭載するパッケージに前記半導体チップを加熱する加熱手段を内蔵するものである。
【0009】
上記構成によれば、半導体装置自身が内蔵する加熱手段により発熱するため、容易に半導体チップを高温検査温度に設定することが可能になる。このとき、ハンドラの半導体装置検査部は高温検査であるか常温検査であるかによらず常温検査時の状態で使用することができるため、検査部を高温から常温に戻すことが不要になり、余分な時間がかからなくなる。
【0010】
請求項2の半導体装置は、請求項1記載の半導体装置において、半導体チップを搭載するパッケージに被加熱金属体を内蔵し、前記加熱手段は前記被加熱金属体に渦電流を生じさせる誘導加熱を行うものである。
【0011】
上記構成によれば、半導体チップを搭載するパッケージに被加熱金属体を内蔵しているため、近接するコイルに交流電流を流すことにより被加熱金属体に渦電流を生じさせる誘導加熱を行うことができる。
【0012】
請求項3の半導体装置は、請求項2記載の半導体装置において、半導体チップを搭載するパッケージに内蔵されるコイルに交流電流を流すことにより前記誘導加熱を行うものである。
【0013】
上記構成によれば、被加熱金属体に誘導加熱を行うためのコイルをパッケージに内蔵するため、外部にコイルを設ける必要がなく、また、コイルを被加熱金属体に密着して実装することができるため、効率よく誘導加熱を行うことができる。
【0014】
請求項4のリードフレームは、コイル及び前記コイルの内側に配置した被加熱金属体を搭載し、かつ請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を電気的に接続したものである。
【0015】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルをリードフレームにコンパクトに実装することができるため、製造性を損なうことなく、これらを実装するためのコスト増加を最小限に抑えることができる。
【0016】
請求項5のチップサイズパッケージ用基板は、コイル及び前記コイルの内側に配置した被加熱金属体並びに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を埋め込んで構成されるものである。
【0017】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルをチップサイズパッケージ用基板に埋め込んでコンパクトに実装することができるため、製造性を損なうことなく、これらを実装するためのコスト増加を最小限に抑えることができる。
【0018】
請求項6の半導体装置の検査方法は、任意温度に制御可能な温度制御装置と半導体検査装置に請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を接続して検査を行うものである。
【0019】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルを内蔵する自己発熱する半導体装置を外部の半導体検査装置と任意温度に制御可能な温度制御装置に接続し、温度制御装置により半導体チップの温度をモニターしつつコイルに流す電流量を制御することで、半導体チップを任意の検査温度に保って検査することができる。
【0020】
請求項7の半導体装置の製造方法は、コイル及び被加熱金属体を有するリードフレームに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体チップを接着する工程と、前記半導体チップと前記リードフレームを導電体で接続する工程と、前記半導体チップを封止する工程と、リードを整形する工程とを有するものである。
【0021】
請求項8の半導体装置の製造方法は、リードフレームに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を接着する工程と、前記半導体チップを接着したリードフレームに前記被加熱金属体と前記コイルを接着する工程と、前記半導体チップと前記リードフレームを導電体で接続する工程と、前記半導体チップを封止する工程と、リードを整形する工程とを有するものである。
【0022】
上記構成によれば、被加熱金属体とコイルを実装する自己発熱する半導体装置を標準的な製造工程により製造することができる。
【0023】
請求項9の半導体装置の製造方法は、請求項4記載のリードフレームを有する半導体装置の製造方法であって、半導体装置の組立時に前記コイルが接続されていない側のリードフレームを切断する工程と、半導体装置の検査後に前記コイルが接続されている側のリードフレームを切断する工程を有するものである。
【0024】
上記構成によれば、半導体装置の検査時に使用したコイルが接続されている側のリードフレームを検査後に切断することにより、検査時にはコイルを使用して半導体装置を誘導加熱することができ、半導体装置の完成品においては不要なリードフレームを取り除くことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のリードフレームの構成を示す図である。図1において、半導体チップ12はリードフレーム14上に接着され、半導体チップ12の上、もしくはリードフレーム14の下にコイル11及び被加熱金属体13が接着されている。
【0026】
コイル11に交流電流を流すことにより被加熱金属体13に渦電流が発生し、これによる誘導加熱を利用して被加熱金属体13の温度を上昇させる。被加熱金属体13は半導体チップ12と接触しているため、半導体チップ12を任意の温度に上昇させることができる。
【0027】
図2は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のチップサイズパッケージ用基板の構成を示す図である。図2において、チップサイズパッケージ用基板24の内部に被加熱金属体21及びコイル22を実装している。
【0028】
上記図1と同様に、コイル22に交流電流を流すことにより被加熱金属体21に渦電流が発生し、これによる誘導加熱を利用して被加熱金属体21の温度を上昇させ、半導体チップ23を任意の温度に上昇させることができる。
【0029】
図3は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の検査方法を示す図である。検査対象の自己発熱する半導体装置32は半導体装置検査治具34を介して半導体検査装置31に接続する。また、半導体装置32の内部に実装したコイルを任意温度に制御可能な制御装置33と接続する。
【0030】
半導体装置32に実装したコイルには温度制御装置33から交流電流を流して半導体装置32の温度を上昇させ、また、温度制御装置33により半導体装置32の温度を検出し、常に半導体装置32が検査温度になるようにコイルに流す電流を制御する。このようにして、半導体装置の高温検査を実施することができる。
【0031】
