JP2004327530A - 半導体装置の埋込み層形成方法、ショットキーバリアダイオードおよびその製造方法 - Google Patents
半導体装置の埋込み層形成方法、ショットキーバリアダイオードおよびその製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】従来、ショットキーバリアダイオードでは、耐圧と低VFはトレードオフの関係にあった。また、高濃度シリコン基板を有するディスクリートデバイスは、高加速のイオン注入装置を用いて、エピタキシャル層形成後に埋込み層を形成していた。
【解決手段】高濃度シリコン基板上に低濃度の第1のエピタキシャル層を薄く形成し、そこに埋込み層となる不純物をドーピングする。その後第2のエピタキシャル層を成長させて埋込み層を形成することで、高加速イオン注入装置を用いずに所望の凸形状を有する埋込み層が形成できる。また、この埋込み層をショットキーバリアダイオードに採用することで、耐圧の確保と低VFの両立を実現できる。
【選択図】 図1
【解決手段】高濃度シリコン基板上に低濃度の第1のエピタキシャル層を薄く形成し、そこに埋込み層となる不純物をドーピングする。その後第2のエピタキシャル層を成長させて埋込み層を形成することで、高加速イオン注入装置を用いずに所望の凸形状を有する埋込み層が形成できる。また、この埋込み層をショットキーバリアダイオードに採用することで、耐圧の確保と低VFの両立を実現できる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の埋込み層形成方法ならびにショットキーバリアダイオードおよびその製造方法に関し、特に低VFと耐圧確保を兼ね備えた半導体装置の埋込み層形成方法ならびにショットキーバリアダイオードおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン半導体基板と金属層とで形成されるショットキー接合は、その障壁により整流作用を有するため、ショットキーバリアダイオードとして一般的に広く利用されている。
【0003】
図5は、従来のショットキーバリアダイオード30を示す断面図である。
【0004】
N+型半導体基板21にN型エピタキシャル層22を積層し、N型エピタキシャル層22表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層27を設ける。この金属層27は例えばTiである。更に金属層27全面を覆ってAl等よりなる表面電極層28を設ける。ショットキー接合を形成するショットキー接合領域Srの外周にはP+型領域25が設けられ、更に外側にアニュラーリング24が設けられる。
【0005】
図6を用いて従来のショットキーバリアダイオード20の製造方法を説明する。
【0006】
まず、N+型半導体基板21にN型エピタキシャル層22を積層する。ショットキー接合領域Srの周囲にはP+型不純物を拡散しP+型領域25を形成する。このP+型領域25は、空乏層を拡げることによりショットキーバリアダイオードの耐圧を確保するために設けられる。更に、チップの外周部分にN+型不純物を拡散し、Nエピタキシャル層22上部(酸化膜界面)での反転層がチップ外周まで広がるのを防止(リーク防止)し、耐圧低下を防止するアニュラーリング24を形成する(図6(A))。
【0007】
その後、全面に設けた酸化膜26を選択的に窓あけするフォトリソグラフィ工程によりショットキー接合領域SrのN型エピタキシャル層22を露出する(図6(B))。そこに、例えばMo、Ti等の金属層27を基板表面に蒸着して、シリサイド化のための熱処理を400℃〜600℃程度で行う。これにより、金属層27は基板表面とショットキー接合を形成する。この時の金属層27および温度に関しては、ショットキーバリアダイオードの順方向電圧VFおよび逆方向電流IRにより条件が異なるので、所望の値が得られるよう適宜選択する。一例としては、Moを用いる場合には425℃程度でN2等の不活性ガス雰囲気で20分程度の熱処理い、ショットキー接合を形成する(図8(C))。
【0008】
更に、全面に表面電極層28を形成し、図5に示す最終構造を得る。
【0009】
このように、従来のショットキーバリアダイオードにおいては、耐圧を確保するために深いP+型領域25を設けており、エピタキシャル層22の深さはP+型領域25の深さに制約される。(例えば、特許文献1参照。)
そこで、エピタキシャル層内の一部分に埋込み層を形成することによりエピタキシャル層の厚みを部分的に狭めれば、エピタキシャル層による抵抗分を抑えることができる。例えば、目的は異なるが集積回路装置等においては、低濃度のP−型シリコン基板表面に高濃度のN+型不純物領域を形成後、基板上にエピタキシャル層を成長させて、埋込み層を形成している。(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−36607号公報 (第1頁、第3図)
【0011】
【特許文献2】
特許第3084732号公報 (第2頁、第1図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ショットキーバリアダイオードでは、図5の如く耐圧を確保するため高濃度不純物領域25をエピタキシャル層22に形成する。この領域は、P型領域25の曲率半径で耐圧の制約もあるため、ある程度深く形成する必要がある。しかし、その分、エピタキシャル層22も厚く形成する必要があり、電流経路となるショットキー接合領域Sr直下のエピタキシャル層22による抵抗分が増大してしまう問題がある。
【0013】
そこで、エピタキシャル層22内の一部分に埋込み層を形成することによりエピタキシャル層22の厚みを部分的に狭めれば、エピタキシャル層22による抵抗分を抑えることができる。このとき、一般的には埋め込み層は、上述の集積回路装置等の如く基板表面に高濃度不純物をドーピング後、エピタキシャル層を成長させる方法で形成される。しかし、特にディスクリートの半導体デバイスにおいては、不純物濃度が高いシリコン基板を用いるため、所望の埋め込み層の形状を得にくい場合がある。すなわち、埋め込み層により、高濃度の基板を実質凸形状にして、エピタキシャル層を部分的に薄くしたいのであるが、基板が高濃度であるため、ドーピングされた高濃度不純物から所望の段差を有する埋め込み層が形成できない恐れがある。
【0014】
このため、例えば高周波用トランジスタなどでは、エピタキシャル層を形成後、高加速イオン注入で埋込み層を形成する方法も知られている。高周波用途のディスクリートデバイスではエピタキシャル層の厚みが薄いため、比較的容易に基板との段差の大きい埋込み層を形成でき、エピタキシャル層の厚みを実質浅い部分と深い部分で使い分けることができる。
【0015】
しかし、エピタキシャル層成長後にイオン注入で埋込み層を形成する場合は、高加速のイオン注入装置が必要となるため設備制約等が大きい。また、上記のショットキーバリアダイオードの如くエピタキシャル層の厚みが厚い場合には、イオン注入のコントロールも困難である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされ、第1に、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度不純物を導入する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度不純物を拡散して埋込み層を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0017】
また、前記埋込み層は、一導電型の不純物領域であり、前記基板と同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。 また、前記第1の一導電型エピタキシャル層は、少なくとも前記高濃度半導体基板から前記第1の一導電型エピタキシャル層へのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚に形成することを特徴とするものである。
【0018】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層は、前記埋込み層の底部が前記基板に接する程度の膜厚に形成することを特徴とするものである。
【0019】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層と前記第2の一導電型エピタキシャル層は同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。
【0020】
第2に、一導電型高濃度半導体基板と、該基板上に設けた一導電型エピタキシャル層と、前記エピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層と、前記ショットキー接合を形成する領域外周の前記エピタキシャル層表面に設けた逆導電型領域と、前記ショットキー接合を形成する領域の下方の前記エピタキシャル層に設けられ、一部が前記基板と接する高濃度の一導電型埋込み層とを具備することにより解決するものである。
【0021】
また、前記埋込み層の上部は、前記逆導電型領域の底部よりも上方に位置することを特徴とするものである。
【0022】
また、前記埋込み層は、前記逆導電型領域からの空乏層が充分広がる程度に該逆導電型領域と離間して配置することを特徴とするものである。
【0023】
第3に、一導電型の高濃度半導体基板上に、内部に高濃度の一導電型埋込み層を有する一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記エピタキシャル層表面に前記埋込み層の外側に位置する逆導電型領域を形成する工程と、前記逆導電型領域の内側で前記埋込み層上方の前記エピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0024】
