JP2004324797A - ボールねじ - Google Patents

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Masahiko Yamazaki
雅彦 山崎
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Abstract

【課題】高荷重が加わるような用途でもボール傷の発生が抑えられ、長寿命のボールねじを提供する。
【解決手段】外周面にボール転動溝を有する案内軸と、内周面に前記案内軸の前記ボール転動溝と対向してボール転動空間を形成するボール転動溝を有する可動体と、前記ボール転動空間に転動自在に収容される多数のボールと、前記ボール転動空間の一端でボールを掬い上げ該ボール転動空間の他端にボールを移動させるボール循環路を有するボール循環部材とを備え、特定の芳香族チオエーテル油を含む基油を含有するグリースにより潤滑を行うことを特徴とするボールねじ。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボールねじに関し、より詳細には例えば電動タイプの射出成形機の射出駆動軸や型締め機構駆動部、あるいは電動プレス機のように高荷重用途に好適なボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機の射出駆動軸や型締め機構駆動部は油圧シリンダーによるものが一般的であったが、環境問題等から電動モータとボールねじの組み合わせによる駆動で行うものが増えてきている。ボールねじの一例を図1に示すが、ボールねじ10は、一方の移動部材であり、かつその案内面となる外周面に螺旋状のねじ溝11が形成されたねじ軸12と、他方の移動部材であり、かつその案内面となる内周面13に前記ねじ溝11に対向する螺旋状のねじ溝14が形成されたナット15と、対向するねじ溝間に転動自在に介装された転動体である多数のボール16と、それらのボール16を循環させるチューブ式循環路20とを具備して概略構成される。また、チューブ式循環路20は外形略コ字状のチューブからなり、その両端部21をそれぞれナット15を両ねじ溝11,14の接線方向に貫通するチューブ取付孔22からナット15内のボール転動空間に差し込み、止め金23でナット15の外面に固定されている。螺旋状のボール転動空間を転動するボール16は、ねじ溝11,14を複数回回って移動してから、チューブ式循環路20の一方の端部21ですくい上げられてチューブ式循環路20の中を通り、他方の端部(図示せず)からナット15内のボール転動空間に戻る循環を繰り返すように構成されている。
【0003】
また、ボールねじの潤滑にはグリースが使用される。特に電動射出成形機や電動プレス機等の高荷重が加わるボールねじでは、ボール16同士が衝突してその表面にボール傷が付き、がたつきが生じたり、ボール傷から剥離が発生したり、あるいはボールねじ溝11,14bが損傷する等の問題があることから、従来では、リチウム石けんあるいはリチウム複合石けんを増ちょう剤とし、更に極圧剤を配合した鉱油−リチウム石けん系極圧グリースを頻繁に間歇給脂するのが一般的となっている。極圧剤としては、二硫化モリブデン等の固体淳滑剤、ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンやジアルキルジチオ燐酸モリブデン等の有機モリブデン化合物、ジアルキルジチオ燐酸亜鉛等の有機亜鉛化合物が一般的である。
【0004】
また、本出願人も、高荷重ボールねじ用のグリースとして、有機ニッケル化合物や有機テルル化合物を配合したグリース(特許文献1参照)、ウレア化合物、有機ニッケル化合物及び有機モリブデン化合物を含むグリース(特許文献2参照)等を提案している。
【0005】
その他にも、高荷重用ボールねじ用のグリースとして、ウレア化合物と、基油粘度が300mm/s(40℃)以上の鉱油もしくは合成油からなるグリース (特許文献3参照)や、100℃での粘度が3.0〜7.5mm/sの基油をウレア系増ちょう剤で増ちょうさせたグリース(特許文献4参照)等が知られている。
【特許文献1】
特開2000−230616号公報
【特許文献2】
特開2000−303089号公報
【特許文献3】
特開2001−49274号公報
【特許文献4】
特開2001−304371号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、ボールねじの使用条件がより過酷になってきており、上記のグリースでも使用条件によってはボール傷が発生することがあり、また給脂間隔も短くなりがちで、グリース使用量も増大している。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、高荷重が加わるような用途でもボール傷の発生が抑えられ、長寿命のボールねじを提供することを目的とする。
