JP2004332339A - 粗粒子を固めた免震支承装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通常の状態では上部構造物に対し免震支承機能を有しない普通の支持柱として作用し、一定の設計値以上の地震力が働いたときにのみ免震支承機能を作動する免震支承装置を提供する。
【解決手段】免震支承装置10は、ゴム層5と鋼板6とを交互に積層した筒状積層体4と、筒状積層体4の中空部分7に保持されている粗粒子2を固めた固化粗粒子体1とからなる。地震力が設計値以下では、固化粗粒子体1が上部構造物31に対して支持柱として働くが、設計値以上では、固化粗粒子体1の骨格が破壊して支持柱としての機能を失うとともに固化から開放された粗粒子2が免震支承効果を発揮する。
また、免震支承装置10の周囲に所定の地震力で破壊するように脆い材料で構成された揺れ防止棒20を設けたものでもよい。
【選択図】図1
【解決手段】免震支承装置10は、ゴム層5と鋼板6とを交互に積層した筒状積層体4と、筒状積層体4の中空部分7に保持されている粗粒子2を固めた固化粗粒子体1とからなる。地震力が設計値以下では、固化粗粒子体1が上部構造物31に対して支持柱として働くが、設計値以上では、固化粗粒子体1の骨格が破壊して支持柱としての機能を失うとともに固化から開放された粗粒子2が免震支承効果を発揮する。
また、免震支承装置10の周囲に所定の地震力で破壊するように脆い材料で構成された揺れ防止棒20を設けたものでもよい。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は土木構造物あるいは建築構造物と基礎との間に設けられた免震支承装置であって、所定の地震力以上の力が加わった場合に限って免震支承の機能が作動し、上部構造物に地震力が伝達するのを防止または軽減させる免震支承装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上部構造物と基礎との間に設けられた免震支承装置においては地震力以外の力(例えば風など)が上部構造物に作用したとき、上部構造物が揺れ動くという不具合があり、それを解決するために以下のような方法が提案されている。
(1)特許文献1には、ゴム層と鋼板を交互に積層した積層ゴム層からなる免震支承装置の場合、積層ゴム層の中心部分に上下方向に延びる鉛製の棒状の部材を入れて鉛のエネルギー吸収特性により構造物の水平方向の低速の振動を吸収させる装置が開示されている。
(2)上部構造物と基礎との間に設けられた免震支承装置として、転がり支承あるいは滑り支承を用いているもので、上部構造物の重力によって生じる転がり支承部材あるいは滑り支承部材の静止摩擦力によって、風圧が上部構造物に作用しても、上部構造物が振動しないようになっている。
(3)上部構造物と基礎との間に設置された免震支承装置とは別にトリガー機構(制震装置)を設けるもので、所定の震度以上の地震力が働いたときに免震支承装置が作動するような構成として風圧などによる構造物の揺れを防止したものであり、トリガー機構としては磁石を使用したもの(特許文献2)、振動子により上部構造物の支持部材を破壊することにより免震支承装置が作動するようにしたもの(特許文献3)が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特公昭61−17984号公報
【特許文献2】
特開平11−350786号公報
【特許文献3】
特開2000−74132号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の(1)の場合は上部構造物が一戸建て住宅のような軽量構造物である場合は充分な荷重が得られず、従って充分な免震効果が得られないという問題がある。
また、(2)の場合は摩擦力を利用しているので上部構造物が軽量構造物である場合は充分な摩擦力効果を期待できないという問題があり、(1)と(2)の方法は地震力以外の外力に対してはある程度の効果は期待できるものの効果が小さい。