第4に、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度一導電型不純物を導入する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度一導電型不純物を拡散して埋込み層を形成する工程と、前記第2のエピタキシャル層表面に前記埋込み層の外側に位置する逆導電型領域を形成する工程と、前記逆導電型領域の内側で前記埋込み層上方の前記第2のエピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0025】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層は、少なくとも、前記高濃度半導体基板から前記第1の一導電型エピタキシャル層へのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚に形成することを特徴とするものである。
【0026】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層と前記第2の一導電型エピタキシャル層は同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。
【0027】
また、前記埋込み層と前記高濃度半導体基板は同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。
【0028】
また、前記埋込み層の上部は、前記逆導電型領域の底部よりも上方に形成されることを特徴とするものである。
【0029】
また、前記埋込み層は、前記逆導電型領域からの空乏層が充分広がる程度に該逆導電型領域と離間して形成されることを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図4に本発明の実施の形態を説明する。まず、本発明の半導体装置の埋込み層形成方法について図1を用いて詳細に説明する。
【0031】
本発明の半導体装置の埋込み層形成方法は、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度不純物を導入する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度不純物を拡散して埋込み層を形成する工程とから構成される。
【0032】
第1の工程(図1(A)参照):一導電型の高濃度半導体基板1上に第1の一導電型エピタキシャル層2aを形成する工程。
【0033】
まず、高濃度の半導体基板1を準備する。本発明は、高濃度半導体基板1を有する半導体デバイスの埋め込み構造を実現するものであり、例えば、バイポーラトランジスタ、ショットキーバリアダイオード、またはMOSFET等、に適用可能である。
【0034】
高濃度基板1は、例えばショットキーバリアダイオードであれば、例えば4.5×1019〜6×1019cm―3程度の不純物濃度のリン(P)がドープされたN+型のシリコン基板1である。
【0035】
また、NPN型のバイポーラトランジスタであれば、例えば2×1018〜5×1018cm−3程度の不純物濃度のアンチモン(Sb)や、1×1019〜3.5×1019cm−3程度の不純物濃度のヒ素(As)がドープされた基板であり、PNP型のバイポーラトランジスタであれば、例えば5×1018〜3.5×1019cm−3程度の不純物濃度のボロン(B)がドープされた基板である。尚、図ではN+型シリコン基板1を用いて説明する。
【0036】
このN+型基板1表面に、第1のN型エピタキシャル層2aを薄い膜厚で成長させる。これは、N+型基板1と所望の段差を有する埋込み層3bを形成するために必要となる低濃度の領域である。本実施形態においては、埋め込み層3bによりN+型基板1を実質凸形状にすることで、エピタキシャル層2(2b)の膜厚を部分的に薄くする。つまり、埋め込み層3b上部と基板1との間には、所定の段差を形成する必要があり、そのために、埋め込み層3bとなる高濃度不純物をドーピングする低濃度領域を形成するものである。尚、PNP型トランジスタであれば基板1と同導電型の第1のP型エピタキシャル層を形成する。
【0037】
例えば、集積回路装置においては、一般的に低濃度の基板表面に不純物をドーピングし、その後基板上にエピタキシャル層を成長させると共に、埋込み層を形成する方法を採用する。しかし、本実施形態の如く、基板1の不純物濃度が高い場合には、その基板1に高濃度不純物をドーピングして上方拡散を行っても、埋込み層が部分的に凸形状となる所望の段差が得られない恐れがある。そこで、N+型基板1上に低濃度の領域である第1のエピタキシャル層2aを形成し、そこに高濃度不純物をドーピングする。これにより、後の工程で、N+型基板1と所望の段差を有する埋込み層3bが形成できる。
【0038】
即ち、第1のエピタキシャル層2aの膜厚は、最低限、不純物が導入できる程度の薄いものでよい。しかし、後に詳述するが、以降の工程における熱処理により、N+型基板1から第1のN型エピタキシャル層2aへのオートドーピングが起こるので、少なくともそのオートドーピングを抑制できる程度の膜厚に形成するとよい。つまり、熱処理工程において、N+型基板1から、第1のN型エピタキシャル層2aへの這い上がり分を考慮した膜厚以上に形成する。
【0039】
また、第1エピタキシャル層2aが必要以上に厚いと埋込み層3b用の高濃度不純物3aが下方に拡散しても、高濃度シリコン基板1に達せず、埋込み層3bと高濃度シリコン基板1の間に不純物濃度の低いエピタキシャル層2aが配置されることになる。つまり、第1のエピタキシャル層2aの膜厚は、這い上がり分を考慮した程度の膜厚で十分であり、2μm〜2.5μm程度が好適である。尚、第1のN型エピタキシャル層2aの不純物濃度は、必要耐圧に応じて適宜選択する。
【0040】
第2工程(図1(B)参照):前記第1の一導電型エピタキシャル層2a表面に高濃度不純物3aを導入する工程。
【0041】
第1のN型エピタキシャル層2aの表面を酸化膜等でマスキングし、所望の位置を開口して、埋込み層3b形成用の高濃度不純物3aをドーピングする。この高濃度不純物3aは、ショットキーバリアダイオード、またはMOSFETであれば基板1と同じN+型の例えばリン(P)またはヒ素(As)である。イオン注入の条件は、通常のイオン注入装置で実施可能な例えば加速電圧100keV、ドーズ量1×1016cm−2程度である。また、POCl3のデポジションによりリンをドープしても良いし、アンチモン含有の液体ソースの塗布によりアンチモン(Sb)をドープしても良い。
【0042】
また、PNP形バイポーラトランジスタの場合は、P+型の基板1に、基板1と同一導電型の不純物を導入するので、例えばボロン(B)を、デポジション、またはイオン注入でドーピングする。イオン注入条件は、N型の場合と同程度で、不純物濃度が1×1020cm―3程度でよい。
【0043】
本実施形態では上記の如く、通常のイオン注入条件または、デポジションにより埋め込み層用の不純物がドーピングできる。これにより後に詳述するが、高濃度基板1を有するデバイスにおいて、高加速イオン注入装置を用いなくても、高濃度基板1と所望の段差を有する埋め込み層3bが形成できる。
【0044】
第3工程(図1(C)参照):前記第1の一導電型エピタキシャル層2a上に第2の一導電型エピタキシャル層2bを形成するとともに前記高濃度不純物3aを拡散して埋込み層3bを形成することにある。
【0045】
第1のN型エピタキシャル層2a上に、第1のエピタキシャル層2aと同程度の不純物濃度を有する第2のN型エピタキシャル層2bを成長させる。第2のN型エピタキシャル層2bは、所望の耐圧を確保できる厚みとする。このとき、前述の如く、第1のN型エピタキシャル層2aが、基板からの這い上がりを考慮した厚みに形成されているため、基板1からのオートドーピングは実質第1のN型エピタキシャル層2aで抑制され、第2のエピタキシャル層2bへの影響はほとんどないと考えて良い。すなわち、第1のエピタキシャル層2aを所定の膜厚(2.0μm〜2.5μm)に形成することで、耐圧は第2のエピタキシャル層2bの不純物濃度と厚みにより、高精度にコントロールできる。
【0046】
第2のエピタキシャル層2bの形成と同時に、高濃度不純物3aは上下に拡散し、下方では高濃度基板1と接し、上方は、第2のエピタキシャル層2b中に拡散する。これにより、N+型基板1と所定の段差を有する埋め込み層3bが形成され、N+型基板1は実質凸形状となる。一方第1および第2のエピタキシャル層2a、2bには、部分的に浅い領域と当初の厚みが残る領域とが形成される。このとき、前述の如く第1のエピタキシャル層2aが所定の厚みに形成されているので、N+型基板が実質凸形状となるような埋込み層3bが形成できる。
【0047】
このように、第1エピタキシャル層2aに不純物3aをドーピングした後、第2エピタキシャル層2bを成長させることで埋め込み層3bを形成することにより、通常のイオン注入装置または通常のデポジションによる不純物ドーピングで、埋め込み層3bが形成できる。本実施形態の如く、高濃度のシリコン基板においては、集積回路装置等で採用されているような埋込み層の形成方法では、所望の段差を有する埋め込み層が形成されない恐れがある。また、エピタキシャル層形成後に、基板1とエピタキシャル層の界面にイオン注入を行って埋め込み層を形成する方法では、高加速のイオン注入装置が必要であり、装置の制約が大きい上、エピタキシャル層が厚い場合にはコントロールが困難である。
