JP2004338367A - 画像形成装置における出力補正方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置における出力補正方法及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】長尺なアレイ状プリントヘッドにおける濃度ムラを精度よく低減させる。
【解決手段】各補正用画像Nから濃度情報を取得する(ステップS2)。そして、各記録素子iに対応する濃度データDNiを特定する(ステップS4)。濃度データDNiの平均値をDNaveとして、偏差△DNi=DNi−DNaveを算出する(ステップS5)。次に、変換直線を用いて偏差△DNiに対応する光量差△ENiを求める(ステップS6)。そして、個々の記録素子に対する補正量CNi=10(-ENi)を算出する(ステップS7)。各補正用画像Nから算出された補正量CNiから補正量を合成する(ステップS9)。
【選択図】 図9

Description

本発明は、記録素子をアレイ状に配列したプリントヘッドの各記録素子の記録特性のバラツキを補正して画像を記録する画像形成装置における出力補正方法及び画像形成装置に関する。
昨今、デジタルカメラの普及により、画像形成装置としてデジタルミニラボ機のプリント能力、画質等の性能向上が大きく望まれている。特に大判のプリントの要望が高く、これに適している複数の記録素子をアレイ状に配列したプリントヘッドを用いた露光エンジンの開発が進んでいる。
一般的に、アレイ状プリントヘッドを構成する発光記録素子は、個々の発光特性に20%から40%程度のバラツキを有している。このバラツキの補正が不十分な場合、バラツキが画像の濃淡のムラとしてプリント作成時にそのまま記録されてしまう。写真等を連続階調で再現する場合、バラツキを最低でも2%以下、より高品質を求めるためには1%以下に補正する必要がある。
この補正に関する技術として、記録素子の複数個を駆動した状態で、記録素子毎の光量データを求め、該光量データに基づいて各記録素子の露光量の補正量を求める方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、各記録素子の位置を特定するために、記録素子の配列方向に少なくとも1記録素子以上間をあけて記録された画像の濃度を測定して、各記録素子の記録特性の補正量を求める方法も提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、複数のプリントヘッドを繋ぎ合わせて、所望の長さの記録紙に記録を行う画像記録装置が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平8−230235号公報 特開平10−811号公報 特開平9−138472号公報
しかしながら、より広幅のプリントを行うために、より長尺なアレイ状プリントヘッドを用いた場合、記録素子を補正するために露光量や濃度を測定する際に、より長尺な測定装置が必要であった。
また、記録素子を補正するために出力した補正用画像が広幅であると、画像の濃度測定に長時間を要するため、濃度測定の安定性が不十分な場合、濃度測定のバラツキが生じ、正確な補正が困難であった。さらに、広幅な補正用画像では、わずかな画像の傾きによる位置のズレが大きくなる傾向があるため、補正用画像を慎重にセットしなければならなかった。
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、長尺なプリントヘッドを用いた場合又は長尺なプリントヘッド用の記録材料を用いて補正用画像を作成する場合においても、精度よく濃度ムラを低減させることが可能な画像形成装置における出力補正方法及び画像形成装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための請求項1に記載の発明は、複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、前記記録素子の配列方向に沿って複数に分割して前記補正用画像を記録し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法である。
請求項18に記載の発明は、記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、前記記録素子の配列方向に沿って複数に分割して前記補正用画像を記録し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置である。
請求項1、18に記載の発明によれば、長尺なプリントヘッドにおいても、記録素子の配列方向に沿って複数に分割して補正用画像を記録するので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置で補正用画像の読取情報を取得することが可能となる。したがって、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることが可能となる。
本発明における読取情報とは、任意の画像読取装置や濃度測定手段により読み込まれた光学的濃度を示す情報、又は光学的濃度に基づいて算出された数値的な情報のことを意味し、光学的濃度自体でもよいが、反射率、透過率、光吸収率等でもよいし、これらと一対一に対応する関数値、例えば対数値等であってもよく、これらの平均値等の統計量であってもよい。また、フラットベッドスキャナ等の画像読取装置で画像の読み込みを行った場合、画像読取装置により取得された信号値であってもよく、この信号値と一対一に対応する関数値、例えば対数値等であってもよく、これらの相対値であってもよい。
本発明において、「記録素子の配列方向に沿って複数に分割して補正用画像を記録する」とは、図4に示すように、プリントヘッドの記録素子を、記録素子の配列方向に沿って複数のグループに分割し、その分割されたグループ毎に記録素子を駆動させて、複数枚の記録材料に対して補正用画像を記録することを意味している。図4は、記録素子を3つのグループに分割し、3枚の補正用画像A,B,Cの記録を行った例を示すが、補正用画像は3枚に限定されない。また、図4では、記録素子の配列方向に略同じ幅の記録材料に記録を行っているが、図5に示すように、異なる幅の記録材料に補正用画像の記録を行うこととしてもよい。
本発明で使用する画像読取装置は、ライン状のCCDを有し、ライン状のCCDが走査することにより画像を読み込む装置が好ましく、フラットベッドスキャナ、ドラムスキャナ等、各種スキャナが挙げられる。
また、画像読取装置を用いて補正用画像の読取情報を取得する際には、アレイ状プリントヘッドを用いて記録材料に記録を行う解像度よりも高解像度で補正用画像の読み込みを行うことが好ましい。
また、1つの画像読取装置によって複数の補正用画像を同時に読み込むこととしてもよい。
本発明の出力補正方法は、プリントヘッド全領域に対して行ってもよいし、補正時間短縮のため、使用する部分のみ、あるいは、濃度ムラが目立つ部分のみ等、プリントヘッドの一部の領域に対して行ってもよい。
請求項2に記載の発明は、複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、前記補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って前記補正用画像を複数に分割し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法である。
請求項19に記載の発明は、記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、前記補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って前記補正用画像を複数に分割し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置である。
請求項2、19に記載の発明によれば、記録後の補正用画像を分割し、補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って複数に分割された補正用画像毎に読取情報を取得するので、プリントヘッド又は作成された補正用画像に対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置で補正用画像の読取情報を取得することが可能となる。したがって、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、前記分割された補正用画像のうち、互いに隣接する補正用画像は、同一の記録素子により記録された接続部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項20に記載の発明は、前記分割された補正用画像のうち、互いに隣接する補正用画像は、同一の記録素子により記録された接続部を有することを特徴とする請求項18又は19に記載の画像形成装置である。
請求項3、20に記載の発明によれば、分割された補正用画像の接続部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
ここで、「互いに隣接する補正用画像」とは、図4における補正用画像Aと補正用画像B、補正用画像Bと補正用画像Cのような関係にある補正用画像をいう。
また、接続部とは、互いに隣接する補正用画像のうちの、同一の記録素子により記録された部分をいう。例えば、図4において補正用画像Aを記録するために駆動される記録素子のグループ(E1〜X2)のうち、補正用画像Bを記録するために駆動される記録素子のグループ(X1〜X4)と重なっている領域の記録素子(X1〜X2)により記録された部分をいう。また、図4では、補正用画像の接続部を記録する記録素子が2枚の補正用画像を記録する場合を示しているが、3枚以上の補正用画像を記録することとしてもよい。
接続部を記録する記録素子の範囲は、濃度の連続性の観点から、ある程度の距離を持つことが好ましく、2画素以上が好ましく、さらには10画素がより好ましく、50画素以上が最もが好ましい。また、濃度ムラ補正の効率の観点から、1000画素以下が好ましく、500画素以下がより好ましく、200画素以下が最も好ましい。
請求項4に記載の発明は、前記分割された補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項21に記載の発明は、前記分割された補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置である。
請求項4、21に記載の発明によれば、補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて補正を行うことができるので、より精度よく補正を行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明は、前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1となるように行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項22に記載の発明は、前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1となるように行うことを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置である。
請求項5、22に記載の発明によれば、各読取情報に対応した比率に従って出力補正を行うことができ、プリントヘッドにおいて接続部に対応する部分の連続性が良好となり、濃度ムラが低減可能になる。
記録素子の配列方向に沿って、補正用画像の端部に近い領域ほど出力補正に寄与する比率を小さくすることが好ましい。また、複数の読取情報に対応する比率を乱数により決定することとしてもよく、複数の記録材料から得られた読取情報を交互に用いてもよい。
請求項6に記載の発明は、前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項23に記載の発明は、前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項18〜22のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項6、23に記載の発明によれば、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、異なる種類の記録材料を用いて複数の補正用画像を記録した場合でも、記録材料の感度の差によるカラーバランスの差異を低減させることができ、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
ここで、読取情報の差とは、任意の画像読取装置又は濃度測定手段により読み込まれた読取情報の記録材料の違いが原因となる差のことを指し、また、フラットベッドスキャナ等の画像読取装置により読取情報を取得する場合、異なるCCD等により得られたことが原因となる差も含む。
請求項7に記載の発明は、前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項24に記載の発明は、前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置である。
請求項7、24に記載の発明によれば、読取情報に係る統計量に基づいて補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、より簡易な方法で、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
ここで、統計量とは、量的に一つの数値で全体の分布の特性を示すものが好ましく、平均値、メディアン、四分位偏差、モード、自乗平均平方根等が好ましく、平均値であることが最も好ましい。
また、読取情報に係る統計量は、取得された読取情報全体から求めた数値でもよいし、取得された読取情報の一部から求めた数値でもよい。
統計量を用いて補正用画像の相互間の読取情報の差の調整を行う際に、調整の目標となる目標値を設定し、各々の補正用画像の読取情報の平均値と目標値とを比較して、各補正用画像の差分を求め、各補正用画像から得られた補正結果に、この差分を加減することが好ましい。
目標値の好ましい例として、補正用画像が奇数枚の場合、プリントヘッドの中央に位置する記録素子により記録された補正用画像の読取情報の平均値、プリントヘッドの端に位置する記録素子により記録された補正用画像の読取情報の平均値、平均値が中央の値となる補正用画像の読取情報の平均値、全補正用画像の読取情報の平均値の平均値等が挙げられるが、補正用画像の接続部、すなわち、複数の記録材料の重なり部同士の読取情報の平均値であることが最も好ましい。
請求項8に記載の発明は、前記分割された補正用画像の接続部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項25に記載の発明は、前記分割された補正用画像の接続部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置である。
請求項8、25に記載の発明によれば、補正用画像の接続部の読取情報から得られた統計量に基づいて、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することができるので、さらに記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像が得られる。
統計量を算出するために使用される記録素子は、補正用画像の相互間の差を滑らかにする観点からは多いことが好ましく、また計算効率の観点からは少ないことが好ましい。したがって、接続部を記録する全記録素子数の5%以上90%以下の範囲が好ましく、10%以上80%以下の範囲がより好ましく、15%以上70%以下の範囲が最も好ましい。
請求項9に記載の発明は、前記分割された補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを各々有し、前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項26に記載の発明は、前記分割された補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを各々有し、前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項18〜25のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
補正用画像においてプリントヘッドの各記録素子の位置を特定するために、例えば、記録素子の配列方向に数画素おきに記録した部分(マーカー段)が設けられている場合がある。しかし、記録素子の間隔を特定することができても、画像上に記録されたマーカーがどの記録素子に対応するか、すなわち、マーカーの絶対位置を特定することは困難である。
しかし、請求項9、26に記載の発明によれば、位置決定用マーカーを用いて対応する記録素子を決定することができるので、各記録素子に対して、取得した読取情報から正確なフィードバックを行うことが可能となる。
ここで、位置決定用マーカーとは、補正用画像に記録を行ったプリントヘッドの記録素子の素子番号の絶対位置を補正用画像上で明確にするためのマーカーである。
請求項10に記載の発明は、前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項27に記載の発明は、前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項18〜26のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項10、27に記載の発明によれば、濃度情報は線形性が比較的高く、補正用画像から得られる濃度ムラの補正結果を正確にフィードバックすることができるため、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
ここで、濃度情報とは、任意の濃度測定手段により読み込まれた光学的濃度を示す情報を意味し、光学的濃度自体でもよいが、反射率、透過率、光吸収率等でもよいし、これらと一対一対応する関数値、例えば対数値等も含まれる。また、フラットベッドスキャナ等の画像読取装置で画像の読み込みを行った場合、濃度情報は、画像読取装置により取得された信号値であってもよく、この信号値と一対一に対応する関数値、例えば対数値等であってもよい。
濃度情報としては、線形性が比較的高い光学的濃度を示す情報であることが好ましく、画像読取装置により取得した信号値の対数値や光学的濃度等が好ましい。
請求項11に記載の発明は、前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項28に記載の発明は、前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項18〜26のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項11、28に記載の発明によれば、光量情報に基づいて補正するので、補正用画像から得られた濃度ムラの補正結果をより正確にフィードバックすることができ、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
ここで、光量情報とは、前述の読取情報や濃度情報に基づいて算出あるいは変換された光量に関する情報のことを指し、補正用画像を記録するために用いられた記録材料の特性を用いて算出あるいは変換されることが好ましい。この記録材料の特性は、記録材料に記録された濃度に対するプリントヘッドの露光量に関する情報であることが好ましい。記録材料の特性は、使用前の記録材料の保存状態によって若干変化するため、補正用画像毎に求めることが好ましいが、平均的な特性を既知の値として使用しても構わない。
請求項12に記載の発明は、前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項29に記載の発明は、前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項18〜28のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項12、29に記載の発明によれば、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された補正用画像を用いることにより、読取情報や濃度情報を出力値へより正確に変換することが可能となり、より精度よく記録素子の出力補正を行うことができる。
