JP2004326893A - 試験回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内蔵メモリ回路の出力データビットの不良を検出する組込テスト回路の占有面積を低減する。
【解決手段】メモリ回路(1)に対して設けられる出力スキャンパス回路(2a,2b)において、メモリ回路の出力の各ビットと期待値との一致判定結果を所定数ビット単位で1ビット信号に縮退し、その後、複数の縮退信号を判定回路(3a)に与えて、これらの縮退信号の論理レベルの一致/不一致を判定し、1ビットの最終判定結果信号(PASS)を生成する。
【選択図】 図1
【解決手段】メモリ回路(1)に対して設けられる出力スキャンパス回路(2a,2b)において、メモリ回路の出力の各ビットと期待値との一致判定結果を所定数ビット単位で1ビット信号に縮退し、その後、複数の縮退信号を判定回路(3a)に与えて、これらの縮退信号の論理レベルの一致/不一致を判定し、1ビットの最終判定結果信号(PASS)を生成する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体回路装置をテストする試験回路装置に関し、特に半導体メモリ回路と共に共通のチップに集積化される組込み試験回路装置に関する。より特定的には、この発明は、半導体メモリ回路の出力データビットに従って不良ビットが存在するかを判定する機能を備える試験回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ASIC(特定用途向け半導体集積回路装置)においては、メモリ回路(RAM:ランダム・アクセス・メモリ)が組み込まれることが多い。このような半導体集積回路装置内に組み込まれたメモリ回路が正しく動作するかを確認するために、外部からの制御によりこのメモリ回路を直接テストすることが要求される。このため、内部のメモリ回路に対し、外部から直接データの入出力を制御することができるように、テスト用回路が組み込まれることが多い。集積回路装置内部で、メモリ回路に不良ビットが存在するかを判定する自己診断機能を備えるテスト回路の構成の一例が、特許文献1(特開2002−157899号公報)に示されている。
【0003】
この特許文献1に示される半導体集積回路装置装置においては、擬似乱数を発生する乱数発生回路を用いてメモリ回路に対するアドレスおよび書込データを生成する。この乱数発生回路は、アドレス数の周期でその擬似乱数の発生パターンが一巡する。全アドレスにデータを書込んだ後、再び、この乱数発生回路の擬似乱数パターンに従ってアドレス指定して、比較回路で読出データと書込データとを比較する。アドレスレジスタおよびデータ入力レジスタがシフトレジスタを構成しており、これらのレジスタにシフト動作を行なわせることにより、書込データが、所定サイクル前のアドレスに等しくなり、書込時と読出時とで、同じデータがデータ入力レジスタに格納され、期待値として利用される。比較回路において全出力ビットの論理レベルの一致/不一致を判定する。この比較回路の判定結果信号を外部へ出力することにより、不良ビットが存在するかを判定する。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−157899号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなメモリ回路からの読出データと期待値の比較を行ない、全ビットについて、正常であるかを判定する回路を利用する場合、比較回路の規模が大きくなる。すなわち、比較回路は、全ビットについて、期待値と読出データビットとの一致/不一致を検出し、その検出結果が、すべて正常であるかを判定することが要求される。したがって、全ビットについての正常/不良検出結果を1ビットの判定結果信号に縮退する場合、この1ビット判定結果信号を生成する回路の規模が大きくなり、占有面積が増大する。前述の特許文献1においては、最終の判定結果を出力する比較回路の構成については明確には示していない。
【0006】
また、全ビットについて期待値との一致検出結果を並列に転送して1ビットの最終判定結果信号を生成する場合、その配線レイアウト面積が増大し、テスト回路の占有面積が大きくなるという問題が生じる。
【0007】
それゆえ、この発明の目的は、集積回路装置の内部回路の機能診断を小占有面積で行なうことのできる試験回路装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る試験回路装置は、複数ビット幅のデータを出力する被試験回路の不良を検出する試験回路装置であり、被試験回路の出力ビットに対応して配置され、データ転送時にシリアルにデータを転送するシリアル転送パスを形成することのできる複数のスキャンフリップフロップ回路を含む。各スキャンフリップフロップ回路は、被試験回路から与えられる対応のビットと期待値とを比較する比較回路と、この比較回路の出力信号とシリアルに転送されるデータの一方を選択する選択回路と、この選択回路の出力信号に対応する信号を格納するフリップフロップとを含む。
【0009】
この発明に係る試験回路装置は、さらに、複数のスキャンフリップフロップ回路の所定のスキャンフリップフロップ回路の選択回路の出力信号を並列に受けて所定の論理処理を施して出力する論理回路を含む。この論理回路の入力ビット数は、複数のスキャンフリップフロップ回路の数よりも少ない。
【0010】
不良ビットの存在を検出する論理回路に対し、全ビットの良/不良を同時に判定せず、所定数のビット単位でスキャンフリップフロップ回路において判定を行なう。論理回路に対しては、スキャンフリップフロップ回路のうちの所定のスキャンフリップフロップ回路の出力信号が伝達される。したがって、この論理回路の入力数が複数のスキャンフリップフロップ回路の数よりも低減され、応じてその回路規模が低減され、また、この論理回路に対する配線レイアウト面積も低減される。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う試験回路装置の構成を概略的に示す図である。この試験回路装置は、メモリ回路(RAM:ランダム・アクセス・メモリ)1からの8ビットの出力データDO<7>−DO<0>を受け、不良ビットが存在するかを判定するRAMテスト回路4で構成される。
【0012】
このRAMテスト回路4は、メモリ回路1の14ビット出力端子DO<7>−DO<4>からの出力データビットFDO<7>−FDO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路2aと、メモリ回路1の下位4ビットのデータ出力端子DO<3>−DO<0>からのデータビットをFDO<3>−FDO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路2bを含む。
【0013】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bは、シリアル入力SIDおよびシリアル出力SODがシリアルに接続されて内部でデータ転送モード時シリアルに他データを転送するスキャンパスを構成する。これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bの各々は、データ入力端子IDO<3>−IDO<0>とデータ出力端子P<3>−P<0>およびQ<3>−Q<0>とクロック入力端子CLKと制御信号入力端子群を含む。
【0014】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bに対する制御信号は、テストモードフィードバック信号TMFB、テストモードシフトイン信号TMSI、比較制御信号CMP1LA、CMP0LA、CMP1LBおよびCMP0LBを含む。比較制御信号CMP0LA等は、期待値データに基づいて生成される。
【0015】
RAMテスト回路4は、さらに、テストスキャンパス回路2aの出力端子P<2>およびP<0>からの信号PDO<6>およびPDO<4>とテストスキャンパス回路2bの同じ位置の出力端子P<2>およびP<0>からの出力信号PDO<2>およびPDO<0>を受けて、不良ビットの存在/不存在を示すパス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路(論理回路)3aを含む。
【0016】
このAND回路3aに対し、テストスキャンパス回路2aおよび2bからそれぞれ2ビットの信号を伝達することにより、不良ビット検出のための論理回路を、4入力AND回路3aで構成することができ、全ビット(8ビット)を受ける構成に比べて、ゲートのレイアウト面積を低減でき、またAND回路3aに対して信号を伝達する配線の占有面積を低減することができる。
【0017】
メモリ回路1に対しては、8ビットの入力データDI<7>−DI<0>、データ書込を制御するライトイネーブル信号WEが与えられ、また5ビットのアドレス信号A<4>−A<0>が与えられる。
【0018】
図2および図3は、図1に示すメモリ回路1の構成を概略的に示す図である。図2には、メモリ回路1の上位ビットに対応する部分の構成を示し、図3には、メモリ回路1の下位ビットに対応する部分の構成を示す。図2において、メモリ回路1は、それぞれが行列状に配列される32ビットのメモリセルを有するメモリセルアレイMCA4−MCA7を含むメモリマットMMUと、アドレスビットA<4>−A<2>をデコードし、メモリセル行を選択するワード線選択信号X0U−X7Uを生成してメモリセルアレイMCA4−MCA7へ与えるXデコーダ10と、アドレスビットA<1>およびA<0>をデコードし、列選択信号Y0U−Y3Uを生成するYデコーダ12と、Yデコーダ12からの列選択信号Y0U−Y3Uに従ってメモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれから、1列を選択する列選択回路14uを含む。
【0019】
メモリセルアレイMCA4−MCA7においては、8行4列にメモリセルが配置され、32ビットのメモリセルそれぞれに、アドレス0から31が割当てられる。
【0020】
列選択回路14uは、メモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL7−COSEL4を含む。これらのカラムセレクタCOSEL7−COSEL4には共通に、Yデコーダ12からの列選択信号Y0U−Y3Uが与えられる。
【0021】
メモリ回路1は、さらに、メモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれに対応して配置され、活性化時、列選択回路14uにより選択された列へデータビットDI<7>−DI<4>を転送するライトドライバWD7−WD4と、メモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれに対応して配置され、活性化時、対応のカラムセレクタCOSEL7−COSEL4により選択された列から読出されたデータを増幅して出力データビットDO<7>−DO<4>を生成するセンスアンプSA7−SA4を含む。ライトドライバWD7−WD4は、ライトイネーブル信号WEがLレベルのときに活性化される。
【0022】
図3を参照して、メモリ回路1は、上位ビットの構成と同様、下位4ビットデータDI<3>−DI<0>およびDO<3>−DO<0>に対応して配置されるメモリセルアレイMCA3−MCA0を含むメモリマットMMLを含む。メモリセルアレイMCA3−MCA0に対して、Yデコーダ12からの列選択信号Y0L−Y3Lに従って列を選択する列選択回路14lが配置される。列選択回路14lは、メモリセルアレイMCA3−MCA0それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL7−COSEL4を含む。
【0023】
メモリセルアレイMCA3−MCA0は、それぞれ、図2に示すメモリセルアレイMCA7−MCA4と同様、8行4列に配置される32ビットのメモリセルを有し、それぞれアドレス0から32が割当てられる。Xデコーダ10は、アドレスビットA<4>−A<2>に従ってワード線選択信号X0L−X7Lを生成してメモリセルアレイMCA3−MCA0の1行を選択する。
【0024】
Yデコーダ12は、アドレスビットA<1>−A<0>に従って列選択信号Y0L−Y3Lを生成し、メモリセルアレイMCA3−MCA0それぞれにおいて、4列のうちの1列を特定する。カラムセレクタCOSEL3−COSEL0が、この列選択信号Y0L−Y3Lに従って対応のメモリセルアレイから、1列を選択する。
【0025】
カラムセレクタCOSEL3−COSEL0に対応して、それぞれ入力データビットDI<3>−DI<0>を受け、活性化時対応の選択列にデータを書込むライトドライバWD3−WD0が配置され、また、活性化時、選択列上のメモリセルのデータを増幅して出力データビットDO<3>−DO<0>を生成するセンスアンプSA3−SA0が設けられる。5ビットのアドレス信号A<4>−A<0>を与えることにより、32アドレスのうちの1アドレスが指定され、メモリセルアレイMCA7−MCA0それぞれから1ビットのメモリセルが選択され、合計8ビットのデータの入出力が行なわれる。
【0026】
図4は、図1に示すテストスキャンパス回路2aおよび2bの構成の一例を示す図である。図4においては、これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bは同一構成を有するため、テストスキャンパス回路2を代表として示す。
【0027】
図4において、テストスキャンパス回路2は、データ転送モード時、シフトイン端子SIDとシフトアウト端子SODの間にシリアルデータ転送パスを形成するスキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0を含む。これらのスキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0は、同一構成を有しており、図4においては図面を簡略化するために、スキャンフリップフロップ回路SFF3の構成要素に対してのみ参照番号を付す。
【0028】
スキャンフリップフロップ回路SFF3は、入力ノードIDO<3>に与えられるデータビットを受けるインバータ20と、インバータ20の出力信号と比較制御信号CMP1LおよびCMP0Lを受ける複合ゲート回路21と、シリアルに転送されるデータSIとテストモードシフトイン信号TMSIとテストモードフィードバック信号TMFBとシリアルアウト信号とを受ける複合ゲート回路22と、複合ゲート回路21および22が出力信号に従って内部信号JDODを生成するNORゲート23と、NORゲート23の出力データJDODをクロック信号CLKに同期して取込みラッチする(キャプチャする)フリップフロップ(FF)24を含む。
【0029】
フリップフロップ24の格納データJDOQが、スキャンフリップフロップ回路SFF3の複合論理ゲート22へ与えられ、また次段のスキャンフリップフロップ回路SFF2に対するシフトアウトデータとして出力される。
【0030】
スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、内部の信号JDODから信号P<3>−P<0>が生成され、またフリップフロップ24の格納データJDOQに従って出力データQ<3>−Q<0>が生成される。
【0031】
複合論理ゲート21は、等価的に、比較制御信号CMP1Lとメモリ回路1からの対応のデータビットIDOを受けるORゲートと、インバータ20の出力信号と比較制御信号CMP0Lを受けるORゲートと、これらのORゲートの出力信号を受けるNANDゲートを含む。
【0032】
複合論理ゲート22は、シリアルに前段のスキャンフリップフロップ回路から転送されるシフトインデータSIとテストモードシフトイン信号TMSIとを受けるORゲートと、テストモードフィードバック信号TMFBとフリップフロップ24の格納データJDOQを受けるORゲートと、これらのORゲートの出力信号を受けるANDゲートとを含む。
【0033】
この複合論理ゲート22およびNORゲート23によりこのスキャンフリップフロップ回路SFFの出力信号を選択する選択回路が構成され、NORゲート23が第1の選択ゲートに対応し、複合論理ゲート22が、第2の選択ゲートに対応する。
【0034】
スキャンフリップフロップ回路SFF3およびSFF1の信号入力ノードCMP0Lに比較制御信号CMP1LAおよびCMP0LAが与えられ、スキャンフリップフロップ回路SFF2およびSFF0の信号入力ノードCMP0Lには、比較制御信号CMP1LBおよびCMP0LBが与えられる。これらの比較制御信号は期待値に基づいて生成されるため、偶数ビットおよび奇数ビットで期待値を異ならせることができる。
【0035】
次に、この図1に示すAND回路3aを不良ビット検出用論理回路として用いるテスト動作について説明する。AND回路3aを用いる場合、各クロックサイクル毎に、パス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。まず、非蓄積比較モードが設定される。図5は、この非蓄積比較モードにおける信号の流れを太線で示す図である。この非蓄積比較動作モードにおいては、信号TMSIおよびTMFBが“1”に設定される。比較制御信号は、期待値“0”の比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“1”、CMP0Lを“0”に設定する。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“0”、比較制御信号入力ノードCMP0Lを“1”に設定する。
【0036】
テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBが共に“1”であるため、複合論理ゲート22の出力信号は“0”であり、NORゲート23がインバータとして動作し、複合論理ゲート21の出力信号を選択する。
【0037】
与えられたデータIDO(ノードとそこに与えられる信号を同一符合で示す)が期待値と一致している場合には、複合論理ゲート21において、両ORゲートの出力信号が“1”となり、NORゲート23からの出力信号JDODが“1”となる。一方、与えられたデータIDOが期待値と異なる場合には、複合論理ゲート21において、入力段のORゲートの一方の出力信号が“0”となり、その出力信号が“1”となる。応じて、NORゲート23からの出力信号JDODが“0”となる。
【0038】
フリップフロップ24にクロック信号CLKを与えることにより、このNORゲート23の出力信号JDODがフリップフロップ24に取り込まれて格納される(キャプチャされる)。
【0039】
図1に示すAND回路3aに対し、テストスキャンパス回路2aおよび2bの出力信号が全ビット与えられている場合には、非蓄積比較モードを用いて、アドレスを変更してメモリ回路1のデータの読出を行なうことにより、各クロックサイクルで、パス/フェイル指示信号PASSに基づいて、不良ビットの存在を識別することができ、応じて不良アドレスを検出することができる。しかしながら、8ビットのうち4ビットの判定結果が1クロックサイクルにおいてAND回路3aに与えられているだけであるため、続いて、AND演算モードを実行する。この場合、データ転送方向は、全て、テストスキャンパス回路において同一であり、データ転送方向を通常のシリアル転送モード時のデータ転送方向と同一としてAND演算を行なうことが出来る。
【0040】
図6は、このAND演算モード時の信号の流れを太線で示す図である。AND演算モードにおいては、信号TMSIおよびTMFBが共に“0”に設定される。一方、比較制御信号CMP1LB、CMP0LB、CMP1LA、およびCMP0LAがすべて“1”に設定される。スキャンフリップフロップ回路SFF2においては、インバータ20の出力信号の状態に係らず、複合論理ゲート21の出力信号がLレベルとなり、NORゲート23が、複合論理ゲート22の出力信号を選択する。
【0041】
信号TMSIおよびTMSBが共に“0”であるため、複合論理ゲート22からは、対応のフリップフロップ24の格納データJDOQ(Q<2>)とスキャンフリップフロップ回路SFF3のフリップフロップ24からのシフトインビットQ<3>をNAND演算処理した結果が出力される。NORゲート23がインバータとして動作するため、このスキャンフリップフロップ回路SFF2においてその出力信号JDODは、データビットQ<3>およびQ<2>をAND演算(・)した結果に等しい。
【0042】
スキャンフリップフロップ回路SFF0においても同様であり、NORゲート23から、複合論理ゲート22によるNAND演算結果の反転値Q<1>・Q<0>が出力信号P<0>として出力される。この信号P<0>およびP<2>が、図1に示すAND回路3aへ与えられる。これにより、全ビットについてのAND演算に基づいてパス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。このため、アドレスを変更しながら、メモリ回路1のデータを読出し、各アドレス毎に非蓄積比較モードおよびAND演算モードを実行することにより、各アドレス毎に不良ビットの存在、および不良アドレスを検出することができる。
【0043】
なお、このメモリ回路1からデータ読出時のアドレス印加態様は、メモリ回路1の入力部にアドレスのスキャンパス回路が存在する場合には、全周期系列でアドレスが1ビットずつシフトインされて、異なるアドレスが順次指定されればよい。またこれに代えて、外部からアドレス指定されるまたはBIST(ビルトイン・セルフテスト回路)がアドレスを生成して与える場合には、これらの回路から与えられればよい。
【0044】
図7は、この発明の実施の形態1におけるテストスキャンパス回路2aおよび2bの動作を制御するテスト制御回路の構成の一例を示す図である。図7において、テスト制御回路30は、クロック信号CLKと動作モード指示信号OPMODEを受けるANDゲートAG1と、比較活性化信号CMPENを受けるインバータIV1と、期待値信号EXPAを受けるインバータIV2と、期待値信号EXPBを受けるインバータIV3と、インバータIV1の出力信号と期待値信号EXPAを受けるORゲートOG1と、インバータIV1およびIV2の出力信号を受けるORゲートOG2と、インバータIV1の出力信号と期待値信号EXPBを受けるORゲートOG3と、インバータIV1およびIV3の出力信号を受けるORゲートOG4を含む。
【0045】
期待値信号EXPAおよびEXPBは、個々にその論理レベルを設定することができ、たとえば期待値信号EXPAは、偶数番号のビットに対応する期待値信号であり、期待値信号EXPBは、奇数番号の出力データビットに対応する期待値信号である。
【0046】
テスト制御回路30は、さらに、ANDゲートAG1の出力信号とORゲートOG1の出力信号を受けて比較制御信号CMP0LAを生成するORゲートOG5と、ANDゲートAG1の出力信号とORゲートOG2の出力信号を受けて比較制御信号CMP1LAを生成するORゲートOG6と、ANDゲートAG1の出力信号とORゲートOG4の出力信号を受けて比較制御信号CMP0LBを生成するORゲートOG7と、ANDゲートAG1およびORゲートOG4の出力信号を受けて比較制御信号CMP1Bを生成するORゲートOG8と、保持モード活性化信号FBENとANDゲートAG1の出力信号を受けてテストモードフィードバック信号TMFBを生成するNORゲートNOG1と、ANDゲートAG1の出力信号とシフトモード活性化信号SIENとを受けてテストモードシフトイン信号TMSIを生成するNORゲートNOG2を含む。
【0047】
このテスト制御回路30へ与えられる期待値信号および制御信号は、外部または組込み試験回路(BIST)から与えられる。
【0048】
メモリ回路(RAM)1からの出力データDO<7:0>を、テストスキャンパス回路4は、データFDO<7:0>として受ける。次に、この図7に示すテスト制御回路30の動作について説明する。
【0049】
[OPMODE=0の場合]
この場合、ANDゲートAG1の出力信号は“0”であり、ORゲートOG5−OG8がバッファ回路として動作し、一方、NORゲートNOG1およびNOG2が、インバータとして動作する。したがって、テストモードフィードバック信号TMFBは、保持モード活性化信号FBENの反転信号となり、またテストモードシフトイン信号TMSIが、シフトモード活性化信号SIENの反転信号となる。比較活性化信号CMPENが“0”のときには、インバータIV1の出力信号は“1”となり、ORゲートOG1−OG4の出力信号が“1”となり、応じてORゲートOG5−OG8からの比較制御信号CMP0LA、CMP1LA、CMP0LBおよびCMP1LBはすべて“1”となる。
【0050】
比較活性化信号CMPENが“1”のときには、インバータIV1の出力信号が“0”となり、ORゲートOG1がバッファ回路として動作する。ORゲートOG5−OG8のすべてがバッファ回路として動作している。したがって、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが、期待値信号EXPAおよびEXPBと同じ論理レベルの信号となり、一方、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが、期待値信号EXPAおよびEXPBの論理レベルを反転した信号となる。
【0051】
(i) 初期設定モード:
この初期設定モードにおいては、比較活性化信号CMPENを“0”、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SINを共に“0”に設定する。この状態においては、テスト制御回路30から出力される信号CMP1LB、CMP0LB、CMP1LA、CMP0LA、TMSIおよびTMFBがすべて“1”に設定される。この場合、図8にその信号の流れを示すように、スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて複合論理ゲート21および22の出力信号が共に“0”となり、応じて、NORゲート23の出力信号JDODが“1”となる。クロック信号CLKを与えることにより、フリップフロップ24に、“1”が設定される。
【0052】
(ii) 蓄積比較モード:
この蓄積比較モードにおいては、保持モード活性化信号FBENを“1”に設定し、かつシフトモード活性化信号SIENを“0”に設定する。この場合、テスト制御回路30において、NORゲートNOG1からのテストモードフィードバック信号TMFBが“0”となり、一方、テストモードシフトイン信号TMSIが“1”となる。この状態で、期待値“0”と比較を行なう場合には、比較活性化信号CMPENを“1”に設定し、期待値信号EXPAおよびEXPBを共に“0”に設定する。この場合、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが共に“1”となり、一方、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが共に“0”となる。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、信号CMPEN、EXPA、およびEXPBをすべて“1”に設定する。この場合、期待値“0”の状態と逆となり、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“0”となり、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが“1”となる。
【0053】
蓄積比較動作モードにおいては、図9にその信号の流れを示すように、入力信号IDO<3>−IDO<0>がそれぞれ、スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて複合論理ゲート21により対応の期待値との一致/不一致が検出され、NORゲート23から判定結果を示す信号JDODが出力される。この蓄積比較動作モード時においてはクロック信号CLKによりフリップフロップ24に信号JDODを格納する。
【0054】
