JP2004331995A - 溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料および耐ドロス付着性に優れた溶融金属めっき浴用浸漬部材 - Google Patents

溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料および耐ドロス付着性に優れた溶融金属めっき浴用浸漬部材 Download PDF

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Abstract

【課 題】耐溶融金属侵食性、耐ドロス付着性、および耐酸腐食性に優れた溶融金属めっき浴浸漬部材を提案する。
【解決手段】シンクロール等の溶融金属めっき浴浸漬部材表面に被覆層として、Coより高い融点を有する高融点金属に、セラミックスを50〜90質量%分散してなる皮膜を形成する。該高融点金属としては、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金とすることが好ましい。また、セラミックスとしては、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上とすることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶融亜鉛めっき装置に配設される溶融亜鉛めっき浴中に浸漬されて使用されるシンクロールやサポートロール等の浴中ロール等、溶融金属めっき浴浸漬部材に係り、とくに溶融金属めっき浴浸漬部材の耐ドロス付着性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼材に溶融亜鉛めっき処理を行う溶融亜鉛めっき装置では、鋼材の搬送・支持のために溶融亜鉛めっき浴にシンクロールやサポートロール等の浴中ロールや溶融亜鉛を輸送するポンプ等が設けられている。これら溶融亜鉛めっき浴浸漬部材は、高温の溶融亜鉛めっき浴中に長時間浸漬状態で使用されるため、まず溶融亜鉛による侵食が起こりにくい材料であること、搬送される鋼材と接触しても摩耗しにくいこと、等が要求されている。
【0003】
このような要求に対し、例えば浴中ロールの外周面に耐溶融亜鉛侵食性を有する被覆層を設けることが行われている。被覆層としては、WC−Coサーメットのような溶射皮膜が用いられている。WC−Coサーメット溶射皮膜は、耐溶融亜鉛侵食性を有する材料であることから、浴中ロールの保護にはある程度有効である。しかし、WC−Coサーメット溶射皮膜を表面に被覆した浴中ロールでは、広義のドロスと呼ばれる金属間化合物が付着・成長しやすいという問題があった。これは、例えば、非特許文献1に記載されているように、WC−Coサーメット溶射皮膜中に結合相として存在するβ−Co相が溶出し、溶射皮膜に亜鉛が浸入・付着しやすくなり耐久性が低下することによると推察される。
【0004】
このような問題に対し、例えば、特許文献1には、WC−Coサーメット溶射皮膜の表面に、クロム酸化物と窒化物との混合物焼成皮膜を形成すると共に、溶射皮膜の表層付近に存在する微小気孔中にクロム酸化物と窒化物との混合物の焼成微粒子を充填した溶融金属めっき浴用ロール部材が提案されている。
また、特許文献2には、タングステンほう化物を1〜50wt%含有し、金属相としてNi、Co、Mo、Crのうち1種または2種以上を3〜25wt%含有し、残部タングステン炭化物と不可避不純物よりなる溶射皮膜を形成し、該溶射皮膜にクロム酸を主成分とした処理液で含浸処理を行い、ついで焼成処理を行う溶融金属浴用浸漬部材の製造方法が記載されている。特許文献2に記載された技術では、耐溶融金属侵食性を改善させる観点から、金属相はCo、Niを主とし、Mo、Crの1種または2種は15%以下とすることがよいとしている。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−54096号公報
【特許文献2】
特許第3080651 号公報
【非特許文献1】
富田友樹他4名、「溶融純亜鉛中におけるWC/Coサーメット溶射皮膜の耐久性」、鉄と鋼、第78年(1992)第4号、p.608 〜615
【0006】
【発明の解決しようとする課題】
通常、浴中ロールにドロス等が付着した場合には、浴中ロールの酸洗を実施してドロスを除去している。このため、浴中ロールには耐溶融亜鉛侵食性に加えてさらに、耐酸腐食性に優れることが要求されている。しかし、特許文献2に記載された技術で使用するWC−Co系溶射皮膜は、耐酸腐食性が十分でなく、酸洗した場合、皮膜が侵食され皮膜の剥離が発生するという問題があった。
【0007】