一方、(3)は、免震支承装置とは別にトリガー機構を設けているので一定の地震力以下の外力に対しては免震支承装置が働くことはない。しかし、免震支承装置とは別に、磁石や振動子からなるトリガー機構を設ける必要があった。
そこで、本発明では、別途トリガーを設けることなく通常の状態では上部構造物に対し免震支承機能を有しない普通の支持柱として作用し、一定の設計値以上の地震力に対してのみ作動する免震支承装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明の免震支承装置は、土木構造物あるいは建築構造物と基礎との間に設けられる免震支承装置であって、中心部分が中空でゴム層と鋼板とを交互に積層した筒状積層体と、前記筒状積層体の中空部分に保持されている粗粒子を固めた固化粗粒子体とから構成されていることを特徴としている。
そして、上記の固化粗粒子体は、地震力が設計値を上廻った場合、固化粗粒子体の骨格が破壊する構成としている。
従って、地震力が設計値以下の状態では、固化粗粒子体が上部構造物に対して支持柱として働き、風圧などによって上部構造物が揺れ動くことが防止されている。
一方、地震力が設計値以上の状態では、固化粗粒子体を形成している固化粗粒子体の骨格が破壊することにより、本発明の免震支承装置は柱が上部構造物に対して支持柱としての働きをなさなくなるとともに筒状積層体と中空部分の固化粗粒子体の骨格が破壊することにより固化から開放された粗粒子が免震支承効果を発揮することとなる。
【0006】
なお、前記固化粗粒子体の粗粒子は、材質が鋼鉄またはセラミックの粗粒子で、形状は球形状の粗粒子であり、接着剤でオコシ状に固化して柱状体に形成する。従って、一定以上の地震力が加わったときには接着部分が剥離して固化粗粒子体の骨格が破壊することとなる。
また、粗粒子を固化する接着剤としてはセメントを使用するのが望ましい。
【0007】
また、本発明の免震支承装置は、筒状積層体の周囲に複数の揺れ防止棒を設けたものでもよい。
地震力が設計値以下の状態では、固化粗粒子体が上部構造物に対して免震支承機構を有しない通常の支持柱として働き、風圧などによって上部構造物が揺れ動くことが防止されているが揺れ防止棒を設けることにより、施工中及び平常時の風などによる微動の防止にさらに確実な効果が期待できる。
【0008】
さらに、上記の揺れ防止棒は、地震力が設計値を上廻った場合、破壊する構成としている。これにより、設計値以上の地震の場合には揺れ防止棒も破壊するので上部構造物は請求項1記載の免震支承装置のみで支持されることとなる。このとき、免震支承装置の固化粗粒子体の骨格も破壊されているので本発明の免震支承装置は地震力に対して極めて高い減衰効果を発揮することとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面に基づいて本発明の免震支承装置の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の免震支承装置の実施形態を示す断面図である。上部構造物31と基礎32との間に上部フランジ11と下部フランジ12とを介して免震支承装置10が設けられている。免震支承装置10の周囲には揺れ防止棒20が上部支持具21及び下部支持具22により上部構造物31と基礎32の間に設けられている。
図1では、揺れ防止棒20は1本だけ図示されているが、通常、免震支承装置1個に対して複数の揺れ防止棒を設けることが望ましい。
【0010】
上記免震支承装置10は、図2(a)、(b)に示す構成となっている。
中心部分が中空であるゴム層5と鋼板6とを交互に積層した筒状積層体4の中空部分7に固化粗粒子体1が挿入されている。
固化粗粒子体1には、図2(b)に示すように多数の粗粒子2を接着剤でオコシ状に固めて粗粒子2の間を埋める接着部3の骨格が形成されている。接着剤としてはセメント等を用いるとよい。
粗粒子2は、鋼球又はセラミック球を用いている。粗粒子2の大きさは免震支承装置が使用される構造物の大きさや、基礎部の構造、免震支承装置自体の大きさ等の諸条件で決まってくるもので特に限定されるものではない。