蓄積比較動作モードの前には、初期設定モードが実行され、フリップフロップ24には“1”が格納されている。したがって、不良ビットが検出されない間は、フリップフロップ24には“1”が格納される。不良ビット検出時には、フリップフロップ24に“0”が格納される。アドレスを全アドレスにわたって変化させて、メモリ回路1からのデータの読出を行なう。この蓄積比較モードを用いることにより、メモリ回路1の出力データビットのテスト結果が、対応のフリップフロップ24に保持される。このフリップフロップ24に格納されたデータを、以下に説明するシフトモードで読出すことにより、不良ビットの位置を検出することができる。この不良ビット(データ端子単位)を、たとえば冗長ビットで置換する。
【0055】
(iii) 直列シフトモード:
この直列シフトモードにおいては、比較活性化信号CMPENおよび保持モード活性化信号FBENを“0”に設定し、シフトモード活性化信号SIENを“1”に設定する。この状態では、図7に示すように、シフトモード活性化信号SIENが、NORゲートNOG2により反転されて、テストモードシフトイン信号EMSIが“0”となる。残りの信号については、インバータIV1の出力信号が“1”であるため、信号CMP1LB、CMP0LB、CMPLA、CMP0LAが“1”となり、また、テストモードフィードバック信号TMFBが、保持モード活性化信号FBENが“0”であるため、“1”となる。
【0056】
この直列シフトモードの場合、図10にその信号の流れを太線で示すように、スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、複合論理ゲート21の出力信号は“0”に固定され、一方、複合論理ゲート22は、そのシフトイン端子SIに与えられた信号を反転して伝達する状態に設定される。NORゲート23が、インバータとして動作するため、フリップフロップ24へは、シフトイン端子SIへ与えられたデータが格納される。このフリップフロップ24の出力は、次段のスキャンフリップフロップ回路のシフトイン端子SIに結合されており、このテストスキャンパス回路2において、フリップフロップ24を介して直列にデータを転送するシリアルスキャンパスが構成され、クロック信号CLKをトグルすることにより、順次フリップフロップ24を介してデータを転送することができる。
【0057】
(iv) 非蓄積比較動作モード:
この非蓄積比較動作モードにおいては、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENを共に“0”に設定する。これにより、テスト制御回路30からのテストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが共に“1”となる。これにより、図5に示される信号の流れを実現することができる。期待値“0”と比較を行なう場合には、信号CMPEN、EXPAおよびEXPBをすべて“0”に設定する。この場合には、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“1”となり、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが “0”となる。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、信号CMPEN、EXPAおよびEXPBをすべて“1”に設定する。これにより、期待値“0”のときと逆に、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“0”となり、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが“1”となる。
【0058】
(v) AND演算モード:
このAND演算モードにおいては、比較活性化信号CMPENを“0”に設定し、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENを共に“1”に設定する。したがって、ORゲートOG1−OG4の出力信号はすべて、“1”となり、比較制御信号CMP1LA、CMP1LA、CMP0LBおよびCMP1LBが“1”となる。一方、NORゲートNOG1およびNOG2により、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となる。これにより、図6に示す信号の流れを実現することができる。
【0059】
この動作モード指示信号OPNODEが“0”の場合には、複数の動作モードを、信号CMPEN、EXPA、EXPB、FBENおよびSIENで制御することができる。この動作モード指示信号OPMODEが“0”のときには、クロック信号CLKと独立に、このテスト制御回路30の出力信号の状態を設定することができる。
【0060】
なお、通常動作モード時においては、このテストスキャンパス回路4は用いられない。この場合、メモリ回路1の出力信号IDO<i>とテストスキャンパス回路4の出力信号Q<i>の一方を選択するセレクタにより、データメモリ回路1からのデータビットが選択されて、対応のロジックへ与えられてもよい。また、これに代えて、信号TMSIおよびTMFBおよびCMP0Lを“1”に設定し、信号CMP1Lを“0”に設定して複合論理ゲート21およびNORゲート23を介して信号P<i>メモリ回路の出力データビットIDO<i>に従って生成されて図示しないロジックへ与えられてもよい。
【0061】
[OPMODEが“1”のとき]
動作モード指示信号OPMODEが“1”の場合には、ANDゲートAG1がバッファ回路として動作し、クロック信号CLKと同相の信号を出力する。したがって、クロック信号CLKが“0”のときには、上述の動作モード指示信号OPMODEが“0”と同じ動作モードを実現することができる。一方、クロック信号CLKが“1”の場合には、ANDゲートAG1の出力信号が“1”となり、信号CMPEN、EXPA、EXPB、FBENおよびSIENの状態に係らず、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となり、一方、比較制御信号CMP1LB、CMP0LB、CMP1LAおよびCMP0LAが“1”となる。これらの信号の論理レベルは、図6に示すAND演算モードにおける論理レベルと等しく、したがって、クロック信号CLKが“1”のときに、AND演算モードが設定される。
【0062】
したがって、クロック信号CLKが“0”のときに、メモリ回路1からのデータビットについての良/不良判定動作を行なえば、クロック信号CLKが“1”のときに、AND演算を実行して、パス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。
【0063】
図11は、非蓄積比較モードおよびAND演算モードを行なったときの図7に示す回路の動作を示すタイミング図である。図11において、@CMP1が、非蓄積比較動作モード期間を示し、@ANDは、AND演算モード期間を示す。イか、図11を参照して、動作モード指示信号OPMODEが“1”のときの動作について説明する。
【0064】
比較活性化信号CMPEN、期待値信号EXPAおよびEXPBを“1”に設定し、保持モード活性化信号FBENおよびシフトイン信号SIENを“0”に設定する。この場合、クロック信号CLKの状態に係らず、ORゲートOG5およびOG7からの比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBは、“1”に維持される。一方、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBは、クロック信号CLKに同期して変化する。また、NORゲートNOG1およびNOG2からの信号TMFBおよびTMSIは、クロック信号CLKと逆相で変化する。
【0065】
サイクルN−1においてメモリ回路1から出力されたデータdo1は、非蓄積比較動作期間@CMP1において、その一部のビットについて図1に示すAND回路3aにより比較される。クロック信号CLKが“1”となると、テストスキャンパス回路4においてフリップフロップ24が対応のNORゲート23の出力信号を読込み格納し、かつ転送する。したがって、このデータdo1について各フリップフロップ24においてクロック信号CLKの立上がりに同期して取り込まれて転送されて、データp1がデータQDO<7:0>として出力される。信号TMFBおよびTMSIが“0”であるため、各フリップフロップ24のデータについて2ビット単位でAND演算が行なわれ、NORゲート23から各2ビットについての演算結果を示すデータp1aが出力される。したがってデータPDO<6>は、データビットQDO<6>およびQDO<7>についてのAND演算結果を示し、データPDO<4>は、データビットQDO<4>およびQDO<5>についてのAND演算結果を示す。同様に、データビットPDO<2>は、データビットQDO<2>およびQDO<3>についのAND演算結果を示し、データビットPDO<0>は、データビットQDO<0>およびQDO<1>についてのAND演算結果を示す。したがってこのデータp1aが図1に示すAND回路3へ与えられ、AND演算が行なわれて、パス/フェイル指示信号pass1が出力される。この場合のパス/フェイル指示信号pass1は、データビットQDO<7>−QDO<0>についてのAND演算結果を示す。
【0066】
サイクルNにおいて、クロック信号CLKが“0”に立下がると、信号TMFBおよびTMSIが“1”となり、テストスキャンパス回路4においては、各スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、複合論理ゲート21が出力信号が選択されて出力されるため、非蓄積比較動作が再び開始される。この場合、メモリ回路1から読出されたデータDOに対応するデータp2が出力される。このとき、フリップフロップ24は、ラッチ状態にあり、クロック信号CLKの立上がりに同期して取込まれたデータp1が格納された状態に維持される。
【0067】
サイクルN+1において再びクロック信号CLKが“1”に立上がると、再び、信号TMFBおよびTMSIが“0”となり、フリップフロップがデータp2を取込みラッチし、かつ出力する。このとき、また信号TMFBおよびTMSIが“0”となり、AND演算がデータp2について実行され、2ビット単位でのAND演算結果を示すデータp2aが出力され、パス/フェイル指示信号pass2が生成される。以降、クロック信号CLKの立上がりおよび立下がりに同期してAND演算期間@ANDおよび非蓄積比較動作期間@CMP1が繰返し設定されて判定動作が実行される。
【0068】
期待値信号EXPAおよびEXPBが“1”のときには、メモリ回路1から出力されるデータFDO<7:0>がデータQDO<7:0>として出力され、2ビット単位のAND演算結果が各サイクルのAND演算期間@ANDにおいてPDO<7:0>として出力され、そのうち4ビットの信号がAND回路3へ与えられる。したがって、メモリ回路1からの出力データFDO<7:0>が全て期待値と同じ“1”のときには、パス/フェイル指示信号PASSが、“1”となり、不良ビットの存在を検出することができる。
【0069】
図12は、メモリ回路からの出力データビットの期待値が“0”のときの動作を示すタイミング図である。以下、図12を参照して、期待値が“0”のときの動作について説明する。
【0070】
期待値が“0”のときには、期待値信号EXPAおよびEXPBを“0”に設定する。比較活性化信号CMPENを“1”、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENは“0”に設定する。この場合、テストスキャンパス回路4においては、各スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“1”に固定されるため、非蓄積比較期間@CMP0において比較制御信号CMP0LAおよびCMPLBが“0”となると、その入力データビットFDO<7:0>の反転値がデータPDO<7:0>として出力される。したがって、期待値“0”とデータビットとが一致している場合には、入力データビットの反転値“1”が出力され、一致検出示される。
【0071】
この状態で、図11に示すタイミング図と同様、クロック信号CLKの立上がりに応じて、信号TMFBおよびTMSIが“0”となると、シフト動作が行なわれるため、データPDO<7:0>は、2ビット単位のAND演算結果を示すデータとなる。したがって、AND回路3において、パス/フェイル指示信号pass1およびpass2を、それぞれデータp1aおよびp2aに基づいて生成することにより、全ビットが“0”であるかについての判定結果を示す信号を生成することができる。
【0072】
クロック信号CLKが“0”にされると、信号TMFBおよびTMSIが“1”となり、再びメモリ回路から与えられるデータdo3についての非蓄積比較動作モードが実行される。
【0073】
したがって、動作モード指示信号OPMODEを“1”に設定し、メモリ回路の出力データビットの期待値に応じて期待値信号EXPAおよびEXPBを設定することにより、クロック信号CLKの各サイクルで、メモリ回路から読出されるデータについてのパス/フェイル判定結果を1サイクル遅れたサイクルにおいて出力することができ、各サイクルで、AND演算を実行することができる。
【0074】
なお、偶数ビットおよび奇数ビットについて異なる期待値について一致/不一致を判定する場合、期待値“1”のビットに対しては、対応のデータビットと同一の論理レベルの信号が出力されるため、一致検出時には“1”が出力され、期待値が“0”のビットについては、入力データビットの論理レベルの反転値が出力されるため、一致時には、“1”が出力される。従って、隣接ビットにおいて期待値が異なる場合においても、期待値とメモリ回路からの対応のデータビットとの論理レベルが一致している場合には、“1”が出力されるため、同様、隣接2ビットについてAND演算を行う事により、シリアルスキャンパスにおいて隣接する2ビットについての期待値との一致/不一致を検出することができ、その検出結果をAND回路3aへ与えることにより、全ビットの良/不良を正確に判定することが出来る。
【0075】
なお、上述の説明においては、メモリ回路1は、8ビットデータを出力している。しかしながら、このメモリ回路1の出力するデータビットの数は、用いられる用途に応じて適当に定められればよい。
【0076】
テストスキャンパス回路においても、2つのグループに分割される必要はなく、さらに多くのグループに分割されてもよい。
【0077】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、テストスキャンパス回路の出力信号を間引いてAND回路へ与えており、テスト回路の規模を低減することができ、また配線占有面積を低減することができる。
【0078】
[実施の形態2]
図13は、この発明の実施の形態2に従うテスト制御回路の構成を示す図である。この図13に示すテスト制御回路30の構成は、以下の点が、図7に示すテスト制御回路30の構成と異なっている。すなわち、動作モード指示信号OPMODEに対し、ANDゲートAG2と、クロック信号CLKに同期してANDゲートAG2の出力信号を取りこむフリップフロップ(FF)35aと、このフリップフロップ35aの出力信号OPMを反転してANDゲートAG2へ与えるインバータIV4が設けられる。ANDゲートAG2は、動作モード指示信号OPMODEとインバータIV4の出力信号を受ける。したがって、動作モード指示信号OPMODEが“1”のときには、1クロックサイクル毎に、このフリップフロップ35aの出力信号OPMの論理レベルが変化する。このフリップフロップ35aの出力信号OPMがORゲートOG5−OG8およびNORゲートNOG1およびNOG2へ与えられる。
【0079】
また、ORゲートOG5−OG8およびNORゲートNOG1およびNOG2の出力に、クロック信号CLKに同期して与えられた信号を取込みラッチしかつ出力するフリップフロップ35b−35gが設けられる。この図13に示すテスト制御回路30の他の構成は図7に示すテスト制御回路30の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0080】
図14は、図13に示すテスト制御回路を用いた場合の期待値が“0”のときのテスト動作を示すタイミング図である。以下、図14を参照して、この図13に示す回路の動作について説明する。
【0081】
[OPMODEが“0”のとき]
この状態においては、クロック信号CLKが1回以上与えられると、フリップフロップ35aが、クロック信号CLKに同期して、ANDゲートAG2の出力信号を取込み格納するため、このフリップフロップ35aの出力信号OPMが、“0”に設定され、ORゲートOG5−OG8がバッファ回路として動作し、NORゲートNOG1およびNOG2がインバータとして動作する。これらのゲートの出力信号はフリップフロップ35b−35gを介して転送されるため、フリップフロップ35b−35gからは、テスト制御回路30へ与えられる信号が、1クロックサイクル遅れて出力される。すなわち、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは、それぞれ保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENよりも1クロックサイクル遅れて変化する。
【0082】
テストスキャン回路4においては、クロック信号CLKに従ってフリップフロップが与えられたデータを取りこみ出力する。メモリ回路からは、クロック信号に従ってデータが読み出されてテストスキャン回路4へ転送される。従って、図11および12に示す動作と同様の動作を実現することができる。
【0083】
すなわち、動作モード指示信号OPMODEが“0”のときには、フリップフロップ35b−35gの作用により、出力信号CMP0LA、CMP1LA、CPM0LB、CMP1LB、TMSI、およびTMFBが、1クロックサイクル遅れて変化することを除いて、、図7に示すテスト制御回路30と同じテスト動作を実現することができる。
【0084】
[OPMODEが“1”のとき]
動作モード指示信号OPMODEが“1”のときには、フリップフロップ35aの出力信号OPMは、クロック信号CLKの各サイクルごとにその論理レベルが変化する。フリップフロップ35aの出力信号OPMが“1”となると、フリップフロップ35b−35eの入力信号は“1”になり、フリップフロップ35fおよび35gの入力信号が“0”となる。したがって、次のクロックサイクルにおいてフリップフロップ35b−35gの出力信号が変化し、比較制御信号CMP0LA、CMP1LA、CMP0LBおよびCMP1LBが“1”となり、またテストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となる。したがって、この状態により、図11および図12に示すように、AND演算期間@ANDが設定される。
【0085】
フリップフロップ35aの出力信号OPMが“0”となると、ORゲートOG5−OG8がバッファ回路として動作し、NORゲートNOG1およびNOG2がインバータとして動作する。したがって、フリップフロップ35fおよび35gには、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENの反転信号がそれぞれ伝達される。
【0086】
フリップフロップ35b−35gに対しては、比較活性化信号CMPENの論理レベルに応じてその入力信号の論理レベルが決定される。比較活性化信号CMPENが“1”のときには、ORゲートOG1−OG4がバッファ回路として動作するため、フリップフロップ35b−35gは、期待値信号EXPAおよびEXPBの論理レベルに応じた信号が伝達される。すなわち、フリップフロップ35bおよび35dへは、期待値信号EXPAおよびEXPBと同一論理レベルの信号が伝達され、フリップフロップ35cおよび35eへは、期待値信号EXPAおよびEXPBの論理レベルの反転信号が伝達される。したがって、この場合には、図11および図12に示すように、非蓄積比較動作モードが設定される。
【0087】
図14は、図13に示す回路の動作を示すタイミング図である。以下図14を参照して、図13に示す回路の動作モード指示信号OPMODEが“1”に設定されたときの動作について説明する。
【0088】
図14においては、比較活性化信号CMPENを“1”に設定し、期待値信号EXPAおよびEXPBをともに“0”に設定し、かつ保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENを“0”に設定する。この状態で、連続的にクロック信号CLKを供給する。
【0089】
クロック信号CLKの立上がりに従って、メモリ回路へアクセスが行なわれデータが読出される。サイクルN−1に読出されたデータdo1は、フリップフロップ35aの出力信号OPMが“1”であっても、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは、前のサイクル(N−2)の信号OPMの状態に対応しており、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは“1”であり、このメモリ回路1からのデータdo1に対応して、データPDO<7:0>として、データp1が反転されて出力される。
【0090】
サイクルNにおいては、クロック信号CLKの立上がりに応答して、フリップフロップ35aの出力信号OPMが“0”に立下がる。このクロック信号CLKの立上がりに応答して、フリップフロップ35b−35gがラッチ状態となり、前のサイクルN−1において与えられた信号を出力する。したがって、この場合には、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となり、比較制御信号CMP1LA、CMP1LB、CMP0LAおよびCMP0LBが“1”となる。したがって、AND演算期間@ANDが設定され、テストスキャンパス回路4内の各スキャンフリップフロップ回路において、フリップフロップが与えられたデータを取込み、その出力QDO<7:0>が、前のサイクルにおける入力信号p1に等しくなる。
【0091】
このとき、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”であるため、各スキャンフリップフロップ回路において、図6に示すように、AND演算結果を示すデータp1aが出力されて、AND回路3へ与えられ、パス/フェイル指示信号pass1が生成される。すなわち、フリップフロップ35aの出力信号OPMが“0”のとき、AND演算が実行される。
【0092】
クロック信号CLKがサイクルN+1において“1”となると、フリップフロップ35aの出力信号OPMが再び“1”となる。このときには、サイクルN+1においてメモリ回路1から読出されたデータdo2が、テストスキャンパス回路4の各スキャンフリップフロップ回路へ与えられ、期待値“0”との一致/不一致の比較が実行され、その比較判定結果が出力データp2としてデータ端子PDO<7:0>に出力される。このサイクルN+1においては、フリップフロップは、その入力に与えられていたAND演算結果p1aをラッチし出力する。
【0093】
以降、各サイクルN+2、N+3において、フリップフロップ35aの出力信号OPMに従って、AND演算期間@ANDと非蓄積比較動作モード期間@CMP0とが交互に繰返される。これにより、先の実施の形態1と同様、メモリ回路から読出されるデータについて、クロック信号CLKの1クロックサイクルおきごとに、判定結果を生成することができる。
【0094】
クロック信号CLKが高速であり、テストスキャンパス回路4の判定動作が、このような高速のクロック信号CLKに追随できない場合においても、クロック信号CLKを、ANDゲートAG2およびフリップフロップ35aおよびインバータIV4で分周して、低速のクロック信号を等価的に生成することにより、正確に、テスト判定結果を出力することができる。また、制御信号FBEN、SIEN、CMPENの論理レベルは固定されるため、制御が容易となる。
【0095】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、テスト制御回路として、クロック信号を等価的に分周して、フリップフロップ回路を用いてテストスキャンパス回路4へ、テスト制御信号を与えており、クロック信号CLKの各1サイクル期間を、AND演算期間および非蓄積比較動作モード期間に設定することができる。
【0096】
[実施の形態3]
図15は、この発明の実施の形態3に従うテストスキャンパス回路の構成を概略的に示す図である。この図15に示す出力テストスキャンパス回路4は、以下の点が、図1に示すテストスキャンパス回路4とその構成が異なる。すなわち、パス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3bに対し、テストスキャンパス回路2aおよび2bそれぞれの同じ位置の出力ノードQ<2>およびQ<0>からの信号が与えられる。したがって、このAND回路3bに対しては、テストスキャンパス回路内の各フリップフロップの出力するデータビットQDO<6>、QDO<4>、QDO<2>およびQDO<0>が与えられる。
【0097】
この図15に示すテストスキャンパス回路4の他の構成は、図1に示すテストスキャンパス回路4の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0098】
このスキャンパス回路2aおよび2bの内部構造は、実施の形態1と同様であり、これらに設けられるスキャンフリップフロップ回路の構成も実施の形態1と同様である。
【0099】
この図15に示すテストスキャンパス回路4に対しては、図13に示すテスト制御回路30が用いられる。以下、図16を参照して、この図15に示すテストスキャンパス回路4の動作について説明する。
【0100】
図16においては、比較活性化信号CMPENが“1”に設定され、期待値信号EXPAおよびEXPBがともに“0”に設定、また保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENも“0”に設定される。この状態においては、図14に示すタイミング図と同様、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBは“1”に固定され、一方、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBは、図13に示すフリップフロップ35aの出力OPMよりも1クロックサイクル遅れて変化するため、クロックサイクルNおよびN+2において“1”となり、一方、クロックサイクルN+1およびN+3およびN−1において“0”に設定される。
【0101】
テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは、この図13に示すフリップフロップ35aの出力信号OPMと逆相で、1クロックサイクル遅れて変化するため、サイクルNおよびN+2においてこれらの信号TMFBおよびTMSIが“0”となり、サイクルN−1、N+1およびN+3において“1”となる。
【0102】
サイクルN−1においてメモリ回路1から読出されたデータdo1は、各テストスキャンパス回路2aおよび2dにおいて取込まれ、対応するデータp1が生成される。この場合、期待値信号EXPAおよびEXPBが“0”に設定されているため、メモリ回路1から読出されたデータのビットの反転値が、データPDO<7:0>として出力される。このデータPDO<7:0>は、サイクルNにおいてクロック信号CLKに同期して各スキャンフリップフロップ回路内のフリップフロップ24に取込まれ、出力データQDO<7:0>が、メモリ回路1において読出されたデータdo1に対応したデータとなる。
【0103】
このとき、信号TMFBおよびTMSIが“0”であるため、スキャンフリップフロップ回路のフリップフロップ24に格納されたデータに対し、複合論理ゲートによりAND演算処理が実行され、データPDO<7:0>として、AND演算結果データp1aが生成される。このサイクルNにおいて生成されたAND演算結果データp1aは、次のクロックサイクルN+1において各スキャンフリップフロップ回路内のフリップフロップに格納され、データQDO<7:0>の偶数ビットが、AND回路3bへ与えられ、パス/フェイル指示信号pass1が生成される。
