JP2004332004A - アルミナ保護膜およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、該保護膜の内部において、該保護膜の厚み方向とほぼ直交する面に沿って、アルミニウム以外の元素が混在する領域が、厚み方向に1以上断続的に存在することを特徴とするアルミナ保護膜である。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切削工具、摺動部材、金型等の如き耐摩耗部材等に被覆されるα型結晶構造のアルミナ(以下、単に「αアルミナ」ということがある)を主体とする保護膜およびその製造方法に関するものであり、詳細には、αアルミナの結晶粒が微細なアルミナ保護膜と、該アルミナ保護膜を基材や下地皮膜の特性を損なうことのない低温条件で形成することのできる有用な製造方法に関するものである。
【0002】
尚、本発明によって得られるアルミナ保護膜は、上記した様々な用途に適用できるが、以下では代表例として切削工具に適用する場合を中心に説明を進める。
【0003】
【従来の技術】
一般に、優れた耐摩耗性や摺動特性が求められる切削工具や摺動部材として、高速度鋼製や超硬合金製等の基材表面に、チタン窒化物やチタンアルミニウム窒化物等の硬質皮膜が、物理蒸着法(以下、PVD法という)や化学蒸着法(以下、CVD法という)等の方法で形成されたものが用いられている。
【0004】
特に切削工具として使用する場合、前記硬質皮膜には耐摩耗性と耐熱性(高温での耐酸化性)が特性として要求されるので、該両特性を有するものとして、特にチタンアルミニウム窒化物(TiAlN)が、切削時の刃先温度が高温となる超硬工具等への被覆材料として近年多く使用されている。この様にTiAlNが優れた特性を発揮するのは、皮膜に含まれるアルミニウムの作用により耐熱性が向上し、800℃程度の高温まで安定した耐摩耗性と耐熱性を維持できるからである。該TiAlNとしては、TiとAlの組成比の異なる様々なものが使用されているが、その大半は、上記両特性を備えたTi:Alの原子比が50:50〜25:75のものである。
【0005】
ところで切削工具等の刃先は、切削時に1000℃以上の高温となる場合がある。この様な状況下、上記TiAlN膜のみでは十分な耐熱性を確保できないため、例えば、特許文献1に示されるように、TiAlN膜を形成した上に、更にアルミナ層を形成して耐熱性を確保することが行われている。
【0006】
アルミナは、温度によって様々な結晶構造をとるが、α型結晶構造のアルミナを除きいずれも熱的に準安定状態にある。しかし、切削工具の如く切削時における刃先の温度が、常温から1000℃以上にわたる広範囲で著しく変動する場合には、アルミナの結晶構造が変化し、皮膜に亀裂が生じたり剥離する等の問題を生じる。ところが、CVD法を採用し、基材温度を1000℃以上に高めることによって形成されるα型結晶構造のアルミナだけは、一旦形成されると、以後の温度に関係なく熱的に安定な構造を維持する。したがって、切削工具等に耐熱性を付与するには、α型結晶構造のアルミナ皮膜を被覆することが有効な手段とされている。
【0007】
しかしながら、上述した通りα型結晶構造のアルミナを形成するには、基材を1000℃以上にまで加熱しなければならないため、適用できる基材が限られる。基材の種類によっては、1000℃以上の高温にさらされると軟質化し、耐摩耗部材用基材としての適性が失われる可能性が生じるからである。また、超硬合金の様な高温用基材であっても、この様な高温にさらされると変形等の問題が生じる。また、耐摩耗性を発揮する膜として基材上に形成されたTiAlN膜等の硬質皮膜の実用温度域は一般に最高で800℃程度であり、1000℃以上の高温にさらされると、皮膜が変質し、耐摩耗性が劣化するおそれがある。
【0008】
この様な問題に対し、特許文献2には、上記アルミナと同レベルの高硬度を有する(Al,Cr)2O3混合結晶が、500℃以下の低温域で得られた旨報告されている。しかしながら、被削材が鉄を主成分とするものである場合、前記混合結晶皮膜の表面に存在するCrが、切削時に被削材中の鉄と化学反応を起こし易いため、皮膜の消耗が激しく寿命を縮める原因となる。
【0009】
また、O.Zywitzki,G.Hoetzschらは、非特許文献1で、高出力(11−17kW)のパルス電源を用いて反応性スパッタリングを行うことで、750℃でα型結晶構造の酸化アルミニウム皮膜を形成できた旨報告している。しかし、この方法でα型結晶構造の酸化アルミニウムを得るには、パルス電源の大型化が避けられない。
【0010】