また、揺れ防止棒20は、所定の地震力で破壊するように脆い材料(例えばベークライト)で構成されているがベークライトに限定されるものではない。
なお、図2の免震支承装置10は、筒状積層体4は円筒形であり、固化粗粒子体1は円柱であるが、筒状積層体4及び固化粗粒子体1の形状は円形に限定されるものではなく、例えば図9及び図10の斜視図に示す免震支承装置10’、10”のような形状のものでもよい。また、固化粗粒子体は楕円柱でもよい。
【0011】
上記の構成によれば、地震力の働かない通常の状態では免震支承装置10は、中心部分の固化粗粒子体1のオコシ状の骨格が破壊されていないので、上部の構造物31に対して免震機能を有しない一般の支持柱と同様な挙動を示す。
また、揺れ防止棒20も上部の構造物31に対して正常な支持柱として機能する。従って、所定値以上の地震力の働かない通常の状態では構造物31に働く風などによる微弱な横揺れなども防止されて、構造物31は安定に保たれる。
【0012】
一方、所定値以上の地震力が働いた場合、揺れ防止棒20は破壊する。従って、構造物31は免震支承装置10によってのみ支持されることとなる。このとき、免震支承装置10は、外側が中空のゴム層5と鋼板6からなる筒状積層体4で、固化粗粒子体1が挿入されていた中心の中空部分7は、固化粗粒子体1のオコシ状の骨格が破壊して多数の粗粒子2が摺動可能な状態で充満した状態となる。
このことは、免震支承装置10は、上部の構造物31に対して免震支承として作用することを意味する。
【0013】
図3は、免震支承装置10で固化粗粒子体1のオコシ状の骨格が破壊する前と、骨格が破壊した後の免震支承装置10の挙動を模型的に示したものである。
図3のグラフは免震支承装置10に鉛直荷重を加え、そのときのせん断歪みγを横軸に取り、せん断応力τを縦軸に取っている。固化粗粒子体1の骨格が破壊する前のせん断歪みγとせん断応力τの関係は履歴曲線P1〜P2上にある。
一方、せん断応力τが大きな値となり固化粗粒子体1の骨格が破壊したときには免震支承装置10の挙動は履歴曲線Q1〜Q2上を弾性挙動することとなる。
【0014】
ここで、免震支承装置に横方向の繰り返し荷重(τ)を与えたときの履歴曲線が図4に示すものであるとき、免震支承装置の減衰率(h)は(1)式で表される。
h=(1/4π)×(△W/W)…………………(1)
ここに、
△W:履歴曲線で囲まれた内部の面積(ひずみが1周するときに費やされるエネルギー)
W:△OABの面積(物体の内部に蓄えうるひずみエネルギー)
h:減衰率(%)
【0015】
図3の履歴曲線P1〜P2及び履歴曲線Q1〜Q2に基づいて免震支承装置10の固化粗粒子体1の骨格が破壊する前と破壊した後の減衰率(h)を比較してみる。
固化粗粒子体1の骨格が破壊する前の△W(履歴曲線P1〜P2で囲まれた内部の面積)は小さく(1)式より減衰率(h)は小さな値となることがわかる。
一方、固化粗粒子体1の骨格が破壊した後の△W(履歴曲線Q1〜Q2で囲まれた内部の面積)は大きくなる。従って(1)式より減衰率(h)は大きな値となり、免震支承装置10は地震力に対して高い免震効果を発揮することとなる。
なお、免震支承装置10を使用した試験結果では、粗粒子2の直径を40〜50mmとしたときの固化粗粒子体1の骨格が破壊した後の減衰率(h)は、およそ30%と高い値であった。
【0016】
【実施例】
次に、本発明の免震支承装置の実施例について説明する。
(実施例1)
図5は、本発明の免震支承装置の1実施例を示すもので、中空のゴム層5と鋼板6を積層して円筒状の筒状積層体4が形成されており、高さは62mm、円筒部分の外径をφ61.5mm、内径をφ40mmとしている。
筒状積層体4の中空部分7には、セメントで固められた固化粗粒子体1が納められている。なお、固化粗粒子体1の上下は厚さ5mmのゴム製の蓋によって密閉されている。
さらに、この免震支承装置10の上下に鉄製の上部フランジ11及び下部フランジ12が固着されていて、これらのフランジを介して上部構造物31及び基礎32に取り付けられる。
ゴム層5は、JIS−K6386防振ゴムC10を使用し、粗粒子2は直径φ3mmの鋼球又は直径φ3mmのセラミック球を使用している。