【0104】
サイクルN+1においては、メモリ回路1から読出されたデータdo2に従って、期待値との一致判定が行なわれ、データPDO<7:0>は、一致判定結果データp2となる。
【0105】
サイクルN+2において、このデータp2が対応のフリップフロップに格納されまたAND演算処理が実行される。このサイクルN+2においては、データdo2に対するAND演算処理が行なわれ、このAND演算結果データp2aは、次のサイクルN+3において、スキャンフリップフロップ回路を介して転送されて、データQDO<7:0>として出力され、ANDゲート3bによりパス/フェイル判定信号pass2が生成される。
【0106】
したがって、AND演算期間@ANDと非蓄積比較動作モード期間@CMP0を交互に設定して、この非蓄積比較動作モード時に、フリップフロップに格納されたデータQDO<7:0>を用いてAND回路3bにおいてパス/フェイルの判定を行なう。これにより、パス/フェイル指示信号PASSを、クロック信号CLKに同期して生成することができ、高速クロック信号を用いても、正確に、パス/フェイル判定結果を生成して出力することができる。
【0107】
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、テストスキャンパス回路においてスキャンフリップフロップ回路のフリップフロップの出力信号を間引いてAND回路へ与えており、クロック信号に同期して、パス/フェイル判定を行なってパス/フェイル指示信号を生成することができる。
【0108】
[実施の形態4]
図17は、この発明の実施の形態4に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。図17において、テストスキャンパス回路2cおよび2bが、それぞれシリアルスキャンパスを形成するように配置される。このテストスキャンパス回路2cは、図の下部にシフトイン端子SIDを有し、図の上方に向かって、データ転送モード時シリアルにデータを転送し、シフトアウト端子SODから転送データを出力する。
【0109】
テストスキャンパス回路2bは、先の実施の形態1と同様であり、転送モード時、その上方に設けられたシフトイン端子SIDから下方向に向かってデータを、順次転送して、シフトアウト端子SODからシフトアウトデータSODOを出力する。
【0110】
AND回路3aには、このテストスキャンパス回路2cの出力ノードP<0>およびP<2>が結合され、また、テストスキャンパス回路2bの出力ノードP<2>およびP<0>が接続される。各テストスキャンパス回路2および2bのシリアルデータ転送経路における同一位置のデータがAND回路3aへ与えられる。各テストスキャンパス回路において同一位置の出力ノードを選択してANDゲート3aに接続するだけであり、配線レイアウトが容易となる。
【0111】
この図17に示すメモリテスト回路4の構成においては、メモリ回路1の上位ビットに対して設けられたテストスキャンパス回路におけるデータ転送方向が、実施の形態1のメモリテスト回路のデータ転送方向と異なるだけであり、実施の形態1と同様の動作が行なわれる。また、AND回路3aへは、4ビットの信号が与えられるだけであり、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0112】
なお、この図17に示すメモリテスト回路4においても、テストスキャンパス回路2bおよび2c各々において、出力ノードQ<2>およびQ<0>が、AND回路3に接続されてもよい。
【0113】
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、テストスキャンパス回路のデータ転送方向が異なる構成においても、各テストスキャンパス回路の出力信号配線を間引いてパス/フェイル判定用AND回路に接続しており、配線レイアウト面積および回路占有面積を低減することができる。
【0114】
[実施の形態5]
図18は、この発明の実施の形態5に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図18に示すメモリテスト回路4においては、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対し、テストスキャンパス回路2aが配置され、メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対し、テストスキャンパス回路2cが配置される。これらのテストスキャンパス回路2aおよび2cは、実施の形態1と同様の構成を有する。
【0115】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2cのシフトイン端子SIDは、並列に、メモリテスト回路4のシフトイン端子SIDOが結合され、また、これらのテストスキャンパス回路2aおよび2cは、それぞれ別々に配置されるメモリテスト回路4のシフトアウト端子SODOUおよびSODOLに結合される。
【0116】
テストスキャンパス回路2aは、その上部のシフトイン端子SIDから下方に設けられたシフトアウト端子SODに向かって、データ転送モード時、データを転送する。一方、テストスキャンパス回路2cはその下部に設けられたシフトイン端子SIDから上部に向けられたシフトアウト端子SODに向かってシリアルにデータを転送する。
【0117】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2c各々の出力ノードP<2>およびP<0>が、AND回路3aに結合される。
【0118】
この図18に示すメモリテスト回路4の構成においては、シリアルにデータを転送する経路が、テストスキャンパス回路2aおよび2cそれぞれに対し別々に設けられる点を除いて実施の形態1と同様である。したがって、このメモリテスト回路4dのテストスキャンパス回路2aおよび2cの格納データビットを読出す場合、テストスキャンパス回路2aおよび2cそれぞれにおいて、4ビットの直列シフトレジスタに相当する転送パスが形成されるため、8ビットデータをシリアルに転送する必要がなく、少ないクロックサイクル数でデータを読出すことができる。
【0119】
なお、この図18に示すメモリテスト回路4の構成においても、テストスキャンパス回路のフリップフロップの出力ノードQ<0>およびQ<2>が、ANDゲート3aに結合されてもよい。
【0120】
また、このデータ読出時においては、メモリ回路1から読出されたデータDO<7>−DO<0>がメモリテスト回路4dにおいて取込まれてラッチされ、次いで順次転送されてもよく、また試験判定結果データが、順次転送されてもよい。
【0121】
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、メモリテスト回路のシリアル転送パスを、各出力スキャンパス回路ごとに個々に配置しており、少ないクロックサイクル数でデータの転送を行なうことができる。また、実施の形態1と同様、パス/フェイル判定のための配線レイアウト面積および回路占有面積を、同様、低減することができる。
【0122】
[実施の形態6]
図19は、この発明の実施の形態6に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。図19において、メモリテスト回路4は、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路2cと、メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路2bを含む。
【0123】
テストスキャンパス回路2bおよび2cは、データビットDO<3>およびDO<4>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、テストスキャンパス回路2cが、その上方に向かってデータ転送モード時順次シリアルにデータを転送し、一方、テストスキャンパス回路2bは、データ転送モード時、その下方向に向かってデータを転送する。このテストスキャンパス回路2cおよび2bのシフトイン端子SIDは共通にメモリテスト回路のシフトイン端子SIDOに結合される。
【0124】
この図19に示す構成においては、テストスキャンパス回路2cおよび2bが個々にシリアルスキャンパスを構成する。AND回路3aは、先の実施の形態1から5と同様、テストスキャンパス回路2bおよび2cの出力ノードP<0>およびP<2>に接続される。
【0125】
この図19に示すメモリテスト回路4eの構成においても、テストスキャンパス回路2cおよび2bの格納データを、少ないクロックサイクル数で転送することができる。また、先の実施の形態1から5と同様、パス/フェイル判定のための回路規模および配線レイアウト面積を低減することができる。
【0126】
不良ビット検出時の動作は、先の実施の形態1から5と同じである。
この図19に示すメモリテスト回路4eにおいても、テストスキャンパス回路2cおよび2bにおいてフリップフロップの出力ノードQ<0>およびQ<2>からの信号がAND回路3aへ与えられて、パス/フェイルの判定が行なわれてもよい。
【0127】
[実施の形態7]
図20は、この発明の実施の形態7に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図20に示すメモリテスト回路40は、10ビットデータDO<9>−DO<0>を出力するメモリ回路(RAM)に対して設けられる。このメモリテスト回路40においては、メモリ回路50の上位5ビットデータを受けるテストスキャンパス回路60aと、メモリ回路50の下位5ビットデータを受けるテストスキャンパス回路60bが設けられる。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bは、同一構成を有し、データ転送モード時シリアルにデータを転送する経路を形成する。
【0128】
これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bは、それぞれ、5ビットデータを処理するため、入力端子IDO<4>−AID<0>と出力ノードP<4−>−P<0>およびQ<4>−Q<0>を有する。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bそれぞれに対し、先の実施の形態1から6と同様、クロック信号CLKおよび制御信号TMFB、TMSI、CMP1LA、CMP0LA、CMP1LBおよびCMP0LBが供給される。
【0129】
このメモリテスト回路40においては、パス/フェイル指示信号PASSを生成する5入力AND回路3cが設けられる。このAND回路3cは、テストスキャンパス回路60aのデータ出力ノードP<3>およびP<1>と、テストスキャンパス回路60bの出力ノードP<4>およびP<2>およびP<0>に結合される。したがって、このAND回路3cは、10ビットのデータについての試験を行なう回路において、5ビットの信号を受けてAND演算を実行する。
【0130】
図21は、図20に示すメモリ回路50の上位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。図21においては、メモリマットMMUにおいて5つのメモリセルアレイMCA5−MCA9が配置される。これらのメモリセルアレイMCA5−MCA9は、各々、8行4列に配置されるメモリセルを有し、32アドレスを有する。
【0131】
メモリセルアレイMCA5−MCA9の行を選択するために、アドレスビットA<4:2>を受けてワード線選択信号(行選択信号)を生成するXデコーダ10と、アドレスビットA<1:0>を受けて列選択信号を生成するYデコーダ12が設けられる。アドレスビットA<4:2>は、アドレスビットA<4>、A<3>およびA<2>を示し、アドレスビットA<1:0>は、アドレスビットA<1>およびA<0>を示す。メモリセルアレイMCA5−MCA9の構成は、図2に示すメモリ回路1のメモリマットMMUの構成と同じであり、したがって、Xデコーダ10およびYデコーダ12は、実施の形態1と同様の構成を備える。
【0132】
メモリマットMMUにおいて列を選択するために、Yデコーダ12からの列選択信号Y0U−Y3Uに従って各メモリセルアレイから列を選択する列選択回路14uが設けられる。この列選択回路14uは、メモリセルアレイMCA9−MCA5それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL9−COSEL5を含む。これらのカラムセレクタCOSEL9−COSEL5それぞれに対応して、ワードドライバWDおよびセンスアンプSAの組が配置される。ライトドライバWDにより、データビットDI<i>が対応のメモリセルアレイへ書込まれ、センスアンプSAにより対応のメモリセルアレイから読み出されたデータに従ってデータビットDO<i>が生成されて出力される。
【0133】
図22は、図20に示すメモリ回路50の下位ビットに対応する部分の構成を概略的に示す図である。図22において、この下位ビットに対して設けられるメモリマットMMUにおいては、5ビットデータに対応してメモリセルアレイMCA0−MCA4が配置される。これらのメモリセルアレイMCA0−MCA4は、図21に示すメモリセルアレイMCA5−MCA9と同様、8行4列に配置される32アドレスのメモリセルを有する。これらのメモリセルアレイMCA0−MCA4における1行が、Xデコーダ10からの行選択信号(ワード線選択信号)X0L−X7Lに従って選択される。
【0134】
Yデコーダ12からの列選択信号Y0L−Y3Lに従って、このメモリセルアレイMCA4−MCA0それぞれから1列を選択する列選択回路14lが設けられる。この列選択回路14lは、メモリセルアレイMCA4−MCA0それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL4−COSEL0を含む。これらのカラムセレクタCOSEL4−COSEL0は、Yデコーダ12からの列選択信号Y0L−Y3Lに従って対応のメモリセルアレイMCA4−MCA0から1列を選択する。
【0135】
これらのカラムセレクタCOSEL4−COSEL0それぞれに対応して、ワードドライバWDおよびセンスアンプSAが設けられる。ライトドライバWDを、ライトイネーブル信号WEが“0”のとき活性化され、入力データビットDI<4>−DI<0>に対応するデータを、対応のメモリセルアレイに選択メモリセルへ書込む。センスアンプSAは、対応のカラムセレクタCOSEL4−COSEL0により選択された列のメモリセルデータを増幅して、出力データビットDO<4>−DO<0>を生成する。
【0136】
このメモリ回路50の構成は、図2および図3に示す8ビットデータを入出力するメモリ回路を、10ビットデータを入出力する構成に拡張したものと同じである。5ビットのアドレスA<4>−A<0>により、32アドレスのうちの1つのアドレスが指定され、メモリセルアレイMCA−MCA9それぞれにおいて選択アドレスにおいて1ビットデータがアクセスされ、合計10ビットデータの入出力が行なわれる。
【0137】
図23は、図20に示すテストスキャンパス回路60aおよび60bの構成を示す図である。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bは同一構成を有するため、図23においては、テストスキャンパス回路60を代表的に示す。図23において、テストスキャンパス回路60は、入力ノードIDO<4>−IDO<0>それぞれに対応して配置されるスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0を含む。これらのスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0は、データ転送時、シリアルにデータを転送する経路を形成するように、そのシフトイン入力端子SIが、前段のスキャンフリップフロップ回路の出力データを受けるように接続される。
【0138】
スキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0は、同一構成を有するため、図23においては、スキャンフリップフロップ回路SFF4の構成要素に参照番号を付す。これらのスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0は、図4に示すスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0と同一構成を有しており、メモリ回路から与えられる対応のデータビットを反転するインバータ20と、不良ビットの検出を行なうための複合論理ゲート21と、シリアルにデータを転送またはデータを保持するための複合論理ゲート22と、これらの複合論理ゲート21および22の出力信号の一方を伝達するNORゲート23と、NORゲート23の出力信号をクロック信号CLKに同期して取込みラッチするフリップフロップ(FF)24を含む。
【0139】
この図23に示すように、テストスキャンパス回路60は、先の図4に示すテストスキャンパス回路2の構成と同じであり、5ビットデータを転送/保持することができる。
【0140】
図20に示すように、テストスキャンパス回路60aおよび60bは、シフトインデータSIDOを同一方向にデータ転送モード時転送して、シフトアウトデータSODOを生成する。したがってシリアルスキャンパスにおいて、1ビットおきの偶数データ信号PDO<8>、PDO<6>、PDO<4>、PDO<2>およびPDO<0>を選択的に、図20に示すAND回路3cへ与える。
【0141】
最初に非蓄積比較動作モードで各ビットについての不良判定動作を行ない、次のAND演算モード時においてシフト動作を行なって複合論理ゲート22で2ビット単位のAND演算を行ない、そのAND演算結果をAND回路3cへ出力する。したがって、先の実施の形態1と同様の動作制御で、10ビットについての不良判定を行なうことができる。
【0142】
なお、この実施の形態7においても、テスト制御回路として、実施の形態1および実施の形態2のいずれが用いられてもよい。また、AND回路3cに対し、実施の形態3と同様、フリップフロップ24の出力データQDOを用いてAND回路3cでAND演算が行なわれてもよい。
【0143】
以上のように、この発明の実施の形態7に従えば、10ビットデータを入出力するメモリ回路に対しても、テストスキャンパス回路において上位5ビットおよび下位5ビットそれぞれに対してテストスキャンパス回路を設ける場合、10ビットのシリアルデータ転送パスにおける偶数ビット位置のデータを選択してパスフェイル判定用のAND回路へ与えることにより、全ビットについてのAND演算を行なってパス/フェイル判定を行なうことができる。これにより、10ビットのデータの不良検出動作時、5ビットの信号線を用いて不良判定を行なうことができ、配線占有面積およびAND回路の占有面積を低減することができる。
【0144】
[実施の形態8]
図24は、この発明の実施の形態8に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図24に示すメモリテスト回路40においては、メモリ回路50の上位データビットDO<9>−DO<5>に対して設けられるテストスキャンパス回路60cが、シフトイン端子SIDがデータビットDO<5>側に設けられ、シフトアウト端子SODが、テストスキャンパス回路60cのデータビットDO<9>に対応する端部に配置される。
【0145】
メモリ回路50の下位ビットDO<4>−DO<0>に対する出力スキャンパス60bは、図20に示す構成と同様であり、データ転送モード時、データビットDO<4>に対応する端部に配置されるシフトイン端子SIDから、データビットDO<0>に対応する端部に配置されるシフトアウト端子SODに向かってシリアルにデータを転送する。
【0146】
この図24に示すメモリテスト回路40においては、テストスキャンパス回路60cの出力P<1>およびP<3>が、AND回路3cに結合される。他の構成は、図20に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0147】
このテストスキャンパス回路60cにおいては、シリアル転送パスにおいて、シフトイン端子SID側から1ビットおきの出力ノードが選択される。したがって、シリアル転送パス全体において最上流から偶数番目の位置の出力ノードが選択されてAND回路3cに結合されており、先の実施の形態7と同様の作用効果を得ることができる。
【0148】
なお、この図24に示す構成においても、テストスキャンパス回路60cおよび60bのフリップフロップの出力信号QODが用いられてもよい。
【0149】
[実施の形態9]
図25は、この発明の実施の形態9に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図25においても、メモリテスト回路40は、10ビットデータを入出力するメモリ回路50に対して設けられる。上位ビットデータDO<9>−DO<5>に対して、データ転送時、図の上方から下方に向かってデータを転送するテストスキャンパス回路60aが設けられ、下位データビットDO<4>−DO<0>に対して、図の下方向から上方向に向かってデータ転送モード時データを転送するテストスキャンパス回路60cが設けられる。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60cのシフトイン端子SIDが共通にシフトインデータSIDOを受け、テストスキャンパス回路60aおよび60cのシフトアウト端子SODが、それぞれ上方および下方に設けられたメモリテスト回路40のシフトアウト端子SODOUおよびSODOLに結合される。したがってテストスキャンパス回路60aおよび60cは、それぞれ別々のスキャンパス回路を構成する。
【0150】
テストスキャンパス回路60aおよび60cが、それぞれ5ビットのデータビットを転送するスキャンパスを構成する。2ビット単位でAND演算を行うためには偶数個のデータビットが、各シリアル転送パスにおいて必要である。したがって、AND演算処理時、テストスキャンパス回路60aおよび60cのシフトイン端子SIDを“1”に設定し、等価的に、それぞれが6ビットデータを処理する回路に変換する。この場合、AND回路3dに対しては、テストスキャンパス回路60aおよび60c各々の偶数ビット位置の出力ノードP<4>、P<2>、P<0>が接続される。この場合、出力ノードP<4>には、ビット“1”と出力ノードP<4>の信号とのAND演算を行なった結果が、データPDO<9>として出力される。出力ノードP<2>には、信号PDO<3>およびPDO<2>のAND演算結果が出力される。出力ノードP<0>には、信号PDO<0>およびPDO<1>のAND演算結果が出力される。
【0151】
したがって、6入力AND回路3dにおいてさらにAND演算を行なうことにより、10ビットデータについてのAND演算処理を行なうことができる。この図25に示すメモリテスト回路4hにおいては、テストスキャンパス回路60aおよび60cがそれぞれ別々のシリアル転送パスを構成するため、テストスキャンパス回路60aおよび60cの格納データを少ないクロックサイクル数で出力することができる。また、AND回路3dの入力は、6入力となるものの、10ビット入力の構成に比べて、配線レイアウトを低減でき、またAND回路3aの規模も低減することができる。
【0152】
なお、この図25に示す構成においても、テストスキャンパス回路のフリップフロップの出力Qの信号が用いられてもよい。
【0153】
[実施の形態10]
図26は、この発明の実施の形態10に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図26に示すメモリテスト回路40においては、メモリ回路50の上位データビットDO<9>−DO<5>に対し、テストスキャンパス回路60cが設けられ、メモリ回路50の下位5データビットDO<4>−DO<0>に対し、テストスキャンパス回路60dが設けられる。テストスキャンパス回路60cは、メモリ回路50の出力データビットDO<5>に対応する位置にシフトイン端子SIDを有し、メモリ回路50の出力データビットDO<9>に対応する位置に、シフトアウト端子SODを有する。テストスキャンパス回路60dは、データビットDO<4>に対応する位置にシフトイン端子SIDを有し、データ端子DO<0>に対応する位置に、シフトアウト端子SODを有する。
【0154】
この図26に示すメモリテスト回路40の構成は、図25に示すメモリテスト回路40と、テストスキャンパス回路60cおよび60dのデータ転送方向が異なっている。したがって、このパス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3dには、図25に示すメモリテスト回路40の構成と同様、テストスキャンパス回路60cおよび60dの偶数ビット位置P<0>、P<2>およびP<4>が結合される。AND演算時においては、シフトイン端子SIDを“1”に設定する。
【0155】
この図26に示すメモリテスト回路40の構成は、図25に示すメモリテスト回路40の構成と、テストスキャンパス回路のデータ転送方向が異なるだけであり、同様の動作が行なわれ、同様の効果が得られる。
【0156】
なお、この図26に示す構成においても、テストスキャンパス回路のフリップフロップの出力信号がAND回路3dへ与えられてもよい。
【0157】
[実施の形態11]
図27は、この発明の実施の形態11に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。図27に示すメモリテスト回路4jは、以下の点が、図26に示すメモリテスト回路の構成と異なる。すなわち、パス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3eは、テストスキャンパス回路60cおよび60bのデータ出力ノードP<0>、P<2>およびQ<4>と結合される。この図27に示すメモリテスト回路40の他の構成は、図26に示すメモリテスト回路40の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0158】
この図27に示すメモリテスト回路40においては、AND演算動作モード時、出力ノードP<0>からは、入力ノードIDO<1>およびIDO<0>に与えられた信号のAND演算結果が出力され、出力ノードP<2>からは、入力ノードIDO<3>およびIDO<2>に与えられる信号のAND演算結果が出力される。出力ノードQ<4>からは、AND演算モード時、入力ノードIDO<4>についての不良ビット判定結果が出力される。したがって、AND回路3eからは、全ビットについてのAND演算結果を出力することができる。
【0159】
この図27に示すメモリテスト回路の他の動作は、図26に示すメモリテスト回路4iの動作と同じであり、同様の効果を得ることができる。
【0160】
以上のように、この発明の実施の形態11に従えば、テストスキャンパス回路が、それぞれ個々に直列転送パスを構成する場合、シフトイン端子に最も近いフリップフロップの出力信号を用いてAND演算処理を行なっており、AND演算処理時、シフトインデータを“1”に設定する必要がなく、制御が容易となる。
【0161】
[実施の形態12]
図28は、この発明の実施の形態12に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図28に示すメモリテスト回路40は、以下の点が、図27に示すメモリテスト回路40とその構成が異なる。すなわち、パス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3dは、テストスキャンパス回路60cおよび60bの出力ノードP<4>に代えて、出力ノードP<3>上の信号を受ける。この図28に示すメモリテスト回路40の他の構成は、図27に示すメモリテスト回路40の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0162】