この様な問題を解決した技術として、特許文献3には、格子定数が4.779Å以上5.000Å以下で、膜厚が少なくとも0.005μmであるコランダム構造(α型結晶構造)の酸化物皮膜を下地層とし、該下地層上にα型結晶構造のアルミナ皮膜を形成する方法が開示されている。上記酸化物皮膜の成分は、Cr2O3、(Fe,Cr)2O3又は(Al,Cr)2O3のいずれかであることが好ましく、該酸化物皮膜の成分が(Fe,Cr)2O3である場合には、(Fex,Cr(1−x))2O3(ただし、xは0≦x≦0.54)を採用することがより好ましく、また、該酸化物皮膜の成分が(Al,Cr)2O3である場合には、(Aly,Cr(1−y))2O3(ただし、yは0≦y≦0.90)を採用することがより好ましいと示されている。
【0011】
また、上記特許文献3には、硬質皮膜としてTi、Cr、Vよりなる群から選択される1種以上の元素とAlとの複合窒化皮膜を形成した上に、中間層として(Alz,Cr(1−z))N(ただし、zは0≦z≦0.90)からなる皮膜を形成し、さらに該皮膜を酸化処理してコランダム構造(α型結晶構造)の酸化物皮膜を形成した後、該酸化物皮膜上にα型結晶構造のアルミナを形成することが有用である旨示されている。
【0012】
【特許文献1】
特許第2742049号公報
【特許文献2】
特開平5−208326号公報
【特許文献3】
特開2002−53946号公報
【非特許文献1】
Surf.Coat.Technol. 86−87 1996 p. 640−647
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献3の方法では、上記の通り、ほぼα型結晶構造のみからなるアルミナ皮膜を形成することができるが、該方法では、アルミナ皮膜の結晶粒が粗大化しやすいことを、本発明者らは下記の実験で確認した。
【0014】
即ち、上記特許文献3の方法に準じて、超硬合金上にCrN皮膜を形成した後、該CrN皮膜表面を酸化し、その後に酸化処理表面にアルミナ皮膜を形成して、得られたアルミナ皮膜の観察を行った。
【0015】
詳細には、後述する図7の装置にて、超硬基材上に予めイオンプレーティング法(AIP法)でCrN皮膜を形成したものを試料2として用意し、該試料を遊星回転治具4にセットしたのちチャンバー1内をほぼ真空となるまで排気し、ヒーター5で試料2を750℃まで加熱した。試料2の温度が所定の温度となった時点で、チャンバー1内に、酸素ガスを流量300sccm、圧力約0.75Paとなるよう導入し、20分間加熱保持して酸化を行った。
【0016】
次に、酸化処理後の下地皮膜上にアルミナ皮膜を形成した。該アルミナ皮膜の形成は、アルゴンと酸素雰囲気中で、基材温度を前記酸化処理工程とほぼ同程度(750℃)とし、図7における2台のアルミニウムターゲットを装着したスパッタリングカソード6に約2.5kWのパルスDC電力を加え、反応性スパッタリング法を採用して行った。該アルミナ皮膜の形成は、放電電圧およびアルゴン−酸素の流量比率をプラズマ発光分光法を利用して制御し、放電状態をいわゆる遷移モードにして行った。この様にして膜厚が約2μmのアルミナ皮膜を形成した。
【0017】
得られたアルミナ皮膜の表面を薄膜X線回折装置で分析し、アルミナ皮膜の結晶構造を特定した。その結果、アルミナを示す回折ピークとして、αアルミナを示す回折ピークのみが観察され、上記方法で得られるアルミナ皮膜は、ほぼαアルミナからなるものであることを確認した。
【0018】
次に、上記アルミナ皮膜をSEM(scanning electron microscope:走査型電子顕微鏡)で観察した。その表面写真を図1に示す。図1から、上記方法で得られるアルミナ皮膜は結晶性が良好であり、膜厚が約2μmの場合でも結晶の成長が著しく、結晶粒を明確に認識することができる。この様な表面状態のアルミナ皮膜は、表面粗度が大きいと思われる。
【0019】
次にTEM(transmission electron microscope:透過型電子顕微鏡)で上記アルミナ皮膜の断面を観察するとともに、EDS分析を行った。その結果を図2に示す。
【0020】
図2より、基材側からCrN皮膜、CrN皮膜の表面を酸化処理して得られた厚みが30〜40nmのクロム酸化物(Cr2O3)層、およびアルミナ皮膜の3層構造となっていることがわかる。尚、前記アルミナおよびクロム酸化物は、電子線回折の結果から、それぞれコランダム構造であることを確認した。
【0021】
上記図2の顕微鏡写真から、アルミナ皮膜を構成するアルミナ結晶粒は、皮膜の表面に近づくにつれて大きく成長していることがわかる。結晶粒の粗大化により、アルミナ皮膜の表面粗度が大きくなると、用途によっては問題となる場合がある。例えば切削工具に適用する場合には、被削材がアルミナ皮膜表面に凝着しやすくなるといったことが挙げられる。
【0022】
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、α型結晶構造のアルミナ結晶粒が微細なアルミナ保護膜と、該保護膜の製造方法を提供するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明のアルミナ保護膜は、α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、該保護膜の内部において、該保護膜の厚み方向とほぼ直交する面に沿って、アルミニウム以外の元素が混在する領域が、厚み方向に1以上断続的に存在するところに特徴を有する(以下、「第1アルミナ保護膜」という)。前記アルミニウム以外の元素は、酸化物を形成する金属元素であることが好ましく、該金属元素として、Crおよび/またはFeを用いることが特に好ましい。