また、特許文献1に記載された技術では、部材表面に溶射皮膜の形成に加えて、さらに焼成皮膜を形成しており、被覆層の形成のために複雑な工程を必要とするため、製造コストの高騰を招くという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、耐溶融金属侵食性、耐ドロス付着性、および耐酸腐食性に優れた溶融金属めっき浴浸漬部材を提案することを目的とする。なお、本発明でいう「耐ドロス付着性」とは、シンクロール等の溶融金属めっき浴浸漬部材表面に、溶融金属が付着・浸入し、金属間化合物を形成し成長して、ドロス付着に至ることを抑制・防止する特性をいうものとする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、溶融金属を溶融亜鉛として、溶融亜鉛めっき浴浸漬部材であるシンクロールの耐ドロス付着性に及ぼす被覆層の種類の影響について鋭意検討した。その結果、被覆層を、Coより高い融点の高融点金属または高融点金属の合金を結合相としセラミックスを含有する皮膜とすることにより、耐溶融亜鉛腐食性、耐酸腐食性及び耐ドロス付着性がともに優れた被覆層となることを知見した。
【0009】
本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を加えて完成したものである。すなわち、本発明は、溶融金属めっき浴に浸漬されて使用される溶融金属めっき浴浸漬部材であって、該溶融金属めっき浴浸漬部材の表面に被覆層として、Coより高い融点を有する高融点金属に、セラミックスを50〜90質量%分散してなる皮膜を有することを特徴とする耐ドロス付着性に優れた溶融金属めっき浴浸漬部材であり、また、本発明では、前記高融点金属が、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金であることが好ましく、また、本発明では、前記セラミックスが、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上であることが好ましい。また、本発明では、前記溶融金属めっき浴浸漬部材が浴中ロールであることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、溶融金属めっき浴浸漬部材の表面に被覆層を、好ましくは溶射により耐ドロス付着性に優れた溶射被膜を、形成する溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料であって、Coより高い融点の高融点金属粉末に、セラミックス粉末を50〜90質量%混合してなることを特徴とする溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料であり、また、本発明では、前記高融点金属粉末が、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種の粉末、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金粉末であることが好ましく、また、本発明では、前記セラミックスが、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の溶融金属めっき浴浸漬部材は、溶融金属めっき浴に浸漬されて使用される、好ましくは浴中ロールであり、表面に被覆層として、Coより高い融点を有する高融点金属に、セラミックスを50〜90質量%分散してなる皮膜を有する。皮膜の形成は、プラズマ溶射法、あるいは、高速フレーム溶射法とすることが好ましい。
【0012】
Coより高い融点の高融点金属は、非常に安定な金属または合金であり、溶融金属や酸に対し安定で腐食されにくい特性と、ドロスが付着しにくい特性を有している。そして、皮膜中の結合相としての役割を果たす。なお、Coより高い融点の高融点金属は、皮膜中で15質量%超えとすることが好ましい。15質量%以下では、結合相としての量が不足するため、被膜の密着力が低下するとともに、皮膜としての耐溶融金属腐食性、耐酸腐食性、耐ドロス付着性が低下する。
【0013】
Coより高い融点の高融点金属としては、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金が例示でき、なかでもMo、Wとすることがより好ましい。
また、皮膜中に分散するセラミックスは、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上とすることが好ましい。これらセラミックスは、硬度が高く耐摩耗性に優れる特性を有するとともに、溶融金属との濡れ性および反応性が低く、またドロス付着性も低い。なお、酸化物としてはZrO、Al、Y等が、窒化物としてはBN、AlN 、NbN 等が、炭化物としてはCr、WC等が、硼化物としてはTiB、ZrB、Mo等が、珪化物としてはTiSi、ZrSi、WSi 等が、それぞれ好ましい。
【0014】