【0017】
図6に、実施例1の免震支承装置を使用して固化粗粒子体1の骨格が破壊した後の減衰効果を確かめるために繰り返しせん断試験を行った結果を示す。
試験は、図5の免震支承装置を使用して、一定の鉛直荷重のもとでせん断歪みγとせん断応力τあるいは減衰率hとの関係を調べた。
試験条件は、振動数=0.2Hz、鉛直応力=1.97MN/m2(1Kgf/cm2=98.1KN)、せん断歪みγ≒7×10−1とした。
図6は、上記の試験結果を横軸にせん断歪みγを、縦軸にせん断応力τを正規化して表したものである。正規化は、試験で得られた履歴曲線のせん断歪みγ及びせん断応力τをそれぞれの最大値で除することで行っている。
図6のグラフのデータをもとに粗粒子2として鋼球(直径φ3mm)及びセラミック球(直径φ3mm)を使用したときの免震支承装置の減衰率hを算出すると鋼球を使用した場合はh=34.9%、セラミック球を使用した場合はh=36.6%であった。
以上の試験結果から本発明の免震支承装置10は、固化粗粒子体1の骨格が破壊した後は地震力に対して大きな減衰効果を発揮することが明らかである。
【0018】
(実施例2)
図7は本発明に係わる揺れ防止棒20について、その効果を実験的に確認したもので、実験装置である振動台40上に複数の免震支承50をもって構造物31を支持している。さらに、揺れ防止棒20が構造物31の中央下部と振動台40の間に強固に取り付けられている。
揺れ防止棒20はベークライト製で加速度(α)=80galで破壊するように設計されている。
上記の設定で振動台40に水平方向の加速度(α)を与え、その時の構造物1で観測される加速度を記録した。
図8に示されているように入力加速度(振動台40に与える加速度)は時間経過とともに大きくなるように設定している。
実験結果は、入力加速度が大きくなるにともない応答加速度(構造物1で観測される加速度)も大きくなっている。しかし、入力加速度が80gal程度に達したとき(A点)、揺れ防止棒20が破壊するのでそれ以降は、入力加速度が増加しても応答加速度は殆ど増大していないことを示している。
すなわち、揺れ防止棒20は、破壊するまでは免震支承装置の機能を抑える作用を持っていることがよく現れている。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の免震支承装置は、通常の状態では上部構造物に対して免震支承機能を有しない普通の支持柱として作用しているので上部構造物が風などによって揺れ動くことがない。
しかし、いったん地震などで設定された設計値以上の地震力が働くと、揺れ防止棒が破壊され、かつ、免震支承装置内部の固化粗粒子体の骨格が破壊し、粗粒子が自由に摺動可能となる。従って、本発明の免震支承装置は、免震支承機能を有する装置となり地震力が基礎から上部構造物に伝達することを防止又は軽減する効果を有することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震支承装置の実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明の免震支承装置の斜視図である。
【図3】本発明の免震支承装置の固化粗粒子の柱の骨格破壊前と骨格破壊後の履歴曲線の説明図である。
【図4】履歴曲線と履歴減衰率の関係を示す説明図である。
【図5】実施例1の説明図である。
【図6】実施例1の履歴曲線図である。
【図7】実施例2の説明図である。
【図8】実施例2の実験結果を示す図である。
【図9】本発明の他の免震支承装置10’の斜視図である。
【図10】本発明の他の免震支承装置10”の斜視図である。
【符号の説明】
1:固化粗粒子体 10、10’、10”:免震支承装置
2:粗粒子 11:上部フランジ
3:接着部 12:下部フランジ
4:筒状積層体 20:揺れ防止棒
5、5’、5”:ゴム層 21:上部支持具
6、6’、6”:鋼板 22:下部支持具
7:中空部分 31:構造物
8:上部フタ 32:基礎
9:下部フタ 40:振動台
50:免震支承
【発明の属する技術分野】