【0024】
前記第1アルミナ保護膜としては、前記混在領域間の厚みが0.5μm以下であるものがよく、前記混在領域の厚さの合計が、前記保護膜の膜厚の10%以下であるものが好ましい。また、前記アルミニウム以外の元素の含有量が、前記保護膜全体の2原子%以下であるものが好ましい。
【0025】
本発明は別の構成のアルミナ保護膜も規定するものであり、該アルミナ保護膜は、α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、α型結晶構造主体のアルミナ層と、コランダム構造の酸化物(アルミナ除く。以下同じ)層またはコランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層とが、交互に積層されたものであるところに特徴がある(以下、「第2アルミナ保護膜」という)。
【0026】
前記コランダム構造の酸化物は、Cr2O3、Fe2O3または、Cr2O3、Fe2O3およびAl2O3よりなる群から選択される2種以上の相互固溶体であるのがよく、該コランダム構造の酸化物層または該コランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層の厚みが2nm以上であり、また該コランダム構造の酸化物層または該コランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層の厚さの合計が、前記保護膜の膜厚の10%以下であるものが好ましい。更に、前記α型結晶構造主体のアルミナ層の厚みが0.5μm以下であるものがよい。
【0027】
本発明は、更に別の構成のアルミナ保護膜も規定するものであり、該アルミナ保護膜は、α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、実質的に結晶核の異なるα型結晶構造主体のアルミナ層が積層されたものであるところに特徴がある(以下、「第3アルミナ保護膜」という)。前記α型結晶構造主体のアルミナ層の厚みが0.5μm以下であるものが好ましい。
【0028】
尚、前記「実質的に」とは、積層させるα型結晶構造主体のアルミナ層が、下地となるα型結晶構造主体のアルミナ層と完全に結晶核の異なる層である場合のみならず、積層させるα型結晶構造主体のアルミナ層に、下地となるα型結晶構造主体のアルミナ層の結晶核がそのまま成長した部分がわずかに存在する場合も含める意である。
【0029】
本発明は、上記アルミナ保護膜を製造する方法も規定するものであって、上記第1アルミナ保護膜または第2アルミナ保護膜(コランダム構造の酸化物層として、アルミナを除くコランダム構造の酸化物とAl2O3との相互固溶体を形成するもの)を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法は、該アルミナ保護膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層を形成しつつ前記アルミニウム以外の元素を断続的に蒸着させることを特徴とするものである。
【0030】
上記第2アルミナ保護膜(コランダム構造の酸化物層として、アルミナを除くコランダム構造の酸化物を形成するもの)を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法は、該アルミナ皮膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層とコランダム構造の酸化物(アルミナを除く)層を交互に形成することを特徴とする。
【0031】
また上記第3アルミナ保護膜を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法は、該アルミナ皮膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層を断続的に形成するところに特徴を有する。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前述した様な状況の下で、微細なα型結晶構造のアルミナを主体とするアルミナ保護膜を、超硬合金等の基材上や、下地皮膜としてTiAlN等の硬質皮膜が形成された基材上に、比較的低温で形成するための方法について研究を進めた。
【0033】
図3は、前記図2のTEM観察写真に基づき、結晶粒界と思われる線を抽出して、αアルミナの結晶粒を模式的に示したスケッチ図である。
【0034】
