JP2003184031A - 鉛ダンパー - Google Patents
鉛ダンパーInfo
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Abstract
にする鉛ダンパーを提供することを課題とする。 【解決手段】 鉛円柱である円柱部11と、第一桁4に
取り付けるため円柱部11の上端に固着される上端取付
部12と、左岸橋台1に取り付けるため円柱部11の下
端に固着される下端取付部13とからなる鉛ダンパー8
aであって、上端取付部12及び下端取付部13の少な
くともいずれか一方は、円柱部11の断面寸法に比べて
大きい平面寸法を有する鉛板を含み、該鉛板は、円柱部
11及び円柱部11の周辺領域に係る部分を構造物側に
固着されない非固着部12a,13aとし、非固着部の
周辺部分を構造物側に固着される固着部12b,13b
として、外力を受けた場合に円柱部11及び非固着部1
2a,13aが塑性変形するように、第一桁4及び左岸
橋台1に取り付けられる鉛ダンパー8aである。
Description
基礎と、この基礎に支持される橋脚又は橋台と、この橋
脚又は橋台に支持される橋桁との間に相対変位が生じる
場合、この両者間に介設され、地震時の振動エネルギー
や機械的な振動エネルギー等を吸収するとともに水平変
位を抑制する落橋防止及び橋脚に作用する地震力を低減
する鉛ダンパーに関するものである。
ば、上部構造物と下部構造物との間に介設され、地震時
に建屋に生じる振動を制御する制震装置の一であって、
中心部に鋼棒が挿入された鉛円柱である円柱部と、上部
構造物及び下部構造物に取り付けるため円柱部の上下両
端に固着される取付部とから構成されるものがある。
れた円柱部より径の大きい鉛円板と、鉛円板より径の大
きい円板部分及び円板部分の表面から垂直方向に延設さ
れ、鉛円板が挿嵌された円筒部分からなる取付金物と
を、溶融法により一体化したものである。
柱である円柱部が塑性変形を繰り返すとともに、鉛円柱
内部の鋼棒が、水平拘束力を発揮することとなるので、
振動エネルギーを吸収することができ、地震時の上部構
造物による慣性力(以下「地震力」という)を低減させ
ることが可能となる(例えば、特許文献1)
−8頁)
る鉛ダンパーは、免震支承とともに用いられることが多
く、上部構造物及び下部構造物の間に形成される設置ス
ペースが限られてしまう場合も少なくない。そのような
場合には、設置箇所当たりの振動エネルギーの吸収能力
の向上を図ることが必要となる。
は、地震時において円柱部のみの塑性変形を利用するこ
とから、設置箇所当たりの振動エネルギーの吸収能力を
向上させるには、円柱部の大断面化を図る他なく、しか
も、この円柱部の大断面化は、地震時における円柱部の
塑性変形が十分に得られるように行う必要がある。
されるタイプの鉛ダンパーの場合、設置箇所当たりの振
動エネルギーの吸収能力を向上させるには、円柱部の大
断面化を図るとともに該円柱部の高さ寸法を大きく変更
することが必要となる。つまり、設置箇所当たりの振動
エネルギーの吸収能力を向上させるには、建屋と基礎と
の間隔寸法を大きく変更することが必要となる場合があ
り、また、そのような変更は、多くの場合、建屋や基礎
の構造形式の変更にも結びつくものであり、極めて不経
済である。
円柱に比べて小さい変形で破壊することや、大変形時に
鋼棒と鉛円柱との間に間隙が生じてしまうことなどか
ら、所望の性能が得られない場合があるという問題が生
じる。
下部構造物の間隔寸法の変更を回避しながら、設置箇所
当たりの振動エネルギーの吸収能力の向上を十分に図る
ことができる落橋防止及び橋脚の耐震補強を不要にする
鉛ダンパーを提供することにある。
落橋防止及び橋脚の耐震補強を不要にする鉛ダンパー
は、鉛円柱である円柱部と、橋桁に取り付けるため前記
円柱部の上端に固着される上端取付部と、橋脚又は橋台
に取り付けるため前記円柱部の下端に固着される下端取
付部とからなる落橋防止及び橋脚の耐震補強を不要にす
る鉛ダンパーであって、前記上端取付部及び前記下端取
付部は、前記円柱部の断面寸法に比べて大きい平面寸法
を有する鉛板を含み、前記鉛板は、前記円柱部及び該円
柱部の周辺領域に係る部分を橋桁及び橋脚又は橋台に固
着されない非固着部とし、前記非固着部の周辺部分を橋
桁及び橋脚又は橋台に固着される固着部とすることによ
り、外力を受けた場合に前記円柱部及び前記非固着部が
塑性変形するように、橋桁及び橋脚又は橋台に取り付け
られるものであり、前記円柱部の直径に対する前記鉛板
