JP2004333079A - 家庭電化機器 - Google Patents

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千絵 森田
Koji Takagi
康志 高木
Taisuke Ogawa
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【課題】本発明の目的は、誤ってデモモードに投入されても、使用者により解除することができる家庭電化機器を提供する。
【解決手段】通常モードと、この通常モードと制御方法が異なるデモンストレーション用のデモモードとを備えた家庭電化機器において、通常モードから、または、電源投入時からデモモードに投入する投入操作と、デモモードを解除して、通常モードに戻す解除操作とを異なる操作方法により行う。また解除操作を行わないとデモモードが解除しないように構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デモモードを備えた家庭電化機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機など様々な家庭電化機器においては、使用者に購買意欲を掻き立たせるために、表示装置などを用いてデモンストレーション用の点灯などを行っている。
このデモモードは、通常モードと異なり、操作パネルなどの操作ボタンを操作しても、運転動作を切替えなかったり、例えば、冷蔵庫においては、圧縮機を停止した状態で冷却運転を行わないようにしている(例えば、特許文献1)。
また、デモモードは、一般的に、一端モード投入されると、電源を遮断したり、再投入しても、解除されないようになっている。これは、展示用のモードであるため、販売店などが、閉店時などに電源を遮断した後、開店時などにおいて電源を投入しても、再度、デモモードの投入操作を行う必要がないようにするためである。したがって、デモモードは、一端、そのモードに投入されると、電源を遮断しても解除されず、解除操作を行わない限り、自動的に解除されることがないのである。
【0003】
ところで、このデモモードの投入および解除操作方法は、使用者が誤ってこのモードに投入しないように、該操作方法を知らせることなく、また、通常の操作では行うことができないように複雑にしてはあるが、販売店やサービスマンなどが、容易に行えるように、この投入および解除操作を同一にしていた。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−42642号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、デモモードに投入したまたまま販売店やサービスマンが家庭電化機器を納入した場合に、デモモードの解除を忘れてしまったりすると、使用者は、電源を投入しても通常通り運転しないことから、不良品と誤認して、販売店やサービスマンにコールする場合がある。
また、家庭電化機器などの機能により、表示や音声をもって、デモモードに投入されていることを使用者に報知するものがあるが、これにより使用者が認識できたとしても、使用者は、デモモードの解除操作方法が分らないため、結局、販売店やサービスマンにコールする必要があり、使用者に煩わしさを与えていた。
【0006】
本発明は上記事情を考慮してなされたものであり、その目的は、誤ってデモモードに投入されても、使用者により解除することができる家庭電化機器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、通常モードと、この通常モードと制御方法が異なるデモンストレーション用のデモモードとを備えた家庭電化機器において、通常モードから、または、電源投入時からデモモードに投入する投入操作と、デモモードを解除して、通常モードに戻す解除操作とを異なる操作方法により行うことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、家庭電化機器の一つである冷蔵庫を対象として説明する。図2は、冷蔵庫本体1を示す正面図である。この図1に示すように、冷蔵庫本体1は、上から順に冷蔵室2、野菜室3、製氷室4、切替室5、冷凍室6を配設しており、冷蔵室扉2aには、操作パネル10を取付けている。
図3は、この操作パネル10を示す拡大図である。この図3に示すように、操作パネル10には、各室の温度または設定温度や運転機能を表示し、LEDなどの照射により点灯点滅する表示部11と、各室の設定温度を切替えたり、運転機能の投入・解除、後述するデモモードの投入・解除操作を行う操作部20と、運転状態や長時間開扉されたり、操作部20を操作されるとされたりすると、音声やブザーなどによりスピーカーを介して報知する報知部12とを設けている。
【0009】
操作部20は、冷蔵室ボタン21、冷凍室ボタン22、タイマボタン23、切替室ボタン24、急速冷凍ボタン25より構成されており、冷蔵室ボタン21、冷凍室ボタン22、切替室ボタン24の押圧回数によりそれぞれの部屋の設定温度を変更され、また、急速冷凍ボタン25の押圧により、急速冷却モードを選択された後、冷蔵室ボタン21、冷凍室ボタン22の操作により冷却時間を設定し、タイマボタン23の押圧により、その急速冷却の開始、停止を操作するようにされている。
【0010】
図1は、本発明の制御ブロック図を示している。この図1に示すように、制御装置30は、各室や外気温の温度を検知する温度センサ31並びに冷蔵室扉2aなどの扉開閉動作を検知するドアスイッチ32からの出力信号に基づき、庫内温度が一定温度に維持されるように圧縮機33、ファン34、庫内灯35など制御している。