この図3から、成膜が進むにつれ、αアルミナの結晶粒13は大きくなり、アルミナ皮膜表面近傍では、該結晶粒の幅が最大で0.5μm程度にまで成長しており、この結果から、アルミナ皮膜表面には最大で約0.5μmの凹凸が形成されていることがわかる。
【0035】
しかし、上記図3を詳細に観察すると、結晶粒の成長初期では、クロム酸化物層12上に、比較的小さなアルミナ結晶粒が生成されており、この小さなアルミナ結晶粒が生成された段階でアルミナ皮膜の形成を中止すれば、アルミナ皮膜を構成するアルミナ結晶粒は微細となり、アルミナ皮膜表面は平滑になるものと考えられる。
【0036】
上記図3から、アルミナ層の厚さが0.5μm以下であれば結晶粒が微細であり、より好ましくはアルミナ層の厚さを0.2μm以下とすれば、結晶粒の粗大化を十分に抑制できることがわかる。
【0037】
即ち、単層として形成されるアルミナ層を上記の通り、結晶粒の微細な薄膜として形成した後、結晶粒の成長を初期段階に戻して、繰り返しアルミナ層を形成することで、図4に模式的に示すように、結晶粒の微細なαアルミナ層16が積層されてなるアルミナ保護膜15を得ることができるものと考える。
【0038】
尚、ZywitzkiやTakamuraらは、PVD法で得られたα型結晶構造主体のアルミナ皮膜の断面を観察したときに、基材との界面に生成した初期の微細な結晶領域でγ型結晶構造のアルミナ(以下、単に「γアルミナ」ということがある)が観察されたことを明らかにしており、この観察結果から、αアルミナの結晶はこのγアルミナの結晶の中から成長することを報告している(例えば、Surface and Coatings Technology,1997年,p.303〜308,同2001年,p.260〜264)。よってこれまでは、PVD法でαアルミナを形成する場合、成長初期に形成されるアルミナ結晶粒の微細領域では、γアルミナの含有が避けられないと考えられてきた。
【0039】
ところが、本発明者らが、前記図2におけるCr2O3層との界面近傍のアルミナを薄膜X線回折装置で分析したところ、該界面近傍のいずれの領域においてもαアルミナを示す回折ピークのみが検出され、γアルミナは検出されなかった。
【0040】
つまり、適切な条件下で形成すれば、結晶粒の成長初期段階でも、αアルミナを主体とする皮膜が得られることを確認した。
【0041】
本発明者らは、これらの知見をもとに、結晶粒の成長初期段階からαアルミナが形成され、かつ該αアルミナが微細であるアルミナ保護膜を実現すべく、該アルミナ保護膜の具体的な態様について検討したところ、上記第1〜3の態様のアルミナ保護膜を見出した。以下、各アルミナ保護膜の構成について詳述する。
【0042】
<第1アルミナ保護膜について>
まず、αアルミナが微細であるアルミナ保護膜として、該保護膜の内部において、該保護膜の厚み方向とほぼ直交する面に沿って、アルミニウム以外の元素が混在する領域(混在領域)が、厚み方向に1以上断続的に存在するような構成のアルミナ保護膜が挙げられる。尚、以下では、上記混在領域間のほぼαアルミナからなる領域を「アルミナ層」という。
【0043】
上記保護膜としては、例えば、前記図4に示されるアルミナ層16間に、前記混在領域14が複数存在するものが挙げられ、該保護膜をより模式的に示すと例えば図5(a)の様に示すことができる。図5(a)は、基材または下地皮膜21を酸化処理して得られた酸化処理層22上に形成されたアルミナ保護膜15が、アルミナ層23間に混在領域24が4箇所形成されたものであることを示しており、該保護膜15は、図5(b)のような成分組成を示す。
【0044】
この様に、αアルミナの結晶成長過程でアルミニウム以外の元素を混入させることによって、意図的に結晶粒の成長を乱すことができ、新たな結晶核の成長の起点が生成されるものと考えられる。
【0045】
上記第1保護膜について、その他の詳細な構成まで規定するものでないが、αアルミナのより微細なものを得るには、保護膜を構成する混在領域等を下記の態様とするのが好ましい。
【0046】
前記混在領域間(アルミナ層)の厚みは、0.5μm以下とするのがよい。理由は上述の通り、結晶粒の粗大化を抑制するためであり、より好ましくは0.2μm以下である。
【0047】
前記アルミニウム以外の元素は、特に限定されるわけではないが、酸化物を形成する金属元素が好ましい。また、混在領域上に新たにαアルミナを形成する観点から、上記金属元素としては、αアルミナと同じ結晶構造の酸化物(コランダム構造の酸化物)を形成するCrおよび/またはFeを用いることが好ましい。
【0048】
前記混在領域の厚さの合計は、前記保護膜の膜厚の10%以下となるようにするのがよい。
【0049】
アルミナの結晶成長を阻害し、新たに結晶成長核を形成させるという観点からは、混在領域の厚みについて特に上限を設ける必要はないが、αアルミナ本来の高温安定性を十分に発揮させるには、保護膜をαアルミナ主体とする必要があり、そのためには、該保護膜に占める混在領域の厚さを、保護膜の膜厚の10%以下にするのがよい。混在領域の厚さの合計は、前記保護膜の膜厚の5%以下とするのがより好ましく、更に好ましくは前記保護膜の膜厚の2%以下である。