【0008】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意研究を行った結果、特定の芳香族チオエーテル油を含む基油を含有するグリースを用いることが効果的であることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、上記の目的を達成するために、本発明は、外周面にボール転動溝を有する案内軸と、内周面に前記案内軸の前記ボール転動溝と対向してボール転動空間を形成するボール転動溝を有する可動体と、前記ボール転動空間に転動自在に収容される多数のボールと、前記ボール転動空間の一端でボールを掬い上げ該ボール転動空間の他端にボールを移動させるボール循環路を有するボール循環部材とを備えるボールねじにおいて、下記一般式(I)または(II)で表される芳香族チオエーテル油を含む基油を含有するグリースにより潤滑を行うことを特徴とするボールねじを提供する。
【0010】
【化2】
Figure 2004324797
【0011】
(式中、R、Rは炭素数4〜24のアルキル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳細に説明する。
【0013】
本発明において、ボールねじの種類に制限は無く、図1に示したボールねじ10を例示することができる。また、図示は省略するが、リテーナ付きのボールねじにも適用可能である。そして、潤滑のために、下記に示すグリースが用いられる。
【0014】
グリースの基油は、下記一般式(I)または(II)で表される芳香族チオエーテル油(以下、特定の「芳香族チオエーテル油」という)を含有する。
【0015】
【化3】
Figure 2004324797
【0016】
式中、R、Rは炭素数4〜24のアルキル基を示し、同一でも異なっていてもよい。
【0017】
この特定の芳香族チオエーテル油は、それぞれ単独でも、混合して用いてもよく、基油全量に対して30質量%以上、好ましくは50質量%以上、特に好ましくは70質量%となるように基油に配合される。また、特定の芳香族チオエーテル油のみ(即ち、含有量100質量%)で基油を構成することもできる。特定の芳香族チオエーテル油は、耐熱性や潤滑性に加え、潤滑条件が厳しく境界潤滑となった場合には極圧剤としての働きも発現する。即ち、特定の芳香族チオエーテル油は、上記一般式からもわかるように、分子構造中に硫黄化合物が含有されており、分子が極性を持つため、金属表面やセラミック表面、樹脂表面に吸着しやすい。そのため、良好な潤滑性を発揮し、その上、潤滑条件が厳しくなると、所謂トライボケミカル反応により分解し、鋼材表面において鋼材中に含まれる鉄との間で硫化鉄を生成し、この硫化鉄が極圧剤として作用する。更には、上記したような一般的な極圧剤と異なり、耐熱性に優れ、これら諸特性が長期間にわたり持続する。従って、特定の芳香族チオエーテル油の含有量が基油全量の30質量%未満では、このような効果が十分に得られない。
【0018】
特定の芳香族チオエーテルと組み合わせ可能な潤滑油としては、鉱油及び合成油が好ましい。具体的には、鉱油としてはパラフィン系鉱油、ナフテン系鉱油を挙げることができ、各種精製度のものが使用できるが、耐熱性を考慮して、粘度指数で90以上になるように精製したものが好ましい。また、合成油としてはポリ−α−オレフィン油等の合成炭化水素油、ジフェニルエーテル油、トリフェニルエーテル油、テトラフェニルエーテル油等のエーテル油、ジエステル油、ポリオールエステル油またはこれらのコンプレックスエステル油、芳香族エステル油等のエステル油、シリコン油等を使用することができる。中でも、高温、高速での潤滑性能並びに潤滑寿命を考慮すると、ポリオールエステル油、芳香族エステル油、ジフェニルエーテル油、ポリ−α−オレフィン油が好ましい。
【0019】
また、基油は、40℃における動粘度が45〜1000mm/sであることが好ましい。また、ボール同士の接触による損傷をより確実に回避するために、基油の40℃における動粘度は100〜1000mm/sであることがより好ましく、100〜500mm/sであることが特に好ましい。40℃における動粘度が45mm/s未満では、ボール同士の接触損傷を防ぐほどの油膜強度を確保できず、蒸発損失等で耐熱性にも劣るようになる。これに対し40℃における動粘度が1000mm/sを超えると、油膜抵抗が大きくなりすぎて駆動力の損失や機器の発熱が大きくなる。
【0020】
増ちょう剤は特に制限されることはなく、例えばアルミニウム、バリウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム等の金属石けん、リチウムコンプレックス、カルシウムコンプレックス、アルミニウムコンプレックス等の複合金属石けん、ウレア、ジウレア、トリウレア、テトラウレア、ポリウレア等のウレア化合物、あるいは、シリカゲル、カーボンブラック、ベントナイト、カルシウムスルホネート等を適宜使用できる。但し、本発明のボールねじを電動射出成形機や電動プレス機に適用する場合は、耐熱性の面で金属石けんや金属複合石けんは不向きであり、耐熱性に優れるウレア化合物を用いる。
【0021】
また、増ちょう剤の配合量は制限されるものではないが、混和ちょう度が250〜370程度のグリースが得られる量が好適である。混和ちょう度が250未満では、グリースが硬すぎて給脂困難となるおそれがあり、混和ちょう度が370を超えるとグリースが柔らか過ぎて流出するおそれがある。
【0022】
グリースには、従来より公知の各種添加剤を添加することができ、極圧剤も併用可能である。具体的には、下記に示すような添加剤を添加することができる。
【0023】
〔酸化防止剤〕