請求項13に記載の発明は、前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項30に記載の発明は、前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項18〜29のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項13、30に記載の発明によれば、複数のプリントヘッドにより補正用画像を記録するので、プリントヘッド毎に異なる補正用画像を記録する場合と比較して、補正用画像を小さくすることができ、補正計算時間の短縮が可能になる。
補正用画像の補正計算に用いる目的で読取情報を取得する部分は、複数のプリントヘッドにより記録材料に記録された像が重なっている状態で構成されていることが好ましい。像が重なっている状態とは、プリントヘッドの個々の記録素子が記録する1ドットが基本色毎に記録材料に記録され、基本色毎に記録された発色領域同士が重なっている状態のことを意味する。
また、複数のプリントヘッドとは、異なる色のプリントヘッドが複数存在してもよく、同一色のプリントヘッドが複数存在してもよい。また、RGBの各基本色のプリントヘッドが存在することとしてもよい。また、複数の基本色等、複数の波長の光を切り換えて、共通のプリントヘッドを用いて記録材料に記録を行うプリントヘッド、例えば、PLZTシャッターアレイプリントヘッド等は、プリントヘッドが複数存在しているとみなす。
請求項14に記載の発明は、前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項31に記載の発明は、前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項18〜30のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項14、31に記載の発明によれば、微小な色差を低減させることができ、濃度ムラの補正の精度を大きく向上させることができる。
請求項15に記載の発明は、前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項32に記載の発明は、前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項18〜31のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
記録材料は通常、色素で画像を形成しているが、それぞれの色素の吸収曲線が重なっていることや、副吸収帯の存在等により、他色の成分を少なからず含んでいる。主成分色の濃度ムラが良好であっても、他色の濃度ムラが非常に劣悪な場合、他色のプリントヘッドにフィードバックを行うべき補正を、主成分のプリントヘッドに対して行ってしまう場合がある。このため、補正をかけるに従い濃度ムラが発生し、濃度ムラがない状態へ収束するまでの補正回数が増加する可能性がある。
しかし、請求項15、32に記載の発明によれば、色変換を行うことで、他色の濃度ムラが劣悪な場合においても、他色の濃度ムラの影響を排除することができ、正確で高精度な補正を実現することができる。
ここで、色変換とは、RGBの3色が混色している状態で取得された読取情報に基づいて、RGBの各成分を抽出する操作のことをいう。色変換はどのような方法でも構わないが、色変換を行うにあたり、変換前の読取濃度、すなわち積分濃度をRorg,Gorg,Borgとし、変換後の濃度、すなわち解析濃度をR',G',B'として、下記の変換式(1)を用いることが好ましい。
R'= ar・(Rorg)br + cr・(Gorg)dr + er・(Borg)fr + gr
G'= ag・(Rorg)bg + cg・(Gorg)dg + eg・(Borg)fg + gg (1)
B'= ab・(Rorg)bb + cb・(Gorg)db + eb・(Borg)fb + gb
ただし、ar,br,・・・,gbは定数である。記録材料の記録条件や現像処理条件、画像読取装置の諸条件等に対応して、これらの定数が変更可能であることが好ましい。
さらに、色変換は、1次変換式を用いることがさらに好ましい。1次変換式とは、前記変換式(1)において、定数br,dr,fr,bg,dg,fg,bb,db,fbが1である式をいう。また、下記式(2)のように、定数項gr,gg,gbが0であることが好ましい。
R'= ar・Rorg + cr・Gorg + er・Borg
G'= ag・Rorg + cg・Gorg + eg・Borg (2)
B'= ab・Rorg + cb・Gorg + eb・Borg
変換式を簡単な形にしても、定数ar,cr,・・・,ebの調整を行うことにより、計算時間の短縮化と正確で高精度な補正を同時に実現することができる。
また、補正精度向上の観点から、カラーバランスの調整であるセットアップが完了した後に記録された補正用画像の読取情報について色変換を行うことが好ましい。カラーバランスのセットアップとは、各基本色の画像データに対して所望の濃度になるように、各プリントヘッドの記録量、若しくは露光量の平均値を調整する等して、各プリントヘッド間のカラーバランスを調整することをいい、基本色毎に調整できることが好ましい。
請求項16に記載の発明は、前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項33に記載の発明は、前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項18〜32のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
図7に、記録材料として用いる感光材料の特性曲線を示す。横軸は露光量の対数、縦軸はその露光量に対する画像の濃度を示す。特性曲線の直線部分とは、図7のG部に示すような露光量の対数の変化に対する濃度の変化(グラフの傾き)が一定であるような部分をいう。
請求項16、33に記載の発明によれば、高濃度又は低濃度の部分を使用して補正を行った場合と比較して、階調特性が硬調に変化する部分、すなわち、出力値の変化に対する画像濃度の変化が大きい部分を用いるため、補正の精度を向上させることができる。
請求項17に記載の発明は、前記画像読取装置を複数用いることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項34に記載の発明は、前記画像読取装置を複数備えることを特徴とする請求項18〜33のいずれか一項に記載の画像形成装置である。
請求項17、34に記載の発明によれば、複数の画像読取装置を用いて、複数の補正用画像の読取情報を同時に取得することができるので、補正時間を短縮させることができる。
請求項35に記載の発明は、複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、前記補正用画像を記録した複数の記録材料を、前記補正用画像の記録素子の配列方向が、前記画像読取装置の受光素子の配列方向に対して第1の方向と第2の方向になるように前記画像読取装置に配置して、前記補正用画像から読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法である。
請求項55に記載の発明は、記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、前記補正用画像を記録した複数の記録材料を、前記補正用画像の記録素子の配列方向が、前記画像読取装置の受光素子の配列方向に対して第1の方向と第2の方向になるように前記画像読取装置に配置して、前記補正用画像から読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置である。
請求項35,55に記載の発明によれば、長尺なプリントヘッドによって補正用画像が記録された記録材料であっても、複数の該記録材料を、画像読取装置に、その記録素子の配列方向に対して、補正用画像の配列方向が順方向と逆方向になるよう配置することとなるので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置であっても、補正用画像が有する読取情報を取得することができる。従って、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることができる。
また、長尺なプリントヘッドによって記録された記録材料を、該プリントヘッドよりも短尺な画像読取装置にセットしたときに、画像読取装置の読取範囲に収まりきらない記録材料部分に記録された補正用画像については、該記録材料と逆方向になるよう配置した記録材料の読取範囲に記録されていることとなる。従って、各補正用画像間において、画像読取装置によって読み込まれない範囲の補正用画像を補完し合うこととなるため、記録材料をカットする手間を省くことができ、作業の煩雑性を低減することができる。
本発明において、読取情報とは、段落番号[0013]で説明した通りである。
また、「補正用画像の配列方向」とは、補正用画像の各画素が有する画素番号に準じた画素の配列方向を意味する。該画素番号は、該画素を記録したプリントヘッドの記録素子の素子番号に対応する。
さらに、「補正用画像の記録素子の配列方向が、画像読取装置の受光素子の配列方向に対して第1の方向と第2の方向になるように画像読取装置に配置して」とは、画像読取装置の受光素子の素子番号に準じた素子の配列方向、または受光素子の読取方向に対して、補正用画像の記録素子の配列方向が、順方向及び逆方向であるように、画像読取装置に配置することを意味している。例えば図26(a)に示した補正用画像の配置例は、画像読取装置の受光素子の素子番号に準じた素子の配列方向(すなわち、受光素子配列方向)に対して、補正用画像の配列方向を第1の方向、すなわち順方向と、第2の方向、すなわち逆方向に配置した例である。
図26では、受光素子の読取方向と、記録素子配列方向とが略直交している場合の例であるが、図31、32に示すような、読取方向と記録素子配列方向が略平行(すなわち、受光素子配列方向と記録素子配列方向が略直交)である場合も含む。以下、第1の方向のことを「順方向」、第2の方向のことを「逆方向」と呼ぶ場合もある。また、配置パターンとして、図33の配置パターンや、複数の記録素子配列方向がハの字型を形成するような配置パターンも含まれる。
請求項36に記載の発明は、個々の記録材料に記録された前記補正用画像は、他の記録材料のうちの少なくとも一つに記録された補正用画像中に、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項35に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項56に記載の発明は、個々の記録材料に記録された前記補正用画像は、他の記録材料のうちの少なくとも一つに記録された補正用画像中に、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項55に記載の画像形成装置である。
請求項36、56に記載の発明によれば、複数の記録材料が、同一の記録素子により記録された補正用画像の領域(共通部)を有することとなる。これにより、複数の補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
また、補正用画像が記録された複数の記録材料は、補正用画像の配列方向が、一定の方向に対して順方向と逆方向とになるよう画像形成装置に配置されるため、同一の記録素子によって記録された共通部は、画像読取装置上でほぼ同一の位置で読み取られることとなる。これにより、例えば、フラットベッドスキャナの迷光や、CCDの感度バラツキを低減することが可能となり、複数の記録材料に記録された補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の精度を向上させることができる。
本発明における共通部とは、プリントヘッドの特定の素子番号を有する記録素子によって記録された補正用画像の領域のことであって、画像読取装置に配置した一つの記録材料と、少なくとも他の一つの記録材料が共に有する領域を意味する。また、共通部は、補正用画像の、画像読取装置が読取可能な範囲に位置する。
また、共通部を記録する記録素子の範囲は、濃度の連続性の観点から、ある程度の距離を持つことが好ましく、2画素以上が好ましく、さらには10画素がより好ましく、50画素以上が最もが好ましい。また、濃度ムラ補正の効率の観点から、1000画素以下が好ましく、500画素以下がより好ましく、200画素以下が最も好ましい。
請求項37に記載の発明は、複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、
前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が所定の第1の方向となるように前記画像読取装置に配置して第1の読取情報を取得し、
次いで、前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が前記第1の方向と反対の第2の方向となるように前記画像読取装置に配置して第2の読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法である。
請求項57に記載の発明は、記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が所定の第1の方向となるように前記画像読取装置に配置して第1の読取情報を取得し、次いで、前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が前記第1の方向と反対の第2の方向となるように前記画像読取装置に配置して第2の読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置である。
請求項37、57に記載の発明によれば、長尺なプリントヘッドによって補正用画像が記録された記録材料であっても、画像読取装置に補正用画像の配列方向が相対的に逆の方向になるように配置することとなるので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置であっても、補正用画像が有する読取情報を取得することができる。従って、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることができる。
また、長尺なプリントヘッドによって記録された記録材料を、該プリントヘッドよりも短尺な画像読取装置にセットしたときに、画像読取装置の読取範囲に収まり切らない記録材料部分に記録された補正用画像については、該記録材料と逆方向になるよう配置した記録材料の読取範囲に記録されていることとなる。従って、各補正用画像間において、画像読取装置によって読み込まれない範囲の補正用画像を補完し合うこととなるため、記録材料をカットする手間を省くことができ、作業の煩雑性を低減することができる。
請求項38に記載の発明は、前記第1の読取情報が取得された補正用画像と、前記第2の読取情報が取得された補正用画像とが、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項37に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項58に記載の発明は、前記第1の読取情報が取得された補正用画像と、前記第2の読取情報が取得された補正用画像とが、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項57に記載の画像形成装置である。
請求項38、58に記載の発明によれば、複数の記録材料が、同一の記録素子により記録された補正用画像の領域(共通部)を有することとなる。これにより、複数の補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
さらに、補正用画像が記録された二枚の記録材料は、補正用画像の配列方向が、一定の方向に対して順方向と逆方向とになるよう画像読取装置に配置されるため、同一の記録素子によって記録された共通部は、画像読取装置上でほぼ同一の位置で読み取られることとなる。これにより、例えば、フラットベッドスキャナの迷光や、CCDの感度バラツキを低減することが可能となり、二枚の記録材料に記録された補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の精度を向上させることができる。
請求項39に記載の発明は、前記補正用画像は、前記補正用画像の記録素子の配列方向を判断するための識別情報を備え、前記識別情報に基づいて前記補正用画像の配列方向を判断して出力補正を行うことを特徴とする請求項35〜38の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項59に記載の発明は、前記補正用画像は、前記補正用画像の記録素子の配列方向を判断するための識別情報を備え、前記補正処理部は、前記識別情報に基づいて前記補正用画像の配列方向を判断して出力補正を行うことを特徴とする請求項55〜58の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項39、59に記載の発明によれば、識別情報を用いることによって、補正用画像の記録素子の配列方向を判断することが可能となる。
これにより、作業者が補正用画像の配列方向を確認して判断する必要がなくなり、作業にかかる負担を軽減することができる。
請求項40に記載の発明は、前記画像読取装置は、取得された前記読取情報中の前記補正用画像の配列方向を、所定の方向に揃えることを特徴とする請求項39に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項60に記載の発明は、前記画像読取装置は、取得された前記読取情報中の前記補正用画像の配列方向を、所定の方向に揃えることを特徴とする請求項59に記載の画像形成装置である。
請求項40、60に記載の発明によれば、取得された読取情報中の補正用画像の配列方向を、一定の方向に揃えることが可能となる。これにより、異なる方向で配置した補正用画像の配列方向を、容易に一定の方向に揃えることができることとなり、作業者が正確な位置に記録材料をセットせずとも補正計算は行われることとなるため、セット方向そのものに注意を払う必要がなくなって、作業者の負担を軽減することができる。
請求項41に記載の発明は、前記共通部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項40に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項61に記載の発明は、前記共通部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項60に記載の画像形成装置である。
請求項41、61に記載の発明によれば、補正用画像の共通部の複数の読取情報に基づいて補正を行うことができるので、画像読取装置の測定バラツキを解消すことができ、より精度よく補正を行うことができる。
請求項42に記載の発明は、前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1.0となるように行うことを特徴とする請求項41に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項62に記載の発明は、前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1.0となるように行うことを特徴とする請求項61に記載の画像形成装置である。
請求項42、62に記載の発明によれば、各読取情報に対応した比率に従って出力補正を行うことができ、プリントヘッドにおいて共通部に対応する部分の連続性が良好となり、濃度ムラを低減することができる。
このとき、記録素子の配列方向に沿って、補正用画像の、共通部を有する端部に近い領域ほど出力補正に寄与する比率を小さくすることが好ましい。また、複数の読み取り情報に対応する比率を乱数により決定することとしても良く、複数の記録材料から得られた読取情報を交互に用いてもよい。