の厚さの比率が0.3〜0.6であることを特徴として
いる。
において鉛円柱である円柱部の塑性変形を利用するのみ
ならず、上端取付部及び下端取付部の鉛板を含めて該鉛
板の塑性変形をも利用することとしたので、設置箇所当
たりの振動エネルギーの吸収能力の向上を十分に図るこ
とが可能となり、しかも、上部構造物及び下部構造物の
間隔寸法の変更を回避することも可能となる。また、従
来技術のように鋼棒を使用していないので、鋼棒が鉛円
柱に比べて小さい変形で破壊することや、大変形時に鋼
棒と円柱部との間に間隙が生じることが無いので、常に
所望の振動エネルギーの吸収能力を発揮することができ
る。
円柱部の直径と上端取付部及び下端取付部に用いられる
鉛板の厚さとの関係が、振動エネルギーの吸収能力に大
きく関わっていることに想到し、その好適な関係を調査
した。その結果、前記円柱部の直径に対する前記鉛板の
厚さの比率が0.3〜0.6である場合に、鉛ダンパー
の振動エネルギーの吸収能力が最適化されることを知見
した。
が薄すぎて、変形時に、主に鉛板のみが塑性変形してし
まい、円柱部による振動エネルギーの吸収が充分に行わ
れないために望ましくない。また、鉛板の厚さの比率が
0.6より大きいと、変形時に主に円柱部が塑性変形し
てしまい、鉛板による振動エネルギーの吸収が充分に行
われないために望ましくない。
柱及び前記鉛板は、これらの地震時における塑性変形に
支障とならないように固着されていれば、具体的な固着
の方法の別は問わないが、現実的には、両者が一体化さ
れた状態に限りなく近い状態に溶着、接着等する方法又
は一体化された状態とする方法が採用されるものと考え
られる。ただし、地震時における振動エネルギーの吸収
能力の向上をさらに十分に図るという観点からすれば、
前記鉛円柱及び前記鉛板は、一体に鋳造してなることが
好ましい。なお、前記鉛板の固着部の構造物側への固着
には、鉛板が構造物に直接固着される態様の他、設置金
具等を介して固着されるような態様をも包含する。
の実施の形態を詳細に説明する。
パーが適用された単純桁橋の概略構成を示す側面図であ
る。
橋の基礎として構築されている左岸橋台、符号2は、右
岸に本単純桁橋の基礎として構築されている右岸橋台、
符号3は、左岸橋台1と右岸橋台2との中間部分に構築
されている橋脚、符号4は、左岸橋台1と橋脚3との間
に架設されている第一桁、符号5は、橋脚3と右岸橋台
2との間に架設されている第二桁、符号6は、橋脚3と
第一桁4又は右岸橋台2と第二桁5との間に介設されて
いるヒンジ支承、符号7は、左岸橋台1と第一桁4又は
橋脚3と第二桁5との間に介設されているローラー支
承、を示している。
パーの概略構成を示すA−A断面矢視図である。
は、同図に示すように、第一桁4の横断方向の両側に係
る部位に配設される第一ローラー支承7と、第二ローラ
ー支承7とからなっており、また、第一ローラー支承7
と第二ローラー支承7との間には、第一鉛ダンパー8a
と第二鉛ダンパー8bとからなる鉛ダンパー8が配設さ
れている。
ば、第一鉛ダンパー8aについて図3及び図4を用いて
説明する。
ダンパー8aの概略構成を示す図(図3(a)は側断面
図、図3(b)はB−B断面矢視図)である。
ように、円柱部11と、上端取付部12と、下端取付部
13とから構成されている。以下、各構成要素について
詳細に説明する。
ルギーを吸収する役割を果たすものである。この鉛円柱
である円柱部11は、後記する鉛板である上端取付部1
2及び同じく鉛板である下端取付部13と一体に鋳造し
てなるものである。
るため円柱部11の上端に固着されるものである。具体
的には、この上端取付部12は、円柱部11の断面寸法
に比べて大き平面寸法を有する鉛板であり、地震時にお
ける振動エネルギーを吸収する役割を果たすものであ
る。そして、この鉛板である上端取付部12は、前記し
たように、鉛円柱である円柱部11と一体に鋳造してな
るものである。
11及び円柱部11の周辺領域に係る部分を構造物たる
第一桁4に固着されない非固着部12aとし、非固着部
12aの周辺部分を第一桁4に固着される固着部12b
として、外力を受けた場合に円柱部11及び非固着部1
2aが塑性変形するように、第一桁4に取り付けられて
いる。
に亘って略等間隔で複数のボルト挿通穴21が設けられ
る一方、第一桁4の鉛板の取付部分であって、ボルト挿
通穴21に対応する部位には、アンカーボルト23の取
り外しが自在である袋ナット埋設アンカー穴22が設け
られている。そして、上下の非固着部12aに穿設され
