JP2004329371A - 自動車玩具の前輪側サスペンション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メインシャーシ1の先端側に揺動自在に取付けられ、後述する第1支持部材13が取付けられる弾性を有する取付片12bが一体的に形成された揺動部材12と、該揺動部材の取付片の両側に取付けられた第1支持部材と、前記メインシャーシの両側面に形成されたアーチ部に前記第1支持部材と所望の間隔を保って回動自在に取付けられた第2支持部材14と、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に回転自在に支持された前輪が取付けられた操舵部材15と、前記弾性支持部材と前記アーチ部との間に張設されたサスペンション部材18とで構成した自動車玩具の前輪側サスペンション装置である。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車玩具、特に、ラジオコントロールによって走行する自動車玩具であって、各前輪に加わる路面の小さな凹凸からの衝撃を吸収すると共に車両が旋回する時の遠心力によって車両の姿勢が傾くロールを吸収するスタビライザーとしての機能をも備えた自動車玩具の前輪側サスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来における後輪駆動車の前輪側のサスペンション装置は、シャーシに対して前輪が取付けられ、かつ、舵取りが可能なように軸支されると共に上下動自在に操舵部材が取付けられ、この操舵部材とシャーシとの間にサスペンション部材が取付けられた独立懸架のものであり、各前輪に加わる路面の凹凸からの衝撃を吸収できるように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−329274号公報(〔0003〕〜〔0005〕、図11〜図13)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記した独立懸架のサスペンション装置にあっては、前記したように路面からの凹凸の衝撃には対応できるものの、車両の旋回時に加わるロールには対応できず、走行の安定性、特に、旋回特性が悪いといった問題があり、また、前記ロールを防止するためのスタビライザーが装備された自動車玩具も市販されているが、このような玩具はコストが非常に高いといった問題があった。
【0005】
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、独立懸架のサスペンション部材を一体的を取付けた第1支持部材を、シャーシに対して弾性的に取付けたことにより、路面走行時における路面の凹凸の衝撃を吸収できると共に、旋回時におけるロールを防止して旋回性能の向上を図った自動車玩具の前輪側サスペンション装置を提供せんとするにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動車玩具の前輪側サスペンション装置は前記した目的を達成せんとするもので、請求項1の手段は、メインシャーシの先端側に揺動自在に取付けられ、後述する第1支持部材が取付けられる弾性を有する取付片が一体的に形成された揺動部材と、該揺動部材の取付片の両側に取付けられた第1支持部材と、前記メインシャーシの両側面に形成されたアーチ部に前記第1支持部材と所望の間隔を保って回動自在に取付けられた第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に回転自在に支持された前輪が取付けられた操舵部材と、前記弾性支持部材と前記アーチ部との間に張設されたサスペンション部材とで構成したものである。
【0007】
請求項2の手段は、メインシャーシの先端側に揺動自在に取付けられた揺動部材と、該揺動部材の取付片の両側に取付けられた弾性を有する第1支持部材と、前記メインシャーシの両側面に形成されたアーチ部に前記第1支持部材と所望の間隔を保って回動自在に取付けられた第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に回転自在に支持された前輪が取付けられた操舵部材と、前記第1支持部材と前記アーチ部との間に張設されたサスペンション部材とで構成したものである。
【0008】
請求項3の手段は、前記請求項1および2において、前記取付片に前記第1支持部材を取付けるための多数の取付孔を形成し、前記取付片に対する前記第1支持部材の取付け位置を変更し、また、第2支持部材に取付けられるアーチ部のメインシャーシに対する取付け位置を変更することで、前輪間の間隔を調整できるようにしたことを特徴とする。
【0009】
請求項4の手段は、前記請求項2において、前記第1支持部材が取付けられる取付片に、該取付片の弾力性を調整するための弾性調整孔を形成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態である自動車玩具のボディを取り外した斜視図である。
【0011】
図1において、メインシャーシ1には、上面中央に、制御信号を受信する受信機が収容される受信機ボックス2が設けられ、該受信機ボックス2の前方に、ステアリングサーボが収容されるサーボボックス3が設けられ、さらに、受信機ボックス2の後方に、電力を供給する電池が収容される電池ボックス4が設けられている。そして、メインシャーシ1の前側には、前輪側サスペンション装置11を介して前輪16が取付けられている。また、メインシャーシ1に固定されたサブシャーシ22には、該サブシャーシ22に対して上下方向のみ移動可能な状態で後輪28が取付けられた駆動装置23が取付けられている。