本発明は土木構造物あるいは建築構造物と基礎との間に設けられた免震支承装置であって、所定の地震力以上の力が加わった場合に限って免震支承の機能が作動し、上部構造物に地震力が伝達するのを防止または軽減させる免震支承装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上部構造物と基礎との間に設けられた免震支承装置においては地震力以外の力(例えば風など)が上部構造物に作用したとき、上部構造物が揺れ動くという不具合があり、それを解決するために以下のような方法が提案されている。
(1)特許文献1には、ゴム層と鋼板を交互に積層した積層ゴム層からなる免震支承装置の場合、積層ゴム層の中心部分に上下方向に延びる鉛製の棒状の部材を入れて鉛のエネルギー吸収特性により構造物の水平方向の低速の振動を吸収させる装置が開示されている。
(2)上部構造物と基礎との間に設けられた免震支承装置として、転がり支承あるいは滑り支承を用いているもので、上部構造物の重力によって生じる転がり支承部材あるいは滑り支承部材の静止摩擦力によって、風圧が上部構造物に作用しても、上部構造物が振動しないようになっている。
(3)上部構造物と基礎との間に設置された免震支承装置とは別にトリガー機構(制震装置)を設けるもので、所定の震度以上の地震力が働いたときに免震支承装置が作動するような構成として風圧などによる構造物の揺れを防止したものであり、トリガー機構としては磁石を使用したもの(特許文献2)、振動子により上部構造物の支持部材を破壊することにより免震支承装置が作動するようにしたもの(特許文献3)が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特公昭61−17984号公報
【特許文献2】
特開平11−350786号公報
【特許文献3】
特開2000−74132号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の(1)の場合は上部構造物が一戸建て住宅のような軽量構造物である場合は充分な荷重が得られず、従って充分な免震効果が得られないという問題がある。
また、(2)の場合は摩擦力を利用しているので上部構造物が軽量構造物である場合は充分な摩擦力効果を期待できないという問題があり、(1)と(2)の方法は地震力以外の外力に対してはある程度の効果は期待できるものの効果が小さい。
一方、(3)は、免震支承装置とは別にトリガー機構を設けているので一定の地震力以下の外力に対しては免震支承装置が働くことはない。しかし、免震支承装置とは別に、磁石や振動子からなるトリガー機構を設ける必要があった。
そこで、本発明では、別途トリガーを設けることなく通常の状態では上部構造物に対し免震支承機能を有しない普通の支持柱として作用し、一定の設計値以上の地震力に対してのみ作動する免震支承装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明の免震支承装置は、土木構造物あるいは建築構造物と基礎との間に設けられる免震支承装置であって、中心部分が中空でゴム層と鋼板とを交互に積層した筒状積層体と、前記筒状積層体の中空部分に保持されている粗粒子を固めた固化粗粒子体とから構成されていることを特徴としている。
そして、上記の固化粗粒子体は、地震力が設計値を上廻った場合、固化粗粒子体の骨格が破壊する構成としている。
従って、地震力が設計値以下の状態では、固化粗粒子体が上部構造物に対して支持柱として働き、風圧などによって上部構造物が揺れ動くことが防止されている。
一方、地震力が設計値以上の状態では、固化粗粒子体を形成している固化粗粒子体の骨格が破壊することにより、本発明の免震支承装置は柱が上部構造物に対して支持柱としての働きをなさなくなるとともに筒状積層体と中空部分の固化粗粒子体の骨格が破壊することにより固化から開放された粗粒子が免震支承効果を発揮することとなる。
【0006】
なお、前記固化粗粒子体の粗粒子は、材質が鋼鉄またはセラミックの粗粒子で、形状は球形状の粗粒子であり、接着剤でオコシ状に固化して柱状体に形成する。従って、一定以上の地震力が加わったときには接着部分が剥離して固化粗粒子体の骨格が破壊することとなる。