た各ボルト挿通穴21が、第一桁4の各袋ナット埋設ア
ンカー穴22の位置に合致するように、第一鉛ダンパー
8aが左岸橋台1上に載置されているとともに、アンカ
ーボルト23が各ボルト挿通穴21を通じて各袋ナット
埋設アンカー穴22に螺着され、かつ、螺着されたアン
カーボルト23にさらにナット24が螺着されて締結さ
れている。
けるため円柱部11の下端に固着されるものであり、上
端取付部12と略同様の構成となっている。すなわち、
この下端取付部13は、上端取付部12と同様、円柱部
11の断面寸法に比べて大きい平面寸法を有する鉛板で
あり、地震時における振動エネルギーを吸収する役割を
果たすものである。そして、この鉛板である下端取付部
13は、前記したように、鉛円柱である円柱部11と一
体に鋳造してなるものである。
付部12と同様、円柱部11及び円柱部11の周辺領域
に係る部分を構造物たる左岸橋台1に固着されない非固
着部13aとし、非固着部13aの周辺部分を左岸橋台
1に固着される固着部13bとして、外力を受けた場合
に円柱部11及び非固着部13aが塑性変形するよう
に、左岸橋台1に取り付けられている。
には、全周に亘って略等間隔で複数のボルト挿通穴21
が設けられる一方、左岸橋台1の鉛板の取付部分であっ
て、ボルト挿通穴21に対応する部位には、アンカーボ
ルト23の取り外しが自在である袋ナット埋設アンカー
穴22が設けられている。
た各ボルト挿通穴21が、左岸橋台1の各袋ナット埋設
アンカー穴22の位置に合致するように、第一鉛ダンパ
ー8aが左岸橋台1上に載置されているとともに、アン
カーボルト23が各ボルト挿通穴21を通じて各袋ナッ
ト埋設アンカー穴22に螺着され、かつ、螺着されたア
ンカーボルト23にさらにナット24が螺着されて締結
されている。
地震時における振動エネルギーの吸収性能について、図
4〜図6に示すような鉛ダンパー8と略同一構成に係る
供試体A及び供試体Bについて各種実験後の鉛板の変形
状況を調べたところ、図5及び図6に示す結果が得られ
た。なお、各種実験は、大地震時に対応する振動の振幅
で現実の数十倍の振動回数で実施した。
係る供試体A及び供試体Bの概略構成を示す図(図4
(a)はC−C断面矢視図、図4(b)はD−D断面矢
視図)である。この図4(a)は、供試体A及び供試体
Bにおける非固着部32a,42a及び固着部32b,
42bを示しており、この図4(b)は、鉛板にできる
はずの凹みの測定点を示している。一方、図5は、本発
明の実施の形態1に係る供試体Aの各種実験後の変形状
況の調査結果(図5(a)は変形前後における側面図、
図5(b)は鉛板上部凹みの測定結果)である。この図
5は、まず静的載荷試験を行い続いて動的載荷試験を行
った後におけるものを示している。他方、図6は、本発
明の実施の形態1に係る供試体Bの各種実験後の変形状
況の調査結果(図6(a)は変形前後における側面図、
図6(b)は鉛板上部凹みの測定結果)である。この図
6は、高変位試験を行った後におけるものを示してい
る。
である上端取付部32の上部及び鉛板である下端取付部
33の下部には凹みが観察される。また、円柱部31及
び上端取付部32の結合部並びに円柱部31及び下端取
付部33の結合部には、筋模様が観察される。さらに、
鉛円柱である円柱部31表面のみならず、鉛板である上
端取付部32の下面及び鉛板である下端取付部33の上
面にも、荒れ肌模様が観察される。これらは、いずれも
鉛板が塑性変形を繰り返した痕跡を示していると考えら
れる。
ける上端取付部32の鉛板上部凹みは、測定点により大
小の違いがあるものの、非固着部32aの略全体に亘っ
て生じていることが把握される。
施の形態に係る鉛ダンパー8は、地震時において、円柱
部11のみならず上端取付部12及び下端取付部13の
塑性変形をも利用して、エネルギー吸収能力を発揮する
ことを確認した。
と同様な観察が得られた。すなわち、変形後における鉛
板である上端取付部42の上部及び鉛板である下端取付
部43の下部には凹みが観察される。また、円柱部41
及び上端取付部42の結合部並びに円柱部41及び下端
取付部43の結合部には、筋模様が観察される。また、
鉛円柱である円柱部41表面のみならず、鉛板である上
端取付部42の下面及び鉛板である下端取付部43の上
面にも、荒れ肌模様が観察される。
略同様な結果が得られた。すなわち供試体Bにおける鉛
板である上端取付部42の上部凹みは、測定点により大
小の違いがあるものの、非固着部42aの略全体に亘っ