【0050】
また混在領域におけるアルミニウム以外の元素の含有量は、保護膜全体の2原子%以下となるようにするのがよい。アルミニウム以外の元素がアルミナ保護膜に多量に混入すると、高温時に拡散が生じる等の悪影響が考えられるからである。上記混在領域におけるアルミニウム以外の元素の含有量は、より好ましくは1原子%以下、更に好ましくは0.5原子%以下である。
【0051】
<第2アルミナ保護膜について>
アルミナ結晶粒を微細化できる別のアルミナ保護膜として、α型結晶構造主体のアルミナ層とコランダム構造の酸化物(アルミナ除く。以下同じ)層またはコランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層(以下、単に「混合層」ということがある)とが交互に積層されたものが挙げられる。この様にα型結晶構造のアルミナと同じ結晶構造の酸化物を含む層をαアルミナ層と交互に積層すれば、結晶粒の微細なαアルミナ層を形成できるとともにγアルミナの生成を抑制できる。
【0052】
例えば、前記図4に示されるアルミナ層16間に、前記コランダム構造の酸化物層または混合層14が複数存在するものが挙げられる。前記コランダム構造の酸化物層としてCr2O3層を形成する場合について、図6に模式的に例示する。
【0053】
図6に示す保護膜15は、結晶成長途中のαアルミナ層23上にコランダム構造のCr2O3層25を形成し、再びαアルミナ層23を形成するといった工程を繰り返すことによって得られるものであり、該保護膜は、図6(b)に示されるような成分組成を示す。
【0054】
前記コランダム構造の酸化物は、Cr2O3、Fe2O3または、Cr2O3および/またはFe2O3とAl2O3との相互固溶体[例えば(Al1−xCrx)2O3,(Al1−xFex)2O3等]からなるものがよく、上記Cr2O3に限られない。
【0055】
前記アルミナ層は、その厚みを0.5μm以下とするのがよい。その理由は、上記第1保護膜の場合と同様に、結晶粒の粗大化を抑制するためであり、より好ましくは0.2μm以下である。
【0056】
前記コランダム構造の酸化物層または混合層は、単一層として構成されているものがよく、単独で結晶と認識し得る2nm以上の厚みとするのがよい。
【0057】
前記コランダム構造の酸化物層または混合層の厚さの合計は、保護膜の膜厚の10%以下とするのがよい。保護膜に占めるアルミニウム以外の元素を含む前記酸化物層の割合が高いと、高温時に拡散が生じる等の悪影響が考えられるからである。コランダム構造の酸化物層または混合層の厚さの合計は、より好ましくは1%以下である。
【0058】
<第3アルミナ保護膜について>
アルミナ結晶粒を微細化できる別のアルミナ保護膜として、更に、実質的に結晶核の異なるα型結晶構造主体のアルミナ層(αアルミナ層)が積層されたものが挙げられる。後述するように、アルミナ結晶核が成長する前にαアルミナの形成を中断し、再度αアルミナの形成を行うことによって、結晶粒の微細なαアルミナ層が積層され、結晶粒の微細なαアルミナ層からなるアルミナ保護膜とすることができる。
【0059】
尚、上記の通り結晶粒の微細なαアルミナ層が積層されてなるアルミナ保護膜を得るには、前記αアルミナ層の厚みを0.5μm以下とするのがよく、より好ましくは0.2μm以下である。
【0060】
<基材および下地皮膜について>
本発明のアルミナ保護膜は、基材上または予め下地皮膜の形成された基材上に形成するものであるが、該基材や下地皮膜について特に限定されない。基材としは、例えば、高速度鋼等の鋼系材料、超硬合金、サーメット、またはcBN(立方晶窒化ほう素)焼結体やセラミックス焼結体を用いることができる。
【0061】
また、前記下地皮膜としては、例えば、周期律表の4a族,5a族および6a族の元素、Al、Si、Fe、Cu並びにYよりなる群から選択される1種以上の元素とC、N、B、Oの中の1種以上の元素との化合物、または、これら化合物の相互固溶体、のいずれか1種以上を形成すれば、α型結晶構造のアルミナ形成に有利であるので好ましい。
【0062】
上記下地皮膜の代表的なものとして、Ti(C,N)、Cr(C,N)、TiAl(C,N)、CrAl(C,N)、TiAlCr(C,N)、即ち、Ti、Cr、TiAl、CrAl、またはTiAlCrの、それぞれの炭化物、窒化物、炭・窒化物が挙げられ、切削工具等に汎用されている硬質皮膜として、例えばTiN、TiC、TiCN、TiAlN、CrN、CrAlN、TiAlCrNを単層または多層形成することができる。
【0063】
本発明では、これらの基板または下地皮膜の表面を酸化処理したものをアルミナ保護膜の形成に供すれば、α型結晶構造主体のアルミナ層を形成し易いので好ましい。
【0064】
<製造方法について>