この図27に示すメモリテスト回路40の構成において、AND演算処理時、テストスキャンパス回路60cおよび60dそれぞれにおいて、出力ノードP<3>からは、入力ノードIDO<3>およびIDO<4>に与えられた信号についてのAND演算結果が出力され、出力ノードP<2>からは、入力ノードIDO<3>およびIDO<2>に与えられたデータビットについてのAND演算結果が出力され、出力ノードP<0>からは、入力ノードIDO<1>およびIDO<0>に与えられたデータビットについてのAND演算結果が出力される。
【0163】
したがって、テストスキャンパス回路60cおよび60dそれぞれにおいて、出力ノードP<0>−P<4>の非蓄積比較結果についてのAND演算結果がAND回路3dへ与えられ、パス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。
【0164】
この図28に示すメモリ試験回路40の構成においても、出力ノードP<4>の信号に代えて、出力ノードP<3>をAND回路3dへ結合しており、AND演算操作時に、シフトイン端子SIDを“1”に設定する必要がなく、制御が簡略化される。
【0165】
また、AND回路3dの入力数は6であり、全ビットについての判定結果信号を受ける構成に比べて回路規模および配線レイアウト面積を低減することができる。
【0166】
なお、各テストスキャンパス回路60cおよび60dにおいて、出力ノードP<0>、P<2>、P<3>に変えて対応のフリップフロップの出力ノードQ<0>、Q<2>、Q<3>が、AND回路3dに結合されてもよい。
【0167】
[実施の形態13]
図29は、この発明の実施の形態13に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図29においては、8ビットデータを入出力するメモリ回路(RAM)1の出力データを受けるメモリテスト回路4が示される。このメモリテスト回路4は、メモリ回路1の上位4ビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70aと、メモリ回路1の下位4ビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70bを含む。これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bは、シフトインデータSIDOをシリアルに転送して、シフトアウトデータSODOをデータ転送モード時生成するように、スキャンパス回路70aのシフトアウト端子SODが、スキャンパス回路70bのシフトイン端子SIDに結合される。
【0168】
このメモリテスト回路4においては、パス/フェイル指示信号PASSを生成するために、4入力NOR回路75が設けられる。NOR回路75におけるNOR演算に対応するために、テストスキャンパス回路70aおよび70bそれぞれにおいては、テスト動作モード時NAND結果を出力する端子R<3>−R<0>が設けられる。これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bそれぞれにおいて、NAND演算結果出力ノードR<2>およびR<0>が、NOR回路75に結合される。
【0169】
2ビット単位のNAND演算結果を、さらにNOR演算を行なうことにより、先の実施の形態1から12と同様、2ビット単位のAND演算結果に対してさらにAND演算を行なう論理操作が実現される。
【0170】
図30は、図29に示すテストスキャンパス回路70aおよび70bの構成の一例を示す図である。これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bは同一構成を有するため、図30においては、テストスキャンパス回路70を、これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bの代表として示す。
【0171】
図30において、テストスキャンパス回路70は、入力ノードIDO<3>−IDO<0>それぞれに対応して配置され、データ転送モード時、直列データ転送パスを形成するスキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0を含む。これらのスキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0は、図4に示すスキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0と同じ構成を有し、入力ノードからの信号IDOを反転するインバータ20と、比較制御信号CMP1LAおよびCMP0LAに従って、入力データビットIDOが期待値と一致しているかを判定する複合論理ゲート21と、テストモードシフトイン信号TMSIとテストモードフィードバック信号TMFBとに従って、シフトイン信号SIと保持データJDOQの一方を選択的に伝達する複合論理ゲート22と、これらの複合論理ゲート21および22の出力信号に基づいて信号JDODを生成して出力ノードP<i>へ伝達するNORゲート23と、クロック信号CLKに従ってNORゲート23の出力信号を取込みラッチするフリップフロップ(FF)24を含む。
【0172】
このスキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0それぞれにおいて、複合論理ゲート22の出力信号が、NAND演算結果を示す信号R<3>−R<0>を出力するために用いられる。
【0173】
すなわち、AND演算動作モード時においては、NORゲート23からの信号JDODが、2ビットデータについての一致判定結果のAND演算結果を示している。この場合、NORゲート23が、インバータとして動作しているため、複合論理ゲート22の出力信号R<i>を用いることにより、NAND演算結果を生成することができる。
【0174】
図31は、図30に示すメモリテスト回路70の非蓄積比較モード時の信号の流れを太線で示す図である。以下、図31を参照して図30に示すスキャンパス回路70の非蓄積動作モード時の動作について説明する。
【0175】
この非蓄積比較動作モードにおいては、テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBをともに“1”に設定し、複合論理ゲート22の出力信号を“0”として、NORゲート23をインバータとして動作させる。この状態で、期待値“0”との比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“1”に設定し、比較制御信号入力ノードCMP0Lを“0”に設定する。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“0”に設定し、比較制御信号入力ノードCMP0Lを“1”に設定する。
【0176】
入力ノードIDOに与えられるデータビットが期待値と一致している場合には、複合論理ゲート21の出力信号が“0”となり、NORゲート23の出力信号JDODが“1”となる。一方、入力ノードIDOに与えられるデータビットが期待値と異なる場合には、この複合論理ゲート21の出力信号が“1”となり、NORゲート23の出力信号JDODが“0”となる。この後クロック信号CLKを与えることにより、フリップフロップ24に、このNORゲート23の出力信号JDODが取込まれて格納される(キャプチャされる)。
【0177】
このテスト結果を、フリップフロップ24に格納した後に、NAND演算動作モードを実行する。この場合、非蓄積比較モードを用い、アドレスを変更して、メモリ回路1のデータの読出を行ない、アドレスについての期待値との一致判定結果をフリップフロップ24に格納した後、NAND演算モードが実行されてもよい。また、これに代えて、実施の形態1から3において示した様に、各サイクルごとに各アドレスについて、非蓄積比較モードおよびNAND演算モードが交互に行なわれ、各アドレスについて不良ビットの存在の判定が行なわれてもよい。
【0178】
図32は、NAND演算動作モード時の信号の流れを太線で示す図である。以下、図32を参照して、NAND演算モード時の動作について説明する。このNAND演算動作モード時においては、テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBをともに“0”に設定し、かつ比較制御信号CMP1LA、CMP1LB、CMP0LAおよびCMP0LBをすべて“1”に設定する。この場合、スキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0それぞれにおいて、インバータ20の出力信号にかかわらず、複合論理ゲート21の出力信号が“0”に設定され、NORゲート23が、インバータとして動作する。しかしながら、この場合、NORゲート23の出力信号JDODはNAND演算動作モードにおいては用いられない。
【0179】
テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBが“0”であるため、スキャンフリップフロップ回路SFFP2およびSFFP0それぞれにおいて、前段のスキャンフリップフロップ回路SFFP3およびSFFP1のフリップフロップ24の出力信号と対応のフリップフロップ24に格納されるテスト結果JDOQのNAND演算が複合論理ゲート22により行われて、データ端子R<2>およびR<0>にそれぞれNAND演算結果を示す信号が出力される。
【0180】
図29に示すNOR回路75は、テストスキャンパス回路70aの出力ノードR<2>およびR<0>からの信号RDO<6>およびRDO<4>とテストスキャンパス回路70bの出力ノードR<2>およびR<0>からの信号RDO<2>およびRDO<0>を受けてNOR演算を行なっている。このNOR回路75へ与えられる信号は、それぞれ、2ビットのNAND演算結果であり、さらにこれらの信号についてNOR演算を行なうことにより、8ビットデータすべてのテスト結果QDO<7>−QDO<0>についてのAND演算を行なっていることと等価となる。これにより、メモリ回路1において不良ビットが存在するかを判定し、その判定結果に基づいてパス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。
【0181】
なお、このNAND演算モードおよび非蓄積比較動作モードを行なうテスト制御回路の構成としては、AND演算動作モードと同じ動作処理が実行されるため、先の実施の形態1および実施の形態2において説明したテスト制御回路を利用することができる。
【0182】
以上のように、この発明の実施の形態13に従えば、テストスキャンパス回路において複数ビット位置においてNAND演算結果を出力し、その後NOR演算処理を行なってパス/フェイル判定結果指示信号を生成しており、配線占有面積およびテスト判定回路の規模を低減することができる。
【0183】
[実施の形態14]
図33は、この発明の実施の形態14に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図33に示すメモリテスト回路4においては、メモリ回路1の上位ビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70cは、メモリ回路1のデータビットDO<4>に対応する位置に、シフトイン端子SIDを有し、データビットDO<7>に対応する端部領域に、シフトアウト端子SODを有する。したがって、このテストスキャンパス回路70cは、図33においてその下部からシフトインデータSIDOを受けてデータ転送モード時、図の上方方向に向かってデータを転送する。
【0184】
メモリ回路1の下位ビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70bは、図29に示す構成と同様、データビットDO<3>に対応する領域にシフトイン端子SIDを有し、データビットDO<0>に対応する端部に、シフトアウト端子SODを有する。
【0185】
この図33に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図29に示すメモリテスト回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0186】
この図33に示すメモリテスト回路4においては、テストスキャンパス回路70cのデータ転送モード時のデータ転送方向が異なり、応じて、メモリ回路1からの出力する上位データビットとテストスキャンパス回路70cの出力信号との対応関係が異なるだけである。各スキャンパスにおいて、シフトイン端子SIDから偶数番目のスキャンフリップフロップ回路のNAND演算を行う複合論理ゲートの出力信号をNOR回路75へ与えており、図29に示すメモリテスト回路4と同様の動作が実現され、同様の効果を得ることができる。
【0187】
[実施の形態15]
図34は、この発明の実施の形態15に従うメモリテスト回路4の構成を概略的に示す図である。この図34に示すメモリテスト回路4は、以下の点が、図29に示すメモリテスト回路4の構成と異なる。すなわち、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70aは、そのシフトアウト端子SODがメモリテスト回路4のシリアル出力端子SODOUに接続される。また、メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70dは、データビットDO<0>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、データビットDO<3>に対応する端部にシフトアウト端子SODを有する。このテストスキャンパス回路70dのシフトアウトデータは、メモリテスト回路4の図の下部に設けられた別のシリアル出力端子SODOLを介して出力される。
【0188】
この図34に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図29に示すメモリテスト回路4の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付しその詳細説明は省略する。
【0189】
この図34に示すメモリテスト回路4においても、単にテストスキャンパス回路70dのデータ転送方向が図29に示すテストスキャンパス回路70bのスキャンパスのデータ転送方向と異なり、メモリ回路1の出力する下位データビットとテストスキャンパス回路70dの出力信号との対応関係が異なるだけである。4ビットデータを転送するシリアルスキャンパスにおいて選択的にNOR回路75に結合される信号の関係は、図29に示す回路のそれと同じである。従って、このテストスキャンパス回路70aおよび70dにおける演算操作は、図29に示すテストスキャンパス回路70aおよび70bの動作と同じであり、図29に示すメモリテスト回路4と同様の動作および効果を実現することができる。
【0190】
また、シリアルスキャンパスが、テストスキャンパス回路70aおよび70dそれぞれにおいて形成されるため、これらのテストスキャンパス回路70aおよび70dのデータのシフトアウトを、少ないクロックサイクル数で行なうことが出来る。
【0191】
[実施の形態16]
図35は、この発明の実施の形態16に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図35に示すメモリテスト回路4は、図29に示すメモリテスト回路4の構成と以下の点でその構成が異なっている。すなわち、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70cは、データビットDO<4>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、シフトインデータSIDOを受け、データビットDO<7>に対応する端部にシフトアウト端子SODを有し、メモリテスト回路4のシフトアウト端子SODOUにそのシフトアウト端子SODが結合され、データ転送時、図の上方向に向かってデータを転送する。
【0192】
メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70eは、データビットDO<3>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、テストスキャンパス回路70cと共通にシフトイン信号SIDOを受け、メモリ回路1のデータビットDO<0>に対応する端部にシフトアウト端子SODを有し、シフトアウトデータSODOLをメモリテスト回路4の図の下部に向かって出力する。
【0193】
この図35に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図29に示すメモリテスト回路4の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0194】
この図35に示すメモリテスト回路4の構成においても、メモリ回路1からの上データビットD<7>−D<4>とテストスキャンパス回路70cの出力データの対応関係が、図29に示すテストスキャンパス回路70aのそれと異なるだけであり、NORゲート75に対しては、4ビットシリアルに転送パスにおいて、上流側から偶数番目の出力信号が結合されており、シリアル転送パスにおけるテストスキャンパス回路70cとNORゲート75との間の信号の結合関係は、図29に示す回路と同じである。
【0195】
従って、この図35に示すメモリテスト回路4の構成においても、テストスキャンパス回路70cおよび70eにおいては、図29に示すメモリテスト回路4におけるテストスキャンパス回路70aおよび70bと同様の演算操作が行なわれており、同様の効果を得ることができる。
【0196】
また、テストスキャンパス回路70cおよび70eがそれぞれ個々にシリアルスキャンパスを構成しており、少ないクロックサイクル数で、メモリテスト回路4の格納データを転送することが出来る。
【0197】
[実施の形態17]
図36は、この発明の実施の形態17に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図36に示すメモリテスト回路4は、図35に示すメモリテスト回路と、以下の点で、その構成が異なる。パス/フェイルを判定するNOR回路75が、テストスキャンパス回路70cの出力信号RDO<7>およびRDO<5>を受けるNORゲート75uと、出力スキャンパス70eの出力ノードR<2>およびR<0>からの信号RDO<2>およびRDO<0>を受けるNORゲート75lと、これらのNORゲート75uおよび75lの出力信号を受けてパス/フェイル指示信号PASSを生成するANDゲート75aを含む。
【0198】
この図36に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図35に示すメモリテスト回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0199】
NORゲート75uから上位ビットパス/フェイル指示信号PASUが生成され、NORゲート75lから下位ビットパス/フェイル指示信号PASLが出力される。
【0200】
このNOR回路75の構成においては、メモリ回路1の上位ビットDO<7>−DO<4>に不良ビットが存在する場合には、NORゲート75uの出力信号PASUが“0”となり、またメモリ回路1の下位ビットDO<3>−DO<0>に不良ビットが存在する場合には、NORゲート75lの出力信号がPASLが“0”となる。したがって、不良ビットが存在する場合、上位ビットに不良ビットが存在するかまたは下位ビットに不良ビットが存在するかを識別することができる。したがって、パス/フェイル指示信号PASSが“0”であり、不良ビットの存在を示しているとき、これらの信号PASUおよびPASLを見ることにより、上位ビットおよび下位ビットのいずれに不良ビットが存在するかを識別することができる。
【0201】
なお、ANDゲート75aの出力するパス/フェイル指示信号PASSを故障診断に用いない場合には、ANDゲート75aは省略することができる。
【0202】
NAND演算操作および非蓄積比較動作モード時の動作は、先の図29に示すメモリテスト回路4と同様に実行される。これにより、テスト回路の配線レイアウト面積を低減でき、また判定用の回路の占有面積を低減することができる。
【0203】
なお、NAND演算とNOR演算を行なってパス/フェイルを判定する構成において、メモリ回路として、10ビットデータを入出力するメモリ回路が用いられても、この8ビットデータを入出力するメモリ回路1と同様の接続を、テストスキャンパス回路において行ない、フリップフロップに対する入力信号に代えて、直列転送パスを形成する複合論理ゲートの出力信号を選択的にNOR回路に接続することにより、同様の効果を得ることができる。
【0204】
また、メモリ回路の入出力データビット数は、8ビットまたは10ビットに限定されず、他のビット数であってもよい。メモリテスト回路内におけるスキャンパスにおいて、AND演算またはNAND演算が行なわれるように、1ビットおきのテストスキャンパス回路においてNAND演算またはAND演算を行なうように構成することにより、任意の幅のデータビットのメモリ回路に対するメモリテスト回路を小占有面積で実現することができる。
【0205】
また、試験対象の回路として、メモリ回路に限定されず、出力データの期待値を予め設定することができかつ出力データビットすべてについて期待値との一致/不一致を判定するテストモードを有する回路であれば、本発明は適用可能である。
【0206】
【発明の効果】
以上のように、この発明に従えば、内部回路の出力データビットと期待値との一致/不一致を全ビットに判定する機能を有するテスト回路において、まず、出力データビット個々の不良判定結果を所定数ビット単位で縮退し、該縮退結果をさらに1ビット判定結果に縮退して出力している。したがって、最終段の判定回路の回路規模を低減でき、またこの最終段判定回路に対する配線レイアウト面積を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1に示すメモリ回路の上位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図3】図1に示すメモリ回路の下位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図4】図1に示すテストスキャンパス回路の構成を示す図である。
【図5】図4に示すテストスキャンパス回路における非蓄積比較動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図6】図4に示すテストスキャンパス回路におけるAND演算動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図7】図1に示すテスト制御信号を発生する回路の構成を示す図である。
【図8】図4に示すテストスキャンパス回路における初期設定モード時の信号の流れを示す図である。
【図9】図4に示すテストスキャンパス回路における蓄積比較モード時の信号の流れを示す図である。
【図10】図4に示すテストスキャンパス回路の直列転送モード時の信号の流れを示す図である。
【図11】図7に示すテスト制御回路の制御動作を示すタイミング図である。
【図12】図7に示すテスト制御回路の制御動作を示すタイミング図である。
【図13】この発明の実施の形態2に従うテスト制御回路の構成を示す図である。
【図14】図13に示すテスト制御回路の制御動作を示すタイミング図である。
【図15】この発明の実施の形態3に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図16】図15に示すメモリテスト回路の動作を示すタイミング図である。
【図17】この発明の実施の形態4に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図18】この発明の実施の形態5に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図19】この発明の実施の形態6に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図20】この発明の実施の形態7に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図21】図20に示すメモリ回路の上位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図22】図20に示すメモリ回路の下位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図23】図20に示すテストスキャンパス回路の構成を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態8に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図25】この発明の実施の形態9に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図26】この発明の実施の形態10に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図27】この発明の実施の形態11に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図28】この発明の実施の形態12に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図29】この発明の実施の形態13に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図30】図29に示すテストスキャンパス回路の構成を示す図である。
【図31】図30に示すテストスキャンパス回路の非蓄積比較動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図32】図30に示すテストスキャンパス回路のNAND演算動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図33】この発明の実施の形態14に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図34】この発明の実施の形態15に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図35】この発明の実施の形態16に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図36】この発明の実施の形態17に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1,50 メモリ回路、4,40 メモリテスト回路、2a−2d,2 テストスキャンパス回路、3a−3d AND回路、21,22 複合論理ゲート、23 NORゲート、24 フリップフロップ、30 テスト制御回路、60,60a,60b テストスキャンパス回路、75 NOR回路、75u,75lNORゲート、75a ANDゲート。
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体回路装置をテストする試験回路装置に関し、特に半導体メモリ回路と共に共通のチップに集積化される組込み試験回路装置に関する。より特定的には、この発明は、半導体メモリ回路の出力データビットに従って不良ビットが存在するかを判定する機能を備える試験回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ASIC(特定用途向け半導体集積回路装置)においては、メモリ回路(RAM:ランダム・アクセス・メモリ)が組み込まれることが多い。このような半導体集積回路装置内に組み込まれたメモリ回路が正しく動作するかを確認するために、外部からの制御によりこのメモリ回路を直接テストすることが要求される。このため、内部のメモリ回路に対し、外部から直接データの入出力を制御することができるように、テスト用回路が組み込まれることが多い。集積回路装置内部で、メモリ回路に不良ビットが存在するかを判定する自己診断機能を備えるテスト回路の構成の一例が、特許文献1(特開2002−157899号公報)に示されている。
【0003】