また、上記した操作部20による設定温度の変更、冷却モードの変更など出力信号は、制御装置30に入力され、これに応じた制御が行われるとともに、制御装置30は、操作部20で設定された設定温度や運転状態などを表示部11または報知部12に出力するようになっている。
【0011】
さて、通常モードにおいては、設定温度および温度センサ31による検知温度に基づき、圧縮機33およびファン34を運転させて、室内の冷却を行うとともに、各室の温度センサが設定温度の下限値に到達した場合には、冷却を停止するようになっている。また、庫内灯35は、ドアスイッチ32が開扉を検知した時に点灯し、それ以外は消灯するように制御されている。
【0012】
一方、デモモードでは、通常モードとは異なり、冷却運転を行わない特殊なモードである。具体的には、圧縮機33を停止させた状態で冷却を行わないようにしており、ファン34は展示用として購買者などが開扉したときに、運転されるようになっている。庫内灯35は、購買者などが長時間に渡って開扉することがあるため、所定時間、例えば1分間継続して開扉された場合には、消灯するように制御されている。
また、表示部11では、実際の庫内温度を表示せずに、デモンストレーションとして、種々の状態における表示モードを時分割して表示したり、点灯と点滅を繰り返して購買者の購買意欲を掻き立たせるようにしている。
【0013】
この場合、操作部20を操作すると、デモンストレーション用の表示モードを中止して、実際に使用されるときと同様の表示が行われ、最後に操作したときから、所定時間、例えば10秒経過すると、該表示モードに戻るようにしている。なお、このような操作部20の操作をおこなっても、通常の冷却が開始される訳ではなく、表示部11の表示のみが変更される。
報知部12においても、デモンストレーション用に所定時間毎に音声を発したり、操作部20の操作に応じて音声やブザー音を発するようになっている。
また、表示部11にデモモードであることを報知するために、「デモ」という文字を表示し、音声やブザー音で、デモモード中であることを報知するようになっている。
【0014】
次に、このデモモードの投入操作、並びに、解除操作方法について説明する。
デモモードは、先に説明したように通常の冷却運転を行わないため、冷蔵庫を購入した使用者が実際に使用するときに、投入されてしまうと、使用者が不良品または故障と誤認して、販売店やサービスマンにコールすることになる。
したがって、このデモモードの投入操作は、取扱説明書を含め、使用者には一切知らしめることなく、単に操作部20の操作を誤って操作して程度では、投入されないように複雑なものとしている。
【0015】
具体的には、例えば、冷蔵室ボタン21と急速冷却ボタン25を同時に長押しし、次に、冷凍室ボタン22と急速冷却ボタン25を同時に長押し(以下、A操作とする)した後に、タイマボタン23を連続して5回押す(以下、B操作とする)など、操作の一連の組合せにより投入するようにしている。このとき、操作部20の操作だけでなくドアスイッチ32の検知信号を利用してもよい。
【0016】
一方、デモモードの解除操作は、投入操作と異ならせている。具体的には、例えば、冷蔵室ボタン21と冷凍室ボタン22を同時に長押し、次に、タイマボタン23と切替室ボタン24を同時に長押する(以下、C操作とする)など、操作の一連の組合せにおいて、投入操作と異ならせている。
また、一端、投入操作によりデモモードに投入されると、電源が遮断されても制御装置30に内臓された不揮発性メモリなどに記憶されており、再び電源が投入されても、自動的に解除されないようになっている。したがって、デモモードは、解除操作を行わない限り解除されないようになっている。
【0017】
このような構成によれば、デモモードに投入された状態の冷蔵庫を納入した際に、販売店やサービスマンがデモモードを解除し忘れたり、使用者が万一デモモードに投入した場合であっても、取扱説明書などに解除操作方法を記しておくなど、使用者に解除操作を知らしめることにより、自らデモモードを解除することができるため、販売店やサービスマンにコールするなどの煩わしさを解消することができる。
また、解除操作を使用者に知らしめても、デモモードの投入操作を解除操作と異ならせているため、いくら解除操作を行ってもデモモードに投入されることがなく、デモモードによる不冷却を防止することができる。
この場合、解除操作を行わない限りデモモードが解除されないようにしているため、電源を遮断しても自動的にデモモードが解除されず、販売店などが、電源を遮断する度に再びモードの投入操作するという煩わしさを解消することができる。また、本構成においては、デモモードに投入された状態の冷蔵庫が納入されて、このときにデモモードが解除されないと、電源を投入してもデモモードが解除されないが、解除操作を説明書などにおいて使用者に知らしめることができるため、使用者自らデモモードを解除することができ、販売店やサービスマンにコールするなどの煩わしさを解消することができる。
【0018】
このとき、表示部11や報知部12においてデモモードであることを報知することにより、迅速に使用者に知らしめることができるとともに、その際に、説明書などに解除方法が記されていることを報知することにより、さらに使用者の対応を軽減することができる。
なお、上記実施形態において、投入操作と解除操作を全く異ならせた形態について説明したが、例えば、解除操作をC操作で行い、投入操作をC操作後、A操作またはB操作を行うなど、C操作に加えてさらに新たな操作を行うようにしてもよい。この構成により、販売者またはサービスマンは、投入操作と、どの操作段階までが解除操作であるかを記憶するだけでよいため、操作による煩雑さを解消することができる。また、解除操作は、投入操作の前段であるため、使用者によりデモモード投入されることを防止できる。
