JP2004330938A - シートベルトのアンカー取付構造 - Google Patents

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Abstract

【目的】シート側にシートベルトのアンカーを取付ける自動車用シートにおいて、クッションフレーム、シートを車床に締結するためのブラケットなどの質量増を防ぐことである。
【構成】シートベルトアンカー1をクッションフレーム10に連結片3と共に締結し、更に、連結片3をクッションフレーム10と共に補強メンバー2を下方より抱持する抱持片4に共締めし、補強メンバー2を車床に立設したブラケット20に固定したことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用シートにおけるシートベルトのアンカー取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の一般的なシートベルトのバックル用アンカーはシートクッションのフレームに連結している。従って、シートベルトの引張荷重によるフレームの変形を防止するために、フレームを補強している。
そのため、フレームの質量増、構造の複雑化を招く欠陥があった。
【0003】
一方、斯る不具合を解消するために、シートベルトのアンカーを車床に立設したブラケットに締結したものが開示されている(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】特開平5ー77685号公報
【0005】
このように、シートベルトのアンカーを車床側のブラケットに取付けることにより、シート側に直接前記引張荷重がかかることがない。
そのため、シートのフレームの強度を補強する必要がない利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、シートベルトのアンカーを直接前記ブラケットに締結すると、ブラケット自体及び車床を補強し、ブラケットが前記引張荷重によって車床から剥離しないように強固に取付ける必要がある。
【0007】
そのため、ブラケットが大型になり質量増を招くし、取付工数がかかる不具合があった。
【0008】
そこで、本発明は斯様な従来品の不具合を除去することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するための本発明に係るシートベルトのアンカー取付構造は、車床に立設したブラケット間に取付けた補強メンバーと、この補強メンバーの上部に溶接したクッションフレームと、該クッションフレームの外側面にL字状に連結片の上部と共に締結したシートベルトのアンカーと、前記連結片の下部に締結して前記補強メンバーの下部を抱持する抱持片とからなる構成である。
【0010】
以上の構成により、シートベルトに加わる引張荷重はクッションフレームと連結片に入力され、クッションフレーム、連結片から補強メンバーに伝達され、更に、補強メンバーから車床に分散される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る構造を示し、図中1はシートベルトのバックルを先端に有するシートベルトのアンカー、2は車床に立設したブラケット20に両端を溶接するパイプからなる補強メンバー、3は前記アンカー1をクッションフレーム10に共締めする連結片、4は連結片3と共にクッションフレーム10に共締めする抱持片を各々示す。
【0012】
左右一対のクッションフレーム10、10は、開口を向き合うように配設した断面コ字状に形成されている。図中10Aは、クッションフレーム10の上部フランジ、10Bは同下部フランジを各々示し、各フランジ10A、10Bは水平状に形成されている。
このクッションフレーム10、10の後部側に前記補強メンバー2が取付けられ、クッションフレーム10、10を補強している。図中12は左右のクッションフレーム10を連結する連結材を示す。
【0013】
また、クッションフレーム10、10にはリクライニングデバイス用の固定プレート11、11がボルト111、111等によって固定され、この固定プレートにシートバックのバックフレーム13、13が前後方向に傾動自在に回動軸14を中心に枢着されている。
【0014】
シートベルトのアンカー1は、図2、図3、図4に示すように、一方のクッションフレーム10の外側面に連結片30と共にボルト33A、ナット33Bによって共締めされている。
図中1A、33、100はボルト33Aの挿通孔を示す。
【0015】
連結片3はL字状の金属プレートで、その垂直状の上部30がクッションフレーム10の内側面、また、水平状の下部31が下部フランジ10Bの上面に各々接合するように形成されている。
【0016】
この連結片3の下部31は抱持片4と共に下部フランジ10Bの下面にボルト32A、ナット32Bによって締結されている。
図中34、101、41は、ボルト32Aの挿通孔を示す。
【0017】
抱持片4は補強メンバー2の下部を抱持する弧状の抱持部10と、その前部に一体に有する水平状の前部固定部41と、抱持部40の後部に一体に有する水平状の後部固定部42とから構成され、前部固定部41には補強用突部41Aが形成されている。
【0018】
以上の抱持片4の前部固定部41が図示するが如く、連結片30と共にクッションフレーム10に締結される。
そして、後部固定部42はクッションフレーム10の下部フランジ10B後端部にボルト43A、ナット43Bにより締結される。図中102はボルト43Aの挿通孔を示す。
【0019】
なお、各クッションフレーム10、10の後部には前記補強メンバー2が嵌合する切欠部が形成され、この切欠部に対応する部分に円弧状の上部支持片部10Cが形成され、補強メンバー2とクッションフレーム10、10との一体性を向上させている。
【0020】
本発明は以上の如く構成されているため、シートベルトのアンカー1に入力される引張荷重は、まず、クッションフレーム10と共に連結片3に伝達され、更に、クッションフレーム10、連結片3から加わる荷重を面で抱持片4が受け、補強メンバー2で伝達し、ブラケット20を介して車床側に分散される。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、シートベルトに入力される引張荷重をクッションフレームと連結片で受けて抱持片を介して補強メンバーに伝達して車床に分散させることができるため、引張荷重が集中する部分がない。
【0022】
そのため、クッションフレーム、補強メンバー、ブラケット等の各構成部品の強度を必要以上に大きくとる必要がない。
従って、従来品に対して、シートの質量増を招くことがないし、取付に工数がかかることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す斜視図である。
【図2】要部の断面図である。
【図3】図2のIIIーIII線断面図である。
【図4】要部の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 シートベルトのアンカー
2 補強メンバー
3 連結片
4 抱持片
10 クッションフレーム
20 ブラケット

Claims (2)

  1. 車床に立設したブラケット間に固設した補強メンバーと、この補強メンバーの上部に取付けたクッションフレームと、該クッションフレームの外側面にL字状に連結片の上部と共に締結したシートベルトのアンカーと、前記連結片の下部に締結して前記補強メンバーの下部を抱持する抱持片とからなるシートベルトのアンカー取付構造。
  2. 前記連結片の下部をクッションフレームの水平状下部フランジの上面に接合し、該下部フランジの下面に抱持片を接合して、連結片、クッションフレームのフランジ、抱持片を一体に締結してなる請求項1記載のシートベルトのアンカー取付構造。
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