請求項43に記載の発明は、複数の補正用画像の相互間の前記読取情報の差を調整することを特徴とする請求項35〜42の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項63に記載の発明は、複数の補正用画像の相互間の前記読取情報の差を調整することを特徴とする請求項55〜62の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項43、63に記載の発明によれば、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、異なる種類の記録材料を用いて複数の補正用画像を記録した場合でも、記録材料の感度の差によるカラーバランスの差異を低減させることができ、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
本発明における、読取情報の差とは、段落番号[0035]で説明した通りである。
請求項44に記載の発明は、前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項43に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項64に記載の発明は、前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項63に記載の画像形成装置である。
請求項44、64に記載の発明によれば、読取情報に係る統計量に基づいて補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、より簡易な方法で、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
本発明における、統計量とは段落番号[0039]〜[0041]で説明した通りである。
請求項45に記載の発明は、前記共通部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記順方向で読み取られた補正用画像と、前記逆方向で読み取られた補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項40に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項65に記載の発明は、前記共通部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記順方向で読み取られた補正用画像と、前記逆方向で読み取られた補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項60に記載の画像形成装置である。
請求項45、65に記載の発明によれば、補正用画像の共通部の読取情報から得られた統計量に基づいて、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することができるので、さらに記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像が得られる。
統計量を算出するために使用される記録素子は、補正用画像の相互間の差を滑らかにする観点からは多いことが好ましく、また計算効率の観点からは少ないことが好ましい。したがって、共通部を記録する全記録素子数の5%以上90%以下の範囲が好ましく、10%以上80%以下の範囲がより好ましく、15%以上70%以下の範囲が最も好ましい。
請求項46に記載の発明は、前記補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを有し、前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項35〜45の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項66に記載の発明は、前記補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを有し、前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項55〜65の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項46、66に記載の発明によれば、位置決定用マーカーを用いて対応する記録素子を決定することができるので、各記録素子に対して、取得した読取情報から正確なフィードバックを行うことができることとなり、共通部における補正量の合成の精度をより向上することができる。
ここで、位置決定用マーカーとは、段落番号[0050]で説明した通りである。
請求項47に記載の発明は、前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項35〜46の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項67に記載の発明は、前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項55〜66の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項47、67に記載の発明によれば、濃度情報は線形性が比較的高く、補正用画像から得られる濃度ムラの補正結果を正確にフィードバックすることができるため、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
ここで、濃度情報とは、段落番号[0054]、[0055]で説明した通りである。
請求項48に記載の発明は、前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項35〜46の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項68に記載の発明は、前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項55〜66の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項48、68に記載の発明によれば、光量情報に基づいて補正するので、補正用画像から得られた濃度ムラの補正結果をより正確にフィードバックすることができ、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
請求項49に記載の発明は、前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項35〜48の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項69に記載の発明は、前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項55〜68の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項49、69に記載の発明によれば、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された補正用画像を用いることにより、濃度情報を出力値へより正確に変換することが可能となり、より精度よく記録素子の出力補正を行うことができる。
請求項50に記載の発明は、前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項35〜49の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項70に記載の発明は、前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項55〜69の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項50、70に記載の発明によれば、複数のプリントヘッドにより補正用画像を記録するので、プリントヘッド毎に異なる補正用画像を記録する場合と比較して、補正用画像を小さくすることができ、補正計算時間を短縮することができる。
ここで、補正用画像の補正計算に用いる目的で読取情報を取得する部分は、複数のプリントヘッドにより記録材料に記録された像が重なっている状態で構成されていることが好ましい。
像が重なっている状態とは、プリントヘッドの個々の記録素子が記録する1ドットが基本色毎に記録材料に記録され、基本色毎に記録された発色領域同士が重なっている状態のことを意味する。
また、複数のプリントヘッドとは、段落番号[0067]で説明した通りである。
請求項51に記載の発明は、前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項35〜50の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項71に記載の発明は、前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項55〜70の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項51、71に記載の発明によれば、微小な色差を低減させることができ、濃度ムラの補正の精度を大きく向上させることができる。
請求項52に記載の発明は、前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項35〜51の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項72に記載の発明は、前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項55〜71の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項52、72に記載の発明によれば、色変換を行うことで、他色の濃度ムラが劣悪な場合においても、他色の濃度ムラの影響を排除することができ、正確で高精度な補正を実現することができる。
記録材料は通常、色素で画像を形成しているが、それぞれの色素の吸収曲線が重なっていることや、副吸収帯の存在等により、他色の成分を少なからず含んでいる。主成分色の濃度ムラが良好であっても、他色の濃度ムラが非常に劣悪な場合、他色のプリントヘッドにフィードバックを行うべき補正を、主成分のプリントヘッドに対して行ってしまう場合がある。このため、補正をかけるに従い濃度ムラが発生し、濃度ムラがない状態へ収束するまでの補正回数が増加する可能性がある。
しかし、請求項52、72に記載の発明によれば、色変換を行うことで、他色の濃度ムラが劣悪な場合においても、他色の濃度ムラの影響を排除することができ、正確で高精度な補正を実現することができる。
ここで、色変換とは、段落番号[0075]〜[0077]に説明した通りである。
請求項53に記載の発明は、前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項35〜52の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法である。
請求項73に記載の発明は、前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項55〜72の何れか一項に記載の画像形成装置である。
請求項53、73に記載の発明によれば、高濃度又は低濃度の部分を使用して補正を行った場合と比較して、階調特性が硬調に変化する部分、すなわち、出力値の変化に対する画像濃度の変化が大きい部分を用いるため、補正の精度を向上させることができる。
請求項54に記載の発明は、前記画像読取装置を複数用いることを特徴とする請求項36〜53の何れか一項に記載の画像形相装置における出力補正方法である。
請求項74に記載の発明は、前記画像読取装置を複数用いることを特徴とする請求項55〜73の何れか一項に記載の画像形相装置である。
請求項54、74に記載の発明によれば、複数の画像読取装置を用いて、複数の補正用画像の読取情報を同時に取得することができるので、補正時間を短縮させることができる。
請求項1、18に記載の発明によれば、長尺なプリントヘッドにおいても、記録素子の配列方向に沿って複数に分割して補正用画像を記録するので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置で補正用画像の読取情報を取得することが可能となる。したがって、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることが可能となる。
請求項2、19に記載の発明によれば、記録後の補正用画像を分割し、補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って複数に分割された補正用画像毎に読取情報を取得するので、プリントヘッド又は作成された補正用画像に対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置で補正用画像の読取情報を取得することが可能となる。したがって、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることが可能となる。
請求項3、20に記載の発明によれば、分割された補正用画像の接続部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
請求項4、21に記載の発明によれば、補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて補正を行うことができるので、より精度よく補正を行うことが可能となる。
請求項35、55に記載の発明によれば、長尺なプリントヘッドによって補正用画像が記録された記録材料であっても、複数の該記録材料を、画像読取装置に、その記録素子の配列方向に対して、補正用画像の配列方向が順方向と逆方向になるよう配置することとなるので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置であっても、補正用画像が有する読取情報を取得することができる。従って、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることができる。
また、長尺なプリントヘッドによって記録された記録材料を、該プリントヘッドよりも短尺な画像読取装置にセットしたときに、画像読取装置の読取範囲に収まり切らない記録材料部分に記録された補正用画像については、該記録材料と逆方向になるよう配置した記録材料の読取範囲に記録されていることとなる。従って、各補正用画像間において、画像読取装置によって読み込まれない範囲の補正用画像を補完し合うこととなるため、記録材料をカットする手間を省くことができ、作業の煩雑性を低減することができる。
請求項36、56に記載の発明によれば、複数の記録材料が、同一の記録素子により記録された補正用画像の領域(共通部)を有することとなる。これにより、複数の補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
また、補正用画像が記録された複数の記録材料は、補正用画像の配列方向が、一定の方向に対して順方向と逆方向とになるよう画像形成装置に配置されるため、同一の記録素子によって記録された共通部は、画像読取装置上で、ほぼ同一の位置で読み取られることとなる。これにより、例えば、フラットベッドスキャナの迷光や、CCDの感度バラツキを低減することが可能となり、複数の記録材料に記録された補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の精度を向上させることができる。
請求項37、57に記載の発明によれば、長尺なプリントヘッドによって補正用画像が記録された記録材料であっても、画像読取装置に補正用画像の配列方向が相対的に逆の方向になるように配置することとなるので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置であっても、補正用画像が有する読取情報を取得することができる。従って、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることができる。
また、長尺なプリントヘッドによって記録された記録材料を、該プリントヘッドよりも短尺な画像読取装置にセットしたときに、画像読取装置の読取範囲に収まり切らない記録材料部分に記録された補正用画像については、該記録材料と逆方向になるよう配置した記録材料の読取範囲に記録されていることとなる。従って、各補正用画像間において、画像読取装置によって読み込まれない範囲の補正用画像を補完し合うこととなるため、記録材料をカットする手間を省くことができ、作業の煩雑性を低減することができる。
請求項38、58に記載の発明によれば、複数の記録材料が、同一の記録素子により記録された補正用画像の領域(共通部)を有することとなる。これにより、複数の補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
さらに、補正用画像が記録された二枚の記録材料は、補正用画像の配列方向が、一定の方向に対して順方向と逆方向とになるよう画像形成装置に配置されるため、同一の記録素子によって記録された共通部は、画像読取装置上で、ほぼ同一の位置で読み取られることとなる。これにより、フラットベッドスキャナの迷光や、CCDの感度バラツキを低減することが可能となり、二枚の記録材料に記録された補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の精度を向上させることができる。
請求項39、59に記載の発明によれば、識別情報を用いることによって、補正用画像の記録素子の配列方向を判断することが可能となる。
これにより、作業者が補正用画像の記録素子の配列方向を確認して判断する必要がなくなり、作業にかかる負担を軽減することができる。
請求項40、60に記載の発明によれば、取得された読取情報中の補正用画像の配列方向を、一定の方向に揃えることができる。これにより、異なる方向で配置した補正用画像の配列方向を、容易に一定の方向に揃えることができることとなり、作業者が正確な位置に記録材料をセットせずとも補正計算は行われることとなるため、セット方向そのものに注意を払う必要がなくなって、作業者の負担を軽減することができる。
請求項41、61に記載の発明によれば、補正用画像の共通部の複数の読取情報に基づいて補正を行うことができるので、画像読取装置の測定バラツキを解消すことができ、より精度よく補正を行うことができる。
請求項5、22、42、62に記載の発明によれば、各読取情報に対応した比率に従って出力補正を行うことができ、プリントヘッドにおいて接続部に対応する部分の連続性が良好となり、濃度ムラが低減可能になる。
請求項6、23、43、63に記載の発明によれば、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、異なる種類の記録材料を用いて複数の補正用画像を記録した場合でも、記録材料の感度の差によるカラーバランスの差異を低減させることができ、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
請求項7、24、44、64に記載の発明によれば、読取情報に係る統計量に基づいて補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、より簡易な方法で、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
請求項8、25に記載の発明によれば、補正用画像の接続部の読取情報から得られた統計量に基づいて、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することができるので、さらに記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像が得られる。
請求項45、65に記載の発明によれば、補正用画像の共通部の読取情報から得られた統計量に基づいて、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することができるので、さらに記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像が得られる。
請求項9、26、46、66に記載の発明によれば、位置決定用マーカーを用いて対応する記録素子を決定することができるので、各記録素子に対して、取得した読取情報から正確なフィードバックを行うことが可能となる。