【0048】
しかし、本実施形態によれば、高濃度シリコン基板1を有するデバイスであっても、イオン注入装置の制約を受けずに、基板1と所望の段差を有する埋め込み層3bが形成できるものである。
【0049】
そして、埋め込み層の上方に、動作領域となる所望の拡散領域を形成すれば、電流経路となるエピタキシャル層の抵抗を大幅に低減した半導体装置が実現できる。
【0050】
これにより、必要耐圧を確保したまま、例えばショットキーバリアダイオードであれば低VF化を、またバイポーラトランジスタであれば低飽和化を実現できる。
【0051】
次に、図2から図4を参照して、上記の埋込み層を有するショットキーバリアダイオードについて説明する。
【0052】
本発明のショットキーバリアダイオード20は、一導電型高濃度半導体基板11と、一導電型エピタキシャル層12と、ショットキー金属層17と、逆導電型領域15と、高濃度の一導電型埋込み層13bとから構成される。
【0053】
一導電型高濃度半導体基板11は、例えば4.5×1019〜6×1019cm―3程度の不純物濃度のリン(P)がドープされたN+型のシリコン基板11である。
【0054】
一導電型エピタキシャル層12は、N+型シリコン基板11上に設けられ、必要耐圧に応じて2×1015cm―3程度の不純物濃度を有する。後に詳述するが、このN型エピタキシャル層12は、同じ不純物濃度の第1のN型エピタキシャル層12a上に第2のN型エピタキシャル層12bを成長させたものである。
【0055】
ショットキー金属層17は、エピタキシャル層12表面に設けた酸化膜16を所望のパターンで開口してショットキー接合領域Srを露出し、そこに蒸着した金属層である。熱処理によりシリサイド化し、エピタキシャル層12表面とショットキー接合を形成する。
【0056】
P+型領域15は、ショットキー金属層17とエピタキシャル層12とのショットキー接合領域Sr外周のエピタキシャル層12表面に、イオンドーピング後拡散した領域であり、ショットキーバリアダイオードの耐圧を確保するために深さ1.0μm〜6.0μm(15V〜180V系の場合)程度に形成される。尚、この深さは必要耐圧により適宜変化するものである。
【0057】
埋込み層13bは、ショットキー接合領域Srの下方のエピタキシャル層12に設けられ、一部が前記基板11と接する高濃度不純物領域である。この高濃度不純物は、基板1と同じN+型のリン(P)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)等であり、1×1020cm―3程度の不純物濃度を有する。
【0058】
また、埋込み層13bは、P+型領域15からの空乏層が充分広がる程度に、P+型領域15と十分離間して配置され、埋込み層13bの上部は、P+型領域15の底部よりも上方に位置するように設ける。この埋込み層13bにより、N+型基板1はあたかも凸形状になり、ショットキー接合領域Srの下方では、実質エピタキシャル層12(12b)の厚みが大幅に薄くなり、P+型領域15の下方では、形成時のエピタキシャル層12(12b)の厚みが保持される。
【0059】
従来のショットキーバリアダイオードでは、耐圧確保のために設けるP+型領域のため、この深さに対応したエピタキシャル層を設ける必要があり、ショットキー接合領域下方では、この深さ分のエピタキシャル層の抵抗分が増え、順方向電圧VFが増加し易くなる傾向があった。
【0060】
しかし、本実施形態によれば、ショットキー接合領域Sr下方のエピタキシャル層12bの膜厚を実質薄く、P+型領域15下方では従来の膜厚を確保できるので、従来通りの耐圧を維持しつつ、エピタキシャル層12bの抵抗分を低減し、低VFを図ることができる。
【0061】
更に、図3から図4を参照して、上記の埋込み層13bを有するショットキーバリアダイオード20の製造方法を説明する。
【0062】
本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法は、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度一導電型不純物を導入する工程と、第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに高濃度一導電型不純物を拡散して埋込み層を形成する工程と、埋込み層の外側で第2のエピタキシャル層表面に逆導電型領域を形成する工程と、逆導電型不純物の内側で埋込み層上方の第2のエピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とから構成される。
【0063】
第1工程(図3(A)参照)。一導電型の高濃度半導体基板11上に第1の一導電型エピタキシャル層12aを形成する工程。
【0064】
まず、高濃度のシリコン基板11を準備する。高濃度シリコン基板11は、例えば4.5×1019〜6×1019cm―3程度の不純物濃度のリン(P)がドープされたN+型のシリコン基板11である。
【0065】
このN+型シリコン基板11表面に、第1のN型エピタキシャル層12aを薄い膜厚で成長させる。これは、N+型シリコン基板11と所望の段差を有する埋込み層13bを形成するために必要となる低濃度の領域である。本実施形態においては、埋め込み層13bによりN+型シリコン基板11を実質凸形状にすることで、エピタキシャル層の膜厚を部分的に薄くし、ショットキーバリアダイオードの電流経路となるエピタキシャル層の抵抗を低減する。つまり、埋め込み層13b上部と基板11との間には、所定の段差を形成する必要があり、そのために、埋め込み層13bとなる高濃度不純物をドーピングする低濃度領域を形成するものである。
【0066】
このような埋め込み層13bの形成において、本実施形態の如く、基板の不純物濃度が高い場合には、その基板に高濃度不純物をドーピングして上方拡散を行っても高濃度基板11と所望の段差を有する埋込み層が得られない恐れがある。そこで、高濃度シリコン基板11上に低濃度の領域を形成し、そこに高濃度不純物をドーピングすることにより、所望の埋込み層の形状を得るものである。
【0067】
即ち、第1のエピタキシャル層12aの膜厚は、最低限、不純物が導入できる程度に薄いものでよい。しかし、後に詳述するが、以降の工程における熱処理により、N+型シリコン基板11から第1のN型エピタキシャル層12aへのオートドーピングが起こるので、少なくともオートドーピングを抑制できる程度の膜厚に形成するとよい。つまり、熱処理工程において、N+型基板11から、第1のN型エピタキシャル層12aへの這い上がり分を考慮した膜厚以上に形成する。
【0068】
また、第1エピタキシャル層12aが必要以上に厚いと高濃度不純物が下方に拡散しても、高濃度シリコン基板11に達せず、埋込み層13bと高濃度シリコン基板11の間に不純物濃度の低いエピタキシャル層12aが配置されることになる。つまり、第1のエピタキシャル層12aの膜厚は、這い上がり分を考慮した程度の膜厚で十分であり、2μm〜2.5μm程度が好適である。
【0069】
第1のN型エピタキシャル層12aの不純物濃度は、例えば、2×1015cm―3程度であるが、これは、必要耐圧に応じて適宜選択する。
【0070】
第2工程(図3(B)参照):第1の一導電型エピタキシャル層12a表面に高濃度一導電型不純物13aを導入する工程。
【0071】
第1のN型エピタキシャル層12aの表面を酸化膜等でマスキングし、所望の位置を開口して、埋込み層13bを形成用の高濃度不純物13aをドーピングする。この高濃度不純物13aは、基板1と同じN+型の不純物であり、不純物濃度は、1×1020cm―3程度になるように、ドーピングする。不純物は、リン(P)又はヒ素(As)であればイオン注入によりドーピングする。イオン注入の条件は、加速電圧100keV、ドーズ量1×1016cm−2程度である。また、POCl3のデポジションによりリンをドープしてもいし、アンチモン含有の液体ソースの塗布によりアンチモン(Sb)をドープしても良い。
【0072】
このように本実施形態では、通常のイオン注入条件または、デポジションにより埋め込み層用の不純物がドーピングできる。これにより後に詳述するが、高濃度基板1を有するデバイスにおいて、高加速イオン注入装置を用いなくても、高濃度基板1と所望の段差を有する埋め込み層が形成できる。
【0073】
第3工程(図3(C)参照):第1の一導電型エピタキシャル層12a上に第2の一導電型エピタキシャル層12bを形成するとともに高濃度一導電型不純物13aを拡散して埋込み層13bを形成する工程。
【0074】
第1のN型エピタキシャル層12a上に、同程度の不純物濃度を有する第2のN型エピタキシャル層12bを成長させる。第2のN型エピタキシャル層12bは、所望の耐圧を確保できる厚みとする。この厚みは例えば2μm(低耐圧系)〜17μm(高耐圧系)程度である。このとき、前述の如く、第1のN型エピタキシャル層12aが、基板からの這い上がりを考慮した厚みに形成されており、基板11からのオートドーピングは実質第1のN型エピタキシャル層12aで抑制され、第2のエピタキシャル層12bへの影響はほとんどないと考えて良い。すなわち、第1のエピタキシャル層12aを所定の膜厚(2.0μm〜2.5μm)に形成することにより、耐圧は第2のエピタキシャル層12bの不純物濃度と厚みにより、高精度にコントロールできる。
【0075】
第2のエピタキシャル層12bの形成と同時に、高濃度不純物13aは上下に拡散し、下方では高濃度基板11と接し、上方は、第2のエピタキシャル層12b中に拡散する。これにより、基板11と所定の段差を有する埋め込み層13bが形成され、基板11は実質凸形状となる。一方第2のエピタキシャル層12bには、部分的に浅い領域と当初の厚みが残る領域とが形成される。