この特許文献1に示される半導体集積回路装置装置においては、擬似乱数を発生する乱数発生回路を用いてメモリ回路に対するアドレスおよび書込データを生成する。この乱数発生回路は、アドレス数の周期でその擬似乱数の発生パターンが一巡する。全アドレスにデータを書込んだ後、再び、この乱数発生回路の擬似乱数パターンに従ってアドレス指定して、比較回路で読出データと書込データとを比較する。アドレスレジスタおよびデータ入力レジスタがシフトレジスタを構成しており、これらのレジスタにシフト動作を行なわせることにより、書込データが、所定サイクル前のアドレスに等しくなり、書込時と読出時とで、同じデータがデータ入力レジスタに格納され、期待値として利用される。比較回路において全出力ビットの論理レベルの一致/不一致を判定する。この比較回路の判定結果信号を外部へ出力することにより、不良ビットが存在するかを判定する。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−157899号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようなメモリ回路からの読出データと期待値の比較を行ない、全ビットについて、正常であるかを判定する回路を利用する場合、比較回路の規模が大きくなる。すなわち、比較回路は、全ビットについて、期待値と読出データビットとの一致/不一致を検出し、その検出結果が、すべて正常であるかを判定することが要求される。したがって、全ビットについての正常/不良検出結果を1ビットの判定結果信号に縮退する場合、この1ビット判定結果信号を生成する回路の規模が大きくなり、占有面積が増大する。前述の特許文献1においては、最終の判定結果を出力する比較回路の構成については明確には示していない。
【0006】
また、全ビットについて期待値との一致検出結果を並列に転送して1ビットの最終判定結果信号を生成する場合、その配線レイアウト面積が増大し、テスト回路の占有面積が大きくなるという問題が生じる。
【0007】
それゆえ、この発明の目的は、集積回路装置の内部回路の機能診断を小占有面積で行なうことのできる試験回路装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る試験回路装置は、複数ビット幅のデータを出力する被試験回路の不良を検出する試験回路装置であり、被試験回路の出力ビットに対応して配置され、データ転送時にシリアルにデータを転送するシリアル転送パスを形成することのできる複数のスキャンフリップフロップ回路を含む。各スキャンフリップフロップ回路は、被試験回路から与えられる対応のビットと期待値とを比較する比較回路と、この比較回路の出力信号とシリアルに転送されるデータの一方を選択する選択回路と、この選択回路の出力信号に対応する信号を格納するフリップフロップとを含む。
【0009】
この発明に係る試験回路装置は、さらに、複数のスキャンフリップフロップ回路の所定のスキャンフリップフロップ回路の選択回路の出力信号を並列に受けて所定の論理処理を施して出力する論理回路を含む。この論理回路の入力ビット数は、複数のスキャンフリップフロップ回路の数よりも少ない。
【0010】
不良ビットの存在を検出する論理回路に対し、全ビットの良/不良を同時に判定せず、所定数のビット単位でスキャンフリップフロップ回路において判定を行なう。論理回路に対しては、スキャンフリップフロップ回路のうちの所定のスキャンフリップフロップ回路の出力信号が伝達される。したがって、この論理回路の入力数が複数のスキャンフリップフロップ回路の数よりも低減され、応じてその回路規模が低減され、また、この論理回路に対する配線レイアウト面積も低減される。
【0011】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従う試験回路装置の構成を概略的に示す図である。この試験回路装置は、メモリ回路(RAM:ランダム・アクセス・メモリ)1からの8ビットの出力データDO<7>−DO<0>を受け、不良ビットが存在するかを判定するRAMテスト回路4で構成される。
【0012】
このRAMテスト回路4は、メモリ回路1の14ビット出力端子DO<7>−DO<4>からの出力データビットFDO<7>−FDO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路2aと、メモリ回路1の下位4ビットのデータ出力端子DO<3>−DO<0>からのデータビットをFDO<3>−FDO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路2bを含む。
【0013】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bは、シリアル入力SIDおよびシリアル出力SODがシリアルに接続されて内部でデータ転送モード時シリアルに他データを転送するスキャンパスを構成する。これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bの各々は、データ入力端子IDO<3>−IDO<0>とデータ出力端子P<3>−P<0>およびQ<3>−Q<0>とクロック入力端子CLKと制御信号入力端子群を含む。
【0014】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bに対する制御信号は、テストモードフィードバック信号TMFB、テストモードシフトイン信号TMSI、比較制御信号CMP1LA、CMP0LA、CMP1LBおよびCMP0LBを含む。比較制御信号CMP0LA等は、期待値データに基づいて生成される。
【0015】
RAMテスト回路4は、さらに、テストスキャンパス回路2aの出力端子P<2>およびP<0>からの信号PDO<6>およびPDO<4>とテストスキャンパス回路2bの同じ位置の出力端子P<2>およびP<0>からの出力信号PDO<2>およびPDO<0>を受けて、不良ビットの存在/不存在を示すパス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路(論理回路)3aを含む。
【0016】
このAND回路3aに対し、テストスキャンパス回路2aおよび2bからそれぞれ2ビットの信号を伝達することにより、不良ビット検出のための論理回路を、4入力AND回路3aで構成することができ、全ビット(8ビット)を受ける構成に比べて、ゲートのレイアウト面積を低減でき、またAND回路3aに対して信号を伝達する配線の占有面積を低減することができる。
【0017】
メモリ回路1に対しては、8ビットの入力データDI<7>−DI<0>、データ書込を制御するライトイネーブル信号WEが与えられ、また5ビットのアドレス信号A<4>−A<0>が与えられる。
【0018】
図2および図3は、図1に示すメモリ回路1の構成を概略的に示す図である。図2には、メモリ回路1の上位ビットに対応する部分の構成を示し、図3には、メモリ回路1の下位ビットに対応する部分の構成を示す。図2において、メモリ回路1は、それぞれが行列状に配列される32ビットのメモリセルを有するメモリセルアレイMCA4−MCA7を含むメモリマットMMUと、アドレスビットA<4>−A<2>をデコードし、メモリセル行を選択するワード線選択信号X0U−X7Uを生成してメモリセルアレイMCA4−MCA7へ与えるXデコーダ10と、アドレスビットA<1>およびA<0>をデコードし、列選択信号Y0U−Y3Uを生成するYデコーダ12と、Yデコーダ12からの列選択信号Y0U−Y3Uに従ってメモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれから、1列を選択する列選択回路14uを含む。
【0019】
メモリセルアレイMCA4−MCA7においては、8行4列にメモリセルが配置され、32ビットのメモリセルそれぞれに、アドレス0から31が割当てられる。
【0020】
列選択回路14uは、メモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL7−COSEL4を含む。これらのカラムセレクタCOSEL7−COSEL4には共通に、Yデコーダ12からの列選択信号Y0U−Y3Uが与えられる。
【0021】
メモリ回路1は、さらに、メモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれに対応して配置され、活性化時、列選択回路14uにより選択された列へデータビットDI<7>−DI<4>を転送するライトドライバWD7−WD4と、メモリセルアレイMCA7−MCA4それぞれに対応して配置され、活性化時、対応のカラムセレクタCOSEL7−COSEL4により選択された列から読出されたデータを増幅して出力データビットDO<7>−DO<4>を生成するセンスアンプSA7−SA4を含む。ライトドライバWD7−WD4は、ライトイネーブル信号WEがLレベルのときに活性化される。
【0022】
図3を参照して、メモリ回路1は、上位ビットの構成と同様、下位4ビットデータDI<3>−DI<0>およびDO<3>−DO<0>に対応して配置されるメモリセルアレイMCA3−MCA0を含むメモリマットMMLを含む。メモリセルアレイMCA3−MCA0に対して、Yデコーダ12からの列選択信号Y0L−Y3Lに従って列を選択する列選択回路14lが配置される。列選択回路14lは、メモリセルアレイMCA3−MCA0それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL7−COSEL4を含む。
【0023】
メモリセルアレイMCA3−MCA0は、それぞれ、図2に示すメモリセルアレイMCA7−MCA4と同様、8行4列に配置される32ビットのメモリセルを有し、それぞれアドレス0から32が割当てられる。Xデコーダ10は、アドレスビットA<4>−A<2>に従ってワード線選択信号X0L−X7Lを生成してメモリセルアレイMCA3−MCA0の1行を選択する。
【0024】
Yデコーダ12は、アドレスビットA<1>−A<0>に従って列選択信号Y0L−Y3Lを生成し、メモリセルアレイMCA3−MCA0それぞれにおいて、4列のうちの1列を特定する。カラムセレクタCOSEL3−COSEL0が、この列選択信号Y0L−Y3Lに従って対応のメモリセルアレイから、1列を選択する。
【0025】
カラムセレクタCOSEL3−COSEL0に対応して、それぞれ入力データビットDI<3>−DI<0>を受け、活性化時対応の選択列にデータを書込むライトドライバWD3−WD0が配置され、また、活性化時、選択列上のメモリセルのデータを増幅して出力データビットDO<3>−DO<0>を生成するセンスアンプSA3−SA0が設けられる。5ビットのアドレス信号A<4>−A<0>を与えることにより、32アドレスのうちの1アドレスが指定され、メモリセルアレイMCA7−MCA0それぞれから1ビットのメモリセルが選択され、合計8ビットのデータの入出力が行なわれる。
【0026】
図4は、図1に示すテストスキャンパス回路2aおよび2bの構成の一例を示す図である。図4においては、これらのテストスキャンパス回路2aおよび2bは同一構成を有するため、テストスキャンパス回路2を代表として示す。
【0027】
図4において、テストスキャンパス回路2は、データ転送モード時、シフトイン端子SIDとシフトアウト端子SODの間にシリアルデータ転送パスを形成するスキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0を含む。これらのスキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0は、同一構成を有しており、図4においては図面を簡略化するために、スキャンフリップフロップ回路SFF3の構成要素に対してのみ参照番号を付す。
【0028】
スキャンフリップフロップ回路SFF3は、入力ノードIDO<3>に与えられるデータビットを受けるインバータ20と、インバータ20の出力信号と比較制御信号CMP1LおよびCMP0Lを受ける複合ゲート回路21と、シリアルに転送されるデータSIとテストモードシフトイン信号TMSIとテストモードフィードバック信号TMFBとシリアルアウト信号とを受ける複合ゲート回路22と、複合ゲート回路21および22が出力信号に従って内部信号JDODを生成するNORゲート23と、NORゲート23の出力データJDODをクロック信号CLKに同期して取込みラッチする(キャプチャする)フリップフロップ(FF)24を含む。
【0029】
フリップフロップ24の格納データJDOQが、スキャンフリップフロップ回路SFF3の複合論理ゲート22へ与えられ、また次段のスキャンフリップフロップ回路SFF2に対するシフトアウトデータとして出力される。
【0030】
スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、内部の信号JDODから信号P<3>−P<0>が生成され、またフリップフロップ24の格納データJDOQに従って出力データQ<3>−Q<0>が生成される。
【0031】
複合論理ゲート21は、等価的に、比較制御信号CMP1Lとメモリ回路1からの対応のデータビットIDOを受けるORゲートと、インバータ20の出力信号と比較制御信号CMP0Lを受けるORゲートと、これらのORゲートの出力信号を受けるNANDゲートを含む。
【0032】
複合論理ゲート22は、シリアルに前段のスキャンフリップフロップ回路から転送されるシフトインデータSIとテストモードシフトイン信号TMSIとを受けるORゲートと、テストモードフィードバック信号TMFBとフリップフロップ24の格納データJDOQを受けるORゲートと、これらのORゲートの出力信号を受けるANDゲートとを含む。
【0033】
この複合論理ゲート22およびNORゲート23によりこのスキャンフリップフロップ回路SFFの出力信号を選択する選択回路が構成され、NORゲート23が第1の選択ゲートに対応し、複合論理ゲート22が、第2の選択ゲートに対応する。
【0034】
スキャンフリップフロップ回路SFF3およびSFF1の信号入力ノードCMP0Lに比較制御信号CMP1LAおよびCMP0LAが与えられ、スキャンフリップフロップ回路SFF2およびSFF0の信号入力ノードCMP0Lには、比較制御信号CMP1LBおよびCMP0LBが与えられる。これらの比較制御信号は期待値に基づいて生成されるため、偶数ビットおよび奇数ビットで期待値を異ならせることができる。
【0035】
次に、この図1に示すAND回路3aを不良ビット検出用論理回路として用いるテスト動作について説明する。AND回路3aを用いる場合、各クロックサイクル毎に、パス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。まず、非蓄積比較モードが設定される。図5は、この非蓄積比較モードにおける信号の流れを太線で示す図である。この非蓄積比較動作モードにおいては、信号TMSIおよびTMFBが“1”に設定される。比較制御信号は、期待値“0”の比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“1”、CMP0Lを“0”に設定する。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“0”、比較制御信号入力ノードCMP0Lを“1”に設定する。
【0036】
テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBが共に“1”であるため、複合論理ゲート22の出力信号は“0”であり、NORゲート23がインバータとして動作し、複合論理ゲート21の出力信号を選択する。
【0037】
与えられたデータIDO(ノードとそこに与えられる信号を同一符合で示す)が期待値と一致している場合には、複合論理ゲート21において、両ORゲートの出力信号が“1”となり、NORゲート23からの出力信号JDODが“1”となる。一方、与えられたデータIDOが期待値と異なる場合には、複合論理ゲート21において、入力段のORゲートの一方の出力信号が“0”となり、その出力信号が“1”となる。応じて、NORゲート23からの出力信号JDODが“0”となる。
【0038】
フリップフロップ24にクロック信号CLKを与えることにより、このNORゲート23の出力信号JDODがフリップフロップ24に取り込まれて格納される(キャプチャされる)。
【0039】
図1に示すAND回路3aに対し、テストスキャンパス回路2aおよび2bの出力信号が全ビット与えられている場合には、非蓄積比較モードを用いて、アドレスを変更してメモリ回路1のデータの読出を行なうことにより、各クロックサイクルで、パス/フェイル指示信号PASSに基づいて、不良ビットの存在を識別することができ、応じて不良アドレスを検出することができる。しかしながら、8ビットのうち4ビットの判定結果が1クロックサイクルにおいてAND回路3aに与えられているだけであるため、続いて、AND演算モードを実行する。この場合、データ転送方向は、全て、テストスキャンパス回路において同一であり、データ転送方向を通常のシリアル転送モード時のデータ転送方向と同一としてAND演算を行なうことが出来る。
【0040】
図6は、このAND演算モード時の信号の流れを太線で示す図である。AND演算モードにおいては、信号TMSIおよびTMFBが共に“0”に設定される。一方、比較制御信号CMP1LB、CMP0LB、CMP1LA、およびCMP0LAがすべて“1”に設定される。スキャンフリップフロップ回路SFF2においては、インバータ20の出力信号の状態に係らず、複合論理ゲート21の出力信号がLレベルとなり、NORゲート23が、複合論理ゲート22の出力信号を選択する。
【0041】
信号TMSIおよびTMSBが共に“0”であるため、複合論理ゲート22からは、対応のフリップフロップ24の格納データJDOQ(Q<2>)とスキャンフリップフロップ回路SFF3のフリップフロップ24からのシフトインビットQ<3>をNAND演算処理した結果が出力される。NORゲート23がインバータとして動作するため、このスキャンフリップフロップ回路SFF2においてその出力信号JDODは、データビットQ<3>およびQ<2>をAND演算(・)した結果に等しい。
【0042】
スキャンフリップフロップ回路SFF0においても同様であり、NORゲート23から、複合論理ゲート22によるNAND演算結果の反転値Q<1>・Q<0>が出力信号P<0>として出力される。この信号P<0>およびP<2>が、図1に示すAND回路3aへ与えられる。これにより、全ビットについてのAND演算に基づいてパス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。このため、アドレスを変更しながら、メモリ回路1のデータを読出し、各アドレス毎に非蓄積比較モードおよびAND演算モードを実行することにより、各アドレス毎に不良ビットの存在、および不良アドレスを検出することができる。
【0043】
なお、このメモリ回路1からデータ読出時のアドレス印加態様は、メモリ回路1の入力部にアドレスのスキャンパス回路が存在する場合には、全周期系列でアドレスが1ビットずつシフトインされて、異なるアドレスが順次指定されればよい。またこれに代えて、外部からアドレス指定されるまたはBIST(ビルトイン・セルフテスト回路)がアドレスを生成して与える場合には、これらの回路から与えられればよい。
【0044】
図7は、この発明の実施の形態1におけるテストスキャンパス回路2aおよび2bの動作を制御するテスト制御回路の構成の一例を示す図である。図7において、テスト制御回路30は、クロック信号CLKと動作モード指示信号OPMODEを受けるANDゲートAG1と、比較活性化信号CMPENを受けるインバータIV1と、期待値信号EXPAを受けるインバータIV2と、期待値信号EXPBを受けるインバータIV3と、インバータIV1の出力信号と期待値信号EXPAを受けるORゲートOG1と、インバータIV1およびIV2の出力信号を受けるORゲートOG2と、インバータIV1の出力信号と期待値信号EXPBを受けるORゲートOG3と、インバータIV1およびIV3の出力信号を受けるORゲートOG4を含む。
【0045】
期待値信号EXPAおよびEXPBは、個々にその論理レベルを設定することができ、たとえば期待値信号EXPAは、偶数番号のビットに対応する期待値信号であり、期待値信号EXPBは、奇数番号の出力データビットに対応する期待値信号である。
【0046】
テスト制御回路30は、さらに、ANDゲートAG1の出力信号とORゲートOG1の出力信号を受けて比較制御信号CMP0LAを生成するORゲートOG5と、ANDゲートAG1の出力信号とORゲートOG2の出力信号を受けて比較制御信号CMP1LAを生成するORゲートOG6と、ANDゲートAG1の出力信号とORゲートOG4の出力信号を受けて比較制御信号CMP0LBを生成するORゲートOG7と、ANDゲートAG1およびORゲートOG4の出力信号を受けて比較制御信号CMP1Bを生成するORゲートOG8と、保持モード活性化信号FBENとANDゲートAG1の出力信号を受けてテストモードフィードバック信号TMFBを生成するNORゲートNOG1と、ANDゲートAG1の出力信号とシフトモード活性化信号SIENとを受けてテストモードシフトイン信号TMSIを生成するNORゲートNOG2を含む。
【0047】
このテスト制御回路30へ与えられる期待値信号および制御信号は、外部または組込み試験回路(BIST)から与えられる。
【0048】
メモリ回路(RAM)1からの出力データDO<7:0>を、テストスキャンパス回路4は、データFDO<7:0>として受ける。次に、この図7に示すテスト制御回路30の動作について説明する。
【0049】
[OPMODE=0の場合]
この場合、ANDゲートAG1の出力信号は“0”であり、ORゲートOG5−OG8がバッファ回路として動作し、一方、NORゲートNOG1およびNOG2が、インバータとして動作する。したがって、テストモードフィードバック信号TMFBは、保持モード活性化信号FBENの反転信号となり、またテストモードシフトイン信号TMSIが、シフトモード活性化信号SIENの反転信号となる。比較活性化信号CMPENが“0”のときには、インバータIV1の出力信号は“1”となり、ORゲートOG1−OG4の出力信号が“1”となり、応じてORゲートOG5−OG8からの比較制御信号CMP0LA、CMP1LA、CMP0LBおよびCMP1LBはすべて“1”となる。
【0050】
比較活性化信号CMPENが“1”のときには、インバータIV1の出力信号が“0”となり、ORゲートOG1がバッファ回路として動作する。ORゲートOG5−OG8のすべてがバッファ回路として動作している。したがって、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが、期待値信号EXPAおよびEXPBと同じ論理レベルの信号となり、一方、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが、期待値信号EXPAおよびEXPBの論理レベルを反転した信号となる。
【0051】
(i) 初期設定モード:
この初期設定モードにおいては、比較活性化信号CMPENを“0”、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SINを共に“0”に設定する。この状態においては、テスト制御回路30から出力される信号CMP1LB、CMP0LB、CMP1LA、CMP0LA、TMSIおよびTMFBがすべて“1”に設定される。この場合、図8にその信号の流れを示すように、スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて複合論理ゲート21および22の出力信号が共に“0”となり、応じて、NORゲート23の出力信号JDODが“1”となる。クロック信号CLKを与えることにより、フリップフロップ24に、“1”が設定される。
【0052】
(ii) 蓄積比較モード:
この蓄積比較モードにおいては、保持モード活性化信号FBENを“1”に設定し、かつシフトモード活性化信号SIENを“0”に設定する。この場合、テスト制御回路30において、NORゲートNOG1からのテストモードフィードバック信号TMFBが“0”となり、一方、テストモードシフトイン信号TMSIが“1”となる。この状態で、期待値“0”と比較を行なう場合には、比較活性化信号CMPENを“1”に設定し、期待値信号EXPAおよびEXPBを共に“0”に設定する。この場合、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが共に“1”となり、一方、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが共に“0”となる。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、信号CMPEN、EXPA、およびEXPBをすべて“1”に設定する。この場合、期待値“0”の状態と逆となり、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“0”となり、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが“1”となる。
【0053】
蓄積比較動作モードにおいては、図9にその信号の流れを示すように、入力信号IDO<3>−IDO<0>がそれぞれ、スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて複合論理ゲート21により対応の期待値との一致/不一致が検出され、NORゲート23から判定結果を示す信号JDODが出力される。この蓄積比較動作モード時においてはクロック信号CLKによりフリップフロップ24に信号JDODを格納する。
【0054】
蓄積比較動作モードの前には、初期設定モードが実行され、フリップフロップ24には“1”が格納されている。したがって、不良ビットが検出されない間は、フリップフロップ24には“1”が格納される。不良ビット検出時には、フリップフロップ24に“0”が格納される。アドレスを全アドレスにわたって変化させて、メモリ回路1からのデータの読出を行なう。この蓄積比較モードを用いることにより、メモリ回路1の出力データビットのテスト結果が、対応のフリップフロップ24に保持される。このフリップフロップ24に格納されたデータを、以下に説明するシフトモードで読出すことにより、不良ビットの位置を検出することができる。この不良ビット(データ端子単位)を、たとえば冗長ビットで置換する。
【0055】
(iii) 直列シフトモード:
この直列シフトモードにおいては、比較活性化信号CMPENおよび保持モード活性化信号FBENを“0”に設定し、シフトモード活性化信号SIENを“1”に設定する。この状態では、図7に示すように、シフトモード活性化信号SIENが、NORゲートNOG2により反転されて、テストモードシフトイン信号EMSIが“0”となる。残りの信号については、インバータIV1の出力信号が“1”であるため、信号CMP1LB、CMP0LB、CMPLA、CMP0LAが“1”となり、また、テストモードフィードバック信号TMFBが、保持モード活性化信号FBENが“0”であるため、“1”となる。
【0056】
この直列シフトモードの場合、図10にその信号の流れを太線で示すように、スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、複合論理ゲート21の出力信号は“0”に固定され、一方、複合論理ゲート22は、そのシフトイン端子SIに与えられた信号を反転して伝達する状態に設定される。NORゲート23が、インバータとして動作するため、フリップフロップ24へは、シフトイン端子SIへ与えられたデータが格納される。このフリップフロップ24の出力は、次段のスキャンフリップフロップ回路のシフトイン端子SIに結合されており、このテストスキャンパス回路2において、フリップフロップ24を介して直列にデータを転送するシリアルスキャンパスが構成され、クロック信号CLKをトグルすることにより、順次フリップフロップ24を介してデータを転送することができる。
【0057】
(iv) 非蓄積比較動作モード:
この非蓄積比較動作モードにおいては、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENを共に“0”に設定する。これにより、テスト制御回路30からのテストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが共に“1”となる。これにより、図5に示される信号の流れを実現することができる。期待値“0”と比較を行なう場合には、信号CMPEN、EXPAおよびEXPBをすべて“0”に設定する。この場合には、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“1”となり、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが “0”となる。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、信号CMPEN、EXPAおよびEXPBをすべて“1”に設定する。これにより、期待値“0”のときと逆に、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“0”となり、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBが“1”となる。
【0058】
(v) AND演算モード:
このAND演算モードにおいては、比較活性化信号CMPENを“0”に設定し、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENを共に“1”に設定する。したがって、ORゲートOG1−OG4の出力信号はすべて、“1”となり、比較制御信号CMP1LA、CMP1LA、CMP0LBおよびCMP1LBが“1”となる。一方、NORゲートNOG1およびNOG2により、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となる。これにより、図6に示す信号の流れを実現することができる。
【0059】
この動作モード指示信号OPNODEが“0”の場合には、複数の動作モードを、信号CMPEN、EXPA、EXPB、FBENおよびSIENで制御することができる。この動作モード指示信号OPMODEが“0”のときには、クロック信号CLKと独立に、このテスト制御回路30の出力信号の状態を設定することができる。
【0060】
なお、通常動作モード時においては、このテストスキャンパス回路4は用いられない。この場合、メモリ回路1の出力信号IDO<i>とテストスキャンパス回路4の出力信号Q<i>の一方を選択するセレクタにより、データメモリ回路1からのデータビットが選択されて、対応のロジックへ与えられてもよい。また、これに代えて、信号TMSIおよびTMFBおよびCMP0Lを“1”に設定し、信号CMP1Lを“0”に設定して複合論理ゲート21およびNORゲート23を介して信号P<i>メモリ回路の出力データビットIDO<i>に従って生成されて図示しないロジックへ与えられてもよい。
【0061】
[OPMODEが“1”のとき]
動作モード指示信号OPMODEが“1”の場合には、ANDゲートAG1がバッファ回路として動作し、クロック信号CLKと同相の信号を出力する。したがって、クロック信号CLKが“0”のときには、上述の動作モード指示信号OPMODEが“0”と同じ動作モードを実現することができる。一方、クロック信号CLKが“1”の場合には、ANDゲートAG1の出力信号が“1”となり、信号CMPEN、EXPA、EXPB、FBENおよびSIENの状態に係らず、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となり、一方、比較制御信号CMP1LB、CMP0LB、CMP1LAおよびCMP0LAが“1”となる。これらの信号の論理レベルは、図6に示すAND演算モードにおける論理レベルと等しく、したがって、クロック信号CLKが“1”のときに、AND演算モードが設定される。
【0062】
したがって、クロック信号CLKが“0”のときに、メモリ回路1からのデータビットについての良/不良判定動作を行なえば、クロック信号CLKが“1”のときに、AND演算を実行して、パス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。
【0063】
図11は、非蓄積比較モードおよびAND演算モードを行なったときの図7に示す回路の動作を示すタイミング図である。図11において、@CMP1が、非蓄積比較動作モード期間を示し、@ANDは、AND演算モード期間を示す。イか、図11を参照して、動作モード指示信号OPMODEが“1”のときの動作について説明する。
【0064】
比較活性化信号CMPEN、期待値信号EXPAおよびEXPBを“1”に設定し、保持モード活性化信号FBENおよびシフトイン信号SIENを“0”に設定する。この場合、クロック信号CLKの状態に係らず、ORゲートOG5およびOG7からの比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBは、“1”に維持される。一方、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBは、クロック信号CLKに同期して変化する。また、NORゲートNOG1およびNOG2からの信号TMFBおよびTMSIは、クロック信号CLKと逆相で変化する。
【0065】
サイクルN−1においてメモリ回路1から出力されたデータdo1は、非蓄積比較動作期間@CMP1において、その一部のビットについて図1に示すAND回路3aにより比較される。クロック信号CLKが“1”となると、テストスキャンパス回路4においてフリップフロップ24が対応のNORゲート23の出力信号を読込み格納し、かつ転送する。したがって、このデータdo1について各フリップフロップ24においてクロック信号CLKの立上がりに同期して取り込まれて転送されて、データp1がデータQDO<7:0>として出力される。信号TMFBおよびTMSIが“0”であるため、各フリップフロップ24のデータについて2ビット単位でAND演算が行なわれ、NORゲート23から各2ビットについての演算結果を示すデータp1aが出力される。したがってデータPDO<6>は、データビットQDO<6>およびQDO<7>についてのAND演算結果を示し、データPDO<4>は、データビットQDO<4>およびQDO<5>についてのAND演算結果を示す。同様に、データビットPDO<2>は、データビットQDO<2>およびQDO<3>についのAND演算結果を示し、データビットPDO<0>は、データビットQDO<0>およびQDO<1>についてのAND演算結果を示す。したがってこのデータp1aが図1に示すAND回路3へ与えられ、AND演算が行なわれて、パス/フェイル指示信号pass1が出力される。この場合のパス/フェイル指示信号pass1は、データビットQDO<7>−QDO<0>についてのAND演算結果を示す。
【0066】
サイクルNにおいて、クロック信号CLKが“0”に立下がると、信号TMFBおよびTMSIが“1”となり、テストスキャンパス回路4においては、各スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、複合論理ゲート21が出力信号が選択されて出力されるため、非蓄積比較動作が再び開始される。この場合、メモリ回路1から読出されたデータDOに対応するデータp2が出力される。このとき、フリップフロップ24は、ラッチ状態にあり、クロック信号CLKの立上がりに同期して取込まれたデータp1が格納された状態に維持される。
【0067】
サイクルN+1において再びクロック信号CLKが“1”に立上がると、再び、信号TMFBおよびTMSIが“0”となり、フリップフロップがデータp2を取込みラッチし、かつ出力する。このとき、また信号TMFBおよびTMSIが“0”となり、AND演算がデータp2について実行され、2ビット単位でのAND演算結果を示すデータp2aが出力され、パス/フェイル指示信号pass2が生成される。以降、クロック信号CLKの立上がりおよび立下がりに同期してAND演算期間@ANDおよび非蓄積比較動作期間@CMP1が繰返し設定されて判定動作が実行される。
【0068】
期待値信号EXPAおよびEXPBが“1”のときには、メモリ回路1から出力されるデータFDO<7:0>がデータQDO<7:0>として出力され、2ビット単位のAND演算結果が各サイクルのAND演算期間@ANDにおいてPDO<7:0>として出力され、そのうち4ビットの信号がAND回路3へ与えられる。したがって、メモリ回路1からの出力データFDO<7:0>が全て期待値と同じ“1”のときには、パス/フェイル指示信号PASSが、“1”となり、不良ビットの存在を検出することができる。
【0069】
図12は、メモリ回路からの出力データビットの期待値が“0”のときの動作を示すタイミング図である。以下、図12を参照して、期待値が“0”のときの動作について説明する。
【0070】
期待値が“0”のときには、期待値信号EXPAおよびEXPBを“0”に設定する。比較活性化信号CMPENを“1”、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENは“0”に設定する。この場合、テストスキャンパス回路4においては、各スキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0それぞれにおいて、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBが“1”に固定されるため、非蓄積比較期間@CMP0において比較制御信号CMP0LAおよびCMPLBが“0”となると、その入力データビットFDO<7:0>の反転値がデータPDO<7:0>として出力される。したがって、期待値“0”とデータビットとが一致している場合には、入力データビットの反転値“1”が出力され、一致検出示される。
【0071】
この状態で、図11に示すタイミング図と同様、クロック信号CLKの立上がりに応じて、信号TMFBおよびTMSIが“0”となると、シフト動作が行なわれるため、データPDO<7:0>は、2ビット単位のAND演算結果を示すデータとなる。したがって、AND回路3において、パス/フェイル指示信号pass1およびpass2を、それぞれデータp1aおよびp2aに基づいて生成することにより、全ビットが“0”であるかについての判定結果を示す信号を生成することができる。
【0072】
クロック信号CLKが“0”にされると、信号TMFBおよびTMSIが“1”となり、再びメモリ回路から与えられるデータdo3についての非蓄積比較動作モードが実行される。
【0073】
したがって、動作モード指示信号OPMODEを“1”に設定し、メモリ回路の出力データビットの期待値に応じて期待値信号EXPAおよびEXPBを設定することにより、クロック信号CLKの各サイクルで、メモリ回路から読出されるデータについてのパス/フェイル判定結果を1サイクル遅れたサイクルにおいて出力することができ、各サイクルで、AND演算を実行することができる。
【0074】
なお、偶数ビットおよび奇数ビットについて異なる期待値について一致/不一致を判定する場合、期待値“1”のビットに対しては、対応のデータビットと同一の論理レベルの信号が出力されるため、一致検出時には“1”が出力され、期待値が“0”のビットについては、入力データビットの論理レベルの反転値が出力されるため、一致時には、“1”が出力される。従って、隣接ビットにおいて期待値が異なる場合においても、期待値とメモリ回路からの対応のデータビットとの論理レベルが一致している場合には、“1”が出力されるため、同様、隣接2ビットについてAND演算を行う事により、シリアルスキャンパスにおいて隣接する2ビットについての期待値との一致/不一致を検出することができ、その検出結果をAND回路3aへ与えることにより、全ビットの良/不良を正確に判定することが出来る。
【0075】
なお、上述の説明においては、メモリ回路1は、8ビットデータを出力している。しかしながら、このメモリ回路1の出力するデータビットの数は、用いられる用途に応じて適当に定められればよい。
【0076】
テストスキャンパス回路においても、2つのグループに分割される必要はなく、さらに多くのグループに分割されてもよい。
【0077】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、テストスキャンパス回路の出力信号を間引いてAND回路へ与えており、テスト回路の規模を低減することができ、また配線占有面積を低減することができる。
【0078】
[実施の形態2]
図13は、この発明の実施の形態2に従うテスト制御回路の構成を示す図である。この図13に示すテスト制御回路30の構成は、以下の点が、図7に示すテスト制御回路30の構成と異なっている。すなわち、動作モード指示信号OPMODEに対し、ANDゲートAG2と、クロック信号CLKに同期してANDゲートAG2の出力信号を取りこむフリップフロップ(FF)35aと、このフリップフロップ35aの出力信号OPMを反転してANDゲートAG2へ与えるインバータIV4が設けられる。ANDゲートAG2は、動作モード指示信号OPMODEとインバータIV4の出力信号を受ける。したがって、動作モード指示信号OPMODEが“1”のときには、1クロックサイクル毎に、このフリップフロップ35aの出力信号OPMの論理レベルが変化する。このフリップフロップ35aの出力信号OPMがORゲートOG5−OG8およびNORゲートNOG1およびNOG2へ与えられる。
【0079】
また、ORゲートOG5−OG8およびNORゲートNOG1およびNOG2の出力に、クロック信号CLKに同期して与えられた信号を取込みラッチしかつ出力するフリップフロップ35b−35gが設けられる。この図13に示すテスト制御回路30の他の構成は図7に示すテスト制御回路30の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0080】
図14は、図13に示すテスト制御回路を用いた場合の期待値が“0”のときのテスト動作を示すタイミング図である。以下、図14を参照して、この図13に示す回路の動作について説明する。
【0081】
[OPMODEが“0”のとき]
この状態においては、クロック信号CLKが1回以上与えられると、フリップフロップ35aが、クロック信号CLKに同期して、ANDゲートAG2の出力信号を取込み格納するため、このフリップフロップ35aの出力信号OPMが、“0”に設定され、ORゲートOG5−OG8がバッファ回路として動作し、NORゲートNOG1およびNOG2がインバータとして動作する。これらのゲートの出力信号はフリップフロップ35b−35gを介して転送されるため、フリップフロップ35b−35gからは、テスト制御回路30へ与えられる信号が、1クロックサイクル遅れて出力される。すなわち、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは、それぞれ保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENよりも1クロックサイクル遅れて変化する。
【0082】
テストスキャン回路4においては、クロック信号CLKに従ってフリップフロップが与えられたデータを取りこみ出力する。メモリ回路からは、クロック信号に従ってデータが読み出されてテストスキャン回路4へ転送される。従って、図11および12に示す動作と同様の動作を実現することができる。
【0083】
すなわち、動作モード指示信号OPMODEが“0”のときには、フリップフロップ35b−35gの作用により、出力信号CMP0LA、CMP1LA、CPM0LB、CMP1LB、TMSI、およびTMFBが、1クロックサイクル遅れて変化することを除いて、、図7に示すテスト制御回路30と同じテスト動作を実現することができる。
【0084】
[OPMODEが“1”のとき]
動作モード指示信号OPMODEが“1”のときには、フリップフロップ35aの出力信号OPMは、クロック信号CLKの各サイクルごとにその論理レベルが変化する。フリップフロップ35aの出力信号OPMが“1”となると、フリップフロップ35b−35eの入力信号は“1”になり、フリップフロップ35fおよび35gの入力信号が“0”となる。したがって、次のクロックサイクルにおいてフリップフロップ35b−35gの出力信号が変化し、比較制御信号CMP0LA、CMP1LA、CMP0LBおよびCMP1LBが“1”となり、またテストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となる。したがって、この状態により、図11および図12に示すように、AND演算期間@ANDが設定される。
【0085】
フリップフロップ35aの出力信号OPMが“0”となると、ORゲートOG5−OG8がバッファ回路として動作し、NORゲートNOG1およびNOG2がインバータとして動作する。したがって、フリップフロップ35fおよび35gには、保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENの反転信号がそれぞれ伝達される。
【0086】
フリップフロップ35b−35gに対しては、比較活性化信号CMPENの論理レベルに応じてその入力信号の論理レベルが決定される。比較活性化信号CMPENが“1”のときには、ORゲートOG1−OG4がバッファ回路として動作するため、フリップフロップ35b−35gは、期待値信号EXPAおよびEXPBの論理レベルに応じた信号が伝達される。すなわち、フリップフロップ35bおよび35dへは、期待値信号EXPAおよびEXPBと同一論理レベルの信号が伝達され、フリップフロップ35cおよび35eへは、期待値信号EXPAおよびEXPBの論理レベルの反転信号が伝達される。したがって、この場合には、図11および図12に示すように、非蓄積比較動作モードが設定される。
【0087】
図14は、図13に示す回路の動作を示すタイミング図である。以下図14を参照して、図13に示す回路の動作モード指示信号OPMODEが“1”に設定されたときの動作について説明する。
【0088】
図14においては、比較活性化信号CMPENを“1”に設定し、期待値信号EXPAおよびEXPBをともに“0”に設定し、かつ保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENを“0”に設定する。この状態で、連続的にクロック信号CLKを供給する。
【0089】
クロック信号CLKの立上がりに従って、メモリ回路へアクセスが行なわれデータが読出される。サイクルN−1に読出されたデータdo1は、フリップフロップ35aの出力信号OPMが“1”であっても、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは、前のサイクル(N−2)の信号OPMの状態に対応しており、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは“1”であり、このメモリ回路1からのデータdo1に対応して、データPDO<7:0>として、データp1が反転されて出力される。
【0090】
サイクルNにおいては、クロック信号CLKの立上がりに応答して、フリップフロップ35aの出力信号OPMが“0”に立下がる。このクロック信号CLKの立上がりに応答して、フリップフロップ35b−35gがラッチ状態となり、前のサイクルN−1において与えられた信号を出力する。したがって、この場合には、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”となり、比較制御信号CMP1LA、CMP1LB、CMP0LAおよびCMP0LBが“1”となる。したがって、AND演算期間@ANDが設定され、テストスキャンパス回路4内の各スキャンフリップフロップ回路において、フリップフロップが与えられたデータを取込み、その出力QDO<7:0>が、前のサイクルにおける入力信号p1に等しくなる。
【0091】
このとき、テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIが“0”であるため、各スキャンフリップフロップ回路において、図6に示すように、AND演算結果を示すデータp1aが出力されて、AND回路3へ与えられ、パス/フェイル指示信号pass1が生成される。すなわち、フリップフロップ35aの出力信号OPMが“0”のとき、AND演算が実行される。
【0092】
クロック信号CLKがサイクルN+1において“1”となると、フリップフロップ35aの出力信号OPMが再び“1”となる。このときには、サイクルN+1においてメモリ回路1から読出されたデータdo2が、テストスキャンパス回路4の各スキャンフリップフロップ回路へ与えられ、期待値“0”との一致/不一致の比較が実行され、その比較判定結果が出力データp2としてデータ端子PDO<7:0>に出力される。このサイクルN+1においては、フリップフロップは、その入力に与えられていたAND演算結果p1aをラッチし出力する。
【0093】
以降、各サイクルN+2、N+3において、フリップフロップ35aの出力信号OPMに従って、AND演算期間@ANDと非蓄積比較動作モード期間@CMP0とが交互に繰返される。これにより、先の実施の形態1と同様、メモリ回路から読出されるデータについて、クロック信号CLKの1クロックサイクルおきごとに、判定結果を生成することができる。
【0094】
クロック信号CLKが高速であり、テストスキャンパス回路4の判定動作が、このような高速のクロック信号CLKに追随できない場合においても、クロック信号CLKを、ANDゲートAG2およびフリップフロップ35aおよびインバータIV4で分周して、低速のクロック信号を等価的に生成することにより、正確に、テスト判定結果を出力することができる。また、制御信号FBEN、SIEN、CMPENの論理レベルは固定されるため、制御が容易となる。
【0095】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、テスト制御回路として、クロック信号を等価的に分周して、フリップフロップ回路を用いてテストスキャンパス回路4へ、テスト制御信号を与えており、クロック信号CLKの各1サイクル期間を、AND演算期間および非蓄積比較動作モード期間に設定することができる。
【0096】
[実施の形態3]
図15は、この発明の実施の形態3に従うテストスキャンパス回路の構成を概略的に示す図である。この図15に示す出力テストスキャンパス回路4は、以下の点が、図1に示すテストスキャンパス回路4とその構成が異なる。すなわち、パス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3bに対し、テストスキャンパス回路2aおよび2bそれぞれの同じ位置の出力ノードQ<2>およびQ<0>からの信号が与えられる。したがって、このAND回路3bに対しては、テストスキャンパス回路内の各フリップフロップの出力するデータビットQDO<6>、QDO<4>、QDO<2>およびQDO<0>が与えられる。
【0097】
この図15に示すテストスキャンパス回路4の他の構成は、図1に示すテストスキャンパス回路4の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0098】
このスキャンパス回路2aおよび2bの内部構造は、実施の形態1と同様であり、これらに設けられるスキャンフリップフロップ回路の構成も実施の形態1と同様である。
【0099】
この図15に示すテストスキャンパス回路4に対しては、図13に示すテスト制御回路30が用いられる。以下、図16を参照して、この図15に示すテストスキャンパス回路4の動作について説明する。
【0100】
図16においては、比較活性化信号CMPENが“1”に設定され、期待値信号EXPAおよびEXPBがともに“0”に設定、また保持モード活性化信号FBENおよびシフトモード活性化信号SIENも“0”に設定される。この状態においては、図14に示すタイミング図と同様、比較制御信号CMP1LAおよびCMP1LBは“1”に固定され、一方、比較制御信号CMP0LAおよびCMP0LBは、図13に示すフリップフロップ35aの出力OPMよりも1クロックサイクル遅れて変化するため、クロックサイクルNおよびN+2において“1”となり、一方、クロックサイクルN+1およびN+3およびN−1において“0”に設定される。
【0101】
テストモードフィードバック信号TMFBおよびテストモードシフトイン信号TMSIは、この図13に示すフリップフロップ35aの出力信号OPMと逆相で、1クロックサイクル遅れて変化するため、サイクルNおよびN+2においてこれらの信号TMFBおよびTMSIが“0”となり、サイクルN−1、N+1およびN+3において“1”となる。
【0102】
サイクルN−1においてメモリ回路1から読出されたデータdo1は、各テストスキャンパス回路2aおよび2dにおいて取込まれ、対応するデータp1が生成される。この場合、期待値信号EXPAおよびEXPBが“0”に設定されているため、メモリ回路1から読出されたデータのビットの反転値が、データPDO<7:0>として出力される。このデータPDO<7:0>は、サイクルNにおいてクロック信号CLKに同期して各スキャンフリップフロップ回路内のフリップフロップ24に取込まれ、出力データQDO<7:0>が、メモリ回路1において読出されたデータdo1に対応したデータとなる。
【0103】
このとき、信号TMFBおよびTMSIが“0”であるため、スキャンフリップフロップ回路のフリップフロップ24に格納されたデータに対し、複合論理ゲートによりAND演算処理が実行され、データPDO<7:0>として、AND演算結果データp1aが生成される。このサイクルNにおいて生成されたAND演算結果データp1aは、次のクロックサイクルN+1において各スキャンフリップフロップ回路内のフリップフロップに格納され、データQDO<7:0>の偶数ビットが、AND回路3bへ与えられ、パス/フェイル指示信号pass1が生成される。
【0104】
サイクルN+1においては、メモリ回路1から読出されたデータdo2に従って、期待値との一致判定が行なわれ、データPDO<7:0>は、一致判定結果データp2となる。
【0105】
サイクルN+2において、このデータp2が対応のフリップフロップに格納されまたAND演算処理が実行される。このサイクルN+2においては、データdo2に対するAND演算処理が行なわれ、このAND演算結果データp2aは、次のサイクルN+3において、スキャンフリップフロップ回路を介して転送されて、データQDO<7:0>として出力され、ANDゲート3bによりパス/フェイル判定信号pass2が生成される。
【0106】
したがって、AND演算期間@ANDと非蓄積比較動作モード期間@CMP0を交互に設定して、この非蓄積比較動作モード時に、フリップフロップに格納されたデータQDO<7:0>を用いてAND回路3bにおいてパス/フェイルの判定を行なう。これにより、パス/フェイル指示信号PASSを、クロック信号CLKに同期して生成することができ、高速クロック信号を用いても、正確に、パス/フェイル判定結果を生成して出力することができる。
【0107】
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、テストスキャンパス回路においてスキャンフリップフロップ回路のフリップフロップの出力信号を間引いてAND回路へ与えており、クロック信号に同期して、パス/フェイル判定を行なってパス/フェイル指示信号を生成することができる。
【0108】
[実施の形態4]
図17は、この発明の実施の形態4に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。図17において、テストスキャンパス回路2cおよび2bが、それぞれシリアルスキャンパスを形成するように配置される。このテストスキャンパス回路2cは、図の下部にシフトイン端子SIDを有し、図の上方に向かって、データ転送モード時シリアルにデータを転送し、シフトアウト端子SODから転送データを出力する。
【0109】
テストスキャンパス回路2bは、先の実施の形態1と同様であり、転送モード時、その上方に設けられたシフトイン端子SIDから下方向に向かってデータを、順次転送して、シフトアウト端子SODからシフトアウトデータSODOを出力する。
【0110】