また、粗粒子を固化する接着剤としてはセメントを使用するのが望ましい。
【0007】
また、本発明の免震支承装置は、筒状積層体の周囲に複数の揺れ防止棒を設けたものでもよい。
地震力が設計値以下の状態では、固化粗粒子体が上部構造物に対して免震支承機構を有しない通常の支持柱として働き、風圧などによって上部構造物が揺れ動くことが防止されているが揺れ防止棒を設けることにより、施工中及び平常時の風などによる微動の防止にさらに確実な効果が期待できる。
【0008】
さらに、上記の揺れ防止棒は、地震力が設計値を上廻った場合、破壊する構成としている。これにより、設計値以上の地震の場合には揺れ防止棒も破壊するので上部構造物は請求項1記載の免震支承装置のみで支持されることとなる。このとき、免震支承装置の固化粗粒子体の骨格も破壊されているので本発明の免震支承装置は地震力に対して極めて高い減衰効果を発揮することとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に図面に基づいて本発明の免震支承装置の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の免震支承装置の実施形態を示す断面図である。上部構造物31と基礎32との間に上部フランジ11と下部フランジ12とを介して免震支承装置10が設けられている。免震支承装置10の周囲には揺れ防止棒20が上部支持具21及び下部支持具22により上部構造物31と基礎32の間に設けられている。
図1では、揺れ防止棒20は1本だけ図示されているが、通常、免震支承装置1個に対して複数の揺れ防止棒を設けることが望ましい。
【0010】
上記免震支承装置10は、図2(a)、(b)に示す構成となっている。
中心部分が中空であるゴム層5と鋼板6とを交互に積層した筒状積層体4の中空部分7に固化粗粒子体1が挿入されている。
固化粗粒子体1には、図2(b)に示すように多数の粗粒子2を接着剤でオコシ状に固めて粗粒子2の間を埋める接着部3の骨格が形成されている。接着剤としてはセメント等を用いるとよい。
粗粒子2は、鋼球又はセラミック球を用いている。粗粒子2の大きさは免震支承装置が使用される構造物の大きさや、基礎部の構造、免震支承装置自体の大きさ等の諸条件で決まってくるもので特に限定されるものではない。
また、揺れ防止棒20は、所定の地震力で破壊するように脆い材料(例えばベークライト)で構成されているがベークライトに限定されるものではない。
なお、図2の免震支承装置10は、筒状積層体4は円筒形であり、固化粗粒子体1は円柱であるが、筒状積層体4及び固化粗粒子体1の形状は円形に限定されるものではなく、例えば図9及び図10の斜視図に示す免震支承装置10’、10”のような形状のものでもよい。また、固化粗粒子体は楕円柱でもよい。
【0011】
上記の構成によれば、地震力の働かない通常の状態では免震支承装置10は、中心部分の固化粗粒子体1のオコシ状の骨格が破壊されていないので、上部の構造物31に対して免震機能を有しない一般の支持柱と同様な挙動を示す。
また、揺れ防止棒20も上部の構造物31に対して正常な支持柱として機能する。従って、所定値以上の地震力の働かない通常の状態では構造物31に働く風などによる微弱な横揺れなども防止されて、構造物31は安定に保たれる。
【0012】
一方、所定値以上の地震力が働いた場合、揺れ防止棒20は破壊する。従って、構造物31は免震支承装置10によってのみ支持されることとなる。このとき、免震支承装置10は、外側が中空のゴム層5と鋼板6からなる筒状積層体4で、固化粗粒子体1が挿入されていた中心の中空部分7は、固化粗粒子体1のオコシ状の骨格が破壊して多数の粗粒子2が摺動可能な状態で充満した状態となる。
このことは、免震支承装置10は、上部の構造物31に対して免震支承として作用することを意味する。
【0013】
図3は、免震支承装置10で固化粗粒子体1のオコシ状の骨格が破壊する前と、骨格が破壊した後の免震支承装置10の挙動を模型的に示したものである。