【0076】
このように、第1エピタキシャル層12aに不純物13aをドーピングした後、第2エピタキシャル層12bを成長させることで埋め込み層13bを形成することにより、通常のイオン注入装置または通常のデポジションによる不純物ドーピングで、埋め込み層が形成できる。本実施形態の如く、高濃度のシリコン基板においては、集積回路装置等で採用されているように基板表面に高濃度の不純物をドーピングした後エピタキシャル層を形成しても、所望の段差を有する埋め込み層が形成されない恐れがある。また、エピタキシャル層形成後に、基板1とエピタキシャル層の界面にイオン注入を行って埋め込み層を形成する方法では、高加速のイオン注入装置を用いる必要があり、装置の制約が大きい。更に、ショットキーバリアダイオードでは、動作領域の周囲に深いP+型領域を設けるため、エピタキシャル層が厚くなっており、この様な場合は高加速のイオン注入装置であってもコントロールが困難である。
【0077】
しかし、本実施形態によれば、高濃度基板1を有するディスクリートのショットキーバリアダイオードであっても、イオン注入装置の制約を受けずに、基板1と所望の段差を有する埋め込み層が形成できるものである。
【0078】
この埋込み層13bにより、基板に凸形状の領域が形成され、ショットキー接合領域の下方では、実質エピタキシャル層の厚みが薄くなり、P+型領域15の下方では、当初のエピタキシャル層の厚みが保持される。
【0079】
第4工程(図4(A)参照):埋込み層13bの外側で第2のエピタキシャル層12b表面に逆導電型領域15を形成する工程。
【0080】
埋込み層13bの外側、つまりショットキー接合領域Srの外側の第2のエピタキシャル層12b表面にP+型の不純物を(条件:例えば液体ボロンソースを塗布し、950℃ 100分デポジション(RS=約30Ω/□)後に1040℃ 90分(Xj=約1.3μm))拡散し、P+型領域15を形成する。この領域によりエピタキシャル層12内に空乏層を拡げ、耐圧を確保する。このP+型領域15の深さは耐圧に応じて1.0μm〜6.0μm程度の深さに形成される。このとき、前の工程において埋め込み層13bは、P+型領域15からの空乏層が充分広がる程度に十分離間して形成されている。また、P+型領域15の底部(b)は、埋込み層13bの上部(a)よりも下方になるように拡散形成される。
【0081】
第5工程(図4(B)(C)参照):逆導電型領域15の内側で埋込み層13b上方の第2のエピタキシャル層12b表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層17を形成する工程。
【0082】
第2エピタキシャル層12b表面を酸化膜16で覆い、ショットキー接合領域Srとなる、P+型領域15の内側で埋込み層13b上方の第2のエピタキシャル層12b表面を選択的に窓あけするフォトリソグラフィ工程を行う(図4(B))。
【0083】
露出したエピタキシャル層表面に、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)等のショットキー金属層17を蒸着する。その後、シリサイド化のため、400℃〜600℃程度の熱処理を行う。この熱処理は金属およびショットキーバリアダイオードの順方向電圧VFまたは逆方向電流IRにより所定の条件を適宜選択する。例えば、Moであれば、425℃でN2等の不活性ガス雰囲気で20分程度の処理を行う。これにより、ショットキー金属層17と、エピタキシャル層12bとのショットキー接合が形成される(図4(C))。
【0084】
その後、ショットキー金属層17を覆い、Al等からなる表面電極層18を全面に形成し、SiNなどによるパッシべーション膜19を形成して図2に示す最終構造を得る。
【0085】
【発明の効果】
本発明に依れば以下に示す数々の効果が得られる。
【0086】
第1に、本発明の半導体装置の埋込み層の形成方法によれば、高濃度のシリコン基板を有するディスクリートデバイスの埋込み層を容易に、また高精度に形成できる。高濃度の基板では、埋込み層用の不純物を導入して拡散しても、基板と所望の段差を有する埋込み層が得られない恐れがある。しかし、本実施形態の如く、高濃度基板上に、低濃度の第1のエピタキシャル層を積層し、そこに埋込み用の不純物を導入して、第2のエピタキシャル層の成長と共に上方に拡散させることにより、高濃度基板と所望の段差を有する埋込み層が実現できる。これにより、高濃度基板は実質凸形状となり、エピタキシャル層の厚みを部分的に薄くすることができる。このとき、埋め込み層用の不純物は、通常のイオン注入装置又は通常のデポジションによりドーピングできる。すなわち、高濃度基板を有するディスクリートデバイスにおいて、例えば耐圧とエピタキシャル層の抵抗等、従来トレードオフの関係にあった特性を、高加速のイオン注入装置を用いずに両立させることができる。
【0087】
第2に、第1のエピタキシャル層の膜厚を、基板からのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚にすることで、耐圧は第2のエピタキシャル層の膜厚のみによりコントロールできる。
【0088】
第3に、本発明のショットキーバリアダイオードによれば、エピタキシャル層中に、基板に一部が接する埋込み層を形成することにより、P+型領域部分のエピタキシャル層は従来通りの厚みを確保しつつ、ショットキー接合領域下方のエピタキシャル層の膜厚を実質薄くできる。これにより、所望の耐圧を維持しつつ、エピタキシャル層の抵抗分を低減し、低VFを図ることができる。
【0089】
具体的には、従来と同一チップサイズの場合、従来構造よりも低いVF特性のショットキーバリアダイオードを実現できる。エピタキシャル層の厚みは低耐圧系で2μm、高耐圧系で17μmであり、低耐圧系においては、約50%のエピタキシャル層抵抗の低減が可能である。
【0090】
また、本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法によれば、第1のエピタキシャル層に埋込み層となる不純物をイオン注入後、第2のエピタキシャル層の成長と共に埋込み層を形成できる。第1のエピタキシャル層は2μm〜2.5μmと薄いので、高加速のイオン注入装置を用いる必要もなく、注入のコントロールも容易である。
【0091】
つまり、従来の製造装置を用いて、耐圧と、低VFを両立したショットキーバリアダイオードの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の埋込み層形成方法を説明するための断面図である。
【図2】本発明のショットキーバリアダイオードを説明するための断面図である。
【図3】本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】従来のショットキーバリアダイオードを説明する断面図である。
【図6】従来のショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 N+型半導体基板
2a 第1のN型エピタキシャル層
2b 第2のN型エピタキシャル層
3a 高濃度不純物
3b 埋め込み層
11 N+型半導体基板
12a 第1のN型エピタキシャル層
12b 第2のN型エピタキシャル層
13a 高濃度不純物
13 埋め込み層
14 アニュラーリング
15 P+型領域
16 酸化膜
17 ショットキー金属層
18 表面電極層
19 パッシベ−ション膜
21 N+型半導体基板
22 N型エピタキシャル層
24 アニュラーリング
25 P+型領域
26 酸化膜
27 ショットキー金属層
28 表面電極層
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の埋込み層形成方法ならびにショットキーバリアダイオードおよびその製造方法に関し、特に低VFと耐圧確保を兼ね備えた半導体装置の埋込み層形成方法ならびにショットキーバリアダイオードおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリコン半導体基板と金属層とで形成されるショットキー接合は、その障壁により整流作用を有するため、ショットキーバリアダイオードとして一般的に広く利用されている。
【0003】
図5は、従来のショットキーバリアダイオード30を示す断面図である。
【0004】
N+型半導体基板21にN型エピタキシャル層22を積層し、N型エピタキシャル層22表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層27を設ける。この金属層27は例えばTiである。更に金属層27全面を覆ってAl等よりなる表面電極層28を設ける。ショットキー接合を形成するショットキー接合領域Srの外周にはP+型領域25が設けられ、更に外側にアニュラーリング24が設けられる。
【0005】
図6を用いて従来のショットキーバリアダイオード20の製造方法を説明する。
【0006】
まず、N+型半導体基板21にN型エピタキシャル層22を積層する。ショットキー接合領域Srの周囲にはP+型不純物を拡散しP+型領域25を形成する。このP+型領域25は、空乏層を拡げることによりショットキーバリアダイオードの耐圧を確保するために設けられる。更に、チップの外周部分にN+型不純物を拡散し、Nエピタキシャル層22上部(酸化膜界面)での反転層がチップ外周まで広がるのを防止(リーク防止)し、耐圧低下を防止するアニュラーリング24を形成する(図6(A))。
【0007】