て生じていることが把握される。
施の形態に係る鉛ダンパー8は、地震時において、円柱
部11のみならず上端取付部12及び下端取付部13の
塑性変形をも利用して、エネルギー吸収能力を発揮する
ことを確認した。
ー8によれば、地震時において円柱部11のみならず上
端取付部12及び下端取付部13の塑性変形をも利用す
ることができるので、第一桁4及び左岸橋台1の間隔寸
法を変更することなく、設置箇所当たりの振動エネルギ
ーの吸収能力の向上を十分に図ることが可能となった。
加えて、鉛円柱である円柱部11及び鉛板である上端取
付部12及び鉛板である下端取付部13を一体に鋳造し
てなるものとしたので、地震時における振動エネルギー
の吸収能力の向上をさらに十分に図ることが可能となっ
た。
は、第一桁4及び左岸橋台1等の間に後発的に追加施工
する場合には、従来における鉛ダンパーに比べて特に有
利になっている。すなわち、従来における鉛ダンパーに
よれば、円柱部の大断面化を図ることは可能であるが、
第一桁4及び左岸橋台1等の間隔寸法を変更することが
構造上殆ど不可能であるので、設置箇所当たりの振動エ
ネルギーの吸収能力の向上を十分に図れない場合も少な
くない。これに対して、本実施の形態に係る鉛ダンパー
8によれば、第一桁4及び左岸橋台1等の間隔寸法の変
更を回避しながら、設置箇所当たりの振動エネルギーの
吸収能力の向上を十分に図ることが可能となっている。
らは、鉛ダンパー8においては、円柱部11の直径と上
端取付部12及び下端取付部13の鉛板の厚さとの関係
が、鉛ダンパー8における振動エネルギーの吸収能力に
大きく関わっていることを知見し、両者の好適な関係を
調査するために2種類の供試体を用いて実験を行った。
試体1を製作した。供試体1は、上端取付部12及び下
端取付部13が360×460mm、厚さが60mmで
あり、円柱部11の直径は120mmであり、円柱部1
1の高さは340mmである。供試体1における円柱部
11の直径に対する上端取付部12及び下端取付部13
の厚さの比率(以下、比率Xという)は0.5である。
部13の厚さが25mmである以外は、供試体1と同様
の寸法の供試体2を作成した。供試体2における比率X
は約0.2である。
を用いて静的載荷試験を行った。用いた試験装置を図7
に示す。試験装置は、油圧ジャッキ(変位振幅±200
mm、最大荷重7.5tf)により、ローラベアリング
上で供試体を水平方向に載荷して、このときの荷重と変
位とをロードセル及び変位計で測定した。載荷速度は、
0.01Hzである。但し、せん断変形後に供試体の伸
びが元の中立に位置に戻ったときに0となるように、鉛
直方法に載荷し、供試体が常に浮き上がらない状態で実
験を行った。
(b)に供試体2の変位−荷重曲線を示した。図8
(a)と図8(b)を比較することで、供試体1の方が
履歴曲線で囲まれる面積が大きく、より振動エネルギー
の吸収能力が高いことがわかる。また、供試体1は、±
150mm(せん断ひずみγ=0.44)の変位を繰り
返し加えたところ、交番回数50回において、円柱部1
1に膨れが発生し、交番回数55回で破断した。この
際、上端取付部12及び下端取付部13においても、変
形が生じていたが、特に、円柱部11における変形が甚
だしかった。
し加えた場合には、交番回数8回で下端取付部12に亀
裂が発生した。この際、円柱部11に大きな変形は見ら
れなかった。
取付部12及び下端取付部13の厚さが薄い場合(比率
Xが小さい場合)には、鉛板である上端取付部12及び
下端取付部13が主に変形を生じ、振動エネルギーを吸
収していることを示している。また、上端取付部12及
び下端取付部13の厚さが厚い場合(比率Xが大きい場
合)には、主に円柱部11が変形を生じ、振動エネルギ
ーを吸収していることを示している。
付部13と、円柱部11の両者の塑性変形が、振動エネ
ルギーの吸収に寄与する比率Xの好適値が存在すること
が推測される。
を推測する。ここで、横軸は比率Xであり、縦軸は鉛ダ
ンパー8の破壊時の交番回数である。比率Xが約0.2
である供試体2においては、上端取付部12及び下端取
付部13の変形が甚だしく、比率Xが0.5である供試
体1においては、円柱部11の変形が主になることから
考えて、供試体1と供試体2とに対応する2点を結ぶグ
ラフは、比率Xが0.3〜0.5までの間に、ピークを
取ることが推測される。
あれば、振動エネルギーが鉛ダンパー8に加わった際
に、上端取付部12及び下端取付部13と円柱部11と