AND回路3aには、このテストスキャンパス回路2cの出力ノードP<0>およびP<2>が結合され、また、テストスキャンパス回路2bの出力ノードP<2>およびP<0>が接続される。各テストスキャンパス回路2および2bのシリアルデータ転送経路における同一位置のデータがAND回路3aへ与えられる。各テストスキャンパス回路において同一位置の出力ノードを選択してANDゲート3aに接続するだけであり、配線レイアウトが容易となる。
【0111】
この図17に示すメモリテスト回路4の構成においては、メモリ回路1の上位ビットに対して設けられたテストスキャンパス回路におけるデータ転送方向が、実施の形態1のメモリテスト回路のデータ転送方向と異なるだけであり、実施の形態1と同様の動作が行なわれる。また、AND回路3aへは、4ビットの信号が与えられるだけであり、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0112】
なお、この図17に示すメモリテスト回路4においても、テストスキャンパス回路2bおよび2c各々において、出力ノードQ<2>およびQ<0>が、AND回路3に接続されてもよい。
【0113】
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、テストスキャンパス回路のデータ転送方向が異なる構成においても、各テストスキャンパス回路の出力信号配線を間引いてパス/フェイル判定用AND回路に接続しており、配線レイアウト面積および回路占有面積を低減することができる。
【0114】
[実施の形態5]
図18は、この発明の実施の形態5に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図18に示すメモリテスト回路4においては、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対し、テストスキャンパス回路2aが配置され、メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対し、テストスキャンパス回路2cが配置される。これらのテストスキャンパス回路2aおよび2cは、実施の形態1と同様の構成を有する。
【0115】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2cのシフトイン端子SIDは、並列に、メモリテスト回路4のシフトイン端子SIDOが結合され、また、これらのテストスキャンパス回路2aおよび2cは、それぞれ別々に配置されるメモリテスト回路4のシフトアウト端子SODOUおよびSODOLに結合される。
【0116】
テストスキャンパス回路2aは、その上部のシフトイン端子SIDから下方に設けられたシフトアウト端子SODに向かって、データ転送モード時、データを転送する。一方、テストスキャンパス回路2cはその下部に設けられたシフトイン端子SIDから上部に向けられたシフトアウト端子SODに向かってシリアルにデータを転送する。
【0117】
これらのテストスキャンパス回路2aおよび2c各々の出力ノードP<2>およびP<0>が、AND回路3aに結合される。
【0118】
この図18に示すメモリテスト回路4の構成においては、シリアルにデータを転送する経路が、テストスキャンパス回路2aおよび2cそれぞれに対し別々に設けられる点を除いて実施の形態1と同様である。したがって、このメモリテスト回路4dのテストスキャンパス回路2aおよび2cの格納データビットを読出す場合、テストスキャンパス回路2aおよび2cそれぞれにおいて、4ビットの直列シフトレジスタに相当する転送パスが形成されるため、8ビットデータをシリアルに転送する必要がなく、少ないクロックサイクル数でデータを読出すことができる。
【0119】
なお、この図18に示すメモリテスト回路4の構成においても、テストスキャンパス回路のフリップフロップの出力ノードQ<0>およびQ<2>が、ANDゲート3aに結合されてもよい。
【0120】
また、このデータ読出時においては、メモリ回路1から読出されたデータDO<7>−DO<0>がメモリテスト回路4dにおいて取込まれてラッチされ、次いで順次転送されてもよく、また試験判定結果データが、順次転送されてもよい。
【0121】
以上のように、この発明の実施の形態4に従えば、メモリテスト回路のシリアル転送パスを、各出力スキャンパス回路ごとに個々に配置しており、少ないクロックサイクル数でデータの転送を行なうことができる。また、実施の形態1と同様、パス/フェイル判定のための配線レイアウト面積および回路占有面積を、同様、低減することができる。
【0122】
[実施の形態6]
図19は、この発明の実施の形態6に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。図19において、メモリテスト回路4は、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路2cと、メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路2bを含む。
【0123】
テストスキャンパス回路2bおよび2cは、データビットDO<3>およびDO<4>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、テストスキャンパス回路2cが、その上方に向かってデータ転送モード時順次シリアルにデータを転送し、一方、テストスキャンパス回路2bは、データ転送モード時、その下方向に向かってデータを転送する。このテストスキャンパス回路2cおよび2bのシフトイン端子SIDは共通にメモリテスト回路のシフトイン端子SIDOに結合される。
【0124】
この図19に示す構成においては、テストスキャンパス回路2cおよび2bが個々にシリアルスキャンパスを構成する。AND回路3aは、先の実施の形態1から5と同様、テストスキャンパス回路2bおよび2cの出力ノードP<0>およびP<2>に接続される。
【0125】
この図19に示すメモリテスト回路4eの構成においても、テストスキャンパス回路2cおよび2bの格納データを、少ないクロックサイクル数で転送することができる。また、先の実施の形態1から5と同様、パス/フェイル判定のための回路規模および配線レイアウト面積を低減することができる。
【0126】
不良ビット検出時の動作は、先の実施の形態1から5と同じである。
この図19に示すメモリテスト回路4eにおいても、テストスキャンパス回路2cおよび2bにおいてフリップフロップの出力ノードQ<0>およびQ<2>からの信号がAND回路3aへ与えられて、パス/フェイルの判定が行なわれてもよい。
【0127】
[実施の形態7]
図20は、この発明の実施の形態7に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図20に示すメモリテスト回路40は、10ビットデータDO<9>−DO<0>を出力するメモリ回路(RAM)に対して設けられる。このメモリテスト回路40においては、メモリ回路50の上位5ビットデータを受けるテストスキャンパス回路60aと、メモリ回路50の下位5ビットデータを受けるテストスキャンパス回路60bが設けられる。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bは、同一構成を有し、データ転送モード時シリアルにデータを転送する経路を形成する。
【0128】
これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bは、それぞれ、5ビットデータを処理するため、入力端子IDO<4>−AID<0>と出力ノードP<4−>−P<0>およびQ<4>−Q<0>を有する。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bそれぞれに対し、先の実施の形態1から6と同様、クロック信号CLKおよび制御信号TMFB、TMSI、CMP1LA、CMP0LA、CMP1LBおよびCMP0LBが供給される。
【0129】
このメモリテスト回路40においては、パス/フェイル指示信号PASSを生成する5入力AND回路3cが設けられる。このAND回路3cは、テストスキャンパス回路60aのデータ出力ノードP<3>およびP<1>と、テストスキャンパス回路60bの出力ノードP<4>およびP<2>およびP<0>に結合される。したがって、このAND回路3cは、10ビットのデータについての試験を行なう回路において、5ビットの信号を受けてAND演算を実行する。
【0130】
図21は、図20に示すメモリ回路50の上位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。図21においては、メモリマットMMUにおいて5つのメモリセルアレイMCA5−MCA9が配置される。これらのメモリセルアレイMCA5−MCA9は、各々、8行4列に配置されるメモリセルを有し、32アドレスを有する。
【0131】
メモリセルアレイMCA5−MCA9の行を選択するために、アドレスビットA<4:2>を受けてワード線選択信号(行選択信号)を生成するXデコーダ10と、アドレスビットA<1:0>を受けて列選択信号を生成するYデコーダ12が設けられる。アドレスビットA<4:2>は、アドレスビットA<4>、A<3>およびA<2>を示し、アドレスビットA<1:0>は、アドレスビットA<1>およびA<0>を示す。メモリセルアレイMCA5−MCA9の構成は、図2に示すメモリ回路1のメモリマットMMUの構成と同じであり、したがって、Xデコーダ10およびYデコーダ12は、実施の形態1と同様の構成を備える。
【0132】
メモリマットMMUにおいて列を選択するために、Yデコーダ12からの列選択信号Y0U−Y3Uに従って各メモリセルアレイから列を選択する列選択回路14uが設けられる。この列選択回路14uは、メモリセルアレイMCA9−MCA5それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL9−COSEL5を含む。これらのカラムセレクタCOSEL9−COSEL5それぞれに対応して、ワードドライバWDおよびセンスアンプSAの組が配置される。ライトドライバWDにより、データビットDI<i>が対応のメモリセルアレイへ書込まれ、センスアンプSAにより対応のメモリセルアレイから読み出されたデータに従ってデータビットDO<i>が生成されて出力される。
【0133】
図22は、図20に示すメモリ回路50の下位ビットに対応する部分の構成を概略的に示す図である。図22において、この下位ビットに対して設けられるメモリマットMMUにおいては、5ビットデータに対応してメモリセルアレイMCA0−MCA4が配置される。これらのメモリセルアレイMCA0−MCA4は、図21に示すメモリセルアレイMCA5−MCA9と同様、8行4列に配置される32アドレスのメモリセルを有する。これらのメモリセルアレイMCA0−MCA4における1行が、Xデコーダ10からの行選択信号(ワード線選択信号)X0L−X7Lに従って選択される。
【0134】
Yデコーダ12からの列選択信号Y0L−Y3Lに従って、このメモリセルアレイMCA4−MCA0それぞれから1列を選択する列選択回路14lが設けられる。この列選択回路14lは、メモリセルアレイMCA4−MCA0それぞれに対応して配置されるカラムセレクタCOSEL4−COSEL0を含む。これらのカラムセレクタCOSEL4−COSEL0は、Yデコーダ12からの列選択信号Y0L−Y3Lに従って対応のメモリセルアレイMCA4−MCA0から1列を選択する。
【0135】
これらのカラムセレクタCOSEL4−COSEL0それぞれに対応して、ワードドライバWDおよびセンスアンプSAが設けられる。ライトドライバWDを、ライトイネーブル信号WEが“0”のとき活性化され、入力データビットDI<4>−DI<0>に対応するデータを、対応のメモリセルアレイに選択メモリセルへ書込む。センスアンプSAは、対応のカラムセレクタCOSEL4−COSEL0により選択された列のメモリセルデータを増幅して、出力データビットDO<4>−DO<0>を生成する。
【0136】
このメモリ回路50の構成は、図2および図3に示す8ビットデータを入出力するメモリ回路を、10ビットデータを入出力する構成に拡張したものと同じである。5ビットのアドレスA<4>−A<0>により、32アドレスのうちの1つのアドレスが指定され、メモリセルアレイMCA−MCA9それぞれにおいて選択アドレスにおいて1ビットデータがアクセスされ、合計10ビットデータの入出力が行なわれる。
【0137】
図23は、図20に示すテストスキャンパス回路60aおよび60bの構成を示す図である。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60bは同一構成を有するため、図23においては、テストスキャンパス回路60を代表的に示す。図23において、テストスキャンパス回路60は、入力ノードIDO<4>−IDO<0>それぞれに対応して配置されるスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0を含む。これらのスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0は、データ転送時、シリアルにデータを転送する経路を形成するように、そのシフトイン入力端子SIが、前段のスキャンフリップフロップ回路の出力データを受けるように接続される。
【0138】
スキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0は、同一構成を有するため、図23においては、スキャンフリップフロップ回路SFF4の構成要素に参照番号を付す。これらのスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0は、図4に示すスキャンフリップフロップ回路SFF4−SFF0と同一構成を有しており、メモリ回路から与えられる対応のデータビットを反転するインバータ20と、不良ビットの検出を行なうための複合論理ゲート21と、シリアルにデータを転送またはデータを保持するための複合論理ゲート22と、これらの複合論理ゲート21および22の出力信号の一方を伝達するNORゲート23と、NORゲート23の出力信号をクロック信号CLKに同期して取込みラッチするフリップフロップ(FF)24を含む。
【0139】
この図23に示すように、テストスキャンパス回路60は、先の図4に示すテストスキャンパス回路2の構成と同じであり、5ビットデータを転送/保持することができる。
【0140】
図20に示すように、テストスキャンパス回路60aおよび60bは、シフトインデータSIDOを同一方向にデータ転送モード時転送して、シフトアウトデータSODOを生成する。したがってシリアルスキャンパスにおいて、1ビットおきの偶数データ信号PDO<8>、PDO<6>、PDO<4>、PDO<2>およびPDO<0>を選択的に、図20に示すAND回路3cへ与える。
【0141】
最初に非蓄積比較動作モードで各ビットについての不良判定動作を行ない、次のAND演算モード時においてシフト動作を行なって複合論理ゲート22で2ビット単位のAND演算を行ない、そのAND演算結果をAND回路3cへ出力する。したがって、先の実施の形態1と同様の動作制御で、10ビットについての不良判定を行なうことができる。
【0142】
なお、この実施の形態7においても、テスト制御回路として、実施の形態1および実施の形態2のいずれが用いられてもよい。また、AND回路3cに対し、実施の形態3と同様、フリップフロップ24の出力データQDOを用いてAND回路3cでAND演算が行なわれてもよい。
【0143】
以上のように、この発明の実施の形態7に従えば、10ビットデータを入出力するメモリ回路に対しても、テストスキャンパス回路において上位5ビットおよび下位5ビットそれぞれに対してテストスキャンパス回路を設ける場合、10ビットのシリアルデータ転送パスにおける偶数ビット位置のデータを選択してパスフェイル判定用のAND回路へ与えることにより、全ビットについてのAND演算を行なってパス/フェイル判定を行なうことができる。これにより、10ビットのデータの不良検出動作時、5ビットの信号線を用いて不良判定を行なうことができ、配線占有面積およびAND回路の占有面積を低減することができる。
【0144】
[実施の形態8]
図24は、この発明の実施の形態8に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図24に示すメモリテスト回路40においては、メモリ回路50の上位データビットDO<9>−DO<5>に対して設けられるテストスキャンパス回路60cが、シフトイン端子SIDがデータビットDO<5>側に設けられ、シフトアウト端子SODが、テストスキャンパス回路60cのデータビットDO<9>に対応する端部に配置される。
【0145】
メモリ回路50の下位ビットDO<4>−DO<0>に対する出力スキャンパス60bは、図20に示す構成と同様であり、データ転送モード時、データビットDO<4>に対応する端部に配置されるシフトイン端子SIDから、データビットDO<0>に対応する端部に配置されるシフトアウト端子SODに向かってシリアルにデータを転送する。
【0146】
この図24に示すメモリテスト回路40においては、テストスキャンパス回路60cの出力P<1>およびP<3>が、AND回路3cに結合される。他の構成は、図20に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0147】
このテストスキャンパス回路60cにおいては、シリアル転送パスにおいて、シフトイン端子SID側から1ビットおきの出力ノードが選択される。したがって、シリアル転送パス全体において最上流から偶数番目の位置の出力ノードが選択されてAND回路3cに結合されており、先の実施の形態7と同様の作用効果を得ることができる。
【0148】
なお、この図24に示す構成においても、テストスキャンパス回路60cおよび60bのフリップフロップの出力信号QODが用いられてもよい。
【0149】
[実施の形態9]
図25は、この発明の実施の形態9に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図25においても、メモリテスト回路40は、10ビットデータを入出力するメモリ回路50に対して設けられる。上位ビットデータDO<9>−DO<5>に対して、データ転送時、図の上方から下方に向かってデータを転送するテストスキャンパス回路60aが設けられ、下位データビットDO<4>−DO<0>に対して、図の下方向から上方向に向かってデータ転送モード時データを転送するテストスキャンパス回路60cが設けられる。これらのテストスキャンパス回路60aおよび60cのシフトイン端子SIDが共通にシフトインデータSIDOを受け、テストスキャンパス回路60aおよび60cのシフトアウト端子SODが、それぞれ上方および下方に設けられたメモリテスト回路40のシフトアウト端子SODOUおよびSODOLに結合される。したがってテストスキャンパス回路60aおよび60cは、それぞれ別々のスキャンパス回路を構成する。
【0150】
テストスキャンパス回路60aおよび60cが、それぞれ5ビットのデータビットを転送するスキャンパスを構成する。2ビット単位でAND演算を行うためには偶数個のデータビットが、各シリアル転送パスにおいて必要である。したがって、AND演算処理時、テストスキャンパス回路60aおよび60cのシフトイン端子SIDを“1”に設定し、等価的に、それぞれが6ビットデータを処理する回路に変換する。この場合、AND回路3dに対しては、テストスキャンパス回路60aおよび60c各々の偶数ビット位置の出力ノードP<4>、P<2>、P<0>が接続される。この場合、出力ノードP<4>には、ビット“1”と出力ノードP<4>の信号とのAND演算を行なった結果が、データPDO<9>として出力される。出力ノードP<2>には、信号PDO<3>およびPDO<2>のAND演算結果が出力される。出力ノードP<0>には、信号PDO<0>およびPDO<1>のAND演算結果が出力される。
【0151】
したがって、6入力AND回路3dにおいてさらにAND演算を行なうことにより、10ビットデータについてのAND演算処理を行なうことができる。この図25に示すメモリテスト回路4hにおいては、テストスキャンパス回路60aおよび60cがそれぞれ別々のシリアル転送パスを構成するため、テストスキャンパス回路60aおよび60cの格納データを少ないクロックサイクル数で出力することができる。また、AND回路3dの入力は、6入力となるものの、10ビット入力の構成に比べて、配線レイアウトを低減でき、またAND回路3aの規模も低減することができる。
【0152】
なお、この図25に示す構成においても、テストスキャンパス回路のフリップフロップの出力Qの信号が用いられてもよい。
【0153】
[実施の形態10]
図26は、この発明の実施の形態10に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図26に示すメモリテスト回路40においては、メモリ回路50の上位データビットDO<9>−DO<5>に対し、テストスキャンパス回路60cが設けられ、メモリ回路50の下位5データビットDO<4>−DO<0>に対し、テストスキャンパス回路60dが設けられる。テストスキャンパス回路60cは、メモリ回路50の出力データビットDO<5>に対応する位置にシフトイン端子SIDを有し、メモリ回路50の出力データビットDO<9>に対応する位置に、シフトアウト端子SODを有する。テストスキャンパス回路60dは、データビットDO<4>に対応する位置にシフトイン端子SIDを有し、データ端子DO<0>に対応する位置に、シフトアウト端子SODを有する。
【0154】
この図26に示すメモリテスト回路40の構成は、図25に示すメモリテスト回路40と、テストスキャンパス回路60cおよび60dのデータ転送方向が異なっている。したがって、このパス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3dには、図25に示すメモリテスト回路40の構成と同様、テストスキャンパス回路60cおよび60dの偶数ビット位置P<0>、P<2>およびP<4>が結合される。AND演算時においては、シフトイン端子SIDを“1”に設定する。
【0155】
この図26に示すメモリテスト回路40の構成は、図25に示すメモリテスト回路40の構成と、テストスキャンパス回路のデータ転送方向が異なるだけであり、同様の動作が行なわれ、同様の効果が得られる。
【0156】
なお、この図26に示す構成においても、テストスキャンパス回路のフリップフロップの出力信号がAND回路3dへ与えられてもよい。
【0157】
[実施の形態11]
図27は、この発明の実施の形態11に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。図27に示すメモリテスト回路4jは、以下の点が、図26に示すメモリテスト回路の構成と異なる。すなわち、パス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3eは、テストスキャンパス回路60cおよび60bのデータ出力ノードP<0>、P<2>およびQ<4>と結合される。この図27に示すメモリテスト回路40の他の構成は、図26に示すメモリテスト回路40の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0158】
この図27に示すメモリテスト回路40においては、AND演算動作モード時、出力ノードP<0>からは、入力ノードIDO<1>およびIDO<0>に与えられた信号のAND演算結果が出力され、出力ノードP<2>からは、入力ノードIDO<3>およびIDO<2>に与えられる信号のAND演算結果が出力される。出力ノードQ<4>からは、AND演算モード時、入力ノードIDO<4>についての不良ビット判定結果が出力される。したがって、AND回路3eからは、全ビットについてのAND演算結果を出力することができる。
【0159】
この図27に示すメモリテスト回路の他の動作は、図26に示すメモリテスト回路4iの動作と同じであり、同様の効果を得ることができる。
【0160】
以上のように、この発明の実施の形態11に従えば、テストスキャンパス回路が、それぞれ個々に直列転送パスを構成する場合、シフトイン端子に最も近いフリップフロップの出力信号を用いてAND演算処理を行なっており、AND演算処理時、シフトインデータを“1”に設定する必要がなく、制御が容易となる。
【0161】
[実施の形態12]
図28は、この発明の実施の形態12に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図28に示すメモリテスト回路40は、以下の点が、図27に示すメモリテスト回路40とその構成が異なる。すなわち、パス/フェイル指示信号PASSを生成するAND回路3dは、テストスキャンパス回路60cおよび60bの出力ノードP<4>に代えて、出力ノードP<3>上の信号を受ける。この図28に示すメモリテスト回路40の他の構成は、図27に示すメモリテスト回路40の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0162】
この図27に示すメモリテスト回路40の構成において、AND演算処理時、テストスキャンパス回路60cおよび60dそれぞれにおいて、出力ノードP<3>からは、入力ノードIDO<3>およびIDO<4>に与えられた信号についてのAND演算結果が出力され、出力ノードP<2>からは、入力ノードIDO<3>およびIDO<2>に与えられたデータビットについてのAND演算結果が出力され、出力ノードP<0>からは、入力ノードIDO<1>およびIDO<0>に与えられたデータビットについてのAND演算結果が出力される。
【0163】
したがって、テストスキャンパス回路60cおよび60dそれぞれにおいて、出力ノードP<0>−P<4>の非蓄積比較結果についてのAND演算結果がAND回路3dへ与えられ、パス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。
【0164】
この図28に示すメモリ試験回路40の構成においても、出力ノードP<4>の信号に代えて、出力ノードP<3>をAND回路3dへ結合しており、AND演算操作時に、シフトイン端子SIDを“1”に設定する必要がなく、制御が簡略化される。
【0165】
また、AND回路3dの入力数は6であり、全ビットについての判定結果信号を受ける構成に比べて回路規模および配線レイアウト面積を低減することができる。
【0166】
なお、各テストスキャンパス回路60cおよび60dにおいて、出力ノードP<0>、P<2>、P<3>に変えて対応のフリップフロップの出力ノードQ<0>、Q<2>、Q<3>が、AND回路3dに結合されてもよい。
【0167】
[実施の形態13]
図29は、この発明の実施の形態13に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図29においては、8ビットデータを入出力するメモリ回路(RAM)1の出力データを受けるメモリテスト回路4が示される。このメモリテスト回路4は、メモリ回路1の上位4ビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70aと、メモリ回路1の下位4ビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70bを含む。これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bは、シフトインデータSIDOをシリアルに転送して、シフトアウトデータSODOをデータ転送モード時生成するように、スキャンパス回路70aのシフトアウト端子SODが、スキャンパス回路70bのシフトイン端子SIDに結合される。
【0168】
このメモリテスト回路4においては、パス/フェイル指示信号PASSを生成するために、4入力NOR回路75が設けられる。NOR回路75におけるNOR演算に対応するために、テストスキャンパス回路70aおよび70bそれぞれにおいては、テスト動作モード時NAND結果を出力する端子R<3>−R<0>が設けられる。これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bそれぞれにおいて、NAND演算結果出力ノードR<2>およびR<0>が、NOR回路75に結合される。