図3のグラフは免震支承装置10に鉛直荷重を加え、そのときのせん断歪みγを横軸に取り、せん断応力τを縦軸に取っている。固化粗粒子体1の骨格が破壊する前のせん断歪みγとせん断応力τの関係は履歴曲線P1〜P2上にある。
一方、せん断応力τが大きな値となり固化粗粒子体1の骨格が破壊したときには免震支承装置10の挙動は履歴曲線Q1〜Q2上を弾性挙動することとなる。
【0014】
ここで、免震支承装置に横方向の繰り返し荷重(τ)を与えたときの履歴曲線が図4に示すものであるとき、免震支承装置の減衰率(h)は(1)式で表される。
h=(1/4π)×(△W/W)…………………(1)
ここに、
△W:履歴曲線で囲まれた内部の面積(ひずみが1周するときに費やされるエネルギー)
W:△OABの面積(物体の内部に蓄えうるひずみエネルギー)
h:減衰率(%)
【0015】
図3の履歴曲線P1〜P2及び履歴曲線Q1〜Q2に基づいて免震支承装置10の固化粗粒子体1の骨格が破壊する前と破壊した後の減衰率(h)を比較してみる。
固化粗粒子体1の骨格が破壊する前の△W(履歴曲線P1〜P2で囲まれた内部の面積)は小さく(1)式より減衰率(h)は小さな値となることがわかる。
一方、固化粗粒子体1の骨格が破壊した後の△W(履歴曲線Q1〜Q2で囲まれた内部の面積)は大きくなる。従って(1)式より減衰率(h)は大きな値となり、免震支承装置10は地震力に対して高い免震効果を発揮することとなる。
なお、免震支承装置10を使用した試験結果では、粗粒子2の直径を40〜50mmとしたときの固化粗粒子体1の骨格が破壊した後の減衰率(h)は、およそ30%と高い値であった。
【0016】
【実施例】
次に、本発明の免震支承装置の実施例について説明する。
(実施例1)
図5は、本発明の免震支承装置の1実施例を示すもので、中空のゴム層5と鋼板6を積層して円筒状の筒状積層体4が形成されており、高さは62mm、円筒部分の外径をφ61.5mm、内径をφ40mmとしている。
筒状積層体4の中空部分7には、セメントで固められた固化粗粒子体1が納められている。なお、固化粗粒子体1の上下は厚さ5mmのゴム製の蓋によって密閉されている。
さらに、この免震支承装置10の上下に鉄製の上部フランジ11及び下部フランジ12が固着されていて、これらのフランジを介して上部構造物31及び基礎32に取り付けられる。
ゴム層5は、JIS−K6386防振ゴムC10を使用し、粗粒子2は直径φ3mmの鋼球又は直径φ3mmのセラミック球を使用している。
【0017】
図6に、実施例1の免震支承装置を使用して固化粗粒子体1の骨格が破壊した後の減衰効果を確かめるために繰り返しせん断試験を行った結果を示す。
試験は、図5の免震支承装置を使用して、一定の鉛直荷重のもとでせん断歪みγとせん断応力τあるいは減衰率hとの関係を調べた。
試験条件は、振動数=0.2Hz、鉛直応力=1.97MN/m2(1Kgf/cm2=98.1KN)、せん断歪みγ≒7×10−1とした。
図6は、上記の試験結果を横軸にせん断歪みγを、縦軸にせん断応力τを正規化して表したものである。正規化は、試験で得られた履歴曲線のせん断歪みγ及びせん断応力τをそれぞれの最大値で除することで行っている。
図6のグラフのデータをもとに粗粒子2として鋼球(直径φ3mm)及びセラミック球(直径φ3mm)を使用したときの免震支承装置の減衰率hを算出すると鋼球を使用した場合はh=34.9%、セラミック球を使用した場合はh=36.6%であった。
以上の試験結果から本発明の免震支承装置10は、固化粗粒子体1の骨格が破壊した後は地震力に対して大きな減衰効果を発揮することが明らかである。
【0018】
(実施例2)
図7は本発明に係わる揺れ防止棒20について、その効果を実験的に確認したもので、実験装置である振動台40上に複数の免震支承50をもって構造物31を支持している。さらに、揺れ防止棒20が構造物31の中央下部と振動台40の間に強固に取り付けられている。
揺れ防止棒20はベークライト製で加速度(α)=80galで破壊するように設計されている。
上記の設定で振動台40に水平方向の加速度(α)を与え、その時の構造物1で観測される加速度を記録した。