その後、全面に設けた酸化膜26を選択的に窓あけするフォトリソグラフィ工程によりショットキー接合領域SrのN型エピタキシャル層22を露出する(図6(B))。そこに、例えばMo、Ti等の金属層27を基板表面に蒸着して、シリサイド化のための熱処理を400℃〜600℃程度で行う。これにより、金属層27は基板表面とショットキー接合を形成する。この時の金属層27および温度に関しては、ショットキーバリアダイオードの順方向電圧VFおよび逆方向電流IRにより条件が異なるので、所望の値が得られるよう適宜選択する。一例としては、Moを用いる場合には425℃程度でN2等の不活性ガス雰囲気で20分程度の熱処理い、ショットキー接合を形成する(図8(C))。
【0008】
更に、全面に表面電極層28を形成し、図5に示す最終構造を得る。
【0009】
このように、従来のショットキーバリアダイオードにおいては、耐圧を確保するために深いP+型領域25を設けており、エピタキシャル層22の深さはP+型領域25の深さに制約される。(例えば、特許文献1参照。)
そこで、エピタキシャル層内の一部分に埋込み層を形成することによりエピタキシャル層の厚みを部分的に狭めれば、エピタキシャル層による抵抗分を抑えることができる。例えば、目的は異なるが集積回路装置等においては、低濃度のP−型シリコン基板表面に高濃度のN+型不純物領域を形成後、基板上にエピタキシャル層を成長させて、埋込み層を形成している。(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−36607号公報 (第1頁、第3図)
【0011】
【特許文献2】
特許第3084732号公報 (第2頁、第1図)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ショットキーバリアダイオードでは、図5の如く耐圧を確保するため高濃度不純物領域25をエピタキシャル層22に形成する。この領域は、P型領域25の曲率半径で耐圧の制約もあるため、ある程度深く形成する必要がある。しかし、その分、エピタキシャル層22も厚く形成する必要があり、電流経路となるショットキー接合領域Sr直下のエピタキシャル層22による抵抗分が増大してしまう問題がある。
【0013】
そこで、エピタキシャル層22内の一部分に埋込み層を形成することによりエピタキシャル層22の厚みを部分的に狭めれば、エピタキシャル層22による抵抗分を抑えることができる。このとき、一般的には埋め込み層は、上述の集積回路装置等の如く基板表面に高濃度不純物をドーピング後、エピタキシャル層を成長させる方法で形成される。しかし、特にディスクリートの半導体デバイスにおいては、不純物濃度が高いシリコン基板を用いるため、所望の埋め込み層の形状を得にくい場合がある。すなわち、埋め込み層により、高濃度の基板を実質凸形状にして、エピタキシャル層を部分的に薄くしたいのであるが、基板が高濃度であるため、ドーピングされた高濃度不純物から所望の段差を有する埋め込み層が形成できない恐れがある。
【0014】
このため、例えば高周波用トランジスタなどでは、エピタキシャル層を形成後、高加速イオン注入で埋込み層を形成する方法も知られている。高周波用途のディスクリートデバイスではエピタキシャル層の厚みが薄いため、比較的容易に基板との段差の大きい埋込み層を形成でき、エピタキシャル層の厚みを実質浅い部分と深い部分で使い分けることができる。
【0015】
しかし、エピタキシャル層成長後にイオン注入で埋込み層を形成する場合は、高加速のイオン注入装置が必要となるため設備制約等が大きい。また、上記のショットキーバリアダイオードの如くエピタキシャル層の厚みが厚い場合には、イオン注入のコントロールも困難である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされ、第1に、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度不純物を導入する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度不純物を拡散して埋込み層を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0017】
また、前記埋込み層は、一導電型の不純物領域であり、前記基板と同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。 また、前記第1の一導電型エピタキシャル層は、少なくとも前記高濃度半導体基板から前記第1の一導電型エピタキシャル層へのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚に形成することを特徴とするものである。
【0018】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層は、前記埋込み層の底部が前記基板に接する程度の膜厚に形成することを特徴とするものである。
【0019】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層と前記第2の一導電型エピタキシャル層は同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。
【0020】
第2に、一導電型高濃度半導体基板と、該基板上に設けた一導電型エピタキシャル層と、前記エピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層と、前記ショットキー接合を形成する領域外周の前記エピタキシャル層表面に設けた逆導電型領域と、前記ショットキー接合を形成する領域の下方の前記エピタキシャル層に設けられ、一部が前記基板と接する高濃度の一導電型埋込み層とを具備することにより解決するものである。
【0021】
また、前記埋込み層の上部は、前記逆導電型領域の底部よりも上方に位置することを特徴とするものである。
【0022】
また、前記埋込み層は、前記逆導電型領域からの空乏層が充分広がる程度に該逆導電型領域と離間して配置することを特徴とするものである。
【0023】
第3に、一導電型の高濃度半導体基板上に、内部に高濃度の一導電型埋込み層を有する一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記エピタキシャル層表面に前記埋込み層の外側に位置する逆導電型領域を形成する工程と、前記逆導電型領域の内側で前記埋込み層上方の前記エピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0024】
第4に、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度一導電型不純物を導入する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度一導電型不純物を拡散して埋込み層を形成する工程と、前記第2のエピタキシャル層表面に前記埋込み層の外側に位置する逆導電型領域を形成する工程と、前記逆導電型領域の内側で前記埋込み層上方の前記第2のエピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とを具備することにより解決するものである。
【0025】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層は、少なくとも、前記高濃度半導体基板から前記第1の一導電型エピタキシャル層へのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚に形成することを特徴とするものである。
【0026】
また、前記第1の一導電型エピタキシャル層と前記第2の一導電型エピタキシャル層は同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。
【0027】
また、前記埋込み層と前記高濃度半導体基板は同程度の不純物濃度を有することを特徴とするものである。
【0028】
また、前記埋込み層の上部は、前記逆導電型領域の底部よりも上方に形成されることを特徴とするものである。
【0029】
また、前記埋込み層は、前記逆導電型領域からの空乏層が充分広がる程度に該逆導電型領域と離間して形成されることを特徴とするものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図4に本発明の実施の形態を説明する。まず、本発明の半導体装置の埋込み層形成方法について図1を用いて詳細に説明する。
【0031】
本発明の半導体装置の埋込み層形成方法は、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度不純物を導入する工程と、前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度不純物を拡散して埋込み層を形成する工程とから構成される。
【0032】
第1の工程(図1(A)参照):一導電型の高濃度半導体基板1上に第1の一導電型エピタキシャル層2aを形成する工程。
【0033】
まず、高濃度の半導体基板1を準備する。本発明は、高濃度半導体基板1を有する半導体デバイスの埋め込み構造を実現するものであり、例えば、バイポーラトランジスタ、ショットキーバリアダイオード、またはMOSFET等、に適用可能である。
【0034】
高濃度基板1は、例えばショットキーバリアダイオードであれば、例えば4.5×1019〜6×1019cm―3程度の不純物濃度のリン(P)がドープされたN+型のシリコン基板1である。
【0035】
また、NPN型のバイポーラトランジスタであれば、例えば2×1018〜5×1018cm−3程度の不純物濃度のアンチモン(Sb)や、1×1019〜3.5×1019cm−3程度の不純物濃度のヒ素(As)がドープされた基板であり、PNP型のバイポーラトランジスタであれば、例えば5×1018〜3.5×1019cm−3程度の不純物濃度のボロン(B)がドープされた基板である。尚、図ではN+型シリコン基板1を用いて説明する。