請求項10、27、47、67に記載の発明によれば、濃度情報は線形性が比較的高く、補正用画像から得られる濃度ムラの補正結果を正確にフィードバックすることができるため、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
請求項11、28、48、68に記載の発明によれば、光量情報に基づいて補正するので、補正用画像から得られた濃度ムラの補正結果をより正確にフィードバックすることができ、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
請求項12、29、49、69に記載の発明によれば、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された補正用画像を用いることにより、読取情報や濃度情報を出力値へより正確に変換することが可能となり、より精度よく記録素子の出力補正を行うことができる。
請求項13、30、50、70に記載の発明によれば、複数のプリントヘッドにより補正用画像を記録するので、プリントヘッド毎に異なる補正用画像を記録する場合と比較して、補正用画像を小さくすることができ、補正計算時間の短縮が可能になる。
請求項14、31、51、71に記載の発明によれば、微小な色差を低減させることができ、濃度ムラの補正の精度を大きく向上させることができる。
請求項15、32、52、72に記載の発明によれば、色変換を行うことで、他色の濃度ムラが劣悪な場合においても、他色の濃度ムラの影響を排除することができ、正確で高精度な補正を実現することができる。
請求項16、33、53、73に記載の発明によれば、高濃度又は低濃度の部分を使用して補正を行った場合と比較して、階調特性が硬調に変化する部分、すなわち、出力値の変化に対する画像濃度の変化が大きい部分を用いるため、補正の精度を向上させることができる。
請求項17、34、54、74に記載の発明によれば、複数の画像読取装置を用いて、複数の補正用画像の読取情報を同時に取得することができるので、補正時間を短縮させることができる。
(実施形態1)
以下、図面を参照して本発明の実施形態1について詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1に、本実施の形態における画像形成装置100の概略構成を示す。
図1に示すように、画像形成装置100は、支持ドラム1、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30c、プリントヘッド制御部40、補正処理部60、画像読取装置70等を備えて構成されている。本実施の形態では、記録材料として、ハロゲン化銀感光材料であるカラー写真用印画紙(以下、印画紙という。)2を用いる。
支持ドラム1は、図示しない駆動源によって回転する搬送手段である。支持ドラム1は、図示しないロールから繰り出される印画紙2を矢印方向へ搬送する。
赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cは、それぞれ複数の記録素子をアレイ状に配列したプリントヘッドである。
ここで、アレイ状とは、図2(a)に示すような直線状だけではなく、図2(b)のような千鳥配列や、図2(c)のような配列も含む。また、それぞれにおいて、各記録素子に対して図示したような番号付けを行い、記録素子配列方向の隣接素子とは当該番号が隣の記録素子を指す。
本実施の形態においては、アレイ状プリントヘッドの記録素子の出力補正として、各記録素子の露光量を補正する光量補正を行う。
本発明のプリントヘッドは、温度に対して露光量を調整可能な機能を有し、一定の露光量等、所望の露光量を得られることが好ましい。また、プリントヘッドが複数存在する場合には、各プリントヘッドの書き込み解像度が異なっていてもよい。
赤色プリントヘッド30aには、LED(Light Emitting Diode)光源が用いられている。また、緑色プリントヘッド30b及び青色プリントヘッド30cには、比較的高輝度、高速応答でカラーフィルタにより容易に色分解できる真空蛍光プリントヘッド(Vacuum Fluorescent Print Head:VFPH)が採用される。
また、赤色プリントヘッド30aは、図3に示すように、シフトレジスタ31、ラッチ回路32、ドライバ回路33、記録素子アレイ34、セルフォックレンズアレイ35等を備えて構成される。なお、赤色プリントヘッド30aに限らず、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cについても同様である。
赤色プリントヘッド30a(緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cも同様。)では、1ライン分の画像ビットデータとしてまずMSB(Most Significant Bit:最上位ビット)のデータがプリントヘッド制御部40からシフトレジスタ31に送信されると、セットパルス信号がプリントヘッド制御部40からラッチ回路32に入力され、そのセットパルス信号に同期して上記MSBのデータがラッチ回路32に1ライン分まとめてラッチされる。ここで画像ビットデータとは、出力用画像情報のうち特定ビットのデータを意味する。
そして、階調に応じたイネーブル信号がプリントヘッド制御部40からドライバ回路33に入力されると、赤色プリントヘッド30aは、当該イネーブル信号に応じて記録素子を駆動制御し、上記ラッチ回路32にラッチされたMSBのデータに応じて発光させる。すなわち、ドライバ回路33が、記録素子アレイ34に対して、ラッチされたデータが"1"である素子に選択的に駆動信号を送出し、イネーブル信号の時間幅だけ発光させる。照射光はセルフォックレンズアレイ35を介して印画紙2に結像し、潜像を形成する。このような処理をMSBからLSB(Least Significant Bit:最下位ビット)まで順次全ビット分行うことで1ライン分の記録を終了する。ビットの順番はLSBから処理を始めてもよいが、他の順番でも良く、限定されない。
プリントヘッド制御部40は、赤色、緑色、青色の色毎に8ビット画像データが入力されると、補正処理部60により生成される補正量に基づいて、画像データに対して補正処理を行い、個々の記録素子に対する1ライン分のシリアルのデジタルデータに変換するとともに、画像ビットデータをラッチ回路32へ送信するためのセットパルス信号と、発光時間を制御するためのイネーブル信号とを生成し、これら画像ビットデータ、セットパルス信号及びイネーブル信号を赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cの各々に出力する。
プリントヘッド制御部40は、補正処理部60から入力された赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cの補正量に基づいて光量補正係数を更新し、更新された光量補正係数に基づいてイネーブル信号を制御し、RGB各色の画像データを、印画紙2の所定位置に記録するように、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b及び青色プリントヘッド30cに対して色毎にタイミングを順次ずらしながら記録制御を行う。
光量補正係数とは、各プリントヘッドの個々の記録素子の露光量を制御するための係数であり、例えば発光時間を制御することにより露光量を制御することが好ましい。
また、補正量とは、アレイ状プリントヘッドの各記録素子が均一な露光量で印画紙2に記録を行えるように各記録素子の光量補正係数を調整する割合を示す。個々の記録素子に対応した補正量を用いて光量補正係数を調整する。
なお、図3において、緑色プリントヘッド30b及び青色プリントヘッド30cには、セルフォックレンズアレイ35の下部に図示しないそれぞれ緑色、青色の色分解フィルタが配置されていてもよい。
補正処理部60は、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b及び青色プリントヘッド30cの各記録素子の発光特性の補正を行わせるための補正量を濃度データから算出してプリントヘッド制御部40に出力する。
画像読取装置70は、光源、CCD(Charge Coupled Device)、A/Dコンバータ等により構成される。画像読取装置70は、原稿台に載置された原稿に光源からの光を照射し、その反射光をCCDにより電気信号(アナログ信号)に変換することにより読取情報を取得する。取得した読取情報は、A/Dコンバータにより、デジタルデータに変換される。このデジタルデータは、RGB3つの色成分毎の濃度を示す濃度情報(以下、濃度データという。)として、補正処理部60へ送られる。
また、画像読取装置70は内部に、例えば、CPU(Central Processing Unit)71、RAM(Random Access Memory)72、ROM(Read Only Memory)73を備えている。
CPU71は、所定のタイミング等に応じて、ROM73内に格納された各種プログラムに基づいて各種の演算や各機能部への指示やデータの転送等を行う。
RAM72は、CPU71の制御の下、CPU71で処理されたデータを記憶するとともに、記憶しているデータをCPU71に出力するために用いられる。
ROM73は、主に、画像読取装置70内で実行される各種動作を行うためのプログラム等を記憶する。
図1に示すように、支持ドラム1により、ロールから繰り出される印画紙2が矢印方向へ搬送されると、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b及び青色プリントヘッド30cがプリントヘッド制御部40によって画像データに応じて露光制御されて、印画紙2の所定位置に色毎に順次露光され、印画紙2にカラー画像の潜像が形成される。その露光プロセスが終了すると、印画紙2は支持ドラム1によって次の処理工程の現像プロセスへ搬送される。印画紙2はロール状に限らず、カット紙であってもよい。印画紙2の搬送手段はベルトにのせて搬送する等、他の手段であってもよい。
次に、本実施の形態で使用される補正用画像について説明する。補正用画像は、画像形成装置100により印画紙2に記録されるものであり、各記録素子に対応する光量補正係数を更新するために補正量を算出する際に用いられる。
図4に示すように、プリントヘッドの記録素子の駆動領域(図4のE1〜E2)が記録素子の配列方向に沿って3つのグループに分割され(E1〜X2,X1〜X4,X3〜E2)、分割されたグループ毎に補正用画像A,B,Cの記録が行われる。図4に示すように、互いに隣接する補正用画像A,Bは、同一の記録素子(X1〜X2)により記録された接続部を有する。同様に、互いに隣接する補正用画像B,Cは、同一の記録素子(X3〜X4)により記録された接続部を有する。図4では、記録素子が3つのグループに分割され、3枚の補正用画像が記録された例を示しているが、これに限定されない。また、図4では、記録素子の配列方向にほぼ同じ長さの印画紙2に記録を行っているが、図5のように、異なる長さの印画紙2を用いても構わない。
また、プリントヘッドの記録素子の全駆動領域にわたる補正用画像を複数枚出力し、図4のX2の位置で任意の手段により分割することでE1〜X2の補正用画像、図4のX1,X4の位置で分割することでX1〜X4の補正用画像、図4のX3の位置で分割することでX3〜E2の補正用画像を作成しても構わない。
図6に、補正用画像A,B,Cの構成を示す。図6(a)に示すように、濃度情報の取得領域には、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cが同一箇所に記録を行い、各基本色の色素であるシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素が発色した画像、いわゆる、グレイ色の画像を用いることが好ましい。濃度情報取得領域は、異なる基本色間で1ドット毎の発色領域同士が重なっていることとするが、各プリントヘッドの記録素子の発色領域の違いにより、全ての領域が重なっていなくてもよい。
図6では、グレイ色の補正用画像の例を示したが、各基本色が個々の領域に発色した単色の補正用画像であってもよい。この単色の補正用画像は、基本色が1色のみで記録されていてもよいし、複数色で記録されていてもよい。
補正用画像は、記録素子の配列方向に少なくとも1記録素子以上の間隔をあけたもの等、記録素子の配列方向にとびとびに記録を行った画像でもよいが、間隔があいていないベタ状の画像であることが好ましい。また、記録素子の配列方向において、できる限り同一の濃度であることが好ましい。したがって、補正用画像は、ほぼ均一なグレイ色のベタ状の画像であることが望ましい。また、一般の画像ではなく、主にプリントヘッドの濃度ムラ補正のために使用されるものが好ましい。
補正用画像は、濃度情報取得領域の濃度範囲が、感光材料の特性曲線の直線部分に設定されていることが好ましい。図7に、感光材料の特性曲線を示す。横軸は露光量の対数、縦軸はその露光量に対する画像の濃度を示す。特性曲線の直線部分とは、図7のG部に示すような露光量の対数の変化に対する濃度の変化(グラフの傾き)が一定であるような部分をいう。高濃度又は低濃度の部分を使用する場合と比較して、階調特性が硬調に変化する部分、すなわち、露光量(出力値)の変化に対する画像濃度の変化が大きい部分を用いることにより、補正の精度を向上させることができる。
補正用画像は、R濃度で0.3以上1.5以下が好ましく、0.4以上1.0以下がより好ましく、0.5以上0.7以下が最も好ましい。また、G濃度で0.2以上1.5以下が好ましく、0.3以上0.8以下がより好ましく、0.4以上0.6以下が最も好ましい。また、B濃度で0.15以上1.5以下が好ましく、0.3以上1.0以下がより好ましく、0.4以上0.6以下が最も好ましい。
また、濃度情報取得領域は、図6(a)に示すように、補正用画像の複数の異なる領域に、複数の異なる画像データ、すなわち、複数の異なる濃度で記録されることが好ましい。また、より低い濃度で記録された部分が先に処理を行われるように現像処理機へ搬送されることが現像性の点から好ましい。
図6(a)に示すように、補正用画像は、各プリントヘッドの各記録素子の位置を特定するために使用するマーカー段を有することが好ましい。記録素子配列方向のマーカーの間隔は、細かい方がよい。例えば、マーカーの間隔は10画素以内であることが好ましく、5画素以内がより好ましく、さらには1画素間隔であることが最も好ましい。1画素間隔とは記録素子の配列方向に、ON、OFF、ON、OFFを繰り返していることを意味している。
また、プリントヘッドの取り付け位置に多少の誤差を含むことが懸念されるため、プリントヘッド毎に単色のマーカーを有することが好ましい。図6(b)にマーカー段の拡大図を示す。図6(b)に示すように、赤色プリントヘッド30aの各記録素子の位置を特定するためのマーカー(シアン)、緑色プリントヘッド30bの各記録素子の位置を特定するためのマーカー(マゼンタ)、青色プリントヘッド30cの各記録素子の位置を特定するためのマーカー(イエロー)が記録されている。
補正用画像において、補正用の濃度情報取得領域が複数の領域に記録されて構成されている場合には、濃度情報取得領域の近傍にマーカー段を存在させることが好ましい。また、図6(a)のように、ベタ画像とベタ画像の間に存在させることが好ましい。複数のマーカー段が存在する場合には、計算を簡易化するため、同一の記録素子番号の記録素子がマーカーを記録することが好ましい。
また、補正用画像は、対応する記録素子の配列順の番号を決定するための位置決定用マーカーを有することが好ましい。位置決定用マーカーは、通常のマーカーと明確に異なる状態であればどのようなものでもよく、例えば、通常のマーカーと大きく異なる濃度で記録されているものでもよい。
図8(a)に、図6(a)のF部を拡大した模式図を示す。位置決定用マーカーを中心として、記録素子の配列方向に4画素ずつ取った範囲が示されている。ここでは、図8(a)に示すように、位置決定用マーカーの濃度がほぼ0に近い状態で構成された場合を説明する。補正用画像上のマーカー段において、通常のマーカーが1画素おきに構成されているのに対し(ON、OFF、ON、OFF、・・・)、位置決定用マーカーとして、3画素あいた部分が存在している。この画素の絶対位置、つまり、位置決定用マーカーが対応する記録素子番号を特定する。
図8(b)に、画像読取装置70により取得された図6(a)の補正用画像のマーカー段に対応する濃度データを示す。なお、補正用画像は300dpiで印画紙2に記録されているのに対し、画像読取装置70により600dpiで濃度測定が行われている。位置決定用マーカーの部分では、低濃度の部分が連続するため、位置決定用マーカーの位置を特定することができる。マーカーの絶対位置を決定することができるため、前後の画素に対して記録素子番号を決定することができる。したがって、取得した濃度から求める補正量により、各記録素子に対して、正確なフィードバックを行うことができる。
また、位置決定用マーカーは、図5に示すように、マーカー段とは異なる位置に設けられていてもよい。また、図4及び図5に示すように、位置決定用マーカーは、各々の補正用画像に記録されることが望ましく、接続部に記録されることが望ましい。また、位置決定用マーカーは、1つのみでもよいが、複数個存在することとしてもよく、プリントヘッド毎に存在することが好ましい。
また、位置決定用マーカーを複数有する場合には、個々の記録素子の番号を特定するだけでなく、各位置決定用マーカーの補正用画像上の座標を比較することにより、補正用画像の傾きを検出する目的を兼ねても構わない。検出した傾きの量に応じてエラー検出を行うことが好ましく、スキャンした画像に対して適宜回転処理を加えて補正計算を行うことが好ましい。
印画紙2がロール状ではなく、カット搬送等のシート状である場合には、現像処理液による汚れを防ぐために、補正用画像は、搬送方向において印画紙2の中央部に記録されることが好ましく、先頭方向側に画像が記録されていない部分を有することが好ましい。また、画像読取装置70において画像を読み取る際に、先頭部分にはバラツキがあるため、印画紙2の先頭方向側に画像が記録されていないことが好ましい。
補正用画像が記録される印画紙2の大きさに関しては、例えば、印画紙2がカット後に記録される場合には、プリントヘッドの記録素子配列方向に対する垂直方向の長さ(LV)は、プリントヘッドの記録素子配列方向の長さ(LH)に対してあまり長くないことが好ましく、感光材料の搬送性、ロスペーパー低減、現像処理に及ぼす影響等の観点から、LV/LHが2.0倍以内であることが好ましく、1.2倍以内がより好ましく、0.9倍以内がさらに好ましい。
また、補正用画像から得られた読取情報を用いてカラーバランスを合わせるような操作を行ってもよい。
次に、画像形成装置100により実行される記録素子の光量補正処理について説明する。
図9に示すように、まず、補正用画像A,B,C(図4参照。)が記録された印画紙が作成される(ステップS1)。図9では、一般に、補正用画像N(N=A,B,C)と記す。
次に、補正用画像Aが画像読取装置70にセットされ、補正用画像Aのスキャンが行われ、濃度情報が取得される(ステップS2)。具体的には、補正用画像Aの各位置における各基本色RGBに対応した濃度データが出力される。各記録素子に対応する補正用画像Aの濃度を精度よく得るために、画像読取装置70は、プリントヘッドが記録を行う解像度よりも高解像度で補正用画像Aの読み込みを行うことが好ましい。
補正用画像Aが長方形である場合、画像読取装置70にセットする際の傾きに対する許容度の点から、画像読取装置70のCCDがアレイ状に配列されている場合には、補正用画像Aの長い方の辺を画像読取装置70のCCDの配列方向と同一にすることが好ましい。また、プリントヘッドの記録素子の配列方向を、画像読取装置70のCCDの配列方向と同一にすることが好ましく、感光材料の白地部分等、均一な濃度部分でアレイ状CCDのキャリブレーションを行うことが好ましい。
そして、マーカー段の濃度データの連続する低濃度部分から位置決定用マーカー(3画素あいた部分)の位置が特定され、前後の記録素子番号が決定される(ステップS3)。こうして、各プリントヘッドの各記録素子iに対応する濃度データDAiが特定される(ステップS4)。
補正量の算出はプリントヘッド毎に行われる。補正用画像Aから取得された濃度データDAiの記録素子の配列方向の平均値をDAaveとして、偏差△DAi=DAi−DAaveが算出される(ステップS5)。
次に、図10に示す変換直線を用いて、各記録素子の光量差△EAiが求められる。図10に示すグラフの横軸は出力用画像データの出力値の対数、縦軸は出力値に対応する濃度を示している。変換直線の傾きは、感光材料の種類によって既知となっている。この変換直線を用いて濃度データDAiに対応する出力値SAi、平均値DAaveに対応する出力値の平均値SAaveが求められ、光量差△EAi=log(SAi)−log(SAave)が算出される(ステップS6)。