セラミックスは、皮膜中に、50〜90質量%分散して含有される。セラミックスの含有量が50質量%未満では、皮膜中のセラミックス量が少なく、皮膜の硬さが不足し、被めっき板との接触により皮膜の摩耗進行が著しくなり、溶融金属めっき浴浸漬部材としての耐摩耗性が低下する。一方、90質量%を超える場合には、皮膜中のセラミックス量が多くなり過ぎ耐熱衝撃性が低下し、皮膜剥離の危険性が増大する。なお、好ましくは、皮膜中のセラミックス含有量は65〜85質量%である。
【0015】
本発明の溶融金属めっき浴浸漬部材表面の皮膜は、表面被覆用材料(溶射材料)を、好ましくは高速フレーム溶射法(HVAF(High Velocity Aero Fuel) 溶射法、HVOF(High Velocity Oxgen Fuel)溶射法)、プラズマ溶射法あるいは爆発溶射法を用い溶射して形成することが好ましい。皮膜を形成する溶融金属めっき浴浸漬部材表面は、皮膜密着性向上のために予め基材の粗面化、清浄化等の通常の処理を施すことはいうまでもない。
【0016】
つぎに、本発明の溶融金属めっき浴浸漬部材表面の皮膜形成用として、好ましい表面被覆用材料について説明する。
本発明の溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料は、Coより高い融点の高融点金属粉末に、セラミックス粉末を50〜90質量%混合、あるいはCoより高い融点の高融点金属粉末とセラミックス粉末とを混合し造粒してなる溶射材料である。
【0017】
表面被覆用材料中に混合される高融点金属粉末は、溶射皮膜を形成したときにセラミックスを結合する作用を有する金属相となる粉末である。Coより高い融点の高融点金属粉末の配合量は、表面被覆用材料全量に対し15質量%超えとすることが好ましい。15質量%以下では、溶射皮膜の密着性が不足する。なお、Coより高い融点の高融点金属粉末としては、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種の粉末、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金粉末とすることが好ましい。なかでもMo、Wの粉末がより好ましい。
【0018】
また、表面被覆用材料中に混合されるセラミックス粉末は、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上の粉末とすることが好ましい。セラミックス粉末は、表面被覆用材料全量に対し、50〜90質量%混合する。セラミックス粉末の混合量が50質量%未満では、溶融金属めっき浴浸漬部材の表面に形成される被覆層(溶射皮膜)中のセラミックス量が少なく、被覆層(溶射皮膜)の硬さが不足し、被めっき板との接触により被覆層(溶射皮膜)の摩耗の進行が著しくなり、溶融金属めっき浴浸漬部材としての耐摩耗性が低下する。一方、90質量%を超える混合は、形成される被覆層(溶射皮膜)中のセラミックス量が多くなり過ぎ耐熱衝撃性が低下し、被覆層の剥離の危険性が増大する。
【0019】
なお、酸化物としてはZrO、Al、Y等が、窒化物としてはBN、AlN 、NbN 等が、炭化物としてはCr、WC等が、硼化物としてはTiB、ZrB、Mo等が、珪化物としてはTiSi、ZrSi、WSi 等が、それぞれ好ましい。
【0020】
【実施例】
溶融亜鉛めっき浴浸漬部材としてのシンクロール用試験片(材質:SUS316L ,大きさ:10mmφ×100mm 長さ)表面に、表1に示す組成の皮膜となるように、結合相としての金属(バインダー金属)粉末とセラミックス粉末とを、造粒して製造した表面被覆材料(溶射材料)を用いて、プラズマ溶射法で溶射し、皮膜(皮膜厚さ:100 μm)を形成した。なお、試験片No. 1はWC−Coサーメット溶射皮膜を形成した従来例である。
【0021】
得られた試験片について、ドロス付着試験、溶融金属腐食試験、酸腐食試験、熱衝撃試験、硬さ試験を実施した。試験方法は次のとおりとした。
(1)ドロス付着試験
得られた試験片を、溶融亜鉛めっき浴(浴組成:Zn−2%Al、浴温度:470 ℃)中に2週間浸漬した。浸漬後、試験片の被覆断面を光学顕微鏡(倍率:200 倍)で観察し、皮膜表面に形成されたドロスの厚みを測定し、ドロス付着量(mm)として、耐ドロス付着性を評価した。なお、ドロス付着量が0.10mm以下を◎、0.10mm超〜0.30mm以下を○、0.30mm超0.50mm以下を△、0.50mm超を×とした。
(2)溶融金属腐食試験
得られた試験片を、溶融亜鉛めっき浴(浴組成:100 %Zn、浴温度:470 ℃)中に2週間浸漬した。浸漬後、試験片の被覆断面を光学顕微鏡(倍率:1000倍)で観察し、皮膜の腐食量(μm )を測定し、耐溶融金属腐食性を評価した。腐食量が、10μm 以下を◎、10μm 超〜20μm 以下を○、20μm 超〜30μm 以下を△、30μm 超を×とした。