【0036】
このN+型基板1表面に、第1のN型エピタキシャル層2aを薄い膜厚で成長させる。これは、N+型基板1と所望の段差を有する埋込み層3bを形成するために必要となる低濃度の領域である。本実施形態においては、埋め込み層3bによりN+型基板1を実質凸形状にすることで、エピタキシャル層2(2b)の膜厚を部分的に薄くする。つまり、埋め込み層3b上部と基板1との間には、所定の段差を形成する必要があり、そのために、埋め込み層3bとなる高濃度不純物をドーピングする低濃度領域を形成するものである。尚、PNP型トランジスタであれば基板1と同導電型の第1のP型エピタキシャル層を形成する。
【0037】
例えば、集積回路装置においては、一般的に低濃度の基板表面に不純物をドーピングし、その後基板上にエピタキシャル層を成長させると共に、埋込み層を形成する方法を採用する。しかし、本実施形態の如く、基板1の不純物濃度が高い場合には、その基板1に高濃度不純物をドーピングして上方拡散を行っても、埋込み層が部分的に凸形状となる所望の段差が得られない恐れがある。そこで、N+型基板1上に低濃度の領域である第1のエピタキシャル層2aを形成し、そこに高濃度不純物をドーピングする。これにより、後の工程で、N+型基板1と所望の段差を有する埋込み層3bが形成できる。
【0038】
即ち、第1のエピタキシャル層2aの膜厚は、最低限、不純物が導入できる程度の薄いものでよい。しかし、後に詳述するが、以降の工程における熱処理により、N+型基板1から第1のN型エピタキシャル層2aへのオートドーピングが起こるので、少なくともそのオートドーピングを抑制できる程度の膜厚に形成するとよい。つまり、熱処理工程において、N+型基板1から、第1のN型エピタキシャル層2aへの這い上がり分を考慮した膜厚以上に形成する。
【0039】
また、第1エピタキシャル層2aが必要以上に厚いと埋込み層3b用の高濃度不純物3aが下方に拡散しても、高濃度シリコン基板1に達せず、埋込み層3bと高濃度シリコン基板1の間に不純物濃度の低いエピタキシャル層2aが配置されることになる。つまり、第1のエピタキシャル層2aの膜厚は、這い上がり分を考慮した程度の膜厚で十分であり、2μm〜2.5μm程度が好適である。尚、第1のN型エピタキシャル層2aの不純物濃度は、必要耐圧に応じて適宜選択する。
【0040】
第2工程(図1(B)参照):前記第1の一導電型エピタキシャル層2a表面に高濃度不純物3aを導入する工程。
【0041】
第1のN型エピタキシャル層2aの表面を酸化膜等でマスキングし、所望の位置を開口して、埋込み層3b形成用の高濃度不純物3aをドーピングする。この高濃度不純物3aは、ショットキーバリアダイオード、またはMOSFETであれば基板1と同じN+型の例えばリン(P)またはヒ素(As)である。イオン注入の条件は、通常のイオン注入装置で実施可能な例えば加速電圧100keV、ドーズ量1×1016cm−2程度である。また、POCl3のデポジションによりリンをドープしても良いし、アンチモン含有の液体ソースの塗布によりアンチモン(Sb)をドープしても良い。
【0042】
また、PNP形バイポーラトランジスタの場合は、P+型の基板1に、基板1と同一導電型の不純物を導入するので、例えばボロン(B)を、デポジション、またはイオン注入でドーピングする。イオン注入条件は、N型の場合と同程度で、不純物濃度が1×1020cm―3程度でよい。
【0043】
本実施形態では上記の如く、通常のイオン注入条件または、デポジションにより埋め込み層用の不純物がドーピングできる。これにより後に詳述するが、高濃度基板1を有するデバイスにおいて、高加速イオン注入装置を用いなくても、高濃度基板1と所望の段差を有する埋め込み層3bが形成できる。
【0044】
第3工程(図1(C)参照):前記第1の一導電型エピタキシャル層2a上に第2の一導電型エピタキシャル層2bを形成するとともに前記高濃度不純物3aを拡散して埋込み層3bを形成することにある。
【0045】
第1のN型エピタキシャル層2a上に、第1のエピタキシャル層2aと同程度の不純物濃度を有する第2のN型エピタキシャル層2bを成長させる。第2のN型エピタキシャル層2bは、所望の耐圧を確保できる厚みとする。このとき、前述の如く、第1のN型エピタキシャル層2aが、基板からの這い上がりを考慮した厚みに形成されているため、基板1からのオートドーピングは実質第1のN型エピタキシャル層2aで抑制され、第2のエピタキシャル層2bへの影響はほとんどないと考えて良い。すなわち、第1のエピタキシャル層2aを所定の膜厚(2.0μm〜2.5μm)に形成することで、耐圧は第2のエピタキシャル層2bの不純物濃度と厚みにより、高精度にコントロールできる。
【0046】
第2のエピタキシャル層2bの形成と同時に、高濃度不純物3aは上下に拡散し、下方では高濃度基板1と接し、上方は、第2のエピタキシャル層2b中に拡散する。これにより、N+型基板1と所定の段差を有する埋め込み層3bが形成され、N+型基板1は実質凸形状となる。一方第1および第2のエピタキシャル層2a、2bには、部分的に浅い領域と当初の厚みが残る領域とが形成される。このとき、前述の如く第1のエピタキシャル層2aが所定の厚みに形成されているので、N+型基板が実質凸形状となるような埋込み層3bが形成できる。
【0047】
このように、第1エピタキシャル層2aに不純物3aをドーピングした後、第2エピタキシャル層2bを成長させることで埋め込み層3bを形成することにより、通常のイオン注入装置または通常のデポジションによる不純物ドーピングで、埋め込み層3bが形成できる。本実施形態の如く、高濃度のシリコン基板においては、集積回路装置等で採用されているような埋込み層の形成方法では、所望の段差を有する埋め込み層が形成されない恐れがある。また、エピタキシャル層形成後に、基板1とエピタキシャル層の界面にイオン注入を行って埋め込み層を形成する方法では、高加速のイオン注入装置が必要であり、装置の制約が大きい上、エピタキシャル層が厚い場合にはコントロールが困難である。
【0048】
しかし、本実施形態によれば、高濃度シリコン基板1を有するデバイスであっても、イオン注入装置の制約を受けずに、基板1と所望の段差を有する埋め込み層3bが形成できるものである。
【0049】
そして、埋め込み層の上方に、動作領域となる所望の拡散領域を形成すれば、電流経路となるエピタキシャル層の抵抗を大幅に低減した半導体装置が実現できる。
【0050】
これにより、必要耐圧を確保したまま、例えばショットキーバリアダイオードであれば低VF化を、またバイポーラトランジスタであれば低飽和化を実現できる。
【0051】
次に、図2から図4を参照して、上記の埋込み層を有するショットキーバリアダイオードについて説明する。
【0052】
本発明のショットキーバリアダイオード20は、一導電型高濃度半導体基板11と、一導電型エピタキシャル層12と、ショットキー金属層17と、逆導電型領域15と、高濃度の一導電型埋込み層13bとから構成される。
【0053】
一導電型高濃度半導体基板11は、例えば4.5×1019〜6×1019cm―3程度の不純物濃度のリン(P)がドープされたN+型のシリコン基板11である。
【0054】
一導電型エピタキシャル層12は、N+型シリコン基板11上に設けられ、必要耐圧に応じて2×1015cm―3程度の不純物濃度を有する。後に詳述するが、このN型エピタキシャル層12は、同じ不純物濃度の第1のN型エピタキシャル層12a上に第2のN型エピタキシャル層12bを成長させたものである。
【0055】
ショットキー金属層17は、エピタキシャル層12表面に設けた酸化膜16を所望のパターンで開口してショットキー接合領域Srを露出し、そこに蒸着した金属層である。熱処理によりシリサイド化し、エピタキシャル層12表面とショットキー接合を形成する。
【0056】
P+型領域15は、ショットキー金属層17とエピタキシャル層12とのショットキー接合領域Sr外周のエピタキシャル層12表面に、イオンドーピング後拡散した領域であり、ショットキーバリアダイオードの耐圧を確保するために深さ1.0μm〜6.0μm(15V〜180V系の場合)程度に形成される。尚、この深さは必要耐圧により適宜変化するものである。
【0057】
埋込み層13bは、ショットキー接合領域Srの下方のエピタキシャル層12に設けられ、一部が前記基板11と接する高濃度不純物領域である。この高濃度不純物は、基板1と同じN+型のリン(P)、アンチモン(Sb)、ヒ素(As)等であり、1×1020cm―3程度の不純物濃度を有する。
【0058】
また、埋込み層13bは、P+型領域15からの空乏層が充分広がる程度に、P+型領域15と十分離間して配置され、埋込み層13bの上部は、P+型領域15の底部よりも上方に位置するように設ける。この埋込み層13bにより、N+型基板1はあたかも凸形状になり、ショットキー接合領域Srの下方では、実質エピタキシャル層12(12b)の厚みが大幅に薄くなり、P+型領域15の下方では、形成時のエピタキシャル層12(12b)の厚みが保持される。
【0059】
従来のショットキーバリアダイオードでは、耐圧確保のために設けるP+型領域のため、この深さに対応したエピタキシャル層を設ける必要があり、ショットキー接合領域下方では、この深さ分のエピタキシャル層の抵抗分が増え、順方向電圧VFが増加し易くなる傾向があった。
【0060】
しかし、本実施形態によれば、ショットキー接合領域Sr下方のエピタキシャル層12bの膜厚を実質薄く、P+型領域15下方では従来の膜厚を確保できるので、従来通りの耐圧を維持しつつ、エピタキシャル層12bの抵抗分を低減し、低VFを図ることができる。