【0012】
図2、図3、図4は前輪側サスペンション装置の構成を示す斜視図であり、図1を参照しながら前輪側サスペンション装置について説明する。
【0013】
前輪側サスペンション装置11は、メインシャーシ1の先端側の左右の両側面に左右方向に対して位置調整可能なように取付けられたアーチ部1aと、同じくメインシャーシ1の先端側の左右の両側面に取付けられた固定部材1bと、該固定部材1bに軸12aが回動自在に取付けられた揺動部材12と、この揺動部材12と一体的に形成されている取付片12bの左右の両側に取付けられた第1支持部材13と、前記アーチ部1aに前記第1支持部材13と所望の間隔を保って上下方向へ回動自在に取付けられた第2支持部材14と、第1支持部材13と第2支持部材14との先端部の間に回転自在に支持された前輪16が取付けられた操舵部材15と、第2支持部材13とアーチ部1aとの間に張設されたサスペンション部材18とで構成されている。
【0014】
前記揺動部材12の少なくとも取付片12bは弾性を有する部材で構成されており、また、弾性調整用孔12b1 の大きさを変えることで弾性力を変更可能に構成されている。また、取付片の左右方向には前記第1支持部材13の取付位置を変更するための複数個の孔12b2 が形成されている。なお、操舵部材15には前輪16が取付けられ、また、左右の操舵部材15はステアリングサーボで左右動するタイロッド17に連結されている。
【0015】
このように構成された前輪側サスペンション装置11は、各前輪16に加わる路面の凹凸からの衝撃を、第1支持部材13が取付けられている取付片12bの両端側が上下方向に撓むと共に第2支持部材14が上下方向に回動することにより、各サスペンション部材18を独立に機能させて衝撃を吸収する。
【0016】
また、各前輪16に加わる路面の凹凸からの衝撃によって操舵部材15を介して揺動部材12が軸12aを支点として上下方向に揺動すると共に、操舵部材15を介して第2支持部材14も上下に回動しする。この時、取付片12bが弾性を有する材料で構成され、かつ、弾性調整用孔12b1 によって上下方向に撓むと共に、サスペンション部材18が第1支持部材13とアーチ部1aとの間に懸架されていることから、ショックアブソーバーが比較的強い状態となって、旋回中の遠心力による車の姿勢が傾くロールを防止して旋回性能の向上が図れる。
【0017】
なお、前記した実施の形態にあっては、揺動部材12の取付片12bが弾性を有するように構成した場合について説明したが、他の実施の形態としては、取付片12bに固定されている第1支持部材13を弾性を有する部材で構成し、該第1支持部材13が取付片12bに対して弾性的に変位するようにしても前記した作用効果は得られるものである。
【0018】
また、近年にあっては、1つのシャーシに対して大きさの異なる(横幅)ボディに交換して遊技を楽しむといったことがあるので、この実施の形態にあっては、第1支持アーム13を取付片12bに形成されている孔12b2 位置を変更して取付けると共に、アーム部1aのメインシャーシ1に対する取付け位置を変更して取付けることにより、前輪16の間隔を変更できるようにして異なる大きさのボディにも対応可能としている。
【0019】
図5、図6、図7、図8は後輪側サスペンション装置の構成を示す斜視図であり、図1を参照しながら後輪側サスペンション装置について説明する。
【0020】
後輪側サスペンション装置21(図7、図8参照)は、前端部がメインシャーシ1の後端部に取付けられる正面視下側へ開放したコ字状で、左右の側板22bに上下方向の長孔22cが形成されたサブシャーシ22と、モータ等の駆動源および該駆動源の出力軸に接続されたデファレンシャルギアなどからなる駆動装置23と、駆動装置23のメインシャーシ1と対向する側の底面から突出して形成された連結部材としてのボール部材24と、サブシャーシ22と駆動装置23との間にサスペンション部材26を張設するためのサスペンション取付部材25と、ボール部材24と対向する位置のメインシャーシ1側に設けられ前記ボール部材24を回転可能、かつ、前後方向に摺動可能に支持する、例えば、前後に貫通した貫通孔27a有する軸受部材27とで構成されている。
【0021】
上記したサブシャーシ22は、図5に示すように、天板部22aと、該天板部22aの両端に、駆動装置23の駆動源によって回転される回転軸23cを軸支したハウジング23aの両端が挿通される長孔22cが形成された側板22bとで構成されている。
【0022】
また、駆動装置23は、図6に示すように、ハウジング23aの外周面にはサスペンション取付部材25のキー溝を係合するためのキー23bが形成され、ハウジング23aから突出した回転軸23cの両端には後輪28を取付ける後輪取付部23dが設けられている。また、軸受部材27には、図5に示すように、図1に示す電池ボックス4の電池固定部材41を回動自在に取付けるためのフック部27bが設けられている。
【0023】
なお、駆動装置23の回転軸23cをサブシャーシ22の長孔22cに挿入するには、回転軸23cに取付けられている後輪取付部23dを外した状態で挿入すると共に、この状態においてサスペンション取付部材25をキー23bに一致させて固定する。そして、サブシャーシ22とサスペンション取付部材25との間にサスペンション部材26を張設すると共に、各後輪取付部23dを取付けて図7に示す状態となし、さらに、各後輪取付部23dに後輪28を取付けると、図8に示す状態となる。
【0024】