酸化防止剤としてゴム、プラスチック、潤滑油等に添加する老化防止剤、オゾン劣化防止剤、酸化防止剤から適宜選択して使用する。例えば、以下の化合物を使用することができる。即ち、フェニル−1−ナフチルアミン、フェニル−2−ナフチルアミン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、ジピリジルアミン、フェノチアジン、N−メチルフェノチアジン、N−エチルフェノチアジン、3,7−ジオクチルフェノチアジン、p,p′−ジオクチルジフェニルアミン、N,N′−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン等のアミン系化合物、2,6−ジ−tert−ジブチルフェノール等のフェノール系化合物等を使用することができる。
【0024】
〔防錆剤・金属不活性化剤〕
防錆剤として、例えば以下の化合物を使用することができる。即ち、有機スルホン酸のアンモニウム塩、バリウム、亜鉛、カルシウム、マグネシウム等アルカリ金属、アルカリ土類金属の有機スルホン酸塩、有機カルボン酸塩、フェネート、ホスホネート、アルキルもしくはアルケニルこはく酸エステル等のアルキル、アルケニルこはく酸誘導体、ソルビタンモノオレエート等の多価アルコールの部分エステル、オレオイルザルコシン等のヒドロキシ脂肪酸類、1−メルカプトステアリン酸等のメルカプト脂肪酸類あるいはその金属塩、ステアリン酸等の高級脂肪酸類、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、高級アルコールと高級脂肪酸とのエステル、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプトチアジアゾール等のチアゾール類、2−(デシルジチオ)−ベンゾイミダゾール、ベンズイミダゾール等のイミダゾール系化合物、あるいは、2,5−ビス(ドデシルジチオ)ベンズイミダゾール等のジスルフィド系化合物、あるいは、トリスノニルフェニルフォスファイト等のリン酸エステル類、ジラウリルチオプロピオネート等のチオカルボン酸エステル系化合物等を使用することができる。また、亜硝酸塩等も使用することができる。金属不活性化剤として、例えばベンゾトリアゾールやトリルトリアゾール等のトリアゾール系化合物を使用することができる。
【0025】
〔油性剤〕
油性剤として、例えば以下の化合物を使用することができる。即ち、オレイン酸やステアリン酸等の脂肪酸、オレイルアルコール等の脂肪酸アルコール、ポリオキシエチレンステアリン酸エステルやポリグリセリルオレイン酸エステル等の脂肪酸エステル、リン酸、トリクレジルホスフェート、ラウリル酸エステルまたはポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸等のリン酸エステル等を使用することができる。
【0026】
〔極圧剤〕
有機金属系極圧剤としては、ジチオカルバミン酸モリブデン、ジチオリン酸モリブデン等の有機モリブデン化合物、ジチオカルバミン酸亜鉛、ジチオリン酸亜鉛、亜鉛フェネート等の有機亜鉛化合物、ジチオカルバミン酸アンチモン、ジチオリン酸アンチモン等の有機アンチモン化合物、ジチオカルバミン酸セレン等の有機セレン化合物、ナフテン酸ビスマス、ジチオカルバミン酸ビスマス等の有機ビスマス化合物、ジチオカルバミン酸鉄、オクチル酸鉄等の有機鉄化合物、ジチオカルバミン酸銅、ナフテン酸銅等の有機銅化合物、ナフテン酸鉛、ジチオカルバミン酸鉛等の有機鉛化合物、マレイン酸スズ、ジブチルスズスルファイド等の有機スズ化合物、あるいは、アルカリ金属、アルカリ土類金属の有機スルホネート、フェネート、ホスホネート、金、銀、チタン、カドミウム等の有機金属化合物も必要なら使用できる。硫黄系化合物としては、ジベンジルジスルフィド等のスルフィドあるいはポリスルフィド化合物、硫化油脂類、無灰系カルバミン酸化合物類、チオウレア系化合物、もしくはチオカーボネート類等を使用ことができる。リン酸系極圧剤としては、トリオクチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート等のリン酸エステル、酸性リン酸エステル、亜リン酸エステル、酸性亜リン酸エステル等のリン酸エステル系化合物を使用することができる。その他にも、塩素化パラフィン等のハロゲン系の極圧剤、あるいは、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、グラファイト、PTFE、硫化アンチモン、窒化硼素等の硼素化合物等の固体潤滑剤を使用することができる。これらの極圧剤の中で、有機モリブデン化合物や有機亜鉛化合物、硫黄−燐系化合物が好適であり、所謂初期のなじみ、なじませが向上する。
【0027】
尚、これら添加剤の添加量は、特に制限はないが、グリース全量の20質量%以下とすることが適当である。
【0028】
上記の如く各成分から構成されるグリースは、従来と同様に間欠給脂は勿論であるが、潤滑寿命が大幅に延長されたことに伴い、適当なシール部材によりグリースをボールねじ内に封止する、所謂無給脂密封タイプでの使用も可能である。無給脂密封はグリース使用量の点で最も好ましい使用形態であり、本発明による効果は極めて大きい。また、間欠給脂の場合も給脂間隔を長くすることが可能になるため、従来よりもグリース使用量を大幅に低減できる。
【0029】
また、本発明のボールねじは、長寿命であるだけでなく、グリースが良好な極圧作用を示すことから、高荷重が加わる用途、特に電動射出成形機や電動プレス機の駆動部用として好適である。