【0061】
更に、図3から図4を参照して、上記の埋込み層13bを有するショットキーバリアダイオード20の製造方法を説明する。
【0062】
本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法は、一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度一導電型不純物を導入する工程と、第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに高濃度一導電型不純物を拡散して埋込み層を形成する工程と、埋込み層の外側で第2のエピタキシャル層表面に逆導電型領域を形成する工程と、逆導電型不純物の内側で埋込み層上方の第2のエピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とから構成される。
【0063】
第1工程(図3(A)参照)。一導電型の高濃度半導体基板11上に第1の一導電型エピタキシャル層12aを形成する工程。
【0064】
まず、高濃度のシリコン基板11を準備する。高濃度シリコン基板11は、例えば4.5×1019〜6×1019cm―3程度の不純物濃度のリン(P)がドープされたN+型のシリコン基板11である。
【0065】
このN+型シリコン基板11表面に、第1のN型エピタキシャル層12aを薄い膜厚で成長させる。これは、N+型シリコン基板11と所望の段差を有する埋込み層13bを形成するために必要となる低濃度の領域である。本実施形態においては、埋め込み層13bによりN+型シリコン基板11を実質凸形状にすることで、エピタキシャル層の膜厚を部分的に薄くし、ショットキーバリアダイオードの電流経路となるエピタキシャル層の抵抗を低減する。つまり、埋め込み層13b上部と基板11との間には、所定の段差を形成する必要があり、そのために、埋め込み層13bとなる高濃度不純物をドーピングする低濃度領域を形成するものである。
【0066】
このような埋め込み層13bの形成において、本実施形態の如く、基板の不純物濃度が高い場合には、その基板に高濃度不純物をドーピングして上方拡散を行っても高濃度基板11と所望の段差を有する埋込み層が得られない恐れがある。そこで、高濃度シリコン基板11上に低濃度の領域を形成し、そこに高濃度不純物をドーピングすることにより、所望の埋込み層の形状を得るものである。
【0067】
即ち、第1のエピタキシャル層12aの膜厚は、最低限、不純物が導入できる程度に薄いものでよい。しかし、後に詳述するが、以降の工程における熱処理により、N+型シリコン基板11から第1のN型エピタキシャル層12aへのオートドーピングが起こるので、少なくともオートドーピングを抑制できる程度の膜厚に形成するとよい。つまり、熱処理工程において、N+型基板11から、第1のN型エピタキシャル層12aへの這い上がり分を考慮した膜厚以上に形成する。
【0068】
また、第1エピタキシャル層12aが必要以上に厚いと高濃度不純物が下方に拡散しても、高濃度シリコン基板11に達せず、埋込み層13bと高濃度シリコン基板11の間に不純物濃度の低いエピタキシャル層12aが配置されることになる。つまり、第1のエピタキシャル層12aの膜厚は、這い上がり分を考慮した程度の膜厚で十分であり、2μm〜2.5μm程度が好適である。
【0069】
第1のN型エピタキシャル層12aの不純物濃度は、例えば、2×1015cm―3程度であるが、これは、必要耐圧に応じて適宜選択する。
【0070】
第2工程(図3(B)参照):第1の一導電型エピタキシャル層12a表面に高濃度一導電型不純物13aを導入する工程。
【0071】
第1のN型エピタキシャル層12aの表面を酸化膜等でマスキングし、所望の位置を開口して、埋込み層13bを形成用の高濃度不純物13aをドーピングする。この高濃度不純物13aは、基板1と同じN+型の不純物であり、不純物濃度は、1×1020cm―3程度になるように、ドーピングする。不純物は、リン(P)又はヒ素(As)であればイオン注入によりドーピングする。イオン注入の条件は、加速電圧100keV、ドーズ量1×1016cm−2程度である。また、POCl3のデポジションによりリンをドープしてもいし、アンチモン含有の液体ソースの塗布によりアンチモン(Sb)をドープしても良い。
【0072】
このように本実施形態では、通常のイオン注入条件または、デポジションにより埋め込み層用の不純物がドーピングできる。これにより後に詳述するが、高濃度基板1を有するデバイスにおいて、高加速イオン注入装置を用いなくても、高濃度基板1と所望の段差を有する埋め込み層が形成できる。
【0073】
第3工程(図3(C)参照):第1の一導電型エピタキシャル層12a上に第2の一導電型エピタキシャル層12bを形成するとともに高濃度一導電型不純物13aを拡散して埋込み層13bを形成する工程。
【0074】
第1のN型エピタキシャル層12a上に、同程度の不純物濃度を有する第2のN型エピタキシャル層12bを成長させる。第2のN型エピタキシャル層12bは、所望の耐圧を確保できる厚みとする。この厚みは例えば2μm(低耐圧系)〜17μm(高耐圧系)程度である。このとき、前述の如く、第1のN型エピタキシャル層12aが、基板からの這い上がりを考慮した厚みに形成されており、基板11からのオートドーピングは実質第1のN型エピタキシャル層12aで抑制され、第2のエピタキシャル層12bへの影響はほとんどないと考えて良い。すなわち、第1のエピタキシャル層12aを所定の膜厚(2.0μm〜2.5μm)に形成することにより、耐圧は第2のエピタキシャル層12bの不純物濃度と厚みにより、高精度にコントロールできる。
【0075】
第2のエピタキシャル層12bの形成と同時に、高濃度不純物13aは上下に拡散し、下方では高濃度基板11と接し、上方は、第2のエピタキシャル層12b中に拡散する。これにより、基板11と所定の段差を有する埋め込み層13bが形成され、基板11は実質凸形状となる。一方第2のエピタキシャル層12bには、部分的に浅い領域と当初の厚みが残る領域とが形成される。
【0076】
このように、第1エピタキシャル層12aに不純物13aをドーピングした後、第2エピタキシャル層12bを成長させることで埋め込み層13bを形成することにより、通常のイオン注入装置または通常のデポジションによる不純物ドーピングで、埋め込み層が形成できる。本実施形態の如く、高濃度のシリコン基板においては、集積回路装置等で採用されているように基板表面に高濃度の不純物をドーピングした後エピタキシャル層を形成しても、所望の段差を有する埋め込み層が形成されない恐れがある。また、エピタキシャル層形成後に、基板1とエピタキシャル層の界面にイオン注入を行って埋め込み層を形成する方法では、高加速のイオン注入装置を用いる必要があり、装置の制約が大きい。更に、ショットキーバリアダイオードでは、動作領域の周囲に深いP+型領域を設けるため、エピタキシャル層が厚くなっており、この様な場合は高加速のイオン注入装置であってもコントロールが困難である。
【0077】
しかし、本実施形態によれば、高濃度基板1を有するディスクリートのショットキーバリアダイオードであっても、イオン注入装置の制約を受けずに、基板1と所望の段差を有する埋め込み層が形成できるものである。
【0078】
この埋込み層13bにより、基板に凸形状の領域が形成され、ショットキー接合領域の下方では、実質エピタキシャル層の厚みが薄くなり、P+型領域15の下方では、当初のエピタキシャル層の厚みが保持される。
【0079】
第4工程(図4(A)参照):埋込み層13bの外側で第2のエピタキシャル層12b表面に逆導電型領域15を形成する工程。
【0080】
埋込み層13bの外側、つまりショットキー接合領域Srの外側の第2のエピタキシャル層12b表面にP+型の不純物を(条件:例えば液体ボロンソースを塗布し、950℃ 100分デポジション(RS=約30Ω/□)後に1040℃ 90分(Xj=約1.3μm))拡散し、P+型領域15を形成する。この領域によりエピタキシャル層12内に空乏層を拡げ、耐圧を確保する。このP+型領域15の深さは耐圧に応じて1.0μm〜6.0μm程度の深さに形成される。このとき、前の工程において埋め込み層13bは、P+型領域15からの空乏層が充分広がる程度に十分離間して形成されている。また、P+型領域15の底部(b)は、埋込み層13bの上部(a)よりも下方になるように拡散形成される。
【0081】
第5工程(図4(B)(C)参照):逆導電型領域15の内側で埋込み層13b上方の第2のエピタキシャル層12b表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層17を形成する工程。
【0082】
第2エピタキシャル層12b表面を酸化膜16で覆い、ショットキー接合領域Srとなる、P+型領域15の内側で埋込み層13b上方の第2のエピタキシャル層12b表面を選択的に窓あけするフォトリソグラフィ工程を行う(図4(B))。
【0083】
露出したエピタキシャル層表面に、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タングステン(W)等のショットキー金属層17を蒸着する。その後、シリサイド化のため、400℃〜600℃程度の熱処理を行う。この熱処理は金属およびショットキーバリアダイオードの順方向電圧VFまたは逆方向電流IRにより所定の条件を適宜選択する。例えば、Moであれば、425℃でN2等の不活性ガス雰囲気で20分程度の処理を行う。これにより、ショットキー金属層17と、エピタキシャル層12bとのショットキー接合が形成される(図4(C))。
【0084】