なお、図8には前記ボール部材24が回転、かつ、摺動自在に取付けられる軸受部材27が係合されている状態を示しているが、該軸受部材27はメインシャーシ1側に固定されるものである。すなわち、メインシャーシ1の後端部に軸受部材27を固定し、この軸受部材27の貫通孔27aにボール部材24を挿入することにより、図1に示すように、メインシャーシ1に対して後輪側サスペンション装置21を取付けることができる。
【0025】
このように構成された後輪側ラジオコントロール装置21は、ボール部材24が軸受部材27に、回転可能で、かつ、前後方向に摺動可能に支持されているので、駆動装置23のハウジング23aが長孔22c内を上昇する場合、ボール部材24が軸受部材27の貫通孔27a内を後方向へ移動することにより、駆動装置23が円弧を描かずに、直線的に長孔22cに沿って上昇する。
【0026】
また、ハウジング23aが長孔22c内を下降する場合、ボール部材24が軸受部材27の貫通孔27a内を前方向へ移動することにより、駆動装置23が円弧を描かずに、直線的に長孔22cに沿って下降する。
【0027】
従って、簡単な構成でタイヤが垂直方向のみに変位するようにしたので、路面走行中に路面の凹凸によってタイヤは大きな間隙を有するタイヤハウスの上下方向のにみ変位することから、タイヤがタイヤハウスと接触することがなく、また、サブシャーシ22と駆動源23との間にサスペンション部材26を張設したので、後輪28に加わる路面の凹凸からの衝撃を吸収できる。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、前輪が取付けられた操舵部材を第1、第2支持部材との間で支持すると共に第1支持部材をシャーシに対して上下動可能なように構成すると共に第1支持部材とアーチ部との間にサスペンション部材を張設した構成としたので、路面走行時における路面の凹凸の衝撃を吸収できると共に、旋回中の遠心力による車の姿勢が傾くロールを防止して旋回性能の向上を図ったものである。
【0029】
また、第1、第2支持部材をシャーシの横幅方向に対してずらして取付けできるようにしたので、1つのシャーシに対して大きさの異なるボディを搭載することができ、従って、ボディを交換することで気分を一新して遊技することができる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態である自動車玩具のボディなどを取り外した斜視図である。
【図2】前輪側サスペンション装置の構成を示す斜視図である。
【図3】前輪側サスペンション装置の構成を示す斜視図である。
【図4】前輪側サスペンション装置の構成を示す斜視図である。
【図5】シャーシ連結機構の構成を示す斜視図である。
【図6】シャーシ連結機構の構成を示す斜視図である。
【図7】シャーシ連結機構の構成を示す斜視図である。
【図8】シャーシ連結機構の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 メインシャーシ
1a アーチ部
11 前輪側サスペンション装置
12 揺動部材
12a 取付片
13 第1支持部材
14 第2支持部材
15 操舵部材
16 前輪
18 サスペンション部材
Claims (4)
- メインシャーシの先端側に揺動自在に取付けられ、後述する第1支持部材が取付けられる弾性を有する取付片が一体的に形成された揺動部材と、該揺動部材の取付片の両側に取付けられた第1支持部材と、前記メインシャーシの両側面に形成されたアーチ部に前記第1支持部材と所望の間隔を保って回動自在に取付けられた第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に回転自在に支持された前輪が取付けられた操舵部材と、前記弾性支持部材と前記アーチ部との間に張設されたサスペンション部材とで構成したことを特徴とする自動車玩具の前輪側サスペンション装置。
- メインシャーシの先端側に揺動自在に取付けられた揺動部材と、該揺動部材の取付片の両側に取付けられた弾性を有する第1支持部材と、前記メインシャーシの両側面に形成されたアーチ部に前記第1支持部材と所望の間隔を保って回動自在に取付けられた第2支持部材と、前記第1支持部材と前記第2支持部材との間に回転自在に支持された前輪が取付けられた操舵部材と、前記第1支持部材と前記アーチ部との間に張設されたサスペンション部材とで構成したことを特徴とする自動車玩具の前輪側サスペンション装置。
- 前記取付片には前記第1支持部材を取付けるための多数の取付孔が形成されており、前記取付片に対する前記第1支持部材の取付け位置を変更し、また、第2支持部材が取付けられるアーチ部のメインシャーシに対する取付け位置を変更することで、前輪間の間隔を調整できるようにしたことを特徴とする請求項1および2に記載の自動車玩具の前輪側サスペンション装置。
- 前記第1支持部材が取付けられる取付片には、該取付片の弾力性を調整するための弾性調整孔が形成されていることを特徴とする請求項1記載の自動車玩具の前輪側サスペンション装置。
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WO2014041236A1 (en) * | 2012-09-14 | 2014-03-20 | Janson Joakim Richard | Anti-rolland suspension system for radio controlled car |
CN110465100A (zh) * | 2019-08-15 | 2019-11-19 | 磐石市金人未来科技有限责任公司 | 木结构遥控拼装玩具车车轮高低调节避震转向结构 |
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