【0019】
次に、他の実施形態について図4ないし図10に基づいて説明する。なお、上記形態と重複する構成については、その説明を省略する。
操作パネル10´は、図4に示すように、液晶などのディスプレイ表示する表示部11´と、ブザー音や音声を発するスピーカーなどよりなる報知部12´と、メニューボタン26、選択ボタン27、決定ボタン28、解除ボタン29よりなる操作部20´とから構成されている。
デモモードにおいては、表示部11´に「デモ」の文字を表示するとともに、報知部12´より、所定時間毎に、または、継続してデモモードであることを報知するようになっている。
【0020】
さて、デモモードを解除する場合には、所定操作を行うようにしている。具体的には、例えば、メニューボタン26を押すと、図5に示すように、メニュー画面が表示され、室内温度調節など種々の設定変更が行えるようになっているが、この画面において、選択ボタン27を数回押圧して「ヘルプ」を選択し、決定ボタン28を押す。そして、図6に示すように、ヘルプ画面が表示されたら、同様に、「デモモード解除」を選択して決定する。
すると、図7に示すように、「デモモードを解除しますか?」と表示または音声により問い掛けられ、「YES」を選択する。このとき、この操作により自動的に、デモモードを解除してもよいが、このような操作で簡単に解除されてしまうと、販売店において展示中に、購買者が勝手にデモモードを解除してしまう恐れがある。
【0021】
このため、購買者では操作できずに実際に使用する使用者のみが、操作し得るような所定操作を行うようにしている。具体的には、例えば、図8に示すように、デモモードを解除するために、「説明書P10に記載されている操作を行って下さい」と表示または音声で報知して、説明書などに記載された所定操作を行わなければ、デモモードを解除できないようにしている。なお、この所定操作は、操作部20´の組合せなどで行ってもよいし、操作パネル10´がホームサーバーを介してインターネット接続可能なものであれば、通信回線を通じてメーカーなどの承認を得ることによりデモモードの解除を行ってもよい。
【0022】
そして、所定操作を行った後は、図9に示すように、デモモードが解除されたことを使用者に報知するとともに、図10に示すように「デモ」の表示を停止させるようになっている。
このように、所定操作を行わなければ、デモモードが解除されないため、購買者により、デモモードを勝手に解除されてしまうことを防止することができ、もって、デモモードとしての役割を果すことができるとともに、また、使用者においても説明書を見て操作するだけで、簡単に解除することができ、それまでの手順を表示や音声により報知しているため、使用者の煩わしさを解消することができる。
【0023】
なお、本形態の説明においては、所定操作後に自動的にデモモードを解除するようにしているが、これに限らず、例えば、所定操作後に、デモモードの解除操作を報知してもよい。
また、上記説明においては、冷蔵庫を対象として説明したが、デモモードを有する家庭電化機器であれば、例えば、洗濯機、乾燥機、食器洗い乾燥機、電子レンジ、電子ジャー、ポット、エアコン、テレビ、ステレオなど、適宜応用可能であることは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】
本発明の構成によれば、少なくとも冷凍室の上方に冷蔵室を有した形態の冷蔵庫において、冷蔵室底面の過冷却を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す制御ブロック図である。
【図2】本発明の実施形態を示す冷蔵庫の正面図である。
【図3】図2の操作パネルを示す拡大図である。
【図4】他の実施形態における操作パネルを示す正面図である。
【図5】図4の操作部操作後における表示部を示す説明図である。
【図6】図5の操作部操作後における表示部を示す説明図である。
【図7】図6の操作部操作後における表示部を示す説明図である。
【図8】図7の操作部操作後における表示部を示す説明図である。
【図9】図8の操作部操作後における表示部を示す説明図である。
【図10】図9の操作部操作後における表示部を示す説明図である。
【符号の説明】
1…冷蔵庫本体 2…冷蔵室 3…野菜室
4…製氷室 5…切替室 6…冷凍室
10,10´…操作パネル 11,11´…表示部 12,12´…報知部
20,20´…操作部 30…制御装置 31…温度センサ
32…ドアスイッチ 33…圧縮機 34…ファン
35…庫内灯

Claims (4)

  1. 通常モードと、この通常モードと制御方法が異なるデモンストレーション用のデモモードとを備えた家庭電化機器において、通常モードから、または、電源投入時からデモモードに投入する投入操作と、デモモードを解除して、通常モードに戻す解除操作とを異なる操作方法により行うことを特徴とする家庭電化機器。
  2. 前記解除操作を行わないとデモモードが解除しないことを特徴とする請求項1記載の家庭電化機器。
  3. デモモードであること一時的または継続して報知するとともに、所定の操作後、使用者に、解除操作を報知または自動的にデモモードを解除することを特徴とする請求項1または2に記載の家庭電化機器。
  4. 家庭電化機器は冷蔵庫であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の家庭電化機器。
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