図8に示されているように入力加速度(振動台40に与える加速度)は時間経過とともに大きくなるように設定している。
実験結果は、入力加速度が大きくなるにともない応答加速度(構造物1で観測される加速度)も大きくなっている。しかし、入力加速度が80gal程度に達したとき(A点)、揺れ防止棒20が破壊するのでそれ以降は、入力加速度が増加しても応答加速度は殆ど増大していないことを示している。
すなわち、揺れ防止棒20は、破壊するまでは免震支承装置の機能を抑える作用を持っていることがよく現れている。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の免震支承装置は、通常の状態では上部構造物に対して免震支承機能を有しない普通の支持柱として作用しているので上部構造物が風などによって揺れ動くことがない。
しかし、いったん地震などで設定された設計値以上の地震力が働くと、揺れ防止棒が破壊され、かつ、免震支承装置内部の固化粗粒子体の骨格が破壊し、粗粒子が自由に摺動可能となる。従って、本発明の免震支承装置は、免震支承機能を有する装置となり地震力が基礎から上部構造物に伝達することを防止又は軽減する効果を有することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震支承装置の実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明の免震支承装置の斜視図である。
【図3】本発明の免震支承装置の固化粗粒子の柱の骨格破壊前と骨格破壊後の履歴曲線の説明図である。
【図4】履歴曲線と履歴減衰率の関係を示す説明図である。
【図5】実施例1の説明図である。
【図6】実施例1の履歴曲線図である。
【図7】実施例2の説明図である。
【図8】実施例2の実験結果を示す図である。
【図9】本発明の他の免震支承装置10’の斜視図である。
【図10】本発明の他の免震支承装置10”の斜視図である。
【符号の説明】
1:固化粗粒子体 10、10’、10”:免震支承装置
2:粗粒子 11:上部フランジ
3:接着部 12:下部フランジ
4:筒状積層体 20:揺れ防止棒
5、5’、5”:ゴム層 21:上部支持具
6、6’、6”:鋼板 22:下部支持具
7:中空部分 31:構造物
8:上部フタ 32:基礎
9:下部フタ 40:振動台
50:免震支承
Claims (8)
- 土木構造物または建築構造物と基礎との間に設けられる免震支承装置であって、中心部分が中空でゴム層と鋼板とを交互に積層した筒状積層体と、前記筒状積層体の中空部分に保持されている粗粒子を固めた固化粗粒子体とから構成されていることを特徴とする免震支承装置。
- 前記固化粗粒子体は、地震力が設計値を上廻った場合、固化粗粒子の骨格が破壊する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の免震支承装置。
- 前記固化粗粒子体を形成する粗粒子は、材質が鋼鉄またはセラミックの粗粒子からなることを特徴とする請求項2に記載の免震支承装置。
- 前記粗粒子は、球形状の粒子からなることを特徴とする請求項2に記載の免震支承装置。
- 前記固化粗粒子体は、前記粗粒子を接着剤によりオコシ状に固化して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の免震支承装置。
- 前記接着剤はセメントであることを特徴とする請求項5に記載の免震支承装置。
- 前記筒状積層体の周囲に複数の揺れ防止棒を設けたことを特徴とする請求項1に記載の免震支承装置。
- 前記揺れ防止棒は、地震力が設計値を上廻った場合、破壊する構成としたことを特徴とする請求項7に記載の免震支承装置。
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- 2003-05-06 JP JP2003128424A patent/JP2004332339A/ja active Pending
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