なお、図10に示す変換直線のように予め用意されているものではなく、例えば、図6(a)に示す複数の異なる濃度を有する補正用画像から得られた出力値S1,S2,S3,S4と濃度データDave1,Dave2,Dave3,Dave4を補間することにより、図11に示すような変換直線を求めることとしてもよい。感光材料の濃度特性は、保存状態や現像処理条件によって変化するため、その時点における濃度特性を求めることが好ましい。また、上述の例では、各濃度段の濃度データの平均値を用いて、補正用画像に対して1本の変換直線を用いる例を示したが、個々の記録素子毎に各濃度段の各濃度データを用いて変換直線を求め、補正に用いてもよい。
そして、個々の記録素子に対する補正量CAi=10(-EAi)が算出される(ステップS7)。補正用画像に記録を行わなかった記録素子、例えば、図13(a)のX1より左部の記録素子については、CNi=1とすることが好ましい。
次に、補正用画像Bが画像読取装置70にセットされ、補正用画像Bのスキャンが行われ、濃度情報が取得される(ステップS2)。
このように、補正計算を行っていない補正用画像が残っていれば(ステップS8;YES)、以上のステップS2〜S7までの処理が繰り返される。
全ての補正用画像に対して補正計算が終了すると(ステップS8;NO)、複数の補正用画像A,B,Cから算出された補正量CAi,CBi,CCiから補正量が合成される(ステップS9)。補正用画像Aから得られた補正量CAiに対する合成係数をαA、補正用画像Bから得られた補正量CBiに対する合成係数をαB、補正用画像Cから得られた補正量CCiに対する合成係数をαCとして、補正量Ci=(CAi)αA×(CBi)αB×(CCi)αCにより求められる。ここで、αA+αB+αC=1とする。
図12に、合成係数の例を示す。各補正用画像に対応する記録素子の各グループ(E1〜X2,X1〜X4,X3〜E2)のうち、接続部に対応する部分(X1〜X2,X3〜X4)は、補正用画像の端部に近い領域ほど、その補正用画像から得られる補正量の比率を徐々に減少させるように合成係数を設定する。
図13を参照して、補正量の合成について説明する。ここでは、簡単のため、補正用画像Aから得られた補正量CAiと補正用画像Bから得られた補正量CBiの合成について説明する。図13(a)に、補正用画像Bから得られた補正量CBi、補正量CBiに対する合成係数αB、合成係数処理後の補正量(CBi)αBを示す。接続部に対応する記録素子の領域(X1〜X2)では、補正用画像A側ほど合成係数が小さくなっている。
図13(b)に示すように、同様に補正用画像Aから得られた合成係数処理後の補正量(CAi)αAと、合成係数処理後の補正量(CBi)αBから、合成後の補正量(CAi)αA×(CBi)αBが算出される。
以上の処理により、プリントヘッドの全ての記録素子に対して補正量Ciが1つずつ算出される。各光量補正係数に各補正量Ciが乗算され、補正済み光量補正係数が算出される。画像形成装置100により画像が形成される際には、プリントヘッド制御部40によって、画像データと、この補正済み光量補正係数と、が乗算され、プリントヘッドへ出力され、各記録素子の露光量が制御される。
次に、補正用画像が記録された印画紙の種類が異なる等の理由により、印画紙の濃度が異なった場合、補正用画像の相互間の調整を行う場合について説明する。図14に、補正用画像の相互間の読取情報の調整を行う光量補正処理のフローチャートを示す。ここでは、簡単のため、補正用画像A、補正用画像Bを用いる場合を説明する。図9と同様の処理については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図14に示すように、各々の補正用画像Nから補正量CNiが算出された後、補正用画像Aの平均出力値log(SAave)と補正用画像Bの平均出力値log(SBave)の平均値log(Save)が算出され、差分βA=log(SAave)−log(Save),βB=log(SBave)−log(Save)が算出される(ステップS10)。
次に、感光材料の読取情報や濃度情報の差を考慮した補正量KAi=CAi×10-βA、KBi=CBi×10-βBが算出される(ステップS11)。
そして、感光材料の差を考慮した補正量KAi,KBiが合成され、補正量Ki=(KAi)αA×(KBi)αBが算出される(ステップS12)。ここで、αA,αBは合成係数であり、αA+αB=1を満たす。
以上の処理により、プリントヘッドの全ての記録素子に対して補正量Kiが1つずつ算出される。各光量補正係数に各補正量Kiが乗算され、補正済み光量補正係数が算出される。
画像形成装置100によれば、長尺なプリントヘッドにおいても、記録素子の配列方向に沿って複数に分割して補正用画像を記録するので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置で補正用画像の読取情報を取得することが可能となる。したがって、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることが可能となる。なお、この効果は、補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って、補正用画像を複数に分割し、分割された補正用画像毎に読取情報を取得することによっても得られる。この場合、プリントヘッド又は作成された補正用画像に対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置で補正用画像の読取情報を取得することができる。
また、分割された補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて補正を行うことができるので、画像読取装置70の測定バラツキが低減され、濃度ムラの補正の精度が大きく向上する。
また、各読取情報に対応した比率に従って光量補正を行うことができ、プリントヘッドにおいて接続部に対応する部分の連続性が良好となり、濃度ムラが低減可能になる。
また、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整するので、異なる種類の感光材料を用いて複数の補正用画像を記録した場合でも、感光材料の感度の差によるカラーバランスの差異を低減させることができ、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができる。
また、位置決定用マーカーを用いて対応する記録素子を決定することができるので、各記録素子に対して、取得した濃度情報から正確なフィードバックを行うことが可能となる。また、複数の補正用画像に記録を行った記録素子の特定がより正確となり、接続部における補正量の合成がより正確となる。
また、濃度情報は線形性が比較的高く、補正用画像から得られる濃度ムラの補正結果を正確にフィードバックすることができるため、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
また、濃度情報から変換された光量情報に基づいて補正を行うことにより、補正用画像から得られた濃度ムラの補正結果をより正確にフィードバックすることができ、より効果的に濃度ムラを低減させることができる。
また、複数の異なる領域に複数の濃度で記録された補正用画像を用いることにより、濃度情報を露光量(出力値)へより正確に変換することが可能となり、より精度よく記録素子の光量補正を行うことができる。
なお、補正用画像Nにおける濃度データDNiの平均値として、補正用画像の接続部から取得された濃度データの一部又は全部の平均値を用いてもよい。
また、本実施の形態においては、補正用画像各々から得られた補正量を合成し、合成された補正量に基づいて光量補正係数を調整することとしたが、補正用画像各々から得られた補正量に基づいて、光量補正係数を各々算出し、その後合成することとしてもよい。
また、本実施の形態においては、補正用画像の読取情報として濃度情報を取得し、濃度情報から変換された光量情報に基づいて光量補正を行ったが、これに限定されず、光学的濃度に基づいて算出された数値的な情報や、反射率、透過率、光吸収率又はこれらと一対一に対応する関数値等であってもよい。
また、本実施の形態においては、記録素子の配列方向に沿って、補正用画像の端部に近い領域ほど光量補正に寄与する比率を小さくするように合成係数を設定したが、2枚の補正用画像から取得された読取情報を、記録素子の配列方向に沿って1記録素子ずつ交互に採用することとしてもよい。また、複数の読取情報に対応する合成係数の比率を乱数により決定することとしてもよい。
また、本実施の形態においては、画像形成装置100が画像読取装置70を1つ備えた例を示したが、同様の画像読取装置を複数備えることとしてもよい。この場合、複数の画像読取装置を用いて、複数の補正用画像の読取情報を同時に取得することができるので、補正時間を短縮させることができる。
また、記録素子の補正処理が行われる前に、カラーバランスのセットアップが完了していることが望ましい。各基本色の画像データに対して所望の濃度になるように、各プリントヘッドの記録量、若しくは露光量の平均値を調整する等して、各プリントヘッド間のカラーバランスを調整しておく。また、RGBそれぞれで調整できることが好ましい。
また、ある画素に対応する読取情報への隣接する画素の影響を考慮して補正量の算出を行っても構わない。
<例1>
まず、図15を参照して、例1で使用する画像形成装置200の概略構成について説明する。画像形成装置200は、白色光源110、カラーフィルタ115、光ファイバアレイ120、PLZTシャッターアレイ130、セルフォックレンズアレイ140、搬送手段150、フィルタ切換制御部160、画像データ出力制御部170、印画紙搬送制御部180、露光制御部190、補正処理部60、画像読取装置70等を備えて構成される。
図15に示すように、白色光源110から回転式のカラーフィルタ115を透過した光は、光ファイバアレイ120を通ってPLZTシャッターアレイ130に導かれ、印画紙102の所定位置に露光される。露光は、駆動源(図示せず)に連繋して回転する搬送手段150によって矢印X方向へ搬送される印画紙102上に行われる。
カラーフィルタ115は、円盤形状をなし、角度120度ずつ3等分した位置に赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色を配置し、該円盤の中心軸は駆動源(図示せず)に連繋している。カラーフィルタ115が回転することにより、RGB各色のフィルタが選択的に光路上に配置される。
光ファイバアレイ120は、カラーフィルタ115を透過したRGB各色の光をPLZTシャッターアレイ130に導く。
PLZTシャッターアレイ130は、複数のPLZT素子が印画紙102の搬送方向(図15の矢印X方向)と直交する方向(図15の矢印Y方向)に一列のアレイ状に配置されている。各PLZT素子は、画素に相当する間隔で配置されている。PLZT素子は、光シャッタであり、印加される電圧に応じて光の透過率が変化する。PLZT素子が光を透過させている間、露光が行われる。画像データに応じて露光時間が制御され、階調が表現される。例えば、より薄い濃度を表現する場合には、より短い露光時間となる。
PLZTシャッターアレイ130を透過した光は、セルフォックレンズアレイ140により印画紙102上に結像される。
フィルタ切換制御部160は、RGBの各露光色の画像データに応じてカラーフィルタ115を回転させ、露光する光の色を順次切り換える。
画像データ出力制御部170は、RGBの各露光色の画像データに応じてPLZTシャッターアレイ130への印加電圧を変化させ、露光時間を制御する。
印画紙搬送制御部180は、搬送手段150を制御する。
露光制御部190は、補正処理部60によって算出された補正量に基づいて光量補正係数を更新し、この更新された光量補正係数に基づいて、画像データに応じてフィルタ切換制御部160、画像データ出力制御部170、印画紙搬送制御部180を同期制御する。こうして、印画紙102の所定位置に色毎に順次露光され、印画紙102にカラー画像の潜像が形成される。その露光プロセスが終了すると、印画紙102は次の処理工程の現像プロセスへ搬送される。
画像形成装置200は、画像形成装置100と露光を行う部分の構成が異なるが、補正処理部60における補正量の算出方法や、画像読取装置70における読取情報の取得方法等については同様であるため、説明を省略する。
例1では、500mmのアレイ状プリントヘッドと、画像読取装置70として210mm幅対応(A4サイズ対応)のフラットベッドスキャナと、を備えた画像形成装置200を使用した。
マゼンタ色成分(G露光)について、図4に示すような3枚の補正用画像を作成し、下記に示す条件に従って、図14に示す光量補正処理を行った。例1では、マゼンタ(M)色単色の補正用画像を使用した。また、3枚の補正用画像は、異なるロットの感光材料を用いた。補正による濃度ムラの変化がほとんどなくなるまでに必要とする補正回数を求め、補正後にマゼンタ(M)色単色の均一なベタ画像を出力し、濃度ムラを評価した。
1.図14のステップS5において濃度データの平均値として、補正用画像の接続部の読取情報の4%の平均値を用いる場合
2.補正用画像の接続部の読取情報の5%の平均値を用いる場合
3.補正用画像の接続部の読取情報の10%の平均値を用いる場合
4.補正用画像の接続部の読取情報の15%の平均値を用いる場合
5.補正用画像の接続部の読取情報の50%の平均値を用いる場合
6.補正用画像の接続部の読取情報の70%の平均値を用いる場合
7.補正用画像の接続部の読取情報の80%の平均値を用いる場合
8.補正用画像の接続部の読取情報の90%の平均値を用いる場合
9.補正用画像の接続部の読取情報の95%の平均値を用いる場合
10.補正用画像全体の読取情報の平均値を用いる場合
11.読取情報の差の調整処理を行わない場合
図16に、例1の実験結果を示す。濃度ムラの状況は、以下の5段階の基準で評価した。
◎: 濃度ムラは全くなく、極めて良好な画質である。
○: 濃度ムラが接続部にわずかに確認される程度であり、良好な画質である。
△: 濃度ムラが接続部に確認される程度であり、問題のない画質である。
×: 濃度ムラが確認される部分があり、好ましくない画質である。
××: 濃度ムラが劣悪な部分が確認され、劣悪な画質である。
図16に示すように、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することで、感光材料の感度の差による差異を低減させることができ、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができた。また、読取情報に係る統計量に基づいて補正計算を行うことで、より簡易な方法で補正計算を実現することができた。さらに、補正用画像の接続部の読取情報から得られた統計量に基づいて補正計算を行うことにより、さらに高画質な出力画像を得ることができた。
読取情報の差を調整するために平均値を算出する際には、接続部を記録する全記録素子数の5%以上90%以下の範囲の平均値を用いることが好ましく、10%以上80%以下の範囲がより好ましく、15%以上70%以下の範囲が最も好ましい。
<例2>
例2では、500mmのアレイ状プリントヘッドと、画像読取装置70として210mm幅対応(A4サイズ対応)のフラットベッドスキャナと、を備えた画像形成装置100を使用した。
RGB3色の濃度ムラの状態が好ましくない状態で、下記に示す条件に従って、図4に示すような3枚の補正用画像を出力し、図14に示す光量補正処理を行った。補正による濃度ムラの変化がほとんどなくなるまでに必要とする補正回数を求め、濃度ムラ(グレイのグラデーションを含む人物画像で目視評価)の様子を例1と同様の基準で評価した。また、補正1回の所要時間を求め、条件1に対する百分率で示した。
1.補正用画像がRGB3単色で構成されている場合(図17)
2.補正用画像がRGBが重なったグレイ色であって、図14のステップS2において取得された濃度情報に対して色変換を行わない場合
3.補正用画像がRGBが重なったグレイ色であって、図14のステップS2において取得された濃度情報に対して色変換を行う場合(変換式(1):非1次式)
4.補正用画像がRGBが重なったグレイ色であって、図14のステップS2において取得された濃度情報に対して色変換を行う場合(変換式(2):1次式)
1.の補正用画像は、3枚の補正用画像各々が、図17に示すように、RGB3単色で構成され、R濃度を取得するシアンの領域、G濃度を取得するマゼンタの領域、B濃度を取得するイエローの領域を有する。図17に示す補正用画像は、図6(a)に示す補正用画像と同様、RGB各基本色に対して複数の異なる濃度で記録されている。
3.における色変換は、下記式(1)に従う。ただし、変換前の読取濃度をRorg,Gorg,Borg、変換後の濃度をR',G',B'とし、ar,br,・・・,gbは定数である。
R'= ar・(Rorg)br + cr・(Gorg)dr + er・(Borg)fr + gr
G'= ag・(Rorg)bg + cg・(Gorg)dg + eg・(Borg)fg + gg (1)
B'= ab・(Rorg)bb + cb・(Gorg)db + eb・(Borg)fb + gb
条件3においては、下記の値を用いた。
ar=1.10, br=0.97, cr=-0.25, dr=1.03, er=0.02, fr=1.01, gr=0.02,
ag=-0.30, bg=0.99, cg=1.01, dg=1.00, eg=-0.19, fg=1.01, gg=0.01,
ab=0.05, bb=1.00, cb=-0.25, db=1.01, eb=1.08, fb=0.99, gb=-0.02
4.における色変換は、下記式(2)に従う。
R'= ar・Rorg + cr・Gorg + er・Borg
G'= ag・Rorg + cg・Gorg + eg・Borg (2)
B'= ab・Rorg + cb・Gorg + eb・Borg
条件4においては、下記の値を用いた。
ar=1.05, cr=-0.30, er=0.06,
ag=-0.25, cg=1.01, eg=-0.15,
ab=0.04, cb=-0.30, eb=1.05
図18に、例2の実験結果を示す。
図18に示すように、補正用画像が感光材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録され、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素が混色したグレイ色の画像であることにより、各プリントヘッドの記録素子を補正するために濃度情報を取得する領域を共通して使用することができる。そのため、補正用画像を小さくすることができ、補正の収束速度が速く、補正計算時間の短縮が可能になった。また、微小な色差を低減させることができ、濃度ムラの精度を大きく向上させることができた。
また、色変換を行うことで、他色の濃度ムラの影響を排除することができ、補正精度がより高く、収束速度がより速い濃度ムラ補正を実現することができた。さらに、色変換を1次式を用いて行うことで、補正精度、収束速度の性能は維持したまま、計算時間が短い濃度ムラ補正を実現することができた。
<例3>
例3では、500mmのアレイ状プリントヘッドと、画像読取装置70として210mm幅対応(A4サイズ対応)のフラットベッドスキャナと、を備えた画像形成装置100を使用した。
例3では、補正用画像の各色成分の濃度(R濃度、G濃度、B濃度)の範囲を変化させて、図4に示すような3枚の補正用画像を出力し、図14に示す光量補正処理を行った。補正による濃度ムラの変化がほとんどなくなるまでに必要とする補正回数を求め、濃度ムラ(グレイのグラデーションを含む人物画像で目視評価)の様子を例1と同様の基準で評価した。
図19に、例3の評価結果を示す。G濃度を0.45、B濃度を0.45として、R濃度を変化させた場合、R濃度が0.20、0.30、0.40、0.50と高くなるにつれて濃度ムラがなくなるまでに必要な補正の回数はより少なく、濃度ムラの評価においてもより良好な画像になっていった。また、R濃度が1.60、1.50、1.00、0.70と低くなるにつれて必要な補正回数はより少なく、濃度ムラの評価においてもより良好な画像になっていった。
また、R濃度を0.65、B濃度を0.45として、G濃度を変化させた場合、G濃度が0.10、0.20、0.30、0.40と高くなるにつれて濃度ムラがなくなるまでに必要な補正の回数はより少なく、濃度ムラの評価においてもより良好な画像になっていった。また、G濃度が1.60、1.50、0.80、0.60と低くなるにつれて必要な補正回数はより少なく、濃度ムラの評価においてもより良好な画像になっていった。