が協働して振動エネルギーを効果的に吸収することが可
能となると推測される。
及び橋脚又は橋台の間隔寸法の変更を回避しながら、設
置箇所当たりの振動エネルギーの吸収能力の向上を十分
に図ることが可能となり、地震等により橋梁に振動が加
わった際に、橋桁の落下防止及び橋脚の耐震補強を不要
にすることが可能となる。
比率を0.3〜0.6とすることにより、鉛板及び鉛円
柱の両者が振動エネルギーの吸収に効果的に寄与するこ
とが可能となる。
された単純桁橋の概略構成を示す側面図である。
構成を示すA−A断面矢視図である。
概略構成を示す図(図3(a)は側断面図、図3(b)
はB−B断面矢視図)である。
体Bの概略構成を示す図(図4(a)はC−C断面矢視
図、図4(b)はD−D断面矢視図)である。
験後の変形状況の調査結果(図5(a)は変形前後にお
ける側面図、図5(b)は鉛板上部凹みの測定結果)で
ある。
験後の変形状況の調査結果(図5(a)は変形前後にお
ける側面図、図5(b)は鉛板上部凹みの測定結果)で
ある。
る。
試体2のせん断ひずみ−荷重曲線(b)を示すグラフで
ある。
Xとの関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 鉛円柱である円柱部と、橋桁に取り付け
るため前記円柱部の上端に固着される上端取付部と、橋
脚又は橋台に取り付けるため前記円柱部の下端に固着さ
れる下端取付部とからなる落橋防止及び橋脚の耐震補強
を不要にする鉛ダンパーであって、 前記上端取付部及び前記下端取付部は、前記円柱部の断
面寸法に比べて大きい平面寸法を有する鉛板を含み、 前記鉛板は、前記円柱部及び該円柱部の周辺領域に係る
部分を橋桁及び橋脚又は橋台に固着されない非固着部と
し、前記非固着部の周辺部分を橋桁及び橋脚又は橋台に
固着される固着部とすることにより、外力を受けた場合
に前記円柱部及び前記非固着部が塑性変形するように、
橋桁及び橋脚又は橋台に取り付けられるものであり、 前記円柱部の直径に対する前記鉛板の厚さの比率が0.
3〜0.6であることを特徴とする、落橋防止及び橋脚
の耐震補強を不要にする鉛ダンパー。 - 【請求項2】 前記鉛円柱及び前記鉛板は、一体に鋳造
してなることを特徴とする、請求項1に記載の落橋防止
及び橋脚の耐震補強を不要にする鉛ダンパー。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002280180A JP2003184031A (ja) | 2001-09-28 | 2002-09-26 | 鉛ダンパー |
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---|---|---|---|
JP2001303186 | 2001-09-28 | ||
JP2001-303186 | 2001-09-28 | ||
JP2002280180A JP2003184031A (ja) | 2001-09-28 | 2002-09-26 | 鉛ダンパー |
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JP (1) | JP2003184031A (ja) |
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JP2006162059A (ja) * | 2004-11-12 | 2006-06-22 | Shimizu Corp | 鉛ダンパー |
JP2008133644A (ja) * | 2006-11-28 | 2008-06-12 | Kawaguchi Metal Industries Co Ltd | 橋梁用固定支承構造 |
WO2009128447A1 (ja) * | 2008-04-17 | 2009-10-22 | 国立大学法人鳥取大学 | 緩衝装置付橋梁群及びその衝撃緩衝方法 |
CN104278625A (zh) * | 2014-10-13 | 2015-01-14 | 洛阳双瑞特种装备有限公司 | 一种铁路简支梁桥用悬臂梁式减震装置 |
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-
2002
- 2002-09-26 JP JP2002280180A patent/JP2003184031A/ja active Pending
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