【0030】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に説明する。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
表1に示す配合にてグリースを調製した。尚、表中のADTは一般式(I)で表され、R、Rがともに炭素数8、9、10、11、12のアルキル基を有する芳香族チオエーテル油の混合物(100mm/s、40℃)である。また、PAOは合成炭化水素油(モービル製「モービルSHF402」と「モービルSHF1002」との混合油)であり、ADEはアルキルジフェニルエーテル(松村石油研究所製「LB−100」)である。増ちょう剤のウレア化合物は表記のアミンと、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネート(何れも東京化成製試薬)との反応生成物である。また、MoDTCはジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン(旭電化工業製「サクラルーブ600」)である。また、増ちょう剤及びMoDTCの配合量はグリース全量に対する値である。
【0031】
そして、軸径80mmのボールねじ(呼び番号:BS8020−7.5)に調製した各グリースを封入し、途中給脂無しで連続運転させた。その際、最大荷重30トンとなるように皿ばねを押圧し、サイクルタイム3秒、雰囲気温度100℃、リード20mmの条件で、50万回サイクル行った。運転後に負荷圏のボールの真円度を測定した。結果を同表に併記する。
【0032】
【表1】
Figure 2004324797
【0033】
表1に示すように、特定の芳香族チオエーテル油を含む基油を含有するグリースを用いることにより、ボールの損傷が抑えられており、潤滑寿命の延長効果が認められた。
【0034】
(特定の芳香族チオエーテル油の含有量の検証)
ADTとPAOとを用い、基油粘度が100mm/s(40℃)となるように調整しながら配合比を変えて基油を調整し、基油中でアニリンと4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネートを反応させてグリースを調製した。尚、何れのグリースにもMoDTCを3質量%添加した。そして、上記と同様にしてボールの真円度を測定した。
【0035】
結果を図2にグラフ化して示すが、特定の芳香族チオエーテル油の含有量が30質量%以上であればボールの損傷を抑える効果が高く、50質量%がより効果的であり、70質量%以上が特に効果的であることがわかる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、潤滑寿命が大幅に延長され、高荷重用途に適したボールねじが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボールねじの一例を示す要部断面図である。
【図2】実施例で得られた、グリースの基油組成と玉真円度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ボールねじ
11 ねじ溝
12 ねじ軸
14 ねじ溝
15 ナット
16 ボール
20 チューブ式循環路
22 チューブ取付孔

Claims (3)

  1. 外周面にボール転動溝を有する案内軸と、内周面に前記案内軸の前記ボール転動溝と対向してボール転動空間を形成するボール転動溝を有する可動体と、前記ボール転動空間に転動自在に収容される多数のボールと、前記ボール転動空間の一端でボールを掬い上げ該ボール転動空間の他端にボールを移動させるボール循環路を有するボール循環部材とを備えるボールねじにおいて、下記一般式(I)または(II)で表される芳香族チオエーテル油を含む基油を含有するグリースにより潤滑を行うことを特徴とするボールねじ。
    Figure 2004324797
    (式中、R、Rは炭素数4〜24のアルキル基を示し、同一でも異なっていてもよい。)
  2. 前記芳香族チオエーテル油の含有量が、基油全量の30質量%以上であることを特徴とする請求項1記載のボールねじ。
  3. 電動射出成形機または電動プレス機の駆動部に用いられることを特徴とする請求項1または2記載のボールねじ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102008025797A1 (de) 2007-05-29 2008-12-04 Ntn Corporation Kugelumlaufspindel und elektrisch angetriebenes, lineares Stellglied mit einer derartigen Kugelumlaufspindel
DE102008025797B4 (de) 2007-05-29 2018-03-08 Ntn Corporation Kugelumlaufspindel und elektrisch angetriebenes, lineares Stellglied mit einer derartigen Kugelumlaufspindel

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