【0169】
2ビット単位のNAND演算結果を、さらにNOR演算を行なうことにより、先の実施の形態1から12と同様、2ビット単位のAND演算結果に対してさらにAND演算を行なう論理操作が実現される。
【0170】
図30は、図29に示すテストスキャンパス回路70aおよび70bの構成の一例を示す図である。これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bは同一構成を有するため、図30においては、テストスキャンパス回路70を、これらのテストスキャンパス回路70aおよび70bの代表として示す。
【0171】
図30において、テストスキャンパス回路70は、入力ノードIDO<3>−IDO<0>それぞれに対応して配置され、データ転送モード時、直列データ転送パスを形成するスキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0を含む。これらのスキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0は、図4に示すスキャンフリップフロップ回路SFF3−SFF0と同じ構成を有し、入力ノードからの信号IDOを反転するインバータ20と、比較制御信号CMP1LAおよびCMP0LAに従って、入力データビットIDOが期待値と一致しているかを判定する複合論理ゲート21と、テストモードシフトイン信号TMSIとテストモードフィードバック信号TMFBとに従って、シフトイン信号SIと保持データJDOQの一方を選択的に伝達する複合論理ゲート22と、これらの複合論理ゲート21および22の出力信号に基づいて信号JDODを生成して出力ノードP<i>へ伝達するNORゲート23と、クロック信号CLKに従ってNORゲート23の出力信号を取込みラッチするフリップフロップ(FF)24を含む。
【0172】
このスキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0それぞれにおいて、複合論理ゲート22の出力信号が、NAND演算結果を示す信号R<3>−R<0>を出力するために用いられる。
【0173】
すなわち、AND演算動作モード時においては、NORゲート23からの信号JDODが、2ビットデータについての一致判定結果のAND演算結果を示している。この場合、NORゲート23が、インバータとして動作しているため、複合論理ゲート22の出力信号R<i>を用いることにより、NAND演算結果を生成することができる。
【0174】
図31は、図30に示すメモリテスト回路70の非蓄積比較モード時の信号の流れを太線で示す図である。以下、図31を参照して図30に示すスキャンパス回路70の非蓄積動作モード時の動作について説明する。
【0175】
この非蓄積比較動作モードにおいては、テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBをともに“1”に設定し、複合論理ゲート22の出力信号を“0”として、NORゲート23をインバータとして動作させる。この状態で、期待値“0”との比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“1”に設定し、比較制御信号入力ノードCMP0Lを“0”に設定する。逆に、期待値“1”と比較を行なう場合には、比較制御信号入力ノードCMP1Lを“0”に設定し、比較制御信号入力ノードCMP0Lを“1”に設定する。
【0176】
入力ノードIDOに与えられるデータビットが期待値と一致している場合には、複合論理ゲート21の出力信号が“0”となり、NORゲート23の出力信号JDODが“1”となる。一方、入力ノードIDOに与えられるデータビットが期待値と異なる場合には、この複合論理ゲート21の出力信号が“1”となり、NORゲート23の出力信号JDODが“0”となる。この後クロック信号CLKを与えることにより、フリップフロップ24に、このNORゲート23の出力信号JDODが取込まれて格納される(キャプチャされる)。
【0177】
このテスト結果を、フリップフロップ24に格納した後に、NAND演算動作モードを実行する。この場合、非蓄積比較モードを用い、アドレスを変更して、メモリ回路1のデータの読出を行ない、アドレスについての期待値との一致判定結果をフリップフロップ24に格納した後、NAND演算モードが実行されてもよい。また、これに代えて、実施の形態1から3において示した様に、各サイクルごとに各アドレスについて、非蓄積比較モードおよびNAND演算モードが交互に行なわれ、各アドレスについて不良ビットの存在の判定が行なわれてもよい。
【0178】
図32は、NAND演算動作モード時の信号の流れを太線で示す図である。以下、図32を参照して、NAND演算モード時の動作について説明する。このNAND演算動作モード時においては、テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBをともに“0”に設定し、かつ比較制御信号CMP1LA、CMP1LB、CMP0LAおよびCMP0LBをすべて“1”に設定する。この場合、スキャンフリップフロップ回路SFFP3−SFFP0それぞれにおいて、インバータ20の出力信号にかかわらず、複合論理ゲート21の出力信号が“0”に設定され、NORゲート23が、インバータとして動作する。しかしながら、この場合、NORゲート23の出力信号JDODはNAND演算動作モードにおいては用いられない。
【0179】
テストモードシフトイン信号TMSIおよびテストモードフィードバック信号TMFBが“0”であるため、スキャンフリップフロップ回路SFFP2およびSFFP0それぞれにおいて、前段のスキャンフリップフロップ回路SFFP3およびSFFP1のフリップフロップ24の出力信号と対応のフリップフロップ24に格納されるテスト結果JDOQのNAND演算が複合論理ゲート22により行われて、データ端子R<2>およびR<0>にそれぞれNAND演算結果を示す信号が出力される。
【0180】
図29に示すNOR回路75は、テストスキャンパス回路70aの出力ノードR<2>およびR<0>からの信号RDO<6>およびRDO<4>とテストスキャンパス回路70bの出力ノードR<2>およびR<0>からの信号RDO<2>およびRDO<0>を受けてNOR演算を行なっている。このNOR回路75へ与えられる信号は、それぞれ、2ビットのNAND演算結果であり、さらにこれらの信号についてNOR演算を行なうことにより、8ビットデータすべてのテスト結果QDO<7>−QDO<0>についてのAND演算を行なっていることと等価となる。これにより、メモリ回路1において不良ビットが存在するかを判定し、その判定結果に基づいてパス/フェイル指示信号PASSを生成することができる。
【0181】
なお、このNAND演算モードおよび非蓄積比較動作モードを行なうテスト制御回路の構成としては、AND演算動作モードと同じ動作処理が実行されるため、先の実施の形態1および実施の形態2において説明したテスト制御回路を利用することができる。
【0182】
以上のように、この発明の実施の形態13に従えば、テストスキャンパス回路において複数ビット位置においてNAND演算結果を出力し、その後NOR演算処理を行なってパス/フェイル判定結果指示信号を生成しており、配線占有面積およびテスト判定回路の規模を低減することができる。
【0183】
[実施の形態14]
図33は、この発明の実施の形態14に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図33に示すメモリテスト回路4においては、メモリ回路1の上位ビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70cは、メモリ回路1のデータビットDO<4>に対応する位置に、シフトイン端子SIDを有し、データビットDO<7>に対応する端部領域に、シフトアウト端子SODを有する。したがって、このテストスキャンパス回路70cは、図33においてその下部からシフトインデータSIDOを受けてデータ転送モード時、図の上方方向に向かってデータを転送する。
【0184】
メモリ回路1の下位ビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70bは、図29に示す構成と同様、データビットDO<3>に対応する領域にシフトイン端子SIDを有し、データビットDO<0>に対応する端部に、シフトアウト端子SODを有する。
【0185】
この図33に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図29に示すメモリテスト回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0186】
この図33に示すメモリテスト回路4においては、テストスキャンパス回路70cのデータ転送モード時のデータ転送方向が異なり、応じて、メモリ回路1からの出力する上位データビットとテストスキャンパス回路70cの出力信号との対応関係が異なるだけである。各スキャンパスにおいて、シフトイン端子SIDから偶数番目のスキャンフリップフロップ回路のNAND演算を行う複合論理ゲートの出力信号をNOR回路75へ与えており、図29に示すメモリテスト回路4と同様の動作が実現され、同様の効果を得ることができる。
【0187】
[実施の形態15]
図34は、この発明の実施の形態15に従うメモリテスト回路4の構成を概略的に示す図である。この図34に示すメモリテスト回路4は、以下の点が、図29に示すメモリテスト回路4の構成と異なる。すなわち、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70aは、そのシフトアウト端子SODがメモリテスト回路4のシリアル出力端子SODOUに接続される。また、メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70dは、データビットDO<0>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、データビットDO<3>に対応する端部にシフトアウト端子SODを有する。このテストスキャンパス回路70dのシフトアウトデータは、メモリテスト回路4の図の下部に設けられた別のシリアル出力端子SODOLを介して出力される。
【0188】
この図34に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図29に示すメモリテスト回路4の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付しその詳細説明は省略する。
【0189】
この図34に示すメモリテスト回路4においても、単にテストスキャンパス回路70dのデータ転送方向が図29に示すテストスキャンパス回路70bのスキャンパスのデータ転送方向と異なり、メモリ回路1の出力する下位データビットとテストスキャンパス回路70dの出力信号との対応関係が異なるだけである。4ビットデータを転送するシリアルスキャンパスにおいて選択的にNOR回路75に結合される信号の関係は、図29に示す回路のそれと同じである。従って、このテストスキャンパス回路70aおよび70dにおける演算操作は、図29に示すテストスキャンパス回路70aおよび70bの動作と同じであり、図29に示すメモリテスト回路4と同様の動作および効果を実現することができる。
【0190】
また、シリアルスキャンパスが、テストスキャンパス回路70aおよび70dそれぞれにおいて形成されるため、これらのテストスキャンパス回路70aおよび70dのデータのシフトアウトを、少ないクロックサイクル数で行なうことが出来る。
【0191】
[実施の形態16]
図35は、この発明の実施の形態16に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図35に示すメモリテスト回路4は、図29に示すメモリテスト回路4の構成と以下の点でその構成が異なっている。すなわち、メモリ回路1の上位データビットDO<7>−DO<4>に対して設けられるテストスキャンパス回路70cは、データビットDO<4>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、シフトインデータSIDOを受け、データビットDO<7>に対応する端部にシフトアウト端子SODを有し、メモリテスト回路4のシフトアウト端子SODOUにそのシフトアウト端子SODが結合され、データ転送時、図の上方向に向かってデータを転送する。
【0192】
メモリ回路1の下位データビットDO<3>−DO<0>に対して設けられるテストスキャンパス回路70eは、データビットDO<3>に対応する端部にシフトイン端子SIDを有し、テストスキャンパス回路70cと共通にシフトイン信号SIDOを受け、メモリ回路1のデータビットDO<0>に対応する端部にシフトアウト端子SODを有し、シフトアウトデータSODOLをメモリテスト回路4の図の下部に向かって出力する。
【0193】
この図35に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図29に示すメモリテスト回路4の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0194】
この図35に示すメモリテスト回路4の構成においても、メモリ回路1からの上データビットD<7>−D<4>とテストスキャンパス回路70cの出力データの対応関係が、図29に示すテストスキャンパス回路70aのそれと異なるだけであり、NORゲート75に対しては、4ビットシリアルに転送パスにおいて、上流側から偶数番目の出力信号が結合されており、シリアル転送パスにおけるテストスキャンパス回路70cとNORゲート75との間の信号の結合関係は、図29に示す回路と同じである。
【0195】
従って、この図35に示すメモリテスト回路4の構成においても、テストスキャンパス回路70cおよび70eにおいては、図29に示すメモリテスト回路4におけるテストスキャンパス回路70aおよび70bと同様の演算操作が行なわれており、同様の効果を得ることができる。
【0196】
また、テストスキャンパス回路70cおよび70eがそれぞれ個々にシリアルスキャンパスを構成しており、少ないクロックサイクル数で、メモリテスト回路4の格納データを転送することが出来る。
【0197】
[実施の形態17]
図36は、この発明の実施の形態17に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。この図36に示すメモリテスト回路4は、図35に示すメモリテスト回路と、以下の点で、その構成が異なる。パス/フェイルを判定するNOR回路75が、テストスキャンパス回路70cの出力信号RDO<7>およびRDO<5>を受けるNORゲート75uと、出力スキャンパス70eの出力ノードR<2>およびR<0>からの信号RDO<2>およびRDO<0>を受けるNORゲート75lと、これらのNORゲート75uおよび75lの出力信号を受けてパス/フェイル指示信号PASSを生成するANDゲート75aを含む。
【0198】
この図36に示すメモリテスト回路4の他の構成は、図35に示すメモリテスト回路の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0199】
NORゲート75uから上位ビットパス/フェイル指示信号PASUが生成され、NORゲート75lから下位ビットパス/フェイル指示信号PASLが出力される。
【0200】
このNOR回路75の構成においては、メモリ回路1の上位ビットDO<7>−DO<4>に不良ビットが存在する場合には、NORゲート75uの出力信号PASUが“0”となり、またメモリ回路1の下位ビットDO<3>−DO<0>に不良ビットが存在する場合には、NORゲート75lの出力信号がPASLが“0”となる。したがって、不良ビットが存在する場合、上位ビットに不良ビットが存在するかまたは下位ビットに不良ビットが存在するかを識別することができる。したがって、パス/フェイル指示信号PASSが“0”であり、不良ビットの存在を示しているとき、これらの信号PASUおよびPASLを見ることにより、上位ビットおよび下位ビットのいずれに不良ビットが存在するかを識別することができる。
【0201】
なお、ANDゲート75aの出力するパス/フェイル指示信号PASSを故障診断に用いない場合には、ANDゲート75aは省略することができる。
【0202】
NAND演算操作および非蓄積比較動作モード時の動作は、先の図29に示すメモリテスト回路4と同様に実行される。これにより、テスト回路の配線レイアウト面積を低減でき、また判定用の回路の占有面積を低減することができる。
【0203】
なお、NAND演算とNOR演算を行なってパス/フェイルを判定する構成において、メモリ回路として、10ビットデータを入出力するメモリ回路が用いられても、この8ビットデータを入出力するメモリ回路1と同様の接続を、テストスキャンパス回路において行ない、フリップフロップに対する入力信号に代えて、直列転送パスを形成する複合論理ゲートの出力信号を選択的にNOR回路に接続することにより、同様の効果を得ることができる。
【0204】
また、メモリ回路の入出力データビット数は、8ビットまたは10ビットに限定されず、他のビット数であってもよい。メモリテスト回路内におけるスキャンパスにおいて、AND演算またはNAND演算が行なわれるように、1ビットおきのテストスキャンパス回路においてNAND演算またはAND演算を行なうように構成することにより、任意の幅のデータビットのメモリ回路に対するメモリテスト回路を小占有面積で実現することができる。
【0205】
また、試験対象の回路として、メモリ回路に限定されず、出力データの期待値を予め設定することができかつ出力データビットすべてについて期待値との一致/不一致を判定するテストモードを有する回路であれば、本発明は適用可能である。
【0206】
【発明の効果】
以上のように、この発明に従えば、内部回路の出力データビットと期待値との一致/不一致を全ビットに判定する機能を有するテスト回路において、まず、出力データビット個々の不良判定結果を所定数ビット単位で縮退し、該縮退結果をさらに1ビット判定結果に縮退して出力している。したがって、最終段の判定回路の回路規模を低減でき、またこの最終段判定回路に対する配線レイアウト面積を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1に示すメモリ回路の上位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図3】図1に示すメモリ回路の下位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図4】図1に示すテストスキャンパス回路の構成を示す図である。
【図5】図4に示すテストスキャンパス回路における非蓄積比較動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図6】図4に示すテストスキャンパス回路におけるAND演算動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図7】図1に示すテスト制御信号を発生する回路の構成を示す図である。
【図8】図4に示すテストスキャンパス回路における初期設定モード時の信号の流れを示す図である。
【図9】図4に示すテストスキャンパス回路における蓄積比較モード時の信号の流れを示す図である。
【図10】図4に示すテストスキャンパス回路の直列転送モード時の信号の流れを示す図である。
【図11】図7に示すテスト制御回路の制御動作を示すタイミング図である。
【図12】図7に示すテスト制御回路の制御動作を示すタイミング図である。
【図13】この発明の実施の形態2に従うテスト制御回路の構成を示す図である。
【図14】図13に示すテスト制御回路の制御動作を示すタイミング図である。
【図15】この発明の実施の形態3に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図16】図15に示すメモリテスト回路の動作を示すタイミング図である。
【図17】この発明の実施の形態4に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図18】この発明の実施の形態5に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図19】この発明の実施の形態6に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図20】この発明の実施の形態7に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図21】図20に示すメモリ回路の上位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図22】図20に示すメモリ回路の下位ビットの部分の構成を概略的に示す図である。
【図23】図20に示すテストスキャンパス回路の構成を示す図である。
【図24】この発明の実施の形態8に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図25】この発明の実施の形態9に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図26】この発明の実施の形態10に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図27】この発明の実施の形態11に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図28】この発明の実施の形態12に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図29】この発明の実施の形態13に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図30】図29に示すテストスキャンパス回路の構成を示す図である。
【図31】図30に示すテストスキャンパス回路の非蓄積比較動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図32】図30に示すテストスキャンパス回路のNAND演算動作モード時の信号の流れを示す図である。
【図33】この発明の実施の形態14に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図34】この発明の実施の形態15に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図35】この発明の実施の形態16に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【図36】この発明の実施の形態17に従うメモリテスト回路の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1,50 メモリ回路、4,40 メモリテスト回路、2a−2d,2 テストスキャンパス回路、3a−3d AND回路、21,22 複合論理ゲート、23 NORゲート、24 フリップフロップ、30 テスト制御回路、60,60a,60b テストスキャンパス回路、75 NOR回路、75u,75lNORゲート、75a ANDゲート。
Claims (12)
- 複数ビット幅のデータを出力する被試験回路の不良を検出する試験回路装置であって、
前記被試験回路の出力ビットに対応して配置され、データ転送時シリアルにデータを転送するシリアル転送パスを形成することのできる複数のスキャンフリップフロップ回路を備え、各前記スキャンフリップフロップ回路は、前記被試験回路から与えられた対応の出力データビットと期待値とを比較する比較回路と、前記比較回路の出力信号とシリアルに転送されるデータの一方を選択する選択回路と、前記選択回路の出力信号に対応する信号を格納するフリップフロップとを備え、
前記複数のスキャンフリップフロップ回路の所定のスキャンフリップフロップ回路の選択回路の出力信号を並列に受けて所定の論理処理を施して出力する論理回路を備え、前記論理回路の入力ビット数は、前記複数のスキャンフリップフロップ回路の数よりも少ない、試験回路装置。 - 前記選択回路は、動作モード指示信号に従って前記シリアルに転送されるデータを選択する第1の選択ゲートと、前記第1の選択ゲートの出力信号と前記比較回路の出力信号の一方を選択して出力する第2の選択ゲートとを備え、前記所定のスキャンフリップフロップ回路の第2の選択ゲートの出力信号が前記論理回路へ与えられる、請求項1記載の試験回路装置。
- 前記選択回路は、動作モード指示信号に従って、前記シリアルに転送されるデータを選択する第1の選択ゲートと、前記第1の選択ゲートの出力信号と前記比較回路の出力信号の一方を選択して出力する第2の選択ゲートとを備え、前記所定のスキャンフリップフロップ回路の第1の選択ゲートの出力信号が前記論理回路へ与えられる、請求項1記載の試験回路装置。
- 前記複数のスキャンフリップフロップ回路は、複数のグループに分割され、かつ各グループにおいてデータ転送モード時にはシリアルにデータを転送するシリアル転送パスを構成し、
前記論理回路は、前記シリアル転送パスにおいて前記複数のグループの同じ位置のスキャンフリップフロップ回路の選択回路の出力信号を受ける、請求項1記載の試験回路装置。 - 前記シリアル転送パスは、各前記グループにおいてデータ転送方向が異なる、請求項4記載の試験回路装置。
- 前記シリアル転送パスは、各前記グループにおいて同じ方向にデータを転送する、請求項4記載の試験回路装置。
- 前記シリアル転送パスは、各前記グループにおいて個々に形成される、請求項4記載の試験回路装置。
- 前記複数のスキャンフリップフロップ回路は、複数のグループに分割され、かつ各グループにおいてデータ転送モード時にシリアルにデータを転送するシリアル転送パスを構成し、
前記論理回路は、前記シリアル転送パスにおいて前記複数のグループの異なる位置のスキャンフリップフロップ回路の選択回路の出力信号を受ける、請求項1記載の試験回路装置。 - 前記論理回路は、各前記グループから異なる数の出力信号を受ける、請求項8記載の試験回路装置。
- 前記複数のスキャンフリップフロップ回路は、複数のグループに分割され、かつ各前記グループにおいてデータ転送モード時にシリアルにデータを転送するシリアル転送パスを構成し、
前記論理回路は、各グループに対応して配置され、対応のグループの所定のスキャンフリップフロップ回路の選択回路の出力信号をそれぞれ受ける複数の第1の論理ゲートを備える、請求項1記載の試験回路装置。 - 前記論理回路は、さらに、前記複数の第1の論理ゲートの出力信号を受ける第2の論理ゲートをさらに備える、請求項10記載の試験回路装置。
- テスト動作時、前記フリップフロップ回路の格納データを前記シリアル転送パスを介して転送する制御信号を生成して前記複数のフリップフロップ回路へ与える制御回路をさらに備える、請求項1記載の試験回路装置。
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US7489565B2 (en) | 2006-06-15 | 2009-02-10 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Flash memory device including multi-buffer block |
WO2009028051A1 (ja) * | 2007-08-28 | 2009-03-05 | Fujitsu Limited | メモリの試験方法及びメモリ試験装置 |
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2003
- 2003-04-23 JP JP2003118755A patent/JP2004326893A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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