その後、ショットキー金属層17を覆い、Al等からなる表面電極層18を全面に形成し、SiNなどによるパッシべーション膜19を形成して図2に示す最終構造を得る。
【0085】
【発明の効果】
本発明に依れば以下に示す数々の効果が得られる。
【0086】
第1に、本発明の半導体装置の埋込み層の形成方法によれば、高濃度のシリコン基板を有するディスクリートデバイスの埋込み層を容易に、また高精度に形成できる。高濃度の基板では、埋込み層用の不純物を導入して拡散しても、基板と所望の段差を有する埋込み層が得られない恐れがある。しかし、本実施形態の如く、高濃度基板上に、低濃度の第1のエピタキシャル層を積層し、そこに埋込み用の不純物を導入して、第2のエピタキシャル層の成長と共に上方に拡散させることにより、高濃度基板と所望の段差を有する埋込み層が実現できる。これにより、高濃度基板は実質凸形状となり、エピタキシャル層の厚みを部分的に薄くすることができる。このとき、埋め込み層用の不純物は、通常のイオン注入装置又は通常のデポジションによりドーピングできる。すなわち、高濃度基板を有するディスクリートデバイスにおいて、例えば耐圧とエピタキシャル層の抵抗等、従来トレードオフの関係にあった特性を、高加速のイオン注入装置を用いずに両立させることができる。
【0087】
第2に、第1のエピタキシャル層の膜厚を、基板からのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚にすることで、耐圧は第2のエピタキシャル層の膜厚のみによりコントロールできる。
【0088】
第3に、本発明のショットキーバリアダイオードによれば、エピタキシャル層中に、基板に一部が接する埋込み層を形成することにより、P+型領域部分のエピタキシャル層は従来通りの厚みを確保しつつ、ショットキー接合領域下方のエピタキシャル層の膜厚を実質薄くできる。これにより、所望の耐圧を維持しつつ、エピタキシャル層の抵抗分を低減し、低VFを図ることができる。
【0089】
具体的には、従来と同一チップサイズの場合、従来構造よりも低いVF特性のショットキーバリアダイオードを実現できる。エピタキシャル層の厚みは低耐圧系で2μm、高耐圧系で17μmであり、低耐圧系においては、約50%のエピタキシャル層抵抗の低減が可能である。
【0090】
また、本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法によれば、第1のエピタキシャル層に埋込み層となる不純物をイオン注入後、第2のエピタキシャル層の成長と共に埋込み層を形成できる。第1のエピタキシャル層は2μm〜2.5μmと薄いので、高加速のイオン注入装置を用いる必要もなく、注入のコントロールも容易である。
【0091】
つまり、従来の製造装置を用いて、耐圧と、低VFを両立したショットキーバリアダイオードの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の埋込み層形成方法を説明するための断面図である。
【図2】本発明のショットキーバリアダイオードを説明するための断面図である。
【図3】本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明のショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面図である。
【図5】従来のショットキーバリアダイオードを説明する断面図である。
【図6】従来のショットキーバリアダイオードの製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 N+型半導体基板
2a 第1のN型エピタキシャル層
2b 第2のN型エピタキシャル層
3a 高濃度不純物
3b 埋め込み層
11 N+型半導体基板
12a 第1のN型エピタキシャル層
12b 第2のN型エピタキシャル層
13a 高濃度不純物
13 埋め込み層
14 アニュラーリング
15 P+型領域
16 酸化膜
17 ショットキー金属層
18 表面電極層
19 パッシベ−ション膜
21 N+型半導体基板
22 N型エピタキシャル層
24 アニュラーリング
25 P+型領域
26 酸化膜
27 ショットキー金属層
28 表面電極層
Claims (15)
- 一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、
前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度不純物を導入する工程と、
前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度不純物を拡散して埋込み層を形成する工程とを具備することを特徴とする半導体装置の埋込み層形成方法。 - 前記埋込み層は、一導電型の不純物領域であり、前記基板と同程度の不純物濃度を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の埋込み層形成方法。
- 前記第1の一導電型エピタキシャル層は、少なくとも前記高濃度半導体基板から前記第1の一導電型エピタキシャル層へのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚に形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の埋込み層形成方法。
- 前記第1の一導電型エピタキシャル層は、前記埋込み層の底部が前記基板に接する程度の膜厚に形成することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の埋込み層形成方法。
- 前記第1の一導電型エピタキシャル層と前記第2の一導電型エピタキシャル層は同程度の不純物濃度を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の埋込み層形成方法。
- 一導電型高濃度半導体基板と、
該基板上に設けた一導電型エピタキシャル層と、
前記エピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層と、
前記ショットキー接合を形成する領域外周の前記エピタキシャル層表面に設けた逆導電型領域と、
前記ショットキー接合を形成する領域の下方の前記エピタキシャル層に設けられ、一部が前記基板と接する高濃度の一導電型埋込み層とを具備することを特徴とするショットキーバリアダイオード。 - 前記埋込み層の上部は、前記逆導電型領域の底部よりも上方に位置することを特徴とする請求項6に記載のショットキーバリアダイオード。
- 前記埋込み層は、前記逆導電型領域からの空乏層が充分広がる程度に該逆導電型領域と離間して配置することを特徴とする請求項6に記載のショットキーバリアダイオード。
- 一導電型の高濃度半導体基板上に、内部に高濃度の一導電型埋込み層を有する一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、
前記エピタキシャル層表面に前記埋込み層の外側に位置する逆導電型領域を形成する工程と、
前記逆導電型領域の内側で前記埋込み層上方の前記エピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とを具備することを特徴とするショットキーバリアダイオードの製造方法。 - 一導電型の高濃度半導体基板上に第1の一導電型エピタキシャル層を形成する工程と、
前記第1の一導電型エピタキシャル層表面に高濃度一導電型不純物を導入する工程と、
前記第1の一導電型エピタキシャル層上に第2の一導電型エピタキシャル層を形成するとともに前記高濃度一導電型不純物を拡散して埋込み層を形成する工程と、
前記第2のエピタキシャル層表面に前記埋込み層の外側に位置する逆導電型領域を形成する工程と、
前記逆導電型領域の内側で前記埋込み層上方の前記第2のエピタキシャル層表面とショットキー接合を形成するショットキー金属層を形成する工程とを具備することを特徴とするショットキーバリアダイオードの製造方法。 - 前記第1の一導電型エピタキシャル層は、少なくとも、前記高濃度半導体基板から前記第1の一導電型エピタキシャル層へのオートドーピングが抑制できる程度の膜厚に形成することを特徴とする請求項10に記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
- 前記第1の一導電型エピタキシャル層と前記第2の一導電型エピタキシャル層は同程度の不純物濃度を有することを特徴とする請求項10に記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
- 前記埋込み層と前記高濃度半導体基板は同程度の不純物濃度を有することを特徴とする請求項9または請求項10のいずれかに記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
- 前記埋込み層の上部は、前記逆導電型領域の底部よりも上方に形成されることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれかに記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
- 前記埋込み層は、前記逆導電型領域からの空乏層が充分広がる程度に該逆導電型領域と離間して形成されることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれかに記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
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