[製造方法▲1▼]
前記第1アルミナ保護膜、または、
前記第2アルミナ保護膜(コランダム構造の酸化物として、アルミナを除くコランダム構造の酸化物とAl2O3との相互固溶体を形成するもの)を、
基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成するには、該アルミナ保護膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層を形成しつつ、前記アルミニウム以外の元素を断続的に蒸着させるのがよい。
【0065】
具体的には、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に、アルミナ保護膜を形成するにあたり、Arおよび酸素の混合雰囲気中で、アルミターゲットをスパッタリングして反応性の成膜を行いつつ、断続的に、アルミニウム以外の元素からなる金属や該元素を含む合金または金属酸化物を、ターゲットとして具備したスパッタリング蒸発源を用い、アルミニウム以外の元素の金属やその酸化物等を蒸着させる方法が挙げられる。
【0066】
[製造方法▲2▼]
上記第2アルミナ保護膜(コランダム構造の酸化物として、アルミナを除くコランダム構造の酸化物を形成するもの)を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法として、該アルミナ皮膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層と、コランダム構造の酸化物(アルミナを除く)層またはコランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層を、交互に形成することが挙げられる。
【0067】
具体的には、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に、アルミナ保護膜を形成するにあたり、Arおよび酸素の混合雰囲気中で、アルミターゲットをスパッタリングしてアルミナ皮膜を形成した後、一旦アルミナ皮膜の形成を中断し、Arおよび酸素の混合雰囲気中で、上記コランダム構造の酸化物を形成する金属(合金を含む)からなるスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングを行い、コランダム構造の酸化物層またはコランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層を形成し、その後に再びアルミナ皮膜とコランダム構造の酸化物層の形成を繰り返すことが挙げられる。
【0068】
[製造方法▲3▼]
上記第3アルミナ保護膜を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成するには、該アルミナ皮膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層を断続的に形成する必要があり、具体的には、例えば、アルミナ層の形成を一時中断して基板温度を低下させた後、再度基板温度を高めてアルミナ層を形成することが挙げられる。
【0069】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0070】
<比較例>
超硬基材上に予めAIP法でCrN皮膜を形成した試験片を用意し、該試料の表面を酸化処理してから、アルミナ保護膜の形成を行った。該酸化処理とアルミナ保護膜の形成は、図7に示す真空成膜装置(神戸製鋼所製 AIP−S40複合機)で行った。
【0071】
上記酸化処理は、具体的に次の様にして行った。即ち、試料(基材)2をチャンバー1内の回転テーブル3上の遊星回転治具4にセットし、チャンバー1内がほぼ真空状態となるまで排気した後、チャンバー1内部の側面に2箇所と中央部に設置したヒーター5で試料2を750℃(酸化処理工程での基材温度)となるまで加熱した。試料2の温度が所定の温度となった時点で、チャンバー1内に、酸素ガスを流量300sccm、圧力約0.75Paとなるよう導入し、20分間加熱保持して酸化を行った。
【0072】
尚、前記加熱、酸化処理および後述するアルミナ保護膜は、前記図7における回転テーブル3を回転(公転)させるとともに、その上に設置した遊星回転治具4(基材保持用パイプ)も回転(自転)させながら行った。
【0073】
次に、酸化処理後の下地皮膜上に、アルミナ保護膜を形成した。該アルミナ皮膜の保護膜は、Arと酸素の混合雰囲気中で、基材温度を前記酸化処理工程とほぼ同程度(750℃)とし、2台のアルミニウムターゲットを装着したスパッタリングカソード6に約2.5kWのパルスDC電力を加え、反応性スパッタリング法を採用して行った。該アルミナ保護膜の形成は、放電電圧およびアルゴン−酸素の流量比率をプラズマ発光分光法を利用して制御し、放電状態をいわゆる遷移モードにして行った。この様にして膜厚が約2μmのアルミナ保護膜を形成した。アルミナ保護膜の形成時間は3時間であった。