(3)酸腐食試験
得られた試験片を、酸洗浴(浴組成:10%リン酸水溶液、液温:35℃)中に4週間浸漬した。浸漬後、試験片の被覆断面を光学顕微鏡(倍率:1000倍)で観察し、皮膜の腐食量(μm )を測定し、耐酸腐食性を評価した。腐食量が、15μm 以下を◎、15μm 超〜20μm 以下を○、20μm 超〜30μm 以下を△、30μm 超を×とした。
(4)熱衝撃試験
得られた試験片に、大気雰囲気中で、300 ℃に加熱しその温度で30min 間保持し、水中投下による急冷処理を繰返し、皮膜が剥離するまでの繰返回数を求め、耐熱衝撃性を評価した。繰返回数が、15回以下を×、15回超〜25回以下を△、25回超〜35回以下を○、35回超を◎とした。
(5)硬さ試験
得られた試験片の被覆断面の膜厚中央で、皮膜の硬さを微小硬度計(荷重:2.94N )を用いて5箇所測定し、平均値をその試験片の硬さHvとした。硬さが、1000以上を◎、800 以上〜1000未満を○、500 以上〜800 未満を△、500 未満を×として、皮膜硬さを評価した。
【0022】
得られた結果を表1に併記した。なお、各特性評価を総合した総合評価も併記した。
【0023】
【表1】
Figure 2004331995
【0024】
【表2】
Figure 2004331995
【0025】
本発明例はいずれも、従来例と同等またはそれ以上の硬さ、耐熱衝撃性を有し、従来例に比べ格段に優れた耐ドロス付着性、耐溶融金属腐食性、耐酸腐食性を同時に有している。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、硬さが低いか、耐熱衝撃性、耐ドロス付着性、耐溶融金属腐食性、耐酸腐食性のうちのいずれかが、低下している。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、従来並の硬さ、耐熱衝撃性を有し、しかも従来に比べ格段に優れた耐溶融金属侵食性、耐ドロス付着性および耐酸腐食性を有する溶融金属めっき浴浸漬部材が容易に製造でき、溶融金属めっき浴浸漬部材の耐用期間の更なる延長が可能となり、産業上格段の効果を奏する。また、本発明は、耐溶損性にも優れており、浴中ロール( シンクロール) 等の溶融金属めっき浴浸漬部材以外に、溶融金属めっき浴中構造物としても適用が可能であり、溶融金属めっき浴中構造物の耐用期間を顕著に延長できるいう効果もある。

Claims (7)

  1. 溶融金属めっき浴浸漬部材の表面に被覆層を形成する溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料であって、Coより高い融点の高融点金属粉末に、セラミックス粉末を50〜90質量%分散されてなることを特徴とする溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料。
  2. 前記高融点金属粉末が、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種の粉末、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金粉末であることを特徴とする請求項1に記載の溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料。
  3. 前記セラミックスが、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶融金属めっき浴浸漬部材表面被覆用材料。
  4. 溶融金属めっき浴に浸漬されて使用される溶融金属めっき浴浸漬部材であって、該溶融金属めっき浴浸漬部材の表面に被覆層として、Coより高い融点を有する高融点金属に、セラミックスを50〜90質量%分散してなる皮膜を有することを特徴とする耐ドロス付着性に優れた溶融金属めっき浴浸漬部材。
  5. 前記高融点金属が、Ta、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた1種、またはTa、Ti、V、Mo、Cr、Zr、Nb、Hf、Wのうちから選ばれた2種以上からなる合金であることを特徴とする請求項4に記載の溶融金属めっき浴浸漬部材。
  6. 前記セラミックスが、酸化物、窒化物、炭化物、硼化物、珪化物のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項4または5に記載の溶融金属めっき浴浸漬部材。
  7. 前記溶融金属めっき浴浸漬部材が浴中ロールであることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の溶融金属めっき浴浸漬部材。
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