図4及び図5は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造方法を示すフロー図である。図4においては、被加熱金属体とコイルを有するリードフレームと半導体チップを接着し(工程41)、リードフレームと半導体チップを導電体で電気的に接続し(工程42)、これを封止し(工程43)、その後にリードの整形を行う(工程44)という製造工程を示している。
【0032】
これに対して、図5においては、まずリードフレームに半導体チップを接着する(工程51)。その後に半導体チップが接着されたリードフレームに被加熱金属体とコイルを接着し(工程52)、リードフレームと半導体チップを導電体で電気的に接続し(工程53)、これを封止し(54)、リードの整形を行う(工程55)という製造工程を示している。
【0033】
図6は本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造における組立及び検査方法を示すフロー図である。まず、図4及び図5で示した製造工程により半導体装置の組立(工程61)をおこなった後に、コイルが接続されていない側のリードフレームの切断(工程62)を行う。次に温度制御装置を用い、コイル及び被加熱金属体により半導体装置の温度を制御して半導体装置の検査(工程63)を実施し、検査後にコイルが接続されている側のリードフレームの切断(工程64)を行う。
【0034】
図7は上記半導体装置の組立及び検査方法におけるリードフレームの切断時期を説明する図である。図7において、半導体装置のリードフレームの構成要素には図1と同じ符号を付与している。図7の上部の実線71は半導体装置組立後のリードフレームの切断箇所を示しており、図7の下部の点線72は半導体装置検査後のリードフレームの切断箇所を示している。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、半導体装置自身が内蔵する加熱手段により発熱することにより、容易に半導体チップを高温検査温度に設定することが可能になる。このとき、ハンドラの半導体装置検査部は常温検査時の状態で使用することができるため、検査部の温度を高温から常温に下降させる時間が不要になり、効率的な半導体装置の検査が可能になる。また、上記効果によりハンドラの加熱装置が不要となり、搬送機能のみを有する低価格かつ省スペースのハンドラで検査することが可能となり装置コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のリードフレームの構成を示す図。
【図2】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置のチップサイズパッケージ用基板の構成を示す図。
【図3】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の検査方法を示す図。
【図4】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造方法を示すフロー図。
【図5】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造方法を示すフロー図。
【図6】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の製造における組立及び検査方法を示すフロー図。
【図7】本発明の一実施の形態に係る自己発熱する半導体装置の組立及び検査方法におけるリードフレームの切断時期を説明する図。
【符号の説明】
11、22 コイル
12、23 半導体チップ
13、21 被加熱金属体
14 リードフレーム
24 チップサイズパッケージ用基板
31 半導体検査装置
32 半導体装置
33 温度制御装置
34 半導体装置検査治具
41〜44、51〜55、61〜64 工程
71 半導体装置組立後のリードフレームの切断箇所
72 半導体装置検査後のリードフレームの切断箇所
Claims (9)
- 半導体チップを搭載するパッケージに前記半導体チップを加熱する加熱手段を内蔵する半導体装置。
- 半導体チップを搭載するパッケージに被加熱金属体を内蔵し、前記加熱手段は前記被加熱金属体に渦電流を生じさせる誘導加熱を行う請求項1記載の半導体装置。
- 半導体チップを搭載するパッケージに内蔵されるコイルに交流電流を流すことにより前記誘導加熱を行う請求項2記載の半導体装置。
- コイル及び前記コイルの内側に配置した被加熱金属体を搭載し、かつ請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を電気的に接続したリードフレーム。
- コイル及び前記コイルの内側に配置した被加熱金属体並びに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を埋め込んで構成されるチップサイズパッケージ用基板。
- 任意温度に制御可能な温度制御装置と半導体検査装置に請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を接続して検査を行う半導体装置の検査方法。
- コイル及び被加熱金属体を有するリードフレームに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体チップを接着する工程と、前記半導体チップと前記リードフレームを導電体で接続する工程と、前記半導体チップを封止する工程と、リードを整形する工程とを有する半導体装置の製造方法。
- リードフレームに請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置を接着する工程と、前記半導体チップを接着したリードフレームに前記被加熱金属体と前記コイルを接着する工程と、前記半導体チップと前記リードフレームを導電体で接続する工程と、前記半導体チップを封止する工程と、リードを整形する工程とを有する半導体装置の製造方法。
- 請求項4記載のリードフレームを有する半導体装置の製造方法であって、半導体装置の組立時に前記コイルが接続されていない側のリードフレームを切断する工程と、半導体装置の検査後に前記コイルが接続されている側のリードフレームを切断する工程を有する半導体装置の製造方法。
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JP2003134520A JP2004340607A (ja) | 2003-05-13 | 2003-05-13 | 自己発熱する半導体装置とその製造方法及び検査方法 |
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2003
- 2003-05-13 JP JP2003134520A patent/JP2004340607A/ja active Pending
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JP2020521967A (ja) * | 2017-05-26 | 2020-07-27 | アレグロ・マイクロシステムズ・エルエルシー | コイル作動型位置センサのためのパッケージ |
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