また、R濃度を0.65、G濃度を0.45として、B濃度を変化させた場合、B濃度が0.10、0.15、0.30、0.40と高くなるにつれて濃度ムラがなくなるまでに必要な補正の回数はより少なく、濃度ムラの評価においてもより良好な画像になっていった。また、B濃度が1.60、1.50、1.00、0.60と低くなるにつれて必要な補正回数はより少なく、濃度ムラの評価においてもより良好な画像になっていった。
図19に示すように、補正用画像のR濃度を0.3以上1.5以下、G濃度を0.2以上1.5以下又はB濃度を0.15以上1.5以下の範囲に設定することにより、他色に対して極端に高濃度とならないため、感光材料の発色色素が形成する副吸収の影響を低減させることができ、また、色にごり等の影響を排除することができるため、測定した濃度がより正確になり、高精度の補正を行うことができることがわかった。
<例4>
例4では、500mmのアレイ状プリントヘッドと、画像読取装置70として210mm幅対応(A4サイズ対応)のフラットベッドスキャナと、を備えた画像形成装置200を使用した。
シアン色成分(R露光)について、図4に示すような3枚の補正用画像を作成し、下記に示す条件に従って、図14に示す光量補正処理を行った。例4では、シアン(R)色単色の補正用画像を使用した。また、3枚の補正用画像は、異なるロットの感光材料を用いた。補正による濃度ムラの変化がほとんどなくなるまでに必要とする補正回数を求め、補正後にシアン(R)色単色の均一なベタ画像を出力し、例1と同様の基準で濃度ムラを評価した。
1.図14のステップS5において濃度データの平均値として、補正用画像の接続部(1画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
2.補正用画像の接続部(2画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
3.補正用画像の接続部(10画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
4.補正用画像の接続部(50画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
5.補正用画像の接続部(100画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
6.補正用画像の接続部(200画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
7.補正用画像の接続部(500画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
8.補正用画像の接続部(1000画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
9.補正用画像の接続部(1100画素分)の読取情報の平均値を用いる場合
図20に、例4の実験結果を示す。
図20に示すように、補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することで、感光材料の感度の差による差異を低減させることができ、記録素子の記録特性の連続性を保つことが可能となり、高画質な出力画像を得ることができた。また、読取情報に係る統計量に基づいて補正計算を行うことで、より簡易な方法で補正計算を実現することができた。さらに、補正用画像の接続部の読取情報から得られた統計量に基づいて補正計算を行うことにより、さらに高画質な出力画像を得ることができた。
読取情報の差を調整する際に使用する接続部の範囲は、濃度の連続性の観点から、ある程度の距離を持つことが好ましく、2画素以上が好ましく、さらには10画素がより好ましく、50画素以上が最もが好ましい。また、濃度ムラ補正の効率の観点から、1000画素以下が好ましく、500画素以下がより好ましく、200画素以下が最も好ましい。
<例5>
例5では、210mmのアレイ状プリントヘッドと、画像読取装置70として210mm幅対応(A4サイズ対応)のフラットベッドスキャナと、を備えた画像形成装置200を使用した。
例5では、イエロー色成分(B露光)の濃度ムラの状態が好ましくない状態でイエロー色成分について、下記条件で補正用画像を作成し、図14に示す光量補正処理を行い、光量補正処理後、再度同様な補正用画像を作成し、再度光量補正処理を繰り返す(2回光量補正処理を繰り返す)操作を行った。
1.図4と同様な手法により分割された2枚の補正用画像を用いる場合(図4では、3枚の補正用画像を作成した場合を示しているが、例5では、プリントヘッドに対して2枚に分割された補正用画像を作成した。なお、接続部が150mmになるように補正用画像を作成した。)
2.分割しない1枚の補正用画像を用いる場合
上記のような操作を行った後、イエロー色単一の均一なベタ画像を出力し、両条件で作成されたベタ画像の中央部を目視により観察したところ、明らかに条件1で作成されたベタ画像の濃度ムラが少ないことが確認された。
なお、以上の実施の形態における記述は、本発明に係る好適な画像形成装置の例であり、これに限定されるものではない。
また、以上の実施の形態における画像形成装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
例えば、記録素子をアレイ状に配列したプリントヘッドは、所望の解像度を得るために複数の記録素子を所定間隔で1列または複数列に配列したものであればよい。アレイ状に配列したプリントヘッドの好ましい例として、LED発光素子や真空蛍光管を配列したものや、バックライトを用いたPLZTシャッターアレイプリントヘッドの他に、液晶シャッターアレイプリントヘッド等の光シャッターアレイ、半導体レーザーをアレイ状に配列したもの、サーマルヘッド、有機EL材料等のエレクトロルミネッセンス現象を利用した発光素子を配列したもの等が挙げられる。
また、画像形成装置としては、ハロゲン化銀感光材料に各種記録素子アレイで記録を行う装置の他、昇華性インクを用いてサーマルヘッドで記録する装置等、複数階調の画像を形成できる装置が好ましい。
また、記録材料として印画紙(ハロゲン化銀感光材料)を用いた例を示したが、記録材料として、透明、半透明の印画紙、ネガフィルム、リバーサルフィルム、リバーサルペーパー、可視〜赤外の波長に感光するもの、モノクロ感光材料、自己処理液を有する感光材料(インスタント感光材料)等の感光材料を用いることもできる。特に、塩化銀感光材料の場合は、濃度ムラ補正の効果が大きく、好ましい。
また、補正用画像を記録する記録材料と実際に画像形成に用いる記録材料は異なっていてもよいが、記録材料の特性も含めた補正が可能となる等の点で、同じ記録材料を用いることが好ましい。また、必要に応じて、得られた補正量を用いて補正を行って補正用画像を出力し、同様の方法で補正量を求めることを繰り返してもよい。
(実施形態2)
次いで、本発明の実施形態2について図面を参照して詳細に説明する。実施形態2に係る画像形成装置300は、画像形成装置300が行う記録素子の光量補正処理方法及び用いられる記録材料において、実施形態1と異なる。従って、実施形態2を説明するにあたり、上記実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、説明は省略する。
画像形成装置300は、支持ドラム1、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30c、プリントヘッド制御部40、補正処理部60、画像読取装置80等を備えて構成されている。本実施の形態においては、記録材料として、ハロゲン化銀感光材料であるカラー写真用印画紙(以下、印画紙という)22を用いる。
図21に示すように、支持ドラム1により、ロールから繰り出される印画紙22が矢印方向へ搬送されると、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b及び青色プリントヘッド30cがプリントヘッド制御部40によって画像データに応じて露光制御されて、印画紙22の所定位置に色毎に順次露光され、印画紙22にカラー画像の潜像が形成される、その露光プロセスが終了すると、印画紙22は支持ドラム1によって次の処理工程の現像プロセスへ搬送される。印画紙22はロール上に限らず、カット紙であってもよい。印画紙22の搬送手段はベルトにのせて搬送する等、他の手段であってもよい。
次いで、本実施の形態で使用される補正用画像について説明する。画像形成装置300により、印画紙22に補正用画像が記録され(以下、補正用画像が記録された印画紙22をチャート3という。)、各記録素子に対応する光量補正係数を更新するために補正量を算出する際に用いられる。画像形成装置300によって記録された補正用画像は、画像読取装置80によって読取情報として取得され、該読取情報は、RGB3つの色の成分毎の濃度を示す濃度情報(以下、濃度データという。)として補正処理部60へ送られ、補正量の算出が実行される。
画像読取装置80は、CPU81、RAM82、ROM83等を備えている。
図22に示すように、プリントヘッドの記録素子の全駆動領域に亘って、印画紙22への補正用画像の記録が行われる。補正用画像の記録は一枚の印画紙22に連続的に行われるため、得られたチャート3には全ての濃度データが含まれる。
チャート3における濃度情報の取得領域には、赤色プリントヘッド30a、緑色プリントヘッド30b、青色プリントヘッド30cが同一箇所に記録を行い、各基本色の色素であるシアン色素、マゼンタ色素、イエロー色素が発色した画像、いわゆるグレイ色の画像を用いることが好ましい。濃度情報取得領域は、異なる基本色間で1ドット毎の発色領域同士が重なっていることとするが、各プリントヘッドの記録素子の発色領域の違いにより、全ての領域が重なっていなくてもよい。
また、グレイ色の補正用画像ではなく、各基本色が個々の領域に発色した単色の補正用画像であっても良い。この単色の補正用画像は、基本色が一色のみで記録されていてもよいし、複数色で記録されていてもよい。
補正用画像としては、段落番号[0214]に説明した画像状態が好ましい。
また、補正用画像に記録される濃度情報取得領域の濃度範囲としては、段落番号[0215]で述べた範囲が好ましく、補正用画像のRGB各濃度に関しては、段落番号[0216]で説明したものが好ましい。
さらに、濃度情報取得領域に関しては、段落番号[0217]で説明したように記録されることが好ましい。
図23に示すように、補正用画像が、各プリントヘッドの各記録素子の位置を特定するために使用するマーカー段を有することが好ましい。記録素子配列方向のマーカーの間隔は、細かい方がよい。例えば、マーカーの間隔は10画素以内であることが好ましく、5画素以内がより好ましく、さらには1画素間隔であることが最も好ましい。1画素間隔とは記録素子の配列方向に、ON、OFF、ON、OFFを繰り返していることを意味している。
また、プリントヘッドの取り付け位置に多少の誤差を含むことが懸念されるため、プリントヘッド毎に単色のマーカーを有することが好ましい。具体的には、赤色プリントヘッド30aの各記録素子の位置を特定するためのマーカー(シアン)、緑色プリントヘッド30bの各記録素子の位置を特定するためのマーカー(マゼンタ)、青色プリントヘッド30cの各記録素子の位置を特定するためのマーカー(イエロー)が記録されていることが好ましい(図6(b)参照)。
補正用画像において、補正用の濃度情報取得領域が複数の領域に記録されて構成されている場合には、濃度情報取得領域の近傍にマーカー段を存在させることが好ましい。また、図23のように、ベタ画像とベタ画像の間に存在させることが好ましい。複数のマーカー段が存在する場合には、計算を簡易化するため、同一の記録素子番号の記録素子がマーカーを記録することが好ましい。
また、補正用画像は、対応する記録素子の配列順の番号を決定するための位置決定用マーカーを有することが好ましい。位置決定用マーカーは、通常のマーカーと明確に異なる状態であればどのようなものでもよく、例えば、通常のマーカーと大きく異なる濃度で記録されているものでもよい。
本実施の形態においては、図23に示すように、位置決定用マーカーを、記録素子の配列方向に対して略中央に位置する記録素子によって記録されるマーカー(以下、「中央マーカー」という。)を挟んで左右非対称に設ける。具体的には、中央マーカー(以下、「PC」という)より小なる画素番号を有するマーカー群より構成されるマーカー段においては、1つの位置決定用マーカー(p1)を設け、PCより大なる画素番号を有するマーカー群より構成されるマーカー段においては、2つの位置決定用マーカー(p2、p3)を設ける。
またこの時、PCを中心として、左右の位置決定用マーカーの個数が異なるのみならず、PCからの各位置決定用マーカーの距離も異なる。具体的には、図23に示すように、p1〜PCの距離(X1)と、p3〜PCの距離(X2)とは、X1>X2の関係が成り立ち、p2〜PCの距離もこれらに一致せず、PCを中心として、左右非対称となっている。
図24(a)〜(d)に、図23のH、H´部を拡大した模式図を示す。H部においては、位置決定用マーカー(p1)を中心として記録素子の配列方向に4画素ずつ取った範囲が示されており(図24(a))、H´部においては、間に3画素を挟んで位置する二つの位置決定用マーカー(p2、p3)を中心に、記録素子の配列方向に4画素ずつ取った範囲が示されている(図24(c))。ここでは、図24(a)〜(d)に示すように、位置決定用マーカーの濃度がほぼ0に近い状態で構成された場合を説明する。図24(a)に示すように、補正用画像上のマーカー段において、通常のマーカーが1画素おきに構成されているのに対し、H部においては、位置決定用マーカーとして3画素あいた部分が存在している。また、図24(c)に示すように、H´部においては、位置決定用マーカーとして3画素あいた部分が二箇所存在している。これらの各3画素分の間隙で、この画素の絶対位置、つまり位置決定用マーカーが対応する記録素子番号を特定する。
図24(b)、(d)に、画像読取装置80により取得された図23のH、H´部近傍の補正用画像のマーカー段に対応する濃度データを示す。なお、補正用画像は300dpiで印画紙22に記録されているのに対し、画像読取装置80により600dpiで濃度測定が行われている。位置決定用マーカーの部分では、低濃度の部分が連続するため、位置決定用マーカーの位置を特定することができる。マーカーの絶対位置を決定することができるため、取得した濃度から求める補正量により、各記録素子に対して、正確なフィードバックを行うことができる。
また、位置決定用マーカーは、マーカー段とは異なる位置に設けられていてもよい。また、上記に説明したように、略中央に位置するマーカーに対して左右非対称であることが好ましい。位置決定用マーカーは1つのみでもよいが、複数個存在することとしてもよく、プリントヘッド毎に存在することが好ましい。
さらに、補正用画像が記録された印画紙22であるチャート3は位置決定用マーカーの他に、補正用画像の配列方向を判断するための識別情報を有してもよい。画像読取装置80は、識別情報を読み込み、補正用画像の配列方向を判断してもよい。
ここで、識別情報としては例えば、濃度情報、矢印等の図形、左右非対称マーカー等が挙げられる。
そして、識別情報より取得された補正用画像の配列方向に関する情報を基に、画像読取装置80は、複数の異なる方向で配置されたチャートが有する、読取情報中の補正用画像の配列方向を一定の方向に揃える。
上記に説明した、識別情報を読み込み、補正用画像の配列方向を判断する処理と、その配列方向を一定の方向に揃える処理は、画像読取装置80に内蔵されたCPU81が、ROM83内に記憶された各種制御プログラムを読み込み、RAM83内に設けられるワークエリアに展開して実行し、制御することによって実行される。
ここで、濃度情報を識別情報として用いる場合、チャート3には複数の異なる領域に複数の異なる濃度で濃度情報が記録されるため、より低い濃度で記録された部分が先に処理を行われるように現像処理機へ搬送されることとしておけば、複数の異なる濃度領域の濃淡を認識した画像読取装置80は、補正用画像の配列方向を判断し、読取情報中の補正用画像の配列方向を回転等により調整することによって、その方向を一定に揃えることができる。
また、印画紙の搬送方向が、補正用画像の配列方向と略直交している場合、図形である矢印を識別情報として用いることができる。つまり、搬送方向に略平行な矢印を印刷したチャート3に補正用画像を記録し、画像読取装置80が補正用画像の読み込みと共に該矢印情報を読み込むことで、搬送方向を判断し、該搬送方向と略直交する方向を補正用画像の配列方向と容易に判断することができる。
さらに、左右非対称マーカーを識別情報として用いる場合について、説明する。
ここで、左右非対称マーカーとしては、前述した位置決定用マーカーを用いる。従ってこの場合、位置決定用マーカーは、記録素子番号の決定を行うのみならず、記録素子の配列方向の識別情報としての役割も果たす。
チャート3には複数の濃度領域が形成され、その中央部にマーカー段が設けられている。さらに、マーカー段には、記録素子の配列方向に対して略中央に位置するマーカーを挟んで左右非対称である位置決定用マーカーが設けられている。詳細には、PCを挟んで左側に1つの位置決定用マーカー(p1)、右側に2つの位置決定用マーカー(p2、p3)が設けられている(図23参照)。
位置決定用マーカーは、図24に示すように、マーカー段において、隣り合うマーカー同士の間隔が他の間隔に比較して広い領域を形成することによって設けられ、画像読取装置80は、該間隔の広い領域を読み込むことによって、補正用画像の配列方向を判断する。
従って、識別情報としてマーカー段に設けた位置決定マーカーを用いる場合、マーカーは左右非対称に設けられていることが望ましい。
以上に説明した通り、位置決定用マーカーが、個々の記録素子の番号を特定するだけでなく、補正用画像の配列方向を判断するための識別情報としての役割を兼ねても構わない。この場合、位置決定用マーカーは左右非対称であることが好ましく、また、位置決定用マーカーと濃度情報や矢印等その他の識別情報を組み合わせて用いても構わない。さらに、二つ以上の位置決定用マーカーを用いてもよい。
印画紙22がロール状ではなくカット搬送等のシート状である場合には、現像処理液による汚れを防ぐために、補正用画像は、搬送方向において印画紙22の中央部に記録されることが好ましい。
補正用画像が記録される印画紙22の大きさに関しては、段落番号[0227]に説明した通りである。
次に、画像形成装置300により実行される記録素子の光量補正処理について説明する。
最初に、チャート3の画像読取装置80へのセット方法について説明する。
図25に示すように、まず、補正用画像が記録された印画紙が作成される(ステップS101)。ここでは、補正用画像を2枚同時にセットして読み込む方法について説明するため、補正用画像が記録された印画紙(即ち、チャート)は2枚作成される。図25では、一般に、チャートN(N=3A、3B)とする。
チャート3A,3Bの作成は、プリントヘッドの記録素子の全駆動領域に亘って連続的に行われるため、2枚のチャート3A、3Bは全ての濃度データを含む。また、マーカー段を有し、左右非対称の位置決定用マーカー及び識別情報としての矢印を有する(図26(a)参照)。
図26(a)に示すように、チャート3A、3Bの画像読取装置80へのセットは、記録素子の配列方向に対して順方向(チャート3A)及び順方向と逆の方向である逆方向(チャート3B)で配置することによって行う。順方向で配置したチャート3A、逆方向で配置したチャート3Bは、記録素子配列方向に同一の長さであって、画像読取装置80の受光素子配列方向の全長以上の長さを有するため、画像読取装置80にセットすると記録素子配列方向の後尾側若しくは先頭側の一端が画像読取装置80に収まらず、はみ出ることとなる。はみ出た部分については濃度データが取得されない。各チャートにおいて読み込まれる範囲を図26(b)に示した。
ここで、図26(b)に示すように、各チャートには、チャート3Aにおいても、チャート3Bにおいても読み込まれる補正用画像の領域が存在する。画像読取装置による、チャート3Aの読み込みとチャート3Bの読み込みによって、二重に読み込まれるこの領域を共通部4とする。共通部4は、チャート3A、チャート3Bのどちらにおいても同じ記録素子によって記録された補正用画像である。