【0074】
<本発明例1>
次に本発明例として以下の実験を行った。即ち、スパッタリングカソード6の2枚のアルミニウムターゲットのうち1枚をCrターゲットに交換してから、アルミナ保護膜の形成を下記の通り行うことを除き、上記比較例と同様にして酸化処理およびアルミナ保護膜の形成を行った。
【0075】
アルミナ保護膜の形成では、まずスパッタリングカソード6の1台のアルミニウムターゲットのみを使用してアルミナ層を形成し、57分間経過した時点で、該層の形成を継続させながら、Crターゲットを装着したスパッタリングカソード6を500Wで3分間動作させた。この工程を4回繰り返した後、アルミナ層の形成を1時間行って終了した。
【0076】
この様にして、全膜厚が約2μmであり、基材表面から約0.35μmごとにCrを含む混在領域の存在するαアルミナ主体のアルミナ保護膜を得た。
【0077】
<本発明例2>
次に、上記本発明例1におけるCrターゲットのかわりにTiターゲットを用いて、上記本発明例1と同様に酸化処理およびアルミナ保護膜の形成を行った。
【0078】
即ち、アルミナ保護膜の形成では、まずアルミニウムターゲットを装備したスパッタリングカソード6を使用してアルミナ層を形成し、57分間経過した時点で、該層の形成を継続させながら、Tiターゲットを装着したスパッタリングカソード6を500Wで3分間動作させた。この工程を4回繰り返した後、アルミナ層の形成を1時間行って終了した。
【0079】
この様にして、全膜厚が約2μmであり、基材表面から約0.35μmごとにTiを含む混在領域の存在するαアルミナ主体のアルミナ保護膜を得た。
【0080】
<本発明例3>
本発明例では、上記本発明例1と同様に、アルミニウムターゲットとCrターゲットをスパッタリングカソード6に装着し、アルミナ保護膜の形成を下記の通り行うことを除き、上記比較例と同様にして酸化処理およびアルミナ皮膜の形成を行った。
【0081】
アルミナ保護膜の形成では、まずアルミニウムターゲットを装備したスパッタリングカソード6の1台のみを使用してアルミナ層を形成し、55分間経過した時点で、アルミナ層の形成を停止し、Crターゲットを装着したスパッタリングカソード6を2.5kWで5分間動作させた。この工程を4回繰り返した後、アルミナ層の形成を1時間行って終了した。
【0082】
この様にして、全膜厚が約2μmであり、基材表面から約0.35μmごとにCr2O3層が形成されているαアルミナ主体のアルミナ保護膜を得た。
【0083】
<本発明例4>
本発明例では、チャンバー1内のスパッタリングカソード6に2台のアルミニウムターゲットを具備した状態で、アルミナ保護膜の形成を下記の通り行うことを除き、上記比較例と同様にして酸化処理およびアルミナ保護膜の形成を行った。
【0084】
アルミナ保護膜の形成では、アルミナ層の形成が30分間経過した時点でスパッタリングとヒーター5による加熱を停止した。そして、前記スパッタリング時の雰囲気ガス(Ar+O2)の流量を維持したまま、10分後に前記ヒーター5による加熱を始め、その5分後にスパッタリングを再開した。この工程を4回繰り返した後、アルミナ層の形成を30分間行って終了した。
【0085】
得られた保護膜は、全膜厚が約2μmで、基材表面から約0.35μm毎に実質的に結晶核の異なるアルミナ層の積層されたものとなった。
【0086】
<得られたアルミナ保護膜の薄膜X線回折分析結果およびSEM観察結果>
この様にして得られたアルミナ保護膜の表面を薄膜X線回折装置で分析し、各アルミナ保護膜の結晶構造を特定した。また、これらのアルミナ保護膜の表面をSEMで観察した。これらの結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】
表1から、従来の方法で行った比較例では、α主体のアルミナ保護膜が形成できているが、アルミナ結晶粒は粗大となっていることがわかる。これに対し、本発明例1〜4では、本発明で規定する構成のアルミナ保護膜とすれば、形成されるアルミナはほぼα型結晶構造のみからなり、かつ結晶粒の成長が抑えられて微細な結晶粒からなり、表面が平滑なアルミナ保護膜が得られることがわかる。
【0089】
【発明の効果】
本発明は以上の様に構成されており、従来よりも優れた耐摩耗性および耐熱性を期待することのできるアルミナ結晶粒の微細なαアルミナ主体のアルミナ保護膜とその製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来法で得られるアルミナ皮膜の表面を撮影したSEM観察写真(倍率:8000倍)である。
【図2】従来法で得られるアルミナ皮膜の断面を撮影したTEM観察写真(倍率:20000倍)である。
【図3】前記図2の結晶粒のスケッチ図である。
【図4】結晶粒の微細なアルミナ層が積層した状態を模式的に示した断面説明図である。