補正用画像が画像読取装置80にセットされた後、チャート3A、3Bのスキャンが行われ、濃度情報が取得される(ステップS102)。具体的には、チャート3A、3Bの各位置における各基本色RGBに対応した濃度情報が出力される。各記録素子に対応するチャート3A、3Bの濃度を精度良く得るために、画像読取装置80は、プリントヘッドが記録を行う解像度よりも高い解像度でチャート3A、3Bの読み込みを行うことが好ましい。
また、画像読取装置80に補正用画像をセットする際には、その傾きに対する許容度の点から、画像読取装置80のCCDがアレイ状に配列されている場合には、チャート3A、3Bの長いほうの辺を画像読取装置80のCCDの配列と同一にすることが好ましい。また、プリントヘッドの記録素子の配列方向を画像読取装置80のCCの配列方向と同一にすることが好ましく、感光材料の白地部分等、均一な濃度部分でアレイ状CCDのキャリブレーションを行うことが好ましい。
このとき、チャート3A、3Bにおいては、補正用画像の配列方向が、一定の方向に対して順方向と逆方向とになるよう画像形成装置に配置されるため、同一の記録素子によって記録された共通部4は、画像読取装置上においてほぼ同一位置で読み込まれることとなる。
次いで、チャート3A、3Bが有する識別情報としての矢印も同時に読み込まれ、該矢印情報より、各補正用画像の記録素子の配列方向が判断される(ステップS103)。この時、識別情報としての矢印に併せて、左右非対称に設けられた位置決定用マーカーの、チャート3A、3Bにおける座標を読み込むことによって、補正用画像の記録素子の配列方向を判断することとしても良い。
記録素子の配列方向が補正用画像間で異なると判断すると、基準となる一方向に基づいて、取得した濃度データを回転し、各濃度データ中の補正用画像の記録素子の配列方向を統一する(ステップS104)。基準となる一方向については、記録素子の配列方向に対して略平行な順方向としてもよいし、順方向と逆の方向である逆方向としても構わない。また、その他の一定の方向であれば足りる。
そして、マーカー段の濃度データの連続する低濃度部分から位置決定用マーカー(3画素あいた部分)の位置が特定され、前後の記録素子番号が決定される(ステップS105)。こうして、各プリントヘッドの各記録素子rに対応する濃度データD3Ar、D3Brが特定される(ステップS106)。
補正量の算出はプリントヘッド毎に行われる。チャート3Aから取得された濃度データD3Arの記録素子の配列方向の平均値をD3Aaveとして、偏差△D3Ar=D3Ar−D3Aaveが算出される。同様に、チャート3Bから取得された濃度データD3Brについても、偏差△D3Brが算出される(ステップS107)。
次に、変換直線(図10参照)を用いて、各記録素子の光量差△E3Arが求められる。変換直線を示すグラフの横軸は出力用画像データの出力値の対数、縦軸は出力値に対応する濃度を示している。変換直線の傾きは、感光材料の種類によって既知となっている。この変換直線を用いて濃度データD3Arに対応する出力値S3Ar、平均値D3Aaveに対応する出力値の平均値S3Aaveが求められ、光量差△E3Ar=log(S3Ar)−log(S3Aave)が算出される。同様に、△E3Brも算出される(ステップS108)。
なお、前述した変換直線のように予め用意されているものではなく、例えば、複数の異なる濃度を有する補正用画像から得られた出力値S1,S2,S3,S4と濃度データDave1,Dave2,Dave3,Dave4を補間することにより、変換直線を求めることとしてもよい。感光材料の濃度特性は、保存状態や現像処理条件によって変化するため、その時点における濃度特性を求めることが好ましい。また、上述の例では、各濃度段の濃度データの平均値を用いて、補正用画像に対して1本の変換直線を用いる例を示したが、個々の記録素子毎に各濃度段の各濃度データを用いて変換直線を求め、補正に用いてもよい。
そして、個々の記録素子に対する補正量C3Ar=10(-E3Ar)が算出される(ステップS109)。補正用画像に記録を行わなかった記録素子、については、CNr=1とすることが好ましい。
そして、補正計算が終了すると、チャート3A、3Bから算出された補正量C3Ar、C3Brから補正量が合成される(ステップS110)。チャート3Aから得られた補正量C3Arに対する合成係数をα3A、チャート3Bよれ得られた補正量C3Brに対する合成係数をα3Bとして、補正量Cr=(C3Ar)α3A×(C3Br)α3Bにより求められる。ここで、α3A+α3B=1とする。
図27に、合成係数の例を示す。各チャートの共通部4においては、チャート3Aでは、画像読取装置80で読み込まれる領域において、記録素子の素子番号が大なるほど、チャート3Bでは、記録素子の素子番号が小なるほど、その補正用画像から得られる補正量の比を徐々に減少させるように合成係数を設定する。
次いで、補正量の合成について、図28を用いて説明する。チャート3Bから得られた補正量C3Br、補正量C3Brに対する合成係数α3B、合成係数処理後の補正量(C3Br)α3Bを示す。共通部に対応する記録素子の領域(X5〜X6)では、記録素子の素子番号が大きくなるほど合成係数が大きくなっている。
図28(b)に示すように、同様に補正用画像3Bから得られた合成係数処理後の補正量(C3Br)α3Bと、合成係数処理後の補正量(C3Ar)α3Aから、合成後の補正量(C3Ar)α3A×(C3Br)α3Bが算出される。
以上の処理により、プリントヘッドの全ての記録素子に対して補正量Crが1つずつ算出される。各光量補正係数に各補正量Crが乗算され、補正済み光量補正係数が算出される。画像形成装置300により画像が形成される際には、プリントヘッド制御部40によって、画像データと、この補正済み光量補正係数と、が乗算され、プリントヘッドへ出力され、各記録素子の露光量が制御される。
次に、補正用画像が記録された印画紙の種類が異なる等の理由により、印画紙の濃度が異なった場合、補正用画像の相互間の調整を行う場合について説明する。図29に、補正用画像30A、補正用画像30Bを用いて、補正用画像の相互間の読取情報の調整を行う光量補正処理のフローチャートを示す。図25と同様の処理については、同一の符号を付し、説明を省略する。
図29に示すように、各々の補正用画像Nから補正量CNiが算出された後、補正用画像30Aの平均出力値log(S30Aave)と補正用画像30Bの平均出力値log(S30Bave)の平均値log(Save)が算出され、差分β30A=log(S30Aave)−log(Save),β3B=log(S30Bave)−log(Save)が算出される(ステップS111)。
次に、感光材料の読取情報や濃度情報の差を考慮した補正量K30Ar=C30Ar×10-β30A、K30Br=C30Br×10-β30Bが算出される(ステップS112)。
そして、感光材料の差を考慮した補正量K30Ar,K30Brが合成され、補正量Kr=(K30Ar)α30A×(K30Br)α30Bが算出される(ステップS113)。ここで、α30A,α30Bは合成係数であり、α30A+α30B=1を満たす。
以上の処理により、プリントヘッドの全ての記録素子に対して補正量Krが1つずつ算出される。各光量補正係数に各補正量Krが乗算され、補正済み光量補正係数が算出される。
以上に説明した画像形成装置300によれば、長尺なプリントヘッドによって補正用画像が記録された記録材料であっても、複数の該記録材料を、画像読取装置に、その受光素子の配列方向に対して、補正用画像の配列方向が順方向と逆方向になるよう配置することとなるので、プリントヘッドに対して読取可能な範囲が小さい画像読取装置であっても、補正用画像が有する読取情報を取得することができる。従って、大型の画像読取装置が不要となり、画像形成装置を小型化することができるとともに、精度よく濃度ムラを低減させることができ、高画質な画像を得ることができる。
また、長尺なプリントヘッドによって記録された記録材料を、該プリントヘッドよりも短尺な画像読取装置にセットしたときに、画像読取装置の読取範囲に収まり切らない記録材料部分に記録された補正用画像については、該記録材料と逆方向になるよう配置した記録材料の読取範囲に記録されていることとなる。従って、各補正用画像間において、画像読取装置によって読み込まれない範囲の補正用画像を補完し合うこととなるため、記録材料をカットする手間を省くことができ、作業の煩雑性を低減することができる。
さらに、複数の記録材料が、同一の記録素子により記録された補正用画像の領域(共通部)を有することとなる。これにより、複数の補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の画像読取装置の測定バラツキを低減させることができるため、濃度ムラの補正の精度を向上させることができる。
その上、補正用画像が記録された複数の記録材料は、補正用画像の配列方向が、一定の方向に対して順方向と逆方向とになるよう画像形成装置に配置されるため、同一の記録素子によって記録された共通部は、画像読取装置上で、ほぼ同一のCCDによって読み込まれることとなる。これにより、フラットベッドスキャナの迷光や、CCDの感度バラツキを低減することが可能となり、複数の記録材料に記録された補正用画像の共通部の読取情報を取得する際の精度を向上させることができる。
そして、補正用画像の配列方向を判断することができる。これにより、異なる方向で配置した各々の補正用画像の配列方向を、容易に判断することができる。
従って、配列方向を作業者が判断する必要がなくなり、作業者の負担を軽減することができる。
また、異なる方向で配置したチャートの、読取情報中の補正用画像の配列方向を所定の方向に揃えることができる。これにより、異なる方向で配置したチャートの読み取り情報中の補正用画像の配列方向を、容易に一定の方向に揃えることができることとなり、作業者が正確な位置に記録材料をセットせずとも、補正計算は行われることとなるため、セット方向そのものに注意を払う必要がなくなって、作業者の負担を軽減することができる。
さらに、共通部の複数の読取情報に基づいて補正を行うことができるので、画像読取装置の測定バラツキが低減され、濃度ムラ補正の精度を向上させることができる。
尚、本実施の形態においては、補正用画像を2枚作成し、2枚同時に画像読取装置にセットして読み込むこととしたが、その他のセット方法としてもよい。その例を以下に説明する。
<変形例1>
例えば、補正用画像を1枚作成し、1枚を異なる方向で2回セットして2回に分けて読み込むこととしても良い。図30に1枚のチャート33Aを2回に分けて画像読取装置セットし、読み込む方法として、変形例1を挙げる。
図30(a)は、1回目のセット方向、(b)は、2回目のセット方向である。
(a)に示すように、先ず、チャート33Aが有する補正用画像の配列方向が、記録素子の配列方向と順方向である第1の方向となるように配置し、この状態で読み込みを行い、第1の読取情報を取得する。
次いで、(b)に示すように、チャート33Aの補正用画像の配列方向が、記録素子の配列方向と逆方向であって、第1の方向と反対の方向である第2の方向となるように配置し、第2の読取情報を取得する。
そして、チャート33Aより2回に分けて取得された第1の読取情報と第2の読取情報を用いて、合成処理を行い補正量を算出し、光量補正処理を行う。
この時、チャートに付された、識別情報としての矢印を、画像読取装置が読み込み、チャートの読み取り情報中の補正用画像の配列方向を一定の方向に統一した上で光量補正処理が行われる。
尚、本変形例において、上記に説明した、1回目のセット方向(a)と2回目のセット方向(b)を入れ替えて、1回目のセット方向(b)、2回目のセット方向(a)の順番で画像読取装置にセットしても構わない。
変形例1に示したセット方法によると、実施形態2に挙げた効果が得られるのは当然のこと、1枚のチャートのみを用いて読取情報を取得することによって、チャートを複数枚作成する必要がなくなり、印画紙を無駄を抑えることができる。
<変形例2>
図26及び図30では、補正用画像の配列を、記録素子の配列方向に対して順方向と、順方向と逆の方向である逆方向であるように配置する例を示したが、配置方法としてこれらに限られるものではなく、図31に示すように、画像読取装置の読取方向に対して順方向と、逆方向に配置しても構わない。図31は、2枚のチャートを作成して、2枚を同時にセットし、同時に読み込む方法についての例である。
詳細には、図31に示すように、チャート33A、33Bを、補正用画像の配列方向が、画像読取装置の読取方向に対して順方向(チャート33A)と逆方向(チャート33B)とになるように同時に配置した上で、同時に読み込みを行い、読取情報を取得し、合成処理を行った上で光量補正処理を実施する。
さらに、図32に示すように、補正用画像を1枚作成し(例えばチャート33Aのみ)、補正用画像の配列方向が画像読取装置の読取方向に対して順方向となる第1の方向(a)と、第1の方向と逆方向である第2の方向(b)となるよう、2回に分けてセットし、2回に分けて読み込むこととしてもよい。これらの場合も、識別情報の読み込みによって、各チャートの読取情報中の補正用画像の配列方向の統一が行われる。
<変形例3>
さらに、2枚のチャートを作成して、2枚を同時にセットし、同時に読み込む方法について、図33を用いて説明する。
図33に示すように、チャート33A、33Bを、補正用画像の配列方向が、画像読取装置の受光素子配列方向及び読取方向のいずれとも平行ではない方向であって、33Aの補正用画像の配列方向と33Bの配列方向とが相対的に反対の方向となるよう配置し、同時に読み込みを行い、読取情報を取得して、合成処理を行った上で光量補正処理を実施する。
変形例3に示したセット方法によると、画像読取装置の受光素子配列方向及び読取方向のいずれとも平行ではない方向でチャートをセットできるため、セット作業を、より容易に行うことができることとなる。
以上の各変形例に挙げたように、補正用画像を画像読取装置にセットすると、チャートが備える識別情報を、画像読取装置が読み込んで判断することによって、適宜、各チャートの読取情報中の補正用画像の配列方向を一定の方向に合わせることにより、光量補正処理が適切に行われることとなる。
ここで、チャートが備える識別情報としては、前述した通り濃度情報、矢印等の図形、左右非対称マーカー等が挙げられるが、例えば、矢印を識別情報として用いる場合、これを識別情報のみならず、ユーザーが画像読取装置にチャートをセットする際の方向を判断する情報として用いることもできる。
ユーザーがチャートを画像読取装置にセットする場合、複数のチャートを1回ないしは複数回で、若しくは複数のチャートを複数回に分けて一定の方向と順方向、及び逆方向にセットする。セットの際に各補正用画像の方向確認を行う必要があり、この判断を誤ると、読取情報の全体を取得できず、補正量の算出が正確に行われないこととなる。そこで、補正用画像を記録する印画紙に、予め画像読取装置にセットする方向を示す表示を付すことによって、セット作業を格段に効率化することができる。
具体的には、2枚のチャートを作成して、2枚を同時にセットし、同時に読み込む場合、図34に示すように、矢印を備える印画紙22a、22bを用いて、ユーザーの判断を助けることができる。各チャートに、図34で示した方向で補正用画像を記録し、チャートに記録された矢印が、画像読取装置の左奥に位置するようそれぞれのチャートを配置することによって、各補正用画像の配列が、相対的に反対の方向を向くこととなる。これにより、補正用画像全体が読み込まれることとなり、正確な補正量の算出が行われることとなる。
さらに、矢印の代わりに数字を用いてもよい。図35に示したような印画紙22c、22dを用いて補正用画像の記録を行い、記された数字の順番であって、数字が画像読取装置の左奥に位置するよう各チャートを画像読取装置に配置することによって、各補正用画像が相対的に反対の方向を向くこととなる。
次いで、チャートを1枚作成し、1枚ずつセットし、2回に分けて読み込む場合について説明する。
図36に示した印画紙22eを用いて補正用画像の記録を行い、1回目の画像読取装置へのセットは、印画紙22eにおいて、左上若しくは右下の矢印が、画像読取装置の左奥に位置するようチャートを配置し、2回目のセットでは、1回目で用いた矢印以外の矢印が左奥に位置するよう配置することによって、各補正用画像の配列が相対的に反対の方向を向くこととなる。また、図37に示した印画紙22fのように、矢印と数字の両方を用いてもよい。
尚、以上の説明においては、補正用画像を有するチャートを1枚ないしは2枚用いて光量補正処理を行う際の、チャートのセット方法について説明をしたが、3枚以上のチャートを用いる場合には、共通部を同一の条件で読み込むために、記録素子の配列方向に対して補正用画像の配列方向が正逆交互になるよう各チャートを配置し、読取情報を取得することが好ましい。
詳細には、図38に示すように、まず、プリントヘッドの記録素子A〜D相当部(チャート43aに相当)を、補正用画像の配列方向が、画像読取装置の受光素子配列方向に対して順方向となるようにセットし、読み込み、補正計算を実施する(a)。次いで、プリントヘッドの記録素子D〜G相当部(チャート43bに相当)を、チャート43aのセット方向と逆方向でセットし、読み込み、補正計算を実施する(b)。続いて、プリントヘッドG〜J相当部(チャート43cに相当)を、チャート43aのセット方向と順方向、つまり画像読取装置の受光素子配列方向に対して順方向にセットし、読み込み、補正計算を実施する(c)。最後に、プリントヘッドの記録素子J〜M相当部(チャート43dに相当)を43cのセット方向と逆方向にセットし、読み込み、補正計算を実施する(d)。以上の様に、各チャートより得られた補正値を用いて、それぞれの共通部(D、G、J)で補正量の合成を行う。
尚、図38では、画像読取装置にセットする範囲以外の補正画像を有するチャート及び画像形成装置については、説明の簡単のため省略した。各チャートの長手方向の長さが、画像読取装置の読取範囲に等しい。
尚、3枚以上のチャートを用いて、複数回のチャートのセット及び読み込みが必要な場合も、画像形成装置に対して画像読取装置を1つに限定することはなく、同様の画像読取装置を複数備えることとしても構わない。この場合、複数の画像読取装置を用いて、複数の補正用画像の読取情報を同時に取得することができるので、補正時間を短縮することができる。
本発明の実施形態1における画像形成装置100の概略構成図である。 アレイ状プリントヘッドの記録素子の配列を説明するための図である。 画像形成装置100のプリントヘッドの画像データ書き込み動作を説明する駆動制御回路ブロック図である。 プリントヘッドの記録素子配列方向に沿って3枚の補正用画像が記録される例を示す模式図である。 プリントヘッドの記録素子配列方向に沿って3枚の補正用画像が記録される他の例を示す模式図である。 補正用画像の構成を説明するための図である。 感光材料の特性曲線を示す図である。 図6(a)のF部を拡大した模式図と濃度データを示す図である。 画像形成装置100が行う記録素子の光量補正処理を示すフローチャートである。 感光材料の変換直線を示す図である。 感光材料の変換直線の求め方を説明するための図である。 合成係数の例を示す図である。 補正量の合成方法を説明するための図である。 画像形成装置100が行う補正用画像の相互間の読取情報の調整を行う場合の記録素子の光量補正処理を示すフローチャートである。 画像形成装置200の概略構成図である。 例1の評価結果を示す図である。 例2で使用するRGB3単色で構成されている補正用画像を示す図である。 例2の評価結果を示す図である。 例3の評価結果を示す図である。 例4の評価結果を示す図である。 本発明の実施形態2における画像形成装置300の概略構成図である。 補正用画像の構成を説明するための図である。 補正用画像における位置決定用マーカーの構成を説明するための図である。 図23のH、H´部を拡大した模式図と濃度データを示す図である。 画像形成装置300が行う記録素子の光量補正処理を示すフローチャートである。 画像読取装置70にチャートが配置される例を示す模式図である。 合成係数の例を示す図である。 補正量の合成方法を説明するための図である。 画像形成装置300が行う補正用画像の相互間の読取情報の調整を行う場合の記録素子の光量補正処理を示すフローチャートである。 画像読取装置70にチャートが配置される例を示す模式図である。 画像読取装置70にチャートが配置される例を示す模式図である。 画像読取装置70にチャートが配置される例を示す模式図である。 画像読取装置70にチャートが配置される例を示す模式図である。 補正用画像を記録する印画紙の例を示す模式図である。 補正用画像を記録する印画紙の例を示す模式図である。 補正用画像を記録する印画紙の例を示す模式図である。 補正用画像を記録する印画紙の例を示す模式図である。 画像読取装置70にチャートが配置される例を示す模式図である。