【図5】(a)は、第1アルミナ保護膜の構成を模式的に示した断面説明図であり、(b)は、該保護膜の成分組成を示したものである。
【図6】(a)は、第2アルミナ保護膜の構成を模式的に示した断面説明図であり、(b)は、該保護膜の成分組成を示したものである。
【図7】実施例で用いる装置例を示す概略説明図(上面図)である。
【符号の説明】
1 チャンバー
2 試料(基材)
3 回転テーブル
4 遊星回転治具
5 ヒーター
6 スパッタリングカソード
11 CrN皮膜(下地皮膜)
12 Cr2O3層
13 α型結晶構造のアルミナ結晶粒
14 混在領域、またはコランダム構造の酸化物層/コランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層
15 アルミナ保護膜
16、23 α型結晶構造のアルミナ層
21 基材または下地皮膜
22 酸化処理層
24 混在領域
25 コランダム構造の酸化物層(Cr2O3層)
Claims (16)
- α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、該保護膜の内部において、該保護膜の厚み方向とほぼ直交する面に沿って、アルミニウム以外の元素が混在する領域が、厚み方向に1以上断続的に存在することを特徴とするアルミナ保護膜。
- 前記アルミニウム以外の元素は、酸化物を形成する金属元素である請求項1に記載のアルミナ保護膜。
- 前記金属元素は、Crおよび/またはFeである請求項2に記載のアルミナ保護膜。
- 前記混在領域間の厚みが0.5μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載のアルミナ保護膜。
- 前記混在領域の厚さの合計が、前記保護膜の膜厚の10%以下である請求項1〜4のいずれかに記載のアルミナ保護膜。
- 前記アルミニウム以外の元素の含有量は、前記保護膜全体の2原子%以下である請求項1〜5のいずれかに記載のアルミナ保護膜。
- α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、α型結晶構造主体のアルミナ層と、コランダム構造の酸化物(アルミナ除く。以下同じ)層またはコランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層とが交互に積層されたものであることを特徴とするアルミナ保護膜。
- 前記コランダム構造の酸化物は、Cr2O3、Fe2O3、または、Cr2O3、Fe2O3およびAl2O3よりなる群から選択される2種以上の相互固溶体である請求項7に記載のアルミナ保護膜。
- 前記α型結晶構造主体のアルミナ層は、その厚みが0.5μm以下である請求項7または8に記載のアルミナ保護膜。
- 前記コランダム構造の酸化物層、または前記コランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層は、その厚みが2nm以上である請求項7〜9のいずれかに記載のアルミナ保護膜。
- 前記コランダム構造の酸化物層、または前記コランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層の厚さの合計が、前記保護膜の膜厚の10%以下である請求項7〜10のいずれかに記載のアルミナ保護膜。
- α型結晶構造のアルミナを主体とする保護膜であって、実質的に結晶核の異なるα型結晶構造主体のアルミナ層が2以上積層されたものであることを特徴とするアルミナ保護膜。
- 前記α型結晶構造主体のアルミナ層は、その厚みが0.5μm以下である請求項12に記載のアルミナ保護膜。
- 前記請求項1〜11のいずれかに記載のアルミナ保護膜を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法であって、該アルミナ保護膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層を形成しつつアルミニウム以外の元素を断続的に蒸着させることを特徴とするアルミナ保護膜の製造方法。
- 前記請求項7〜11のいずれかに記載のアルミナ保護膜を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法であって、該アルミナ皮膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層と、コランダム構造の酸化物(アルミナ除く)層またはコランダム構造の酸化物と該酸化物を構成する金属との混合層を交互に形成することを特徴とするアルミナ保護膜の製造方法。
- 前記請求項12または13に記載のアルミナ保護膜を、基材(基材上に予め下地皮膜が形成されたものを含む)上に形成する方法であって、該アルミナ皮膜の形成時に、α型結晶構造主体のアルミナ層を断続的に形成することを特徴とするアルミナ保護膜の製造方法。
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