符号の説明
1 支持ドラム
2 印画紙(記録材料)
22、22a、22b、22c、22d、22e、22f 印画紙
3、3A、3B、30A,30B、33A、33B、43 チャート
30 プリントヘッド
30a 赤色プリントヘッド
30b 緑色プリントヘッド
30c 青色プリントヘッド
31 シフトレジスタ
32 ラッチ回路
33 ドライバ回路
34 記録素子アレイ
35 セルフォックレンズアレイ
40 プリントヘッド制御部
60 補正処理部
70 画像読取装置
80 画像読取装置
100 画像形成装置
102 印画紙(記録材料)
110 白色光源
115 カラーフィルタ
120 光ファイバアレイ
130 PLZTシャッターアレイ
140 セルフォックレンズアレイ
150 搬送手段
170 画像データ出力制御部
160 フィルタ切換制御部
180 印画紙搬送制御部
190 露光制御部
200 画像形成装置
300 画像形成装置

Claims (74)

  1. 複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、
    前記記録素子の配列方向に沿って複数に分割して前記補正用画像を記録し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法。
  2. 複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、
    前記補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って前記補正用画像を複数に分割し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法。
  3. 前記分割された補正用画像のうち、互いに隣接する補正用画像は、同一の記録素子により記録された接続部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  4. 前記分割された補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  5. 前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1となるように行うことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  6. 前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  7. 前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  8. 前記分割された補正用画像の接続部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  9. 前記分割された補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを各々有し、
    前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  10. 前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  11. 前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  12. 前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  13. 前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  14. 前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  15. 前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  16. 前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  17. 前記画像読取装置を複数用いることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  18. 記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、
    前記記録素子の配列方向に沿って複数に分割して前記補正用画像を記録し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置。
  19. 記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、
    前記補正用画像を記録した記録素子の配列方向に沿って前記補正用画像を複数に分割し、当該分割された補正用画像毎に読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置。
  20. 前記分割された補正用画像のうち、互いに隣接する補正用画像は、同一の記録素子により記録された接続部を有することを特徴とする請求項18又は19に記載の画像形成装置。
  21. 前記分割された補正用画像の接続部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  22. 前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1.0となるように行うことを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
  23. 前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項18〜22のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  24. 前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項23に記載の画像形成装置。
  25. 前記分割された補正用画像の接続部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記分割された補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  26. 前記分割された補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを各々有し、
    前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項18〜25のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  27. 前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項18〜26のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  28. 前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項18〜26のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  29. 前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項18〜28のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  30. 前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項18〜29のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  31. 前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項18〜30のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  32. 前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項18〜31のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  33. 前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項18〜32のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  34. 前記画像読取装置を複数備えることを特徴とする請求項18〜33のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  35. 複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、
    前記補正用画像を記録した複数の記録材料を、前記補正用画像の記録素子の配列方向が、前記画像読取装置の受光素子の配列方向に対して第1の方向と第2の方向になるように前記画像読取装置に配置して、前記補正用画像から読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法。
  36. 個々の記録材料に記録された前記補正用画像は、他の記録材料のうちの少なくとも一つに記録された補正用画像中に、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項35に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  37. 複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドを有する画像形成装置において、前記プリントヘッドにより記録材料に補正用画像を記録し、当該記録された補正用画像の読取情報を画像読取装置を介して取得し、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う方法であって、
    前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が所定の第1の方向となるように前記画像読取装置に配置して第1の読取情報を取得し、
    次いで、前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が前記第1の方向と反対の第2の方向となるように前記画像読取装置に配置して第2の読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置における出力補正方法。
  38. 前記第1の読取情報が取得された補正用画像と、前記第2の読取情報が取得された補正用画像とが、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項37に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  39. 前記補正用画像は、前記補正用画像の記録素子の配列方向を判断するための識別情報を備え、
    前記識別情報に基づいて前記補正用画像の配列方向を判断して出力補正を行うことを特徴とする請求項35〜38の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  40. 前記画像読取装置は、取得された前記読取情報中の前記補正用画像の配列方向を、所定の方向に揃えることを特徴とする請求項39に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  41. 前記共通部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項40に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  42. 前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1となるように行うことを特徴とする請求項41に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  43. 複数の補正用画像の相互間の前記読取情報の差を調整することを特徴とする請求項35〜42の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  44. 前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項43に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  45. 前記共通部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記順方向で読み取られた補正用画像と、前記逆方向で読み取られた補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項40に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  46. 前記補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを有し、
    前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項35〜45の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  47. 前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項35〜46の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  48. 前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項35〜46の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  49. 前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項35〜48の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  50. 前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項35〜49の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  51. 前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項35〜50の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  52. 前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項35〜51の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  53. 前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項35〜52の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  54. 前記画像読取装置を複数用いることを特徴とする請求項36〜53の何れか一項に記載の画像形成装置における出力補正方法。
  55. 記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、
    前記補正用画像を記録した複数の記録材料を、前記補正用画像の記録素子の配列方向が、前記画像読取装置の受光素子の配列方向に対して第1の方向と第2の方向になるように前記画像読取装置に配置して、前記補正用画像から読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置。
  56. 個々の記録材料に記録された前記補正用画像は、他の記録材料のうちの少なくとも一つに記録された補正用画像中に、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項55に記載の画像形成装置。
  57. 記録材料に補正用画像を記録可能な複数の記録素子がアレイ状に配列されてなるプリントヘッドと、前記補正用画像の読取情報を取得する画像読取装置と、当該取得された読取情報に基づいて前記複数の記録素子の出力補正を行う補正処理部と、を備える画像形成装置において、
    前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が所定の第1の方向となるように前記画像読取装置に配置して第1の読取情報を取得し、
    次いで、前記補正用画像を記録した記録材料を、当該補正用画像の配列方向が前記第1の方向と反対の第2の方向となるように前記画像読取装置に配置して第2の読取情報を取得することを特徴とする画像形成装置。
  58. 前記第1の読取情報が取得された補正用画像と、前記第2の読取情報が取得された補正用画像とが、同一の記録素子により記録された共通部を有することを特徴とする請求項57に記載の画像形成装置。
  59. 前記補正用画像は、前記補正用画像の記録素子の配列方向を判断するための識別情報を備え、
    前記補正処理部は、前記識別情報に基づいて前記補正用画像の配列方向を判断して出力補正を行うことを特徴とする請求項55〜58の何れか一項に記載の画像形成装置。
  60. 前記画像読取装置は、取得された前記読取画像中の前記補正用画像の配列方向を、所定の方向に揃えることを特徴とする請求項59に記載の画像形成装置。
  61. 前記共通部の複数の読取情報に基づいて当該記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項60に記載の画像形成装置。
  62. 前記出力補正は、前記複数の読取情報の各々に対応する比率の合計量が略1.0となるように行うことを特徴とする請求項61に記載の画像形成装置。
  63. 複数の補正用画像の相互間の前記読取情報の差を調整することを特徴とする請求項55〜62の何れか一項に記載の画像形成装置。
  64. 前記読取情報の差の調整は、前記読取情報に係る統計量に基づいて行うことを特徴とする請求項63に記載の画像形成装置。
  65. 前記共通部の読取情報に係る統計量に基づいて、前記順方向で読み取られた補正用画像と、前記逆方向で読み取られた補正用画像の相互間の読取情報の差を調整することを特徴とする請求項60に記載の画像形成装置。
  66. 前記補正用画像は、対応する記録素子を決定させるための位置決定用マーカーを有し、
    前記位置決定用マーカーを用いて前記対応する記録素子を決定することを特徴とする請求項55〜65の何れか一項に記載の画像形成装置。
  67. 前記読取情報は、濃度情報であることを特徴とする請求項55〜66の何れか一項に記載の画像形成装置。
  68. 前記読取情報は、光量情報であることを特徴とする請求項55〜66の何れか一項に記載の画像形成装置。
  69. 前記補正用画像は、複数の異なる領域に複数の異なる濃度で記録された画像であることを特徴とする請求項55〜68の何れか一項に記載の画像形成装置。
  70. 前記補正用画像は、前記記録材料の同一箇所に複数のプリントヘッドにより記録された画像であることを特徴とする請求項55〜69の何れか一項に記載の画像形成装置。
  71. 前記補正用画像は、イエロー色素、マゼンタ色素、シアン色素のうち少なくとも2以上の色素が混色した画像であることを特徴とする請求項55〜70の何れか一項に記載の画像形成装置。
  72. 前記補正用画像の読取情報を取得した後、色変換を行い、各記録素子の出力補正を行うことを特徴とする請求項55〜71の何れか一項に記載の画像形成装置。
  73. 前記補正用画像の濃度は、前記記録材料の特性曲線の直線部分に設定されていることを特徴とする請求項55〜72の何れか一項に記載の画像形成装置。
  74. 前記画像読取装置を複数用いることを特徴とする請求項55〜73の何れか一項に記載の画像形成装置。
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